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No.38354の一覧
[0] 暁!!貴族塾!!【ゼロの使い魔 X 宮下あきら作品】[コールベール](2013/08/26 18:59)
[1] 第1話「転生!!もう一つの世界!!」[コールベール](2013/08/28 20:19)
[2] 第2話「名物!!異端審問!!」[コールベール](2013/09/04 19:22)
[3] 第3話「決闘!!青銅のギーシュ!!」[コールベール](2013/09/04 19:22)
[4] 第4話「妖刀!!ヤンデルフリンガー!!」[コールベール](2013/09/07 03:30)
[5] 第5話「波濤!!メイドの危機!!」[コールベール](2013/09/09 18:32)
[6] 第6話「銃士!!怒りのイーヴァルディ!!」[コールベール](2014/04/20 17:51)
[7] 第7話「散華!!閃光の襲撃!!」[コールベール](2014/05/03 06:29)
[8] 第8話「双月!!剣と涙と男と貴族!!」[コールベール](2014/05/23 15:40)
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[38354] 第3話「決闘!!青銅のギーシュ!!」
Name: コールベール◆5037c757 ID:f6102343 前を表示する / 次を表示する
Date: 2013/09/04 19:22
第3話「決闘!!青銅のギーシュ!!」


油風呂騒動の翌日。

その日は虚無の曜日であったが、
ここ、貴族塾では平日と変わらず、時間ごとに鐘が鳴っている。

午後1時15分を示す音を聞きながら、
ルイズは、ようやく探していた女性を見つけた。

その香水の少女、モンモランシーは、ウンザリした顔で木陰に腰かけていた。
対面にはシエスタが座っており、その胸の中でベアトリスが泣きじゃくっている。

モンモランシーが開き治ったように怒鳴る。

「もう、悪かったって言ってるじゃない!!」

「うう……うう゛ぇええええええん……。
 な、なんでツインテールにも薬を塗っておいてくれなかったんですかぁ……」

「なんか追加パーツっぽくって、後回しにしてたらうっかり忘れちゃったのよ」

「ふっ、う゛ぇえええええええ……」

何があったのか分からなかったが、
ルイズのほうにも、それなりに緊急の用事があった。

意図的に会話の流れを切るような口調で話しかける。

「モンモランシー、ちょっといいかしら」

「あらルイズ。どうしたの?」

「今朝からギーシュが戻ってきてるらしいわ」

「げっ……」

モンモランシーは露骨にいやそうな顔をした。
ベアトリスの頭を撫でていたシエスタの手の動きにも、動揺の影響が見られた。

ベアトリスは空気の変化についてゆけず、
赤い目をこすり、少し悩んでから尋ねた。

「あ、あの……、ギーシュさんってどういう方なんですか?」

モンモランシーは話したくないらしく、
手を振ってルイズに説明を促した。

「……凶犬みたいなヤツよ。大の平民嫌いで、半年ほど前に、
 平民を半殺しにして監獄行きになっていたのよ。まさかもう出獄してくるとはね……」

「ああ、さてはあれですか?
 お家が、ずっと守ってきた平民に裏切られてどうこうとか?」

「うん、そんな感じ。よくある話よ」

ルイズが言うとおり、今日のハルケギニアではあちこちで見られる風景であった。
ヴァリエール家当主も、為替業者にきっちりカタにはめられ、
それ以来どれだけ話しかけても、

『名前なら書かぬ。羊皮紙には絶対名前を書かぬ』

としか言わない不思議公爵になってしまった。

「でまあ、とにかく威張ってる平民ってのが許せないらしいわ。
 銃士隊の屯所に忍び込んで、銃を盗んだって噂もあるくらい」

「い、いくらなんでもそれはマユツバじゃないですか?
 そこまでして表沙汰にならないわけがな……」

「ちょ!!アナタの使い魔!!」

モンモランシーがベアトリスのセリフを遮った。
短いセリフだったが、ルイズもすぐにその意図に気づいた。

「あああああああああ!!まずいわ!!アイツも平民だ!!」













厨房で食事を済ませたサイトは、
つまようじを咥えながら食堂の掃除をしていた。

そこに、不気味な殺気を放つ男が居るのを見つけた。

サラシを腹に巻き、学ランをはおっている。
軽くカールのかかった金髪の、細身の学生だった。

男はテーブルの一角で、ワインを飲みながら、マリコルヌと何か話している。
少し酔いが回っているように見えた。
どんな会話をしているのか、珍しくマリコルヌがいさめ役に回っていた。

