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[38730] (ネタR15くらい?)哀愁の公爵令嬢、情熱の女使い魔(ゼロ魔×哀愁の女主人、情熱の女奴隷)
Name: MNT◆809690c0 ID:e3975a1c
Date: 2014/04/04 22:19
最初に
森奈津子の短編「哀愁の女主人、情熱の女奴隷」とのクロスです。ご存知ない方は、ドMのバイセクシュアルセクサロイドを召喚したと思っていただければいいと思います。よって下ネタなセリフが多いです。下品です。


 その瞬間、ヴァリエール公爵令嬢であるルイズ・フランソワーズの、やっと、やっと……成功した……成功したわっ! という喜びと希望の気持は、あっという間にしぼんでしまった。

 幾度も失敗し、それでも希望を捨てず頑張った結果であるところの召喚の扉を抜けて現れたのは、確かに、そのう、美人ではあるけれど、メイド服を着た女性だったのだ。
 年の頃は長姉エレオノールと同じくらいだろうか、にっくきツェルプストーに勝るとも劣らない燃えるような赤毛に、潤んでいるようなエメラルドの瞳。ぽってりとした肉感的な唇。全体としてのイメージはまさしく蠱惑的。本来実用的でつつましいばかりのメイド服が、逆に背徳的な魅力をビシバシと放っている。
 そりゃもう、メイドとしては無駄に色気を振りまきすぎているのではないかと小一時間。
 しかも無駄肉がたっぷりと胸部分についている、憎い。

「あら、ここはどちらなのでしょうか? わたくしご主人様とお嬢様のためにお茶をいれておりましたところですのに」

 予想通り声もしゃべりもどことなく甘ったるく耳に残る。ルイズ的に嫌な感じだ。これなら冴えない外見の無礼で失礼で生意気な青年の方が、まだ我慢できる気がする。

 セリフ通り、手にポットを持っている。どうやら自分はどこかの屋敷のメイドを召喚してしまった……らしい。茶器もメイドの服も上質なのは救いになりえるのだろうか。おそらくならない。
 ある意味今の状況は、名家のメイドを無理やり拉致したといっても過言ではない。
 もちろん不可抗力ではあるし、ルイズの実家の力からすれば円満に勤め口を変えてもらってあっさり解決……の可能性が高いが、悪くすればガリアやアルビオン貴族のメイドという可能性もある、楽観視はできない。

 それにしても。

 ゼロのルイズが平民のメイドを召喚したぞーとか言いたいだけ言えばいい。それよりもなお、ルイズの心を黒く黒くドス黒く染めるモノ。男どもの理想を形にしたぼよんきゅっふるんの曲線体型。
 たゆんとメイドの無駄肉がゆれた、憎い。

「ミ、ミス・ヴァリエール……とんでもないことですぞ?」
「平民のメイドを召喚したことがですか?」
「何を言っているのだね? あのメイドは人間ではない」
「?!」

 これがいつも真面目なミスタ・コルベールでなければ、気が狂ったのかと思うところである。
 色白だが血色のいい肌、金色に輝く産毛。きちんとしつけられたメイドの無駄もそつもない動き、活き活きとした瞳、表情、先ほどのセリフ、人間のメイド以外の何物でもない頭が薄さむい教師はいったい何を言っているのだろうか。

「なんという、なんという精密なゴーレム。こんな完璧で素晴らしいものがこの世に存在したとは! 噂に聞くスキルニル? いや違う!」

 ゴーレム?!

 いつの間にかメイドに、にじりよっている教師を押しのけてルイズはとまどった表情のまま立ちつくしているメイドに近寄った。

「ちょっと、あなたゴーレムなの?」
「ゴーレムとは何でしょうお嬢様。わたくしはセクサロイドでございます。前のご主人様に頂いた名はハンナ。もちろん家事用アンドロイドとしても最低限の性能は有しておりますけど、本来の使用用途はセックスでございまして、自慢ではございませんがわたくし、三度の飯よりもセックスが好……」
「黙れ!!」

 発作的にルイズはハンナと名乗ったメイドゴーレムの頭を手ではたいた。

「やあああっん」

 語尾にハートマークすらつけそうな勢いで、ハンナがわざとらしく地面に転がる。ご丁寧にスカートの中身が見えるように気を遣った動きで。深い紺色のロングスカートが太ももまでめくれ、フリフリの白いペチコートと、黒いストッキングとガーターベルトがのぞく。

 無駄に観衆にどよめきがあがり、男どもの熱い視線が一定部分に注がれる。ツェルプストーの口が「できる……」という形で動いたような気がしたが、ルイズは見間違いだと結論づけた。それよりコレだ。

