第四話 目覚めれば・・・
サセボシティ
「さっさと帰って、夜の仕込をすっかあ!」
買い物袋を両手にぶら下げている男が川沿いの土手を歩いていた
男の名はユキタニ・サイゾウ。雪谷食堂の店主である。彼の店は意外と有名で、美味しいと評判である。その彼がふと見下ろすと、草むらに二人の男女が
「なんでえ、こんな時間帯にこんなとこで寝込むとは・・・
中々度胸があるじゃねえか」
と、顔を赤くしながら言うのだった
少なくともこのおっさんの考えてる様な事態には陥っては居ないが・・
???
真っ暗な室内・・そこで寝ている男が居た
どういう訳か、両手両足には拘束具が付けられている
自動ドアが開き、何者かが入ってくる
「本当にいいんですか?この----治しちゃって」
「無論、この男には----の最後に更なる絶望を味わって貰いたくてな。
それに、治すといっても寿命が在る程度回復するだけなのであろう?」
軽い口調の男と、どこか古めかしい口調の男たちの会話。しかし男は何の反応も見せない・・・どうやら寝ている様だ
「後、五感が若干直りますね。それこそ----と----しているぐらいに」
「そうか、別に如何でもいいがな・・」
「アハハ、随分冷たいですね?こんな僕でも少しぐらい感謝しているのに。なんせ、これの----があればまた----ができちゃうもんですから。
----さんも感謝ぐらいしたほうがいいですよ?」
「くく、感謝ぐらいならしておる。----がこうしてここに居てくれたおかげで我の計画が予想以上に早くなっているからな・・。それに感謝しているからこそ、貴様に----の治療と、----を頼んだのだ。そうでなければ、何も----の----を使わずに直接----させるしな」
そう言う古めかしい男に軽い男は同意しつつ機械や注射器をいじる。古めかしい男はその行為を見ても何も言わず、部屋を出て行く
一人になった軽い男は、
「まったく、彼にも困ったもんだよ・・。自分の----の為にこんな計画を考えるんだから・・。ま、僕はそれなりに楽しめるから良いけど・・君も、そう思わないかい?」
と、軽い男は寝ている男に語りかける
「ねえ、テンカワ君」
寝ている男は、黒アキトだった・・・
雪谷食堂
今ここに二人の男と一人の女が居る
この店の店主ユキタニ・サイゾウと、テンカワ・アキトと、アイの母親ことミアン・フォードである
どうやらあの後サイゾウに拾われたらしい
「さあ、食え食え!遠慮なんていらねーぞ!後で払ってもらうからな」
「すいません・・」
「・・・」
そう言い、出されたラーメンを食べるアキト
しかし、ミアンは一向に手を付けない。それに心なしか、顔色が悪い
それを見たアキトが
「すいません、何度も聞きますが、本当に他にだれもいなかったんですか?」
「ああ、あんたらの言う七歳くらいの女の子と、真っ黒な服装の怪しい男なんて居やしなかったぞ」
ミアンの顔色が悪い理由はアイが居ないからである。そしてそれを聞いて益々顔色を悪くし、元気を無くす
そして、
「やっぱりあの男が無理矢理アイを連れて行ったんだわ・・・
変態、ロリコン野郎!」
と呟く。もう既に涙は流し切っていた・・
それを聞いたアキトもサイゾウも、気休めも掛けずにただ黙る・・
ミアンのラーメンはすっかり伸びていた・・
あとがき
また更新しちゃいました(笑)
もう余裕のないMADです(宿題)
さて、どういうわけか、黒アキトにアイ誘拐疑惑&ロリコン疑惑が・・
黒アキトも可哀想な奴です
この後の展開は作者である私の考えで行きますんで益々不可解な点が増えるかも知れませんが、頑張ります
では、いつか又会いましょう