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[16220] こんなはずじゃなかった。(H×H オリキャラ有)
Name: 藍燈◆04f20ceb ID:9070469b
Date: 2010/02/11 03:55
こんにちは、藍燈と申します。はじめまして。

まず最初にご注意を少々。

この作品はオリキャラ×キャラ要素をふんだんに含んでいます。
(けしてキャラ×オリキャラではないのでご了承をば。)
また、
そんなつもりは一切なかったのですけれど、クロロがかわいそう。
そんなつもりは一切なかったのですけれど、クロロがクロロじゃない。
そんなつおりは一切なかったのですけれど、クロロのイメージがゲシュタルト崩壊。

が、最前提です。ご容赦ください。

また、この作品はアダルト用語、またそれを示唆する単語がふくまれています。
描写はないのでこちらの板を使わせていただいておりますが・・・さてさて。

ちなみにタイトルは私の心の声です。ほんとにこんなはずじゃなかった・・・。


















「私は、お前が欲しい」

ニィッと獰猛に笑って見せたその大柄な女に、クロロは呆気にとられてふだんはキュッと固く結ばれている口をポカンと半開きにした。
しかしその呆気にとられた顔がお気に召さなかったらしい女は、憤然と「何だその顔は」とつぶやく。

「せっかく私が愛をささやいたというのに」
「・・・いや、なんていうか、その・・・お前はブラックリストハンターだろう」
「いかにも。"返り血"の異名を持つリオ=クレイヴだ」

何を今更、と彼女は鼻息も荒く自分の異名と本名を明かす。
一方愛をささやかれたクロロは頭を抱えた。
この多少ぶっきら棒な話し方をする大柄な女は、つい1年ほど前から幻影旅団を追っかけていると噂の二つ星ハンター。
それが何でいきなり敵方の自分に愛をささやくのか理解不能であった。
さらにいえばこの状況が――ビジネスホテルのスプリングがあまりよいとはいえないベッドの上で、マウント・ポジションをとられ両手を片手ひとつで拘束され、挙句愛をささやかれた。それも大柄ではあるが、女に――意味不明すぎてクロロにはついていけなかった。

「俺を・・・というか幻影旅団を追っているんだったよな?」
「いや、私は"お前"を追っていた。クロロ=ルシルフル」
「・・・ハンターとして追っていた、んだよな?」
「私は確かにハンターだ。だが、ハンターとしてお前を追っていたわけではない。何故なら捕まえても協会に突き出すことをしないからだ。・・・私はお前という存在がほしいんだ、クロロ=ルシルフル」

切なげに歪められるその赤銅色の瞳はしかし、奥底で欲を秘めていてなんとも艶かしい色を見せている。
本来ならばここでコロッといくのが定石なのだろうが、冗談ではない、とクロロは心のそこから罵倒したい気分に襲われた。
そもそもコロッといくとしたら、クロロが女でこの大柄な女が男だった場合だろう。それでもコロッといくなんて怪しいものではあるが。
というか、ハンターとして追っていた訳ではないとしたら、この女は個人でクロロを追っていたことになる。

度々のつまりはストーカーだ。

どんな言い訳をしようと、彼女はクロロのストーカーでそれ以上でもそれ以下でもなく、しかも今まさに彼は襲われている。

オブラートに包みようのない、貞操の危機である。

ギリギリと心の奥底で歯軋りする彼の心情を知ってか知らずか、彼女は「多少なりともハンターのコネは使ったが、まぁ恋路に障害はつき物というから仕方あるまい」とつぶやいた。
クロロはゲッソリとため息をつくよりほかない。
目の前の彼女は本気で自分を欲している。
そして自分はすでに彼女の手の中・・・そう、逃げようにも、クロロの大事なところは彼女の手の中。

ただ今現在進行形で、彼の息子は悲しいことに弄ばれていた。

いっそのこと生娘のようにさめざめと泣いてみれば目の前の彼女の興がそれるかも知れないが、そんなことをするぐらいなら逆に食われてしまったほうがいい・・・――と、クロロは半ば投げやりに彼女をその真っ黒いガラスのような瞳で見つめた。

「・・・逃げないのか?」
「・・・この絶対的不利な状況で?」

あきれ気味につぶやいたクロロに「それもそうだな」と彼女は低く笑う。
それにもまたため息をついて彼はふ、と思いついたことを口にしていた。

「ひとつ聞きたい」
「なんだ」
「なぜ、俺なんだ」
「顔がいいからだ」
「・・・」
「そんな顔するな。これは死活問題だぞ。生まれてくる子供とて、見目麗しいほうがいいだろう」

な?と、同意を求めて笑うその女に、クロロはその真っ黒いガラスのような瞳をぱちくりさせた。

なんといったのだろう、この女は。
いやむしろ何をいっているんだろう、この女。

クロロの、普段は能面のように無表情なその顔が全力で疑問を訴えている。

いやまさかそんな・・・一回ぐらいでできるわけ・・・一回ですむのか?
そんな保障どこにあるんだ?
まさかこの女・・・まさか、そんな、まさか・・・。

しかし女はそれに答えることなく再度獰猛に笑って見せる。
クロロはこの日初めて、声にならない悲鳴を上げた。























なんて5年ぐらい前のことを思い出したのは、今この目の前にいる子供のせいだ。
クロロは目の前でジッと見上げてくる真っ黒い瞳の子供にめまいを覚えた。
似ている。あの女に。

「・・・で?」
「あのね、おかーさんからおてがみもらったの!」
「・・・」

おかーさん。
その言葉にいやな予感がしたクロロは、とっさに今もっている本をぽーいと後ろにほん投げて全力で耳をふさぎたい衝動に駆られたが、なんとなくプライドが許さなくてグッと我慢する。

「スーがよんでっておかーさんがいってたから、よむね!」

子供はニコニコ笑ってショルダーバックの中から曰く"お手紙"を取り出した。
縦約3センチ、横約15センチ程度の"お手紙"というよりメモに近い紙。だがしかしそれは確実にメモでも、ましてやお手紙でもなかった。
子供が読むために顔の目の前まで持ってきたその瞬間、"お手紙"の裏に印字された某牛丼屋のマークをクロロは見た。
明らかにレシートである。

「えーとね!"にんちしろ"だって!」



にんち・・・ニンチ、NINNTI、認知、か。



クロロは思わず瞼を下ろした。
心の中で「あー今日はもう閉店ですよー」なんてつぶやいて、ガラガラガラとシャッターを下ろす妄想もわすれない。
シャッターを閉じた瞬間に脳内会議をはじめてみるが、脳内クロロは全員が全員現実を受け入れようとせず挙句の果てに満場一致で「これはたちの悪い白昼夢だ」という結論に至る始末。
会議結果が出てしまったらそれを確認するしかないので、クロロは重いため息とともに、瞼を押し開けた。

目の前にあの女に似ている子供が一人。

クロロは全力で絶望した。


「えっと、あのね!ちょっとのあいだ、おせわになります!おとーさん!」


ニカッと笑う子供の口から八重歯がチラッとみえて、ああこの子も将来は母親のように獰猛な笑みになるに違いないと思う傍ら、クロロはもう死んでしまいたい衝動に駆られた。









<言い訳>
はい、ありがとうございました。
あとがきなんてたいそうなものはありません、これは、言い訳です。

こ、こんなはずじゃなかったんだ・・・本当は仲睦ましいルシルフル一家(父母娘)を書きたかったんだ・・・。

でも、そういえば女性のオリキャラとか転生とかトリップとかで"主最強しかも見た目カワイイ女の子"はよく見るけど"最強で女だけど見た目ワンピの○桃丸"とか"最強で女だけど見た目シルバ"とか"最強で女だけど見た目ビスけちゃま戦闘モード"とか"最強で女だけど見た目ウヴォー"ってないよなぁ~・・・なんて思っちゃったのが運のつきでした。
でもさすがに戦○丸はかわいそう(クロロが)だからシルバとビスケちゃま戦闘モードを足して2で割った感じでどうkごめん。

