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[32319] 木ノ葉学園の日常
Name: Φ卑弥呼Φ◆b7c18566 ID:cebde3fd
Date: 2012/03/22 17:55
初めて投稿さして頂く卑弥呼です(^^)v
よろしくお願いします(^^ゞ


登場人物紹介

生徒名簿

卍 クシロ
この話の主人公。オリジナルキャラ。
一年B組の生徒。明るい茶髪で緩めの二つ結びが特徴。
口が悪く短気だが、頼りになる姉御肌の素質も持ちあわせている。
頭はそこそこ良く、運動神経も抜群。恋愛はあまり興味がない。帰宅部。

うずまき ナルト
クシロのクラスメート。学園の問題児。
単純でデリカシーのかけらもないが、誰とでも仲良くできる世渡り上手系。
運動神経は良いが学力はドベ。サクラに思いを寄せている。野球部。

うちは サスケ
クシロのクラスメート。学園のアイドル的存在。
知勇兼備で容姿端麗。いつでもスカしている。
何だかんだで仲間思い。女子から騒がれているが本人はどうでもいいと思っている。野球部。

春野 サクラ
クシロのクラスメート。優等生。
真面目で少しワガママな学級委員会。高校デビュー。
頭脳明晰で運動神経もそこそこ。サスケファンクラブ会長(自称)。テニス部。

奈良 シカマル
クシロのクラスメート。ある意味劣等生。
面倒臭くさがりで自由気まま。何をするのもダルそう。
IQ200の天才だが、実力は表には出さない。囲碁愛好会所属。

山中 いの
クシロのクラスメート。女子のファッションリーダー。
快活でワガママだがどこか愛嬌がある。サクラとは中学からの親友。
成績良好だが運動は苦手。サスケファンクラブ会長(自称)。華道部。

秋道 チョウジ
クシロのクラスメート。デブは禁句。
食べる事に生き甲斐を感じているのんびり男子。シカマル、いのとは幼稚園からの仲。
成績はそこそこで運動神経が悪いのはお約束。家庭科部(試食担当)。

犬塚 キバ
クシロのクラスメート。学園に赤丸という犬を連れて来ている。
現代版ターザン。ワイルドで短気。何かとナルトに突っかかる。
運動神経は群を抜いて優れている。成績は最下層。ヒナタが気になる。陸上部。

油女 シノ
クシロのクラスメート。歩く寄生虫。
基本ポーカーフェイス。虫がピンチになるとパニクる。影が薄い。
成績はどの分野もそこそここなしている。昆虫愛好会所属。

日向 ヒナタ
クシロのクラスメート。ファンクラブ有り。
巨乳で優しくて巨乳で芯が強く引っ込み思案で巨乳な女の子。
成績優秀だが自己表現力に欠ける。ナルトに憧れている。内家拳部。

ロックリー
クシロのクラスメート。青春爽やか少年。
ガイ先生を敬愛する暑苦しい生徒。イモくてイモい。
運動神経抜群、成績優秀、だがしかし顔が残念。外家拳部。

テンテン
クシロのクラスメート。中国からの留学生。
男勝りで強気。暴走しがちなリーを宥める役割。
典型的な体育会系女子。成績はキバと五十百歩で論外。弓道部。

日向 ネジ
クシロのクラスメート。生徒会の一員。
冷静沈着だがリーに影響されがち。その際テンテンに突っ込まれる。
全てを完璧にこなす。内家拳部。

うちは イタチ
三年A組。サスケの兄。
弟思いで自己犠牲的。いつもオレオを持参している。
帰宅部。

トビ
三年A組。イタチに付きまとっている。
口癖は「犠牲」。面を被っている。サスケをよくおちょくっている。
帰宅部。

デイダラ
二年D組。歩く核兵器。
口癖は「うん」。分かっていても分かっていなくても使う。
美術部。

サソリ
二年D組。歩く絡繰り。
デイダラと価値観の違いで対立している。
美術部。

サイ
後に一年B組に転入する生徒。オシャレはチ○ポから。
人にやたらとあだ名を付けたがる。
書道部。

職員名簿

綱手
学園理事長。
ギャンブル大好き、お酒大好き。

はたけ カカシ
一年B組の担任。遅刻癖がある。
ウフフな本を愛読中。

マイト ガイ
一年A組の担任。ナウい。
絡みがウザい。カカシとは色んな意味でライバル。

海野 イルカ
一年B組の副担任。生徒からは、男女問わず大人気。
ナルトの父親代わり。



[32319] 卍さんの周り
Name: Φ卑弥呼Φ◆b7c18566 ID:cebde3fd
Date: 2012/03/21 04:07
ここは文武両道の木ノ葉学園

頭良いけど中身は馬鹿校?うん。知っとる

クシロん家は学園から近いからチャリ通

「クシローっ!!」

大声で駆け寄って来たんはナルト

この学園で一番うっさい

「おはよーだってばよ!!」

「うんうん。おはよーだってばよ」

「真似すんな!!(怒)」

代名詞を真似されるとやたらキレる

「ぃよっ」

ナルトの後ろからひょこっと顔を出すキバ

「おはようキバ、と赤丸」

取り敢えず、情景反射で赤丸を撫でる

「キバ!!赤丸邪魔だってばよ!!(怒)」

目を合わせるなりキバにつっかかるナルト

赤丸がナルトの下駄箱を邪魔して取れないらしい

「ナルトォ、お前は裸足でもいぃだろが!!顎みたいな顔しやがって!!」

いや、それは無理あるやろ

てか顎みたいな顔って何!?ハガ○ールか何か!!?

「んだとゴラアァアアァ!!(怒)赤丸は駐輪場でいいだろがアアァァアァ!!」

「何だとアゴドリル!!「そこまでだ」

キバが言い返そうとした瞬間、聞き慣れへん声が割って入ってくる

「喧嘩はよくない。なぜなら、相手を更に怒らせてしまうからだ」

「え?シノ?いつからいたんだってばよ?」

あぁ、思い出した。空気のシノや。

「さっきからずっといた。」

コイツホンマ存在感ないわー

「つか邪魔すんじゃねぇよこの空気!!!」

「いや、シノはどっちかと言うと二酸化炭「それは言ってやるな!!」

いや、シノは二酸化炭素やろ

何でキバに突っ込まれなアカンねん…

「キバだって空気とか言ってたじゃねぇか!!」

「有害物質とは言ってねぇだろ!!」

「二酸化炭素を舐めてはいけない。本来、酸素とは植物が二酸化炭素を吸って出てくる…二酸化炭素は必要不可欠な存在だ。なぜなr「うん。ちょっと黙ろか」

シノを突っ込んだ後、まだギャーギャー言うとるけどとっとと退散する事にする


ガララッ

「あーっ、クシローっ」

教室に入るなり話し掛けてきたんはテンテン

「おはようテンテン、どーしたん?」

「今ね、サクラ達とクラスの男子の格付けしてたのー」

格付け?何やソレ

「やっぱ一番はサスケ君よね~。何と言っても顔!!」

「ちょ、顔w」

サクラといのは一足先に雑談中

いのに至っては何に爆笑しとんか分からへん

「あの、ナルト君はどうかな?」

「ゲッ!!ナルトォ~?」

ヒナタの発言に恋愛ハンターのいのが過剰に反応する

ゲッ!!って何やねん。ナルトも嫌われとんな~

まぁ、デリカシーないしな

あんなん好きになるなんかよっぽどの物好きやな

あ!別にヒナタの事ちゃうからなっ

「ナルトねぇ、経済力はあるけど包容力に欠けるわねぇ」

「サクラそれ分かるッ!後恋人と言うより友達で留まりそう!」

やたら辛口のサクラといの

恋愛に疎いクシロとテンテンはついていけん

テンテンさり気SOS送ってったな

「…」

あー…ヒナタの表情が…

話題かえよ

「じゃあさー、キバはー?」

「おぅえっ!!キバアアァァアァ?」

吐く程嫌なんか?!

