文月みとの「黒い手」かな?
アシュタロス戦後。自分にケリをつけるために妙神山で修業した横島はベスパとの決闘を繰り返していた。
ついに勝利した横島は魔界の影響で魔族化が始まっていた。そうなった横島から文殊の要領でルシオラの霊基情報となる核を取り出したベスパは魔界でルシオラを復活させる。だが、カプセルから出て来たその姿はルシオラである事には間違いないが、パピリオ以上に幼い少女の姿だったのだ。
いかに蘇るに足る霊破片があったとしても やはりギリギリの量だったからだろうか?
完全に元の姿に戻るには足りなかったらしい。
そして、問題はそれだけではない。
ルシオラは悠然と歩を進め魔界の空の下高らかにこう宣言したのだ。
「待ちに待った時が来たのよ! あの時の私が、無駄死にではなかったことの証のために!」
「ちょ、ちょっと姉さん?」
しかし、ルシオラは止まらない。
「再びワン・フロム・ザ・ハートの理想を掲げるために! 海辺のチャペルでの結婚式成就のために!」
一息に言い切り、ここで天に向かって高々と小さな拳を突き上げ、こう叫んだ。
「『GS美神』よ、私は帰ってきたあぁぁぁッ!!」
とりあえず、魔界にチャペルはないと思われる。
「あたし、何か間違ってたか? 横島の影響か? それとも、元々こうだったのか? 教えて下さい、アシュ様ぁー!?」
魔界の空にルシオラの高笑いとベスパの絶叫が響き渡る中、お空に浮かぶアシュ様は「私のせいじゃないぞ~」と爽やかな笑顔で手を振るのだった。。