本当は某海賊王と女王様のハーレクイーンロマンス(苦笑)の女王様をトリップさせようと思って書いていたので、話の流れがそのようになっています。(たぶん、わかる人には最初の時点で「アッ」って思っていただけたのでは)
ただなんで彼女ではないかというと、彼女は海賊王とイチャイチャしてるのが一番いいとおもったので。

ちなみに、この作品のタイトル当初の予定では
『イケメンはコンドームを常備しろ。でないと後から痛い目をみる』
『クロロの受難』
『怪獣は大変なものを奪っていきました(クロロの貞操です)』
の、どれかにしようとおもってたんですが、続くかどうかも怪しいですし、かといって名無しはかわいそうなのでとりあえず(仮)ってことで。

さて、続くんでしょうかこれ。
むしろ続いていいのか・・・これ・・・。



<人物>

リオ=クレイヴ
二つ星ブラックリストハンター。
スーラの母親。
大柄。天上天下唯我独尊傍若無人。
笑みが獰猛。瞳の色が赤銅色。

スーラ=クレイブ
リオとクロロの娘。
悲しいことにリオと似ている。ただし瞳の色が黒い。
八重歯。天真爛漫。



[16220] 2話。 クロロ「今度から慈善事業の項目にストーカー相談室とか加えよう・・・」
Name: 藍燈◆04f20ceb ID:9070469b
Date: 2010/02/10 01:20

ピロンピロンピロンピロン。




聞きなれない通知音にクロロは首を傾げた。
時計は深夜2時を回ったところだ。
件の子供はとりあえず締め出すわけにも(けして、けっして締め出したのがリオ=クレイヴにバレてお仕置きという名目で色々されてまた黒の歴史が一ページ・・・とかなるのを恐れたわけではない)いかず、食事を与えて寝室のベッドに寝かせてある。
ふむ、とひとりごちてからクロロはソファの上で本体を震わせている携帯に視線を落とした。



ピロンピロンピロンピロン。



"非通知着信"という黄緑色の文字がディスプレイに表示されている。



ピロンピロンピロンピロン。



つっ・・・と、嫌な汗が彼の背中を流れた。
いや、まさか、そんなはずない。



ピロンピロンピロンピロン。



というか、何でこの番号がもれているのか。
シャルナークに頼んで通常の5倍ぐらいはプロテクトをかけているはずなのに。



ピロンピロンピロンピ・・・。



放置したために留守電に切り替わったのであろう携帯にホッと息をついて、視線を読んでいた本に戻した。
まったく持って心臓に悪い。クロロは苦く笑った。
世の中のいたずら電話におびえる女性の心理がちょっとわかったような気分だ。



ピロンピロンピロンピロン。



クロロは苦く笑ったまま、ピシリと固まった。



ピロンピロンピロンピロン。



世の中のいたずら電話におびえる女性の心理がちょっとわかったような気分どころではない。
現在進行形で世の中のいたずら電話におびえる女性の心理を満喫中だ。
嫌な満喫である。



ピロンピロンピロンピロン。



ゴクリ、とクロロは生唾を飲み込んだ。



ピロンピロンピロンピロン。



大体において、こういう電話は相場が決まっている。



ピロンピロンピロンピ・・・。



こういう電話は、どんなに無視しても、どんなに取ろうとしなくても。











ピロンピロンピロンピロン。









取るまで必ず鳴るのである。
クロロは本気で頭を抱えた。
抱えたがこのまま無視してもきっと出るまで鳴り続けるに違いない。
一瞬この携帯を粉砕することも考えたが、それでは団員のメモリもろとも消去してしまう。
ああ、何でバックアップをシャルナークが進めてくれたときに取らなかったんだろう、なんて後悔しても後の祭り。
クロロは意を決して携帯を摘み上げた。
指が震えているように見えるのは、きっとバイブレーションのせいだということにして、クロロはゆっくりと通話ボタンをおす。

『久しいなクロロ=ルシ』

ピッ!
ツーッツーッツーッ

脊髄反射だった。
あの少し低めの声が聞こえた瞬間、目の前が真っ白になって気がついたら電話を切っていた。
何だろう、なんていうんだっけこういうの・・・ああ、トラウマか。
クロロは若干、遠い目をした。



ピロンピロンピロンピロン。



しかし現実は無常である。
クロロは何だが視界が水の中にいるみたいに歪んでいる気がしたが、きっと気のせいだということにして、通話ボタンを押した。

『電波でも悪かったのか?』
「っ・・・ああ、そうみたい、だな!」
『・・・?風邪か?少し声がかすれてるぞ』
「気のせいだ。気に、するな」

クロロは天井を見上げた。
見上げないといろいろなものが目から出て行ってしまう気がした。
主に、男としてのプライドあたりが。

『すまないな。またちょっとコネを使って所在と電話番号を調べさせてもらった』
「・・・」
『・・・怒ってるか?』

当たり前である。

「無駄話はしたくない・・・用件は何だ」
『相変わらずツレないな・・・。まぁ、それもまたお前の魅力のうちではあるが』
「御託はいいといっている」
『本当にツレないなお前は。切なくなるよ』

などといいながらも電話越しでもその声が笑いを含んでいるのがわかる。
クロロは天井を見ながら歯を食いしばった。
イライラしてるのと、悔しいのとで胃と肺の中間辺りがチクチクと痛む。

『まあいい。スーラは、無事にたどり着いたか?』
「・・・ああ」
『そうか。今はどうしてる?』
「寝ている」
『・・・そう、か』

電話越しに伝わる安堵。あれ、とクロロは首をかしげた。
一瞬の違和感がクロロの全身を駆け巡るがしかし、その違和感の正体がわからない。
クロロは天井を見上げたまま眉間にしわを寄せた。

『・・・クロロ=ルシルフル』
「なんだ」
『折り入って頼みがある』
「断る」
『即答か。参ったな』
「・・・大方、スーラを預かれとか言い出す気だろう」
『・・・あたりだ』

双方でため息が漏れた。

「・・・なぜ、俺なんだ」

ポツリとつぶやかれた言葉は、5年ほど前のあのときの疑問と同じで。
しかし、返ってきた声は違う答えを出した。

『お前だからだ』
「・・・」
『・・・私はなクロロ。お前が思っている以上にお前を愛している。たぶんな』
「・・・意味わからん」
『本当に?』

その声は笑っていて、クロロはさらに眉間のしわを深くした。

『スーラは必ず迎えにいく。だからそれまで・・・頼む』

クロロは盛大なため息をついてから「わかった」と、低く地を這うような声でつぶやいた。
























パクノダは今回の"団長からの個人的呼び出し"について、よく事態が飲み込めていなかった。
幻影旅団が結成してから今日までで7年ほど経つが、基本的に旅団メンバーはバラバラに活動しているし、そもそも組織化はしているものの、トップがいわゆる放任主義であるために何事か有事があるときでも、原則的に"暇なやつはこい"という命令が下る。そんな中でおそらくは始めての、団長権限を使用した絶対命令での個人的呼び出しだった。
まったく、どんな厄介ごとに足を突っ込んだんだか知らないけれど・・・――と、パクノダは軽くため息をついて指定された町の、ごくごく普通のアパルトメントのチャイムを鳴らした。
ピンポーンと、涼やかとは若干いいがたい電子音がドア越しに聞こえ、続いてパタパタパタ、と小走りに走る足音。

と、ここでパクノダは違和感に気がついた。

あのクロロが果たして、パタパタと小走りに走るだろうか。
パクノダはそのさまを想像しようとしたが、どういうわけかモザイクがかかってしまう。これがいわゆる想像不可というやつだろうか、とまで考えたところで、ガチャコ、と内側から鍵の開く音がした。

