垣根と士郎と恭也が外で激戦を繰り広げている間に、なのは達はなのはの部屋の中に入っていった。
「あの・・・止めなくていいんですか?」
「大丈夫なの。いつものことだから。それよりもジュエル何とかって何なの?どうしてあんな物が地球にあるの?」
「ジュエルシードです。簡単に言うと「願いが叶う」宝石です。」
「願いが・・・叶う?」
「ですが、ジュエルシードには欠陥があって歪んだ形でしか願いが叶わないんです。たまに願いが、ちゃんと叶う場合もあるんですけど大抵魔力にムラが有りすぎて失敗するんです。失敗した成れの果てが、あの黒い怪物です。」
そこでユーノは、言葉を一旦区切り悲痛そうな顔になり、
「ジュエルシードが地球に来てしまった原因は・・・ぼくにあるんです。僕がジュエルシードの発掘作業の指揮をとっていたんですが、発掘後の輸送中に原因不明の事故により、海鳴市近辺にばら撒かれてしまったんです。お願いです。ジュエルシードを集めるために力を貸してください。」
「そんなユーn「馬鹿言うんじゃねぇ。てめぇのせいじゃせねええよ。そんな事故はな、誰の責任でも無ぇんだよ。そんなことで、いちいち責任感じてたらこの先やっていけねぇぞ。」・・・ていとくんは人の台詞横取りするのが好きなのかな?」
さっきまで、外で士郎達と「奥義!!神速!!」とか「俺の未元物質に常識は通用しねぇぇ!!!」などと激戦をしていたはずなのにいつの間にかに部屋の中に居た垣根に驚きを隠せないでいるユーノに、とっく慣れきってしまい、平然としているなのは。なんとなく、ユーノは思った。この冷蔵庫とうまく付き合っていくには、常識をどこかに置いて来るしかないのかなと。
「でもね、ユーノ君。ていとくんの言うとおり、これは誰の責任でも無いんだよ。これは唯の悲しい事故で、もちろんユーノ君のせいでもない。だからジュエルシードなんて言う危険なものを一緒に[協力]して集められないかな?」
一瞬ユーノはポカンとしていたが、すぐに笑顔になり
「うん。ありがとう、なのは、ていとく。そしてこれからよろしくね。」
「うん。こちらからもよろしくね。ユーノ君。」
「そうだな。俺もお「垣根、今日という今日は許さんぞ!!スクラップにしてくれるわぁぁぁぁぁ!!!」上等だ!!!やってみやがれぇぇぇ!!!」
そう叫びながら窓から羽を展開しながら、降り立っていく垣根を見ながらなのはとユーノが顔を見合わせてお互い年相応の子供のように笑いあったのだった。
馬鹿三人の争いは結局、桃子が止めに入らなければ明け方まで続きそうな勢いだった。