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[28166] テスト
Name: has◆25fae20a ID:7ecfff6e
Date: 2011/10/11 16:29
【前書き】
 この作品は、作者の都合のため不定期更新になっております。
 18禁ものの練習として中編に仕上げることを目標に暇をみつけて執筆していきたいと思います。
 厳しいご意見をいただければたいへん助かりますのでよろしくお願い致します。








 鏡の中から出てきたのは、セリア・フォー・ライドセンス――クロードのクラスメイトだった。
 とはいうものの、その瞳には怒りをはらんだ軽蔑を宿している。クロードには友好的感情を抱いてはいなかった。最高級のドールを思わせる美しくも小さい容姿からの睨みには切れ味のいいナイフのような凄みがある。

「無事、繋がったみたいだね」
「いっそどこか遠くの国に繋がればよかったのに」
「そういう事故があったら、マジックアイテムを用意した僕の失態になるので『契約』を守れなくなっても仕方ない――そういうことになるから?」

 セリアは言うまでもないでしょと視線のみで答えたようだった。
 もしもそんなことになっていたらクロードは一方的に大損しているところだが、あいにくと、〔ゲート〕の魔法具作成にとちるほどの未熟者ではなかった。材料が貴重かつ高価なもののために失敗できないとかではなく、人が、それも彼女と自分が使うものなのに事故の余地を残すなんていうことはありえなかった。
 これで、クロードとセリアの部屋は繋がったことになる。

「『契約』は守るわ――どうすればいいの?」
「初日から、無茶なことを言うつもりはないよ」

 あのセリアが……≪ラザティートの人形姫≫と呼ばれる美少女が自分の指示を待っている。
 クロードの肩にも届かない、脇の下と頭のてっぺんがようやく並ぶくらいの小さなクールビューティが。
 クロードにとってはいまさらだが夢みたいな話だった。
 学園に入ったその日から一目惚れしていた相手を手に入れたのだ。これまでは直視することすらできなかった、彼女の背丈には似つかわしくない豊かなふくらみをこれから揉みまくることができる。油断するとすぐに妄想の世界に飛び立ってしまいそうだが、今、彼女が目の前にいるというのがクロードの現実であることに間違いは無かった。

 クロードは、軽くお茶でもしながら話をするつもりだった。
 だが、〔ギアス〕に縛られているセリアが誰にも邪魔されない自分のテリトリーにいる――そう考えたらそれどころではなかった。
 動悸がバクバクとうるさく、視界もなんだがいつもとは違っているようだった。

 ふらふらとセリアに引き寄せられる。
 そうすると、まるで名工によってカットされた宝石のように美しいブルーの双眸に一瞬、怯み、怯えが浮かんだようだった。
 けれど、すぐにきっとした負けん気の強い視線を取り戻した。
 この意思の強さもまたセリアの魅力の一つだった。
 
「髪、触ってもいい?」
「好きにしたら」
「触るから。僕は、君の髪を触ってみたい」

 睨まれているのは悲しかったけどどうでもいいことではあった。
 ずっと憧れつづけてきたセリアがいま手の届くところにいるのだ。その、現実味が薄くなるほどの容姿を目にしているだけで息が荒くなる。
 せめてもの抵抗なのか、ぷいっと顔をそむけたセリアを真正面から優しく抱きしめる。
 腰に届くまで伸ばしている麗しの金髪に指を通していく。
 さらさらとしたシルクの手触り。同時に立ち上ってくる花のような香りがどこまでもリアルを感じさせてくれた。

 クロードは手だけを動かしながらじっとセリアを味わった。
 待ち焦がれていた瞬間だった。

(小さい。そして、大きい……)

 クロードは自分のお腹にあたっている柔らかさを堪能していた。セリアの着用している学園の制服はあまり胸を目立たないようにしたデザインになっているが、こう密着していると、そのボリュームは直に伝わってくる。彼女のそこだけがぼよんと飛び出ているバストは男子生徒の噂の的になっていた。いったいどれほどの欲望をこれまで向けられてきたのだろうか。ガン見することはセリアの雰囲気的に難しいが、夢の世界では、幾度となく白い液体に汚されてきただろうオッパイの感触を味わっている。セリア・フォー・ライドセンスのすべてをクロード・アス・ログフィートは握っているという証明だった。

 このうえない優越感が呼び水になったのかこれまでのことが思い出してしまった。
 セリアの前だと自制しようとしているのに頬を伝っていくものがある。

「どうして、あなたが泣くのよ……」
「――高かった。高かったんだ。ほんとうに高くて、何度、諦めようかと思ったかわからないよ。マジックアイテムを作っても作っても目標金額には届かない。これまでにあるものはダメで。これまでにない、それでいて売れる、そういうものをいつも探していた。素材を探すのにありとあらゆるコネを使って、どうにもならないときは自分で獲りにいった。死にかけたこともあったよ」

 セリアは何かを言おうとして、止めた。

「こんなに徹夜なんかしなくたって、普通のペースで卒業まで制作していったらたいていの家と婚姻できるだけの資金は揃う。美人が欲しいのなら一流の娼婦を身請けすることだってできる。女が欲しいだけならそうすることだってできた。そうしようかと思った。けど、諦められなかった。君との約束を――君との契約を諦めことなんてできなかった。君が、どうしても欲しかった……」
「顔に、涙かかっているわ」
「ごめんね。ごめん……契約通りにセリアを僕のものにする」

 セリアを抱きしめる腕に力がこもっていった。
 背と尻に食い込んでいく指を彼女はどういう気持ちで受け入れたのだろうか。
 これまでに男性と付き合ったという噂を聞いたことのないセリアのことだ。クロードに抱きしめられるなど苦痛なのだろう。さらに、契約にはさらに進んだことも受け入れるという内容になっているのだ。嫌悪感が湧きおこってしかたないだろう。クロードはセリアに愛されていないことを知りつつも、これまでの苦労を思えば、ここで堪えることなどできるはずなかった。

 せめて、その苦痛を感じなくてすむ麻酔薬となることを祈って、クロードはセリアの耳元にささやく。

「好きだよ、セリア――――愛してる」
「……なんなのよ、あなたは」

 ぎゅっと抱きしめている腕の中、セリアが身じろぎしたのを触覚と嗅覚でクロードは知った。
 ほんのちょっと彼女が動くたびに甘い女の子の香りが漂うのだ。
 せめてもの抵抗なのだろうか? ぐりぐりと、彼女の拳がクロードの脇腹を刺激する。
 けど、構わなかった。クロードにとってはセリアのなすことすべてが愛しかった。苦痛でさえ彼女が幻じゃない証明となって望ましい。

「もう……なんだというのよ」

 ややしてセリアはあきらめたのか、クロードの抱擁にその身を預けたまま満足するのを待つことにした。
 もっと無茶な命令をされることを覚悟してきたセリアにとって、まだマシな状況だったからだ。
 あえて彼女のほうからステップアップの方向に誘導することはない。
 けっして久しぶりの他人の体温をそのまま感じていたかったわけではないのだ。

 部屋の中、時計の針だけが動いていた。




[28166] <隠れ家>
Name: has◆25fae20a ID:7ecfff6e
Date: 2011/06/05 20:30


 クロードは魔法で濡らしたタオルで目元を冷やしていた。

 セリア・フォー・ライドセンスは、クロードと同じくランドセル学園の魔法具科の生徒だった。元々のセリアは別のクラスに所属していたのだが、一年半前に学科を移してきてから2人はクラスメイトということになった。しかし、クロードはその前から――入学式の日から万人の目を惹きつけるドールのごとき容姿を知り、片思いしていたのだった。
 当然のようにライバルは多い。
 あっというまにセリアは有名人となり、学年に関係なく多くの男子生徒から告白されていた。
 日を浴びたことはないのかというほどの白い肌に極上の金髪。麗しの双眸。たとえ、美人に慣れている貴族といえども、神がかってる美貌と子悪魔じみたスタイルには目がいってしまう。その美を称えるのはごく自然の流れだった。学園には美人を見かけたらすぐさま口説く貴族のぼんくら息子が揃っているのだ。セリアにお声がかかることになるのは決まりきったことである。
 が……彼女はそのすべてを容赦なく振っていった。

 思えば、そのことがクロードとセリアの間に交わされた密約に繋がったのだろう――






 クロードとセリアは亜空間に移動していた。

 絶対に第三者にバレることはない移動手段によってこの部屋にきているものの、だからといって、これからすることが第三者に知られないとは限らない。クロードの部屋は、学園から借りているもので、部屋を片付けにくる使用人たちも学園に所属しているものだ。窃盗などの犯罪行為はしないように〔ギアス〕をほどこされているが、それは仕事中に見聞きしたことのすべてを口止めするほどの強制力は持っていない。内容によっては使用人同士の噂話にあげられることもある。
 これは、かつて噂をすることを禁じていたら生徒たちの生活がとんでもなく乱れたことに由来している。
 例えばだが、部屋を汚くしていたらあの人は片づけのできない人だと噂されるとする。そうしたらとくに女性は嫌だから部屋を片付けられるようになる。こういう自制作用がありとあらゆる面で働くようになるのでそういうことになっているのだ。もっとも、使用人たちも心得ているもので、名門の家が傾くようなスキャンダルは口が裂けても外部の人間には話そうとはしない。上司に報告するだけだ。しかし、誰と誰は付き合っているのだという話はかっこうの話題となっているのだった。
 室内に留まっていれば、なにかしらの痕跡は残ってしまうものだ。
 それを一流の使用人たちは見逃すことはない。

