どうも、レイブンです。Dies iraeの黒円卓、並びに双首領への復讐に燃えるオリ主に力を貸すアメコミキャラという構成にしました。あんだけ諏訪原で好き放題した双首領や団員に対して復讐しようとするキャラがいてもいいかなと思い作りました。双首領に対抗できる力を持つ&オリ主の復讐に力を貸してくれそうなキャラはパッと思いつく限りではこのキャラしか思いつきませんでした。
7/1 追記:読者諸兄の皆様からの意見を見てみると、確かにオリ主のバツクボーンやその他諸々のことが不足していたみたいです。思い切って大幅に改訂し、DCユニバースのキャラ達がDies世界に戦いを挑むというストーリーにしてみました。Dies世界の神座システムがDC世界の宇宙に深刻な影響を及ぼし、それが原因でDC世界の宇宙が崩壊に向かい、DCキャラ達がDies世界に殴りこみをかけるというストーリーにしてみました。話が飛びまくってるのと、短いことをご容赦ください。
Diesキャラとアメコミキャラがもし戦ったらどうなるかという妄想みたいなものですので過度な期待はしないでください。
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気がつけばまた一つの宇宙が消えた。
ここ数日の内に消えた宇宙の数は優に数千は下らない。
その原因を突き止めるべく「秩序の大公」は平行宇宙を探り続ける。
そしてついに宇宙が連続して消滅していく原因を探し当てた。
これを探し出すのにここまでの時間を消費してしまった。
僅か数日であるが、されど数日である。
余りにも見つけにくい場所にその「犯人」は存在した。
その「犯人」をじっくりと観察する。
それは酷く歪で、酷く不自然なサイクルを繰り返す「宇宙」だった。
時間の流れがある一定の間隔で「戻されて」いるのだ。
しかし時間が繰り返される現象以上にそのサイクルが原因で起こる余波が周りの宇宙を「壊して」いるのだ。
一体どのような力が働いているのかは不明であるが、これ以上は放置できない。
時間が巻き戻る「宇宙」をさらにじっくりと観察する。
そしてその「宇宙」には謎の存在により操られている宇宙であることが判明した。
強大な宇宙的存在には違いない。
その宇宙が周囲の平行宇宙に及ぼす「脅威」を悟った「秩序の大公」の取った手段は一つだった。
side ???
「どうやら「招かれざる客」が来たようだ。女神の舞台を荒らす原因は取り除かねばならんな」
宇宙空間に不気味にゆらゆらと浮かぶ影法士はそう呟いた。
朧気で、姿形すらもハッキリとしない蜃気楼のような茫洋たる影。
その影の見つめる先には小さな人影があった。
その人影は闇の広がる宇宙でも一層深い闇を思わせる黒い影法士とは異なり、ハッキリとした姿形をしていた。
一言で言い表せば「胡坐をかいている奇妙な服を着た小柄な老人」である。
子供のように無邪気に笑顔を浮かべる老人であったが、明らかに影法士に敵意を向けていた。
そしてその小柄な老人は浮かべていた笑顔を消し、影法士の放つ「回帰の波」を押し留める。
影法士もまた、自分と寸分も違いのない超越存在であることを老人は知っていた。
そう、簡単に勝てる相手ではない。
そしてこの影法士こそが平行宇宙崩壊の元凶なのだ。
この影の行う「回帰」の波は老人の住む五次元世界にまで及んでいた。
影を排除しなければ自分の住む世界が消えてなくなってしまう。
老人は改めて、影を排除すべく身構えた。
side グラズヘイム
「応答しろ、こちらスーパーマン。ナイトウィング、聞こえるか?」
「復讐の精霊」は「鋼鉄の男」と共にグラズヘイムと呼ばれる城を歩いていた。
