『お前の求めるモノは何だ?』
求める?求めるって何をです?
(誰だ?羽の生えたオッサン?てか此処はどこ?)
『そうだな……どの様に生きたいかだ』
生き方?…う~ん…自由にとか?
…所で貴方誰ですか?それと
『自由?……自由か……ふむ』
いや、誰なのか教えてくれません?
(背中の羽は六枚の天使の羽?本体は……中年)
『宜しい。自由に生きられるだけの力をやろう』
力とかドヤ顔はどうでも良いですから誰なのか教えてくれません?
(見た目がオッサンだし耳が悪いのか?)
「誰が……誰が」
(うんオッサンがプルプル震えてる?)
『誰がオッサン呼ぶ奴に教えるかぁああ!!
精々自由を楽しむがいい!!』
って飛んでった!答えろや!
ピピピピーピ、ピピピピピピピピピ、
白い襖から漏れる朝日の光りが柔らかく照らす五畳の和室の部屋。和室の中央には盛り上がった白地に緑の布団。
布団の枕元に置かれた六時を指した目覚ましからの音が室内に響いた。
「……答えろ…やー…」
目覚ましの音に反応して布団がモゾモゾと動く。
ピピピピピ~ーーーー!!!
目覚まし。うるさい。
パン!
布団から手が伸びて煩いと言いたげに目覚ましを叩く。
音が止み布団の唸りが激しくなる。
う、うー、朝?朝なのか?
あー……もう起きる時間、だけど至福は二度寝なのだよ……罪はこの布団の温もり…
グー
………
…
…お腹すいたし起きようか。
布団から赤いリボン付の金髪の頭がヒョコッと出る。
アクビをしながら布団から出てきたのは寝巻き姿の十代の前半に見える金髪の少女。
肩まである金の髪、澄んだ赤い瞳、人形の様に整った顔立ち、起きてからずっと笑ってる様な表情の、一見天真爛漫に見える美少女。
服装は桜の模様が入った白の浴衣のような寝巻き。
ふぁ~…ぁ…おはよう、……と言っても誰からの返事もある筈がない。
この家には自分一人、私以外は誰もいない。
両親は自分が三才頃に他界した。
と言っても天涯孤独って事でもないよ。
この家には一人ぐらしだけど保護者は居る。
仲が悪いとか放置はれてるって訳でもない。
今の保護者は仕事関係で違うところに住んでるだけ、今頃仕事が忙しくてヒーヒー言ってるだろうね。
「うーー」
少女は布団を片付け…朝日を浴びて上に腕を伸ばす。
裾が捲れてだいぶだらしない姿。
今日も良い天気…『グー』…な事よりもお腹すいた。
お腹すいたのだよ。
…あー…自分で作らなきゃご飯はない。
あ、確か冷蔵庫に作り置いておいた特製味が濃い魚の照り焼きがまだあった筈。
少女は目を擦りながら半裸と言える格好で台所まで歩き、台所にある白い冷蔵庫を開けた。
うん、有るある♪
タレが染み付いて更にいい感じなってる。けど食べる前にご飯も炊かなー。
味が濃い魚の照り焼きに白いご飯が私のジャスティス~♪
冷蔵庫から魚を取り出し流し台に置いた後、キッチン脇に置いた米びつを開ける。
信じられないモノを見た!
米びつの中身を見てプルプル震え、そして…
…ペタンと膝をつく。
……お…お米が…………無い。
昨日使い切ったの忘れてた!?
お、お米が炊けない!お、お米抜きの朝ごはん!
グー~。
米びつの前で項垂れた少女は流し台に置いた魚の照り焼きを餓えた赤い瞳でギン!と見る。
ゴクリ
は!ダメだ!
さ…魚の照り焼きを食べるのに白いご飯抜きなんて許せない!
お、お刺身に白米抜きとか考えたられる?
唐揚げ+マヨネーズは私のジャスティス!
焼き肉+白米も私のジャスティス!
鯖味噌に白米抜きとかもう私のジャスティスへの冒涜!!
そうだ!そんな理不尽は私が打ち砕く!