「まあ落ち着けよギーシュ」

と、ギーシュと呼ばれた男のポケットから、何かが落ちた。
ガラス製の、可愛らしい装飾が施された小瓶だった。
それを拾って、何かを思いながら眼を細めるサイト。

サイトはギーシュに歩み寄り、
液体の入ったその小瓶を揺らしながら言った。

「落としもんだぜ」

「……そこに置いておきたまえ」

横柄な態度だった。

「フッ」

サイトは微笑を浮かべ、小瓶をテーブルの上に置いた。
そしてその場を去ろうとすると、

「聞いたかい?あの口の利き方を?」

その背に、あざ笑うようなギーシュの声が届いた。

「どこで礼儀を習ったかしらないが、まあまともな教育を受けていないのだろうね。
 それにあの顔立ち、どこの属州のものだかも知れたもんじゃ……」

ホールに、破裂音が響き渡った。
短く呻くギーシュの頭が、ワインまみれになっている。
あたりが静まり返る。

ギーシュの後ろには、先ほどの黒髪平民の姿があった。
その手には、粉々に砕けたワインのビンが握られている。

「スマンな、手が滑った」

「ククク……。いい根性だ、ドクサレ平民……!!」

ギーシュはサイトに背を向けたまま、音を立てずに真っ直ぐ立ち上がった。
その姿に、もはや隙はない。

ギーシュの左足が後方へ高く蹴り上げられた。
重硬な椅子が、サイトの顎に向かって跳ね上がる。
そして振り向きざまの右拳が、椅子の天板を裏側から貫き、サイトの顔面に襲い掛かった。

サイトは左手で、椅子ごとその突きを内側へ流し上げ、
開いたギーシュの右脇に、左の膝蹴りを放った。
椅子を腕にはめたままのギーシュの、右半身の隙を見込んでのものだった。

しかしサイトは、その足を回転半ばでたたみ、勢いをステップに変えて飛び退った。
ギーシュが左逆手で、杖からわずかに伸びたブレイドを、右脇の前に構えていたからだ。
サイトが右手の関節を取らなかったのも、杖の存在を意識してのことだった。

「……平民、少しは遊べそうだな。ちょっとつついて泡を食う程度なら、
 一気にカタをつけてやろうと思ってたんだけどね。落ち着いたもんじゃないか。さあ、君も抜きたまえよ」

「フッ、段取りがまるっきりチンピラだな。
 光モン(ブレイド)への切り替えも慣れたもんだ。お前、本当に貴族か?」

サイトはそう言いながら、背中の日本刀を抜いて正眼に構えた。

「……君もまっとうな平民じゃなさそうだな。
 ミンメーショボーで力を得たクチかい?なら可愛そうだけど、八つ当たりもコミでやらせてもらうよ」









「塾長!!大変であります!!」

塾長室に、血相を変えたギトーが飛び込んできた。

「グラモンの子せがれとルイズの使い魔が、
 ダンビラ抜いてタイマンかまえてやがります!!
 このままでは、死人の数だけ授業料が減ります!!」

「ほっとけほっとけ。生きるばかりが命じゃねえ。死んで散るのもまた命よ。それが青春じゃ。
 そんなことよりワシはこの赤字経営を……」

そこまで言って、塾長は何かを閃いたように唸りだした。

「ふむ……。良いことを思いついたぞ……」










サイトの右手の甲に、赤い筋ができた。
浅い傷だったが、明らかに実力差で与えられたものだった。

「チッ、指を狙ったのにな」

ギーシュの剣は、異様だった。
歩幅で腰を軽く落とし、右足を軽く前に出している。
両腕を肩から脱力させ、ブレイドは前手にぶらさげている。
すり足は使わず、重心こそ揺らさないが、歩み足で、のたのたと前後左右に動く。

気づけば、ギーシュのブレイドがいつの間にか、
それまでとは反対の手に持ち替えられていたりもした。

こちらの刀のみを叩くような斬撃の雨に、まれに体への攻撃が混ざった。
隙の見出し方に、独特の理論を持っているようだった。

つばぜり合いになれば、
執拗に足をかけてくるのだが、これも抜群に上手かった。
手への一撃も、足かけでサイトの体勢をくずし、その離れ際に放たれたものだった。

「平民、どこで習ったか知らないけど、ずいぶんお上品な道場剣法じゃないか。
 貴族のマネゴトでもしているつもりかい?」

ギーシュも、左鎖骨あたりから出血しているが、それはサイトが斬ったものではなかった。
つばぜり合いの最中、刃先に触れるのを気にせず、ギーシュが組み打ちに持ち込もうとした時のものだった。

