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No.4371の一覧
[0] ゼロの使い魔と炎の使い魔(ゼロの使い魔xデジモンシリーズ〈フロンティア中心〉)[友](2009/03/15 21:23)
[1] プロローグ[友](2008/10/07 18:36)
[2] 第一話[友](2008/10/07 18:51)
[3] 第二話[友](2008/10/10 19:17)
[4] 第三話[友](2008/10/13 16:12)
[5] 第四話[友](2008/10/20 17:57)
[6] 第五話[友](2008/10/26 04:02)
[7] 第六話[友](2008/11/01 17:51)
[8] 第七話[友](2008/11/08 17:50)
[9] 第八話[友](2008/11/15 12:02)
[10] 第九話[友](2008/11/22 17:35)
[11] 第十話[友](2008/11/29 14:53)
[12] 第十一話[友](2008/12/05 19:52)
[13] 第十二話[友](2008/12/07 21:43)
[14] 第十三話[友](2008/12/14 16:23)
[15] 第十四話[友](2008/12/21 12:18)
[16] 第十五話[友](2008/12/28 16:54)
[17] 第十六話[友](2009/01/01 00:05)
[18] 第十七話[友](2009/01/02 16:26)
[19] 第十八話[友](2009/01/09 00:29)
[20] 第十九話[友](2009/01/11 06:34)
[21] 第二十話[友](2009/01/15 20:24)
[22] 第二十一話[友](2009/01/18 17:32)
[23] 第二十二話[友](2009/02/01 11:52)
[24] 第二十三話[友](2009/02/01 11:54)
[25] 第二十四話[友](2009/02/08 22:23)
[26] 第二十五話[友](2009/02/15 11:45)
[27] 第二十六話[友](2009/02/22 20:46)
[28] 第二十七話[友](2009/03/01 13:24)
[29] 第二十八話[友](2009/03/08 19:44)
[30] 第二十九話[友](2009/03/14 00:18)
[31] 第三十話[友](2009/03/14 21:51)
[32] 第三十一話[友](2009/03/15 21:22)
[33] 第三十二話[友](2009/03/26 19:38)
[34] 第三十三話[友](2009/04/11 22:44)
[35] 第三十四話[友](2009/04/11 22:43)
[36] 第三十五話[友](2009/05/02 13:14)
[37] 第三十六話[友](2009/05/02 13:13)
[38] 第三十七話[友](2009/05/04 18:13)
[39] 第三十八話[友](2009/05/05 10:08)
[40] 第三十九話[友](2009/05/05 16:55)
[41] 第四十話[友](2009/05/31 14:53)
[42] 第四十一話[友](2009/06/21 11:00)
[43] 第四十二話 7/19修正[友](2009/07/19 20:21)
[44] 第四十三話[友](2009/08/01 12:23)
[45] 第四十四話[友](2009/08/12 13:39)
[46] 第四十五話[友](2009/08/31 23:37)
[47] 第四十六話[友](2009/09/12 20:57)
[48] 第四十七話[友](2009/09/13 16:58)
[49] 第四十八話[友](2009/09/19 00:53)
[50] 第四十九話[友](2009/09/27 10:46)
[51] 第五十話[友](2009/10/17 16:40)
[52] 第五十一話[友](2009/12/06 14:33)
[53] 第五十二話[友](2010/08/08 22:23)
[54] 第五十三話[友](2010/08/22 23:45)
[55] 第五十四話[友](2010/09/26 20:09)
[56] 第五十五話[友](2010/09/26 20:08)
[57] 第五十六話[友](2010/11/20 11:51)
[58] 第五十七話[友](2010/12/12 23:08)
[59] 第五十八話[友](2011/01/02 19:02)
[60] 第五十九話[友](2011/01/24 14:57)
[61] 第六十話[友](2011/02/13 19:25)
[62] 第六十一話[友](2011/02/13 19:22)
[63] 第六十二話[友](2012/01/15 20:45)
[64] 第六十三話[友](2012/01/15 20:39)
[65] 第六十四話[友](2015/02/08 17:28)
[66] 第六十五話[友](2015/03/08 21:45)
[67] 第六十六話[友](2015/05/03 15:33)
[68] 第六十七話[友](2015/06/07 21:34)
[69] 第六十八話[友](2015/10/18 17:11)
[70] 第六十九話[友](2016/02/28 20:03)
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[4371] 第四十五話
Name: 友◆ed8417f2 ID:11075f73 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/08/31 23:37
ルーチェモンの圧倒的な力の前に破れた拓也とデュークモン。