 なので、2人はあれから一部屋ついている絨毯型のマジックアイテムを稼働させ、そちらに移っていたのだった。
 模様の中に織り込まれている魔法陣によって、特定の亜空間に接続する魔法具――空間に干渉するには貴重な素材を必要とするためあまり数があるものではない。
 転移はすぐに終わる。学園の寮とは異なっていて、貴族の生徒たちが自分たちの屋敷に持っている自室くらいの広さはある立派な室内だった。亜空間を備え付けた魔法具などを必要とするのは貴族もしくは大商人に決まっているので、基本的にこのタイプのマジックアイテムはこのくらいの規模となっている。ランプや空調関係、水回りなどはすべて魔法具となっているために購入しようと思ったら小さい屋敷を買える金額になる高級品だ。
 クロードのは祖父から受け継いだもののために最新型ではないが、使用に支障はない。

「ここでマジックアイテムを作っていたのね」

 セリアはあたりを見回すとどこか感慨深げにつぶやいた。
 クロードに訪ねたのではない、自分自身になにかを確かめるようなつぶやきだった。

 亜空間の中には、ぎっしりと詰まっている本棚や薬品棚に数種類のインゴット、いくつもの工具や機械が置かれていた。セリアの知識ではまだ理解できないとわかってしまう難解なタイトルの専門書に、クロードとの差を悟ってしまったのだろう。セリアの目つきが険しくなってしまった。そして、ならやら雑に詰まれている一角には疑問を顔に出し、ぴかぴかのベッドには溜め息をついた。
 クロードは寝るとき寮のほうの部屋に戻っていたはずなので、このベッドはある意味セリア用ということなのだった。
 このベッドを置くスペースをつくるためにどかされたのが雑に詰まれた器具たちだったのだろう。
 想像できてしまうためにセリアの気持ちは滅入るのだった。

「『契約』は契約よね――」
「うん。僕のほうの支払いは終わっているんだ。今度は君の番だよ」
「わかっているわ。〔ギアス〕の内容に違反するつもりはないわよ」

 あくまでこれは契約によるものだと再確認するとやはりクロードには落ち込むものがあった。
 契約によるものとはいえ、実質、セリアのために貢いだことになる金額というのはそこらの貴族では簡単に支払えない桁になる。
 ただセリアを妻にするだけならばセリアの父親に直接話を持ちかけたほうが安く済んだことだろう。
 彼は、家族愛を知らないわけではないが、大商人としては普通の感覚を持っている人間なのだから金と家柄の両方から攻めれば婚姻関係はすぐ結べたはずだ。
 そして、そうなったのならばセリアは父親に逆らおうとはせずに素直に嫁いでくれたことだろう。

 そうしなかったのは上辺だけの関係にクロードは満足できなかったからだ。
 跡継ぎとして一子二子をもうけたあとには間男に奪われるような、貴族社会ではよくある仮面夫婦ではなく、いつまでもセリアを独占していたかったからだ。だからセリアが困っているときを見逃すことなく話を持ちかけ、賭けに等しい取引を認めさせ、〔ギアス〕によって魂を縛った。たとえそのギアスに『クロード・アス・ログフィートを愛すること』という一文がなくとも、契約の範囲内においてはセリアに拒絶不可能の命令をできるのならば、財も労も惜しくはなかった。

「誰にも言ってないでしょうね」
「言わないよ。絶対に。ライドセンス家の娘がこんなことになっているなんて醜聞、バラしたら契約違反じゃないか」
「……ならいいのよ」

 ライドセンス家に迷惑をかけないこと、生死に関わらないこと、などの条件は〔ギアス〕に含まれている。人前ではあくまで婚約者程度に振る舞い、やがて夫婦になったあとも評判を落とさないようにしなければならなく、あまりに違反を重ねるようであれば契約は解除されてしまう。判断するのは契約の精霊のためどこまでが許されているのかは不明だが、それでも奴隷にしていることが知れ渡ってしまったらアウトだろう。彼女はきっとどこか遠くにいってしまう。
 クロードにはセリアとのことを見せびらかしたい気持ちはあったもののそのことを考えたら、失う危険性をふまえれば、それはありえないことだった。

 二人は黙っていた。
 互いの様子をじっと伺っているのはこれからのペースをどちらが掴むのかという勝負だった。
 セリアは絶対服従しなければならないけどあくまで軽い内容にしておきたい。
 クロードはできるだけ嫌われないようにと思いつつ、それでも、自分の欲望をぶつけたい。
 違反されないかぎりは永遠に続く〔ギアス〕ではあるものの人間関係というのはそれとは別にある。
 それに、命令できるのはあくまで行動のみ。
 惚れろという命じることに意味はなく、あくまで惚れているかのように演じろと命じるのが精一杯の効果しかないのだ。
 奴隷のセリアの立場は低いが、ここまできたら心まで手に入れたいと望んでいるクロード相手ならばやりようによっては逆転はありえる。
 いわゆる『惚れたほうが負け』というのが彼女の唯一の武器だった。
 もっともその武器を器用に振るえるような性格だったら別の未来はあったのだろうが。

「セリアは、今日、どういったことをされると覚悟してきたの? 教えて」

 先に仕掛けたのはクロードのほうだった。
 正直、このけしからん巨乳ロリをいますぐにでも押し倒したかった。
 けれど、これからのご主人様としての威厳を考えたのならば暴走するわけにはいかなかった。
 ……さきほど泣きまくったあとなのでさほど意味ない計画ではあったのだが。
 クロードにはせめてセリアのほうからそういうことを言わせたいという目算があった。
 けっこう切羽詰まっているのだった。
 
「あなたに仕えることになることは覚悟してきているわよ」
「僕の気持ちは前々から伝えてあるよね。それに、処女であることを確かめ、約束を果たすまでの間は貞操を守りぬくことを誓わせたよ。そういう相手に服従することになったのなら一つや二つは覚悟したことがあるんじゃないかな」
「…………〔ギアス〕に叛くつもりはないわ」
「どういったことまで想像したのかな?」
「知らない」
「じゃあ、教えてって命じちゃうよ。できるだけなんでも命じるようにはなりたくないけどさ――いいのかな?」

 卑怯者――そう言っているかのような瞳にも見惚れてしまう。
 クロードはようやく自覚した。たとえ負の感情だとしても、彼女に意識されているということはそれだけで嬉しいことなのだと。
 気付いたことでクロードはさらに強気になった。

「いずれなる妻としての覚悟? そうなるまでの婚約者としての覚悟? 学園ではこれから付き合っているということになるから恋人としての覚悟? それとも、家を助けるために体を売った娼婦としての覚悟なのかな。〔ギアス〕に縛られている性奴隷としての覚悟もいるよ。どういった扱いをされると思ってきたのかな。どうされたい、どうされたくない――君の口から聞きたいよ」

 セリアの表情が強張った。
 いっそうざいくらいの執拗な質問。いつもだったら張り手の一発でも喰らわせて立ち去ってしまう質問。
 けど――今は奴隷という立場にあるのだ。
 まだ〔ギアス〕の強制効果は発揮されていないもののどこかで妥協しなければならない。
 かたくなに拒んでいては何をされるかわかったものじゃないからだ。

「…………なのよ」
「何?」
「……はじめてなのよ。せめて、優しくしてちょうだい」

 絞り出すような音色でセリアはそう願った。
 クロードは舞い上がるような気持ちになっていた。口調はともかく、あの≪ラザティートの人形姫≫が自分にねだるような内容のことを口にしたと。これは、これまでになかったのだった。『契約』をもちかけたときだって、「できるものならしてみなさいよ」といった挑発的な言い方を貫いていた彼女が……だ。
 望んでいたことまでは言わせられなかったけどもうクロードの股間はいきり勃っていた。
 あの発言のあとは伏せ目がちになっていたセリアにつかつかと歩み寄る。

「ちょっと、何――」
「いいからいいから――もう我慢できないよ」

 そして、そのままベッドのほうに連れて行く。貴族社会に生まれ育ったクロードにとっては多少強引とはいえエスコートするのは手慣れたものだった。ダンスのリズムに合わせるようにして数歩後ろに歩かせて、ベッドに近づいたら腰を抱きよせて、優しく押し倒す。セリアが我にかえったときにはすでにクロードにのしかかられていた。膝立ちのために体重は感じないものの異性に乗られるというはじめての体験にセリアの美貌が真っ赤に染まった。

「触らせてもらうから」
 
 一方的な通告だった。
 クロードはセリアに手を伸ばした。セリアは視線を合わせてくれなかったが不安そうなのが見え隠れしている。
 上に乗っかったことで立ち上る甘い薫りを強く吸ってしまい、酔ってしまいそうだ。
 こんなに簡単にねじふせることのできる小さい身体なのにもう大人としての成熟した部分を持っているのだと再認識させられる。
 
 ついに分厚い制服の布地に覆われていた甘い果実に手が這わせられた。弾力のある柔らかい二つのかたまりがクロードの指を押し返してしまう。いや、クロードか感動のあまりに手を止めてしまっていた。わずかに食い込んだままの状態をキープしながらしばしの時間が流れる。双方が喋ることのない、けど、ただ息だけが荒くなっていく。
 
(なんなんだ、コレ……)

 クロードは世間に流通しているたいていの素材に触ったことがある。中にはぷにょぷにょと感触の気持ちのいいものもあった。生スライムなど、の種類ごとにわずかな違いがあるもののいつまでもぷよぷよしていたくなる、癖となってしまうようなものも経験してきている。だというのにセリアのおっぱいは違っていた。

