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[6957] りりかるぱぱんsts(一応完結)ゲリラ攻撃中)
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/07/30 02:25
ふと思う、あの時皆の言う通り、リンディさんに親になってもらえばよかったかな?と。

とはいえ同じ位には父さんと呼ばれていてよかったとは、今も思っているんだけど。


…いや、やりがいとか皆の思っているような娘っていいな的なものじゃなくって…



「父さん!ひさしぶり!!」

「フェイト、うん久しぶりなのはいいから、意味なく往来でソニックフォームは止めなさい」




…最近どうも色気づいて、娘がお父さんを悩殺しようとしてる件について…





――――父とフェイトの憂鬱――――





「でね!アルフったら最近私よりユーノの方がいいんじゃないかなって思って、無限書庫に移籍させたんだけどね」

「うん、この前アルフ本人から泣きながら連絡きたよ」


アルフ、いくらなんでも捨てられたりはしないから泣くなよ。目の前に画像だして連絡してるときに泣かれると、普通に誤解されたんだが。



…アレ以来職場で女性からの目が痛いです…

…しかも獣耳のナイスバディで…噂では、アルフ捨てた理由がロリじゃないからと推測されてて、お陰で『けものっ子萌えのペド』と呼ばれてるんだが。 

…まあ、あの体を気に入らないのはロリだろうっていう位のナイスバディではあるが。




「だからユーノとアルフもそろそろなのかな…って」

「そろそろ?」

あ、しまった、地雷踏んだ。

「うん、”結婚”…とか?」


うんごめん、上目遣いでもぢもぢされても困る。正直綺麗になってドキっとする瞬間もあるけどさ、それより親としての感情のほうが圧倒的に上なんだ…

あとアルフより先にユーノが泣くから、彼いまだになのは好きだから。


「でね!でね!その…私も憧れてるんだ…」

「まあ…父さんとしても寂しいが、女の子としては正しいね」


一時期翠屋さんとこの魔王さんとガチな噂がすごかったしね、てか20前でキングサイズベット用意して一緒に寝てたら思われるよね。



…ちょっとは世間体を考えろ…てかなのはも疑問に思わずそこで一緒に寝るなよ…



翌日やたら楽しそうに笑いあってるとこ見ると勘違いしないほうが可笑しいよね、ただ単に仕事違うから休み合わなくて、久々に会えた嬉しさだって周り判らないしさ。


「父さんって呼ぶのも好きだけど…その…恥ずかしいけど、私、がんばって、”正さん”って呼べるように」

「いやいや、父さんはいつまでたっても父さんだぞぅ!はっはっは」


ちなみにこの流れが今日だけで4パターン目だ、もうそろそろ諦めてくれないかなあ…うれしくはあるが、父親としては十代後半位までだよ…純粋にありがたく思えるのって…

うん、判ってはいるんだ、贅沢な悩みだということは、でも、でもさ!10年も一緒に家族だったんだよ?いうなれば妹とかに告白とかされたいか?



…そこの勢いよく挙手した君、あとで生活指導室にきなさい。



まあ、血が繋がってないとはいえ、いや逆にだからこそなのかもしれないが、”父親としての仮面”はもう自分の一部に成っているわけで?

「なあ…なんていうか、判るだろ?お父さん35だよ?フェイトと15も違うんだよ?てかそろそろソニックやめなさい」

直訳すると、そのエアロビな服装やめなさい、ブーツとグローブがおかしいから、あと突っ込みたくないけどマント

「式はミッド式でいいかな?地球の着物も着てみたいんだけど!」

「聞けよ愛娘」

ああ…ここまで話聞かないとは…執務官とやらになって人様に迷惑かけてないんだろうか?この前クロノと飲んでいたが、とくに問題ない優秀な仕事っぷりだと聞いてはいるが、あんま当てにはしていない。

真面目な話、正直少々天然だろうと魔力の高い人材を管理局が手放すとは思えないからだ、クロノ自身も前に比べればマシではあるが、管理局側のしかも官位の高い人なのだ、フィルターが掛かってると考えるべきだろう。

そしてそれが悪いとは俺も思っていない、自分が一生を賭けようと仮にも思っている組織なのだ、染まるのは当然だし、それが正しいだろう、理想をいえば常に疑っているのがいいのだが、そんな状態で長く仕事出来るほど人間はロジカルではない、嫌いなところより好きな職場で働きたいと考えるのが普通だ。


「ああ、日本でやれば”ケショウナオシ”っていうので何度も着替えれるんだよね!色々着てみたいから地球にしようか!」

「いやなんていうか、何度も言うけど、話進みすぎだしいいからちゃんと仕事にもどるぞ、フェイト執務官」

「うう…父さんの意地悪…」

「ああもう、わかったら今日はなんの資料?また22管理世界のこと?あそこの宗教様式はこの前ので打ち止めだ、これ以上ならアルフかユーノに言ってくれよ?」

「ううん、今日は資料じゃないの、辞令と要望を聞きにきたの。第12資料室山本 正副室長」

資料室、これは無限書庫が殆ど機能してなかった頃は唯一の資料提供出来る存在であった、まあ現在も普通はここから資料が出し、操作記録の殆どがここに収められている。

…じゃないと膨大な広さを誇る管理世界の資料を出すなんて無限書庫だけでは無理な話である、てかユーノ死ぬしな。

「辞令、ですか執務官」

「はい、今回機動六課設立に伴い、フェイト・テスタロッサ・ヤマモト執務官はそこに出向となりました、ですので私の権限によってですが、山本副室長も出向していただけないかと」

「ああ、噂のあれですか…執務官、いくつか質問をよろしいでしょうか?」

「勿論です、ですがまだ本決まりではないので、多少変更や不確定なところはご了承下さい」

ふむ、とりあえず仕事モードの時はしっかりしているようだ、それなりに仕事の時はプライベートと切り離すように言い含めたのは無駄ではなかったようでよかった。最初はひどかったからなぁ。…まあそれはともかく、断りたいがそうもいかないんだろうなぁ…

「部隊長ははやて二等陸佐と聞いておりますが、フォワードはシグナム二等空尉達と、なのは一等空尉、フェイト執務官以外では?」

「4名ほど補充予定ですが、本人たちの要望もあって、エリオとキャロが二等陸士として参加します、残り二名は選考中と聞いております」


後数日で正式始動なのにまだ決まってない?…どうせサプライズとか考えてるな、あの子狸…!


