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No.2262の一覧
[0] ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/11/20 14:03)
[1] Re:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/11/19 14:12)
[2] Re[2]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/11/19 18:22)
[3] Re[3]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/11/20 00:21)
[4] Re[4]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/11/23 12:22)
[5] Re[5]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/11/21 22:23)
[6] Re[6]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/11/29 00:41)
[7] Re[7]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/12/02 16:11)
[8] Re[8]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/12/02 18:35)
[9] Re[9]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/12/03 23:45)
[10] Re[10]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/12/03 23:36)
[11] Re[11]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/12/03 23:50)
[12] でーた戦闘力(いいかげん)[ひから](2005/12/11 14:44)
[13] でーた登場人物(いいかげん)[ひから](2005/12/04 16:02)
[14] Re[12]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/12/12 16:11)
[15] Re[13]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/12/12 16:12)
[16] Re[14]:ダーク・ランス(いいかげん)[ひから](2005/12/20 22:31)
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[2262] Re[11]:ダーク・ランス(いいかげん)
Name: ひから 前を表示する / 次を表示する
Date: 2005/12/03 23:50
ううむ、困ったぞ。

そう、ランスは現在困った事態に陥っていた。

宿屋『あいすくりーむ』の一室。
ランスのとった部屋では、今一人の少女がベットで手足を拘束され横たわっている。

少女の名は『見当かなみ』

リーザス解放戦線において、始まりを担った少女。
彼女がリーザスの盾を持って、この時代のランスの元に助けを請いに
いかねば話はすすまない。
だが、その肝心の『かなみ』は『やもりん』に殴り飛ばされ、
肋骨を折ってしまった、重症である。

「すまない。まさか知り合いだったとは…。」

反省の態度を見せる『やもりん』

「ううむ。」

殺すなとはいったが、傷つけるなとはいわなかった。
自分に落ち度があるのだろうか。

ランスは悩んでしまう。

どうも『やもりん』は手加減ができないらしい、
それとも、拷問され、人間そのものを憎んでいるのだろうか。

どちらにしても、まずはこの事態をどうするかである。

(この時代の『俺様』抜きだと……やべぇよなやっぱ?)

簡単にシュミレートしてみるが、

ランス抜きでは魔人を倒すことはできない。
つまりは、魔人の思い道理になってしまうわけだ。

一日ぐらいならかなみが遅れても大丈夫だと思うが。
確信はもてない。
もう一度やれと言われてもできない奇跡のような勝利だっただけに、
ダークは不安になる。

(そこらは、運に任すしかねぇか。)

さるわぐつをはめ、手足を拘束され、ふごふごいっているかなみを見て思う。

(よくよく考えてみれば、ジルのやつは1000年、
 魔王をやっていたが、ルドラサウムに飽きられていねぇ。
 最悪ジルが世界を支配したとしても、俺様には関係ねぇか?)

(俺様に必要なのは時間。世界がどうなろうとしったこっちゃねぇしな。)

恐るべき、自分勝手、メナドとの約束は既に忘れていた。

うんうん、となんか自己完結させ、考えがまとまったところで、
『かなみ』のさるわぐつをはずす。

「あんた、なにしてくれんのよ!」

開口一番、かなみは、『やもりん』に怒りを爆発させた。

「すまない、隙があったからつい。」
「つい、じゃない。わたしは大事な使命おってんのよ、
 こんなとこでって、いけないこれは秘密だった。」

口の軽い忍者もいたもんである。

高額な回復アイテムを使ったため、安静が必要とはいえ、
しゃべるぶんには差し障りないのだろう。やもりんへの口激は続く。
そんな『やもりん』をかばうようにランスが割ってはいる。

「おい。お前がやられたのはお前が弱いせいだろう。」
「うっ。うるさい。」
「屋根の上から俺様を監視してなんのつもりだ。」
「な、なんのことかしら。」

とぼける『かなみ』
ほう、そういう事をいっちゃっていいのかぁなぁ~
といやらしい笑みを浮かべるランス。

お楽しみタイムがはじまろうとしていた。

・・・・


「い、いう、言うから。」
「おや、もう降参か、つまらんな。」
「というか、別に秘密にするほどのことでもないのよ。」

かなみはランスのくすぐり地獄には耐え切ったものの。
リーザス地下牢から拝借してきたのか、ろうそくやムチを取りだす
にいたり、あわてて両手を挙げ(縛られていたため滑稽な万歳であったが)
降参の態度を示した。

