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No.313の一覧
[0] ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/01/15 16:34)
[1] Re:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/01/28 23:08)
[2] Re[2]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/02/10 21:07)
[3] Re[3]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/04/23 09:08)
[4] Re[4]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/02/17 09:05)
[5] ナデシコ・パニック外伝[KIKI](2006/02/21 12:40)
[6] 勘違いのサマーイリュージョン-1[KIKI](2006/02/21 12:43)
[7] 勘違いのサマーイリュージョン-2[KIKI](2006/02/22 23:45)
[8] Re[5]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/03/20 19:19)
[9] Re[6]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/03/21 15:11)
[10] Re[7]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/03/22 21:47)
[11] Re[8]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/03/25 14:59)
[12] Re[9]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/03/26 22:31)
[13] Re[10]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/03/28 08:41)
[14] Re[11]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/04/01 20:27)
[15] 設定資料(ネルガル兵器)と近況[KIKI](2006/04/09 21:20)
[16] Re[12]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/04/29 12:55)
[17] Re[13]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/04/29 12:56)
[18] Re[14]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/05/04 07:28)
[19] Re[15]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/05/13 20:59)
[20] Re[16]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/07/24 10:45)
[21] Re[17]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/08/11 17:07)
[22] Re[18]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/12/22 21:51)
[23] Re[19]:ナデシコ・パニック その2[KIKI](2006/12/22 21:52)
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[313] Re[18]:ナデシコ・パニック その2
Name: KIKI 前を表示する / 次を表示する
Date: 2006/12/22 21:51
10月13日 2230時(ヨーロッパ標準時)
地中海 シチリナ島南部 アグリジェント市郊外


「スィー、スィニョリーナ。君の魅力が俺を酔わせ、一人の詩人にさせる……」

 男は後ろから、彼女の肩をやさしく抱きすくめた。どんな香水を使っているのか、透き通るようなシトラスの香りが漂っている。
 女は、その言葉にうっとりとした仕草でうつむくと、その雰囲気をぶち壊すがごとく、男の顔面に鉄拳を叩き込む。
 鼻柱に直撃したそれは、ごつりと嫌な音がした。
 その女――メリッサ・マオは男の姿を見ると、あきれるように言い放つ。

「ぶっ……!」
「はいはい。わかったから仕事しよーね、仕事」
「痛ってぇ。なにすんだよー」
「いい加減、学習しなさいよ。だいたい場所柄をわきまえたらどう? 周りには怖いお兄さんたちがウヨウヨしてんのよ?」
「悲しい現実だよなー……」
「ほら、さっさと装備出す」
「ちぇっ」

 なみだ目で鼻を押さえながら男ことクルツ・ウェーバーは、置いておいたデイパックに手を伸ばした。パーティの食材や装飾品に紛れ込ませ持ち込んだものである。
 二人がこんなことをしているには理由があった。
 事は先月に起こった<トゥアハー・デ・ダナン制圧事件>まで遡る。
 この事件はミスリルから情報がもれていることを示唆していた。ダナンの情報が漏れたということは、他の多くの機密情報――暗号方式や保安手順、補給ルートやセーフ・ハウスの所在――なども流れている可能性がある。
 どれだけの情報が漏れたのかはわからない。だが、大半は変更するか厳重な保安措置をとる必要があった――同時にそれは気が遠くなるような予算を必要とする。
 しかし、事はそれだけで留まらない。その情報を流していたスパイの存在が問題になってくるのだ。
 そのスパイを捕縛しない限り、事態が収拾したとは言えなかった。

「ったく、つれねーよなぁ。せっかく、妙齢の美女が引き留めるのを振り切って、パーティ会場を後にしたっていうのに……」
「妙齢の美女?」
「おうよ。ミラノの大富豪の未亡人さ。もー、こんなでっかいダイヤの入ったネックレス着けててよ。いいムードだったのに」

 度重なる調査の結果、スパイの潜伏地がシチリナ島であることがわかった。
 ミスリルは、2人のSRT隊員と1人のオブザーバーを現地に派遣し、スパイを拘束することに成功したのである。
 SRT隊員はマオとクルツのことであり、オブザーバーは――

「ブツクサ言ってないで、早く戻るわよ」
「あ? ……そうだな。明人の野郎、待ってるだろうからな」
「ほらほら、口じゃなくて手足を動かす」

 ――我らが会長、天河明人のことであった。






10月13日 2245時(ヨーロッパ標準時)
アグリジェント市郊外 駐車場


「あいつら遅いなー。なにやってんだ」

 フェラーリの運転席に座った明人は事も無げにそんなことをつぶやいていた。
 テッサに招待されて(さらわれて)約3週間。そろそろ解放されるかと思っていた明人は、こんな作戦を行なう破目になっていた。
 本来、この任務には地中海戦隊<パルホーロン>が行なうべきものだったが、内通者がいる可能性を考えて西太平洋戦隊が独自に行なうことになった。
 そして、マオとクルツだけで行なうはずだったこの作戦は、

『明人さんも参加してください!』

 というテッサの一声で、明人の作戦参加が決まってしまったのだ。
 この時、マデューカスは首を左右に振り、カリーニンは意味深に明人を見ていたという。

「ラピス大丈夫かな……変なもの食べてないといいが……」

 ラピスの料理の腕は良い。自分の真似をしているだけだが、十分に腹を満たす一品になっている、つい先日までは。
 テッサとの料理対決以来、おかしな調味料を大量に買占め始めた愛娘に、明人は不安を感じずにはいられない。