「あたしキバ絶対無理!!オナラしたら確実にバレる!!」

テンテンそこっ!?いやっ、確かにあいつ鼻えぇけども

「でも、キバ君…ターザンみたいで格好良いカモ…」

お前それでフォローしとるつもりかッ

「あー、ダメダメ!赤丸命だから彼女の事なんて二の次三の次!!」

まぁ、確かにそれは分かるわサクラ

「じゃあさっシカマルは?」

早よ話題かえな犠牲者が増えるっ!

あれ??クシロもひょっとして加害者?

「シカマル君格好良いよね…目が少しデメキンみたいで…」

お前ホンマえぇ加減にせぇよ!!

「のんびりしすぎっしょ!?爺臭いし!」

幼なじみのいのが言うくらいやからホンマなんやろな

「でも意外と一途だったりして!!」

おぉ、サクラ、えぇ事言うた

「でもちょっと目つき悪いっていうかー、瞳孔開いてるっていうかー、つかもうデメキン!?」

ぇ、テンテン?

「そういうデメキンチックなところがシカマル君の魅力だよ」

デメキンから離れろ毒舌娘共ッ

「シノはどうよ?」

あえて捉えどころのないシノを出せばどうなるかな…?←サド

「え?誰ソレ?」

そうくる?

もうええわコイツは

「じゃあイタチはー?」

イタチはどうくる!?

「イタチ先輩超良い~!!襲われたぁ~い」

「馬鹿ッ!!」

いのとサクラはお決まりの会話

でもそろそろくるで。ムードぶち壊す奴が

「え~、イタチ先輩~??」

ほらもう予想通りやん!

「ホウレイセンが気になる…よね?」

「イタチっていっつもオレオ食っとるやん!!?だいたいなぁ、いっつもオレオ食っとるから顔に変なシワできんねんて。もぅオレオ食うのやめろや!!」

ヤバっ!!!口に出てもた!!

「分かるぅ~!サスケがシワできないのはオレオ食ってないからだね!!」

良かった。テンテンが馬鹿で

よくよく考えればここにチクるような奴おらんやん

もぉ思っとる事吐いてえぇか

「じゃあチョウジは?」

「あぁ、あのデb「ちょっとサクラ!!そっから先は禁句!!」

いのが慌ててサクラの口を塞ぐ

「ん?何か言った?」

「何でもないわよデb「いぃ加減しろぉ!!」

チョウジはデブという言葉に過剰反応する

「じゃあ次カカシー」

「カカシ先生絶対デートとかで遅刻するよ!!死ね!!」

「分かるわぁ~、死んだ魚の目ぇしとるし!!毎日マスクしとるし!!後毛ぇ切れやあいつ!!髪の毛のセンスズレすg「クシロ、俺の髪型のセンスが何だって?」

「ゲッ!!カカシ!!」

き、聞かれたッ!!

「先生を付けなさいね。まぁいいや、話は生徒指導室でタップリ聞くから」

ギャスッ

「クシロー、先生の悪口はイケないわよー」

人間が一番言うたアカン事言うた奴が言うなや!!

覚えとけよいの!!

「フン、ウスラトンカチが」

「サスケェ!!お前はオレオ食うとけ!!」


end




[32319] 渡る世間は馬鹿ばかり
Name: Φ卑弥呼Φ◆b7c18566 ID:cebde3fd
Date: 2012/03/21 05:53
木ノ葉学園

今日も爽やかな一日が…

ガシャーンッ

「何しに来たんだ馬鹿兄貴ーッ!!」

「サスケェ!!オレオ取ってオレオ!!」

…訂正

今日も騒がしい一日が始まる

「用が済んだならさっさと帰れよ」

「サスケェ!!オレオ食う?」

「帰れつってんだろがアアァァアァ!!」

朝からうちは兄弟の絡み

おもろいわー

「サスケェ!!」

「何だよ!?後その呼び方やめろ!!」

「オレオ食う?」

「もぅ帰れお前えぇ!!!」

「へ~、サスケの兄ちゃんかー!!」

「あ!!よせ!来るなウスラトンカチ!!」

「うずまきナルトか…」

「え!?何?俺にはオレオくれないの?」

「くれてやる」

オレオをばらまくイタチ

「さぁ、食らえ」

「何かこれってばすっげぇ嫌だ!!」

「おーい、席に着けー!朝のホームルーム始めるぞー!」

あ、イルカ先生

つぅ事はカカシは遅刻か…

てかイタチ此処おっていぃん!?

…あれ?おらん…

「取り敢えず、助かったな」

「なぁ、イタチっていっつもあんなノリなん?」

実はサスケと席が隣やったクシロ

「いつもあんな調子だ。暇さえあればオレオ」

「サスケはオレオ嫌いなん?」

「俺は納豆と甘いもんは駄目だぜ」

「納豆を舐めてはイケない…」

実は席が前やったシノ

「臭いと食感が駄目だ。あのネチョネチョした感触が口の中に残るのが堪らなく不快だ」

「納豆は栄養がある…なぜなr「ちょっと黙ろか」

何だかんだでホームルームは終了…

「あー、何も話聞いてへんかったー!シカマル聞いとったー?」

後ろの席のシカマルに尋ねる

「めんどくせぇ」

ぁ、ですよね

「クシロー、トイレ行こー」

テンテンがクシロを連れションへ誘う

「お前その年でトイレにも行けないのか?」

サスケが突っ込む

「黙れサスケェ!!」

「やめろその呼び方!!」

結局クシロはテンテンのトイレについて行く事にした

「あれ?ガイ先生とカカシ先生?」

トイレに繋がる廊下にカカシとガイがおった

「今日の勝負は俺が決める番だな!!」

「ちゃちゃっとしてよガイ。時間ないんだから」

愛読書のイチャパラを見ながら頭をボリボリかくカカシ

つくづく思うんやけどおもろいんか?その本

「よし!今日の勝負は眉毛の濃さだああ!!!」

「それじゃガイの圧勝でしょうが」

「冗談だ!しりとりでいこう!!」

しょーもないけどこの二人の勝負って結構好評やねんなー

「よし!!俺からいくぞー!!リー!!」

アリなんそれ!?

「リンカーン」

終わらしよった!!