「貴様こそ、軽口よりは魔法を唱えたらどうだ。
 泥臭いブレイドで、いつまで剣士ゴッコを続ける気だ?」

「ククク、そんなに死にたいのかい。
 いいだろう、本来なら君ごときに見せるモノじゃないが……」

「双方それまでーーーーーーーーー!!」

二頭の若獅子の動きが、落雷のような激でピシャリと静止した。
食堂のテーブルが、ビリビリと揺れる。
貴族塾塾長・オールド・オス男マンだった。

ギーシュが落ち着いた様子で尋ねる。

「塾長、どういうことですか?
 まさかこの貴族塾で、生き死にの決闘はご法度だなんてことはありませんよね?」

「フフフ、それこそまさかである。命を賭けた闘い、貴族の本懐これに勝るものなし。
 だが今回は貴様らのその命、この貴族塾の為に使ってみせい。
 その勝負、貴族塾名物『チェスボクシング』にて決着をつけるのだ!!」


~~~~~~~~~~~~~~~~ チェスボクシングについて ~~~~~~~~~~~~~~~~

『場違いな書物』に記されていたというというこの競技は、
チェスとボクシングを融合した決闘法である。

ただしチキューのそれとは違い、
トリステインルールでは、2対2のチーム戦で行われる。
チームはチェス担当とバトル担当に分かれてそれぞれの敵と戦い、
いずれかの決着により勝敗が確定する。

闘いは巨大なチェス板の上で行われるが、
敵のコマを破壊した場合、自軍のコマを二つ落とすことになる。

またバトル側が敵をダウンさせる度に、チェス側で敵のコマが一つずつ減ってゆくというルールにより、
知力と体力が相補い合う、まさに最小規模の戦争と呼んで差し支えのない壮絶なものとなっている。

尚、その『場違いな書物』によると、イオカというボクシング王者と、センザキというプロ棋士が、
1対1にて、ボクシングとチェスをラウンド毎、交互に行うというルールで戦ったとあるが、
ボクサーが棋士をしばき倒して決着がついたことは言うまでもあるまい。

・アカデミーレポート「フルコンタクト・チェス ~コークスクリュー棒銀に賭けた青春~ 」より

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~









ギーシュとサイトの出会いから、一週間目の正午。
貴族塾は、外部の人間で大変な賑わいを見せていた。

『生か死か?!世紀の決闘チェスボクシング!!』

そんなビラが、校舎のあちこちにはりつけられている。
この一週間、塾生たちが、近隣の街や村でばら撒いていたものと同じだ。

入場料の売り上げは既に500エキューを超えており、
その他にも、まだまだ屋台からの売り上げが見込めそうだ。

ヤキソバ、ポップコーン、ワタ飴といった定番の商品を、
けなげな塾生らが媚とセットで販売している。

それらは夜間までの営業を見込んでいるらしく、
あちこちに手製のマジックチョウチンがぶらさがっている。

教官らも、この日ばかりは格の違いを見せ付けていた。
ギトーの年季の入ったタコヤキ口上に人だかりができていた。

「らっしゃいらっしゃい!!タコの耳ダコちょと切って!!
 涙ちょちょ切れさんしょ切れ!!5スゥは下らぬこの品を、
 今日はなんとたったの4スウ奉仕!!なぬ?!3スゥ?!
 ん~~~~!!首くくりやしょ!!3スゥでよろしゅうおす!!
 お、そちらのお母さん、お買い上げありがとうございやす!!
 ヴィリエ!!こちら本日お初のお客様だ!!1パックサービスしてさしあげな!!」

「押忍!!」

サクラのシュブルーズがホクホク顔でタコヤキを受け取るが、
その内心は修羅と化している。

彼らは『お婆さんを見たらお母さん。お母さんを見たらお姉さん。
お姉さんを見たらお嬢さんと呼べ』と徹底されているからだ。

「美味しい美味しいトウキビはいかがですか~!!」

「よそでは買えない魔法の香水はこちらでーす!!」

威勢のいい営業トークとソースの匂いが、あちこちに漂っている。

よそで買ったものを倍の値段で売るだけという、
カルテルにケンカを売っているような商品も、飛ぶように売れていた。

が、こんなバカ騒ぎが官憲の目につかぬわけがない。

「こ、こらこらこらーーーー!!貴様ら何をやっとるかーーーー!!」

「でも隊長!!この不思議な雰囲気ってちょっとワクワクしますね!!」

「ドアホ!!」

案の定、二人の銃士隊員が血相を変えてかけつけた。
そのうちの一人、アニエスが、正門そばで大声でまくしたてた。
応対をするのは、入場受付のシエスタだ。

「責任者を出せ!!この太平の世に決闘だと?!貴様ら何を考えてるんだ!!」

「た、隊長!!このオーバン焼きムチャクチャ美味しいですよ!!」

「黙ってろアホミシェル!!」

「生地にホットケーキ用の粉をまぜるのが秘訣なんです。よそのお店には内緒ですよ」

「やかましい!!そこの脳筋と会話するな!!責任者を出せと言っている!!」

「まあまあまあ、落ち着いてください。そうだ、ベビーカステラの割引券あげましょうか?」

「隊長!!さてはこの子すごくいい子ですよ!!うちもメイド雇いましょう!!」

「あああああもおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

シエスタはアニエスの悲鳴に、
何か考えるような素振りを見せていたが、ぱっと視線を明後日の方向にやって叫んだ。

「あ、教官殿!!押忍!!」

「はぁ……」

『教官殿』と聞いたアニエスは、
内心、このメイドよりハグラカシ上手な奴が現れたのではと、
つくづくウンザリした気分でフリ返り、次の声を裏返らせた。

「こ、コココ、コルベール様?!って、えぇ?!教官?!」

「おおう、ヒック。アニーじゃねえか。大きぅなったの~う。ゲッフー」

鬼ハゲは昼間っからワンカップを片手に、
真っ赤な顔でヨタヨタとダメオーラをほとばしらせている。

「……隊長、この茹でハゲと知り合いなんでふヴぉっ?!」

アニエスのケンカキックで、