 揉む。揉んでみる。
 
 重量感のあるふくらみはピチピチの若さで弾き返してくる。衣服にがちがちに固められていながらも逃げ場所を求めてあっちこっちに震えているのがクロードに伝わってくる。まるでそういった感触がそのまま股間に繋がっているみたいだった。ペニスが痛いくらいに堅くなっている。これほどに自分の本能を刺激してくる感覚は生まれて初めてだった。それはそうだ。クロードは性的に女性を抱きしめるなんてことは初めてだったのだ。それも触れているのは長年思い続けてきた初恋の女の子のおっぱい。

「い、いつまでするのよ」
「セリアの胸さえあれば、もうなにもいらないかも……凄くいい」

 恥ずかしそうにセリアが身もだえる。
 彼女に指摘されるまでいったいどれほどの時間が流れたのか。時間感覚が完全に麻痺していた。
 望めるのならばいつまでも触っていたかった。
 しかしもっと進めたくもある。
 クロードはさらに腰を深くして、これまで触っていた乳房の頂点部分ではなくもっと根元のほうから大胆に揉んでいった。
 この爆乳を目当てにいったい何人の男たちが告白してきたのだろうか。
 それを好きなだけ揉んでいられるクロードは幸せだった。
 当初の目的では、セリアから主導権を奪い取っていたかったのだがもはやそんなことを忘れて熱中している。




 一方のセリアはさらなる羞恥に耳まで赤くしたまま戻らなくなっていた。
 単純におっぱいに加えられる力が強くなっただけではない。それはそれで恥ずかしいが、性感をダイレクトに刺激するというわけではない。まだ開発されていないボディは気持ちよくなってよがるほどの感度はなかったのだ。だから、それだけだったら我慢することはできる。しかし、クロードが熱にうなされそうなように賛辞してくるのは恥ずかしくてたまらなかった。自分は女なのだと、自分は異性を欲情させるに相応しい雌なのだと、幾度となく教え込まれているようで耳をふさぎたくてたまらなかった。
 決定打になったのは、姿勢がほんのわずかに変わったことで押し付けられることになった男性器の熱さだった。
 理屈ではない。問答無用にクロードの情感が身体に突き刺さってくる。
 コレを――ペニスをこうしたのは自分なのだと脳髄に刻み込まれていくようだった。
 初潮を迎えたときにも似た、自分が別の生き物になってしまったかのようなインパクトがある。

(私、クロードの女になってしまったのね……)

 覆いかぶさってきたことで恐くなったクロードは一心不乱に揉んでくる。
 この男の所有物になってしまい、世間では恋人として扱われ、いずれは嫁ぐことになる。
 あえて考えたくはなかったこれからのことがまとめてぐるぐると頭の中に入ってくるようで混乱する。
 魔法具科に移ったばかりのころはこの男を超えるぐらいでなければ実家を立て直せないのだと目標にしていた。
 なのに、どんなに頑張っても追いつけなくて、屈辱に唇を噛みしめながら教えを請いにいき――なりゆきであんな『契約』をしてしまった。
 思い返せばあのときからクロードは熱にうなされているような目で自分を見つめていた。

(あのときにはもう求められていたというの?)

「ああ、この胸をずっと前から触りたかったんだ……最高だよ、セリア」

 自分の乳房に夢中になっているクロードにセリアは――








「うんっ……」

 クロードは耳を疑った。
 セリアの顔のほうから鼻にかかったような声が聞こえてきたのだった。
 驚きのあまりに手をとめて彼女の表情をまじまじと見つめてしまったクロードだった。
 当の本人も自分が信じられないような顔で愕然としている。

「セリア?」
「…………っぁん」

 試しにおっぱいに当てていた五指をぐにゃりと動かしてみると反応があった。

「セリア――君さ、」
「な、何よ」
「もしかして感じているの?」
「そ、そんなわけないじゃない。好きでもない男に触られたくらいで感じるわけがやぁん――――ないじゃない」

 喋っているときの不意打ちにこらえきれなかったセリアは取り繕うとしたが無駄だった。
 クロードに入念に観察されているときにあえいでしまったのだから。

「っ!」

 ベッドの外に放り出されていた両足をばたつかせて暴れたセリアはその勢いでうつぶせになり、シーツに顔をうずめた。
 けど、そのことにどれほどの意味はあったのだろうか。
 クロードに手応えを感じさせ、セリアを気持ちよくさせているのだという自覚を植えつけたにすぎなかった。

 セリアに好かれたい。セリアを触っていると心地いいて満たされる。

 結局のところ、これまでのクロードはあくまで自分のために行動してきた。
 セリアの実家を支援してきたのもあくまでセリアとの契約を果たすことが自分の欲求に繋がっているからだった。
 そのクロードに今芽生えた気持ちがあった。
 それはセリアをもっと喘がせたい、よがらせたい――さらにはそのことを認めさせ、自分におねだりするように口にさせてみたい。
 元々男の持っている本能がクロードに目覚めようとしていた。

 そのことをまだ、ベッドの上で這いずって逃れようとしているセリアは知らなかった。
 そしてすぐに思い知ることになる。
 クロードは魔法具を作成するだけの器用さと素材の良しあしを見極める観察力を持っていて、さらに豊富なマジックアイテムの知識を所有していることを。
 セリアを愛してやまないクロードの本気というものを。

 彼女は逃げられない。








【後書き】
 主人公にライバル意識を持っているヒロインの需要はどれほどなのかよくわからないですけど、そういう関係でいきたいと思います。
 ちなみにセリアがあえぐようになるまでのかなりの時間、クロードは熱心に揉んでいます。
 童貞ですから一心不乱に揉みました。制服の上から。

 まだまだエロ度は低いですけどこれから盛り込んでいけるように頑張ります。
 あと、18禁の勉強中なので描写のおかしなところがあったら容赦なくご指摘ください。大歓迎です。

 次回予告――『セリア脱がされる。豊満な乳房に<敏感薬>を塗りたくられた彼女はむせび泣き、懇願する。』を予定中。




[28166] <敏感薬・上>
Name: has◆25fae20a ID:7ecfff6e
Date: 2011/07/03 17:51

 セリアは感じてしまっている自分を隠そうとしてシーツの上を這いずって逃れようとしている。
 クロードは、ぷりぷりのお尻を振りながらのろのろと移動する彼女を本能的に追いかけてしまっていた。
 壁際まで追い詰めたセリアを力任せにひっくり返して、寝台に押し付ける。

「やめてっ、見ないでよ!」

 耳まで真っ赤にしているセリアが、泣きそうな表情を浮かべたままに暴れようとする。それでも、ときにはモンスターと死闘を繰り広げて素材を採取してきているクロードを跳ねのけられなかった。二の腕を優しくも強く押さえつけている大きな掌はびくともしない。ただ、揉まれているうちにブレザーのボタンがいくつか外れてしまったために解放された肉づきのよい乳房を揺らしているだけだった。
 中途半端にはだけているシャツからのぞけているおっぱいはなまめかしくで、クロードの目には眩しくあった。
 けど――クロードは視線をそらせるどころか真っ向正面から見据え、さらにそのまま顔を上げ、セリアの顔と向き合わせる。

「見るにきまっているだろ!」
「イヤッ!」
「ご主人様権限だよ」
「嫌なものは嫌なのよっ!」

 契約のことには納得ずくだったばすのセリアは取り乱してた。
 違反ともとれる発言にクロードは怒りを覚えるどころか内面をそのまま見せてくれたことに喜びすら覚えている。

 クロードは、これまでに多くの魔法具を作ってきた。
 誰もが見向きもしないような小汚い石を最高級のマジックアイテムに仕立てたときなどの感慨深さは言葉にできないものである。
 そういうのと同じように、セリアからこの表情を引き出したのは自分だということが無類の喜びになったのだ。
 だからなのか――突き動かされるようにクロードはセリアの唇を奪っていた。

「ンッ、ンン~ッ、ダメなのよぉ!」

 強引な口づけにセリアは必死に首を振って中断させた。
 けどそれで得たのはダメの一言に過ぎない。
 再度合わせられる唇にまともに息ができていなかったセリアはたいした抵抗をできなかった。
 これまでにキスをした経験があるならともかくうぶな彼女は酸欠になるまで好き放題に貪られてしまう。
 普段のセリアだったら無理矢理こんなことをされたら相手の舌を噛みちぎっているところだが、この部屋にきてからのあれこれは、確実にセリアの内面を変えていた。
 歯をなぞられ、舌をからめとられて、口ごと吸われてしまったセリア。
 息苦しくなってきて死にそうになってきて頭が真っ白になったとき――不意に口づけが終わった。

「他のぉ、他の誰にも見せてはいけない顔かもしんないけど! 僕は、僕だけは見てもいいんだっ! 僕にしか見せちゃいけないんだよ! わかった、わかるよね、わかるよなっ! セリア!」

 クロードもまた息苦しかったのかがむしゃらに呼吸をしつつ、それでも彼は叫んだ。
 あまりにも身勝手な雄たけびだった。
 奴隷とご主人様という間柄でもなければ許されはしない言い分を叩きこむかのようにセリアへと。
 錬金術界の期待の新星、学園の優等生という仮面をかなぐり捨ててのクロードの主張を聴かされたセリアはこくんと頷いていた。
 何故、どうして、頷いてしまったのか自分にもわかっていなくても――

「わかったわょぉ……」

 ――大粒の涙を溢れ流しながらもセリアはクロードを承認したのだった。








「ファーストキスだったのよ」
「うん」
「はじめては、好きになった旦那様になる人に捧げるはずだったのよ」
「旦那様には僕がなるっていう約束でしょ。あと、順番が違ってしまったけどこれから惚れさせてみせるよ」
「馬っ鹿じゃないの」
「魔法具馬鹿と言われてきたけど最近は色ボケもひどいみたいだ」
「……ばか」