止めを刺されそうになったとき・・・・・・


第四十五話 絆の進化


ルーチェモンのパラダイスロストを受け、身動きが出来ぬほどの大ダメージを受けたデュークモンは、地上へ向かって落下していく。

「・・・・・う・・・・・ぐ・・・・・・・」

身じろぎするが、体勢を立て直す事が出来ない。

いくら究極体とはいえ、大ダメージを受けた上に、これだけの高度から地面に叩きつけられたら無事では済まない。

だがその時、

「相棒!」

フラフラになりながらも、デルフリンガーが飛んできて、デュークモンを受け止める。

「デ・・・・デルフ・・・・・」

デュークモンはなんとか呟く。

「あ、相棒・・・・無事か・・・・」

デルフリンガーもギリギリといった声だ。

『デルフ、お前もボロボロじゃねえか』

デュークモンと一体となっている才人の声が聞こえた。

「ああ・・・・衝撃だけでも、ものすげえ威力だったぜ。まともに喰らった相棒たちは、大丈夫なのか?」

『正直、大丈夫じゃねえな・・・・・・・喰らったのがアルビオン大陸だったからまだマシだったけど・・・・・』

「あんなもん地上で使われたら、とんでもねえな」

『ああ・・・・・』

「・・・・・・それで、如何するんだい相棒?」

『・・・・・・・・・』

「一応、このまま地上に向かえばこの場は逃げることが出来るぜ」

『・・・・・・・・・』

「上に向かうってのは止めときな。アイツには敵わねえ。逆立ちしたって無理だ」

『・・・・・・けどよ・・・・』

「お前さんたちが一つになっても敵わねえんだ。坊主だけでも、いや、一緒に戦っても無理だ」

『・・・・・・ッ!?お前、今なんていった!?』

才人が気がついたように叫んだ。

「坊主と一緒に戦っても無理だと言ったぜ」

『違う!その前だ!』

「は?・・・・・・お前さんたちが一つになっても敵わねえ・・・・・?」

『それだ!』

才人は叫んだ。

「は?」

『このままじゃ敵わない。かといって、一緒に戦っても無理。だったら、一つになるんだ。俺とギルモンが一つになったように。デルフ、お前も!』

「相棒と一つに?」

『ああ!俺とギルモンが一つになれたんだ!だったら、俺のもう一人の相棒であるお前も、一つになれるはずだ!』

才人は自信を持った声で言った。

「相棒と・・・・・一つに・・・・・」

『そうだ。思うんだ。俺達は一つになると』

「一つに・・・・」

デルフが、

「一つに・・・・」

デュークモンが、

『一つに・・・・』

そして、才人が呟き、

「「『一つに!!』」」

3人の心が合わさったとき、光が満ちた。






ルーチェモンから放たれた光の球の中に捕らえられた拓也達。

そこでは、仰向けに倒れた拓也の周りにアイナ、イルククゥ、シャルロットが膝を付いて座っていた。

「アイナ・・・・イルククゥ・・・・シャル・・・・・何で・・・・逃げなかったんだ?」

拓也が仰向けに倒れた状態のまま呟く。

「私は、あなたの傍を離れない・・・・・そう誓った」

シャルロットが答える。

「きゅい!シルフィもどんな事があってもタクヤさまとお姉さまと一緒にいるのね」

イルククゥも迷いなく答えた。

「・・・・・私も・・・・拓也と一緒にいたい・・・・それに・・・・拓也が死んだら、私も死ぬから」