「なるほど、人数がSランクがいるとはいえ少ないと思いましたが…あの二人ですか…少数精鋭ですね」

「はい、って父さんやっぱり反対なんだ、あの二人を入れるの」

「口調が戻ってるぞフェイト、そりゃあなあ、フェイトの執務官だって賛成したくなかったからなあ」

「分かってるけど、ミッドではそれが普通なんだよ?それを二人にまで押し付けるのは駄目だよ」

「10歳とかで前線にだすのはね、体格的にも、なにより情緒的に危険なんだけどねぇ、日本で言えば元服もまだだぞ」

「でもエリオもキャロもやる気いっぱいだったし、止めれないよ。それより父さんは来てくれる?出来れば私のサポートと、予備戦力としていて欲しいんだけど」 

無理いえばフォワードとしてきて欲しいんだけど、と続けながら上目でお願いしてくるんだが。



甘い、もう慣れた。



ってかそれはおいといて、どうすべきか、エリオとキャロをフェイトが引き取ったときもひと悶着あったが

管理局ねぇ…はいりたいのかねえ…まあしょうがないんだろうなあ、世の中はいつもこんな筈じゃなかったの連続だ、だっけか?


「判りました、但しフォワードには入らない格好ならば、拝命させてもらいます」

「うう…やっぱり戦闘嫌いなままなんだ…そんなに嫌わなくてもいいのに…」

「殴ると痛いからな、ここだって定職欲しいから無理いって事務職もらったんだぞ、機動六課はぶっちゃけ試験運用らしいけど、終わったらここに帰れるんだろうな?結構気に入ってるんだから飛ばされるのは勘弁してくれよ?」

「うん、それははやてとリンディさんが確約してくれてるよ」

「はやては兎も角、リンディさんなら信用出来るな」

「酷いよ!?」

ちょっとむっとした顔で訂正を求めてくるが、甘いよ

「機動六課がキチンと機能せずに終わった場合、部隊長の発言権は低下する。その場合はどんなにはやてががんばっても厳しいし、無理させるわけにも行かないからね。後見人とはいえリンディさんならまだ権力は保持させれる」

「うぅ」

娘よ、ちゃんといつも最悪を予測して行動しろといっているだろうに、現実はその斜め上をカッとんでいくものなんだぞ?

「ああ、あとフェイト、エリオとキャロの部隊はもう決まってるの?後二名で打ち止めなら、隊長副隊長あたりは?」

「あ、うん、私が隊長でシグナムが副隊長かな?まだ骨組みだけど。どちらにせよ教導官やってたなのは、ヴィータちゃんが残りの二名を受けるはずだから…ヴィータちゃんかシグナムが入れ替わるかも、って所だと思うよ」

「…なあ、エリオとキャロっていう低年齢で戦闘経験無しを、教導経験無しの二名で鍛えるつもりなのか?いやまあ指揮能力高いシグナムでもいいけど…一応教導込みなんだろ?」

「…父さんにお願いしようかと…どちらにせよ、シグナムは中隊指揮持ってるし、私も空戦で外れやすいし、なのはちゃんの小隊より後ろに下げてもらうつもりなんだけど」

うう…まあはやてが隊長のあたりで訳有りな部隊だろうし、少数精鋭でいかにゃならんのだろうけど…あまりにもアンバランス過ぎる、隊長達との差が激しい、はっきりいえば残り2名も俺と変わらないランク保持者の筈だ、新入り4名と隊長一人でも合わない戦力差ってどうなんだよ…

「またはやてが我侭いったんだろうなぁ…やむおえないって理由で」

「うん…詳しくはしらないけど、聖堂教会からの寄付も大きかったし」

「最悪だな…機動六課ってことはレリック絡みだ、絡んでくるのはわかるし、半分身内のはやてを押すのも判るが。あのはやてがレリックを教会に横流しするわけもない、そしてそんな分かりやすい絵を管理局が描かせるとも思えない…余りにもわかり易過ぎる」

残るのは…?無理にレリックを教会に横流ししたとにして、はやてと教会の弱体化か?

馬鹿な、そんなことに金かけすぎだ、いくら教会の権力がミッドで無視できないとはいえ、管理世界を広げることに命かけてるような奴らがお膝元をそこまで気にするはずがない。
それを気にするくらいなら、陸の戦力を増やすほうが間違いなく先だ。

「はっきりいって、4名の隊員と俺は兎も角、隊長クラスが揃いすぎてる、どうせリミッターつけるんだろうけど、それに付随する勢力が凄すぎる、はやてやシグナムあたりは地元、陸に顔が効いて海にも知り合いが多い、フェイトはクロノやリンディさんや他の提督にも魔力ランクや仕事柄、顔が売れている…なのはにいたってはもう考えるのが馬鹿らしくなる有名どころだ」

どいつの名前だしても普通に中隊、十数名の部下が持てるのにまるで海のような無理やりの隊員数、ぎりぎりまで隊長クラスを生かすための捨て駒、だな…はやて以外は反論するだろうし、はやては判ってて覚悟してるんだろうが。

「ちくしょう…断れないように堀を埋めてから俺誘いに来てるな…あの子狸…!」












[6957] にかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 17:58
「ぐぬぬぬぬ…」

「ぎぎぎぎぎ…」

「主、顔近すぎです」

「そしてヤマモト、30過ぎて子供すぎるぞー」

「ヴィータ、お前に言われたくはない、そして子狸に顔近づけても気にならない、なぜなら狸だからだ」

「もう…久しぶりに会ったからって、はしゃぎすぎよ、二人とも、まじめに話ししないなら」

「シャマル、いいんや、ちょっとこの不良中年にお灸すえるだけなんやから」

シャマルはしょうがないわね、とため息を付き、伝家の宝刀を抜くことにした。

「いい加減にしないと、顔が接近中を撮影したこの写真をフェイトちゃんに送るわ」

「「すいませんっしたー!!」」

即座に額を押し付けあって威嚇していた俺らは、恒例となった地球文化の結晶、土下座っていた。



いや、我が家をヤンデレ御殿にしたくはないのだ、エリオまた泣くし、家長としての義務である。



  

――――父と部隊長の憂鬱――――




こうなったらスマブラで勝負をつけようやないか、せめて格ゲーだ、などと再戦をちかいつつとりあえずこれからのことを話しておかなければならないだろう

娘のこともあるし、娘の息子と娘にも直接関係あることなのだし。


孫とは呼ばない、それが30台クオリティー


「まあ・・・今日は準備期間で休み貰ってきてるんだけどさ。とりあえず部隊編制、とくにフェイトの小隊、それとこの部隊全体の目的についてだが」

「あーあーきーこーえーなーいー」

「こいつ…!」

「はやてちゃん…」

いくら今は休暇中扱いとはいえここまで話しない気か…!ならしょうがない。

「ところでシグナム、フェイトと小隊同じらしいな?」

「ああ、そうだな」

これで小隊については聞けるな。

「…教導はどうすんだよ?エリオとキャロだぞ?」

「ああ、それなんだが、フェイトとお前に任せるつもりだ。悪いんだがな、自分を高めるのはともかく教導には私には向いてない」

こいつ、スラっとかっこよく言い切ったが、適正ないとか真顔でいいきりやがった…


これだからヴォルケンズは…!