 セリアは言い捨て、クビをかしげてそっぽを向いてしまった。 
 それは反対側の首筋をクロードに差し出したに等しい動作になってしまっていたことを彼女は気付かない。
 彼女は乳房はとてつもなくエロい。ボリュームたっぷりのエロチックな曲線を描いている盛り上がりには誰もが惹きつけられる。そして、これを指摘すると嫌われるのだがドールに例えられる低身長にしてはでっぷりと臀部だけが太っている。このことを揶揄してしまった同級生は一年が経過した今でも出くわしたさいに冷ややかな視線を向けられるというが、見るものにとっては、つい撫でたくなる極上のヒップだということに間違いはない。クロードはそういった顔だけじゃない魅力的なパーツを知りつつ、それだけじゃない彼女のすべてを愛でたくてしかたなくなっていた。だからこそすぐ目の前にやってきた、血管がすっと浮いているのが淫靡にはえる真っ白い首筋には反射的に唇を落としていた。

「ひぁぁん、あっ、にゃんにゃのよぉ~」

 驚きとくすぐったさにセリアは混乱していた。なのに、暴れようとはせずにじぃっと堪えようとしている姿は愛々しい。 
 クロードはあまり性的知識を持っていなかったが、唇と舌でうまく吸って、痛みをほとんど感じさせることなく白い肌に痕跡を残すことに成功していた。
 本来は婚前にそういうことをしている証拠を残されてしまってはたまったものじゃないというのに、セリアは嫌な顔ひとつしなかった。
 もしかするとキスマークが刻まれたということに思い当っていないだけかもしれない。けれどもクロードにとっては何をされているのかわからないままに容認されたというのならそれはそれで嬉しいことになる。このまま十も百も真っ赤な花弁をつけたくなったが、そうなっては流石に契約の精霊が動き出すきっかけになってくるかもしれないのでぐっと我慢した。

 触れれば触れるほど、近づけば近づくほどにセリアのことを愛おしくなっていく自分をクロードはわきまえている。

(ただのクラスメイトだったときより距離は狭まった……)

 あのときは考えられもしなかったことが目の前で形となっている。
 この学園で、一番セリアと近くにいるのは自分自身だということを客観的に認識できている。
 そのことにはこのうえない満足感がある。

 が――クロードにはわからないことがひとつあった。

(どのくらいまで近づいたらセリアは一生涯僕といてくれるのだろうか?)
(例え、〔ギアス〕の枷から抜け出せたとしても逃げないでいてくれるようになる心理状況とは?)

 それはどうやったら永遠となるのかというたったひとつの疑問だった。
 わからない。わからないからこそ、クロードはわずかとはいえ発展の手応えを感じつつも足を止めることなく突っ走るしかなかった。
 いまだ見えてこないゴール目がけて走るしかないのである。




 すっと、冷えてしまったかのようだった。
 自然と髪の毛がくすぐっている距離だというのにまるで遠くにいってしまったような感覚。
 自分ではなく――クロードが離れてしまっていた。
 あれほど熱かった肌を経由して伝わってくる体温がどこかおぼろげになる。
 それは心の体温が下がったからなのか。

(なに、私はなにかしてしまったの――?)

 頭の中をぐるぐると本日の反省点が駆け巡っていくが……続かない。
 何故に自分がクロードに媚びているかのような思考をしなければならないのかと思ってしまう。
 奴隷という立場に堕ちようとそれは取引によるもの。
 無条件にすべてを捧げているわけがない。
 クロードがセリア・フォー・ライドセンスの心を手に入れたいと欲しているかぎりはタダでくれてやることはありえないのだ。
 それは大商家の娘として生まれてきたものの宿命なのだから。
 この肌もこの髪も……ありとあらゆる部位を磨きあげ手入れしてきた高級品は、彼女に投じられた先行投資。
 賢さもまたその一つにすぎない。
 どれほど努力を重ねて得たものだろうとその事実は覆ることはない。
 セリアはセリア個人のものではないことを思い出してしまった。

 クロードがセリアに興味を失ったのならばそれはそれで有利に働くことだ。
 契約の途中だったならともかく、すでに対価は支払われている。ならばあとは価値が下がっても、セリア自身を買い戻すときのハードルが下がるだけのことだ。
 それだけのこと――

(激しく求めてくれるままだったならこちらの身も委ねたままでいられたのに……)

 ――胸の中のちくりとした痛みをセリアは気付かないふりをする。




 クロードのほんのちょっとした思考パターンの変化を察知して、気をまわしすぎて、セリアが不安になったとき。
 さきほどまで乙女の柔肌を思うがままに吸っていた唇をクロードは開いた。

「セリア――脱いどいてくれる」
「えっ」
「だからさ、制服を脱いで、上半身裸になっていてくれる?」

 あれほどしっかりと押さえつけて手形を残すまでになっている両手を離しつつ、クロードはそう告げる。
 理解の追いついていないセリアを置いてけぼりにクロードは立ちあがる。
 ベッドには一人セリアだけが残された。

 そしてクロードはくるりと振り返るとそのままスタスタと薬品棚に寄っていった。
 いくつも並んでいるガラス瓶の中からひとつを手に取り、灯りに透かして、品質に変化がないようか確かめているようだった。
 という、クロードの行動をセリアは呆然と眺めていた。
 もちろんながら言われるままに脱いでなどはいなく身を起こしているだけだったが。
 クロードは匂いまでたしかめたうえさらに一滴を舐めることまでし、どうやら納得したようで、三分の一ほどの分量を小瓶に移し替え、元のガラス瓶を元の棚に戻した。

 で、セリアのほうに振り向いて『え、まだ脱いでいなかったの?』と言うかのように目を丸くしたのだった。

「えっと、どうしたのかな……あ、僕に見せるために待っていてくれたの?」
「とぼけたことを言うのね。どういうつもり?」

 クロードにとってはまさかの質問返し。
 短時間のうちにどうしてここまで気分を害してしまっていたのかクロードには理解できていなかった。
 セリアは零点下の凍えてしまいそうな視線をクロードに向けていた。
 怒っているのは明白だった。

「媚薬なんかに頼るつもりなの、あなたは」

 セリアにとっては裏切られたような思いだったのかもしれない。
 魔法具科に在籍しているメンバーならば専門の科に比べればいくらか腕前は落ちるものの魔法薬を作成するスキルは持っている。魔法薬は人体に影響するものに限らないからだ。特殊効果のある陶器のための上薬や、たいていの金属を一時的に粘土のごとくこねまわせるように柔らかくする薬品などを作れるだけの技術と機材を持っているので、あとはレシピと材料さえあればご禁制の媚薬だろうと作ることができる。
 そして、ご禁制になるほどの媚薬は惚れ薬に等しい。
 どれほど自制心のある貞淑な淑女だろうと禁断の快楽欲しさに愛をささやくなるようになり、あげくには、気持ちよさと心臓に負担かかってのドキドキを恋愛のドキドキと勘違いするようになるからだ。

 セリアはクロードがそのようなものを持ち出すとは思っていなかった。
 当然、媚薬の恐ろしさは知っている。作成・使用してしまったときの処罰の大きさとあわせて教えられるからだ。
 両者合意の上の〔ギアス〕はまだ合法の範囲内なのだけど媚薬はあきらかに違法である。
 心を手に入れるためにそんなものに手を出してくるなんて思いもしていなかった。
 自分の人格を破壊される未来を想像してセリアの身体が震える。

「いや、さ。なにか勘違いしているようだけど、これ、媚薬じゃないよ。あまりメジャーじゃないけどまっとうに合法なシロモノだよ」

 が……クロードはそのような疑いをかけられたことに戸惑いつつもかるく否定した。

「なに言っているの。『こういうとき』に取り出してくる魔法薬に媚薬以外のいったいなにがあるっていうのよ!」
「合法の範囲内なら気分を盛り上げるくらいの秘薬から夢現にして理性的に判断できなくする薬とかあるけど――これはそういうものじゃない。<敏感薬>だよ」
「<敏感薬>? 聞いたことのないいかがわしい名称ね」

 セリアはクロードに睨みつけた。
 まだ疑って……そして怒っているというのに、セリアの表情はゾクッとするほど美しかった。
 クロードはあらためて思う、彼女にはこういうキッっと目尻を釣り上げた顔つきがよく似合っていると。
 いっそのことつまらないことをしてでも怒られてみたいなと。
 とはいえ、疑われたままでは好かれようがないので弁明することに専念することにしたクロードなのだった。
 だが――そのまえにセリアに命じておくことがある。

「<敏感薬>の効能は説明するのはいいけどさ……セリア、君には指示していたことがあるよね?」
「ッ!」

 セリアの唇がきゅっと強く結ばれた。罵声は飲み込んだのか声にはなっていなかったが。

「まさか、脱げっていうやつのことかしら?」
「聞こえていなかったと思った。そうだよ」

 異性の前だというのに服を脱いでいく。
 そのことがどれほどの恥ずかしさをセリアにもたらすのかをクロードはわかっていないわけじゃなかった。
 脱がせるのならいっそ自分の手で脱がせていきたいと思っているのだったが、これは、奴隷とご主人様という関係だということを再認識させるための駆け引きだった。
 これからすることはそういう間柄でもなければ強制できないことなのだからそうするしかない。