「何だカカシーっ!!そのフィニッシュはー!!?」

「よく時計を見てごらんよ。」

キーンコーンカーンコーン

「むうぅ…授業が…!」

「次C組の体育でしょ。早く行きなよ」

あ、もぅ授業始まっとるわ

「カカシー!!この勝負しばし預けるぞー!!」

白い歯とナイスガイなポーズでその場を足早に去って行くガイ

「何してんの?君達」

カカシがこっちの視線に気付く

「授業始まってるよ。早く教室戻れー」

「あー!!トイレェ!!」

テンテンがしまったとばかりに叫ぶ

「我慢しな。女の子でしょう」

「女の子は我慢しなくちゃいけないって言う法則がどこにあるの!?」

「チャイムが鳴ったら席に着く。これがルールだ」

「お前もルールに逆らっとるやんけぇ!!」

「クシロ、テンテン、シノ、教室戻れ。ここでは俺がルールだ。」

ヴッ、怖っ

仕方なく三人は教室に戻る


授業終了


ガララッ

「トイレー!!」

テンテンが猛ダッシュでトイレに行く

「サクラちゃんッ♪宿題写させてくれってばよ☆」

サクラの席にワークを持って来るナルト

「死ね!!」

ナルトにビンタを食らわせるサクラ

「サクラちゃんのハートを射止めるつもりが、逆効果だってばよ」

ほっぺを真っ赤に腫らしてキバの下へ駆け込むナルト

「よし!!次はさり気ない優しさで良い男アピールだ!!」

アホちゃうかコイツ等

「サクラさーん!!貴女を生涯お守りします!」

サクラにウインクを飛ばすリー

サクラすかさず横シフト

「きしょいねんお前ぇ!!」

取り敢えず、リーに右フック

「リー!!あんたって奴は!!」

トイレから帰ってきたテンテンに説教されるリー

「にしてもサクラちゃんって本当にモテるね」

「そうでもないわよ」

どこか得意気にヒナタに返すサクラ

「どうしたらそんなにモテるの?」

何か段々ヒナタの意図が読めてきたぞ

「やっぱり顔かしら…「八卦六十四掌!!」

チュドーンッ

「デイダラ、何かB組辺りが騒がしいぜ?」

「サソリの旦那ぁ…騒がしいんじゃねぇ…芸術だ!うん!」

「くだらねぇ、さっさと行くぞイク○ちゃん」

「イク○ちゃんは[ハイ]だろ!?うん!!」


end



[32319] サクラといの
Name: Φ卑弥呼Φ◆b7c18566 ID:838fc90f
Date: 2012/03/21 15:11
すいません
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誰か教えて頂けませんか?