「ちょっ、あのっ、わたしそんなに強く叩いてな……っ」

 あわてて手を差し出して引き起こすべきかどうか悩むルイズは、メイドの表情を見て固まった。

 期待している。

 ものすごく期待している。

 もちろん、助け起こされることを期待しているのではない。ルイズが「追い打ちをかけること」を期待して、瞳をうるませ、頬を染めて待っているのだ。右の頬を打たれたら、すぐさま嬉々として左の頬を差し出したあげく、足蹴にしやすいように地面にはいつくばる勢いで。
 ごくり、と生唾を飲み込む。
 そういった趣味のものがいるとはどうでもいい知識の中で知らないこともなかった、だが目の当たりにするのはもちろん初めてだ。

 真性の被虐趣味。

 別世界ではドMと称される性癖である。

 われ知らずガタガタ震えながら、公爵令嬢は一歩二歩と後ずさった。できうることならこの場から走って逃げたいがそういうわけにもいかない。

「なんという精緻なゴーレム、まことに素晴らしい。さ、ミス・ヴァリエール、コントラクト・サーヴァントを」
「嫌です」

 そんなことは端から無理だったのだが、ルイズは叫ばずにはいられなかった。



 結果、ルイズは口の中に舌を入れられて泣きながらひっぱたくことになった。
 しかも、またご丁寧に「わたくしのご奉仕では満足いただけないのですかっ?! わたくしは最高品質のオーダーメイドセクサロイド、舌技にも自信がございますわ」と、わけのわからないことを言い出す始末。
 さらに使い魔のルーンが刻まれる時には、恍惚として舌を突き出しよだれを垂らしていた。怖い。
 胸元をつかんで、ここが苦しい痛いんですの、ああっと、悶え苦しみながら、右手を股間にやろうとするので、慌てて止めた。「寸止めプレイご褒美です!!」と、叫ばれたのは記憶から抹消したい。

 苦痛イコール快感、ドM特化型フルオーダーセクサロイド(メイドは前々主人の趣味です)、それがルイズの使い魔ハンナの正体である。

 そんなこんなで、脱力したり呆れたり泣きたくなったり家に帰りたくなったり空を飛びたくなったりしながら、ハンナから彼女自身の話を聞き出したのは深夜を過ぎてからだった。
 椅子が少ないからベッドの端に座ったのに、いきなり押し倒しに来たのは、漂泊したい思い出である。「大丈夫、怖いことなどありませんわ。激しくしてくださいませ……ロウソクでもムチでも、わたくしそれが嬉しい……」とか、色々と間違っている。

「ふーん、じゃあ、あんたは別の世界から来たのねーあははーうふふーそりゃあ、別世界ならこんな無駄にすごいゴーレムもいるわよねーうふふー生き物でもないのに、ルーンとか付いちゃうスキルニルよりすごーい」

 カクンカクンと首を振りながら光のない目でルイズは呟くように言った。
 今までの色々に比べたら異世界製とかもうどうでもいいことな気がする。ハンナは、そちらの世界に主人が居て、帰りたいらしいのだが。悲しいかな、使い魔を送り返す術などルイズは知らない。

「ルイズお嬢様は、わたくしの新しいご主人様に似ていらっしゃいます。その思いつめた光のない瞳。ご主人様もいつもお疲れでいらっしゃいました……」
「あんたが疲れさせてるのよ、ああもう、そのご主人様とやらの気持がよくわかるわ」

 しばらくして、ハンナはやけに色っぽいため息をついた。本当にお前ゴーレムか。

「あの、景気づけにわたくしのオナニーご覧になりません?」

「そんなこと明るい声で言わないでよっ! そもそも何の景気づけなのよっ?!」
「わかりあうにはわたくしの一番得意なことをお見せするべきかと……ああ」

 こほんと小さな咳払いをする。

「あの、ルイズお嬢様、できればわたくし自慰行為をいたしますのでそのまま放置プレイしていただけませんか……」
「しないわよっ! しないってんのよ、放置プププレイとかっ!!」
「では打擲してくださいませ。そのぷるぷると震えるしなりの効いた美しい御手で、さあ早くっわたくしを折檻して、ボロボロにして、異世界ですのでメンテもできないわたくしをめちゃめちゃにして、そしてボロクズのように捨ててくださいませっ! そして泣いて足にとりすがるわたくしを、「この淫乱スクラップめが」とおっしゃりながら殴る蹴るの暴行を加え、ついには魔法でちろちろと炎の熱を与えながらじりじりとわたくしの秘所を……」

「しないっ言ってんのよ、この変態ゴーレムがっ!!」

 パンッ

 ルイズは思わず、本当に思わず、ハンナを叩いていた。
 セクサロイドは頬を押さえ、わなわなと震える唇を開く。

「いいっ!」

「………………」

 その沈黙をどうとったのか

「すごくいいっ!!」

 そんな ほめことば は いら ない。

「………………」

 無言でルイズは崩れ落ちた。

「思わず興奮して、はしたない口調になってしまいました。でも、さすがルイズお嬢様、わたくしイッてしまいそうです!」
「イかないでよ……頼むからイかないでよぉ……ちぃねえさまぁ……もうやだぁぁあ、おうちかえるぅう……」
「泣かないでくださいませルイズお嬢様、帰る手段がない以上わたくしはいましばらくルイズお嬢様の物でございます。もしこの身が故障し再起動できない事があろうとも、お怨みすることなどありませんわ。世界を超えた放置プレイ、魔法に身体をいぢられ、場合によっては破壊されるなど、マゾヒスト型セクサロイドには望むべくもない最高のご褒美ですもの。聞けば電撃の魔法もあるとか、それによってどんな快楽がわたくしを……」