余談だが『やもりん』はムチと蝋燭を見たとき、
拷問の恐怖がよみがえってきて、おしっこを漏らしそうになったと言う。

呼吸を整え、かなみは自白する。

「屋根の上にいたのは、
 青い髪の女の子が魔物に襲われていたから助けようと思っただけよ。」
「なるほど、それを先に俺様がたすけっちまったってわけか。」
「ヘルマン兵も、一般人にはそれほど、ひどくしないのね。」

どこか皮肉気にいってくる。
ヘルマン兵と言うのは勘違いだが、わざわざ指摘するのも面倒で
ランスは無視する。

「で、その後も見張ってたようだが。それはなぜだ。」
「別に、たいしたことじゃないわよ。」

そっぽを向くかなみ

「なるほど、よっぽどお仕置きしてほしいようだな。」
「ひっ、やめ、やめ、あは、あはははは。」
「おらとっとと吐け」
「ひはははっ、わかっわかっ。やめっやめっ、
 やめなさい!くすぐってたらしゃべれないでしょ!!」

怒り出すかなみ。

「全く。あんたが私の知り合いにちょっとにてただけ。それだけよ。」
「ほう。」
「全く。性格までムカつく位そっくりだわ。」


なるほどな、とランスは頷く。
つまり、今回の件に関わらないよう注意はしていても、

自分があの場にいた、というだけで、
歴史が変わり、ジルの支配が始まってしまうかもしれないのである。

まさに風が吹けばなんとやらだ。

「…それで、わたしをどうする気?上官に突き出すの?」

ランスが考えにふけっているのをどう受け取ったか、
警戒色を強め、探るように問いかけてくる。

ランスは訝しんでいたが、かなみが自分をヘルマン兵と勘違いしていたのを思い出し理解する。

かなみは自分をヘルマン兵と思っている。
かなみはリーザスの忍者で、なにやら重大な任務を負っている。
(まぁその任務は既に知っているが…)
それをヘルマン兵である自分が捕まえた。

なるほど、自分がヘルマン兵だった場合、かなみは今、
絶体絶命の危機に陥っているわけか
誤解を解いてやる必要はないな…。

ランスは、ヘルマン兵という立場を利用して
拷問などの卑猥なことを考えたりもしたが、

それは、つい数刻前までひどいめにあわされた
『やもりん』に嫌がられる。
下手をすると見切りをつけられるので、ちょっとこの場では無理だ。

それにできるならば自分も非情と名高い魔王ジルの支配は避けたい。
かなみを可及的速やかにこの時代のランスの元にいかせなければ、
ならない。

以上のことを考え、ランスは決断を下す。

「よし、お前は解放してやる。」
「えっ」

予測もしない言葉だったのだろう。ぽか~んと馬鹿みたいに
口をあけ、ダークを見る。

「なんだ?不服か。」
「えっ、いや。ううんそうじゃないけど。」

返事を返ししばらく呆然としていた『かなみ』だが、
世の中はそんなに甘くないという事を経験則から感じているのだろう。

ダークの真意を探ろうという目に変わる。

「…それで、何が目的なの?」
「ん?いや別に…まてよ。そうだな。」

さすがは不幸少女かなみ。
ほおっておけばこのまま開放されたものを、わざわざ墓穴を掘ってしまった。

「一晩くらいは大丈夫だよな、ぐふふ、
 じゃあ、エッチなことをしてもらおうかな。」
「くっ、………わかったわ。」

見当かなみは、苦虫をかみ殺したような顔をするが、
内心少しだけ安堵のため息をつく。

もちろんエッチなことなどされたくない。
かなみにとっては初めてだ。こんなところで処女を散らしたくない。
そういう気持ちは強い。

だが捕まった時点で既に自分に未来はない、とある程度覚悟していた。
ヘルマン兵に連れて行かれ、どんな任務を負ったかを吐かせるため拷問され、
終われば殺される。そんな最悪かつ濃厚な可能性に比べれば、
この程度の事、我慢できなくもない。

「あ、あの私はどうしていれば…。」

かなみの上に乗ったランスに、やもりんが遠慮がちにたずねる。

「お前もこい、がはははは。」
「え、ええ~。」

こうして三人は、夜が明けるまで『仲良く』なると思われた。

…だが、

『ぼきっ♪』

「ああああああああああ。」

かなみの怪我を忘れていたランス
乱暴にかなみを動かしたときに、回復アイテムで、直りかけていた
肋骨が再び折れてしまい、それどころではなくなった。

「い、い、いたい~。」

不幸少女かなみに、わずかながらの幸があらんことを…


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