人物
・鳳 焔(おおとり ほむら)女 28歳
帝国斯衛軍第一技術開発室長、香月博士の友であり永遠のライバルと言われているが専門分野が違うのと本人達がそういう事に拘らないためそんな事実はない、意見交換のメル友兼自分の研究の根幹にかかわらない趣味の分野での共同開発者。月詠の訓練生時代からの友人。
若くして一開発室を任されているだけありかなりの頭脳の持ち主、香月博士のトンでも理論を理解できる事からもそれが伺える、ただ正確はカラッとした姉御肌。主に戦術機とその関連品の開発が専門で武御雷・不知火の設計にも関わっている。
日本脱出の時武と合流以後専任のメカニック兼開発者となる。武と月詠が長い間戦い続けていられたのも彼女の整備と新しい技術開発による所が大きい、武考案のXM3の改良を手掛け人類全体に広域発信させたりとその功績は多々、後人類生存の陰の立役者と呼ばれる。
新型戦術機、武雷神(ぶらいしん)や村雲(むらくも)・霧風(きりかぜ)・業炎(ごうえん)などを作り上げさらに鏡面装甲や生体金属などを作り上げた。
・武雷神
武雷神とは最初機体名ではなかった。武と月詠の二人が戦うにつれその存在は人類全体に広まっていった、二人の武御雷はもともとカスタム使用のハイスペック機であったが焔博士の更なる技術の開発と戦闘での損傷によりその機体はドンドンと改造されていき約一年経つ頃にはその機体は武御雷の姿を残しながら全くの別の機体となっていた。
そして二人の側で戦う者達はいつしか彼ら二人をこう呼ぶようになる「武御雷を超えた武御雷、雷(イカズチ)の神、武の雷、神の雷それすなわち武雷神」
外見はともかく中身は全くの別の機体になっていた、そして焔博士はこの武と月詠の武御雷を二人の戦闘経験を生かしたまま万人向けにデチューンして調整した、これが正式な武御雷後継機「武雷神、ver00、」である。
この後武雷神は武と月詠の成長と共にバージョンアップを繰り返していく。
また焔博士の考案で戦術機の構造特性からverUPの際新しく機体を作らなくても前のバージョンをそのまま改造したり軽く組み直したりするだけでverUPできるように設計されたり設定や組み換えで機体の戦術特性が自分好みに変えられたり(接近・白兵・長距離など)し、さらに元々武達の武雷神は有り合わせの材料を流用して作った事もあり不知火や吹雪などのパーツを流用することが出来るように機体設計と基本改造マニュアルが出来ていた。
物資が乏しい人類の現状としてはこの機構は大変好評で以後開発する村雲や霧風などもこの改造機構は受け継がれさらに武雷神以降全ての機体のパーツは設計上無理がない所は互換性があるように規格統一された。
また武達の機体改造のノウハウから武御雷の改造マニュアルも作られ以後武御雷改とされた。
武の武御雷が黒く塗られた訳は冠位十二階により紫は最上、徳(オルタでは将軍に位置すると推察される)に位置するため流石に不味かろうと最下の智、黒に塗り替えた。ちなみに月詠の赤は冠位では5と6(礼)に位置する(3,4が青・帝家の縁者で赤は帝家の家臣と推察)
・鏡面装甲(Mirror side armor)(MSA)
戦闘機のステルス処理を大幅に改造した技術、光波による波動をシャットアウトする力を持つ。ブラッグの法則により光の波長と結晶構造の幅、および反射面と光線が成す角度の間の関係を利用して構成されたり、エウクレイデスの法則やスネルの法則を複雑に利用して反射・屈折・歪曲を行なう。
だがこれだけだとレーザーがそのまま反射・屈折してしまう。
相転移現象や空間歪曲現象などによる光波(レーザー波)の分解という併用機構を考えていたのだが、それを鏡面装甲を維持できる大きさに小さくしたり、エネルギーの消費を抑えたりする理論が出来なくて計画は頓挫していた。
(鏡面装甲表面に維持されるフィールドにより光波の分解を行なう。空間歪曲現象など…この辺色々案がありますが……)
マレーシアで聞いた武の向うの世界の話がきっかけでそれを発案し、基礎理論が完成する。
鏡面装甲の発展と維持するエネルギーを多く取る為新しいエンジンの開発も併用して行なっていたがそれの完成にどうしても日本の皇居を取り戻す必要性が出てきた。(この辺まだ訳は秘密)
その為将来脅威となる厚木ハイヴの攻略を行なわなければならなくなった。
だが結局研究室を取り戻したがそのエンジン開発は上手く成功しなかった。
その為ある行動を起こし、色々あって理論は完成し、鏡面装甲、新型エンジン、完璧な生体金属の3つが一気に完成した。
BETAのレーザー光以外の波長の違うレーザーも反射できる、また光は電磁波の一種であるがこのMSAは通信対策のため光波以外の電磁波は普通に受けられるように設計されている。(あまり詳しくないので突っ込まんでくれ…)
この装甲は随分前に原案は上がっていたが三つの欠点があった為採用は見送られていた。一つ目は非常に綿密なメンテナンスを必要とする事と少しでも傷の入った装甲は、耐性を著しく低下させ、その状態での長時間使用では一斉剥離すら起こりうること。コスト面と安全面でダメ。
二つ目はエネルギーの問題で、光線級の射撃単発なら問題ないが集中して受けたり重光線級のレーザー照射を5秒以上受けると動力が枯渇してしまうこと。
