この作品は、タイトルにもある通り、どうぶつの国に登場するキメラの能力を巨人たちが持っていたらという作品になります。全ての動物と会話できる力を持った残念なオリ主も出るよ！以下本分。

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俺は、気が付いたら進撃の巨人の世界に転生していた。他の事なんかどうでもいいほどに重要すぎる事なので2回言う事にします。気が付いたら進撃の巨人の世界に転生していた。

死ぬしかないじゃないか。転生なんだから少しはマシな能力でもないのかなーなんて思っていたら、与えられた能力が全ての動物と会話する力な有様だよ！どうぶつの国か！？どうぶつの国なのか！？別マガ繋がりなのか！？しかも、仲良くなった鳥さんたちが教えてくれるのは巨人が人類を蹂躙している報告な有様だよ！

……だが、俺はハッキリ言おう。死にたくない。そんな死んで黒玉に無理矢理転送されたわけでもないのに、戦いたくない。仮にタロウザみたいな動物たちの意識を繋げる能力が覚醒したとしても無理ゲーだ。俺の精神力では無理ゲーでしかない。そもそも、作中では人間とは意識繋げなかったじゃないか。仮に巨人化したエレンと意識を繋げたら……自爆特攻された地点で俺の精神と身体が消し飛ぶじゃないですかー！ヤダー！

まぁ……死にたくないんで、まずやること。主人公であるエレン達と親交を深めることだ。それにより、俺が危険に陥った際に助けてくれる可能性が高まる。これはもう最優先事項だ。ペルソナ主人公並のコミュ力が欲しい。曲りなりに何とか頑張りました。俺の力については、エレン達にはばらしてる。別にそんな力あったって巨人と戦うのにほとんど関係ないだろ？とか言われたけどな！否定しないよ！その意見！ただ、馬と文字通り意思疎通が出来る利点があるよ！逃げるのに有利だよ！絶対に俺は戦わないけどな！

……まぁ、この力のおかげでね、鳥さんたちが見てきた壁の外の光景とかエレン達に言うとね、滅茶苦茶食いつくんだ。

まぁ、別にいいけど。後は、ミカサに関してはエレンと良い関係になれるようにちょいちょいやればあら不思議。すげぇ信頼感が得られます。ちょろくね？信頼を得ておいてなんだけど。

まぁ、ここまでは普通に友達の関係。だからこそ、この先に行くためには、ピンチだろうと利用しなくてはならない。そう、皆には悪いのだが、エレンの母親をわざと危険に陥らせ、助けるのだ。当然、屑の所業。救いようのないのはもう自覚している。しかし、結果的に俺が助けたという事実のみが残ればいい。俗に言う、最終的に勝てばよかろうなのだァァァァ、ってやつ。んでだ、まぁ……ね。取り敢えず方法は必要だと思うんだ。なんかね、生きたいの！生きるためならどんなことだってやってや……あれ？

……助ける意味、無いよね？別に調査兵団に入るわけでもないんだぜ？そりゃ、税金食いつぶして何とか生きたいから憲兵団になるために努力するけど。だったら、アルミンと一緒に離脱してれば良いよね？

何故気がつかない。そうだ、それがいい。もう、外道でも何でも構わない。俺は迷わない。目の前に恐怖が現れたのなら……逃げきるだけだ！



キングクリムゾン！時は845年！運命の日！５０Mの壁を超える巨大な巨人が壁を粉砕する！そんな中、俺はアルミンと共に行動し、避難しようとする！逃げるんだ！逃げれば取り敢えず何とかなる！船へ―――！


両手が翼に変化して竜巻を発生させる巨人が現れるまでは、そう思っていた。


いや、ね？可笑しいよね。巨人同士が喰い合ったり、鳥を喰ったりしているんだぜ。鳥の悲鳴が可哀想です。しかも、何かを捕食した巨人は、その体格が一回り大きくなって、巨人同士で喰いあった場合は更なる筋肉質のマッチョに。鳥を捕食した固体は腕が翼に変化して、羽ばたきで強風を巻き起こし、建物を普通に吹き飛ばします。どんだけ強いんだよこいつぁ……しかも、犬を喰った奴はオルトロスとかケルベロスみたいになっています。

なぁにこれぇ。無理ゲーだろおい。何だ、捕食して更に進化って。何処のキメラだ。……キメラ？おい、まさかお前ら……キメラの特性あるのかぁ！？どうぶつの国のキメラの能力を！？

俺か！？俺のせいか！？俺が全ての動物と会話できる力を持っているからいけないのか！？しかも、こんな状況じゃ、エレンが巨人化しても死ぬしかないじゃない！どうすれば……あれ？巨人が石を持って……あ。

「船が！？」

船に石が着弾し、粉砕。……逃げ場ないね！終わったね！ってか、知性があることが今、俺は確信した。知性がなきゃあんなこと出来ないよ。畜生！あいつらの頭にはキメラ脳でも入っているのか！？もうやだ、逃げたい。合成獣の特性だけでも難易度がルナティックなのに、それに知性がある地点で難易度がハードコア改め、ルナティックコア。