「いやそこはそれなりに努力しろよ…ここ稼動する前に時間あったろ?なのはに習うとか、ヴィータはちゃんとうけたらしいじゃんか」

「いや受けたのだがな…向いてないことがはっきりしただけで…」

「一度で止めるのかよ?ベルカの騎士」

「お前がいったことだぞ、”お前らが出来ないと思ったことは、やるだけ無駄だ”と」

「ああ・・・まあお前らプログラムだもんな、基本は」

そう気負いもなくぼやくと、騎士たちは苦笑しつつも笑って頷いていた。

あの”闇の書”事件以降、色々とあってヴォルケンズとは絡むことが暫くあったのだが其の度に

『おまえらは人間じゃない、プログラムから派生していることを忘れるな』

とえんえんと言い続けたのだ。

そりゃあ最初はえらい剣幕で殴られたし、泣かれた

とくにはやての猛攻はすごかったのものだがそれでも説得し続けた。関わったものとしてこの物語を悲劇にしたくなかったから、娘も、その親友のなのはも手伝ってくれた

お陰で誤解無くやっと理解してくれたのだ。

『プログラムであるがゆえの限界は必ずある、それを悲観するな、プログラムゆえの人を超える部分もあるのだから』と

例えば全体的なものでは、成長、これはゆっくりとではあるがしているそうだがそれでも人である主はやてと必ずずれる

逆に言えば老いる事もすくなく、主を守れる。

個人的にいえば各々の騎士としての火力、これはなのはと比べればよく判る

あのエースは10台で完全に花開かせたが、ヴォルケンズはほぼ横ばいだ

技術的に多少上がっても大きくは変動しない、これはしっかりした戦闘スタイルと技術が確立しているせいでもある。少なくともなのはは砲撃の火力が高すぎた事例には事欠かない。


まさに魔王。


「でも、プログラムだから、こうしてはやてへの忠誠はまよわねーし、間違いなく誇っていられるぜ」

もちろん、人の身で在ったとしても変わるとは思っていませんが、とヴィータが答え、シグナムが続けた。

「お前には其の事でもいくら礼をいっても足りないくらいだ、揺るがない心をお前は教えてくれた」

「よしてくれ、遅かれ早かれ判ることだ」

それに、少しずつだが人間に近づいている、とフェイト経由で聞いているしな、と繋げるとはやて一家のホームドクターシャマル先生がはい、と肯定してくれた。

てか、毎回思うのだがこいつらやなのは、フェイトの周りに心理的な大人が少ないのだ

まあ、「異世界からきた若きエース」「可哀相な生まれに屈しない有能な執務官」「ミッド有数の悲劇を終わらせた少女」なぞのフェイルターが掛かってるミッドの人にはしょうがないのかもしれないけど

色眼鏡でみると、早熟だとは思うが10台の少女なんだからさ?もうちょっとフォローしろよな?おかげでやけに俺が頼られるわけだ、常識人がいれば普通に教えてくれるだろうに。

まあそれはともかく、どうも闇の書から独立した時点で個別に変化していっているらしい、これはプログラムとしては劣化だが、はやて達はこれを心から喜んでいた。

「それでも、だ。それに心無い言葉にも胸を張って聞き流せるようになった」

「ま、ヴォルケンリッターを物扱いする奴にはあとでえらいめに遭ってもらうつもりやけどな」

「他人、特に俺とフェイト達を巻き込まないならやれやれもっとやれ」



家族であることと、人でないことは矛盾しない



それはこのはやて一家を理解すればわかる。はっきり言えば絆は血や人種ではないんだろう、と。



「あーそれでな、話戻すが。おめーにとりあえずライトニング小隊、フェイト、シグナム、特にエリオとキャロを預けたいんだ」

「ヴィータ…お前やれよ」

「やだね、なのはとスターズ小隊で忙しーいんだよ」

「てか思うんだが、

フェイト  執務官として捜査と事務

シグナム あきらかにニート侍です本当に(ry

って布陣だと俺の負担でかくね!?」

「まて、ニートとはなんだ、侍とは心踊る響きだが」



響くな、そして自覚しろ。



「いや…私も事務には回るし、主の護衛もあってな。後方からの2小隊の現場指揮や遊撃をやることが多くなりそうなのだ、故に連携演習くらいしか予定しては訓練に参加しにくい」