個性的な生徒達が集まる木ノ葉学園

今日もシュールな日常が始まる

ガララッ

「おっはよー!!」

元気な声でチョウジが教室に入って来る

チョウジの手には大きな本が挟まれとった

何やろアレ

「チョウジー、アルバム持って来たみてぇだな!!」

待ってましたとばかりに席を立つキバ

どうやらキバがチョウジにアルバムを頼んどったみたい

「何あんた中学のアルバム持って来てんのよ!!」

いのが席を立ち上がる

「まぁまぁ、そう叫ばなくてもいいじゃん」

テンテンがいのを宥める

「中学の頃のお馬鹿トリオが見てみたいってばよ!!」

「そのあだ名やめろってんだよ」

騒ぐナルトにシカマルが面倒くさそうに答える

「私も見てもいい?」

ヒナタがいつもより控えめに言う

「いいよ!その為に持って来たんだから」

チョウジはそう言うとドサッとアルバムを自分の机に置く

「じゃあ、さっそく…」

興味深々のテンテンがアルバムを開いて、クシロとヒナタとナルトとキバが覗き込む

ペラペラとページを捲っていく

「あー!!いの発見!」

三年二組のところでキバが叫ぶ

「チョウジ君にシカマル君もいるね」

「いのって中学ん時からギャルやってんな!!」

「ふっ、まあね」

いのは得意気に答えると立っとるんに飽きたんか、自分の席に座りその長い足を机に投げ出す

「プッ、オイ誰だよコイツ!?いっけてねー!!」

キバが指差すところに皆が目をやる

鮮やかな桜色の髪をボサボサに垂らして目を前髪で覆っとる

綺麗な緑の瞳はどこか悲しそうにカメラを見ている

「それ、サクラよ」

写真を見ずに思い詰めた表情でいのが答える

「はぁ!?サクラ!?」

キバの一声でどうでもよさそうやったサスケが覗き込んでくる

「何て言うか…暗くね?」

キバの言葉に頷くナルト

ガララッ

「おはよー」

サクラが教室に入ってくる

「皆して何見てるの?」

慌ててアルバムを隠そうとするが案の定、サクラに見られてしまう

最初は普通だったサクラだが、アルバムを見つけた瞬間血相が変わる

「それ、何のアルバム…?」

サクラの表情が曇る

サクラは既に気付いとんやろな

「さ、サクラ、これはだな…」

キバが必死で言い訳を考えている内にサクラがキバからアルバムを奪う

ペラペラとページを捲る

「…やっぱり」

ここにいる全員の表情が曇る

「どうせ、私を笑ってたんでしょ?」

サクラがキバに冷たい視線を送る

「…っ」

キバは何も言い返せへん

「そうよ。私は俗に言う高校デビューよ。」

開き直ったように言い張るサクラ

「さ、サクラちゃん…っ」

「笑いたかったら笑えばいいじゃない!!」

ナルトの手を振り払って教室を出て行くサクラ

「サクラちゃん!?」

「追うな!」

いのの言葉にサクラの後を追おうとしたナルトの体が止まる

「チョウジ!あんたサクラの事知ってんでしょ!!何でこんなもの持って来るのよ!!」

いのがチョウジを怒鳴りつける

「待てよいの、チョウジは悪くねぇよ」

いのの肩を持つキバ

「チョウジも、最初は断ったんだってばよ。でも、俺達が頼んだから…」

ナルトの言葉にいのは「はぁ…」と溜め息をつく

「話すわ。サクラの事」

いのは何かを決心したかのように話し始める

クシロ達はその話に耳を傾ける


あれは中学三年、一学期の時…

いのとサクラは初めて同じクラスになった

オシャレで人気者のいのは、地味なサクラの存在を三年になるまで知らなかった

ある日のお弁当の時間

「いのー!弁当食べよー」

クラスでも学年でも一番目立っていたグループにいたいの

そのメンバーで昼食をとっていた

「ねぇ、誰あの子?」

いのは一人でお弁当を食べているサクラを見る

「あぁ、デコリーンね」

「デコリーン?」

友人の言葉にいのは疑問を浮かべる

「あれー?いの知らないの?春野サクラ!オデコが広いからデコリーン!誰が命名したのか知らないけどね」

「てかあいつキモくね?デコの広さ指摘されたくないのか知らないけど前髪で目ぇ見えないし!」

いのは友人達に不快感を覚える

「悪口は止めなよ!!」

「いの…分かったよ」

グループのリーダーであるいのには逆らえない

「あたし、サクラと食べてくる!!」

いのはお弁当を持ってサクラのところへ向かう

「ねぇ、サクラ!一緒に食べない?」

「え?山中さん…」

綺麗な緑の瞳がいのを見る

「山中さんなんてやめてよ!いのって呼んで!」

サクラの返事を聞かずに彼女の机にお弁当を置き、椅子をセッティングするいの

「じゃあ…いの…ちゃん」

「フフッ、サクラってカーワイイ!」

満面の笑みを浮かべるいのに対し控えめに笑うサクラ

その表情から今の快活さは感じられない

それからサクラといのは友達になった

二学期になった頃

「サクラー!!これあげる!」

カチューシャを片手にサクラの席に駆け寄ってくるいの

「い、いのちゃん!?」

カチューシャをサクラの頭にカパッと被せるいの

「可愛いじゃん!!やっぱあたしってセンスある~」

サクラに手鏡を差し出すいの

「いのちゃん…いいの?」

そのカチューシャはシンプルな赤色で控えめに着けられたらリボンがサクラに良く合っていた

「サクラの誕生日って3月28日でしょ?その頃はあたし達卒業しちゃってるしさ!!それに、それ昨日お店で見た時、絶対サクラに似合うって思ったし!」

「いのちゃん…ありがとう…大事にするね?」

緑の瞳から大粒の涙を流すサクラ

「あーっ、もう!ほら、泣かないのー」

サクラを宥めるいの

そんなサクラにいのは純粋に嬉しくなった

それから三学期

「サクラー、高校どこ行くー?」

サクラといのは居残りでプリントの整理を行っていた

「木ノ葉学園かな。いのは?」

すっかり明るくなったサクラがいのに尋ねる

「何だ、あたしと一緒じゃん」

「いのならもっと下狙えるでしょ?」

「…あんた一丁前に言うようになったじゃない…このデコデコ!」

「親切心で言ってやってんでしょ。いの豚!」

憎まれ口を叩く二人だがどこか嬉しそうだ

「あたしはー、頑張って勉強してんのー」

「一緒に行けるといいね!」

「絶対二人で受かるわよーっ!」

それから月日が経った頃

二人は木ノ葉学園の受験に来ていた

「ねぇ、いの!私イケメン見つけちゃった!」

受験の帰りにサクラが言う

「偶然ねー、あたしも!」

「あ、あの人だわ!」

電車の中でサクラが指差す方向にいたのは黒髪と端正な容姿が美しい少年だった

「何であんたと男のセンス被るのよっ!それにねー、あの人はサスケ君って言うのよー」

いのもサスケをマークしていたらしい

「サスケ君って言うの!?格好良い~」

それから二人は暫くサスケに見とれた後、ファミレスで雑談をし、家に帰った

合格発表当日

合格者の受験番号が貼られる看板の前に立つサクラといの

「緊張してきた~」

寒さと緊張で震えるいの

「大丈夫だって!自分を信じなって!!」

いのの背中を叩くサクラ

「そりゃあサクラ、あんたは自信に満ち溢れてるかも知れないけど、あたしはかなりギリギリなのよ!?」

いのが叫んでいる内に看板に紙が貼り出される

「あ、貼られたみたいよ」

サクラが自分の番号を探し始める

受かったと喜ぶ者、落ちて泣く者、いのの緊張は絶頂だ

「あ、あたしの番号あった!!」

サクラが飛び跳ねる

「いのは?」

サクラがいのの方を見る

いのは固まっている

「いの?」

サクラがいのの顔を覗き込む

「受かってた!!やったぁ!!」

号泣でサクラに抱き付くいの

「良かったねぇ…」

つられてサクラも涙目になる



「つまり、今のサクラがあるのはいののお陰って事なんだよ」

全てを話終わった後、シカマルが口を開く

「そんな過去があったのか…」

キバが申し訳なさそうに俯く

「あたし、サクラのとこ言ってくる!!」

いのが教室を出る

「待て!!俺も!」

キバがいのの後に続く

その場にいた全員が走り出す

「てかサクラってどこにおるん?」

いのに聞く

「あたしの勘では屋上!!」

「よし!行ってみるってばよ!!」

屋上の扉を開こうとしたいのの手がとまる

「どうした?いの」

最後尾のシカマルが尋ねる

「サスケ君…」

いのの目先には屋上の塀に腰掛けているサスケとサクラの姿があった

「い、行きづらいってばよ…」

微かに声が聞こえてくる

「気にするなよ」

「でも、サスケ君だって私の事心の底で笑ってるんでしょ?」

サクラがまじまじと答える

「笑ったりなんかしない…俺も昔は辛かった」

「え?サスケ君が?」

サスケの言葉に耳を疑うサクラ

「過去を代えたいって子供みたいに思っていた。でも、あいつが言ってくれたんだ。未来を変えればいぃって。」

「サスケ君…」

「うじうじしてたって何もならないだろ。今ここにいる仲間を大切にすればいい」

「そうだね。私、ちょっとムキになってた」

表情に明るさを取り戻すとサクラはスッと立つ

「ありがとうサスケ君。私、皆に謝ってくる」

サクラは笑顔で答える

「あぁ」

柔らかい表情でサスケが微笑む

「サクラ」

いのの声でサクラの足が止まる

「いの、それに皆。ごめんなさい。八つ当たりして。私はいのに救われたのに」

「サクラ…」

「サクラ、俺もごめんな?イケてないとか言って」

キバが顔の前で手を合わせる

「いぃよ、キバ。謝らないで」

サクラが微笑む

「さ、仲直りしたし、教室戻ろ!」

いのが切り出す

「そうだな、じゃ、誰が一番早く教室着くか競争なっ!ビリは罰ゲーム!行くぜ!」

「あ!ずるいキバ!!」

「待たんかいコラアァ!」

キバを追い掛けるクシロとテンテン

「めんどくせぇけど、罰ゲームはもっとめんどくせぇな」

渋々走るシカマル

「ねぇ、サスケ君」

「何だ?」

諦めて歩いているサスケとサクラ

「あいつって、誰?」

「さぁな」

転けているナルトを見て鼻を鳴らすサスケ

「イェーイ!!一番乗りーっ」

「キバふざけんなお前ぇ!!」

「クシロー、減らず口にしか聞こえないー」

「お団子頭は黙っとれ!」

「誰がお団子頭じゃアアァァア!!」

新たな喧嘩勃発!!



end



[32319] 幼なじみ
Name: Φ卑弥呼Φ◆b7c18566 ID:838fc90f
Date: 2012/03/21 23:54
「シカマルーっ、今日家遊び行ってもいぃー?」

放課後、いのがシカマルに話し掛ける

「どーせ、断っても来るだろ」

相変わらずダルそうなシカマルやけど満更でもなさそう

「えへへっ、当たりー」

いのが舌を出して無邪気に笑う

今日は部活休止のいのと駅前のおいしいパフェ食べよ思っとったのに

「楽しそうじゃねぇか!!お二人さん」

赤丸を連れたキバがいのとシカマルの間に割って入ってくる

「何よキバ。さっさと部活行ったら?」

不機嫌そうに言ういの

「残念!今日は部活自主練!俺、天才スプリンターだから行く必要ナーシ!!」

それから…と、キバは続ける

「俺もシカマルん家遊びに行きたい!」

Vサインをシカマルに向けるキバ

「別にいいぜ。一人増えたところで変わんねーし」

「ちょっとシカマル!?今日はシカマルとオセロやろうと思ってたのに!」

いのが頬を膨らます

「オセロはまた今度やりゃあいぃだろ?」

「分かったよ!あたしもクシロ誘うし!」

ちょ、待て!!何でそぉなるねん

クシロキバ苦手やねんけど!

「クシロー、今日一緒にシカマルん家行こうよー!」

まぁ、いのは友達やしな

断ったら可哀想やな

「えぇで」

「よし!決まり!ほらシカマル!!早く行こうよーっ」

いのがシカマルの手を引いて行く

クシロは自動的にキバとペアに

「クシロォ!さっさとしろよー!!」

キバに急かされ教室を後にする

「俺んちこっから二駅先な」

「んーっ、近いんか遠いんか分からんなぁ」

切符を買って電車に乗る

「シカマルー、家にプリンあるー?」

「ねぇよ馬鹿」

いのとシカマルの遣り取りを聞いとったら何か変な感じになる

めっちゃ聞きたい!付き合っとるんて!!