ミシェルは大判焼きを吹き飛ばしながら崩れ落ちた。

「くくく、口をつつしめドバカモン!!この方がかの有名な『ダングルテールの守護聖火様』だ!!」

「え……、こちらがかの有名な素敵な背中のコル様げこっ!!」

再度撃沈するミシェル。

それからアニエスは顔の前で手をシパシパさせ、
『ノーメイクなのに!!』等といったことをシエスタに読心されながらも、
どうにかこうにか職業意識を振り絞った。

「あ、あの、しかし、コルベール様。このお祭り騒ぎはなんなのですか?
 いくらなんでも、このご時勢に決闘などとは……」

「ガッハッハッハ!!うぉっぷ……。何を言うとるか。大きな声で言うもんじゃねえが、
 決闘なんぞするわけなかろう。こりゃ学芸会よ。そういうお芝居をするだけじゃ、オップ」

「へっ?し、芝居?」

「シッ!!声がでかい!!」

鬼ハゲは慌ててそう言うと、
手で口元を隠しながらアニエスの耳元に顔をよせた。

「ひゃっ?!」

「分かっとるもんは分かっとるもんで楽しんでいってくれるんじゃが、ヒック、
 やはり大っぴらに八百長と言われりゃ具合が悪い。まあ見逃してくれや」

「ああああああ、あう……おお、お芝居……」

アニエスは、必死に冷静な自分にしがみつきながら考えた。

いくらなんでも強引すぎるのではないか?
でも、コルベール様がお芝居だって言ってるし……。

と、その時。

「うぎゃああああああああああああああああ!!」

本物の死の恐怖を直感させる、凄惨な悲鳴が響いた。
アニエスとミシェルは即座に職業戦士の表情を取り戻し、声のしたほうに注視する。

世にも不気味なピエロがそこに居た。

学生帽をかぶった金髪巨乳のホラー・ピエロが、
ツインテールの女の子を建物のコーナーに追い詰め、
ガニマタで両手をかかげて威嚇している。

「あばばばばばばばぁーー!!」

「ひぎゃーーーーーーーーー!!」

「べろべろべろべろべろべろべぇーー!!」

「ふわああああああああああああああああ!!」

子供を怖がらせる為だけに特化した、
実にプロフェッショナルな動きだった。
一朝一夕で身につく技でないことは一目瞭然だ。
この日の為に、血のにじむような練習をしてきたのだろう。

コルベールが、アニエスの肩を叩いて語りかける。

「な、お芝居だろ?」

「なるほど……学芸会……」

「よし、せっかくだ。お前らも見てけ。S席用意しちゃる。ヒック」

「はい!!」

ふわふわな足取りでコルベールについてゆくアニエスを、
ミシェルは『うわぁ……』とも『ほほう……』ともとれる笑顔で見守っていた。










盛大に花火が打ち上げられ、
シュブルーズのアナウンスが学内に流れた。

「長らくお待たせいたしました。
 これより本日のメインイベント、チェスボクシング、
 『ルイズ・サイト組VS.ギーシュ・マリコルヌ組』を行います。
 混雑が予想されますので、お客様方におかれましては、
 どうぞ早めのご着席をしてくださいますようお願いします」

ヴェストリ広場――――――

観客に囲まれた15メイル四方の巨大な舞台は、茶色と薄黄色でチェック模様がほどこされており、
64のマスに分けられている。巨大なチェス盤だった。コマも、小柄なポーンですら2メイルを軽く越している。

その角で、舞台にあがるサイトの後ろから、ルイズがなんとも不気味な唸り声をあげていた。
サイトも流石に不安になって、話しかけた。

「……ルイズ、本当に大丈夫なのか?」

「あれはマジックアイテムだから問題ないわよ。
 舞台横で普通のチェスをしたらその通りに動くから。と言うか今話しかけないで」

「いや、そういう意味じゃなくてだな……」

「だから話しかけないで!!ギリギリまで詰め込むんだから!!」

ルイズは、う~う~唸りながら『ジャイアントモールでも覚えられるチェス入門』なるものを読んでいる。

「……行ってくるぜ」

レフェリーのミス・ロングビルがサイトに入場を促した。
サイトが舞台に飛び上がると、対角線上には既にギーシュの姿があった。
舞台は、巨大なコマたちが居並ぶせいで、数字で聞くより狭く感じられた。

アナウンスによる選手紹介がすむと、ロングビルが杖を掲げて叫んだ。

「始めッ!!」

試合開始の大太鼓が鳴らされた。
轟音とともに、マリコルヌの黒いポーンが動いた。

ギーシュが杖を振る。
青銅のゴーレムが3体現れた。
女戦士の形をしたそれらの手には、やはり青銅製の剣が握られている。

「いきなり終わらしたんじゃ僕の気がすまない。まずはその子たちと遊んでもらおう」

「御託はいい。さっさと始めようや」

「……口の減らん平民だ」

ゴーレムたちがサイトに襲いかかった。鋭い踏み込みだった。
それと対照的に、サイトは柔らかく、かすかに軸をずらして後退する。
それに応じて青銅人形の動きに、距離と速度を調整し直すための居つきができた。

そこへ立て続けに、カカカッと、金属音が三っつ。
いつ抜いたのか、いつ振ったのか、サイトの刀が陽の光を銀に反射していた。

「へえ、見事にくずすね。角を斬るのも上手だ。
 道場のお上手さんかと思ったけど、なんだ、君は戦場上がりだったのかい」

ギーシュの感想を受けながら、ゴーレムたちが土に還ってゆく。

「おお……」と、客席から感嘆のため息が染み出した。

「さてな。トリステインの戦場にゃ、こんなとろくせぇゴレームが居るのか?」

「……よほど死にたいと見えるな」

ギーシュの顔が、まがまがしく歪んだ。
憎悪とも歓喜ともつかぬ相貌だった。

ギーシュの杖から、薔薇の花びらが舞う。
新しく三体のゴーレムが現れ、異様な構えを見せた。
先日、ギーシュがサイトに見せた構えだった。

リングサイドで、それを見ていたルイズが珍しく動揺した。

「あ、あの構えは!!」

マリコルヌが、なぶる様な嘲笑をもらす。

「ふふふ、知っているのか。さすが博学だな、ルイズ」

「知ってるも何も、あれは……まさしく三剣分龍……!!」


