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[15065] 魔に囚われしモノ (オリファンタジー悪堕ちモノ。人体改造、ふたなり描写あり)
Name: わいるどうぃりぃ◆af545bd4 ID:ce5352e2
Date: 2016/02/03 10:56
少々前作のほうが伸び悩んでいますので、心機一転オリジナルで書いてみることにします。

なお、鬼畜属性にかなり傾いておりますので耐性のない方はご覧になられない方がよろしいと思われます。

「小説家になろう」のほうにも掲載しました。



[15065] 魔に囚われしモノ 1
Name: わいるどうぃりぃ◆af545bd4 ID:ce5352e2
Date: 2009/12/26 19:00
 重く、切り裂く感覚が手に残る。
 乱戦の中、神聖騎士メルクリウス・カリミナは必死に剣をふるっていた。前も横も汚らしいグールの群れがいる。傍らの馬車から、悲鳴のような声が聞こえてきた。
「メルクリウス様っ!」
 教会の司祭、レディアの声だ。まだ子供のようなその声に、飛びかけていた意識が覚醒する。
「もう、限界かっ……、マーサ、わたしに構わず退避しろ!」
 うろたえる馬車の御者に叫ぶと、わざと馬車から離れるように走りだした。それにつられるようにして腐った死体たちが追いかけてくる。伸ばされる腕を斬り払い、合間に後ろを振り返る。護衛対象である「教会」の司祭を乗せた馬車が走り去り、視界から消えたのを確認してから手に持つ聖別された剣に魔力を込めていく。それに呼応するように刀身が光りだした。剣に魔力が満ちたその時。
「走れ、光よ!」
 大地を足で踏みしめ鋭く反転し、いままさにカギ爪を振りおろそうとした先頭のグールを逆袈裟に斬り上げた。その剣の軌跡は光の荒波となり、後方のグールの群れをも飲み込み浄化していく。
 そして、光が拡散する。まばゆいばかりの光が薄れ、消えてゆくと目の前に何十体もいたはずのグールが一匹もいなくなっていた。すべて浄化され、塵となったのだ。
 そのままがくりと膝が折れた。気高い、という表現が似合う整った顔に、疲労のあまり深い影が差している。
魔力を一気に放出した反動で体のあちこちが痛みだすが、麻痺している箇所などはない。つまり、動けないほど重傷は負っていない、ということだ。
 息を整え、剣を杖にしてなんとか立ち上がった。つけ慣れているはずの軽量化の祝福がかかった鎧もいまは重く感じられる。
 小柄なその体は二十代の前半だろうか。白く染められ、あちこちに魔力増幅用の輝石がつけられた皮鎧をまとったその姿は、たとえ見る者がいなくても凛とした雰囲気をあたりに漂わせている。
 彼女の蒼い瞳に映る、荒涼とした沼地。その前でメルクリウスは考えた。教会の司教の巡礼中に起きた魔物の襲撃だ。とどまるべきか、それとも単独で送迎のためにこちらに向かっているはずの騎士団と合流するか。整った顔をうつむけ、あごに手を当てて考える。
「……行くか」
 馬車の撤退を援護するためにしんがりについたことを考えれば、すぐに救援が来るとは考えにくい。ならば自力で運命を切り開くしかないだろう。それに、ただおびえて身をすくめているのはメルクリスの趣味に合わなかった。
 剣を鞘におさめると、豊かな胸がたぷりと揺れた。そのまま、あとも見ずに歩きだす。
 冷たい風が吹き抜けて、塵と化した生ける屍をさらってゆく。そこに、前触れもなく人影が現れる。
「これで分断はできたわ。あとは仕上げをするだけね」
 そのつぶやきはだれにも聞こえることなく、風の中に溶け消えていく。

 
 ほんの少し、違う世界。
 魔法という名の奇跡が存在する世界。
 その世界でも人は子を産み、育て、そして死んでいく。
 だが、この世界には脅威が存在していた。奇跡を起こす魔力を過度に帯びた生物たち……、魔族だ。
 数は少ないものの圧倒的な魔力により、人間を翻弄する存在たち。それらは2百年前の「大破壊」と呼ばれる災害から出没し始めた。
 災害の混乱がひと段落ついたころ、彼らに対抗するために人々は結集し武装していった。だが、脅威が去ったわけではない。
 そんな世界のお話である。
 

「はぁっ、はっ、はっ……」
 もう一刻は駆けたであろうか、鍛えた身としてもこれ以上は無理だ。まして戦闘を挟んでいるとなれば。
 あれから荒野に潜みつつ、味方との合流を目指していたが運悪くゴブリンの哨戒隊に見つかってしまったのだ。即座に一人を斬り倒し、そして逃走してきたがもう限界だ。身ほどもある岩の陰に身を隠し、息を整える。扱いやすいようまとめていた金色の髪がいつのまにかほどけ、そのいくつかが頬に当たり、汗のせいでベとりと張り付いている。
「まいた……か?」
 淡い期待を胸に、そっと顔を出す。その瞬間、首に鋭い痛みを感じた。
「しまっ……」
 魔族のゴブリンスカウトが使う毒を塗った吹き矢だ。自分のうかつさに歯噛みするが、みる見る力が抜けてゆく。
薄れゆく意識の中、群がってくる矮人たちを睨みつけながらメルクリウスは硬い地面に崩れ落ちた。


 最悪の二日酔いより、まだ悪い目覚めというのはそう滅多に体験できるものではない。普通はそんな体験などしたくもないが。
 眩暈と吐き気、引きつるような腕の痛み。そして微熱のように火照り、入らぬ力を感じながらゆっくりと目を開けた。
「お目覚め?」
 そして、目の前の人影を睨みつける。
 年は二十代前半、少し自分より年上だろうか。古風な礼服に身を包み、銀髪を肩を超えるほど伸ばし、釣り上がった目は猫の瞳のように金色に輝いていた。口元には笑みを浮かべ、殺風景な部屋の天井から延びた枷で両手をつながれ、立ったまま拘束された自分を見下ろしている。
 絶世の美女である。ただ、頭の両側から伸びる角、そして蒼白を通り越した青い肌を持たなければ、だが。
「魔族……」
 ぎり、とメルクリウスは歯噛みをした。そう、彼女たちが戦っている相手であり、神殿の不倶戴天の敵である種族、魔族がそこにいた。
「あら、怖い顔。上級魔族を直に見るのは初めて?」
「別に。ただその醜い角を視界に入れたくないだけだ」
 そっけなく言い放ったが、魔族はこたえた様子もなく笑みを深くする。
「あら、つれないわね。『教会』の騎士さまはだれにでもそんな態度なのかしら」
「……!」
 必死に動揺を抑え込もうとするが、気取られたようだ。ますます楽しげに銀髪の魔族は言葉を重ねる。
「メルクリウス・カリミナ。東部教会上級騎士として、魔族討伐に何度も参加。その身に宿す魔力を生かし魔法戦士として、トロルを十匹以上、ゴブリンは数え切れぬほど屠った栄光ある騎士、よね?」
 なぶるように問いかけてくる魔族から、メルクリスは目をそらす。
「言う、必要はない」
 そこまで調べが進んでいるなら、情報をこれ以上与えるわけにはいけない。自害すべく舌を噛み切ろうとしたとき。
「ふぅっ!?」
 体に、電流が走った。同時にあごの力が抜け、噛む力がなくなっていく。
「お馬鹿さん。何もせずに放置していると思った? あなたには暗示をかけているわ。自殺できないようにね」
 背筋に氷柱を差し込まれるような悪寒を感じつつも、メルクリウスは叫ぶ。
「殺せ!」
「あら、せっかくの騎士様なのに、あっさり殺したらつまらないじゃない。それに」
 顎を細い指で撫でつつ、魔族は顔を覗き込んでくる。逃げることなど許さない、というがごとく。
「あなたにはわたしのモノになって、十分にその腕をふるってもらわないといけないしね」
「ふ、ふざけるなっ!」
 反射的に罵声が口を飛び出した。ばかげている。教会に忠誠を誓いし自分に何を言うかと思えば。
「あら、ふざけてなどいないわ。大丈夫、いくら拒んでいたとしても涙を流して『仕えさせてください』と懇願するようにしてあげるから」
 悪寒が止まらない。そういえば風の噂に聞いたことがあった。魔族は特に気に入った人間を堕落させ、自分の下僕に仕立て上げる、と。
「もちろん、薬なんて無粋なまねをせずに、ね」
指が、鎧の下地用にあつらえられた服を伝いながら下半身に降りていく。毒蛇が這うような嫌悪感に、金の髪を持つ女騎士の顔が引きつった。
 くにっ。
「ひあっ!」
 手が、鎧をはがされ無防備となった股間を覆うように当てられる。
「ふふ、敏感。楽しませて」
 さわりさわりと、魔族の指が丘をまさぐっていく。薄い皮でできたその個所は指戯に答えるかのように、内にくるんだ肉を盛り上げる。
「ほぉら湿ってきた。ふふ、さすが騎士様。とても敏感」
「はっ、はっ、はぁぁぁぁぁっ……」
 びりびりと痺れるような快感に、歯を食いしばってメルクリウスは耐える。おかしい。敵になぶられているのにこんなに感じるなんて。
「気持ちいいでしょう? だって、わたしはあなたたちの急所、全て知り尽くしているもの」
 楽しげに笑いつつも、巧みに指が動いていく。そのたびに、メルクリウスの呼吸が荒くなっていく。
 つぷり。
「ひぃっ!?」
「ふふ。処女じゃないんだ。残念。でも、後ろはまだみたいね」
 いつの間にかこぼれるほど蜜をたたえた秘所は、呆れるほど簡単に体内に指の侵入を許してしまう。彼女の肉に包まれた指が、ねっとりと動き出した。
 体が、強制的に発情していく。
 ぼやける思考を必死でつなぎとめながら、修行時代に聞いたことを思い出す。魔族は人と比べ長い時を生きる分性技に長け、人を堕落させていくのだ、と。
 聞いたときは鼻で笑い飛ばしたのだが、実際に自分が体験してみると悪夢以外のなにものでもない。こころは拒んでいるのに体は勝手に発情していくのだ。
「いい顔……、ここも、いじってあげる」
「くひぃっ!?」
 いつの間にか二本に増えた指が、性器の天井側に集中する性感体をつまみあげる。硬くしこるそこを揉まれ、絶叫にも似た嬌声がメルクリウスの口から漏れる。
「ああ、あがっ、くはぁっ、うぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
 まっ白い光が近付いてくる。そのまま、意識が飲みこまれようとしたとき。
ちゅぽっ。
「ああああっ!?」
 快感を送り込んでいた指が引き抜かれていた。その分だけ胎内がじわりと熱くなってくる。
「これ以上は、んっ、わたしの僕になる、と宣言してからよ……、ちゅぶ」
 指にまとわりついた蜜を舌でなぶりつつ、相変わらず笑みを含んだ声がかけられた。メルクリウスの意識が急速に冷めていく。そのままの勢いで魔族の顔を見上げ、殺意を込めて睨みつけた。
 ぴしゃ。
 魔族の頬に、熱い塊が当たった。唾だ。露骨な挑発だが魔族は何が嬉しいのか、ますます笑みを深くする。
「活きがいいわね。でも、それがどこまで続くかしら」
 そのまま身をひるがえし、部屋から出て行った。あとに火照った体を持て余す人間を一人、残して。



