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[10202] リリカルにゃのは  【完結】 ラストです「うにゃー、なんやーにゃー!?」
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2011/05/30 23:00
今回を持って完全に終りです、今まで見てくれてありがとうございます。

他に闇猫の書8にニャイータの出番付け加えました。

あとは細かい修正を暇を見ながらやります。

出来れば最後ですから出来でば感想をください。

読んでくれた読者様ありがとう御座います。

5月30日

今まで見てくださった読者様。

駄文ですが、完結しました。

今後の予定ですが、スバルの悲惨な旅を次に終わらせ。

その間時空管理局デバイス補助課を書き足しながら激闘新生六課と改名して物語を

書いていく予定です。

その中にスバルVSなのばなを組み込むため一旦削除します。

どうも今まで見てくださってありがとうございます。



すみません、勢いで書きました、外の話もあるのに、少なくともこれも最後まで書き切りますので最後までお付き合いを、お願いします。

この作品は、外に書いているデバイス補助課と言う話を柱とする
デバイス物語のサイドストリーのうちの外伝的な話として書いています。

五月二十六日小説家になろうに二重投稿開始しました。

小説家になろうに修正文章投稿のついでに此処の本文修正開始。
頭に改の文字が付いたのが修正済みです。




リリカル・にゃのは


我輩は猫である。

生まれた場所は、色々な機械置いてある白い部屋である。

一人で食べ物食べれるようになってしばらくして今居る草原に捨てられた。

其の草原の外れにある林の中の、雨よけに丁度良い木の洞の中に住家はある。

眠いから丸くなって寝ている、良く寝るから寝子、猫と呼ばれるようになったと言う俗説があるが。

十分に睡眠を取ったみたいで、起き上がると毛繕いをして。

「腹減ったにゃ、餌取りに行くにゃ」

そういってにゃのは、首に掛けていたデバイスを手に取り起動させる。

「ライジング・にゃーと、起動にゃ」

忽ちのうちに裸の体がなのはそっくりのバリアジャケットに包まれる、そしてデバイスもそっくりの姿になる。






そして草原に向かって歩き出す。

しかし、デバイスが大きいのでバランスが悪いのかノタノタ歩く、あ、こけた。

どうやらデバイスを待機状態に戻せば良いと考え付いたらしい、待機状態に戻しても歩きはノタノタである。

草原に着くと一息、そして、辺りに人が居ないのを確認して草原の中にある小さい池に向かって忍び足で忍び寄る。

忍び足と言っても、普段歩くのが遅いから余り変わらない、そして、ある距離まで近づくと其処に伏せ獲物を探す。

池の周りには水を飲むために鳥が来ている、其の中の一羽の小鳥に狙いを絞る。

その鳥が此方の方に向かってきたのを魔力弾で狙い撃つ、命中、其れが落ちてくる間に、火力重視の殺傷設定の砲撃で、

落ちてくる間少し長めに当て続ける。

落ちてきた焼き鳥?を、旨そうに食べた後、食べかすを土に埋め、其処に木の枝を刺し一言。

「ごめんなさい」

自分が生きていく為だと言っても、外の生き物を殺すのは好きではないらしい。

食べた後、食べれる植物を探し出し、少し食べた後住処に戻る。




そして、バリアジャッケットを解き裸になると、人が捨てた毛布を適当な大きさに切った寝床に入って寝る。

翌朝、寝床の毛布を取替え、近くの小川で、毛布と体を洗い、毛布を干し体が乾いてから、バリアジャッケットを纏い、草原に向かう。

そして寝るのに丁度良い場所を見つけ、丸くなって昼寝をするにゃのはだが、そこに大型の野良犬が襲い掛かる。

其の牙が届こうとした時、円形の魔方陣が目の先に現れ、野良犬を吹飛ばす。

「人の縄張りに挨拶もなしに入って来て何するんにゃ」

怒ったにゃのはは、すぐさま魔力弾を飛ばし攻撃する。

威力は抑えてはいるが、痛いもんは痛い泣き声を放ちながら逃げる野良犬、更に追撃するにゃのは。

縄張りの外に野良犬が出るまで其れは続いた、縄張りの外に出てにゃのはが追ってこないのを確認しほっとする野良犬。

しかし忽ちのうちに、非殺傷設定の砲撃で遠くに飛ばされる野良犬。

怒らすと情け容赦ないにゃのはである。

住処に帰り、乾いた毛布をたたみ、寝床に入るにゃのは。

このまま平穏な日常が続くはずであったが。











[10202] 改 リリカルにゃのは 思考
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 08:31
         
          猫として人として



にゃのはは、朝起きると今日は、少し足を伸ばして草原の外れでも行こうと思った。

朝のうちに住処の整理をし、遠出のための準備をする。

荷物を背負いノタノタ歩く。

草原の外れからは、人の住んでいる所まで余り距離はない。




昼過ぎにようやく草原の外れに着きとりあえず、荷物を置き身軽になったところで人家の辺りまで足を伸ばす。

人の気配に注意しながら歩くと、小さい広場に猫が集まっている。

にゃのはは、仲間に入れてくれとばかりに、その広場に向かって走るが、猫たちはにゃのはの姿を見ると逃げ出す者、うなり声を出し威嚇する者、

とても好意的な態度は示していなかった。

にゃのはは近くに居る子猫に近寄るが、子猫はにゃのはに向かって威嚇の声を上げる、其れをみて立ち止まるにゃのは、

その直後、子猫の母親らしき猫が子猫を護るため、にゃのはに襲い掛かる。

バリアで防ぐにゃのは、私はただ仲間に入れてもらいだけと言うが母猫の再度の攻撃と敵意に満ちた猫たちの視線を見て、逃げ出す。

荷物を置いたところに戻るまで涙は止まらなかった、そして座り込むと大声で泣き出した。

泣き疲れて落ち着いた時にはもう日が落ち薄暗くなっていた、安全なところに毛布を敷き丸くなる。





にゃのはは思う、猫でもない、人でもない私の存在は何だろう、人が戯れに作り出した、人と猫のハーフ、其れが私。

母のぬくもりも知らない、人工子宮で生まれた私。

猫からは、同属として見られず、人からは興味対象としか見られず、私の居られる場所はどこ。

ただ猫と戯れたい、人と話したいだけなのに。

此処に置いていった研究所の人は、生きていいれば良いことがあるといったが、本当に良いことがあるのだろうか。

私は、どこに行きどう生きれば良いのだろう。

普通猫なら余り考え込まないだろうが、頭は人間だから悪い方に考え込む。

嫌な事を考えているが、疲れているので自然と眠りに落ちる。






翌朝、起きると別の道を通って帰ることにした。

途中、子猫が横たわっていた、近づいても動かないので良くみてみると死んでいた。

どうやら捨てられたらしくて、痩せて骨と皮になっている。

にゃのはは思う、私が触れるのは死んだ猫だけ。

死んだ子猫をかわいそうにと優しく撫でると、穴を掘り子猫を埋めて小枝を墓標代わりに立てる。

今度、生まれ変わったら満足のいく行き方が出来るようにと祈る。






途中、三匹の野良犬が現れ、襲い掛かるが、ふと、にゃのはの体から立ち上る黒いオーラに気づき立ち止まる。

「人の(猫?)機嫌の悪い時に縄張り荒らしたにゃ」

三匹の野良犬に取っては災難であった。

枯葉の如く舞い上がる野良犬、辺りを埋め尽くす魔力弾の嵐、野良犬たちは思った、いっそのこと殺してくれと。

説得と言う憂さ晴らしの拷問?をして少しは気が晴れたにゃのはは、今夜は良い夢が見れたら良いなと思いながら丸くなり寝る。





[10202] 改 リリカルにゃのは 接触
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 08:34
                


                接触




さて今日も縄張り見てこうかなと思い準備するにゃのは。

準備終わり、歩き出すにゃのは、コッテン、あ、こけた、ノタノタ、コロン、転んだ。

仕方がなく、デバイスを待機状態に戻す、どうしてもデバイスもって歩くのは無理があるようだ。



デバイス待機状態のままで歩くのは敵が襲ってきた時間に合わないのかと外から見ればそう見えるが。

にゃのはの場合、右手で威力は小さいが多数の魔力弾を打ち出し、その間左手でデバイスを起動させ、デバイスが変形しきる前に、

同じく威力は小さいが砲撃を放つことが出来るでのである。

ちなみに、右手で放つ多数の魔力弾を、スコール(いきなり降り注ぐから)と言い、左手で放つ砲撃を、抜撃ちバスター、

正式名をSB(Sは、早い、ショート、短い)と言う。

にゃのはの基本戦闘は、スコールで足止め、と言うかその最中に容赦なくSB打ち込み、更に砲撃を加えると言ったたもんであるが、

日常生活の動きから想像できないほど、攻撃の速さと隙が全く無い攻撃形式は恐ろしい物がある。

ワンセットの攻撃で吹き飛ばされるのなら良いが、なまじガードしたなら、最後まで魔力を削り、否、抉り取られてしまう。

対戦ゲームで言えば、ガード状態から抜け出せずに、HPを最後まで削られると言った嵌め技である。

オマケに見た目から想像も出来ないほどの守りの堅さもあり、高町なのはのことを移動砲台としたら、にゃのはは、多数の兵器を持った要塞である。



見た目から判らないほどの戦闘能力を持ったにゃのははいつもの道を通り池の傍まで行くと、地面から泣き声がする、

良くみると、小鳥のヒナが居た、どうやら上の巣から落ちたのであろう、にゃのはは、ヒナを木の上の巣に戻すと離れ、親鳥がそのヒナに餌を与えるのを、

見て、安心し外のところに行く。



池から伸びている川辺からなにやら良い匂いがして来る。

良く見ると人が川辺でなにやら焼いている様だ。

上から隠れて覗いて見ると肉の焼ける良い香りがして来る。

もう少し詳しく見ようとして身を乗り出したにゃのは、お約束通り、手を滑らせて、コロン、コロン。

下まで落ちたにゃのは、ふと我に返ったにゃのはが見たのは、今まで肉を焼いていた女性の顔。

「あら、まあ、可愛い、お名前は?」

「にゃのは」

「あら、まあ、しゃべる事が出来るのね」

ふと我に返って、ダッシュで逃げるにゃのは、いつものノタノタではあるが、慌てていたのでお約束通りこける。

女性は、歩いてにゃのはを捕まえ椅子に乗せる。

捕まえられたので膠着するにゃのは、すぐに逃げようとするが、肉の焼ける良い匂いで固まる。

女性は焼けた肉を皿に乗せ、にゃのはの前に置き箸を渡す。

箸を器用に使い食べるにゃのは、食べるのに夢中で他の事考えてないようだ。

腹が一杯になったにゃのはは、下に降り一眠りする。

にゃのはが目を覚ますと、片付けが終わった後で、女性が話しかける。

「うちに来ない、貴方野良でしょう」

「貴方は、優しい人だけど他の人怖いから」

「住処に帰るの?」

頷くにゃのは、女性は車から箱を取り出し中身を袋に詰め、にゃのはの背中に背負わせる。

「ありがとう、さよにゃら」

何度もお辞儀をして、後にするにゃのは。



「レティ、記録は」

「ちゃんと記録したわ、リンディの方は」

「気づかれないように、上空からサーチを飛ばしている、記録を八神の方に送ってくれない」

「今夜は泊りね」

「食い物と酒は十分あるから」

二人はお互い笑い合う、しかしその目は笑って居なかった。


何も知らずに、住処に戻るにゃのは。

さて、これからどうなる?。










[10202] 改 リリカルにゃのは 本部
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 08:55
              

               本部


にゃのはは、朝起きると、裸のまま外に出て背伸びをする。

「ふにゃ、今日も良い天気にゃ、草原で昼寝するのに丁度良いにゃ」

いつもの通り毛布と体を洗い、リックサックに昨日貰った食べ物を入れて、草原に繰り出す。

此処まではいつもの光景だが、其れを見ている人たちが居る」


「リンディ、繋げたわよ」

リンディはモニターを大きく展開するとにゃのはをモニターに映し出す。

「あら、ま、可愛い持ち帰りたい」

傍で見ていたレティも笑みをうかべると上に居る艦船に連絡を取る。

「此方レティ、冬月艦長聞こえるか」

「此方冬月、艦長のトライクです、全ての観測機材展開終了、どこからでも探査できます」

「記録をお願い、それと周辺に何か怪しい人か建物がないか調べるように」

「わかりました、それからお願いがありますが」

「なんだ」

「私を含め、この映像欲しがっているのですが、だめですか?」

「今の所、まだ許可するかは判らないけど、機密情報にならなければ、いいわ、だだし裸はダメよ」

「ありがとうございます、それでは、黒犬でお願いします」

「此方は赤猫、元提督は白猫、以上」



通話を切るとモニターに注目する、三人。

見ていると草原に居るにゃのはの所に野良犬の群れが近づいてきた。

すぐさま、護衛の管理局職員に転送の指示を出すが、一人の職員が止める。

「提督、俺はここら辺に住んで居ますが、元々あそこは野良犬の住処で、

半年前から彼らは何故かあそこから追い出され今では周辺で生活をしていて、

中には入ってこないんですが、もしかしてあれに追い出されたんじゃないかと、

あの子、あの方に似ていますから、デバイスも含めて」

議論をしていた僅かの間に、野良犬の一匹がにゃのはに襲い掛かる、緊張が走る現場本部。



すると円形の魔方陣が野良犬を吹き飛ばす、野良犬の群れはにゃのはを点として円形に囲む。

「いつもうちの縄張りに入って来て、今日は徹底的にお話聞いてもらにゃ」

にゃのはは怒っていた、昨日貰った美味しそうな食べ物をゆっくりと食べようとした所だったから。

「C&D(英語で土砂降りや豪雨の事を、猫と犬の喧嘩に例えることから付けた名前)にゃ!」

寸時に現れる大量の魔力弾、そしてそれに包まれる野良犬たち。

枯葉の如く舞う野良犬たちに次々と打ち込まれるSB。

それを見ていた、皆の背中から冷や汗が流れる。

高町隊長による魔力弾の連射が、まだ可愛く見えるような攻撃の嵐が去った後。

野良犬のボスがにゃのはに近寄り腹を上に向け服従のポーズを取る、

他の犬も同じようにポーズを取る。

不満そうな犬も居たが、更なる魔力弾の嵐によるお話に、泣。

今日この日を持って、この草原の主と、野良犬のボスとなったにゃのはであった。

呆然とする人間達。

そしてにゃのは調査本部は名を変え。

「あの子欲しい」

と言う、リンディ元提督の下、にゃのは管理局誘致(拉致?)計画本部が設置されたのである。

    何故?。



[10202] 改 リリカルにゃのは 日常2
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 18:38
                             日常2


、ここ数日雨が降り続いていて外に出ることが出来なかったが、今日は久し振りの晴天である。

「腹減ったにゃー」

にゃのはは、食べ物の残りを調べる、この間人から貰った食べ物は、もう一握りしかなくて、木の実とかも残り少ない。

「食べ物取りに行くにゃ」

何時ものように仕度をし、今度はデバイスを肩に担ぎ歩き出すが、すぐにデバイスを待機状態に戻す、

どうやら肩が痛くなったらしい、ノタノタ、ズルッ、坂で足滑らしてそのまま仰向けに、コテン。




その時上を見ると人が空を飛んでいるのが見えた。

その姿を見ると前研究所に居た仲間の姿に似ていた。

「そう言えば、あの子どうしているかにゃ、変な子だったけど、もう一度会いたいにゃ」

その子とは、此処に連れられた後合っていないのである。

「あの子みたいに空飛ぶのがう旨ければ良いにゃ」

にゃのはは空を飛ぶ準備をする。

「行くにゃ」

背中と足に光り輝く翼を広げ、飛び立つ。

そして空中で魔力を最大放射する。

「C・M・A発動にゃ」

空を飛ぶ事に関してはにゃのはは苦手で、普通歩く速度の倍がやっとであるが、

砲撃の要領で後方に最大放射する事で、高速加速できるのである、時には音速も超える事が出来るらしい。

上空に空高く舞い上がるにゃのは、そして高空で、魔力の翼を広げ滑空状態に入る。

そして目的地の方にゆっくりと方向を変える、後は風に乗って目的地まで飛んでいくだけである。

しかし、その前に見た空を飛んでいた人が、魔力の急な放射に気づいて、にゃのはの跡をつけて来ているとは知らなかった。

「此方、フェイト、未確認物体発見、映像を送ります」

其れは、なのはの居る部隊に送られ、驚きの声が上がる。




にゃのはは、目的地の近くの林に降り立つ、頭から?、どうやら着陸に失敗したようだ。

林を出ると、目的地は其処にあった。

大きな総合卸の廃棄物を保管する倉庫である。

賞味期限が過ぎた食べ物などの廃棄するための倉庫である。

中に忍び込んだにゃのはは、何か旨いもん無いかと探し始める、あたりに人が居ないのを確認して。

確かに人は居ないが、監視カメラはあるわけで。

「所長、例の子猫発見、これより高画質モードに切り替え記録開始します」

「此方所長、A班何時もの奴を品選びは慎重に」

「此方A班だ直ちに行動に移ります」

そんなやり取りなんか知らないにゃのはは、色々と探していたが、その時扉が開く音がし、物陰に隠れる。

「これなんか猫が好きそうなもんばっかりじゃないか、もったいないな」

わざとらしく、にゃのはに聞こえるように話すA班。

にゃのはは、その廃棄物?を調べてみると旨そうな物ばかりで満足そうな顔をしたが、さすがに、毎回こう旨く行き過ぎると疑問がわく。

ふと、監視カメラが目に入る、見ているとすぐに横を向く、後ろ向きになり、監視カメラが此方に向いた時、振り返り、カメラに向かって何度もお辞儀をする。

「所長見つかりましたね、又来てくれるかな?」

「又来たら今度は直接な」




にゃのはが外に出ると一人の職員があらわれ。

「はーい、お口を開けて」

にゃのはがなんだろうと思いながら口を開けると、ペロペロキャンデーが口の中に入れられた。

にゃのはは、旨そうに舐めているのを、確認した職員は、キャンデーを荷物の間に何本か押し込み、カメラでにゃのはの笑顔を写す。

にゃのははお辞儀をしもと来た道を戻る、口にペロペロキャンデー入れたままで。

「抜け駆け者発見、ひっ捕まえてリンチ確定、カメラを確保せよ」

にゃのはは、結構人気があるみたいである。

にゃのはは、住処に帰ると、今日の獲物?に満足して、寝るのであった。

にゃのはの今日の平凡な?日常は終わり、寝息だけが聞こえるだけだった。







[10202] 改 リリカルにゃのは 強敵
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 18:41

                     強敵



なのはは、フェイトから送られてきた映像を見て驚く。

「私に似ている?でもこれ猫だよね」

なのはは、思案にくれる。

もし捕まれば、高値で売られていくかも、それよりもどっかの研究所にでも連れて行かれたら、どんなことされるか判らないし、

最後には解剖され標本にされてしまうかと思うと自分に似ている、その動物?の今後に心配をする。

少し考えた後、自分で保護をすることにした。

しかし自分はいま、忙しい時で探しにいく事は出来ない、となると後は外の人に頼むしかない。

八神家の誰かに頼もうとしたが、その八神家は今重要な任務で居ないし、動物に関してのスペシャリストのあの二人は遠い星で保護活動をやっていて、

すぐには呼ぶ事が出来ないとなると、フェイト?、でもフェイトちゃん、映像を送って来た時、鼻血出しながら笑顔で連絡してきたから、

頼むのが怖いような気がするし。

後は、まともな人といえば・・・・、彼女に頼むしかないか。



翌日、緊急救助部隊で。

「スバル入ります」

「お、来たか、スバルお前に高町隊長から召集命令が出ているが、お前行くか」

「良いですけど、これから暑くなるので水難事故が多くなるから私が抜けたら大変では」

「その代わりに救助技能習得と言う名目であちらから、戦技官が20人ほど来るそうだ」

「それは助かりますね、うちも人居ないから、それではその任務受けます」



それから数日後。

にゃのはの住処を確認したスバルは、それよりも奥にある山の方にテントを張る。

そして食事が終わり、ちょっと一息ついた時、強い気配を感じた!。

立ち上がり、その気配の所まで行くと、そこには熊が居た。

名をゴンザと言い、リンカーコアを持ち魔法が使え、この山のボスである。

お互い、強者は、強者を知ると言う、ゴンザはこちらについて来いと手招きをする。

ついていくと丁度言い広場に出る、後は二人に?言葉は要らない、お互い両手を合わせそして構える。

先手はスバル、重いパンチを放つが、相手のシールドに阻まれる、お返しとばかりにゴンザも強力なパンチを放つが、スバルは、

それを受け止める。

一時間ほど打ち合いは続き、お互いの息が上がってきた、そして距離を離し、お互い一発に賭ける。

お互い金色に輝き、パンチに魔力を込める。

「がおー、山崩し」

「行けー、S・L・B」

交差するお互いのの拳、そして衝突の余波が周りを光に包む。




そしてスバルが目を覚ますと、目の前でゴンザが心配そうに見ていた。

「負けた、強いね」

するとゴンザから念話がきた。

「お前は強い、一歩間違えればやられていたのは俺かもしれない、ところで歩けるか、歩けるなら付いて来い」

スバルはゴンザの後を付いて行くと、20分ほどして白い湯気がみえた、温泉である。

スバルも服を脱ぎ温泉にはいる、ふーっと疲れが取れていく、どうやら魔力に包まれている温泉らしくて、

怪我や体力の、回復ができるらしい。

そして二人は、再戦の誓いの代わりに、お互いの拳を軽くあわせる。




翌日スバルは、にゃのはの後を付ける。

途中、何時ものようにこけるにゃのは。

「あれ下穿いてない」

普通変身すると下着も変わるが、元から穿いて無いから・・・・。

草原まで付けていくと、にゃのはは、平らな岩のうえで、キャットフードを食べ始めた。

カリカリ、ポリポリ、カリカリ、ゴクン(水飲んだ)カリカリ、ポリポリ・・・・・・・・・・・・・・・」

食べ終わって眠るにゃのは、近づくスバル。

「可愛いな、ちょと抱いて見たいな」

スバルは、にゃのはを起こさないように抱き上げ、傍の木にすわりにゃのはを膝の上に乗せ優しく撫でる、そうしている間にスバルも眠る。

にゃのはは、一旦目を覚ましスバルの膝の上にいるのに、驚くが、居心地が良いらしくて、又眠りに落ちる。

そして二人は、昼下がり、ゆっくりと、惰眠をむさぼる。

平和な一日であった。







[10202] 改 リリカルにゃのは 住処
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 18:43
               

                住処

目が覚めた二人、お互いに見合っていたが、スバルはにゃのはを掴み肩に乗せる。

「住処まで送っていくよ、良い」

それに対して、頷くにゃのは。

スバルの足ではそう時間は掛からなかった、そしてにゃのはの住処の前ににゃのはを降ろす。

さよならして、帰ろうとしたスバルの足をにゃのはは、掴む。

「どこ住んでいるにゃ」

「この山の近くだけど」

なんだろうと、にゃのはを見、可愛いなと思っていると、あ、そうかと考えが思いつく。

「にゃのは、今晩私と一緒に寝る?」

満面の笑みで頷くにゃのは。

にゃのはを肩に担ぎ上げテントに向かう。

テントの前にゴンザが待っていた、手を上げ、挨拶する二人?。

「今晩にゃ」

にゃのはも知り合いのようだ、ゴンザが持ってきた魚を焼いてにゃのはと二人で食べる。

その御礼にスバルはゴンザに、パンに付けるために持ってきた蜂蜜をお礼に渡す。



食事の後片づけをして、テント内に入る二人。

にゃのはは、スバルの胸を見、そして触る。

「イヤーン、ちょと何故」

触るのはは慣れているが(ティアナの胸を)触られるのは苦手らしい。

「軟らかい、私作られたから親のぬくもり知らない、犬の子犬が母親の乳を見ていて何故か、悲しい。

スバルの胸見ていると、吸いたくなった、少しだけ良い」

スバルは顔を赤くして、片方の胸を出す、そこのにゃのはが飛びついて乳首を吸いだした。

「うわー、ちょっと強く吸わないで、アーそんな」

これ以上続けるとやばいので、ともかくにゃのはは離れると不満そうな顔で言った。

「乳でない」

「もう、子供で出来ていないのに、出るわけがない、無理言わないで」

「ごめんにゃ、私多分子供埋めないから、其れに無いから」

にゃのはは自分とスバルの胸を見比べる。

そのあとスバルは、自分も作られた存在であることを話し、しかし血がつながっていないといえ、自分達を自分の子供として育ててくれた両親の事を話した。

其れを聞いて、にゃのはは泣きながらしがみ付いてきた、其れを優しく撫でるスバル、そしていつの間にか二人は眠りに着く。

朝、食事が終わるとスバルは、自分の考えを切り出した。

「にゃのは、私と一緒に暮らさない、お母さんは死んだけどお父さんやお姉さんが居るから」

うちの家族にならないかと説得するスバル。

考え込むにゃのは、しかしスバルの説得に対しやはり一人で居るのは寂しい気がするし、でもスバルが傍に居ると何故か嬉しいからと、一緒に住む事を。承諾する。

数日後、嬉しそうににゃのはを、迎えに行き家に戻ったスバルを待っていたのは、高町隊長の命による教道隊への引渡し命令であった。





[10202] 改 リリカルにゃのは 入隊
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 18:46
                         入隊


スバルは翌日、にゃのはを籠に入れ、教導隊に向かう。

教導隊本部の建物の入り口で、高町隊長から送られてきた引渡し命令状を見せ、手続きをする。

その際、籠の中身を確認した女性職員は、すかさず笑顔で画像を取る。

待合室で少し待つと、高町隊長の所まで行くようにと連絡が入る。

スバルは隊長室の前に行くとノックして入る。

スバルは入ると、高町隊長に敬礼をして、籠からにゃのはを取り出し。

「高町隊長の命により、連れてきました」

なのはは、にゃのはを見て笑顔になったがすぐに張り詰めたような顔をし話し出す。

「スバル、意外と冷静ね、怒鳴り込んでくと思ったけど」

「私はじめはは怒りましたよ、でも数日前にゃのはが私に懐いているから私が面倒見るといったら、残念そうな顔しながらも許可してもらいましたね、

其れを棚に上げての今回の命令、よっぽどの事があったとしか思えません、話してくれますね」




スバルの予想通り、高町隊長の話し出した内容は深刻な物だった。

まず最初に見つけたのがリンディ元提督で、其の時点では珍獣?として他の目をごまかす事が出来たのだが、その時集めたにゃのはのデーターがミスにより、

外部に流れた事によって、上層部が大騒ぎとなってしまい、にゃのはの処遇について騒ぎになったらしい。

まず、にゃのはが、人間と猫とのハーフで有ること、それよりも其の体の大きさに似合わない強大な魔力、それ以上に戦闘力の高さが問題になり。

このままでは、どっかの研究所行きは確実で、それだけは避けたいからと、リンディ元提督や知り合いと話し合った結果、

教導隊の隊員として入隊させ、教導隊の一隊員の身分を与え、ここで保護する事に決まったという訳である。




「スバル、そのままにゃのはを貴方に預けたままにしていたら今回のような引渡し命令状がほかの所から来るのが確実だったから」

「隊長わかりました、確かに過酷な研究や解剖とかに行くよりマシですから、にゃのはの事お願いします」

「絶対、にゃのはは、泣かさないからわたしにまかせて、スバル」

「高町隊長、お願いします」

隊長に向かって深くお辞儀をするスバル、そして名残惜しそうに本部前で別れる二人。




数日後。

「皆さん新しい隊員が入る事になりました、では自己紹介をしてください」

「にゃのはです、皆さんよろしくお願いします」

沸きあがる歓声、可愛いいとか、持ち帰りたいとか、あれは俺の嫁とか色々の声が飛び交う。

ある隊員がふざけてお持ち帰りと言って、にゃのはを抱き上げ走って逃げたが、隊員が消えた先で舞い光る魔力弾の嵐、

しばらくしてにゃのはがノタノタと怒りながら帰ってきて。

「何、するんにゃ」

哀れその隊員は担架にて退場。

結構人気のあるにゃのはである。

ちょっとして、にゃのはの背中に何時もある張り紙が張られるようになった。

其処には【お持ち帰り厳禁、勝手に食べ物与えないでください、高町隊長より】と書かれていた。




ある日実習教習で高町隊長が、スターライトブレイカーを皆に見せていた。

「これは、私の得意な魔力の収集による強力な砲撃です、今回はわざと威力を弱めていますが・・・ん、何」

隊員の一人が高町隊長にあっちの方見てと指差す。

高町隊長がその方を見ると。

するとにゃのはの構えたデバイスの先に円筒形の魔方陣がいくつも現れ其の先には光り輝く光の玉が段々強くなっていく。

「まさか、スターライトブレイカー」

にゃのはは足を踏ん張り、デバイスを構え。

「集めて集めて・・・・ドッカンにゃ」

そして、力強い砲撃が放たれ、辺りに響き渡る。

そして警報が鳴り響く。

「結界崩壊、施設の一部破損、修理班急行せよ」

怒りの声も聞こえる。

「こらー、高町又お前か、お前しかおらんな、直ちに出頭せよ」

なのはは、私じゃないと首を横に振る。

「何かあったのかにゃ?」

にゃのはは首を傾げていた。

結局、高町隊長は監督不行き届きで始末書、にゃのはは、ごめんなさいとの一言で無罪放免。

本来、にゃのはに回る施設の破損等の始末書は飼い主の責任と言う事で、飼い主?のなのはに全部押し付けられる。

高町隊長のいる部屋に、なのはの悲鳴が響き渡る。

「なのー、なの~、な~~~の~」

翻訳、何故なの、何故なの~、なんで私だけなの~。


合掌。





[10202] 改 リリカルにゃのは 基本設定 
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 18:49
              

                 基本設定、

とりあえず、基本設定。

にゃのは、なのはの遺伝子と猫の遺伝子を掛け合わして作られた人と猫のハーフ。

外見、猫の耳、尻尾、目を持ち、体つきは人の骨格を持った猫。

大きさ、大きな猫ぐらい、今のところは、後に大きくなるかも。

身体は毛に覆われているが成長とともに少なくなっていく、色はなのはの髪の色と同じ後に段々黒くなっていく

デバイス、ライジング・ニャート、なのはのデバイスと同じただしコアの色は白色、待機状態の時も白色。

魔力光、白色。

魔法。

スコール、通り雨の意味、多数の魔力弾を放つ。

C&D、英語で土砂降りや豪雨の事を、猫と犬の喧嘩に例えることから付けた名前、大量の魔力弾を放つ。

SB、簡単に言うと、溜め無し砲撃、連射可。

DB、普通の砲撃SBより威力は高め。

C・M・A、猫まっしぐらアタック、なのはのA・C・Sドライバーとほぼ同じ、但し攻撃能力はない、高速移動専門。

SLB、いわずと知れたなのはのSLBと同じ、今の所威力は、一期のときのSLBに比べると威力は少し落ちるが、結界破壊能力は高め。

魔導師ランク。

空戦ランク、C・M・A、があるから、何とか、ランクC。

陸戦ランク、AAA、いわゆる砲撃要塞タイプ。

魔力、 AA+。

魔力量、二期のなのはぐらい。

少し先の地位。

教導隊付属教育学校学生、二等陸士、魔導師ランク、総合陸戦Bランク、わざとランクを上げないようにしています。



で、今のにゃのはの生活と言えば、朝6時起床。6時半マラソン、でもノタノタしか走れないが、7時食事(一応人間食)、8時から、教育、主に読み書き。

昼飯を食った後、3時まで教育これも大体読み書き、3時からは猫の習性があるため昼寝、其の日によって寝るところはまちまちであるが、

時たま、眠っている時、写真を撮られる事がある、不埒者がスカートの中を撮る事があるが、確実にリンチである、でも其の写真が確実に消去されたかは、

聞かないでほしい。

晩飯時に目を覚まし食べた後は自由時間であるが、大抵図書館で本を読んでいる事が多い、夜の9時頃には大体寝ている、夜行性でないらしい。



この間、スバルから服が届いた、それはスバルのバリアジャケットを元に作られたペアルックである。

いまでは公式の場以外はこれで過ごしているが、ヘソ出し半ズボンと言うのはある意味で凶悪である。

お菓子とかは、差し入れが多かったため、今では中隊ごとに順番制になっている程の人気がある。

面白いのに、にゃのはお持ち帰り競争と言う賭けも出来たが、早い話、にゃのはを抱き上げどのくらい逃げ回るとかいった物だが。

時たまにゃのはが悪ふざけで、抱かれている時この人変な所さわってるにゃと大声で叫ぶと後はどうなるかと言えば、

逃げている隊員に地獄がやってくるのである、そう言えば、高町隊長のSLBで飛ばされた人も、涙。


  




[10202] 改 リリカルにゃのは 悩み
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 18:53
              
            


              悩み


シャマル専用の医務室。

そこで対話をしているのは、スバルとシャマル。

かなり深刻な話をしているようだ。

にゃのはの事を詳しく聞きたいと話すスバルに対してシャマルはカルテを手にとり、それを見ながら。



「本来なら、患者の事を他の人に話すことは医者としてやってはならないことだけど、にゃのはは、貴方を頼りにしているようだし、

貴方の明るさなら必ずにゃのはを明るく出来ると思うから、にゃのはが私に話した悩み事話します」

そして、シャマルは話し始めた。



人間として見ても知能は高い方で、それが逆に悩みを増加させる事になっている事。

にゃのはは、こんな自分がなんで生み出されたのか、人でもなく猫でもなく本来どちらにも受け入れてもらう事が出来ない自分。

次の世代を生み出す事が出来ない体、自分の立ち位置はどこにあるのか、はたしてこの世に存在しても良いのか。

初めは何も考えていなかったが、草原で一人で暮らすようになってから、悩みだすようになったらしい。

猫には相手にしてもらえなくて、人には石を投げられた時もあったと言う。

自殺しようと考えていた時もあったと言う。

今では自分のことを知ろうとして、勉強教えてもらったり、自分で図書館で本を読んだりとかして過ごしているが、

知れば知るほど混乱してしまうと話してくれた。

其れに対してシャマルは、中島姉妹やフェイト達が好むと好まれないと関係なく生み出されたが、今では家族や友人に支えられてがんばって生きていると、

説得はしてみたが、なんとなく元気が無かったように見えたと話してくれた。



そして更に深刻な問題をシャマルは、話し出した。

例として、第97管理外世界 地球で昔行われた実験のことを例に出す。

ある動物に外の動物の耳や尻尾、羽根などを移植した事の話だった。(これについては本当にTVで見たことがあります、作者)

初めは血液も流れ、成功だと喜んだがその内拒絶反応が起こり、移植したつなぎ目から腐り落ちたと。(本当です)

それを聞いたスバルは、にゃのはの耳が・・・・・・・・・・・・・・・・作者と読者のために削除・・・・・・・。

そして今の状態をシャマルはデーターを見ながら話す。

今の所どこの研究所でどの様な過程を経て作り出されたか、そのデーターが無いから断定は出来ないが、

内臓器官の不具合とか脳の異常とかで後数年しか生きられないかもしれないし、大丈夫かもしれない。

もし、にゃのはが作られた時のデーターが有れば、後から起こる問題に対処できるかもしれないと。

最後にシャマルは、このような事は例え神でもやってはいけないと、強調して言った。



スバルは部屋に戻ると、にゃのはの事を考える、にゃのはが此方に戻ってきても、数年しか一緒に居られないかもしれないと思うと、悲しい気になる。

数日後丁度、フェイトさんに会うことが出来たのでその話をすると。

受け持ちが違うので詳しい事は判らないが、とりあえず調べてみると話してくれたので安心て分かれる。



フェイトはその日のうちに教導隊に行き、にゃのはと会って色々と聞き出す。

草原に連れてこられた時は、籠の中で眠っていたので、研究所がどこにあったのかは判らないとの答えだった。

しかし車での移動だとすれば、移動距離はたかがしれている、おそらくはミッドの郊外にあると推測をする。

更に聞いていくと、他に作られた仲間が一人だけ居る事を聞き出せた。

「ニャイトと言う名にゃ、フェイトに似ているにゃ」

それを聞いたフェイトは飲んでいたコーヒーを盛大に吹き出す。

「私のクローンもいるの!?」

「そうにゃ」

直ちにニャイト保護の為動き出すフェイト。


次回ニャイト大捜索線?。


             後書。

此処で。作者の考えを、使い魔や守護騎士は遺伝子の変わりに魔法プログラムが働き問題無く生命活動が?出来き、体の大きさも簡単変えることができると。

そして今の守護騎士達は、其のプログラムが完全に人の?遺伝子に置き換わっていると考えています。


しかし、にゃのはの事リアルにやると、他の人が可愛く見ていても、果たしてその生き物も楽しんで生きているとは限らないかもしれないと?。

初めは、読者の興味をを引くためににゃのは出したが、書いていくうちに現実ににゃのはが現れた場合、

にゃのはが何を考えるのかと段々話が暗くなっていき、作者がコントロールできなくなりました。

其れから、ここまで出したなら後は狸だけだなと思う読者も居ると思いますが、あれは可愛くないので・・・。

「あ、痛い痛い、デバイスの先が刺さっているから止めて!」

「あんた、なんか言ったかいな、もしかして闇に沈みたいかいな」

「すみません、すみません」汗。




[10202] 改 リリカルにゃのは ニャイト
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 18:56

         


          ニャイト


「にゃのは、ニャイトの特徴はどんなのか教えてくれる」

にゃのはは少し考え込み身振りを交えて応える。

「私と同じ大きさで早いの、それで何時も空を飛びたがっていたにゃ」

詳しく聞くと、二匹?が居た頃は部屋の中に閉じ込められていたので、自由に空を飛びたがっていたと言う話だった。

フェイトは考える、にゃのはが草原に捨てられたのが半年前.

ニャイトも同じ時に捨てられた可能性がある。





組織、もしくは他の人に捕まっていないとすると。

フェイトは、端末の検索覧にキーワードを打ち込む。

未確認生物・大きさ猫ぐらい・素早い・空を飛ぶ・黒い色・範囲ミッド市内から半径100キロ・日時今から半年前。

検索の結果を見ながら、キ-ワードを入れ直していき一桁まで減らすと、その内の中に数箇所が固まっているのを、

見つける、それにチェックを入れると、にゃのはに必ず見つけると言い、捜しに行く。




聞き込みをしていると、ゴミ箱をあさっている黒い生き物を見たが、一瞬で居なくなったとか、

空をものすごい速さで飛んでいった黒いものとか。

フェイトはニャイトに間違いないと確信をして更に聞き込みを続けるが時間が立ち暗くなったので取り合えずは今日は変えることにする。

翌日、範囲を狭めるために作成した地図を見ながら歩いていくと、不意と近くの草むらから何かが動いた気配がする。

気配のした所に行くと、猫?が倒れていた、よく見るとにゃのはと同じ体型で猫としては珍しい金色の毛並み。

抱き上げてみると意外と小さい、猫の体が動く、どうやら気が付いたらしい。

「あなた、ニャイト?」

その子は頷く。

額に手を当てると少し熱があるみたいだ、フェイトは急いでその子を車でシャマルの居る医務室まで運ぶ。

シャマルの話だと少し衰弱はしているがすぐに元気になるとの話を聞き安心して帰宅する。

帰宅してまずやる事は、ニャイトの今後だが、できれば手元において置きたいが、執務官としての仕事がある以上、今は側に置くわけには出来ない。

取り合えずは、シャマルさんに、頼むしかないと、他にはお母さんに相談でもするかと思いながら寝室に向かう。



数日後、泊りがけの長い演習から帰ってきたなのは達を待っていたのは、フェイトとニャイトだった。

フェイトは、つい、ニャイトの首筋を掴み上げなのはの前に差し出し頼む。

「なのは、これも預かってくれない」

ニャイトは、手を挙げ。

「ニャイトにゃ、よろしくお願いします、フェイト、猫扱いやめてにゃ」

謝りながらニャイトを下に降ろすフェイト。

ニャイトは、にゃのはを見つけるといきなり飛び掛る。

にゃのはは危険を感じて逃げようとしたが、ノタノタでは逃げる事は出来ない。

それならば攻撃と、しかしいつの間にか、ライジングニャートはニャイトの手の中に、たちまちの内に押し倒されるにゃのは。

唇を奪われるにゃのは、そのうちに舌を入れられ、ニャイトの手はにゃのはのスカートをめくり上げ、下着の中に手を差し込む。

・・・・・・・・にゃのはのお話が怖いので検問・・・・・・・・・・・・。

この時密かにビデオカメラにとられた動画は高値で売れたとか。(黒幕は狸)

いざ此れから、本格的に攻めようとしたニャイトの首筋を掴み上げ。

「それは私の立ち位置、なのはにはまだ其処までやってないから」

それを聞き、冷や汗を流すなのは。

「まだやっていない?、だだでもさえ、結婚していないのでフェイトの仲怪しげに噂されているのに、これ以上変な噂が流れてはだめなの!」

「危なかったにゃ、何とかしなければ」

お互い目が合いうなずく2人。





なのはは、言い争いをしているフェイト達の首筋を掴み、にゃのはと共に郊外の演習上まで転移する。

そして死んだ目をしたなのは達はフェイト達に向かって。

「お話あるの、いや、説教だけど」

「説教にゃ」

その後、演習場では一時間の間、光と砲撃の嵐が吹き荒れた。

だだ気になるのは、その後担架で運ばれるフェイト達の顔が満足そうな顔をしていたと?。







[10202] 改 リリカルにゃのは 大作戦
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 22:34
        



          大作戦


その日、教導隊全部隊による大規模な実戦訓練が行われた。



話は前に戻る、ニャイトの話により彼女達が作られた施設が判明したのである。

教導隊だけで内密に捜査が行われ、作戦が立てられる。

教導隊だけあって、各部門のプロがその腕を活かし得意な分野で活躍する。

施設の内部の見取り図、背後の組織の全容が判明し、決行の日時が決められる。



当日。

フェイトが、そのビルのインターホンを鳴らし相手が出た所で、逮捕の口上を読み上げる。

「あなた方には、違法研究の疑いで逮捕状が出ています、速やかに投降して下さい」

口上が読み終わると同時に突入部隊が建物の中になだれ込む。

研究所の地下深くにある部屋にディープダイバーでセインに連れられた教導隊員が地下から制圧をしていき、

地上ではドアを殴り飛ばすスバル、その脇を素早く通り抜け建物の中に入る教導隊員。

すでに建物の周りは数十人の教導隊員で蟻の一匹も通させない包囲をしており、転移防止の結界も完全に張られている。



それと同時に、同じく郊外にある裏組織の建物にも手入が。

八神一家を頭として、第三区警備隊、そして増援として教導隊のつわもの達が50人ほど協力しての大捕り物である。

最初になのはの砲撃で突破口が開けられる。

昔、力入れすぎて突入隊から、敵対組織無し、建物無し、目標物無し、証拠物件無し、ついでに我々の仕事無し、

と言われて始末書の山に埋もれたと言う有名な伝説がある。




余談はそれとして、それと同じ時間にある大きな製薬会社の会長室で、会長とリンディ元提督が話をしていた。

会長は話の途中で掛かってきた電話に慌てた様子で対応する、電話を切り此方に向いた会長に対しリンディ元提督が、決め台詞を放つ。

「あら、まあ、あなたの組織が手入受けたとの電話かしら」

その言葉を聞き蒼ざめる会長、そして何時の間にか入ってきた捜査官により会長の手に手錠が掛けられる。

こうして、象の群れが蟻の群れを踏み潰すが如く作戦は終了する。


この逮捕劇により、にゃのは達の生まれが判明する。

初めは、異なる動物を掛け合わせ研究材料にするつもりが、

同じかたちの容器に入っていたなのはとフェイトの遺伝子(後でクローンを作る予定だったらしい)を、

間違って使い、彼女達が生まれたと判った。

無事生まれてきた彼女達は人懐っこい性格であるから、研究所職員も彼女達を可愛がる。

そのまま半年が過ぎたが、彼女達をこのままにして置くわけにはいかない出来事が起こり、

ある時、倉庫の片隅にあったデバイスを与えて見たら起動させることが出来、

性能もそれなりにありこれならと、一人で生きて行けると、置いていかれたと言う次第である。

後に、にゃのは達が面会に行った時、懐かしさの余りにゃのは達が泣き声をあげるのを、

その研究員が涙を流しながら聞いていたと言う話がある。




それとなのは達の遺伝子に関しての情報も入る。

彼女達が小学校の健康診断の時、採血したのを一部盗み出した組織が判明したのである。

その組織もすぐ手入され、その取調べの中で無限書庫に勤めるアサヒと言う名の職員の、

謎が判るがそれは後の話でと言う事で。



現在ニャイトは教導隊偵察教育部隊に、特別配置されている。

偵察部隊は、敵の情報を持ち帰る事を第一にし、高速移動を重要な手段としているわけで、

ニャイトの高速機動は部隊の中でも並ぶ者が少ない。

教官のほとんどがもう実戦に使っても問題は無いと太鼓判を押すレベルである。

例として、ある高速機動訓練で教官がニャイトに追いつかない奴は罰として十周追加と言った途端、

「罰確定だ~」との声があちこちから上がったとか。

時々、ニャイトお持ち訓練(お持ち帰りではない)が開かれる、早い話がニャイトを捕まえるだけだが。

ある時ある隊員がお菓子をちらつかせながらニャイトを誘った所、

お菓子だけ素早く取られ、ニャイトはお菓子を食いながら逃げ切ったと言う話も伝説として残っている。








[10202] 改 リリカルにゃのは 日常3
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 22:38
         
           にゃのはの日常3


にゃのは達の部屋であるが、初めは2人を一緒の部屋にしようとしたが、

猛獣の(ニャイト)檻の中に餌を(にゃのは)置くわけには行かないので、

2人は別々の部屋にすることが決まった。(2人の争いで、砲撃で部屋を壊されるのもいやだから)



2人のため前々から提案があった、使い魔や召喚獣らを専門に世話をするための部隊が新設された、ブリーダー隊である。

そのブリーダー隊の女性隊員と同じ部屋で寝泊りをしているが、寝室と言えば、三段式のカラーボックスを大きくしたもので、

一番上に、ペット売り場で売っている猫用の円形の寝床を少し大きくしたベットを置き、(猫の習性で丸くなって寝るのが良いから?)

