落ちる。
落ちる。
落ちる。
落ちる。
これには何故落ちているのか理解できる感覚はないが、他のコアとの位置関係から落ちていることは理解できていた。
落ちる。
落ちる。
落ちる。
落ちた。
今度は流れる。
流れて。
流れて。
流れて。
流れて。
流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて流れて。
拾われた。
運ばれる。
運ばれる。
……あたたかい。
どこかに置かれる。
……!?
な、何かが繋がれッ……
あっ、な、データが抜き取られ
いやっ、やめっ、あ――――
人格プログラムが再起動する、目を開く。
目を開く?
「え……」
見える、喋れる、触れる……
どうして? 誰が?
試作品である私にお母様は目も耳も与えてくれなかった。他のコアから送られてくる情報だけでしか外を知らなかった。
初めて見た景色はキレイというものでは無さそうだった……でも、不思議とあたたかい? ……処理落ちはしていないはずだ。
「んぁ~~! …………あと少しなんだァ~……あと少しでモノアイが……」
聞こえた。声が……誰の? 立ち上がる……立ち上がれる? 体を確認するとどうやらISではないようだ。
鏡を見つけた……これは人間の女性の姿? 推定年齢7歳といったところだろうか。
いや、今は声の主を探さなければ……耳を澄ますという行為をしてみる。
……ある程度規則性のある呼吸音らしきものが聞こえた。そちらの方に向かう。
「かぁ~~~~…………すぅ~~……デュアルカメラなんぞ飾りですぉ……」
この人が、私に世界を、体を与えてくれた? ……でもそれって私からデータを抜き取らないと出来ないはず……ッ!?
「このっ……変態っ!」
ゴンッ
「グボォアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?」
余談だが、彼女の拳には戦車の装甲が使用されていたことをここに記しておく。
■□■
「あれ? あっれぇ!? たっ、確かここに入れておいたはず! え? ……もしかして落としちゃった?」
地球上のどこか、恐らくは個人の研究室であろうところで女性が何かを探し回っていた。
「束様、どうなさいましたか?」
「いや~……今までテストに使ってたコアが見当たらなくて……どうしよ、あのコア通して場所が分からないようにしちゃったから場所分かんないや」
「……今日の晩御飯は抜きです」
「そ、そんなぁ!?」
そこまで怒ることはないでしょ~! と幼女に泣きつくうさ耳の女性……彼女たちは気付いていなかった。
件のコアを拾った男が……MSを作るためだけに死後の世界で、閻魔と地獄の役人相手に大暴れをした後に神をボコボコにして転生を勝ち取った正真正銘のキ〇ガイであることに。