「あいー!だれー?」

いや、あなたが誰よ・・・――という言葉を、パクノダは何とか飲み込んで、ニコッとなるべく人好きのする笑みを浮かべた。
住所は間違いなくここ。何よりも見知った気配がひとつ、部屋の奥にある。
と、いうことは、だ。
今回の個人的呼び出しは、この目の前の子供関連ということに必然とつながる。

「こんにちは、私はパクノダよ」
「こんにちは!スーラです!」

ニカッと笑う子供は無警戒。
ふむ、と彼女はひとつうなずいた。
これだけ無警戒であるならば記憶を探るのはたやすいだろう。
玄関先ではあるが、先に通してもらって接点を再度作るよりこのままほんの少しだけ情報を得たほうが自然だ。

「えらいわねぇ、ちゃんと挨拶できるのね」

笑顔のままパクノダはスーラと名乗った子供に手を伸ばし、頭をなでた。
しばしきょとん、と目を丸くした子供だがすぐに「ほめられた!」と笑う。
パクノダはスッと目を細めた。

「スーラ、あなたは何歳?」
「んっと、よんさい!」
「そうなの。お父さんとお母さんは、いまどうしてる?」
「えっとねー、おとーさんはいまごほんよんでてねー?おかーさんはねー」

その瞬間流れ込んできた記憶たちにパクノダは一瞬だけ目を見開いて、だがしかしすぐに「ああ、なるほど」と笑顔に戻った。
スーラはいまだに母親の話をしているが、パクノダにとってはそれはもう子供の記憶で確認したことなので右から左に流して、適当に相槌をうつ。

――・・・クロロ、あなたこれ、文字通り自分でまいた種じゃないの・・・。

一瞬このまま踵をかえそうかと、パクノダは本気で思った。






<言い訳>
意外と好評だったので、ちょっと罠かもしれないとビクビクしつつ2話目投稿です。
電話の話は一回没にしたんですけど、こっちのほうがクロロがかわいそいやなんでもない。脊髄反射で電話を切るクロロと、上を向いて歩こう状態のクロロがかけて満足はしている。うん。
一応WEBの年表とか見て時間系列の整理をしてるんですけど、若干誤差があります。気にしたら負けです(オィイイイ)
ちなみに計算するとスーラはクロロが17,8のときの子ですね。
あれ、あんまりびっくりするような年齢でもなかったな・・・。

話数がたまったら総題を『幸せ家族計画』にしようかなと思案中です。ネーミングセンス・・・。


<感想掲示板返信>
ポチ◆ca4238a0さま>>
アハハーデスヨネー。
あ、やっぱ斬新なんですか。新ジャンルってやつですねわかりm(ry
お褒めに預かり光栄ですっ(*`・ω・´*)-3ムッフー

ななし◆c843f86bさま>>
やっぱり新ジャンルを開拓してしまったようですね・・・。
ありがとうございます、生ぬるい目で見守っててくださいませです。

real◆7d1ed414さま>>
どんまいっていわれると逆に落ち込むことってありますよね。
だがそれがイイ。

CB◆8a58fa97さま>>
スーラちゃんのイメージはじつはよつばと!のよつばだったりします。
将来的にはビスケちゃま戦闘モードですけどね(結局・・・!)
2話目にして遠い目をしたクロロ爆誕。

ハシャ◆9b5e47d7さま>>
どっちにしろ彼のガラスのハートはブレイクですね(アッー)
"シャルナークに一目ぼれして追いかけまわす幼女"・・・だと・・・!?
<<質問その後>>
クロロ「・・・(ここはボケてカルピ○の原液を渡すところだろうか。いや、まて何故俺がこんなことで悩む必要が)・・・シャルに直接聞いて来い」
スーラ「もうきいたー。そしたらねー?おとーさんにいいたほうがはやいよっていわれた」
クロロ「・・・(やっぱりカ○ピスの原液を・・・)」
(そして後方では話の成り行きをニヤニヤ見ているリオとシャルが。)

通行人◆0e16e99cさま>>
楽しんでくれているようで何よりです。がんばります(`・ω・´)

通りがかり◆0390c55bさま>>
ご期待に添えているかどうかはわかりませんが、2話目です。

しえ◆a42c0386さま>>
あなたがサドkいえなんでもありません。
ごきたいに添えるようなクロロが生産できるようがんばります(えっ)

ニャン子吃驚平城京◆e4a4d4a0さま>>
ドンマイっていわれると逆に(ry)
生ぬるい目でみてやっててください。



[16220] 3話。 スーラ「おとーさーん!おきゃくさんきたー!」
Name: 藍燈◆04f20ceb ID:9070469b
Date: 2010/02/10 01:20
「・・・きてくれて助かったパクノダ実は」
「スーラのことでしょ? 自分で撒いた種なんだから仕方ないんじゃない?」

違う。断じてそれは違う。泣くぞこのやろう、と思ったクロロである。
彼にしてみればぶっちゃけ半強姦(あきらめた時点で半和姦だ)されてできた子供である。
黒歴史にもほどがあった。
と、いうか。

「仕事が早いな、もう見たのか」
「ええ、まあ、成り行きで。で、何が知りたいの、この子の」
「・・・いや、大体の事情はわかってる。昨日母親から連絡があった」
「・・・そう」

パクノダは半分あきらめたような、ともすれば「まったく仕方ないわね」なんて言葉が聞こえてくるようなため息をついた。

「面倒見るなら、手伝うわよ?」

クロロはほんの少しだけその真っ黒いガラスのような瞳を見開く。
まさしくそのことで彼女を呼び寄せたわけで、元来察しのいい彼女であるからまず問題なく了承してもらえるだろうとはクロロも思っていたが、こうもあっさりと了承されると逆に不気味であった。

「いやに、協力的だな?」
「そりゃぁね。男手ひとつで育てていくのなんて容易じゃないでしょう?この子、女の子だし」
「・・・?いや、まてパク。なんだその"男手ひとつで育てていく"って」
「え・・・?そのままの意味だけど・・・」

クロロとパクノダはお互いに視線をぶつけてから「あれ?」と首をかしげた。
何かおかしい。
根本的なところで食い違ってる気がする。
クロロはハッとして「まさか、な?」という若干の焦りとも恐怖ともつかない感情を乗せて、スーラから預かった手紙という名のレシートを取り出した。

「俺は、スーラからこの走り書きをもらった」
「・・・にんちしろ、ね」
「・・・ああ。それで"ちょっとの間、お世話になります"、だったか。スーラの口から聞いた」

ちょっとの間。
そう、ほんの一時のわずかな間、この子を自分の子供だと"認知"して世話をしろ、という意味だとクロロは思っていたのだ。
だがしかしパクノダの口ぶりは、まるで・・・――。
クロロはじっとパクノダの困惑に面揺れる淡い蜂蜜色の瞳を見つめた。
パクノダは一瞬キュッと唇をかみ締め口を開くが、その瞳に件の子供をちらりと映してからもう一度閉口し、頭を振った。
4歳といえど、記憶は残る。ゆえにこの子供の前ではいえない。
クロロは不意に「スーラ」と子供の名前を口にした。

「なぁに、おとーさん」
「奥の部屋にこの本をしまってきてくれないか?」
「ねるとこのよこでいい?」
「ああ」

スーラは「わかった!」と本を受け取ってニカッと笑いながら奥の寝室へ、パタパタパタと小走りに走っていく。
その背中を目線で追いながら、パクノダは口を開いた。

「あの子の母親、職業は?」
「ハンターだな。ブラックリストハンター」
「・・・かなり有名だったりする?」
「ああ。たぶんパクも知ってる。"返り血"リオ=クレイヴだ」
「・・・彼女が。なるほどね」