二段目に、着替え、一番下に小物を入れる戸棚がある、立派な?寝室である。

にゃのはだけは危ないとの事で下に転落しても良い様にクッションが敷かれている。

2人とも寂しくなると女性隊員のベットにもぐりこんでくる時があるが、それはブリーダー隊の役得になる。

食事の手配とか風呂で洗うのも役目である(役得?)。




日々の訓練であるが、訓練の時はなのはの側にいてなのはの助手をしている。

「今日の訓練は回避訓練を行います、魔力弾に当たらないように、じゃあ、にゃのはお願いね」

隊員の中から悲鳴が起こる。

「いきなり難易度が高くなっている!」

「それは無理だ~」

「大丈夫にゃ、減らすにゃ2%ほど」

「小さい悪魔がいる!」

「白い悪魔よりひどい~!」




地獄の?訓練が終わり、昼休み。

手ごろな石の上で寝るにゃのは、そこに忍び寄る隊員、カメラでにゃのはのスカートの中を盗撮し始める。

それを、見つけて連絡をするものがいる。

「こちら、ブリーダー隊一号、不埒者発見、至急逮捕せよ」



そして午後の訓練。

「と、言う訳で、射撃訓練を行います、目標はこれ」

なのはは的に縛られた不埒者を指差す。

何故コイツをと言った顔をした隊員達。

「コイツは、にゃのはのスカートの中盗撮しました、これから罰を与えます」

それを聞いた隊員達の。

死気が、上がった。

殺る気が上がった。

攻撃力が上がった。

作戦名、ガンガン殺ろう。

そして訓練が始まる・・・・・・。

・・・・・・余りにも惨いので削除・・・・・・・。

そして、訓練も終わり皆隊舎に帰る、ゴミ屑になった一人の隊員を除いて。




まずは体を綺麗に、シャワー室にて。

「はい、にゃのはちゃん動かないで」

「其処、自分で洗えるにゃ」

「私にも洗わせて、独り占め酷い」

何時もの通りもみくちゃにされて、綺麗に磨き上げられたにゃのはは食堂に。



「ハーイ、アーンして」

「一人で食べれるにゃん」

「私もやりたい」

ここでも、もみくちゃにされ?、ちょっと疲れたにゃのはは隊員抱きかかえられて部屋にもどる。


寝巻きに着替えたにゃのはは、ベットに腰掛けた隊員の膝に飛び乗り、体を擦り付け甘える。

頭を撫でられ機嫌の良いにゃのは、そのうちにウトウトしはじめて、丸くなって眠りに入る。

隊員はにゃのはを起こさない様に、にゃのはのベットに運び毛布をかけて一言掛ける。

「おやすみなさい、にゃのは」


にゃのはの日常3終わり。


ちなみにニャイトは上空高く飛んでいる早期警戒管制艇(ゴット・アイ)に訓練の為寝泊り中。








[10202] 改 リリカルにゃのは 空の輪舞
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 22:41
     空の輪舞


フェイトは今日休みなので、ニャイトの居る偵察教育隊に顔を出しに行くことにした。

隊の門をくぐるとニャイトが飛びつき、フェイトの顔をペロペロと何度も舐める。

「久し振りにゃ、会いたかったにゃ、フェイトと2人で思い切り飛びたいにゃ!」

「ニャイトそんなに舐めないで、あ、胸に顔擦り付けないで」

少しもだえるフェイト、すると周りからシャッター音が聞こえる。

良く見ると、小型カメラや本格的な放送用カメラを向けている奴も居た。

「何なのー!?」

顔を赤く染めるフェイト。



すると教官が今日は飛行技能のために教本となる映像を撮るために用意している事を話し、

良かったら二人で飛んで見ないかと話を持ち掛ける。

「フェイトと思い切り飛び回りたいにゃ」

とニャイトは笑顔でフェイトを見る

フェイトはその答えの代わりに、デバイスを起動させる、そしてニャイトも。

「ニャルディッシュ起動にゃ」

2人ともバリアジャケット姿に変身する。

教官は二人に少し待てと身振りで止めると、マイクを取り出し教導隊全部に放送する。

「教導隊全員に告ぐ、ただいまより音速の戦乙女こと、

フェイト執務官と我が隊の誇る金色の光跡こと、ニャイト、

2人による模範空間機動演舞が始まる、各自見るように、以上」

頃合を見て教官が親指を上に向け、上にと言う仕草をすると、

その場から掻き消える2人。




上を見ると、すでに空高く舞い上がっている二人。

空で全ての装備をを取り払い、肌に密着した黒いバリアジャケットだけになるフェイト、

ニャイトもそれを見て、黒いレオタードだけになる。

2人とも後は風除けの流線型のバリアだけを見にまとい、急上昇する。

上に駆け上がるフェイトの周りをまとわり付きながら、らせん状に上昇するニャイト。

はるか高空まで上昇すると一転して下にと駆け下りる、

今度は逆にニャイトの周りをらせん状に舞い降りるフェイト。

地面に近くなると、2人は背を接触させるかのように合わせ空高く舞いあがり、

真横に離れるとすぐさまUターンして交差する。

交差して離れると、今度は相手の背後を取り合うドックファイトに移る。

その2人の後を飛行機雲が後を追いかける。

絡みつくようにして空に描かれる航跡雲。

後ろに付かれたフェイトの姿が不意に消える、高速機動中のソニックムーブだ、

そしてニャイトの後ろに現れる、しかしニャイトも消える。

お互いにソニックムーブや急機動による回避が、航跡として一筋の雲となり、空に幾何学模様を描きたてる。





下では、空戦に関する技能が取れない教導隊員がため息をつく、

俺もあんな風に空を自由に飛びたいと。

空戦のベテランも、ため息をつく、あの半分いや、三分の一でもあのように飛べたらと。

そしていよいよクライマックス、2人とも最大速度で大きく飛び回る。

下から見て居る人からは、姿は見えなくても、飛行機雲が描く航跡の速さから彼女達が高速で飛行しているのがわかる。

そして此方に向かって、高速で降りてくる手前でスピードを落とし、ふわっと着地する2人。

そして辺りに響き渡る拍手の嵐、それに対して周囲に向かって手を振る、2人の空の女神。





この様子は記録映像として編集され、空の輪舞と言う題名を付けられ、広報のため売られたがと飛ぶように売れたと言う。

一部は教習用に編集され、空での華麗なる機動の美しさは、実戦における生存率の高さや技能の高さに正比例すると言う文が添えられた、

学習用ビデオとして各地に送られて好評を博したと言う。



余談として本来これはある人物が売れるだろうと思って企画したのだが、(黒幕は狸)

直ぐにバレ、お話の上没収されて教導用に編集されたと言う話が。



お礼として、翌日までの休暇を貰ったニャイトは、フェイトの乗る時空艦にて、フェイトと泊まる。

眠るフェイトの胸に抱かれるように眠るニャイト。

翌日は船の出る夜まで、買い物やレストランでの食事、色々な所を周り遊ぶ二人。

そして夕方、お互いに自分の任務に就くために別れを惜しむ。

そして手を振りながら分かれる二人、次の再会を祈って。






[10202] 改 リリカルにゃのは 休暇 
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/29 22:45



            休日


今日は2人とも休みの日、朝隊舎の前で別れてそれぞれ目的地に向かう。

にゃのはは、にゃのは専用にデバイス製作課で作られた電動バイクに乗って出かける。

このバイクは魔力による充電も可能で、にゃのはの魔力なら丸一日乗っても大丈夫である。



にゃのははバイクに乗り軽快に飛ばすと、目的地を目指す。

しばらくして着いた所は前に餌をくれた総合卸会社の前。

その会社の受付の前で恥ずかしそうに、にゃのはは話す。

「前に食べ物分けてくれたから御礼に来たにゃ」

その言葉を聞いた、受付の女性職員は、放送を流す。

「あの白い服着たにゃんこが挨拶に来ました、関係部署の方は早く来てください、以上」(関係部署あるの?)

忽ちの内に人に囲まれるにゃは。

「居なくなったじゃないかと、心配下したわよ」

「いままでどこ行ってたんだ、にゃんこ」

「ほらお菓子」

「あ、抜け駆け禁止」

と言うわけで、もみくちゃにされるにゃのは、そこにその会社の会長さんが割ってはいる。

「にゃんこじゃないか、この所見なかったから死んだんじゃないかと皆、心配していたぞ」

「にゃのはと言う名前あるにゃ、心配かけてすまないにゃ」

「すまん、すまん、今どっかに飼われているのかい?」

にゃのはは、今教導隊で隊員としてがんばっている事を皆に話し、皆に一言。

「今まで食べ物くれてありがとう御座います」

お辞儀をして礼を言うにゃのは。




その後皆と話し合う、そこで会長さんが今度会社のポスター作るのでモデルになってくれないかと言うので、お礼にと受ける」

家電売り場をバックに大きな魚を持ったにゃのはの写っているポスターが作られ、

家電から生鮮食料までと言う文字が入ったにゃのはのポスターは、好評だった。

のちに、そこから隊の方に食べ物が一杯入った荷物が届けられ、隊の皆と一緒に食べたと言う。




一方にゃいとはある家の垣根の上に浮かび上がると一言。

「にゃーにゃー」

するとその家の縁側に座っていた老婆がにゃいとに気づき。

「おや、この所見かけなかったから心配してたわよ」

にゃいとは、老婆のいる縁側に降り。

「久し振りにゃ、会いたかったにゃ」

にゃいとは一人になった時、この家の婆さんに食べ物を貰っていたのである。

2人は、お茶菓子をたべながら話し合い、お婆さんの膝の上に乗り甘えるにゃいと、そのうちに眠くなり膝の上で寝るにゃいと。

午後の日溜りののどかな一日。

帰りにお菓子を貰い。

「又遊びに来るにゃ」

お辞儀をして、飛び立つにゃいと。



こうして2人の充実した休日は終わるのである。





[10202] 改 リリカルにゃのは ニャイトの基本設定にゃ
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/30 15:42
               


            ニャイトの基本設定にゃ

とりあえず、基本設定。

ニャイトは、フェイトの遺伝子と猫の遺伝子を掛け合わして作られた人と猫のハーフ。

外見、猫の耳、尻尾、目を持ち、にゃのはと同じく人と同じ骨格を持つ猫?。

大きさ、大きな猫ぐらい、後に大きくなる、全身金色の毛に覆われているが成長とともに面積は少なくなる。



デバイス、ニャルディッシュ、フェイトのデバイスと同じ、コアの色はオレンジ色、待機状態の時は、外側のみ黒。

魔力光、オレンジ色。

魔法。

攻撃魔法、今のところなし。

後にプラズマランチャー取得、筒状のものが三つニャイトの周りを付きまとい、(ファンネル?)

プラズマランサーと同じ弾を発射する、威力は同じ、弾速はかなり早い、但し誘導性能は無い。

C・R、猫走り、ソニックムーブのニャイト版、但し、移動距離周囲5メートルのみ、速度はフェイトを上回る。

空間機動能力は高く、にゃのはの濃密な弾幕防御をすり抜けて、にゃのはを押し倒せるのはニャイトだけである。

魔導師ランク。

空戦ランク、AAA+、空間高機動移動タイプ。

魔力、 AA+。

魔力量、二期のフェイトぐらい。

今の地位。

教導隊偵察班教育実習生、二等空士、魔導師ランク、、戦闘能力ないから今の所、総合空戦Aランク


        小話

にゃのはは久し振りに、スバルに会う。

ドアを開けて飛び込み。

「スバルにゃん~、ん!」

スバルの横に変な物が、半分耳が前に垂れ下がった犬耳の女の子?、尻尾を盛んに振っている。

「にゃのはこの子、私と犬の遺伝子掛け合わせて作られたらしいの」

その犬スバルは、伏せてスタートダシュの構えを取り、そしてにゃのはに向かって魔方陣の帯が伸びる。

スタート!、一直線に突っ込む犬スバル。

にゃのは逃げようとするがノタノタでは逃げる暇が無い、そして押し倒されるにゃのは。

ペロペロ、舐められるにゃのは、ペロペロ、更に舐める犬スバル、手足を使って撥ねよけようとするにゃのは、

しかし、力は犬スバルの方が強い、更にペロペロ、体中もペロペロと舐めまわされる。

すっかり体中を舐められ、息も絶え絶えのにゃのは、唾液だらけの体を起こし。

「にゃににゃの!」

そのにゃのはを又、押し倒しペロペロ舐めまわす犬スバル、助けを乞うためにスバルを見ると、

興奮した顔でビデオカメラを廻すスバルの姿が、その横では撮影技能を指導する人物が!。(黒幕は狸)

ペロペロと更に舐めまわされるにゃのは。

「にゃ~、にゃ~ん」




「はっ!」

起き上がり落ち着いた所で、周りを見るといつもの教導隊の中にある自分の部屋。

「いやな夢見たにゃ、夢でよかったにゃ」


夢落ち、正夢と・・・・・・・・?。




[10202] 改 リリカルにゃのは 今後
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/31 21:15

               今後


シャマルの診療室。

そこには、白い着物状の検査用の白衣を着た、にゃのはとニャイト、付き添いにスバルがいる。

「スバル久し振りにゃ、今度2人とも休みのに日、あれば二人で遊びたいにゃ」

「私も、フェイトと同じに休みが取れたにゃら良いのにゃ」

「にゃのはとニャイトも残念そうね、皆忙しいから」

そう言いながらにゃのはを膝の上に載せ、頭を撫ぜながらため息を付くスバル、しかし顔は笑顔である。

ニャイトがスバルの肩の上に乗り私もと、スバルに甘える。

和やかな雰囲気の中、シャマルが入ってくる。

「皆さん御待たせ、結果でたわよ」



そして、シャマルの口から結果報告が語られる。

研究所からのデーターとにゃのは達を詳しく調べた結果、間違って遺伝子を掛け合わせた割には障害がほとんど無いらしい。

今のところは遺伝子同士が共存しているが、今後年を取るほどにどちらかの遺伝子が優勢になり、猫か人の形になると。

猫の遺伝子が強いと、今のままの状態で大きさも十歳くらいの子供ぐらいまでは成長をし、少なくても三十年位の寿命はあるらしい。

人の遺伝子が強いと、人と変わらない形になるらしいと話してくれた。

にゃのはは考え込んでいたが、顔を上げシャマルに問う。

「子供生む事できるかにゃ」

「子供欲しいの?」

「今こうして生きているにゃ、でも私が生きた証として、女として、子孫を残したいにゃ」

少し雰囲気が暗くなるが、シャマルの説明でで少し明るくなる。

人の遺伝子が強ければ、子供を生む事が出来る可能性が高いとの調査結果を示し可能性が高い事を話し安心させる。

それを聞いて笑顔を取り戻すにゃのは、そして更なる疑問を問う。

「シャマルは結婚して子供生まないのかにゃ」

「私まだ相手居ないし、それに主より先に結婚できないわ」

そのシャマルの答えに対して、皆の反応と言えば。

「結婚無理にゃ」

「生涯独身にゃ」

「先に結婚したら、あれほっといて」

皆酷いこと言っているが、あれがあれだから!。




とある場所。

「ハックション、クション」

「主、如何しましたか、風邪でもひいたんですか」

「なんや、どっかで誰かが酷い話をしているみたいや」



今まで居た建物の前でにゃのは達はスバルと別れ隊舎に帰る。




そして、数日がたった。

「スバルさん面会です、受付の方までお越しください」

館内放送を聞いたスバルが、受付に行くと高町隊長が居た。

そしてにゃのはを、猫つかみにしてスバルの前に差し出し。

「隊で飼えなくなったから返す」

にゃのはは暗い顔をして。

「失敗したにゃ」

固まるスバル。

「一体何があったんです?」



どうやらトラブルがあったみたいだ。









[10202] 改 リリカルにゃのは 放逐
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/31 21:18
                

                  放逐


スバルは猫つかみにされて差し出されたにゃのはを、優しく受け取り、疑問を問う。

「一体何があったんですか?」

その問いに対して事情を話す、高町隊長。

その経緯はと言うと。




教導隊の隊員は皆強者揃いであり、気性が荒い人とか居るが教導隊員である誇りで規律は護られているが、

初めて入る新隊員、それも付属の教育学校(士官学校、幹部候補生を育てるための学校と思ってください)の、

若者達はそうでもない奴が居る。

ある日、その若者達が、にゃのはを取り囲み、スカートを捲り上げたり、髪の毛を引っ張ったりし、挙句の果てに、

パンツを脱がそうとした。

さすがに、にゃのはも嫌がって猫パンチ、叩かれた若者は怒ってにゃのはを殴る。

地面に落ちるにゃのは、シールドで防御したからたいしたことは無いのだが。

立ち上がり睨み付けるにゃのは、そこに浴びせられる罵声。

「化け物」

「出来損ない」

「作りもん」

浴びせられる罵声に、にゃのはは完全に怒り、彼らを演習場に連れて行き、決闘を申し込む。

負けたら裸でも何でもやってやると言う、にゃのはの言葉に笑いながら決闘をうける馬鹿者たち。

所詮最大でもランクAとAA+のにゃのはでは勝負は目に付いて決まっているが。

C&Aによる弾幕防御で吹き飛ばし、空を舞っている間にSBを何発も浴びせた挙句、魔法弾で吹き飛ばしながら、

器用に一箇所に集めた後は、全力全壊の、集めて集めてドッカンで吹き飛ばす。

後に残るは、大きなクレーターと死んではいないが、生きているようにも見えない馬鹿達。




それだけなら、それで終わっていたのだが、その馬鹿者達の親は管理局の上層部の有力者達ばかりだったから話はややこしい方に。

そんな危険動物は研究施設で解剖しろとか、保健所に持って行けとか、と言いながら圧力を掛ける。

リンディや八神隊長の働きかけで教導隊から、出ると言うことで何とか話をつけたと言う事らしい。

ニャイトについては、これ幸いとフェイトが引き取る事になり昨日連れて帰ったと言う。




「と言うわけでにゃのはは、貴方に懐いているから返す事にしたの」

スバルは、にゃのはを優しく撫でながら。

「お帰り、にゃのは」

「帰ったにゃ」

笑顔を取り戻す三人であった。



さてその後の教導隊といえば、あの和ませてくれる2人が居なくなった怒りはものすごく。

教育学校に教育免許を持っている凄腕の隊員を送り込み、戦闘訓練の時だけ、馬鹿者だけを集め、かわいがり、いや猫かわいがりとも言う。

高町隊長が来た時なんかは・・・・・・余りにも酷いので削除・・・・・・。

にゃのは達に対する猫可愛がりとは違うが、結局奴らは辞めるしかなかった。

親達が苦情を申し立てたが、能力のない奴は要らないと強引に押し切られるとそれ以上どうしょうも出来なかったという話である。



それからしばらく経って、にゃのはの元に面会者が来る。

あの馬鹿者達である。

聞く所によると、あの後どこの部隊も入れてくれないとの事だと。

それを聞いたにゃのはもさすがにかわいそうだと思い、ある提案をする。




その後、にゃのはが住んでいた林のある地域の山に近い川の傍で、悲鳴が響きわたる。

「当たらない、かすりもしない!」

「当たっても、滑ってダメージが!」

そして尾ひれの一撃で吹っ飛ぶ奴ら。

そこには、二メートルほどの身長を持ち筋肉隆々の大山椒魚が居た。(高さに尾ひれは入れてません、話にも、笑)

にゃのはは、山の主達が暇を持て余していると、前に聞いた事があるので、馬鹿者の精神修行をかねて、

ある提案をしたのである、それはそこに居るそれぞれの主に戦いを挑み、修行の成果を認めてもらうと言うものだった。

決まりは一つ接近戦のみだけ、そして奴らは今日も戦いを挑む。



そして、二ヶ月ほどして、大山椒魚のヤマオに修行の成果を認めてもらう事が出来た。

もちろん、一勝も出来なかったが、なにしろ陸戦ランクS相当の実力をもつヤマオだから。

もちろんこれで終わりではない、今度は全力全壊のスバルのパンチを受けて耐え切った熊のゴンザが相手だから。(S+)

その後には、草原の主である化け虎のタイザー(SS)、この一帯の幻の大主(SSS+)が控えているから。

馬鹿者たちの気持ちは一致した、帰りたいと、笑。

でも後が怖いから、帰るにも帰れない彼らだった。

もし逃げたら今度は、白い悪魔達が待ち構える長距離戦闘訓練の修行というリンチが。


南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。














[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝1
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/01 11:41
        リリカルにゃのは外伝1

(はかさき屋オンラインより許可をもらいクロス投稿開始)

          

とある平行宇宙、そこの一部隊に警報が鳴り響く。

「なんやて~!、ねこなのはと、いぬフェイトが、球形のロストロギアにじゃれついていたら発動して消えたやて!」




それから数日後、にゃのはの世界。

「ニャイト何か見つけた?」

フェイトは上空にいるニャイトに探査結果を聞く。

「此方ニャイト、探査したけど何も異常無しにゃ」

彼女らは、数日前ここら辺で異常な魔力反応が観測されたので、詳しく再調査している所である。

ふと、上空にいるニャイトが下にいるフェイトに近づく二匹の小動物の気配を捕らえる。

「近くに小動物いるにゃ」




連絡を受け、辺りを見ようとしたフェイトのマントが引っ張られる、後ろを見ると三毛猫がマントにしがみ付いていた。

その三毛猫を抱きかかえるようにダックスフンドもしがみ付いている。

その動物を下に降ろし、よく見てみると三毛猫のを顔は、なのはそっくりの顔をしていた、少し押しつぶした様な顔だが。

そしてダックスフンド?の方は黒地に手足の先と腹が白色の毛並みをしており、顔はフェイトそっくり?。

そして詳しく調べていくと首輪に名前が書かれており、ねこなのは、いぬフェイトと書かれている。

ニャイトが降りてくると、ねこなのはが気が付き、近寄り匂いを嗅いだ後、体を摺り寄せて甘える。




「にゃー、にゃー」

「人懐っこいにゃー」(猫懐っこい?)

すると興味がわいたのか、いぬフェイトも近寄りニャイトの顔を。ペロペロと舐める。

「うわー、くすぐったいにゃ~」

それを見て置いてけぼりにされたように感じたフェイトは、ポケットからバタークッキーを取り出し二匹に与える。

「はい、美味しわよ」

それを見て飛びつく二匹。

「にゃー、にゃぐ、にゃぐ」

「わん、わぐ、ぱく」

食べ終わるともっとくれと催促する二匹+一匹?、それに慌てるフェイト。

「ニャイトあんた食べたばかりでしょう!」



「腹減っているみたいにゃ」

「うーん、首輪があるから近くで飼っているんじゃないの」

「それはないにゃ、十キロ四方に人いないにゃ、それに近い人家まで十五キロあるにゃ」

どうしょうかと首を捻るフェイト。

「多分捨てられたにゃ、このままでは餓死するにゃ、保護するにゃ」

かわいそうなので、保護をすることにし、二匹を、抱き上げ車まで飛んで運ぶ。

「どこに連れて行くにゃ」

「この子らの健康状態とか見なければならないから、あそこね、あそこならこの子秘密に出来るから」

「あ、あそこにゃ」




二時間ほどして着いた所は、教導隊内のブリーダー隊。

「よっぽどおなかが空いてたらしくて、勢いよく食べるに二匹、満足した二匹を洗い綺麗になった所で健康診断。

一応異常無しと聞いて、これから如何するか考え込むフェイト、そこに入ってくる八神隊長。

「かわいいやんけ、ほれほれ」

人差し指をねこなのはの口先に持っていくと、匂いを嗅ぎ、ぺロリと舐めそしてガブリ。

「痛いやんけ、可愛い顔して凶暴やんけ、同じ顔した人と同じで凶暴や」

いつの間にか来ていたなのはは、ねこなのはの顔をみて、

「私に似ている、そう私凶暴なの、八神隊長お話したいんですけど」

「なのはちゃん、笑顔がまぶしい位怖いんだけど、ところで、無理に話し変えたいけど、この二匹どうするの」

考え込む三人。

結局、飼い主が決まるまでブリーダー隊に一時預ける事になったのである。


続くよ。

ねこなのは、いぬフェイトについては下記参考


http://hakasakiya.blog23.fc2.com/   (はかさき屋オンライン)

上はパソコンですが、pixiv(ピクシブ)で『こひのれ』で検索すれば携帯で見れます。








[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝2
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/01 11:46

                惨劇
                

ブリーダー隊のある部屋の中。

今、ザフィーラ は困っていた。

健康診断を受けたのは良いが、同じく健康診断を受けたにゃのはが背中に乗り、硬そうでそれほどでないザフィーラの、

体毛の感触を丁度良いベットとして寝ている。

ねこなのはも、ザフィーラの腹の方で気持ち良さそうに丸く寝ている。

「動けん!」

それに追い討ちをかけるように、いぬフェイトが親愛の情を込めてペロペロと顔を舐める。

他に助けを求めようにも、ブリーダー隊の面々はカメラを構えいたるところから撮っている。

中には、動くなと書かれたカンペを見せている隊員もいた。(黒幕は狸)




結局開放されたのは、スバルがにゃのはを引き取りに来た一時間後だった。

そのとき一緒に来ていたティアナが、ねこなのはに気づき、頭を撫ぜる。

「高町隊長にそっくりの顔をしているのね、顔軟らかい結構のびるのね」

軟らかいねこなのはの頬を引っ張るティアナ、いやそうな鳴声を立てるねこなのは、更に引っ張っているティアナに、

声を掛ける人物がいた。

「あの事根に持っているのかな、それでねこなのはいじめているのかな」

ティアナが後ろを見ると後ろに般若が後ろに浮き出ている高町隊長の姿が!。

「私はただ、触っていただけでいじめて・・・・・高町隊長~」

高町隊長に襟首を掴まれて、引きずられて行くティアナ。




それを見ていたスバルは、私は関係ないとにゃのはと遊んでいたが、いぬフェイトと目が合い、いぬフェイトはスバルに近寄り、

スバルの顔をペロペロと舐め回す。

「人懐っこい犬ね、何も考えていないみたいに人に飛びつくのもしかしてバカ犬?、そういえフェイトさんがダレると、この顔に?」

その考えに笑いをこらえているスバルに密かに忍び寄る影が。

「スバル誰がダレていると言うのかな?」

「あ、フェイト隊長、私はただ・・プッ・・・」

思わず吹き出したスバル。

それを見て死んだような魚の眼をしたフェイトは、スバルを引きずって高町隊長のところに。


「ティアナ~~」

スバルの前でバインドされ今まさにSLBの標的にされるティアナ。

叫んでいるスバルの後ろに、斬馬刀を構えたフェイト。

・・・・・・・・余りにも残酷シーンなので検閲・・・・・・・・・・・。



余りにも仕事が忙しくて、気分がハイになっていたとはいえ、やりすぎのため、始末書の山に埋もれるバカ隊長2人、涙。



その頃並行宇宙のある場所で。

「ハヤテ、ねこなのはといぬフェイトの飛ばされた場所わかったって」

「ナノハ、捜しに行くよ」

ねこなのは、いぬフェイト大捜索作戦開始?。







[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝3
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/01 11:49






                        ごろ寝


八神隊長の部屋。

書類作成書きに忙しいはやてであった。

何人かの職員が出入りして書類を置いていく。

その出入りにまぎれて、お客さんが一匹?。

「ニャーン」

その鳴声に気づいたはやては、鳴声のする方向を見るとねこなのはが此方を見ていた。

「お前、迷子か」

「ニャーン」



はやては、ねこなのはに近寄り、この間噛まれた指を差し出し。

「この凶暴猫、この間お前に噛まれた指や」

ねこなのはは、差し出された指をペロペロ舐める。

「くすぐったいやんけ、今度は噛まんでや」

はやては、立ち上がり皿に牛乳を入れてねこなのはの前に差し出し。

「ほらお飲み」

「ニャーン」

牛乳を飲んでるねこなのはをみていた、はやては疲れたのかソファに横になる。

牛乳を飲み終わったねこなのはは、はやてのいるソファに飛び乗り、はやての腹の上で足踏みを始める。

「それはアカン、腹はやめてや胸なら良いよ」

よほど踏み心地が良いのか(確かに踏み心地はいいらしい)しばらく足踏みを続けていたねこなのはだったが、はやてに頭を撫でられるとゴロゴロと喉を鳴らし、

その内に二匹とも?眠りに入る。



「ここから?」

「確かに、魔力認証チップの反応があるのはここからなの」

はやての部屋の前にいるのはブリーダー隊の2人。

「ブリーダー隊入ります」

はやての部屋に入った二人が見たのは、寝ているはやてとねこなのは。

2人に一緒について来たいぬフェイトは、ねこなのはを見つけるとソファに飛び乗り、

ねこなのはが、寝ている事を見ると自分もはやての頭の方で眠る。

二匹と一人が寝ている部屋の机の上に、起きたら連絡をください、ブリーダー隊よりと書かれた紙が残されていた。

もちろんその映像を撮るのを忘れずに。(題名、親狸と眠る子猫と子犬)



その頃、ブリーダー隊の他の隊員が話し合っていた。

「その魔力認証チップがどうして不思議なの」

「私が調べたんだけど、あの認証チップ管理局で前に作られて倉庫に置いていた物と同じなの、それだけじゃなくてそのタグについているプログラムまで同じなの」

「まさか、平行世界?」

「同じ人がいるとか?」

「白い悪魔もいたりして」

「もしかしてコチラに来たりして?」

「最悪ねもし犯罪者が現れたら、犯罪者の方が、笑」

「SLBの二段撃ち?、南無阿弥陀」


(最悪で済めば良いが、笑)




[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝4
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/06 22:12
                

                 対決

スバルとにゃのはの部屋。

「にゃのは、風呂入るよ」

「風呂入るにゃ」

風呂に入り、スバルはにゃのはを洗う、にゃのははスバルの背中を背伸びしてタオルで洗う。

そして風呂から上がり、にゃのはに寝巻きを着せるスバル、その時着せているスバルが首を捻る。

「ボタンが掛けずらいな、もしかしてにゃのは、太ったんじゃないの?」

「ニャ?」

「大きくなったのかな?」

「ニャ?、大きくなった?」

寝室に着くと、スバルはにゃのはと始めてあった時の写真を探し出し、今と比べる。

「昔は、私の腰からこの位だったから、十センチぐらい背が伸びたかな?」

「伸びたのにゃ?」

「にゃのは服きつくない?」

「そう言えば、すこし動きずらいかにゃ」

「明日、シャマル先生の所に行って見てもらうかな、その後服買いに行こう」

「うん、にゃ!」

そしてスバルに抱かれて眠るにゃのは。





翌日、シャマルの診療所にて。

にゃのはの身体計測が行われ、確かに成長が早いとの結果がで、人間の方の遺伝子が強くなっているかもしれないとの、

診察結果を受け、ブリーダー隊にも診断結果データーを送る、

ついでにニャイトにも身体検査をするから、こちらに来るように連絡をする。

「にゃのはちゃん、ブリーダー隊に新しい制服用意出来ているから後で取りに行ってね」

「判ったにゃ、スバルと買い物行った後、取りに行くにゃ」

「それからスバルちゃん今度は貴方の精密検査ね、丁度一月後だからにゃのはと一緒に来てね」

「はいわかりました」

シャマルは診断書をスバル達に渡し、ついでにと自分用のお菓子を買ってくるようにスバルに頼む。

そしてスバルたちは診断書を受けとると、診療所を後にして、町に買い物をしに出かける。






2人は商店街に着くと適当な店がないかと探し始めた。

スバルは端末を操作して店の場所を探す。

にゃのはが何かを見つけたらしくスバルの服を引っ張る。

「何にゃのは?」

「あそこに隊長達がいるにゃ」

にゃのはに言われた方向を見ると、八神、高町、フェイト隊長達がそこにいた。

「隊長達なにかうろうろしている様子ね、なにか探しているのかしら」

「挨拶に行くにゃ」

スバルはすぐに、隊長たちの方に向かって歩き出す。




「隊長こんにちは、、三人そろって買い物ですか?、私この辺りには詳しいので案内しましょうか?」

「スバル貴方、何故此処に」

高町隊長の問いに答えるスバル。

「にゃのはの普段着を買いに来たんです、成長が早くて今までの服が着れなくなったので買いに来たんですが」

にゃのはがスバルの横から顔を出し隊長に挨拶をする。

「こんにちわにゃ」

「スバル何、その生き物は?」

「高町隊長にゃのはの事忘れたんですか?、フェイト隊長なにか言ってください」

フェイト隊長も慌てた様子を見せる。

首をかしげながら他の隊長の様子もおかしいと感じたスバルは、隊長たちに問いを掛ける。

にゃのはを抱き上げながら。

「この子の他にもう一人いますが、名前いえますか」

そういいながら、バリアジャケットをまとい、戦闘の構えを取るスバル。

にゃのはも構えを取ろうとした瞬間、バインドに捕まる。

「しまったにゃ」

それに気を取られたスバルの首筋に当たるバルディッシュの鎌状の刃の部分。

「ごめんね、そのまま大人しくしてくれない?」

スバルの首筋に刃を当てながら、バインドを掛けていくフェイト。

バインドに縛られて横わたる二人。





その時、三人に向かって放たれる魔力弾、それをシールドで防いでいる間に目の前から消えるスバルとニャイト。

「高町隊長、二人は助けたわよ」

いつの間にかセインにディープダイバーで助けられた二人。

その前には、高町隊長とフェイト隊長が。

「高町隊長とフェイト隊長が2人?」

驚くスバル。







[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝5 
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/06 22:16
                                      遭遇


話は少し戻る。

ねこなのは世界。

「ユーノ君、あれについて何かわかった?」

「あの丸いロストロギアは、飛ばし玉と言う名前が付いていて、周りの魔力を自然に集めてそれがある一定量を超えると、

周りの物体を平行世界に飛ばすといったある意味では厄介なロストロギアです」

はやてはその飛ばし玉についてのデーターをみながら。

「なんや厄介なロストロギヤやな、でも飛ばされた場所についての座標は飛ばし玉に記録されているという事か」

「今コチラでその座標について転送のため調整をしている所で明日にでもそこに飛ぶ事が出来ると思いますが」

「ありがとうな、これでなこなのは、いぬフェイト探しにいける、よし!」

ハヤテは横にいる、ナノハとフェイトを見て決断を下す。

「いくよ~、うちら三人で二匹をさがすよ~」


翌日、

特別に調整された転送装置の前に立つ隊長格の三人。

「座標固定しました、いつでも行けます」

オペレーターの声を聞くとそれぞれ自分の持ち物の確認をし始める。

「ナノハ、魔力認証チップ探査機持った?」

「もちろん、これがないと二匹とも探す事が難しくなるから」

持ち物の最終確認をした三人は転送装置の上に立ち。

「いくよー」

「猫なのは待っててね、今行くから」

「いぬフェイト無事にね」

そしてハヤテが命を発する。

「転送開始や」

そして転送装置から消える三人」






コチラの世界。

転送でこちらの世界に着いたあちらの世界の三人は、首を傾げていた。

「ハヤテ、座標間違えたの?」

「フェイトちゃん、確かにいこれでいいはずなんや」

「魔力認証チップに反応あるよ」

「え、本当」

フェイトは周りを見渡し、考え込む。

「でも此処はどう見てもミッドの商店街よ」

「わけがわからんなー」

これからどうするか各自で悩む三人であったが、そこに声を掛ける人物が居た。




「隊長こんにちは・・・・・」

スバルと確認したナノハだったが、スバルに抱かれている小動物を見て驚く。

自分とにたような顔していて、猫耳と尻尾が付いた幼女を見て首を傾げる。

何回かのやりとりの後。

スバルがBJをまとい、戦闘体勢を取り出したのを見て、先に動いたのはハヤテ。

スバルにバインドを掛けもう一匹にも?掛ける。

それをフェイトとナノハが押さえつけ、落ち着いたところで三人は今後のことを話しあうが、

ふと捕まえた二人の方を見ると、姿が消えていた。

その三人の前に、自分と同じ姿をした人物が現れて驚き、急いで戦闘態勢に入る。




そして今に至る

その場に漂う緊張。

そのとき一人の人物が間に入る。

ブリーダー隊の隊長の山下良子である。



良子はねこなのはといぬフェイトが付けていた首輪に付いている魔力認証チップを調べているとチップが反応を見せたので調べていたら、

チップに信号を発している機械があることがわかり、座標を調べて特別に転送してもらう許可を取りに行くとそこに居た隊長達も行くと言う事になったのである。




良子は手にした首輪をあちらの世界の三人に見せ、問いかける。

「パスワードは?」

あちらのナノハはそれを見て、あわてて自分の持ち物から魔力認証チップ探査機を取り出し、急いで操作してボタンを押す。

すると、良子の持つ首輪が光る、それを確認した良子はにこりと笑い。

「ようこそ、ねこなのはといぬフェイトの飼い主さん」

それを聞いて驚くコチラの世界の面々。

これが平行世界の始めての出会いであった。




[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝6
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/11 20:46
                
 死亡確定(犯人が?)

