Muv-Luv ALTERNATIVE ORIGINAL GENERATION第21話 紅き機神来たりて・・・予想外の出来事に横浜基地司令部は動揺を受けていた。横浜だけではない。BETA侵攻の報を受けた日本帝国内の基地全てが現在起こっている出来事に対し驚愕していたのである。奴らは圧倒的な物量で攻めてくる。戦術など行う筈が無い・・・この世界の人々はそう思い込んでいた。だが今現在、佐渡島ハイヴから攻め込んで来ているであろうBETA群は戦術を用いている。いや、断言するのはまだ早いかもしれない・・・偶然が重なっただけかもしれない・・・しかし現実は違う。今までこの様な戦法を取って来なかったBETAが戦術と呼べるものを展開しているのだ。戦いにおいて戦術を用いると言う事は、それだけで十分な力となる。特に陽動作戦などと言った類の物は相手の裏をかく分、それが決まった時の効果は絶大だ。現に最初に接敵した帝国軍第13師団は瞬く間に壊滅している。圧倒的物量とそれを用いた戦術・・・完全に裏をかかれてしまった彼らは明らかに動揺してしまっていた。迎撃を順調に行っていた筈の帝国軍第12、第14師団はその報を受けた直後から徐々に劣勢に立たされ始めている。それが証拠に、瞬く間に四つの中隊が全滅している。このままでは不味いと判断した師団長は防衛ラインの後退を上層部に進言し、それらが受け入れられると即座に後退を始めていた。「ヴァルキリーマムより各機。帝国軍第12、第14師団が後退を開始しました。これから3分後に帝国軍機後退の為、支援砲撃が行われる予定です。ヴァルキリーズは陽動を行うと共に帝国軍の集結が終了次第、BETAを指定されるポイントへ向けて誘導して下さい」『クッ!帝国軍は一体何やってんのよ!』『ぼやくな速瀬。これから3分間、何としてでもこの場を死守するんだ!』『了解っ!行くわよB小隊っ!』『『「了解!」』』「A小隊っ!こちらも行くぞ」『『「了解っ!」』』帝国軍後退の支援を行うヴァルキリーズ。今度はこちら側が陽動を行う事でBETAを引き付けようと言うのだ。そしてBETAは即座に彼女達に向けて進軍を開始する。こんな単純な陽動に引っ掛かっていると言うのに、何故奴らはあの様な戦術をとったのかが不思議でしか無かった。しかし、あれは戦術では無く、ただの偶然だったのでは無いだろうかなどと言った事を考える余裕は今の彼女達に無い。尚も此方に向けて進軍してくるBETA群。その数は徐々に増えている。「よしっ、陽動は成功だ!ヴァルキリー1よりヴァルキリーマム、帝国軍の状況はどうなっている?」『こちらヴァルキリーマム、現在帝国軍はポイントB3に向けて集結中。新たな防衛線を構築するまで最短で約10分ほどかかる予定です』「10分か・・・南部大尉達の方はどうなっている?」『それが、先程から何の連絡もありません・・・マーカーは健在なのですが・・・』「何だと?状況を報告させろ!もしも支援が必要ならば何機かそちらに回すと伝えるんだ」『了解!』伊隅と遙がそんなやり取りを続ける中、キョウスケ達はと言うと・・・『いいんですかキョウスケ大尉?』「何がだ?」『状況を報告しなくてって事ですよ』「報告しようにもこれではな・・・」『元々こちらに流れて来たBETAは少なかったとは言え、早く片付き過ぎちゃったしねぇ』「まったくだ・・・これだけ早く殲滅が完了してしまっていてはかえって怪しまれるかもしれんな」『ヴァルキリーズの方はどうなってるのかしら?ねえラトちゃん、何か情報入って来てない?』『丁度、涼宮中尉から通信が入ってますので大尉に回します』「了解だ・・・こちらアサルト1、連絡が滞ってしまって申し訳ない」『南部大尉、ご無事でしたか・・・現状を報告して下さい』「こちら側に来たBETA群はすべて殲滅が完了した」『え?』「どうした涼宮中尉?」『い、いえ・・・少々驚いてしまっただけです』「そうか・・・現在ラミアに索敵を行わせているが反応は無い。指示を求む」『了解。現在帝国軍が防衛ライン再構築の為に後退を開始してます。ヴァルキリーズはそれらの陽動を行っているのですが、逆に現在押され気味です。彼女達の支援をお願いします』「了解した・・・聞いたとおりだお前達。俺達はこれからヴァルキリーズの援護に向かうぞ」『『「了解」』』こちら側に流れて来たBETAの数はキョウスケが言った様に少数。主に要撃級や突撃級と言った中型種と戦車級などの小型種が殆どだったのである。少数と言ってもかなりの数だった事には違いないのだが、こちらの殲滅力は圧倒的だった。光線級や要塞級が居なかった事も理由の一つなのだが、それでも短時間で殲滅するのは普通に考えれば難しい。