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No.40912の一覧
[0] 俺は弱い。だけど、木の葉の忍だ![海坊主](2016/08/02 07:50)
[1] アカデミー[海坊主](2015/01/23 05:43)
[2] 卒業試験から忍へ[海坊主](2015/02/08 06:57)
[3] 演習[海坊主](2015/02/04 21:02)
[6] 12年前[海坊主](2016/07/21 05:49)
[7] 銅盤と嘘の約束[海坊主](2016/07/21 05:48)
[8] 強さと弱さ[海坊主](2016/07/29 02:27)
[9] 中忍選抜試験[海坊主](2016/08/02 07:47)
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[40912] 卒業試験から忍へ
Name: 海坊主◆49908de9 ID:413944d3 前を表示する / 次を表示する
Date: 2015/02/08 06:57
書き直し終了

 ────────────────────  


卒業試験の迫ったある日のアカデミーの授業

「今日は男女合同で組み手をやって貰う。名前を言われた者から前に出てこい!」
イルカ先生が授業を始める。
「まず、うずまきナルトとうちはサスケ!」
サスケの名前が呼ばれると女子から黄色い声援が聞こえてくる。
「キャーッ!サスケ君よ!」「サスケ君。かっこいい。」「サスケ君頑張ってー!」
(サスケは相変わらず人気だな。ここはナルトを応援してやるか!)
「ナルトー!サスケなんか倒してやれー!」
「任せろってばよ!オウギ!」
ナルトが元気良く返事をすると、まわりが口々に言った。
「ナルトなんかサスケ君に勝てる訳ないでしょ。」「ナルトうざい。」「落ち子こぼれめ。」
(何かみんないつもナルトには冷たいよな。)
「そう言えばオウギもうざい。」「黙ってなさいよ」「白髪ジジイ」「ザコ」「しゃべるなオウギ」「空気読みなさいよ」「本当にサイテー」
(何か、俺の悪口多くねぇ?さすがにヘコむ。)
オウギが凹んでいる時にイルカ先生が
「よし!始めッ!」
組み手が始まったが、勝負は一瞬だった。
ナルトが殴りかかると避けてそのまま背負い投げをするとと眉間に拳を構えて、ピタッと止まる。
「止めッ!」
イルカ先生が止める。
「やっぱりサスケ君かっこいい!」「ステキ!」「すごーい 」
いつも通りの黄色い声援が起こる。
(やっぱ、トップのサスケにはかなわないか。)
「次、犬塚キバと日向ヒナタ!」
(おっ!ヒナタじゃん!相手はキバか。犬っころめ、ヒナタに要らんことするなよ!」
日向ヒナタは大人しいタイプ。引っ込み思案でいつもウジウジしているがオウギ曰わく、『だが、それがいい!』だ。
「始めッ!」
開始と同時にキバがスピードを生かし、攻撃をしていくが、ヒナタは上手く避けている。次第にヒナタが押されて来て、ついには押し切られる。
(オイ、犬っころ!何しやがる!)
「次、山中いのと油女シノ!」
(イノか…。実力があるからな。何でも出来るイメージあるな。)
山中いのは明るくて男女共に人気があって、誰とでも平等に接する。成績も女子の中のトップだ。因みにサスケファンクラブの一人。
「始めッ!」
始め二人は組み合うようになり、そこから蹴りや拳を出すがお互い当たらない。二人共、実力があるからまるで踊っているようだ。だが決着がつく。
(あー。シノが勝ったか。)
「次、秋道チョウジと奈良シカマル!」
二人は前に出るがシカマルが、
「先生。メンドクセーからオレの負けでいいですよ。」
イルカ先生は困った表情をしている。
「そ、そうか。次、浦島ミヤと熊野キンタ!」
(俺の出番はまだ先のようだな。ナルト達の所に行くか。)
「よっ!ナルト、あっさりとやられちまったな。」
「くそぉー!何で勝てねぇってばよ!」
「成績のトップとドベだから今は仕方ないぞ。」
「それにサスケのヤツ、オレとやり合っているのに、オレの事を意識してない感じだったってばよ。憎しみみたいのも感じたし…。」
(ちょっと何言ってるか分からないな。兄貴を殺すとか言ってたしな。)
「サスケだからな。」
と、適当な言葉で返す。
「最後に竹取オウギと春野サクラ!」
オウギの出番が来た。
春野サクラは目立った特徴はない普通の女の子。座学はトップらしい。因みにサスケファンクラブの一人。
「やっと俺か!やってやるぜ!」
「いつもみたいにやられんなよ。まあ、負けた方が面白いけどな
。」
「うるせー!キバ!」
「頑張ってね。オウギ。」
「必ず勝て。何故なら、男が女に負けるのは恥ずかしいからだ。」
「メンドクセーけど、同感だな。」
「オウギ。サクラちゃんには…手加減しろってばよ。」
いつもの仲間達からあったかいのから冷たい声援をもらい、前に出る。
(サクラか。しゃべったことないな。女の子だから殴らないように投げ技か関節技をキメるか。)
「始めッ!」
オウギは間合いを詰めるため突っ込むがつまずいた。とっさに何かを掴む。まわりの空気が凍りついた。オウギはサクラの胸の辺りを掴んでいた。
「キャーッ!」
サクラが悲鳴を上げる。顔が真っ赤だ。オウギは混乱して慌てて謝る。
「ご、ごめん。まな板みたいだし許して。」
(やべー!とりあえずフォローはしたから大丈夫だな。…アレ?空は晴れているのに雷でも落ちそうな音がす……。)
「しゃんなろー!」
オウギの頬に衝撃が走った。
「なにしやがる!誤っただろ!コノちっパイ!」
「しゃーんなろー!」
オウギは宙を舞う。やっぱり空は晴れている。
(し、死ぬ……。)

