あー、きぶんわり……。09/~『またね』~あれから数日が経った。プレシアは依然俺の存在には気付いていない様子。フェイトはプレシアに鞭打たれながら頑張っている。俺に一言でも助けを求めれば直ぐにでも逃げ出す事が出来るのに、まだ健気に母の為に身を粉にしている。アルフのほうは血管が切れそうだと、いつも俺に愚痴る。もう耐えられないと。フェイトばかり酷すぎると。そんな中、俺が身代わりになっても良いと言うと、「ダメだよ! アンタ今自分がどんな顔してるかわかってんのかい!?」と完全拒否。俺は今、肉体的にかなりヤバげな様子。自分でも鏡見てやばいと思うくらいやばい。俺の身体はあの吐血以来、何かのスイッチが入ったかのように一気に悪くなっていった。血を吐いてしばらく、今度は左腕の感覚がなくなっていたのには正直驚きました。ひょろぅえぇええ!?とスットンキョー! な悲鳴を上げてしまうくらいに。おまけにまともに動かないしね。どうなってんのこれ? また腫れあがったりしないよね……?しかしそれも腕の先から前腕まで。他は何とか大丈夫なんだ☆ ほんと右手じゃなくてよかった。魔法使いクビになるとこだったよ。さらに顔色が抜群に悪い。目の下にはひどい隈が出来、唇はかさかさしてきた。ほんと『挨拶』が出来ないくらいひどいよ。いやするけど。要するにいつ死んでもおかしくない状況。どうにも死神さんがすでに鎌を構えてる状況らしく、シェルまでが心配してくれるという状況なんですよねー。フェイトとはやてには風邪気味、便秘、寝不足をローテで回して言い訳してます。そろそろ新ネタ考えなきゃ。何か隠してることバレバレなのにそこを気遣ってやんわりと、病院つれっててーと自分の検診以外の日に連れて行こうとするはやてラヴ。俺の顔をじ……と穴が開くほど見つめ、病院、行こう? と言ってくれるフェイト愛してる。けど行かない。行きたくない。注射怖いんだもん。レントゲンとかも寿命が縮むらしいんだよ? この状況でやったら俺死ぬんじゃね?そしてジュエルシード。集めてるよ。今現在ね。「フェイトちゃん!」「―――っ!?」「話を、何でジュエルシードを集めるのか……訳を聞かせてよっ!!」「……話すだけじゃ、言葉だけじゃ、何も変わらないっ……!」はい。出ました名言。いい子だねーなのは。イイコすぎて何て言うか……汚したい? いや、なんか違うな。もっとこう、一緒に自販機荒らしたりとか、バイク盗んで走りたいとか、校長の車に濡れたトイレットペーパー投げたいとか、そんな感じ。ってこんなこと言ってる場合じゃねーや。ばきぃ!と木刀を叩き折ったような音と共に、二人のデバイス、レイジングハートとバルディッシュの間にジュエルシードが挟まれた。そして、先ほどまで二人の魔力に中てられ、かなりの暴走兆候を起こしていたジュエルシードはとんでもない光と馬鹿魔力を吐き出し始める。完全に発動していないにも拘らず、地震まで起こっている。これが、次元震を起こすといわれる力の暴走……。とんでもねーな。こんなのがあったらとてもじゃねーが海鳴がもたん。黙っててもフェイトが止めるんだろうけど―――、「―――兄として、妹が傷を負うのは許せんでしょ、やっぱ!!」俺はビルの屋上から身を投げ出した。真下にはジュエルシード。その左右にまぶしさに目が眩んだフェイトとなのは。さらにちょい離れたところに追いかけっこをやめてこちらを伺っているアルフとユーノ。全部、見えてるぜ!ずばばばばばばと風を切る音を耳に、俺はジュエルシードへと落ちた。「シェル! フィスト―――」『――explosion――』爆音。