だが、ここで言う普通と言うのはあくまで戦術機での話だ。この部隊には戦術機とは異なる物が数機存在している。中でも目を引くのはアクセルが搭乗しているソウルゲインだろう。その巨体からは想像出来ないほどの運動性で相手を翻弄、圧倒的な破壊力で次々とBETAを打ちのめして行く姿はまさに機神と言っても過言ではない。実際にキョウスケ達も、彼の周辺に近付こうものなら巻き込まれる事は必至だと考えていたのだ。特機の存在はそれ程の力を発揮する。元々特機と呼ばれる機体は、PTで対応できない敵を想定して開発された為、PTなどとは一線を画す能力を有している。圧倒的な破壊力と堅牢な装甲、そしてそれを操るパイロット・・・その三つが合わさった時、特機と呼ばれる機体はまさに一騎当千の力を発揮すると言っても良いだろう。「それにしてもやっぱりシシオウは凄いッスね」『そうか?まあ戦術機の長刀と比べたら切れ味は段違いだと思うけど』「ブリットさんの腕もあるんでしょうけど、要撃級の腕ってダイヤモンド並みの硬さなんでしょ?それを一刀両断なんて、普通じゃ無理ですって」『偶然だよ偶然・・・お前はそう言うけど、さっきのは自分の思った動きが出来てた訳じゃないんだ。やっぱりPTと戦術機じゃ勝手が違うって事かな』「ブリットさんもですか?実は俺も無んですよ・・・やっぱり戦術機じゃビルガー程の突進力が無い分、思った動きが出来ないって言うか・・・」『は~い、そこっ!そろそろヴァルキリーズと合流なんだから、御喋りの時間はそれくらいにしなさいよ~』『「了解」』レーダーには徐々に敵を示す赤い光点が増え始める。そんな中モニターにレーザー照射警告が表示される。「各機、乱数回避っ!!」『『「了解っ!」』』回避行動を開始するキョウスケ達・・・しかしそんな彼らを他所にレーザー照射地点に向けて突貫する者が居た。「よせアクセルっ!」『フッ、隠れるのは性に合わん・・・まあ見ていろ』そう言うとアクセルはその場に停止し、ソウルゲインの両手にエネルギーを収束し始める。『喰らえBETA共っ!青・龍・鱗っ!!』両手の掌から放たれる青い閃光・・・相手のレーザー照射を打ち消しながらそれは、群れをなしているBETA群を次々と飲み込んで行く。『チッ、少々喰い損ねたか・・・やはり100%の威力と言う訳にはいかんな』「ソウルゲインもやはり全力は出せんか・・・撃ち漏らしは俺達で何とかする。お前はデカブツを頼む」『任せておけ』アクセルは今のソウルゲインでも目の前の目標全てを殲滅できると考えていた。しかし転移時の衝撃で追ったダメージは、そう易々と完治できるものでは無かったのだ。ソウルゲインの修復には大破していた弐式のパーツが用いられている。グルンガスト弐式は準特機型の機体ではあるが、使われているパーツの殆どは特機用の物である。ソウルゲインも同じテスラ研(アクセルが元居た世界)で制作された機体である為、流用できる汎用性の高いパーツをこちら側に移植する事で戦闘可能なレベルまで修復されたのだが、100%の力を発揮するにはそれなりの設備や調整が必要と言う事なのだろう。流石に特機と言う機体を扱った事の無い、無論PTもそうであるがそのような者ばかりで構成されているこちら側のスタッフだけではできる事は限られてくるというものなのである。「な、何なの今の光・・・」『荷電粒子砲でしょうか?』『凄い・・・』ヴァルキリーズの面々はその圧倒的な破壊力に呆然としていた。しかしここは戦場である。一瞬たりとも油断をしている暇などないのだ。だが彼女達は、その一撃に見とれていたと言っても過言ではない。『涼宮っ!』名前を呼ばれた茜はハッとする・・・彼女の目の前には圧倒的な硬度を誇る腕を持つ要撃級が今まさに腕を振り下ろそうとしていた・・・「や、やられるっ・・・」彼女がそう思った瞬間、いや彼女だけでは無い。周囲に居た仲間の殆どが間に合わないと考えていた。「そうは行くかよっ!チャクラムシューターGO!!」ブリットは左腕に装備されたチャクラムを要撃級の腕に向けて射出し巻き付ける・・・「キョウスケ大尉!」『任せろ・・・多少古臭い武装だが威力は関係ないっ!』一瞬動きを止められていた要撃級はそれらの攻撃を回避する事が出来ない。胴体側面部分に直撃するリボルビングバンカー・・・バンカーが突き刺さったのを確認すると、キョウスケは躊躇する事無くトリガーを引く。全てが終わった時、彼女の目の前の要撃級は呻き声をあげながら絶命していた。「大丈夫か涼宮少尉」『・・・』「どうした?どこか損傷したのか?」