[15065] 魔に囚われしモノ 2
Name: わいるどうぃりぃ◆af545bd4 ID:ce5352e2
Date: 2009/12/28 00:25
「先輩、メルクリウス先輩!」
 神殿の庭に、春が訪れていた。柔らかい日差しの中、どこか遠慮がちだが、それでもせいいっぱい張り上げたような声が自分を呼びとめた。
「先輩じゃない。ここでは騎士長だ。司祭レディア」
「す、すみませんっ!」
 たちまち顔を赤らめ、俯いてしまう女の子にメルクリウスは手を伸ばし、しっとりとした黒髪を撫で、落ち着かせる。
「今日からわたしが君を守る。大丈夫、わたしはいままで護衛を失敗した経験はないんだ。だから、まず空気に慣れることから始めよう」
「はいメルクリウ……、騎士長」
 あわてて言い直す、おさななじみの少女に微笑みかける。この子は街でもいつも内気だったっけ。それでも、家名に負けず……。
 ここは……、どこだ?
 これは半年前のことだ。なら、今は……。
「お目覚め?」
「!!!」
 白い礼服に身を包み、笑顔を浮かべた銀髪の魔族が目の前にいた。反射的に顔を背けるが、顎をつかまれ、無理やり正面を向かされる。
「意識が戻ったのなら、続き、しましょうか」
「くっ……」
 思わず、股間に目をやる。そこには異形のモノがそびえたっていた。意識を失う前には、なかったモノが。


 石造りの地下室では時を知ることなどかなわないが、それでも体感で三日はたったのではないか。捕えられ、辱めを受けてからそのまま、備え付けられた拘束台に両手両足を開いた形でつながれ寝るとき以外、魔族の指戯で身を苛まれている。
 焦らされ、強烈な快感を女の子に何度も送りこまれた。だが、決して絶頂を極めることは許されてはいない。今もまだ、くすぶる快感は燠火のように身を苛んでいる。
 教会に身を捧げた騎士として、性の経験の少ないメルクリウスにとって、ここまで焦らされるのは精神がカンナで削られるようだった。しかし、ひたすら耐える。
 そう、まだあきらめてはいないのだ。全身から発する気配は快感でにぶってはいるが、今も相手の隙を虎視眈々と狙っていた。
「うふふ、まだまだ頑張るって目をしている。澄んだ湖のように綺麗」
「……」
 そんな彼女の思いを知ってか知らずか、魔族の女は指でメルクリウスの体をいじりつつからかうように言った。無言で、視線をそらす。悪口雑言を投げかけようとも挑発しようとも、この魔族はただ笑みを浮かべているだけだ。むしろ、喜んでいるようにさえ見える。ならば、おもちゃの役を演じることはない。
「ふぅん、だんまりなんだ。でも、すぐにいい声で鳴かせてあげる」
 そううそぶくと体を離し、人差し指を一本、目の前で見せつけるように立てる。その口からゆっくりとルーンを紡ぐ声が流れ出した。この世界に漂う魔力を集めるための詠唱だ。教会騎士であるメルクリウスにとってはミサでなじみの光景だが、いま魔族が唱えている詠唱は初めて聞くものであった。
 蒼い肌の指先に、赤く光る魔力の塊が形成された。その周りを取り囲むように魔法陣が浮かんでいる。魔族の女はくす、と笑うと、それをメルクリウスの下腹にぴん、と弾いた。
 どんっ!
「かはぁっ!?」
魔力の塊が体に吸い込まれた瞬間、メルクリウスの口から肺にたまった空気が押し出される。肉体ではない、もっと根源的なものを襲う激しい衝撃だ。だが、これは序章に過ぎない。
「あがぁっ!?」
 魔法陣がへその下、茂みの真上に転写したかのようにあらわれたとき、体が電気を流されたかのようにけいれんする。そのとき、メルクリウスはめり、と肉を割り開くような音を確かに聞き取った。
 ずるりぃぃぃぃぃっ!
 女性の最大の性感体、クリストスが男性の幹のように伸びあがった。皮もまとわせたそこはぶるぶると震えながら急速に太さを増していく。その光景を、メルクリウスは悪夢を見るような思いで眺めている。
「がっ、あがぁっ、くぁぁあああああああああっ!?」
 さらに中からこみあげてくる「何か」に絶叫してしまう。それが下腹から変わり果てた秘芯に向かっていくにつれ、さらなる快感に体が翻弄される。
 びし、と肥大した秘芯の先端に一本の筋が入った。同時に周辺部が膨れ上がってキノコのような形に変化する。縦に入ったその筋から愛液とはまた違う、生臭い液体が湧きでてくる。
「あ、あがぁっ、何か、何か出るっ、ああああああああああおおおおおおおっ!」
 獣のような悲鳴とともに、メルクリウスの背が弓のように反り返った。同時に先端が爆発したかのように白濁液をまき散らす。
 びゅっ、びびゅぅっ、びゅるぅぅぅぅぅっ!
 いままで経験したことのない、脳が焼けつくような快感。意識を失う寸前かすむ目に映ったのは、彼女の痴態を楽しそうな笑みで見つめている、角持つ魔族の姿だった。


