少し時間を遡って、フリッグの舞踏会直後。
長い桃色がかかった髪を、バレッタにまとめ、ホワイトのパーティードレスに身を包み、
肘までの白い手袋をした正真正銘のお姫様であるルイズは、ふわりとパニエを膨らましひざまづいていた。
昼間の自分の活躍に興奮し、まるで興奮と喜びを表すかのように、
頬張りきれないサイトの剛直を、ちろりちろり、ちうちうと蜜蜂のようにあちらこちらへと舌を這わすのだった。
ルイズは小さな唇を使いサイトに懸命に奉仕していた。
まだ中に収めると鈍い痛みがあり、入れられるのはまだ辛い部分もあるので
直接サイトを感じられる、その口での遊びが今のお気に入りでもあった。
そんなルイズの部屋での秘めたる授業を覗きこむ人物がいた。
ワインレッドと黒の二つの布を交互に重ね合わせ左肩を大胆にさらした斬新なデザイン。
燃える炎のような赤い髪をまとめ、褐色の肌を惜しげもなく魅せるキュルケだった。
舞踏会の帰りに通りがかったルイズの部屋の鍵穴から、
小さくもくぐもったような音が聞こえてきたのだ、今までであれば無視して自分の部屋に戻るところだが……
キュルケはきょろきょろとあたりを見まわし、誰もいないことを確認してから
そっと鍵穴を覗きこむ、残念な事に天蓋の支柱に邪魔され良く見えなかった。
だいたい何をしているか想像はできるが……どうにも気になり良く見える位置はないかと試行錯誤してみた。
ところがあまりに夢中になりすぎたのか、髪留めがドアノブに当たりかちゃりと音をだしてしまう。
慌ててその場を離れようとしたきゅるけは慌てすぎて転んでしまった。
ついてないわあ、と思いつつ後ろを振り向くとドアの前で仁王立ちになるルイズがいた。
起き上って逃げようとするが、ルイズはどこにそれだけの力があるのか不思議になるくらいの力でキュルケの足首を掴みずるずると部屋の中に引きずり込んだ。
「ツェルプストー家ともあろう方がいったいわたしの部屋の前で何をしていたのかしら?」
良いところで止められたルイズがジト目できゅるけをにらみつける。
サイトもルイズも佇まいを直し何事もなかったかのようにふるまっている。
「……ほら、舞踏会から帰るときにルイズの部屋の前を通ったら、
何か物音がするじゃない?最近物騒だしお隣さんだし心配になって様子を伺おうかとおもったのよ
それで、慌ててたのか転んでしまったのよ。本当ついてないわあ」
「へぇ……部屋を覗いていたんじゃなくて?」
まだ信じられないとでもいうようにきゅるけをにらみつける。
「ほ…本当よお、誓って覗いてなんかいないわあ。
そもそもベッドの陰になって、何をしているか分からないくらいで……」
あっ…。ちがうのよ、ちがうのよ。わたしわるくないのよお。
わたしはわるくないきゅるけよー、いじめないで。とあたふたとあとずさる。
「きゅ~~~~る~~~け~~~~~~~~」
白いドレスを着た小鬼がたっていた。
ゆらりゆらりときゅるけに近づいていくルイズだったが、
すぐに雰囲気が元に戻り、かつかつとテーブルの周りをゆっくりと歩きまわる。
静まり返った部屋の中に足音が響く。
「と、いうことは、わたしがしてた事に興味があるってことかしら?」
きゅるけは首を横にぶんぶんとふる。
「鍵穴からのぞきこんでまでじっくり見たかった、と」
きゅるけは首を横にぶんぶんとふる。
なんだか、嫌な汗が一筋流れ落ちる。
「そうだ、わたし用事があったんだわ、か、かえるわあ」
慌てて立ち上がろうとするきゅるけの腕は、素早くルイズによって掴まれていた。
そのまま、いやああと暴れるきゅるけはベッドの上に押し倒された。
「サイト、放置しちゃったままでごめんね、中途半端で辛かったでしょ?」
そう言って布の上からゆっくりとサイトを刺激していく。
ルイズもベッドの上に乗り、すぐに大きくなったサイトの剛直を解放する。
ぶるんと音がするかのように外に放たれ、そびえるようにそそり立っている。
白い絹の手袋を使い、しゅるしゅるとリズミカルに手でしごいていく。
冷たい布の感触が何とも心地よい。
ルイズはきゅるけにきちんと見えるように逆側に回り込んで
唇ではむはむと啄ばむように奉仕していく。
きゅるけは目を離せず、じっとその行為を見つめるのだった。
前と違って縛られているわけでもなくいつでも逃げることが出来るというのに。
「あむっ、んむっ、んはぁ……ちゅっ。はぁん…くちゅ、ちゅ……」
きゅるけに良く見えるように、見せつけるようにその小さな口にサイトを頬張る。
きゅるけは驚いていた。
あ、あんな小さな口で頬張ってくるしくないの?
目なんかとろんとしちゃって、きもちいいの?
なんかぷっくりとした唇から、赤黒いてらてらとした肉の塊がゆっくりと出入りしている。
なんだか、にくのすじまでみえるくらい。
りょうほうのみみから、ずぷずぷとおとがするわあ。
すごい……かたいのかしら?やわらかいのかしらあ?きっとびねつのようにあついんだわあ
じりじりと近づくきゅるけを横目で見ながら、
ジュルジュルとわざと卑猥な音を立てながら口を動かす速度を上げ、同時に手でも刺激していく。
腰を突き腰を引くたびにぬめりと舌を絡みつける。
射精の兆候が見えてきたのか、サイトもルイズの動きに合わせて腰を動かしてくる。
ルイズは苦しげに顔を歪めているが、目は快楽で濡れている。
ぷはぁと一息つくように、一度口を離す。
「んっ、我慢しなくていいわ。中に、口の中に頂戴っ」
唇をすぼめるようにして鈴口に吸いつくと、ごしゅごしゅとしごく。
ビュビューッ!と口の中にたたきつけるように射精が行われる。
溢さないようにしっかり最後まで口の中に納めてちゅぽんと口から引き抜く。
それでもまだタイミングを完璧に取れなかったのか、
一筋の白い液体が近づきすぎたきゅるけの褐色の肌を汚した。
茫然自失でなにもいわずふらふらとベッドを降りて部屋に戻っていくキュルケを横目に、
お仕置きがすぎたかしら?とルイズはくすくす笑うのだった。
行為を再開するかとでもいうかのように、ルイズは慎重に口をひらく。
先ほど出されたサイトの種が口の中に溜まっている。
サイトはそれを人差し指でぐちゅぐちゅとかき混ぜる。
指を離すときにちゅぷっと吸われ、それを確認するかのようにルイズは幸せそうに中身を全て飲みほした。
ルイズはゆっくりとドレスの裾を持ち上げていく。
はいてないルイズは、ふとももから愛液が垂れ流しになり、ベッドにしみをつくっていた。
そしてご褒美とばかりに夢も見ないくらいの深い眠りにつくまで上り詰めさせられるのだった。
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再構成につき即興。次回から風のアルビオン編