『い、いえっ、助けて頂いてありがとう御座います』「そんな事は気にするな。油断せずに行くぞ」『りょ、了解っ!・・・そっちの不知火もありがとう御座いました』『いえ、気にしないで下さい。それではお気をつけて』「行くぞアサルト5」『了解!』そう言うと次の目標に向けて動き出すキョウスケとブリット。茜は先程の流れるような連携に少しの間心を奪われていた・・・「あんな風に動けるなんて、やっぱり南部大尉って凄い人なんだ・・・って呆けてる場合じゃない。油断してたらさっきの二の舞だわ」『あ、茜ちゃん、大丈夫ですか?』「大丈夫よ多恵。私達も行くわよっ!」『は、はいっ!』築地と共にエレメントを組んで攻撃を再開する茜。こう言った場面で即座に気持ちを切り替える事が出来るのは流石はヴァルキリーズの一員と言えるだろう。彼女は任官して日が浅い。実質、この様な大規模戦闘は初めてと言っても良いだろう。そんな中であっても彼女は自分にできる事をする為に奮闘している。彼女もヴァルキリーズの一員であると言う事を自覚しているのだ。いや、彼女だけでは無い。彼女達ヴァルキリーズは、それぞれがこの部隊の事を誇りに思っている。その為に己の成すべき事を成そうと考えているのだろう。そう言った先達から学べるものは大きいのである。「デカイだけではこの俺とソウルゲインは止められん!玄武剛弾・・・撃ち抜けいっ!」両腕を高速回転させて敵に目掛けて放つ玄武剛弾。見た目は俗にいうロケットパンチなのだが、これは本体と肘のブレードから発せられる衝撃波が加味される事で威力を底上げしている武器である。確かに威力は折り紙付きなのだが、彼が今相手をしているのは要塞級。流石に現在のソウルゲイン単体では、その動きを止める事は可能であっても致命傷を与える事は難しい。だがアクセルの狙いは相手を一瞬でも良いから止める事にあったのである。『わお!!いい位置じゃなぁい!?』『行きます!』即座に援護射撃に入るエクセレンとクスハ・・・ハウリングランチャーと突撃砲から放たれる金属の雨が容赦なく降り注ぐ。「これも受けろ!・・・舞朱雀・・・貴様に見切れるか!」肘のブレードを展開させ、まるで機体が複数に見えるほどの高速移動を行いながら相手を切り刻むアクセル・・・「でええい!!」最後は止めと言わんばかりに上空へ跳躍し、全体重を乗せながら相手に切り付けると、目の前の要塞級は反撃する間もなく頭から真っ二つに両断されていた。『わお!!流石にやるじゃないの』「フッ」『な、何なのよあの動き・・・あんな出鱈目な機動見た事無いわ』「出鱈目とは心外だな速瀬 水月・・・貴様には解らんかもしれんが、これが俺とソウルゲインの戦い方だ」『な、その特機の衛士ってアンタだったの!?』「何か問題でもあるのか?」『べ、別に何でも無いわよ・・・』「そうか・・・『お取り込み中申し訳ありませんアクセル中尉』・・・何だラミア」『中尉のソウルゲインに向けて徐々にBETAが集まりだしています。敵は最優先ターゲットとして狙いをソウルゲインに定めたと思っちゃったり・・・ゴホン、思われます』「好都合だ・・・片っ端から叩き潰してやる」『んじゃ、おとり役頑張ってねぇ~。それじゃ水月ちゃん、私達も行きましょっか?』『了解!突撃前衛長の力見せてやろうじゃないの!』「勝手に手を出すのは構わんが、良く狙って撃てよ・・・巻き添えを食うのは御免だからな」『いちいちムカツクヤツね・・・一発位本当に当ててやろうかしら』『水月ちゃん・・・程々にね?』二人のやり取りに対し苦笑いを浮かべるエクセレン。先程ラミアが言った通り、敵は徐々にこちらに向けて集まって来ている。彼女はエレメントを組んでいるクスハと共に態勢を立て直すと、前方のBETA群に対して威嚇射撃御行う。「クスハちゃん、奴らの足を止めるわよ」『了解です中尉。私だっていつも助けられてるばかりじゃありません!』再び武器を構え、射撃を開始する二人。「ラトゥーニ、私達も負けていられませんの。こちらも攻撃に加わるですの」「了解、BMセレクト終了。攻撃開始・・・」叢雲改型の両肩に新たに装備された電磁速射砲が火を噴く・・・叢雲は改修の際、81式強襲歩行攻撃機海神の後継機に採用が検討されている電磁速射砲の試作タイプが装備されていた。キョウスケ達の案を基に生まれ変わった叢雲は、様々な新技術を用いて改良が施されている。特に武装面に関しては大幅な見直しが検討され、両肩に電磁速射砲、手持ち兵装として試製99式回転式多砲身機関砲(ガトリングガン)が装備される事となり、更なる攻撃力を得る事になったのである。