とある湖に一人、少年は球体状の『何か』を掲げ、覗き込んでいた。
『何か』の形状はだんだんとハッキリしてきている。力の弱い物では直視することすら出来なくもなっているが、少年はハッキリと認識していた。
球状。丸い丸い『何か』。
少年本人としては円形の物は嫌いである。だが、自身の子供になるであろうモノが円形をしているのならば、好きにならなくてはならない。かもしれない。
「球……円、か。円は、何処どこから始まり、何処で終わるのか。
始まりと終わりの境界は何処にあるんだろうな……。お前には分かるか?私には分からん」
少年は『何か』語りかける。返事は無いと分かっていても、話しかけてしまう。
しかし、その『何か』に話しかけた少年は、一度。かすかに、自分の言葉に反応したような気がした。
少年は悟る。『何か』はもうすぐ、もうすぐ生まれそうだ。
ハジは大陸での旅を一時中断していた。彼の感覚では、既に半分以上は歩きまわっていただろう。
その間に人間達は石器、ごく一部鉄から土器の使用に移り変わっていた。時の流れと共に、人間の技術は進歩していく。
そんなことにハジは感心しつつも、『何か』を生み出す作業に集中しようと、腰を据えて旅は中断したのだ。
そんな中、彼は暇つぶしに散歩をしているとある妖怪と出くわす。
ここら一帯の森を支配する実力者、植物を操る能力を持つ妖怪に絡まれたのだ。ハジの不注意のせいなのだが。
ハジは何の警戒もしていなかった。彼は警戒などする必要がない。周りとの実力差故に。
ツキの本気の一撃くらいでないと、満足にダメージすら与えられないだろう。妖怪の中でも屈指の攻撃力を持つ彼女の一撃ですら、それなのだ。
並の妖怪では彼を傷つけるどころか、彼に攻撃と認識させることすら難しい。
そんなハジは森を歩いていると、開けた一郭に花が咲いていることに気がつく。
彼の知識ではこの森には生息していないはずの植物であり、それが気になり花へと近づく。
彼の土地勘は並ではない。万単位の年月をかけて各地を練り歩いたのだ。しかも、暇つぶしと称し訳のわからない行動もしている。
具体的には、実のなる木なら木の実の数を一つ一つ数えていたり、花ならば生えている本数を数えてみたり。理解できない行動である。
ハジが花へと近づき、そっと手を伸ばす。別にむしり取る気はなかったが、気になってしまったので手を伸ばしたのだ。
それがいけなかったのか。
彼が手を伸ばした途端、周囲から彼へ、植物の『ツタ』が絡みつく。
幾重にも絡みつき、もはや少年の姿は見えなくなるほどに巻きつき、絞める。
大の大人どころか、獰猛な獣、妖怪ですら絞め殺すレベルのツタは、巻きついている内側でもハジの首を絞めようとしている。
さらにツタはハジの目を抉り取ろうと、瞼をこじ開け目へと侵入しようとする。他にも、耳や口といった穴という穴へ入り込もうとする。
下の方は察してください。
流石のハジも、『ちょっと巻きつかれる』程度ならばともかく、体内に入り込んでくるのは許容できなかった。
『軽く』巻きついてくるツタたちは、このまま眠ってもいいやと考えさせるほどであったが、流石に、入り込んでくるのは鬱陶しい。
ハジは仕方なく腕を動かし、ハジのか細い腕よりもさらに太いツタを無理やり動かす。
ハジの体を固定しようと巻きついていたツタは、ハジの怪力に耐えることが出来ず千切れる。
そのままハジは腕を動かし、やがて自由になった腕で顔に巻きついたツタを毟り、引きちぎる。
しかし、ツタも負けてはおらず、すぐに再生して数を増やす。
そろそろ本気で鬱陶しくなってきたハジは、強行手段に出ることにする。すなわち、自爆。
彼は長年の経験から自爆が上手になっていた。あまり自慢できることではないが、体の内で力を一気に膨らませることで自爆が可能なのだ。
周りへの被害も考え、小規模な自爆を選択。ツタを吹き飛ばしギリギリ周りへの被害を出さなかったハジはすぐさま移動を開始。
また巻きつかれたら面倒なのである。