「ああ、基本盾の守護獣たる私がつくが、外出時はシグナムとの交代で行う予定でな。特に今は主には敵が多い」

「相変わらず過保護だと思うが…わからんでもないしな、まあいいさ、とりあえず俺流だからあとでどうなってもしらんぞ?」

「それくらいの信用はある、むしろそういった方面しかないんやけどなー」

「うんわかったはやて、ちょっとお話しようか、なのは的に」

「へへん、はやて一家勢ぞろいやで?勝てると思ってるん?…ってどこに連絡」

「ああ、フェイト、どうもはやてが我が山本一家を馬鹿にしてるようなんだ…アルフを…うん”本気”でいいよ?」

「ぐ…し、しかしやな、まだわが軍は圧倒的…」

「んでさ、フェイト、今回の商品は俺の名前の入った婚姻届d」

「「「「「すいませんっしたー!」」」」」

「わかればいい」



素晴らしい一家の絆を見せ付ける土下座だ、…てかそこまでうちの娘怖いのか…判るけど、骨身に沁みて判るけどっ



無論、通信してるように見せてただけだ、本当に婚姻届とか口にすると最近トンデモ方面にトンデモ加速中なフェイトがしゃれにならん。



…空戦S+…どこまで飛ぶんだ…



そして5人の土下座は素晴らしい、特にシグナム辺りは熟練の域だな。
 


…平時はなにしてるんだ?シグシグ…



などとちょっと隊長クラスの不安を感じつつとりあえずヴィータに教導のテキストをコピってもらう約束を取り付けた。

「なのはにもらやあいいじゃねーか」

「勘弁してくれ、あれ以来腫れ物扱いだぞ?」

知ってていうんじゃねえよ、あれから何年たっても相変わらず、なのはは俺を避ける、というか微妙な感じなのだ。

「あれも頑固だからな、勿論悪くは無いのだが…」

「8年ですものね…なのはちゃんもそれなりに消化出来ているんでしょうけど…」

ちら、っとシャマルが目を向けるが気が付かない振りをしつつ。

「なあ?なのはは俺くるの知ってるんだろうな?」

「勿論や、友達には嘘はつかないええ子やからな、私」



そこはかとなく周りから埋められていかれた俺はともだちやないんよ?と脳内変換しといた、いつか泣かす。



「はぁ…まあいいけどさ、てか若いのばっかだなあ…ミッドだと多いけど」

「まだいっとんの?まあ判るけどな私も地球出身やし」

「とはいえ35だしなあ、ふた周りとか違うと…」

「どの面さげていうねん!どうみても20台前半やで?下手すると10台後半、てか段々若返るってどんだけ!」

「きっと無限書庫でのリンディ茶だな、もしくはあそこで日を見ない地獄勤務するとか」


色は白くなるぞ、少なくともな!


「ああ…そういやなのはちゃんの事故のあと、一時期無限書庫に勤務やったなたしか事務ってことで」



てかアレ愛飲してたってほんまか?糖分足りないからとりあえず甘いもんもしくなるんだよ、勉強してて頭痛くなったりするのは糖分不足を疑えよ?



「病み上がりだったからさ、徹夜するとユーノが飛んできて止められたなあ」

大丈夫だっていうのに…

「まあ、ユーノ君もそうやけど、なのはちゃんもきてたやろ?」

「ほとんど書庫の前までだけだったらしいけどな、弁当は美味かったよ、少なくともあの頃のフェイトよりはね?」



任務に隙があると食べ物とか差し入れしてくれるんだよな…それでも基本的に休み取らないで無限書庫にきてるのがなのはクオリティ。



「たまにフェイトとなのはが喧嘩してた後。すぐによりをもどしていたが、あれもヤマモトが何かしたのか?」

「別になにも?てかあの頃は特になのはとは会話してないしな」

「その分フェイトと話し合ったんだろ?」


シグナム、その判っているぞ的な顔は止めろ、おっさんハズかしいんだ。


「ま、娘だからな、先達としては迷ってるなら手を貸すのは当たり前だよ、経験くらいしか今のフェイトやお前らに勝てるもんはない」

「ふん、あの時の一撃は今度こそかえすぞ」

「そういって何度模擬戦したよ?こっちの勝率2割きってるっちゅうねん」

「へ、そういいつついつも奥の手隠しやがって、生意気なんだよ、ヤマモトのくせに」

でた、ヴィータイズム、いいかげんこのゲボ子も精神だけでも成長しろよ、趣味だけ老成しやがって。


趣味:ゲートボールってなんだよ


やったら普通に面白かったけどさ!てか、このへんから連携とかに興味沸いたらしく、なのはのこともあってヴィータ、教導のほうにいったけど!いまだにゲートボール誘われるけど!

「聞いているぞ、地上だからわからないと思っていたのか?暇を見つけては鍛錬を絶やさないそうではないか」

やめてシグナム、目が戦闘部族だ。バトルジャンキーは大の苦手なんだよ!

「ふぅ…いらない藪突付きそうだから、とりあえず今日はかえるわ、着任は明後日だから明日は引越しに費やすんで呼ぶなよ?」



まあ、大体つかめた、情報は相変わらず足りないが、”足りない”ということが判った

これは収穫だろう、そこさえ埋めれば概要はつかめるはずだ。まあ着任したら教えてくれるだろうし、はやても半分はもったいぶっているだけなんだろうし。



そう、『部隊の目的』に付いてだけはやては喋らなかった、小隊については惜しげもなく話しておいて。



これはちょっとばかし警戒度を上げておくべきだろう、少なくとも六課の全員以外にも大きくかかわるクラスの事件の為だけに設立させたんだろうし

でなければあっさり話す筈だ、この前のフェイトにも詳しくは話してないようだったしな…はやては周りが思うより身内に甘い。

多分運用し始めて誰かになにかあったらそいつを交代するつもりなんだろう…少なくとも新規の4人の隊員は、だから巻き込まないようにしている

深入りする前に…これが一番可能性が高いな。


まあ、そんな役にも立たないことを考えつつ、部隊長室をでて、まっすぐ六課を出ようとしたら出会ってしまった。

「あ…ただ…山本…先生…」

やたら過去と書類を抱え込んだエースオブエース

元教え子、高町なのはに。













[6957] さんかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/04/17 21:42
「よう、久しぶり、元気だったか?ってかフェイトからは聞いてるんだけど」

「あ、はい・・・」

「まあ、これからは同じ職場だし、顔見せることも多そうだけど」

「そう・・・ですね」

「で、今きいてきたんだけど、エリオとキャロは殆ど俺が教導することになりそうなんでな、山本先生再びってわけだ、今度は小学校じゃなくて、今度も小学生だけどな」

「そう・・・ですか」

「うん、それでな、教導の先達として色々聞くことがあると思うから」

「は、はい!何でも聞いてください!」

「うん、いい返事だ、昔からなのはは元気よかったもんな」

こんくらいのときからな?と腰くらいに右手をもっていって笑ってやる。

「そう・・・です・・・」

「はぁ・・・いやなのは、俺が嫌いとか苦手だったらいってくれればいいんだぞ?エリオたちのことも在るし、もう六課から抜けるのは無理だがそれなりに顔あわせるの減らせるし」

「ち、違います!嫌いでも苦手でもありません!だって、だって先生は、山本先生は・・・」

そしてぎゅっと拳をにぎりしめ、清掃直後なのだろう、ワックスの匂いの残る廊下を見つめつつエースオブエースは、呟いた。

「私の、命の、恩人、ですから」





ーーーー父とエ-スの憂鬱----




「はぁ・・・いやあれは俺が勝手にやったことだし、気にしなくていいって」

「そ!・・・でもお陰で私は!私がエースと呼ばれてるのは!先生のお陰です!」

「ほっといても直ったと思うよ、今思うとさ、いくらなんでも俺性急過ぎたし」

「でも・・・シャマル・・・」

「シャマルがどうした?何か言ってたか?あの鬼の手女医」

「鬼・・・い、いえ山本先生がいなかったら、ここまで回復するのは五分だっただろう、って」

「それでも五分で完治じゃないか、てか医者ってのは命に関わるから基本的に悲観した計算するしな」

だから成功率の低い手術が結構成功するのだ、神様はいつだっていらないくらい平等だ、成功率一割とか成功しないっちゅうねん、本当に一割だったらアクシデント一発で終わりだっちゅうねん。