そして、改装の際に不知火改型に採用された装備換装機構がこの機体にも採用され、改型の装備も使用可能となったことで更なる汎用性をもたらす事となり、第三世代機と遜色無い機体に生まれ変わったのだ。「ゼオラ、俺達も行くぜ!」『解ったわアラド、フォーメーションで行くわ!』「了解、援護は頼んだぜ・・・クラッシャー、セットアップ!」前方の要撃級に向け突撃を開始するアラド。その後方からは彼の動きを予測しているゼオラが精密射撃を行いながら後に続く。「捕まえたぜっ!スタッグビートル・クラッシャー!!」勢いよく顔の様に見える尾節を両断すると同時にゼオラの援護射撃が止まる事無く降り注ぐ・・・「こいつでトドメだっ!」彼は振り向きざまに長刀を引き抜くと、そのまま要撃級を縦に一閃・・・先程からのダメージも相俟って目の前のそれはあっという間に沈黙していた。『やったわねアラド』「ああ、でも調子に乗り過ぎちまった・・・」『どうしたの?』「やっぱり急造仕様だな・・・おっちゃんにも気を付けるよう言われてたんだけど、クラッシャーとの接続部に負荷がかかり過ぎちまったみたいだ」『それじゃあクラッシャーは使えないの?』「いや、後何回かは大丈夫だろうけど使い所を考えないと腕ごとイカレちまうなこりゃ」『私がその分フォローするわ。なるべく長刀を使うようにしましょ』「そうするよ。完全に壊しちまったらおっちゃんの鉄拳制裁が待ってるかも知れねえしな」アラドは苦笑い混じりに答えると意識を次のBETAに向ける。キョウスケ達はヴァルキリーズと共闘し、着々とBETAを駆逐していた。そんな中、突如としてコックピット内に鳴り響く通信・・・『ヴァルキリーマムより各機、緊急事態です!』「どうした涼宮!?」『先程出現したBETA群が防衛線を構築中の帝国軍部隊に向けて進路を変更しました。帝国軍はこちら側の敵を迎撃する為に部隊を展開中で直ぐには動けない為、支援要請が来てます』「クッ!まったく、面倒事は全てこちらに押し付けるつもりか・・・速瀬、何機か連れて向こうの援護に向かえ」『伊隅大尉、そちらには自分達が向かいます』「なに?」『こんな事を言っては失礼ですが、我々の方が足が速い。敵の進軍速度を考えて計算したところ、上手く行けば帝国軍が展開中の地点よりもかなり手前で迎撃する事が可能です。許可を頂きたい』「しかし・・・」『フッ、お前達にはお前達に与えられた仕事があるのだろう?その為には俺達が居ては都合が悪いと思うんだが、な』「っ!『この男、副司令からの捕獲任務の事を知っているのか?』・・・仕方無い。南部大尉、そちらの方は任せる。我々はこの場に残り、帝国軍の展開が完了するまで時間稼ぎを行う」『了解。アサルト各機、聞いたとおりだ。これより我々は北上中のBETA群を迎撃に向かう』『『「了解っ!」』』『では伊隅大尉、御武運を・・・』「ああ、あちらの方を頼む」『ハッ!』そう言うと彼らは目的地に向けて出発する・・・「アクセル・・・」『何だキョウスケ』「相手を納得させる為とは言え、さっきのあれは何だ」『ああ言う手合いはあんな風に言った方が即座に納得すると言うものだ、これがな」「まったく、お前と言う奴は」『フッ』『ねえラミアちゃん』『何でございましょうエクセ姉様?』『何かあの二人いつの間にか仲良くなって無い?』『確かに・・・』『・・・漢と漢で突いたり突かれたりして・・・お前なかなかやるな・・・いやお前こそ・・・的に解り合ったんだと思いますのよ』『どこで覚えるんだそう言う馬鹿な物言いは』「まったくだ・・・」『馬鹿とは酷い言われ様ですの』『やっぱり仲良くなってるわよねぇ』『ええ・・・『隊長も変わられたと言う事か・・・』』『どうしたのラミアちゃん、なんか良い事でもあった?』『えっ?い、いえ、何でもありませんです』『そう?んじゃ行きましょっか』『はい』ラミアはアクセルの変化に対し自然と笑みがこぼれていた。自分が変われた様に彼もまた変わったのだろうと言う事を素直に喜んでいたのである。そんなやり取りを行いながらも彼らは、一路目的地に向けて最大戦速で進軍を開始する。だがこの時、彼らは知る由も無かった。この後遭遇する事件が基で、彼等にとっての転機が訪れる事を・・・それは吉と出るのか、果たして凶と出るのか・・・今はまだ誰も知らない・・・・・・日本帝国帝都・・・時間は少々前に遡る。新たなBETA群が地中から出現したと言う報を受けた直後、帝都に居る彼女達もまた動き出そうとしていた。「状況はどうなっているのです?」「現在、我れら帝国軍と国連軍が協力してBETA共を迎撃中です」「帝都へ向かっているとの報告のあったBETAはどうなっている」「北関東絶対防衛線手前、群馬県境において斯衛軍第3大隊が迎撃に当たっておりますが、事態は戦況はやや不利と言った所でしょうか・・・」「分かりました。