パクノダはしばし考えをめぐらせてから「これは私の憶測でもあるんだけど」と口火を切った。

「彼女、もう戻ってこないかもしれない」
「・・・なんだと」
「スーラが記憶している最後の母親の姿を見ると、そうとしか思えないのよ・・・見てみる?」

彼女の手のひらに具現化された一丁の銃をみて、クロロは静かにうなずいた。



















あめが、ふってる。
しとしと、しとしと。
さむくなくて、でもあったかくもない。
おかーさんは、あしたから”じっか”にかえるから、それのじゅんびをしてる。
”じっか”ってなんだろう。
でもスーがいっしょにいけないってことは”おしごと”なのかな。

『スー、ちょっとおいで』
『はぁい』

いいこのおへんじをして、おかーさんのすわってるよこに、ちょこんとすわる。

『スー・・・スーラ。お父さんに会いたくないか?』
『おとーさん?スーにおとーさんいるの?』
『ああ、いるよ。いま少し大人の事情で一緒に暮らしてないが、間違いなくスーのお父さんはいる』

おとなのじじょーってなんだろう。
でもスーにもおとーさんいたんだ!うれしい!うれしい!うれしいなぁ!
どんなひとだろう、おとーさん。やさしいのかな。おかーさんみたいに”つよい”のかな。

『スー、おとーさんにあいたい!』
『そうか。うん、そうだな・・・。途中まではお母さんが送ってあげるから、会いにいっておいで』
『うん!』

うれしくっておかーさんにとびついたら、びっくりするぐらいぎゅうぎゅうっって。
ちょっとくるしいかも、おかーさん。っていおうとおもってかおをあげたら、かおにあめがふってきた。

『おかーさん?』
『・・・ごめんな、スー』
『おかーさん、どーしたの?どこかいたいの?』

おかーさんのおっきなかおにてをのばして、あめをふいてあげた。
あったかいあめ。なんていうんだっけ?

『スー、私はお前をちゃんと育てられたんだろうか。まだまだいろいろなことを教えていないし、いろいろ伝えたいこともある・・・』
『スーは、おかーさんのことだいすきだよ?』
『・・・ありがとう。私も大好きだよ、スーラ』
『うん!スーとおかーさん”りょうおもい”だね!』

うれしくってわらったら、おかーさんがまたぎゅうぎゅうっって。
やっぱりちょっと、くるしいかもおかーさん。











おかーさんにだっこされて、きがついたらぜんぜんしらないおうちのまえだった。
またいつもの”まほー”をつかったのかなって、ちょっとどきどき。

『このアパートだな』
『おとーさんのおうち?』
『ああ。お前のお父さん、クロロ=ルシルフルのお家だ』
『どのおへや?』
『1番したの真ん中の部屋・・・だな』

おかーさんはうれしそうにわらって、ズボンのぽけっとからスーに”おてがみ”をくれた。

『じゃあ、お母さんはもういくから。お父さんにちゃんと"お世話になります"っていうんだぞ?』
『はぁい!いってらっしゃいおかーさん!』

ふりかえっててをふってくれたおかーさんのかおが・・・―――。
























「・・・冗談じゃない」

脳裏にうつるのは先ほど見た、子供の母親に関する最後の記憶。赤銅色の瞳、その奥がゆらゆらと暗い何かに揺れていた。
ガタン、と少しばかり大きな音を立てて椅子から立ち上がったクロロはそのまま居間まで歩き、ソファの上に無造作に放り投げてあった携帯を取った。

「クロロ?」
「シャルと会ってくる。スーラを頼めるか?」

じっと見つめてくる黒いガラスのような瞳は酷く澄んでいて、なのに奥は見えない。
"クロロ=ルシルフル"ではなく"幻影旅団の団長"の顔だ。
パクノダはちょっとため息をついてから「いってらっしゃい、団長」と肯定を口にした。

















冗談じゃない。冗談じゃない。冗談じゃないぞ!!!
実家!?実家だと!?
まさか俺に結婚でも申し込むつもりで居るのかあの女!!
それでまずは自分の両親に報告か!?冗談じゃないぞほんとに!!
それにあの目!!
あれ完全に捕食者の目じゃないかああああああ!!!!

クロロはシャルナークの元へ向かいながら、無表情に焦っていた。









<言い訳>
3話目、スーがおとーさんのところに預けられた理由です。
あれ?シリアス路線?と見せかけて、ちがうというでっていう。
あ、一応今の年代は1990年ということで話をかいてます。
だれも突っ込んでくれないのでとりあえず書いとく。

スーラの記憶の部分が読みづらいのは仕様です。
よみずれー。でも漢字使うとなんかちがう・・・よみずれー。とおもいつつ書いてました。スイマセン・・・。


<感想返信>
シン◆b717419さま>>
ありがとうございます。
なんとか3話目です。鈍筆でモウシワケナス・・・(´・ω・`)

い◆d4faa2bcさま>>
表情筋肉の発達に役立つSSが読めるのはここだけ!(キャッチフレーズ)

Cross◆334e8874さま>>
よくかんがえてみると強姦→デキチャッターという最低物ですたアレー?
そ、そんなつもりじゃなかtt・・(ry
ありがとうございます。ゆるゆるとガンバリマス。

スライムLv8◆93a18b0cさま>>
そんなこといわれたのもはじめてです(´ω`;)

real◆7d1ed414さま>>
パクノダの能力だとおそらくどういった経路で生まれたか、までわからないと(話されない限りは)おもうので(´・ω・`)タブンネ
ギャップどころの騒ぎじゃないですよ。
パクについでウボォーとか面倒見はよさそうです。情操教育はさておき。



[16220] 4話。 パクノダ「あんなに急いでいくなんて、よっぽど大切なのね・・・」
Name: 藍燈◆04f20ceb ID:9070469b
Date: 2010/02/11 03:56
「えぇー? "返り血"の居どころぉ?」

ものすごく嫌そうな顔をしたシャルナークである。これにはクロロのほうが面食らった。

「面倒なのか?」
「面倒じゃないけど・・・なんであんなリアルゴジラみたいなのの居どころ調べなきゃいけないのかと」
「・・・」

リアルゴジラとは、まさしくそのとおりだとクロロは感心した。
うなりながらもシャルナークは愛用のノートパソコンを立ち上げる。
デスクトップから電脳ページのショートカットキーをダブルクリックして、お気に入りの中から"狩人の酒場"をクリックしさらにそこから"LINK"で別のサイトへ飛んだ。

「・・・これは?」
「人探し専門サイト」

ふさげてるのかこのやろう、俺の生死がかかってるんだぞ人生の岐路的な意味で、とクロロは氷のような眼差しをシャルナークにぶつけたが、彼はその視線を受けながらも飄々と「って、いうのは表向きで」と笑った。
シャルナークは笑いながらTOPページの一番下に記載されている行の最後の文字をクリックする。
瞬間に画面が切り替わり、別の小型ウィンドウが開きパスワードを請求してきた。
彼はパスワードを迷いなく入力し新たなTOPページが現れたところでクロロを振り仰ぐ。

「有名人の動向チェックサイト、かな?わかりやすくいうと」

複数人の探査系能力者が管理人のこのサイトは常に有名人の動向をチェックできることで有名である。
もちろん狩人の酒場からしかリンクを張っていないので、まず通称検索では表のサイトすら引っかからない。
パスワードも請求制で、パスワード入手に約2億Jほどかかるという鬼畜仕様だ。
なによりもその更新速度が半端ない。ほぼ24時間年中無休でフル稼働状態のこのサイトでは有名人という有名人が今どこにいるかを閲覧できる。

「ただ、有名人っていっても、管理人の誰かが興味もってないと動向しらべてくれないから、まあ時々役立たずなんだけどさ」
「・・・」

管理人の誰かが興味を持って、個人の動向を追う。人はそれをストーカーと呼ぶんじゃないだろうか。
どうして世の中にはこう、ストーカーがいっぱい生息してるんだろう。全部消えてなくなればいいのに。
クロロはなんだかゲッソリした。