ミッドの一等地にあるなのはの部屋。

今此処に当事者達が集まっている。

さすがに隊長陣が2人いるのを他の隊員に見られるのは不味いという事で、此処に集まったのである。

居るのは、あちらと此方の隊長三人二組、ブリーダーさん隊、スバル、にゃのは、ニャイト、いぬフェイト、ねこなのはである。

まずは。お互いに挨拶をする。

「すると、ねこなのはといぬフェイトの飼い主があんたらで、飛ばし玉と言うロストロギアの発動であの二匹が此方の世界に、

飛ばされたと言う事でいいんか」

「ハイ、その通りです、初めはどうしょうかと思いましたが幸い飛ばし玉に残っていた座標を元に此処に転送したわけです」

此方の八神隊長とあちらのフェイト隊長の話し合いの間他のメンバーは雑談していた。





「ねこなのは,こちら,こちら」

「こっちが飼い主よ」

2人のなのはに呼ばれて戸惑うねこなのは。

ふと何か思いついてねこなのはは、2人のなのはの腹をつつく。

「ねこなのはくすぐったい」




つつき応えが良い(オブラートに包んだいいかたです、笑)ナノハの方の膝に乗り甘える。

ねこなのはを優しく撫でるあちらのナノハを見ているコチラのなのはは自分のわき腹をつまんで見て・・・・冷や汗を流す。

その一部始終を見ながらいかにも旨そうなケーキを出す笑顔のコチラのフェイト。

「皆さん此処で一服しませんか」



皆が席に着くと、なのは2人のところにはケーキが無い。

「フェイトちゃん、私のは」

なのはの問いに、コチラのフェイトは笑いながら。

「太るよ」

その余りにも酷い言葉に2人のなのはは。

「黒い悪魔」

「鬼がここに居る」




そういいながら良く見ると2人のはやての所にはちゃんとケーキが置いてあるのを見てあちらのナノハがなんでと非難する。

それを聞いていたスバルが口を滑らせる。

「今更手遅れだからじゃないから?」

それを聞いたコチラのはやてが。

「あちらの自分ほど太っていないやんけ」

確かにあちらのハヤテは、ボスと言われても違和感が無いけどコチラのはやても!、笑。

外野から声が飛ぶ。

「五十歩百歩」

「目くそ鼻くそを笑う」

「元が同じだから」

「どちらも人より太っているとかなと聞かれたら」





頭にきたコチラのはやてが、あちらのフェイトの腹を触る。

「お、腹がわれてる」

2人のフェイトは引き締まった体つきをしているのであった。

「私たちの仕事かなり忙しくて重労働だから、誰かさんが動かないから書類書きとかで忙しいから」

あちらのフェイトの話を聞いたコチラのフェイトも話す。

「ただでも忙しいのに、誰かさんがよく訓練施設壊すから後始末とか、事件のとき誰かさんがやりすぎるから、瓦礫に埋れた犯人の救助とかあるから」

何も言い返しが出来ない四人の隊長。





その笑いの話し合いの中事件は起こる。

いきなり、部屋に爆風が襲い掛かる。

咄嗟の為、完全に防御ができず、他の三匹をかばったにゃのはは頭から血を流し膝を付く。

外から声がする。

なのは達を襲った犯人で、SSSクラスの力を持ちこの間なのは達に組織を潰されたボスである。

「われは、グラント、ロストロギアの中でも最強の女神の盾を手に入れた、高町お前の砲撃など怖くない」

にゃのはの怪我をスバルに任して、怒り心頭の隊長達。

グラントに向かって言い放つはやて。

「あかん、死亡フラグやで」

「何?」

そういいながら倍になった隊長達をみて驚くグラント。



次は激闘編(一方的な?)です。

一部名前変更、あちら、ハヤテ、ナノハ。
       コチラ、はやて、なのは。




[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝7
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/11 20:48

               


                レアスキル


戦いに備え後方に距離を置くグラント。

部屋から飛び出す隊長達。

様子見ということで高町隊長2人の砲撃が発射されるも、グラントの持つ盾により手前で消滅する。

その様子を観察していた八神隊長は盾の持つ能力を分析するも、冷や汗をかく。

「あかん、分析したんやけど、SLB同時発射でもぶち抜けんかも」

「でも、六人同時なら」

殺る気満々の高町隊長がそう言うと、あちらのナノハが頷く。

「かんべんな、非殺傷攻撃による初めての死亡例になるげどかんべんな」

はやての物騒な言葉を聞きいた、グラントは冷や汗を流し思わず距離を置く。

お互いに今にでも攻撃をすることが出来る状態の中、いつの間にかグラントの横に立つ女性が。



グラントはその女性の方に振り返り。

「お前は誰だ」

「私はブリーダー隊の隊長の山下良子と言います、うちの子に怪我さてた償いをしてもらおうかしら」

少ししか感じられない魔力の大きさを感じ取り、グラントは馬鹿にしたように言う

「お前がか、この俺をどうしょうと言うのかな、その言葉笑い話にしか聞こえんな~」

その時、部屋から飛び出だしてきた、にゃのはとニャイトはその場面を見て。

「あの男終わったにゃ」

「良子の間合いにゃ」

二匹の言葉に首を傾げる隊長達。

「良子じゃ危ないのじゃないの?」

「まあ良いから見てるにゃ」




良子が拳を振り上げグラントに殴りかかる。

グラントはその非力な攻撃を馬鹿にして良子の拳を体で受け止める。

良子の非力な拳ではバリアジャケットによって何のダメージ与える事が出来ないように思えたが。

グラントの顔にめり込む良子の拳。

シールドで防げると思っていたグラントは拳によるダメージより精神的なダメージが大きかった。

「馬鹿な、シールドで防いだはずなのに!」

さすがに歴戦の勇士、すぐさま落ち着きを取り戻しバインドを良子に架ける。

バインドに捕まり身動きが出来無くなった良子を見て、にやりと笑うグラント。

「捕まえた、これで何も出来ないだろう」

そう言いながら、油断して近づいてきたグラントに対して、良子はバインドなど無かったようにバインドから抜け出し前蹴りを放つ。

その蹴りを油断をしていたグラントは股間に受けてしまい股間を押さえ膝を着く。


その様子を見ていたにゃのは隊長達に向かって説明をする。

「良子さんの持つレアスキルにゃ」

「レアスキル?」

「良子さんの前じゃ防御系や結界系の魔法聞かないにゃ」




良子の持つレアスキルとは、相手の魔力による防御を無視して攻撃を与える事ができると言う物である。

別名メタル殺しとも言われている。

この能力のため今の仕事をしているのである、何故かと言えば使い魔が興奮したり怪我をしたとき取り押さえるためである。

その動物等によりシールドを張られ、普通の人が取り押さえる事が出来なくても、彼女なら難なく近寄り取り押さえる事が出来るのである。

他にシールドを無視するだけでなく、似たような構成をしているバインド関係の魔法も彼女には効かないのである。

それに結界なども良子には空気が如く通り抜けることが出来るのである。

その説明を聞いていた高町隊長は、そう言えばと、にゃのはが悪戯を捕まらない様にシールドを張りながら逃げていたのを、

何なく猫掴みして捕まえていたのを思いだした。




その説明を聞いている内に、復活するグラント。

「このアマ、ふざけた事をしやがって、ぶっ殺してやる」

再び対峙する2人。



次回、第二ラウンド始まります。






[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝8
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/11 20:53








                 横取り



グラントが良子に殴りかかるが、それをかわした良子の蹴りが盾を持っている方の肘の関節に当たり、グラントが後退する。

グラントは盾が邪魔とばかりと投げ捨て、魔法で形作られた大きな斧を振り下ろす。

良子はそれを掻い潜りグラントの腹に肘打ちを当てる、それによりよろめくグラント。

しかし女性の力では軽いダメージしか与える事が出来ず、すぐさま斧を振り回すグラント。

その斧が良子に当たる寸前に良子の前にシールドが張られ、高町隊長の固い防御でも持ちこたえるのが辛い攻撃をしっかりと受け止める。

良く見るといつの間にかグラントの投げ捨てた女神の盾を装備した良子の姿がある。

連続で殴りかかるが、女神の盾の防御によって良子には何もダメージが無い。





その様子を見ていたニャイトは言い放つ。

「良子、遊んでるにゃ」

「からかっているにゃ」

と、にゃのはも笑って言う。

それに対して高町隊長が問う。

「たしかに、あの盾使えば防げるけど、魔力の消耗も激しいじゃないのかしら、それに彼女の力じゃ倒す事が難しいじゃないのかしら」

「盾使っているのは遊びにゃ、本当なら初めに殴った後瞬殺にゃ」




グラントと良子はお互いににらみ合っているが。

「このアマ、人の持っている盾を横取りしやがって」

「判ったわよ、これもう使わないから」

そう言うと良子は手にした盾を下に置き構える。

「馬鹿めこれでお前はおしまいだ」

グラントはそう言いながら斧を振り上げる。

「確かにお終いね、あなたが」

そう言い切った良子の姿が消える。

グラントは背後に斧を振り回すが何も手ごたえが無い、その時に首筋に軽い痛みが走る。

気が付くと目の前に良子が手に高圧浸透型の注射器を構えていた。



フェイトはその一部始終をみてあることを思い出した。

良子の高速移動魔法、『煌き』の特徴を。

前、ニャイトが悪戯をしてそれを叱るために追いかけたが中々捕まえる事が出来なくて、半ば諦めていた時良子の傍を通った瞬間、

猫掴みされて捕まったのを思い出した。

彼女の『煌き』自体のスピードはフェイトのスピードと比べると必ずしくも速いといえないが相手の動きを読む正確さが違うのである。

後でニャイトが語った話によると良子の間合いに入って時点で逃げる事を諦めたと言う。

シグナムが良子と模擬戦をしたとき良子の高速移動によりかする事もできなかったと言う話もある。




二人の戦いに戻ると。

グラントは斧を振り上げようとするが、その魔法で作った斧が先から消えていく、それと同時に膝を着く。

「何をした」

「私らの仕事では魔法を使って暴れる動物が居るからこれを使うの」

良子は手にした注射器を見せながら話を続ける。

「これは、リンカーコアと体との繋がりを無くすもので、早い話魔法が使えなくなるの、そして体の動きを制御する薬もはいっているのよ」

「畜生、このアマ」

「さて、貴方しつけが必要ね、私達はしつけるのが旨いから」

そう言いながら手に棘の付いたメリケンサックを嵌める、その周りにいつの間にか釘バットや鉄パイプを手にしたブリーダー隊の面々がいた。

「それしつけと違う、しつけじゃない」

そう言いながら喚くグラントを引き摺りながら物陰に引っ張りこむブリーダー隊。




それを見て冷や汗を流す隊長陣、普段どんなしつけしているのかなと思っているとおびえた声が。

「しつけ怖い、怖い」

と言いながら物陰に隠れているにゃのはが居た、どうやらトラウマになっているて居るようだ、そしてもう一人。

「モウシマセン、モウシマセン」

棒読みで呟いているニャイトの姿が。




嫌な雰囲気のなかブリーダー隊が早くも帰ってきた。

それに対して高町隊長が問う。

「グラントはどうしたの」

「罪滅ぼしのため管理局で働かせるからと言ってもっていかれたの」

それを聞いた皆が怒り出す。

それをなだめながら、良子は文句があるなら此処に来いとその人物が示した座標を教える。

「不抱けた事をやるじゃないか、皆行くよ」

八神隊長の掛け声に対して皆が手を上げる。




皆が転送した後。

良子が呟く。

「身から出た錆か」

と、謎めいた言葉を。




さて転送した場所で何があるのか。






[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝9
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/11 20:58



  



                謎の男

転送したのは隊長三人二組、スバル、ニャイト。にゃのはのメンバー。

その場所は薄暗い場所。

戦闘意欲も露わに戦闘隊形を取る。

その彼女の前に仮面を被った男が一人立ちはだかる。

その不気味な男に向かってフェイトは問う。

「貴方ですか、あの犯罪者を連れ去ったのは」

フェイトの問いに男は何も答えず、代わりに背後に居る部下に指示をしてある男をなのは達の前に投げ出す。

投げ出された男の顔を見て驚くメンバー。

それは頬が痩せ落ち疲れ果てたクロノ提督だったからだ。





「クロノ、しっかりして何が」

「アカン、此処で死んだらアカン」

「お兄ちゃん、しっかりして」

皆の言葉に対してクロノは一言。

「皆逃げろここは危険だ!」

それだけを言うとクロノは崩れ落ちる。

「お兄ちゃん、しっかりして」

クロノの体を抱きかかえ泣き叫ぶフェイト。

仮面の男をにらみ付け、デバイスを構える高町隊長。





その仮面の男の背後から呪いの言葉が聞こえる。

「この恨み晴らさずには!」

「お前たちの所為で俺達は地獄の日々を送っている、何故俺達が苦しまなければならないんだ!」

「お前達も俺達と同じ地獄に送ってやる!」

「うらめしや~」

「俺の幸せな時を返せ!」

その言葉の発せられる場所に見えるは、ぎらぎらと輝く赤い目の光。

その場所の薄暗さに慣れた目に映るは青白い顔して疲れきったように歩く死人?。

「ゾンビや、お化けやでー」

八神隊長の言葉に、思わず後ずさりするメンバー。





「犯罪者を渡さないなら実力行使します」

怯みながら言い放つ高町隊長に対して、仮面の男は言い放つ。

「残念ながら彼は我々の役に立つ男だ、君達に引き渡すわけには行かない」

背後からの声も恨みの篭った度合が高くなり。

「お前達も此処で地獄を見ろ!」

「我々と同じにしてやる」

「初めは痛いがその内に何も感じ無くなるから、ハッハハハ」

「お前たちの所為で俺達は」

「俺たちと同じにならないか、ハッハッハ」



 
更なる緊張状態が高まる、そのころ元の場所では。

ブリーダー隊の山下隊長と部下達が話し合っていた。

「隊長あれで良いんですか?」

「仕方が無いは、彼女達が悪いんだから」

「でもあそこは、地獄だと聞いていますが」

それに対して他の隊員が話す。

「私あそこの門番と話をしたことがあるんですが、此処半年誰も外に出たことが無いと言う話聞いたんですが」

「それ本当?」

「拉致されて運び込まれるのは見たと言うんですが、外出したのは一人も居ないと!」

「そこまでひどい所なの?」

「別名なのまたぎといわれているの」

「なのまたぎ?、何それ」

「管理局の白い悪魔と言われた高町隊長も思わずまたぐと言う噂が立っているから」

その場に居た全員が思わずあそこには行きたくないと思った。




さて元に戻って。

仮面の男とのにらみ合いが続く中、にゃのはが思いついたように、仮面の男に向かって近づいていく。

「危ないにゃのは」

「行かないで」

警告の声を無視して仮面の男の目の前まで来るとにゃのはは仮面の男に向かって挨拶する。

「久し振りにゃ、ここんと頃会ってにゃいからにゃー」

「此方こそ久し振りにゃのは」

そう言いながら、にゃのはの頭を優しく撫でる仮面の男、そして仮面を外して素顔を皆に見せる

その素顔を見た隊長達は皆驚く。

「何であんたがこんなことするんや~」

「貴方が何故」

「まさかあなたが?」

「何でこんなひどいことを?」

果たして男の正体は?。


次回、隊長達地獄偏?




[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝10
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/15 22:48

                     天国と地獄


仮面を外した男の顔を見た皆は驚きの声を上げる。

「ユーノ君、あんたが何故」

「あんたやったんか」

「ユーノ書記長貴方が何故」

ユーノはそれに答えず指を鳴らすと部屋に明かりが点く。

「此処は無限書庫!」

フェイトは驚きの声を上げる。

フェイトの驚きは此処が無限書庫だと思わなかったからである。

示された座標は無限書庫と関係ない地点だったからだ。

実はその時点で無限書庫の転送トラップがそこに置かれており、示された座標に転送したとき気付かれないように再転送させられたのである。

其処は広い空間そして奥の方はこのタイプの施設ではありえない奥行きを見せ、奥の方は霞が掛かったようになっている。

そして、ゾンビもどきと見えたのは憔悴し疲れはて何時倒れても可笑しくない無限書庫職員だったのである。






高町隊長は怒りを隠し、ユーノに対して質問をする。

「何故あの犯罪者を横取りしたの!」

「あの男の持つレアスキルが我々に役立つ事が判ってね、それで無理やりにね、でも上層部には話をつけているからね」

フェイトが怒りを隠さずにユーノを問い詰める。

「確かに上の承認を貰ったなら私達は何も出来ませんが、何故こんなふうに拉致をしたのですか?」

「確かに本当なら彼が逮捕された後、後日正式な手続きをして貰い受けるんだけどね」

それならば何故と言う顔をしている皆を見ながらユーノは話を続ける。

「あの男に関しては我々も監視をしていたんだが、丁度君達が集まって居るのを見て彼を無理やり拉致をしたと言うわけだ」

その言葉に疑問を感じて八神隊長が。

「何故やねん、うちらに何か用やんか?」

「あの男を連れ去り此処の座標を教えたら、怒りに燃えている君達のことだ何も考えなく此処に転送するだろうと思ってね」

それを聞いた高町隊長は嫌な予感をし。

「何故そんなことするのかな」

「こうでもしなければ此処に来ないだろう、君達」




その言葉を聞いてここに居てはダメだと、幾多の戦いを渡り歩いて来た高町隊長の中の生存本能が警鐘を鳴らす。

咄嗟に危機感を募らせた高町隊長が叫ぶ。

「全員此処から脱出!」

それにたいしてユーノの冷たい言葉が響き渡る。

「此処は管理局最大の防御力を持っていて、結界が有るから転送は無理だよ」

ユーノの言う通り足元に浮かび上がった転送プログラムが忽ちの内に霧のように掻き消える。

それから実力行使しても無駄からね、もし間違ってこの施設や本などに被害を与えることがあると始末書だけじゃすまないからね」

「ユーノ君何がしたいの」

「だだ君達にここで我々の仕事の手伝いをして貰いたいだけだが、ただ強制労働と言う名の元にね」

「ユーノ私が何したんや」

「八神部隊長、あんたは其方で調べる事が出来る情報まで此方に押し付けて職員がどれだけ迷惑したと思っているんですか」

そのユーノの背後から声が。

「狸の所為で俺の休暇が!」

「眠りたい、丸一日」

その恨みの声に思わず後ずさりする八神。

「それに高町、フェイト2人とも休みたいと言ってその前に壊した模擬訓練所の始末書や他の破壊した施設の始末書押し付けたね」

「有罪確定」

「何度目だ!」

「俺だって休みたい」



その様子を見ていた平行世界ののメンバーが。

「うちら帰って良いやろう、関係ないから」

「帰って、飯食いたいからなの」

それを聞いたユーノはこめかみに青筋を浮かべ厳しい言葉を放つ。

「実は、平行世界との通信が通じてアチラの無限書庫と色々話をしたんだが、其処で君達の事が話題に上がっていてね。

なのはとフェイト2人はイチャイチャしたいからと言って書類を全部部下に押し付けたと言う告発があってね君達も強制労働ね」

「俺だって彼女とイチャイチャしたい」

「確実に完璧な有罪!」

恨みの声が高くなる。

「それとはやて、君はダレダレしていて、ヴィータに全て書類を書かせていたね」

「幼女を扱き使うな」

「だから腹が出るんだ」

「アチラのはやての腹は八畳敷き」

「この事に関してはアチラの上層部とも話は付いているからね」

そしてユーノは倒れているクロノを指差し一言。

「あ。それからクロノ提督は先に十日間働いてもらったからね」





茫然自失していると。

「ニャイトちゃん、にゃのはちゃん、食堂で黄金缶詰猫飛びつくマグロ味とかおいしい料理が一杯あるから行こうね」

と呼ばれ、後を我関せずととことこと歩き食堂に向かう二匹と一人のの姿が。

「裏切り者」

「上官を助けんか!」

「うちら仲間やんけ」


それを見ながらユーノは。

「彼女らは書類や自分のことしっかりやっているから、ここでゆっくり休暇だな」

「猫より劣る奴」

「さて扱き使ってやる」

「この恨み晴らさずに置くべき物か」

無限書庫の職員にバインドに蓑虫状態にされ強制連行される隊長達。

哀れであるが自業自得である。


地獄のごとき扱き使われる地獄の日々。

好きな物、旨いもの好きなだけ食える天国。

二匹は天国の中に居るのだが後で地獄を?




[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝11
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/15 22:59

                  食事


他のメンバーが地獄を見ている時、二匹と一人は天国の食事時間。

にゃのはとフェイト、そして作者も指摘が来るまで忘れていたスバル、笑。

黄金缶詰を美味しそうに食らう二匹。

それを見ていたスバルまだ来ぬ料理に痺れを切らしたのか、つい二匹が食べている皿に手を伸ばし、スプーンでひと口。

「美味しい、味は薄いけど口の中でとろける様な濃厚な味わい」

「あ。盗み食い」

にゃのはが抗議をするとスバルがごめんと謝る。

「あんた達美味いもの食っているわね、これ本当に猫缶なの」

「当り前にゃ、うちらでも一月に一缶食えれば良いにゃ」

「そうにゃ、隊長が贅沢したらダメと言うんで食えないにゃ」

「一缶いくらするの?」

スバルの問いににゃのはが指を一本だけ出し。

「一缶千円にゃ」

(一応日本円で書いています、ちなみに今二匹とも正式な隊員として登録されているのと、その能力の高さで給料もそれなりに貰っています)

「ぜいたくな!猫缶ね」

スバルが驚いている時、食堂の職員が通りかかる、それをにゃのはが呼び止めて。

居そろう猫、恐る恐る皿を出し。

「もう一缶良いかにゃ」

それを聞いた職員は笑みを浮かべ。

「猫缶ならこの前間違って大量に購入してしまい,いくらでもお出しします」

その言葉を聞いて目を輝せる二匹。

「二缶にゃ」

「私も同じにゃ」

「それじゃ、私五缶」

「!」

「?」



少し時間がたち、テーブルに置かれた空の猫缶。

「スバル人間止めたにゃ」

「そうにゃ」

「戦闘奇人にゃ」

「上手いこと言ったにゃ」

「うるさい、旨いもんは旨いサバイバル演習の時は蛇でも雑草でも口にしたこと考えれば!」

「私も草原にいた頃は蛇食っていたにゃ」

「私は鼠にゃ」

にゃのは達が騒いでいると、職員が猫缶の小山を見て微笑を漏らしながら、猫缶を片付け料理を置く。

スバルは小皿を受け取るとにゃのは達に料理を小分けに分ける。

黙々と食べる三人。


食べ終わるとスバルが話し出した。

「これからどうするの2人とも?」

「上の方から隊長達を監視するためにスバルも含めて此処に残るようにと命令が来たにゃ」

「どの位?」

「此処の人が二週間と言っていたにゃ」

「それにすでに私達の部屋決まっているにゃ、スバルとは別の部屋にゃ」

「うーん、その間どうしょう」

スバルが頭を(少ない、笑)捻っていると、隣で食事をしていた職員が話しかけてきた。

「スバルさんですね、それならお願いがありますが」

「私にもできる事ですか」

「本の移動や、時たま起こる本雪崩での救助活動お願いしたいんですが」

「それなら私でも出来ますから喜んでやります、でも本雪崩ですか?」

「ええ、起こるんですよ時々」

「にゃのはも見たにゃ」

「私も頼まれて空から崩壊の規模の大きさのデーター頼まれたことあるにゃ」

それを聞いていたスバル冷や汗を流しながらも。

「私救助隊に所属してますからそれなら良いですよ」

と、力強く言った。

「それではよろしくお願いします」



その後別々の部屋に別れて各自自分の行動に移る。

後に語る、スバルはあの時一緒の部屋になっていればあの惨劇は防げたと!?。




[10202] 改  リリカルにゃのは 外伝12
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/16 21:15

自業自得


それからどうなったかと言えば。

「頭が痛い!」

「これはこっちよね?、わけがわからん!」

「なんやー、なんやー」

「なの~、なの~」

混乱しながら作業している隊長達。

「こら初めからそんな事でどうする」

「お前らの頭は筋肉で出来ているのか!」

「速さなら管理局員最速でも頭はドン亀か!」

無限書庫職員の叱咤の中こき使われていた。



その中で文字どうり脳が筋肉で出来ていると噂されているスバル(笑)といえば、ウイングロードを無限書庫に張り巡らして、

走り回る、それと添うように無限書庫のサーバーと化した車椅子に乗ったアサヒがスバルに命令を出す。

「其処の棚の五番目、それを第一小隊に、それとこれもお願い」

配り終わるとアサヒのナビに従い次の場所と飛び回る。

スバルの横に画面が浮かび上がり、スバルはそれを見ながら目的の本を探し出し各無限書庫の小隊に配っていく。




「アサヒちゃん、そろそろ休憩にしない」

「それじゃ、スバルこれ配り終わったらテーブルまで来てね、お茶用意しているから」

そう言いながらアサヒは高機動で車椅子を操りながら下に降りていく。

一仕事終わってスバルがテーブルに着くと、すでにお茶菓子の用意が出来ていた。

「いただきます、今日は羊羹ね旨そう」

「此処には食いもんだけは良いもの揃っているから、体が資本の仕事だからね」

そう言いながらアサヒは常時?置いてあるリンディ茶を飲みながら羊羹を口にと運ぶ。

「それにしても此処すごいわね、良くこんな所で仕事できるね」

リンディ茶を飲みながらアサヒはスバルの問いに答える。

「こんな所でも住めば都よ、厚生施設は揃っているから、時空管理局の中でも一番ね、それに私には夢があるの」

「夢?」

アサヒは少し顔を赤くして話す。

「お兄ちゃんと結婚して子供を生むの」

「確か血がつながっていない兄弟とはとは聞いていますが、其処まで考えてるんだー」

2人は恋話を話し合っていたがすぐに休憩時間は終わりを告げ元の作業と戻る。




夜少し遅い食事をたらふく食って、風呂に入り十分な睡眠をとり疲れた体を回復させるスバル。

充実した健康な生活である。

隊長達といえば。

「風呂より早く布団」

「何も食いたくない寝たい」

「布団が呼んでいるやんけ~」

最悪な生活を送っていた。

だめな隊長達である。


しかしもっとダメなのが。

「ニャイト、このTV面白いね」

「うん、にゃのは其処のボテトチップ取って」

「あれもう無いにゃ、後ろの箱から取ってくるにゃ」

「腹減ったから猫缶もお願い」

正直、こいつらは食っちゃ寝、食っちゃ寝しているのであった。

堕落した生活を送るダメ猫二匹。

それが二週間!、それがどう言うことになるか分かりきっているのだろか?。





そして二週間が過ぎ隊舎戻ってきたのを皆が出迎えるが。

服は汚れは肌はカサカサになり、頬は痩せ落ち幽霊の様になった隊長達を無言で出迎える。

隊長室に戻ると皆。

「帰ってこれた!」

「何でうちまでこの仕打ちや、何でやねん」

「よく生きて帰れた」

皆死んだ様に横になる。


それを見ていたブリーダー隊の隊長の良子は厳しく言い放つ。

「普段の行いが悪いからそうなるのです、にゃのは達を見習いなさい」

やや間を置いて今度は問いかける。

「そういえばうちの子達はまだなの」

「スバルとにゃのははすぐに来ると思います、それにしても早く家に帰って寝たい」



するとスバルが部屋に入ってくる。

十分な食事と運動と睡眠でスバルの肌は(ほとんど筋肉だが)艶々。

腹も見事に割れて眩しい位に輝いている。

「ただいま帰りました、あ!」

「凄い、滑々してこの感触良い!」

筋肉好きの良子がいつの間にかスバルの腹を撫で回していた。

「止めてください、それよりもまだにゃのは帰ってこないのですか?」

「もうすぐ帰るはずだけど、連絡は来ているから」



そしてスバルは死屍累々の隊長達を見て、鼻で笑う。

「自業自得ですね」

それを聞いた隊長達はといえば。

「笑いおったよ」

「酷い」

「あんただけ艶々して」

そして高町隊長は死んだ魚の目をして(元々半分死んでいるが)デバイスを構えて。

「私あなたを上司を馬鹿にするように教育したかしら、じっくりと御話したいけど」

それに対してスバルは、上から見下ろすように言い放つ。

「今回は隊長達が悪いんです、それと反省していなければ報告してくれとユーノ館長から言われていますけど、又戻りたいですか?」

「うっ」

高町隊長は別の意味で本当に死んだ魚の目になり、がくっと崩れ落ちる。

こうして第三次無限書庫の乱は終わったのだがもう一つ問題が。


「皆、帰ってきたにゃ」

「戻ったにゃ」

戻ってきたにゃのはとニャイトを見た出迎えの隊員はにゃのはとニャイトの姿を見ると沈黙する。



さて次回はにゃのは、ニャイト地獄編です。





[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝13
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/18 18:30

                    雪だるま?


出迎えてくれた隊員の沈黙の中、にゃのはとニャイトはどたどたと歩き進む。

二匹の姿が見えなくなった後。

「にゃのはが~」

「俺の嫁が~」

「ニャイトが居なくなった~」

「俺達のアイドルが~」

血涙を流しながら絶叫する隊員達。

隊員の悲鳴が隊の玄関に響き渡る。



二匹は皆の居る部屋の扉を開けると挨拶をする。

「帰ってきたにゃ」

「帰ってきましたにゃ」

それに対して挨拶を返そうとする面々、しかし。

「ニャイトお帰・・・・・・」

「にゃのは・・・・・・」

「二匹とも・・・・・・・」

辺りに沈黙が漂う。


良子は二匹に向かって此方に来るように手招きをする。

二匹が近づいた時、良子の姿が消え、二匹とも猫掴みにされ持ち上げられようとするが。

「重い!」

思わぬ重さによろめく良子、しかし踏ん張りようやく二匹をテーブルの上にドンと置く。




「あなた方の姿を見てみなさい」

そう言うと良子は二匹の前に鏡を置く。

其処に写し出せれたのは雪だるまに手足が・・・・(オブラートに・・・・包む事も出来ん!、作者)

「成長期にゃ」

「そうにゃ、育ってるにゃ」

良子の顔は普段とは変わらないが背後に般若の形をしたオーラが立ち上り。

「へ~、成長期ね、たしか縦に伸びるんじゃなかったかしら、それともあなた方の場合横に伸びるのかしら」

じ~っと二匹を睨み付ける良子。

堪らず目を逸らすデブ猫達。

「あ、目逸らした」

「逃げるにゃ」

「そうにゃ」

素早く逃げ出す?ニャイト、最大全速で逃げるが?。

良子は普通に歩いて捕まえる、ついでにまだテーブルの上から出ていないにゃのはを捕まえる。

「今の逃げたのかしら遅いわね」

「隊長しつけ部屋の方用意が出来ました」

良子の部下の言葉におびえる二匹。

「しつけ嫌、助けてにゃ」

「隊長~」

二匹が隊長に助けを求めると。




自分だけ良い目見やがってと言わんばかりに、六人揃って親指を立てそれを下に廻して。

「てめえも地獄に落ちろ」

罵声を浴びせる。

救いをスバルに求めるとスバルは笑顔で親指を下に向け、一言。

「地獄行き」

涙目の二匹をロープや拷問器具?を持った良子達が取り囲む。

「さーあ、お楽しみはこれからよ」

「ふぎゃ~」

「いやにゃ~」

以後二匹は一週間しつけにと。

その間猫の叫び声が響いていたとか。



これにて大惨事?無限書庫反乱事件は終わりを告げる。

幸薄い猫達に幸あれ、笑。




[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝14
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/18 18:32

                       帰還前日


あれから一週間経ち、今日は久し振りにティアナとスバル二人でお買い物。

「スバル、アイス買ってきたわよ、何しているの」

橋の上のスバルは手にしたパンを小さく分けると下の川に落とすと、魚が大きな口をあけ争って食う。

ティアナも見ていると、大きな口をあけた魚が空に浮かんでパンを横取りする。




それを見ていたスバルが手招きをしながら。

「君何しているのかな、上に上がってきなさい、にゃのは!」

顔に似合わない、大口を開けたにゃのはが上がってくる。

「もっとくれにゃ」

スバルは呆れて言う。

「魚の上前撥ねるんじゃないわよ、にゃのは」

「腹減ったにゃ」

「呆れた、今あなたダイエット中でしょうが」

上に上がってきたにゃのはに聞くと、とりあえず体重も元に戻り外出が許可されたのだが、買い食い防止の為財布を取り上げられて、

小銭しか持たしてくれなかったと言う。




「確かにあれじゃね、仕方が無いわね」

ティアナが横から話しかける。

「何があったの?」

「この子とニャイトが食べ過ぎてえらい事に」

「どんな風に?」

スバルはティアナにその時密かに取った写真を見せる。

「何これ!どうすれば此処まで太るの?」

「スバル酷い、他人に見せるなんて、私の乙女心ずたずたにゃ」

それを聞いたスバルは上から見下ろすように言い放つ。

「乙女心を持っている人がどうやったら此処まで太るの?」

「んにゃ~」

それ以上言い返すことが出来ないにゃのはだった、

しょんぼりとしたにゃのはにスバルが笑顔で誘う。

「私達これから買い物行くけど、にゃのはも行かない」

「いくにゃ~」

「お金私が出すから服でも買いに行こう、でも食べ物はダメよ」

「酷いにゃ~、食いたいにゃ」

抗議するにゃのはだったが。

スバルが写真を見せると、にゃのはは降参するしか無かった。

そして2人と一匹の店巡りが始まった。



夕方隊舎にて。

「帰ってきたにゃ」

「お帰りにゃのは、あれその荷物は」

「今日スバル達と会って、買い物巡りしてスバルが私の服買ってくれたにゃ」

「お返ししなさいね、どんな服買ったの」

良子が服を見ると可愛い服が、その中のフリルが一杯ついた服を見て思わず一言。

「綿の国星?」

「何か言ったかにゃ?」

「独り言」

「そうかにゃ?、あのお願いがあるにゃ」

ニャイトは小さい袋を取り出し。

「スバルにアイス貰ったにゃ、ニャイトと一緒に食べて良いかな」

「仕方が無いわね、ところで私にはお土産は」

「思いっきり忘れたにゃ」

良子はいきなりにゃのはを猫つかみにして。

「ニャイトのところ行くわよ、アイス溶けないうちにね」

「怒っているかにゃ」

「少し!」



そんなやり取りをしながら猫掴みされたままニャイトの居る部屋に向かう。

「ニャイト、アイス食べるにゃ」

ニャイトは皿を出しアイスを分けようとしていると其処にいぬフェイトとねこなのはが入ってくる。

二匹は更に皿を出し四つの皿にアイスを均等に分ける。

各自アイスを旨そうに食べると、お互いにじゃれあいを始める。

「明日お別れにゃ、それまで遊ぶにゃ」

いぬフェイトがにゃのはを舐めまわすと、ねこなのはとニャイトの追いかけ合いが始まる。



しばらくたって良子が中を見ると、遊び疲れた四匹が固まって寝ている。

起こさないように静かに扉を閉めると、良子はため息をつき一言。

「明日でであの二匹ともお別れか、寂しくなるわね」

明日、あちらのメンバーが元の世界に戻るのである、元々の用事であるいぬフェイトとねこなのはを連れて。

「明日か」

そう言いながらもう一回ため息をつく良子であった。





[10202] 改 リリカルにゃのは 外伝完
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/18 18:49
                     外伝完

ブリーダー隊の隊長の良子とスバルがテーブルに着いて話しあっている。

「いよいよ今日ね彼女達が元の世界に帰るのね」

「私にも懐いていたあの二匹も帰ってしまうのが少しさびしいです」

スバルがそう言ってため息をつく。

「仕方が無いわよ、元々アチラが飼い主だから、そうでなければ私個人で飼いたい位だから」

「まあ、私にはにゃのはがいるから良いかな」

「にゃのはか、私もあんなの欲しいわね」

「でも、隊長ぐらいならそのレアスキル使ってメタルスライムなら捕まえて家で飼っていたりして、まあ其れは冗談ですが」

「それなら、家の庭に放し飼いしているわよ、スラ吉、スラ子、スラ坊と三匹居るけど」

「本当ですか」

「庭に行くと擦り寄ってきたり、よじ登ってきたり重いけど肩に乗って甘えるの」

「今度見せてください」

「良いわよ、今度にゃのはと一緒に遊びに来てみたら、あの子達結構人懐っこいから」

「よろしくお願いします」



「楽しみね、にゃのはとスライムがじゃれ合うのを見るのが、それはそうとして旨そうな缶詰食っているわね」

「食べて見ます」

スバルは缶詰を開け皿に盛る。

「薄味だけど口の中でとろける濃厚な味は!」

「旨いでしょう」

良子はもうひと口食べるとスバルに聞く。

「これどこの会社の缶詰?、後で私も買いに行きたいから」

「黄金缶詰猫飛びつくビーフ味、新発売ですが」

「猫缶?」

「はい」

「スバル貴方って酷い子ね!、私に人間やめろと言うの、怒るわよ!」



それから五分後。

空になった皿と人間やめた良子(笑)がテーブルに突っ伏していた、そしてブツブツ声が聞こえる。

「旨いのが悪いのよ、私が悪いんじゃない旨すぎるのが悪いんだ」

スバルが良子を慰めていると、テーブルの端から二組の目がこちらを見ているのに気が付く。

其処には、にゃのはとニャイトが居た。

「酷いにゃ」

「その新しい缶詰まだ食っていにゃいのに」

「2人とも人間やめたにゃ」




激しい詰問に焦る2人、でも猫は猫、出された猫缶を黙々と食い始める。

「もう一缶要る」

「一缶で良いにゃ、これカロリー高いから」

どうやらこの間のしつけが堪えたようだ。

「あの聞きたいにゃのだけど、この猫缶どうしたにゃ」

それに対してスバルは足元に積んであった三個の箱を指差し。

「無限書庫から送ってきたの」

「それじゃ、一箱ねこなのは達にやるにゃ」

にゃのはとスバルとのやり取りの間、ニャイトが箱に何か書いている。

良く見ると『猫専用、人は食べるな』と書いてあった。

其れを見て涙目の人間2人。



さてその晩、いよいよアチラの世界に帰る事になったメンバーが最後の別れの挨拶をしていた。

「子狸がんばれよ」

「あんたは古狸やんけ」

「元気でなの」

「其方こそなの」

「お互いがんばりましょう」

「私なのはと其処まで行って無いけど?」

その時オペレーターの声が会話をさえぎる。

「準備できました座標固定完了、何時でもいけます」


数分後、転送装置が輝く。

「出来たら遊びに行くよ~」

「土産忘れんようにな」

「さようなら」

「再会するで~」

そして光が辺りを包み込む。



こうして平行世界の交わる騒ぎは終わりを告げた。


ちなみに、アチラの世界では溜まりに溜まった始末書や他の書類の山を処理させるため。

逃げ出さないようにと隊長陣用の缶詰め小屋が無限書庫に用意されていた。

幸薄いアチラの隊長陣に幸あれ、笑。



外伝完。










[10202] リリカルにゃのは 闇猫の書1
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2009/11/27 18:25

                   闇猫の書編突入


一応落ち着いた此の頃。

高町隊長は、ユーノと話し合っていた。

「向こうからの資料では転送に関しては非常に強力な力を持っていますね。

たしかにロストロギア其れもA級以上で厳重管理指定に当たるもんですね」

「ユーノ確か並行世界を行き来すると言うのは大変じゃないの」

「なのは、確かに簡単に出来ない、嫌不可能に近い、其れを簡単にしてしまう所が飛ばし玉の凄い所だけど」

二人が話し合っている時に画面ににゃのはが写る。

「何話し合ってにゃ、もしかして逢引かにゃ」

なぜか慌てる2人、笑。

「こらっ、変な事言わないで」

「にゃのは、この間の事件の元になった飛ばし玉について話していたんだが」

「そうなの」

「何やら無理やり話逸らされたような気がするにゃ」

「こほん、にゃのは、良子さんからの願いで無限書庫の食堂であまり餌を与えるなと言われているんだが」

「にゃ~、デブになるのもう嫌にゃ」

「あの時の写真、八神隊長から送ってもらったが、ちょっとあれは!」

「わあー、狸酷いにゃ」

「酷いだけなら良いけどにゃのはあんたが食べなきゃ良いだけよ」

「うっ、でもあの猫缶スバルと良子食べてたにゃ」

「!!!」

「お話しなければならないかな」

2人はため息をつく。

「其れは其れとして、聞きたいことあるにゃ」

「なんなの」

「飛ばし玉で飛ばされたら戻る事出来ないにゃ、もしそうなったらどうするにゃ」

「にゃのはそれなら大丈夫だ、アチラの特殊結界のため本来飛ばし玉も同時に飛ぶところを元の世界に残ってしまって、

逆に此方に来れるようになったんだけど」

首を傾げるにゃのはを見てユーノは話をを続ける。

「もし飛ばされたらもう一度飛ばし玉に魔力を送り込めば元の場所に戻ってくることが出来るんだけど、それなりに魔力の蓄積が必要だよ」

「それなら良いにゃ、でも関係ないにゃ此処には飛ばし玉ないにゃ」

「確かね」

2人と一匹は笑いを交わす。

「それじゃ帰るにゃ、健康診断有るからにゃ」

そう行ってにゃのはは出て行く。


「ところでユーノ、平行世界同士の通信良く出来たわね」

それに対してユーノは人差し指を立て。

「無限書庫の科学力は時空一いぃぃぃ~」

そう言って一息つき次の言葉を力強く言い放つ。

「無限書庫の忙しさも時空一!!」

部屋に乾いた笑いが木霊する。



にゃのはとニャイトは健康診断が終わり部屋に戻る。

「にゃー、にゃにゃ」

にゃのはは前隊舎で見つけた虹色に輝く玉をおもちゃにして遊んでいる。

玉がニャイトのところまで転がるとニャイトが意地悪をして玉を放さない。

「みやー」

にゃのはが抗議の声を上げるとニャイトは玉をにゃのはの方に転がす。

にゃのはが玉を取ろうとした時ニャイトが素早い動きで玉を横取りする。

「にゃ~にゃ~」

涙目のにゃのは、さすがに悪い事をしたとニャイトは玉をにゃのはの所に転がす。

にゃのははもう放さないと玉を抱きしめる、その時にゃのはの体から魔力が出る。

そして玉に魔力が吸収され、玉が光り輝く。

「にゃんだ!」

「にゃの?」



時は少し前

「それでは無限書庫に戻らなきゃ、それではなのは、さようなら」

「うん、ユーノ君もがんばってね」

その時着信音が鳴る。

ユーノが画面を見ると飛ばし玉に付いての追加情報だった。

画面に虹色に輝く飛ばし玉の画面が出ると、高町隊長が画面を食いつくように見る。

「どうかしたのなのは?」

「これってもしかしたら、にゃのはのおもちゃにしている玉じゃないのかな?」


その時隊舎中に警報が鳴り響く。

156室にて巨大な転送魔法を感知、各自第一級警備に入れ。

「156室ってにゃのはの住んでいる部屋なの!」


直ちに隊長達が駆けつけた時には、にゃのはとニャイトと飛ばし玉の姿は無かった。



新たな冒険が始まる。

そしてスバルの話も当分なくなる。

スバル「酷い、私の出番が」

闇猫の書編開始。







[10202] リリカルにゃのは 闇猫の書2
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2009/11/27 18:24

                  ニャグナム


見知らぬ大地に立つニャイトとにゃのは。

「此処どこにゃ」

「私の端末反応なし、探査開始」

偵察部隊に入っているだけあって、調査機器をいつも見につけているニャイトが端末を操作する。

「此処から離れた所に人らしい反応あるだけにゃ」

「ニャイト此処どこだかわかるかにゃ」

ニャイトはにゃのはに『この座標該当するデーターなし』と表示された端末を見せる。

「うーん、どうするかにゃ」

取り合えず、各自持ち物を確認する。

「端末以外クッキー一枚にゃ」

「私は偵察隊の端末の他には何も無し、取りあえずはお互いデバイスがあるからと、にゃ?」

ニャイトはにゃのはの端末が小さく光っているのに気が付く。

「にゃのは、端末貸して」

「良いにゃ」

ニャイトが端末を調べると飛ばされる時データーが届いていたことがわかった。

それは飛ばし玉についてのデーターだった、飛ばされる時ユーノが咄嗟にデーターを転送したのである。

それを詳しく読む二匹。

「ともかくこれで帰れることは判ったにゃ」

ニャイトは飛ばし玉を眺めながら。

「これが飛ばし玉なんだ、でも私が調べた時ただの玉だったにゃ」

「反応あればすでに隔離倉庫行きにゃ、ねこなのは達も知らずに飛ばされてきたにゃ」


二匹は取りあえず辺りの様子を調べる事にしたのだが。

この場所は森の中遠くまで見渡しが出来ないので歩いて森の外にと。

森を抜けるとそこは遮るものが無い遥かに続く草原。

二匹は草原を見ながら一人で寂しく住んでいた時を思い出す。

にゃのはが一人呟く。

「あの場所の主達如何してるかにゃ」


その同じ時間、その場所はと言うと。

「うわー、もろ食らった」

と言うながら派手に張り飛ばされて行く近接戦闘部隊の隊員。

前ににゃのはを辱めた不良隊員であり。

いまだに訓練を続けているのである。

「くそー、まだまだ」

「皆、がんばれこれに耐えれば四つ目の主に行ける!」

「頑張らなくては四匹の主を束ねる大主に会うことも出来ないぞ」

とまだ鍛錬を続けていた。




時間がたてば生き物は腹が減る。

二匹は一枚のクッキーを分けて食べ合う、しかしそれだけでは足りないのは明白である。

「腹減ったにゃ」

「うん、腹減った」

この場所は草木の他は何も生き物が居なかった。

二匹はミイラになって倒れている自分達を予想した。

「嫌にゃ」

「それだけは」

嫌な予想に耽っていると、空から近づいて来る者が居た。

その者は二匹の前に降り立つ。

その姿を見た二匹は驚く。

「シグナム副隊長?」

「違うにゃ」

その者の姿は、黒を基調とした騎士甲冑を纏い、シグナムの甲冑より軽装な形であり、黒塗りの日本刀に近い剣を手にしている。

お互いに緊張が走る、先に話したのはシグナムに似た猫耳の騎士。

我は闇猫の書の守護騎士、ニャグナム、主の為にそなた等の魔力貰いたい。

少しの間沈黙が走りそして双方同時に土下座し。

「腹減ったニャ、魔力ぐらいやるニャ、だから食べ物欲しいニャ」

「食べ物にゃ」

「主の為、何と度お願いします」

お互い顔を上げると、小さい笑いが零れる。


これが平行世界のニャグナムとの始めての出会いであった。





[10202] リリカルにゃのは 闇猫の書3
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2009/12/04 01:03


                       主、シグナス


にゃのは達はニャグナムに連れられて主の所に行く。

出迎えたのは車椅子に乗ったオッドアイの少女だった。

「私の名はシグナスと言います可愛いにゃん子達よろしくね」

「私にゃのは、よろしくにゃ」

「私はニャイトと言いますよろしくお願いしますにゃ」

シグナスは手招きでにゃのはを呼ぶ、そして近くによって来たにゃのはの頭を撫ぜ喉を優しく撫でる。

「ゴロゴロ、気持ち良いにゃ」

喉をゴロゴロとと鳴らし気持ち良さそうにしているにゃのは。

「ミャ~、ニャ~私もニャ~」

ニャとも撫でて貰いたいらしく可愛いく鳴く。

そしてニャイトも撫ぜられて喉を鳴らす。

微笑ましい光景である。

その時奥から呼ぶ声が。

「主よ晩御飯が出来ました」

声の主は黒を基調としたシャマルと同じ形のBJを着た、猫耳のニャマルであった

それを聞いて中に入ると、綺麗に飾り付けられた料理があった。

皆、席に着きお祈りをして食べ始める。

にゃのはがシグナスの膝の上にある一冊の本を見つける。

「その本夜天の書?」

その問いにシグナスが本を手に取り。

「この本はベルカ聖王国が夜天の書を元に複製したと言われている闇猫の書です」

「バチもんや」

「バチもんにゃ」

それに対して首を傾げるシグナス達。

しばらく間があって話を逸らそうとにゃのはが別の話に切り替える。

「この料理旨いにゃ」

「中々食べられないにゃ」

「あら、そうありがとう、どんどん食べてね子猫ちゃん達」

「ニャマルさんありがとう、美味しくいただくにゃ」

「ニャマルが居てくれて助かってます、私時々手まで動かせなる時があるから、色々料理や掃除とかやってくれるから」

そういいながらシグナスは笑顔をニャマルに向ける。

ニャマルは恥ずかしそうに。

「だだ当たり前のことをやっているだけですよ」

それを見ていたニャイトは思う、シャマルこそバチもんだと。



その頃、医務室では。

「クッシュン」

「シャマルさん、風邪ですか」

「誰か悪い噂でも?」

「患者が来ないと言って居眠りばっかりしているからですよ、掃除とか色々やることはあるのに」

バチもん以下だった。


食事が終わり食後のお茶を飲んでいると、黒い犬、否、狼が入ってくる。

「お帰りなさい、ザフィーラ今日はお客さんが来ているわよ」

「さすがに猫耳じゃ無いにゃ」

「綺麗な毛並みしているにゃ」

お互いに挨拶をして寛いでいたが、ニャイトがザフィーラに近寄り毛並みを触る。

「うわー、見た目より軟らかい」

と言いながらモフり始めた。

モフモフ、モフモフモフ、モフモフモフモフ。

「私もにゃ」

にゃのはもモフりだす。

モフモフモフモフ×2.

