霞に連れられ、とある部屋に入るナスターシャ。その際入り口付近で待っていた斉御司大佐も一緒に入室する其処は通信設備のある部屋で、部屋の入り口付近では斉御司大佐が他の者を近寄らせない為に数名護衛を付ける。そして、その通信相手は--- 『しばらくぶりだな、イヴァノワ大尉。少し…痩せたか?』「ははは…此処の訓練兵の訓練は…予想外にもハードです…。」『そ、そうか…。まあ…身体には気を付けるんだぞ…?』まりものシゴキで少し痩せるナスターシャ余りのハードな訓練故に、ナスターシャも瞳を暗くして『……あれは正規兵の訓練以上にキツいです…。』と小さな声を呟くが、ちゃっかりと向こう側に聞こえていたりする。「『ラトロワ中佐』もお元気で何よりです。ジャール隊のみんなは元気ですか?」『元気過ぎて困るぐらいだよ。まあ…やはりイヴァノワ大尉が居ない事で、時折寂しがってるぞ?』「アハハッ♪」溺愛する『フィカーツィア・ラトロワ中佐』と通信越しで、他愛もない会話をするナスターシャその表情は、日本に来て一番の笑顔だった。 『さて、世間話はこれぐらいにして、本題に入ろう。』「ハッ!」ラトロワ中佐の『軍人としての表情』を見せた後、ナスターシャも凛とした表情に変え、本題に入る。 「本題に入る前に…こちらの方は、帝国斯衛軍大佐の斉御司兼嗣大佐ですそして、こちらの少女は、国連軍所属で香月夕呼博士の助手の社霞です。」「初めまして、フィカーツィア中佐私は斉御司兼嗣大佐と申します。此度は極秘の通信故に私が立会人という形で御同席致します。その辺は済みませぬが、御理解頂きたい。」『了解致しました。…ところで、其方の少女は…?』「…私は、今回お話する新OS等のデータを説明しますので、その詳しい説明等を致します。」「こう見えても霞は『天才少女』でして、この年で香月博士の右腕的な存在でもあるんです。」『ホウ…それは凄いな。』霞を見て感心するラトロワ何より、信頼する部下の評価な為、その実力は確かと理解する。 「紹介も終わった所で…本題に入ります、中佐」ナスターシャの言葉に反応し、その一言も漏らさぬように鋭い視線をしながら聞くラトロワ 「今回日本に来て、早速『新OS・XM3』を体験致しました。その性能は……予想以上の物で、今までの旧式のOSを二度と使いたくなくなる程の物でした。」『ホウ…それで?』「主に『キャンセル』と『コンボ』が導入され、今まで出来なかった機動を可能にしたOSです。まぁ…言葉より見た方が早いですね。霞、お願い。」「ハイ…」カタカタとキーボードを打ち込む霞すると、ラトロワ側のモニターに不知火や撃震の戦闘映像が流れる。 『こ…これは…!?』「…この映像は、先の戦いである『明星作戦』の映像です。これを見てわかると思いますが、今までの戦術機には出来なかった機動を可能にしました…。結果、この新OS・XM3を導入し、『本土侵攻戦』『明星作戦』の結果、『衛士の戦死者を半数に減じた奇跡のOS』と呼ばれるまでになりました…。」『半数…だと…!?』「ハイ…。そのおかげもあって、甲22号『横浜ハイヴ』を攻略に成功し、人類初のハイヴ攻略に成功する、ひとつの要因になりました…。」『…成る程。』霞の説明を聞き、驚愕しながらも、XM3の性能を理解するラトロワ その後、様々な話を説明し、ラトロワの驚きの表情を見て、ナスターシャは『役に立てた』と、少し満足する。 それからしばらく、技術面な話をし、終えた後にナスターシャは『例の件』について質問する。 『フム…これで今回の話は終わりか?』「あ、ハイ。ただ……スミマセンけど、ラトロワ中佐に少し質問が…。」『何だ?』「プライベートの話なんですが……『恋愛関係』の事で相談…したいんですけど、良いですか?」 『何?恋愛関係の話だと!?』ナスターシャの口から予想外の言葉が出て来てポカンと呆然とした顔になるラトロワ 「いやいや!!私自身ではありませんっ!!訓練兵仲間の一人ですっ!!」