 ただ床に転がり、慰めているつもりだろうハンナの言葉を黙って聞きながらルイズは思った。
 そうだ、どんなに変態でアレな使い魔でも自分の使い魔なのだ。
どことも知れぬメイジの研究対象にさせて黙って破壊させることなどできはしない。ヴァリエール公爵令嬢の精神衛生とプライドのために、傷一つなく元の主人の所へ叩き返すのだ。
 だって、目の前のセクサロイドゴーレムは、ぽろりぽろりと涙をこぼしている。

「夜のご奉仕をせずとも受け入れてくださったのは、ご主人様だけでした」

 よかったわねとかそうなのとか意味のない単語の羅列をルイズはなんとなく呟きながら、こんな変態を受け入れるとかどんだけ大物なんだよご主人様、などと心の中で突っ込んでいた。

「はふぅ、泣いたらわたくし……もう……こんなに濡れております」

 スカートの裾をゆっくりと上にずらし始める。

「セリフと行為が繋がってないしっ!」
「わかっておりますわ、ルイズお嬢様のお心。ここにあるムチとく・び・わ。素敵にマッチする趣味でございます」

 何にとは聞くまでもない。

「ルイズお嬢様とのSMレズプレイ、このハンナ全身全霊で受け止めさせていただきます。もうびしょびしょですわ……さあ、一緒にめくるめく快楽の園へ飛び立ちましょう!」
「飛び立たない、飛び立たないからッ! 飛ぶのは鳥だけだからッ! わたしレビテーションできないからっ?」

 叫んでいるルイズも、わけがわからない。

「そこの杖でわたくしのアヌスをお攻めになっても」
「お攻めになるじゃないわよーっ! 顔赤くすんじゃないわよーっ!」

 床をごろごろしながら、涙目でバンバン叩くお嬢様、不幸である。

「わたくし床が羨ましい……ああ、一度でいいからルイズお嬢様の平手打ちを連続して味わいたい……」

 返す、絶対に元の世界に叩き返す。
 モチベーションをガンガンあげながら精神的に屍になりつつルイズお嬢様は決心した。

つづかない


ハンナの揉みスキルでルイズの胸が大きくなるかも?! という嘘次回は考えた。



[38730] 愉快なドMと悲壮なる公爵令嬢
Name: MNT◆809690c0 ID:05ca686c
Date: 2014/01/11 11:26
「さ……説明してもらいましょうか……」

 ふかふかの絨毯の上に直に体育座りをし、壁に向かってルイズは言った。背中が煤けている。その三歩ほど後ろで、相変わらず無駄に色気を振り撒き続けるセクサロイドが、内股くねくねをしていた。

「もちろんいたしますわ。それよりもルイズお嬢様、わたくし先ほどのことで、体が火照ったままなんですの、落ち付くためにもここでオナニーをしてもよろ……」
「するな。したらあんたを褒めるわよ」

 ハンナはあからさまにたじろいだ。それすらもまた高尚なAIによる学習によるものかもしれないが、とりあえずちょっと顔を青ざめさせてたじろいでみた。

「褒めるどころか、あんたの望まない方向でとってもとっても可愛がってあげるわよ。頭をなでたり、爪を切ってあげたり、あーんしてあげたり、絶対怪我とかさせたりしないわ。もちろんぶったりしない。大事に大事にしてあ……げる。う、ふ、ふふふ、ふふ……大丈夫よちいねえさまわたしまだいきてるしんでない」
「くぅっ、ルイズお嬢様の褒め殺しドSプレイが高等すぎますわ……それにお応えできない自分が不甲斐ない……なんて無能でダメなセクサロイド……お前は本当にセクサロイドなの?、わたくしなんて、クズよ、ゴミでいぢ汚い淫乱変態産業廃棄物よ……でも、いつの日かきっちりとお応え出来る、してみせますルイズお嬢様」

 その日まで待っていてくださいませねと、可愛くガッツポーズを作りながら、さらなる修練を誓う高級セクサロイドである。遠からずルイズの編み出した対ドMの秘策が破られるのも近そうであった。その時こそあいきゃんふらーいなのかどうかは、今の時点ではだれにもわからないが。

「では、前のご主人様が、わたくしの乳首にピアスをぶッ刺した時のお話ですね」

 ごとっ

 公爵令嬢は、体育座りポーズのまま床に横倒しになっていた。

「そ う じ ゃ な い!!」
「そう、そうですわね、ぶッ刺すだなんて、はしたない言葉づかいでしたわ、あれは、そう、わたくしが納品された次の次の日の出来事でございました。前のご主人様……旦那様がわたくしの乳首にとてもよく似合うよと」
「ちくびちくび言わないでよ下品でしょ! ちくびとかっ!」
「ルイズお嬢様! わたくしでさえ乳首は二回しか言っておりませんのに! 三回も繰り返されるなんて、ずるうございます」
「うるさいうるさいうるさぁいっ! さっさと言いなさいよ、ヴェストリの広場で何があったの?!」

