今日、私は少し緊張しながら起きました。私つい先日13歳になったのですが実は13歳になると避けては通れない道があるんです......。
ーーガチャ....っ!
「ねぇミロ?、起きてる?」
「んっ何、お母さん?」
見てみると開けられた扉の向こうには私のお母さんが立っていました、綺麗な茶髪の長髪でお母さんに抱きついてみると温かい匂いがして私はとてもお母さんが大好きです。
「いつも寝坊してばかりだから様子を見に来たの、だって今日は大事な日でしょ?」
はい、分かってます。今日は私や他の子たちが村にある教会に集まって自分自身の中に秘めている“才能”を確かめる日なんです。だけど私はあまり乗り気という気分ではありませんでした。
「うん、わかってる。でも私はたぶんお母さんたちと同じ『農業』の才能だと思う」
「まだ分からないわよ?、だって何代か前の先祖には・・・・・・」
「『剣』の才能があったんでしょ?、でもそれも平凡級だったらしいし......。」
なんか先が重くなってきた、別に『農業』の才能が嫌だというわけじゃない。むしろお母さんたちと一緒に働けるし自然は好きな方だ、だけど私が農作業をすると作物が枯れたりするから『農業』ではない気もしている。
「大丈夫、私の娘ミロ・ローグに不可能なんてないんだから」
「お母さん、それいつも言ってるじゃない。でも私、もし『剣』の才能だったりしたら嫌かなぁ」
「あら、ミロは『剣』は嫌いなの? それじゃあ何か別の才能が欲しいのかしら?」
「んー、そんなんじゃないけど。ただ人を傷つける才能は嫌だなー、と思って。」
「ふふふ、まあ才能は自分自身では選べないのだから肩に力を入れず結果を待つしかないわね」
「はー、私って何の才能があるのかな?」
そう己に問いかけてみた私はベッドから降りると重い体に鞭を打って渋々といった感じで歩き出したのだった。