「それでも・・・あのあと山本先生はレアスキルの過剰使用で半年近くも寝たきりだったじゃないですか!」

「ああ、魔力を加工できる程度の能力だっけ?」



なんか弾幕打ちそうなレアスキルだ。そして自分のスキルだろうが、嘘をつくなよ俺。



「魔力変質スキル、数少ないエネルギーではなく、他者のも含めて魔力を魔力形態で加工出来るスキル、でしたよね?」

うんそう、変換じゃなく変質、聞いたら結構そんなのは少ないらしい。

「ああ、あの事故以前には何度も模擬戦したし、知ってるだろ?接触した魔力の圧縮や物質化とかだよ」

「はい・・・何度かは、ですが」

「まあ、何度も言ったけど、なのはの傷ついたリンカーコアを個人判断で俺の魔力を使用して無理やり干渉したら、うっかり俺のリンカーコアがぼろぼろになったんだよな、うわ勝手に治療しといてかっこ悪いな、冷静に考えると」

「そんなことないです!本当に・・・あの時は・・・」


はぁ・・・8年、8年だぞ?もういい加減吹っ切れてもいいと思うんだが、この生真面目かつ頑固スキル持ちめ・・・!


「なんて相性の悪いスキル持ってんだなのは・・・」

「え?えぇ?私は収束系が得意なだけですよ?レアスキルなんてもってません!」

「ああ、気にするな委員長:スキルB」

「なんか可笑しなスキル持たされてる!」



スキルB 暴言による3小節以下の言いがかりを無効化する、大集団によるいいがかりによってしてもその行動を妨げるのは難しい



とか?

「スキルAに上がりたかったらみつ編みメガネになるんだな」

「しませんよ!私もう二十歳ですよ!?」

「ナイス突っ込みだ、なのは、もう教えることはない・・・・ッ!」

「倒れこまないでください?!」

手にいっぱいの紙媒体を持っておろおろするなのは、実にキュートだ、だが残念、15歳の差があると、もはや可愛さしか感じない。



・・・枯れてると呟いた貴様、あとで体育館裏だ。



「まあ、冗談だがさ、もう俺も元どうりだし、気にしないで欲しいんだよ、ほら、同じ職場な訳だし、ぎくしゃくしてても、ね」


はぁ・・・やむをえない、か、出来るだけしたくないんだけどなぁ。


「俺からの『お願い』なんだけど、前みたいとはいわないけど、フランクにいきたいんだ、『頼む』よ」

「あ・・・は、はい!判りました!」

「うん、では今日は非番だけど、明後日から俺も着任だから、そのときは頼みます、なのは一等空尉!」

「はい!判りましたええっと・・・」

「今回の出向によって、一等陸士となりました」

「では、山本一等陸士!あなたの着任を歓迎します!」

「ははは、まあ明後日なんだけどね?」

「あはは・・・フライングですね」

「うん、まあフェイトもいるし、いったとおりエリオ達をしごかないといけないからね、勤務中はそれなりに上下を、ね」


どうせあの子狸は上下関係気にせずやるんだろうけどー


「はい、では山本先生、よろしくお願いします」

「まさにこちらこそだけどね、先任?」

「せ・先生に教えることとか・・・」

「はは、俺は万能超人じゃないしな、勝手が判らないところも多いし、本気で頼むよ」


それに戦闘から離れて久しいしな、と喉まで出掛かったがまた落ち込ませるわけにいかないんでごくりと飲み込んどく、大人ってきびしいよなぁ。


そのあと二言三言話してから、仕事を邪魔するわけにはいかないし、ってんで分かれることにして、結構でかい玄関から抜け、最近ミッドではやってるちいさな二輪車に火を入れる。

「はぁ・・・どんだけあいつ、あのこと引きずってるんだか・・・」



そう、『お願い』や『命令』すればなのはは『どんな無理でも』俺の言うことを聞く、それが判ったのは入院中軽い気持ちで。

「暇で暇でさ、暇あったら出来るだけ食いもんとか差し入れして欲しいなあ」

って謝られるばかりで困った俺が『お願い』したら毎日デザートを持ってくるようになったのだ。

で、それ自体はいいんだ、が・・・問題が発生するわなこの流れでいくと。



1、先に退院してたなのは、教導部隊に戻って二日目から有給申請して毎日ケーキやデザート探しに翻弄、二週間目に同僚のヴィータが泣きついた。

「いや、元々やすまなかったからさ、アイツ、有給とるのはいいんだけどさぁ・・・戻って二日目から長期は・・・休まねーなのは知ってる隊員だけじゃねえし、不味いんだよ」



2、異世界という心躍る新環境に渡っても殆ど休まなかった若きエース、所属も海ってことでミッドとかには詳しくないわけで、本だけの知識に頼るわけもあの凝り性ななのはさんではなかった。

「なあ・・・せめて管理外からは検閲とかとかあるんやから、地球からのはそろそろ止めるように忠告しといてくれへんかな?ケーキとかだと時間かけて検閲させるのもアレやし、いくら故郷への転移はお目こぼしされてるとはいえ・・・最近は半分密輸入なんやで?」


そのまえに12歳とかで密輸入を手伝うな、子狸。



などといった猪突猛進な行動があったわけで、それ以降出来るだけ『お願い』などが絡まないように時間で解決しようと思っていたのだが・・・

タイムミリットだろう、同じ職場でぎすぎすしてるわけにもいかん、変な雰囲気をだして、隊員とかに影響があってもまずいしな。

「ってか・・・なんだよこの職場・・・高校生じゃねんだぞ、ギャルゲーでもこんな面倒ばっかのとことかありえねえだろぅ・・・」

35に絶対見えないとご近所で評判の3児のパパンは、ぼへぼへと締まらない音をたてるバイクを転がしながら黄昏ていた。



「あ、あと二名のこと聞き忘れた」




[6957] よんかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/04/17 21:46
「まあ、そういうわけで、昔っからなのはは頑固でね、よく士郎さんと怒ったもんだけどさ、それでも直らなくてねぇ・・・」