「こっち、見ないでよ」
「却下だよ」
「変態」

 セリアは視線で人を殺せているのなら一小隊くらいは皆殺しにできている迫力で睨んでいたが、ややして視線を下げた。
 さらに少しの間を置いてから、セリアの両手はすでにだいぶ緩くなっていたネクタイをほどきにかかった。
 細くてきれいな指がすっと引っ張ると、かろうじて体裁をたもっていたシャツが開き、さきほど口に吸われていた白い首筋のすべてがあらわになってしまった。巨乳の形にあわせて曲げられてしまい、ときにははさまれることもあってくたくたになっているネクタイがベッドの上に置かれた。艶めかしい素肌の輝きに期待が高まっていく。
 次には、大胆にもブレザータイプの制服のボタンが下のほうから外されていった。その拍子に美しいお臍が現れる。
 クロードは同時に覗けるようになったウエストの細さに魅せられていた。真正面からほんのちょっと角度をつけた位置から見ているだけでぷるぷると自己主張してくるお尻だというのにこのギャップで、頭がおかしくなってしまいそうだった。どういった生活をしていればこのような脂肪のつきかたになるのか。その秘密を解き明かし、女性陣に売りつけることがかなえばいくらでも財を積み上げることが可能になることだろう。瑞々しい若さと退廃的なインモラルさが混ざり合った芸術。
 その多くはスカートの布地に隠されていたが、逆に言えば、分厚い布越しですらそれだけの感動をクロードに与えてくれる国宝級のお宝だった。

「こっち見ないでって言っているでしょ」

 セリアは臍出しルックのまま躊躇しているようだった。
 まさか、むっちりとした双球がひっかかって胸部のボタンを外せなくなったわけではあるまい。
 真っ白いブラが見え隠れすると状態でじらすように止められている。

「ぬ、脱ぐんだ……」

 クロードの余裕のない声音と薄い布地を通して素肌に突き刺さっている熱い視線が後押しになったのか、セリアが動いた。
 覚悟を決めたのか一気にブレザーを脱ぎ捨てるとその勢いを失わないまま、プチンッ、プチンッとシャツのボタンを外していく。すでにいくつかのボタンは外れていて、そのうちの一つはとれてしまっていたのかころんと床を転がっていく。これがなくなっていたからお臍はクロードの狂おしいまでの視線にさらされてしまっていたのだろう。もっとも、その凝視がいまでは一点に……いや、双つの半球に集中していたが。
 純白のブラに包まれた肉塊がドーンと迫力を醸し出している。
 で、さらっとシャツが滑り落ちる。

 クロードは絶頂してしまいそうになっていた。

 セリアのおっぱいは、別に学園一でっかいというわけじゃない。亜人も多く在籍している学園には爆乳になることが約束されている種族の者は珍しくなく、そういった女性たちのHカップやIカップと比べるとセリアのEカップは慎ましいくらいだ。だが、そういった人たちは体格だっていいタイプばかりで、低身長・美少女という属性を持ちつつこのサイズになっている娘は他にはいない。神がかった顔の造形とウエストの細さを併せ持っているのは奇跡に他ならなく、初対面の人間ならば当たり前のようにギョッと目を疑って二度見してしまうほどのインパクトがあるのだ。
 それの、ブラだけの姿がさらけ出されたのだ。
 その破壊力は計測不能。

「(上半身だけで)いいのよね?」

 クロードは答えられなかった。ぶんぶんと首を縦に振るっただけだった。
 言葉を失ってしまうくらいの感動を覚えているらしい。
 スカートとブラだけの、自分たち二人しかいない亜空間の部屋の中で半裸になりながらも睨んでくるクラスメイト。
 こうなったのは偶然なんかではなく自分自身に命じられるままセリアはそうしたのだと認識すると、より一層と幸福感が満ちていく。

(こんなに魅力的なおっぱいを制服越しとはいえさわっていたんだ……僕は)

 クロードは唾を飲み込んだ。
 保護欲を感じてしまうほどの小さい背丈。だが、胸をあだっぽく飾っているのはけしからんことにメロンほどもありそうな重々しいふくらみなのである。
 魅惑的なバストにはまるできらきらと輝いていてオーラを放っているようだ。これには劣情を抱かされる。
 股間が痛いくらいに膨れ上がったことでクロードは立ちつくしていた。

「もう(たっぷりと見たから)いいでしょ。気が済んだら<敏感薬>の説明をしてちょうだい」

 強い眼差しながら、悪魔的な艶っぽさでセリアはうながしてくる。
 己の専門分野の話になったことでクロードはようやく自分を立て直すことができた。

「これの説明ね。いいよ、使っているとこも見せてあげるし――セリアには身をもって体感させてあげるよ」

 小瓶の蓋をきゅっと取り除いて、クロードはたらりと自分の手にたらしていった。
 メープルシロップを連想させる琥珀的な色合い。それを両手に馴染ませるように塗り込んでいく。粘度はさほどないのか、化粧水のように肌に吸い込まれていく。 

 その様子をいぶかしげに眺めているセリアはまだこの魔法薬が己を絶頂地獄に追いやることを知る由もなかったのだった……。








【後書き】
 す、すみません! 今回もちっともエロくならないままに投稿してしまいました。
 18禁シーンに到達するまえに前回とさほど変わらない文字量になってしまったのでいったん区切らせていただきます。

 セリアの内面はどうだったでしょうか?
 気持ちがくっついて離れてすれちがってを今回は意図的に短縮してみました。丁寧に描写していくと長編になってしまうので今回は中編ということで縮めてみましたが、読者に伝わっていなければ意味がないので、そのあたりの感想もらえますとほんとうに助かります。まぁ初エッチのときは彼女に強気でいてもらったほうがよさそうだなっていう計算もあったりするわけなのですけど。

 とりあえず、今回の<上>にややこしい心理描写は詰め込みましたから<下>はエッチぃことに専念できます。
 クロードがやらしいことをしてセリアが喘いで、の繰り返しですからいいですね。
 ちなみに<敏感薬>はクロードの手だけではなくセリアのおっぱいにも塗られますのでご安心ください。

 では、感想のほうをお待ちしております。




[28166] <敏感薬・中>
Name: has◆25fae20a ID:7ecfff6e
Date: 2011/07/08 17:45

 クロードのように魔法具を制作している人間は珍しくない。
 だが、その大半は〔ライト〕や〔結界〕などの消耗品を補充しているだけの下請けにすぎない。
 新しいマジックアイテムを開発できるのは才能と教養を兼ねそろえているもののみに許されている特権だ。資格制だ。
 そういった人材を育成する一面をランドセル学園は担っている。

 しかし――クロード・アス・ログフィートは別格だ。その功績は歴代の魔法具科の先輩たちとは比類にならないほど群を抜くものだったのだ。

 ライドセンス商会とスポンサー契約を結んだ彼は次々とこれまでにない品々を世に送り出してきた。
 一介の職人の立場ながら傾きかけていた一つの商会組合を立て直してしまうほどに。

 斬新な効果を持ったものを開発しているだけならばこうはならない。
 キラーコンテンツを売りだしたとしてもすぐよそに真似されてしまうのだから膨大な利益に繋がることはないからだ。
 とはいえ、一番最初に売りだすというのは中々の宣伝効果となっているために競うように開発されているが……それだけにすぎない。
 ……すぎなかったのだった。

 なのにクロードの作ったものは魔法のように売れていく。
 高所得者たちに。
 つまりは上級貴族たちに。
 個人の手で作られているもののために数は限られている。だからさらに値段は釣り上げられる。付加価値がついていく。
 いつしか優先的に商品を提供してもらうために貴族たちはライドセンス商会と優先的に取引するようになる。
 もちろんのように既得権益を奪うことになるわけだからいろいろと……イロイロとあったが、そのあたりはセリアの父親が苦労して、上手にパイを切り分けていった。
 いまだにいくつかの火種は残っているもののうまく回り始めている。

 何故、それほどクロードの作品は売れたのか?
 それは新商品のはずなのにまるで十年百年と再設計されてきたかのように完熟した機能を持っていることが大きい。
 それだけの機能を貶めないだけの芸術的な細工を施されていたことが決め手になっていた。

 マジックアイテムは大きい買い物だ。
 海のものとも山のものともわからない得体のしれないものを好んで買っていくものは少ない。
 爆発的に売れるようになるのは口コミで広まるようになってからなのだから。
 そうなるまでに買っていくのは奇人変人の類の風変わりな趣味人くらいしかいない。
 彼らの手に渡るのは基本的に新商品というよりかは試作品の類で、見た目が奇抜だったりするものが多い。
 外観にまで拘っていなく、さらには機能と関係のない部分の素材はてきとうなものを使っているためにどうしても安っぽくなる。
 あげくには誤動作・爆発は当たり前といったシロモノ。
 そんなものを趣味人たちが喜々として語っていったところで貴族階級にすぐさま広まっていくわけがないのだ。

 一方のクロードの作品は、貴族の屋敷に置かれていたって違和感のないデザインになっている。
 高級素材をふんだんに用いられているのと独特のセンスの良さで、調度品としてだけを評価したとしても貴族たちに認められるほどの格調を宿している至高の一品。
 そのうえこれまでにない機能のマジックアイテムを秘めているのだから評価額はどーんと跳ね上がる。
 クロードブランドのものを持っていれば確実に自慢ができる。
 クロードブランドのものを一つも持っていないのは恥ずかしい。
 いつのまにかそういった風潮ができていた。
 そのような流れをのりこなしていったために今現在のライドセンス商会の発展はある。

 要するに――国宝級の繊細な彫り物までこなすクロードの指は神の指なのだ。







 
「僕は昔から器用なほうだった。とはいったって、さすがに熟練の職人を軽々と越えるほどの器用さを持っていたわけじゃない。でも、望んだ品質を追い求めるのには『神技を為せるだけの器用さ』は必須だった。だからね……僕は器用さを高めるための魔法薬を開発することにしたんだ。そのときに開発できたのがこの<敏感薬>なんだよ」