 以下、ハンナの言い分。
 ルイズお嬢様にいぢめられず、アレが溜まっていたハンナは(「自慢ではありませんが、わたくし0コンマ1秒で濡れますの」「誰もそんなこと聞いてないわよ」)、自分の被虐心を満足させるために、メイドとして学食の給仕の手伝いをした。ノーパンで。
 ここ大切、ノーパンで。二回。
 しかも超ミニで。

「皆さまの欲望と憎悪と嫉妬と蔑みに満ちた視線があまりにも素晴らしくて、わたくし軽くですけれども何度かイッてしまいました」

 視姦の喜びに打ち震えるセクサロイドの姿が、ルイズの脳裏にありありと浮かびあがりすぎて辛い。
 部屋に閉じこもっている間に、自分はどんな人間にされてしまっているのだろうか、もう何も知りたくない。とりあえず自分から嬉々として、首輪をつけたがったのだが、それだけは阻止した。そこだけは自分で自分を褒めてやりたい。

 そんな風に見えそうでほぼ丸見えな胸元の無駄肉を強調しつつエロエロしながら給仕をしていると、学生が声をかけてきたのだという。
 自称錬金ゴーレム作成にこだわりのある男ギーシュは伸びまくる鼻の下をなんとか停止させようとして失敗しつつ(おそらく)、ハンナがゴーレムであることを確認しにきたのだ。
 こればかりは未だにルイズも信じがたいが、本当のことだ。ハンナは生物という意味では生きてはいない。どれもこれもが高水準な、人間業ともエルフ業とも思えない超技術でできている。

「もちろんですわと、わたくしお返事いたしまして、それを証明するために殿方の手をとって、胸に押し当てましたの。お嬢様やご主人様の心音とは似せてはありますけれども、ほんの少し違いますから」

 むにむに
 ふにふに

 そんな擬音が浮かんだだろう。多分。

 男って全員死ねばいいと思うの。

 そう、その場にいた女性が全員思ったことだろう。

 だが、結果としては、レディ達に袋叩きではなく、代表モンモランシーと下級生の少女が力一杯ひっぱたいたらしい。二股もしていたようだ、最低だ。男は全員死ね。ついでにこの使い魔も死んでほしいが、それはできない。

「ひどいと思いません? ルイズお嬢様。そんなご褒美を目の前で別の方になんて」
「ああ……うん……」
「でも、その方には何か理由があったのやも知れません。ですからわたくし考えました」
「…………」
「そっとそのお嬢様のお一人の手をとり」

 ドヤァキラキラ笑顔だ。

「肌と肌の触れ合い、これが深いお付き合いへと続く相互理解の始まりです」
「………………」

 困ったことに、言っていることはあながち間違っていない。

「秘所はダメだとお嬢様に言われましたので、お手をMy臀部に持っていきまして、わたくし、笑顔で申し上げましたの」

 My臀部ってナニよ。

「さあ、ご存分にお打ちになってくださいませ、と」

 ああ、モンモランシー、わたしあなたと友達になれたかもしれなかったわね。

 ドン引きして逃げ出したモンモランシーの後を追い、ヴェストリの広場で追いつめたハンナは息も荒くつめよったそうだ。その間に下級生は逃げてしまった、機を見るに聡い少女である。
 涙ぐみながら、ガクンガクン震えるモンモランシーの前ではいつくばり、笑顔でお踏みくださいと叫ぶ巨乳美女。
 それ以降の展開は知っている。なんとも言えない表情をした親切迷惑な名前も覚えていない学生から知らせを受けたルイズが、その場に急行したからだ。
 あの時のモンモランシーの視線は忘れられない。これで助かったという瞳の輝きは、一瞬だけで、直後、そういえばこの変態の主人はアナタだったわね、というドン引いたままのどす黒く淀んだ眼になった。メイジの実力を見るには、まず使い魔を見よ。嫌な言葉である。
 違うと叫んだが、そんなものはハッハッハと息を荒くしながら地面にはいつくばったまま、下半身をこすりつけるハンナの前では何もかも空しい。

 ちいねえさまちいねえさまちいねえさま

 もはや本人すらどうしようもなく悲壮な呪文を全身全霊で唱えながら、ルイズはハンナの腕をつかんでずりずりと引きずり去ることにした。否、するつもりだったが、それをするとセクサロイドの下半身がとんでもないことになるため断念するしかなかった。
 マントを叩きつけるように使い魔にかぶせて、再び引っ張る。あんっとかあふぅんとか聞こえたがきっと気のせいだろう。ルイズ的にこの時ほどレビテーションが使えたらと思ったことはない。堪え切れない涙が溢れてぼたぼたと落ちた。ゼロのルイズはまだ我慢できる、本当は我慢できないが、まあまだマシだ。でも、変態のルイズだけは我慢できない耐えられない。
 わ、わたし変態じゃないもん……あんなの召喚しちゃったけど、絶対に違うもん……う、ううっううう