緊急(自分)指令、お米をGET!
まぁ普通にスーパーに買いに行くだけだ。
けど急がないと自分のお腹がメルトダウンを起こしてしまう。
急いで顔を洗ってパジャマから着替えてお財布持って靴を履いて、近くの24時間営業のスーパーにGO!
白黒の洋服に黒のロングスカートを着た金髪の少女が、暴走車の様なスピードで五キロ程離れたスーパーを目指す。通行人を追い越し、バイクを追い越し、車を追い越す。…横をすり抜ける金髪の笑顔の(餓えた)美少女…よそ見運転による多少の被害あり。
(因みに能力で思考の一部を閉ざすので自分の姿は覚えられない。騒がれる心配なし。事故を起こしても運転主は何に余所見したか覚えてない。ただの余所見運転として終わる)
スーパーで十キロ税込3468円のお米を購入。
無事にお米をゲット!
お米を頭の上に担いで早く家に帰る!
少女はそれほどサイズの変わらないお米を頭に乗せながら、お米の安全な運搬の為、先程より自重した速さでスキップしながら走る。自重しても自転車は軽く追い越してる。
…お腹すいた…、お腹すいたー。
……我慢、我慢だ。白いご飯と魚の照り焼きのタッグはもうすぐ。
グーグー
お腹すいた。……今なら"何でも"食べれそう。
某正義の超人のカラータイマーの様にお腹から鳴るアラーム。どんな変態相手にも御飯をくれると言われたらホイホイ着いて行く……
(……人食って有りかな?)
……相手が危険な状態。
うー、昨日の夜も普通に御飯を食べたのに、スゴくスゴくお腹が空く。前は三日くらいは食べなくても平気だったんだけどねー。
あ、前のの意味は若いとかじゃなくてこの身体の前の話、前世の話。自分には前世の記憶があるんだよ。
所謂自分は転生者ってものだ。
皆には内緒だよ♪
……痛々しい娘だとこれ以上思われたくないからね。
……こんなこと考えてるのも痛いのかな?
前世の記憶は名前と死んだ前後の事以外は大体覚えてる。死んだ年齢は高校生ぐらい。記憶は其処で途切れてるから高校生、因みに性別は男だよ。
高校で記憶が終わってるけど実は大往生まで行って記憶がないとかは、無い!絶対……多分。
それと……高校生でも前世の年齢入れたら三十路越えとかいう計算はない。今世の自分は乙女なの。
うえ、……正直乙女とか自分で思うと少し気持ち悪い……身体は女の子でも、男として生きた感覚の方が強いんだよ。
そんな事を考えてる内に家についた。
家は住宅街から少し外れた所に有る神社。
自宅兼神社の名前は博麗神社、名前であれ?とか思う人が居るかも知れないけど、某幻想東方世界とは関係ない偶然。普通に現代の街中近くにある。
私が『開く程度の能力』『閉ざす程度の能力』、東方系シリーズの力が使えるけどこれも東方世界に全く関係ない偶然。
容姿が両親共に黒髪の日本人だったのに金髪…………東方第一ステージのボス、宵闇の妖怪ルー○アと似てるけど本当に某東方世界に全く関係ない偶然。
ついでに名前が夜魅瑠深亜(ヤミ・ルーミア)と言うのも偶然。
判ってるよ!どう考えたって偶然じゃないレベルで東方で纏められてる!
何で日本人なのに名前がルーミアなのさ!
両親は真面目な感じだったのに何故DQNネーム!
両親の名前は尊(タケル)に美亜子(ミアコ)!
タケル=ル。ミアコ=ミア
ル+ミア=ルミア……ルーミア。
無理矢理ならルーミアになるけどさ!
……まぁ多分両親のせいじゃないよね。
何かの矯正力とかだ。東方に纏めようとするな!
