<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

チラシの裏SS投稿掲示板


[広告]


No.4647の一覧
[0] テスト?黒い犬がアリスの世界に迷い込みました[ランス6×fate][kuro](2009/02/28 19:56)
[1] テスト[kuro](2008/11/02 01:49)
[2] テスト[kuro](2008/11/03 11:13)
[3] テスト[kuro](2008/11/05 19:52)
[4] テスト[kuro](2008/11/06 19:42)
[5] テスト[kuro](2008/11/08 20:24)
[6] テスト[kuro](2008/11/11 19:12)
[7] テスト[kuro](2008/11/11 19:11)
[8] テスト[kuro](2008/11/16 11:05)
[9] テスト[kuro](2008/11/23 16:21)
[10] テスト[kuro](2008/11/28 22:09)
[11] テスト[kuro](2009/05/16 18:24)
[12] テスト[kuro](2008/12/12 21:23)
[13] テストからチラ裏[kuro](2009/02/28 19:53)
[14] チラ裏[kuro](2009/04/25 01:30)
[15] チラ裏[kuro](2009/05/16 18:21)
[16] チラ裏[kuro](2009/06/05 07:04)
[17] チラ裏[kuro](2009/06/10 19:13)
[18] チラ裏[kuro](2009/06/20 10:42)
[19] あれ?[kuro](2010/12/15 15:48)
[20] ・・なんだと[kuro](2010/12/16 04:41)
[21] テスト[kuro](2010/12/16 04:44)
[22] チラシ[チラシ](2010/12/29 22:36)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[4647] チラ裏
Name: kuro◆32a76c29 ID:f876e5ed 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/06/20 10:42
チラ裏なんで





狂気。

狂った感情、流れ出す憎悪。
それは、誰の中にもある、当たり前の感情。

今、琥珀の城の地下、拷問室ではそれが溢れかえっている。
ドロドロとしたヘドロのように、部屋に流し込まれた狂気。

その中で、アンリは楽しそうに笑っている。

世界には悪も正義もない。
正しい行動がすべて報われると。
そんな事を信じているのは子供か頭が終わっている奴だ。
そして、この部屋の空気を吸って、
まだ、そんな絵空事を吐けるのなら。

精神を狂わした狂人しかいないだろう。



アンリの拷問は、最初こそ順調だった。

鎖で腕を縛りつけ、ムチを叩きつけながら、
拷問を続ける皮の服を着た男たちは。

心底楽しそうな顔をして、轡は嵌めるな最高な音楽が聞こえなくなると
楽しそうに語っていた。

何度も何度も鞭で打つ。

ムチは拷問の世界では、
殺傷力の高い武器として広まっている。
よく言われる鞭打ち百回は
その途中で受けているモノが死ぬ。
鞭で受けた痛みに身体が耐え切れないのだ。
人の体の中で、その表面を覆っている皮膚に受ける痛みは
たとえ、数千の兵と戦える物でさえ、痛みにより息絶える。
しかも現代のように、安全を計算された物ではなく
手加減などと、考えていない殺傷力の備わった鞭。


大の男だろう、ものの数発で少女のようにわめき出す、
その鞭がアンリの体に赤黒い線を何度も入れている。

最初は、喚くアンリに笑いを絶えなかった、奴らだったが。
アンリが途中から、笑い出してから。


総てが狂気の渦に飲み込まれた。
笑い出したアンリに、気でも狂ったかと目を向けるが

黒い獣がこちらを見ているだけで、
さほど変わっていない。

黙らすために殴るのだが、それさえ獣の笑いを止めることは出来なかった。
拷問をしている、二人が顔を引きつらせて
その嘲笑を止めるように叫ぶが
アンリのそこから滲み出る、狂気に押しつぶされる。

絶対的な優位に立っている者たちが怯んだために、
その場を支配していたモノは。

狂気を司った
この世すべての悪。

そのアンリマユの狂気の器となった。


この世の最悪を総て煮詰め、際限なく湧き出る
悪意の器。

衛宮士郎の殻が砕かれると共に
滲み出る黒。


殺意ともいえない
憎悪ともいえない
狂気とさえいえない

泥。


アンリの嘲笑。

エミヤシロウの殻。
そこから、垂れ流されるモノは血ではない。

黒く染まる部屋のなか、
アンリマユは話すことも出来ず、ブルブルと震えるしかないものたちに。
優しく語りかけた。


どうした?
そんなものか?
絶望だろう?