「ああん、ルイズお嬢様の臭いがたっぷりです。わたくし、これだけで自慰行為10回はカタいですわっ!」
「すんなっつってんだろ、すんなって!」
「久しぶりのルイズお嬢様のガラの悪い罵倒……素敵でございます。もっと……もっと罵ってくださいませっ! この変態淫乱にくべんきめが、さっさとしねこの腐れ○○○! と」
「あー……」

 当然のことながら超喜んでいた。

 「学院引きまわし、晒し物プレイ最高でございます。できれば……このマントは取っていただけたら……いいえ、かまいません、周りが見えませんので妄想が捗ります! ご褒美ありがとうございますぅっ」と叫ぶ変態物体を、そのまま引きずり続けて今ここ。自室である。
 気持ち悪いので、舐めまわされたのか変にじとっとしたマントを窓から投げ捨てようかと思ったが、変態メイドがひっそりと回収してさらなる悲惨に直面しそうだったので、徹底監視の元、洗濯させることに決めた。

 ため息をつく。

 ハンナは説明中に色々思い出したのか勝手に妄想モードに突入し、エロエロくねくねしてピンク色の吐息を吐いていた。ある意味幸せなゴーレムである。

 と、遠慮がちなノックの音。

「ヴァリエール、いるわね? 開けるわよ」

 結局、すぐに開けるんだから、聞かなきゃいいのに。
 ルイズの前に、見なれた姿が現れる。
 ハンナとタメをはる無駄肉と真っ赤な髪の持ち主。ヴァリエールの永遠のライバル、ツェルプストーだ。こんな惨めな姿の自分を笑いに来たのだろうか、だとしたらさすがツェルプストー色々と容赦がない。先祖代々から聞いた話は本当だったのだ。池に落ちた犬を叩いて沈めて、一応助けてからまた付き落とし、繰り返すというアレ。

「あのね……私自分に正直になることに、決めたのよ」

 だがしかし、にっくきツェルプストーの反応は妙だった。なんだかもじもじしている。視線も合わせない。頬も赤い。

「こんなことヴァリエールには言いたくないんだけど……」

 だったら言うな、と心の中で返答。

「ナニする時は是非呼んでねっ?!」
「……」

 意味がわからない。

「いい三角木馬と荒縄を用意して待ってるからっ!」

 そのまま走り去ってしまった。
 意味がわかりたくない。

「ルイズお嬢様、是非お受けいたしましょう」

 瞬時に妄想モードから帰還したセクサロイドが、死に体状態のルイズの肩をつかんでゆっさゆっさとゆすっている。潜在隠れドSとあからさまドMの奇跡のマリアージュが目の前で起こったのかもしれない。知りたくもないし関わりたくもないが。

「あー、あんたら二人で勝手にやればー?」
「何をおっしゃいます、わたくしはルイズお嬢様のクズのような性奴隷ですわ。忠実なる肉便器としてお嬢様と共にあるに決まっているではありませんか、めくるめく複数レズサドプレイに飛び立つ時は一緒でございます」

 こいつをまた何かでぐるぐる巻きにして思う存分踏みたい、だが変態が喜ぶだけだ。

 ちいねえさまちいねえさまちいねえさまちいねえさま

 はからずしもツェルプストーの隠された性癖を知ってしまったルイズお嬢様は不幸だった。



 最初はハンナによる胸を大きくする指南だったのにどうしてこうなってしまったのか
 そもそも一発ネタで一話だったはずなのに何故こうなってしまったのか
 でも次はない、多分。キュルケさんごめんなさい。



[38730] 崩れゆく世界と暗欝たる公爵令嬢
Name: MNT◆809690c0 ID:05ca686c
Date: 2014/04/04 22:20
 ゴトン、ゴトンと音をたてて馬車が行く。
 それがヴァリエール公爵家の紋章を刻んでいることを知っている者は多くはないだろうが、豪奢に飾られた馬車は、いずこのお貴族様かと道行く人々の足を止めさせるのに十分な力を持っていた。

 ゴトン ゴトン

 きっとあの中に乗ってるのは、ほんとうのお姫さまだよ、いや大貴族の旦那様だ……本当にすごい豪華な馬車だね、一度乗ってみたいなあ……等などを、ひっそりと話し合う人々。キラキラした瞳で夢を語る粗末な服を着た少年少女。慎ましい一家の夕食の話題にも十分だ。

