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ヴラド一人を倒せば、最終的な勝利はカトリック十字軍に帰する。 確かにこれは自明です。中世の軍隊はそうでなくても散りやすいの に、まして万能の人として絶対的なカリスマと化しつつあるヴラド が死ねば、ワラキア軍はおそらく全面的瓦解に近い状況まで追い込 まれるでしょう。 代わりになるとすればビザンツの権威をまとったヘレナ姫くらいです。 それからワラキアのナショナリズムがどのくらい喚起できているかも ワラキア軍の瓦解を防ぐ指標になるでしょう。 そう、ナショナリズムも統治の有力な道具となり得ます。正教だけでなく ワラキアの民族団結を拠り所にするという発想が、なんとなく今の ヴラド公から見えてこないのですが、ここで民族自決に基づいた主権国家 の概念を確立させておくのも、今後イスラムとの対決を視野に入れるならば 非常に重要だと思います。宗教だけじゃなくて。 （どうしてかというと、オスマン帝国は基本的に「啓典の民」であるなら、 またそれ以外の宗教であってもミッレト制をしいて宗教アイデンティティだけは 奪わなかったからです。そうすると、宗教だけが拠り所になっているこの時 代の諸民族は、オスマンの支配下に非常に安住しやすくなってました。だか ら19世紀まで叛乱一つ起こさなかったのです。いみじくもノタラス宰相が 「三重冠を見るならコンスタンティノポリスがターバンで埋め尽くされるのを 見る方がまだましだ」と言った通り、宗教が守られる、とあれば征服への抵抗感 が薄れてしまうのがこの時代の東欧諸国でした） だから民族意識を高めておくことは必須です。宗教を保護してくれるとなれば 抵抗意欲が削がれます。しかしそれ以外に守るべき「民族」があるとしたら…？ 「トルコ人」に対して「ローマの民」ないし「ワラキアの民（ああ、ワラキア はローマ人の国と自称していたそうですね、実際旧帝国の領域だし）」が立ち 向かう、というイデオロギーのもと、さらにそいつを宗教と並ぶ国家原理に することができれば…？だいぶ抵抗意欲が変わる気がします。 ただ、問題は下手をすれば正教会との関係が悪化しかねないところですね。 主権って概念は教皇権と帝権に対立する考え方だからな… 妥協点を探るとすれば、教皇権と帝権にはあくまで従属した上で、 イスラムに向かってのみ民族主義と主権を主張するという非常にややこしい 作業をせざるを得なくなりますね。 ヴラドの脳内は非宗教人だから、うまくできるかもしれませんけど。 まあ、ずいぶん長くなりましたがとりあえず要約としては 「十字軍、そして将来のオスマン帝国との戦いにおいては ローマの民ｖｓ野蛮な西欧人ＯＲトルコ人という対立図式を作って 煽るのも（特に対イスラムの場合ははっきりと）有効ではないか？」 という意見でした、ご参考までに。 ある意味凄いチートになりそうですがね、ヴェストファリア条約どころか ヴェルサイユ条約の先取りとは！ 暗殺注意！ヴラド気付けばいいけどな。 最前線に出過ぎて毒矢でも射られたらたまったもんじゃない。 コンスタンティノス１１世陛下は、史実ではボスポラス海峡の対岸を 引っかき回そうとしてメフメト２世の侵攻を引き込んでしまった張本人です。 非常に穏やかな、また勇気にも満ちた、皇帝としては理想的な人格者だった ようですが、外交政策は下手くそです、この人。ヴラド公には十分お気をつけ いただきたく存じます。 それと、ヘレナ姫殿下、素晴らしい恋をなさっていますね、羨ましい限りです。 2008/Dec/09(Tue) 12:41 am
マウリッツ式軍隊で構成された軍隊ということもありますが 歴史上この程度の戦力差ならひっくり返したことなど珍しく ないです！ そしてヤーノシュもまたこれが最後の決戦だと 理解しているようである意味ヘレナ姫並にヴラドを評価して いるのは彼なのかもしれませんな。 そしてヤン・イスクラ・・・どう見ても山賊の親玉というか 信仰よりも乱世の姦雄としての生き方を選んできてますが どうやらヴラドに惹かれてきているようですしこの調子なら 将来神聖ローマから鞍替えしてヴラドの家臣となってくれる かもしれませんね。 ヘレナ姫はもはや早熟にもほどがあるだろうというくらいに 大人の女と化しておりますなｗ 天才ﾖｳｼﾞｮはいいものですｗ 意外と父親などよりも総主教の方がヘレナ姫を理解していた ようなのは意外でした。