ああそれと、東方以外の能力でも不思議な能力に人外な身体能力がある。
これって覚えてないけどネットに在りそうな二次創作の神様転成でもした? 自分が転生するときに能力を願ったとか。
けどそう言うパターンの神様転生とかなら普通とは違う世界に行くよね。
自分以外にはこの世界には変な力は無いんだよ。
特に前の世界と変わらない。巨大未確認生物とか学園都市とか前世と同じ空想レベル。
因みに現住所は日本の三重某所、幻想境とか影も形もない。
……そんな中でファンタジーな力を持った自分。一人だけ異物。ファンタジーの能力何てほぼ役に立たない。
本体に使う機会がない。
中学の頃は文字通り中二病レベルで別世界転移を想定してたのにそんな事は一切ない。17年間、極平凡な人生。ファンタジーに出会わない。力を使う機会がない。
って不満を貯めてる感じだけど、まぁファンタジー要素が無くても前世の記憶はまだ生きたい高校時代のモノだったし、普通でも新しい人世が貰えたんだから文句はないよ。この身体に文句はないよ。今の人生に不満はない。
……少し嘘かな。
うん少し不満はある!
先ず一つ目!表情筋が産まれたときから職務怠慢!
普段は( ・∇・)、困ると(;・∀・)悲しいと( ;∀;)、
怒ると( ・∇・)こんな感じでほぼ笑顔で固定されてて、頭の残念な娘という評価を受けてる!
二つ目!成長不良!成長が十歳ぐらいで終わる!
三つ目!神社産まれなのに巫女さんの衣装を着ると少し気分が悪くなる!
不満は……うん、少し不満はある。
ぐぅー、ぐぅーぐぅー!。
おう、今はお腹からの不満の方が凄い。
今はごはん!ごはん!
早速買ったお米を炊飯器で三合分炊く。
お米を炊く間に冷蔵庫から魚の照り焼きを出しててレンジにIN。次にお湯を沸かせてお味噌を溶かしてだし汁入れて、お豆腐とワカメを投入。お椀に入れたらお味噌汁。卵にお醤油、味の素、お砂糖を混ぜてフライパンで焼く、甘めの玉子焼き。
納豆、お新香も出してー♪卵焼き、魚の照り焼き、お味噌汁♪炊きたてピカピカ白米♪ごはんが完成♪
ちゃぶ台に並べてお茶を入れてと、頂きます!
ふぅー食べたー。
食後のTVでも見よー。
目覚ましテレ○、今日のワン○はにゃん○、あれ?終わってる。もう八時?あーもう学校に行く時間。
早く学校に行かなきゃ。歯を磨いて(サイズSの)制服に着替えてカバンを持つ。
戸締まりをして家から出たら小学生の通学路
保護者と一緒に登校、初々しい小学生達の集団登校の列が幾つもある。
その小学生の列に自分…自分?
いつの間にか小学生の列に入り込んでた。
何?保護者の人?列から離れるなって何だね。
制服着てるのに小学生と勘違いするな。
ええい!私は違う!と小学生の列を脱出。
何で手を振ってる…バイバイと手を振ってやる!
ふう、何故か三日に一回は集団当校の列に捕まる。
全く高校に行く道から少しずれた。
さっさと元のルートに戻って学校に行く。
うん?変だな。
もうすぐ学校なのに登校してる生徒を一人も見掛けない?
あれ…学校の門が閉まってる。
用務員のおじさーんどうして閉まってるので?
…え、休校!?え、うそ……あ、校門に張り紙がある。
『本日休校日、間違ってきた生徒は残念だけど帰ってくれ(笑)』
(笑)をつけるなぁ!
くそぅ、来た道を引き返すー。
バサッ!
羽音?羽が落ちてきた。上に鳥?
うん?あれ……フクロウ。
上空をフクロウが飛んでいった。
方角的にウチの神社の方から飛んできたね。
何で夜行性のフクロウが昼間から飛んでるんだろ?
……そういう種類も要るのかな?
もう見えないしどうでも良いか。
さて、無意味に学校に行って帰ってきたのだよ。
ポストに何か入ってる。今朝出るときは何もなかったけどな。手紙?古い感じの手紙だ。外国からの手紙?
どんな内容……手紙のこの内容!?