ザフィーラは主に助けを求めるがシグナスは笑って見ているだけだった。

満足して二匹が離れた時にはザフィーラの毛並みはえらい事になっていた、まあ魔法で元に戻るが。

笑いものにされたザフィーラは涙目。



そうこうしている内に夜も更け寝ることに、ニャマルと一緒に寝ることとなった二匹だったが、ニャマルが夜中目を覚ますと、

二匹の姿は居ない、探しているとザフィーラに寄り添うように二匹が丸くなって寝ていた。

どうやらザフィーラのモフモフが気に入ったらしい、二匹にそうっと毛布を掛けると寝室に戻るニャマル。

そして、波乱の初日は終わるのであった。



[10202] リリカルにゃのは 闇猫の書4
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2009/12/06 00:08
                   防衛プログラム


朝欠伸をするにゃのは達。

少し寒いのか頭だけ毛布だけ出して辺りを窺う。

朝食の用意をしていたニャマルはそれを見て悪戯心を起こし、ミルクの入った皿をにゃのはから少し離れた所に置く。

それを見てミルクを飲もうと動くにゃのは、ただし毛布ごと移動を開始する。

もう少しでミルクを飲める時。

「こらっ、行儀が悪い」

ニャグナムに怒られて毛布を持ち上げられる、但しにゃのは達もしがみ付いたままだが。

「寒いにゃ」

「もう少し毛布ににゃ」

その様子を見ていたシグナスが笑いながら。

「朝飯の用意できたから早く顔を洗って食事にしましょう」

「飯いらなければそのまま寝ていても良いのだが」

ニャグナムに言われて素早く顔を洗いに行くにゃのは達。

朝食を食べ終わッた後、話し合いになった。



やはり闇猫の書のページを埋めることが問題だった。

元々此処には魔力を持った人や動物が少ないことと、同じ人からは二度目の蒐集ができないと言う制約があると言う。

でも猫神さまのおかげで大分溜まったと言う話が出てきたところで。

「猫神?、会いたいにゃ」

「どんな神様かしら」

「その内に案内してあげます」

そしてにゃのはは聞きたいことを問う。

「集めてどうするにゃ」

「集めきって、管制人格が出てきてくれたらシグナスの体の障害が治ると思って集めています」

「闇猫の書を使う事でシグナスに悪い影響あるかにゃ」

「いいえ、逆に闇猫の書に魔力を使う事で今の状態を保つ事が出来ています」

ニャグナムの話によるとシグナスの体の障害は強い魔力の所為で体にに異常が出ていて、その魔力放出できる事が出来れば良いらしい。

早い話からだの中に魔力が溜まり続けているのが障害の原因だと話してくれた。

しかしにゃのはには一抹の不安があった、防衛プログラムである。もしあの時のように暴走すればさすがににゃのはだけではどうすることも出来ない。

そしてそのことを聞いてみることにした。



「防衛プログラムあります?」

「それなら後ろに居るけど」

「ん?」

にゃのはが後ろを見ると、其処には猫耳の小さい女の子がいて闇猫の書を叩いていた。

その子は上は人の形をしているが下は何やらうごめく物の塊であった。(アニメに出てきたと同じと思ってください)

そしてサングラスを掛け、本をめくりながら下に付いている触手から光りを放つ。

「にゃのはさん、見ないほうが良いですよ、目に悪いから」

「どうしてにゃ」

「今紫外線で菌やカビを取り除いているからよ」

そうやり取りをしている内に、一仕事終えた防衛プログラムがシグナスに本を渡し、一息つく。

にゃのははテーブルの上にあるケーキを取り、防衛プログラムの前に差し出す。

「にゃー」

「にゃ?」

「にゃーにゃー」

「にゃっ」

ケーキを受け取り食べる防衛プログラム、食べ終わるとにゃのはのところまで近寄り、にゃのはの顔を舐める。

それを見ていたニャイトも混ざりたくなって。

「にゃー、にゃ~」

と呼びかけ仲間に加わる。

いつの間にか下も普通の足になっている防衛プログラムと遊び始める。



「あらまあ、私達以外に懐かない防衛プログラムが」

「本当珍しい事も在るのね」

周りのほのぼのとした雰囲気の中じゃれあう三匹。

どうやら、防衛プログラムに関しては何も問題なさそうだ。

遊び疲れた三匹は毛布に潜り昼寝をするのであった。

それを見ているニャマルはシグナスに話しかける。

「彼女達が起きたら蒐集始めますか?」

「もちろん、彼女達の了解を得てからね」

いまだに寝ている三匹であった。



[10202] リリカルにゃのは 闇猫の書5
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2009/12/07 23:39
                  違和感

これほど潰れる事は無いと思うほど脱力したたれ猫のにゃのはとニャイト。

魔力を蒐集され、たれているのである。

蒐集自体はニャマルが背に手を置いて蒐集すると言った簡単な物だった。

「ダルイにゃ」

「動きたくにゃい」

たれている姿を見て笑うニャマル。

「酷いにゃ」

「笑うにゃんて」

「ごめんなさい、すぐ料理が出来るからテーブルに着けるかしら」

飯と聞いてすぐさま椅子に着くにゃのは達。

「飯食って魔力回復するにゃ」

「魔力取られて腹減った」

そして普段の倍の量を食べるにゃのは達。

「ところで後何ページにゃ」

ニャマルは闇猫の書を開いて見ながら。

「後十ページね」

「すぐ集まりそうにゃ」

それを聞いてため息をつくニャマル。

「後十ページだけどねそれが大変なの」

「大丈夫、私達も手伝うから」

「そうにゃ」



夜も更けて。

「寝る子は育つにゃ」

「早く大きくなりたいにゃ」

そう言いながらザフィーラに襲い掛かる肉食獣。

涙目のザフィーラに我慢しなさいといいながら、ザフィーラの腹の所に丸くなったにゃのは達に毛布をかけるニャマル。

心地よい様な猫の寝息が聞こえる中今日が終わる。



朝寝が覚めると、お互い魔力は八割ほど回復しているのを確認して蒐集の手伝いに出かけるにゃのは達。

数日で集まったのは一ページだけだった。

この世界にはドラゴンやその他の変わった動物がいるのだが魔力を持った者は人を含めても非常に少ないのである。

ドラゴンと言っても、大きいけど大人しく、人とも友好的に付き合っているのである。

シグナスに聞くと500年前にこの星に人が移住してきたと話してくれたが詳しい経緯は分からないと言う。

その時それを聞いていたニャイトが何かに気が付いたように首を傾げていた。



その夜、ニャイトが調べたい事があるから夜食をニャマルに頼み、おにぎりを作ってもらいそれを仕舞い込み夜出かける。

にゃのはは直線的に物事を見るが、ニャイトは偵察隊に入っていたため広域的に物を考える。

実はニャイトは此処に来た時、何か違和感を感じていたのである。

シールドを張りこの星の大気圏外に転送すると腰に着けている探査装置から五センチ程の円柱の端末を取り出し何も無い宇宙空間に置く。

それを六回ほど繰り返す。

「これでこの星全部カバーできるにゃ」

宇宙空間にばら撒いた端末は魔力を転送させ、それにより端末を起動させ星の表面を探査する物である。

一息つきおにぎりを食べたニャイトは深夜静かににゃのはの傍にもぐりこみ寝る。



ニャイトの行動の謎は、次第に明らかになる。





[10202] リリカルにゃのは 闇猫の書6
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2009/12/14 23:50
                      猫神様

朝これから出かけようとする皆を止める、ニャイト。

「ニャイトどうしたの」

ニャマルの問いに対してニャイトは端末を操作し部屋の片隅にモニター画面を大きく投影する。

「この星探査したにゃ、かなり不自然な所あるにゃ」

「どう言うことかしら」

「先祖がこの星に来てからのことやどうして来たのか知りたいにゃ」


その問いに対してシグナスが話し始める。

まず先祖が此処に来たのが500年ほど前、そして此処に移住する事になったのは戦争の所為であると話す。

この星からあまり離れていない星が戦争の被害を受け生き物の住む事が出来ない状況に陥り、

生き残った僅かの人々が此処に移り住んだと話たが、自分達はそれに紛れ込んで密入国したのだと話だけは聞いていると。

話を聞いていたニャイトは更に疑問をぶつける。

「軍隊についてわかること話すにゃ」

その問いに関してそんなに情報は無いと言いながらシグナスが更に説明を続ける。

軍隊に関してはここら辺はベルカ聖王国の軍隊が長らく支配をしていて、人が移住してから一年程居たが本国へ引き上げたと言う。

それ以降軍隊や船がきたと言う記録は無いとの事だった。

そして今度は、ニャイトは話し出す。

その話というのは、まず此処が移住する200年ぐらい前に改造され今の環境が整えられたことと、

今居るドラゴンとか他の動物や虫等は作られたかどっかから持ち込まれたとしか考えられないと話す。

「まさかそんな事が、でもそうなら何故」

「分からないにゃ、それで少し単独行動して調べたいにゃ」

「いいけど、どこ調べるのかな?」

するとニャイトは画面に写っている球体のこの星の地図を指差し。

まずこの星に散らばってに四つの大きな施設が地下深くに有り、その外に魔力の強い反応が出たところが在ると説明をする。

その一つを見てシグナスが首を傾け。

「あら此処は猫神様の住処と同じね、あなた達御挨拶にいってみれば、何か聞けるかもしれないわよ」

「猫神?」

「いるんにゃ」

そして情報収集も必要だと言うわけで猫神様の所に行くことになった。



ニャグナムに作ってもらったおにぎりを風呂敷に包み背中にたすき掛けに背負うと猫神に会いに出かける二匹の子猫たち。

猫神様が住んでいる所の手前にある猫神神社に着くと、賽銭箱に小銭を投げ入れ手を合わす。

そして売店の前を見ると目に付く物が、おみくじである。

「にゃのは何出たにゃ」

「何、大凶、うわー何これ、酷いにゃ」

それは普通ののおみくじではなかった、中にはある文章が書かれていただけのおみくじであった。

中に書かれていたのは。

『汝ら、これから事件や悲しい事ありや、されど黒猫の加護在りて、後に黒猫と共に在りや』

それだけであったが、彼女達これから起こる事の予言だったのである、そして最後の文も・・・・・・」

にゃのはは売店に文句をいったが、そんなおみくじは入れたことが無いと話、大体此処には大凶のおみくじは無いと言う。


売店を出て猫神の居る祠に行こうとした時、神社の横に沢山の荷物の山があるそれを見ていると、其処の神主が出てきて挨拶をする。

「これはこれは、可愛いい猫の巫女さん」

「巫女さんて何にゃ」

「私達は猫神様に会いに来たにゃ」

神主は近くにあった荷物を開き探し始めた。

「これなら丁度いいかな」

と言いながら、白い服を出すと、にゃのは達を神社の中に入れて中で着替えさせると出てきたのは、巫女さん姿のにゃのは達。

その後神社の人達とか、観光客に写真を取らされ、お礼にお菓子やお守りを貰うにゃのは達。

少し揉みくちゃにされて疲れたので神主さんとお茶を飲んで一休み。

そこで神主さんから話を聞く、この建物は此処に移住したとき彼の先祖が建てたという。

それ以来此処に住んでいると言った、そして、猫神様がこの星に来てからこの神社の上にある祠を提供していると話。

元々神社の名は猫神神社だったのでそのまま祭っていると話す。

にゃのはは、近くに在った小太刀の木刀を腰に刺し侍にゃと遊んでいたら、持って行って良いといったので貰う事にした。



そして猫神のいる祠に向かっていく巫女さん猫二匹。



次はいよいよ猫神登場です。




[10202] リリカルにゃのは 闇猫の書7
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2009/12/14 23:53


                   猫切


祠へと続く石造りの階段を上る二匹の子猫。

階段の高さは子猫には辛い物があるので、飛んでいるのだが。

階段を上り切れば朱赤の鳥居、その先に祠があり。

其処に行く途中にある対の石の置物。

良く見れば日光の東照宮に彫れている猫と同じような形をした狛猫?がありそれを珍しそうに横目で見るにゃのは。

取りあえずはと祠の前で手を合わせお祈りをする。

「猫神様御逢いに来たにゃ」

「話を聞きに来ました、お姿をお見せくださいにゃ」

少し時間が経ち、猫神の姿はまだ無い。

「居ないのかにゃ」

にゃのはがそう言った時後ろから声が。

「ワシに用かな、可愛い巫女達」

にゃのはが後ろを振り向くと其処には直立歩行するに2メートルぐらいの三毛猫が居た。




「ワシは、此処の猫神、名前はケットー・ルーじゃ、ルーと呼んでくれ」

「私はにゃのはと言います、よろしくお願いしますにゃ」

「ルーさん、私はニャイトと言います。お初にお目にかかります」

お互いに挨拶をする猫達。

「こちらに来なさい」

と、祠へと手招きをする猫神様。

その後ろに付いている4本の尻尾、それが歩くたびにゆらゆらと猫を誘う動きに見える。

後ろの子猫たちの目がきらりと光り、獲物に襲い掛かる。

「もう駄目にゃ」

「もこもこ~」

「こら、尻尾にじゃれ付くんじゃない」

「モフモフにゃ」

「体が勝手ににゃ」

「やめんか~」

逃げ回る猫神、追いかける子猫達。

そして、祠の縁側で息も絶え絶えの子猫達。

「あ~堪能した、堪能したにゃ」

「あ~モフモフだったんにゃ」

「全くそうなるまでじゃれ付かなくても、喉が渇いたじゃろ、お茶でも持ってくるから待ってなさい」




そしてお茶を飲みながら、雑談をする。

「そうか、お前達猫と人間とのハーフか、人もひどいことをするもんじゃな」

「それでも精一杯生きてるにゃ」

「なんだったら此処に巫女として住まないかな、辛ければ」

「辛い事も在るけど、皆優しくしてくれるから、スバルに早く会いたいにゃ」

「私もフェイトに早く会いたい・・」

しんみりとする子猫達。

「まあー、そのうちにいい事も有るじゃろ、お茶のお代わりを」

お茶を飲みながら話は続くが。

猫神様は400年ほど前に来て、ここに住んでいる人達をその強大な魔力で助けていると、いつの間にか猫神として祭られたと?。

その魔力の量はもの凄く、蒐集の際半分以上が埋まったと言う。

そして、にゃのはが貰った小太刀を指し、それは昔御祓いのため寄贈された物たと言って、詳しいことを話してくれた。

昔その木刀で子猫を叩き殺した後、その木刀を持つ者が急に倒れたり気分が悪くなったりして気持ちが悪くなり、此処に奉納されたと言い、

「子猫を叩き殺したと言うのは後から付いた噂だが、その木刀を手にした人が何らかの異常を感じたのは確かだからな」

「にゃのは、それ捨てた方が良いんじゃない」

「うーん、でも此れから何か感じるにゃ、もう少し持っていたいにゃ」

「その木刀の名は猫切と呼ばれているのだが、手元におきたいのかな」

「うん」



その後又話し合っていたが、この星については何も分からなかった。

日も暮れてきたので、又今度遊びに来ると約束をして祠を後にする。



帰り道にニャイトが話しかける。

「にゃのは、少し寄り道したいけど良いにゃ」

「良いけどどこにゃ」

「ちょと付いて来てにゃ」

そして高速移動体形を取る二匹。

祠からかなり離れた場所に降り立つ二匹。

其処には朽ち果てた建物が一つ、しかしニャイトが首を傾げる。

「おかしい、確か此処だけど?」

「どうしたにゃ」

「反応があったんだけど、それにしては何も無い?」

その時にゃのはが何かに気付く。

良く猫や犬などは人には見えないものを時々見ていると言う話があるが、にゃのは達はそれに加えて魔力持ちそれゆえに。

「何かあるにゃ」

「何も無い様で何か?」

辺りを調べてみたが、何も変わった様子は無い様に見えるが。

「分からないにゃ」

「空振りかな」

苛立つにゃのは、自然と手に魔力があふれる。

「ん?」

にゃのはの手にした木刀が魔力に反応し淡い光りを放つ、それを不思議に感じたにゃのはが思いっきり木刀に魔力を注ぎ込む。

「うにゃ!」

にゃのはは少しよろめくが木刀の方は何の変化は無いように見えたが、にゃのはは木刀を両手で力強く握り締め更に魔力を注ぎ込む。

「分かったにゃ、これデバイスにゃ」

「デバイス?」

にゃのはは木刀に意識を通すと目を閉じて瞑想をする、そして目を見開き。

「見えたにゃ」

そう言いながら、少し歩き何も無い空間めがけて木刀を振り回すと、何も無い空間にひびがが入り鏡の割れる如く空間がわれる。

そしてその先にあったのは、大きな建物でその壁には大きな穴が一つ空いていた。



次は探索編



[10202] リリカルにゃのは 闇猫の書8
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2011/05/30 22:51

                     事実

探索をしたかったが遅くなったので家に帰ることにした。

にゃのはがシグナスの家に帰って一息付いていたとき家に入って来る者がいた。

「ただいま帰った・・・何やチッコイのが二匹何や」

「チッコイ奴にチッコイと言われて少し腹立つにゃ」

「そうにゃ何やチッコイ奴!」

黒いゴス服の少女はにゃのは達に棘のついたデバイスを向けて。

「ドリアンアイゼンのしつこい汚れにしてやろうか」

「本人同様刺があるにゃ」

「にゃのは上手いこと言ったにゃ」

「何だとこのチビ表に出ろ」

「いいにゃ表に出るにゃ」

表に出ようとした喧嘩腰の三人に向けニャマルが冷たい声で・・・

「あら、三人とも夕食いらないのねそれに寒いのに外で寝るの?」

その後は土下座する三人に対して一時間ほどニャマルの説教が続く。

そして夕食。

「ニャイータと言うんだ」

「にゃのはとニャイトか、アタイも守護騎士や」

「凄い凶悪なデバイスにゃ」

「ああこれかドリアンアイゼンや」

と言いながら棒の先に果実のドリアンが付いたようなデバイスを見せるニャイータ。

その後も話が続いたがニャマルに言われて三人で風呂にはいる。

にゃのははニャイータのちいさい胸を見て。

「胸も小さいにゃ」

と言いながらニャイトの胸も見て最後に自分の胸をみるにゃのは・・・・・(どうやら自分で地雷原に入ってしまったらしい)

涙目のにゃのはの肩を優しく叩く二人(笑い)


翌朝、ニャイトが切り出す。

「調べたい事あるにゃ、だから単独行動したいにゃ」

シグナスは何故かと問うが。

「気になる事が在るから、あの施設、隠匿結界張っていて探査機器には反応しか、無かったからもう少し調べたい」

それだけいうとニャイトは、仕度に掛かる。

他のメンバーが出かけた後、ニャイトは昼飯のおにぎりを肩に担ぎ出かける。


建物に空いた穴を調べていたが、穴の後方には破損したような跡は見渡らなかった。

まるで壁だけが破壊されたようだった、ニャイトはその壁の破損状態を調べていたが。

「この破壊方法どっかで見たようにゃ」

確かに見たような感じがしたのだが取り合えず後にし中を調べる事にした。



中の方は破壊された所はほとんど無い様だったが、ある施設だけは破壊されていた。

元は丸い球体で二十メートルほどの大きさだった物が砕けて床に散らばっている。

色々調べていたがある部屋がコントロール室と分かり更に調べ始め、情報を抜き出す事に成功する。

「抜けるところは終わったにゃ、飯食うにゃ」

昼飯を食っていると、猫神様が現れた。

「ほほ、こんな所があると知らなかったわい」

ニャイトは腰の機械を見せ。

「これが最新型じゃ無かったら判らなかったにゃ」



この最新型の機器はまず大体の探査をしてここならこうなると、予想計算をした後、綿密に調べたデータと照らし合わせ、

その二つのデータを重ね合わせ歪みや差のあるところを表示する事が出来る機能が付いているそして其れがこの場所を見つけたのである。

この隠匿結界は隠す物を異空間に隠し、何も無い状態にするものだったが、そこだけほんの少しの魔力反応が無い場所があり。

二つのデータを比べたことにより異常が見つかったと言う物である。



今各国でステルスに関して研究が進められているが、ステルスが効きすぎて余計に目立ったと言う例もある。

ステルス機能が高い実験船を試した所レーダ波を跳ね返した海面が白く写る画面の中に黒くステルス船の姿が映し出されていたと言う笑い話がある。


無駄話は置いて。



夕方帰ると、丁度晩飯の時間だった。

ニャイトは調査結果を報告する。

「結局、あそこは軍の新兵器の開発所だったにゃ、そして其処に在った物は大規模破壊兵器だにゃ」

ニャイトの話によると、その兵器は魔力を使い時空の歪みを発生させその空間自体を消滅させる兵器でその中心に使われているのがロストロギアで、

レリック同じ高純度の魔力結晶体らしい。

にゃのはが足りない頭を絞って、(笑)自分の考えを話す。

「レリックと似たような物ならうちらの世界のレリックは昔ベルカによって創られたものじゃ無いかにゃ」

「其れについて私も調べたんだけど、確かにあれを構成している魔法方式は同じ処が在るけど断定は出来ないにゃ」

その時シグナスはお茶を運んできて配ると、心配そうに聞く。

「その兵器破壊力はどの位かしら」

「この星無くなるまではいかないにしろ、星自体に色々の不都合が起き生命体が死滅するのは確実にゃ」

「でもその兵器は破壊され今では安全なんでしょう」

「うん確かに、でもあれ作動した時破壊されたみたい」

「それじゃその時誰かが破壊したのかしら」

「分からないけど、あの当時敵対勢力がこの星に迫っていたと言うデータが見つかったら、多分証拠隠滅の為に装置を動かしたかも」

話し終えて一息ついてため息を付いて重要な事を話し出すニャイト。

「あの兵器に付けられているプログラム調べたけど重大な欠陥あるにゃ」

「欠陥にゃ?」

「動かしたが最後とめる事が出来ないにゃ、停止プログラム自体が別物で他のプログラムと間違えたんじゃないかなと思うにゃ」

「つまり暴走?」

「おまけに調べた所によるとベルカ本星に大掛かりな物が作られているにゃ」

その話を聞いていたニャマルが首をかしげながら話しかける。

「今まで此処に軍隊が来ないのは、もしかして!」

「言いたい事分かるにゃ、ベルカ滅亡についてはうちらの世界でも滅亡していてロストロギアの暴走と言う説が在るけどもしかして?」

少しの間部屋を沈黙が覆う。

その後それに関しては後と言う事で今の状態を話し合う。

シグナスの話では後二ページで埋まると言う。

ニャグナムの報告はあまり良い話では無かった。

魔力を持つ生物、人を含めてが中々見つからないと言う物だった。

ただ探せば二ページ位は、一週間もあれば集める事が出来るかもと言ったものだった。

「後もう少しね、お茶のお代わり持ってきます」

ニャマルが台所に向かうとした所、何かが倒れる音が。

「シグナスが倒れたにゃ!」

にゃのはの悲鳴に近い声に集まる皆。

「早くベットに」

「シグナスしっかり」

ニャマルがすぐさま治療魔法をかけるが、シグナスの状態はかなり悪い物だった。

小康状態になったのは朝日が昇る頃だった。

朝、ニャマルが話したシグナスの状態はもしもう一度同じ様になったら、どうしようもないとのことだった。

部屋を重苦しい空気が覆い隠す。





[10202] リリカルにゃのは 闇猫の書9
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/01/01 23:19
                    決戦


翌朝、シグナスの状態が小康状態に落ち着いたと言うニャマルの報告を聞き安心した所で今後の事を話し合う。

「シグナス大丈夫?」

「そんなにすぐ悪くならないと思うんだけど、それに今治療まほうかけてきた所だから落ち着いているわね」

その言葉にその場にいる者は安堵の声を漏らす。

ともかく、蒐集を急ぐと言う事で話が続けられ、蒐集に散っていく。



空を高速飛行していたニャイトに、腰につけた探索機器からシグナルが。

「何にゃ」



少し時間を巻き戻す。

無人地帯に隕石が落ちたのである。

その衝撃は近くにある施設の長年に亘る時間のため限界に来ていた長期保存結界を破壊する。

そして衝撃の第二波が施設を襲う。

施設の一部が崩壊する、その時配線のショートによりあるプログラムが動き出した。

「破壊プログラム起動、惑星消滅兵器起動、直ちにこの惑星を脱出せよ」

もはや人が居なくなって長年無人だった施設にむなしく機械音声が響き渡る。


ニャイトは探査機器を見ていたが、突然強い反応が現れた。

「隠匿結界魔法が無くなったにゃ」

更に注意深く調べていくと、機器から警報が鳴り響く。

それは、惑星兵器が起動したという警報だった。

ニャイトは他のメンバーに渡しておいた緊急用の端末に連絡をする。



そして現地に集まるシグナスを除いた全メンバー。

そしてその前に広がる物と言えば、

直径20メートルの光り輝く球体。

「ニャイト状況どうなっているにゃ」

ニャイトは、分析結果を話す。

其れによると、外側に四重の防御結界、でも問題なのは球体を覆っている特殊金属だと。

その特殊金属は魔力が流れている間は、あやゆる魔法攻撃を反射し、物理的な攻撃すら跳ね返してしまうと説明する。

「にゃのはの砲撃でも無理にゃ」

「ニャイトどの我々の力をあわせれば?」

ニャグナムの問いに対して、首を横に振るニャイト。

「もし高町隊長やフェイト隊長が居て、全力全壊の攻撃をしてもあれは壊せないにゃ、もしかしたら」

そう言いながらニャイトはにゃのはの腰に挿している猫切を見ながら。

「にゃのは、それであれ切れる?傷を付けるだけでもいいからにゃ」

にゃのはは猫切を構え。

「ニャイトの言う通り切れるかもしれないにゃ、このデバイスは切るために特化された物にゃ。

でも使うには短時間に大量の魔力いるにゃ、前に人がこれを持った途端倒れたり気分が悪くなったのはその所為にゃ」

「私の計算によると傷さえ付けることが出来たらそこから傷を広めて球体を破壊できると計算出来たわよ」

ニャマルの分析結果を聞き直ちに破壊作戦を練るメンバー。



作戦どうりに先行はにゃのは。

ニャマルによって、転送された先は球体のすぐ傍。

にゃのはが軽く猫切を振ると強固な4重防御結界が風船が割れるが如く消え去る。

そして魔力を全開にして球体を横に切る、そして上から切りつけ十字の傷をつける。

そしてにゃのはは猫切を放し、下に力なく落ちてゆく、其れをニャイトが受け止めメンバーの居るところまで戻る。

「魔力の九割持っていかれたにゃ」

ぐったりしているにゃのはのニャイトが魔力を分け与え始める。

その間にザフィーラが人間体型になり、攻撃をする。

「砕け、黒い楔」

球体の前に巨大な黒い楔が現れ突き刺さる、そして爆発し傷を大きくする。

そして日本の弓に似たデバイスを構えるニャグナム。

「鳴け!、海猫」

そして光り輝く光りの矢を放つ。

「にゃぁ~っっ」

鳴きながら突き刺さる海猫。

「破壊せよ、海猫!」

更に食い込み爆発する海猫、傷が更に広がる。

そして上から巨大な黒いハンマーが叩きつけられる。

「砕けぬ物無い、黒塊押しつぶせ」

物凄い衝撃と共に叩きつけられる黒塊。

更にひびは大きくなるが、まだ球体は動きを止めていなかった。

その時砲撃が命中するにゃのはのSLBである。

ニャイトから魔力をほとんど貰い全力全壊の砲撃である。

その砲撃の後の煙が晴れると、其処には活動を停止した球体が。

其れを見て安心をしてへたり込むメンバー。



「やったにゃ」

「これで終わりか」

「やりましたわね」

喜びの中、ただ一人厳しい顔のニャイトは、しばらく球体を見ていたが、重い声で皆に警告を発する。

「まだ終わっていないにゃ」

球体を見てみると動いてはいないが傷が少しずつ埋まってきているのが見えた。

其れを見て唖然とする皆、その時上から声が。

「やはり私が最後を締めくくらなければ」

上を見ると闇猫の書を手に持ったシグナスの姿が。

「シグナスちゃん闇猫の書使ったら貴方の体が」

「隣町のおばあさんや近くの山のドラゴンさんや他の皆に色々助けられたから、恩返しね」

「シグナスやめて!」

ニャマルの悲鳴に近い声にこたえるシグナス。

「私一人の命で皆が助かるなら安い買い物ね、さあー、お願い闇猫の書」

闇猫の書が浮き上がりページがめくれる、其処からあふれた魔力がシグナスの上に巨大な魔方陣を形作る。

「破壊の黒槍よ、出でよ!」

そして巨大な魔方陣から大きな槍状の魔力の塊が現れる。

「貫き破壊し闇に落とせ!、破壊の黒槍!」

其れが勢い良く球体に突き刺さり、中にと潜り込んでいく、其れが見えなくなった途端爆発。

球体は半分に割れしたに落ちていく。



下に降りて来たシグナスの体がよろめく、其れを受け止め残り少ない魔力で治療魔法をかけるニャマル。

皆が心配そうにシグナスを取り囲む。

其れを見てシグナスは笑う。

「私は大丈夫よ、無事に終わったから今日は無理としても、明日はお祝いよ、旨いもの作るから」

其れを聞いて笑顔が戻る皆、ただ一人ニャイトを除いて。



ニャイトは端末をいじっていたが、警報音が鳴る。

「ニャイトどうしたの」

ニャイトが機器を操作しようとした途端。

「同程度の破壊兵器の起動確認、UY0、DY9、NC8各地点、三箇所同時起動確認」

其れを聞いた、疲れ、魔力も尽きたメンバーに、絶望が広がる。




次回急展開?



[10202] リリカルにゃのは 闇猫の書10
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/01/05 00:51

祝福の猫リイン・ニャース




疲れはてその場に座り込むメンバー。

今更打てる手は無い。

絶望感が皆に広がる。

その時、破壊された球体から膨大な魔力が漏れ出す。

「皆、この場から逃げないと魔力酔いを起こすニャ」

ニャイトの警告に従って逃げ出そうとするが、その時シグナスの手から闇猫の書が離れ、高く浮き上がり光り輝く。



「緊急事態により強制起動、管制プログラム始動」

機械的な音声が響くと、人間の形をした影が現れ、闇猫の書を手に取り命令を発する。

「強制蒐集」

球体からあふれた膨大な魔力が闇猫の書に吸い込まれていく、忽ちの内に埋まるページ。

「管制人格覚醒開始」

影がはっきりとした形になっていく。

その姿は白を基調とBJに白髪で白い猫耳の女性の形を取る。

そしてその女性は皆の方に振り向き話しかける。



「我は管制プログラムであり、管制人格の、リイン・ニャース」

「管制人格?、貴方が闇猫の書の?」

「詳しい話は後でする、今から皆を転送します」

すると、リイン・ニャースの周囲が光り輝き光に包まれる、その光りが消えると其処にはだれも居なかった。



転移した先は真っ暗。

少し経つと少しずつ明るくなってくる、明るくなったので辺りを見渡すと机と椅子が並んでいるように見える。

何かに気が付いたニャイトが機器のデーターを見、驚きの言葉を発する。

「これって、ゆりかご?」

それに対してリイン・ニャースが笑顔で答える。

「そうです、ゆりかご三隻目の猫のゆりかごです」

そう言ってリイン・ニャースはシグナスを抱きかかえ、大きな椅子の上に降ろす。

「さあー、シグナス様、心を落ち着けてこの船と心を交わしてください」

初めは何の事か?、と思っていたシグナスだったが、椅子に身をゆだね体の力を抜き目をつぶり瞑想に入る。

大きな椅子が光り始める、其れと共にシグナスの体も少しずつ光り始める。

シグナスとゆりかごの間に相互念話網が形作られていく、そしてゆりかごの全情報がシグナスに送られていく。

「重い!」

初めはその情報の多さに顔をしかめるシグナスだったが次第に馴れて行き、今度は自分の心をゆりかごにゆだねる。

そしてゆりかごとのやり取りで自分がどう言った存在か知る事となった。

シグナスは立ち上がり腕を胸の前で組み力強く自分の力を発動する。

「聖王の鎧発動!」

シグナスの体が光りに包まれる光が消えた後現れたのは聖王の鎧に包まれた少し成長した姿のシグナスだった。


「猫のゆりかご起動せよ!」

聖王の命令に船が答え、全機能がフル稼動し始めるそして、

ある小山が崩れだしその中から漆黒の船、猫のゆりかごが姿を現す。

そして猫のゆりかごは空高く舞いあがる。

「私初めてだから、サポートお願い」

ニャイトは操縦席に、ニャマルが総合管理席に、そして兵装関係の席ににゃのはが着き他のメンバーも席に着く。

そして月の近くまで来た時各自の動きがあわただしくなる。

「シグナスちゃん主砲の空間破壊モードの許可を、其れと収束と威力の加減をニャマルさんお願いにゃ」

「主砲の発射許可します、其れとニャイトちゃんニャマルの手伝いをお願い」

ニャイトが自分のデバイスを使ってニャマルの補助に回る。

「魔力の20%、防御に廻します」

「防御は10で良い、其れよりも主砲に魔力を廻すように」

「艦の出力70%、全開まで30分」

「早く主砲に魔力を欲しいにゃ」

「調整完了、ニャマルさん良いです」

ニャイトに言われてニャマルが主砲へ魔力を流し込む。

「主砲あと少しで撃てます、照準を開始するにゃ」

「にゃのは後は任せます」

「照準完了、発射機器オールグリーン、撃てます」

「主砲発射せよ!」

にゃのはが引き金を引くと、三つの光りの光跡が宇宙に伸び其れが途中で一つに絡み合い急角度で角度を変え目標に命中する。

命中と同時に円形状に空間が歪み圧縮され球体ごと空間内の物が消滅する。

「さあー、次や」

二発、三発と発射される主砲、そして。

「目標全て破壊、成功です」

「他に脅威になる物なしにゃ」

そして万歳の声が皆から上がる。



「これでゆっくりと休めるにゃ」

「私は此れから忙しくなりますが」

「ニャマルさんどうしてにゃ?」

「お祝いの料理を作らなければ、腕によりをかけて作ります、あ、にゃのはは猫缶で良いですよね」

「うにゃ~、酷いにゃ~」

「冗談よ、美味しい魚料理作りますよ」

「御馳走にゃ」

そのやり取りにみんなの笑い声が響き渡る。






次回で闇猫の書編終わりの予定です。



[10202] 闇猫の書完結
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/01/12 21:36

                   帰還


猫のゆりかごの外の景色が見える場所で宇宙の星を見るにゃのはとシグナス。

「綺麗だにゃ」

「本当ね」

「宇宙の旅して見たいにゃ」

「にゃのは、私たちと暮らさない?」

「そうしたいけど待っている友人いるにゃ」

「今すぐじゃないから」

「考えておくにゃ」

その時ドアが開く。

「そろそろ下に降りるって」

「ニャイトちゃんもどう」

首を傾げるニャイト。

「今すぐじゃないけど此処で暮らさないかとシグナスに勧められたのにゃ」

「ん?」

「星を渡り歩く旅をして暮らすにゃ」

「星を見ながらの生活か?、良いにゃ」

「ところでニャイトは今まで何してたの?」

他のメンバーがそれぞれの用事をしている時ニャイトの姿だけ見えなかったから、シグナスが問う。

ニャイトは腰の探索機器を指差し。

「探索の為の端末の回収にゃ、試作品だから後のデーターの為回収したにゃ」

全てが終わったので回収してスイッチを切っているのである。

しかし、もし詳しく更に調査していたならある反応が現れたであろう。

其れは猫のゆりかごの探索機器で見つけることが出来ない(猫のゆりかごだからわざと?)反応を・・・。



自宅近くの広場に船を降ろし、その日の晩飯を軽く取り、翌朝宴会の為の食材を買いに行くための準備をしていると来客が。

シグナスがドアを開けると其処には隣町のよくコロッケを買いに行く総菜屋のおばちゃんがいた。

「猫神様に聞いたわよ、貴方達この星を救ってくれたと、ありがとう。

それで今晩貴方達の歓迎会やるから来てね、豪華な料理用意しているから」

「すみません、そんなことしてもらって」

シグナスは頭を下げる。

シグナスは恥ずかしそうな顔をしながら歓迎会に行くと約束をする。

夜まで何もやることが無くなったのでシグナスの誘いによりにゃのは達は大きなドラゴンに会いに行くことに。



「今日は、ドラゴンのおじいちゃん」

「おお、シグナスかお前の活躍は猫神から聞いているからな」

ニャイト達は高さ二十メートルを超えるドラゴンを見て興奮していた。

ドラゴンの背中や腹を駆けずり回り、爪を研いだり噛み付いたりしてやりたい放題の馬鹿猫。

そのうちにドラゴンの鱗が気になり始め剥がそうとするが取れないので。

「砲撃すれば何枚か取れるにゃ」

といいながら砲撃の準備をするにゃのは、後ろではニャイトが応援している。

そして砲撃の準備が終わったにゃのは達に拳骨が落ちる。


頭にたんこぶを作った馬鹿猫二匹が正座をして反省中。

「痛いにゃ」

「痛い」

「この馬鹿猫!何をやろうとしたのかな」

怒りのシグナスを見て二匹は。

「御免なさい」

「ふざけすぎたにゃ」

シグナスに説教される二匹に対してドラゴンが古くなって剥がれ落ちた鱗を手渡す。

その鱗を宝物の様に抱きしめる二匹。

「ありがとうにゃ」

「どうもすみません」

ドラゴンにお礼を言ってその場を離れ、今度は街にと行く。

「重いにゃ」

「うにゃ!」

お礼の品に潰される猫達。

街では救って貰ったお礼として色々な物を貰うが量が多いので後で家に届けてもらうと言う事になり宴会場に向かう。


宴会場に並べられた豪華な料理の山を見て堪らず飛び掛る飢えた肉食獣二匹。

そして宴会が始まるまでの三十分ほど飲み物を前に置きたんこぶが出来た馬鹿猫が二匹正座して反省中だった。

宴会開始の声が上がるとシグナスが二匹を呼び椅子に座らせ共に宴会を楽しむ。

そうこうしている間に楽しい時間は過ぎ。

ホテルのベットに横わたるシグナスとにゃのは達。

「食ったにゃ」

「もう食えないにゃ」

「私も」

笑い声が漏れる。

シグナスはピラミッド状の物のアクセサリーを出し、にゃのはに手渡す。

「これ今までのお礼」

「綺麗にゃ」

「本当にゃ」

「ありがとう」

シグナスが小さな機械を操作すると映像が空に浮かぶ。

シグナスそっくりの女性と顔に大きな傷が付いた男が幸福そうに写っている写真だった。

「これは一枚だけ残っているこの星に初めて住み着いた初代のシグナスの写真よ」

にゃのはがよく見るとシグナスの腕には赤ちゃんが抱かれており、下のほうにはシグナスとアトラスと書かれていた。

「後もう一枚在るけど機械の調子が悪くて出ないの、何でも初代シグナスを助けた女性だと書いていたけど。

その後話題を交わすがいつの間にか眠りに落ちる。


数日後、いよいよ元の世界に帰る用意が出来たにゃのは達。

飛ばし玉の魔力はもう少しで限界にとどくとのリイン・ニャースの探査結果により近くの広場にて別れの挨拶をする。

それぞれに別れの挨拶をして、リイン・ニャースが魔力を飛ばし玉に注ぎ込む。

飛ばし玉が光り輝き初め周囲が光りで埋め尽くされると途端に消え後にはにゃのは達とお土産の山が消えていた。



そしてにゃのは達が目を開けると其処は元の世界隊長や仲間達が喜んでにゃのは達を取り囲む。

「お帰りなさいにゃのは」

「お帰りニャイト」

歓迎の中にゃのははスバルの姿を探すが見わたらない。

近くにいる高町隊長に聞くと御免と謝りの言葉が。

結局スバルと会えたのはそれから一月過ぎた後だった。




にゃのは達を見送ったシグナスはふと機械を取り出し初代シグナスの写真を見ようと操作すると今まで出なかった写真が浮き上がる。

其れはスバルそっくりの女性が写っていた。



闇猫の書完。



[10202] リリカルにゃのは 猫鍋?前編
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/01/18 21:32