「・・・で、返り血の動向は載ってるのか」
「うんっと、ちょっとまって・・・か・・・か・・・かえり・・・あ、あった」

シンプルに表にまとめられた名前の欄から"返り血・リオ=クレイヴ"をクリックしてページを移動する。
ページには胆略化された地図と住所が記載されるが、地図は真緑。住所にはルクソ地方テニル山脈北北西中腹付近とあり、備考として昨日より駐留とあった。
ルクソ、と見た瞬間にシャルナークの若草色の瞳がキラリと鈍い光をともす。

「ルクソのテニル山脈って、眼球が世界七大美色指定されてる民族いるとこだよね」
「だったか。なんだシャル、そんなのほしいのか」
「・・・クロロは本とか書類とか紙ばっかりだけど、たまには別のにも興味示そーよ。世界七大美色の眼球っていったら1対いくらでうれるとおもってんのさ。しかも人体系で個体数少ないし絶対億越えだよ億越え!」
「・・・ふーん」

興味なさ気なクロロに対して「クーローロー」と食い下がるシャルナークを尻目に、彼は第38回脳内クロロ会議を始めようとしていた。議題は"如何にして返り血を引っ張り出しなおかつ親に結婚を認めさせないか"である。
場所がわかればあとは行動あるのみ、と先走る脳内クロロAを何とか制し会議の席につかせる。とりあえずの方針としてはこちらから出向いて何らかの方法で"返り血"を引っ張り出して説得。もし親に結婚するなんぞ言っているようであれば、あれは冗談だったと釈明するように、それも説得。戦闘はなるべく避けるのがベストだ。戦闘し長期戦になったら確実にこちらが不利。つかまったら喰われる。骨の髄までしゃぶられてきっと後戻りはできない。そしてその後に待っているのは人生の
墓場という名の軟禁生活である。そうに違いない。
なんとしても、それだけは、それだけは避けなければならなかった。
しかし何といって説得すべきなのか。どういったら理解してもらえるだろうか、あの脳みそ盛った野生動物に。
いや、むしろ理解してもらえるんだろうか。相手は野生動物だぞ。しかも盛ってる。
いって聞かせられる相手なら、あの黒歴史のときに何とかなったんじゃないのか。
・・・ああ、そうか。

「シャル、その民族は山脈全域が行動範囲か?」
「たぶんね。なにぶん閉鎖的な民族だから、あんまり情報ないんだよ」
「・・・世界七大美色の眼球、ほしいか?」
「ほしい!でも俺一人じゃちょっとキツイかなー」

シャルナークはニヤリ、とそのほんの少しだけ幼い顔立ちに悪を含んだ笑みを乗せた。

「じゃあ、返り血を引っ張り出すついでに仕事をしようか・・・山に居る人間全員、皆殺しだ」

そうだ。"返り血"がだめならその両親をどさくさにまぎれて殺ればいい。
その"返り血"も複数人の念能力者相手なら、殺れる可能性もある。

「オッケー団長!みんなにメールまわすね!いつもみたいに"暇なやつ集合"?」
「いや・・・そうだな。"暇で暴れたいやつ集合"にしとけ。テニル全域で狩るからな」

シャルナークの若草色の瞳がほんの少しだけ大きく見開かれて、次の瞬間にニカッと少年のような笑みを浮かべた。






















轟々と燃える家屋、いたるところから上がる怒号と悲鳴、普段の物静かな集落とは程遠い黄昏。
その様をまるでコメディ映画でも見ているような表情で、彼女はくつくつと喉を震わせていた。

「まったく、こうも予想通りに踊ってもらえると逆に恐ろしいな」

赤銅色の瞳が焼ける集落と燃える夕日を映してキラキラと輝き、その淡い栗色の癖毛が熱風でゆらゆらと揺らめいている。
彼女は髪を一撫でしてから、じっと目を凝らした。
逃げ惑う女子供と、敵を前に烈火のごとく向かっていく男衆、それを嘲笑いながらなぎ払っていく招かれざる客。
その渦中を悠然と、まるで並木道を散歩しているように歩く黒い髪の、愛しい気配の彼を見つけて、彼女は獰猛に笑った。

「"欲しいものは奪う"それがお前たちのルールだったな、クロロ=ルシルフル」


















「随分と派手なお出ましだな、クロロ」

赤銅色の瞳の女は、集落を焼いていた火がだいぶ鎮火してからその顔に獰猛な笑みを乗せて現れた。
女は夜闇にも美しい淡い栗色の癖毛を揺らし、悠然とクロロの目の前まで歩み寄る。
クロロは戦慄した。脳裏によみがえるのはあの日の記憶で、黒いコートと黒いパンツの下は全身が鳥肌状態である。
もしかしたら首筋の産毛すらスタンディングオベレーションだったかもしれない。

「団長、この女誰だ」

すでに戦闘態勢を取っている斜め後ろのノブナガをチラリと目線だけで見やってから、クロロは「"返り血"だ」とつぶやいた。
その異名に場に居合わせた団員は静かに戦闘体勢に入ったが女はニィッと口端を吊り上げて「まあ、まて」と喉の奥でくつくつと笑う。

「随分説明が短いなクロロ。私とお前の仲だろう?」
「黙れ」
「クク・・・いいのか?そんなツレない態度で」

女の煮え切らない態度に「どういう意味だ」とクロロが口にしようとしたところで、女はクロロに見せたことのない"余所行き"の笑顔をクロロの肩越しに居合わせた団員全員に向けた。

「幻影旅団の諸君、"夫がいつも世話をかけているな"」
「なっ!?」

今、この女なんと言っただろう。夫とか言わなかっただろうか。いや・・・いやいや、そんなことあるはずがない。幻聴に決まってる。きっと幻聴だ。そうだここ山の上のほうだからきっと空気がつまっちゃって変な風に聞こえたに違いない。
クロロは必死に"耳抜き"をした。

「"私は本名をリオ=クレイヴという。正式な挙式はあげていないが、私はクロロの妻だ。子供ももう4歳になる"」

あれ、まだ幻聴が聞こえる。耳抜きじゃ直らないのか。でもきっと幻聴だからしかたないよね、ということにしてクロロは居合わせた団員に視線を走らせた。
全員が全員ポカンと口をあけ、顔には「え、そうだったの?」と書いてある。
クロロは泣きたくなった。

「"・・・ただ、な。クルタというのは、私が思った以上にどうやら閉鎖的思考を持っていたらしい。外の男と交わりをもっただけで追われる身となってしまってな・・・先日とうとう、私のスーラにまで手を出してきた"」

女の瞳に暗い光がともり、その場にいた全員がその身を震わせた。
クロロは「ふざけるな!!よくそんな嘘をぽんぽんと!!」という万感の思いで震わせていた。だがしかし、クロロと女の距離があまりにも近すぎたために、クロロは口を開くことができない。
おそらく口を開いたら最後、この女の唇をもってして口を封じられる。そんなのいやだ。