そんなハジの様子を見て、木の陰から一人の女性が出てきた。緑色の髪、赤い目をした温厚そうな女性である。
身長は高くもなく、低くもなく、だがハジよりは頭一つ二つ分は大きいだろう。その顔には優しそうな笑顔を張り付けている。
女性はゆったりと歩き、ハジが手を伸ばした花の下へと歩く。ハジも、女性の姿が見えると近づいてきた。
「何をするユレイ」
「別に私は何もしてないわよ?」
にっこりと、まるで子供に物を教えるようにして話す、ユレイと呼ばれた女性。
見た目としては似合っているのだが、その発言は、先ほどの出来事を考えるとあまりにも白々しい。
「この花はユレイが此処に持ってきたのか? この花はここら辺には生えていないはずだったが」
「ええ、そうよ。最近お花さんを育てるのが趣味でね。私が此処まで移動させたの」
「そうか」
「だから、さっき貴方が触れようとした時は焦ったわ。思わず攻撃しちゃった。本当よ?だからゆるしてね?」
片目だけを瞑り、舌をチロっと出して謝るユレイ。大抵の男ならば、その姿にやられ無条件で許してしまうだろう。
その見た目はとても美しい女性なのだ。やられない方がおかしい。少数の女だって落ちる。
だがそこはハジである。全然効きもしないし、何の反応も示さない。流石である。
「お前はさっき何もしていないと言ったではないか」
「ツタが勝手に動いちゃったのよ。私だって、本当は貴方にそんなことしたくないわよ?」
「しても意味は無いがな」
「あ、あら? 試してみる?」
うふふ、と。ユレイは笑う。若奥様のような笑い方にハジは若干の既視感を覚えるが、特に気にしないことにする。
相変わらずニコニコとユレイは笑っているが、その目は観察するようにハジを見ている。
じっくりと、何かを確かめるかのように見つめてくるユレイに、ハジはいつもと違う様子の彼女を気にし出す。
ハジは思う。四千年ほど前に会った時はこんな感じではなかった。一体何があったのだろう、と。
「ユレイ、どうした?お前は何を気にしている。何かあったか?」
「……あら。よくわかったわね」
「分かるさ。いつもと違う感じがしたからな。好きな奴らを気にかけるくらいはする」
「嬉しい事言ってくれるじゃないの。それじゃ、とことん語ってあげましょうか」
「ん?」
次の瞬間、ユレイはハジの首目指して腕を突き出す。
当たるハジではなかったが、突然の行動に理解が追いつかず、体が反応して反撃をしてしまう。
反撃の蹴りを腕に受けたユレイは顔を歪めつつもさらに攻める。ツタを使いハジの足を固め、もう片方の腕を伸ばし、ハジを捕まえる。
ハジは反撃をしてしまったことに対して硬直をし、あっさりとユレイに掴まってしまった。
やろうと思えばツタも、ユレイからも振り切れるが、それはしない。ハジは理由を聞いてみようと、ユレイに成すがままにされることにしたのだ。
「それで、どうした。何がしたいのだ?」
「っつぅ……い、いたい……。ふ、ふんっ。それで、何がしたいかって? 貴方、子供作るみたいじゃない」
「……。なぜ、知っている」
「そりゃ知ってるわよ。貴方、各地で子供作ろうとしていたんでしょう?その後に生えた植物さん達に聞いたの」
「……そうか」
「それでね。もうすぐ生まれそうって事も知ってるわ。もちろん、植物さん達に聞いてね。
それで、私も思った訳よ。そろそろ私も子供が欲しいなって」
ハジはユレイの目を見る。嘘を言っている目ではないことは確かだ。だが、ハジにはユレイの真意を測ることは出来なかった。
ハジとしては子供が欲しいなら勝手に作ればいいじゃないか、という感じなのだが、わざわざハジに語っている点を考えると無関係ではないのだろう。
彼はその点を考慮し、ユレイの真意を探ることにする。
「そこまで知られていたのか。それで、お前の目的は? 子供が欲しいのならば勝手に作ればいいだろう」
「もう、いやね。女にそんなこと言わせる気なの? 子供を作るには相手が必要なのよ。あいて。分かる?」