遠目でサスケが、
「ウスラトンカチが一人。」


  ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

飛び起きる。もうこんな時間。
「今日は卒業試験でしょう!頑張りなさい!」
母親のシキがオウギに声を掛ける。
シキは中忍。任務はあまりやらず、デスクワーク派だ。因みに父親はオウギが産まれる前に死んだらしい。

「うん!行って来ます!」
体が軽い。勢いよく飛び出す。
今日は卒業試験。


アカデミーの教室

オウギが教室に入るとナルトを見つけた。
「今日は頑張ろうぜ!」
「オウ!火影になる第一歩だ。絶対に忍になってやるってばよ。」
(火影はお前の夢だからな。俺も負けねぇぞ。)
イルカ先生が教室に入って来た。
「お前達、静かにしろ!これから卒業試験を行う。順番に教室に入って“分身の術”をやって貰う。」
(ヤバい。分身の術か!出来るかは二分一なんだよな。)

生徒たちが一列に並び試験が始まった。
(サスケは俺の前、ナルトは少し後ろか。)
オウギは順番が近づくたびにそわそわしている。
(サスケはもうすぐだな。汗が止まらねー!)
サスケの順番が来て、あっさりと分身の術をする。
(やべえ!次じゃねぇか!神様、仏様、火影様!どうか俺に力を貸してくれ。)
「次!竹取オウギ!」
オウギは一度、深呼吸して印を組む。
「分身の術!」
煙と共に分身が出て来た。
「よし!合格だ!」
「ウオォォー!やったぜ!」
雄叫びを上げながら木の葉の額あてを受け取った。すぐに額に着けもとの教室に戻って来た。喜びを爆発させている。
(そうだ!ナルトは!)
ナルトが教室に戻って来る。
「ナルト!お前はどうだっ……。」
初めて会った時と同じ位、暗い表情をしていた。


