二条「博士、あなたが言っていたサイエンスフィクションがもう
フィクションじゃなくなってきましたよ!」
博士「私も非常に驚いている、半分は冗談で言っていたことだったので」
「私はいつも現実に起こっている事象を思弁法で考える癖がある。」
「私はいつもそれを精神物理学と勝手に呼んでいる。」
二条「精神物理学ですか・・・」
博士「そうだ。精神世界も1つの次元とすれば、物質世界という異次元
の理論も変換して応用できるのではないかと。」
二条「なるほど」
「しかし、ことは大変なことになっています」
「世界的にウイルスの形態が変異して、どんどん厄介なウイルス
「に、とって変わっている。」
「博士はこのことになには秘策はないのですか?
博士「さっきも言ったように、このことも精神物理学に変換して
考えているのだが、私の考えを述べていいだろうか?」
二条「お願いします」
博士「変異ウイルスがさらに強力なウイルスにとってかわるという
ことだが、ならば・・・
我々は人為的にウイルスの種類を増やせばいい」
二条「どういうことですか?」
博士「-4a+2というウイルスがあったとしよう。
「我々は人為的にさらに多くのウイルスを造ればいい」
例えばb,c,d,f,g,・・・のように」
二条「ますます意味がわかりません」
博士「-4a+2のウイルスを±0にするにはウイルス+5b-2を融合させる。
つまり-4a+2 + +5b-2 = +1a±0 となる。
「この時、ウイルスaの右辺は±0 にできたが左辺は+1 になっ
てしまう。では、これに-1g-1というウイルスを融合させると
+1a±0 + -1g-1 = ±0a-1 となり左辺は±0となったが右辺は
-1になってaのウイルスは一行に消えない。
では+5d+1のウイルスがあったとしよう。
±0a-1 + +5d+1 = +5a±0となり右辺は±0になったが左辺は
+5になってしまう。
こうしてあらゆるウイルスを融合させて最終的には全部
±0にしてaのウイルスを消滅させる。
だが、このテトリスは永遠に続く。」
二条「なるほど」
博士「こうやって永遠に±0にするためのテトリスをして、その間に
特効薬が出来ればいいと思っている」
「しかし、特効薬ができるにはコンピュータに場合の数をやらせる
か、人間の偶然を起こして近道するしかない。」
二条「なかなか難しいですね」
博士「私は偶然を起こす人間を『神』と呼んでいる」