三つ目が重量、ミラーコーティング処理は機体装甲の上に施すが既存の技術だとコーティングの重量が機体の機動性を損なってしまうためである。オルタ本編でも言われているがBETAは光線級が全てではない、レーザーは効かないけど物理攻撃でやられましたでは本末転倒である。
上記三つの理由からMSAはお蔵入りとなっていた、それを復活・実現したのが焔博士である。
一つ目の解決策として出されたのが装甲のガラス類似化である。ガラスは一面では固体ではなく粘度が非常に高くなった液体であるという、そこに目をつけた焔博士は鏡面装甲をガラスに類似した特性の物質にすることにより粘度を高め装甲の結合性や耐性を高めた。また流動体であることを利用して破損部分には専用のスプレーでの応急処置や塗装での上塗りによる処置を実現し欠損部分の交換というコスト面での問題も解消した。
またこれにより装甲が薄くなり三つ目の問題も解決した。
二つ目の電力の問題だが鏡面装甲はまず戦術機の装甲の上に装甲基盤を載せる、この基盤は薄く作られており一センチ少ししかない、この基盤が戦術機と鏡面装甲の繋ぎの役目をはたす。
先も説明したように鏡面が破損してもこの基盤が残っていればまた上に鏡面を塗布することで再生できる、基盤一つに連結式集積回路(IC)が載せてあるので基盤が破損しても隣り合う基盤が破損した基盤の上に塗布された鏡面を維持する、そのため少しの損傷なら鏡面の応急処置で十分機能する。戦闘中に破損部分へのスプレー散布で簡単に破損部分を修復できるので大変好評で対光線級での生存率が飛躍的に上がった。
注)厳密には「連結式集積回路(IC)」ではない、既存のICとは全く違うアプローチで作られている装置・機関……まだ正式名称が決まっていないので便宜上こう呼ぶ。
動力は基盤の一つ一つに充電式の小型電池が幾つかセットされている。これは機体の余剰動力を溜めておくためのもので機体稼動時に余剰動力がある場合は全てこの電池に動力が回わされて蓄積される。蓄積された動力は機体稼動の動力とは関係ないので鏡面装甲の維持が可能になった。
一枚の基盤にセットされている電池で光線級のレーザーを27秒、重光線級は9秒反射できる、そして先ほど述べたように基盤同士は繋がっていて一つの基盤の動力が尽きても他の基盤から動力をもらう事ができる。鏡面の寿命は光線級は約40秒の合計照射、重光線級は約18秒の合計照射であるが連続照射を受けると直ぐに鏡面の限界融点に達してしまう。
なお基盤は光波を遮断するエネルギーフィールドを作り出す、そのフィールドを鏡面の上に展開する、鏡面はフィールドを展開・維持する膜となりそして鏡面の下にフィールドのエネルギーを伝えない為の防壁ともなる、なお鏡面が破損しても基盤から発生する遮断波がフィールドを遮断する、鏡面と基盤両方が破損した場合でも破損した基盤でも遮断波を伝道するように出来ているので余程盛大に壊れない限り大丈夫なように設計されている。(上記の通り1つくらい基盤を壊しても平気)
基盤中央の連結式集積回路(IC)から遮断エネルギーを発生させ基盤で増幅して鏡面へ展開する。
この連結式集積回路(IC)はオルタネィティブ計画の量子電導脳の技術を流用している(焔は00ユニットの事は知らなかったが量子電導脳……それ自体ではなくそれに関わる技術の事は知っていた、量子電導脳の事はそこから推察した)
上で挙げている通り既存のICよりかなり違う方向性で作られておりその性能は格段に違う。
150億個の並列処理コンピューターを掌サイズという程ではないが、かなりの性能を凝縮したICである。
勿論基はBETA伝来の技術を使っている。
現在の人間にも生成可能な物質。
MSAはあくまで生存率を上げる装甲でありそれを過信してはならない。やはり最終的には衛士としての技量が生死を分ける。
またコストや整備面などは簡略化されたがそれでもやはり装甲を施すのは大変で初期は一部のカスタム機(エース機など)意外はMSAを施した盾などを使ったりコクピットや重要部分だけに施していた。
段々ノウハウが溜まり、焔博士が開発した武雷神や村雲など後の機体には全てMSAが施された。
私は化学と科学は余り詳しくないので突っ込みどころがあっても詳しく答えられないかも知れません。すみません。
SS本編が進んできたので少し鏡面装甲の完成版の情報を載せました。
今までネタバレするので載せませんでしたが……最初の方にオルタの設定を混ぜたので一応それらしくは見えると思います。
あとは光波を遮断・分解する理論に説得力を持たせるだけです……それが難しいのですが。
理論を手に入れるために○●△■に▼■すること……
まさかオルタ本編でも私が考え夢想し、SSの設定にあった「コレ」をやってくれるとは……理由付けとか理論とかの説明が難しくなりましたが「やる事は可能だ」という事が本編でも証明されたのです。
当時はもし書く場合この展開は受け入れられるか心配だったのですが。
というか私はこの設定を作る時予知でもしていたのか、いや…あの部分のストーリーを練った人と俺の願望が一致していた……そうに違いない!
という事で量子電導脳の辺りで既にSS本編で何やるか想像出来た方はいらっしゃるかとも思います。……理由と方法は既に考えています、強引な理論と方法と理由付ですけど、オルタより展開がパワーアップしています。●△■と▼◎も一緒に……