アイナも、自分の想いを口にした。

「・・・・・・シャル・・・・・・イルククゥ・・・・・・・アイナ・・・・・・」

拓也は、順番に視線を移していく。

目と目が合うたびにそれぞれが頷いてくれる。

拓也は自然と、左手を上げた。

その左手を、3人の手が包む。

そんな時、ルーチェモンの光とは違った光の粒が4人を包んでいることに気付く。

その光の粒は、覇竜刀から放たれていた。

「これは・・・・・?」

拓也が声を漏らす。

「きゅい!精霊たちが祝福してくれているのね!」

精霊たちを感じ取ったイルククゥがそう声を上げた。

拓也は、立ち上がる。

何故か痛みは無かった。

「ありがとう・・・・・3人とも・・・・・こんなにも俺のことを想っていてくれて・・・・・・」

拓也は、自然と笑みを零す。

3人も微笑を返した。

その時、合わさっていた4人の手に、デジコードの輪が発生した。

だが、普通のデジコードではない。

そのデジコードは、

「赤い・・・・・デジコード・・・・?」

拓也の言うとおり、4人の合わせた手に発生したデジコードは、赤い色をしていた。

そして、それと同時に、それがどういう意味を持つかも、4人は理解した。

「アイナ・・・・・イルククゥ・・・・・シャル・・・・・・俺と一緒に戦ってくれるか?」

拓也は3人に問いかけた。

「もちろんだよ!」

「当たり前なのね!」

「当然」

3人は迷い無く頷く。

拓也もそれに応える様に頷き、デジヴァイスを構えた。

そして、赤いデジコードにデジヴァイスをなぞる様に滑らせる。

「「「「オーバースピリット!ゼヴォリューション!!」」」」

デジコードをスキャンすると同時に、アイナ、イルククゥ、シャルロットの3人は赤いデジコードとなり、拓也を包む。

「うぉおおおおおおおおおおっ!!」

拓也は叫び声を上げる。

腕にシャルロットのデジコードを、

足にイルククゥのデジコードを、

そして、体にアイナのデジコードを纏う。

更に、頭部に向かって炎のスピリットが飛んできて、当たると同時に拓也が炎に包まれる。

その炎の中から現れたのは、焔の鎧を纏いし紅蓮の竜戦士。

その名は、

「カイゼルグレイモン!!Ⅹモード!!」





放たれた闇が光と交わり、球状の魔法陣を形作る。

「デッド オア アライブ!」

エネルギーが暴れ狂おうとした時、球状の魔法陣は弾け飛ぶ。

「バカな!デッド オア アライブが破られた!?」

ルーチェモンは驚愕した声を漏らす。

煙の中から、カイゼルグレイモンが姿を見せる。

だが、普通のカイゼルグレイモンではなかった。

その姿は、普通のカイゼルグレイモンより鋭いボディを持ち、背中には龍魂剣を超える大剣『龍神剣』。

そして、その眼光に宿るは3人の少女の想いを受け取った、力強き闘志。

「ルーチェモン・・・・・貴様の考えは、あらゆる世界に生きる全ての命を不幸にする・・・・・・・放っておくわけにはいかない!」

カイゼルグレイモンがルーチェモンに向かって言い放つ。

「だからどうした?貴様ごときがこの私を倒せるとでも?」

ルーチェモンはそれでも余裕の態度を崩さずにそう言う。

「・・・・・・・・・」

