第11話:別れ
「(くくくっ、大当たりだったぜ。)」
「う、嘘ぉ~っ!? ……まッ、ままま"魔王"がぁ~っ……」
「もう、何を見ても驚きません……」
「……(う~ん、マリスさんってなんだか千鶴子様みたい……)」
まったく別の事を考えているアニスはさておき。
作成された"ジル"は、水平に浮遊して近付いてくると、
ランスの3メートル手前で垂直に落ち、ふわりと両足で床に着地した。
――――第五代目の"あちら"の魔王、ジル。
歴代の魔王の中で最も残忍と言われていた存在で、
1004年の長きに渡って人間を家畜として支配し続けていた。
しかも彼女は魔王に義務付けられた"世代交代"で、
"力"を著しく失っても、"プランナー"に延命の方法を教わった。
結果元の5%の"力"と魔人への命令権、魔血魂の生成能力を残す事に成功し、
永遠に魔王であり続けようとしたが、当時の魔人筆頭であった"ガイ"に、
カオスと禁呪を用いられて封印されてしまった。
その約1000年後、ジルの信奉者であった"魔人ノス"の策略で復活するが、
長きの封印で1%の力しか残っておらず、"魔剣カオス"を持つランスに倒され、
亜空間により脱出不可能な状況に陥る末路となっていた。
……そんな"悪"であるジルが作られてしまったのだが、
慌てふためくリアと違って、ランスは全く動揺していない。
彼は腕を組みながら、自分を見つめるジルに気安く挨拶を投げ掛けた。
「ジル、久しぶりってところかァ?」
『ふっ……4年か、5年振りと言ったところだな。』
「"亜空間の旅"は、さぞかし退屈だったんじゃねぇのか?」
『なに、たった4年かそこらだったしな。
1000年も封印されていた時と比べれば、容易い時だ。』
「まぁ~、"合体"で出てきちまったんだ、しっかり"守護"しろよ?」
『いずれこの手で抜け出すつもりだったのだがな、仕方あるまい。』
皮肉ってくるランスの言葉を軽く流すジル。
もし自力で脱出して彼の前に現れたジルであれば、
早くも激しい戦いが始がはじまり、この場を大惨事にしていただろう。
しかしこの"魔王ジル"という存在は、亜空間の歪みにより、
"こちら"に引き寄せられ、ランスの"仲魔"として生まれ変わった"ジル"なのだ。
よって"エンジェルナイト"と"キクリヒメ"の記憶を受け継いでおり、
このように何も変哲の無い挨拶で話を始める事ができている。
ランスはカミーラが作られた時は流石に驚いたが、合体で作れれば、
例え"魔王"であっても自分と戦ってくれると言う事を確信していたのだ。
……結果予想通りの反応をする"ジル"に、ランスはニヤつきをそのまま言う。
「それじゃ~、忠誠を誓うんだな? 散々コキつかってくれるわ。」
≪ファサッ!≫
『ふん……貴様こそ、"この私"を呼び出した程なのだ。
無様な戦いで、私をガッカリさせるなよ?』
「がはははは、愚問だッ。」
『(何故だ……人間界の支配の事など、どうでも良くなっている……)』
彼女を試す気もあったのか、生意気な態度を変えないランス。
対して、ジルは右手で長髪をバサりと払うと、彼に余裕の表情を見せる。
その言葉で"やはりジルらしいな"と判断したランスであったが、
この時ジルは人間への"憎悪"の大半が、無くなっているのを感じていた。
……聡明な賢者で美しかった人間であったジルを、
彼女を妬んだ人間達が捕らえ、甚振(いたぶり)り四肢を切断し、
決して消える事の無かった強大な"憎悪"がプログラムの影響で変化したのだ。
こんなアッサリいくのもオカしな話だが、"悪魔召還プログラム"は、
仲魔を"データ"としてコンピュータに記録し、
その"データ"を"マグネタイト"を使って実体化させる事によって召喚する。
つまり、仲魔になるにあたって"忠誠"などで悪影響を与えそうな、
"魔王 ジル"の"憎悪のデータ"が予(あらかじ)め消されたと言う事が考えられる。
合体した仲魔の記憶など色々と影響しているのだが、現実的に言えばそうなるのだ。
「ランスよ……これが最後の報酬だ、持ってゆくが良い。」
「あぁ、そういや忘れてたぜ……うォッ? 3万もあるじゃねぇか。」
「今迄の礼だ、命を救って貰ったのも兼ねている。」
「へっ、ついでだぜ? じいさんに死なれちゃ~、
"合体"が出来なくなっちまうから助けたダケなんだがなぁ。」
「ふふふ、とにかく感謝する……達者でな?」
「おうッ、ポックリ逝くんじゃね~ぞッ?」
「今迄お世話になりました。」
「ばいば~いっ!!」
「~~……ッ!!」←未だに喋れないアニス。」
……
…………
……数分後、一旦ジルをコンピュータに戻して回復道場へと歩く一行。
新宿と違って真横にある訳では無いので、少々距離があった。
だが些細な事であり、回復道場の入り口までやってきたランスは戸を開く。
すると、3名の前に……信じられない様子が飛び込んできた!!