至急増援部隊を編成し、出撃準備を整えさせるのです。何としてでもBETAを帝都に入れてはなりません」「ハッ!」指示を受けた将校が部屋を後にする。日本帝国国務全権代行である政威大将軍、煌武院 悠陽は現状を把握すると、部屋の片隅に待たせてある少女達に向けて目線を送る。それに気づいた二人は悠陽の元へと足を運ぶと、彼女の表情から状況があまり思わしくないと言う事を察していた。「姉上、状況は思わしくないのですか?」「ええ・・・国連軍、帝国軍の将兵が共に奮闘してくれてはいますが、状況はあまり宜しくありません。この様な時に呼び戻してしまい、そなたには悪い事をしたと思ってます」「そんな事はありません姉上、私にも何かできる事があればなんなりとお申し付け下さい」「冥夜、そなたに感謝を・・・」「殿下、私にも協力できる事があれば何でも言って下さい。お力になれるかどうかは分かりませんが、精一杯頑張らせて頂きます」「ありがとう鑑、ですがそなたは私にとっても、冥夜にとっても大事な友人の一人です。むざむざと危険な事に巻き込む訳には参りません。その気持ちだけありがたく受け取らせて貰うとしましょう」「ですけど・・・」「鑑、私達はそなたのその気持ちだけで十分だ。私からも礼を言わせてくれ」「そんなの当たり前じゃない。私達友達なんだよ?私には大事な友達が困ってるのを見捨てるなんてできないもの。私だって大切な物を護りたい・・・だから私はそんな一心で斯衛軍に入るって決めたんだよ」純夏もまた己に与えられた責務を全うしようとしていた。彼女はあの日、BETAによって住む所を追われた際、武によって命を救われた。だが武は自分を守ろうとして一時的に行方不明となっていたのである。彼女もまたその時に負った傷が原因でかなりの重体となっていたのだが、懸命なリハビリの結果元通り動けるまで回復した後にとある決意をする。あの時、自分にも力があれば武はあんな事にならなかったかもしれない・・・守られているばかりではなく、武の力になりたい・・・彼女はそんな一心から帝国軍へ入隊しようと考えたのだ。そして時を同じくしてもう一人の自分とも言える存在、00ユニットである純夏と出会う。いや、実際の所彼女との面識は無い。彼女はこの世界の純夏に対しプロジェクションを行う事でこれまでの事実を伝え、そして先ず『御剣 冥夜』に接触するように指示を出していた。当初は戸惑っていた純夏であったが、彼女に会った事で事態は急変する。自分の事を知らない筈の彼女が純夏の事を知っていたのだ。そして武の事も・・・純夏は冥夜に対し事のあらましをすべて伝え協力を申し出た。すると彼女は快く了承してくれるどころか姉である悠陽にまでもコンタクトをとりつけてくれたのである。そして純夏は彼女の力添えもあり斯衛軍訓練部隊へと入隊、約1年の訓練終了後に少尉として斯衛軍に配属されたのだった。「そうか・・・姉上、無礼を承知で申し上げます。私にも機体をお貸し下さい。足手纏いになる事は十分に承知しております。ですが、私にはここで黙って見ている事など出来ないのです」「何を言っているのだ冥夜、殿下に対して無礼であろう!そのような事、許されるわけあるまい」「師匠、いえ紅蓮閣下、それは十分に承知しております。ですが、私もこの国を、いえこの星を護りたいと願う者の一人なのです。差し出がましい事を言っていると言う事は十分解っております・・・姉上、処罰は後でいくらでも受けます。この願いなにとぞ聞き入れては貰えませぬか?」「殿下、私からもお願いします。御剣さんの頼みを聞いてあげて下さい」「鑑少尉、貴様まで何を言い出すのだ!いくら殿下や冥夜の御友人の一人とは言え、一介の斯衛軍少尉が口を出して良いものではない!」「閣下の仰りたい事は十分に承知しています。ですが私には御剣さんの気持ちが十分に解るんです。彼女も私と同じ様に、これ以上大切な物を失いたくないんですよ。だからお願いします」「・・・」「姉上!」「殿下!」「そなた達の願いを聞き入れる訳にはいきません・・・そなた達だけを危険な目に合わせる訳にはいかないのです」「そ、そんな・・・」「何でなんですか殿下」「・・・話は最後まで聞きなさい」『「申し訳ありません」』「紅蓮、出撃準備を整えさせなさい」「ハッ!我が斯衛軍第1大隊、出陣の御命令があり次第即座に対応できるよう準備はできております」「そうではありません。私の武御雷の準備を行えと申しておるのです。そして、彼女達の機体も用意なさい」「あ、姉上!?」