「うふふ、どう? 立派なおちんちんをはやした気分は」
「貴、様、いったい何をしたぁっ……」
 下腹の突っ張るような感触に合わせて、びくびくと震える未知の感覚に戸惑いながらも、気丈に問う。そんなメルクリウスに金色の瞳を嗜虐的に光らせながら魔族は説明する。
「おちんちん、ペニス、マラ、肉棒、あとなにがあるかしら? とにかく、男のモノをあなたに生やしてあげたのよ」
「ふざけるなっ、すぐにと……ひぁぁぁぁっ!?」
 ほとばしりかけた怒声が一気に力を失う。魔族の細い指が、メルクリウスの新たな分身に巻きついたのだ。
「つれないわね。せっかく生やしてあげたのだから楽しみましょう?」
 そのまま、ゆっくりと手が動き出した。かっと少女の眼が見開き、口から嬌声が漏れだす。
「あっ、あおおおおっ、や、やめぇっ、あああああおっ、ああああああおおおおおうっ!」
 極上の演奏を聴くかのごとく、流れる嬌声に黄金の瞳を細め、しごく手のピッチを上げていく。それと比例するように、メルクリウスの声もせっぱつまってくる。
「あ、ああああっ、おああああああああああああああっ!」
 また、白い塊がはじけた。さながら噴水のように吐き出された熱い精は、そのまま脱力した白い肌に降りかかってくる。過敏になった肌はそれにも感じ、さらに精をぶちまけていく。
「うふふ、最高でしょう? でもね、まだまだプレゼントがあるのよ」
 銀髪の魔族はそう言い放つと、傍らに置かれた小箱から何かを取り出した。荒い息をつきつつちらり、とそれを横目で見たメルクリウスの顔が驚愕と嫌悪感で歪む。
 それは、黒い革で出来た下着だった。しかし、ただ単に股間を覆うものではない。
 ちょうど恥ずかしいところを隠す二か所ににょっきりと、大小サイズは違うが男根を模したものが突き出ている。そして、男根の表面には禍々しさを感じる魔法文字が隙間なく刻まれていた。
「それ……は」
「ふふ、すごいでしょう。これに刻まれているのは性欲上昇、そして感度増加。あと、ちょっとしたおまけもあるけど」
 嬉々として話す魔族にメルクリウスは、必死ながら軽蔑のまなざしを送る。つい、皮肉が口を出た。
「いじり疲れでもか。そんなおもちゃに攻めを任せようとするなんてもう根負けか?」
 それを聞いて、魔族は一瞬きょとんとした顔をする。だがすぐにけたけたとおかしそうに笑いだした。その態度にかっと頭に血が上る。
「何がおかしい!」
「あははははっ、いや、ごめんなさい。あなたの勘違いがおかしかったから」
「何が違うというのだ。それとも、お前がつけて踊ってくれるのならこちらも気晴らしに、な……る」
 嘲るように言葉を紡いでいたメルクリウスだが、だんだん声のトーンが落ちてくる。
 気付いたのだ。目の前の魔族から発する感情を。
 それは、怒りでも嘲りでもなく、邪悪なまでの歓喜だった。
 動揺に付け込むがごとく、魔族はメルクリウスの目の前に模造された男根をつきだす。彼女の眼の前で、表面に刻まれているルーンがぽう、と光った。
「これはね、法陣よ。あなたの胎内に直接刻み込むためのね」
 頬に熱を感じ、同時に自分でも顔色が変わるのがわかった。つまり、自分は焼印を押されるのだ。家畜のように。
「や、やめろぉっ!」
 おぞましさに身を震わせ、逃れようと暴れるが常人よりはるかに優れた古人の力でも枷はびくともしない。その目の前で、魔族はゆっくりと見せつけるように男根にねっとりとした液体を注ぎ、淫靡な色に染め上げた。そして、一歩ずつ近づいてくる。
「や、やめ、ろぉ……」
 情けなくも身がすくみ、哀願のような声を出してしまう。しかし、魔族は全く頓着せずに股間に男根を形作られた魔法陣を突き立てる。
「くぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
 前、そして後ろ。容赦なく根元まで押し込まれ、両足の根元でがっちりと留め金がかけられてしまう。
「さあ、最後のチャンスよ」
 ぽう、と人差し指の先に蒼い灯がともる。魔力を凝縮した火だ。
「わたしの僕になる、と宣言すれば、すぐに外してあげるけれど?」
 メルクリウスの顔が歪む。だが次の瞬間、叫んだ。
「断る!」
「そう。じゃあ楽しんでちょうだい」
 その答えを予想していたかのように魔族は無造作に股間に指を押し付ける。途端、中から伝わってきた衝撃にも似た何かに、メルクリウスの蒼い瞳がかっと見開かれる。
 絶叫が、地下室の石壁を震わせた。



[15065] 魔に囚われしモノ 3
Name: わいるどうぃりぃ◆af545bd4 ID:ce5352e2
Date: 2009/12/27 15:57
「はっ、はっ、はぁぁぁっ、はっ……」
 部屋に荒く、そして悩ましい声が聞こえている。部屋の中央に、金の髪の騎士が卑猥さを具現化させたような格好で、腰ほどの高さの寝椅子のような台に座らせられている。
 手は背中に回され動けぬように枷をはめられ、足を拘束している棒はMの字に足を開かせ、三つの性器が全てあますことなくさらけ出されていた。男の子は限界まで反り返り根元には射精を封じる効果のあるリングが取り付けられ、その下のほころんだ秘唇は白い蜜を垂れ流し続けている。さらには菊華までもが、すぐ上で軟体動物のように蠢いている女の子と同じような蜜を床に滴らせている。
「うふふ、辛そう。あなたに施した『刻印』は最上級のモノだから、当然ね」
 白い礼服に身を包んだ金の瞳の魔族は、嬉しそうにメルクリウスの体を見下ろしている。昨日、精根尽きたメルクリスを今の格好に拘束したあと部屋を去り、ついさっき戻ってきたのだ。
 そんな彼女をきっ、と睨みつけるが昨日までの力はない。「刻印」を打たれた二穴からは熱が去らず、根元が疼きつづけているため男の子も萎えることもなく、体が発情しっぱなしのまま一夜を過ごしたのだ。
「さて、あなたの『刻印』がどうなっているか確かめないといけないわ」
 いささか芝居がかった口調で、持ってきた小さなカバンの中から何かを取り出す。
 それは鳥のくちばしのような形をした器具だった。長さは十センチくらいか、水晶のように透明に輝くそれを見せつけるようにメルクリウスの目の前にもっていく。
「これ、何だかわかる?」
「わかるわけ、ないだろうっ。ただ……はぁっ、ろくでもないものだってことは、わかるが、な」
 微熱に侵されているようにまとまらない頭で、かろうじて悪態をつく。そんな彼女に、蒼い肌を持つ魔族は無邪気ににっこりと微笑みかけた。
「どう使うかは、あなたの体で試してみましょうか」
 そううそぶくと閉じようとしても閉じられない下半身側に回り込み、くちばしの先端をゆっくりとぬるむ沼に押し込んでいく。
「くうっ、くふぅっ……」
 冷たく硬いものが押し込まれる感触に歯を食いしばった。きりり、きりり、と金属がこすれるような音と共に、くちばしが開いていく。無理やり広げられた粘膜が外気に触れ、その冷たさに身を震わせてしまう。やがて音は止まり、一番見られたくないところが余すところなく晒されたのをメルクリスは知った。
「うふふ、奥まで丸見えよ。ほぉら」
 銀髪の魔族の指がぱちん、と鳴らされる音が聞こえた。そのとたん、視界が桃色に染まる。
 一瞬何が起こったのかわからなかったが、やがてその映像は自分の開かされた秘部、そのものだと気がついた。
「い、いやぁっ、やめろぉぉぉぉぉぉぉっ!」
 喉が裂けんばかりに絶叫し、きつく目をつぶるがどういうわけか映像は消えない。彼女の耳に楽しそうな魔族の声が聞こえる。
「せっかくわたしが施した陣よ。あなたにもじっくり見てもらうわ」
恥ずかしさのあまり死んでしまうことがもしあるならば、今がそうではないか。顔が真っ赤に染まっていくのがわかる。そこに追い打ちをかけるかのように元凶が話し始めた。
「ほら、見てごらんなさい。あなたの大事なところ。とてもいやらしくて、とても綺麗」
「うあ……ぁ」
 桃色に染まった柔らかい肉に、赤黒い線が縦横に刻みつけられていた。それは鼓動とともに光を発し、そのたびに壁から白い蜜があふれ出すのがわかる。最奥には固く閉じた子宮口まで見えてしまっている。
「も、もういいっ、これ以上わたしを辱めるなあっ!」
 涙すら浮かべ、いやいやをするように首を振るが、魔族は意に介さず説明を続けていく。
「前にも言った通り、精力上昇、感度上昇の呪を刻んでおいたわ。いまのあなたの中は、とてもとても敏感になっているの。ほら」
 視界に白く、たおやかな指が見えた。それが内壁をかり、とひっかいたとき、メルクリスの視界が真っ白に染まる。
「あく、ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
 陸に打ち上げられた魚のように下半身が暴れる。ぶしゃっ、と蜜がまるで射精のように噴き出していくのが感じられた。
「ああもう、派手にイっちゃって……。服に沁みがつくじゃない」
 文句を言う魔族の声も耳に入らない。ただ、襲いくる快楽に必死で自我を保つのに精一杯だ。
「それに、特別な呪も混ぜておいたわ。ほら、ここを見なさい」
 ようやく回復してきた視界が像を映し、指さされた個所を認識する。そこには赤く輝く、宝石のような塊が肉に埋め込まれるようにして鎮座していた。
「これはね、快楽神経の集合体。わかりやすく言えばクリストスよ。触ってあげるわね」
 止める間もなく、くに、と肉真珠が押し込まれた。その瞬間、再度メルクリスの口から絶叫がほとばしる。
 射精封じをされているにもかかわらず、男の子から先走りがぴっと飛び散った。もし封じられていなければ樹液を派手にまき散らしたであろう。
「ここは、形成された前立腺に直接植え込んであるからペニスに響くでしょう? うふふ、この肉穴にペニスをねじ込まれたらどうなっちゃうのかしらね?」
 その言葉にメルクリスの表情が初めてひるんだ。ただ触られただけでこれだけ感じているのにそんなことをされたらどうなるのだろう。
(何も考えられなくなるほど、気持ちよくなれる……?)
 突然浮かんだ思考を、慌てて首を振り否定する。何を考えているんだ、わたしは教会の騎士なんだぞ、と必死に思い直す。
「うふふ、まだ素直にならないのね。あなたの上司とは大違い」
「なんだと!」
 桃色にぼやけていた思考が一瞬にして元に戻った。弛緩していた顔も鋭さを取り戻し、笑みを浮かべている魔族をきっ、と睨みつける。
「あの子に何をした!」
「あなたに施したようなことよ。ちょうどいいわ。見てみる?」
 肉色に染まった視界が切り替わる。その情景に顔が凍りつくのがわかった。
「レディア!」



