３は、単に好みの問題かもしれません。
ただ、さして凄そうでもない魔術に、わざわざアンリミテッドブレイドワークスをもじったような技名を付けちゃう主人公がひどく滑稽な印象を受けたというだけです。
あと、そんな技名を付けてもらって喜んでいる桜が、なんていうか……頭が弱い子を見ているようで無性に悲しくなりました。
あと、ザンヤルマの剣って何なんでしょうか？　ライトノベル？

通して思ったことは、皆さん書かれてるように『主人公の危機感がひどく乏しい』ということです。
やや見当違いとはいえずっと修行を続けつつ、ラインが繋がってないとはいえ最優クラス・セイバーを引き当てた衛宮士郎でさえ何度も死に掛け、実際ゲームで何回もバッドエンドを見ているはずの主人公が、魔力回路なし・恨みという程でもないが準主役級数人から嫌われている・取柄といえば顔とやや運動が出来るところだけ、な間桐慎二に乗り移ってしまった。どうしよう！？
そんな危機的状況にどっぷりはまってるくせに、『俺の命が一番大事』とか言いつつも、ギラギラしたところが全然なく、余裕を持って桜やライダー、士郎を懐柔していくさまはとても共感できません。何でそんな余裕があるのか疑問でいっぱいです。
士郎以上に泥臭く必死になって、ばれないように小ざかしい策を実行しまくらないと、バーサーカーあたりにあっさりプチころされそうなスペックしかない慎二なのに。
ゲームの中だから、という理由も説得力に欠けます。ゲームの中でご飯を食べ、特訓し、エッチなんかもしたりして、それが『現実感に乏しい、まるで幻みたいだ』みたいな印象を主人公が感じているのなら、それもありかとは思います。
ですが特訓の中で疲れや痛みを感じ、そこから死の痛みや怖さを想像できないのであれば、主人公の想像力は欠落しているとしか言いようがありません。
今回初めて死に掛けたことで、危機的意識や死に対する恐怖を持つかと思ったんですが……相変わらずのようで少し残念です。
死に対して恐怖を覚え、当初の予定なんかひっくり返して、『バゼットを殺せ』的なことを言ってキャスターに止められるような、そんな焦燥感が出てくるとストーリーが面白くなりそうな気がします。まあ、これはあくまで私的にですけど。

そういえば今のところ、全て主人公の予定通りなんですよね。
いろいろと情報を持っているだけでも強いのに、士郎を強化し、桜を魔術師化して、空の境界からも味方を引っ張り込んで、キャスターと契約。予定外のものも自分の魔術が使えるといったプラス要素。
マイナス要素（予定外）はバゼットと戦闘して死に掛けたこと？　それもあまり堪えてはいないようでしたが。
あと、主人公の行動に徒労というものがぜんぜんありませんね。やったことが無駄に終わるようなことが。あるいは、予定通りに行動を起こしてその行動が逆効果になってしまう。そういう主人公がへこんでしまうような事柄が少しは必要なんじゃないでしょうか？
今までの経過した点でいえば、慎二の助言で変なイメージを持ってしまって士郎が投影できなくなるとか、新聞を調べるも空の境界との接点を見つけられず桜を治療できないとか、葛木に釘をさすもキャスターが泰山帰りの言峰に拾われちゃったりとか（笑）。
そういう苦境を血と汗と根性で乗り越える……王道ですけど、逆に言えば人気が高いから王道たりえると私は思います。

まあ、長々と書きましたが、これらは全てきわめて私的な感想です。同じ感想を持つ人なんて全くいないかもしれません。ゆえに参考にするもしないも作者さんの自由です。マイナスばっかり書いちゃったんで参考にする気なんて起きないかもしれないなあ。
不器用でひたむきで一生懸命な士郎の生き様に主人公が感化されることを祈りつつ、続きを期待しています。それでは。

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