 両方の掌全体に行き渡るように塗り込みながらクロードは朗々と語っていた。
 自分の作品を解説できるときというのは上機嫌になって口が軽くなるものと相場が決まっているがクロードもまた例外ではなかった。
 これまで公表してこなかった秘薬のことを最愛のセリアにだけは明かしてしまったのだった。

「それがあの出来栄えの秘密だというの?」
「そうだよ。足りないものがあるのならば己の想像力によって補わなければならない。僕たちはとくに」

 セリアはクロードを無言のまま睨みつけた。
 その腕前だけは尊敬していたのにそれがドーピングによるものだったことへの裏切られた思い。
 しかし、その魔法薬そのものを開発してしまった閃きと技量には関心してしまうというのもセリアの素直な気持ちだった。
 相反するようでいて一つの根っこで繋がっている二つの要素がセリアにただ睨むという行為をとらせていた。
 湧きおこってくるのは、同じ魔法具科に在籍していることに由来するライバル意識。
 自分がとにかく基礎知識を詰め込むことに必死になっている間にも、この男は、このような自分を補助する魔法薬を新開発していたのだ。まだ別の形でこのことを知ったのならばまだしもこのような形で知らされたことで、セリアは説明しがたい、己にも分析できないような複雑な心境に陥っていた。
 だが……クロードは塗り込むのをやめ、近づいてきている。
 上半身だけとはいえ下着姿を晒していることを思い出したセリアは身をよじって背中を向けるが、クロードはかまうことなく背後からそっと抱きしめる。

「ど、どうするつもりよ?」
「こうするつもりだよ」

 瞬間――クロードは雷光のように俊敏に動いていた。
 欲望の欲するままにセリアの双乳へ向かって腕を伸ばして思う存分に揉みほぐす。
 セリアがまだなにをされているのかはっきりと認識できていない、思考停止状態をめいっぱい用いて、肉塊をもにゅもにゅと味わっていく。

(こ、これを待ち望んでいたんだ……)

 制服という鎧を失った待望の乳房はたっぷたぷとクロードの掌に踊り、若々しい張りとほとばしるような弾力を一生懸命にアピールしてくるようで、まだ年若い青年の心をがっしりと掴んでいた。しっとりとした餅肌のような感触。そして、これまでの一連の流れの中でセリアが羞恥のあまりに噴き出した汗がなんともいえなく、わずかに湿っているブラの布地と乙女の柔肌が掌に吸いついてくるようだった。
 セリアのたわわに実った果実は、クロードの両手に屈服していてただひたすら揺れていっていた。
 クロードはセリアの髪の毛から漂ってくるフローラルな香りを胸いっぱいに吸い込みながら、両手を激しく動かしていく。
 すぐにでもズボンを脱ぎ捨ててギンギンになったペニスをセリアに擦りつけたい。
 しかし、クロードは若さの暴走をかろうじて堪えて、魅惑のおっぱいを揉むことだけに集中していっていた。
 まるでマジックアイテムを制作しているときのような真剣な眼差しで――

「なッ、何をするのよ――!」

 セリアは数瞬、自分の乳房をいやらしく揉まれているのを呆然と眺めていたが、ブラの上から乳首を刺激されるあたっては我に返った。
 両腕を覆うようにおっぱいへ伸ばされているクロードの腕から逃れようとするものの、恥じらって、上半身だけを後ろに向けていた姿勢から強い力を出せるわけがない。

(逃さないよ)
(もうちょっとで掴めるんだ……!)

 身体をよじるセリアを、クロードは〔ギアス〕によって縛ることすら忘却の彼方に追いやってとにかくバストを責め立てていっていた。
 これまでに多くの素材を加工してきた熟練の直感がもうすぐだと教えてくれていたのだ。

「ッ」

 セリアの身体がびくんと可愛らしくふるえた。
 一度だけではない。数秒もしないうちにもう一回ぴくぴくっとわずかに跳ねる。
 その反応をじっくりと確かめるようにクロードの手が止まった。自らの動きをなくすことで些細な前兆を際立たせる。
 クロードのそのような企みを知る由もないセリアはこのふってわいたチャンスに腕の中から抜け出ようとしてさらにもがき――

「あぁっ……」

 ――狙いすました一撃にまたも身体を震わした。
 ぷるぷるぷるんと巨乳が揺れる。
 クロードは布地をうまく操つりながら乳輪を挟んでしまい、乳首を刺激する。

 最初は偶然触れてしまっただけだった。だが、<敏感薬>によって鋭敏となった指先はセリアが心地いいと思ったときの反応を見逃さなく、クロードは高速かつ確実にセリアのおっぱいの仕組みを学習していってしまった。現在見つけたのは5パターンの触り方。それらを組み合わたコンビネーションを構築しつつ、さらなる発見を求め、これまでしていない触り方を試していっている。
 こうなってはもうクロードの独擅場だった。
 もう一つ、また一つと次々にセリアのおっぱいが解析されていく。
 新しい弱点を見つけられるたびにバストは熱を帯び、これまではなんてことのなかった刺激に反応してしまい、これまでにはなかった新たなウィークポイントが浮かび上がってくるという淫らな循環ができていく。

「あ、あっ、あっ、だっ、ダメなのよぉ!」
「何が?」

 ついには声を押し殺せなくなったなったセリアをクロードはさらにこねくりまわす。
 貴族にだけに許された手触りのいい布地は柔軟性に富んでいるのかクロードの指をずぶずぶと受け入れていた。
 まるでセリアの体がクロードの五指を求めているかのようですらある淫靡な光景となっていた。

「や、やめて、もうやめッ……!」

 セリアの言葉と体がビクンっと跳ねる。
 クロードは鼻血を出してしまいそうなほど躁状態になっていた。しかし、まるで死にかけたときの生存本能のような激しい衝動は自分を弱体化させて手を止めさせることなど許しはしなかった。なにかが乗り移っているかのような勢いで、クロードはセリアの双丘を愛撫し、若々しく反発してくる乳房の弾力から情報を読みとっていく。
 掌がとろけてしまったのではと思ってしまうほどの感動に浸りつつ、頭のどこかでは冷静にデータをとっている。
 理性と本能が仲よく和気あいあいとセリアを可愛がっていた。

「やめなさっ、いって……アぁん、……いまなら、いまなら許してあげるからぁ…………」

 セリアの声は弱まっていた。
 クロードの大好きないつもの張りのある声音はもはやない。
 甘く、どこか男に媚びてしまっている性質のものに変質してしまっている。無理はない。クロードがこねるようにゆっくりと掌を半回転するたびに喘ぎ声を洩らし、乳輪を刺激されるうちに快楽をたっぷりと溜め込んだバストはふくらみ、膨張しはじめているのだ。毎朝どこかの家庭ではパンがふくらんでいっているかのように自然の摂理に従い、女として、雌として、セリアのおっぱいはエロティックにふくらんできているのだ。自分の体の卑猥さを自覚させられると強がることすらセリアはできなくなっていた。
 男に劣情を催させる鼻にかかった甘い声でクロードに懇願するしかなくなっている。

「許してあげるって、それ、僕に言っているの?」
「くっ……ぅ……止め、て……くださ、ぃ……ン……」

 クロードは鏡を願っていた。
 背後から抱きしめられて好き勝手にバストを揉まれている≪ラザティートの人形姫≫が悔しそうにおねだりしているのだ。
 そのときの顔を真正面から見たいと思ってしまうのは当たり前のことだった。
 聞いているだけで、心臓が破裂してしまいそうなほど狂ったビートで脈打ちだしている。
 このままではそのうち死んでしまいそうだった。
 ペニスだって、いつ暴発したっておかしくないほどギンギンに堅くなっている。

「セリアって、ほんとうに胸が大きくてステキだよね」

 女性に直接言うべきじゃないことをクロードは口にしていた。

「自分の胸のことは好きなの?」
「知らないっ……」
「でも、こんなに気持ち良くなれるのならこれから大好きになっちゃうよね」
「そんなことないわ!」
「え、だって、毎日毎日揉まれるんだ。この先どんどん感度は開発されていってそのたびにもっともっと気持ちよくなっていくのに、好きにならないはずないじゃないか」
「最っ低ェ」
「君にだけだよ」

 クロードの乳揉みがツートップを狙って乳首をこよりのようにより合わせると、セリアは激しく身体をよじった。
 悪魔的なタッチでクロードはさらに責め立てていく。
 それにはセリアをこのまま絶頂させるのだという強い意志が感じられた。
 通常、これまでに性経験のない女性を上半身への刺激だけでイカせるなんていうことはありえない。
 それこそ媚薬でもつかっていなければ。
 が――

「あっ、ダメッ……」

 ふいに緊迫感のある声をあげ、セリアはその華奢な身体を陸にあげられたエビのように折り曲がらせた。
 ビク、ビク、ビクッ、としなやかな身体が痙攣する。
 セリアはこれまでバストを揉まれまくったことで身体が発情していることを恥じらい、できるだけ隠し通そうと己を抑制してきていた。だというのにそんなことを忘れてしまったかのように全身が快楽を表現してしまっている。血行のよくなった鮮やかな肌から汗を噴き出させ、まるでこらえきれないほどの衝動にイカれてしまったかのように肉体をひくつかせている。
 知性などみじんも感じさせない本能の仕草。

(イカせた! ……のか?)  