[15065] 魔に囚われしモノ 4
Name: わいるどうぃりぃ◆af545bd4 ID:ce5352e2
Date: 2009/12/28 00:24
 自分と同じように拘束され、赤い首輪をつけられた司祭がそこにはいた。しかし、彼女の見知っているレディアとはあまりにも違っている。
 よく皆からからかわれていた、男の子のように平らだった胸がいまは南国の果実のように膨れ上がり、荒い息とともにたぷたぷと揺れている。そして、確かに女の子のはずだったその股間には、メリクリウスより一回り大きいモノがそそり立ち、たらたらと先端から白い液体を湧きださせている。
「貴様……、わたしのみならず、司祭様まで! 地獄に堕ちろ!」
 さっきまでとはうって変わり、激しく罵るメルクリスを魔族は冷たい笑みで見下ろしている。その時、目の前の映像の隅に何かが映った。
「あれ……は」
 異形の物体だった。ナメクジを巨大化させ、触手を前面に無数に生やしたらこのような生物になるのだろうか。それが、拘束されたレディアの股間にゆっくりと近づいている。
「ああ、あれは寄生蟲よ。あの蟲にとりつかれると、ザーメンなしではいられなくなる体になるわ。ふふ、禁欲を旨とする司祭様がド淫乱になっちゃうのよ、素敵でしょう?」
 なんでもないかのように言う魔族にメルクリスは愕然とした。魔族とは、本当に冷酷なものだと改めて思い知らされる。だが、それでも叫んだ。
「やめろ、やめてくれっ!」
 懇願にも近い響きが声に混じるのを感じながら、メルクリスは魔族に呼び掛ける。そんな彼女を楽しそうに魔族は見つめている。
「嫌よ、でも、あなたがあの蟲を引き受ける、というなら考えてもいいわ」
「……くっ!」
 あんな蟲を身に宿すなど、考えただけでもおぞましい。だが、それをやらなければあの子がさらに汚されてしまう。
「やってやろうじゃないか、だから、あの子には手を出すな!」
「口のきき方がなっていないわね。そうね、『どうかご主人さま、この淫乱な肉体をもっと恥知らずにするため、蟲を寄生させてください』くらいまで言ってくれないと」
 かっと、怒りが全身を駆け廻る。拘束されていなかったら飛びついて首を絞めていたところだ。しかし、そうしている間にも、蟲はレディアの股間ににじり寄っていく。
 屈辱に身を震わせながら、絞り出すように一言一言、言葉を紡いでいく。
「ど、どうかご主人……さま、この、淫乱な肉体を、もっと恥知らずにするため、蟲を寄生させてくださ……いっ!」
 暴れまわるやり場のない怒りに涙がにじむが、それでもはっきりと言い切った。くすくすと笑う魔族の声が耳に障る。
「よくできました。そんな『お願い』をされたなら。主人としては聞くしかないわね」
 指を鳴る音が聞こえると、映像の中でレディアににじり寄っていた蟲がかき消すように消えた。そして次の瞬間、魔族の手の中でうねうねと寄生蟲が蠢いていた。
「ひっ……」
 改めて間近で見てみると、おぞましさに身が震えた。粘液を床に滴らせ、触手は何かを求めるかのように空を掻いている。それを弄びながら、魔族は金の瞳を光らせてメルクリスに問いかける。
「本当に、いいのかしら?」
 心がひるむ。だが、それでもはっきりと言い切った。
「かまわない……、だが、あの子には、レディアにはもう手を出す……、だ、出さないで、くださいっ!」
 見下ろす瞳が細められていくのを感じ取り、あわてて言い直す。そのうろたえた様子を観察しながら、魔族は満足げにうなずいた。
「いいわ、あの子には手を出さない。では、その代償を」
 そのまま、ぽっかりと開けられた秘唇に蟲が押しつけられた。即座に触手が体内に入り込んでくる。その途端、嫌悪感に歪んでいたメルクリスの顔が紅潮していく。
「あ、あああああっ、うぁぁぁぁっ!?」
「あらあら、本当に待ち望んでいたみたいね。そんなに嬉しい?」
 からかうように問いかけてくる魔族にも、ただ首を振ることしかできない。改造され敏感になった膣内は、普通なら受け入れられないような行為も快楽として送り込んでしまう。
 ずるり、ずるりと触手が内壁を足がかりにしてその身を這いこませてくる。その刺激に目の裏で星が飛ぶほどの快感がメルクリウスを襲っていた。
 くちゃ。
「ひっ!?」
 触手が、子宮口に伸ばされ侵入してくる。そのままこじ開けるようにして、その身を最奥まで潜り込ませてくる。さらに戦慄することに、痛みどころか痺れるような快感を覚える。
「や、やめぇっ、やめてぇぇぇぇぇぇっ!」
 ついに心の壁が決壊し、泣き叫び暴れるが侵入は止まない。そして下腹がぽこりと膨れ上がり、蟲がその身をすべて、子宮内に宿したということがわかった。中をこじ開けていた器具が、からんと音をたてて床に転がる。
「うっ、うううっ、ひくっ……」
 最奥まで犯されてしまった、という想いに囚われ、メルクリスはただ泣きじゃくるしかなかった。そのせいか、自分の体に起きている変化にも気付かない。ぽっこりと膨れていたお腹が、徐々に戻っていくことを。
 そして、その時が来た。
 どくんっ。
「ひうっ!?」
 涙を流すまま閉じられていた瞳が、かっと見開かれる。瞳が驚愕するかのように見開かれ、頭がのけぞる。
「あ、うぁ、ああああ、あああああああっ……」
みたい、飲みたい、のみたい、のみたいのみたいのみたいのみたいのみたいあのあつくてどろりとしたものをおちんちんのさきからでるあのあついえきたいをのみたいのみたいのみたい。
 思考が一色に塗りつぶされていく感覚に必死に抵抗していくが、それを薄笑いを浮かべ見つめていた魔族が椅子に近付いてきた。
「うふふ、始まったわね。さて、あなたが欲しいのはこれかしら?」
 ズボンのボタンを外していき、ずるりと目の前に取り出されたものを見てメルクリウスは驚愕した。そそり立ち先走りを垂らす男の子はなんと、二本あり縦に連なっている。
 生臭い香りが鼻をついた、そのときまた、衝動が襲ってくる。
 のみたい、のみたいそそがれたい、あの肉棒で貫かれたっぷり中に注がれたいのみたいのみたいのみたいっ!
 それに答えるかのように魔族は一歩前に踏み出し、二本の男の子を鼻先につきつける。
「ほら、あなたの欲しいおちんちんよ。舐めたいんでしょう?」
「あ、あ、ああああああああ…」
 理性が、誘いに乗るなと悲鳴のような声で叫んでいる。乗ったらもう戻れない、と。だが、体は勝手に口を開け。
 はむっ。
「んんっ♪」
 一度咥えると、もう止まらなかった。以前体を合わせた友人たちとは比較にならないほど激しく、どん欲に咥えこんでいく。
「あは、いいわぁ、情熱的……。でも上だけじゃなくて、下もお願いね」
 ちゅぽり、と水音を立てて引き抜かれた上に変わり、下が突き出された。もはやメルクリウスはためらうことなくそれを咥え、舌に広がる生臭い液を味わっていく。先走りと自分の唾液が入り混じった上の男の子が顔になすりつけられるが、むしろ陶然としてその匂いを嗅いでいく。
 もっと欲しい、ぶちまけてほしい、そう願いながら頬をすぼめ吸い上げていくが、突如頭が押さえられ、男の子が引き抜かれる。
「あああああっ、もっと、もっとくださいぃぃぃっ!」
 我知らず懇願するメルクリウスに見せつけるように、一対の男の子を震わせて大きく広げられた下半身に回り込む。そして、泉のように蜜が絶え間なく流れ出す股間に男の子を押し付け、のしかかるようにして問いかけてくる。メルクリウスに負けぬ豊かな胸が、たぷり、と揺れた。
「どう? 僕になりたい?」
 だめ、だめ、いや、せーえき、せーえき、せーえきがのみたい、ザーメンのみたいしろいいえきたいのみたいのまなきゃだめっ!
「な、なりますっ、しもべにもなんでもなりますぅっ! だからぁっ、くださいっ、おちんちんくださいっ!」
 涎を垂らし舌を突き出し、必死に懇願する彼女の顔は蕩け、先日、いや先ほどまでの気丈な表情は霧散していた。あさましくも懇願するメルクリスに魔族は金の瞳を満足げに細め、彼女の男の子を束縛していたリングに手を伸ばす。
 するり、とまるで生き物のように反応し、リングが手に巻きついた。その形がみるみる漆黒の首輪へと変化していく。
「では、言霊を持って契約となす。メルクリス・セルトゥス・カリウス、わが僕よ!」
 ぽう、と首輪の裏側が不気味に光り、メルクリスが叫んだ言葉が転写されて彼女の白く細い首に巻きついた。がち、という音ともに留め金が閉まる。
 それと同時に、二本の男の子が二穴を貫いた。
「あおおおおおおおおおおおおおおっ♪」
 ぼびゅ、と噴水のように白濁液が体に降りかかる。自身の出した樹液の熱さに悶えながら、囚われて、散々焦らされていた体が満たされていく。
 激しく肉の打ちつけられる音とともに男の子が中をえぐり、秘芯を植え込まれた前立腺をえぐるたびに樹液が飛び散り、自分自身の体を白く染め上げていく。
 けど、まだたりない、もっと欲しい、もっと欲しい、とさらなる快感を求めた時だった。
「くひぃっ!?」
 子宮が、軟体動物のように蠢いた。そのまま中で暴れている男の子を先端が生き物のように咥えこみ舐めしゃぶるのがわかる。さらにはまるで胎内に舌が出来たかのように『味』までが感じられ、その感触に陶然となっていく。
「あはぁんっ、完全に定着したようねっ、さあ、受け取りなさい、主人の精を、その味を!」
 ひときわ強く突き込まれ子宮がかき回された、そして次の瞬間、白濁液が中を満たしていく。
「ひぐぁぁぁぁぁおおおおおおおおおおおおおっ!」
 ばちばちと頭の中で快感が火花となって飛び散る。その様を見下ろすように意識が浮遊するのを感じながら、ゆっくりと視界が闇に包まれていった。