なにこれ。石に潰された人々の血で水が赤く染まっていくよ。生き残った人たちも、慌てて岸に上がっているけど、すぐに巨人に喰われているよ。喰った巨人は更に強くなるよ。……泣きたい。泣いていいですか。泣かせてくださいよぉ！全てを忘れて泣かせてくれよぉ！


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ウォール・マリア崩壊。それから数日。俺は、エレン、ミカサ、アルミンの三人と共に、何とか生き延びている。俺と仲のいい鳥たちが巨人に喰われる心配の無い上空から巨人のいない方向を教えてくれ、そこを少しずつ内地へ向かって移動を繰り返すことで行きのびています。

時には、火事場泥棒同然の行動もして食料を手に入れた。エレン達は、ハンネルという人に助けられそうになったのだが、合成巨人のせいでそれは叶わず、ハンネルさんが死亡。途方に暮れていたところを合流できた。ハッキリ言って、泣きそうになった。会えたからだけではない。皆を見捨てようとした俺を見て、心の底から生きている事を喜んでくれた。後ろめたい事を何も考えていない。その偽りの無い気持ちが、どれだけ俺が屑なのかを再認識させて、それが余計に泣きそうになった。

「……どうだ(ﾎﾞｿｯ」
『よし、向こうの方には巨人はいないぞ！』
「移動するぞ」
「「「コクッ」」」

ありがとう、鳥さん。少しずつ、音を立てずに、息を殺して移動します。再び身を隠せる場所に移動し、一息つく。これの繰り返し。精神が削り取られていくのを感じられます。

「……？何だあれ」
「どうした」

エレンが遠くにいる巨人の背中を見て、不思議そうに呟く。俺は、鳥たちに指示して、見てもらいに行かせる。戻ってきた鳥たちが言うには、動物たちを運んでいるのだそうだ。どういう事？まぁ、そろそろ夜になってくるし、移動にはちょうどいいだろう。巨人は、夜になれば活動が鈍くなる特性がある。それを利用すれば、生存率は少しではあるが上昇する。本当に気休め程度ではあるのだが、藁にもすがるなんとやらとは正にこのことである。

そして、移動している途中に、その動物たちは巨人が捕食して更なる進化に利用されている事を知りました。むしろ、何故知らなかったし。まぁ、知ったのは、その翌日、俺たちが、こんな異質な巨人を見つけたから気付いたんだけどね。

「なぁ」
「なんだ、エレン」
「あれ巨人だよな」
「そうだろ」
「なんで亀みたいな甲羅ついているの？」
「俺に聞くな」

亀を捕食したと思われる巨人が目の前にいました。これ見て理解したよ。あの動物たちは犠牲になったのだ……と、隠れながら俺たちは目の前の巨人を見ていると、顔、両腕、両足を巨大な甲羅の中にしまう。ガメラに出れそうなサイズだと思いたいが、とても思えない。ってか、滅茶苦茶死にそうになったよこの後。いきなり甲羅ごと回転してね。建物をぶち抜きながら突き進んでいるんだぜ。もう皆唖然だよ！俺に至っては目が可笑しくなってたって言われたくらいだよ！ミカサも目が死んでたよ！

『避けて！』
「ゑ？」

鳥さんの声で漸く我を取り戻した俺が、見たのは、高速でこちらに飛んでくる建物の破片。直ぐに回避行動を取るが―――

「死にたくナイﾅ‐」



瞬間。彼に何が起こったのか。彼は、建物の破片は避けた。しかし、破片は、地面を破壊し、地面に埋め込まれていたレンガが、新たに飛来する。そのレンガは、彼に激突。その衝撃と痛みに、意識を失ったのだ。その後、少年たちがどうなったのか。それは、いつか誰かが知ることとなるだろう。

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あとがき

何故書いた。アニメも一回見たきりで確認せずに書いた結果がこれだよ！別マガ作品同士なら相性がいいと思って書いてみたけど、原作異常にこんなの訳が分からないよ。両作品知っている人でも理解できるのかわからない。ってか、自分自身理解できていない。と、取り敢えず、キメラについて、知らない人も多いと思うので解説。

キメラ(合成獣)：幹細胞の力が極端に優れており、再生能力が高い。互いに食い合ったり、他の動物の肉を食う事で、その動物の特性を得た強靭な姿に変化する。キメラ脳という考える力を持ち合わせた人工脳を加えることで知性を与えることも可能。作中では巨人にキメラ脳ぶち込んで知的にしてみた感じ。そのせいで難易度ルナティック。

動物の意識を繋げる力：作中で触れられた、どうぶつの国の主人公、タロウザが途中から使い始める力。全ての動物の見ている映像や音などを見聞きし、指示を出せる力がある。尚、意識を繋げた動物が受けるダメージは自分に返ってくる。つまり、作中で仮にオリ主が巨人化したエレンと意識を繋げた場合、手を粉砕させながら巨人を殴り飛ばしただけで腕が複雑骨折なんて余裕の大けがを負う。