右腕の爆発だけで全ての落下Gを殺した。イテェ。イテェぞこりゃ。体中がイテェ! けどイテェってことはまだ生きてるってことだ。俺はまだ、死んじゃいない!「兄さん!?」「ディフェクト君!?」「ああああっ!! ディフェクト!! やっぱり君か!?」「やっとお出ましかい。遅いよ、まったく!」様々な反応。そんな中俺は右手を上げ、「―――あいよ」暴走を止めた。。。。。。「兄さん……本当に大丈夫?」「おお。大丈夫だよ~」「けど、顔色悪いよ?」「今日はね、えと、え~と……そう、生理痛ってやつ! バッファリン飲んでフェイトが半分の優しさをくれれば治るから!」「何言ってんだい。アンタの外見で言うと洒落にならないからやめな」現在フェイト家。テスタロッサ家ではなく。あの後速攻で逃げましたとも。ええもう光の速さで。だってお手手とか相当痛かったんだもん。ユーノがギャーギャー言ってたけど無視! ごめんね、後でちゃんと返すからまだ友達やめないでね。何個か減ってるだろうけど……。「えと、じゃあお薬買って来るね。バッファリン?」「うん、そう。文字が解んなかったら店員さんに聞くんだよ? 半分が優しさで出来てるお薬は何処にありますかって」「ごめんねフェイト。ホントならあたしが行くトコなんだけど……」「ううん、いいよアルフ。アルフも障壁の干渉で火傷しちゃったみたいだし。それじゃ行ってきます」―――ちゅ☆―――ちゅ☆そういってフェイトは俺たち二人に軽く『挨拶』をして せこせこと出て行った。……。若干、気まずい。残された俺たち。ま、まさかこんなに普通に活用してるとは思わなかったぜ……。いつもアルフとちゅっちゅしてんのかフェイト。「……」「フェイト、かわいいよね」「……ああ。アレは犯罪級だよな」「……アンタもね」「馬鹿なこと言ってんじゃありませんよ」「それで、身体は?」「いったろ、せーりですぅ」「あたしは真剣に聞いてんだよっ!」うおぅっ、そ、そんなに怒るなよ。そんなに『挨拶』がいやなのか? 俺は愛情の足りていないフェイトの事を思って……。いや、したかっただけとか言うなよ。「そんなに怒るなって。別になんともないよ」「嘘つくんじゃないよ。フェイトたちは気が付いてないかもしれないけど、アンタ最近、左手動いてないね?」「……知ってんなら聞くなよな」バレてら。そっか、アルフ気付いてたんだ。ごめんね嘘ついてて。けどさ、やっぱ弱ってるって知られたくないじゃん。男として。ホントはあと何年かはもつはずだったんだけど、甘かったみたいだ。だけど大丈夫さ。何とかなる。何とかならなくても、何とかする。「アンタ、こんなムリ続けてたら本当に死んじまうよっ……」「泣くなよ。大丈夫、フェイトの兄さんをこの短期間で辞められるわけないだろ?」「そんなコト言ったって……」「大丈夫さ。俺はお前の乳を好き放題揉みしだくまでは死んでも死に切れんからな」「……ぅ、ふふ……、それじゃあ一生、揉ませてなんか、やらないよ」「ははは、ユーレイになるかもな。乳が未練で」ははは、と互いに笑う。そうだ、こんなことは冗談くらいにしておくのが丁度いい。アルフはきゅ、と俺の左手を握っているようだが感覚はない。と熱に浮かされているようにこちらを見ている。どうしたんだ? と口を開きかけたそのとき、「―――ふむっ!? ……ん……んぅ」「ん~っ」またもアルフから奪われちゃったんだ☆。。。。。「今日は泊まっていく、よね?」「うん。はやてにも言ってあるよ」「そっか。じゃあもう寝よう? 明日からもジュエルシード探すから、早く寝なきゃ」「え、でもまだ九時だぞ?」