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No.9238の一覧
[0] ガイアエルフ戦記3199~エルフと獣人娘の自衛隊?~【R15】[hate](2009/09/26 16:50)
[1] プロローグ2[hate](2009/08/22 02:03)
[2] 第1話 同盟[hate](2009/08/22 02:08)
[3] 第2話 宴会[hate](2009/06/21 03:50)
[4] 第3話 熱愛[hate](2009/08/30 18:25)
[5] 第4話 結婚?[hate](2009/06/27 22:46)
[6] 第5話 不運[hate](2009/07/10 01:10)
[7] 第6話 交渉[hate](2009/07/15 23:06)
[8] 第7話 スパイ?[hate](2009/07/17 00:42)
[9] 第8話 品定め[hate](2009/07/18 02:38)
[10] 第9話 断念[hate](2009/07/19 00:15)
[11] 第10話 婚約[hate](2009/07/24 03:29)
[12] 設定など(10話時点)[hate](2009/07/29 22:14)
[13] 第11話 特命[hate](2009/07/29 22:00)
[14] 第12話 トイアーク[hate](2009/07/31 23:43)
[15] 第13話 潜入[hate](2009/08/05 20:53)
[16] 第14話 潜入その2[hate](2009/08/05 20:54)
[17] 第15話 潜入その3[hate](2009/08/08 01:49)
[18] 第16話 潜入その4[hate](2009/08/11 00:47)
[19] 第17話 戦車連隊[hate](2009/08/13 00:17)
[20] 第18話 猛訓練[hate](2009/08/16 02:09)
[21] 第19話 初陣前夜[hate](2009/08/20 00:59)
[22] 第20話 初勝利[hate](2009/08/22 02:20)
[23] 第21話 遷都[hate](2009/08/30 18:28)
[24] 第22話 ロリ王女?[hate](2009/09/01 21:07)
[25] 第23話 ツルペタ軍団[hate](2009/09/21 01:35)
[26] 第24話 機甲師団[hate](2009/09/23 02:04)
[27] 第25話 機甲師団その2[hate](2009/09/23 02:05)
[28] 第26話 機甲師団その3 [hate](2009/09/26 16:34)
[29] 第27話 機甲師団その4[hate](2009/10/12 01:44)
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[9238] 第23話 ツルペタ軍団
Name: hate◆4334fe61 ID:1730310d 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/09/21 01:35
第23話 ツルペタ軍団


ガイアグネのところに来たホワイティーの子供は、6歳の男の子が2人に、11歳の女の子が8人だった。いずれも金髪で、可愛らしい顔をした子供達である。ちなみにホワイティーで最上級の美形でも、エルフの平均より少し上という感じなので、子供達は正直言ってガイアグネやガイアスタの引き立て役と化してはいたのだが。

「よろしくな」
「よろしくね」
「よろしくお願いします」

慎二、ガイアグネ、ガイアスタが続けてあいさつすると、子供たちもおずおずとあいさつした。だが、子供達の表情は固く、何かに脅えている様子だった。おそらく、誰かに有ること無いこと吹き込まれたのだろう。おかげで、可愛さが半減である。

「そんなに固くならなくてもいいのよ。自分の家だと思って、楽にしてね」

見かねたガイアグネがにっこり笑って言うと、子供達は少しだけ緊張がほぐれたようだった。

「そうだ。お菓子でも食べるか?こっちにおいでよ」

更に慎二がお菓子をテーブルの上に出して、子供達に椅子に座るように促すと、珍しさも手伝ってか子供達が寄ってきた。慎二が出したのは、ありふれたチョコレート菓子だったが、子供達は初めて見る菓子を食べていいものかどうか、最初は迷っていた。

「あら、おいしそうですわね」

そこにガイアスタが手を出し、菓子を口に入れた途端に笑顔を浮かべる。なんておいしいのかしらと呟く彼女を見て、子供たちもお菓子に手を出す。

「うわあ、おいしいなあ」
「本当だ。甘くておいしいね」
「いいなあ、こんなおいしいお菓子を食べられて」

子供達は、お菓子がおいしいと分かると、次々に手を伸ばしてお菓子を食べていく。

「ほうら、まだまだあるぞ。たくさん召し上がれ」

お菓子が無くなりかけた頃を見計らって、慎二は追加のお菓子を出す。すると、子供達は歓声を上げた。なぜか約1名、子供では無い者──もちろんガイアグネ──も歓声をあげたりしていたようだが、これをきっかけにして子供達は慎二と打ち解けていった。