ある意味、もっとも女性の知性を 認めなさそうな地位の人なのに・・・宰相あたりもヘレナ姫を 認めてそうですし意外と姫と帝国とのパイプは太いかも。 ・ニトログリセリン＆雷管 自分も文系ですので正確とは言えないかもしれませんが ヴラドの中の人が理系、それも化学が得意ならオリーブ油 などからグリセリンを作って硫酸と硝酸で製造することは十分 可能だと思います。そこまでいくなら珪藻土を使ってダイナ マイトやら綿火薬やらまで作れるかもしれませんが試行錯誤で 開発するなら錬金術師が何人か爆死する可能性が高いかもｗ 雷管もまぁ工芸品に近い代物を少数生産なら可能かもしれませんが 後装式ライフルとか作るつもりなら褐色火薬でも作ってフリント ロックのまま前装式で椎の実弾頭＋施条ライフルのようなミニエー 銃もどきを狙撃銃として少数生産した方がまだ楽だと思います 2008/Dec/09(Tue) 12:17 am
展開がすごく格好良いですよ。 魔女狩りとか、異端審問とか、ガリレオのつぶやきとか、中世からのローマカトリックってのは現代人の僕から見ると悪の秘密結社みたいにしか見えないんですよね。そりゃあ、信仰によって人々をまとめてきたとかわからんでもないですし、その後近代の植民地時代の蛮行へと続くことは道徳的にはとんでもないことでも世界的な文明の発展には一役買ったわけですから全て悪いということは言えないと思います。（ここのところの認識って合っているのかな？誰か教えて～！） そして、今のところそういったようには書かれていないにしろ、その悪の組織が周辺の軍を従えて正義の味方を倒しにくる。そしてそれを果敢に打ち砕くのはデビルマンと古代帝国の作り上げた最高の天才。詳細は異なるでしょうが僕の頭の中ではそういう構図が出来てしまいました。 さらに、正義の味方は凡人の僕の目から見ると圧倒的に不利、しかしながら勝利へと突き進む姿が夢想できてしまうってのは燃える展開です。 失礼ながら腕白関白を思い出しながら読んでしまいます。比べるって訳ではないです。しかし、同種の魅力として最初に書いた格好良さというのがあると思います。理不尽に思う歴史の流れを正しい者が信念の末に克服して勝つという構図でしょうか。どこがどう格好良いのかを僕にはどう説明して良いのかわかりませんが、すごく良いと思います。 今後も期待します。 2008/Dec/09(Tue) 12:05 am
グリセリンは鯨油等の獣脂から調達可能です。 硫酸は硫黄酸化物の水溶液、硝酸は硝石を硫酸で溶かしたものを蒸留すれば作れます。 これを硫酸：硝酸の3：1の混酸にグリセリンを冷却しながら混合をすれば製造は可能です。 知っていれば、当時の技術力でも材料の調達は可能です。 ただし、工業的製造方法となると、当時の技術力では流石に無理があるかと。 反応時に熱が出るので冷却が甘いと爆発します。冷やし過ぎても駄目です。これまた爆発します。 爆破工作がお望みなら、その分を作るだけでも命懸けだと思われます。 雷管用の物質は雷酸水銀がギリギリできる範囲かと。 雷酸水銀は硝酸+水銀で硝酸水銀を作り、エチルアルコールの混合物をお湯くらいの温度(45～55℃)で反応させれば作れます。 2008/Dec/09(Tue) 12:00 am
十字軍なんざさっさとつぶして帰ってきてほしいですね～（ぉぃ 各国の様子が流れているさまをみるとなんとなくクライマックスっぽく見えるのって私だけ？ｗ 私の錯覚ということにして、末永く応援してますｗ 2008/Dec/08(Mon) 11:57 pm
2008/Dec/08(Mon) 11:49 pm
以前、このようにコメントしました > [52]KKK◆9837a17b ID: 70341df9 > 火薬に関しては，いっそのこと綿火薬やダイナマイトにチャレンジするのもアリではないかと > > ・硝酸，硫酸の混酸をセルロースと反応させたものがニトロセルロース（綿火薬） > ・硝酸，硫酸の混酸をグリセリンと反応させ，珪藻土やプラスティックで固定化させたものがダイナマイト > > 硝酸は８世紀，硫酸は１４世紀ごろには製造方法が確立していますから理論上，不可能ではありません > > もっとも，その後の「世界の歴史」が凄まじい勢いで捻じ曲がって行く事でしょうが…… グリセリンは石鹸を製造した時に廃液が出るのですが、この中に含まれているので精製すれば入手できます そして、石鹸については家庭でも廃油から作れるくらい簡単に製造できます 欧州では入浴する習慣が無くなりつつある時代でもありますけどね…… 2008/Dec/08(Mon) 11:49 pm