JLAと共に平行宇宙を崩壊させている原因となる宇宙の地球に降り立ち、その原因を調べていく内にこの城の浮かんでいる場所、即ち諏訪原と呼ばれる市
で行われている「何か」を節目に回帰が行われていることを突き止める。
「秩序の大公」の知らせを受け、JLAやその宿敵である存在も共にこの世界にやってきた。
多元宇宙の危機に呉越同舟の共同戦線を張ることにしたのだ。
諏訪原と呼ばれるこの町で突如として行われる虐殺。
その行為の意味するのは自分達二人が今いる城を現世に顕現させる為の「儀式」だったのだ。
「復讐の精霊」は自らの力を発揮させるべく寄代となる「魂」を探した。
そして自分の寄代となるに相応しい「魂」を発見した。
その「魂」は今現在諏訪原の町で住民を虐殺している者達に家族を皆殺しにされた男の魂だった。
男の魂と融合し、男の「聖槍十三騎士団」に対する憎悪と怒りで満たされていくのを感じた。
この町で行われている大虐殺と、自分達が今現在いる宇宙で行われている「回帰」は関連性が極めて高いというのがスペクターの考えだった。
他のJLAのメンバーは町で騎士団と交戦中であり、自分とスーパーマンの二人は城の奥に潜む首魁の元に急いだ。
スーパーマンは頻繁に仲間と連絡を取り合っているが、騎士団の者達の力が予想以上に凄まじいらしく、押され気味のようだった。
「応答しろ! ナイトウィング! 応答しろ!」
スーパーマンの呼びかけも空しく、ナイトウィングとの通信は途絶えたようだった。
同時刻 side 遊園地
本来は普通の人間の為の娯楽施設である遊園地だが、今宵は怪物二匹の「貸切り」状態となっていた。
ジェットコースター、メリーゴーランド、多くの遊具が想像を絶するパワー同士のぶつかり合いにより次々とスクラップにされていく。
人外とも呼ぶべき二匹のモンスターの「遊戯」の前では鉄製の遊具でさえ紙屑同然だった。
片や身体からは禍々しい杭を生やした白貌の鬼。
片や赤いコスチュームと金の短いマントを纏った筋骨隆々の偉丈夫。
一進一退の攻防を繰り返し、その余波で次々と多くの遊具が蹂躙されていく。
身体からバルカン砲の如く杭を連射する白髪の鬼。
その杭を間髪で避けつつ、白髪の鬼目掛けてパンチを放つ赤いコスチュームの大男。
放ったパンチが鬼の顔面に入り、勢いよく吹き飛ばされ、大型の観覧車に派手に激突する。
その衝撃により観覧車は倒壊した。
「くそがぁぁぁぁっぁああああ!!!」
白髪の鬼は倒壊した観覧車の瓦礫を弾き飛ばしながら登場すると、猛然と赤い男目掛けて突進していく。
赤い男は、猛牛の如く突進してくる鬼の後ろに素早く回り込み、後ろから鬼を抱きかかえながら、持ち上げた。
そして天に向かって轟くような大声で叫ぶ。
「SHAZAM!」
すると天から落雷が落ち、赤い男が抱えあげている鬼目掛けて降りかかった。
同時刻 side 学校
「お、おじさん、大丈夫?」
香澄は自分を助けてくれた緑色の服と、ベレー帽に身を包んだ弓矢を持つ傷だらけの男を心配する。
「大丈夫だお嬢さん。にしても向こうの「赤毛のお嬢ちゃん」に傷一つつけられないとは俺も焼きがまわったな」
学園で行われていた未曾有の虐殺。
この学校の生徒達は殆ど死に絶えているだろう。
生き残っていた香澄という少女と共に学校を脱出しようとしたが、騎士団の一人らしき赤毛の少女に見つかり、学校内を逃げ回っていた。
可愛らしい見た目にすっかり騙された。
こちらの攻撃は一切通じないばかりか、少女の攻撃ときたら凶悪な拷問器具を無尽蔵に繰り出してくる。
魔術めいた技の上に出鱈目な頑丈さを持っている。
普通の人間相手ならばともかく、このような超人的な力を持つ存在が相手では流石に分が悪かった。
しかしまだ諦めたわけではない。
自分の所属するチームの中には超越的な力を持った存在に知略で勝つ男が存在する。