 だが、そんな善男善女の憧れの場所の内部は、今極北の風と桃色の大気がせめぎ合っていた。

 ツェルプストーとハンナのアレでアレでアレな一件に、ついに心折られたルイズ・フランソワーズお嬢様は、げぱぱぱと口から魂をたれ流しつつ、光のない虚ろな瞳でオールド・オスマンに休学届を差し出した。つい一昨日のことだ。エロのルイズという身も蓋もない、結婚前の乙女としてあまりに残酷な陰口を少しでもしのぐために、全身を隠す大きめのフードつきマントをはおり一番人目の少ない学生の食事時を狙ってのことである。
 実は、その前日に退学届を差し出したのだが、慰留されてしまった。「せっかくサモン・サーヴァントとコントラクト・サーヴァントを成功させたのに辞めてしまうのかね? ミスタ・コッパゲールお墨付きの、完成度の高い人間そのもののゴーレムじゃろ」傍らに居た美人秘書が、小さな声で吐き捨てるように「そのゴーレムに手ぇ出したいだけだろ、このエロクソジジィが」と言ったことは、聞こえなかったことにしたい。
 というわけで、一日でも早くこの学園から離れたかったルイズはあっさりと書きなおすしかなかったのだ。

 もちろん、本人としては、二度と帰らないと硬く決心している。

 そして今、彼女の前には妙にうきうきとしたハンナが座り、その隣……妙な空間があいている……には、なんだか全てを諦観した雰囲気をまとった自称婚約者が縮こまりつつ腰をおろしていた。
 ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルドは、ヴァリエールの隣領を預かっていた。それこそが不幸だ。

 久しぶりの休暇が取れたそうだな、ならうちの馬車で途中まで帰ってきてもいいのだよ。何故そんなに都合よく馬車がって? ルイズが……そう、あの子だよ、使い魔を見せるために帰郷するというんだ。とても急いでいたよ、よほど私たちに見せたいのだろうね。なぁに、ルイズも同乗するのが君なら嫌とは言うまい。ああ、ルイズの使い魔を見るのが本当に楽しみだ。あの魔法を失敗してばかりだったルイズが……ついに……ついに……(意訳)そんな手紙超特急便(とある筋から根回し済)を受け取ってしまったことが、ワルドの不幸だ。

 そもそも彼としては休暇を取る予定もなかったし、ルイズが使い魔を召喚したこともつい先日まで知らなかったくらいだ。
 とある理由でこうするしかなかったのである。


 ゴトン ゴトン

 ゴトン ゴトン


 少し前、やあ久し振りだね僕のルイズ、今日は乗せてくれてありがとうと、無駄に爽やかに馬車に乗り込んできた子爵は、あっという間にそれを後悔した、ルイズはそのことを確信していた。
 何って、ハンナがニコニコとしながら座席の縁に足をかけてM字開脚をし、「お初にお目にかかります。お髭が素敵な殿方。わたくしの名はハンナ。ルイズお嬢様の忠実なる雌豚……淫乱奴隷でございます。お気軽に淫乱、もしくはマゾ変態とお呼びくださいませね。で、ご挨拶がわりにわたくしのオナニー見ませんこと?」と、のたまい、尚且つ「雷の魔法を使われるとルイズお嬢様にお聞きいたしました。あの……激しくしていただけますか? わたくし、実は欲求不満が溜まっておりますの……ほらこんな濡れております……」などと言いくさった。
「ここは大人の密室、三人だけしかおりませんわ。お二人で思う存分この淫乱セクサロイドをお使いくださいませ。上の口下の口後ろの口奥の口、髪耳舌胸臍脇お臀部その他もろもろ、すべてで誠心誠意ご奉仕させていただきます」お前の言語は色々とおかしい。

 鼻の下を伸ばすには、いくらなんでもハイレベルすぎるハンナの応対に、さすがにドン引きするワルドを、暗い瞳で見ながら、ルイズは手にしたサンドイッチをハンナの口に突っ込む。

「だまれ」

 今度は、むふふぅと甘い息を鼻孔から吹きだしつつ、サンドイッチをエロく咀嚼しながら無言で豊かな胸を自らの手で揉みしだくゴーレム。
 いつの間にか婚約者っぽいこともあったナニかはずずずっとさらに距離をとり小さくなって座っていた。肉食系ドMコワイ。さすがにコワイ。

「む ね を も む な」

 ルイズは堪え切れない涙をたたえて、ぶるぶると震えながら杖をハンナに向けた。

 ぺろり

 その杖の先端を、当り前のようにハンナが舐める。

 ぴちゃ ぴちゃ

 ひたすらいやらしくまったりねっとりと。元からこういうプレイであると申し合わせていたかのような、滑らかで無駄のない動きだった。もちろんそんなことはないのだが。
 婚約者(口約束)が、これ以上ないというほど縮こまる。今までセクサロイドゴーレムだけに向けられていたアレな目が公爵令嬢にも向こうとしていた。

「ッ!!」

 悲鳴にならない悲鳴をあげてルイズは、カコーンと杖を取り落とし、座席とクッションの谷間に沈んだ。実にユニークな使い魔だねと掠れた声でなんとかフォローしようとしている子爵、もちろんその優しさは心をザクザクと切り裂いた。