                  猫鍋?前編

無事戻ってきたにゃのはだったが、スバルはまだ帰って来て居ない。

ニャイトにはフェイトがいるからいいのだろうが、やはりにゃのはとしてはスバルが居てくれればいいと思うのである。

他の人はそんなにゃのはを慰めてくれるのだが・・・・。


隊舎の屋上のベンチで一人寂しく昼寝をしているにゃのは。

目を覚まして今のところやることが無いので隊舎の中をウロチョロしているとある空き部屋の中の片隅に大きな土鍋が。

其れは直径一メートルほどの土鍋、にゃのはは前見た土鍋の中に猫が入って気持ち良さそうに眠っている映像を思い出す。

辺りを窺い誰も居ない事を確認して靴を脱ぎ土鍋の中に入り横になる。

「なんだか気持ち良いニャ」

その土鍋のゆるいカーブが体にフィットしてそのまま丸くなるにゃのは。

その内に気持ちよささに眠りに入るにゃのは。





その少し前ニャイトと言えば

ニャイトは空高く飛び上がり遥か下を見る。

「此方フェイト、ニャイト調子はどう?」

「此方ニャイト飛行に関して問題なし」

「魔力レーダの反応微小、隠匿性能は問題なし、もう少し魔力の漏れ少なく出来るかな」

「其れは出来るけど、調整の関係でこれ以上は無理にゃ」

「了解、もういいわよ降りてきても」

「了解にゃ」

フェイトは魔法ステルスデバイスのデータを保存するとニャイトの帰りを待つ為上を見上げる。

少し待っていると何も無い空間の中からニャイトが現れフェイトの前に降り立つ。

「ご苦労様ニャイト」

「どうだったかにゃ」

「OKよ」

新デバイスの実験を無事に終えた2人は隊舎に戻り分かれる。



ニャイトはスバルが帰ってこないので少し元気が無いにゃのはを慰める為隊舎の中で探し始めたが中々見つからないので探査魔法を使う。

「ここいら辺ににゃのはの反応が在るにゃ」

そしてその部屋の扉を開けにゃのはを見つける。

土鍋の中で何も知らずに寝ているにゃのはの姿を見つめるニャイト。

そのニャイトの目が極上の餌を見つけた肉食獣になる。



「ふにゃ」

ふとっ、眼が覚めると下着だけの自分の姿に驚くにゃのは、そのにゃのはの下のほうに伸びるニャイトの手。

「何するにゃ」

「久し振りにゃ」

此れから餌を食べようとする肉食獣の目をしたニャイトから逃げようとするにゃのはだが体中にバインドを掛けられ身動きが出来い。

「やめるにゃ~」

「やめないにゃ~」

動けない獲物に襲い掛かるニャイト。

30分後、満足して眠るニャイト、そしてやられ放題にやられて涙目で眠るにゃのは。



にゃのはが目を覚ますと何か暖かいお湯の中、気持ちいいのでそのままうつらうつらしているとお湯が熱くなりだす。

「暑いにゃ」

ニャイトが目を覚ますと暑い上に真っ暗。

「暑い」

「出るにゃ」

二匹が出ようとするといきなり明るくなる、其処には土鍋のふたを抱えた般若の顔をした八神部隊長が居た



その少し前。

久し振りに鍋料理を作ることが出来ると喜んで高い金を出して買った土鍋を取りに守護騎士達ととりに行くと二匹が土鍋の中に。

怒りマークを付けた八神が何があったのかその部屋の監視装置の画像を見ていると更に怒りマークが増える。

八神は守護騎士に命じてお湯を入れてふたをして火に掛ける。

そして中の声がしてきたときふたを取る。



そして今は。

頭にたんこぶをつけた馬鹿猫二匹が筵の上に正座して反省中。

「あんた等、人が高い金で買ってきた土鍋の中であんな事やこんな事やってどうすんや」

「ごめんなさい」

「すみません」

「今更謝ってもなあ、せっかく買ってきた高級食材駄目になったやんけ」

「弁償するにゃ」

「お金なら」

「金で済むことじゃない、このこと高町やフェイトに言っておくからそしてブリーダー隊の山下隊長にもあなた達の躾をして貰うようにいって置くから。

其れと鍋を楽しみにしていた家の守護騎士達にも謝りなさい」

その守護騎士達は八神部隊長のあまりの怒りの凄さに後ろの方に固まっていた。

「ごめんなさい」

「すみませんでした」

その後守護騎士達にこのぐらいで良いでしょうと助けられ開放される二匹。

その後、ブリーダー隊の山下隊長に百円均一で売られている猫缶を渡されて三日間これだけねと言われて怒られ。

高町やフェイトに罰として三日間隊舎の草取りを言い渡され落ち込む二匹。





それから三日後。

筵に正座して座るは八神部隊長。

其れを取り巻くように怒りマークを付けた高町、フェイト、山下各隊長。

其れと同じく怒りの形相でにらむにゃのはとニャイト。

そして声高く宣言する高町隊長。

「これより猫鍋事件の裁判を行います」



後編に続きます。




[10202] リリカルにゃのは 猫鍋?中篇
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/01/20 22:12

            猫鍋中篇

猫鍋事件から二日後。

ニャイトは違和感をかぎつける。

事の起こりはヴィータ副隊長の漏らした一言。

ニャイトが罰として二個百円の猫缶で昼飯を食べていると近くで同じく食べているヴィータ副隊長の話が聞こえる。

「へー、それは豪勢ですね」

「まあな、主ハヤテの鍋はギガ旨いからな」

「でも椎茸の変わりに松茸を大量に入れるなんて」

「でも味はシメジ、でも松茸は香りがギガ香るからな」


自慢げに話すヴィータの話をを聞きながら自分のテーブルにある猫缶一個を見ながらため息をつくニャイト。

「松茸どんな味かにゃ、食べたいにゃ」

そう言いながらも現実に目の前にあるのは猫缶一個。



食事を終え仕事に戻るニャイトの背中には一枚の紙が付けられていた、餌を与えるなと書かれている、八神部隊長の名で。

そのニャイトの仕事は書類書き。

フェイトとなのはが同じ部屋で演習関係の書類を作っている部屋にニャイトは入る。

ニャイト入ります。

「ニャイト、この書類お願いね」

フェイトがニャイトに書類の山を指差しその近くの机に座る用意に言う」

「本当の山ニャ」

「ニャイト大変だけどお願い」

ただ演習や教練だけではなく2人とも其れなりの階級であるからデスクワークも多くなってくるのである。

「こんなのより撃ちたいなの」

「本音が漏れているわよ、なのは」

「そう言うフェイトちゃんだってこの所空飛んでいないでしょう」

その2人は揃ってため息をつく。

その時ニャイトが言ってはいけない一言を。

「歳かな?」

いきなり猫つかみにされ見ると般若が二つ。

「ニャイト、残業確定」

「同じく」

「ごめんなさい、許してにゃ~」

しかし、書類の山を見ると三人でも夜遅くかかるようだが。

夕方それでもようやく先が見えてきたので簡単な夕食を取る。

猫缶と鮭の入ったおにぎりを食べるニャイト。

「旨いにゃ」

今まで猫缶一個だけだったのでおにぎりが食べれたので満足のニャイトである。

食べ終わり残りを終わらす為に仕事に取り掛かる。

8時に最後の一枚が終わり、万歳をする。




「ニャイト何が食べたい」

夜食の誘いをするフェイト。

「焼き魚、ところでフェイト松茸って旨いのかにゃ」

「私あまり食べた事無いから、なのはわかる?」

「松茸か、年に二、三回かな、この位のが国産だと五千円するから」

なのはは、手で大きさを示して答えると。

「ニャイト松茸に興味あるの?」

「ヴィータ副隊長が昨日鍋でたくさん食べたと食堂で話していたの聞いていたのにゃ」

それを聞いたなのはとフェイトは何か違和感があるのを感じた。

「普通鍋といえば椎茸やシメジだけど、べつに松茸が悪いとは言わないけど大量に?」

首をかしげたなのはは調べて見たほうが良いと考えニャイトに内密に調べてもらうように命令をする。



翌日、聞き込みや調査に走り回るニャイト。

まずは仲間からとにゃのはに聞く。

「にゃのは此処の所なんか変わったこと無いにゃ」

「何も無いけど・・・あ、そう言えばなぜか私と顔を合わせると視線を外す隊員が何人か居るにゃ」

「にゃのはその隊員分かる?」

「ある程度なら分かるにゃ」

ニャイトはその隊員の名前を控えると更に聞き込みに走る。


「そうですか、それらしき物は廃棄していないと」

隊のゴミを処理している部署で確認したニャイトは、次に八神部隊長の連絡等の記録を調べる。

そしてその中に完全に記録を消されている連絡記録を調べる、この隊舎の航空武装隊本部の最高責任者の高町隊長の許可のもとに。

その消された通信記録を許可の下復元するように手続きをする。

そしてある隊員たちが隊の部屋を借り切って宴会をやっていたのを確認し、にゃのはから聞いた隊員の名前と照らし合わせる。

全て調べ終えた後、今回のメンバーが居る部屋に行く



其処にはフェイト、なのは、にゃのはが居る。

そしてニャイトの調査結果を聞きながら考えをまとめて行く。

そして、例の八神部隊長の消した記録を再生する。

それを見て高町隊長はきつい顔をして。

「お話して貰うかな、話してもらうなの」



そして前回の終わりの場面と場所が変わる。



伸びました、次回で猫鍋完結です。




[10202] リリカルにゃのは 猫鍋?後編
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/01/25 01:57

              猫鍋後編


まさに針の筵の上の八神部隊長。

「これより猫鍋事件の裁判を行います」

力強い声で高町隊長が宣下をした。

「何でや、私が何やったと言うんや」

フェイトはそんな八神を見て冷たい目で問う。

「罪を犯したから裁判をするのであって何もなければこんな事しないわよ」

「にゃのは達の入った鍋を火にくべた事かいな」

「それについてはにゃのは達が悪いって事で話し話は終わっています」

「私は部隊長やねん、それをどうするんや」

「今回は身内だけの裁判です」

そう言われて黙り込む八神部隊長。

そして裁判は始まる。



まずはニャイトが質問をする。

「守護騎士の話からこの間、高い値の張る松茸をたくさん入れた鍋料理を作ったのは何故かな」

「うちは高給取りや、たまには言いやろ」

「それでは質問を変えて聞くにゃ、あの日の夜、ある隊員達が部屋に集まってなにやら食っていたと言う話し聞いたにゃ」

「関係なしや」



次はにゃのはの質問。

「八神部隊長の鍋は旨いにゃ、でもよく言っていたにゃ、椎茸が味をよくするとにゃ」

「・・・・・・・・・」

「後でヴィータ副隊長に聞いたところ椎茸は入って無かったと聞いたにゃ」

「買い忘れたから入れなかっただけや」



次に高町隊長が質問をする。

「あの猫鍋の後、鍋と具材はどうしました?」

「其処の馬鹿猫が入ってあんな事やこんな事した後使えるか!捨てた、具材は家に持ち帰って鍋の材料にしたんや」

「つまり、松茸の入った鍋に使ったと言う事ですね」

「そうや」

「可笑しいですね、確か私もその時具材を見たんですけど、あの時その中に椎茸がかなり入っていたのを見ましたが。

可笑しいですよね、買い忘れたと言う貴方の話が?、まるで持ち帰ったのが嘘のように聞こえますが?」

八神部隊長は少し表情を変え。

「忘れたんや、跡で冷蔵庫の奥にあったのを見てしまったとおもたんやけど」

「その答えには疑問が残りますが、それよりも鍋の事聞きたいのですが捨てた鍋の事!」

「隊のゴミ捨て場にすてた」

「可笑しいですね、そのゴミ捨て場の係りに聞いたんですがその日はゴミが少なくて鍋が捨ててあるなら、

すぐ分かるのに無かったと」

「誰か持ち帰ったと違うか」

「その可能性も考えて聞いたけど初めから無い物はね?、それと監視カメラを調べたんだけど部隊長帰るとき手ぶらでしたが」

冷や汗が一筋流れる八神部隊長。


次に質問に入ったのはブリーダー隊の山下隊長。

「八神隊長、何故翌日に鍋を作ったのですか?」

「あの事あって食べれなかったから仕方が無く」

「つまり半分自棄にと?」

「そうや、其処の馬鹿猫が鍋汚したからや」

「私、翌日の鍋の事のヴィータ福隊長に聞いたんですがその日は上機嫌で喜んで鍋を作る準備をしていたと」

「食べ損なったからや」


フェイトか再び質問をする。

「取り合えずこれで質疑を終わります、では証人をこれに」

連れてきたのは、若い隊員。

「貴方は、この間鍋料理を食べましたね」

その隊員はフェイトの厳しい視線を受けしばらく経って話し出した。

「はい食べました」

「何人か人と食べましたね、それでその鍋料理を食べようと始めた人はXX課のXXXですね」

「はいそうです」

「それでその主催者は何で鍋料理をやろうとしたのです」

「・・・・・・・・・・・」

隊員は何も喋ろうとはしなかったが、にゃのはが近くにより一枚のカードをちらつかせながら話しかける。

「へ~、にゃのは、ニャイト愛好会クラブ会員カード面白い物持っているにゃ、しかも会員番号003熱心にゃ」

「返してください」

「もし私がこの人に乱暴されて服も破かれ犯される寸前だったと言う話隊員たちに話したらあなたどうなるかにゃ」

「それだけはやめてください、お願いしますにゃのは様」

「いやなら話すにゃ」

その隊員はポツリポツリ話し出した。

「その主催者がにゃのはとニャイトのダシ入り鍋を作るからと会員を集めたんです」

「それだけでよく十人も集まったにゃ、何故にゃ」

「証拠映像を見せられてついフラフラと」

其処に高町隊長が横から話し出す。

「その証拠映像とはこれかな」

空に映像が浮かび上がり其処には鍋の中であんな事やらこんな事やっているにゃのはとニャイトの姿が映っていた。

「はいそれです」

しばらくの間沈黙が続き各人が厳しい目を八神隊長に向ける。




八神部隊長はあわてた様子で。

「うちは何もやってへんよ」

と無関係を装うが。

フェイトは厳しい口調で話す。

「あの部屋の監視カメラの再生は八神部隊長しか見ること出来ないし、他に再生した痕跡なし」

「・・・・・」

止めと八神部隊長が消したメールの内容が映像に写る。

【00万出せばにゃのはとニャイトの出汁いり鍋セット売るよ、どうや今なら鍋の中であんな事やこんな事やっている、

にゃのはとニャイトのあられもない映像つきや、安い買い物やどうや】

それを見て顔を青くする八神隊長、すでにBJとデバイスを展開している高町隊長とフェイト隊長の笑顔の真の意味を知っている、

八神部隊長は顔を更に青くする。


その八神部隊長の前で見せ付けるかのようにマガジンにカートリッジに入れる音が、カチリ、カチリと部屋に響き渡る。

「ニャイト、XX課のXXXの呼び出しお願いね、隊の裏の演習場にね」

それを聞き呼び出しの準備をするニャイト、その背後ではバインドで蓑虫状態にされ引き摺られて演習場に連れて行かれる八神隊長の悲鳴が聞こえていた。

翌日鍋を食べた連中も同じ目に会う。


南無阿弥陀仏・・・・・






PS,俺もその猫鍋食いたいと思った読者諸君コメントじゃなく隊の裏の演習場に出頭するように、砲撃の嵐でお迎えします。





[10202] リリカルにゃのは クロ編
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/03/23 22:21

                クロ



八神部隊長室

「主やめて下さい、胸を揉むのは」

いつもの八神部隊長によるセクハラである、被害者であるシグナムににじり寄る八神部隊長。

「良いではないか、良いではないか、嫌も嫌も好きのうち、私はそこに胸があるから揉むだけや」

それを呆れたような顔してみているニャイト、そのうちに下を向き自分の胸元を見つめる。

それを見ていた八神部隊長一言。

「育ちけど、育ちけどわが胸貧しいまま、ぢつと胸を見る」

そのニャイトにいつの間にかにゃのはが近寄りニャイトの胸を見て一応小さいながら女性の胸の形をしているのを見て、

涙目に走り去る。

それを見ていた八神部隊長更に一言。

「ああ、同士、同士と近寄れば裏切られ涙の子猫かな」

更に続ける。

「我と来て揉んでやる胸のない子猫」

それを呆れて聞いていたシグナムは八神部隊長に近寄り。

「主いい加減にしてください」

と言いながらシグナムは八神部隊長の首根っこを掴み上げ椅子に座らせる。

「うちは猫やないやんけ」

「はいはい、判っています豆狸ですよね」

「酷い!、このニート侍」

「仕事してください、ニート部隊長」

そのやり取りの最中に高町隊長が入って来る。




「八神部隊長この書類に関してですが、あ、何をするんですか」

いつの間にか八神部隊長は高町隊長の背後に回り込みその豊かな胸を揉んでいた。

「いいわ、この揉み心地」

その揉み心地に堪能している八神部隊長の耳に冷たい声が聞こえる。

「頭冷やそうか」

それを聞いた八神部隊長。

やれ撃つな豆狸が手を擦る頭を床に擦る。

だがすでに砲撃の発射前の光が漏れ出していた、すでに他の者達は逃げ出し二人だけ。

すでに逃げ出して部屋から離れていたニャイトが部隊長室から響き渡る轟音とピンクの光を見て一言。

「胸もめば~、SLB鳴り響く~、狸部屋かな~」

何時もの道理ののどかな日々が過ぎる(まてっ!)


さて、にゃのはと言えば、ブリーダー隊に遊びに来ていた。

お目当てはと言えば、黒猫のクロである。

「クロ」

と言いながら黒猫に近寄るにゃのは。

お互いに顔をこすり合わせる二匹。

クロがにゃのはの顔を舐めるとにゃのはもなめ返す。

そしてにゃのははクロを抱くように横になる、そして抱き枕の様にクロを抱いて体の力を抜く。

にゃのはに抱き抱えられて気持ちよさそうに喉を鳴らすクロ。


この黒猫のクロはある隊員の使い魔である。

ただ戦闘能力は無いので、隊員が危険な任務の時はここに預けられているのである。

にゃのはは、猫には何故か嫌われておりこのクロだけは初めから懐いてくれていたのである。

今では暇の時ここでクロと一緒に遊んでいるのである。

「仲いいわね、ちょっと妬けるわね」

「あ、良子隊長こんにちはにゃ」

「にゃのはクロと一緒に食事する」

「するにゃー」

そしてクロと一緒に食い始めるにゃのは。

そして食い終わると二匹仲良く昼寝に入る。

それを笑顔で見ている、ブリーダー隊の隊員達。

その幸福な時間がクロの首輪から発せられた警告音に破られる。

その警告音はその使い魔と主とのリンクが途切れたときに出るものであった。

すなわち主の魔力が弱まっている時や主が死んだ時に鳴るものである。

直ちに魔力補給のための小型魔力タンクがクロの首輪に取り付けられる。

にゃのはが心配そうに見ているのを見て良子が話しかける。

「大丈夫よクロの主人あまり危険な任務就いていないから、結界とか一時的にリンクが切れるときが有るから」

そして心配そうに、にゃのはが出ていって一時間後に連絡が入る。

最悪の連絡が、クロの主人の死亡を確認したと。



続きます。



[10202] リリカルにゃのは クロ2
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/04/08 08:16

          クロ2


ある日、彼は雨の降る夜寒さに震えながら鳴いている黒い子猫を見つける。

その子猫は彼の手の中で食べるものが欲しいと泣き声をあげる。

彼は両親に頭を下げこの子猫を飼うことを願う。

どうにか許可が出子猫を飼うことができた。

それからクロと名付けられた黒猫と彼の生活が始まった。

彼が学校から帰ってくると玄関で待ち、一声鳴いて彼の足元に体を擦り付けながら甘えるクロ。

夜寒いとき彼の布団の中に入り喉をゴロゴロと鳴らし満足そうに彼と一緒に眠りに入るクロ。

朝、飯をくれとばかりに彼の頬を手で押して彼を起こすクロ。

そのような幸福な時を過ごしていたが。


彼が学校を卒業して、新たに魔道士学校に合格を確認して喜んで家の近くまで来るとクロが出迎えている。

クロが彼の方に駆け出していくとそこにスピードを出した車が、

口から血を出して動か無くなったクロを抱いて泣き叫ぶ彼。

しかし彼は魔道士だった。

そしてクロは彼の使い魔として生まれ変わった。



事件の起こった日の朝彼はクロに対して。

「今日でここでの仕事も終わるから、故郷に帰ってのんびり過そうな、クロ」

それがクロが聞いた彼の最後の言葉だった。




ここはにゃのは部屋。

あれから二日間休んで何もやる気が起きないにゃのはが寝ていると部屋のドアが勢い良く開けられる。

「にゃのは起きなさい出かけるわよ」

そう言いながら良子は布団を剥ぐとにゃのはの首筋をつかむと洗面台の前に置き横に黒い服をおき。

「早く顔を洗って、これに着替えてすぐに出かけるから」

寝ぼけなまこのにゃのは訳がわからないような顔をしながら。

「どこ行くにゃ?」

「最後の別れだけはしなさい」

「?」

訳が分からないままに黒い服に着替えるにゃのは。

そして良子の運転する車の後部座席に座るとにゃのはの顔を舐めるものが。

「あ、クロ」

クロを抱きしめるにゃのは、クロも喉を鳴らして満足そうだった。

にゃのはは良子の方に向き直り。

「他の人に使い魔にしてもらえたのかにゃ」

「残念だけど」

「良子さん、私ではダメですか使い魔を引き継ぐのは」

「残念だけどクロは主人とともにと」

暫く沈黙が続く。

「どうしてにゃ」

にゃのはの問に良子は答えなかった。

少したって車が止まり、良子はクロを抱いて部屋の中に入っていく。




そこには彼の入っている棺と彼の身内がいた。

良子がクロを下におろすとクロはすぐに近くにいた女性の足元に近づき鳴き声を上げる。

「クロ」

その女性はそう言ってクロの頭を優しく撫ぜる、そしてにゃのはの姿を見ると近寄り。

「あなたがにゃのはね、クロと遊んでくれてありがとう、私はあのこの姉です」

少し泣き顔のにゃのは。

彼の姉は棺の蓋を取るとそこに良子がクロをおき魔力補給の非常用の首葉をとり、もとの首輪をつけ直す。

クロは一声鳴くと彼の胸の上で丸くなり喉をゴロゴロ鳴らした。

そして棺の蓋が閉められ、あたりに沈黙が。

それに居たたまれ無くなったにゃのはが駆け足で部屋の外にと泣きながら出て行く。

それを捕まえようとした良子を、彼の姉が止めにゃのはが出て行った方角に向かって。

「ありがとうにゃのは」

と言いながら頭を下げる。



クロが彼の胸に溶け込むように消え彼の棺が出棺され車に載せられ運ばれていった時。

にゃのはは公園のベンチで泣きつかれて横になっていた。

それを見守る眼が遥か上空に。

「こちらニャイト目標発見、公園のベンチにいます」

「了解、座標確認」

「確保しますか?」

「其のままにして置いて下さい、しばらく一人にした方がいいから」

「分かりました、観察を続けますもし非常事態が起これば連絡します」

「できればにゃのはが家に帰るまで観察お願いできる」

「友人ですから遅くなっても見守ります」

「了解、仕事が終わったら黄金の猫缶用意しているからお願いします」

「了解」

やり取りが終わり安心してコーヒーを飲む良子。

そして次の手を考える。



翌朝起きたにゃのはは今までののことを思い返すと、彼を殺した犯人に対して怒りが段々こみ上げてきた。

そしていつの間にか丁寧に磨いているライジング・にゃーと。

その時またしてもドアを激しく開け入ってくる良子。

良子はライジング・にゃーとをにゃのはから取り上げ、持ってきた籠の中ににゃのはを放り込むと。

「転送お願いします」

忽ちの内に転送され着いたのは大きな長距離転送装置のある部屋。

「にゃのは、あなたに一週間の有給休暇出たから遊んできなさい」

と言いながら良子はにゃのはの入っている籠を転送装置の中に放り込む。

「遊んでと言っても身支度もしてにゃいにゃあ~」

「着替とかはあちらで用意しているから心配しなくってもいいからね十分に遊んできなさい」

そう言い切って良子は転送装置のスイッチを入れる。

「うにゃ~」

にゃのはの悲鳴を残して籠は消える。





転送されたところは広い芝生の上。

「来たわね」

そう言った女性の手によりにゃのはの入った籠はある部屋の一つに運ばれて行く。

「うちの子あの子と仲良く出来るかな」

そう言いながら女性は籠を開けにゃのはを外に出す。

何がどうなっているにゃとばかしに阿呆けているにゃのはの近くに一匹の子猫が近寄り、一声鳴くと甘えるようににゃのはに体を擦り付ける。

それを見ていた女性は安心したように外に向かって呼びかける。

「うちの子達おいで」

すると現れたのは十数匹の猫。

いきなりのことで固まるにゃのは、それに構わずにゃのはの匂いを嗅いだり、身体を擦りつける猫の集団、その内の何匹かはにゃのはの顔を舐め始める。

ワケも分からず猫に弄ばれるにゃのは、そしていきなり猫の集団から取り出され女性の前に。

女性はにゃのはの頭を撫ぜ嬉しそうに話す。

「写真よりも可愛いわね、うちの子達も懐いたようね」

にゃのはは何がなんだと慌てている、それを見ていた女性は更に話を続ける。

「私の名は月村すずか 、にゃのは、第97管理外世界にようこそ」

「にゃ~、にゃに~?」



次は海鳴市での休暇編?





[10202] リリカルにゃのは クロ3
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/04/09 17:49

クロ3

にゃのはを転送装置に放り投げ転送を確認した良子はその後隊舎に戻り。

そして八神部隊長に報告する。

「言われた通りにしました」

「ご苦労さん」

「でもどうしてこんな事を?」

八神部隊長は真面目な顔をして話しだす。

「クロのことで落ち込んでいるから気晴らしにでもと考えていたんや」

「確かに気晴らしにはなると思うんですが、まだ裏があるんでしょう」

「鋭いな、もしクロの事落ち着いてきた来たら次何を考えると思うにゃのはの場合」

「犯人のことですか?」

「そや、にゃのはは優しくて大人しいけど一度思い込んだら一直線に突き進むからな。

もし犯人に対してにゃのはが暴走したら止めることできないからな」

「それでこちらで犯人を捕まえるまでの時間稼ぎですね」

「それにもう一つ問題があるけどな」

そう言いながら八神部隊長はモニターを出し良子に見せる。

「これはある事情で廃棄された都市や」

良子がよく見ると廃棄されたがまだ高層ビルが一杯残っている廃棄都市の姿がそれはミッド市より大きなものだった。

「ここで高町隊長率いる全部隊がクロ事件犯人逮捕作戦演習をしたんだけど」

そう言いながら頭を抱えた八神部隊長はもう一枚の画像を出した、そこにはただの新しい更地が地平線に伸びていただけの何もないものだった。

「これがどう関係あるんですか?」

「それが演習が終わった後の廃棄都市の後や」

良子はそれを聞いて思わず窓を開け叫ぶ。

「犯人さん早く無人地帯に逃げて~!」

他の隊員も。

「部隊長今から一週間の休暇をください!」

「おれも!」

「愛する妻よ今から旅に出よう」

「俺の行きつけの店が~」

「俺此の街が残ったら彼女にプロポーズするんだ」

悲鳴が飛び交う中、八神部隊長は頭を抱える。

しばらくして騒ぎが落ち着いたところで八神部隊長はみんなに話しかける。

「うちも嫌や、行きつけの店もあるしそれに始末書の山にうもれて日々を過ごすのは嫌や」

むしろ何も無くなってしまうから始末書も少なくなるんじゃないとの突っ込みもあったが・・・・・。

(こらっ、そうかと手を打つな八神部隊長!)

八神部隊長は今後の活動方針を皆に示す。

「まず餅は餅屋というからして、犯人逮捕に関しては古狐と古狸に任している」

「部隊長もしかしてトム・ソレックスとゲンヤさんのことですか」

「そや、それにうちから3号も出向であちらと協力して動いているからなんとかなると思うん・・・よ」

「あの3号か」

「確かにあの3号のレアスキルなら」

「そういうことでこちらとしては今の所連絡待ちや」

そう言って八神部隊長は皆に仕事に戻るように命令をする」




そしてその狸と狐といえばある一室で作戦会議をしていた。

「まず被害者は後ろから質量兵器おそらく拳銃で撃たれ即死状態と、その時の場面を見た隊員はいないと」

「報告によるとと突入隊員の後ろで情報分析をやっており彼は一人だったと、やはり奴らを捕まえないことには事は進まないか」

調査資料を見ながら頷く古狸と古狐。

「おい、3号そちらの方はどうなっている」

トムの問に怒りながら3号が答える。

「酷いですよ名前で読んでくださいよ」

「坊主お前、にゃのは、ニャイト愛好会クラブ会員会員番号003だろう、3号でいいじゃないか」

「うっ、猫鍋事件のあと皆3号としか呼んでくれない、何故」

「取りあえず奴らの動きはどうなっている」

「マークした奴らはここに集まっていますが、まだ二人ほどここには戻っていませんね」

3号は地図の上の一点を指し、更に話を続ける。

「あの事件の時の連中が揃ったら待機している二人が逃走用の結界をすぐさま張る手はずになっています」

「結界ならこちらにも張れる奴がいるだろうに、ところでその二人とは誰や」

「無限書庫の館長と補佐の二人です、こちらのことを話したら協力してくれたんです」

「偉い奴呼んできたな」

「まああちらも色々事情があると思いますよ」

「ところでお前のレアスキル便利だな」

「魔力タグのことですか、あの時奴らのことは度々ここに手伝いに来ているからまた逃げられると思ってついでに付けたんですが」

「おい、ゲンヤこいつ俺らに喧嘩売っているんじゃないか」

「確かにな、まあ冗談はそれとして少し怒りはあるが、ところで魔力タグどこまで探知できる」

「この惑星上ならすべてわかります、たとえ魔力を遮断する結界等があったとしても少しの漏れがあるので感知をすることはできます」

「もしかしてあのお嬢ちゃん達にもか」

「にゃのはやニャイトにも付けていますが発動はしていませんよ。

まあ、自主申告と言う事で非常事態が起これば別ですけど使っていません」

「便利なものだな、他のところでは使っていないのか」

「ここだけの話ですけど無限書庫職員には全員付けています。

あそこの防御結界は完璧で外からの探知は出来ないのですが、時々無限書庫の奥の方で迷って行方不明になる職員がいるんですよ、

その度に呼び出され救出にこの能力を使っています。

この間なんかキャンプを張りながら四日間救出作戦をしたことがありました」

「あそこは迷宮と聞いたことはあるがそこまでかよ!」

「まあそういったコネもありあの二人が手伝ってくれる事になったんです」

取り敢えず話し合いが一段落したときゲンヤが勧誘の話を切り出した。

「お前こちらに来ないか?その能力此処では重宝するがな」

「そう言われても」

「何なら家の娘嫁にどうだ、もしかして他に好きな子が居るとか」

そう言われて顔を赤くして慌てる3号、それを見ていたゲンヤは笑いながら。

「坊や分かりやすいな、もうその子と寝たのか?」

「そんなそんなことできるまではまだ・・・・」

「ほうロリコンか?」

「酷い」

ゲンヤに言いたい放題に言われて机に突っ伏す3号。





そして場面は変わって海鳴市の様子は。

にゃのはは翠屋でお菓子に堪能していた。

「美味しいにゃ」

「ありがとうかわいい子猫ちゃん」

と言いながら次のシュウクリームを差し出す高町桃子。

「でも知らなかったにゃここが高町隊長の実家だとは」

「ふふ、あなたのことは娘から色々写真や話で聞いていたから一辺会いたかったから丁度良かった」

「美味いにゃでも、ここでしか食べれにゃいのか」

「大丈夫よあなたの住んでいるミッドにもうちの支店がもうすぐ出来るから」

「うにゃー出来るんか、できたら食べに行くからにゃ」

「その時は食べに来てねかわいい子猫っちゃん」

その時翠屋に入ってきた女性がにゃのはの処にやって来る。

「貴方がにゃのはね、今夜はうちでお泊りよ」

「うにゃ?」

「私はアリサ・バニングス、よろしくねにゃのは」

「アリサ、後はたのんだわよ」

「すずか、あんたのところの猫どうだった」

「にゃのはによく懐いていたわよ」

「それならうちの子達も大丈夫ね」

「うにゃ?」

首を傾げるにゃのは。


続きます。



[10202] リリカルにゃのは 特別編 転生仕事人1
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/04/22 12:10
夢を見た 転生仕事人

後5年もしたら崩壊するかもしれないビルに掛かる表札は機動6課。

その中に居るのは左遷された者ばかり。

長は昼行灯と呼ばれる八神部隊長。

体型も行灯?。

「なにか言ったか!作者」


その下には。

辻斬のシグナム、玉打のヴィータ、ただの番犬ザフィーラ、毒沼のシャマル、遊び人のなのさん、引篭もりのフェイト。

と言った錚々たる左遷させられたメンバーが・・・・・。

その寂れた6課に久しぶりの新人隊員がやって来る。

やって来たのは・・・・。

パンチドランカーのスバルと凶銃のティアナ。

「スバルあんた身体大丈夫?」

「大丈夫です、ただ人を殴りたいだけです」

「そっちかい!」

「八神部隊長私は・・」

「ティアナあんたはただ人を撃ちたいだけだろ」

「はい!」

「頭痛い、痛い頭した人間しか此処には来ないのか~」


またしてもろくな人員は来なかったのである。


おんぼろ6課の仕事はただの雑用だがしかしその裏ではと言うと。

「八神、指令じゃ」

「はっ、転生神様」

「今宵トラベラー社の会長の屋敷で密談がある、そこに集まった悪人を転生させろ」

「はっ、分かりました」

「報酬は何時もの郵便局に振込む」(何故郵便局?)

「それで入ってまいります」



6課は裏では転生神の依頼を受けると言う裏稼業をしているのである。

悪人を転生させると言う正義のためと言う名のもとに、でも本音は。

「いやー、報酬がいいやんけ、それで」

と言うことになっているらしい。


夜目的の前に集まるメンバー。

その中からスバルとヴィータが歩き出し。

「雑魚はあたいが転生してくるから後を頼む」

「私も行きます」

と言いながら鉢巻を締め直すスバル。

そして他のメンバーはそれぞれに散っていく。



「お前達は何者だ」

屋敷の前を警備していた手下がスバルとヴィータを見、近寄ってくる。

スバルの前にやって来た手下の一人を問答無用とばかりにスバルは殴る、殴る、殴る。

そして何十回も殴りまくり顔の原型がわからなくなって手下が動かくなったところで、

スバルは血の涙を流しながら。

「私は和田アキ子役か!、酷い」

泣いていた。

余りのことに呆然としていた手下の片割れが気を取り直しスバルに向かって怒鳴り声を上げる。

「てめえ何しやがる」

「まちなお前の相手はあたいだよ」

その声に振り返った手下の眼にはデバイスを後ろに振りかぶったヴィータの姿があった。

「潰れな」

と言ってゲートボールの玉を打つような軌道を描きながら振り抜くとグシャと玉が潰れる音がして手下が泡を吹いて倒れる。

その玉の潰れるときの感触を手に感じながらヴィータはつぶやく。

「この感触は・・・・いつ感じても良い」

暗い笑いを浮かべたヴィータがそこに居た。



「さてお前達は小魚に転生だ」

「何故」

「一山いくらの雑魚だからな」

と言い放つヴィータ。

「酷い、こんな目に会わされて小魚に」

「酷い、他に転生さしてくれ」

そう言いながら消えていく手下どもに向かって言い放つヴィータ。

「あきらめな」





その頃6課では二匹の猫が寝ていた。

「ニャイト何故普通の猫にゃ」

「にゃのはこうして普通の猫としていたら変な出番ないから」

「それもそうニャ、何もかも無視して寝るにゃ」

かしこい猫達であった。



さて続きますしかし何故こんなの書いたのだろう。

いよいよ屋敷の中で殺戮の嵐が(あくまでも転生ですが)



[10202] リリカルにゃのは 特別編 転生仕事人2
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/04/22 12:11
     転生仕事人2


更に主役が動きやすいように中にと入るヴィータとスバル。

そこにいきなり飛んでくる鉄球。

ヴィータはかろうじて避けるが頬から一筋の血が流れる。

スバルはシールドを張るがあっという間に破られ、咄嗟にアームデバイスで受けるもアームデバイスにヒビが入る。

「こいつ強い!」

二人を襲ったのは此処で雇われている殺し屋である、彼は今までに鉄球で何人も始末している剛の者である。

その殺し屋に対して構えをとり攻撃を今当に開始しようとしたスバルをヴィータが止める。

「スバル引っ込んでな、こいつはあたいが殺る」

前に出てきたヴィータを見て殺し屋は笑う。

「お嬢ちゃん、その平らな胸陥没させてやろかな、でももう陥没しているかな?」

「てめえ、あたいに喧嘩売るって言うのかい、鉄球の扱いの年期の違いを見せてやる」

「両手足折って慰み物するかな、ただしそのチビじゃなくボインの子の方だけどなお前は頭を潰されて逝きな」

そしてお互いに得物を構え対峙する。




「元締め、雑魚の数が多い、なかには厄介な奴がいるどうする」

「そうかい、もう手助けに人を呼んでおるからそのまま頼むや」

「わかりました、スバル行くぞ・・・・・今年は阪神の優勝や!」

「?」

そして更に獲物を探すためにその場を離れる二人。

後に残されたのは、鉄球を逆に打ち返されて顔の真ん中に穴が開いた殺し屋の死体のみそれも転生で消えていく。





男二人が歩いているといきなり首に巻き付く赤い糸そして空中に持ち上げられる。

その糸の先はと言えばある白衣を着た細身の男の指先。

その男が赤い糸を弾くとその糸の先に吊された男たちが静かになる。

そして下に落ちる犠牲者、それを見つけた一人が白衣の男のところに近づこうとしたとき男の地面の下から浮き上がる女。

そしてその女はカスタネット状のデバイスを犠牲者の股間に挟む。

そして何トンもの圧力が掛かる、犠牲者の竿と二個の玉が・・・・・男として書く勇気がありませんので削除・・・・・。

その二人は何人か転生させると元締のもとに転送する。

二人の姿を見た元締は懐から札束の入った封筒を二つ取り出し二人に渡す。

「これ報酬や、ハズレのスカさん、食い逃げセイン」

上機嫌で封筒を受け取る二人。

「私は無限の殺人、いや無限の転生者かな、この役はこの私こそふさわしい、それでは看守が帰りが遅いと怒るので帰るとしよう」

転送で消えるハズレのスカ、食い逃げセインと言えば。

「当分の間食い逃げしなくてもゆっくり食えるからうれしいな」

「食い逃げ百パーセントのセインか、あの撲殺シスターから以外は」

笑いながら言い放つ元締め。

「そう言えば撲殺シスター今日は来ないの?」

「他のところで撲殺やて」

そして二人はあんなもんやこんなもんが血とともに飛び散る撲殺現場を想像して空笑いをする。

そして食い逃げセインが足早に帰った時元締めに話しかける女性がいた。





「此処で見張りするだけで金貰えるの?」

「そや、お前はただ此処で見張りしてれば良い」

そう言いながら元締めは密かに涙をぬぐい。

「いくら転生神の言いつけといえ八寸のへろ松役と口が裂けても言えんがや」

ウェンディいや、アホのウェンは何も知らずに嬉しそうな顔をしながら見張りをしていた。(いいのかお前!)



今回は少し短いですが次から本番?に入ります。



[10202] リリカルにゃのは 特別編 転生仕事人3
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/04/26 21:07
           転生仕事人3



外の騒ぎを知らずかの様に、屋敷の中の一室では悪の密談が行われていた。


「どうも執務官わざわざこちら迄来てくれましとありがとう御座います」

「ほう、来てみれば水仙屋にトラベラーの旦那面白そうだな」

「何を御っしゃいます、イヌスキー執務官」

「ところでデバイスの納入に付いてですが、どうなっていますかな」

「聞こえんな~」

「おっと、忘れておりました、これを」

水仙屋が菓子折りをイヌスキー執務官に差し出すとイヌスキー執務官が中を開ける。

「ほうーチョコポットかウマそうだな、さすがにワシの好物を知っているな」

「ハッハッハッ、何を御しゃいます下のほうには更に極上のお菓子が」

イヌスキー執務官が下のほうを見るとチョコポットの下の段に金の延べ棒が。

「山吹色のお菓子かこれはワシの大好物だ」

「私の接待には抜かりがありませんからなハッハッハッ」

「たしかデバイスの納品に関しては水仙屋お前がヤルと決まっていたのを思い出した、そうだった」

「酷いですね、悪い人だ」

「ワッハッハ、お主には負けるわい」

「いえいえ、執務官様程ではありません」


 
二人の悪人の話が落ち着いたところでトラベラーの会長が話を持ち出す。

「処でイヌスキー執務官、第23区の再開発の工事についてですが」

そう言いながらトラベラー会長は菓子折りを差し出す。

「山吹色の羊羹です」

イヌスキー執務官が中を見ると金の延べ棒が・・・。

「お前バカか」

「なにか私どもの方に不手際が有りましたか」

イヌスキー執務官が懐から一冊の本をトラベラー会長に向けて放り投げる。

その本の表紙には悪の礼儀作法99と書かれていた。

「この本を見て作法を知ることだな、だいたい菓子折りに山吹色の物を詰めるときはその上にお菓子等を載せるものだ」

「すみませんまだ未熟者でした」



「うーん23区か」

イヌスキー執務官が菓子折りの方をチラチラ見ながらなにか考え込んでいるのを見てトラベラー会長は手を叩くと奥から重箱が運ばれてきた」

「四段重ねの重箱です、一流の料亭に作らさせました、どうぞ中身を」

イヌスキー執務官が蓋をとると中には豪華な料理が詰まっていた、見てるだけでもヨダレが出るような。

「ナカナカの持成よの」

「下の段には貴方の大好きな玉子焼きが詰まっています」

一つ段をずらすとなかには金の延べ棒が入っているのを見てイヌスキー執務官は。

「ほー、ウマそうな卵焼きじゃないかしかし少し固くはないかハッハッハッ」

「何を御っしゃいます、いくらでも食っても良いですよ下の段にも隙間なく入っていますから」

「腹を壊しそうだな、ところで23区いつから入るかな」

「腹を壊すまで食べるとは悪ですな~」

「お主には負けるわい腹を壊すまで食わす気だからな」



その二人の間に水仙屋が割り込む。

「御両人様に比べると私なんか善人ですな」

「何を言っているあっちこっちで金をばらまいている癖に、お御主が一番の悪者だろが」

「私どもと劣らずとも負けない悪人じゃないか」

その後大きな笑い声が起きる。

そして女体盛りの周りに並べられた豪華な料理と酒に舌鼓を打つ三人の悪人。



悪巧みが進行している時その屋敷の周りでは更なる転生が起きていた。

「モード4」

その言葉に反応して次第に形態を変えて行くティアナのデバイス。

そして哀れな獲物に近づいて行く。

「嫌だなこのモードにしたら射程距離が極端に短くなるから本当に嫌」

そう言いながらもの獲物から目を離さないのは立派な狩人。

得物が射程距離まで来たとき玉が発射される。

音もなく発射された玉は犠牲者の頭に命中するグシャりと言う音ともに。

頭を潰された犠牲者の横に転がるボーリングの玉?。

「う、肩と腰が痛い何故ボウリングの玉」

「小さい球だとヴィータと被るからな」

「あ、転生神様巳代松役だと聞いたのに~」

「金は渡したから後ノルマ3人じゃ」

そう言って唐突に消える転生神。

ティアナは諦め顔でヨイショっと一抱えもある大筒を肩に担ぎ上げ次の犠牲者を探しに立ち去る。



男が歩いてあたりを警戒しているといきなり男の体に鎖が巻き付き身体の自由を奪い取る。

「テメエ何うっぐ!」

叫ぼうとした男の口に何かが押し込まれそれが胃の中まで到達すると男の顔の口鼻耳から光が溢れ出し。

「超~超~超~、まずいぞ~」

と言って男は崩れ落ちる。

「酷いわ~、酷いわ~、森田健作の仕掛けの天平役だから期待していたのに~」

と嘆くシャマルだった、もちろん口に押し込んだのはシャマルが作った愛情の入った手料理であるが?。

そのシャマルに背後から声が。

「そこのババア何してる」

禁句を発した男の胃袋に旅の鏡を通して直接手料理が押し込まれ。

「超~まずいぞ~」

と、悲鳴を上げて倒れる。

「皆酷いわ~、転生神のバカ~」

泣き崩れ落ちたシャマルの前に転生神が現れて。

「後ノルマは、う、うえ~超まずい~」

腹いせに手料理を直接胃の中に押し込まれて七転八倒している転生神を前に笑顔でシャマルは更に手料理を出す。

それを見た転生神は指を二本出し。

「倍付けで勘弁してください」

それを聞いたシャマルは静かに指を四本出して料理をチラつかせる」

「出すから、出すから勘弁してください~」

「今回はと言うことで」

と、コクリと頷くシャマル。

「なんとか転生から逃れた転生神であった?」




意外と長くなりましたさて次は本命の三人です?。





同じ投稿者のネコスキー様、酔仙様、tapi@shu様ごめんなさい~、笑。









[10202] リリカルにゃのは 特別編 転生仕事人4
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/04/30 00:52
転生仕事人4

悪人の頭三人が宴を開いている部屋の前の見張り部屋。

そこには腕利きの男が一人いる。

その男の影が映る障子(何故ミッドに障子がと言いう事は聞かないで)

その影めがけてザンバーを突き立てる引篭もりのフェイト。

引き抜き障子を開けると傷ひとつ負っていない男の姿が。

どうやら光の角度で間違ったらしい。

男とフェイトの間に気まずい雰囲気が?。

男がデバイスを取ろうとした時、フェイトが男に向かって何かを投げ渡す。

男は思わずそれを手に受け取る、何かの宝石かと男がそれをよく見た途端それから高圧電流が流れる。

男の身体を這い回る高圧電流、程なく斑無く焼け上がる男。



その騒ぎに何事だと様子を見に来たトラベラーの旦那。

その前に着流しのシグナムが(何故着物・・・・)立ちはだかる。

「紫電一閃兜割り」

その言葉の後刀が鞘に収まる音が小さく聞こえる。




「トラベラーお前の悪行の数々明らかだ、お前に転生の罰を与える」

「なんだと?」

「お前はこれから車椅子の女の子に転生する、その子には資金援助している紳士がいるが、

その男はその少女が熟れ頃まで待って熟れたらあんなことやこんな事を今迄の恩を返すようにと狙っているロリコン男だ」

「何やそれは」

「更に病みの書と言う本に呪われておりその本から守護騎士達が現れるが、

人斬り侍、緑のオバサン、チワワ、赤毛のアンと逝った変態騎士だが」

「どこかで聞いたような話が?」

「病みの書が同人誌やオタク収集等の蒐集を命ずる、もし出来なかったオタクの暗黒面に落ち永遠の引篭もり」

「もし蒐集したら?」

「蒐集したものに身も心も虜になり病みの書に取り込まれそこで無限の収集をやるようになり同じく永遠の引篭もりとなる」

「酷い、どう転んでも人生転落じゃないか」

「それから無限の暴走収集プログラムもいるからな」

「そんな人生はゴメンだ」(誰だ、夢のような人生だという奴は?)