「おっさんッ!?」
「……師範ッ!!」
道場広間の中心に、道場主が血を流してうつ伏せになって倒れていた。
血池を見て危機感を感じたランスとマリスは直ぐ様、
彼に近寄ってカラダを動かし、仰向けにして状態を確認した。
すると、目を閉じて動かない師範の首の血管が切られており、
どうやら……出血により死んでしまっているようだった。
しかし、部屋が暗くまだ死亡が確認出来ておらず、ランスはリアに言う。
「そ、そんなっ……おじさんが――――」
「おいリア、電気を点けろ! アニスは奥を見て来いッ。」
「うんッ!」
「は、はいっ!」
≪たたたたっ≫
≪――――パチッ≫
「…………」
「マリス、どうなんだッ?」
「……っ……駄目です、亡くなられています。」
「おじ、さん……」
「くそったれが、勝手な事しやがって! 一体何処のどいつが……」
「この様子だと、殆ど抵抗する間も無く殺されてしまったようですね。」
「そういや、気絶したまま放置しちまってたが~~……」
部屋の明かりが点くと、マリスは道場主の死亡を確認した。
彼女の言うように、アニスの"トラポート"の下敷きになって気絶した為か、
それを襲われてあっけなく殺されてしまったのだろう。
まさか"こんな事"になるとは思わなかったので、
唐突の"今迄世話になった道場主の死"に、三人は呆然とするしかなかった。
心痛そうに顔を左右に振ったマリスに対し、リアはペタンと膝から崩れ、
ランスも顔には出さないが理不尽な感情を抑制していた。
また、沈黙効果が解けたアニスが、部屋の奥に走っていったが――――
「嫌ああぁぁ……っ!!」
「うるせぇな、アニスかッ?」
「行きましょうッ。」
≪だだだだっ!!≫
巫女が休んでいた部屋からアニスの悲鳴が聞こえた!!
その声に反応した三人は立ち上がり、奥へと走った。
……すると、部屋の端でうつ伏せに倒れ、動かない巫女の姿。
抵抗した結果、彼女は何か強い力で弾き飛ばされ、
壁に激しく叩き付けられたのか、壁には"叩き付けられた相応の損傷"がなされていた。
そんな巫女の"死体"を見下ろしながら、アニスは震えながらボソりと嘆いた。
表情は蒼ざめており、普段のお馬鹿な雰囲気は無かった。
「わ、わたしの……私の所為です……」
「なッ……どうしてだ?」
「……わたしが無茶して……回復の魔力を、貰い過ぎてしまって……
それに、トラポートを失敗しちゃって、
師範をダウンさせてなければ、こんな事にはきっと……」
「(確かに、師範程の人がこうも簡単に殺されはしない筈だけど……)」
「何言ってんのよぉ、それダケが原因な訳~……」
≪がくんっ……≫
……
…………
「"これ"でいいだろう。」
「何を言っているの、ナギ?」
「ピカの材料で必要な、"レベル30以上の魔法使い"がだ。」
「あぁ~、そうね……こんな馬鹿な娘、この位の事でしか役に立ちそうも無いし。」
……
…………
「ラファエル様。」
『アデプト(メシア教徒の高僧)か、どうした?』
