?「……遅いわね、友奈と東郷。」
?「あの2人が遅れてくるなんて珍しいよね…?」
?「園子、あんた東郷から連絡受けてないの?」
?「う~うん。わっしーからは今日、何の連絡も受けてないよ?」
ここは讃州中学の勇者部部室。6人の勇者の残り4人である、『犬吠埼風』、『犬吠埼樹』、『三好夏凜』、『乃木園子』は来るのが遅い2人を心配していた。と、その時。
コンコン
部室のドアからノックオンが聞こえる
夏凜「誰よ!こんな時に…」
風「あら、依頼人かしら?それとも先生…?」
園子「今出ま~す!」
園子は反応し、部室のドアを開ける
園子「わぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
夏凜・風「「園子!?」」
樹「園子さん!?」
突如、扉を開けた園子に強烈な光が当たる!3人が驚く中、光は徐々に止んでいき……
アフロ園子「ファンキーだぜ☆イエーーイ!」
そこには金髪アフロでフィーバーポーズを決める園子の姿があった…
風「園子!?」
夏凜「ちょっ!いきなりどうしたのよ!?」
樹「もしかして、さっきの光が原因なんじゃ…」
アフロ友奈「その通りDES!」
と、ノリノリで踊ってる園子の背後からアフロ勇者となった友奈と東郷が現れる
風「ゆ、友奈!?」
樹「東郷さん!?」
夏凜「あんたたちまでその髪型…てか!?何で勇者っぽい格好しているのよ!?」
アフロ友奈「いいじゃ~ん!そんな細かいこと♪どうせ3人もファンキーガールになるんだし☆」
風「友奈?あんた本当にどうしちゃったの!?」
アフロ東郷「大丈夫ですよぉ~♪最初は拒むと思いますけど、あっという間にファンキーになれますから!今の園っちのように♪」
アフロ園子「イエーイ!まったくもってその通りだぜ!こうなりゃ皆まとめてフィーバーしまくろうぜ!!」
普段から明るめな2人でも見せない口調と乗り、しかも普段基本的には落ち着きのある東郷でさえ、ああなってしまっている。そんな光景に3人は唖然とするしかなかった。
夏凜「わ、訳の分からないこと言ってんじゃないわよ!そんな髪型もそれで踊るのもお断りよ!!」
アフロ東郷「ふ~ん…なら私達と勝負しませんか?」
夏凜「勝負?」
そう言うと東郷は夏凜に向けてあるものを投げ渡す。
夏凜「これってまさか…!」
アフロ東郷「さっすが夏凜ちゃんは察しが良いわね♪そう、これは大赦から支給されたのと同じス・マ・ホ♡これで一つ勝負をしましょう?」
夏凜「勝負?」
アフロ東郷「そっ、ルールは簡単。今渡したスマホを使って夏凜ちゃんが変身出来たら夏凜ちゃんの勝ちよ。」
夏凜「はぁ?」
その言葉に夏凜は疑問符を浮かべた。何故なら勇者に変身できるのは勇者の適正に選ばれたのみ。そして夏凜は勇者として選ばれたうちの一人で東郷もすでに知っていることである。そんなの勝負にすらならない。今の東郷の狙いが夏凜には分からなかった。
アフロ東郷「勿論ただの勝負じゃないわぁ~そのスマホは通常のとは少し違ってね?変身が失敗する可能性がある代物なのよ?まっ、失敗したからってただ変化がないだけなんだけどね?」
夏凜「…内容は分かったわ。それで?私が勝負に勝ったらどうするの?」
アフロ東郷「園っちは元に戻すわ。非情に残念だけど…それに私達をファンキーに変えてくれた彼の元へも案内する。どぉ、良い条件だと思わなぁ~い☆あっ、ちなみに失敗したら夏凜ちゃんにもアフロになって貰うから☆」
それを聞いた夏凜は悩んだ。失敗すれば自分もあんな髪型で無様に踊ることになる。それは考えただけでもすごく恥ずかしく、間違いなく自分の黒歴史と化してしまうだろう。しかし、この勝負に勝てば園子は元に戻り、更には友奈と東郷を変えた犯人を見つければそのまま勇者の力で倒せる。そうすれば友奈と東郷も元に戻るかもしれない。そして少し考えた後、夏凜の答えは決まった