そう言い捨てるとトラベラーは逃げ出そうとするが、額から何か流れ落ちるものがあった。

手で拭って見てみる血であった。

驚くトラベラー、その時身体の中心線から血が吹き出し真ん中から身体は右と左に泣き別れる。

しばらくしてその死体が転生により消えていくのを見届けるとシグナムは一言。

「転生完了」



それを襖の陰で見ていたイヌスキーと水仙屋は手下を呼び出し逃げ出す。

追いすがるシグナムの前に現れる手練の用心棒達。

シグナムが攻撃の姿勢を取ろうとした時、用心棒の首筋にナイフが突き刺さりそれが爆発し用心棒の首を空高く飛ばしていった。

「死神のチンクか!」

奴らの背後から現れた人影を見てシグナムは安堵する。

何故かスクール水着をきた死神のチンクは両手の間に挟んだナイフを次々飛ばしまくる、そして飛びまくる用心棒の首。

この場はなんとかなったが大悪人二人の姿はどこかに消えていた。

「元締め、イヌスキーと水仙屋の姿を見失いました」

「大丈夫、イヌスキーは遊び人のなのはさんが追いかけているからな、水仙屋は私がやる」



屋敷の壁の茂みに隠れているイヌスキーの姿を発見した遊び人のなのさんは薄気味悪い笑い声とともに。

「お話いや、悲鳴を聴かせてもらうなの」

と笑い出す。




次はいよいよ大詰めかな?。






[10202] リリカルにゃのは 特別編 転生仕事人 完
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/05 08:09


               転生仕事人5


イヌスキーは植木の陰に隠れ、なんでこう成ったと思うが今はこの危機を逃れるだけ。

後は大金を払って雇った腕利きがなんとかしてくれるだろうと一息付いているとそこに悪魔の声が!。

「見つけたなの」

イヌスキーの目には白い悪魔が映る。

「お前は誰だ?」

その悪魔は何も答えず杖を構える。

そしてカートリッジが何発か飛び出した後その杖の先端と同じ物体が四つ現れイヌスキーめがけて突進する。

その物体はイヌスキーの手足をバインドで固定し塀の壁に縫いつける。




恐怖に怯えるイヌスキー。

「話、いや悲鳴を聞かさせてもらうなの」

「助けてくれ~、金はいくらでもやるから」

その言葉にも白い悪魔は何もなかったように悪魔の言葉を発する。

「一つ、悲鳴を上げるまで待とう大悪人」

笑いながらA・C・Sでイヌスキーの胸を突く白い悪魔。

そのデバイスの先端は槍のように尖っているがその先端ではシールドが丸く形成されており、

イヌスキーの胸を貫く代わりに圧迫していた。

「まだ悲鳴上げないのかな?」

悲鳴を上げようにもイヌスキーの胸は強い圧力で押し付けられており声ひとつ上げることは出来ない。

それを見ていた白い悪魔は笑いながら更に強い力で押し付けながら。

「二つ、悲鳴を上げぬなら悲鳴を上げさせろう大悪人」

と言い放つ、イヌスキーの身体からポキリと何かが折れる音がする。

「まだなの」

そう言いながら更に力を込めて言い放つ白い悪魔。

「悲鳴上げぬなら転生させてしまえ大悪人」

その途端、イヌスキーの胸は完全に押しつぶされる。

それを見て残念そうな白い悪魔は詰まらなそうに言い放つ。

「もうお終いなの、じゃー逝きなさい!」

壁ごと破壊され上と下に分かれるイヌスキーの身体。




その吹き飛ばされた上半身のところまで行くと白い悪魔は判決を下す。

貴方は少年になってオリ主に転生よ。

「それで?」

「その世界のイベントには、追い出されたり、相手にしてもらえないとか、無視されたりして参加出来ないの。

せいぜい段ボールの家でも立て一人で暮らすのがオチね」

「酷い~、最後のは色々まずいじゃないか~」

「五月蝿いなの、早く転生なの」

(投稿者の皆様方ごめんなさい)




残りの水仙屋はどうにか屋敷の外に出ることができた。

そして走っているうちに人影を見つける。

「助けてくれー、お前は昼行灯の八神じゃないか」

「どうしました水仙屋の旦那」

「お前でもいいや、落ちこぼれの昼行灯助けを呼べ大至急!」

「酷いわ~、何度も昼行灯って」

「良いから助けを呼べ!」

すると八神は懐から黒いハリセンを出しそれを振り上げ。

「突っ込んで良いかな」

「なんだって?」

八神は黒いハリセンを水仙屋の頭目掛けて振り下ろす。

パ~ンと良い音ともにグシャと言う音も聞こえる。

魔力で強化した腕力で五キロもある鋼鉄製のハリセンが当たれば人間の頭がどうなるかは・・・・。

頭が陥没して倒れ込んだ水仙屋を見ながら八神は。

「突っ込み過ぎて突っ殺ししもうた、悪い悪い」

しばらくして八神は役目を始める。

「水仙屋、賑やかなことや派手なことが好きなお前にふさわしい転生先いけるで」

「どこに?」

「独り身の40歳のユーノ・スクライアや」

「どこが派手?」

「依頼殺到で阿鼻叫喚の無限書庫内や、職員の悲鳴が飛び交って派手やでー」

「そんな人生の絞り滓嫌だ~」

そんな悲鳴を残して消え去っていった水仙屋を見届けると皆に連絡する。

「依頼完了や皆帰るよー」


そして各自帰宅とあいなる。

「姉として妹たちにこれで美味いものを」

「うふ、四倍、四倍」

「砲撃撃ちたかったなの」

「今宵のレヴァンティンは血に飢えている」

「見張りだけでこんなに貰ったス」

「腰と肩が痛い」

「失敗した?」

「もっと殴りたかった」


こうして彼女たちの戦いは続く?・・・・。

転生仕事人完?かな。





「と言う夢見たにゃ」

「変な夢ね」

「その後八神家でその話したら皆大笑いだったにゃ」

その場に居たブリーダー隊の面々も笑い出す。

「でもその後が大変だったにゃ」

「どうしたのにゃのは」

「余りにもシャマルさんの事からかい過ぎてシャマルさんが本当に怒って・・・・・」

そ言うとうつむいて黙り込んだにゃのはに良子が話しかける。

「なにかあったの?」

「リアルにシャマルさんの手料理攻撃皆食らったの!」

その話にその場に居た人間は皆後退りをして、ご愁傷さまと手を合わせる。

「私なんか丸一日お花畑で遊んでいたにゃ、そのお花畑の向こうで誰か手を振っていたにゃ」

「川渡らなくて良かったね」

しばらく沈黙が続いたがある隊員が話を。

「そんな料理作って嫁に行けるのかなシャマルさん?」

それを聞いたにゃのはは言い切る。

「結婚していなくても奥さんにゃ」

ブリーダー隊の皆それを聞いて首を傾げる。

「買い物の特売品の奪い合いや、奥さん同士の井戸端会議していると違和感内にゃ、シャマルオバサンと呼ん、うっぐ・・・」

いつの間にか良子がにゃのはの口を塞いでいる。

「それ禁句」

皆あたりを見渡して何も無いのを確認後胸をなで下ろす。

いつの間にか良子から逃れたにゃのはは怒りながら。

「何故オバサンと言ってダメにゃのかな、もろオバサンにゃシャマルは、うぎゃ~!?」

にゃのはの悲鳴に振り返る皆の目に映ったのは、片手が胸から出ているにゃのはの姿だった。

その片手が引っ込むと同時ににゃのはの顔の穴から眩しい光が溢れ出し。

「超超超不味いにゃ~~~」

その言葉の後にいつか見た今は亡きゲンヤの奥さんが川の向こうで手を降っているお花畑に舞い戻る。

夢を見た、完。



さて本編に戻らなくては・・・・・・。





[10202] リリカルにゃのは クロ4
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/07 22:10
クロ4


平和な昼下がり。

その空を我が物顔に飛び交う子猫?。

その子猫ニャイトは下のほうで結界封鎖が現れたのを探知しフェイトに連絡する。

「こちらニャイト結界発見探知開始情報逐次送信開始します」

「こちらフェイト情報受け取り中」

フェイトはその情報を解析していたがその地区から犯罪人逮捕のために結界を張るとの連絡を受けていたので、

これがそうねと考えたが一応ニャイトに指示を下す。

「詳細な探査お願いニャイト」

「了解したにゃ」



探査装置を操作するニャイト。

「四層からなる結界?、第一層魔力防壁かなり強いにゃ」

探査を続ける内に首を傾げるニャイト。

「第二層物理、第三層魔力防壁、とまでは判るとしてこの第四層は何かにゃ」

直ちに詳細なスキャンを行うが。

「通らないにゃ」

この事はフェイトに連絡される。

フェイトは連絡を受けしばし考えにふける、その時ニャイトからの新たな情報が入る。

「この結界たしかどっかで見たような気がします」

過去のデーターを見ながら共通点のある物を探していた端末にひとつの答えが帰ってきた。

「ニャイト、この前無限書庫で探査訓練したの覚えている?」

「そうかにゃ、あ、たしか無限書庫で同じ結界見たにゃ」

フェイトは考えを張り巡らさせる。

ここまでの強力な結界をはる事になる犯罪や事件は何一つ入っていない、もしかして?。

「フェイトちゃん結界反応探知したんだけどどうしたの」

突然のなのはの連絡に戸惑うフェイト、空に浮かぶ画面を見るとなのはの後ろで手をあわせているハヤテの姿を見ある悪い考えが浮かぶ。

彼女もあの演習の更地の場面を見た一人である、なるほどと思い、冷や汗をかきながら返答をする。

「大した事じゃない、すぐに終わると思うから、それと他の任務ができたからこれでね」

フェイトは強制的に通信を切ると直ちに現場に飛ぶ。




クロの事件に関した組織はただの小狡い小さな組織である、そして3号から全員アジトの集まったとの連絡を受け特別部隊が動き出す。

最初にユーノ無限書庫館長を長とする結界部隊が高町隊長の砲撃を受けてもびくともしない結界を張る、もちろん転送等の逃亡阻止の結界も。

次にゲンヤが交渉に入る。

ゲンヤは小悪党のボスの若造に投降しないかと話しかける。

「ここいら辺一帯は特別結界で覆ったもう逃げられん投降しないか」

「あんたか、こんな結界まで張って何をしようと言うだ、俺たちが何かしようと思ってか!」

「いやお前達、そしてこの地域を守るためにな、早く投降しないと白い悪魔が集団を率いてやってくからな」

「冗談を言っているんじゃない!」

「本当だ!」


彼は前にある組織の先輩にあって白い悪魔のことを聞いた時のことを思い出した。

白い悪魔のことに話が及んだとき、先輩は部屋の片隅にうずくまり。

「ピンクノカベガ!、スミマセン、スミマセン、ナノハサマオユルシヲ」

と何遍も繰り返していたの思い浮かべすぐさま返答する。

「本当?、・・・投降します」




その後出逢遅れた高町部隊は無理やり犯人の護送任務に付く。

「高町隊長、犯人が逃げ出したら車ごとと言うのはいくらなんでも」

「一人でも逃げ出したら車の中に陸士隊が居ても全力なの」

「我が隊は貴方の命を守ります」


と言うような物騒な話が繰り広られている中、護送車の中では。

空を飛びかう護衛を見ながら組織のボスが。

「俺たちの一人が逃げたら・・・」

「間違いなく他のやつも俺たち関係なく砲撃の嵐・・」

その時二人の目に中を伺う高町隊長の姿が見えた。

笑顔で二人に挨拶する高町隊長。

「あの笑顔殺るき満々だな」

「ええ・・・・・」

こうしてさも安全な護衛とさも危険な護衛の中陸士隊本部に着き直ちに尋問が行われた。



その結果謎が出てきた。

発端は麻薬の取引が行われているとの匿名の通報からだったが、ボスの話によると元々ヤバいので麻薬には手を出していないと話し、

あの時皆くつろいでいて何もしてい無かったと話、殺人にも関しても知らなかったと話す。

「俺たちは悪だけど殺しなんかやる度胸はないし殺しなんかやったらどの位刑務所に入れられるか」

「確かにヘタレのお前達がそんな事するワケが無いな」

「もしかして俺たち餌にされたかも」

「あの殺人のためか?」

考えこむ二人

そこに隊員が一人の手下を連れてきた。

「ゲンヤさん、こいつがあの時殺人現場の近くにいて不審人物を見たと」

その時の状況はサングラスを掛けた男が現場近くから現れその手下と目線も合わせずに行立ち去ったということだった。

ただその手下はその時見た映像をデバイスに記録していると話、直ちにその容疑者のデーターが取り出される。

「取り敢えず後はこの男だな」

ゲンヤはボスに向き直り取り。

「あえずお前達は釈放だ」

「あのまだ護衛が飛んでいますが」

ゲンヤが窓の方を見ると高町隊長の率いる部隊が飛んでいるのが目に映る。

「結局俺たちはダシに使われただけか・・・、でもゲンヤさんここまでするとなると犯人は今頃・・・・・」

ゲンヤは今入った報告を見ながら。

「お前の考えと同じことを俺も考えていた、容疑者に似た男の死体が近くの川で見つかっているとの報告今届いた」

何時もこの世はこんな事ばかりと二人は揃ってため息をつく。




その頃良子はユーノ無限書庫館長の訪問を受けていた。

「良子さん、頼まれていた暗号解読出来ました」

それを受け取り飛ばし読みしていた良子の顔が青ざめる。

「これって!」

「八神部隊長に報告した方が良いですね」

溜息をつく二人。

そしてこれがすべての発端となるのである。





アリサ・バニングス邸。

アリサに飼われている犬たちに体中を舐められるにやのはの悲鳴に、笑みを浮かべるアリサ。

「お嬢さま、にゃのは嬢にお客様が」

「誰?」

「3号と言えばにゃのは嬢に判ると言っていましたが」

その言葉に驚くにゃのは。

「なんでこんな時にニャ、あ、舐めるなそこはヤメテ~」

なめ猫ならぬ舐められ猫のにゃのはだった。



次は少し視点を変えます。





[10202] リリカルにゃのは 夢を見た2  愚問の糸(ネタ元、芥川龍之介、蜘蛛の糸)
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/10 12:48


     夢を見た2  愚問の糸(ネタ元、芥川龍之介、蜘蛛の糸)


間違いで天国に転送してしまったシャマル。

足元の雲の切れ間から地獄が見える。

そこは地獄でも罪の軽い罪人の居る地獄。

何故か地獄でも不況の風が吹き、こう言う場所では経費削減と言うことで。

鬼達はリストラされ、この広い場所でも二人だけ。

血の池地獄と言ってもだだの滅茶苦茶広い水たまり、いや血溜まりだが仰向けに寝ても背中が浸かるだけ。

針の山も錆果て今やただの禿山になってしまっているのである。

今や無気力地獄と化しているのである。




その中の罪人の一人にシャマルは目をつける。

中々の美男子で好みのタイプである、そしてその男めがけてクラールヴィントを長く伸ばす。

その男の名は瑞仙と言い顔は良いが女性の下着泥棒だった。

ある時クマさんパンツやフリル付きのパンツを見て小学生だなと鼻息荒く二階までよじ登り手にしたとき。

「私の下着とるのは誰じゃ」

と現れたのはオカマの70歳のじいさん、それを見て思わず手が滑り頭から地面に落ちあの世にと。

最後の言葉は。

「こんな最後は嫌だ~」

と言っていたとか。


その瑞仙の前に宝石のついた糸が降りてきて、念話が届く。

この糸を登って来てきたら毎日美味しい料理とワ・タ・シ!。

その声を聞き喜び勇んでよじ登る瑞仙。

上では確かな重みを感じて掛かったなと喜ぶシャマル、だが急に重くなる。

不思議に思い下を見ると後から後から他の罪人がよじ登ってくるのが見える。

このままだと持たないと思ったシャマルは何故か持ってきた大量の手料理をちぎっては旅の鏡の中に手を入れ罪人の胃の中にぶち込む。

忽ちの内に巻き起こる悲鳴。

「不味い、ぎゃ~」

「何故こんな目に」

「酷で~」

そして瑞仙以外誰もよじ登ってこなくなた時、ようやく瑞仙がシャマルが見えるところまで登ってきた。

更によじ登りお互いに顔を見合わせる。

「私シャマル、あなたのために毎日手料理作ってあげる」

そう言うシャマルの背後には黒い欲望のオーラが吹き出て手には深緑色の煙を毒々らしそうに吹き上げている料理らしきものが。

二人の間にしばらくの沈黙がそして愛情が・・・・芽生えなかった。

落ちるより早く駆け下りる瑞仙。

今一歩の処で獲物を取り逃がし落ち込むシャマル。

そのシャマルに話しかける声が。


「詰めが甘いやんけシャマル」

その声を聞き振り返ると大型のクレーン車で座ると忽ちの内に拘束される罠が丸見えの豪華な椅子が頑丈なワイヤーロープに吊るされて降ろされている所だった。

シャマルはクレーンを運転している某部隊長に聞く。

「もし気に入らなかったらどうするの」

「リリースや、その穴から」

と言いながら雲の切れ間を指さす。

「婿養子募集や、楽できるやで~」

「美少年もとむ~」

「美人の姉妹もできるよ~」

悠々と獲物が(犠牲者?)掛かるのを待つ某部隊長。

しかし罠だらけの椅子と、リリースされるのも嫌だがリリースされない方がもっと嫌だと誰も近寄らなかった。





その離れたところでは赤い糸を垂らした白衣の男が。

「私は無限の欲望、無限の犯罪を犯したい者上がって来て私と楽しい犯罪を使用じゃないか」

まあこちらも余りにも怪しげな誘いなので食い付く者はいなかった。(いつ脱獄したんじゃ)




それより問題なのがもう一人。

結界プログラムで強化した糸を垂れる男が一人、その男は下に向かって断腸の思いで呼びかける。

「仕事に疲れた時豊かな胸に僕を埋めてくれる人居ませんか」

そうなんども呼びかけた後更に願いを込めて呼びかける。

「それとうちの職場で働きませんか、高給、厚生福利、その他色々優遇しますから」

そう言いながら手をあわせている男を見ると某書庫館長だった。


その下では。

「ばかやろ~此処より酷い地獄に行ける訳ないだろう」

「そんな生地獄より此処の方がましだ」

「お~いこっちに降りてこないか~此処の方が天国だ~」

「アッチの方に比べたら天国だな此処は」

食いつく者誰もいない、当たり前であるが哀れである。





「と言う夢を見たにゃ」

それを聞き余りにも哀れな豆狸とフェレットの為に涙をぬぐうブリーダー隊の面々。

「でもにゃ、シャマルなら地獄に行って美少年漁りやりかねんにゃ」

それを聞き皆頷く。

「でも美少年とおバアサンにゃ犯罪にゃ」

その禁句に凍りつく面々。

その後かっちり1分後にゃのはは川の向こうで元提督でイギリス紳士で二人の猫耳を付けた少女とお茶会を開いていて、

こちらに来ないかと手招きしている手前のお花畑に居た。




「あのバカ猫が、さて残るは作者とリクエストコメント出した酔仙氏のみ」

怒りの形相をしているシャマルであった。



「すると隣で光りと悲鳴が聞こえたあと隣のドアを開けようとしたら鍵が掛かっていたと」

「はい、その通りです」

此処は密室酔仙氏殺人未遂事件本部と書かれた部屋。

「ボス、彼と交友があった黒猫エリカ氏が仕事に今日で出来ていないと連絡がありました。

それとその前の夜カレの部屋から悲鳴が聞こえたとの情報が・・・・・」



水仙さんリクエスト書きました、次いでにソチラで書いたクロフォードの話の続きこちらで書きたいですね何故か話が浮かんできたので。

取り敢えずはお返事を。




蛇足(ヨタ話?)


男ふたりが釣りをしている。

「釣れないね~、相棒そちらは?」

「当たりも無いですね主任の方はどうですか?」

そこにやって来るものがいた。

「お前達余りにも出番がないからと地獄の血の池で釣りなんかして釣れる訳ないだろう」

「あ、すみません鬼さん」

「作者から伝言だ、今度チョイ役で出るから用意しているようにとだ」

「本当ですか」

「それともう一つ」

「?」

「長い間出番がないからお前達の名前忘れたから名前教えてくれとの話だが」

「!!!」

「涙」





[10202] 生あったかいダンボール箱談義前編
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/24 17:53

生あったかいダンボール箱談義前編


自由時間、皆がある部屋に集まっている。

ちょっとした用事できたユーノも居る。

話のきっかけは八神の話だった。

「にゃのは、猫はダンボール箱好きだと聞いたけどどう?」



「私は好きにゃ何よりも暖かいにゃ、それに丁度いい大きさならよく眠れるにゃ」

それを聞いた皆は。

「猫だ」

「猫ねー」

と思う。




次にニャイトが話す。

「私あまりいい思いでないにゃ、捨てられてからダンボール箱でひとり寂しく過ごしていたから」

八神がニャイトの頭を優しく撫でながら。

「でも今は寂しく無いやんけ皆がいるから」

それに対してニャイトは笑顔で頷く。




次になのはが話題を。

「私の友人のお金持ちの子がエコだと言って完全防水高耐火性のダンボール使って、高層ビルの足場を竹で作る国でダンボール高層マンション作ったの」

皆驚く当たり前だが?。

「それでね、出来上がってすぐに大地震が来てそのダンボール高層マンション意外大きな被害を受けほとんど倒壊したの、

でもダンボール高層マンションは何一つ被害が無かったので更に立てる計画が持ち上がったんだけど・・・・」

「どうしたの?」

「大きな台風で飛ばされ土台ごと海に流されたの、でも土台の重みで立ったまま漂流しているのかなりの人も住み着いていて今では名物に」

「沈まないの」

「完全防水技術がかなり効いていて何もしなくても30年は大丈夫だって、それに気を良くして今度は豪華客船をダンボールで・・・・」

「止めろ!」

「なのは止めなさい!」

「うっ、でも折りたたみの救助ボートや組み立て簡単な被災地用の簡易ハウスなど安くて扱い易いからかなり売れているみたいよ」

そこにハヤテが割り込む。

「そう言えばその子の屋敷半分段ボールで作ったて、何でも屋敷の半分砲撃で飛ばした子がいるから」

皆の目がなのはに集まる。

「うっ、皆酷いあの時は仕方が無かったからなの、それに弁償を請求しない代わりにこちらの世界でダンボール製品のセールスやることに」

「まあうちが管理局用にと手を回したんやけど」

「これで豆狸に頭上がらないわねなのは」

「これで揉みほうだいやー」

テーブルに突っ伏すなのは。




「は~ねむいニャ」

「私もにゃ」

「あ、ソロソロ昼寝の時間か?」

と言ってダンボール箱に毛布を敷いて差し出すハヤテ。

その中に入り込みすぐに寝息を出して寝いる猫二匹。

「疲れているのかしら、そう言えば演習や深夜勤務で休んでなかったから」

「けど気持ちよさそうに寝ているわね」

ハヤテはマジックインキを取り出しダンボールの蓋を閉め書き始める。

『猛猫注意』

『持ち帰り禁止』

他の人も書き始める。

『縦積み厳禁』

『餌やるな』

『危険物注意』

『可愛がって下さい』

そしてハヤテはテープで封をして宛先を書き職員に手渡す。



蛇足。

そう言えば前クロネコヤマトのCMで生きた猫をダンボールに詰め送ると言う映像がアメリカで物議を起こしたと言う話がネットでありました。

本当は生きた猫送りませんが(作者)



さて送られたところはブリーダー隊。

受け取った良子は落書きを見て中に何が入っているのか判ると激しく箱を揺さぶる。

しかし起きた様子が無いので。

「不用心ね、鍛えた方が良いかも」

と言いながら宛先を消し躾部屋と書き直し隊員に手渡す。

哀れ箱は数人の隊員とともに躾部屋に、笑。



次にユーノが話す。

「よく僕はフェレット姿でダンボール箱で寝ることが多いんです、あれは良いもんです疲れた時何もかも拒絶されたようにダンボールの壁が」

そう言いながら眼は虚ろに何もない空を見上げるユーノ。

「休めよ」

「誰か休ませろや」

「疲れているな」

と同情の声が上がる中、ユーノに来客が来る。





その客は入るとある最近の映像を皆に見せる。

それはある第97管理外世界の地球のある戦場のでの場面だった。

ダンボールで出来た戦車があらゆる銃弾や大砲の弾を跳ね返し周りにいる敵兵をなぎ倒し最後のボスをダンボール砲で吹き飛ばし、ゲームクリヤーの文字が。

「これは最近私の組織がテロの組織を潰した時のものだ」

更に自慢げに片目を眼帯で覆った男が話を続ける。

「このようにダンボール箱は敵の目を欺き潜入を容易にすることができる」

「隠れていないじゃないか」

「チートじゃないか」

「本当チートや」

と皆はチートなソリッド・スネークに反論する。




「スネークさんお久しぶりです」

「おお、イタチもどき」

「酷いそれはないでしょう」

そしてお互いに笑いあう。

「あのー、二人はどういう知り合いや」

ハヤテの問にユーノが答える

「地球の紛争地域の中にあるある隠された遺跡の中でスネークさんとあったんです、あの時は二人でトラップをかわしながらお宝を掘り出したんです」

「それから彼とのダンボールに付いての話が白熱して今ではこのイタチもどきと大の親友に成ったと言うわけだ」

「もうスネークさんイタチはやめて下さいよ、その後無限書庫の技術力で強化ダンボールなどを作ったんです」

「何でもありやな」

呆れてように言い放つハヤテ。






その時新たな来客が、リンディ元提督が来たのである。

リンディはスネークの隣に座り詰問し始めた。

「このところ犯罪者が行方不明になっているの知りません」

「俺は知らん」

「何でも風船が付けられて空にと飛んでいったとの情報が入ってるんですが」

「そんなことがあるんだ」

「元私の隊員も行方不明になっているんですが」

「それは大変だな」

「地下に密かに秘蔵されていたアインヘリアル4号機やヘリや戦車も行方不明に成っているんですが知りませんか」

「俺に言われても」

「貴方、ダンボール使った隠密行動術密かに教えていますね」

「何のことだ」

「私の知り合いの子から聞いたんですけど、ママの眼を盗んで遊びにいく時便利だと言っていましたが、確か名前はヴィヴィオと」

「そんな子、ん、なんだ!」

スネークはいつの間にかバインドで蓑虫状態にされていた、そしてそこに鬼がやって来た。

白い悪魔と言う鬼が。

「うちのヴィヴィオがよく抜け出して行くのは貴方のせいだったのね」

最強の状態のデバイスを構えガシャリと弾倉を叩き込む悪魔、その横ではリンディの指示でカートに山盛りの弾倉を用意しているフェイトが。

「わかった、おれが、う」

スネークの口にバインドがされる。

「往生際が悪いのね、まだ白状しないとは」

「そうねなのは、二人でお話聴かせて貰おうかな」

喋るからこのバインドを何とかしてくれと懇願するスネーク。

「白状したら許してやるのにね、演習場行こうかなのは」

「うん、行こう」

嫌だ嫌だと首を横に振るスネークを引きずりながら演習場に向かう二人。


今此にスネークの戦いの中でも最高ランクのミッションが行われる。


『ミッションランク、超ハードスペシャル難題不可能レベル』

『クリア条件、演習場から逃亡せよ』

『二人を倒す、できるか!』

『弾を全部避ける、無理だ~』

『交渉、問題外なの!」

『隠れる、何処に』

『演習場から逃げ出す、諦めました(スネーク)』

開始から1分後ゲームオーバー。

どないせいと(スネーク)泣。


長くなったので後編と続きます。







[10202] 生あったかいダンボール箱談義中編
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/24 17:59
生あったかいダンボール箱談義中編


スネーク騒ぎで慌ただしかった部屋も落ち着きを取り戻し話が進む。

アギトが話しだす。

「私旦那と一緒にいた時段ボール箱で寝たことあるけどよく寝ぼけて魔法で火の玉飛ばし、

朝起きたら体中煤だらけの時が何回もあったからやめたの」

それを聞いていたリインが口を抑えて笑いをこらえる。

「こらバッテンチビ今笑ったろう、燃やしたろうか」

「戦いなら望むところですわ、氷漬けにしてやります」

一触即発の所はやてがリインを捕まえ。



「八神はやて手品をやります」

と言ってリインを段ボール箱の中に入れる。

「1・2・3この通り看護婦リイン」

そこには看護婦のコスプレをしたリインがいた。

その後は繰り返し。

スクール水着やなのはの小学校時代の制服や男装のリインなど。

「裸にならんのか~」

とアギトがはやし立てるとそれに答えるハヤテ。

「は~い、生まれててのツルツルのリインや」

「はやてのバカ~」

と言いながらはやての頭をポカポカ殴るリイン。

「悪い悪い、でもいつまでその姿やと男性隊員も居るから目の毒や」

はっと我に返るリイン、たまらずダンボール箱に隠れるそれを見ながらはやては。

「可愛いなリインは」

怒りながら段ボール箱から首を出すリイン。

「酷いです~」

部屋が笑いに包まれる。

「あれこれフェレット?」

小さなダンボール箱に毛布に包まれてねる小動物をアギトが見つける。

「これユーノ君の遺跡でよく使う変身魔法や、疲れた時この状態だと早く回復するみたいよ」

「可愛い」

「抱いてみたい」

「ダメダメ疲れて眠っているからそのままにしておきや」

と言いながらも恒例の落書きを始める。

『淫獣』

『ヘタレ』

『人畜無害』

『玉なし』

『去勢済み』

『去勢手術不要』

『誰か嫁に』

『誰か優しい人飼ってください』

『童貞』

『地位高し高給取り、優良物件』

一通り皆書き終わった後、静かなところにと送られる。



受け取り先のブリーダー隊では皆可愛いと言っていたが。

「ヘタレか教育の必要あるわね」

隊長の良子の一言で右から左に躾部屋に送られる。



その夜響き渡るは二匹の猫とフェレット?の鳴き声。

「うにゃ~、いつのまに~」

「寝てただけにゃ~、何故にゃ~」

「なんで僕まで、人間なのに~」

その後真っ白に燃え尽きた三匹は有給休暇を強制的に取らされることに。

二日間の隔離の後三日目は復活したスネークとともに街に買い物と外食となったのである。




外でテーブルを挟んで雑談は進む。

「もう一杯ホットミルクにゃ」

「私もにゃ」

「じゃー俺はダッチコーヒーでも頼むかな、ユーノお前は」

「カプチーノでも」

「処でユーノお前女知らないだろう」

「スネークさんこんなところで!」

「俺此の街のいい女が抱ける店知ってんだけどお前なら何発もや、ん」

いつの間にかスネークの頭に突き立てられた殺る気満々のデバイス。

「私、スネークさんなら何発でも良いわよ、砲撃」

スネークが振り向こうとしたが身体が嫌がる。

「砲撃なの、それとも砲撃、砲撃でいいのかしら、やっぱりS・L・B」

土下座してただひたすらに謝るスネーク。

話になのはさんが加わりました。



「するとなのさんの育ったところ海鳴市と言うんにゃ」

それを聞いたスネークは首をかしげ聞き返す。

「まさか○○の海鳴市じゃ」

と言ってコーヒーを一口飲むスネーク。

「そうだけど?」

それを聞いて口からコーヒーを吹き出すスネーク

「どうしたのスネークさん」

「あんたは知らないだろうが俺たち裏の人間の間では悪魔の街と呼ばれているんだ」

「どういう事?、私住んでていて普通の街としか感じていないけど」

「話せば長くなるが、ある目的のために完全夜間戦闘装備に固めた精鋭部隊が此処の森で真夜中木刀だけの男に全滅された話の他に、

獰猛で訓練された軍用犬が怯えて近寄らない神社とか、そこに住む富豪の娘を誘拐しようと送り込んだが誰も帰ってこないとか、

たとえ帰って来てもピンクがピンクがと怯える奴とか、料理はやめてくれ話すからと繰り返す奴とかほとんどがトラウマになって帰って来たと言う話もある」

「そんな話私聞いたことは・・・・・・」

「まだあるんだが、軍事衛星が海鳴市を写そうとしても度々映らない時があるとか、ステルス戦闘機が季節ハズレの花火を下で確認したとき衝撃を受け、

電子機器がパーになり海上に不時着したとか、昼間歩いていて急に自分以外の人間が居なくなり戦場となりビルが壊れたりした後、

まるで核でも落ちたような爆発が起き吹き飛ばされて気を失って目覚めてみると夢でも見ていたように何も壊れてないとか」

「アッハッハ」

笑うしか無いなのは。

「それから昔の話だが衛星消滅クリスマス事件と言ったのもあったな、たしかクリスマスの夜ある範囲の空間の軍事、民間の衛星が消えたと言う話だったな」

なのははただ笑うしか無かった冷や汗をかきながら。





長くなるのと仕事の関係で更に後編と続きます。






[10202] 生あったかいダンボール箱談義後編
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/24 18:16
生あったかいダンボール箱談義後編


前回の続きです。


「処でスネークさん私不思議に思っていることがあるんですが、何故この魔法世界と関わっているのですか」

「それは余り話したくは無いんだが」

なにかワケが有りそうなスネークだった。



「その事に関しては私が説明します」

いつの間にかフェイトが立っていた。

「フェイト良いのか?」

「ソリッド・スネーク、新国境なき軍隊NMSF司令官、プロジェクトFで作られたソリッド・スネークのクローン。

ソリッド・スネーク・ツヴァイでいいかしら」

「ツヴァイはやめてくれ、俺はただのスネークだ」

「あのスカリエッティ地球まで手出していたんにゃ」

「話によるとその見返りにロケット弾とか質量兵器を手に入れていたらしいと俺は聞いているが」

「それに関しては私スカリエッティの取り調べで確認しています」

「本当にやってたんだ」

「聞きたいことあるにゃ、そのクローン一体だけかな」

「俺はその事に関しては知らないな」

「すると一匹見つけたら他にも沢山いるとかにゃ」

それを聞いた皆が想像する。



戦場をいくつものダンボール箱がカサカサと動き回り、ある物は壁をよじ登り天井を走り、

敵の食料保管庫に群がるダンボール箱、空を飛ぶダンボール箱それが敵兵の上に落ち気絶させたり、

応援を呼ぶとダンボール箱がいくつも落ちてくるとか想像する。


「オメエらなんか変な想像してるんじゃないか」

そのスネークの怒鳴り声に我に帰り笑いをこらえる皆。

「フェイトお前変なこと考えていただろう」

その問につい口を滑らすフェイト。

「私、ダンボール箱ホイホイの事なん・・・あっ」

その瞬間静まりかえる。

しばらく静かになるが、ただ皆笑いを堪えているだけだった。

「オメエら!」

「あー苦しかった、処でスネークさん何で此処に」

「そこまで笑わなくてもいいだろう、俺は対質量兵器訓練をやってくれと呼ばれただけだが」

「そう言えば特殊技能隊の片隅にダンボール製の隊舎在ったわね」

「あれバニングス社製なの」

「なのはもしかしてあんた売り込んだの」

「ニャハハ」

「しかしバニングス何処まで行くんだろう」

皆呆れ顔をしていたと言う。







数日後戦闘訓練場。

講師高町隊長、生徒特技戦隊。

「あら確かに時間は合っているのに隊員の姿が見えないわね」

辺りを見渡すも今日教える隊員の姿は見えないのに頭を捻る高町隊長。

あるのは片隅に置かれたダンボール箱の山。

高町隊長は訓練場の真ん中に来るといきなりダンボール箱の山に向かって砲撃。

砲撃がダンボール箱の山に当たる前にバラけるダンボール箱、そして蜘蛛の子が散らばる様に走り回る。

「これ全部なの!」

驚く高町隊長しかし気を取り直しクロスファイアを放つがすべてダンボール箱に弾かれる。

イラッとしてコメかみに井桁が浮かび上がる。

「上等なの、全力全壊なの」

30分後残るは大量のマガジンと薬莢と死屍累々。

「あ~、堪能した」

と満足顔した高町隊長だったが後で練習場全壊の始末書の山が届くことになる。

その後隠密訓練以外ではダンボール箱の使用は禁止になったのである。





それと同時に八神部隊長の処にメールが。

それを見た八神部隊長はため息をつく。

「八神部隊長どうしたんですかため息なんかついて」

「いやな、知り合いからのメールだけど、アインヘリアル4号機やヘリや戦車そして隊員の返還かなり手間が掛かりそうや」

「?」



その頃ソリッド・スネークはNMSF本部の前に居た。

そして出迎えがやって来た。

出迎えたのは私服の女性。

「英雄ソリッド・スネーク司令官、御帰還待っていました」

「これはどうも、ところであんたは?」

「あ、申し遅れました、株式会社NMSFの新会長になったアリサ・バニングスと言います今後とも宜しくお願いします」

「・・・・・・俺のいない間に何が・・・・俺の部隊がいつの間にか株式会社に?、しかも乗っ取られている!」


これは海鳴市が魔界都市と呼ばれる前の年の話である。


何が何やら。





[10202] リリカルにゃのは 俺とにゃのは
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/26 19:39


俺とにゃのは。


俺の名はグスタフ・ミラー。

俺とにゃのはとの出会いは俺がレアスキル持ちだったので戦技教導内の特殊技能教導部隊に引き抜かれ、

しばらく経った時であった。


その前に俺の経歴などを。

俺の生まれた家はミッドチルダでも田舎の方である。

小さい頃から猫に囲まれて育った所為か猫の扱いは慣れていると言うか懐かれているが。

後、兄と妹が居る三兄弟である、両親は農業をしている。

学校を(高校位だと思ってて下さい)卒業したときこれからどうしょうかと思っていたとき管理局の募集の広告が目に入った。

どうせ家は兄が継ぐから俺はどこかで一人住まいしてみたいと思っていたところだから応募した。



いろいろな検査やテストののち教育隊に入り教育を受けることとなった。

一応魔法適性があると言うので教育が終わると魔道士教育科に行きそこで魔法に関する教育を受ける。

そこで自分の技能を試したが攻撃適性、結界部門は適性がないと診断されかなり落ち込むが、

探索能力はかなりあると言われてで安心する。



教育が終わると一般の陸士部隊に配属され一年働いた。

その間ゲンヤさんやトムさんに何故か気に入られその下で働くのが多かった。

俺の転機になったのは休みで家に帰ったとき、久しぶりに猫達と戯れ合ったその時猫が迷子になっても判るように、

自分でプログラムした魔力タグを猫達に付けたのである。

そして休みが終わり部隊に帰って試しにタグの探査をしてみた星の真裏にある家の猫の位置がはっきり判かった時は驚いた。

それに関しては周りも驚いたが、忽ちの内に精密魔法適性検査が行われ色々試されることになった。

まず判ったことは魔力タグ探知に関して非常に強い結界、隠匿遮断特殊結界内のも探知出来ることが判る。

管理局でもレアスキル持の魔道士となれば待遇や部隊配備にかなりの自由が効く。

「どうしょう、俺どこに行ったらいいんだろう」

嘆く俺だった。




その後。

その当時急成長を遂げていた無限書庫から来てくれないかとの打診が有り、二年ほど努めることになった。

やはり俺のレアスキルが狙いだったのであるが。

何、この給料の高さ!その上俺の魔力タグ探知能力使っての無限書庫内での行方不明者捜索の時なんか三泊四日ぐらい当たり前!の時なんか、

危険手当給料の三ヶ月分高いと見るか安いと見るか?。

とんでもない職場だった?。

その時の現実から離れた非常識な無限書庫の勤務については後に語るとしよう。


俺の噂を聞いた八神部隊長が裏であんなことやこんな事やって強引に俺を引き抜き今の職場に落ち着いたのである。

今でも無限書庫から行方不明者の探索以来はたまに来る、おかげで隊から少し外れたところに半分を現金で払って一軒屋を買うことができた。

家を買ったは良いが無限書庫の手伝いと隊の仕事に関係上、猫でも飼いたいが家を長期間空けることが多いので飼うことが出来ないのが悩みだが。




それでは冒頭のところに戻るとしよう。

特殊技能教導部隊に入って半年ほど経った頃。

猫が杖をもって歩いていたのを見かけた、何だろうと聞くと猫と人間のハーフだという答えが仲間から帰ってきた。

彼女はよく見れば可愛いし俺としては抱いて頬ずりをしたい程である

彼女がヨロヨロと歩いてくる、しかしデバイスが身体に比べて大きすぎみたいである。

あ、転んだ、クマさんのパンツ・・・。

その子はデバイスを待機状態に戻し、コチラの方にトコトコ歩いてくる。

俺は家で猫を呼ぶようにソファーに座り膝を叩き。

「おいで、こっちこっち」

その子は俺を見て首を傾げる、その様子が可愛いので更に誘いを掛けると浮き上がり俺の膝に乗る。

俺はその子を優しく撫でる、気持いいのかその子は俺に身体を擦り付けてくる。

「うにゃ気持ちイイにゃ」

「お前喋れるんだ、俺はグスタフ・ミラー、お前の名は」

「にゃのはだよ」

「にゃのはと言うのか、かわいいね」

「ニャハハ」

にゃのはは俺に撫でられているうちにうとうととしだし丸くなって眠りに入る。

俺もうとうとし始めるがその時声が。

「あら、懐いているわね」

「良子さん、どうして此処に」

「此処の部隊で使い魔の世話をするための部隊を作ると言う話で私が呼ばれたの」

「なるほど確かに良子さんなら適任ですよ」

「まあ、お世辞うまくなったわね」


良子さんはゲンヤさんの部隊にいた頃からの知り合いで獣医の免許持ってて部隊でも使い魔の管理していたから、

たしかに此処でも適任だと思った。

良子は俺の膝で眠っているにゃのはを指差して。

「処でそれどうするの」

俺はそれを聞いてにゃのはを撫でるが起きる様子がないのを確認し。

「どうしようかこれ」

「うーん」

良子も考え込むが気持ちよさそうに寝ているのを起こすのも気の毒だと思いふたりともなにも出来ない所に高町隊長がやって来た。




「こんな所に居たのね、完全に寝ているわね」

と笑顔で言うが、高町隊長もどうしようかと悩む。

俺はふっと思いつきポケットからサランラップに包まれた物を取り出し中身を割ってにゃのはの鼻先に近づける。

「うにゃーうにゃ、ガブッ」

にゃのはは寝たままそれにガブリつく、しかも俺がそれを持ち上げても寝たまま離そうとしない、最後には寝たまま空中に。

それを見て笑う三人。

良子がにゃのはを抱きかかえにゃのはの頭を軽く叩く。

「うんにゃ、にゃー」

「こら行儀がわるいよにゃのは」

「にゃ、なやんにゃー」

そのにゃのはを高町隊長が連れて行く、それを喰わえたままで」



「グスタフ、あれなににゃのはにやったのは」

「あれ友人から送ってもらった生利(生利節)だよ」

「あの鰹節を作る前の煮ただけの奴ね」

「うん、今日来たから夜食のおかずにと」

「あれ美味いのよね、私急ぎの用が有るからこれで」

と言って立ち去る良子、手に残りの生利をちゃかり手にして。

「酷い、返せ~」

これが俺とにゃのはの出会いだった。

まさか長い付き合いになるとはその時は思わなかったのである。










[10202] リリカルにゃのは 俺とにゃのは2
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/05/31 18:20