「"今回の件に関して助力、感謝する。私は断ったんだが・・・そういえばクルタの瞳は高価だったから、一石二鳥とでも考えて追ってきたんだろう。"・・・なぁ、クロロ?」

獰猛に笑うその女は、確信犯だ。
ここでクロロが「そんなことはない。これは嘘だ」といったとしても、この女のことだ「何だ、照れてるのか?」とか何とかいって切り抜けるつもりに決まっている。
クロロは歯噛みしたが、そんな場合ではない、と一瞬のうちに脳内クロロ会議をはじめた。
議題はあの女のどの部分が真実でどの部分が嘘(おそらく大半が嘘だが、嘘にしては真実味がありすぎる気がする。ということは何割かが本当のことなのだろう。おそらくは彼女がクルタ族というのは真実である可能性が高い)なのかを見分けることではない。今現在のこの状況を、どうやって覆すか、だ。そのために必要なのは物事を客観的に見ていくこと。
脳内クロロ全員で、今起こっていることを客観的に見、そして今までの態度を振り返ってみる。
まずこの場にはいないが、一番最初に今回の件を知らせ、今はスーラを預けているパクノダ。
彼女はスーラの記憶をみて子供の母親がリオだということを団員の中でただ一人知っている。ただ、スーラがどういう経路で生まれてきたのかは知らないはずだ。(もとよりあんな黒歴史教えるつもりはないのだが)もし彼女がスーラの記憶をみてスーラ出生の経路を知れば「あなたのまいた種」なんて表現は使わない。
そして彼女はスーラの記憶でしかリオをしらない。簡単に言うと子供の感情フィルターのかかった"お母さんであるリオ=クレイヴ"しかしらないのである。そして何よりもあの母親に関する最後の記憶。
クロロからしてみれば捕食をしにいく猛獣のように映っていたが、もし固定概念のない者がみたらどうだろう。
驚いたことに"何をか決意し、決戦に赴く者"に見えなくもない。事実パクノダは「彼女、もう帰ってこないかもしれない」といっていたじゃないか。
と、いうことはパクノダはすでにリオに懐柔されてしまう側として認識したほうがいい。

クロロは目頭がツンと痛くなって、うつむいた。

うつむいたが脳内会議はまだ終わらない。
次に、リオの居場所を調べてもらったシャルナーク。
彼はどうやらリオの本来の姿(リアルゴジラ)を知っていたようだが、そのことに関して歓心はしたもののクロロは肯定も否定もしていない。いつものように沈黙で返してしまった。
これではクロロが彼女のことをどう思っているのか、いくら長年の付き合いがあるシャルナークといえど伝わっていないだろう。長年の付き合いがあるものは視線で会話できるなんて、嘘だ。そもそも視線すら合わせていなかったが。
そしてさらに追い討ちをかけるように、彼女を必死で追いかける様。
クロロからすれば人生的な生死を伴っていたための必死の足掻きだったのだが、シャルナークにはなぜリオを追っていたのか教えていない。と、いうか格好がつかなすぎて教えられなかった。
いつものように「"返り血"の居どころを知りたい」と一言言っただけだ。
ということは、だ。
チラリ、とクロロはシャルナークに視線を向けた。
シャルナークの顔に「あー、だから彼女を追ってたわけね。なるほど」とかいてある。話好きの彼のことだから、このことはすぐに仲間内に広がる。

クロロの涙腺が決壊した。

「クロロ・・・」

甘いつぶやきのあとで、昔いやというほど嗅いだアークロイヤルのバニラの匂いが鼻を掠めた。
頭ひとつ分でかい彼女の淡い栗色の癖毛がほほを掠める。

「言ったもの勝ちってやつだ、お前の負けだよ、クロロ=ルシルフル」

耳元で囁かれた甘いハスキーボイスは、盛大に笑っていた。









<言い訳>

リオWIN!(うわあ・・・)

※一番割を食ってるのは、何を隠そう一切登場しなかったクラピカである。


はい、ということでクルタ襲撃編~クロロ捕食される~終了です。
・・・いろんなところから石投げられそうで怖い、こわい(((´・ω・`)))ブルブル
えーと・・・。
一応補足として今回の襲撃に出向いたのは全員じゃないことを明記シマス。少なくともこのときヒソカとシズクは未入団なのでいません。(原作軸9月の時点で3年と2ヶ月前までは4番と8番は違う構成員)
あとパクはスーラとお留守番。ただしどこに行くのか聞いているので緋の目のことは知ってた感じ。そしてタイトル通り盛大な勘違いをしてる。
言いだしっぺのシャルと暴れたいノブナガ・ウボォー(でてきてないけど原作にて戦ってたような口ぶりの表記があったので)は確実に参加してます。後はご想像にお任せしますが、もうシャルがいた時点でアウトォオオオ(面白がっていなかった団員にまできっと話が行く)

あと、リアルゴジラのとこ。
リアルサイヤ人とか歩くバイオハザードとか候補があったんですが無難にゴジラにしました。・・・やばいかな。

でもまあ泣いちゃったクロロの耳元で甘く囁くリオがかけてよかった。うふふ。
(多分一枚絵にしたら少女マンガもびっくりな絵図らになる。ただし男と女の立場が逆転)



<感想返信>
tomato◆dabe444bさま>>
未経験でも経験豊富でもリアルゴジラには勝てないです。
クラピカ・・・彼が一番かわいそうかもしれないですね。憎しみで人が殺せたらっ
シリアルは牛乳大目でふわふわになったのが好きです(お前の好みは聞いてないですがそうですか)

real◆7d1ed414さま>>
どうやら言い渡されたようです。
H×Hの表記つけさせていただきます。ご指摘ありがとうございます。

和牛十兵衛◆697f3097さま>>
天罰!天誅!天罰!天誅!(ネタわからなかったらすいません)
近いどころじゃなくて引きずり込まれました。

にゃくや◆daf782a0さま>>
そういう予定だったんですけど、気がついたらただの怪獣になってました。
おかしいなぁ・・・。
クラブレシリーズは好きです。でも残念、私に金色狼さんは扱えないです・・・。
あ、やっぱりありますよね子育てもの!
よかったー。まったくの新ジャンルってわけじゃなくて。

XXX◆1bf57e2bさま>>
全力で把握しました。



[16220] 閑話。 スーラの半日+α【お食事中の方は注意】
Name: 藍燈◆04f20ceb ID:9070469b
Date: 2010/03/29 03:17
※SS詰め合わせ的な閑話です。
※2つ目がグロです。お食事中の方は飛ばしましょう。
※クロロは相変わらず。









1、おきた。おかーさんはもうおしごといっちゃったみたい。


"返り血"リオ=クレイヴの朝は早い。
日の出とともに起床し、トレーニングウェアに着替えて朝焼けの中をランニングに出かけ、そのまま仕事をはじめるためだ。
今日も彼女はその大柄な体に似合わず颯爽とした動きでその淡い栗色の癖毛を揺らし、薄紫色に白み始めた空を見上げながら出かけていった。
その背中を窓越しに見送ってから動き出すのが、パクノダの朝の日課である。
今日も彼女はだんだん小さくなっていく大柄の背中を「毎日毎日早いわよねぇ」としみじみ思いながら無言で見送って、少し寝癖のついてしまった淡い金色の髪を手櫛でとかした。
ぐっと伸びをするとゴキンッといやな音を立てて鎖骨がなる。もしかしなくても枕がやっぱり合わないのかな、と顔を顰めながら勝手知ったるクロロの家の冷蔵庫を開けた。

おもえば、奇妙な共同生活である。

ここは本拠地でも無ければ流星街でもない。
普通の町のごくごく普通のアパルトメントだ。
ただし、住んでいる人物が盗賊団員2名と裏社会でも表社会でもそっちの筋で有名なブラックリストハンター1名、そしてその娘1名。明らかに普通ではない。
もっともその肩書きをなくせば、男1名に対して女3名(内幼女1名を含む)というハーレム状態の生活なのだが、かわいそうなことにこの共同生活においてそういう状況はまったくといっていいほど無い。
(4人のうち誰が一番かわいそうであるかは押して図るべきである)
むしろ女3名中のブラックリストハンター1名を女王様にした方がハーレムっぽいかもしれない、とパクノダは妙なことを思いついて笑った。

「・・・うー、おはよーおねーちゃん」

どこか寝ぼけたような声にパクノダは振り返える。
まだ眠いのか両目を袖でこすりながら現れた子供の、淡い栗色の癖毛がぴょんぴょんと明後日の方向にはねていて、思わず笑みを深くした。