「い、いいの。今日はちょっと疲れたからっ」「……?」何を焦っているんだフェイトは?俺はわけがわからずフェイトの後ろにいるアルフに視線を送る。するとアルフはやや苦笑気味にちょんちょんと唇を指してみせた。あ、ああなるほど。要するに早く『おやすみ』がしたいわけだフェイトは。くくく、甘えんぼさんめ♪「おぉ、そだな。今日は疲れたしな、早く寝よう!」「あ、うん!」「ふふふふ」そして俺たちはフェイトの部屋へ。とりあえず一番目に付くのは……ベッドでけぇ。フェイトの思考回路は、とりあえず大きいの。たくさん入ってるの、だからな。こないだ箪笥を空けたら同じ服ばっかりいっぱいあったしね。なんとも可愛いやつだ。「寝よう? ね?」「おお、そうだな。じゃあ『おやすみ』フェイト」「うん。『おやすみ』兄さん」―――むちゅ☆「……」「……もっと……もっと」「お、おう……」や、やけに積極的だなフェイト。可愛いぜ。この可愛さは異常だぜ。俺がフェイトの可愛さと積極性に悶えていたら彼女は次のターゲットを捉えた。「アルフも……」「ぅえっ! あ、あたしは…」何を気にしているのか知らないが、アルフは俺のほうをちらちらと見てきた。ふふふ。何を躊躇してるんだいアルフ。ご主人様のお願いはちゃんと聞いてやるもんだぞ。「まぁ、諦めろ」「ん。アンタがいいんなら……。『おやすみ』フェイト」「『おやすみ』アルフ」―――むちゅぅぅうう☆うおっ、激しいなおい!?眼福や。眼福やで……。こんな美少女と美女の絡みなんてそうそう見られんぜ。やばいぜ。おっきしちゃうお♪「んぅ!……ふぇ、ちゅ…いと……も、もう…ちゅるぅ…」「んむぅ…くちゅ…もう、ひょっとらけ…ちゅ、ちゅる…くちゅ…」結局フェイ×アルはその後十分は続いたんだ☆。。。。。「ん……う、ぐぅ」なんだこりゃぁ。胸がすっごいどきど、じゃなくてむかむかする。キモイ。かんなり気持ち悪い。現在 午前四時。俺の左右にはフェイトとアルフが幸せそうに寝ている。ちくしょう。こっちは最高に気分悪いのに幸せそうに眠りやがって。フェイトはいいがアルフは許さんぞ。「いたずらして―――」やる。そう思っていたのだが、突如襲ってきた嘔吐感にそんなことは直ぐに考えられなくなった。うわ、マジ気分わりぃ! なんか変なもん食ったっけ? トイレトイレ! 出すもんだしてスッキリすんべ。ベッドから跳ね起き、俺はトイレへと走った。漏れる漏れる。上の口から漏れる。便座を上げ、いつでも発射オーライの体勢へ。きやがれ。手前らを全てひり出して、また快調な睡眠へと入ってやるぜ! いざ往かんフェイトとアルフの間へ!「うぅ~……何でこういうのって出そうと思ったら出なくなるんだぁ?」『人体の・神秘・ですね』「おぉ、起きてたのか」『いつも・起きてます』「まぁ、デバイスだからな。それよりさシェルこのっ……う、おぇっ、ぬめろろ~んっ!!」『キワミッ!』「うぼえぇえええっ!!」はっはっはー! 気持ちィィー!! すっきり爽快! 出て行け出て行け、脳みそ溶けちゃえ~!「……って、あれ?」あ、赤いのが出た!?すげぇ。これほど出たのは初めてだぜ……。完全にイってやがる、俺の身体。しかも胃の方から出やがった。今までは多分、咳と一緒に出てたから肺か気管のほうかと思ってたんだけど。今回は食道か胃か……。まぁどっちでもいいか。『……マスター』「ん、大丈夫。まだ死神の鎌がクビの薄皮一枚斬っただけだから。まだ生ける」『九割がた・ダメですね』「それよりさ、侵食率のほうはどう?」『……? 今現在・六割。