              俺とにゃのは2


その日俺は用事でブリーダー隊の所に行ってその中のソファーに座っていると足元から鳴き声が聞こえる。

「ミャーミャー!」

見るとにゃのはが何かを催促するように鳴いていた。

「ほら、おいで」

と俺は膝を叩く、するとにゃのははソファーをよじ登り俺の膝に乗る。

にゃのはは仰向けになり。

「生利、生利、ちょうだい」

「持ってないけど」

「嘘にゃー、ポケットから良い匂いしているにゃー、生利の匂いにゃ」

「この猫が!、いい鼻しているなお前」

俺は容器に入っていた生節を小さく切ってにゃのはに与える。

「ニャグ、ニャグ、うまいにゃー」

それを見ながら容器をポケットに戻そうとしたが、無い?。

遠くで声がする。

「グスタフごちそうさま~」

「良子~!かえせ~!」

大きな泥棒猫が一匹居るなとあきらめ、ミャの歯を撫ぜる。



膝に居るにゃのはを見てみると初め会ったときは全身毛に覆われていたが今では手足、胸もとと背中の一部以外は毛がなくなっていて。

前、腹を撫ぜたようにあの柔らかい毛の感触が懐かしい。

最も今は制服着ているから触れないが。

にゃのはと遊んでいたら近くから猫の鳴き声がしたのでみると、金髪の猫がいた。

あ、これがニャイトだなと思い手を出したらフーと威嚇された。

「おいで怖くないから、おいで」

と言いいながら手を差し出したらいきなりガブリと噛まれる。

かなり強く噛まれたようで血が手から流れ落ちる。

俺は驚き。

「痛い!」

と声を出す。

それを見ていたなにゃのはは。

「にゃっ、にゃー大変にゃ~」

と慌てるが、一番慌てていたのが噛み付いた本人。

「血が、血が、大変にゃ~、誰か医者を、衛生兵にゃ~早く」

この子もしゃべることが出来るんだと手を押さえながらのんびり見る俺。

その後ニャイトの大声で駆けつけてきたブリーダー隊の隊員に治癒魔法を掛けてもらい包帯を巻いてもらう。

「後シャマルさんの所行ってみてね」

と良子が話しかけるその横には泣いているニャイトの姿が。

「ニャイと貴方どうして噛み付いたの」

「ごめんなさい、にゃのは取られると思ってつい噛んでしまって・・・ごめんなさい」

良子と俺に謝るニャイト、そのニャイトの涙をハンカチで拭きながら、

にゃのはと一緒に膝に載せて頭を優しく撫ぜながら。

「俺はにゃのは取らないから安心しろ、ほら泣き止んで」

ニャイトは泣きつかれたのか、気分が落ち着いたのか俺の膝の上で寝てしまった。

「貴方、女の扱い上手いわね」

「良子さん~そんな~」



そんなことが在った後、

何時もの様にソファーに座っていると側にニャイトがやって来る。

俺はニャイとを膝の上に載せ撫ぜていると、ニャイトが突き落とされる。

突き落としたのはにゃのは、にゃのははそのまま俺の膝に乗り、ニャイトを威嚇する。

突き落とされたニャイトは仰向けになりスカートの中が。

「あ、黒」

とつい声を出した俺に向かってにゃのははスカートを捲くり上げ。

「白にゃ」

と、クマさんパンツを見せる。

「こらはしたない」

と言うとニャイトが抗議する。

「にゃのは酷いにゃ」

「この膝は私の物にゃ」

「にゃのはのものじゃないにゃ~」

更に抗議をするニャイトをにゃのはは物陰に連れて行き。

死んだ魚の目をして。

「分からないのかにゃ、あの膝は私の物、それともお話するニ・ャ・イ・ト」

「そんにゃことは」

「わかった?それともお・は・な・ししたい」

頭を縦に振るニャイト。

物陰から出てきたにゃのはは俺の膝にのり、横目でニャイトを睨む。

ニャイトは指を咥え物欲しそうにしていたので。

「こらっ」

と、にゃのはの頭を叩きニャイトを隣に乗せて二匹ともかわいがる。

その内に二匹とも寝てしまい、その寝顔を見てかわいいなと思う俺だったが。

「両手に花ね」

「良子さんそんな事はないですよ」

「ところでグスタフ今日は生利持って無いの?」

俺はポケットから生利の入った容器を見せるが見せたが最後、容器と良子の姿が掻き消える。

「ゲットだぜ~」

と言う声が聞こえる。

「またやられた~」

落ち込む俺だった。



ある日友人に呼び止められにゃのは、ニャイトファンクラブに入らないか誘われ。

特典に子猫の画像データーをくれると言うので思わず入ることにした。

「はい、これを押して」

「なんですこのボタン」

ファンクラブクラブでは今まで会員番号を付けていなくて今回つけると言う事で抽選で番号をつけるという話を聞き俺はボタンを押す。

「お前の番号は・・No.003だ」

俺のファンクラブの番号は003に決まった。

まさかその番号が・・・・・(泣いて良い、俺)









[10202] クロ偏完&俺とにゃのは3
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/14 05:06
   クロ完

にゃのははグスタフの姿を見ると飛びつく。

「みゃ~、みゃ」

「にゃのは、凄い格好だな」

グスタフに言われて自分が今まで犬に舐められて身体がベトベトなのに気が付く。

「ごめんにゃさい」




その時アリサがタオルをにゃのはに渡す。

にゃのははそのタオルで体を拭いて、改めてグスタフに抱きつく。

グスタフはにゃのはを抱いたままソファーに座りにゃのはを膝に置き直しにゃのはを撫でる。

「グスタフさんでいいですね、私はアリサ・バニングスです」

「すみません申し遅れました、グスタフ・ミラーと言います」

「ところでにゃのはになんか用事でも?」

「八神部隊長からにゃのは元気にしているのか見てこいと言われたので、来たんですが思ったより元気ですね」

グスタフはいつの間にかにゃのはが寝ているのに気がつき、にゃのはをソファーの上に置き毛布を掛ける。

「寝子ですね」

「寝る子は育つと言う話聞きますが、にゃのはと始めて出会った時普通の猫位の大きさだったんですが」

「私もにゃのはの写真持っていますが、成長は早いですね」

最初は猫と変わらない姿をしていたにゃのはだが今では体毛は首筋から尻尾まで細長く残っているだけで、手足の方も少し残っているだけである。

ただ胸元の方にはまだ残っている、下の方はと言えば・・・・・(秘密にゃ)・・。



グスタフはアリサ宅に飼われている犬たちと戯れていたが、にゃのはが目を覚まし。

「グスタフ帰るのかにゃ」

「此処に来るついでに二日ほど休みを貰っているのでどっか泊まってゆっくり仕様かと思ってます」

「は~い、お客さんお泊り~」

「アリサさんそんな」

「遠慮しないでね、よく管理局の人達泊まっているから」

「グスタフも泊まるにゃ」

「では食事の用意をしますから,少ししたら食堂の方に来て下さい」

そう言いながらアリサは部屋を出て行く。





そして部屋のなかは二人だけ。

「にゃのはクロの事落ち着いた?」

「未だだけど少しは気が晴れたかにゃ」

グスタフは膝の上のにゃのはを、抱きしめる。

「うにゃ?」

「いい子だ、悲しいことや嫌なことがあれば俺に話してくれ少しでも手伝いになれば・・・」

「・・・ありがとう」

にゃのはは立ち上がりグラントの頬に唇を・・・・。

驚くグラント。

「グラントの傍にいると落ち着くにゃ」

「俺もにゃのはといると和むんだけど」

「グラントお願いがあるにゃ」

「何かな、俺にできることなら」

「私が大人になって子どもが産めると判ったら嫁にして欲しいにゃ」

それに対してグラントは軽い気持ちで答える。

「にゃのはが大きくなったら俺のところに来い」

軽い気持ちで言った言葉だがこれが彼の招来に大いに影響を与えることになる事になるのであった。





そのやり取りを聞いていた者がいた、この屋敷のメイドである。

後に、このメイドからアリサ、更に八神部隊長にと伝わりそれが隊員に広まると。

「俺のにゃのはが」

「俺の嫁が」

「女たらし」

「ロリコン」

にゃのはを守る会結成されました。

グスタフに死亡フラグ乱立しました、笑。




そして食事時間。

楽しく美味いものを食べている時アリサが話題を出す。

「グスタフさん何故三号と言われているんですか?」

それについてはにゃのはが説明をした。

「それで三号なんですな」

「皆酷いんですよ、隊長や他の隊員達も三号と呼ぶし、ゲンヤさんやトムさんまで」

「それじゃ私たちも三号と呼びましょう、ね、にゃのは」

「そうにゃ、三号そこの料理小皿に盛って欲しいにゃ」

「お前ら~!」

そんなやり取りをしながらも食事が終わり、グスタフは風呂にはいる。




グスタフが風呂にゆったりと浸かってるとにゃのはが入ってきた。

「一緒に入るにゃ」

そしてお互いに背中を洗いあってゆったりとした時を過ごし。

体を拭いたあと腰に手をあて瓶入りの牛乳を一気に飲む。

「美味かったにゃ」

「やはり風呂上りはこれだな」

「そうにゃ」

それを隠し撮りしているメイドが、笑。

それが後に八神部隊長を通じて広がり。

グラントの死亡フラグ隙間なく立ちました、笑。




そして寝室で寝る準備をしているとにゃのはが入ってくる。

「一緒に寝ていい?」

「良いよおいで」

「これ見て興奮するにゃ?」

にゃのははスケスケのネグリジェを見せつけるが、クマさんパンツ、笑。

「クマさんパンツじゃな~」

「それじゃアリサにスケスケの黒い下着もらってくるにゃ」

グラントは怒っているにゃのはを抱き上げ一緒にベットに入る。

少し時間がたちグラントはにゃのはに話しかける。

「にゃのは八神部隊長から連絡が入ってんだが、クロの主人を殺した犯人が死体で見つかったと言う話が・・・」

「やはりあの組織の者じゃないにゃの」

「そうだけど」

「事件の真相はどうなるかにゃ」

「たぶん長引きそうだけど八神部隊長が何かの情報を手にいれたらしいから、何とかなると思うけど」

「早く判ると言いにゃ」

その後話しあっていたが、お互いいつの間にか眠りに落ちる。

朝、抱き合って寝ている二人の写真をメイドが・・・・・・。

それを八神部隊長が・・・・・。

死亡フラグの雨がグラントに降り注ぎました、笑。



次はニャイトかな。









[10202] 『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/06/18 07:57

             『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)



南太平洋の小さなアメリカ軍の空港から三機の戦闘機が飛び立つ。

F16、F15、F14の戦闘機である。

戦闘機実験部隊の機体である。

余り物で作られた部隊とか左遷された人の吹き溜まりとも言われているがその古い機体の編隊は、

各機別れてそれぞれの飛行訓練に入る。

F15が基地から離れた小さい島の上をギリギリに舐めるように飛び去る。

F14は遥か上空で可変翼の動きの確認をやりながらスピードの調整をしている。

F16が対地攻撃の訓練をしている。

それが終わると又三機は集まり、最後に三機入り乱れて格闘戦闘訓練に入り空に幾何学的なジェット雲の航跡を描く。

そして何時ものように基地に帰投するのだが。

三機横に並んだときF14のオスカー・ミルヒ操縦士が異変に気が付く。

「ロベルトお前グレムリンの話知っているよな」

「オスカー、何言っているんだ今時昔の伝説なんか信じるヤツなんかいるものか」

「それじゃ俺疲れているのかな、お前の機体の右翼にそいつがいるんだが」

ロベルトが右翼の方を見ると・・・それがいた?。

黒のフルフェイスヘルメットと黒ずくめの1メートル位の何かがいたのである。

その黒いヤツはロベルトと目が合うと片手を上げ抗議の構えを示し、まるでカサカサと擬音が聞こえそうに機体を這いずり回る。

そして風防の前に張り付くとマジックインキを取り出し風防に落書きを始める。

「やめてくれ~」

ロベルトの叫びにも耳を貸さない様に落書きを続ける黒いグレムリン?、やがて気が晴れたのかF15から離れて飛び立つ。




帰投した基地では大騒ぎになった。

普通ならただのいたずらとして片付けられたのだが。

F16のパイロットのチャールズ・コルソンが手持ちのビデオカメラで一部始終を写していたのである。

その映像が皆に公開されると大騒ぎになったのである。

そして夕飯。





三人のパイロットは今後の対策を話し合う。

チャールズが話を始める。

「未だ落書きだけならいいが俺たちの機体傷つけられたりしたら困るな」

「おいロベルトお前あのグレムリンに怒られるような事やったのか」

「オレが知るか!」

「でも被害があるのはロベルトだけだから俺たちはのんびり見物しようじゃないか、ロベルトが落ちるのを」

「そうだなでもロベルトよりも機体が落ちるのが痛いな」

「あ、そうか」

「まて、お前ら!」

「ともかくロベルトが何故グレムリンに狙われているのがわからんとな」

「ロベルト小さいことでも心当たりないのか」

「オレはいつもの通り飛んでいただけで何もしてない」

「ともかく明日も飛行訓練だ奴がこないことを祈ろうや」

「そうだな今日だけで明日はこないと思うんだが」

話は今のところ対策の仕様がないと話し合いは終わる。





次の日。

三機の戦闘機は同じように飛び立つ。

それと同じ時間小さい小島にレインジャー部隊が訓練の為上陸をする。

少し歩いたところにある崖の上の平らな場所で彼らはグレムリンを見つける。

「小隊長あれもしかしたら昨日見た映像のグレムリンじゃないですか」

小隊長は双眼鏡を取り出し見る。

「確かに奴だな何をしているのだろう」

彼らが見ているとグレムリンは崖の見晴らしの良い場所に大きな箱を置き中身を取り出す。

「どうやら缶詰らしいな」

「食事ですか」

「そうらしい缶詰を開けているから、どうやらサンドイッチらしい物も並べているな」

彼らが見ているとグレムリンが何かを探している様子が見える。

そして後ろの森に飛んでいくグレムリン。

「どうしたんでしょう」

「スプーンでも忘れて取りに帰ったんじゃないか」






その時大きな爆音とともにF15が地上すれすれに飛び去って行く。

その時の風圧に飛ばされそうになった小隊長は怒って怒鳴る。

「あのロベルトの馬鹿又低空飛行やりやがって」

「グレムリンも怒っていますね」

部下がそう言って指差した方を見るとグレムリンが両手を振り回して怒っているのが見える。

怒りながら缶詰の置いたところに戻るグレムリン。

ところが置いてあった場所に何も無いのを見て呆然とする。

しばらくして崖下をのぞき込みすべて崖下に落ちて海の中に沈んでいるのを確認すると。

森の中に大急ぎで戻る。




「小隊長ロベルトのせいで崖下に落ちたみたいですね」

「昨日も今と同じ時間飛んでいたがまさかその時もか?」

「戻って来たみたいですね」

見るとグレムリンが包みを抱えて戻ってくるのが見えた。

その包から棒状のものを取り出しポケットに入れて行くグレムリン。

「どうやらマジックインキらしいな」

「二十本以上入れていますね」

「食い物の恨みはオソロシイからな、しかしあれかなり怒っているな」

「基地に帰ってきた時整備士が大変だな」

「落書き落としすべてロベルトにやらした方がいいと思いますが」

「そうだな」

「あ、もういませんね」

マジックインキの入っていた包だけを残してグレムリンの姿は消えていた。

そして基地と無線連絡を取り始める小隊長。




次回悲惨なことに、可哀想なF15(ロベルトの方はどうでもいいが)







[10202] 『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)2
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/10/23 00:36

                 『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)2



ロベルト達は基地からのグレムリンに関する警告を聞き後方を警戒する。

連絡があってすぐにチャールズが後方からくる黒い影を発見する。

「全機高速離脱」

ロベルトの命令により三機ともアフターバーナーを吹かして音速を超える。

「チャーリー、もう奴は追ってこれないだろう」

「後方には奴の姿はないが油断はしない方がいいな」

「もうオレの愛機に落書き書かれるのは嫌だからな」

ロベルトは安心したがそう簡単にはいかなかった。




「おい、ロベルトお前コバンザメ知っているか!」

「あのサメの腹に張り付いている小さいサメのことだろうそれがどうした?」

「いやお前の機体の下に黒いコバンザメが張り付いて飲み物飲んでひと休みしているんだが」

「奴か~」

ロベルトは機体を急制御させて振り回しグレムリンを落とそうとしたが。

「ダメだロベルト奴はそのままだ」

オスカーの言葉を聞きこれからどうしようかと考えこむロベルト。

そのロベルトの機体の風防にグレムリンが張り付きマジックインキの束を見せつけ掻き消える。

ロベルトは周りを見渡すが奴はいない、そのうちにチャーリーから連絡が入る。

「お前の機体の裏の方凄い事になっているんだが」

「あのやろう~」

すでにロベルトの機体の裏は落書きだらけで物凄いことになっていた。(笑)

その内にグレムリンは機体の上面に現れゴキブリが如く這いずり回り落書きを書きまくっていた。

ロベルトはタイミングを測って機体上面にあるスピードブレーキを跳ね上げるが躱される。

スピードブレーキを元に戻そうとしたが少し開いたまま止まってしまう。

いくら操作しようにも動かないから故障したかなと思っているとオスカーから連絡が入る。

「奴つっかえ棒をしてスピードブレーキの下で寝ているんだが」

もうどうにでもしてくれと涙目のロベルトであった。

そして燃料が少なくなったので基地に戻ったロベルトだったが。

「オレの愛機が落書きだらけだ~」

と叫ぶロベルトの前に布切れと落書きを落とすための溶剤の入ったバケツが置かれ。

その日夜遅くまで整備班と一緒に落書き落としに掛かるロベルトであった。




その日の夕飯を食べながらオスカーとチャーリーは今後の対策に関して話していた。

「どうする」

「どうすると言われてもな」

「俺たちには被害がないと言ってもな」

「整備士が大変か」

「でどうする」

「ヤツを捕まえてみたら」

「それは無理だろあの時確か音速超えていたし」

「それにゴキブリ並みで機体の上這いずり回っていたからな」

「グレムリンよりフライングGと呼びたいな」

「空飛ぶゴキブリか・・・」

「オスカーなに名案でも浮かんだか?」

「倉庫にあれがあったな」

「何だ」

「実は・・・・・・・」

その後二人は何かを取りに倉庫に向かい整備士の長と話しあった。





翌日

「ロベルトそこは踏むなよ」

「何をオレの機体に貼りつけているんだ」

「まあ良いから早く飛べよ」

その日は休みで夜遅く落書きを消していたので昼まで寝ていようとしたロベルトはいきなり叩き起されて飛べと命令されて戸惑っていた。

そして乗り込んだロベルトはそのまま機上で待機させられていた。




例の小島ではレインジャー隊が動いていた。

「動き出したな」

何時もの場所で食事の用意を始めるグレムリン、よほどこの場所が気に入っているようだ。

「作戦開始」

その無線連絡は直ちに基地に伝えられ、直ちに三機の戦闘機が飛び立ちロベルトの機だけその島を通るコースを指示される。

昨日と同じ光景が繰り返され、グレムリンは怒りロベルト機を追いかける。

そして30分後基地に戻って来たロベルトの機体の翼の上には・・・・・。

頭に怒りマークを一杯浮かび上がらせたグレムリンが翼の上に隙間なく貼られた鼠取り用の粘着シートの上に張り付いて居た。






チャーリーがグレムリンに近づくと。

「フ~、カ~」

と威嚇される。

どうすればいいのかと皆が考えているとオスカーが威嚇しているグレムリンに近づき。

「俺たちの言葉わかる?」

それに対してクレムリンは人差指と親指で円を作る。

「話がわかるか、あそこにいるのがお前の昼飯を台無しにしたロベルトだ」

グレムリンはロベルトに向けて親指を立てそれを下に向け地獄に落ちろと示す。

「奴がお前の食事ダメにしたから飯奴におごらさせてやるから」

グレムリンの頭の怒りマークが少しになる。

その話を聞いていた整備士のひとりが。

「俺たちの飯も奴のおごりだ」

するとグレムリンは親指を立てる。

更に整備士は続ける。

「一週間タダ飯だ」

それに対してロベルトが怒る。

「お前ら~!」

それを聞いたグレムリンは親指を立てた手を強くふる。

「決まりだな、おい剥がすぞ」

少し時間はかかったが無事機体から剥がされたグレムリンはロベルトの前に立ちヘルメットを取る。

綺麗な金髪の髪が舞、猫耳が付いているが招来美人になると思われる少女の顔が現れる。

「ロベルトさん私にニャイト、飯御馳走になるにゃ」

オレはその出会いが後に基地を巻き込んだ重大な事件になるとはその時は思わなかった。

そしてニャイトの付き合いも長くなるとは思わなかった。



次回はニャイトが何故此処にいるのか、そして事件とは?







[10202] 『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)3
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/10/23 00:37

           『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)3


食堂では珍客を迎えていた。

金髪の猫耳少女である。

でも見た目より彼女の行動は・・・・

骨付きのフライドチキンに飛びかかる肉食獣。

「これはオレのだ」

ロベルトの手にしたチキンにかじりついたままのニャイト。

ロベルトが振り回してもかじりついたまま宙ぶらりんになるニャイト。

諦めて手を話すと美味そうに食べ始めるニャイト。

その内に骨が砕ける音が聞こえ始める。

「おい骨まで食べるのか」

見ているとニャイトはその強力な顎の力と牙で骨までフライドチキンを平らげる。

更に次のフライドチキンに手を伸ばすが。

「おい、野菜も食べろ」

とロベルトに言われて、差し出された皿の上のサラダを一飲みで飲み込む。

パクパク、バリバリ、ゴックン×4。

皿の上の骨付きフライドチキンを平らげた後。

バイキング式の料理置き場から山のように皿に盛ってテーブルに着くニャイト。

「おい、食べきれるのか?」

その言葉に我関せずと食べ始めるニャイト。

結局その後も更に料理を取り完食するニャイトだった。

「これからもお世話になるにゃ」

「え?」

「しばらくここに居ると言っているニャ」

「お前なー」

ニャイトは食べ終わると基地の庭の木の枝によじ登り眠り始めた。




場所は変わって基地司令室。

「司令官、あのへんてこな生き物此処に居座る気ですがどうします」

「上に報告したんだが・・」

司令官は首に手を当て。

「もう少しでオレ首になりそうだった」

「?」

「音速で飛ぶ生物!、猫耳の美少女くだらん冗談の報告書出しやがってそんなに暇か、

いっそのこと毎日暇にしてやろうか!、と言われてな」

「確かに唐突にそんな事報告しても上の方が信じるわけがないと」

「それとあの子割とかわいいし招来美人になるのは保障するが、あの子が未確認生物として

砂漠の秘密研究所で解剖されてホルマリン漬けの標本にされるのだけは避けたい」

「それに関してはオレも同感です、性格があれですが」

「と言う訳でしばらくは上の方には秘密ということで」

「はいわかりました」

ロベルトは敬礼をして部屋を出ようとしたが、指令に振り返り。

「処であの猫少女何処に寝泊まりさせます?」

「え?」

どうやら流石に指令もニャイトがここに衣食住を決めたのまでは知らなかったようである。





ドタバタがあったが隊舎の中の空いている小さな物置を掃除してニャイトの部屋とした。

寝床についてある隊員が大きなたらいを見つけてきてその中に毛布を二枚ほど敷いて猫ベットを作った、

それをおいた途端中に入り寝だしたニャイトを見て密かに携帯で撮影する隊員達。




ひとまず落ち着いたが翌朝。

ロベルトが目を覚ますと自分の横に何か温かい物が。

「おはようロベルト」

ニャイトが下着姿で中からはい出てきたのである、ちなみに上はスポーツブラである。

「何でオレのベットに」

「しばらく一人だったから寂しくて・・・」

「そうか」

ロベルトはニャイトの頭を撫でるが」

ニャイトは無い胸をはり。

「この体に欲情したかにゃ」

「はいはい、冗談はさておき自分の部屋に行こうね」

と言いながら猫掴みしながらニャイトを物置小屋に連れていき中に投げ入れる。

部屋に戻ると何故か羨ましそうな他の隊員の目がロベルトに突き刺さる。

「オレ何かしたかな?」

首をひねるロベルトだった。




その日あるNMSFと言う組織のある部屋で。

一枚の写真を見て驚く女性。

「これはニャイト、何故この子が」

そして女性は部下を呼びつけ。

「この事を大至急調べてちょうだい」

と、詳しい調査をするように命令する。



ニャイトを中心として何かが起きようとしていたのである。


次回その全貌が明らかになるかな?。






[10202] 『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)4
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/10/30 15:19

          『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)4






基地司令官室ではロベルトと司令官が対談していた。

「ロベルト、あの子どう思う」

「あの猫耳娘ですか」

「少し気になることがあってな」

「どういう事ですか?」

「あの子の着ている制服見ているとなんだか、かなりの組織に属していると思わないか?、オレの勘だが」

「組織ですか、あの子の様子を見ていると自由気ままに動いていますけど」

「何のために此処に・・・」

「何か考え事をしたり、物思いしたりしているのを見て気になることはあるんですけど」

「色々と話しをしたが目的や何のためにここに居るのかわからん」

「俺が何と無く聞き出してみます」

「頼む」



その日の夕方ロベルトが風呂に入っているとニャイトがいきなり入って来て。

「髪洗ってほしいにゃ」

「自分で洗え!」

「髪の毛長いからうまく洗えないにゃ」

「洗ってやるからそこに座れ」

ロベルトがニャイトの髪を洗い出すがゆらゆらと動く尻尾が気になり触ると。

「いやにゃ、感じるにゃ」

「このマセガキ!」

「酷いにゃ本当に触られるの嫌にゃ」

「本物か?」

「本物にゃ、私猫と人間のハーフにゃ」

「罰当たりなことをやった奴がいるんだな、お前イジメられた事あっただろう」

「少し、でもいい人達がいるから」

ニャイトが後ろを振り向いて今は良い人生していると手振りで示していたが、

視線が下に行ったとき。

「あ、立派(笑)」

「こら!、何処見て言っているんだ、自信はあるが?」




その頃外で盗み聞きをしていた集団は。

「自信があるんだって、切っていいか」

「俺が許す」

「俺も許す」

「あのやろう、今から手懐けて美味しく後で食べる計画か(怒)」

「許しまじき野郎だ」

「奴に制裁を」

「そうだ!」

そしていつの間にかニャイトファンクラブが出来上がっていた(裏名はしっと団)。




そして風呂を出てニャイトの髪をドライヤーで乾かしているロベルトは何故か冷たい視線が突き刺さるのを感じる。

「何で?」

その後寝る時間になったのでベットに入るがそこに枕を抱いたニャイトが当たり前のようにもぐりこんでくる。

そして部屋に殺気が充満する。

「もう嫌!」

ロベルトは何故だと思った。




次の日。

「司令官、笑っていないで話を聞いてください!」

「悪い、悪いつい笑ってしまうのでな」

「他人事のように言わないでください、ともかく彼女のことを何とかしなくては、ならないでしょう」

「その事だが、ある知り合いから連絡が入ってコチラに大急ぎで来ると連絡が入ってな」

「ん?、誰ですか」

「今は言えないが、来てみれば判るからな」

「わかりました、それからニャイトを女性隊員の所に置くようにしてくれませんか?。

昨日の夜、此処が熱帯地方なのになんだか寒く感じましたから」

「其の様にしよう、それからお前の両親にだな」

「何です」

「『貴方の息子に彼女が出来ました』とニャイトの写真を添えてメール送ったから(笑)」

「司令官~~」

後に彼のところに両親から『まあ、頑張れ』と生暖かいメールが届いたそうな。

その後事態は急展開する。



次の日司令官室でそこにある物を興味を持ち触ったり読んだりして自由気ままで動きまわるニャイト。

そのニャイトの動きがある訪問者の一声で止まる。


「ニャイト、あんたこんな所で何やっているの!」

ニャイトが聞き覚えのある声に恐る恐る振り返ると。

そこには炎をバックにして怒り形相のアリサ・バニングスがいた。




そして有無をいわさずにニャイトを猫掴みにして隣の部屋に連れて行く。

一時間後、疲れ果て真っ白に燃え尽きたニャイトをソファの上に投げ捨て、ニャイトに向かって一言。

「あんた馬鹿、管理局も!」



いよいよ本題に入ります。





[10202] 『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)5
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/11/01 00:53
       
           『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)5



「ニャイトそこに座りなさい!」

ニャイトがソファに座るとアリサも反対側のソファに座る。

「アリサさんニャイトが何か?」

「本当に馬鹿よニャイトと管理局」

「え?」

そしてアリサはニャイトから聞き出したことを話し始めた。

最初は偶然通りかかったアースラ級の船が地球の近くである事件が起こったのである。

いきなり艦内に警報が鳴り響き機関が停止する。

そして何時間かした後機関が動き出した後、自動操縦装置が働き艦は地球から離れだしたのである。

その間10時間、最高機密事項によるプロテクトにより手動操作が出来無くなっていた。

すぐさま艦は基地に戻り検査を受けることになったがそこで明らかになったことは驚くべき真実だった。


エリア・クラッシュ爆弾(EKB)を艦が探知したのである。


『EKB』

アルカンシェルと同じようにある範囲の空間を圧縮して対消滅させるという物である。

昔、時空管理局が出来る前の時代に戦争で使われたその爆弾にはある特徴があり、

信管の代わりに魔力探知装置を備えているのである。

数は余り作られなかったが、その破壊力から第一級危険物として指定されている。


その爆弾を探知した船の探査装置がデータプログラムにより機関を停止させたのである。

直ちに地球にある転送装置の停止が行なわれ、警戒態勢が取られたのである。


そして偶然ただ一人任務で地球にやって来ていたニャイトに調査任務が与えられたのである。

丁度その時緊急時に備えるための探査装置を地球の保管庫に持っていく途中だったので、

ニャイトが爆弾の調査をすることになったのである



「でも転送装置も禁止なのにニャイトの魔力探知されないの?」

「私は偵察部隊所属だから魔法を使っても魔力を外に出さないプログラムしてるニャ」

「本当に大丈夫?」

「さすがに爆弾の近くや大きな力を使ったら探知されるかも」

「処で管理外の星の人と接触するのは禁止されているのじゃない」

「うにゃ~、捕まったからにゃ」

アリサは周りを見てニャイトを指差し。

「よくこの飛行猫捕まえたわね?」

「非行猫の間違いじゃないか」

「ロベルト酷いにゃ」

その後ロベルトはニャイトを捕まえた経緯を話したが、ツボに入り笑い転げるアリサ。

「ハアー、苦しかった」

ロベルトはその時使ったねずみ取り用の粘着シートを見せ。

「これアリサ・バニングス社製と書いているがあんたの会社かい」

「ええそうよ」

(余談ではあるが時空管理局にも特大のシートを納入しているのだが後にそれが役に立つことになるのである)

「笑いついでにコチラから笑い話があるの」

「どんな話ニャ?」

「ロベルトさん、貴方の両親と私の父は古い友人で此処に来る前に会った時、

基地から送られてきたニャイトの写真を見せながら、ロリコンやオタクに育てた覚えはないと嘆いていたけど」

それを聞いて笑うニャイト、そのニャイトにロベルトは近寄り。

「お前の責任だ、どうしてくれる?」

「それなら責任をとって付き合うにゃ」

「断わる!」

「即答にゃ」



その話を外から盗み聞きしている隊員二人。

「あらまあ、隣の軍曹さんお聴きななりましたニャイトさんがロベルトとお付き合いだって」

「ええ、聞きましたお隣の新兵さん」

「戻って報告だ」

「はい、軍曹」

ロベルトに災難フラグが立ちました(笑)


元に戻って。

「処でその爆弾我々の手で解体はできないのか?」

「無理ニャ外から出来ないにゃ、解体するために切断した途端爆発するにゃ」

「他にないのか」

「暗号プログラムで無力化できるけど昔のことだから暗号プログラムはわからないにゃ」

「それで爆発の規模は?」

「プログラムで威力を変える事出来るから、大体直径1キロから100キロメートルぐらいにゃ」

「処で余り聞きたくは無いがその爆弾は何処に」

「基地から私が隠れていた島の反対側15キロメートルにある小島にあるにゃ」

その途端部屋の時間は凍りつく。


次回さらに事態は悪化する





[10202] 『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)6
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/11/18 09:15

『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)6


「ちょっと待てそれだと我々の基地まで範囲に入っていないか!」

「最小の爆発でも基地は壊滅ニャ」

「あんた此処にいるからには何か策はあるんでしょうね」

「未だ爆発するとは限らないにゃ」

「未だ爆発しないともか!」

「うにゃ・・・」

アリサは少し考えて言い放つ。

「全員待避ね」

「今のところそれしかにゃいにゃ」

「その前に聞きたいことがあるんだが良いか」

基地司令官の問にうなずくニャイト。

「最大で100キロメートルの空間が消滅の可能性があるんだろう!」

「分からにゃいにゃ、でも50キロメートルの可能性が高いにゃ」

それを聞いて息を飲む周りの隊員。

メガネを掛けたインテリ風の隊員が被害予想を話す。

「せいぜい海の深さは深いところで一万メートル、さらに5万メートルの空間が消えたなら、

マグマの噴出、海水の流れこみ、それによる津波その他長きに渡る天候や気温の変動による被害は想像を絶するものがあります」

しばらくの沈黙の後、ロベルトが切り出す。

「皆何か対策を考えよう、此処は我々の住む星だから」

それに対しては皆賛同しているが、どうすればいいのか分からないでいる。

「せめて連絡が取れたら・・・」

「ニャイト連絡取れないの?」

「あの爆弾魔力に関しては敏感だから、魔力使った連絡や転送できないにゃ」

「他に方法はないの」

「にゃいにゃ」

その時ニャイトの携帯電話が鳴る、その携帯を取り出し出ると。

「ニャイトか、八神や」

「八神部隊長、地球に居るんですか!」

「いやミッドの本部からや」

「待って、魔力の問題が」

「心配いらへん、魔力使っていないから」






時間を少し戻す。

ミッド本部での出来事。

『EKB』爆弾発見の問題で八神部隊長を長として急遽設立された『第97管理外世界『EKB』対策本部』。

本部では情報を集めている最中だった。

今までに集めた情報によると『EKB』を探知した船の解析結果から『EKB』が今活動状態に入っているのを確認。

そのため転送や魔力による通信が自動的に遮断されていると。

そしてその時の情報が非常用の魔力を使わない機器により地球に居るニャイトに届いている可能性があること。

「それで対策はどうなっている」

八神部隊長の問に答える技術官。

「現在地球から遠距離に船を転送させて魔力を使用しない通信端末機器を射出する用意をしていますが、

通信ができるまでは一週間かかる予定です」

「アルカンシェルで吹き飛ばすことは出来ないのかな」

「無理や発射までのタイムラグで爆発してしまう、もちろん転送もダメや」

そこに先の技術官が話に入る。

「残念な上がら今までの例で活動を始めてから一週間で八割が起動しています」

「爆発すると?」

「はい残念ながら」

その場は沈黙に包まれる。

「何かニャイトに連絡でも付く方法ないか!」

八神部隊長の問に答える者は居なかった。

皆がどうしようかと考えているときフェイトが一言。

「あれならもしかして連絡が」

「何や、方法があるんか?」

「確かあのSSクラスのロストロギア認定されたやつならもしかして」

初めは何のことやら分からなかった八神部隊長であったが。

「もしかしてあれか、あれなら使えるかも」

直ちに一人の女性が本部に呼ばれてくる。

本部に一人の女性が入ってくる。

「お久しぶりです八神部隊長」

「話は後ですまんけどメリーさん携帯貸して」

不思議がるメリーさんから携帯を受け取りニャイトの携帯番号を打ち込みボタンを押す。

「うわー、本当に連絡とれた!」



「と言う訳なんや」

「話だけは聞いていたけどつながるのにゃ」

現在別個で大きな画面を使用している中にニャイとの後ろに居る基地の隊員を見て八神部隊長は言った

「処で後ろにいる人達はだれ」

「うにゃー、色々あって・・・・」

そこに画面の前に立ちはだかり一人の女性が怒鳴りこむ。

「はやて、今まで何やっていたの!」

「アリサちゃんどうして此処に?」

「どうもこうも無いわよ、詳しいことはニャイトから聞いたわよ、何とかしてくれるのでしょうね」

「そんなに怒鳴らなくても」

「のんきなこと言ってもいいのあなたの育った地球でもあるのよ」

アリサの余りの剣幕にタジタジの八神部隊長であった。

「悪いけど良いかにゃ」

「ニャイト何かあるの?」

「ユーノ館長と連絡取りたいにゃ」

「僕なら此処にいるけど」

と、ユーノが前に出てくる」

「居たんか?」

「はやて、酷いですよ急遽呼び出しておいて」

周りの人達も同じ考えだった、影の薄いフェレットだった(僕は人間だ~)

そのやり取りの中、ニャイトは箱の中からあるものを取り出し。

「これの解除コード教えてほしいにゃ」

それを見たユーノの顔が驚きに変わる。

「M2爆弾!、どうしてそれを?」

ニャイトが手にした物それが今回の事件の切札になるのだった。







[10202] 『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)7
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/11/19 23:33

            『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)7



『M2爆弾』

無限書庫が開発した非常用の爆弾である。

アルカンシェルと同じ原理で空間を消滅させる爆弾で、無限書庫だけのものである。

もちろん門外不出のものである。



「ニャイトどうしてそれを?」

「此処に来る以前に無限書庫の探査装置借りに来たとき荷物が崩れた事あったにゃ、多分その時に」

「でもそれは無限書庫の最高機密兵器だから入り口のセンサーに掛かるはずだけど」

ニャイトは横にある黒い箱をたたきながら。

「この箱はあらゆる魔力や電波通さないにゃ」

「君達の偵察部隊には必要なものか?」

「そうにゃ、見つかると逃げるしかにゃいにゃ」

「デバイス製作課のものだね」

「そうにゃ、いい仕事しているにゃ」

「処でそれをどう使う」

「あの爆弾は資料によると自己爆発するとき魔力を拡散させそれから起爆用のプログラムを起動させるにゃ。

その間2分間のタイムラグあるにゃ」

「なるほど信管を消滅させれば魔力か飛び散るだけか」

「だから暗号コード教えるにゃ」

「わかった、直ぐに無限書庫から番号を調べてそちらに送る、そちらの爆弾のシリアルコードを送ってくれ」

ニャイトからシリアルコードを受け取ったユーノは直ちに無限書庫に連絡を取りに行った。






「M2爆弾てどんなヤツや」

「私前に見たことあるけど」

「なのはちゃん教えてーな」

「向こうの門外不出のヤツだから言えないの」

「ケチ、直接掛け合おうかなと」

「無理じゃないかな」

「もしかして質量兵器?」

「ちがうの、一応魔力使っているから」

「危険な兵器なんや」

そこにヴィータが一言、なのはを指さし。

「これ違うか」

「それはちがうで、危険人物や」

「酷いー、フェイトちゃんなんか言って」

高町隊長がフェイトを見ながら抗議をしたが」

「不定出来ないかな」

と、フェイトの言葉に崩れ落ちる高町隊長であった。(笑)






基地ではデータのやり取りを終えニャイトが一息つく。

「猫の嬢ちゃんその爆弾どうやってあの爆弾にぶっつけるんだ?」

司令官の問に対してニャイトは頭を下げながら。

「皆さんの協力がいるにゃ、お願いしますにゃ」

「皆は落ちこぼれだがこの基地を我が家としている奴らだ、協力しないヤツはいないさ!」

「司令官、落ちこぼれは余計だが協力するさ」

「俺も」

「俺達が付いている!」

隊員全部が手を挙げる。

「基地を守ろう」

「そうだ!」

「ロリコンのロベルトを血祭りに!」

「そうだ、そうだ」

「ニャイトをロベルトの魔の手から守れ!」

基地の全員の気持ちが一致した瞬間である。(あれ?)





それからの数日間ニャイトが『EKB』の活動状態を監視している間。

基地の整備班が誘導空対地ミサイルを改造して中にM2爆弾を収納するスペースを作っていた。

そして滑走路にはアリサが手配した避難用の大型輸送機が並ぶ。



そして作業が終り一段落した後。

それぞれにつかの間の休憩をする。

ロベルトが飛行訓練を終えてシャワーを浴びているとニャイトが入ってくる。

「またお前か」

「頭洗うにゃ」

「又か、少し髪を切ったらどうだ」

ニャイトは自分の髪の毛を手に取り。

「伸び過ぎかにゃ」

シャワーを浴びた後、基地の理髪店でニャイトの髪を切りそろえ新しいリボンできれいに髪を束ねる。

そして当然のようにロベルトのベットにもぐり込むニャイト。

「お前一人で寝ろ」

「いやにゃ、私ロベルトの健康状態を見るために居るのにゃ」

「なんだそれは?」

「今回の作戦ではロベルトの協力無しでは出来ないにゃ」

「どう言う事だ」

「あの爆弾に近づくには地上20フィート以下で飛ばないとダメにゃ」

「何故?」

「最後の安全装置にゃ、爆発を止めるための解除コードを使うために最終段階に入った爆弾はある高さまでの障壁を無くすプログラムにゃ」

「今ではだめなのか」

「ダメにゃ、今の状態の爆弾は周りを完全に結界を張っているから」

「地上からミサイルでは」

「飛行機以外の誘導ミサイルは小さかったり大きすぎたりするにゃ」

「確かに報告では島には上陸できないと報告を聞いていたが・・・・それで俺に低空飛行訓練ばっかりやらかされたんだ」

「ロベルトだけが頼りにゃ」

それだけ言うと中で丸くなり眠りに付くニャイトだった。




そして部屋の外ではニャイトを守る会(いつ出来たんだ)のメンバーが手出しができないのを血涙を流しながら悔しがっていた。

その更に外の基地に設置されたニャイトの探査機械が爆発まで10時間と赤く警告灯を光らせていた。



次で決着がつくかな?