カイゼルグレイモンは何も言わない。

だが、次の瞬間、

「何!?」

一瞬でルーチェモンの懐に飛び込む。

油断しきっていたルーチェモンは反応が遅れる。

「はぁあああああああっ!!」

カイゼルグレイモンは、渾身の拳を、ルーチェモンの顔面に叩き込んだ。

「ぐおっ!?」

ルーチェモンはその一撃に怯み、吹き飛ばされる。

ルーチェモンは、体勢を立て直し、殴られた頬を拭う。

「ふ・・・・・油断したよ。少しはやるじゃないか・・・・・だが、その程度の力でこの私にたった一人で挑もうなどとは愚かとしか言いようがない」

ルーチェモンが、未だ余裕のある声でそう言った時、

「1人ではないっ!!」

デュークモンの声が響いた。

「何っ!?」

崖の下から、光が上昇してくる。

そして、その光が翼を広げた。

その姿は、真紅の鎧を纏った聖騎士。

左手には、神剣ブルトガング。

そして、背中には光り輝く10枚の翼。

デュークモンの秘められた力を解放した姿。

それは、

「デュークモン!!クリムゾンモード!!」

デュークモンは名乗りを上げる。

「ルーチェモン!貴様の愚行、このデュークモンが絶対に許しはしない!」

デュークモンは、右手を前にかざすと、神槍グングニルを具現し、その手に掴む。

「往くぞ!!」

デュークモンはルーチェモンに斬りかかる。

ルーチェモンはその一撃を上昇して避ける。

だが、そのルーチェモンに影がかかる。

「何!?」

ルーチェモンが上を見上げると、カイゼルグレイモンが背中の龍神剣を抜き、ルーチェモンに斬りかかろうとしていた。

「うぉおおおおおおおっ!!」

カイゼルグレイモンは大剣で斬りかかる。

体勢の悪かったルーチェモンは、避ける暇が無く、その一撃を白刃取りする。

「ぬぐっ・・・・・」

ルーチェモンは押し返そうとするが、カイゼルグレイモンの力も凄まじく、なかなか押し返す事ができない。

「そこっ!」

後ろからデュークモンが斬りかかる。

「ぬうっ!」

ルーチェモンは押し返す事を諦め、横に受け流す事によって、龍神剣を逸らす。

すぐさまデュークモンの一撃をかわした。

「はぁっ!」

カイゼルグレイモンが切り返し、再び龍神剣がルーチェモンに襲い掛かる。

それをルーチェモンは飛び退く事で避ける。

だが、今の一撃が掠めていたのか、ルーチェモンの腹部には薄い傷があった。

「おのれ!パラダイス・・・・」

「させん!!」

必殺技を放とうとしたルーチェモンを、デュークモンが力を溜める一瞬の隙を突き蹴り飛ばす。

「ぬがぁ!」

デュークモンの一撃を受け、技の出だしで止められる。

「舐めるな!」

ルーチェモンは、再び光の球と闇の球を作り出す。

「光!」

カイゼルグレイモンとデュークモンに光の球を投げつける。

対して、カイゼルグレイモンは、龍神剣をルーチェモンに向ける。

すると、刀身が展開する。

そして、

「爆竜撃!!」

剣の鍔に付いている引き金を引く。

刀身が光り輝き、強力なエネルギー弾となって撃ち出される。

それは、ルーチェモンの放った光の球を貫く。

「何だと!?」

そのまま、爆竜撃はルーチェモンに向かって行く。

「し、しまっ・・・・」

――ドゴォオオオオン!!