「すごいですね!」

「いや、離れて見てれば頼もしいんだけどさ、近くで見てるとひやひやするよ?」  

「ああ・・・なんとなくわかります、一等陸士」

「ティア、なんで私を見るの?」

「はぁ・・・」

「二等陸士、がんばれ」


超がんばれ





----父と新人二人の憂鬱----





「あ、すいません、一等陸士、そろそろ時間なので、私たちも・・・」

「あ、俺もそろそろだし、持ち場にいこうか、初勤務から遅刻はかっこ悪いよねええっと・・・」

「はいはい!私がスバルで、こっちがティアです!」

最初の訓示が終わってから、少し時間があったので近くに暇そうにしている二人がいたのでちょっと話しかけてみたのだ。

「こら、ちゃんといいなさい、失礼しました、私がティアナ・ランスター二等陸士、こちらがスバル・ナカジマ二等陸士です」

「俺はタダシ・ヤマモト一等陸士だ、二人とも仲いいけど、任務とかで知り合ってたの?」

「ううん、陸士訓練学校で一緒だったんですよ!だからまた一緒になれてうれしくて!」

あれ?相方のほうはちょっと顔をしかめてるけど・・・また微妙な関係なのかな?

「そうか、それは縁が深いね、んじゃそろそろ向かおうか、本気で時間がまずくなるよ?」

あんましそのへんは突っ込まないほうがいいのかな?とりあえず移動しちまおう。

「そうですね、一応集まる場所は聞いているんですが・・・初ですし、」

「うん、俺もにたようなもんだからね、さてと、案内板はこれか、どこかな・・・」

「「「第一ミーティングルームは」」」



あっるぇーー?



「一等陸士、おはやいですね・・・ってティアナとスバル・・・知り合いでしたか?」

「いえ、一等空尉、そこでちょっと話しただけですよ」

「あかんあかん、堅苦しいで、陸士とか空尉とか、名前でいいやろ」

「だまれ子狸、ちゃんと仕事と区別しろ」

「え・・・?一等陸士、あの話本当だったんですか・・・?エースオブエースと同郷だっていう」

「ティアナちゃん・・・嘘はいってないよ・・・あと君たち以外は顔見知りだよ」

うわぁ・・・と驚いた顔だが、それはまだまだ、まだ驚いてもらおう。

「あ、父さんもう来てたんだね」

「「父さん!?」」



ナイス出だフェイト。




「ふええ・・・わかぁーい!」

「はぁぁ・・・35、ですかぁ」

「まあ、おかげで威厳がなくて困るけどね」

「タダシさんはすごく若いですよね、たまに僕とキャロとクラガナンに連れてって貰うんですが、やっぱり若いなって思います」

「はははエリオ、男としてそれなりに貫禄がないと悲しいものだぞ?」

そういいつつキャロに俺が持ち込んだココアを渡すと、熱さと甘さにびっくりしながら嬉しそうに飲んでいた、コーヒーと色は似てるしな、ミッドだとココアっぽいものしかないんだよな。

「あ、父さん、私もー」

「フェイトはコーヒーだろ?どうせ用意してないだろうと持ってきたけど、はやて、このへんの雑貨も早めに用意しとけよー」

「あーそやなあ、お礼状とかかくんでしばらく忙しいし、事務の方にたのんどかないかんなぁ」

仕事おおすぎやぁーと机にダレながらぼやいているが、甘い。

「ざっと見てもコップなんかも用意してないな、来客に紙コップってわけにもいかんし、事務のほうだとコーヒーとか減り早そうだし、発注入れといてからとりあえずドラッグストアで買ってきとかないとな、たちまち困るし」

雑巾とかもだなー、あと領収書ははやてで、いやいや機動六課やで?そしてすばるちゃん、一息で飲み干して二杯目を欲しがるな、子供か君は。

「さて・・・スバルとティアナはどこまでヤマモト先・・・ヤマモト陸士のこと知ってる?」

「いえ、今さっきちょっとお話しただけで、なんでも古くからの隊長達との知り合いだとか」

はやてが達筆でスターズ、ライトニング小隊と指揮系列をボードに書き込んで、簡単に自己紹介をしてなのはが仕事モードで部下達に話ししだした。

「殆どが知り合いだからね、スバルとティアナが理解出来れば大丈夫なのよ」

「ああ、エリオとキャロはフェイトが保護してる子供なのでな、その伝手で顔は知っているのだ」

「そうなんですか・・・じゃあまずは戦力としてランクとかからお願いします」

「ああ、俺のランク?たしか魔力はA+だっけ?んで陸戦A+で空戦A」

「・・・ヤマモト、いまだにランクアップの試験受けてないのか・・・正直詐欺だぞ・・・」

「え?もっと高いんですか?ランク」

にやにやしながら口を開くシグナム。

「少なくとも、陸戦限定でならこいつに勝つのは私では無理だ」

「うえぇぇえええ!?シグナム副隊長が?」

「嘘ばっかり・・・勝率2割やん・・・俺と、てか空戦もそんなもんだし」

勘弁してくれ、やるたんびに筋肉痛と打ち身がいたいんだよ。

「こいつな、模擬戦で本気ださねーんだよ、ヴォルケンリッターの中で最初に実践で戦ったのはシグナムだったんだけどな、袈裟懸けにばっさりやられてシャマルににがしてもらったんだよなー」