「まあ、ルイズお嬢様ったらお休みになられたのですね」
「いや、その、なんか違うと思うんだが、うん、多分、多分だけどね」
「この前はキュルケお嬢様とわたくしとお楽しみだったのですもの……キュルケお嬢様とわたくしと違って、ルイズお嬢様は不慣れなご様子で……」
「聞きたくないな……聞きたいような気がしない時もなかったような気がするけど、どこをどう考えても聞きたくないなぁ……」
「キュルケお嬢様の責め……ああ、もう、素晴らしくて今でも思い出すだけでゾクゾクいたします」

 夢見る乙女と化して、ハンナは両頬に手をあてていやんいやんと、体をよじった。ヒゲ男的に聞きたいけれど聞きたくもない回想シーンに突入である。



 やせいのきゅるけ が はんな を へや に ひきずりこんだ
 やせいのきゅるけ の こうげき

「それでわたしを叩きなさいな、メイド」

 やせいのきゅるけ は むち を とりだした

「えっ?!」

 はんな は にげようとする

「たたけ、と言っているのよ、メイド」

 やせいのきゅるけ が まわりこんだ

 はんな は にげられない

 やせいのきゅるけ の こうげき

「ふふふ、被虐趣味のあなたに嗜虐的行為をさせる、とてつもなく嫌がるあなたの顔が超そそるわ……」

「くっ……ふぅっ、なんて恐ろしい御方、キュルケお嬢様。あまりにも、あまりにも高度なドSプレイ……ううう」

「さあ、やるの? やるわよね?!」


「滅びよ」


 るいずおじょうさま が あらわれた

 るいずおじょうさま の こうげき

 やせいのきゅるけ を けりとばす(物理)

 はいごから の こうげき だめーじ は 2 ばいだ!

 やせいのきゅるけ は たおれた

「ああんっ、ずるうございますルイズお嬢様キュルケお嬢様だけっ! わたくしもっ、わたくしもお蹴りくださいませっ!」
「ざけんなっ! お前ら死ねっ! さっさと死ねっ! この肌色ド変態どもがっ!」
「もっとおっしゃって! もっと激しく罵ってくださいませっ!!」
「クズッ! ゴミッ!! 社会の害悪っ!!」
「もっとっ! もっとおぉおぉぉおおおっ!」






 ……ということがありました。

 そしてルイズの心は完全に折れた、折れてしまった。悲しい消したい記憶である。わたしもうヴァリエール領から一生出ない。出ないったら出ない。出来うるならば誰とも会いたくない。

 今のルイズの心の支えは、次姉が優しくなぐさめてくれることと、長姉がハンナをアカデミーに持ってもっていってくれないかということだけである。さすがに意思を持ったゴーレムを実験台にするのは、わずかに残ったハンナへの良心が痛まないこともないが、このままではまず自分が壊れる。甘い仁道と理想論では生きていけないのだ。これを負け犬というならば、わたしは一生負け犬でいい。

 ゴトンと、馬車が止まった。

 予定の休憩地点へはもう少しあるというのに。嫌な予感しかしない。

「それでね、ルイズ(【僕の】が無くなった)、実はもう一人同乗者がいるんだ。怪しい者では決してない、君もよくご存知の方だよ、高貴なレディだ」

 いやな予感だけしかしない。

 青ざめた顔で小さくなっていたワルドが声の震えを隠しもせずに言う。諦め、哀しみ、絶望、恐怖、そんなものが滲み出過ぎる口調。隊長で貴族の彼が敬語を使う高貴なレディ……そんな人物でルイズがよく知っているとなると、それはもう間違いなく限られる。
 なぜ? それを尋ねるのはきっと愚問なのだろう。

「うううう、うふ、うふうふふふふうふぅうふぅ……」
「は、はは、はは……ははは……」

 笑うしかない状況というものを、短い人生の中初めて公爵令嬢は体感した。

「はは、そ、そもそも僕の休暇はその方のゴリ押しだったんだよミス・ヴァリエール(既に名前呼びですらない)。わたくしの護衛をしなさいとのことだったんだよ。突然言われてね! 逆らえないしね! それに、ミス・ヴァリエールの使い魔にも興味はあったしね! それが、うん。どうしてこうなったのかなあはははは、ははぁ、あああああ。何食わぬ顔で僕の股間ソードに手をださないでくれたまえ使い魔ははははは」
「どっからハンナのことがバレたのかしらねーワルド様、距離取らないでワルド様。そっちは空よワルド様。というか学院内ではバレバレだったわーワルド様ーうふふふふふハンナとりあえず両手を上にあげておきなさいうふふふ」
「かしこまりました、脇でシろとのことでございますねっ!」
「失礼いたします」

 馬車の扉が開かれた。

 もちろそこに立っているのは、二人がよく知っている人物である。
 それなりに変装しているつもりなのか、フードを深くかぶって顔を隠しているが色々とバレバレである。さっさと乗り込んできたかの人物は、さくっとルイズの隣の席に腰をおろすと、ぱさっとフードを取った。

