トウジ「ワシ、イインチョと会えてよかった思っとる…」
ヒカリ「……!!」
トウジ「今まで色々世話焼いてくれてありがとうな、こんな性格のワシにいつでも突っかかってきたのはイインチョだけやったな」
ヒカリ「そんな、私何もしてないし…委員としt…」
トウジ「何言っとんねん…とっくに気付いとったわ…」
トウジ「もっと早よ言うときゃ良かった…今更後悔してもアカンけどな、イインチョが何考えとったか分かっとる。」
トウジ「ビビリなワシはその関係に妥協して中々思いを言われんかった…。」
トウジ「ヒ、ヒカリ…さ、最後まで一緒やからな…」カミカミ
ヒカリ「プッ…フフフ…アハハ!」クスクス
トウジ「何やねん!笑うことないやろ!」
ヒカリ「クスッ…ごめんね、鈴原らしい、やっぱり素直じゃないわね!そんなとこも好き…かな?」
トウジ「なっ!!やめんかい!!こそばゆいわ!!」
ヒカリ「どうしてもっと早く言えなかったのかな?何だかスッキリしちゃった!」
トウジ「何やねん一人で盛り上がって…調子狂うなぁ…。」タジタジ
ヒカリ「きっかけが欲しかったのよ、お互いにね」
トウジ「そ、そうやな…これがきっかけになるとは思わんかったわ…」
辺りは暴風が吹き轟音が鳴り響いているが二人には関係ない
この時間を噛み締めたい、ただそれだけ。
こんな気持ちははじめてだ
今までの自分であれば妹のことしか頭になかった。
しかし今では親友に全てを託せる。
自分がどうなっても構わない
彼と妹が互いの希望となると信じている。
こんな気持ちははじめてだ
自分がどうなってもいい
この時間を1秒でも多く噛み締めたい。
親友が世界を救う姿を見届けたい。
世界一贅沢な時間を感じたいと…。
恋人同士であれば別れの言葉や臭いセリフが浮かんでくるだろう
同シェルター内でもクラスメートのカップルが抱き合って最後の言葉を紡いでいる。
そんな風景を他所に、鈴原トウジと洞木ヒカリは静かに空を眺める。
親友の事を気に掛けながら、最後の時間を過ごしながら…