[15065] 魔に囚われしモノ 5
Name: わいるどうぃりぃ◆af545bd4 ID:ce5352e2
Date: 2009/12/31 11:21
 おぼろな光のなかに、白く踊るからだがある。
 後ろ手に拘束され、さらに目隠しを施されたからだを淫靡にくねらせ、メルクリウスは必死に疼きに耐えている。その体は自分で出した精にまみれ、白く淫靡な香りを放っていた。
「はうっ、あっ、ああああああああっ!」
 びゅく、とまた男の子が震えると白い液体を吐き出し、体にまとう精の薄着の隙間を埋めていく。すでに時間の感覚も喪失した中、それでもなお快楽に染まることを拒否した思考は必死にひとつのことを考えていた。
(わたしは、どうなっているんだ……?)
 ここに拉致され、もう何日も経過しているはずだ。その間ずっと犯され続けているが空腹感を全く感じない。まるで性欲にすべて置き換わったかのように。
 ひょっとしたら、さほど時間はたっていないかもしれない。この経験はすべて悪夢で、あの魔族が見せている幻覚ではないか。そこまで思い至り、慌てて首を振る。
 それは、逃避だ。
 いまも自分を苛んでいるこの感覚は、確かに現実のものだ。それを踏まえて何か、事態を好転するなにかを起こさなければいけない。あきらめないことが、自分の誇りなのだから。
 それに、彼女を助けなければ。小さいころから一緒で、泣き虫で内気で、心優しい娘を。
 レディア・アルカルム。
 領主の娘であるが、正妻の子ではないために本家に引き取られたあとも「いないもの」として扱われていた。特に正妻が子供を産んでからその傾向が一層強くなっていた。
 子供たちにいじめられていたレディアを、騎士の家系であったメルクリウスは持ち前の正義感からたびたび守っていた。そして村の学校を卒業した後、半ば追い出されるように家を出て修道院に入ったその子を不憫に思い、自分も神殿騎士へと志願したのだ。
 自分のみならず、戦闘能力は皆無な娘を助けなければいけないという絶望的な状況の中、メルクリウスはそれでも、彼女の笑顔にしがみつくようにしてかろうじて自我を保っていた。
 きぃ、と扉が鳴り、風が吹き込んできて火照った体を覚ましてくれた。だが、その涼しさも美しいが笑みを含んだ声で台無しになる。
「あらあら、いい香りね。何度出したのやら」
 ぎり、と歯を食いしばる。おぼれそうになる心を叱咤し、かろうじて声をあげる。
「ええ、早く、水浴びでもさせてもらいたいわ。そんな、施設もないのかここは?」
 視界が遮られていても、魔族が息を飲むのがわかった。そして心底から愉快そうな笑い声が部屋に響く。
「これだけ辱められ快楽に染まっても、まだ正気を保てるなんて。素晴らしいわ」
 足音とともに、近付いてくる気配がある。魔族の体から発する甘ったるい香りが鼻についた。顔を近づけられたのか、吐息が顔にかかる。
「ますます欲しくなったわ、あなたを」
 言い返そうとしたその時、別の匂いが鼻をついた。自分のモノとは違う、精の香りだ。たちまち下腹がかっと熱くなり、思考がぼやけてくる。
 精が飲みたい。
 どくどくと溢れる白く熱いモノが飲みたい。
 文字通り精を求めて子宮が蠢くのがわかる。植えこまれた蟲が精を求めているのだ。涎があごを伝っていく。だめだ、正気を保たねば、と必死に抗うが、思考がつんと香る精の香りに押し流されていく。
 ぱちん、と音を立てて手枷が外された。手が自由になったのならすぐに目隠しをかなぐり捨てて魔族を打ち倒すべきだろう、だが。
 手はただ、目に見えぬ快楽を与える肉棒を求めてさまようだけだった。童子のようにさまよう腕がそっと取られ、導かれた先は。
 にちゃり。
「あああんっ♪」
 硬く、そそり立った自らの肉棒だった。肉体の欲望の赴くままそのまま激しく幹をしごきたてる。たちまち、粘っこい水音が部屋を満たしていく。思考はすでに、快楽のみを求めるようになっていた。
 どくんっ!
「くひゃあっ♪」
 並みの男など相手にしないほど太く長く成長した男の子が、その大きさにふさわしい大量の精を吐き出した。だが、全く萎えることのないそれは次の精を噴出させようとますますいきり立っていく。
「うふふ、まさに猿並みね。でも、そろそろ『お止めなさい』」
「ああああああっ!?」
 手が、意思に反して剥がれていく。あの首輪をつけられて以来、この魔族からの命令を拒むことが出来なくなっていた。もどかしさのあまり上も下も涎が垂れてくる。
「さあ、おねだりしてみなさい。この前教えたでしょう?」
 一瞬、羞恥心が心をかすめた。しかしそれさえも暗く燃える快楽の燃料として、足をいっぱいに広げる。両手の指を秘唇に差し込み、思いっきり広げる。ただそれだけで敏感に改造された中は鋭い快楽信号を脳に送り、さらに蜜を滴らせる。
「どうかぁ、ご主人さまぁ、この淫乱なメルクリウスのおまんこにザーメンを一杯注ぎこんで飲ませてくださいませぇっ♪」
 きっと、刻印を打たれた内壁のみならず、うねうねと精を求めて動く蟲と同化した子宮口まで見えてしまっているだろう。その光景を想像してさらに蜜が湧きでる。
「うふふ、いいわよ。たっぷり味わいなさいな」
 その言葉が途切れぬうちに、灼熱の塊がメルクリウスの秘所を貫いた。そのまま、荒々しくぬかるんだ肉壺を蹂躙していく。
「あはぁぁぁぁっ、おおおおっ、おちんぽっ、おちんちんいいっ、中でいっぱいぃぃぃぃっ!」
 獣のような歓喜の声を上げ、悶えるその姿は色に堕ちたおんなそのもので、騎士のふるまいは全く感じられない。さらに膣内はさらに快楽をむさぼろうと子宮口が蠢いている。
 ずるり、と子宮口が伸びあがり、押し込まれた亀頭を咥えこむ。文字通り第二の口と化したそこはメルクリウスの意思に従い、舐めまわし精を絞り取ろうとする。
 びゅる、と先走りの液体が放たれた。その熱く甘く感じられる液体に歓喜の悲鳴が漏れた。
(え……?)
 しかし、その声が途切れる。
 寄生させられてから数日、散々注ぎ込まれてきた精と味が違うのだ。濃厚な甘みではなく、いまほんの少し注がれた精は薄く、その分香り高く感じられる。
 そして、なぜ今まで気がつかなかったのだろう。
 いま自分を犯しているのは、一本の肉棒だということを。
「ようやく、気付いたみたいね。ではご対面」
 急に光が視界を満たす。目隠しが取り払われたのだ。そして、光に目が慣れ像を結んだ時、彼女にとって最悪の人物が目の前にいた。
「レディア!」
 そう、いま自分に肉棒を突き立て、一心に犯しているのは彼女がまもるべき存在だったのだ。
「ち、違うのっ、これは違うのっ!」
 よみがえった羞恥心に煽られ、手で顔を隠しつつ首を振るメルクリウスの耳に、涼やかな声が響く。
「何が、違うんです?」
 レディアの男の子が、中に植え込まれた秘芯をごり、と突き上げた。根元をえぐられる感覚にたまらず精と喘ぎ声をあげた。まき散らされた精の匂いで部屋の空気がまた淫靡に染まっていく。
「この数日、先輩がお母様に貫かれて可愛い声をあげるのを、ずっと見ていたんです。いっぱい悶えている先輩、すごくえっちで、すごくかわいかったです……」
 たわわに実った双球をボールのように互い違いに揺らしながら、腰を激しく動かす後輩の言葉にメルクリウスの心の壁がどんどん剥がれ落ちていく。よりにもよって一番見られたくない人間に、これまでの痴態を見られていたのだ。恥ずかしさで目の前が真っ暗になるが、発情した体は精を求めて後輩の男の子を締め付ける。
「ああっ、そんなにきゅんとしたら……、でちゃううううっ!」
 歓喜の叫び声とともに、中にぶちまけられる精。同時に絶頂を極めたメルクリウスはその熱さに身悶えながらも甘く蕩けるような、まるで若い葡萄酒のような味のそれを飲んでゆく。そのまま、肉壷をこねくりまわされながら何度も何度も中に射精させられる。
「くす、童貞卒業おめでとうレディア。憧れの先輩の中はどうだった?」
「はい、お母様が念入りに仕上げていただいたおかげで、溶けちゃいそうなくらい気持ちよかったです♪」
 意識が真っ白に飛び、例えるなら暖かい海に浮かんでいるような感覚に浸りながらも、メルクリウスの心にある単語が引っかかる。
 お母様?
 レディア、何を言っている?
「それじゃ、あなたの一番の望みをかなえなさいな」
「はい、お母様♪」
 あの、いつも感情を出さずに事務的にしゃべるはずのレディアの声が、別人のように明るい。
 なぜ、と思うまもなく胎内を埋めていた男の子が引きずり出された。
「くぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
 太いカリ首が前立腺に直結する秘芯をえぐり、ぶびゅ、と音を立ててメルクリウスの股間に突き立っているモノから濃い精液が漏れる。大量に射精されたのに、膣からまったく精が流れ落ちてこないのは、すべて胎内に吸収されたためだろう。
「先輩、わたしのを全部飲んでくれてありがとうございます。お返しに……、わたしのはじめてを、もらってください」
「!? レディア、何を……」
 驚く暇もなく、後輩の細く白いからだが自分の体に馬乗りになる。股間にはあれだけ出したはずなのに自身の男の子をそり返させ、その下でひっそりと息づく桜色の無毛の秘部を、いまだ精を出したりないといいたげなメルクリウスの男の子にゆっくりと押し当てた。
「や、やめなさいっレディア!」
「『抵抗をしない』」
 あわてて跳ね除けようとする機先を制するように、魔族の無情な声が響いた。たちまち硬直する体にのしかかるようにして司祭が体を寄せてくる。ぺろり、と舌が唇を舐めるのが見えた。何気ないしぐさのはずなのに異様になまめかしく感じられる。
「やめて、やめてレディア! あなたは司祭なのよ、そんなことしたらだめっ!」
 史上最年少で教会の教えを説くことのできる「司祭」まで上り詰めた少女の行為に、意のままにならぬ体の中唯一自由になる声で必死に呼びかける。しかし、彼女はくすり、と微笑んだ。
「先輩、もう遅いですよ。だってわたし……」
 次の瞬間、メルクリウスの目が驚愕に見開かれた。その瞳が、絶望に染まっていく。
 目の前の少女の肌が、蒼く染まっていく。頭の両脇から巻いた角が伸び、瞳が金色に染まった。
「もう、魔に魂を売り渡しちゃいましたから♪」
「いやあああああああああああああああああっ!」
 絶叫が、ほとばしった。同時に魔に変異したレディアの腰が落とされる。濡れてはいるが狭くきつい穴を潜り抜けたかと思うと、何かを引きちぎるような、そんな感触が伝わってきた。
「なぜ、なぜレディア、あなたがっ、なぜっ……」
 うわごとのようにつぶやくメルクリウスを、苦痛にゆがみつつもレディアはその金の瞳で見つめている。そして、嬉しいような悲しいような声でつぶやいた。
「だって、それがわたしの望みだったから、です」
「え……」
 何を言っているのかがわからず、混乱するメルクリウスの耳に、魔族の声が聞こえる。
「この子が願ったのは二つ。家族と、あなたにはじめてを捧げること。そして、わたしはそのすべてをかなえてあげる。代償は、これまでの人生と、これからの未来」
「あ……」
 いじめられていなくても、さびしくて泣いていたあの子。
 夕闇が訪れても、家に帰りたがらずひたすら自分についてきた、あの子。
 そう、うすうすは感じていた。レディアは司祭の座など何の価値も見出していないと。ただ、居場所がそこにしかないことと、自分をつなぎとめるためだけに努力しているのだと。
 そして、魔族に堕ちた少女は、懇願する。
「先輩」
 甘く、蕩けるような、それでいて、触れれば崩れそうな儚さを秘めた声で。
「一緒に、堕ちてください。ずっと、一緒に……」
(まったく……)
 心を縛っていた枷が、すべて崩れ落ちるのを感じながらメルクリウスはつぶやいた。
 そんな声で頼まれたら、聞くしかないじゃないか、レディア。
 ぐい、と体が跳ね上げ、逆にレディアの体を組み敷いた。驚きに金の瞳を見開く少女の青い唇を強引に奪う。
「はむ、ちゅっ、んんんんんんんんっ!」
 息が続く限り唇を重ね、たっぷりと相手の口内をねぶりまわす。離れたとき、銀の橋が互いの唇を間にかかった。
「責任は取ってもらうわ、レディア。いいよ、ついていってあげる」
 たちまち、歓喜が少女の顔を覆っていく。その顔にこれまでにない興奮を覚えながら、メルクリウスは腰を動かし、激しく少女を犯していく。
「ああああああああっ、せんぱい、せんぱいいいっ! 私の、わたしのぜんぶをあげますぅっ、だから一緒に、ずっと一緒にいてくださいっ、大好きです、せんぱいいいいいっ!」
「レディア、レディアっ! いいよ、ずっとそばにいてあげるっ、寂しさなんて感じなくしてあげるっ、レディアああああああっ!」
 獣のようにまぐわいながら、ひたすら愛の言葉をささやき続ける二人、それを満足げに眺めた魔族の女は、ゆっくりと彼らの後ろに回りこむ。
 ずずうっ!
「はひぃぃぃぃぃっ!」
 両穴を貫かれ、背をぴんと伸ばした格好のまま抱きとめられる。やわやわと胸を揉みしだかれながら、問われた。
「あなたも、わたしの娘になるかしら?」
 堕落へといざなう悪魔のささやき。だが、いまのメルクリウスはそれを拒むことはない。むしろ歓喜をもって応える。
「はいいいっ、お願いしますっ、してくださいっ、レディアと一緒にしてくださいいいっ!」
 堕ちた騎士の懇願に心地よさそうに目を細めながら、手を伸ばすと彼女のまとう首輪に赤黒く光る宝石のようなものをとりつけた。そのまま、歌うように詠唱を始める。
「あっ、あっ、あああああああっ♪」
 詠唱に共鳴するように宝石が脈動し、首輪からざわざわと蒼く光る筋が無数に延びてゆく。その筋は時にほかの筋と絡みあい、魔方陣を形作っていく。そして、陣が成った箇所から皮膚が蒼く輝きだす。
 自分の体の下で悶える後輩、両穴を蹂躙される感覚、そして体を造り変えられていく甘美なおぞましさ、そのすべてが交じり合い、堕ちていく。
 ずるり。
 顔の半ばまで蒼く染まったメルクリウス。その頭の両脇から角が生え、蒼い瞳は禍々しさを秘めた金色へと変わる。背中で踊る金の髪もまた、美しいプラチナ色へとその色を変えていく。
「さあ、出してあげる。これであなたは、わたしの娘になるのよっ!」
「はいいいっ、お願いしますっ、いっぱいいっぱいなかにそそいでくださぁいっ!」
 振り向いて懇願するその顔はすでに快楽に弛緩し、蒼く染まっている。くす、と魔族の女は笑い、ひときわ強く腰を跳ね上げた。
 どくぅっ!
「ひぐぅああああああああああああああああおおおおおおおっ♪」
 今までのものとはまったく違う、純粋な魔力の塊を注がれメルクリウスは絶頂に追い込まれた。男の子もまた脈動し、彼女の下で同じように歓喜の声をあげるレディアに注いでいく。
 三人の絶頂が、部屋に渦巻いた。永遠に続くかと思われたそれがやみ、体がくず折れる。
 二人の魔族に挟まれた魔族の目から、涙が零れ落ちた。それは随喜の凝結か、それとも人である名残の一滴だったのか。
 それは、誰にもわからない。

