回想終わり
あれは碇シンジさんが憎かったんとちゃう。
寂しかったんかもしれへん。
そんな事も気付かずにアスカさんが恨んでいるとばっかり…
知らず知らずのうちにアスカさんを傷付けとった…
思い返せば青葉さんも日向さんも…伊吹さんも…
悪口言いつつもみんな辛そうな顔しとった…
建前上碇シンジさんを悪く言わなアカンの…
でないとヴィレは機能せんのや…
サクラ「(確かに今でも碇シンジさんの事は少し憎いのかも知れへん、でもなあ)」
サクラ「トウジ兄ちゃんやったらどうしてたんやろ?」
サクラ「(ウチは碇シンジさんの親友でもなければ知り合いでも無い、けどあの純粋熱血バカ兄貴ならどうしてたんやろな?)」
サクラ「(きっと応援してたに違いないわ、建前なんて捨てて彼を庇い続けてたやろうね)」
聞いた話によると、旧ネルフ職員が集まり始めて組織化する前までは
ミサトさんやリツコさんは碇シンジさんの身の潔白を証明し続けてたみたいや
しかしネルフと敵対しさしてからは彼を敵視し
悪人呼ばわりしたそうや。それは仕方ないことや…
サクラ「(けどな…トウジ兄ちゃんはそうなっても庇い続けたんとちゃうかな?)」
サクラ「(ウチは碇シンジさんの事はよう知らんし、トウジ兄ちゃんの考えとったこともよう分からん。けどトウジ兄ちゃんは碇シンジさんの事を死ぬまで信頼していたと思う。)」
サクラ「(ましてや恨むなんて絶対せぇへん。もしあの時ウチが死んどっだとしても多分一発殴るだけで許しとったと思うわ。)」
誰よりもウチを可愛がってくれた兄や
例え世界を破滅寸前に導いても私が生きていたのなら兄は満足しっとたやろうね…
サクラ「これまでのウチの行いはトウジ兄ちゃんの意思を踏みにじっとったんかも知れへん…」
これまで碇シンジさんが憎くて仕方なかった。けど兄のこと思うと恨むことができへん。頭の中で考えがグルグル回ってしまう。
サクラ「(ウチはトウジ兄ちゃんみたいに強ない…だから今さら碇シンジさんを庇えれへん…というより一番悪ゥ言うとったのはウチやったんや。)」
今でも憎い…けどトウジ兄ちゃんなら彼を信じたはず…
後2年でUS作戦決行や…ウチはどうしたらええんや?