「殿下!?」「な、何を仰られるのですか殿下っ!殿下が自ら前線に赴くなど危険です。私はいくら殿下の仰る事とは言え、その様な命に従う事はできませんぞ!」「そなたこそ何を言っておるのです。将軍家の人間は、自ら第一戦に立って臣民の模範となるべしと言う言葉を忘れたのですか?今帝都は危機に瀕しているのです。この様な時だからこそ私が出撃せねばならぬのがそなたには解らぬと申すのか」「しかし・・・」「姉上、紅蓮閣下の仰る通りです。姉上自ら前線に赴くなど危険すぎます」「そうですよ殿下。それに私達の機体まで準備するように命令するなんて、さっきは駄目だって言ったばかりじゃないですか」「鑑の言う通りです姉上。私には姉上のお考えが解りませぬ」「先程も申したでしょう?私はそなた達だけを危険な目に合す訳にはいかないと・・・私が自ら出撃すると言ったのはそれだけではありません。先程の将軍家の人間としての在り方もそうですが、私とてこの国やこの星を護りたいと願うものの一人なのです」それぞれが複雑な思いだった。悠陽の言う事は尤もだ。彼女は心の優しい持ち主である。そんな彼女が自分だけ後ろで見ている事など出来ようか?否、断じて否である。確かに自分が前線に出たところで戦況が一気に優位に傾くとは彼女も思ってはいない。彼女とて自分の力量などと言うものは十分に弁えているつもりだ。ならばそんな彼女が何故自ら前に立とうとするのか・・・彼女は自身の持つ記憶から以前の世界で起こってしまった不幸な出来事を思い出していた。国を想い、民を想い散って逝った者達・・・それらの原因は自分にもあると自身を責めていたのだ。贖罪と言うだけでは無い。そして、自らが動く事で現在も水面下で進められているであろう彼の者達の行動を阻止しようと考えていたのだ。彼らの国を想う気持ちは否定できない。かと言って許す事も出来ない。無駄に流される血はこれ以上在ってはならないのだ。彼女は自らが彼らに対し道を示す事でそれらの事を回避しようとしていたのである。「・・・もう何も言いますまい。殿下の御決意、この紅蓮 醍三郎お供いたしますぞ!」紅蓮はずっと彼女達の眼を見ていた・・・幼少の頃から彼女達の事を知っている彼にとっては悠陽や冥夜の決意は本物であると言う事など直ぐに解る。彼女達の国を想い、民を想う気持ちを無下にする事は出来ない・・・しかし、二人を危険な目にあわす事は出来ない。それならば自分が盾となる事で二人を守れば良い。先代から託された彼女達を護り、そして力添えをする事こそが悠陽や冥夜の為だと考えたのである。「解って貰えましたか紅蓮・・・そなたに感謝を」「ハッ!ありがたき幸せに御座います・・・月詠中尉、至急殿下と二人の機体を準備させるよう通達せい」「ハッ!ただちに・・・」急ぎ足でその場を後にする月詠。彼女もまた二人の成長を喜んでいた。恐らく悠陽や冥夜にこの様な決意をさせたのは純夏だろう。協力するとは言ったものの、あのような事件があった事から彼女は正直純夏を疑っていた部分があった。だが今回の一件でその迷いも振り切れる事となる。彼女は改めて純夏に対し恩義を感じると悠陽や冥夜だけでなく、彼女の事も守らねばならないと心に誓うのであった。「さて、私達も出撃の準備に掛かるとしましょう」『『「ハッ!」』』出撃準備を整える為に部屋を後にする三人。彼女らの眼には決意と言う名の新たな光が宿っていたのであった・・・・・・帝国斯衛軍戦術機ハンガー・・・「こ、これは・・・」冥夜は自分の為に用意された機体を見て驚いていた・・・斯衛軍の機体なのだから武御雷であると言う事は予想していたのだが、彼女の目の前にある機体は従来の武御雷とは違う。特に驚いていたのはその色である。斯衛軍が使用する武御雷は大きく分けて6種類に分類される。これらは冠位十二階に沿ったカラーリングが施されており、それぞれ性能も異なっている。そんな中彼女の為に用意された機体は外観こそ将軍機の物と同じなのだが、機体色だけがやや違っていたのだ。「この武御雷はそなたの為に用意したものです」「姉上・・・」「さあ冥夜、この機体で私と共に戦いましょう」「ハイッ姉上!」「殿下、冥夜様、僭越ながら私共もお供させて頂きます」「月詠中尉、そなた達に感謝を」「勿体無きお言葉・・・凪沙少尉、鑑少尉、貴様らは私の指揮下に入れ。この命に代えても殿下と冥夜様をお守りするのだ」『「了解しました」』「では参るとしましょう」「ハッ!」それぞれがそれぞれの想いを胸に秘め、戦いの地へと赴く。・・・北関東絶対防衛線・・・展開中の帝国斯衛軍第3大隊は苦戦を強いられていた。予想以上にBETAの物量が多かったのである。