ルーチェモンは爆竜撃をもろに受ける。

「ぐう・・・・・」

ルーチェモンはかなりのダメージを受けていた。

「お前の技、デッド オア アライブは、光と闇のエネルギーが混ざり合って本当の力を発揮する。光と闇が混じりあう前なら、破れないこともない」

カイゼルグレイモンはそう言った。

「・・・・・おのれ・・・・・おのれ!・・・・・・・おのれぇえええ!!」

ルーチェモンは、憤怒の表情を露にする。

「この私が・・・・・世界の王であるこの私が・・・・・2度も負けるなどという事があって・・・・・・なるものかぁあああああああっ!!」

ルーチェモンの傲慢さと憎しみの心が、更なる闇を呼び寄せた。

ルーチェモンが巨大な闇に覆われる。

「こ、これは!?」

デュークモンが驚愕の声を漏らす。

「来るぞ・・・・・サタンモードが」

カイゼルグレイモンが、冷静にそう言った。

その闇が竜の姿を形作り、

「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ッ!!!!!!!」

凄まじき咆哮を上げる。

「で、でかい・・・・・」

デュークモンは、その巨大さに声を漏らす。

「怯むな!行くぞ!!」

カイゼルグレイモンが、デュークモンに声をかける。

「ッ!応ッ!!」

その言葉に、デュークモンは気を取り直し、応える。

2体は、ルーチェモン サタンモードに向かっていく。

振り回される腕や尻尾をかわし、カイゼルグレイモンとデュークモンはルーチェモンの背中に斬りかかる。

2体の攻撃は、ルーチェモンに傷を付けた。

「よしっ!・・・・・・何っ!?」

手応えを感じたデュークモンだが、たった今付けたはずの傷が、瞬く間に再生していくのを見て声を漏らす。

「・・・・やはり、外からの攻撃は通用しないか・・・・・」

予想していたカイゼルグレイモンは、さほど驚いた様子はない。

「パーガトリアルフレイム!!」

ルーチェモンが、赤紫色の炎を吐く。

その炎がカイゼルグレイモンとデュークモンを焼き尽くさんと2体に迫る。

「くっ・・・・!」

「ちぃ・・・・!」

2体は空中を移動し、その炎を避ける。

「くそ・・・・・如何すれば・・・・・・」

デュークモンが声を漏らす。

「ルーチェモン サタンモードは本来、意思を持たない。だから、奴を操る本体がいる」

カイゼルグレイモンが言った。

「それは何処だ!?」

デュークモンが尋ねる。

カイゼルグレイモンが指をさし、

「奴が抱えている暗黒球体。その中だ!」

そう言い放った。

「わかった!」

それを聞いた途端、デュークモンが飛び出した。

「ま、待て!」

カイゼルグレイモンは慌てて止めようとするが、間に合わない。

デュークモンは、炎を避けつつ、その暗黒球体に攻撃を仕掛ける。

「はぁあああああああああっ!!」

デュークモンは、グングニルで貫こうとする。

だが、

――バキィン

その結界は強固で、デュークモンの一撃が止められる。

しかし、暗黒球体に近付いたお陰で、中の様子が僅かだが見えた。

暗黒球体の中に存在する、胎児のような姿をしたもの。

「あれが・・・・本体・・・・」

デュークモンが呟く。

その瞬間、それから凄まじい衝撃波が放たれ、デュークモンを吹き飛ばす。

「うあっ!?」

「デュークモン!」

カイゼルグレイモンが、吹き飛ばされたデュークモンを受け止めた。

「くっ・・・・すまない」

デュークモンは礼を言う。

「あの暗黒球体に直接向かっていっても、あの結界は硬い。そう簡単に破れはしない」

「ならば如何する?」

デュークモンは尋ねた。

カイゼルグレイモンは龍神剣を構えなおすと一度目を閉じ、拓也が同化しているアイナ、イルククゥ、シャルロットに語りかける。

『皆・・・・・俺を信じてくれるか?』

拓也の言葉に、

『信じるよ』

『信じるのね』

『信じる』

3人から迷いなく言葉が返ってきた。

『・・・・・・ありがとう』

カイゼルグレイモンは目を開ける。

「デュークモンは、皆を守ってくれ」

離れた所にいるルイズ達に視線を向け、そう言った。

「あ、ああ」

デュークモンは、ルイズ達の所に飛んでいく。

その時、ルーチェモンが声を発した。

「貴様たちは絶対に許さん!この世界ごと、消し去ってくれる!!」

ルーチェモンは、頭上に7つの球体を生み出す。

「ディバインアトーンメント!!」

その7つの球体から光と共に凄まじい熱量が放たれる。

それは、ルーチェモンを覆い、どんどん膨らんでいく。

その光は、触れたもの全てを焼き尽くし、蒸発させる。

カイゼルグレイモンは、その光に飛び込んだ。

それでもその光は膨らんでいき、ルイズ達を飲み込もうとした。

「「「きゃぁあああああああっ!!」」」

「うわぁああああああああっ!!」