「心配だな」

 つぶやいたその時、パトカーのサイレンによく似たアラーム音が、広大な敷地内に鳴り響いた。
 本館や別館、詰め所や宿舎から、マフィアの私兵が雪崩のように飛び出していく。
 立て続けの銃声と怒鳴り声。訓練されたドーベルマンが、獰猛な声をあげて走り出す。
 数々のスポットライトが点灯し、そのうちの一つがあろうことか明人の乗る車に向けられた。

「……あいつらドジッたな」
「降りろ!」

 見ると、そこには体格のいい黒服の男が2人、内1人はドーベルマンを連れている。
 彼らはサブマシンガンを持って明人を睨んでいた。

「間違いないのか?」
「ああ、侵入者の女が乗ってきた車だ。間違いねえ」
「あのー、何の話でしょう?」

 ちなみに明人の役柄は運転手である。英語と日本語しか話せない明人が屋敷の中に入ることは適わなかったのだ。
 そして目の前の男は、英語が苦手らしい。

「何言ってやがる? 早く降りろ!」
「……しょうがないな」

 明人はドアを開けると、立ち上がりながら懐の銃を抜き、警備兵の額を撃ち抜いた。
 なにが起こったのか理解できずにいたもう1人も、慌ててマシンガンを構えようとする。
 だが、それは明人にとって遅すぎた。構える間も与えずに警備兵を撃つ。弾丸は心臓を貫き、その男の人生を終わらせた。
 残されたドーベルマンは明人を吠えるが、彼の殺気を感じ取ると次第に声が小さくなり、最後は何処へかと逃げていった。

「動物って素直でいいね」

 明人は振り向くと、シシリー・マフィアの屋敷を見上げた。

「やっぱり最初からこうすれば良かったんだ……」

 愛用のバイザーをかけ、怪しい笑みを浮かべると、明人は屋敷に歩み始めた。






同時刻
シチリア島南部 カニカッティ近郊


 屋敷から脱出したマオとクルツは、フィアットに乗り駆けつけた相良宗介と共に、未舗装の道をひたすらに走っていた。
 宗介はカリーニンの命令で、支援と脱出ルートの変更を伝えに来たと言う。

「ひどい運転……!」
「問題ない」
「姐さん。明人はどうする? 完全に置き去りにしてるんだが……」

 クルツが気づいたように言った。

「クルツッ! なんでそういうこと早く言わないのよ!!」
「いや、だって、なぁ?」
「何を同意しているのか理解できん」
「あぁっ……もう!」
「どうする? 引き返すか?」
「それは――」

 空気を切り裂く音と共に、彼らの頭上を飛び過ぎていった。
 彼らの後方、100メートル辺りに黒塗りの4WDがまっしぐらに追ってくる。
 サブマシンガンをフルオートで撃たれ、ガラスの破片が車内に撒き散らされた。

「こういう状態なのよ! タクシーみたいにはいかないわ! 明人のことだからなんとかするでしょ!」
「まぁ、確かに『一人でやった方が気が楽だ~』みたいなこと言ってたな」
「それでいいのかおまえ等……」

 マオはサンルーフから身を乗り出し、四五口径弾を発砲する。

「とにかく! 今はこの状況をなんとかしましょう!」






あとがき
いつ以来だろうか・・・
短くて、ペースも遅いだろうが、もうちょっと頑張ってみる。

感想をくださった皆様、ご心配をおかけしました。
現実世界で色々とゴタゴタがありまして、中々書き込めない状況になりまして・・・
言い訳をすると原作(フルメタ)が気になって先に進めんのよー
原作しだいで展開変わってしまう。
つくづく思いました。やっぱり原作が終わっていない物に手を出すべきではない・・・
今の所はメリダ島陥落までの流れは出来てるのだが、クリスマスがどうなるか不明。
言い訳すれば上記のようなものになります。

>sakumiさん
>マデューカスさんに会ったらえらいことになりそうですね。
もうえらい目には合いました。

>Kokoさん
メリダ島の話でなくて申し訳ない。

>妖妖夢さん
ラピスはそんなにある訳じゃないです。

>かれなさん
デイバイデイです。
TV版か原作版かで悩んだ挙げ句、原作版で行ってみようと思います。
双子の出番ふやせるかな・・・

>東西南北さん
テッサは候補の一人です。

>狛犬さん
料理は暫らくは無しの方向で

>D'さん
頑張ります。感想よろしくお願いします。

>せりさん
設定は・・・スルーできる所はしてください。

>マサさん
フルメタっぽさ・・・でてるのかな? 自信ないです。

>ディカスティスさん
ありがとうございます。更新は遅くなりますが、頑張ってみます。

>ガナスさん
早い・・・・・・期待に答えられるようにします。

>クルスさん
頑張ります。

>烙印さん
更新しました!

>ぎるばとさん
>つづくオン・マイ・オウンルートは発生せず?
さぁ・・・どうでしょうかね・・・

スランプに陥って某所でリハビリをしつつ、現在に至ります。
駄文ですが今後ともよろしくお願いします。

しかし
・最低5kByte以上投稿してください。(それ以下はシステムで弾きます)
暫らく来ないうちにこんなものがあるとは・・・


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