うずまきナルトは精神世界にいた。 そこに、六道仙人がいた。 「六道のじいちゃん、何でここにいるんだってばよ。ていうか、ここはどこだってばよ!」 「ここは精神世界の最深部じゃ。ナルトよぉお主は死んだんじゃよ」 「は?」 六道仙人の言葉に、ナルトの頭は回らずに真っ白になった。 「え?ちょ、ちょっと、い、今、何て?」 「お主は死んだのじゃ」 「な、何で?」 ナルトには記憶がなかった。自分が死んだ時の記憶が。 「じゃが、お主はワシの願いを叶えたくれた。その対価として、お主の魂を過去のお主、生まれた日の時のお主の身体に転生させたいんじゃ。せめてもの礼にのぉ」 ナルトノ頭の上には、無数の『?』のマークがあるが、ナルトはやっと、少しだけ理解した。 「えーっと、つまり、俺を生き返らせるって事?」 「ほぉー、前より理解力はあるのぉ」 「おお、そうだってばよ・・・じゃなくて!」 「正しく言うには、お主を過去に送り返すのじゃ。全てを帰るためにのぉ」 「全てを・・・」 ナルトの頭の中に、無数の記憶が蘇える。失った仲間との記憶が。 「じゃが、お主の両親は同じ結果になる」 ナルトの頭にミナトとクシナの姿が現れる。二人がいないのは辛いが、あの二人は信じて見守ってくれると、ナルトは思う。 そして、ナルトが出した答えは・・・ 「じいちゃん、頼む。俺は、仲間を救うってばよ」 ナルトの答えに、六道仙人は微笑む。 「それと、お主に良い力をやろう。五大性質変化全て・血断限界多数・幻術の能力・・・そてと、クラマも連れて行くと良い。クラマもお主と一緒にいたいそうだからのぉ」 「ありがとうってばよ」 ナルトのその言葉を最後に、ナルトの目の前は真っ暗のなる。 光がナルトを照らした。目を開けると、自分の身体は赤子の姿になっており、目の前には両親の亡き骸。 ナルトは決意する。 <誰も殺させやしねぇ> と。 ********************************************************************************************************************************** 作者からの注意事項が感想掲示板にあります。