 クロードは経験のないことに半信半疑だったが、ある程度経験を積んだものにならば一目でバレてしまうほどはっきりとした絶頂だった。
 その疑問すらすぐに晴れることになった。
 熱く火照った乳房に五指を喰い込ませてみるとこれまでとは明らかに反応が違っているのだ。

「あぁっ、あぁっ……」

 茫然自失のセリアは刺激されるままに喘ぐようになっていた。
 クロードの愛撫を跳ね除けようとする動きはひどく緩慢になっているのに喘ぎ声だけは鋭く響かせてくれる。
 セリアはいまや天上の楽器となっているようだった。

「はぁ、はぁ、あぅっ!」

 セリアの双乳はさらに張りを増して、ひっきりなしに手のひらを押し返しつづけていた。重量級の量感も両手からあふれ返って、ブルンブルンと音を立てんばかりだ。

 乳首はブラ越しでもはっきりとわかるほど鋭く尖って、掌を突っついてきている。
 クロードは親指を乳房の裾野に当てると、今度は上下に揺さぶってみた。

「あ、あっ、あんっ、あぁ……」

 背後を陣取っているクロードに一方的に翻弄され、巨乳が激しく波打ち、エロティックに上下する。巨大な肉塊がのたうちまわっているようだ。
 クロードにはたまらない体験だった。
 ペニスは暴発寸前のところまで内圧を高め、乳房を揺さぶっているだけでイキそうになってしまっている。
 だが、どうもセリアの二度目のほうがはやいようだった。

 さきほどからセリアは意味のある言葉を発さなくなっている。
 イカされてしまったことを恥じらってのだんまりかとクロードは思っていたのだが、それにしては喘ぎすぎている。
 もうまともに喋れなくなってしまっているかもしれないのだった。

 今、彼女の顔を真正面から見れたらその目はどうなっているのだろうか?

 普通の女性の絶頂は膣かクリトリスを刺激されてのもののはずだ。
 けれど眼前のセリアはバストだけで前後不覚になっている。
 彼女の一つ一つが飛びぬけているパーツの中でそれだけが異色を放っている巨乳を弄り、もっと悶えさせてやる。
 クロードは暗くも青い情熱を燃やしていた。

 そしてそれはすぐだった。
 クロードは人差し指と中指で乳輪を挟み込むようにして、指全体を乳房に押しつける感じで揉みしだきにかかってからのすぐ。
 これまでの学習結果を総結集した猛攻に逆にセリアの意識ははっきりとしたようだった。
 おか、おかしくなるぅ――と猛烈に暴れだして必死に逃げようとするけど無駄な抵抗にしかならなかった。

「んーーーーーっ!」

 最後は歯をくいしばるような表情をした横顔を披露して、二度目の絶頂に到達した。
 声は押し殺していたが、イっていますと宣言しているような叫びだった。
 身体の反応もそれらを物語っている。
 イきそうになってからは細くくびれたウエストをくねらせてまるで腰で快感のダンスを舞っているみたいだったのだ。
 彼女は舞踏会にはほとんど出席していなかったが、このようなダンスをできるのなら会場中の視線を集められることだろう。

「セリア、大丈夫かい?」

 セリアの絶頂のあまりの勢いに心配になったのでクロードは声をかけたが反応はない。
 実際どのくらいまでセリアは意識を保っているのか気になったので、いったん、おっぱいを揉むのを中断。
 酔っ払い相手にするかのように目の前で手を振ってみたのになんのアクションもなかった。
 ぜーぜーと荒い息だけが聴こえてくる。

 その息が整ってくるのをクロードはじぃっと待った。
 弛緩しきった身体をもたれかけてくるセリアを厚い胸板で受け止めて、やわやわと、セリアのお腹を撫でていく。
 おっぱいもいいが、面積の広いすべすべのおなかをただ撫でているというのも気持ちのいいものだ。
 撫でるというかさすっているというか。
 我が子を孕んでくれた妊婦を労わるかのごとき優しさで掌を上下させていく。
 偶然にも、はじめてなのに立て続けにイカされて疲労しきったセリアの精神を直接癒していくかのような温かい愛撫となっていた。

「……バカじゃないの。あなたは限度というものを知らないの?」

 ややして――セリアはハアハアと息を乱れさせながらもどうにか喋れるようになった。
 おそらくもう動けるはずなのに逃げようとはしていない。
 いや、腰が抜けているのかもしれないが。

「限度ってナニが?」

 元気になってきたのを確認したのでクロードはまたおっぱいを揉み始めることにした。
 クロードがセリアの後ろから手を伸ばして薄紅く染まった豊乳に指先を食い込ませると、セリアは待っていたように甲高い喘ぎ声をほとばしらせた。無理矢理我慢しているときの声でもなく、意識を失いかけているときの身体だけが反応してしまっているときの声でもない、セリアの素直な表現だった。二度イカされてしまったことでなにかを割り切ってしまったのだろうか。
 力が抜けていく身体を当たり前のようにクロードに預けている。

「あ、あっ、あはっ、あはっ……」

 セリアはかすれたような吐息をもらしている。
 さらにピッチを上げ、中指に力を入れて乳輪を肉塊に押し込むようにして揉みしだくと、指が容赦なく乳房のかたまりに食い込んだ。

「あっ、イヤンっ」

 セリアの身体が丸まる。
 縮こまろうとするセリアを身体ごと抱きしめるように量感たっぷりの乳房に指全体を食い込ませる。
 ズブッ、ズブッと指先が豊球にめり込んだ。
 そのたびに、ずっしりとした重みが心地よい手応えとなって指を弾き返してくる。

(なんて凄いボリュームなんだ……)

 何度揉みまくっても、セリアの乳房は指を包み込んで反発してくる。
 あまりの興奮にペニスの先端からは先走りの汁が湧き出してしまっていた。

「セリア、気持ちいいの? 僕は君のことを気持ちよくさせてあげられている?」
「聞くなぁんて常識ない、わねェ」

 そう口にしてから数秒後、またしてもセリアの身体が折れ曲がり、制服のスカートに包まれた丸いヒップが跳ねて着地する衝撃をクロードに伝えた。
 
「ダメぇ……」
 
 全身が痙攣し、濡れた唇から苦しそうな息がこぼれた。
 回数を重ねるごとにタイムは縮まってきている。
 セリアは丸まったままじっとしていた。
 絶頂の体力消費は激しいのだろうかぐったりとしているようだった。

「イッた?」
「だからぁ……知らないっ!」
「バストだけでオーガズムを味わうなんて淫乱だね」
「ゃぁ……」
「僕は詳しくないけどそうはないことらしいよ」
 
 クロードの言葉責めにセリアはいやんいやんと首を振って抵抗していた。

「私はイってないわ……」
「そっか」

「じゃ、イクまで揉み続けるからさ――イったときは自己申告してね」

 クロードの残酷な宣言にセリアはおそれおののいた。
 こめまでの責め苦だけでとっくに限界を超えているというのに絶頂を自ら告げるまで延長すると言われたのだ。
 はじめての相手にこれほどひどい羞恥プレイはそうない。

「さっき『イッた?』と聞いたのはさ、僕は女性になれていないから判断できないからなんだよ。絶頂したかどうかも見分けられなかったらこの先困るでしょ。だから、セリアの口から教えてもらうのが一番いいかなって。いいよね」

 最後は確認しているようでいて命令だった。
 もう〔ギアス〕がとうのこうのではなく、ベッドの上の立場の強さからの強制的な言葉となっている。

 クロードはすでに<敏感薬>の効能もあって目を瞑っていても指先の感覚だけでセリアの絶頂を判断できるようになっている。
 故に、これは純粋に、西洋人形のごとき美貌を誇るセリアにいやらしいことを言わせたいという欲求からの発言だ。
 そのためにおっぱいに添えられた両手はスローダウンしている。
 さきほどまでの喋れなくなるほどの高速タッチは封印しての、そそり立った乳首をゆっくりとねったりといたぶっていく意地悪な行為だった。

「嫌ッ、やめてよそんなこと……」
「ダメだよ。僕は独りよがりのエッチをするような男にはなりたくないからさ――セリアの気持ちを確かめつつヤッていきたいんだ」
「もっとはじめの段階から私の気持ちを確かめなさいよ!」

 確かに。契約によって縛りつけ、セリアをベッドに連れ込んだクロードの言うことではない。

「それはそれだよ」

 けど、クロードは揺らぐことなくセリアの非難を切って捨てた。
 そのまままたもや乳を揉み始める。セリアはうつむき、堪えようとしていた。だが、ことさらゆっくりとバストに食い込ませていった指先でのろのろと乳首をしごかれてはたまらない。本来なら、痛くなってしまうくらいの握力なのに時間をかけられていることで錯覚的に麻痺してしまっている。乳房に詰まっている熱をかき集め、乳首のてっぺんから出るように絞られているような異様な感覚にセリアは嬌声をこぼすしかなかった。ガマンするとかしないとかの話ではない。気持ちよさが出ちゃう。説明のできない、けれど、圧迫されていたのが乳首で爆発していく感じは心の檻が吹っ飛んでしまうほどの破壊力を持っていた。

「あぐぅ! あ、あ、やぁ、ぁ・・ぁ・・はぐぅぅぅぅぅぅっ!!」

 乳輪を親指と人差し指のわっかで囲うようにして乳肉を絞り、じょじょに狭めていって、乳首へと至る。
 そのたびにセリアは小さなオーガズムを体感させられていた。
 快楽の熱によって淫らそのもののバストに調理されていなければ痛みしか感じなかったはずの行為に身悶えるということはセリアにとってはとても厳しいことだった。胸は、女性の自分にとっては馴染みのある存在だったのに、まるで自分の器官じゃないもののように思えてしまってくる。これまでに築き上げていた自分というものが打ち崩される。
 孤高ながらも優等生とやってきていたセリアの価値観は今日だけで幾度となく書き換えられていた。