アカデミー前の広場

合格した生徒たちが親に額あてを見せびらかしている。オウギもその中にいた。
「オウギおめでとう!」
「ああ、母さん。」
「どうしたの?浮かない顔して。」
「友達が落ちたんだ…。ちょっと行って来るね。」
オウギはナルトを探しに行った。すぐに見つけたがなんと言っていいか分からなかったが、声を掛けた。
(落ち込んでいるだろうな。)
「ナルト…。」
「オウギ。ちょっと手伝ってくれってばよ!」
「?」
オウギの予想とは裏腹に意外と元気だった。

 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─


───本当だってば。火影様の部屋にある巻物を持ってくればミズキ先生が忍達してくれるって、ミズキ先生が言ってたってばよ。
夜になったら集合しようぜ。

火影の家

(本当に大丈夫なのか?火影様の部屋に入って。っていうか俺も落ちたらこれをやっていたんだな。ナルトの為に一肌脱ぐか!)

ナルトとオウギは忍び込み、巻物を探す。
「ナルトこれじゃねぇ?」
「違うってばよ。ここらへんじゃ……ん?…オウギ!これだ有ったってばよ!」
「おお!見つけたか!」
(あれ?禁って書いてあるけど)
「お前達、何やっとるんじゃ。」
後ろから三代目火影のヒルゼンに声を掛けられた。
「ヤバっ。行けーナルト!」
オウギはヒルゼンに突っ込むがカウンターをくらい、気絶した。
「ナルト!それは…。」
「お色気の術!」
煙と共に若い裸の女の子が出てくるとヒルゼンは鼻血を出しながら気絶した。

「……ウギ!オウギ!起きろ!」
オウギはイルカに起こされる。少し慌てているようだ。
「どうしたんだイルカ先生。」
「どうしたじゃない!大変な事になった!ナルトが禁書を持ち出したんだ。今、里の大人達がナルトを探している。お前はナルトがどこに行ったか知らないか?」
(あれかー!やべーじゃん!)
周りで大人達が集まり口々に「あの化け物が」「もう許さん」「どうせ生きていてもロクなことねぇんだ。見つけ次第殺せ!」「「おおー!」」といった感じだ。クラスのヤツとか里の人達はナルトに冷たいが少し異常だった。オウギは答えた。
「知らない。分からない。」
イルカはオウギの目を見つめていた。
「そうか。何でお前達が禁書の事を知っているんだ。」
「それはミズキ先生が持って来たら、額あてをくれて合格にしてくれるってナルトが言ってたから。」
「ミズキが…。分かった。ちょっとナルトを探してくる。」
「俺も探す!」
オウギとイルカは別々に探しに行った。
(やべえぞナルト!早く見つけないと!)


森の中

オウギはナルトを見つけた。急いで駆け寄る。
「ナルトー!」
「おお!オウギ!任務完了だってばよ。」
「そんなことより早く巻物を返しに行くぞ!」
「何でだよ!コレをミズキ先生に渡さないと忍に成れないってばよ!」
「いいから行くぞ!今、里で大変なことになっているんだ!いいから戻るぞ!」
「ダメだってばよ!まさかオウギ。オレが忍に成るのが気に入らないんだな。」
「違う!もういい!渡せ!」
「ダメだ!ミズキ先生に渡すってばよ!」
言い合いになってしまった。するとミズキが姿を表した。
「そうだナルト。巻物をオレに渡せ!」
イルカが猛スピードで表れる。
「ナルトー!巻物を絶対に渡すな!」
ミズキはナルトにクナイで切りかかるがイルカが割って入り、背中を切られる。ナルトとオウギは驚いて動けない。するとミズキが語り始めた。
「ナルト。いいこと教えてやる。12年前の事だ。」
「止めろ!ミズキ!」
「オウギ。お前にも関係のあることだ。」
「止めろ!聞くなナルト!」
(12年前?何の話しだ?ミズキ先生は何を言おうとしている?)
「12年前。九尾の化け物が里を襲った。多くの人が死に化け物を恨んだ。」
「言うな!ミズキ!」
「化け物は封印され、里にある掟が出来た。それは
ナルトに化け物を封印されていることを言わないこと。
ナルトー!お前はイルカの両親、オウギの父親を殺した化け物なんだよ!」
オウギは混乱した。思いあたる所はある。里の人がナルトに冷たいの
知っていたからだ。
ナルトと目が合う。青いキレイな目から赤い憎しみに満ちた目をして体からおびただしいチャクラが漏れ出していた。
その時、ナルトに手裏剣が投げられる。イルカがすかさず庇い、背中に刺さる。
「里の人に訳も分からず冷たくされて辛かったよな。みんなに構ってもらえなくて寂しかったよな。ナルト。」
「くそぉー!」
「待てナルトー!」
イルカの呼びかけにも応じずナルトは森の中に逃げ出した。
オウギはあまりのことに固まっていた。自分の母親が寂しそうに父親の写真を見ていたし、自分も父親が居ない寂しさを感じたことがあったからだ。
「オウギ!ナルトを追ってくれ!今、アイツを一人にしたらいけない。」
イルカの呼びかけにやっと我にかえるとオウギは迷っていた。
「オウギ!お前も見ただろ!アイツは化け物だ。」
「オウギ。お前はナルトの友達だろ。頼む。」
心は迷っていたが、体が動いた。気がついたらナルトを追いかけていた。
(ナルトに会って何を言うんだ!クソ!分からねえ。ただ、立ち止まるのは良くねぇのは分かる!)