「アニス殿の件に関しては、如何致しましょう?」
『放っておけ、"役立たず"に千年王国に踏ませる価値は無い。』
……
…………
「うっ、うぅッ……うああぁぁぁ~~ッ!!」
≪ズゴゴゴゴゴッ!!≫
「あ、アニスさんッ?」
「こら、落ち着きやがれ!」
「生き返るんじゃなかったんですッ、私は居ない方が……
あのまま死んじゃってた方が良かったんですよぉ~~ッ!!」
≪ゴゴゴゴゴゴゴゴ……ッ!!!!≫
「きゃっ! なに、なにッ!?」
「(アニスさんの魔力が揺れをッ?)」
「(こりゃいかんっ、仕方無ぇなぁ……)」
その場に崩れ落ち、悲痛な表情で今までの境遇を思い出すアニス。
殺され、見限られ、陵辱され、やっとそれらの事から立ち直ったのに……
自分の"馬鹿"の所為で今度は道場夫婦を死に追いやってしまったと思い込んでいる。
アニスは自分が頭が悪い事を自覚しているのだが、直し方が判らない。
それが性分だからこそ、自分の考えたが正しいと信じ、
頑張って行動した結果が"こんなもの"では生きる価値を見失ってしまう。
タネを明かしてしまうと、道場夫婦を殺したのは"クシエル"であり、
ランスのことを調べるにあたって"ついで"に殺したので、彼らは巻き込まれただけ。
しかし、アニスは性格から、自分の所為と"思い込んで"しまっているのだ。
そんな彼女の悲痛な思いは、魔力の暴走の兆しとなり、部屋を揺るがせた!!
その"揺るぎ"はなかなかで、リアとマリスは焦りの色を浮かべるが――――
≪……がばっ!!≫
「……ッ!?」
「落ち着け! 大丈夫だッ!」
「うぅぅッ、ちっとも大丈夫なんかじゃないです!!」
「大丈夫だと、言ってるだろうっ!?」
「からかわないでくださいッ! 大丈夫じゃない事くらい判ってます!!」
「だから俺様が"大丈夫と言ったら大丈夫なんだ"と言っとるだろうがーーッ!!!!」
「ひっ……」
≪――――ぴたっ≫
「!? 揺らぎが……」
「止まっちゃった……」
ランスが後ろからアニスを両腕で包み込み、"大丈夫"と叫んだ。
大丈夫と言っても二人は既に死んでおり、ちっとも大丈夫では無い。
しかしランスはあえて連呼し、アニスの暴走を大声だけで止めた。
判り難いが……ランスが何度も"大丈夫だ"と言ったのは、
"アニス自身の事"に対しての"大丈夫"だったのだ。
彼はこうやってアニスの存在を認めてやらなければ、
彼女の暴走した魔力は爆発に至り、全てを巻き込んで自分の命をも絶つと思った。
結果ランスはアニスの暴走を抑えるに至り、彼女の耳元で言った。
「大丈夫……お前はまだまだ大丈夫だ。
そもそもアニスの所為じゃねぇし、一人や二人死んだくらいで驚くんじゃねえ。」
「で、でも――――」
「良いかッ? お前はトラポートをしただろう?
それで俺様は凄い助かった、即ち役に立ってるって事だ。」
「や、役に立ってるんですかッ?」
「そうだ! それに"あっち"に戻りてぇんだろッ?