~~~~~~~~~~~~~~~~ 三剣分龍について ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

三剣分龍は、数々の『場違いな武術指南』を翻訳した『烈風の書』に記されし実戦剣法である。

『烈風の書』・『崩の精神』の項によると、
ニホンでは、『死法剣』『形聖剣』『理砲剣』という三つの武闘勢力が、
それぞれ『ジオン公国』『キノコ王国』『群馬県』の三国に分かれ、
一万二千年もの長きに渡り戦い続けていたという。

八千年過ぎた頃から、この力はモンテスQというオバケにより管理されており、
モンテスQがその三すくみの力の均衡を開放する時、三剣分龍は真の力を発揮するという。

尚、その発動は物質世界と論理世界を同時に無に帰す程であり、
今もニホンでは、オバケの所持は銃刀法で固く禁じられている。

しかし、『烈風の書には誤訳があるのでは?』、
『そもそも訳者はチキューの語学知識を持っていないのではないか?』、
との説が■■■■■■■■■■■ありません。

私見だが『烈風の書』の内容は全て■■■■■■■■■■■■■ガチです。
む、それにしても先ほどからやけに風が強■■■■■■■■くないです。

■■■■■■ところでボクの脱税とかの証拠は全部引き出しに入っています。
■■■■■■■■■■■■■あと、ボクの全財産はトリステイン王家に捧げます。トリステイン万歳。

たまにそういう気分になる日ってありま
すよね。というか今にして思えばむしろ風は全く吹いてませんでした。まあそういうわ
けで疲れ
ているっぽいですし、もうボクはどこか遠くへ行ってしまおうと思います。探さないでください。

『チュレンヌの置き手紙』より

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~










「無駄だ!!三剣分龍に敵はない!!」

「クッ!!」

サイトを中心に据えようと、
三体のゴーレムが着実に位置を詰めてゆく。

チェスプロブレムのように、
少しずつ、だが確実に、サイトが追い詰められてゆく。

場内は、その緊張感に静まり返っていた。
そうそう眼にすることの出来ない、正真正銘の死闘だった。

だがその中に、いとも落ち着いた様子で舞台を眺める者らが居た。
緊張どころか、笑みを浮かべながら闘いを眺めている。
銃士隊の二人であった。

「フフフ……隊長、皆静まりかえってますよ。演技だとも知らずに。ウプププ……」

「ハハハ、ムリもあるまい。先入観があると、偽者でも本物に見えるものだ」

「思い込みって恐ろしいですね……」

「我々も気をつけねばならぬな」

「ハイ。それにしてもあの黒髪、華はないけどシブイ演技しますねー」

「そうだな。素人が刃物を振ると、まず腕を引っ張られるものだが、
 あれはまるで、本物の剣のそういった具合を熟知しているみたいな動きだ。
 本物を振り回しているようにすら見えるよ。大したものだ」

