椿達と合流したタケル達は、一端まりも達と合流し、体勢を立て直す。「じ、神宮司軍曹…その兵器は一体…?」「白銀中尉、現在の私は『軍曹』では無い現在の階級は『臨時大尉』だ。あと、この兵器は、香月博士が開発した新兵器の『120mm電磁投射砲』だ、まだテストの段階ではあるがな…」「で、電磁投射砲!?もう作ったのか、あの人は…」香月博士のデタラメさに唖然とするタケル達…まりも機やクリスカ&イーニァ機の不知火・改の後ろには、大型トラックの荷台には『外付け大型弾倉』が乗せてあり、給弾ベルトが120mm電磁投射砲に接続し、BETA達に電磁投射砲の威力を示していた あの強固な突撃級の装甲殻ですら、脆く貫かれ、肉片の塊と化す。その威力にタケル達は絶句していた。 「すげぇよ…すげぇよ…先生…」「…実際、私も驚いてるわ…まさか、これほどの威力とは思わなかったもの…」流石に電磁投射砲を使用していた、まりも達すら驚愕していたすると、クリスカから通信が入る「大尉、また後続のBETAが現れた。」「了解、これより再び電磁投射砲で駆逐する。…スミマセンが九條少佐、その間我等を護衛して頂けないでしょうか?」「わかりました、我々としても助かります。イグニス1から第17大隊各機へ、これより援軍に参った国連軍と新兵器の護衛に着く。各中隊の第弐小隊達は、電磁投射砲の範囲外で戦闘せよ。第参小隊達は、第弐小隊達のサポートに付け残りの第壱小隊達は国連軍及び新兵器の護衛だ。」「「「了解!!」」」「白銀、貴方は補給コンテナで補充した後参加しなさい沙耶…貴女もよ。」「「了解」」各隊に指示を出す椿。沙耶に指示を出す際、心配そうな表情で見ていた。「では各機作戦を遂行せよ。必ずこの京都を守りきるのだ!!」「「了解!!」」突撃する各中隊の第弐・第参小隊達タケルと沙耶は後退し、補給コンテナで補充する。 そして、再びまりも達が電磁投射砲でBETA達を駆逐する!! 「…大丈夫ですか…沙耶さん?」「大丈夫です、心配かけてスミマセン。」息を整える沙耶その疲労感は普通じゃないと悟るタケル。すると、秘匿回線で、タケルと沙耶に入ってくる「沙耶…まったく…心配したわよ…?まさかあの『能力』チカラを使うとは思わなかったわ…」「あのチカラ…?」沙耶の一言に質問するタケル。 「沙耶はね、本来の『能力』以外にも『別な能力』があるの。そのひとつが先程のあれよ」「…そういえば、先程の沙耶さんの瞳の色が変わってたような…」「あれはね、沙耶だけが持つ『能力』なの。そして、先程沙耶が行ったのが『ブレインクラッシュ』…つまり、相手の『脳にダメージ』を与える能力なの…主に敵の動きを一時的に封じる為の能力なんだけど…けど、本来はこれは人間に使う能力で、BETAに使う能力じゃないの…小型種以外に使えば…今の沙耶みたくなるのよ。」「そうだったんですか…スミマセン、沙耶さん」椿から説明を聞き、自分のせいで沙耶が無茶をしたと知り、謝るタケル。 「謝らなくてもいいのだ、タケルこれは私が勝手に行った責任だ。それに、私にはタケルを守る命もあるのだ、当然の事だ。…それに、真耶からも託されたしな…この約束を破る訳にもいかない。」タケルを少しでも心配させまいと、冷静に説明する沙耶育ての『母』である、現当主・由佳里の命と、友でもある真耶との約束を守る為、遂行したまでと語る。 「…ホンット『愛されてる』わね~、白銀中尉沙耶がそういう言い方をする時は、『大切な人に心配をかけさせたくない』って時よ?」「えっ!?」「椿様ッ!?」しかし、椿の暴露で真っ赤になるタケルと沙耶特に沙耶はアワアワと普段見せない慌てようを見せる。 「白銀中尉に命じます。今日無事に帰還したら、沙耶をとても『可愛がって』あげる事勿論、それで『赤ちゃん』が出来るなら尚良し。勿論九條家現当主である母からも許可は得てますからご安心を♪」「「な゛ぁっ!?」」「これは隊長命令です。必ず行う事、以上通信終わる」「椿様、お待ちをッ!!」とんでもない命令を受け、慌てる沙耶だが、ナイスなタイミングで秘匿回線が切れる椿そして、真っ赤になった沙耶が『…宜しくお願いします』…とタケルに頭を下げる姿を見て、タケルは最早拒否権が無い事に落ち込んでいた…「こちらイグニス10からイグニス1へイグニス2と共に補給を完了しました。」