午後になると、慎二はトリーネの家に行く。今日は子供達が来る日なので、婚約者達の家を訪れて顔を売っておこうという腹積もりだった。

「いらっしゃいませ、慎二様」

トリーネは、早速子供達のところへ慎二を案内する。子供達は、彼女の妹や弟と一緒になって遊んでいたが、かなり打ち解けた雰囲気だった。

「凄いな。もう仲良くなっているんだ」

慎二が驚くと、トリーネが理由を説明する。

「あの子達は、元々ワーキャットの家にいたんです。ですから、慣れるのも早かったんですよ」

彼女の解説に、慎二はなるほどと思った。なるべく元の家と同じ種族の家に送る方針だとは聞いていたが、ガイアグネの家の子供達とあまりにも態度が違うので、思った以上にその方針が効果をあげていることに素直に驚く。

「こっちも女の子が多いね」

慎二がトリーネに聞いたところ、7歳の男の子が2人に12歳の女の子が8人ということだった。

「あの子達、2組のきょうだいなんですよ」

彼女が言うには、女の子の母親は全員違うという。一人の男が、4人の女の子と1人の男の子の父親なのだというのだ。

「ふうん、あちらさんも一夫多妻なのか」

慎二は、自分も同じことをしているなと思ったが、トリーネは慎二の言葉を否定した。

「いいえ。子供達は、自分のお父さんが誰なのかわからないようです。母親は全員結婚していないそうですし、夜はワーキャットの男と一緒に寝ているとか」

トリーネは、結婚前に子供を産むなんて信じられないと言う。ましてや子供を産んだ後で、子供の父親以外の男と夜を一緒に過ごすなんて、考えるだけで恐ろしいと。

「まあ、そういう話を昼にするのはやめよう。それよりも、こっちのために働いてくれそうか、そっちの方が重要なんだ」

慎二は、どう思うかと彼女に聞く。すると彼女はまだわからないと言う。

「正直言って、まだわかりません。子供達は、あまり母親のことをしゃべりませんし。どうやら子供達は、おばあさんに育てられていたようです。ただ、女の子は胸が膨らんできたあたりから、たまにご主人様と一緒に風呂に入るようになったとか」

彼女は、女の子は皆15歳になると20歳も年上のご主人様に奉仕するように、躾けられてきたらしいと言う。

「へえっ。ご主人様の子供の相手をしろとは言われないんだ」

慎二がそう呟くと、彼女は否定した。

「子供にも同じ年齢、12歳の女の子が8人あてがわれていたそうです」

彼女の言葉に、慎二は絶句する。

「ちょっと待て。その家って、一体何人住んでいたんだよ」

慎二は、女の子とその母親だけで32人という数を聞き、目を丸くして驚いた。

「ワーキャットの親子3代、男女6人に対して、ホワイティーの男が12人と女が48人です。合わせて、66人が同じ家に住んでいたそうです。そのうち、15歳以下のホワイティーの子が20人です。ですから我が家には、その半分しか来てないということです」

道理で広い家が多いわけですね、まあ助かりますけどと、トリーネは呟いた。





慎二は、夜はフィーネの家を訪れた。

「まあ、慎二様。お待ちしていましたわ」

フィーネは、少し赤い顔をしながら慎二を出迎えた。今夜は慎二が泊まるので、既に頭の中はそのことで一杯なのかもしれない。だが慎二も仕事なので、子供達のことを真っ先に聞く。

「子供達は、どれくらいでこの家に馴染むかな?」

慎二が尋ねると、彼女は既に馴染んでいますと請け負った。

「弟は、急にお兄ちゃんになったので喜んでいます。妹も、いきなり4人の妹ができたので、女の子同士で仲良くしてますよ」

彼女の話では、8歳の男の子が4人と13歳の女の子が4人来たと言う。

「男女同数か。まあ、それが普通なんだろうけど。そういや、こっちもワーウルフの家にいた子なの?」

慎二が確認すると、彼女はその通りだという。

「おかげで、打ち解けるのが早かったようです。ただ、思った以上にヤワみたいですね。あの子達が特別弱いのかもしれませんが、あれじゃあ戦場では戦えないでしょう」

だが彼女は、戦車部隊なら可能かもしれないと続けた。慎二は、やはりワーウルフは賢いようだと思いつつ、口に出すことは無かった。慎二も、ホワイティーはガチで戦えないのではないかと思っていたからだ。良くて戦車部隊、普通は後方の部隊だろう。それでも、兵士になってくれればありがたいのではあるが。