まさかさっきのフクロウが……なわけない。
イタズラ手紙だし捨てよう。
こんな手紙は忘れて休みを満喫するよ。
その日は手紙を捨てて休みを満喫。、
この時は手紙の事をすぐに忘れた。
異変はその日の晩、ホーホーと鳴いてバッサバッサと飛んで来た。
翌日、学校に向かう時にまたポストに外国からの手紙。同じ内容の手紙がポストに。捨てた。
学校から帰るとまた手紙が入っていた。捨てた。
次の日もまた手紙、捨てた。次の日も、捨てた。
手紙を運んでるフクロウを見付けて鳥避けの罠をポストに付ける。ポスト以外の所に手紙を落とすようになった。
夏休み突入。
夏休みに突入した次の日も次の日も、手紙が来る。
ドンドン手紙の量が増える。
フクロウが大襲来して境内に糞やら羽やら
うーー、いったいなにかなこの執拗な嫌がらせ……
イライラしながら夏休みの邪魔者(宿題)を片付けた。
あと夏休みを楽しく過ごす為の問題は……お茶を飲みながら数百枚を越えるゴミ、イタズラ手紙を眺める。
手紙には魔法学校入学とかホグワーツとか書かれてる。……ハリー・ポッター。
どう考えても悪質なイタズラ、この世界には自分以外にはファンタジー要素はない。
何の目的か知らないけど態々フクロウに届けさせるなんて手の込んだイタズラだよ。
ほっとけば飽きると思うけどこのまま放置しとくのは癪。境内の掃除が大変なのもあるけど……一番癪な理由は!11歳で送られるホグワーツ入学の手紙を!17歳の私に送って来るのがだよ!
確かに少し!ほんの少し小さいけどもね!
というわけで……犯人には利子も付けて報復しよう!
犯人の手掛かりはフクロウ。
フクロウぐらいなら何とか走って追える。
けど目立つからフクロウの後をつけるの無理、そうすると犯人の特定はどうしよう。
それか相手が居なくても報復する方法
…あ…ウチの神社には封印された相手を呪う呪い書があった筈。
確か倉の奥に仕舞って有る筈。
無駄に歴史だけあって色んなモノが置かれてる倉を探索………石の仮面?違う…赤い宝石、違う。お札がついた槍、違う。……碁盤?…金色のパズル?違う……喋ってる気がする西洋剣、、違う…邪神様の絵が書かれてる…カード。
……家の倉、カオス過ぎない?本物じゃ無いよね?
この倉、燃やした方が良いかもしれない。
まぁ取り敢えず後で考えよう。
あ…………あった。多分あれだ。
お札が張られた箱、如何にもと言う外見な。
箱から黒い気配が漂ってる。これは……マジものかな。
ゴクリ
お札を慎重に剥がして中身は……ノート?
書かれてる文字と紙は新しい。
肝心の内容は…
は?
えっとその…悲しい女性の復讐ノートみたいな感じな内容だ。
うん、えー禍々しい気配は充分するけど……何か読んでる方が呪われそう。あー、確かに呪いの書では有る。
ノートの持ち主の(結婚の約束をした浮気男に裏切られた30代の女性)恨み節が延々と書かれてる。
ある意味呪いの書だね。
けど求めてたのとちゃう!
はぁやっぱり。もう少しマシなのがあると思ってたんだけどな。……いやまぁ呪いは十分に感じるけどね。
どういう経緯でこんなノートか家に来たんだ?
あー、当然か。そもそもこの神社に呪いのそんな大層な物が有る訳無いか。巫女と神主だった両親ともに霊力とか皆無だったのだし……名字が夜魅なのに博麗神社に住んでる時点でお察しなのだよ。
まぁこんなノートだけど呪いのやり方は一応書いてある。……浮気男37人に試したと書いてある。
……どんだけ浮気されてたんだ。……てか、37人ならこの人も浮気してたんじゃないか?