だったら後一歩なんだ、あとちょっとくらい気張らねぇでどうする!」
涙目のアニスを、思いついた言葉で励ますランス。
その役に立っていると言う言葉に、単純であるアニスは妙に納得してしまう。
……すると、揺らぎを聞きつけてきた者が何人か回復道場に現れた。
どうやら、近くで店を開いている、道場夫婦と多少馴染みのあった連中のようだ。
≪どたどたどたっ≫
「おいッ! 随分と揺れがあったが、何があったんだッ!?」
「いえ、なんでもありません。 それよりもガイア神殿にこの方達を……」
「ッ!? 気の毒に……俺達でよければ手伝おう。」
「それでは、ランスさん。」
「おう、行って来い! リアもだ、手伝ってこい。」
「えっ? あ、うん……」
男達とマリスは二人の死体を抱えると、彼女達は道場を出てゆく。
そして、多少ランスの事が名残惜しかったようだが、
リアも彼女を追うように外にへと出て行った。
こうして部屋にはランスとアニスだけが残る事になり、
二人だけだとなんだか空気が重いので、一旦彼女から離れるランス。
すると香姫を召喚し(彼女も道場夫婦の死にショックを受けていた)、
道場広間の床拭きをさせるよう命令してみる。
その後、ランスはどうしたものかと腕を組んで立っていたのだが、
アニスは子犬のように、上目遣いで彼を見ながら言った。
「あの、ランスさん。」
「なんだ?」
「ランスさんは、その~、わたしの事……見捨てないでくださいね?」
「おう、見捨てないでおいてやる。 それなら、最後まで気ぃ抜くなよ?」
「は、はい! このアニス、見捨てられない程度に頑張りますッ。」
「(う~む、ホントわかんねぇヤツだなぁ……)」
上目遣いの表情にちょっとムラっときたランスだったが、
彼は何故か彼女に手を出す気にはなれないでいた。
勿論……"まだ出さない"だけなのであるが、
彼女とエッチをするにはタイミングが難しそうだな……と彼は頭を掻いた。
この後、掃除を終えた香姫が部屋に戻ってくると、
アニスは道場夫婦のベットの上で、静かに寝息を立てていた。
うつらうつらしていたランスは直ぐに目を覚まし、彼は彼女を残して部屋を出た。
……
…………
「ダーリン、ただいまぁ~。」
「おう、やっと戻ったか。」
「アニスさんの様子はどうですか?」
『……先程確認いたしましたが、今は眠られているようです。』
「そうですか……」
「全く、思い込みの激しいヤツだったぜ。」
……ランスが香姫と部屋を出てから2時間後。
ガイア神殿に死体を運んできたマリスとリアが戻って来る。
マリスはアニスがどうなったか気になっていたようだが、
特に問題が起きなかった事を確認すると、表情を改めて口を開く。
この時、リアはまだ口数少ないが、意外と落ち着いている様子だった。
「話は変わりますが、ランスさん。」
「なんだ?」
「ガイア神殿の方に話しを聞いたところ、重要な事がわかりました。」
「重要な事だァ?」
「はい……あの御二人と同じようにここ数日、
"何者かに殺された"人間がカテドラルカオス内に何人も居たようです。」
「何人もだとッ?」
「主に"デビルサマナー"が狙われていたようであり、
その"暗殺者"に殺されてしまったと見て良いと思います。」
「でもよ、おっさんはデビルサマナーじゃ無ぇぞ?」
「そこで私の予想ですが……狙うのは"私達"であり、
"私達"と関わりがあったお二人を"ついで"に殺したのでは無いでしょうか?」
「ふん、ついで……か。」
「そうだったら、許せないよ~……」
『はい……同感です。 私もお世話になりましたし……』
「しかし、いくらコンディションが悪かったとは言え、
あの御二人の命をあっさりと奪うとは、相手は相当な手馴れだと考えられますね。」
「まぁ、そうだろうな。」
「手際の良さから"暗殺者"は近いうちに、今度は私達を狙ってくる確率が高いです。
かといって、"あちら"に戻る事を優先させるのであれば、
スティーブンさんの連絡を受け、すぐさま目的地にへと向かい、
無駄な戦いを回避するのが懸命かと思いますね……」
「…………」
「ダーリン……」
『ランス様……』
"あっち"に戻る事を優先させるのであれば、
無理に"メタトロン"達を叩く必要は無く、戦いを回避するのであれば、
ターミナルやテレポートを駆使して逃げる事も不可能ではない。
メタトロン達にとっても、ランスは"こっち"の者では無いので、
本当であれば手を出す必要は無かったのだ。
