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No.297の一覧
[0] 機動戦艦ナデシコ~PROMISE~[マドロック](2006/01/03 00:23)
[1] 機動戦艦ナデシコ~PROMISE~[マドロック](2005/12/27 12:43)
[2] 機動戦艦ナデシコ~PROMISE~[マドロック](2005/12/27 12:20)
[3] 機動戦艦ナデシコ~PROMISE~[マドロック](2006/01/03 00:31)
[4] 機動戦艦ナデシコ~PROMISE~[マドロック](2005/12/26 14:54)
[5] 機動戦艦ナデシコ~PROMISE~[マドロック](2005/12/27 23:39)
[6] 機動戦艦ナデシコ~PROMISE~[マドロック](2005/12/29 00:51)
[7] 機動戦艦ナデシコ~PROMISE~[マドロック](2005/12/30 23:55)
[8] 機動戦艦ナデシコ~PROMISE~[マドロック](2006/01/04 04:21)
[9] 機動戦艦ナデシコ~PROMISE~[マドロック](2006/01/03 04:00)
[10] 機動戦艦ナデシコ~PROMISE~[マドロック](2006/01/07 22:17)
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[297] 機動戦艦ナデシコ~PROMISE~
Name: マドロック 前を表示する / 次を表示する
Date: 2005/12/27 12:43
―火星,あるシェルター―

「はい,これあげるよ」
と,人の良さそうな青年が7~8歳の少女にみかんをあげている。
青年の名をテンカワ・アキトと云う。
「わぁ!お兄ちゃん,ありがとう,」
「どうも,すいません」
「いえいえ,どうせ出前の途中でしたから」
と,アキトは笑う。
「あー!お兄ちゃんいけないんだぁ。ちゃんとお届けしないと駄目なんだよぁ?」
「んー,じゃあこのみかんは要らないのかな?」
アキトがニヤリと笑う。
「うっ」
「じゃあ,お兄ちゃん,ちゃんとお届けしないといけないから,みかん返してくれるかな~?」
「うぅぅぅ」
「どうしたのかなぁ?」
「一緒にアイが謝りに行ってあげる!」
と,云うと少女はみかんを食べていった。
少女はアイと云うらしい。
それを見て少女の母親済まなそうに微笑んでいた。

みかんを食べ終わったのだろうか,いきなりアイが
「お兄ちゃん!アイとデートしよう!」
「いぃっ!?」
アキトは当然ながら狼狽えている
「お兄ちゃん,駄目?」
と,少女,アイが追い打ちをかけてくる。
アキトは頼るように母親を見たが,母親は苦笑いをしているだけだった
「ごめんね,お兄ちゃんもう好きな人が居るんだ」
「えぇ,やっぱりそうなんだぁ」
とがっかりしたように云う。
そのがっかりようが少し心を痛めたのか
(?やっぱりってどういう意味だ?)
「じゃ,じゃあ,また今度会えたら買い物に付き合ってあげるよ」
アキトは疑問を持ちつつと云うと,アイは嬉しそうに
「うん!約束だよ!そのときにお兄ちゃんの好きな人つれてきてね!」
アイは嬉しそうにしていた。
その言葉少しアキトは表情を暗くしたが表情をすぐに戻した,一瞬の事のなのでアイは元よりアイの母親も気づかなかった。
そして,刻は加速していく・・・・・・。

三人が世間話をしていると・・・・・
ドオォォォォォン!!!
凄まじい音がシェルター内を駆けていった。
破壊された壁。
そこには無数の昆虫型のロボットが居た。

「今扉を手動で開けています!落ち着いてください!」
と,一人の軍人が人の波に飲み込まれながら発する。

(あの人の言う通り・・・・始まったか・・・)
「私がこの場を抑えます!その間に2人は逃げてください!」
と,云うが速いかアキトが懐から拳銃を取り出す。
バァン!バァン!バァン!バァン!
と拳銃の発砲音がシェルター内に木霊した。
アキトはバッタの手足の関節部に,合計4発打ち込み一機は戦闘不能にした。
「お兄ちゃんすごい!」
アイは嬉しそうに云う。
だが,戦況がそんなことで変わることはない。

他に無数のバッタが居るが,アキトは一機一機地道に戦闘不能にして行く。
軍人は何とか民間人を守ろうと頑張るが如何ともしがたい,相手は機械で間接部を狙うなど,この状況では難しい,アキトの腕が違いすぎるのである。
注意は引きつけられるが,戦闘不能に持って行くには到底叶いはしなかった。

と・・・・
「扉が開いたぞぉ!!」
誰かが発する・・・
誰もが(助かる!)そう思った,だが,扉の向こうには無数のバッタが居た・・・・・。
瞬間――爆発。

「アイちゃん!」
アキトは走り出す。
そこには無数の機械の残骸と人の,否,人であった手や足が散らばり,血だまりがあちらこちらにできていた。

アキトはアイを発見するとすぐに抱き起こす・・・・
少し意識が朦朧としているようだが何度も呼びかけ意識を喚び戻す。

「おにい・ちゃん・・・・・?」
アイが意識を取り戻す・・・しかし・・・
(これは!ナノマシンの紋様!これじゃあ!何も,何一つ変わらないじゃないか!!)
「ごめん,ごめんな・・・・・」
アキトは謝る,罪悪感からか,それとも無力感からか・・・。
それは本人にも解らなかった・・・。
「どうしてお兄ちゃんが謝るの・・・・?」
「それにお兄ちゃん泣いてる・・・?」
アキトの頬には知らず知らずの内に泪が伝っていた・・・。
「お兄ちゃん絶対お買い物行こうね!」
と,アイがアキトに気を遣ってか,それともこれから自分に起こることを,本能が予期したからなのか,明るく云う。
「!・・そうだね,絶対行こうね!」
「うん!」
とアイが頷く。
刹那,アイは光に包まれこの場から居なくなった・・・・。

その後黒衣の男がその場に現れ,アキトと共に死んでいった人を弔っていく・・・・。
アキトと黒衣の男は何回か言葉を交わしアキトは,先程のアイの様に光に包まれて消えた。
そして,黒衣の男はいつの間にか居なくなりシェルターには機械の残骸と血だまりだけが残っていた・・・


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