まぁ……やろうか。
効果は期待できないけど元々憂さ晴らしになると思って探してたしね。
丁度良いレベルか。
本物というかガチに危なそうなのなら止めなきゃいけないし、……試した事は無いけど能力で呪術の才能を開いてるから。
……さて呪いの内容は……一日三回タンスの角に小指をぶつける呪い……地味にひどい呪いだ。
使う道具は相手の持ち物……フクロウの羽で良いかな。
呪文は……三たび急所を穿つ苦しみ、地獄を味わえウワキオトコ。 適当な呪文だな。ってか呪文と分類して良いのかな?
……唱えてみた。
万一旨くいげば小指をぶつけて暴れ回って…暴れ回って…………………虚しい。これを探すのに2時間も掛けて何してるんだろ。
人を呪わば穴二つかー。もう1回封印しとく。
何時か誰かこの呪いの書に頼るかもね。
うん、寧ろ代々言い伝えてやる。
(自分だけだと癪だからね!)
あの嫌がらせ手紙はもう飽きるまで放っとく。
翌日、フクロウがピタリとこなくなったよ。
……飽きたのか。
何で昨日じゃ…はぁー…あんな呪い止めとけば良かった。
其から2日後。
ピンポーン。
チャイム?誰か来た。
宅配か回覧板かだと思いながら玄関に行く。
来客が誰なのか見るのに引き戸式の玄関にある覗き穴から外を見る。
……えーー。
ローブ姿のジジイ、ってかマーリン!?
ガラッ!
思わず玄関を開けてしまった。
やっぱりマーリン……あ、何で開けてる!
魔法使いのコスプレしたジジイなんて危険なのに。
どうする扉を直ぐに閉めるか。
迷ってると(推定)ヤバイお眼目ピカピカ老人が私をジッと見てる?
……なんでなにも言わないよ。
「何かご様で?」
開けてしまったしね、変な事を言うまでは一応話を聞く。言えばサヨナラだよ。
「おお。スマンスマン、ワシはホグワーツ魔法学校で…「さよなら」まぁ待ちなさい…可笑しな者ではないからの。…君はミス、ルーミア……夜魅瑠深亜くんで合ってるかね?」
「人違いです☆」
「……いや…キミはミスルーミアじゃろ?…あー、兎に角とある学校で校長をしておるアルバス・ダンブルドアと言…」
「不審な人はお帰り下さい」ガラッ。
扉を閉める。
ダンブルドアとかホグワーツとか完全にあのイタズラ手紙の続きか。こんなソックリさんならやりたい気持ちも解るけど……良い年して。
「そう警戒せずにの。少しこの老人の話を聞いてくれんか」グググ
「むう、」
押し売りセールスマン見たいに扉が閉まるのを止めた。このジジイ以外に力が強い。
あんまり強く扉を閉めようとすると扉が壊れる。
仕方ない。
「……もしかしてじゃがワシが魔法使いだと信じられんのかの?」
「信じますよ。信じましたよ。だからお帰りください。それとも黄色い緊急車両に迎えに来て貰った方が良いですか?」
「これっぽっちも信じとらんの、ふむ?……ではこれはどうじゃな」
杖?わぁ本当に気合いの入ったコスプレジジイ。
確かそんな感じの杖は前世の遊園地で4000円ぐらいで売ってたよ。
「ルーモス」
わはー、杖が光った。
「杖型懐中電灯?」
確かあの商品も光ってたな。結構光が強い。
「…………アクシオー」
石が飛んできた。
「手品師?」
石に糸を括り付けてヒョイッとすればいけるかな。
「………………アグアメンティ」
杖から水が出てきた。あのローブの中にポンプとか仕込んでる?
「マジシャン?」
「ふうむ……………………カエルチョコを食べるかね?」
ダンブルドア?の手に茶色のカエル?おお頭に飛んできた。
頭の上の蛙を掴むと手の中で動いてる、動いてる。
あ、手の中でカエルが溶けてきてる。
匂いがチョコ!溶けた部分をなめるとチョコ味。
本当にチョコレート!
「ムシャ……全部本物のチョコ。おじいさん本物の魔法使い?」
「其処で認めてくれるのか………」
あれ?本物って事は……ダンブルドアも本当に?
って事は…此処は
ハリー・ポッターの世界ってこと?