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[15065] 魔に囚われしモノ 終章
Name: わいるどうぃりぃ◆af545bd4 ID:f2e8a583
Date: 2010/01/03 20:56
エピローグ

 濃い霧が、石造りの塔を覆い隠していく。迷いの霧と呼ばれる一寸先も見えない魔法の霧は、術が解かれるまで人を寄せ付けないだろう。
「さて、準備はできたかレディア」
 白い皮鎧に、細身の湾曲した剣を腰にさした女剣士が、かたわらにいる僧侶用のローブを身に着け、角ばったリュックを背負った少女に話しかけた。その凛とした声に、白い頬を心なしか染めて少女は応える。
「はい、あとはリコ様が来るのを待つだけです。術は成ったようですからそろそろ来るかと」
 その言葉が終わるか終わらないかのうちに、人影が霧の中からゆっくりと現れた。動きやすいようにところどころに切れ目の入った礼服を身にまとい、長い銀髪をなびかせた姿は腰にレイピアをさしているとはいえ、冒険者には見えない。その姿は刺激を求めて領地を飛び出した有閑貴族といったところか。
 優雅な足取りでふたりのそばまでやってくると、琥珀色に光る猫のように釣り上がった目で二人を見渡す。その瞳に映し出される二人の目が一瞬、金色に光った。