[10202] 『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)完
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/11/23 00:31
『NIGHTMARE AT 20 FEET』(20フィートの戦慄)完

F15に積み込まれるM2爆弾の入った空対地ミサイル。

そして次々と飛び立つ輸送機。

残るは最後の人員を載せるための輸送機と空中給油機と二機の戦闘機。

念入りに最後の整備を受けるF14とF15戦闘機。


「ニャイト、M2爆弾の起爆方法はどうなっている」

「最後の時点で安全装置外すにゃ、強い衝撃で爆発するようになっているにゃ」

ニャイトがロベルトの首にかかる四角形の宝石に目が行く。

「それなんにゃ」

「ああ、これか両親の形見だけど俺が生まれて直ぐに事故で死んで残ったのはこれだけだが」

「私両親・・・・」

ロベルトが何も言わずにニャイトの頭をなでる、そして勢い良く。

「OK、では行くか!」

「行くにゃ」



F15に乗り込むロベルト。

F14に乗り込むオスカー、その後部座席にニャイトがナビ役として乗り込む。

そして飛び立つ二機を追いかけるように基地に残っている飛行機も全機避難のため飛び立つ。

一時間目標の島の周りを飛行しながら侵入ルートを考えながら飛ぶロベルト。

その横のF14ではニャイトが爆弾の探査を行っていたが、いきなり探査装置から警報が鳴り響く。



「爆弾の起動確認、爆発まで後十分、給油機は待避」

「了解、こちらは侵入ルートに入る」



「ニャイトお前両親がいなくて寂しいのか」

「居なかったけど研究所の人たちが優しくしてくれたから・・・それと今は仲間いっぱいにゃ」

「そうか良かった」

「ロベルトも基地に仲間一杯居るにゃ」

「確かにそうだな」

「これが終わったら遊びに行かないか」

「良いにゃ、約束にゃ」

「でもペット同伴出来るホテルあるかな?」

「酷いにゃ私人間にゃ」

その二人の話にチャールズが割り込む。

「二人ともアレに変化が現れたぞ!」

見ると普通は眼に見えない魔力がモヤのように見える。

それは驚くべき速度で広がっていく。

ニャイトは探査装置をいじっていたが、悲鳴にも聞こえる警報を発する。

「最大破壊力で爆発みたいにゃ」

ロベルトは超低空で機体を操りながら魔力の雲に突っ込む。

だが突っ込んだとたん計器が異状を示す赤い点滅が煌く、それを見たロベルトは舌打ちをし。

スイッチを操作していたがその中の一つのランプを見て顔をしかめる。

ミサイル発射スイッチのランプが異状を示す赤い表示をしていたからである。






異常はニャイトの乗るF14にも現れていた。

「ニャイト、ここから離れるぞ」

「ロベルトが!」

戻ってというニャイとの叫びを無視してF14は魔力の雲から離れていく。




「ニャイト、聞こえるかロベルトだ!、ゴメンな旅行連れて行けなくて」

「ロベルトどうしたにゃ」

「ミサイルが発射できなくなった、これからアレに突っ込む」

「ロベルト・・・」

「いい男見つけな可愛い子猫ちゃん」

「ロベルト・・・・・」



ロベルトの機体は超低空で島に突っ込む。

目標を確認したロベルトはアフターバーナーを吹かし爆弾に特攻して行く。

爆弾にぶつかる直前乱気流に煽られ機体が浮くそれを無理やり押さえながら衝突。

爆弾にミサイルが激突してM2爆弾が始動する空間が直径一キロメートルにわたってえぐり取られる。

その外ではえぐり取られて機首だけになったF15が空を回転しながら飛んでいっていたがそれが紫に光り輝く。



アリサ・バニングスの乗る空母バニングでは衛星では捉えた映像を観ている。

眼に見える魔力の雲が急に収束していき一つの点となりその中から紫の光が飛んでいくのが見える。

「大至急基地に戻る用意を」

アリサの命令により空母から飛び立つF14、アリサ・バニングスを乗せて基地にと向う。



ロベルトが目を覚ますと、見知らぬ天上ではなく、見知った基地の医務室の天上だった。

ロベルトは胸のあたりが重いと感じてみると毛布の上にニャイトがしがみついていた。

「おい、ニャイト起きろ」

ロベルトがニャイトを揺さぶると顔を泣き腫らしたニャイトしがみつく。

「ロベルト~」

「おい、痛い爪を立てるな」

「あ、ごめんにゃさい」

「俺どうして此処にたしかあの時ぶつかった時までは覚えているが」

ニャイトの説明ではあの後基地に戻るとロベルトの乗るF15が基地に着陸していたと話してくれた。

それを聞いて首を傾げるロベルトだった。

その時ドアが勢い良く開き仲間たちがなだれ込んでくる。

「いよー、英雄」

「良かったな」

「ロベルトお帰りなさい」

「ちっ、生きっていたか」(ニャイトを守る会の会員)

「無事でよかった」

そして医務室で宴会まで始まりそうであったが、医者に怒られ再び二人になる。

「良かったにゃ」

「ああ、ニャイトおや眠ったか」




外を見るともう暗くなっていた、ロベルトは静かにニャイトを起こさないように部屋を出ると格納庫に向う。

そして愛機に近づくと愛機を撫でながら。

「ありがとう、お前のおかげで助かった」

「初めましてマスター」

ロベルトは辺りを見渡すがだれもいない。

「私は此処です」

ロベルトは信じられないような顔をして愛機を指差し。

「お前か?」

「ハイそうです、マスター」

F15の機体が紫に光輝きそれが消えるとそこにはロベルトの両親の形見である四角い宝石が浮かんでいた。

「今後とも宜しくお願いしましすマスター」

「なんじゃこれは~~」

夜の格納庫にロベルトの悲鳴が轟くのであった。




次の日格納庫にF15が無くなっていたので大騒ぎになるのであるがそれよりも大きな出来事が・・・・。

司令官がマイクを持ち。

「諸君、我が隊は今日から株式会社NMSFの傘下に入る、では会長のアリサ・バニングスの挨拶を」

「私は今度此処の基地を買収したNMSFの会長のアリサ・バニングスです」




アリサはこの事件の口封じの為にアメリカから脅しをかけ買い取ったのである。

半分は南方基地が欲しいのと買い取った目的の大部分が避暑地として、

プライベートピーチ建設だというのは秘密である。



蛇足。
ロベルトはデバイスにイーグルと名をつけたらしい。

次回最終章にゃのはの生い立ちからスバルに会うまでの話を書きます。





[10202] 最終章 誕生、出会い、そして未来に向かって1
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/11/28 21:42

最終章 誕生、出会い、そして未来に向かって1


「ミャ~、ミャ~」

「ニャ~、ミャ~、」

目覚めたそれは泣きながら辺りを這いずる。

ふと鼻先に突きつけれれた物を嗅いで舐めると本能でかぶりつき飲み始める。

「所長飲んでくれました」

「そうかよしよし良い子だ」

ミルクを与えた女性職員は、未だ目も開かない小さな小動物を柔らかい布で包、毛布の上に優しく置く。

「処でこの子どうします」

「出来たものはしょうがない、しかし猫と人間の遺伝子がこうもうまく結合するとは!」

「ええ、組織から大事に預かった物を間違って使った時はどうなるかと思いました」

「取り敢えずは様子見だな」


それからしばらく経ち。

「ミャ~、ミッ!」

ようやく目が見えるようになったそれの前にもう一匹の小動物が入れられて、本能的に警戒する。

それが近寄り鼻をひくひくさせた後いきなりそれのの鼻を舐める。

「ミッ?、ミャ~ン!」

それは少し後ろに下がるが相手はそのまま傍らに寄り添い体を擦り付ける。

しばらくの間身動きひとつしなかったそれは段々と落ち着きを取り戻し。

自分も相手に身体を擦りつけ相手の体を舐め始める。

「ケンカするかと思ったら上手く行ったな」

「良かったです、処でこの子の名前どうします」

「この高町なのはの遺伝子の混じった子はにゃのは、そして金髪の子はニャイトと呼ぶか?」

「安易ですね、でもかわいい名前ですね」



ある隠された研究所で色々動物実験を行っていたが、ある時猫の遺伝子と他の動物の遺伝子を掛け合わせる時それが起こった。

大元の組織から厳重に保管を頼まれていたある遺伝子が猫の遺伝子と掛け合わせて仕舞うという事件が起こったのである。


この研究所で招来クローンを作るために保存されていた高町なのはとフェイトの遺伝子を再調整の為外に出したとき、

同じ容器だったので間違って使ってしまい、二匹の猫と人のハーフが生まれたのである。


二月も経つと人の遺伝子が強く出て二本足で歩くことが多くなり。

トコトコと研究員の後を追いかけることが多くなる二匹。

「こら、にゃのは危ないから」

「ミャウ?」

「にゃのは、猫缶あるからおいで」

「ねこかん、ニャ~、ニャ~」

「食い物につられて部屋の片隅に誘導されるにゃのは」

ニャイトは小さいながら異状に足が早く研究所職員の足元にまとわりついたと思ったら肩に飛び乗り顔をなめたりしていたが。

猫掴みにされにゃのはの元に連れて行かれ、同じく猫缶を食べる。

腹が満腹になった二匹は横になるがニャイトはにゃのはの顔を舐め始める。

舐める、舐める、その内に煩わしくなったにゃのはがねこパンチを繰り出すが避けるニャイト、ねこパンチ、避ける。

「あら、又襲われていますよ」

その内に諦めてなすがままにされるにゃのは。

「諦めましたね」

「おい、カメラ」

蹂躙されつくされ泣きつかれて寝るにゃのは。

その横には満足な顔をして寝るニャイト

もちろんその場面まで撮影はされているのである。(欲しい)




三月後。

少しずつ言葉を話すようになる。

「ねこかん、ねこかんニャ~」

「アナタ!、食べ過ぎ!」

「ミャ~ン、ミャ」

育ち盛りの猫達は餌をねだるがそれを抑える女性職員。

その女性隊員達が寝るとき時々避難のため潜り込むにゃのは、ニャイトからである。

「顔を舐めなれながらにゃのはを優しく抱く女性職員であった」




その後二匹の身体検査が行われたが潜在魔力の大きさに驚き簡易デバイスを与えてみたが魔力の大きさに耐えることが出来ずに壊れる簡易デバイス。

その様子に驚く研究所の職員。

「所長どうします簡易デバイスでは持ちませんが」

「うーん、そうだ倉庫に組織があの二人のデバイスのデータを元に作ったインテリジェントデバイスがあったはずだ」

「どんなデバイスです?」

「レイジングハートとバルディッシュという高性能のデバイスのデータを元に作ったデバイスだが、

未だ誰も起動させたものが居ないというのでお蔵入りしたんだがもしかしたらあの子達なら起動させることが出来るかもしれない}

「では早速探してきます」



その頃密かに二匹のデータを密かに入手した組織のボスがある想像をしていた。

強大になった組織のボスの椅子の上でブランデーグラスを差し出すとブランデーを注ぐ猫耳の金髪女性。

膝に顔を載せ媚びるもう一匹の猫耳の女性。

正に絵になると思いニヤ付くボス。

取り敢えずは二年後辺りに引き取ろうと思うボスであった。(一応ロリコンでは無いらしい)


今回は少し短くてすみません。

次はにゃのは達が研究所から外に出されるまでかな。






[10202] 最終章 誕生、出会い、そして未来に向かって2
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/12/13 22:57


           最終章 誕生、出会い、そして未来に向かって2



にゃのは達が生まれた研究所の部屋で。

「ミヤ~」

「にゃのはこれを」

職員が丸い玉のデバイスをにゃのはに手渡す。

にゃのははそれを手で転がし遊びだした。

「ニャッ、面白いにゃ」

なおも転がしていたが、その内になめたり上に放り投げ受け取るがその時声が。

「マスター、舐めないでください」

首を捻りながらその玉にねこパンチを出すにゃのは。

「マスター叩かないでください」

フーと威嚇するにゃのは、その頭を軽く叩く職員。

「痛いにゃ」

「こら、それは玩具じゃない」

「何にゃ」

「にゃのはの新しいデバイスよ」

「デバイス?」

その時玉が光り輝き。

「マスター貴方のデバイスです、名前をつけてください」

にゃのはは玉を握り締め片手を上げ。

「ライジング・ニャートでいいにゃ」

「マスターありがとう御座います、セットアップお願いします」

「どうするにゃ」

「私の言った通りに復唱してください」

「判ったにゃ」

玉が白く光り輝き呪文を発する。

「われと共に道を歩き、その命あるかぎり共にあり」

「われと共に道を歩き、その命あるかぎり共にありにゃ」

「ライジング・ニャート共にありて歩くことを此処に示す」

「ライジング・ニャート共にありて歩くことを此処に示すにゃ」

「セットアップ、ライジング・ニャート!」

「ニャットアップ!、ライジング・ニャート!」

にゃのはの身体が光り輝き白いBJを纏う。

「うにゃー、良いにゃ」

そして玉を上に投げると玉が変形をして棒状の形になり、それをにゃのはが受け取るが・・・。

「うにゃー、重いにゃ」

にゃのはの身体より大きなデバイスを持ちきれずに仰向けに転がり猫パンツが丸見えに。

「あら、大きすぎたのね」

女性職員が微笑みながらデバイスを持ちにゃのはを訓練場に連れて行く。




訓練場でにゃのはのデバイスを使った射撃訓練が始まった。

にゃのはがライジング・ニャートの補助で射撃体勢に入る。

一発、二発と発射される魔力弾、その内に調子に乗って連発するが・・・。

「うにゃ、疲れたにゃ」

ぐったりとして俯せになるにゃのは。

さすがに未だ成長していないその体に連発は無理だったらしい。

そして変身を解いたにゃのははライジング・ニャートに向かって。

「よろしくお願いするにゃ」

「マスター、私からもお願いします」

白く点滅しているライジング・ニャートをにゃのはは強く握りしめる。

これが生涯の友となったにゃのはとライジング・ニャートの出会いである。






数日後訓練場から何か工事現場のように連続した音が聞こえる。

「何だ工事でもしているのか」

「いやにゃのはが射撃訓練しているだけなんだけど」

「結構長い間音がしているけどまさか?」

「一時間ほどなら打ちっ放し出来るんだと」

「え、どんだけ魔力ランク高いんだ」

「俺知らないでも招来恐ろしいな」

「ああ」







処でニャイトと言えば。

机の上の三角形のデバイスに向かってニャイトはおじぎをする。

「デバイスさん初めてお目にかかりますニャイトです」

「マスター、私こそお願いします」

そしてセットアップが始まった。

「われと共にあれ、空を統べる者」

「われと共にあれ、空を統べる者」

「われと共に空と一体になり自由に飛び回る」

「われと共に空と一体になり自由に飛び回る」

「共に空の覇者になりて空を駆け巡ることを此処に誓う」

「共に空の覇者になりて空を駆け巡ることを此処に誓う」

そしてデバイスがオレンジに輝きそれをニャイトが空に放り投げ。

「ニャート・アップ、ニャルディッシュ!」

オレンジ色の光りに包まれるニャイトその光が消えるとそこには、スクール水着のニャイトが(笑)

それを見た女性職員が鼻を押さえて。

「可愛い!」

破壊力は抜群であるらしい?。





その内に訓練も行われたがあまりの高速で満足にニャイトの姿を捉えることが出来なかったという話である。

その姿が見えないニャイトに向かってその場を埋め尽くす魔力弾がいきなり飛んでくるが、

それを撃ち出したにゃのはが後ろから押し倒され。

「まだ甘いにゃ」

「うにゃーあんだけ撃ってあたらないの~」

ニャイトに顔を舐め回されるにゃのは。

スクール水着の猫耳幼女が白い服の猫耳幼女を舐め回す姿・・・(その映像欲しい)。

「今度こそ負けにゃいにゃ~」

にゃのはの悲鳴が訓練場に響く。



次はおいてゆかれて一人ぼっちの回の予定です。






[10202] 最終章 誕生、出会い、そして未来に向かって3
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2010/12/13 22:59

            最終章 誕生、出会い、そして未来に向かって3


「所長大変です」

「どうした」

「組織からの査察が二日後に」

「それは大変だ」

組織の査察が行われると、にゃのは達の存在がバレ連れていかれる可能性があるため大騒ぎとなった。




「大丈夫ですか」

「あの子達なら何とか生きて行けるだろう」

その話し合いをしている研究所の職員の足元ににゃのはが擦り寄って来る。

「ニャー、ミャー」

一人の職員がにゃのはを抱き上げ。

「にゃのは、済まないがお前を此処にて置く事が出来無くなった」

「ミャッ?」

「ライジング・ニャートに貴方の生きていく生き方を教えて置いたからそれを聞きながら生活してね」

「ニャッ?」

「ごめんね」

にゃのはは抗議の鳴き声を上げるが、そのにゃのはを職員達が頭を下げ謝罪をする。

「皆と一緒に居たいにゃ」

少し涙目のにゃのはだが、その内に眠くなり深い眠りに入る。

「睡眠薬が効いたようです」

そう言った女性職員は、にゃのはを抱き上げあらかじめ用意していた箱に入れる。

その後車で運び後ににゃのはが生活をすることになった大きな木の洞に毛布と食料を置きにゃのはを毛布の上に寝かせる。

その夜一人ぼっちになったにゃのはの鳴き声が一晩中悲しく響いたと言う。




そしてその半年後スバルと出会うのであるがその前に一つの物語が。

「ゴメンな、うちで飼えないから」

男はそう言いながら小さい子猫を草原に捨てる。

子猫はしばらく泣いていたが泣きつかれたのか元の飼い主を捜す為に草原をさまよう、

歩き疲れて休んでいたとき空から何か光り輝く物が落ちてくる。

子猫がそこに行ってみると菱形の宝石みたいなものが落ちていた。

そしてその宝石を触っていた子猫に近寄る者がいた。

ここいら辺を縄張りとする野良犬である。

子猫は抵抗をする暇もなく野良犬に咬み殺される。

最後に子猫は人間になればこんな事にならないのにと思い、人間になりたいと思いながら息を引き取る。

野良犬が去った後宝石が子猫の死体に溶け込むように消える。



その子猫はにゃのはが埋葬した子猫である。

土の中ではその子猫の埋められたところの真下あるデバイスの残骸があった。

しばらくすると子猫の死体とデバイスがお互い引きあうように光り始める。

その後子猫の死体とデバイスを中心として繭のような形造られ、中では脈動し始めた物が・・・・。





にゃのはが捨てられてから半年後。

にゃのはが草原の石の上で寝ているとにゃのはを膝の上に載せる女性がいた、スバルである。

にゃのはが目覚めると人の膝に載せられているのに気が付き驚が何か優しい匂いがする。

にゃのはは何故か安心してその女性に身をゆだねるように再び眠りに付く。

そしてお互いに目覚めた後お互いに見合っていたが、スバルがにゃのはを肩に載せ。

「私スバル」

「にゃのはにゃ」

それが二人の初めての言葉だった。

そしてこれが後に長い付き合いになる二人の出会いである。



次はニャイトの話。


引越しの準備のため短くてすみません。



[10202] 最終章 誕生、出会い、そして未来に向かって4
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2011/01/14 10:37

最終章 誕生、出会い、そして未来に向かって4


「うにゃっ、どうしてもダメにゃの」

「ゴメンナサイ、此処に置いていると貴方が酷い目に合うから」

「にゃー」

「デバイスに生きて行く為の情報を入れておいたから」

「皆と居たいにゃ」

「ゴメン、この中に入ってね」

ニャイトは差し出されたバスケットの中に渋々入る。

そしてバスケットは車に積まれ色々なところを遠回りに曲がり、ニャイトが元の位置を分からなくするために何度も曲がるが、

ニャイトの空間把握能力の前には無駄だった。

「此処同じところニャ、同じところ通っているにゃ」

そして山奥の深いところに食料と一緒に置いて行かれた時、借りてきたねこのように静かにしていたが。

翌朝密かに元の研究所の近くまで飛んでいったが研究所の手前で立ち止まる。

研究員の言葉を思い出す。

「此処に居たら酷い目に合わされるために遠い所に連れて行かされるから」

その言葉を思い出しながらしばらくそこに居たが。

涙を拭いながらその場を離れるニャイトだった。





山奥でしばらく静かに暮らしていたが、食べ物がなくなり街に漁りに出かけるようになる。

「ふ~、か~」

ゴミかごを漁るニャイトは他の猫や犬を威嚇して追い払うと静かに食べ物を探し始め。

「この弁当未だ賞味期限過ぎていないにゃ」

その弁当を大事に抱えるとその場から素早く飛び立つ。

そののちその街では空を高速で飛び交い食べ物を漁る巨大ゴキブリの話が話題となった。(酷いにゃ)

ある時食べ物を漁るため一つの民家の上を飛んでると縁側の上に美味しそうなお菓子があるのを見つけ降り立つ。

美味そうなお菓子を前に盗みは駄目だと自分に言い聞かせながらも手が自然にお菓子に向かって伸びる。



その時後ろから声がかかる。

「おやまあ、可愛い子ね」

ニャイトが振り向くとそこにはお婆さんがいた。

突然のことで固まっているニャイトにお婆さんはお菓子の乗った皿を差し出す。

警戒しているが身体は正直でいつの間にか、お菓子はニャイトの口の中!。

「お茶お飲み」

お婆さんに出されたお茶を美味しそうに飲むニャイト。

「私、ニャイト」

「おや、まあ喋れるんだ」

「美味しいにゃ」

「たんとお食べ」

昼下がりののどかな日、縁側でのんびりするお婆さんとニャイト。

その日からニャイトはお婆さんの家に住みつくことになった。





お婆さんは一人暮らしで可愛いニャイトを可愛がってくれた。

よく晴れた日には縁側でお婆さんの膝の上で喉を鳴らしながら寝入るニャイト。

夜はお婆さんの布団の中に潜り込み安心して熟睡する。




その幸福なに日々の中夜運動の為出かけて朝家に帰ってきてみたら雨戸が閉まっていてだれもいない。

待てども待てどもお婆さんは戻ってこない。

そして三日ほど経ったがニャイトは縁側の下で待ち続ける。

しかし空腹とまだ寒かったので体の調子を崩す。

お婆さんの様子を心配して家の垣根の草むらまで移動したとき、ふと気配を感じてそのほうを見たらそこには。

「貴方、ニャイト?」

そこにはフェイトが居たのである。

それがニャイトとフェイトの初めての出会いである。





後にお婆さんは少し体調を壊し病院に入院していたことが分かりニャイトはお見舞いに行くことに。

「お婆ちゃん元気かにゃ」

「ニャイトわざわざ来てくれてありがとう」

そしてお婆さんに甘えるニャイト。

その後退院をして家に戻るお婆さん。

そしてその後暇ができたら時々遊びに行っているニャイトであった。





話は戻って、あの幸薄い子猫が埋められた土の中ではある異変が起きていた。

子猫の死体、ジュエルシード、半ば朽ちたようなデバイスそれらが光りに包まれてひとつの形を作る。

しばらく経ちその場所を通過しようとした集団があった。

前ににゃのはを馬鹿にして罰として此処で格闘戦の修行をしている愚連隊であった。

その愚連隊の前に土まみれの小さい女の子が立っていた。

「おい、女の子が」

「裸で土まみれ?」

「どうする?」

話し合っているとリーダーが女の子に話しかける。

「お嬢ちゃん何処の子?」

それに対してその子は首を傾げるだけであった

対処に困った彼らは取り敢えず大主様の所に女の子を連れて行った。



「大主様」

「何じゃ?」

「実はこの子を見つけたのですが」

「さらってきたのか?」

「酷いです、草原で一人で居たのを連れてきたのですが」

「フム、この子は?」

大主様はその女の子をじっと見ると。

「この子は人間じゃない、と言っても化物でもない長い間色々なものを観てきたワシでも分からん」

首を捻りながら考えている大主様の身体に女の子が抱きつきモフる。

「こら、やめんか」

慌てる大主、その内大主様の二本の尻尾を見てそれに抱きつく女の子。

更に慌てる大主様であったが、傍からみるとなんとなくホンワカする風景であった。

そののちその子は大主様が面倒を見ることに。

よく大主様の身体に張り付いて寝ているので寝子と名前がつけられた。

寝子は後に時空管理局特別機動六課にてレアスキルで活躍することになるのだがそれは後の話である。


次は最終回です。




[10202] 最終章 誕生、出会い、そして未来に向かって最終回 【完結】
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2011/01/16 08:40


         最終章 誕生、出会い、そして未来に向かって最終回



「ただいま」

「お帰りなさいはやて」

「シャマル、他の皆は?」

「もうじき帰ってくると思います」

「処でどうでした、聖王教会の方は」

「後押ししてくれるけどその見返りが」

「でも今後のことを考えると少しぐらいは」

「そうやな、でも今のほうが大変だけど」

そう言って苦笑いをするはやてであった。

そして何時ものように八神一家が揃い食事になる。

そしてこの日食事が終わった後皆がデバイスを手にして。

「我が身、我が心、守護騎士として主に捧げます」

「皆ありがとうこれで新生六課の発足がんばれる!」

はやては守護騎士達を見て目を拭う、そして余計いな一言。

「守護犬もいるから頑張れるわー」

「ワオ~ン(俺は狼だ)」

皆の笑い声が家の中に満ちるのであった。



数日後、八神部隊長の前に集まる集団が居た。

八神部隊長は元機動六課に居た彼らに向かって。

「今度新しく機動六課を又立ち上げることになったそれに付いて強制はしないから新生六課に入ってんか~」

大きな笑いの後、みな笑顔で決断を示す。

その後皆に人事異動のための書類が手渡されお互いに話し合うことになった。

「フェイトちゃん、ニャイトも六課にはいるの?」

「あ、なのは」

そう言って振り向いたフェイトは頭を掻きながら。

「あの子の事なんだけど、あの子の彼を八神部隊長が六課にスカウトしたの」

「ニャイトに彼氏いるの?」

「どういったらいいのかな、懐いているような異性として付き合っているというか?」

「そう言えばニャイトはひとりで行動しているのが多いし、男性と話しているのは見たことないし、う~ん」

そう言いながら頭を抱え込む二人であったが。

「なのは、にゃのはは?」

「それに付いてだけど、はやてちゃんあの三号もう部隊に入れたなの」

「将を射んと欲すればまず馬を射よね」

「これでにゃのはも入ること決定ね」

「処でエリオとキャロは」

「あの子達は自分で志願したわ」

「そうかあの子達も独り立ちしているから」

「六課にいる間は又一緒に住めるけど招来はわからないけど」

「うちのヴィヴィオも友達と一緒の時間が多いから寂しい」

「ユーノと付き合えば?」

「何故?」(哀也、淫獣)




そしてひと月後。

新生六課の結成式が行なわれた。

「にゃのは、あそこ三号いるにゃ」

「本当にゃ、それじゃあ」

三号の所に急ぐにゃのはを見送りながら空を見上げるニャイト。

「彼が来たわね、私も行くにゃ」

遥か上空目がけて上昇していくニャイト。

二匹の新しい出発の日であった、それが激しく過酷な事件が待っていようとも・・・・・。

二匹に大いなる幸あれと祈ります。

リリカルにゃのは完。





これでにゃのはとニャイトの話は終りです。

でも彼女たちの活躍は続きます。

続きは激闘新生六課(旧題時空管理局デバイス補助課、大幅書き足しの予定)で書きますのでよろしくお願いします。






[10202] エピローグ前編 別れ、そして新たなる旅たち。
Name: 黒猫エリカ◆43e466ca ID:228dccc4
Date: 2011/05/11 10:27

エピローグ前編


別れ、そして新たなる旅たち。


アレから十年、猫の遺伝子を持っている彼女たちの成長は早い。

もう立派な大人の体付きをした二人は今此処で結婚式をあげようとしている。

「ニャイト、支度は良いの」

「リンディさん、もう少しかかります」

ニャイトは胸元を整える、立派な胸を。


ニャイト。

二年前偵察部隊111部隊教導官兼部隊長に着任。

闇の黒猫と言う別名を持ち(闇夜の鴉と同じ意味)各事件において功績を残す。

そして今回の結婚式を期に寿退職をすることに。



「おーい、にゃのは用意は出来たか」

「未だにゃ、胸もとの着付けが上手くいかないの」

「全く、無駄に胸だけ大きくなりやがって」

「三号酷いにゃ」

「こら、これから夫婦になるから本名で呼べ」




にゃのは。

二年前第101航空隊の砲撃教導官となりその二月後前任の部隊長の移動により正式に第101航空隊部隊長として着任。

猫なのはの異名を持ち、部隊と共に整地部隊(何もかも終わった後には何も残っていないという意味で)と言う名で恐れられたという。

ニャイトと同じく今回寿退職。



湾岸にある旧機動六課ビル、今では記念会館となっている中で結婚式は行なわれた。

旧機動六課メンバーも集まり各自自分の子どもを連れての参加である。


「ヴィヴィオ、大丈夫お腹」

ヴィヴィオは自分の大きくなった腹をさすりながら。

「シャマルさんの話だと安定期に入っているから少しぐらいなら動いいてもいいって」

「そう気をつけてね」

「はい、なのはママ」

「なのは、始まるわよ」

「フェイトちゃん行こう」



そして始まる。

ニャイトとにゃのはがドレス姿で出てくると拍手が起こる。

ちなみに時空管理局の美女を選んでみましたと言う雑誌の企画で上位5人の中に二人は入っています。

反対から新郎が出てきて其々カップルとなり牧師の前に進む。

そして指輪と誓のキスが交わされる。

その直後盛大な拍手か起こる。

ここにいる皆に笑顔が浮かぶ、ただ一人を除いて。

シャマルを除いて。



話は前に戻る。

シャマルの自宅に集まるにゃのはとニャイトと其々の相方。

そしてしばらくの間無言が続いたがシャマルが重い腰を上げるが如く話を切り出す。

「この前の健康診断だけど・・・やはり猫の遺伝子と人間の遺伝子のかけ合わせに無理があり、

後五年ほどしたら遺伝子の劣化が急速に始まるかもしれないの」

「覚悟はしていました」

「シャマルさん治療方法は?」

「臓器の一部だけなら簡単ですが、にゃのは達の場合身体全体、脳も入れて全部が劣化してしまうので」

「遺伝子治療もだめですか」

「人と猫の遺伝子が完全に混ざり合っていて難しい、取り敢えず私の方で何か探してみるけど宛にしないで欲しいわね」

「そうですか」





その場の雰囲気が暗くなるがそれを明るくするようにシャマルがある話を切り出す。

「この間の診察で貴方達もう身体は大人ね、子供も生むことが出来るわね」

「でも子どもができても・・」

「それなら大丈夫ね、卵子の遺伝子を調べたけどすべて人間の遺伝子だから」

「本当ですか」

「ええ、私が保証するわよ」

その場が明るくなったのを見てシャマルは驚きの提案をする。

「処で貴方がた今直ぐに結婚式挙げない。

その提案に皆が驚きの声を上げるが。

シャマルはニヤリとして、手でいやらしい形を作り。

「猫娘ちゃんもうやっているんでしょう」

しばらくの間沈黙が続くが。

ニャイトが顔を赤くしながら。

「一年前に彼に押し倒されて・・・・・」

それに対してニャイトの相手であるロベルトが抗議の声を上げる。

「押し倒したのはお前だろう」

「でも最後に上になったのはロベルトにゃ」

「お前なー!」

「お前達まだいいな、俺なんかこの三日間俺の家の寝室のある窓に深夜にゃのはがへばりつき鳴き声あげやがって、

仕方がなく中に入れてやっているんだが、体力が・・・・」

それを聞いてにゃのはは涙目に。

「三号ばらさないでー」

シャマルは呆れた顔をして。

「にゃのはちゃんダメよ、限度というものがあるわよ」

「ゴメンにゃ」

「殺さず、残さずよ」

「シャマルさんそれ違うー」

その場に笑い声が響く、男達は乾いた笑い声だが(笑)

結局、にゃのは達の意向もあり法律的なことは後にして結婚式を上げることになったのである。



ブーケトスも終り、これが十年前だったら壮絶な奪い合いが在っただろう。

和やかな雰囲気で披露宴が行われる中。

シャマルはある人物と電話で話し合っていた。

「と言う訳で今結婚式をしているの」

「私も行きたかったわ、処でシャマルさんの話を聞いてひとつの提案があるんですが」

その後しばらくとやり取りがあったが。

「そんな事!」

「取り敢えずそちらにあとで訪問に行きます詳しい話はその時に」

「分かりました、では後でと言う事で」

「ではこれで、それから結婚式の映像お願いします」

「編集したら送るわね、ではお待ちします」



そして新たな門出をしたにゃのは達は一年後其々に双子を産み育てる。

そして更に二年後、

ある日の夜。

医務局のシャマルの部屋に緊急連絡が入る。

「こちら特別救護隊スバルです」

「スバルちゃん久しぶりじゃなく、何があったの」

「ただいまよりそこに救急患者を運びます」

「で、状態は」

「多臓器不全で危篤状態です、患者名はニャイト」

「え、早過ぎる、早過ぎるわ、直ちにこちらに運んで」

「あと二分ほどで着きます」

すぐさま受け入れの準備の手配をするシャマル。


それから一時間後。

にゃのはが自宅で電話を取る。

「え、・・・・」

それを聞いて崩れ落ちるにゃのは。

「おい、にゃのは大丈夫か」

それはニャイトが死んだとの連絡だった。




エピローグ後編に続きます。




[10202] エピローグ後編
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2011/05/17 21:53

       エピローグ後編




シャマルが遺体安置所に入るとニャイトの遺体の前に一人の少女が巫女装束で出向う。

「ご苦労様です、シャマル先生」

「寝子ちゃん、ご苦労様」

「固定化の処理済みました」

そう言うと寝子は遺体安置所を出て行く。

その後姿に向かってシャマルは礼をする。

その後シャマルはニャイトに化粧をすると誰かに連絡をする。

「はい、予定通りにそちらに送ります」

それだけ言うと連絡を切りシャマル遺体安置所を出て行く。



ニャイトの葬儀は身内だけで行なわれた。

前からニャイトがもし死んだら質素にお願いしますとの意向を元にである。

「リンディさん、にゃのはは」

「ニャイトが死んだとの連絡を受けて後倒れて未だ病院よ」

「そうですか、早く元気になって欲しいです」

「ロベルトさんも元気だしてください」

「ありがとう御座います、支度があるのでこれで」

ロベルトは礼をして霊柩車の方に向う。

その葬儀の場から離れたところに報道陣が居たが、管理局の隊員が近づかないようにガードしていた。

もちろんTVや新聞で『元エース死去、相棒も倒れる』の見出しで大きく報道されていた。

そしてニャイトの入った棺を霊柩車に乗せて墓地に向う。

其後、墓地に棺が下ろされて土が被せれていく。

それを見ながら皆は最後のお別れをする。




それから半年後病院で寝たままのにゃのはの元に面会者が入ってくる。

「にゃのはちゃん身体は?」

「良くならないにゃ、うちの亭主と子どもの事ありがとうにゃ」

「それよりも早く元気になってにゃのは」

「無理にゃ、それよりも貴方うちの亭主頼むにゃ」

「何言っているの」

「貴方が彼のこと好きなこと分かっているから私が死んだら彼寝とっていいから」

「怒りますよ」

「冗談よ、半分」

「え、なにそれ」

その訪問者が問いただそうとしたが、にゃのはは寝ていた。

「言いたいだけ言って寝てしまうなんて」

少し怒りながらもにゃのはの毛布を直しながらにゃのはの元部下の美人隊員は少し笑う」



その三日後。

「シャマル先生急いで」

「容態は」

「急に容態が急変して今緊急治療をしていますが・・・・」

「取り敢えず治癒魔法の使える人をお願い」

「分かりました」

シャマルはドアを開けると機器を見る。

「にゃのは」

「シャマルさん、少し苦しい」

「喋らないで!、今薬を」

「私、言いたいことが」

「何?」

「私、生まれてきて良かった、皆良くしてくれたから」

「にゃのは!」

「短い間だったが色々なことできたし・・・・・・彼とも出会えた・・子供も・・・」

「早く薬を!」

「シャマル先生今までありがとう」

「にゃのは?」

「もう眠い・・・・にゃ・・・」

「早くっ」

シャマルがとなりの医者を見るとその医者は首を横に振る。

三十分後にゃのはの顔に白い布がかけられる。



にゃのはの棺はニャイトのとなりに埋葬され。

その中央には石版が置かれそこには。

『白と黒の管理局のエース此処に眠る』

と書かれていた。


にゃのはとニャイトは短いながら生きた証がその石版である。





次で本当に終りです。






[10202] 「うにゃー、なんやーにゃー!?」これで終りです
Name: 黒猫エリカ◆774b8440 ID:228dccc4
Date: 2011/05/30 22:53

うにゃー、なんやーにゃー!?


「明るいにゃー、どこにゃー」

「にゃのは、契約しましょう、私と共に歩かんことを」

にゃのはは周りを見渡すが眩しくて何も見えない。

「私、私死んだだっけ、此処は天国かにゃ」

「お願い契約を」

「神様かにゃ?」

「違います、でもお願い」

「美味いものくれるかにゃ」

「美味しい料理なら毎日作ります」

「それなら契約するにゃ」

「ありがとうそれでは・・・・・」




「未知らない天上にゃ」

目を覚ましたにゃのはの一言であった(おまえなー)

「あれ、私死んだのに何故此処に・・・・天国かな?」

にゃのはは起き上がるが何処かなと首をひねる。

その時部屋のドアが開く。

「にゃのは起きたのね」

「ニャイト!?」

「又一緒ね」

「何故、死んだニャイトが此処に?」

訳がわからないにゃのはは首を傾げていたが、あることに気が付く。

にゃのははニャイトに近づきニャイトの耳に触る。

「大きくなっている?」

「にゃのはもよ」

にゃのはは自分の耳を触るが何が何やらわからないと混乱していたが、

ニャイトに言われて鏡を見ると大きな猫耳を付けたにゃのはの顔があった。

「寝るにゃ」

と言ってベットに潜り込もうとするにゃのはを。

「待つにゃ」

と、現実逃避をするにゃのはをニャイトが止める。

「一体どうなっているの?」

その問に対してニャイトは服を渡して。

「取り敢えずこれに着替えて合わせたい人がいるからね」

訳がわからないまま取り敢えず服を着たにゃのははニャイトに手を引っ張られ部屋の外に出る。

部屋の外は無機質な金属で作られた通路だった。

その通路を歩いていたにゃのはは見覚えがあることを思い出す。

「ニャイト此処まさか?」

ニャイトはそれに対してニヤリと笑うだけであった。





「着いたわよ」

「まさか此処は」

ニャイトは頑丈なドアを開けて中に入り。

「にゃのはを連れてきました」


そこには意外な人物が。

「にゃのは久しぶりね」

「シグナスさん、どうして?もしかして此処猫のゆりかご?」

「そうよ、そして初めまして私の使い魔のにゃのはさん」

「使い魔?うにゃー?そうなの?」

慌てるにゃのは、それを見て。

シグナスは事の一部始終を話し始めた。




ニャマルがにゃのはのところのシャマルからにゃのは達の体のことで何かいい考えがないかと連絡を受けたのが始まりである。

さすがに猫のゆりかごといえアチラは大病院、個人経営の診療所では出来ることは限られている。

取り敢えずは主に相談と。

「それだけは猫のゆりかごの知識をもってしても対処の仕様がないし、何かある?」

「向こうからの資料だと今の所猫の遺伝子が優勢だと」

「猫ね・・・、あの子達と一緒に宇宙を旅したかった」

「今更夢ですけど使い魔を二匹?従えて宇宙を眺めている主の姿を頭に浮かびました」

「ん、今なんて?」

「なにか言いました?」

「・・・・使い魔・・・」

「主、いくらなんでも人間を使い魔に」

「でも今猫に近いと」

その後沈黙が続くが。

結局この話しはなかった事にということになったが。

その数日後にゃのは達が結婚式をするという連絡が入りシグナスははやてと連絡をとる。



「すいません、忙しいところに連絡をして」

「かまへん、やはり来れへんか」

新しい仕事の支度で結婚式に行けないことを話しついでに終日前の事を思い出し、それをはやてに話す。

「使い魔、えらい突飛な話やなあ、でも法律で人を使い魔にすることは禁止されているから」

「シャマルさんから聞いたんですが今は猫に近いと」

「確かに猫なら・・・」

その後話し合いは何回か行なわれ一応試してみるかという事に話は進む。





そしてニャイトが倒れた時はやてはシグナスと至急に連絡をとる。

そして翌日にそちらに行くと言うシグナスの言葉を最後に連絡を切ったはやては素早く動く。

寝子を至急呼び出し今までの話を聞かせ待機させる。

寝子はニャイトが死んだ後ニャイトの身体に魂を固定する魔法を使い使い魔の儀式まで魔法の保持のため待機することになった。





その後儀式は無事終わり、この事ははやて、シャマル、寝子の秘密としたのである。

もちろんこの事を知っているのは管理局ではこの三人だけである。

そしてにゃのはの時も秘密裏に動いたのである。




「そう言う事でこれから一緒ね猫ちゃん」

「まさか使い魔ににゃるにゃんて」

なんだかなーと思っているにゃのはの肩をニャイトは叩き慰める。

「でもいいじゃない、新しい世界見れるから」

「うん。それはいいとしてニャイト旦那と子供に合わないの?」

「あの人と会って抱かれたいけど、もう一度は死んだ身、それにあの人モテるから他に良い人見つかるから」

「ニャイト・・・良く考えてみたら私もあの人や子供に会うこと・・・会わないほうが良いね・・・」

二人の間に暗い雰囲気が漂うがそれを見てシグナスは。

「コホン、改めて使い魔に命令する、今夜は新使い魔の記念パーティーを行うから出席するように」

「いきなり命令なんて人権無視にゃ、猫権かな?・・でも旨い飯は無条件で食うにゃ」

「にゃのはらしいね、取り敢えず腹いっぱい食べた後でお話ししましょう」

その時ニャマルが顔を出し。

「にゃのは、ニャイト今作っているから待ってね」

それを聞いて喜ぶ大きな猫が二匹。

食い気だけは昔から変わらないらしい。





その夜遅く話しが終り最後に。

にゃのはが新たにとシグナスに向かって頭を下げ。

「これからお世話になりますよろしくお願いするにゃ」

「ことらこそ宜しくお願いします、にゃのはさん」

それを見ていたニャイータは。

「主、これでいい用心棒出来たな、これでアタイも安心だ」

「そうね最強の黒と白の使い魔の誕生ね」

「ニャッ?」

「ニャンと!」

お菓子とお茶を持ってきたニャマルはそれを配りながら。

「主、いよいよですねあの計画」

「にゃんにゃ?」

「にゃのはうちら今度運送事業を起こすんや」

「運送?」

「そや、この猫のゆりかごを元にや」

「そうよにゃのはもこれからいろいろな世界見えるわよ」

にゃのはは横の窓から見える宇宙の姿を見ながらこれからの冒険を夢見るのであった。






それからの話では、大企業になった猫の宅急便の会長の横には最強の使い魔と呼ばれることになった二匹の猫の姿があったという。

後に黒と白の使い魔として長く語り継がれる事になるのである。



これでリリカルにゃのはの話は終わりますが未だ話は続きます。

もちろんにゃのは達の出番も未だあります。

将来書くことを決めている第二部の時もにゃのはの出番は予定します。


リリカルにゃのは完結。




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