叫び声を上げる一同。

「はあぁっ!!」

しかし、デュークモンがグングニルからエネルギーを放出し、皆を守る。

更に、マリンエンジェモンがハート型の泡で皆を包み、熱からも守る。

しかし、余り長続きしそうになかった。



そんな中、カイゼルグレイモンはルーチェモンに向けて突撃していた。

「うぉおおおおおおおおおおおおっ!!」

凄まじい熱量で身体を焼かれながらも、その勢いは止まらない。

ルーチェモンの腕が繰り出される。

カイゼルグレイモンはその腕を突き破る。

「はぁあああああああああああっ!!」

そのまま、ルーチェモンの胴体に突っ込み、潜り込んだ。

「くぅううううううううっ!!」

エネルギーの流れに乗り、暗黒球体の中に入る事に成功する。

「バカな!?一度ならず二度までも、この暗黒球体の中に入って来るだと!?有り得ん!!人間如きが!!」

カイゼルグレイモンは、ルーチェモン ラルバの姿を確認する。

「見つけた!」

カイゼルグレイモンは、ルーチェモン ラルバへ向かっていく。

ルーチェモン ラルバは尾の先から、何発もの光弾を発射する。

「有り得ん!認められるものか!!」

カイゼルグレイモンは、龍神剣を回転させて光弾を防ぎつつ、ルーチェモン ラルバへ向かう。

「何故だ!何故!?」

「俺には、皆の心が宿っているからだ!!」

「心だと!?そんなものが何の役に立つ!?必要なのは“知恵”!そして“力”だ!!」

ルーチェモン ラルバの攻撃が激しさを増す。

カイゼルグレイモンは爆発に呑まれた。

「フン・・・・・・・何ィ!?」

油断していたルーチェモンは爆煙の中から現れたカイゼルグレイモンに驚愕する。

「強き心・・・・・それは時に大きな力をも超えられる」

カイゼルグレイモンは龍神剣を振りかぶる。

「暗黒より無限のものだと知れ!!」

その言葉と共に、龍神剣を一閃した。

――バキャァァァァン

それと共に、暗黒球体が砕け散る。

そして、ディバインアトーンメントの光が収束していく。



「お、終わったのかい?」

収束していく光を見て、ギーシュが呟く。

だが、光の中からルーチェモン サタンモードが現れ、暴れ狂うように炎を吐く。

「まだ終わってないんだわ!」

ルイズが叫ぶ。

それを見ると、デュークモンがルーチェモンに向かって飛んでいく。

ルーチェモンの近くに、カイゼルグレイモンの姿を確認した。

「カイゼルグレイモン!」

デュークモンが呼びかける。

「デュークモン」

カイゼルグレイモンが答える。

「奴は一体如何したんだ!?」

暴れ狂うルーチェモンを見て、デュークモンが問いかける。

「操る者がいなくなって、暴走しているんだ。デュークモン、止めを刺すぞ!」

「応ッ!」

カイゼルグレイモンは地に降り、龍神剣を地面に突き刺す。

罅が8方向に広がる。

「九頭竜神!!」

その罅の一つ一つから、炎の龍が生み出される。

8匹の炎の龍はそれぞれ、首、両腕、両腰、両足、尾に喰らいつき、ルーチェモンの動きを封じる。

「うぉおおおおおおおおおおおっ!!」

カイゼルグレイモンが、真下から出てきた一際大きな炎の龍を纏って、ルーチェモンに突撃する。

「はぁあああああああああああっ!!」

カイゼルグレイモンは、龍神剣を大きく振りかぶり、炎の龍と共に斬りかかった。

「グギャァアアアアアアアアアアッ!!!」

ルーチェモンは叫び声を上げ、データ崩壊寸前まで行く。

そして、

「クォ・ヴァディス!!」

そのルーチェモン目掛け、デュークモンがグングニルを全力で投擲する。

その威力は、今のルーチェモンに耐え切れるものではなかった。

ルーチェモンの身体が電子分解されていき、消滅していく。

「終わったか・・・・・」

デュークモンが呟く。

だがその時、カイゼルグレイモンは気配を感じた。

カイゼルグレイモンが振り向く。

ルーチェモン ラルバが、猛スピードでカイゼルグレイモンに突撃してきた。

「カイゼルグレイモン!!」

デュークモンが、ルーチェモンに気付き、叫ぶ。

そして・・・・・・・








































――ドシュ








































































何かを貫く音がした。































































一瞬だが、永遠とも思える静寂。


























































「・・・・・・前にも言ったぞ、ルーチェモン・・・・・」

呟いたのは、カイゼルグレイモンだった。