『なんだ、残念だな……ターシャの惚れた男性とやらにどんな奴か期待したのだが…。』慌てて訂正するナスターシャを見て、小さく笑うラトロワ思わずプライベートで使う『ターシャ』という愛称を使い、先程までの『軍人としての顔』から『母親』へと変化する。 『それで、その相談事とは?』「実は…」詳しく説明をするナスターシャその話を聞き、顔を引きつりながら、最後に小さな溜め息を吐くラトロワを見て、『アレ…なんかマズい事聞いたかな…?』と冷や汗ダラダラと流す。 『結論を言う……ハッキリ言って、気が遠くなる程の根気と、相手の首に縄付けて引きづるぐらい強引にいかないと、その手の相手は自分に振り向く事は愚か、好意に気付く事は無いと考えた方が良い。』「そ、そこまで……ですか?」『無論だ。鈍感相手にアピールなんぞ無駄と思え。やるなら相手を押し倒すぐらいやらなければ、振り向かないと思って間違いない。』腕を組みながら視線をズラすラトロワ……実は亡くなった旦那も鈍感野郎だったりする。 「……鈍感相手に好意を伝えるなら、チャンスを逃さず強引に攻めるべきです。」『「えっ?」』すると突如霞も参戦し、意表を突かれる。 「白銀さんは前島少尉以上に鈍感です……。その白銀さんに好意を伝える方法として、私は『お姫様抱っこ』をして貰ったりしてます…。」「おおおお…お姫様抱っこ!?」『成る程…確かに有効な手段だ。』霞がタケルに好意を伝える方法として『お姫様抱っこ』をして貰ってる事を話すと、顔を真っ赤にするナスターシャと、『成る程…』と納得するラトロワ「純夏さんは白銀さんと一緒に温泉に入って、気持ちを伝えたそうです。それで白銀さんは純夏さんの好意に気付いたと聞いてます…。」「ななななっ!?す…純夏が…そんな事をっ!?」『………やるな。』「ちなみにこの『温泉作戦』は、他の鈍感相手にも有効で、現に伊隅大尉が前島少尉に好意を伝え、恋人関係になったのも、この『温泉作戦』のおかげです。」「嘘っ!?」『成る程…実証済みか…。確かにかなり有効な手段だな。』『温泉作戦』の効果を知り、戸惑うナスターシャ…彼女にはまだ早かったかもしれない。「ゴホンッ!!あ~…済まないが、そろそろ通信を切って構わないかな?…気持ちとしてはわかるのだが…極秘の通信故今回はこれぐらいにして貰うと助かる。」「あ゛っ」「…スミマセン」『フフッ…残念だな。』女性同士のトークに待ったをかける斉御司大佐 すっかり極秘の通信という事を忘れていたナスターシャと霞だが、ラトロワ辺りは斉御司大佐の反応を見ていて楽しんでいたりする。 『それでは…ターシャ…身体には気をつけるんだぞ?』「ハイ!ラトロワ中佐もお身体を気をつけて下さい。」『ああ、わかった。では、通信を終了する。』最後にお互いの健康を心配し、敬礼しながら通信を終える。 その後、斉御司大佐に頭を下げてから解散し、再び祷子達の下に駆け寄る。 「只今帰った……………………………って、どうしたの……この重苦しい空気…?」部屋に入ると、ずーーーん…と空気の重さに驚くナスターシャ「いや、実はね……」回想~~~ ナスターシャと別れ、祷子達はPXへと移動する。すると、PXに正樹を発見する事になる。 『祷子祷子っ!!前島少尉を見つけたよっ!!』『えっ!?』『あっ、本当だぁ…ヨシッ!!祷子、前島少尉と少しお話しようか♪』『ええっ!?』『今回は祷子の事を覚えて貰うのと、前島少尉の情報を集める事にしよう。好意云々は次回にしてさ。』『な…成る程。』巽の提案に納得し、前島少尉と接する事にした祷子達 カウンターで食事を貰い、速攻で正樹達の下に向かう。 その時、正樹の他、駿と真那が同席していた。 『相席宜しいでしょうか?』『無論だ、構わないぞ。』『ありがとうございます』雪乃が真那に同席を願うと、真那の方も同席を許可を出す。 『アレ?確か君達はタケルさんの…』『ハイ、白銀大尉からご教授してもらってる訓練兵です。』