「相手?愛し合うというやつか?」
「まあ、遠くは無いわね。別に……愛し合わなきゃならないってことは、ないけどね」
ニコニコと、いや、ニヤニヤとユレイはハジを見下す。
ユレイに押し倒されているハジは、彼女を見上げる形で見返す。その顔は、見下されているからか不機嫌そうな顔だ。
回りくどい彼女に苛立ちを隠しもせず、ハジは言葉を返す。
「それで?それが私に何の関係があると言うのだ」
「簡単に言うわ。――――――貴方から子供を貰う」
次の瞬間、今度はハジが動いた。上に乗っていたユレイを吹き飛ばし、遥か上空へと投げつける。
投げられた彼女は、突然の攻撃に目を見開きながらも着地態勢を取る。森からツタを伸ばし、上空での着地。すぐさまその場から逃げる。
刹那の差でユレイが居た場所をハジが駆け抜ける。足場にしていたツタは跡形もなく消え去り、ハジの攻撃の威力を物語っている。
彼女は冷や汗を背に流すも、あくまで笑顔を忘れない。特に、彼女は彼を怒らせるような事を言った覚えは無いのだ。
平常心を崩し、焦ったらハジにやられてしまう。それだけは避けたかった。
しばらくの間、ユレイとハジの追いかけっこが繰り広げられていた。ただし、凶悪な、である。
ユレイは逃げ、ハジは追いかける。あくまでハジに殺す気はないが、動けるほどに生かすつもりもない。
それはユレイも理解しており、最悪命だけは助かると思っている。だが、それ以外ついては諦めたほうがいいだろう。
何より彼女は、子供が欲しいと思ったのは事実なのだ。だからこそ、ハジのあとを着けていたし、ハジにそのことを語ったのだ。
「ちょ、ちょっと待ちなさい!何を怒っているのか知らないけど、少しは話しあおうじゃない?」
「安心しろ、殺す気は無い」
「ちょっと!話を、聞いてって!」
ツタを駆使しハジの動きを妨害する。
ツタの他にも、大木を移動させハジを囲むように配置するも、すぐさま砕かれ、投げつけられる。
彼女は目に見える実力差に泣きそうになるも、それでこそハジだと評価を改める。だからこそ、彼の子が欲しかった。
全ては強い子を作るために。その子と一緒に暮らすために。
「く、このっ!とま、止まりなさいって、ば!」
「その程度で止まると思うな。言っただろう、意味は無いと」
「もうっ!何を怒っているのか知らないけどね。貴方は勘違いをしているわ!」
「……?勘違い……だと」
やっと、ハジは止まる。ユレイは内心ではホッとしているが、それを表に出してはいけない。
それに、彼女は勘違いと口から出まかせを言ってみたが、それが違った場合また襲われる。
慎重に、言葉を選んでいかなければならないのだ。
何を勘違いしているのか、させてしまったのか。でっち上げなければならない。
「お前は、私の子を奪おうとしたのではないのか?」
「(きた!幸運きた!)」
彼女は内心舞い上がる。実のところ、彼女はあまり気の強い方ではない。寧ろ、臆病な方なのだ。植物達を愛し、植物と語り合う。
そのせいで他の妖怪は少し苦手なのだが、自分の実力と、厄介な『癖』のせいで恐れられている彼女である。
舐められないようにと、見栄を張って強い自分を演じていたりもするが、予想外な事があるとボロが出てしまう。
それが悪い方向に働けばいいのだが、生憎、彼女は怖かったり、恥ずかしかったりすると、咄嗟に相手を攻撃してしまう『癖』を持っていた。
なまじ実力があったが故に、その『癖』がどんどん彼女のマイナスイメージとなり、恐れられているのだ。本当は攻撃したくはないのだが。
実のところ、最初、ハジに攻撃をしたのは本当に焦っていたからだ。自分に余裕を持たせようとしていたが、内心で反撃を怖がっていた。
怖いけど、見栄を張りたい。なんとも難儀な性格である。
「(私は運がいい。本当に勘違いしていたどころか、ハジが内容を言ってくれた。
あとは私が下手なことを言わなければ……)」
「ユレイ?」
「え、ああ。そうよ。私は貴方から子を奪おうだなんてしていない。ちょっと、協力して欲しいだけよ」
