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No.43507の一覧
[0] あくまでも[ボーイ](2020/03/18 12:11)
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[43507] あくまでも
Name: ボーイ◆e9bd7a34 ID:84954ba9
Date: 2020/03/18 12:11
あくまでも


「ははははははははははは!!! 捕まえてみろよ!!!!」

「待ってよ、もう!!!!!!」

「ははははははははははは!!!」

オレは悪魔のデボロ。

今日もクソガキと鬼ゴッコしている。

「‥‥‥はぁ、はぁ、速すぎるんだよ!!!!!!」

「そりゃ悪魔だからな」

「‥‥‥ねぇ、デボロ」

「なに」

「私もデボロみたいに、空飛べるようになる?」

「お前は飛べねぇよ」

「‥‥‥えっ」

「だってお前、人間じゃん」

「‥‥‥」

「ははははははははははは!!!」

そのガキには小さな羽が生えていた。

肩甲骨のあたりから、ちょこんと。

「うわあああああんひどいよデボロロロロロロロロロ」

「ははははははははははは!!!」

「じゃあ、私の羽、何のために生やしたの‥‥‥!?」

「知らね、適当にやったら生えた」

「‥‥‥戻してよ!!」

「やだねー!!! 「そなたは一生そのままの姿でおるのじゃ」(ガキのおじいちゃんの声で)」

「うわあああああんうわあああああん」

「ははははははははははは!!!」





「お前だな、ガキに羽を生やしたのは」

「ええ、そうです」

「なんでそんなことをしたんだ? 」

「あれ、羽じゃないんですよ」

「えっ?」

「あの子の骨の一部が、体から飛び出しているんですよ」

「いや、そんなことはどうでもいい。何でガキに羽を生やしたのかって聞いてんの! わかる?」

「そりゃ、神様のイタズラですから」

「へーぇ」

「‥‥‥あの、デボロさん」

「なに?」

「私が言ったってこと、神様には内緒にしててくださいね」

「もしもーし、神様ー???」

「あっ! ひどい! ‥‥‥なんでそんなことができるんですか!?」

「んふ~、悪魔だから!」

「なーにー?」

「あのさ、神様、あのガキの肩甲骨元に戻してくんない?」

「えー、無理」

「え、なして?」

「そりゃ、一回生み出したものってー、おいそれとは弄くれないしぃ」

「おいおい、お前それでも神様かよ!!」

「うん」

「うん‥‥‥って、お前なー、仕事しろよ」

「えー、お前が何とかしろよー」

「‥‥‥」

「あのさ、天使も何とか言ってくれる?」

「‥‥‥」

「‥‥‥えー、天使、何やってるの」

「あ‥‥‥あの‥‥‥もうしわけ‥‥‥」

「死ぬがいい」

「‥‥‥えっ‥‥‥」


すると、天使の遥か上空から、巨大な腕が降りてきた。

巨大な腕は、人差し指から順番にーーー折れ曲がっていった。

そして、最終的に、巨大な握りこぶしができた。

そして、神はその握りこぶしを下に回し、そこから、親指の第一間接を伸ばした。

それはさしずめ、グッドサインを、そのまま逆さまにしたように見えた。

天使は尊厳を破壊されて死んだ。




何か生き返った。

「‥‥‥う、うう‥‥‥」

「‥‥‥」

「‥‥‥なんで、中間管理職の私が神様に怒られないといけないんですか?」

「いや、そりゃ天使だし」

「こんな理不尽な世界は、破壊すべきです!!」

「‥‥‥」

「キレたんで、私もその子の肩甲骨を元に戻すお手伝いをさせてください!!」

「え? そんな話してた?」

「話してなくても、多分そういう流れだったでしょ!?」

「へへ、ばれちゃしょうがねぇな!!! よろしくな!!! 天使さんよぉ!!」

「ふはははははははははは」





「なぁ、ガキ!!」

「‥‥‥」

「お前の羽、なんとか取れそうだぜ!!」

「‥‥‥」

「ほら、起きろって!!」

「‥‥‥」

「ああもう、神経つついちゃお」

「うぎゃあああああああああああああああああああああああああ」

「なぁ、羽がとれそうだぜ!!」