そして駿も祷子達を見て思い出し、『ああ~…あの時の…』と反応を見せる正樹を見て、ホッとしながら駿の質問に答える祷子 『あの…前島少尉…あの時は…どうもありがとうございます。』『うん?…………もしかして、あの時転びそうになった時に助けた事?』『ハイ、そうです。あの時は御礼を満足に言えなかったので…』『別に気にしなくても良いよ。………確か……風間…祷子訓練兵だっけ?』『----ッ!!ハ…ハイ、名前を覚えて貰い光栄ですっ!!』正樹に名前を覚えていた事に感激し、涙を流す事をグッと堪える祷子巽達も机の下で小さくガッツポーズや親指を立てて喜んでいた。そして美凪が正樹達に質問をしてみる『皆さんは、休日とかは何をされてるのですかぁ~?』『剣の稽古だな。無論、買い物とかもするが、大抵は道場で鍛錬をしている。』『僕は小説とか読んでるかな~?あとは休日が合えば、タケルさんや孝志さん達と一緒にいるかな?』『俺も五十嵐少尉と似たモンかな?あとは、時々趣味の写真を撮ってたりしてるかな?』(趣味は写真撮影…と…)正樹の趣味を聞き、脳内にメモる祷子達すると祷子を支援するように雪乃も続く。 『写真撮影ですか?』『ああ、元々カメラマンが夢だったからね。訓練学校に入る前は、香月博士のお姉さんにあたる天才カメラマンの香月ミツコさんの下に弟子入りしてたからね。短い期間だったけど、充実した時間だったよ。』『そうでしたか…』『こんな時代じゃなければ、世界中飛び回って写真を撮りたかったよ。』(夢はカメラマンかぁ~…)正樹の夢を知り、成る程……と頷く一同。その後、たわいのない会話をする祷子達---すると、突如駿と真那が立ち上がり、トレイを持ち立ち去ろうとする。 『あっ、下がりますか?』『前島少尉はそのままいて構わない。私と五十嵐少尉は用が有って下がる。』『ご…ごゆっくり~…』正樹も立ち去ろうとするが、真那に止められ、残る事になる。祷子達は『やったぁ…☆』と心の中で呟く。 しかし---この二人の立ち去る『意味』は別な所にあった--- 駿と真那が去って一分後…それは起きた。 『正樹、隣に座るわよ?』『あっ!?ズルいっ!!』『まりかに……って、みちる?』『『『『え゛っ?』』』』突如正樹の前にみちるとまりかが現れたのだ。 そう……先程の駿と真那の行動は、みちる達と視線が合い、アイコンタクトをしてたのだ。 勿論、タケルの件でアイコンタクトしなくても、みちる達を見た瞬間、駿と真那は立ち去る事を決めていたのだが。 因みにアイコンタクトの会話の内容は--- (正樹の隣…譲れ)(は……ハイィィィィッ!!)主に正樹の隣に座ってた駿とみちるのアイコンタクトだが、そのアイコンタクトの会話を理解し、真那も立ち去る事になったのだ。 後に駿は語る……。『伊隅大尉の背後に……鬼が見えた…。』乙女心は複雑である。 『何時来たんだ?って…いうか…何故帝都に?』『香月博士の使いよ。二・三日滞在する事になったわ。』『へぇ~…そっか~…』みちるが居る理由を聞き、納得する正樹だが、祷子達にすれば『まさかこんな所で出ぐわすとは……』と嫌な汗がダラダラと流れる。『…この子達は?』『白銀大尉やまりも大尉の今の教え子達だよ。』『へぇ………この子達が…』この瞬間---空気が一気に冷え込み、重苦しい重圧感になった---そして、現在----- 「………って事があって……。」「終始、伊隅大尉の威圧感で……睨まれた蛙状態?」「一番被害を喰らった祷子さんは……ああちゃってぇ~…」「………なる程。」巽・雪乃・美凪の説明を聞いて、頭を抱えるナスターシャ ベッドの上で体育座りで涙ぐんで落ち込む祷子のそばに寄り、慰める。 「祷子…しっかりして。」「ナ…ナスターシャさん……」「話は聞いたよ。ゴメンね、助けてあげれなくて…。」祷子の頭を抱きしめて、頭を優しく撫でるナスターシャ自分がラトロワ中佐にしてもらったように、今度は自分が祷子を慰める。「祷子は私が守ってあげるよ。勿論みんなも一緒にね。」