「おはようスー。ク・・・オトウサンは?」

あれが父親だということは彼女も重々承知なわけだが、しかして彼を"お父さん"と呼ぶのはなんとなく、なにかこう途轍もない違和感があるというか、受け入れられないというか・・・――パクノダは棒読みになってしまった"お父さん"に内心ため息
をついて、いい加減なれないとだめねぇ、なんて一人ごちた。
ちなみに、彼女がスーラから"お姉ちゃん"と呼ばれるようになったのにはちゃんとした訳がある。
件のクルタ族襲撃の際あずかったスーラに改めて自己紹介を試みたパクノダであったが、幼児の舌というのは恐ろしい構造になっているらしくパ行の発音が何ゆえかできなかった。
もしかしたらスーラ特有なのかもしれないが、とにもかくにも子供は"パクノダ"といえず"あくのだ"と変換を間違えればそれ名前じゃないよね?といわれかねない言葉を口にした。
何度いってきかせても"パクノダ"ではなく"あくのだ"、ちょっとがんばって"はくのだ"である。
パクノダは数秒思考をめぐらせたあと、キョトンとする子供に笑顔で「お姉ちゃんでいいわ」といった。
4歳からみたら20歳超えの彼女は、どちらかというともうちょっと年のいった呼び名に本来はなるのだろうが、そんなの断固として拒否である。ゆえの先手であった。
そしてクロロが無事にスーラの母親であるリオに"抱えられて帰ってきた"ころには、その呼び名が定着していたのである。
その呼び名を聞いたクロロが無表情に「こんなでかい子供を持った覚えはない」と皮肉ったが、パクノダは笑顔でスルーという自前スキルを発動して事なきを得た。

「んーっと、まだねてた」
「そう・・・」

またあの悪い癖がでたわね、とパクノダはほんの少し眉を吊り上げた。
クロロは放って置くと夕方まで寝ていることが多々ある。
いったいいつ就寝するのかはしらないが、睡眠時間の最高記録は16時間らしい。
あきれた話である。

「じゃあ、そうね、スーラ。もうすぐご飯ができるよって、起こしてきてくれる?」
「はぁい!」

ニカッと笑う愛らしい子供は元気いっぱいに彼の寝室へときびすを返し、数秒後「おっとーさぁーーーーん!!」という呼び声というかほぼ叫び声な子供の声と、ドスンッ!!というものすごく重たいものが落ちる音と「うぐっ!!」という非常に苦しそうな男のうめき声がパクノダの耳に届いた。

「・・・あれね、これがきっと」


――・・・平和ってやつなのねぇ。


ちなみにこの家のツッコミ役は、常時不在である。


















2、ごはんのあとはおとーさんとおさんぽ。きょうはことりさんをみつけたよ。


スーラの精孔は、開きかけていた。
親の家業が家業であるため、常日頃からオーラに当たっているのが原因だ。
何よりも最近では両親にとどまらず、父親の仕事仲間の出入りもあるためオーラに当たる頻度は格段に上がっていた。
しかしスーラは未だ4歳。念を習得するにはあまりにも早すぎる。
それよりなにより体が出来上がっていないということもあり、下手な"修行"は行えない。

・・・はずなんだが。

クロロは目の前で小さなスコップ片手にザックザクとアスファルトを掘っている子供を見つめながら、ふっと遠い目をして脳内クロロ会議を急遽開催した。

いったい誰がスーラの精孔あけちゃったんだ。
しかも四大行すっとばして"周"とかしてるし。
どういうことなの。
どこのどいつだ。いや、大体想像はできる。こういういじると面白くなりそうなことに関して惜しみない努力を払うのは暇をもてあましている腹黒童顔筋肉野郎、もしくは実は結構小さい子供が好きな戦闘狂、もしくは悪乗りしたちょび髭侍。この3人のうちのだれかにきまってる。ていうか、何で今まで気がつかなかったんだ。
いや、開きそうだなぁぐらいな事はわかってた。わかっていたが、そこまで切欠していたわけではなかったし・・・言い訳がましいな我ながら。

無防備に背中を向けている子供は何が楽しいのか、フンフンと鼻歌を歌っている。
なぜかため息が口の端から漏れてしまって、クロロは目頭を押さえたい衝動に駆られた。
駆られたが今は両手がふさがっている。
クロロは両手を、ちょうど朝顔を洗うときのようにお椀型にして"ソレ"をもっていた。

「・・・」

彼は両手の中のものを再認識してしまって、スッと瞼を下ろす。
心の中で「あー今日はもう閉店ですよー」なんてつぶやいて、ガラガラガラとシャッターを下ろす妄想もわすれない。
あれ、なんかデジャヴ。

「おとーさーん、こんぐらいでいいかなー"おはか"」

くるりと振り返った淡い栗色の癖毛の子供は、その真っ黒な瞳をキラキラ輝かせながらアスファルトをくりぬいて作った直径15cm程度の"お墓"を見せた。

そう、子供は"お墓"を作っている。

誰のお墓かというと、もちろん人間ではなくて散歩という名のトレーニング途中で見つけた小鳥の死骸のものだ。
何かの死骸を見つけて、お墓を作ってあげる子供。
ありがちではあるが、なかなかに道徳的な行為であるように思うだろう。
だが実際はどうだ。
クロロは意を決して、心のシャッターと共に瞼をあげた。

両手の上に乗せられた、小さな死骸。

お墓を掘るからと渡されてしまった、小鳥の死骸。
死んでからだいぶ時間がたってしまったのか、うじゃうじゃと黄色っぽいような白っぽいようなうぞうぞ動いている2mmぐらいの芋虫が湧いている。
よくこんなもの見つけてきたな、というぐらいうじゃうじゃと湧いている。
湧いているだけでは飽き足らず、手のひらにそれが零れ落ちた。
ボロリ、ボロボロ。パラパラパラと。

はっきりいって気持ち悪い。

どういう経路でこうなったのかはわからないが、内蔵から突き破ったとしか思えない具合に引き裂かれた腹から、まるで人形の腹を破ったときに出る綿のようにそれがうじゃうじゃと犇めき合っている。そしてそれが零れ落ちる。
クロロの手のひらに。

生理的に、とてつもなく、気持ち悪い。

死体には慣れているが、殺すことに慣れてしまっているだけで、こんな時間のたった死体(小鳥だが)を見ることは先ず無い。
ああ、この黄色っぽいような白っぽいようなうぞうぞ動いている2mmぐらいの芋虫っぽい何かがいわゆる"蛆"というものなのかと思いながらクロロは直立不動で、もうほとんど硬直しながら「ああ、いいんじゃないか」とつぶやいた。
















3、おさんぽからかえったら、おひるごはんをたべて、あそびにきたしゃーくんとおひるねしたよ。


うららかな午後の日差しが居間に満ちていた。
ふわりとゆれる白乳色のレースカーテンがいっそう眠気を誘う。まさしく小春日和で、お昼寝日和であった。

「・・・ねぇ、クロロ」
「なんだ」

クロロは下手な辞書よりも厚い本にじっと視線を落としたまま、どこか暗い声を孕んだパクノダに答えた。
彼女は彼の全く聞く気のない姿勢にかまわず、言葉をつむぐ。

「シャル、仕事の話しにきたんじゃなかった?」
「・・・しらん」

彼と彼女のため息は、どこぞの海峡より深かった。

















4、おゆうはんのまえに、おとーさんといっしょにおふろ。しゃんぷーでしゃぼんだまをつくってもらったよ。(クロロ視点)


子供と風呂に入ると、俺は必ず注意していることがある。
髪の洗い方だ。

「何故両手を使わない」
「えー?」

子供は片手でものすごくテキトーに髪を洗う。
両手でしっかり、泡が床に落ちるまで洗うようにしている俺からすれば、言語道断だ。

「両手でやれ、両手で」
「えぇー・・・だっておとーさん、おかーさんいつもかたてだもん」
「・・・それはお母さんの悪いところだから、真似しなくていい」
「むう・・・」
「ほら、両手で洗え」
「・・・はぁい」