「っかし、五月だってのに暑ぃなぁ」

シカマルは鞄の中からお茶を取り出し、一気に流し込む

「シカマルといのって付き合ってんの?」

「ブッ!!」

わー!!シカマルが吹いた!気管に入ったか知らんけどめっちゃむせとる!!

でもキバ!!よく言うた!

「ちょっとシカマル大丈夫ーっ!?」

意味もなくシカマルの背中をさするいの

「ヤバい、今お茶で溺れかけた…っ」

今にも死にそうなシカマル

「キバ!!あたし達は只の幼なじみっ!友達以上恋人未満なの!」

「何だ、つまんねー」

キバが残念そうに呟く

クシロも残念やわ

「いい加減にしろ。何が芸術は爆発だよ。爆発してんのはお前の頭だろ」

隣の車両から木ノ葉学園の制服を着た男子二人が入ってくる

「分かってねぇな旦那ァ、芸術は爆発だ。うん。形ある時は只の造形物に過ぎない。それを昇華させる事によって初めて作品になる!オイラはその一瞬の昇華にこだわりを感じる!うん!」

うんうん五月蝿い男の髪型、いのに若干似とるな…

「フン、見解の相違だな。朽ちる事のない永遠の美こそが真の芸術だ。」

もう一人の赤髪の男は中々のイケメンやな

「大体なぁ、お前家庭科の時にくだらねぇ芸術披露するんじゃねぇよ」

赤髪の男が金髪の男に嫌みったらしく言う

「あれこそがオイラの芸術だ。うん。ホットケーキにふくらし粉を混ぜて何が悪い」

「そういうとこがだよ!うん!ぁ、やべ、言葉移った。お陰でホットケーキくそ不味かったぜ」

「素敵な褒め言葉どーも。うん」

「褒めてねんだよ!」

二人の言い争いはまだ続く

「お、もぅ着いたか。降りようぜ」

シカマルの声にハッと我に返る

あの二人の口論に見入ってもたわ…

それから数分歩き…

シカマルの家到着!

「今家に誰もいねぇから、寛いでけよ」

「おっ邪魔しまっす~」

「邪魔するんだったら帰れ」

慣れた手付きで家に上がり込むいの

「邪魔するぜー」

「お邪魔しまーす」

「邪魔するんだったら帰れ」

ガチャッ

「へー、ここがシカマルの部屋かーっ」

キバが部屋一面を見渡す

シカマルの部屋はきっちり整頓されとって、余計な物がない

本棚にはずらりと将棋の本や、少年漫画が並べなれとる

男の子やなぁ~

「あ!そうだシカマル!!宿題写させてーっ」

思い出したかのように話を切り出すいの

「俺がやってると思うか?」

「え~!!やってないのーっ!?」

いのがギャーギャー叫ぶ

「いの!お前いい加減宿題くらい自分の力でやれ!!」

と、言いつつ宿題のワークを隠すキバ

「じゃあクシローっ、宿題写させt「自分でやれアホ」

仕方なく宿題に取り組むいのとキバ

シカマルも面倒臭そうやけど混ざる

「シカマルー、漫画見てもいぃー?」

宿題が既に終わって暇なクシロは本棚を指差しながらシカマルに聞く

「あぁ、別にいいぜ」

よっしゃ、何見よ…

本棚をあさる

少年漫画ばっかやなぁ、何にしよ…ん?何コレ

分厚い漫画と漫画の間に挟まったページ数の少ない…雑誌かな?コレ

ちょっと見てみよ

ページをペラペラ捲る

飛び込んできたんはピンクな内容ばっか!!

慌てて雑誌を元あった場所に戻し勢いよく机へ雪崩れ込む

「ちょ、クシロ!!暴れんなよ!」

クシロが机に強烈なタックルをかましたせいでキバが書いとった文字がグチャグチャになる

「スマンな、キバ」

「クシロ、もぅ漫画はいいのかよ」

シカマルの声にビクッとする

「あぁ、何か全部家にあった漫画やったわぁ!!」

デタラメな嘘を着いてひたすらケータイ弄るフリ

でも、シカマルはお年頃やしな!!

しゃあないしゃあない!!

エロ本とかに興味があるんは健全な証拠や!

逆にない方がおかしい!

ひたすら自分に言い聞かせる

それから時間はあっちゅう間に過ぎて、晩を迎える

「お邪魔しましたーっ」

宿題を終えて満足げないの

「キバ、俺いのを家まで送るからクシロの事頼むぜ」

「んーっ、了解!」

「シカマルってば大袈裟なんだからーっ!家まで100メートルもないじゃん!」

「その100メートルの間に何かあったらどうすんだよ。いのもクシロも女だろ」

真剣な顔で答えるシカマル

「わ、分かったよ。」

なぜか赤面のいの

「じゃあなー!お二人さんっ!」

「バイバーイ!」

シカマルといのに手を振るクシロとキバ

「つう訳で、送るわ。クシロ」

「んー、さんきゅ」

何かくすぐったいわ。この会話

「そういえばさ、キバは好きな子とかおらんの?」

「はぁ!?何言ってんのお前ぇ!!」

さっきのいのより赤面のキバ

おるんや

「誰やねん!教えてみぃ!!」

キバの肩を肘でつつく

「ひょっとして…ヒナタ?」

ヒナタという言葉に過剰反応するキバ

「…図星かよ」

分かり易い奴やなぁ

「だ、誰にも言うなよ!?後、ヒナタの事は好きじゃねぇ!!気になってるだけだっ!!」

「へーそうなんやー、カーワイイ」

「うるせぇ!!」

アレ?いつの間にか男女が逆転してへん?

「協力したってもえぇけど?」

「本当かっ!?」

予想以上に食い付いてくるキバ

「まぁ、あれや!送ってもらうお礼って事で」

「サンキュー!クシローっ!!」

にしてもキバ…辛い恋の入り口に立ってもたな

ガンバ!!



end



[32319] ストイックな転校生
Name: Φ卑弥呼Φ◆b7c18566 ID:08ee7ffa
Date: 2012/03/22 17:52
木ノ葉学園

文武両道の部活強豪校

個性溢れる生徒達が日々勉強、部活、青春に励むリア充の集う高校

今日も忙しい一日が始まる

「どおぉおぉぉおおぉん!!」

「ちょ、何をするテンテン!」

「タックルの練習!ネジには丁度良いかなって!」

タックルの練習をする必要はない

そもそもタックルが丁度良いってどうゆう事?

「サクラーっ、このネックレス超カワじゃない!?あたしにピッタリ!」

雑誌を指差しながら騒ぐいの

「豚に真珠って感じー」

「何ですってえぇ!?こんのデコッパチ!!」

サクラといのは相変わらずの舌戦

「ひ、ヒナタ、その…今日は良い天気だな…」

顔を火照らせながら積極的にヒナタに話題を振るキバ

生憎、今日はくもりやけど

「そうだね、良い天気だね」

変なところに気を使うヒナタ

いや~、初々しい!