「で…ですが、伊隅大尉は…」「大丈夫っ!!私が祷子の盾になってあげるから。」「ナ…ナスターシャさん…」ナスターシャの言葉に目尻に涙を溜め、感激の涙を流す祷子離れた場所で『エエ人や…』と涙を拭う巽達。ナスターシャの厚い友情に感動したらしい。 「ヨシッ!!これから伊隅大尉に挑戦状を叩きつけに行くよっ!!」「「「はっ?」」」「どういう事ですか……?」突然のナスターシャのセリフに驚愕する祷子達。恐る恐る質問すると…… 「このまま舐められたままじゃ、伊隅大尉達に挑む所か、前島少尉に近寄る事すら出来ないよ?---なら、堂々と喧嘩売らなきゃ駄目だよ。」強い気持ちで祷子を説得するナスターシャみちるに脅える祷子だが--- 「恋は戦いだよ?戦ってぶつからなきゃ、意中の人はゲット出来ないよ!!」「恋は戦い…」「純愛な恋愛もアリだけど、今祷子がやる恋愛は『殴り合い』もアリな恋愛だよっ!!」 「殴り合い!?」 「そ、殴り合いそれぐらいの覚悟が出来なきゃ、伊隅大尉達と戦えないよ?」中々ハードな説得をするナスターシャに戸惑う祷子だが、目がぐるぐると渦巻き状態になり、あと一押しで洗脳完了になりそうだ。 「前島少尉と一緒にデートしたくないの?」「し…したいです。」「前島少尉に抱き締められながら『好きだよ…祷子…』って言われたくないの!?」「い、言われたいです…!!」「前島少尉と一緒にチャペルで愛を誓い合って、結婚したくないのっ!?」「したいですっ!!」洗脳完了---先程までの落ち込んでた姿は無く、恋愛という炎を燃やす祷子になっていた。 「ヨシッ!!その意気よ祷子。みんな、祷子の為に死ぬ覚悟は出来てるか?」「「「サー・イエッサー!!」」」「ヨシ、これから伊隅大尉を拉致るわよっ!!前島少尉の前じゃ祷子が緊張しちゃうから、拉致ってから挑戦状贈るわよっ!!」「「「オーッ!!」」」こうして、ナスターシャ達の暴走が始まった。 「ん…何だアレ…?」「ナスターシャ達…?」ハンガー入り口前にある休憩所で戦術機の話をしていたタケル達第17大隊の面々みちるも香月博士の用件でタケル達と一緒に居た。 すると、タケルとまりもが『ドドドドッ…!!!』と突撃級ばりに爆走して来るナスターシャ達を目撃する。いや、それどころか、タケル達の所めがけてオー○のように赤い目をしながら突進して来る!!「居たぞっ!!伊隅大尉を拉致せよっ!!」「「「オーッ!!」」」「な、なんだとっ!?って……うわぁぁぁぁぁぁぁっ!?」正に疾風怒涛の如くの突撃&退却流石のみちるも突然の事に驚愕し、なすがまま拉致られる。 「な、なんだアレは……?」「ふぁいとです……」突然の事で唖然とするタケル達唯一事情を知ってる霞は小さな声で応援する。 「ヨシッ!!此処まで来れば大丈夫だ!!」「……一体何なのよ?」みちるの拉致に成功したナスターシャ達当のみちるは目撃者多数の視線に顔を真っ赤にしながらナスターシャを睨むが、風をいなす柳の如くスルーする。 「さっきはよくも祷子をイジメたようですね?大尉ともあろう方が訓練兵相手に威圧かけるなんて大人げ無いのでは?」「あれぐらいで脅えるようじゃ、相手にならんと思うが?」「仲間から聞いた話ですが…周りの人達や前島少尉すら脅えさせる程の威圧はどうかと思いますか…?」「う、煩いわね…」流石に『あれはやり過ぎた』と思うみちるあの後、正樹の脅えようを見て『失敗したわ…』と反省していた。 「だから、仕切り直しに祷子が大尉に挑戦状を叩きつけに来たんですよ。」「……だからって、アレは無いでしょ…」「これで先程の件はチャラですよ。」(す…凄い…あの伊隅大尉と堂々と戦ってるよ…)(凄いですぅ…)ナスターシャと祷子の後ろでナスターシャの奮戦する姿に感動する巽達…まあ…ナスターシャも本来は同じ大尉だからこそ言えるのだが、それは祷子達は知らない。 「なる程…」ジロリと祷子を見るみちる以前、まりかから聞いていた為、要注意していた。 そして、視線を外して深々と溜め息を吐く。