ヤンのおじ様がいいキャラしています。戦紀ものはキャラに深みがあればあるほど美味しいですから…。いつも楽しみに読ませていただいてます。 2008/Dec/08(Mon) 11:34 pm
幼女であろうと、女は女、恋を知ることでどう変わるのか。 史実のドラキュラの一人目の嫁さんのようにはなってくれるなよ。 某ゲームでは、中世の暗殺手段は「塔からの身投げ」を装うですし。 2008/Dec/08(Mon) 11:15 pm
ロリという言葉が飛び交っていますねえ……最初は腕白関白の駒姫があんまり可愛すぎたので幼女にしてみただけだったのですが、正式にヒロインとして動かそうと思ったらああならざるを得ませんでした。過ぎたるは及ばざるが如し（笑） 次回は決戦となります。いまだ決戦の形が見えていないのではたしてどうなりますか…… 時間犯罪者様・オイゲン様・最上様、連載初期よりご教授いただき恐縮です。 ところで作者理系が苦手のためこの時代の技術でニトログリセリンが作れる物かどうも判断がつきません。雷管も同様です。もしご存知でしたらご一報をお願い申し上げます。 2008/Dec/08(Mon) 11:11 pm
2008/Dec/08(Mon) 10:50 pm
幼女！ 幼女！ 妖艶幼女！！ なんかそればっかり気になって今回は話が頭に入ってきませんでした。 いやだって、幼女のためなら戦なんて勝てるだろうし。（待て 2008/Dec/08(Mon) 08:30 pm
ライ麦を栽培してるところは大抵悩まされてるはずなんだけど。 バッカク入りライ麦パンを大量に食料としてまぎれれば感染しそう。 2008/Dec/08(Mon) 07:09 pm
むしろもっとやれだろ 2008/Dec/08(Mon) 06:43 pm
さて、海軍ですが自分のつたない知識で申し訳ありませんが、こんなのどうでしょ？ 黒海内やギリシャ近海であれば気象海象はほぼ問題なくイカダのような船でも問題ありません。 そこで移動要塞馬車の海上版、要塞船はいかがでしょうか？イメージはケーキ台に乗ったカステラ？って感じでしょうか。 この頃のガレー船は喫水線が低く、ラムによる突撃と白兵が基本戦略でした。ガレオン船はこれに対抗する為に鐘楼を高くしています。 同じ様に高い城壁と鉄板装甲を持ち、喫水下には尖ったラムが無数に生えて突撃を防ぎ、上からギリシャ火を浴びせかけ、銃窓からはカノン砲玉、銃玉や矢が飛んでくる。まさに海の上の悪夢。 建造はログハウスを作るがのごとく共通規格でドンドン材木を切り出し積み上げていくだけですので造船技能は殆ど必要ありません。原油からアスファルトや石炭からコールタール（重油質の物であればＯＫ）も出来ている筈ですので船底や喫水線下に塗っておけば簡単に浸水することもありません。移動は個別にヴェネチアやフィレンツェ所有のガレー船に依頼して引っ張ってもらい、作戦海域で各要塞船を鎖でつなぎ展開させ船底より３メートル間隔で長さ１０メートル位の先端に重りを付けた丸太を船底に突き出せば現代の海上石油掘削プラットホームの様に全く揺れない大地を海上に作り出すことが可能です。自走能力のないイカダですから船員で無く、陸上の常備軍もそのまま利用可能です。むろん、引っ張る方は地獄ですがきっと龍公の慈悲で磔にならなかった事を感謝しつつ漕いでくれるでしょうｗｗ欧州版・連環の計といった感じでしょうかｗ これを陸地近くに設置して、陸上に向けた艦砲射撃とか行っても凶悪です。何せこの頃の軍隊では陸上からまともに攻撃することが出来ずまず一方的に被害を受けることになるでしょう。短距離であれば後からガレー船で押して座礁させ、強襲揚陸時の拠頭堡構築にも使えるでしょう。問題は展開の遅さですね～。攻めて来る敵に対して陣地を張る場合は有効ですが、攻めながら陣を張る場合は色々大変かと・・・。 あとガレー船への対策として有効なのがロープを海上に流す事です。長さ２～３０メートルのロープをガレー船の前に流してやるだけで勝手に引っかかりオールが漕げなくなって簡単に無力化されてます。なぜ、この戦略がなかったかと言うと水に浮くロープが無かったからです。