ゴーレムたちが、サイトに踊りかかった。

速さにも遅さにも、
モーションセンサーとしての目と心を、なんとも的確に誤魔化すものがあった。

一瞬遅れて、サイトの肩口から鮮血が噴出する。

「おお!!今の見ましたか隊長!!」

「なんとも武術的な動きだ!!なるほど、本物の武術の心得もあるというわけか」

「確かに、強さの幻想を売りにしている以上『じつは弱い』なんて噂は大敵ですからね」

「うむ。血も実にリアルだ。正直、本物と見分けがつかん」












「大口を叩いていたが、やはりメイジの敵ではなかったな」

三剣分龍の構えで、ゴーレムが陣を組み直す。
サイトはじわじわと歩みをゆるめ、ゆっくりとヒザをついた。
それを見逃さず、ゴーレムたちが再度襲いかかった。

「かかったな!!ギーシュ!!」

その剣閃がサイトに届こうかというまさにその時、
白馬の生首がゴーレムに突進してきた。

「ああああ!!僕のナイトがあああああ!!」

マリコルヌが悲鳴をあげる。
ゴーレムはマリコルヌのコマ『ナイト』と衝突し、粉々に砕け散った。

サイトはチェスの流れを見て、
次にマリコルヌが取る手を読んでいたのだ。

三位一体の動きを崩された残りの二体も、
ほぼ同時にサイトに切って落とされた。

「チ!!使えんデブだ!!」

「ギーシュ!!覚悟!!」

サイトはギーシュの動揺を見逃さず、
風のような速さで駆け出した。

しかしその足は、砲音とともに押し止められる。

「こ、これは……」

「フン、卑怯とでも言う気かい?あいにくチャンバラにつきあう義理はないんでね。
 油断した君が悪いのさ。貴族の戦いにおいて、油断は死の雅号だよ」

利き腕の付け根から血を流し、崩れ落ちるサイト。
ギーシュは、使用済みのマスケット銃を放り捨てると、再びブレイドを唱えた。











メイジが銃を使う。
ハルケギニアの住人にとって、天地がひっくり返るような光景だった。
しかしミシェルがその光景から受けた衝撃は、他の比ではなかった。

あの銃は、まさか―――――

一方アニエスは、淡々とシーンの寸評をしている。

「うーむ、あのシーンは台本に無理があるな。あれは銃士隊用のナンブ式マスケット38口径ではないか」

それを聞き、カタカタと体を震わせるミシェル。
アニエスはそれに気づかぬ様子で、言葉を重ねた。

「銃というものは、一丁一丁が女王陛下からの賜り者であり、まさしく銃士隊の命とも言えるもの。
 それを盗まれるようなマヌケなんぞおるわけがない」

「あ、あの……隊長……」

「なんだ、ミシェル?顔色がおかしいぞ?」

「その、もしもですよ? ifの話ですよ?
 もしも万が一、そんなマヌケが私たちの部隊に居たとしたら……隊長、どうします?」

「そんなマヌケが我等の部隊に?フッ……、またバカなことを。しかし今のは笑えたぞ。ハハハハハ……」

「アハ!!アハハハハハハ!!」

「そいつを殺して私も死ぬ」

「ハウッ!!」

「ん?どうした?やはり顔色が……。というか、挙動不審すぎるぞ」

「いやいや!!私たまに顔が緑になるんです!!気にしないでください!!ヒホホホホホホホ!!」

「……不気味なやつだ」









ギーシュのブレイドがサイトに襲いかかる。
彼は、剣士としても一流だった。

「ハハハ!!平民が平民の武器で倒される!!これほど屈辱的な敗北はあるまいて!!」

もはやゴーレムは不要ということなのか、直接人を斬る感触を味わうためなのか、
いずれにせよ、手負いのサイトはその猛攻を前に、ただ体力を消耗してゆくのみだ。

そしてとうとう、サイトの刀が、中ほどから両断された。
同時に切り裂かれた胸元にも、赤いものがにじんでゆく。

「さあ、これで武器もなくなったね?命乞いでもしてみるかい?」

「ふざけんじゃねえ……相手見てもの言わんかい……!!」

サイトが拳法らしき構えを取り、吼え返した。

「いい覚悟だ」

ギーシュがブレイドを振りかぶった。

絶体絶命。

素手の人間がブレイドを相手に、どう攻めればいいのか?
振り下ろされるブレイドを、どう防げばよいのか?