「す・・すごい・・・」

「いやありゃあフェイトと戦ってシグナムの手の内わかってて、俺は初、っていう上にほぼ不意打ちだったからなあ」

今思い出しても綱渡りな戦いだった・・・もう一度やれっていわれても無理無理。

「それならヤマモト陸士はAAはあると思いますよ」

「スバル、世の中そんなに甘くない、てかいっとくけど俺は予備の戦力だぞ?現場指揮がシグナムに集中しそうなときとかだけだぞ?」

「ふん、エースオブエースにも土をつけたことがあるじゃないか」

「やけにつっかかるなあ・・・シグナム、いっとくけど模擬戦はしない、少なくともライトニング小隊がそれなりに纏まるまでは余裕ないし、ヴィータ、何とか言ってくれよ」

「あー無理無理、つっかてめーの怠け癖をちょっと鍛えなおしてもらえよ」

「トルコアイスって知ってるか?」

「シグナム、まずは部隊の基礎を固めてからだと思う」

ああ、使いやすいよヴィータ、ヴィータ使いやすいよ。

「ま・まあとりあえず教導の方針とかは小隊ごとだし、とりあえず二手に分かれようか、お昼まで時間ないし」

「そだね、んじゃあスターズはなのは隊長と一緒に、ライトニングは忙しい隊長たちの変わりに俺が教えることになってるんで、とりあえずええっと・・・」

「どこでも部屋はあいとるで、ただシュミレータは明日、訓練地区は昼からや」

「んじゃあ第二ミーティングにいこうか、まあとりあえず今日は座学だ、地獄の筋肉痛は明日から期待しとけ」

「スターズはこのままで、とりあえず各自の能力傾向を解析したものを用意しているんで、これからの訓練のメニューを」



さて、これから俺の教官生活かぁ・・・だっりいけど、エリオやキャロの命かかってるしな、真面目にやるかぁ・・・





「てことで、今日から基本的には俺、タダシ・ヤマモト一等陸士が担当します、ただし連携や個人技はここに居られる隊長達からも指導が入ると思うんでそのつもりで」

「「はい!」」

いい返事だ、さて教導の基礎は昨日ヴィータからのコピー見てみたがそんなの無視だな、ってわけで。

「エリオ、キャロ、お前たちの任務は敵を倒すことじゃない、それはついでだってことをまず頭に入れとくように」

「「「「はぁ?!」」」」



おいおい、シグナムとフェイト、驚くんじゃないよ・・・本気でこの部隊大丈夫か心配になるんスけど・・・





[6957] ごかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:00
「えっと・・・それはどういうことでしょう?」

「それはフリードだけでいいってことですか?」

「いやそうじゃない、まず大人の事情からになるんだけど」

「父さん・・・まだエリオたちには早いと思うんだけど・・・何言うか知らないけど」

「いや、前線に出る以上大人も子供もない、テスタロッサ、まずは話を聞こう」

「そうしてもらえるとたすかる、まず最初に言っとくと、この小隊は特に隊長二人を生かすための部隊だ、ということだ」

つまり・・・とずらずらと隊員の名前を連ねていき、フェイトとシグナムを35、35と書きエリオキャロを15,15と続ける。

「ライトニングの戦力をあいまいにだけど書いてみたものだ、ぶっちゃけ二人がかりでもフェイト一人にも勝てないわけで」

「まあ・・・潜在的にはともかく、現状はそうだろうな、ところでお前の名前がないようなんだが?」

「だまれ、俺をださせるんじゃねえよ?」




----父と子供二人の憂鬱---




「まあ、とりあえず俺は抜いて、だ、冷静に考えてこの戦力比なんだから、当然フェイトとシグナムをフリーにするのが最低ラインのお前らの仕事、となるんだ」

いいか?別に馬鹿にしてるんじゃないんだぞ?と念を押しておいてから。

「戦いの上では基本的に数字で考えなきゃいけない、そこに悔しさとか愛とか友情とか数値化出来ないものは入っちゃだめなんだよ」

「それは・・・どうしてですか?」

「たとえば、100の戦力に100をぶつけるとしよう、そのときな、100が勝手に愛で50、友情で200とか変動されると使い物にならないんだよ、勿論戦いなんか水物だし、見込み違いも相性もあるが、それでも、せめて100が90~110とかさ触れ幅は少なくないと使いようがないんだよ」

「はぁ・・・」

「まずは自分の役割を過不足無く理解してくれ、まあ二人とも潜在的には隊長を超えることは不可能じゃない、エリオ無双とかはキッチリ訓練していけば出来るようになる」

エ・・・エリオ無双・・・等という呟きが聞こえるが、心躍るな、まだ早いぞ。

「まあ、キャロもそうだ、やる気があれば才能は俺やフェイト、シグナムだって確約してやる」

「うむ、特にエリオは騎士としても光るものを感じる、誇っていいぞ」

「キャロも10歳とかでそれだけのブーストが出来るのはすごいことだよ、いまだに私にはできないもん」

「俺なんか騎士もブーストも無理だ、ふはははは」

などとフォローをしつつ机をばしばしと叩いてから。

「つまり、現在出来ることは・・・『倒されないこと』だ、倒されればどうしても誰かがフォローに向かう、そうなるとこの表でいうと35の戦力のシグナムかフェイトがいかねばならん、そうなると倒された15と35が救助にとっかかるから戦力が半減だ」

ちなみにこれは戦力が偏った少人数だからであって、もうちょっと普通の部隊だと

一人倒れて救助に向かう一人と、それをサポートするやつが必要でさらにあいた二人分をどっかで誤魔化す訳で泥縄になったりする、てか救助が一人とか撤退サポートが一人ですむとかありえねえし、と補足してから。

「だから、絶対『倒れるな』、エリオも勿論だがバックスだからってキャロも気をつけるんだぞ、とりあえずキャロは明日から走りこみだ、まずは避ける、防ぐ、ができてからだ、エリオはキャロの位置や状態を必ず把握すること、お前がいなくなったらキャロを守る者はないと思っとけ、一応隊長もいるが別行動がどうしても増えるはずだしな」

「そうだな・・・陸空と分かれる場合が考えられる、バランスが悪いがテスタロッサと私は空で頭を抑えることになるだろう、フォローは遅れがちになろうな」

「ああ、だから最悪はその場で防ぎきるだけでいい、空が終わったらライトニング全員で向かえばいい、さらに最悪の場合、どちらかが倒れた場合は」

「救助して即撤退・・・ですか?」

「いや、それはエリオのときだけだ、キャロは連絡だけして、逃げろ」

シン・・・と沈黙が流れる、シグナムも、あのフェイトだって反論したいんだが思いつかないのだろう、彼女達だってもう厳しい現実を知っているのだから

「そ・・・そんなこと出来ません!フリードだっているし!」

「キャロ、エリオがやられた場合、エリオより柔らかくて遅いお前とフリードでなにか出来るのか?基本的にバックスは前衛がいないとなにもできん、出来る場合もあるが殆ど出来ないと思っていい」

「・・・・」

「いやか?キャロ」

「は・・・はい・・・」

きゅーとフリードと一緒に肩を落としているがな、キャロ。

「だから、エリオを見捨てたくなかったら、お前がエリオを守れ」

「え・・・?