 じゅぶちゅっ、ずぶっ、ぐちゅっ、ずぐちゅっ。
 月の光が差し込む部屋で、粘っこい水音と肉がぶつかる音が室内にこだましている。丁寧に整えられていたベッドをしわと愛液、そして樹液でぐちゃぐちゃにしながら、ふたりの魔族が絡み合っている。
「せんぱぁい、せんぱいっ、どうです、きもちいいですかぁっ?」
 蒼く染まった両足を抱えあげ、へその先まで反り返るほど巨大な男の子をぬるむ秘唇に突き立てながらレディアは愛する人に問いかける。巨大なモノに子宮内まで貫かれ、下腹を膨らませながらも愛しさをたっぷり含んだ表情でメルクリウスは後輩であり、恋人でもある娘を見上げた。
「うんんっ、すごくいいよぉっ、レディアのおちんちんすっごくいいっ! だからっ、咥えちゃうよぉっ!」
 歓喜の声をあげながらお腹に力を入れると子宮口が口のように蠢き、ぱくり、と胎内で暴れる先端を舐めしゃぶった。そのえもしれぬ感触にレディアは目を剥き、アヘ顔を晒しながら悶えていく。
「ひゃあんっ、先輩のおマンコ最高に気持ちいいです、わ、わたしもぉっ、わたしのミルク、飲んでくださぁいっ!」
 ひとのときより見違えるほど大きくなった紡錘形の胸が、メルクリウスの目の前に突き出された。その赤みがかった紫色の先端から白い液体があふれているのを見て、たまらず口をつける。
 ちゅぅぅぅぅっ!
「あひゃぁぁぁぁんっ、吸われてるぅっ、ちゅぅぅぅって! 先輩にすわれてるぅ!」
 赤子のように無心に吸っていると、口の中にとろけるように甘い液体があふれてくる。その味に陶然となりながら下の口で愛情をこめ、みずからを蹂躙している男の子のカリ首を舐めていく。
 レディアの声がせっぱつまってくるのと同時に、男の子がより一層固くなり湧きだすミルクもまた、多く濃くなってくる。限界が近いと感じたメルクリウスは恋人を絶頂に導くべく、ひときわ強く上と下を吸い上げた。
「いひゃぁぁぁぁぁぁおおおおおおんんっ♪」
獣のような叫びとともに、上と下、両方から濃いミルクがぶちまけられていく。魔力をたっぷりと含んだ液体で身を浸されそうな錯覚にとらわれながら、メルクリウスもまた相手の腹に自らの樹液をぶちまけていく。「母」に与えられた魔力はこうして交換されることにより、急速に体になじんでいった。それによってふたりの体にはさまざまな変化が起きていた。
「うふふ、楽しんでいるようね」
 何度目かわからぬ絶頂に放心し、脱力しているふたりのそばから声がかかった。驚いて顔を向けると、ベッドのふちに腰かけるようにして彼女たちの母がそばにいた。
「ご、ごめんなさい、お見苦しいところをっ」
 慌ててつながった性器から互いに引き抜き、向き直ったところで魔族の母はふたりの頬にキスをした。それだけでふたりはとろんとした目になり、甘えるように体を寄せてくる。
 それを受け入れ、両手でふたりを抱き締める。
「んっ……」
 レディアは経験したことがない、メルクリウスは長らく忘れていた母のぬくもりに満足げに吐息を洩らす。
 あのあと契約を結んだふたりは正式に魔族の娘となっていた。子を成せない魔族は人を魔族と化して親子の関係を築いていく。
「さて、レアナ、メリル。体の具合はどうかしら」
 母にそう聞かれたふたりはその顔を見上げた。山羊のように曲がった角を生やし、銀に染まった髪に蒼い肌はすでに母と変わらなくなっている。
「そうですね……、ひとのころより身に帯びる魔力の量が上がっていて、体に渦巻いているというか。変な感じです」
 魔になったとき、与えられた名前を呼ばれたレディア、いやレアナはそう答える。実際、ここ数日は魔力に突き動かされるようにメルクリウスを犯し、魔力を注ぎこんできたのだ。
「ふふ、それでお乳も出るようになったんだ。メリルも満足そうに飲んでいたようだし」
 見られていた、ということをはしなくも示唆され、ふたりの蒼い肌がうっすらと紅潮し、白に近くなる。恥ずかしさにうつむくふたりを満足げに眺めて、今度はメルクリウスからメリルとなった娘に視線を向ける。
「わたしも、感覚が鋭くなったような……、体が軽くなったような感覚です」
 ふたりの娘の報告を聞いて満足げにうなずくと、彼女は立ちあがった。長い銀の髪が月光を反射しながらぱさりと踊る。
「準備はできたようね。それでは旅に出ましょう。世界を巡る旅にね」
 慌ててレアナが起きあがり、魔族を象徴する金の瞳で彼女を見上げる。その眼には覆い隠せない不安が満ちていた。
「待ってください、母さま。何をしに行くのでしょう。それに……」
 少し、言い淀む。
「それに、わたしたちはまだ、母さまの真名も聞いていないんですよ」
「あら、まだ言っていなかったかしら?」
 からかうように応えた態度にむっ、としてしまったのが顔に出たのか、母の顔に苦笑が広がる。その表情がすっ、と引き締まると厳かともいえる声で、宣言した。
「わが名はアスタリア。大地母神の移し身。この世に豊穣をもたらすもの」
 ぐっ、と体が緊張するのがわかった。魔王を名乗るモノたちが封印されたりもといた世界に追い返される中、「教会」の目をくぐりぬけ続けている数体のうちの一人が、目の前にいる。
「そして、わたしの望みはただ一つ。平和よ」


 近寄ってくる母、アスタリアを見つめメリルはほんの少し想いに沈む。
 母が言った、平和をもたらす旅とは何なのか。
 それに、わたしたちはどう関わってくるのか。旅が始まればわかるのだろうか。
「さて、行きましょうかふたりとも。役割はわかっているわね」
「はい、リコ様」
 慌てて思いを断ち切り、答えた。彼女たちはリコ・タリアと名乗る貴族に雇われた冒険者ということになり、旅路を護衛していくのだ。すでに人の姿を取った彼女たちは魔の気配も漂わせることはない。
 それが、人から魔に成ったものの最大の利点だった。人であった自分を強くイメージできるからこそ人に成りきれる。
「さて、それでは行くわよ。大丈夫、楽しんでいきましょう」
 そして、メリルとなったメルクリウスは一歩を踏み出した。母となりし魔の言葉を信じて。


Fin



[15065] 魔に堕ちしモノたち 1
Name: わいるどうぃりぃ◆af545bd4 ID:f2e8a583
Date: 2010/01/06 22:28
 長い。長い列が大蛇のようにのたうっている。
 大地を取り巻くと言われる蛇がごときその列のなかに、ひときわ目立つ三人の冒険者たちがいる。いや、一人はいささか浮世離れしているが。
 何が可笑しいのか、薄く笑みを浮かべ黒衣をまとった麗人が、銀髪を吹く風になびかせている。その琥珀色の瞳は大蛇の頭、人をせき止めている箇所を見つめていた。
 そこには、茶色の壁が連なっていた。街を取り巻く城壁に一か所だけある門は、秋の大祭を祝う人々、彼らを相手にする商売人、さらには彼らの護衛も加わり大混雑の様相を呈している。
「しかし、相変わらずにぎわっていますね。さすがは辺境随一の都市、トルクアです」
 主の視線を追いながら感心したように、かつてメルクリウスの名を持っていた女騎士がつぶやく。
「ええ、にぎわっているわ。危うい綱渡りではあるけれど」
 謎めいた言葉に、けげんそうに洗練された顔形をもつ女性は主の方に向き直った。彼女の傍らに立つ、長いローブのような僧服を着た娘もまた同じような表情を見せる。さきほどまで、列は動かぬと見た商人たちがカード博打に興じているのを、好奇心と非難が入り混じる視線で見つめていたが、いまはメリルと名乗る女性に寄り添うようにして銀髪の麗人を見上げていた。
「商人さんたちや、わたしたちと同じようなひとたちもいっぱいいるようですが、どうして危ういのです?」
 僧服を身にまとうレアナと名付けられた娘はまた、考え込むように首をかしげた。その拍子にマリのように張り出した美乳がふるりと揺れる。性を抑制するために露出が全くないように作られた僧服を、下から盛り上げるように押し上げているその胸は男たちの目を引きつけてやまない。
「例年とさほど変わらない人が押しかけているのに、今年はこの大渋滞、というところを考えてみなさいな」
 謎かけを好むライオンのような表情で、ふたりに問いかける。しかし、二人にはぴんとこないようだ。そんな娘たちの様子にも特にいら立つ様子もなく、意地悪そうな笑みを浮かべた。
「わからないなら、この町を出るまでの宿題ね。それよりもメリル、大会への心構えはできているかしら?」
 問われるまま、金の髪を持つ剣士はうなずいた。その蒼い瞳が一瞬金色に光ったのは、紅く傾いた太陽のいたずらだったのだろうか。
「お任せください、我が主よ」