「クッ、状況を報告せよ!」『左翼に展開中の第5、第6、第7中隊の損耗率が上がっています。このままでは突破されるのは時間の問題です』「中央の第8、第9中隊をそちらの援護に回せ。それから援軍の方はどうなっておるのだ」『もう間もなく斯衛軍第1大隊が到着する予定です』「おお!紅蓮閣下の部隊か、これは心強い。皆の者聞いているな?後しばしの辛抱だ、全力でこの場を死守せよ!」『『「ハッ!!」』』帝国斯衛軍第1大隊・・・紅蓮 醍三郎率いるこの部隊は、斯衛軍きっての精鋭揃いで有名である。無現鬼道流という剣術を極めた彼は、若い頃から数々の武勲を収めその実力は一人で衛士数十人分に相当すると言われている。少々大げさかもしれないが、その彼が戦場に出てくると言う事は彼を知る者であればこれほど心強いものは無い。彼の存在は居るだけでも戦意高揚に繋がるのである。『皆の者、遅れてすまぬ』『おお、紅蓮閣下!お待ち申し上げておりました』『うむ、後は我等に任せ貴公らは一時後退せよ』『お気使い感謝します。ですが我らなら御心配無用!元より死は覚悟の上であります』「その様な事を申してはなりませぬ。ここは我等に任せ、そなた達は一時後退し態勢を立て直すのです」『っ!で、殿下!?殿下が何故この様な所に?』「足手纏いは重々承知の上ですが、此度の戦何としても勝たねばなりません。私とてこの国を、民を想う者の一人です。そんな中、一人後ろでのうのうと見て居る事など出来ましょうか・・・そなた達ばかりに無理をさせる事など私には出来ないのです」『勿体無いお言葉・・・殿下のお心遣い、一同に代ってお礼を申し上げる所存でございます』「そなた達に感謝を・・・さて、先程も申した様にそなた達は一時後退し態勢を立て直し反撃の準備を整えなさい。宜しいですね?」『ハッ!損耗率の高い部隊から順次後退させます。殿下・・・御武運を』「ありがとう・・・では紅蓮、参るとしましょう」『ハッ!行くぞ皆の者!帝国斯衛軍第1大隊の力、BETA共に存分に見せつけてやれいっ!』『『「ハッ!!」』』第1大隊VSBETAの戦いの火蓋が切って落とされる。そんな中、彼らの目の前に突如として光球体の様な物が現れる・・・「ムッ、何だあれは・・・BETA共の新兵器か?」『解りません・・・ですがこれは!?』『如何したのです凪沙少尉』『あの球体周辺に異常な重力変調を感知しました・・・このまま進むのは危険です!』「全軍一時停止っ!近くに居る者は直ぐに後退せよ!」球体は徐々に強い光を放ちだし、そして大きくなっている・・・その場に居た者全てが何事かと静観している中、それはまるで爆発する直前の様な光を放ちだす。「全機衝撃に備えよ!!」紅蓮がそう叫んだ直後。突如として光の中から現れる影・・・やがて光が終息すると、そこには見た事も無い紅の巨人が立っていた。「な、何だあれは・・・」『まさかあれは特機?』「月詠少尉、貴公はあれが何か知っておるのか?」『い、いえ、詳しくは解りませんがあれは特機と呼ばれる戦術機の様なものによく似ています』『そなたの居たと言う世界に存在している物なのですか?』『断言はできませんが、恐らく・・・』『と言う事は味方・・・なのでしょうか?』『解りません。ですが用心するに越した事は無いかと』『あれは敵じゃないと思います・・・あの機体からは悪意と言った物は感じられません』『どう言う事だ鑑?』『上手く言えないけど、あの機体からは悪意って言うより、戸惑いって言った方がいいのかな?そんな感じの声が聞こえるの』『兎に角一度話してみる事にしましょう。私が通信を試みます。その間、そなた達はBETAを頼みます』『『「ハッ!了解いたしました」』』彼らの目の前に現れた紅き機神・・・それが意味するものは?果たしてこの紅き機神は敵なのか味方なのか?物語は風雲急を告げる動きを見せようとしていた・・・あとがき21話でーす。今回少々長くなってしまいました・・・もう少し上手く纏めるスキルを身につけれればと思ってますTTさて、今回のミッションでキョウスケ達が使っているコールサインは以下の様になってます。アサルト1から4はそれぞれ、キョウスケ、エクセレン、アクセル、ラミア。アサルト5から11はブリット、クスハ、アラド、ゼオラ、ラトゥーニ、アルフィミィです。原作ではブリットがアサルト3、クスハが4なんですが、色々考えた結果彼らはこの世界では任官前と言う事ですのでこの様にさせて頂いてます。今後、彼等が正式に配属されたら変更するかもしれませんが、今回はこれでご容赦ください。予告通り、改良された叢雲の詳細データを書かせて頂きます。