怪物めいた存在を相手にするのは今に始まったことではない。
闘争心を奮い立たせつつ、立ち上がると、香澄にこう告げる。
「お嬢さん、俺が合図したら急いで逃げろ。あっちのお嬢ちゃんは俺が気を引き付ける」
「ちょっと待って! それじゃおじさんは!?」
「心配は無用だ。何、「怪物」のお相手は慣れているんでな」
香澄に親指を立てつつ、赤毛の少女の方に向かっていった。
同時刻 side 教会
荘厳な雰囲気を醸し出す大聖堂では狂的な哄笑が響き渡っていた。
常人であるならばこの笑い声とは名ばかりの殺人音波めいた狂声に耐えられないだろう
紫色のタキシードを着た「道化師」が聖堂の十字架に縛られた少女を見ながら笑い続ける。
雪のような白い髪の毛、肌をした少女の顔は苦痛に歪んでいた。
「クヒヒヒ!! ヒャーッハッハッハッハッハ!!!! その仮面付けたデカブツを1ミリでも動かしてみろ、このお嬢ちゃんの身体は粉々だっ!!!」
少女の身体にはC4ダイナマイトが数個付けられており、道化師の手には起爆スイッチが握られていた。
少女と道化師の様子を見守るしかないリザは自分の最大の武器であるカインを動かせずにいた。
突如として教会に襲来した道化師と、覆面を付けた大男。
咄嗟にカインを起動し、覆面の大男は倒せたものの、道化師の男がテレジアを人質に取り、教会の十字架に縛り付けた。
「ククク! ベインの奴に気を取られているからだ! 今からこのお嬢ちゃんの身体を細切れにしちゃってもいいんだぜぇ!? ギャハハハハハハ!!!」
同時刻 side ボトムレスピット
「おい、蓮。こんな奴を信用するってか?」
「仕方ないだろ司狼。今は少しでも戦力が必要なんだからな」
蓮だとて目の前のスキンヘッドの紳士を信用したわけではない。
しかしこの紳士の連れてきた「仲間」は確実に騎士団と戦える戦力になる。
「蓮、この人、なんか胡散臭い」
マリィは蓮の後ろに隠れつつ、禿げ頭の紳士に嫌悪感を露にしている。
「私の名はレックス=ルーサー。君達の力になれると思うのだが」
蓮はルーサーの言葉を訝しく思いつつも渋々同盟を許諾しようとする。
同時刻 side 諏訪原市街
深夜の諏訪原市街を赤と白の二つの閃光が駆け抜ける。
どこまでも早く、なによりも速く、ひたすらに疾い二つの存在は火花を散らせていた。
「どうしたどうしたァ!!?? トロトロ走ってんじゃねぇよぉ!!!!」
二つの閃光の内の白の閃光から放たれる銃撃を避ける赤い閃光。
禍々しいフォルムのバイクに跨り、手にした銃を暴雨の如く降らせてくる。
見た目は白髪の少年であるが、赤い閃光の男は少年の形をしている「だけ」の「何か」だということを直ぐに思い知らされた。
狂獣と呼ぶに相応しい凶暴性を持つ白い悪魔だ。
そんな悪魔の持つ力は赤い閃光の男の想像を遥かに上回る強敵だった。
自身の持つスピードフォースの速さに匹敵するばかりか完全に上回っている。
余りにも凶悪無比な速さに内心焦りを覚える赤い閃光の男。
追いつこうとすればするほど白いバイクの悪魔の速さは加速度的に跳ね上がる。
赤い閃光の男は除々に追い詰められていく。
同時刻 side グラズヘイム
スーパーマンとスペクターはようやく玉座の間にたどり着く。
「待っていたぞ」
玉座に座るのは黄金と形容するしかない程の美の集合体とも呼べる金髪の男だった。
単に座っているだけにも関わらず放たれる尋常ではない存在感。
言葉の一つだけであるにも関わらず凡百の人間とは次元の異なる重さを持っていた。
男の前にスーパーマンが立つ。
「私が相手をしようか」
「ふっ、よかろう。卿は私自らが「破壊」するに足りる相手かもしれん」
黄金の男はそう言うとゆっくりと玉座から立ち、スーパーマンの前に立った。