「・・・・・あ・・・・・・が・・・・・・?」

ルーチェモン ラルバは、その身を龍神剣によって貫かれていた。

「同じ手に二度かかるほど、愚かではないと!!」

カイゼルグレイモンは言い放ち、そのまま龍神剣を展開した。

ルーチェモンラルバが突き刺さったまま、カイゼルグレイモンは鍔の引き金を引く。

「爆竜撃!!」

零距離での爆竜撃。

「ぎぃやぁああああああああああああああっ!!!!」

ルーチェモン ラルバは断末魔の叫びを上げながら消滅した。

それを見届けたカイゼルグレイモンは、

「今度こそ、終わった・・・・・」

そう呟いた。

カイゼルグレイモンとデュークモンは地上に降りる。

アルビオン大陸は、かなり地形が変わっていた。

最後のディバインアトーンメントがまた更にアルビオン大陸を削り取っていた。

地上に降りた2体に向かって、皆が駆けてくる。

それを確認した2体は進化を解いた。

カイゼルグレイモン Ⅹモードの進化が解かれると、拓也、アイナ、イルククゥ、シャルロットが円を作るように手を繋ぎ、4人の中央に覇竜刀があった。

デュークモン クリムゾンモードは、才人、デルフリンガー、そして、ギギモンに分かれた。

才人は、ギギモンを見て、ちょっと驚く。

「ギ、ギギモン!?何でお前幼年期まで退化してるんだよ?」

才人は尋ねた。

「ギギモン疲れた」

そう言って、ギギモンは座り込んでしまう。

「力を大量に消費したんで、そこまで戻っちまったんじゃねえか?」

デルフリンガーが仮説を立てた。

「この様子を見てると、そうかもな」

才人は頷くと、ギギモンを抱き上げる。

「才人さんは、平気なんですか?」

拓也が尋ねる。

「ああ。普通の進化よりかは疲れたけど、動けねえってわけじゃないぞ」

才人は答える。

「そうですか・・・・・・なら・・・・・後・・・お願い・・・・・しま・・・・・す・・・・・・」

拓也はそれだけ言うと倒れた。

見れば、アイナ、イルククゥ、シャルロットも倒れている。

何故か拓也に寄り添うようにしているが。

才人は拓也達が倒れたので、慌てて駆け寄る。

すると、

「・・・・・Zzz・・・・・・Zzz・・・・・・・」

「・・・・・くぅ・・・・・・くぅ・・・・・・・」

「・・・・・きゅぃぃ・・・・きゅぃぃ・・・・・」

「・・・・・すぅ・・・・・・すぅ・・・・・・・」

4人とも寝息を立てていた。

才人は安心するととに脱力した。

そして、駆け寄ってくる皆に向かって手を振るのだった。







次回予告


ウェールズに保護され、無事に学院に戻れた拓也達。

一方、ティファニアは1年に編入することになり、一躍人気者になる。

しかし、それを面白く思わない女子生徒が・・・・・・・

次回!ゼロの使い魔と炎の使い魔

第四十六話 アルビオンからの編入生

今、異世界の物語が進化する。





才人のデジモン成長日記



名前:デュークモン クリムゾンモード
属性:ウィルス種
世代:究極体
種族:聖騎士型
必殺技:無敵剣(インビンシブルソード)、クォ・ヴァディス




オリジナル(とは言えない)デジモン



名前:カイゼルグレイモン(Ⅹ)
属性:バリアブル
世代:ハイブリッド体(超越形態)
種族:竜戦士型
必殺技:爆竜撃(ばくりゅうげき)、九頭竜神(くずりゅうじん)
                    ↑
                 (誤字に非ず)


Ⅹ抗体を取り込んだカイゼルグレイモン。

ボディは更に鋭さを増している。

龍魂剣を超えた龍神剣を持ち、最大攻撃力はスサノオモンに迫る。

だが、体力の消費が激しく、10分程度しかこの姿を保てない上、進化した後は、丸1日は4人とも強制的な睡眠に陥ってしまう。





あとがき

第四十五話完成。

ルーチェモンフルボッコ・・・・・とは言えないけど、殆ど一方的。

遂に出ました、拓也のマトリックスエボリューションのような事。

「オーバースピリットゼヴォリューション」、直訳すれば「魂を越えたX進化」ってところです。

突っ込みどころ満載ですかね?

ノーマルとの差は、ウォーグレイモンとウォーグレイモンXの違いぐらいですね。

リスクもどっかで聞いたことがあるような体力超消費。

自分の覚えでは、スーパーファ〇ヤーダグ〇ンかな。

デュークモン クリムゾンモードは無印、02でお馴染みの幼年期まで退化。

才人もそれなりに体力消費してます。

因みに台詞も所々聞いたことがあるような・・・・・・

更に序に言っておきますが、ノーマルのカイゼルグレイモンもその内出します。

恐らく後10話以内には出てくるかと・・・・・・・

では、次も頑張ります。







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