「サスケェ!!いい加減にしろってばよ!!俺がセンターだっ!!」

「フン、お前の言いたい事はよく分かったから、取り敢えずその前歯に付いている海苔を取ってみようか。集中して話も聞けない」

「付けてねぇよ!!」

彼等は何の話をしとんのやろ

「サスケェ!!オレオ買って来てぇ!!」

当たり前のように窓から侵入して来るサスケの兄・イタチ

サスケは勢いよく席を立ったかと思うと、一目散に教室を出て行く

「何故逃げるサスケェ!!」

サスケの後を追うイタチ

そのまま世界一周の旅に出てくれたら助かるねんけど

「それでねーっ!!サクラがねーっ!!」

サクラとの舌戦に負け泣きじゃくるいのがチョウジに愚痴る

「うんうん、やっぱりポテチはコンソメだよね」

話が噛み合っていない二人

「つぅかチョウジ、お前食いすぎ」

腕を頭の後ろで組み、だらしなく椅子に座るシカマルがチョウジに忠告する

「人生食の人生だ」

開き直るチョウジにシカマルは溜め息を漏らす

「リー!!しりとりしようぜーッ!!」

取り敢えず暇やったから腕立て伏せをするリーをしりとりに誘う

「成る程!修行ですね!」

んーっ、しりとりの修行って聞いた事ないけどまぁいいか

「じゃあしりとりのりからな!!リンボーダンス!」

「んー、スですか…」

顔を歪めるリー、散々悩んだ挙げ句何を言ったかと思うと大きな声で

「好きです!サクラさん!!」

と、発した

「一瞬で終わらせんなアアァァアァ!」

取り敢えずリーにバックドロップ

「静かにしろ」

そう言って本を閉じたのはシノ

「君!人と話す時は相手の目を見るって教えられませんでしたか!?」

リーが反発する

そもそもシノはグラサン掛けとるから目も糞もないけど

「もぅええやんリー!シノ何か相手にせん方がえぇって!」

「クシロ君!君は黙っててくれ!これは僕の戦いだ!!」

何でクシロ君やねん

「おもしろい、やってやろう」

シノが席を立ち上がる

ちょ、真剣やめろって!!暴力反対!…たまに賛成!!

リー!!喧嘩すんな!すんな!!

リーに喧嘩するなオーラを送る

「君とは一度、手合わせしてみたかったんですよ」

オーラ届かず

「いい加減にしろよ!!ナルトオォ!!」

サクラの叫び声が…と思ったらサクラに殴られたナルトがふっ飛んでくる

バゴォオオオォン!!

ナルトにぶつかったリーとシノが見事に跳ねる

てかナルトはサクラに一体何してん

まぁ、一件落着…?

ガララッ

「オーイ、お前等ー、席に着けー」

「カカシ先生今日は早ーい!おはよーございまーす」

何事もなかったかのように淡々と話すサクラ

「あれ?ところでそこの三人は何で伸びてんの?」

ナルトとリーとシノを不審そうに見るカカシ

「知りませーん」

いや、お前加害者!

「ま!馬鹿共は捨て置いて、今日は転校生を紹介するぞー!」

そう言って出席簿をトンと教卓に置く

「えーっ!?」

「いや、それではお友達の紹介を的な反応されてもね」

困ったように頭をかくカカシ

「じゃ、入って来ていいよー」

ガララッ

生徒一同に緊張が走る

「プハァッ!有り得ねえ…」

汗を流し、息を荒げて教室に入って来たんはサスケ

「あれ?何でサスケ?」

「あんの馬鹿兄貴…気付いたら町内一周してたぜ…」

生気を失ったサスケから、その凄まじい戦慄が頭に思い浮かぶ

「まぁ、席着いて、転校生の紹介してんのよ」

「あぁ、あの顔色の悪い男か…」

聞こえるか聞こえんかの声でボソリと呟くサスケ

皆聞こえてへんみたいやけどクシロは聞こえたでぇ…

つぅか顔色の悪い男って何やねん!今のサスケが言うなや!

「じゃ、改めて入って来て」

ガララッ



肌白ッ!!

「キャーッ!イッケメーン!」

「何かサスケ君に似てない!?」

転校生を見てキャッキャッ騒ぐ恋愛ハンターの小娘達

「始めまして。僕は、サイと言います。よろしく」

笑みを浮かべるサイっつう転校生

「キャーッ!サイくぅんっ!!襲ってくだサイ♪」

寒いギャグを言ういの

「皆、仲良くするように」

カカシはそれだけ言うと教室を去って行った

休み時間

「サイくうぅぅんっ!好きな女の子のタイプはー?」

休み時間に入るや否やサイのところへ群がる取り巻き達

「好きな女の子のタイプかぁ、考えた事ないなぁ…」

「えー?硬派ってやつ?」

サクラがサイに尋ねる

「ま、少なくとも君みたいなブスじゃないよ」

…え?

サイの発言に周りが凍り付く

「しゃーんなろぉぉぉおおぉおお!!」

「サクラちゃん!!抑えて!!」

サイに殴り掛かろうとするサクラをすんでのところで止めるナルト

「離せ馬鹿ナルトオォ!!」

ナルトに往復ビンタを食らわすサクラ

力無くサイの机に倒れこむナルト

「情けないザマですね。それでもチ○チンついてるんですか」

何言うとんコイツ!?

「んだとこらあぁぁぁああああぁっ!!表出ろこるあぁっ!」

さすがのナルトも怒りが頂点に達する

「オイ、よせよナルト」

見るに耐えかねたシカマルが割って入って来る

「お前も、人に失礼な事言うんじゃねぇよ」

「いや、人と打ち解けるのは非常に難しい。人と仲良くなるための初歩的な言動は、あだ名からだと、本で読みました。君にピッタリなあだ名を付けてあげるよ…        デメキン」

「それ俺の事かっ!?」

サイの発言にうんうんと頷くテンテンとヒナタ

お前等に人の心はないんか

でも、さすがに腹立ってきたな…

一言言うておくか

「お前えぇ加減にせぇよコラァ!!五月蝿いねん!!」

サイを睨む

「君の方が五月蝿いと思うんだけど…でも僕は嫌いじゃないよ。貴女のような強気の絶壁」

「はあぁああぁぁぁんっ!!」

一番気にしとる事を言われて思わず机に頭突きをかます

「だ、大丈夫よクシロ!!私も似たようなもんだから!」

サクラそれフォローになってへん!!

「まぁ、そんなこんなでよろしくね。玉ナシとブスとデメキンと絶壁」

「「「「誰がよろしくするかッ」」」」

ホンマ何やねんコイツ!



end



[32319] 強い女は美しい?
Name: Φ卑弥呼Φ◆b7c18566 ID:08ee7ffa
Date: 2012/03/22 23:48
※この話は第三者視点です
 キャラの崩壊に注意して下さい



