家に戻った、なのは達は部屋でくつろいでいた。管理局の人達に手を引けなどと言われたがこんな所で引くつもりは全く無い。あの少女と話をして見たいし、ジュエルシードなんて言う危険な物が存在する中のんびり過ごすなんて出来そうにない。明日そう管理局の人達に言おうと決心しながら、なのはは目を閉じた。
アースラでは、クロノとエイミィが二人の少女の戦闘を録画したビデオを観ていた。二人とも、若いのに莫大な量の魔力と才能を持っており驚愕に値する。
「すごいねぇ!!二人ともこの年でAAAランクの魔導師並だよ!!!魔力だけならクロノ君を抜いちゃってるねぇ。」
「エイミィ、確かに二人とも凄いけれど、真に[異常]なのはこの次なんだよ。」
そう言って、次の映像に移りそこに映ったのはクロノが戦闘を止めたのは良いがその後あのよく分からない冷蔵庫に薙ぎ払われ、気絶する羽目になった瞬間だ。
「しかしクロノ君とんだねぇ~。世界新記録じゃないの?」
「そんなので世界一になっても嬉しくないよ・・・」
そう、あの純白の[三枚]の翼は自分のバリアジャケットを破壊するのでも貫通するのでも無く、何も障害が存在しないかのように[通過]したのだ。そんな魔法は聞いたことは無いし、そもそもあの翼に魔力は一切感知できなかった。
「魔力完全隠蔽にバリアジャケット完全無視更に飛行可能ってそれなんて、インチキだよ・・・」
「それに、冷蔵庫だしねぇ~。地球の冷蔵庫は皆ああなのかな?」
そんな事を話していると、部屋にリンディ提督が入ってきた。
「どう、なにか分かった?」
「いえ、全く。精々こいつが非常識って事が分かった位ですかね?」
そう、とリンディは頷き垣根が帰り際に言っていた魔法とは違う力[超能力]。最初聞いたときは、意味が全く分からずからかっているのかと思ったが、ここまで正体不明だと冷蔵庫の戯言も真実味をおびてくる。
「・・・超能力、か。」
「?何か言いましたか?」
いえ、ちょっとね。と返事をしリンディはロストロギアの事、黒衣の少女の事、そして垣根の事等考える事がたくさん有りすぎてそっと溜息をつくのだった。