2005年8月1日~2007年8月1日
エスペランサ計画発動後、甲09号ハイヴへのG弾投下は、2発が投下に成功。
深刻な痛手を与える程ではなかったが、それでも与えたダメージは少なくなかった。
そしてそれを合図に、シナイ半島との接続地点に防衛線を構築を開始、防衛拠点の構築と、基地の建設に着手し始めた。
基地建設の間も、防衛線構築後も、そこは激戦に次ぐ激戦の連続だった。
海からの艦隊砲撃、各国戦術機部隊、そして最前線を守る選びぬかれた各国精鋭部隊……戦いは来る日も来る日も続く。
勿論の事、第28遊撃部隊も連日出撃し八面六腑の活躍を見せ、第2遊撃特殊部隊も着実に強く成長して行った。
この間に、武達は実に多くの人達と係わり合い、知り合いになった。アメリカ派遣傭兵部隊、王立国教騎士団、女王近衛隊、薔薇の4騎士の残り2人、帝国斯衛軍、AU(アフリカ連合)軍精鋭部隊、EU(欧州統合体)軍精鋭部隊……実に多くの衛士達がこの最前線に配属された。(特別な精鋭部隊などはローテーションで入れ替わっていた)
そしてその間、アフリカ大陸ではBETAの駆逐と資源採掘施設の建築が着々と続いていく。第4世代戦術機部隊によるBETA駆逐は、被害を殆ど出さないで行われ、採掘施設も次々と作られていった。
オセアニア連合と東南アジアでの第4世代戦術機、新型第3世代戦術機の量産や、従来機の改造も問題無く行われ、衛士の教育も余裕を持って行われる、更にはEUの方でも第4世代戦術機の生産が始まった。
この頃になると、循環再生反応エンジンの生産が焔直属の技師にも行えるようになり、少数ではあるが日本以外での循環再生反応エンジン生産工場も増える事となる。
BETAの方は、新型BETAが普通に出現して来るようになったくらいで、目立った変化は見受けられなかった。この辺の静けさが不気味ではあったが、当面は現状を維持できるという事で、その辺りは放って置かれた。
勿論の事警戒は続けられ、それと同時に各種新型BETAに対する対策案も練られていく事となる。
そして2006年12月1日、1年4ヶ月(16ヶ月)が経過した時には、資源採掘施設の結構な数の建設及びBETAの駆逐をほぼ完了した。
しかし、現状維持が比較的容易だった為に、甲17号ハイヴの更なる成熟を待つことと併せ、資源の更なる採掘と、戦力の増加・備蓄を続ける事が決定した。
その後2007年に肩部用及び携帯運用型の電磁加熱砲も完成する。
それから更に8ヵ月後、計画発動より2年、人類は攻めてくるBETAを迎撃する事と、各ハイヴの個体数間引きに専念し、殆ど被害を出す事も無く時が過ぎて行った。時折空恐ろしくなる程順調に事態は進み、反攻準備ほぼ終了、2007年8月1日を持ってエスペランサ計画は第2段階へと移る事が決定する。
BETAの動向が変化しないのが不気味ではあったが、人類はその不安を吹き飛ばすほどの希望に、胸が満ち溢れていた。
そして、その希望を抱いたまま、人類反攻作戦――ハイヴ攻略作戦が始まる。
行き成り2年も飛んじゃいます。この2年の間にも、色々な戦いや出会いがあるのですが、そこら辺を書いていくとそれこそ終わらなくなってしまうので。
当初はもう少し飛び飛びで行く予定だったのに、此処に来るまでがここまで長くなったのは計算外でした。これもキャラが暴走したとでも言うのでしょうか……。
以前から飛ぶ飛ぶ言っていましたが、此処からはほんとに結構飛びます。今回2年、後は各ハイヴ攻略戦を跨ぎ、数ヶ月単位で……その間の話も書きたいんですがね、気が向いたり、重要な話などは書くと思いますが……。
余りしつこく書くのもあれですしね……その辺は読者様の好みか……。
というか私の方の都合も多々あるので……その辺は御免なさい。
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感謝の言葉
読者の皆様方、どれ位の方が閲覧して下さっているかは判りませんが、何時も読んで下さり誠に有難う御座います。
初めて書くというのに長編SSに挑んだ私が、分類としては色物系に入るであろうこの話を続けて行けるのは、第一に皆様の応援があればこそです。オルタ全盛期の時代に、あえてアンリミ以後の設定で書こうという物好きですからね。
私は『Story Editor』で話を書いているのですが、この話の時点で換算してみたら。
設定ノートから書き起こしている設定資料集が、現在607KB、約23000字。そして、本編の方が1,501KB、約684000字でした。後書きや空白で多少誤差が在るとはいえ、684000とは豪い数字です、400字詰め原稿用紙換算すれば1710枚……中学の時に読書感想文で3枚埋めるのに唸っていたあの頃からすれば信じられない数字です。
感想を下さる読者様方に感謝致します。
これからも、応援し続けてくれれば幸いです。まだまだ若輩ですが、こちらもそれに答えるだけの作品を書き続けたいと思いますので。
過去に感想を下さった・読んでいて下さる全ての読者様に感謝を捧げつつ。