いつの時代も女は怖いものである

口喧嘩においては右(男子)に出る者ナシ

木ノ葉学園の女子生徒は武術も極めているから尚更だ

今日も慌ただしい一日が始まる

「ねぇねぇ、サクラァー、この男の人格好良くない!?」

サクラといのは向かい合って座り、雑誌を見ている

いのが指差しているのはクールで妖艶な笑みを浮かべている知的系男子だ

「パス、私この人がいい」

そう言ってサクラは知的系男子と横に並んでいるダンディーでワイルドな男を指差す

「え~!?サクラってこぉ~んな毛むくじゃらの男がいいの~!?男のセンス悪すぎ~っ!!高校入ってから感性腐った~っ!!」

半ば嫌みでサクラに下劣な言葉を浴びせるいの

「はぁ?あんたの方が腐ってるわよ!!何その男?クーデレ?ツンデレ?つかもうヤンデレ!?」

負けじといのに激しく対抗するサクラ

「男はちょっとくらいツンてしてた方がデレた時に萌えるのよッ!!つぅかあんたのそれ只のおっさんだろがぁぁあああぁ!!」

机に拳を叩き付けるいの

「おっさん舐めんなゴラアァアアァ!!髭もエロい目線も含めて素敵なんじゃこらあぁぁああぁっ!!」

いのの胸ぐらを掴み前後に揺さぶるサクラ

「ぁあん!?やんのかこらぁぁっ!!表出ろ!!」

「上等だこのメス豚あぁっ!!」

表へ出ずその場で髪を引っ張り合う二人

実に淫ら

「…シカマル」

「断る」

ナルトの頼みに即答で断固拒否するシカマル

男子は只時が過ぎ去るのを祈るしかなかった

「もぉ~、またあの二人は~」

ヤレヤレと呆れ果てるテンテンとクシロとヒナタ

「あたし達は絶対喧嘩なんかしないよねーっ」

「当たり前やんっ、器がちゃうねん。器が」

顔を見合わせ頷く三人

「あれ?クシロ、上のセーラー丈短くない?」

テンテンは標準より短いクシロのセーラーを指摘する

「間違ってワンサイズ下買っちゃったとか?」

冗談まじりでからかうテンテン

「いや、これわざと」

「えっ!?わざとなの!?わー、ヤンキーっ!!腹チラ寸前だしっ!!見せびらかしたいの!?見せる胸ないのに(笑)」

「何やねん(笑)て。つかお前も貧乳やろが」

冷静さを掻いたらロクな事にならないとクシロは踏んだのか、冷静に対処する

「そりゃあヒナタには負けるけどー、あたし貧乳じゃないし!美乳だし!」

「いやいや、谷間ない時点で貧乳確定やから」

ああ、憧れの綱手様から既に貧乳キャラが定着しているテンテンには痛い話だ

「何だとこらあぁぁああぁっ!!元ヤン風情が調子こいてんじゃねぇぞゴラアァアアァ!!スカート長ぇんだよゴラアァアアァ!」

「転入したての話持ってくんなや!スカート膝丈やから何やねん!文句あるんけ?てかお前何なんそれ?頭にウ○コ乗せとん?ちょ、それで暗部のお面被ってみろや。ディ○ニーの人気者にそっくりやぞ?(笑)」

実は4月の下旬に転入してきたクシロ

テンテンに卑劣な言葉を浴びせる

「これはお団子ヘアーって言うんじゃあぁぁ!覚えとけアバズレ!」

「誰がアバズレじゃこのボケカスーッ!!」

女とは嘘つきである

ちなみにヒナタはと言うと、説得を試みようとしたがそのどす黒い剣幕に耐えきれず、諦めて読者に勤しんでいた

罵詈雑言が飛び交う中、男子はと言うと

「シカマル…どうしよう…怖いってばよ…」

「どうすんだよ!シカマル!!」

「お前等俺が何でも知ってると思うなよ。俺だってなぁ、辛い時もあんだよ!泣きたい時だってあるんだよ!」

ナルトとキバの期待を裏切るように声を張るシカマル

サスケでさえ怖じ気づいている

「よし!もぅ俺が止めてくるってばよーっ!!」

「あっ!よせ!ナルトォ!!」

シカマルの声はもうナルトには届かない

「いの!サクラちゃん!喧嘩は止めるんだってばよー!!」

格闘するいのとサクラの下に、無謀にも飛び込んで行く

その瞬間、誰もがナルトを勇者と称えたであろう

だが、その思いは、ナルトがいのとサクラの素晴らしい連携プレーに瞬殺される事によって崩れ落ちる

「ひでぶっ!!」

ふっ飛んだ勢いでシカマルの下へ戻ってくるナルト

「ナルト。一瞬お前を世界一格好良いと思ったよ」

ボロボロのナルトに賞賛の言葉を掛けるシカマル

口を突いた言葉は、シカマル、男子生徒の偽らざる本心だ

場面は戻ってクシロとテンテン

悪口雑言を飛び散らしていたが、事態は一変

ガチの殴り合いをしていた

いのとサクラは暴れすぎて髪、制服共にグシャグシャだ

罵り合いの嵐についにアイツがキレる

「いい加減にしろおおぉぉぉおおぉおぉ!!まな板小娘共ーっ!!」

プチッと鈍い音が鳴ったかと思うと、本を破り、怒り狂うヒナタ

必見!静かな奴ほどキレると怖い!

「テンテン、クシロォ…てめぇらなぁ…」

冷たく鋭い視線を二人に送るヒナタ

その冷酷な瞳はまるで二人の心を見透かしているようだった

「「はいっ!何でショウ!?」」

ヒナタに圧倒され、思わず敬語になる二人

「乳の事でいがみ合ってんじゃねぇよゴラアァアアァ!!ぶっ飛ばすぞぉぉぉおおぉおお!!てめぇら二人とも断崖絶壁だろがぁぁあああぁ!!」

クシロとテンテンは何も言い返せなかった

ヒナタが怖いという理由が大半だが、巨乳キャラに貧乳呼ばわりされる程惨めなものはないからだ

ましてやヒナタは引っ込み思案で普段思っている事を言えない性格だ

そんなヒナタに貧乳と言われた時の衝撃は異常である

「それから…いのとサクラ…」

ヒナタはその冷酷な視線を痛い程いのとサクラに向ける

「取り敢えず黙れ。五月蝿いんだよクソ女」

「「は、はい…」」

しゅんとする二人

「事はともあれ、一件落着…カナ☆」

本を閉じながらクスッと笑うサイ

「お前は黙ってろってばよ!!」

「あれ?私、一体何して…」

いつもの遠慮がちな声が響く

どうやらヒナタが我に返ったらしい

「ひ、ヒナタ…?何も覚えてへんの?」

顔が強張るクシロ

「何か…本読んでたら突然意識が飛んじゃって…」

この瞬間一同は思った…

ヒナタの前で馬鹿をするのは辞めようと…

「ふぅ~、しかし、怖かったぁ(特にヒナタ)」

「な、ナルト君、そんなに皆言い争ってたの?」

「もぅすごかったってばよ(特にヒナタ)」

恐怖から解放された一同は安堵する

「それにしても、絶壁って、僕と同じ転校生だったんだ。」

「もお、あん時は本当に荒れてたよねー」

「あ、あれは昔の話やろっ」

サイとサクラの言葉に顔を赤くさせるクシロ

時は2ヶ月前に遡る

4月下旬

クシロ、木ノ葉学園転入ー-…‥


end



[32319] クシロの春 前編
Name: Φ卑弥呼Φ◆b7c18566 ID:08ee7ffa
Date: 2012/03/23 02:19
※第三者視点です