Type90K 叢雲改型正式採用が見送られた戦術機である叢雲の改造機。キョウスケ達が行ったテストで得られたデータと彼の提出した案を基に改良されており、その運用方法は大きく変わる事となった。主な改良点はジェネレーターと冷却ユニット、跳躍ユニットの換装、装甲材の変更ならびにリアクティブアーマーの採用、不知火改型と同様の背部コネクターの搭載、武装面の大幅な見直しと言ったところで、全身に亘って改修が行われている為、改造機と言うよりは殆ど新型に近い位置づけとなった。ジェネレーターは改装された不知火改型に用いられたプラズマジェネレーターと同じ物が採用され、跳躍ユニットに関しては不知火改型と同等の物に変更されている。(テスラドライブでは無い)装甲材と冷却ユニットを第三世代機に準じた物に変更した結果、弱点であった排熱面も改善される事となり、アルトアイゼンに採用された試製94式増加装甲システム改を基にしたリアクティブアーマーが採用された事で更なる対弾性を得ている。武装面に関しては大幅な見直しが検討され、肩部に81式強襲歩行攻撃機・海神の後継機に採用が検討されている電磁速射砲の試作機と92式多目的自律誘導弾システムが新たに採用された為、腕部内蔵型36mmチェーンガン、折り畳み式電磁粉砕爪、240mm迫撃砲と言った武装は取り除かれている。電磁粉砕爪が排除された主な理由はジェネレーターにかかる負荷によるオーバーヒートの可能性と言った点もあるのだが、複座式と言う点から、近接戦闘に主眼を置くよりも遠距離戦や後方支援に向いていると言った結果がテストによって得られた事と、当初の装備のままでは遠近両用のバランスが悪かった為とされている。しかし、近接戦闘が不利と言う訳ではなく、基となった機体同様に従来機の武装も装備可能である事から戦術機用の長刀なども使用可能。また、改型に採用された装備換装機構がこの機体にも採用され、改型の装備も使用可能となっているのだが、全ての装備がそのまま使用できるという訳では無い。尚、武装やリアクティブアーマーは搭乗している衛士が任意でパージする事が可能である為、使用後にデッドウエイトとなる心配は少なくなっている。武装01式試製電磁速射砲×292式多目的自立誘導弾システム×299式回転式多砲身機関砲(ガトリングガン)×165式近接戦闘短刀×2脚部マイクロミサイルポッド×4おまけで手持ち武器について。試製99式回転式多砲身機関砲(ガトリングガン)試製99型電磁投射砲と同時期に開発された回転式多砲身機関砲。整備などと言ったコストの問題から採用されなかったのだが、面制圧能力の高さに着目した整備班班長が叢雲改型の改良の際に同機の専用武装として半ば強引に採用させた。班長曰く「ガトリングガンはある意味漢のロマン」だそうである。と言ったオリジナル設定です。叢雲の設定変更に関してですが、どうせやるなら徹底的にやっちまえと言う事でかなりいじらせて貰いました。取り外された電磁粉砕爪ですが、今後別の機体に装備される予定です。モチーフはガンダムヘビーアームズと言った所でしょうか?砲戦仕様に特化している訳ではなく、改型と同じ様に武装を換装する事で近~中距離戦闘をこなす事も可能となってます。少々やり過ぎたかもと思う点も多々ありますが、ご容赦ください^^;エクセレンのヴァイスリッターの詳細については後日書かせて頂く事にします。さて今回のサプライズ?殿下出撃です。更には冥夜も出撃です。そして更に純夏も出撃です(笑)更にはオウカ姉様も出撃です(爆)今回のお話でチラッと出てきましたが、純夏は斯衛軍に入ってます。これらに関しては私にも考えがあっての事ですので何とぞご容赦くださいませ。純夏とオウカが搭乗している機体は武御雷の黒バージョンです。そして、冥夜の搭乗している機体は将軍仕様の武御雷の2号機でカラーリングは冠位十二階に沿って上から二番目の小徳 (しょうとく)(薄紫) 色と言う設定にさせて貰いました。折角12種類もあるんだから使わない手は無いですよね?(笑)サプライズと呼べるほどのモノかどうかは分かりませんが、今後殿下も前線に出て来る事が増えると思って頂いて構いません。さーて、物語はここに来て大きく動き出そうとしてます。彼らの目の前に現れた紅き機神。詳しくは次回のお話で書かせて頂きますが、彼らが現れた事がキョウスケ達の機体の完全復活へのキーの一つとなります。次回はこいつが大暴れ!wそれから近々タケルちゃんも復活する予定です。復活後のタケルちゃんも大暴れの予定ですので続きを楽しみにしていてください^^それでは感想の方お待ちしていますね。