「ハァ…全く、正樹の奴ったら…。恋愛原子核って奴もかなり厄介だな…。」「恋愛原子核?」「香月博士曰わく『原子核に吸い寄せられる電子のように、対象者のまわりには大体異性がおり、しかも何故か大抵が好意的である』らしいわ…分かり易く言えば……白銀を見ればわかるわ。」「あ……なる程。」恋愛原子核の意味を知り、納得するナスターシャ達タケルを例題として出すと、その意味を理解してしまう。「それで…?」「わ、私…前島少尉の事が好きです…。今はまだ伊隅大尉には適わないかもしれませんが…負けるつもりはありませんっ!!」再び祷子を鋭い視線で見るみちるPXの時とは違い、威圧は無いものの、恋愛という意味で敵視する。そしてそんな視線に負けじと勇気を出し、堂々と挑戦状を叩きつける祷子そんな勇気を出した祷子にみちるは笑みを浮かべ、同時に複雑な感情で苦笑いに変わる「言っておくが、一番は譲るつもりは無い。それは姉や妹達とて同じ事だ。それに---正樹は半端じゃない程鈍感だ。白銀程じゃないにしろ、あの鈍感には私だって、どれだけ苦労したか……」「それについてはご安心を。今は出来ませんが、一応策は有ります。」「「「「エエッ!!?」」」」「…ほう、それは『何か』と聞いて良いかな?」みちるの警告の後に必勝の策がある事を告げるナスターシャその言葉に祷子達から驚愕の声と、みちるの興味深々の声が挙がる。 「伊隅大尉もやった『温泉作戦』みたいなインパクトのある策ですよ♪」「な゛ぁ゛っ!!?」「「「「温泉作戦!?」」」」「『温泉作戦』は、対象者と一緒に温泉に入って告白する策ですよね…伊・隅・大・尉~?」「「「「え゛っ?」」」」「ななな…何故それをっ!?」「さあ?秘密です。伊隅大尉もその話を聞いて実行したんですよねぇ~?」形勢逆転し、追撃するナスターシャ正樹を口説いた秘策がバレて真っ赤っかになるみちる「まあ、今その策は使えません。まだ知り合ったばかりの祷子がそんな事したら、逆に前島少尉から避けられますからね。」「あ……当たり前よっ!!あれは私みたいに長い付き合いがあってこその策よ。」「---だから違う案で攻めるつもりです。『温泉作戦』に比べれば、好感度の上昇は低いですけど、これならば今の祷子でも出来る策です。」「な…なによ……その策って…」「秘密です。邪魔されたら困りますからね~♪」アワアワと慌てるみちるを見て、楽しみながらいぢくるナスターシャ巽達やみちるは語る---『あの笑みは香月博士にソックリだった…』と… 悪玉・香月菌に感染されたか?「フ…フンッ!!どうせハッタリでしょ。」「いやぁ~……戦術機適性検査…楽しみだなぁ~(ボゾッ)」「な、何っ!?戦術機適性検査だとっ!?」「えっ?何の事ですか~(笑)」最早今回の対決はナスターシャに軍配が上がった。小さい声で呟いたナスターシャの言葉に敏感に反応し、質問するみちるだが、ナスターシャは『知りませ~ん♪』的な態度で祷子達と共に早々に立ち去る。(戦術機適性検査は確か白銀大尉の『全力変態機動に複座する』事って香月博士から聞いてる…なら、これを使ってフラフラになった祷子を前島少尉に『お姫様抱っこやオンブ』して貰えば幾ら鈍感言えど…フフッ♪)後々体験するであろう『恐怖の戦術機適性検査』を利用する事を考えていたナスターシャ勿論祷子達はその意味を知ってる訳もなく、ただナスターシャの笑みを不思議そうに覗いていたのであった……。あとがき----騎士王です、今回はヤヴァかった……危うく今日更新出来ない所だった。 二・三日リアルで仕事がきつかったので、ネタが後半出来てなかった。 昨日の晩から妄想フル活動し、なんとか今日更新出来ました。 まあ…おかげで孝志&椿の話が出来なかった…近い内に載せねば…(-.-;) 今回はラトロワさん初登場&祷子のお話でした因みにラトロワさんの旦那さんが鈍感な設定はオリジナルなので、万が一旦那さんの資料が有りましたら御報告下さい。修正の必要があればします。