4月上旬

木ノ葉学園からかなり離れた所にある手の付けられない悪ガキが集まる不良校に彼女は通っていた

名前は卍クシロ

中学一年の頃、父親の転勤で此処にやって来た

この不良校の成績は意外にも良好で、偏差値こそ高いが、規律の厳しさに耐えきれず、グレた生徒が多数現れた事から学校の汚名が広まった

所詮はガリ勉がグレて不良に化したに過ぎない

不良でも授業はちゃんと受けているその姿は尚更だ

群れる事事態に抵抗は無いクシロだが、地方の違いからかノリが合わず、結局は一人でいる

入学式から一週間、クシロはいつにも増して機嫌が悪かった

理由は朝学校に来るや否や、無差別に上級生に殴られたからだ

はっきり言ってクシロは地元では右に出る者はいないと言われる程喧嘩が強い

小・中学の頃は、やりすぎてしまう時もあったが、いつしか加減を覚えた

中学までは多少の暴力行為は多目に見られていたが、義務教育ではない高校となれば話は別

クシロは兎に角暴力が理由で退学になる事は避けたかった

両親に高い教育費、通学費を出して貰っている以上、下らない事で困らせたくないという気持ちが強いからだ

下駄箱で靴を履き替え、教室へ向かう

右を見れば喧嘩、左を見れば力の無い生徒を恐喝する不良

クシロはその光景を目にしても、眉一つ動かさず平然に通り過ぎて行く

見慣れているのだ

教師がいなかったらやりたい放題にしている生徒に半ば呆れながらフッ…と息を漏らす

教室に入ってもそれは同じ

女子生徒に睨まれても平然を装う

本気を出せば十秒足らずでかたずけられるのだが

「アイツさぁ、卍クシロってぇの?キモッ!さっきも無視したし!」

「きっとビビってんだよ。あたし等ガン飛ばしすぎ?」

キャハハと下品な笑い声がクシロの耳を突いて堪らなく不快になる

しかしその苛々は理性によって抑え込まれる

毎日が葛藤の日々なのだ

そして放課後

「卍、ちょっとトイレついて来てよ」

これといって接点のない生徒にトイレに誘われたクシロ

その生徒は女子生徒集団の一人だ

「…ごめん、用事あるから」

クシロは即座に断る

明らかに喧嘩のにおいがするからだ

「そんな事言うなよ。ちょっとでいいんだって」

「無理やって言うとるやん」

「ちょっとだって言ってんだろ」

中々応えないクシロに苛立ったように女が声を張る

絶対帰してくれなさそうな異様な空気に耐えかねたクシロは渋々女に連れられトイレへ向かう

-大丈夫、何かあれば口で済ませばいい-

日本で一番押しの強い言葉はクシロが住んでいた地域の播州弁だとされる

関東の者が播州に敵う訳がないと踏んだのだろう

トイレに着くと大人数の女子生徒がクシロを歓迎していた

その表情に友好的な感じはない

「お前さぁ、いっつもスカしててムカつくんだよ」

一人がモップに掌を乗せながら言う

何かあればそれで叩くつもりなのだろう

「一発…いや、百発殴らせてよ。キャハハ」

クシロが嫌いな下品な笑い声が響き渡る

クシロは苛立ちを隠せなかった

「お前等さぁ、所詮一人じゃ何も出来ん癖にいちびるなよ。そういうん馴れ合いって言うねん。ハッキリ言って相当ウザいで?」

クシロの殺気立った目に怯む女子生徒達

図星だからだ

「な、何だよコイツ!!知ったような事言ってんじゃねぇぞ!!」

一人の女子生徒がクシロを殴る

クシロはあえてわざと殴られる

時が過ぎ去るのを待った

手を抑えつけられモップを頭にこすりつけられる

下劣な笑い声

醜く歪んだ顔

その時、クシロの何かが飛んだ

ビキッ

「え?何?今の音」

その音はあまりに鈍く

惨劇の始まりを伝えていた

「き…っ」

クシロは叫ぶ暇も与えなかった

只、目が合った奴に暴力を振るっていた

「ハァ…ハァ…ッ」

気がつくと全員が横たわっていた

「…やってもぉた…心に決めたのに…っ」

とっさに顔を覆うがその手は地塗られていた


翌日、クシロは自主退学した

親には何も話さなかった

話せなかった

もし話せばどんな顔をするかは目に見えていたからだ

クシロの行動に腑に落ちない両親はクシロに新しく転入する高校を紹介した

名は木ノ葉学園

文武両道の部活強豪校で学園の評判も絶大

クシロは両親の提案に反対するが、渋々通う事となった

転入初日

セーラー服に身を包み学園へ向かう

自転車通学という移動距離感は、電車酔いしやすいクシロの為の、両親の計らいかもしれない

学園に着くと、一人の教師がクシロを出迎えてくれた

「お前がうちに転入する事になった卍クシロだな。俺はお前の担任のはたけカカシってモンだ。よろしくなクシロ」

「イキなり呼び捨て…?」

「あぁ、うちの教師は大概生徒を下の名前で呼んでるよ。ま!すぐ慣れるから」

ニコリと笑うカカシに吊られて笑うクシロ(苦笑だが)

そのまま教室に向かう

クシロは綺麗な校舎に立っている自分が場違いな気がしてならない

「そんなに珍しいか?此処が」

校舎をキョロキョロ見渡すクシロにカカシが問う

「うん。かなり」

「ま、あの高校にいたんじゃ無理もないな」

カカシの言葉に反応するクシロ

「知っとるん…?」

おずおずと聞く

「転入してくる生徒の情報を知らない訳ないでしょ。ま、君はその高校で随分真面目だったらしいね」

その言葉にクシロは俯く

「別に…真面目ちゃうよ」

ポツリと呟く

「ま!お前が悪い子だったかどうかは知らないけど、ここはそんなの気にしないから」

カカシは続ける

「うちの生徒は皆良い奴だよ。ちょっとぶっ飛んでるけど、皆何に対しても一生懸命だから、毎日楽しくなるよ」

カカシの言葉にクシロの表情が和らぐ

「ここが、お前の教室」

そう言ってカカシが歩みを止めたのは、一年B組の教室だった

他のクラスに比べて騒がしい

ガララッ

「お前等ー、席に着けー」

カカシの一声で、生徒は素直に席に着く

「あーっ!カカシ先生ーっ!!その女の子ってば一体誰ー!?」

金髪のギザギザ頭が特徴的な少年がクシロを指差す

「こらナルト、指差すな。転入生だよ」

クシロの肩にポンと手を置くカカシ

「ほら、自己紹介して」

クシロの肩を軽く叩くカカシ

「卍クシロ。よろしく」

緊張のあまりかなり素っ気ない自己紹介になってしまった

「何だよ、感じ悪ぃー」

犬を連れた態度の悪い男子がクシロを批判する

「あぁー?」

無意識に男子を睨み付けるクシロ

その目線に生徒が凍りつく

「キバ!失礼な事言うな。それにクシロ、何でも喧嘩腰になるな」

「…」

何だかんだで休み時間

転入早々最悪の印象を与えてしまったクシロは完全に諦めモードに入っていた

自然と机にうつ伏せになるクシロ

前の高校の休み時間もこうやってやり過ごしてきた

「ねぇねぇ、クシローっ」

呼び捨てにされ、勢い良く起き上がる

見上げると金髪のポニーテールが魅力的な今どき女子生徒がいた

「お友達になろうよーっ」

無邪気な笑みを浮かべ手を差し伸べてくる

「あたしー、いのってぇのー」

「…クシロ」

「やだなー、知ってるって!」

クシロはいのの手を握る

「私、春野サクラ!よろしくね」

赤いリボンのカチューシャと桜色の髪が可愛らしい女の子、サクラ

「あたしはテンテンっ!!よろしくー」

快活でお団子頭が特徴的なテンテン

「わ、私…日向ヒナタ…よ、よろしくね…?」

恥ずかしそうに指をつつく長髪が印象的なヒナタ

「よろしく…」

クシロは戸惑いながらこの四人と友達になった


end





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