ハジは、子がもうすぐ生まれると悟っていた。故に、少し過敏になっていたのだ。
子供を貰うとはつまり、お前から子供を奪って自分の物にすると、そう聞こえたのだ。ハジには。
ユレイはもちろんそんなつもりは無かった。すこし妙な言い回しをしてしまったが、奪うというのは彼女の趣味に合わない。
出来れば彼女は、争いはない方がいい。夢は皆で仲良く森林浴だ。実現は出来ていないが。
本人は割と攻撃的だということを自覚出来ていない。
「協力だと?……私は、自分の子を作るだけで精一杯だ。お前の子まで生み出すことは出来ん」
「その、貴方の子は貴方の力で生み出しているのよね?」
「そうだが」
「そう。……ちょっと、ちょっと協力してくれればいいのよ。ほんのちょっと、能力も使ってもらうかもしれないけど」
「そうか?……まあ、少しだけなら構わんが。……いいぞ。なら、とっとと始めよう」
「……え?」
ユレイは考える。どうしよう、と。
彼女は、協力を得た後のことを考えていなかった。
ハジを見ながら考える。本当に、どうしよう。
まさか、今日で協力が得られるとは思ってもみなかった。本当はもっと話しあってからと思っていたのに。
予想以上にハジは即決派だ。
何を、すればいいのだろうか。ナニをすればいいのだろうか?まさか、ハジに服を脱げとでも?それとも私が服を脱いで迫るのか?
いやいやいや、それは流石にないだろう。なにより、カッコよくない。私の目指す淑女像とは程遠い光景だ。それはダメだ。
「……どうした?」
「何でもないわ。少しお黙りなさい」
だめだ。いい方法が思いつかない。そもそも、私とまともに話をしてくれる男なんて片手で数えるほどもない。
ほかの妖怪は、皆私を恐れてしまうし、唯一仲の良い種族の妖精達は全て女の子だ。
男性経験なんてあるはずもなく、知識では知っていても行動に移すことは出来ない。
ああ、ハジ、そんな眼で私を見つめないでくれ。恥ずかしいじゃないかっ!
「む、おい、ユレイ。このツタをどけろ。鬱陶しい」
「……あら、必要なのよ、それが。黙ってなさい」
「なんだと?」
ああ。またやってしまった。加えてハジも不機嫌になってきている気がする。これはマズイ。
せっかく協力を得られそうなのに、その機会を棒に振ってしまうなんて、それだけは阻止しなければならない。
どうするか。自分で言ってしまったが、ツタが必要だと?何に?ナニに?
ダメだ。束縛されているハジなんて想像してはいけない。何か開けてはイケない扉が開きかかっいる。
はしたない女になんてなってはいけない。私は淑女だ。清く、礼儀正しい、植物使いの妖怪。
最近ではかわいくて綺麗なお花さんも扱えるいい女なのだ。落ち着け、落ち着け私。
「貴方、子供の作り方を知っているかしら?」
「知っている。現に、作っているではないか」
「そうじゃなくて、ほら、アレよ。相手が居る方の」
「愛し合えば出来るのだろう?愛というのが分からんが」
「そう。そんなものよね」
思った通り、アレについては具体的には知らないようだ。一応、こいつは私よりも年上のはずなのだが……。
このままでは何も知らない子供相手を襲うことになってしまう。それは避けたい。
だが、特別な力がない限り、アレを行って子供を作るのは事実。でもハジ相手に教えるというのも気が引ける。
なにより、あの角持ちの女に殺されそうだ。狼の女には冷たい目で見られそうだし、それは嫌だ。出来ればあの妖怪たちとも仲良くしたいのに。
本当に、どうしよう。顔は笑顔を張り付けて余裕を持っている感じに見せているが、そろそろ限界だ。間が、持たない。
そもそも、なぜハジはこんなにも偏っているのだ。アレの知識くらい身につけていたらどうだ。ええい、まったく。
私だってアレから生まれた訳ではないが……ん?……そうだ。私はアレで生まれた訳ではない。
植物さん達から、生まれたのだ。
なら、私の子も、その方法を真似れば出来る……?
