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No.38291の一覧
[0] 嵐龍な使い魔【MH×ゼロ魔】【オリ主,チート,転生】[天ノ羽々斬](2013/08/20 01:48)
[1] 第零話 虚空・虚無・虚脱感[天ノ羽々斬](2013/08/20 03:42)
[2] 第一話 平賀・嵐龍・異世界[天ノ羽々斬](2013/08/20 09:55)
[3] 第二話 貴族・桃色・使い魔 ※ルイズ視点の話です。[天ノ羽々斬](2013/08/23 19:09)
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[38291] 第二話 貴族・桃色・使い魔 ※ルイズ視点の話です。
Name: 天ノ羽々斬◆f648b405 ID:98bda996 前を表示する / 次を表示する
Date: 2013/08/23 19:09
「アンタ達、誰?」

私……ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、たった今、酷く狼狽している。

なぜならば、二年の春、5の月。

使い魔召喚をしたら、人間が二人召喚されてしまいました。
認めたくない。何故、私だけいつもこうなの?

姉さまも、ちい姉さまも、かあさまも、みんなも、魔法が上手なのに。
なんで、私だけ爆発するの?
昔、魔法が失敗しても爆発はしない、と聞いたことがある。
では何故、爆発するのか?
……やめよう。今は使い魔だ。
目の前にいる二人。

一人……女の子の方は、なにやら白を基調とした、清潔感と威厳あふれる、ひらひらした服。白い、まるでシルクみたいな肌に、美しい白髪。赤い瞳も、爛々としていて、ルビーみたいだった。

もう一人……男の方は、青い見たこともない服に、黒いズボン。短めに整えられた漆黒の髪に、闇のように黒い瞳。その瞳には輝きがあり、まるで黒曜石のように煌めいている。その瞳の輝きは無垢な少年のようだ。

なんだか、貴族よりも美しく、気高く、しかし平民のような気がした。

……黒い髪の男の方の服が若干色褪せているからであるが。

「みろ、ミス・フランソワーズが平民を二人も召喚したぞ!」
「流石はゼロのルイズだな」

周りの罵声に、思わず涙目になる。なんで、私だけ……
すると、先程まで慌てたようにしていた二人が、ぼそりと何かを呟いた。

『失せろ』
『黙れよ』

その華奢な容姿とは、その纏う空気とはかけはなれた、二人の重く低い一声。

一瞬だけ。

一瞬だけだが、ぞぁっ、と体の中に何かが流れた。

冷や汗が止まらない。

なんだこれは。

生まれてはじめての……いや、感じたことがある。幼い頃、かあさまが城に行ったとき、兵士達にやったのと同じだ。

威圧。存在感そのものだけで人を圧倒する力。力あるものが放つ特別な力。
他の生徒や先生すら黙ってしまった。気の弱い子は座り込んでしまっている。
周りより早く立ち直ったミスタ・コルベールが慌てたように私をせかす。

「……っ! ミ、ミス・フランソワーズ! コントラクト・サーヴァントを」
「っ、ミスタ・コルベール! しかし! 人間と使い魔契約など、前代未聞です!」

その声で私も我に帰ったが。
それでも、相手は人間……それも、平民を、使い魔などになど、前代未聞だった。

「……もう一度の召喚は認められません。これを逃せば単位はあげれませんよ? いいですか」

ミスタ・コルベールにどやされる。なんなのよ。私、なんかいつも踏んだり蹴ったりね。

『ったく、なんだかしらねぇが……女の子を泣かしたらいかんだろ』
『そこは肯定させてもらおうかの。サイトお主、威圧が出来るとは何者じゃ?』
『え? 威圧?』
『無意識かぇ……』

なにやら話し合っているようだが、言葉がなにぶんわからないので、まずは。

「貴族にこんなことされるなんて二度とないのよ。光栄に思い、感謝しなさいよね」

と言った後に、少女の方に私はいきなりキスをした。

「にゃぁ!?」

珍妙な悲鳴をあげ、右腕を押さえている。

「み、右腕が……疼く……」

次は、少年に。

そういえば、男性へのキスはこれが初めてだな……とか思いながら、

「アンタも、感謝しなさいよ。こんな光栄なことは二度とないのよ?」

そう言った後、触れるようにキスをした。別に使い魔とキスをしても問題あるまい。

「ぁぐっ!? ――ッ!」

左手を押さえ、痛がっている。

「ルーンを刻まれているだけよ? すぐに痛みは引くわ」

少しすると、ルーンが刻まれ終わったのか、少女と少年は手を離し、その体に刻まれたルーンをまじまじと見ている。

「なぁ、アマツさん、ルーンってなんだ?」
「別にアマツでよいぞ。ルーン……つまり、ルーン文字というのは、まぁ……使い魔契約の時に刻まれる、この珍妙な文字の事じゃ」

ほれ、と少女が彼の左手を指す。

「それにな、基本的に、ルーンには軽い『ギアス』がかかっておる」
「絶対尊主、イエス、マイロードってか?」
「それであってるぞ。で、そこの桃色娘がその主じゃぞ?」

なにやら話し込んでいるようだ。というか、桃色娘とは私の事か、失礼な。
私は二人に話しかける。

「私、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。アンタ達のご主人様よ」

と、取り合えず自己紹介する。

「妾はアマツマガツチと申す。極東の国から呼ばれてきた。死なぬ限り、一生の付き合いとなるからの。よろしくたのむ」

そして、優雅に一礼。もしやこの少女は東の世界……ロバ・アル・カリイエの重要な人物なのだろうか?

「俺は平賀才人。ヒラガ、が苗字でサイト、が名前な。元学生。よろしく!」

と、呑気そうな少年……サイトが、そう挨拶する。こちらは苗字がある。貴族なのだろうか?

「面白いルーンですな。スケッチさせてもらいます」

ガリガリ、とコルベール先生がメモ帳に二人のルーンを書いていく。

「……はい、結構です。それでは皆さん、今日はこれまでです」

そういうと、先生生徒問わず、我先にとレビテーションで寮へ帰っていった。これで、私達三人になる。

「さあ、行くわよ?」
「魔法スゲー……お、おう」
「ふむ。了解した」

私はこれからどうすればいいのだろう?
まさか人が召喚されるとは思わなかった。動物用の藁しか用意してないのだけど……。

「空飛ばないのか?」
「妾達に会わせておるのじゃ」
「そうよ! さっさと行くわよ?」

――さて、どうしたものか。

私は、呑気な使い魔二人を見て、ため息をついた。










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投稿遅くなりましたが、感想への返信です。

[8]九尾◆7096efc3

い、異形好きでしたか(汗)
えーと、龍に戻る予定はありますのでご期待ください。

[7]じゅっ◆54bd32b7

短いのは、勘弁してください(汗
これから、徐々に増やしていくつもりです。
えーと……人化が出来る理由と、人化させた理由ですか……
人化出来る理由は後々本編で。
人化させた理由は、サイトをどうやって捩じ込むか、と考えたらこうなりました。シルフィードのくだりは全く思い付きませんでしたね……修行が足りないようです。

[6]一茶◆2a7322a4

確かに短いですが、そうズバッと言われると心苦しいですね……もっと文字数を伸ばせるように精進します……

[3]woodenface◆032fe187

うちの主人公ちゃんはチートではありますが、最強でなく、更に言えば「使い魔」です、とだけ言っておきます。

[2]レポ◆ad531c49

はい、確かに短過ぎましたね(汗
もう少し時間と環境が整い次第、プロローグとかを編集していきますので、今後ともよろしくお願いします。






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