ナルトが立ち止まっている所にオウギが追いついた。
逃げられまいとオウギはナルトに飛びかかる。
「待てナルト!」
「離せってばよ!オウギ!」
「落ち着け。…とにかく……落ち着け!」
オウギはそれ以上の言葉を探すが見つからない。ナルトはオウギの目を見つめて言う。
「オウギ!お前だってオレを恨んでいるんだろ!違うか!」
言われて黙るオウギ。心配な気持ちもあるが恨んでいると言われると分からなくなってしまう。
すると、近くで話し声が聞こえて来た。
「…やっぱりそうなんだろ。ハッキリ…「ナルト静かに!」」
反射的にナルトの口と腕を抑え、木に押し付けた。
どうやらイルカとミズキが話しているみたいだ。
「ナルトは化け物だ!イルカ!お前も分かっているだろう!」
「確かに化け物なのかもしれない。」
オウギは動揺した。ナルトはオウギを睨んだ。
「だが、ナルトは違う!ナルトはバカでイタズラばかりして、みんなに認めてもらいたくて、努力して、失敗ばかりして、それでも努力して、
オレの大切な自慢の生徒だ!」
イルカが言い終わる頃にはナルト涙を流していた。
それを見てオウギも貰い泣きをした。
(さっきまで、自分の気持ちが分からなかった。イルカ先生の言葉を聞いて、ナルトの顔を見て気付いた。…俺はナルトの友達だ!)
さっきまで言い合いになっていたが、仲直りの言葉は要らないみたいだ。
「バカが…。もういい。死ね。」
ナルトは飛び出し、言い放った。
「待て!イルカ先生に触れてみろ。殺すぞ!」
「フンッ。下忍でもないヤツが何を言う。お前から死ね!」
「多重影分身の術!」
煙りと共に数百人のナルトが出てきた。
オウギは呟くように
「すげぇ…。」
「いくってばよー!」
「う、うわーっ!」
ナルトの波にミズキが飲み込まれ、ボロ雑巾のようになった。

「よくやったなナルト。」
イルカは優しく微笑み、ナルトは照れているようだ。

「そうだ渡したい物がある。目を瞑れ。」
ナルトは言われた通りに目を瞑り、イルカが自分の額あてをナルトに着ける。優しく雰囲気が漂う。
「もう、目を開けていいぞ。ナルト。」
ナルトは額あてに気づき、
「合格おめでとう。ナルト。」
「イルカ先生ー!」
ナルトはイルカに飛び付き、喜びを爆発させている。

こうして一人の忍が誕生した。



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