その後、慎二はフィーネと一緒に料理を作って、彼女の家族と一緒に夕食の時間を過ごした。





翌日、慎二は分隊の部下を集めて報告を受けた。慎二の部下で、エルフと結婚しているのは2人。その2人共に、子供達はあまり馴染んでいないようだと言う。逆に、獣人と結婚した部下は、すんなり馴染んでいると言う。一通り報告を受けると、慎二は部下達と分かれて謙介の家に向かった。


「やっぱり、エルフの悪口を言われて育ったんだろうなあ」

慎二は、謙介や藤次と会うなり前途多難だとぼやく。ダークエルフの家に住んでいた者は、子供達の半分近くを占めるからだ。数が多いので、獣人族に全て任せるのは実際問題として難しい。

「まあ、嫌いなものはしょうがないだろ。だが、正直言ってあまりの違いに驚いているよ。ガルフ族のイオナはぼやいているのに、ワーバニーのサリナは何も問題ないって言っているからな」

謙介は、時間が解決するかもしれないと言う。要は、打つ手なしということだろう。

「まあ、お前らも大変なんだろうけど、こっちも楽じゃないぞ。うちは14歳の女の子が来たからな。正直言って、どうやって対応していいのかわからなくて困っている」

藤次やその部下は独身なので、結婚可能年齢に近い女の子が送り込まれていた。気に入れば、結婚してもいいと言われて。藤次自身は20歳であるし、部下たちも20歳以下の者が多いこともあり、この措置はおおむね好評だった。

「お前は、結構固いからなあ。でもまあ、上手くやる方法は二つだな」

謙介は、特定の女の子と仲良くなって、その子を軸にして接すれば格段に楽になるという。ただ、誰かを嫁さんにする気があるなら気に入った娘を選び、その気が無ければリーダーの娘を選べばいいというのだ。

「そんなこと言ってもなあ。結婚するかどうかなんて、今すぐに決められるかよ」

藤次のぼやきに、慎二は反論する。

「俺は、話を聞いた時には決まっていたんだけど」

苦笑いする慎二に加えて、謙介も反論する。

「俺も直ぐに決めたぜ。美人で気立てのいい嫁さんをゲットするチャンスなんて、もう二度と無いと思ったからな」

謙介は、男ならうじうじ悩まずにすぱっと決断すべきだと言う。

「はあっ。お前に言われるとはなあ」

普段は即断即決の藤次であるが、苦手分野ではそうもいかないらしい。

「だったら、気に入った娘と仲良くすればいいさ。そうすれば、自然にその娘がリーダーになるからな」

悩む必要は無いだろと謙介は笑って言うが、藤次は苦笑するのみだった。





その日の晩、慎二とガイアグネが風呂に入ったばかりだというのに、突然戸が開いた。

「慎二様、お背中を流してさしあげますわ」

そう言って、ガイアスタ&ツルペタ少女軍団──ガイアグネにとってはお邪魔虫軍団──がお風呂に押し寄せてきた。慎二は、いくら子供とはいえ、思わず目のやり場に困ってしまう。なんせ、誰もタオルで前を隠したりしていなかったのだから、もう丸見えだったのだ。

「さあ、こちらへどうぞ」

慎二はガイアスタ達に抗えず、身体を洗われるがままになる。もちろん、ガイアグネが黙っているはずもなく、妹に対抗してしっかりと慎二の前を洗い始めた。

慎二は心の中で、勃っちゃだめだという言葉を繰り返すが、大事な棒を直接手で洗われてはたまらない。慎二の意に反して、むくむくと大きくなってしまった。おかげで、少女達が面白がって騒ぎ出す。

「うわあ、なにこれ」
「おもしろーい」
「手品みたい」
「あたしもやりたーい」

哀れ慎二は、ツルペタ少女軍団に大事な棒をおもちゃ代わりにされて、いじりまくられてしまった。羨ましいのか可哀想なのか、良く分からない出来事であったが、おかげで子供達は慎二に懐き始めたようだった。

なお、その様子をガイアグネが羨ましそうな表情で見つめていたが、妹以外は誰も気付かなかった。


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