「イグニス1からイグニス2・イグニス10へ現在、北方の防衛線が押され気味な事から、我々の部隊が援護に向かう事になったイグニス2・イグニス10は北方の防衛線に向かい、その際第1中隊第弐・第参小隊達と合流し、援護せよ!!」「「了解!!」」タケルと沙耶が北方の防衛線に向かう事になり、操縦桿を倒して発進する。途中、第弐小隊と第参小隊と合流し、北方の防衛線に向かう。「タケルさん、凄かったです!!光線級のレーザー照射を全部回避するなんて♪」「いやぁ~…そんな事ないぞぉ~」「正に変態機動極まり、だな。」「んがっ!?」駿に尊敬される目で褒められ、嬉しい気持ちの所を、真那の一言に撃墜される。そのやり取りを見て、沙耶達第参小隊から笑い声が響く。 『もう少しで、目的地の防衛線に着きます其処では、帝国本土防衛軍帝都守備連隊が防衛をしています。』「帝国本土防衛軍帝都守備連隊か…」通信を聞いて、思い出すタケルそして、小さな声で呟く。 (沙霧大尉…アンタもこの戦場に居るんだろ…?)思い出す記憶は『二度目の世界』の『12・5事件』あのような人間同士の争いをさせまいと、タケルは強く決意する。 (--今はアンタを好きにはなれない。理由はどうであれ、アンタは委員長のオヤジさんを暗殺し、彩峰を心配させ、泣かした…)あの時の委員長(榊)や彩峰の悲しみと苦しみを思い出すタケル (--もし、アンタがあんな事件を起こそうモノならば---俺がブン殴ってでも阻止してみせる…!!)いつもより強く操縦桿を握り締め、戦場へと向かうタケルそして戦場では、BETAの物量に押されてる帝都守備連隊か奮戦していた。 『クッ…なんて数だ…!?』『今斯衛軍が援軍に来る、それまで持ちこたえるのだっ!!』『『『了解!!』』』帝都守備連隊が一丸となり、BETA達をこれ以上侵攻させまいと奮戦する 「立ち去れ、BETAァァッ!!」一閃、迫り来る要撃級を次々と長刀で葬る沙霧中尉 「中尉、此方側は一掃しました。今から合流します。」「済まない、駒木少尉これ以上侵攻されてはならぬ。あの美しい京都を…そして帝都には、未だ我等や民を思い、残っている殿下が居るのだ!!」--そう、現在京都は民の避難が最終段階まで進んでいた。残るは約一割程度の民間人と…そして、断固として、民より先に避難する事を断り続けていた、煌武院悠陽殿下が残っていたのだ。 悠陽殿下が残ってたのは、他にも理由がある。勿論民より先に避難する事を断っていた事も事実だが、他の理由として『復権』の時期が刻々と迫っていたのだ 8月未明に米軍の援護を最後に、それからまもなくに米国は一方的に日米安保理を破棄して来るのだ---そして、その時こそが、悠陽殿下の『復権』する絶好のタイミングであった。その為、悠陽殿下は戦場である京都から離れずに、ただ、じっとその時を待っていたのだ。 「中尉、再び西方からBETAがっ!!」「クッ…!!」駒木少尉からの通信を聞いてデータマップを調べると、大群のBETAのマーカーが赤く染まっていた。 「えっ…?中尉、BETAのマーカーの南方から、味方のマーカーが北上し、BETAに接近してます。数は…2小隊分…斯衛軍第17大隊の第1中隊第弐小隊・第参小隊です!!」「なんだとっ!?たった2小隊だけでBETAの大群に突撃だと!?」 駒木少尉の報告に驚愕する沙霧中尉万単位のBETAの大群に2小隊のみで接近する事に驚きを隠せない しかし--その驚きは、更に続く事になる!! 「えっ…何この数字…?異常な速度でBETA達が撃破されていく…?」「な…なんだと…?」データリンクの情報を見て驚愕する二人突入すると同時に、加速的にBETA達が撃破されていく。 「これは一体…あっ!!中尉!?」情報に驚く駒木少尉だったが、その瞬間、沙霧中尉が飛び出す姿を見て追いかける。 本能が告げる---彼処で戦っているのは、『あの機体』だという事を-- 突進攻撃をしてくる突撃級を回避し、背後から突撃砲で葬り、更に前へと近づく。 すると-- 「あれは---!!」白銀に輝く不知火・改が、縦横無尽に空を舞い、光線級のレーザー照射すら回避し、BETA達を駆逐する姿を目撃する…!!