浮遊性のある天然素材はカッポク（インドネシア）位しか知らないので誰か探してください＾＾；自分が考えると麻や亜麻にプールの浮ラインのようなセトモノ系の浮きを付けて流すと言った感じか、片方の端に浮きを付けガレー船の周りを船でぐるっと一周して切り離す･･･0083デンドロビウムのように爆雷索にするのも面白いですねｗ ロープ流す船はスピードと切り上がり性に特化したスクーナーやジーベックがオススメかと。 喜望峰発見までまだ４０年ありますし、ポルトガルやイスパニアに先駆けて地中海-インド-中国まで120日で走り抜けるクリッパーの勇姿をお待ちしています！というか先に新大陸発見しちゃうとか？大航海時代の英雄達ALL涙目ｗｗ 長々とｻｰｾﾝw 2008/Dec/08(Mon) 05:46 pm
しかし、この当時のポーランドは王位継承のゴタゴタで混乱している筈で、リトアニアとの合同も一枚岩ではないでしょう。 また、結果論とはいえテュートン騎士団と連合した以上、騎士団の宿敵であるプロシア闘争同盟がポーランドに反旗を翻すのは必定です。 ましてポーランドの隣国、クリム汗国には建国者ハージー＝ギレイ汗が未だ健在です。 このような状況下で、ポーランドが大動員をかけてモルダヴィアに押し寄せる事は考え難いですし、仮にカジミェシュ四世とポーランド首脳がそこまで愚かだったとして、クリム汗国は黙っていても空き家となった隣国へ侵攻するでしょう。 公教会側が優っているのは頭数のみ。 たとえ敵勢が十倍二十倍であっても、それでやっとこちらと互角でしょう。 禽獣どもを駆逐して、文明国の強さを見せ付けてくださいませ。 2008/Dec/08(Mon) 05:04 pm
天然痘に関しては、井戸に放り込むよりは各都市（もしくは村）の酒場で意識不明になるまで酔っ払った（もしくは酔わせた）人に無理やり種痘する策はどうでしょうか？ 都市間をよく移動する商人（行商人）を対象に出来れば、確実に広がってくれそうな予感がします。 クリッパーを建造するようなので、一息ついたら手始めに象牙海岸までいってみるというのはどうでしょうか？ ポルトガルと競争になるとは思いますが、アフリカで植民地を獲得するいい機会です。そして喜望峰を通ってインド航路を開拓する事が出来たら面白いかもｗ 2008/Dec/08(Mon) 01:35 pm
本編もさることながら、実はこの感想板を覗くのもこの作品の楽しみだったりしてｗ 私は展開のひとつ一つに驚いてばかりで「うひゃー」とか「ロリ～」とか、 恐らくは勢いで楽しんでいるのかと……。 銀凡伝、腕白関白、ｱﾅｻﾞｰｴﾑﾌﾞﾚﾑなどに続く、内政がらみのチートシリーズ（？）は本当に面白いですなぁ。 とかく勢いがあって最高！ パロネタとかも吹かざるを得ない！ 続き、期待してますですよ～。 2008/Dec/08(Mon) 01:09 pm
まず十字軍の侵攻を遅らせるなら、その進路上の村等にある井戸に糞便や死体を投げ込む事です…というのは冗談で、奴らは村・町等から食料や金品等を十字軍の名で徴収・強奪しながら進んできます。 予め汚染しておいた食料などを潜入した者達に配布させれば、後は勝手に広まります。毒より病気のほうがえげつないですね。 それと、手っ取り早くカトリック側にダメージを与えるなら、敵対国にある旧教教会のドアの取っ手に擦り付けるか、ミサに天然痘感染者の衣服を着込んで参加するか… 作戦参加者のコードネームをバットにすれば雰囲気出てきますね。 幼女嫁の手を借りて正教大主教の位に、これによって旧教対正教の構図が完成しました。 ここに至っても動きを見せないトルコは、まず間違い無く漁夫の利を狙ってます。決着を急がなければならないでしょうね。 船頭多くして、船山に登るといいます。十字軍の意思統一を阻む事が勝利への第一歩となるでしょう。 最後に…よ・う・じょ！ よ・う・じょ！ つ・る・ぺ・た・よ・う・じょ！！ う～ぬ……エロカワイイ… この戦いが終わったらぱくっと逝くんじゃないか…ＸＸＸ板に移行する羽目になりますが。 2008/Dec/08(Mon) 11:45 am
398見てラフィールかい！！（FATEは知らないモノで） と叫びつつ、ヴラド＆ヘレネ夫妻の掛け合いが今後も楽しみです。 対十字軍編クロスクルセイド、次回も楽しみにしています。 2008/Dec/08(Mon) 10:12 am
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