イイコのお返事を返した子供は一応は両手で洗い始める。
だが10秒も経たないうちに「洗ったよ、流していいー?」とそのまだ肩までしかない栗色の髪を俺に差し出してきた。
ため息をついたのは致し方ないことだと思う。

「まだだめだ」
「ええー、あらったよ、あわあわだよ?」
「まだ耳の後ろもうなじも額の辺も残ってるだろ」
「むむ・・・」

子供は観念したように耳の後ろとうなじと額との境目を何往復かして、もう一度「あらったー」とその泡だらけの頭を差し出してきた。
今度は合格である。

「よし、じゃあ流すから目と口閉じとけよ」
「はぁい」
「言った先から口を開けるな」

因みに、脱衣所で「ちょ、クロロがっクロロがっお父さんっし、お父さんしてっるっ」と息も絶え絶えな笑い声が聞こえてきた
のだが、それは聞かないことにした。


















5、某所にてシャルナークのマシンガントーク炸裂


やっほ!ひっさしぶりー!元気だったー?
・・・え、なにその幽霊でも見たよーな顔。・・・は?え、なにそれ。
なんで俺死んだことになってんの?
え?ノブナガ・・・?あー・・・ごめんごめん、それガセだよガセ。
あいつまだあのこと根にもってんだ・・・やだねーネチっこ。
・・・と。あー、うん、まあそんなわせでこのとーり。ちょーピンピンしてるって!
まーじゃー、えーっと。ジントニックとりあえずお願い!
いやいや、それにしてもほんっと久しぶりかも。
え?今まで?あー、最近はパドキア中心かな?
でもそろそろ移動しようって考えてんの。ほら、えっと、なんだっけ。あの暗殺一家。
ゾ・・・ゾ・・・あ、そうそれ、ゾルディック!
そろそろ目ーつけられそーだからさぁ。・・・え?あー、いや。ほらお膝元でしょ?
なんかねー、こー、俺らみたいのがちょろちょろしてると邪魔っぽくてさ。
一回ちょろっと警告?みたいなの?うけちゃって。いやー、あの時はひやひやしたけど。
まーでもアレだね。基本的にあそこん家は依頼がない限りは大丈夫みたいだし、この前の警告は親切心からみたいだし。
あー、なんかね、同じぐらいの子供?だっけ?いるみたいでさー。
え?5人もいるの、息子。えーなにそれちょー大家族じゃん。
あー、そうそう家族といえばさ。ププ・・・聞いて驚けウチの団長に奥さんができちゃったんだよ!
しかもただの奥さんじゃなくて・・・って、え、知ってんの?
えー。なーんだ。誰情報?
・・・本人!?
え、どっち・・・返り血!?えー・・・あの人もここ知ってんの?
ここって意外ともしかして有名だったり・・・な、わけないか。
あはは、ですよねー。
えー、でも以外ー。っていうか、そうなるとあの人と俺のエンカウント率が低すぎて逆に笑えるんだけど。
あー、まあ確かにそうそう頻繁にきてるわけじゃないけどね。
それもそーかー。
あー・・・でさ。俺が今日ここに来た理由ね。
さっきパドキアから移るっていったでしょ?
んで、移る前にちょっとでっかいのを盗ろうって話になっててさ。
んー・・・そーだな。規模的には過去最大、かも。
なんたってはじめての"団員全員強制参加"だからね。
うん。はじめて。
この前のクルタ族ん時だって、結局全員あつまんなかったもん・・・って、あ、緋の目どう?いくつか売れた?
え、マジ?やった!んじゃいつものよーに、いつもんトコに入れといてね!
やっぱ仕事速いよマジで。だってここがダントツだもん。やったねー。俺一人もーけ!
あー・・・ゴメン、話戻すね。
んでさ、ちょろっと足りない情報がほしいんだけど・・・にーごーでどう?
・・・。シッビアー・・・。
いや、うん、わーかってるって。いやでも・・・じゃあ・・・さんろく・・・うう・・・よん・・・えー?
・・・いくらだったらおーけー?
・・・。
え、マジ・・・?
ええええええ、ちょっと、それは、キッツイかもよ?俺団長に怒られちゃうかもよ・・・?
せめて、よんはちとかにしない?ってか、お願いだからそれ以上はやめて・・・盗品いくつか俺の取り分でいいなら流すから。
・・・。
・・・おーけー、よかった。うん、じゃあそういうことで交渉成立ね!
一応期限は6月末日で。一応7月に動くつもりだから。
詳しいことは・・・うーん、そうだな。明日団長と詳しい段取り検討する予定だから、その後またくるよ。
っと、そーと決まれば、ごちそーさま。
お代ここでいい?
あ、ううん、代行はいいよー今日俺歩き。うん!
じゃーね、またー!








<言い訳>
お久しゅうございます、藍燈です。
なんとかはわすれたころにy(ry
はい、そんなわけで今回はss詰め合わせしてみました。
いや、ていうか、ごめんなさいちょっとスランプがずっと続いていまして。
書き方が・・・が・・・が・・・。
ちょっと模索中であります・・・。読みづらかったら大変申し訳ない・・・。

1-4はスーラの半日と称した日常編です。
2の話、実は実体験です・・・。幼稚園児にアレを渡されまして・・・ちょっとトラウマです・・・子供って恐ろしい。
4の話もちょっと実体験から(笑)普段お父さんしてない人がお父さんすると面白いです。
で、本当は4の後に仕事終わってちょっと興奮してるリオが帰宅後スーラに絵本を読んでいたクロロに直行してパクノダがとめるまもなくアッーな展開になるわけですが、誰得なので割愛。(アッ

+αの5はシャルのマシンガントーク。
某情報売買を生業にしている裏っかわのお店(いろいろ書きたいことはあるんですが、それはまたこんど)にて。まあ3でシャルが家に来た理由と、次回への伏線とでも思っていただければ・3・



<感想掲示板返信>お、遅くなってごめんね、ごめんね・・・。

和牛十兵衛◆697f3097さま>>
クラピカまだ一回も登場してないのにね・・・かわいそうな子(うわ
クロロの辞書に明日なんて言葉はありません。

シン◆b717419cさま>>
囃し立てて墓穴掘る的な意味でシャル+ノブナガ+ウボォーはガチ(アッ
神出鬼没どころか、いっしょにすんでいるようです・・・。

社怪人◆dc6ca205さま>>
語彙が、語彙が足りませんね・・・。OTZ
そして作品情報りがとうございましたっ!!おもしろかったー【`・w・´】

EL◆e44cc91dさま>>
ジャスミンジャナイヨ、リオダヨ

窓◆5da2198bさま>>
ら、らめえええ

real◆7d1ed414さま>>
第2子は男の子希望ですが、さてさて・・・。(ぶっちゃけスーラで手一杯です私が^p^)
ク、クールでかっこいい、クロ、ロ、は、・・・次回にご期待くださ、い・・・(ガクブル)

XXX◆1bf57e2bさま>>
スーラ混血ですからねー・w・`

糸巻き蜥蜴◆0800888aさま>>
いや、私もこんなことになるなんて思っても見ませんで・・・。まさしくタイトルどおりなんです。

大熊猫目々◆fe5b8ba7さま>>
今はまだかわいいですよ!なんたって4歳ですから!今はね!(アッー

しえ◆a42c0386さま>>
クラピカはほんとにね、もうね・・・。
涙目クロロはここにおいてレアではないですよ?(うわ

ココ◆309eabfaさま>>
ところがどっこいただのゴジラです。
残念ながら某女王様ではないのですよ・3・

ニッコウ◆0809c60aさま>>
スーラはすくすくと、おかしい具合に育っているようです。

凡士◆7ccb0eeaさま>>
人生あきらめてることだけは確かです(うわあ


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