しかし彼らはそんな事は知らず、現に道場夫婦を殺してしまった。
こうなれば叩くのか、やり過ごすのかを決める必要があり、
黙って考えているランスの決断ををリア・マリス・香姫は待った。
「ケッ……決まってんだろうが、俺様のパシリを殺りやがったんだ。
暗殺者だか悩殺者だか知らんが、ぶち殺してくれるわッ。」
「では、決まりですね。」
「"それ"で……最後なんだね。」
『……頑張りましょう。』
ランスは戦うか戦うまいか迷っているようだったが、答えは決まっている。
自分に喧嘩を売ったのだから当然買い、返り討ちにするのだ。
実を言うと、ランスは"敵討ち"などする性分ではないので、
どう喋って三人に戦いを促すかを考えていたのである。
そんなランスの答えにマリスは微笑むと、彼女は話をまた切り出す。
「師範と巫女さんには、最後の"挨拶"ができなくなりますが、
私達に残された時間は少ないですし……仕方ありませんね。」
「そうだねぇ、それがちょっと残念かもぉ~。」
「んんっ? どう言う事なんだ?」
「お二人ですが……どうやら命は助かるそうです。」
「何ィ!? 確かに死んでたじゃねぇかッ。」
「そうなので、私も初めは驚きましたが……
"こちら"には死者を生き返らせる術(すべ)があるようです。
"サマリカーム"と言い、復活には数日掛かってしまうようですが。」
「"サマリカーム"だと? キクリヒメの"リカーム"なら知ってるんだが。」
『そのような魔法があったのですか……』
……なんと! 殺された道場夫婦はガイア神殿で蘇るらしい。
"あっち"で死者を完全復活させる事が出来るのは、
ランスを慕う"聖女モンスター"の"ウェンリーナ"くらいなのだが、
此方の世界には"サマリカーム"という魔法が存在する。
リアが冥界波で"瀕死"になった時に"キクリヒメ"が"リカーム"を唱えた事があるが、
その上位魔法であるのが"サマリカーム"という名である。
そう簡単に出来る魔法ではないが、メシア教会やガイア神殿には使える者がおり、
アリスとリアは"サマリカーム"を頼んでいたのだ。
戻ってきたリアが案外落ち着いていたのも、二人の命が助かる事実があったから。
しかし、別れの挨拶が出来ないのは流石に残念そうだった。
「ですが……お二人の蘇生の代金として、3万マッカ掛かってしまいました。」
「なんだとォ? それじゃあ俺様の金が……」
「はい。 私が勝手な判断をしてしまって、
預かっていた報酬を全て失う結果になってしまい、申し訳ありません。」
「ダーリン、マリスを怒らないで! リアがお願いしたのッ。」
「ふん、まぁいいが……お前ら"あっち"に戻ったら折檻決定だな。」
「はぁ~い♪」
「ありがとうございます。」
「相変わらずな反応しやがって……
よ~し、それじゃグッスリ寝るぞぉ、多分明日で"最後"だしな。」
『(気を引き締めないと)……それでは、私は戻りますね。』
「おう。」
≪――――バシュンッ!!≫
「ねぇねぇダーリン、今夜は一緒に寝ても良~い?」
「一人で寝るは危険そうですね……
私は今夜、アニスさんと同室で休む事にします。」
「……勝手にしな。」
"あっち"戻るランス達にとって、マッカは持っていても意味は無い。
よって3万マッカの出費を軽く流すと、ランスは部屋に戻り、
リアはパタパタと彼の後を追っていった。
残されたマリスも一息漏らすと、ゆっくりとアニスが寝ている部屋に入って行った。
結局ランスはこの日エッチはせず、最後の夜……21日目が終了した。
○ステータス(初期値ALL5+ボーナス18+Lv=合計)
ランスLv64 力32 知12 魔12 体22 速22 運12
リ アLv60 力10 知20 魔30 体10 速18 運18
マリスLv62 力14 知28 魔18 体14 速28 運08
アニスLv74 力20 知10 魔40 体20 速26 運06
(香 姫Lv40) (カミーラLv60) (ジ ルLv70)
残金:5000マッカ
=参考で~た=
○超人:アニス・沢渡
攻撃回数:1
魔法:マハラギダイン・マハブフダイン・マハジオダイン・マハザンダイン
メギド・メギドラ・メギドラオン・トラポート
特技:じばく
相性:ノーマル耐性
○魔王:ジル
攻撃回数:2
魔法:リムドーラ・テンタラフー・ムドオン(・リカーム)
特技:アカシャアーツ・ランダマイザ
相性:全体的に強い
カッコ付きの魔法は"継承"した魔法です。
あくまで参考なので深く考える必要はありません^^;