「え、ほんと!?」

「うん!!」

「よかったー!! ありがとう、悪魔さん!!」

「いいってことよ!! 鬼ごっこの契約料としてお前の肩甲骨を頂戴するだけだぜ!!」

「もう、悪魔さんったらー!!」

「‥‥‥」

「ねぇ、どうして私のお父さんを殺したの?」

「‥‥‥」

「私の体を治せば、許されると思ってるの?」

「‥‥‥」

「‥‥‥返してよ」

「‥‥‥」

「‥‥‥私の骨を削って改造した、お父さんを!!!」

「はははははははははははははははははははははは!!!!!!」

「ははははははははははは!!!」

「‥‥‥悪かったよ! うっかり手が滑っちまって!!」

「もう、デボロったら、不器用なんだから!!」

「ははははははははははは!!!」

「でもデボロ、お父さん死んでないよ!!」





「はは、はははは、はは!!!」

「ああ、愛しの愛娘」

「はは!! はははは!!」

「ずいぶん、仕上がってきたね‥‥‥お前の肩甲骨にカルシウムをかけては、骨を伸ばしてきた甲斐があった」

男は、娘の骨をノミで削っていた。

骨には、羽のような意匠が刻まれていた。

「お前は、芸術だ。俺の芸術になるんだ」

「はは、はは‥‥‥」

骨にノミが打ち付けられる度、娘の体がのたうつ。

そのうち、限界が来たのか、気が遠くなっていった。

「‥‥‥おとうさん」

「‥‥‥なんだ?」

「‥‥‥はは、はははは!! 今に悪魔があんたに来るよ!! あんたなんか、ただじゃおかない!! ただじゃおかないんだ、はは、ははははははははははははは!!!」

「かわいそうに、これから天使になるお前が、そんなことを言うなんて‥‥‥」

「はは、はははぁ!!」

「もうすぐだ、もうすぐお前は、神に使える身となるのだ!!」

「そんなの要らないよー」

「‥‥‥えっ?」

男は、声の方向にノミを構えた。

「‥‥‥だ、誰だ!?」

「神でーす」

窓越しに、巨大な握りこぶしが浮かんでいた。

「‥‥‥ひ、ひいいいいいい!!!」

「ちょっとー、今のあなた、E評価なんで、今回の採用は見送らせて頂きます‥‥‥」

巨大な握りこぶしは、巨大なサムズダウンを作った。

「‥‥‥」

「‥‥‥はは、おとうさん、しぬ、しぬんだ、ははーっっっ!!!!」

男は、ノミを娘の喉に突き立てた。

「‥‥‥はは、どうやら私にも、幻覚が見えているのかもしれない‥‥‥」

「‥‥‥」

「娘よ、お前の魔女狩りを止めることができなくなってしまった‥‥‥もう一緒に心中するしかないようだな!」

「ははははははははははは!!! それは許さない!!」

「‥‥‥あ、デボロ!!」

「そいつは、魔女として処刑されなくてはならない!! それが神の下した判断だ!!!!」

「‥‥‥あ、悪魔め‥‥‥」

「てことでおとうさん、娘をぼくにください!!」

「‥‥‥近寄るな!! 刺し違えてでもお前を殺してやる!!」

「無理ですね」

「‥‥‥えっ」

男の、ノミを持つ腕が蒸発していく。

「私も、いるんで‥‥‥」

「‥‥‥え、天、使ーーー」

「‥‥‥すごい!! 天使もいたんだ!!!!」

「というわけで、おっさん、お前の悪事は終わりだ!!」

「‥‥‥もういませんよ、彼」

「そうか!!!!!!!」





「‥‥‥ぺっ」

びしゃっ。

「‥‥‥」

「‥‥‥ねぇ、デボロさん」

「ははははははははははは!!! ‥‥‥ん?」

「これで、よかったんでしょうか?」

「何言ってんだ、神のご意志だぜ?」

「‥‥‥そうですか」

「それにほら、見ろよ!!!!」

「‥‥‥ははははははははははは!!!!!!!!!!」

「‥‥‥」

「ガキの魂が、こっちに来たぜ!!」

「ははははははははははは!!! 久しぶり!!!!!」

「ていうか、さっきぶりな!!」

「だよねー!!!!」

「‥‥‥はぁ、もう好きにせぇ」

「ははははははははははは!!!」

「ははははははははははは!!!‥‥‥」

はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは


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