63%・ですが・それがどうか・しましたか?』「ううん、何でも無い。……これからも、よろしくな相棒ぅぅえろえろ~」『……急に・どうしたんですか? 止めて・ください。死亡フラグ・プンプンですよ』やかましゃ!それにしても、そうか。六割か。なるほどね。そういうことか。大体わかってきたぞ。おそらくシェルは本当に何も知らないのだろう。いままでずっとそばに居たんだ。そのくらいなら解る。「そんなフラグ、叩き壊す。俺の……俺達の自慢の拳でな。だから今度はサードフォーム、いくぞ」『……イエス・マスター。左腕の制御は・任せて・ください。 必ず、必ずあなたに勝利を約束しましょう……』「お前……」『……? どうか・しましたか?』「……いや、いいんだ。克つぞ、全部に」『当然・です』。。。。。よっしゃー! 今日もバリバリ元気にジュエシー探しだぜー! あ、ジュエシーってジュエルシードの事ね。解ってるよね。なんかジュエシーってルナシーみたいだよね!それにしても爽快な気分だぜー! 昨日のアレとアレが効いたのかな。なんか悪い物が全部すっ飛んで行った様な気分だぜ。今なら言える。俺は美少女も美女も好きだぁぁぁあああ!!!はやてー! フェイトー! なのはー! アルフー! あ い し て る ぞぉぉおおおおおいぃ!!1! それとユーノもおおおお!!」なんてね、ほんとに言う訳にはいかないよね。『そのネタ・久々・ですね』「に、兄さん……わた、私、も……」「こここ、こんな朝っぱらの公園で何言ってんだい!?」はい。そんなわけで来ました。海鳴臨海公園。朝のお散歩のついでにね。フェイトがいうにはこの公園から微弱なジュエルシード反応があるらしい。俺はそんなのまったくわからないんだけどねー。やっぱり天才とは違いますよー。もうね。フェイトすごい。自慢の妹。そしてアルフがいうにはどうにも今日の夕方辺りに発動しそうとのコト。俺はそんなのまったくわかんないんだけどねー。やっぱ使い魔とは違いますよー。もうね。アルフすごい。自慢の使い魔(妹の)。「んじゃ、さすがに今ごそごそ探すのはまずそうだし、夕方辺りになったらまた来ようか。俺、一回はやてのトコに行って明日からの事も言ってこなきゃいけないし」「そうだね。それじゃあ私たちは一度帰ってバルディッシュのメンテナンスをするよ。昨日の傷の修復がまだ完全じゃないから」「あたしゃドッグフードが食べたいよ」「アルフ、あれうまいか?」「うん。結構美味しいよ」そうか。俺が食ったときは最高にまずかったけどな。やっぱり高級なのはうまいのか(馬鹿)。「そうか。それじゃあ……『またね』」「うん、『またね』兄さん」「ひ、人がいるのに……?」―――ちゅ☆―――ちゅ☆周りの目もあるので素早く『挨拶』をすませ、俺は八神家へ向かった。ばっはは~い。ちゃんとバルちゃん治しておくんだよー!。。。。。「はやてーただいまー」「あ、おかえりー」―――ちゅ☆「どやった、久々の兄妹水入らずは?」「うん。途中ですごい水が入った」ジュエルシードとか、アレとか。まぁそれでもフェイトが寝付くまではしっかり話を聞いてやったし、アルフもニコニコしてたし、よかったと言えばすごいよかった。フェイトの話す事の七割を はやてと なのはさんが占めているのには苦笑ものだったが。やっぱり気になってるんだねぇ。まぁ、あんな真正面から話をしようとぶつかって来る子は初めてだろうしね。フェイトもなかなか他人に懐きにくいからな。いい機会だと思う。話しちゃってもいいんだよ?「そかそか。今日はどうするん? ずっと居る?」「夕方までね。