「それで、貴方の力はどの程度まで効果があるのかしら?」
「やっと話し始めたな。いきなり言われても、どんな意味で問われているかが分からんが」
「貴方みたいに、私の力を元に子供が出来るのかって話よ」
「霊力の塊ではなく、媒体さえあれば出来るがな。お前自身とか」
「ちょ、それは止めて頂戴。ええと、お花さんから出来るかしら?」
「花から……?ううむ……できなくは、ないな」
「あら、そう? ならお願いするわ。ふふっ」
来た。来た来た来た。最初はどうなるかと思ったが、うまくいっている。
これで私の夢が叶う。ハジから、お花さん的に言えば受粉は出来なかったが、それもいいだろう。
彼の力が使われているのならば、強い子が生まれるはずである。多分。
あとはその子と一緒に暮らすのだ。娘か息子か、それは分からないが一緒に森林浴をするのが楽しみだ。
「それじゃあ、私はお花さんを集めてくるわね。力の籠ったお花の方が強い子が生まれるかしら?」
「そうだな。お前の力がたくさん籠っていれば、『花から生まれた妖怪』ではなく、『お前の子』にはなるだろう」
「あらそう。その言葉、違えないようにね」
「ああ。
……行ったか。このツタに、一体何の意味があったというのだ。やはりあいつ、実は……」
実に楽しみだ。あまりに楽しみでハジは遥か後ろとなっている。
最後にハジが何かを言っていた気もするが、大したことではないだろう。私の体面も取り繕えたし、子供も出来る。
失敗など何一つなかった。襲われたのは……怖かったが。
さて、どんなお花さんにしようか。かわいい子が欲しいから、娘が良い。
可愛いお花を見つけてきて、力を与えよう。祈りは大切だと思う。
「ハジ、採ってきたわ。このお花さんにお願いね」
「ああ」
「……」
「……」
「…………ね、ねえ。できたの?なんか、お花さんが大きくなってるけど」
「……ああ。結構力を込めたんだな。少し、時間がかかりそうだが、その内狩勝手に妖怪化する」
「あら、そう。ならいいわ。ありがとう。後はちゃんと私が様子を見るわ」
「生まれたら顔を見せろよ」
「はいはい、気が向いたらね。」
「そうだな。その強気をちゃんと保てよ?臆病者」
「……!? 」
ユレイと別れたハジは、一人山奥へと消えていく。日は既に暮れ始めていた。
ハジは『何か』を取りだし、力を込める。
何もかもが曖昧な『何か』は小さく震えたかと思えば、その形を崩していった。
形を崩した『何か』は、やがて、時間をかけて人型を取り始める。
現れたのは金髪の少女。
昼と夜の境界、逢魔が時に生まれた少女は紫の空の下、産声を上げる。
「やっと生まれたか」
ハジは少女へと語りかけ、少女もハジへと言い返す。
ごきげんよう。あなたが私の生みの親ね、と。
――――――――――――
あとがき
東方キャラそーと
1位 チルノ 2位 ルーミア 3位 紅美鈴 4位 上海 5位 八雲紫
そのあと永琳、てゐ、幽々子と続いており、このことからお姉さんキャラが大勢ランクインしていることが分かる。。
これで作者がロリコンではないことが証明された。
今更ですけど、ゆかりんとの日常話とストーリー関係ないや。あとは閑話扱いで次進んでもいい気がする。万年以上飛ぶけど。