不可能だ―――――

会場中の空気が張り詰めたが、

「チェックメイト!!」

しかしそれは、ルイズの高らかな宣言に断ち切られた。

「チェックメイトよ。ふん、案外簡単なゲームじゃない」

舞台を揺らしながら、
ルイズのビショップが詰み手のマスへと駈けていった。
早打ち勝負ではありえないほど、見事な閃きからつながった詰みだった。

舞台に、惜しみない拍手と賞賛の叫びが降り注いだ。
この決闘は、チェス側かバトル側、いずれかの勝利をもって決着とするルールである。

これで決闘はルイズ・サイト組の勝利――――――

「ふざけんじゃねえ……っつっただろうが……!!」

に思われたが――――――

次の瞬間、サイトの正拳が、
チェックメイトを決めたルイズのビショップを粉砕していた。

「アガリ放棄、戦闘続行だ……。文句はないな、ルイズ……!!」

「好きにしたら。サイトのことだから、どうせそうするだろうと思ってたしね」

ギーシュが、呆れた表情を浮かべる。

「愚かな。与えられた勝利をみすみす捨てるとはね。いいだろう、一瞬で終わらせてやる」











舞台のドラマを見るともなしに眺めながら、
アニエスは、全く別のことを考えていた。

さてどうしたものか、と。

まったく、銃を盗まれるマヌケなど自分くらいのものだろう。
その上、それがまさか、こんなところで見つかろうとは。

しかし後悔していても始まらない。

とりあえず、さっきのカマかけで分かったことが3つある。

・どうやらミシェルは、私が銃を盗まれていることに気づいているということ。
・ミシェルは『私が自分の銃を盗まれたことに気付いていない』と思っているということ。
・そしてミシェルは、私を庇うつもりでいるということ。

となれば、私が取るべき道は二通り考えられる。

一つ、このまま『銃をなくしたことに気づいていないフリ』を通す。
二つ、『どこからか銃を調達して強引に誤魔化す』かだ。

いや『銃を調達』というのはムリがあるだろうか?