それからはちょいと野暮用がねぇ」「そかぁ……ま、いいわ。それまではゴッキーホイホイくらいベタベタしよ?」「すごい粘着質な感じがするねそれ」「わたしが甘えた全開にしたらすごいよ?」「ははは。―――受けて立つ……どんと来いってんだ!」「きゃーっ! 男前~!」そんなこんなで俺たちはご飯も食べずに午前九時から午後四時辺りまでずっとベタベタくっついてました。はやての可愛さに雄の衝動を抑えるのが大変で大変で…。はやても はやてで感じちゃってるんだよね。キスで。いや『挨拶』で。時折ぴくっと動く肩や、しきりにもぞもぞとベッドの上で動いている腰(まだ麻痺の進行は太もも以下に収まっている)。さらには俺の手をとって、触ってとばかりに―――。「―――あっ……」結局、ほんとにゴッキーホイホイでした。すげぇわ俺。さらにはやて。ほんとにいちゃいちゃするとは思っていなかったぜ。作者終わってんな。「はぁ、あ……うぅ」「はやて、そろそろ俺、行くね。お水とおにぎり、ここに置いておくから」「……う、ん。すごかった、よ。……なんか、ぽやぽやしとる」「はは。そりゃよかった……のか? ……それよりさ、もうすぐ誕生日だね」「うん、そやね。別にプレゼントとかええんよ?」俺は言わなければいけない。はやてに。「あぁ、悪いね。けど、きっと……神様、は信じてないんだけど、ま、誰かは見てるからさ。はやてが一番ほしい物、送られてくるよ」「……なんで、今になってそんなこと言うん? 家族のトコ帰るん?」うお、これが女の勘なのか。すごいぜ。ちょっと違うけど、俺ははやてのそばから居なくなる。すっっっっっっっっっごい やだけどね!!! 離れたくないよぅ。けどそろそろグレアムのおっさんが動き出しそうなんだよ! 俺の勘がそう告げてるんだよう!!……つか、最近ガン見され始めてるからな。見すぎだからあいつら。あの猫ども。いやまぁ実力行使で来られずにホッとしてる所もありますがね。「言ったろ? ちょっと野暮用さ。俺の帰る所は今のトコ三つあるんだけどね……」「……うん。それで?」「一つは、はやての前にお世話になってた人の所。ちょっと変な人だけど、いい人なんだ」「……う、ん」セブン・システル。アンタのとこにも顔出さなきゃね。墓荒らしの最中のファーストコンタクト。とてもじゃないが尋常な出会いではない。そんなヤツだが俺を育ててくれた。外見は全然変わらないし、年齢も不詳。謎が謎を呼ぶようなデバイスマイスターだが、嫌いじゃないよ、もちろん。むしろ好きさね。恩もある。借りもある。アンタには絶対返してみせるさ。「二つ目は母親の所。そいつがまた最悪でね。俺の中の時限爆弾を解除しないまま捨てやがった。……まぁ俺が逃げたんだけどさ」「……」プレシア・テスタロッサ。俺の開発者、になるのかな。とても母親なんて言えたヤツじゃないけど…。俺の中の爆弾。何なのかはシラネーけど、絶対に生き延びる。そして手前ぇを殴る。フェイトにした仕打ち。許さんぞ。自らが切り捨てた廃棄品にやられて妄想の中のアルハザードにでも飛んでいきやがれ。「それで三つ目が……ここ、はやてのとこ。いつかまた、帰ってきても、いいかな……?」「―――ええよ……ぅ、いつもっ……ま、まっとるからぁ……」必死に泣かないように、耐えている。つん、と額でも押そうものなら途端に流れ出しそうな涙。短い腕をはやての脇に通し、力強く抱いた。これは、別れじゃない。俺は絶対に生き延びるし、絶対に帰ってくる。きっとすぐに会える。そうしてみせる。ちゅ、と軽く口付け。俺は『ばいばい』ではなく、「『またね』、はやて」