「ちゃんとイクときは『イク』って言うんだよ」
「や、やぁ、そんな恥ずかしいことはいやぁ…………」
「『イク』っていうまでは終わらないよ。セリアがいつまでもおっぱいを揉まれていたいのなら話は変わるけど」
「その言い方はひきょ、お、ぉぉんっ……」
「口に出さずに何度イッたってそれは無効になるから気をつけて」
「あ、あぁ、はぁ、はぁ、はぁ、あ、あぁ、」

 クロードはそれまではまだ会話になっていたセリアが歓喜の声だけを上げはじめたことのを見て、左右のタイミングをずらした。
 これまでは両方一緒にしていたのをバラバラにしたことで、セリアは余計にわけわからなくなっていく。

「あぁん、い、いい、そ、そこぉ……だ、だめェ、ぁ、き、きもちいぃー!」

 遂にセリアから気持ちいいという言葉が引き出された。
 クロードはすぐにでもセリアを押し倒して、スカートをびりびりと破り、下着をずらして挿入したいという願望をぎりぎりのところで堪え、己にできる最高のバストタッチを続行した。

「あ、も、もう、だ、だめよ……、い、いく、いっちゃうのぉ……」

 学園の皆は、あのセリアがこんなに可愛らしくイクイク言うっている様子を想像できたのだろうか。
 少なくともクロードの妄想に登場してきた歴代のどのセリアよりもすばらしい声音だった。

「まだダメだよ。セリアはもうちょっと我慢しようね。そうだね――あと10カウントしたらイっていいよ」
「そんな。無理よ、ムリぃ……い、いっちゃうわ」
「10数えてからだよ。そのときはちゃんと『イク』と宣言しながらだって忘れないで」

 クロードに揉み揉みされながら指示をされるとセリアは狂ったように頭を振った。
 この部屋にきたときは、抱かれることを覚悟していたが、ここまでのことはやらされるとは想定できていなかったのだ。
 自分がこんなに悶えることになるなんて予想だにもしていなかった。

「はい、10ー、9ー、8ー、7ー……」
「やっ! それ、ここでそれはダメぇ……!」

 カウントしはじめたときからクロードのタッチが一気に変わった。
 ゆっくりと搾り取る動作から、見つけ出した弱点を続けざまに刺激していく高速なものに。
 快楽を熟成させられていたセリアのバストはあっというまにのぼりつめていく。

「6ー、5ー、4ー、3ー……ほら、もうちょっとだから頑張って」
「うぐぅー、ん、あぅぅー」

 クロードは唸りなが全身をブルブルと震わせているセリアに圧倒されながらもカウントしていった。
 乳首がかちかちに堅くなっていることに驚きながらも全力の愛撫をする。
 これまでは頭の中で組み立てたパターン通りの指使いをしていたけど、もはや、考えるまでもなく勝手に指が踊っていた。
 集中力が高まりすぎた結果、性の神が乗り移ったかのように自然とセリアを愛せている。

「2ー、1-……次、0って言ったら思いっきり絶頂するんだよ、セリア」
「あぁ、うぅぅぅ!」

 セリアはもう声になっていなかったけどクロードの言葉にはうなづいた。

「いいますよ。いいますよ。はい、ゼロぉ!!」
「は、はい、あ、い、イクぅー、イクぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」

 セリアの全身がガダガタとすさまじいまでに痙攣していた。
 後頭部が、打撃なんじゃないかっていうくらい強く強くクロードの胸に叩きつけられる。
 いつのまにかクロードのズボンを掴んでいたようでその部分が引きちぎられる。
 そしてセリアの下半身からも強烈な香りが立ち昇ってきていた。
 雌が発情したときにだす愛液のいやらしい、それでいて、貴族の子女にふさわしいフルーティな香ばしい匂いが。

 そのまま数度、ビクッ、ビクッ、ビクッ、とセリアの身体は痙攣していたがややすると力を失ってだらんと倒れてきた。
 クロードの胸にもたりかかり、そこでは止まらずにさらに横へと傾いていく。
 クロードはあわてて抱きかかえた。

 ベッドの上に膝立ちになって、セリアを枕のところまで運び、横たえる。
 ふと振り返るとセリアのいたところは酒一瓶を零したかのようにぐしゃぐしゃに濡れていた。
 そして、気付く――セリアの太ももの下になにかが挟まっていた。
 探ってみるとなんと<敏感薬>の小瓶だった。
 邪魔にならないようところにどけておいたのがセリアを運ぶときにちょうど下になってしまったのだろう。

 その<敏感薬>の小瓶を手に取り、クロードが呟く。

「そうだ。これを使うはずだったんだ……夢中になりすぎて忘れてた」

 クロードはようやく思い出した。
 自分の手に塗って、セリアの反応を鋭く探知できるようにして経験値を数倍獲得できるようにする――
 ――そんなことのために<敏感薬>を出したのではないと。

 それではうまくいって、経験豊富な大人に並べるところまでいくくらいだ。
 裏商売の、女性を調教することを専門とするような人間の技量はいくらなんでも超えられない。
 その道の達人には、自分をブーストしているだけではセリアを奪われてしまう可能性が残ったままだということを思い出した。

 クロードは知っている。
 貴族社会の中には、合法・非合法な手段で手に入れた女をその道のプロに頼んで自分用に調教してもらうことがあると。
 だから、自分は、そんなことがあっても、自分が助けにいくその瞬間までどのような調教を受けようとも心を奪われないようにしておくと思い定めているのだ。
 そのためならば己の魔法具と魔法薬の知識を最大限に活用してみせる。

(そうだ……たかがバストだけでオーガズムさせて気絶させたくらいで満足していてはいけないんだ)

 クロードは妖しく微笑むと小瓶のコルクを抜きとり、呪を唱えた。
 それは粘度のさほどない魔法薬にとろみをつけて水飴のようにする魔法だった。
 たらりと。
 ねばっこくなった<敏感薬>が傾けられる。
 落ちたのは――セリアの着用しているブラジャーの布地だった。

「そう。このためにブラジャーだけは脱がさなかったんだ。じれったいのに我慢したんだ」

 ゆっくりと琥珀色の液体が染み込んでいく。
 真っ白い布地を変色させ、半透明に透き通っていく下着はどこか不思議な魅力を発しているようで神秘的だった。
 冷たいだろうに気絶しているセリアは小さくうめいただけだった。
 寝ている美少女のブラがローションのごときねったりとした液体に浸食されていく。
 クロードはそのあまりの退廃的な美しさに目を離せなくなっていた。

 クロードはこれほど淫靡な光景があるのかと目を疑った。
 きっと、今この瞬間のセリアを観賞するためだけに邪神が降臨したとしてもがっちりと握手してしまいそうな、問答無用のカタルシス。
 この奇跡を一枚の絵画に写すことができたのならば見たものすべては拝むことになるだろう。

 で。
 魔法薬が。
 ブラに覆われている、うっすらと紅潮した肌にじんわりと浸透していく。

「<敏感薬>というのは麻酔の逆の、神経の反応を鋭くする薬品というわけじゃない。そんなのはただの薬でできること。魔法薬というのはそんなものじゃないんだ」
「根本的に、人を、魂から、造りかえる」

 聞くべきはずの人間が眠る中、クロードの独白は意味もなく壁に吸い込まれて消えていく。
 もしもセリアが起きていたらどう思ったのだろうか。

 だが、もう手遅れだ。
 
 セリアの水を弾く肌は魔法薬を吸い取ったブラジャーによって漬け込まれた。
 その効能を発揮するには十分なまでに。

 そのあとしばらく。
 部屋の中には、火傷を負った患者が痛みのあまりに悪夢をみてうなっているかのような音声が持続していた。
 魔法具・魔法薬の中には、はじめて使うとき、慣れるまでは苦痛を感じてしまうものも存在する。
 ただ<敏感薬>もそういうものだったというたったそれだけの話である。








【後書き】
 す、すみません! と、前回も謝っていましたが今回もまた謝ることが。
 不定期更新とはいえ3週間もお待たせして申し訳ないです。
 本当は『下』としてまとめて書こうとしていたことが増えていってしまったので『中』と『下』に分割したのに、それで『中』だけを8000字くらいにして先週の土日に投稿しようと思っていたら間に合わず、気付いたら12000字になって本日の投稿になっていました。文字数としてはそんなに多くないほうなのにこれだけ時間をかけてしまった自分の遅筆さが恨めしいです。

 性描写はやっぱ難しいですね。
 とくにエロシーンのときのセリアの言葉で困惑しました。
 思いっきり感じさせているときは喋らないほうがリアルティはありますけどそれは小説媒体では不向きですし。
 結局は、感じはじめるときは喋らせといて、一度絶頂させてからは喘がせるだけ。もう一回喋らせるまえには休憩入れて、言葉責めするときにはセリアにも喋らせるので愛撫はスローペースに。っていうように今回を気をつけていましたけど、流石に毎回そうやっていられないので、たぶんそのうち絶頂しながら淫語を連発するようになってしまいことでしょう。
 素人がへたにこだわっていると筆がまったく進まなくなってくるので。


 次回は、寝ている(気絶している)セリアにクロードが我慢できなくなってイタズラするあんま文字量のない閑話を予定しております。
 もっと過激な性描写のある『下』はさらに後になってしまうことをご了承ください。

 では、感想のほうをお待ちしております。



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