「お久しぶりですね、ルイズ・フランソワーズ!」

 高貴なるレディ、アンリエッタ・ド・トリステイン、現トリステイン王女殿下は実にうっとりするほどの優しい笑顔で明るく声をかけてくる。

「お久しゅうございます、姫殿下。今日は、何故、どうして。お城の方は」
「もちろんルイズとその使い魔に会いに来たのではありませんか。城にはスキルニルと置手紙をおいて参りました。ここまでは、子爵の遍在と共に来たのですよ」

 そこでくるりと、姫殿下はハンナに向き直った。

「本当に人と見まごうばかりなのですね。こんにちは、わたくしはアンリエッタ・ド・トリステイン。ルイズ・フランソワーズの友人です」

 両手をあげたままの不自由な体勢でハァハァしているハンナにまったく動じていない、親友と主君の知らなかった新しい一面に、二人は戦慄して固まるしかなかった。

「こんなクズの淫乱雌豚風情に、お言葉を頂けるなんてそれだけでオナニー十回は可能でございます。ご丁寧にありがとうございます。わたくしはハンナ、ルイズお嬢様のドマゾ肉便器をいたしております」

 いたしておりますじゃねーよっ、いたしておりますじゃあよーっ

 姫殿下への無礼で変態な言葉遣いに、失われつつあったルイズのツッコミパワーがほんの少しだけ復活する。

「やはりあなたが!!」

 姫殿下のスルー力がMAXすぎて辛い。早くおうちに帰りたい。

「わたくしあなたにお願いがあってここまで参りましたの!」
「お願い?! やめてくださいませアンリエッタお嬢様! もっと小汚く罵ってお唾を吐きかけてピンヒールで足蹴にして、高慢に命令してくださいませっ!」
「さりげなく自分の希望を混ぜないでよっ!」
「ミス・ヴァリエール、誰も聞いてない。聞いてないんだよ……」


「お願いです! ハンナさん!! わたくしに房中術を教えてくださいませ!」

 えぶっ

 ごづっ

 ガタンッ

 異音三連続。
 それぞれ、ルイズの変な呼吸、ワルドの馬車壁面への頭突き、馬車の揺れである。

「実は、わたくしには、今現在ゲルマニア皇帝との縁談がすすめられているのです。これも王家の女の務め……他に思う方がいてもしょうがありません……ならば!!」

 ガッと、音をたてて姫殿下は拳をつくって天井向かって突きあげあげた。本当は立ち上がりたかったのだろうがそうすると頭をぶつける。その辺り冷静なんだなぁと、衝撃に途切れがちな意識の中でルイズは思った。

「皇帝をわたくしの房中術で虜に! わたくしなしでは一日とていられないように! そう、わたくしの時代がやってくる! 房中術で世界を征服っ! 見ていてウェールズ様っ!!」
「見ていられないわよっ! というか、見せんなっ!」

 会ったこともないウェールズ皇太子殿下だが、それだけは断言できた。

「そもそもハンナは被虐趣味で……」
「ふふっ、甘いですねルイズ・フランソワーズ。このゴーレムをいたぶることでわたくしは嗜虐趣味の力を、そしてハンナの気持と同調し、また同じ反応をしてみせることで被虐趣味の力も手に入れますのよっ!」

 嗜虐と被虐の力が合わさって最強に見える!

 ……見えるだけだが。

 そもそもルイズは見たくない。

「もちろんゲルマニアとトリステインの力を合わせても、ガリアやエルフ達には今一歩及ばないことでしょう……だからこそわたくしは考えました。わたくしの後に続くもの、第二第三のアンリエッタを教育し、それぞれの国に送り込む! これぞ、房中から世界征服! エルフであろうと聖職者であろうと生物である以上抵抗は無駄、です」

 言い切った。

「姫殿下、トリステインの……世界の未来のために礎となられるお覚悟か……このワルド……自分が情けないっ、殿下の崇高な御心に今の今まで気づかなかったなどと……」
「え? 待って? 待って、待って? ここ感動するところ? え? 待って?」
「今こそ真の忠誠を姫殿下にお捧げいたします。実は自分は……」

 いきなりレコン・キスタとやらについて、べらべらべらべらべらべら
 もちろんルイズには、まったく意味のわからない会話だ。

 とんでもない置き去り感を公爵令嬢に感じさせたまま、馬車がゴトンゴトンと道を行く。今気がついたが、御者はワルド(遍在)だった。

「あのう、ルイズお嬢様、わたくしのオナニー見ますっ?」
「見ねえよ」

 この世に安住の地などないのかもしれない……暗欝たる気持ちで公爵令嬢は思った。




次はないといったな
あれは
うそだ
ごめんなさい。

といいますか、「その後アンリエッタは皇妃となり、女帝となり、世界を征服し、信頼する部下達と共に色々した。」の一文を付け加えれば一瞬で完結するかと思います。一発部分を削除しましたが、ひっそりとこの一文がついていたら完結したと、思っていただけたらいいかと。


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