爪を剥ぎ、指を落とし、足を砕く。
目玉を繰り抜き、首を裂く。
それぐらいするかと、思っていたんだが。

名を剥奪して、世界の悪と祭り上げた奴らと比べて。
随分と生温い。


お前たちはプロなんだろ?

平凡な村人が考え付いた。
純粋な悪意くらい
簡単に超えて見せろ。

アンリマユから発せられる
嘲笑以外の圧力。



それを、受けた二人は
泡を吹きながら、その場で倒れこんだ。








いってえーなー

笑いすぎて、喉がからからになった、アンリが
暢気に倒れたものたちに目線を向ける。

ビクンビクンしている
気持ち悪い、
アンリはどうにか鎖が切れないか試しているが。

どうにも、うまくいかない。
魔力を体の再生に使いきり、
鎖に魔力を流して、壊すことも出来ず。
吊るされた状態で
暢気にブラブラしている。

倒れた二人は、起き上がってこない。

それに嫌々ながら目を向けたんだが、
なんで?気絶してんの?

絶望を見せてやると息巻いてたので、
どんなことをするのかと、思っていれば。
単調な攻撃と大声。

段々、痛みにハイになった俺は
笑えてきて。

大爆笑をしていたのだが、そのうち
糸の切れた人形のように二人が倒れていた。

変な奴らだな、
考えるのを止めて、またプラプラして魔力の回復を待ち
暇なので欠伸をしていると。


部屋の天井から
アンリの前に
赤髪のポニー女が天井から降りてきた。






その少し前。



「救出ですか?」

「うむ」

誰もいない丘の上で。
世直しおっさんことゼス王ガンジーとその共ウィチタが話している。

「しかし、あの者達の仲間を救出しても意味はないと思いますが」

「そんなことは在るまい、アイスフレームの者達はよくやっている
ウルザを中心にゼスの未来のために働いておると言ってよい」

「ですが・・・」

「最近どうもこの国がきな臭い。
それに、お前が気にしていたカオルの安否も聞き出せるかも知れんぞ?」

「・・・わかりました」

ガンジーの命を受けて、ウィチタ琥珀の城に忍び込んでいく。






一刻ほどたって、ウィチタが黒い肌の少年を引き連れて帰ってきた。
ギャンギャンと喚きあう二人はガンジーに気づいて
ウィチタが駆け寄ってきた。

「お待たせしました」

「うむ、ごくろうだった」

二人の所にのそのそと来たアンリが

「で?このおっさんだれ?」
とメンドイそうに話しかけた。

「な!貴様なんて口を!!」

「まあ、よい。ところで君はアイスフレームの団員でよいのか?」

耳に指を突っ込んみながら、適当に流しているアンリは
ガンジーの質問を
まったく聞く気がない。
ガンジーは再度語りかけるようにするが。

「ところでお主、今、アイスフレームに変わったことはないか?」

「さあ?シラネ」

やる気もなく返された。

「・・・正体の判らない者に、仲間の情報を言いたくないのは判る
しかしな。私たちも急ぎなのだ。
済まないが、教えてもらわんと
君を仲間の下に帰すことは難しいと・・・」

「俺帰るから、どこ行けばいいか教えてくんない?」

「いやだからな・・」

「いいか、そのうち帰れるだろう」

背中を向けて歩き出すアンリに
もう一度説得しようとするが、
その身体に刻み込まれた傷跡に話す言葉が無くしてしまう。

「・・・」

「ガンジー様・・・」

「あの傷では、私たちに心は開くことは無理か
ウィチタと一緒に騒いでいたから、軽症ですんだと思っていたのだが
傷が癒えるまで、もう少し様子を見よう」

アンリの背中には、鞭による跡と、何か熱せられた棒状のもので
付けられたような、焼け跡がある

「特に酷いのは、背中に押し付けられた剣のような跡
あのまま、死なれても適わん、話してもらうまで行動を共にしよう」

「そ、そうですね・・・」

ガンジーは知らない
その背中に付けられた火傷は
隣にいる、ウィチタがアンリにからかわれて付けたモノだと。






前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.022316217422485