むぅ……。









轟音が響き、サイトの心臓から、猛烈な勢いで血が噴出した。
サイトはそのまま前のめりに倒れ、求めるように右手を伸ばし、

「き、貴様……」

と唸ると、ピクリとも動かなくなった。
ミス・ロングビルがしずしずとサイトに近寄り、その体を一瞥して。

「死亡確認」

と宣言した。

全てが静止した世界の底で、ギーシュの持つ銃から立ち上る煙だけが、風に揺れなびいていた。
静まり返る会場に、青銅の高笑いが轟き渡る。

「ハハハハハ!!バカめ!!『銃はもう一丁あった』のさ!!」










「……」

「……」

「……ミシェル」

「……なんでしょう、隊長」

「いい『お芝居』だな、これは」

「はい。なんともはや、いい『お芝居』です」

「……」

「……」

「……リングに押し入ってだな、あの黒髪剣士の死体を検分するフリして」

「はい」

「こう叫ぶんだ『本当に死んでいるではないか!!』『これは本物の銃ではないか!!』とな」

「それで『証拠品』という名目で銃を回収するわけですね」

「死体が回収されてからでは遅い。行くぞ!!」

「はい!!」










グググと、サイトが起き上がった。
ギーシュが驚きの声をあげる。

「バカな!!心臓を撃たれて、なぜ生きている?!」

おぼつかない足取りを気力で制御しながら、
サイトはその問いに答えた。

「分からんか……?貴様も言っていたはずだ『いい根性だ』と……!!」

「……なるほど、そういうことか。合点いったよ」

ギーシュはそうつぶやいて、得心の笑みを浮かべた。
観客の間に、どよめきが広がった。

「そうだ……。精神が肉体を超越することを根性と言うのだ……!!」

このサイトのセリフに、会場はその日一番の盛り上がりを見せた。
それは奇しくも、かの大戦でトリステインの英雄『烈風』が叫んだという文言だった。

「ふむ、まったくもって君の言う通りだ。しかし!!」

ギーシュが杖を振ると、もうこれで十分とばかりに、
ワルキューレが一体だけ現れた。その手に握られた曲刀に、陽の光がぐにゃぐにゃと映える。

「丸腰で何が出来る?!首をハネられてもまだ戦えるか、試してやろうじゃないか!!」

「上等……!!」

まだ戦える。
それはサイトにとって確信だった。

戦うのはオレじゃない――――――
お前の心の震えが、オレを振るうんだ――――――

その時、不屈の闘志を燃やすサイトの耳に、
少女の透き通った声が聞こえた。

「サイト!!」

ルイズの声だった。
毅然とは、ああいう声をいうのだろう。

「死になさい!!サイト!!負けて生き恥をさらす位なら、見事死んで見せなさい!!」

そちらを見ると、ルイズは、どんな握力で握り締めればあんなことになるのだろう、
小さな両の握りこぶしから、大量の血を滴らせている。

「強情な相棒を持ったもんだね。本当は君に、とっとと降参して欲しいくせに。バカげた話だよ」

「フッ、貴様には分かるまい……!!」

サイトの心には、歓喜が吹き荒れていた。
彼にとって、これほど幸せなことはなかった。

彼はかつて、ルイズのために7万と闘い、
死に、目を覚ますと、10年もの歳月を逆行していた。

人生をやり直すチャンスを得た少年は、自らを鍛えに鍛えた。
そして再びルイズに召喚され、10年ぶりに訪れたハルケギニアは、何もかもが変わり果てていた。

新しい人生の中で、サイト自身も随分変わり、以前の記憶もどんどん消えていったが、
ハルケギニアの変化は、サイトにとって絶望でしかなかった。
ほとんどの知人が別人のように変貌していた。

しかし、拳から血を流しながら『死ね』と叫んだルイズ。
『生き恥をさらすな』と叫びながら、涙のような血を流したルイズ。

どんな様式をまとおうと、ルイズは、
あの輝かしいルイズのままだったのだ。

「行くぞ、ギーシュ!!」

サイトはそう宣言し、前傾に身をかがめた。
背中に、遠いあの日々のルイズを感じる。
心が、震える。

あの最後の日、体中に駆け巡った特別な勇氣が蘇ってゆく。
少年の心に、誇り高い氣合が練りこまれてゆく。

「そっから先は地獄でうたえや化け物がーー!!」

ギーシュの叫びと同時に、
サイトは、刃鳴りを思わせる残響をたてながら駆けた。

跳躍する。

いつしかハチマキを手にしているサイトの背後には、
鋭利な刃物で切り裂かれ、土に還ってゆくワルキューレがあった。

ギーシュの杖から薔薇の花びらがこぼれ落ちた。
そこからさらに6体のワルキューレが現れ、サイトを取り囲む。

サイトの両拳が、奇妙な型を作った。
小指、人差し指、親指を立てている。

蝶のように柔らかく、かつ蜂のように鋭い動きから放たれる音速の突きが、
鈍い音をたてながら周囲の土人形を貫いてゆく。

「くっ!!」

後ずさりながら、ギーシュが杖を振りかぶった。
しかし、それ以上は動けなかった。
肉が鉄に変えられたように、腕を動かすことが出来ない。
その肩には一条の、硬質化した黒い髪が刺さっている。

ギーシュがそのことに気づいた時にはもう、
彼の顔前で、サイトの輝く左拳が静止していた。

「続けるか?」

「……僕の負けだ」

わずかな間を置き、
ギーシュは一礼すると、うやうやしく杖を収めた。

爆発のような歓声が場内に轟いた。

舞台そでに殺到した群衆が、
もみくちゃになりながら、思い思いの言葉を叫んでいた。
祝福の言葉だろう。

サイトは、改めて周囲を見回す。
ハルケギニアの光景だった。

貴族が、平民が、亜人が、銃士隊がそこにいる。
使い魔の少年は帰還の喜びをかみ締めながら、拳を天にかかげた。












~~~ ルイズの日記 ~~~

10年ぶりに会ったサイトは、
何もかも変わっていた。

そりゃ私も変わったかもしんないけど、
サイトの変化は、ハルケギニアのどんな変化よりもショックだった。
こんなのサイトじゃない。

夜も全然襲ってこないし、いや、襲ってきたら殺すけど、
ぜんぜん他の女の子にも目もくれないし、その時はもっと殺すけど、
どう見ても別人すぎる。

特に、氣合で死ななかった時は本気で引いた。
普通に「キモイので死んどけ貴様」みたいなこと言っちゃったし。

魔法学園、じゃなかった、魔法塾の、
なぜか一年中散っている無節操なサクラとかにも色々と思うところはあるけど、
隙あらば「フッ」て言うサイトは何よりキモイ。

あ、ひょっとして召喚の呪文をワレコラ調にしたのがまずかったのかな?

でも、みんな『オラァ!!でてこんかいコラァ!!』って魔方陣にガシガシ蹴りいれてたし、
私だけ前回みたいなノリにしたらアブない子って思われるかもしれなかったわけで……。

……。

て言うか!!私の芸術的な素敵チェックメイトに何してくれちゃってんの?!
あれどういうこと?!死刑でしょ?!普通死刑でしょ?!
やっぱ今からでも殺すべき?!

……でも、今日のサイトは結構昔のサイトっぽかった気がする。
ほんと、どうしたものかしら。


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