「お願いであります領主様、いまからでも公務に集中を」
 そう、脂ぎった顔の老いた男性が嘆願をしている。しかしはたから見るとその口調は恫喝以外のなにものでもない。
「興味ないですわ。あなたたちに任せると言っているでしょう」
 一段高い雛段にある豪奢な飾り付けがなされた椅子から、年相応に幼い声が響く。年は15,6であろうか、細身の体に白いレースをあちこちに施した服を身にまとい、金髪の巻き毛を縦に垂らした人形のように美しい娘がそこにはいた。しかし、いまその表情は疑心と諦観が入り混じったもので満たされている。
「せめて決裁だけでもいただきとうございますアンネロッテ様。あなたさまのサインがなければこの町の行政府は動かぬのですぞ!」
 焦りと怒りを経験という名の檻に閉じ込め、どうにか平静な口調で訴えかける男だったが、肝心のアンネロッテと呼ばれた娘は完全にそっぽを向いている。その態度についに男の堪忍袋が切れた。
「アンネロッテ様! いかに先代とご兄弟を亡くされてまだ間もないとはいえ、義務をおろそかにしたあげく、あろうことか剣技大会での優勝者を側近に取り立てようとは我儘にもほどがあります、そもそも……、うぐっ!?」
 鈍い金属音とともに、言い募ろうとする男の頭がのけぞった。直後にけたたましい音をたてて大理石の床に転がったのは、アンネロッテのそばの机に置いてあった銀の水差しだ。
「あなたたちが仕組んだ事故でしょう!」
 怒りに顔を紅潮させ、アンネロッテは叫んだ。その表情には余裕というものが消えうせている。
「あなたたちが欲しいのは、わたくしという名のお神輿に過ぎないわけでしょう。ならば、勝手にするがいいですわ。わたくしも勝手にやらせていただきます」
 そして合図をすると、彼女の側に控えていた衛兵が痛みに悶絶する男の両脇を抱えて外に連れ出していく。
 男が文字通り放り出され、扉が音を立てて締められるのと同時に黒と白のお仕着せを着たメイドたちが集まってきた。床にこぼれた水を拭き、代わりの柑橘類の切り身を浮かべた冷たい水を運んでくる。
「ああ、ありがとうクラウ、クリス。まったく、不快な時間だったわ」
「お嬢様、大丈夫ですか?」
 黒く丸い瞳を不安そうに光らせ、美しさより可愛さの方が先に立った顔立ちのメイドが主の額に浮かんだ汗を拭く。ほんの数ヶ月前、両親も兄弟も馬車の事故で失った主の心の内を想い、彼女の声は思いやりに満ちていた。
「しかし、このまま放蕩を続けているのもいかがなものかと。すでに行政の混乱のおかげで街の治安は乱れはじめています。特に秋の大祭のため、周辺から人が集まっているこの状態では騒乱すら起きかねません」
 ぐったりと椅子に寄り掛かるアンネロッテを見据え、もう一人のメイドが冷静に現状を告げた。その顔は額を拭くメイドとうり二つであったが、より大人びているように感じられる。
汗を拭く手に身をまかせながらアンネロッテはうなずいた。その顔には、先ほどとはまた違った負の感情、焦りが表れていた。
「わかっている、わかっているわクラウ。でも、いま動いたらあいつらの思うつぼよ。せめて、奴らに対抗できるカードを手に入れないと」

「まったく、あの小娘め」
 憤懣やるかたない様子で謁見室から放り出された男、ギロイ・ザウーオはつぶやいた。街の十人委員会で議長を務めるこの男は自称街の名士だが、その強引なやり口と後ろ暗い資金源は何かと街の噂になっている。だが、それらを彼の私兵と化した自警団で取り締まるやり口で封じ込めていた。
「議長、やはり小娘は意地を張っておりますか」
 通路を歩いていくギロイに揉み手をしながら近寄ったのは、ギロイの腰巾着と罵られるヤーマと呼ばれる男だ。その別称の通り、ギロイの忠実な部下として自警団を顎でこき使い、さらには密告までも強いているため評判はすこぶる悪い。
「駄目だな。かくなるうえは例の件を実行に移すしかあるまい」
 人の気配のない渡り廊下に出ると、ひときわ声を小さくしたギロイに合わせ、卑屈この上ない笑みをヤーマは浮かべる。
「おまかせください。すでに動員はかけております。すべては大会の決勝の時に」
「ふん、小娘め。武力を手に入れようと浅知恵を絞ったようだが、その希望、打ち砕いてくれるわ」
 彼らの忍び笑いは、腹の中を溶かしこんだような闇に溶け込んでいく。誰も聞いているものはいない。
 はずだった。
 梢で金色に瞳を光らせる、梟を除いては。

「うふふ、ずいぶんと楽しいことになっているわね」
 視線を宙に漂わせながら、アスタリアはそうひとりごちた。その姿は魔のモノとなり、瞳は彼女本来の色である金色に輝いている。
「んちゅっ、はぷっ……、母さま、気持ち、いいですか?」
 彼女の股間には同じく金色の瞳を光らせる、魔の姿を取ったレアナがしゃがみ込み、その巨大な胸で奉仕をしながら問いかける。彼女の蒼く、紡錘形に張り出したみずみずしい胸は二本あるアスタリアの男の子を軽々と挟みこんでいた。さらにはとろとろと流れる母乳がグラインドとともに胸の間を満たし、えもしれぬ快感を送り込んでいる。
「もちろん。さっきからゾクゾクきているわ。もう出しちゃいそう」
 その言葉が示す通り、母乳と先走り液が入り混じった甘い香りが室内を満たしていく。もう一つ、満たすものがある。その量を増やすため、アスタリアは目の前のモノにそっとキスをした。
「ひゃぁぁぁぁんっ!!!!」
 青黒く脈打つ自身の男の子にキスをされ、ついにメリルは声をあげてしまう。彼女の赤紫に染まった秘唇には深々とアスタリアの指が潜り込み、くちゃくちゃと音を立てながら中をいじりまわしている。
「さて、劇は幕間に入ったようね。その間にわたしたちは楽しみましょう」
 宿の一室だった。今も安っぽい調度品はおぼろなランプの光の中に揺らめいている。しかし、まるで水を通したかのようにシルエットは淡い。
 ここは異室。現実と幻想の境界に沈むアスタリアの部屋だ。たとえ力を開放しても「教会」の目を引くことはない異次元の部屋だった。人が立ち入ることが許されぬ部屋の中で、魔族たちは本来の姿で交わっている。
 ぽかり、とアスタリアの口が開かれたかと思うと、そのぬらつく舌を幹に絡ませるようにしてメリルの男の子を飲み込んでいく。いまだ恥じらいが抜けきれずに押し殺していた喘ぎ声が、一段と高くなった。それに煽られるかのようにレアナもまた、むっちりとした胸からはみ出した男の子の先端を舌で舐め、刺激を送り込む。
 舌が蛇のように幹に絡みつき愛撫され、さらにはころころと胎内に仕込まれた秘芯を刺激されてメリルは足を踏ん張り悶えている。腰が抜けそうになるほどの快感に襲われつつ、まだ立っていられるのはひとえに母を悦ばせるためであり、極上の愛撫を一秒でも長く感じたいためであった。
「あっ、はぁっ、うぁっ、ふぁぁぁぁぁうんっ!」
 極上の演奏が、部屋を満たしていく。腰を突き出し背を反らせ、もはや嬌声を上げることしかできなくなった娘と、蕩けた顔をして胸全体で激しく粘る水音を奏でる娘。そして、アスタリアは堂々たる指揮者のように演奏のフィニッシュに向け、巧みにふたりを操っていく。
「だ、ダメです母さま、もう、イっちゃうぅぅぅぅうううううううううっ!!!」
 ひときわ高く、美しい快楽の叫びがあがった。同時に吸い上げられた男の子の鈴口から白濁液がほとばしる。激しく精を吐き出すメリルの男の子に同調するように二本の男の子からも精が爆発し、うっとりとした顔をしたレアナの顔を白く染め上げていく。
 にちゃり。
 精を吐き出し終えた男の子から口が引き抜かれる。さすがにけだるさを覚えながら、メリルは合わぬ焦点を結び合わせる。その眼に飛び込んできたのは。
「んんっ、美味し……」
 出された精を口内でこねまわし、たっぷりと唾液と混ぜ合わせて口を開けた母、アスタリアの姿だった。
 ぞく、と背中の産毛が逆立つような感覚がメリルを襲う。ちょいちょい、と手招きされるのに従い夢遊病者のごとく、さらに近寄った。
「んんんんんっ!?」
 蒼く引き締まった体を引き寄せられ、唇を奪われた。自ら出した精と唾液の混じり合った極上のワインのごとき液体を流しこまれ、ややうつむいていた男の子が以前にもまして反り返る。
「あ、ああああんっ、母さまわたしにもくださいっ!」
 涎を垂らさんばかりの表情で、精で上半身を白く化粧したレアナがおねだりをする。彼女の懇願に応え、笑みを浮かべたアスタリアはメリルからそっと唇を離し、突き出された顔に唇を重ね、残りのワインを流しこんでいく。
 どくっ、どくびゅるぅぅぅっ!
 レアナの下半身が震えると、そのいきり立ったものから激しく精が噴き出された。白いマグマのようなそれはあっという間にアスタリアの足を白く染めていく。
「んんっ、はしたないわねレアナ。こんなに汚してしまって」
 唇を離されると、レアナは叱るようなアスタリアの視線にさらされ顔がこわばった。慌ててしゃがみ込んで、自らが出したモノを舌で舐めとっていく。
 ぴちゃ、ぴちゃと鳴る水音が二重奏になる。メリルも加わって掃除をしていく姿に、アスタリアは満足げに瞳を細める。
 その姿を第三者が見るならば畏怖とともにこう表現したであろう。闇の聖母のイコン、と。


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