「バックスってのは後ろにいる分、広く視界を持てる、エリオの背後からの不意打ちを教えるとか防ぐっていう物理的な視界な広さも、武器振り回し続けない分、心理的にも余裕があって広く深く考えることが出来る」

すう、と息を吸い込み、キャロの両肩に手を置いた。


「お前が守れ、エリオの『相棒』だろう?』


「は・・・はい!絶対エリオ君は私が守ります!」


「ああ、キャロ、我々も守る、当然お前たちの親であるテスタロッサも思っているぞ」

「勿論よ、父さんもそうでしょ?」

「もちろん俺たちも守る、これは絶対的なものだと思え、少なくとも」


「助けられる仲間を見捨てる事は、無い、お前たちは一人前の仲間なのだから」



「「はい!」」








・・・とはいえ見捨てなきゃいけないときはいけないんだろうけど・・・まあそんな時は皆で何とかするしかない、よな、なんだかんだいっても子供だもの、理解は出来ても納得はしないだろう。


・・・具体的にはフェイトとシグナム、なのはとヴィータに期待、かぁ。


まあ、しゃあない、とりあえず飯まで少しだ、資料と本人で特性を確認して、家に用意した幼年期の教導書みて明日から実地のカリキュラムくまねえと・・・今日は徹夜かぁ・・・あ、小隊連携も急いで組んどかないと・・・てか現場出るってのに連携なしはありえねえしな・・・ああ・・・明日も徹夜かなぁ・・・






















ちなみにここから新作、深夜に数時間で感想来てたんでびっくりして書いてみた。



カッとしてやった、推敲はしていない。




[6957] ろっかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:01
「お、ユーノ、久しぶり、すまないなこんな夜遅く」

「ははは、いつものことさ、それにクロノよりかはマシだよ?」

「ああ・・・あのころは本気であいつの殺害方法を口ずさみながら仕事したよなぁ・・・」

「懐かしいね・・・もう5年になるのかな・・・ああ、そういえば最近はリンディ茶が懐かしくてね、また緑茶送ってくれないかな?」

「ああ、お礼に玉露送っとくが・・・正式には砂糖なしなんだって教えといてくれよ?」

「判ってるよ、クリームも無しだって、ね」

「ははは、懐かしいなあ・・・あのころはなんだかんだ言ってよく一緒に飯くいにいったもんなあ、覚えてるか?納豆っぽいの出してた店、あれ今移転して中央区にだしてんだぜ?」

「え?Love家だっけ?深夜までやってて助かったのに消えちゃってたけど、そうかぁ、久々に食べてみたいなあ、どんぶりにオカズがのっててたべやすかったなぁ」

「おお、今度いこうぜ、なんかチェーン化して西にもできてるらしいから新しいそっちとかどうよ?」

「うん、いいね・・・まあ明日半日休んだらまた仕事増えてる気がするけどね・・・本気でタダシ、無限書庫帰ってこない?」

「うーん・・・なんだかんだで陸戦Aあると行きにくいんだよなあ・・・一応事務でねじ込まれたけど、それでもナカジマさんとこかから五月蠅いし、きついよ」

「ここも人が増えて、なんだかんだで順調になったあとすぐそっちにいっちゃったからね、タダシ」

「あんときはすまないな、なにせ休みが無い職場だとトラウマものの金色ザンバーがなぁ・・・」

「しょうがないよ、というか流石にあのままだとフェイトを立ち入り禁止にしようかって話題になるくらいの勢いだったし、実際頷き掛けたし」

「・・・たまに思うんだが、俺かクロノだけの時って、地味に毒吐くよな・・・ユーノ」

「・・・一月のうち4徹とかが4回あるとね・・・流石に・・・空調あるけど流石に服が・・・休みは洗濯でつぶれるよ・・・」

「・・・来週の頭、またユーノんとこ掃除にいくから、服おいとけ・・・」

「・・・ありがと・・・本気で嫁に来て欲しいよ・・・今ならフェイトを倒せる気がする・・・」

「勘弁してくれ・・・」







----父と司書長の憂鬱----







「ああ、とりあえずこっちはどーせ朝までで起きてるつもりだけど、ユーノ、そっちは時間あるのか?」

「久しぶりの友人の為だし、時間作れるよ、といいたいところだけど、後2時間ほどは余裕が出来てね」

目の下のクマもない、目も変な輝きもなし、いっちゃったフェイトみたいに瞳からハイライトもきえてない、よし

「まだましな時だったみたいだな、本当に」

「あはは、まあ本当に今は部下の人が出してくる資料待ちなんだよ、その資料みて僕が探すってわけ」

「ああ、流石に俺いたときより効率良くなってるんだ」

「うん、タダシのいってた方法に切り替えたからね、タダシのいた頃は流石に人がいなかったから完全稼動はしなかったけど」

ああ、そういやそんなだったなあ・・・思考を分割するのがうまい俺と、探索魔法のエキスパート、技のユーノと力のヤマモト

  


『今日は二人でダブル司書ダー』

『いつもだろ、いいから4番からよろしく』



「・・・なつかしいなあ・・・きっつい仕事で毎日頭痛で顔真っ青にしててさー」

「あはは、んでフェイトや皆が心配するから化粧してたよね」

「ああ、108の特技に化粧があってよかったよ・・・」

「たしか12までは僕も確認したんだけど・・・いつも思ってたんだけど、炭酸一気飲みとかどこでおもいついたの?」

「・・・昔そんなのを売りにしてた芸人さんがいてたさ・・・」

「地球でなんだ・・・んじゃあ裁縫は?」

「王様○仕立て屋って本読んだ」

「へぇ・・・王様か、裁縫の本なんだろうけど、すごいね見てみたいなあ」

「地球の実家だなあ・・・そういやどこまで進んでるんだろ・・・アメリカ編かなあ」

ただ、あれ読んだだけで出来るとおもっちゃだめだけど、嘘はいってないよな、読んだとしかいってないし。

「っと、探してた資料、集まったよ、明日でも誰かに持っていってもらうけど、いい?」

「お、すまんな、しかし早いな、『レリック』って最近引き出されてる?」

「うん・・・前々からちょこちょこと出てるんだ、僕もジュエルシードに似てるし、結構調べたこともあるしね・・・で、タダシ六課にいったんでしょ?それでってことは・・・?」

「ああ・・・周りに誰もいないよな?・・・資料室にいたころにさ、何度か本局に持ってったことあるんだよ、レリックの書類、数自体結構あるって話しだし・・・って思ってたんだけどさ、六課って聖堂教会の多額の寄付が出てるの、知ってるか?」

そう聞くとユーノはちょっと顔をしかめて呟いた。

「おかしいよね・・・たしかにリィンの時とかではやてはあそこと懇意だけど、だからって出すほど教会が潤ってるわけでもなし・・・ロストギア対策の六課・・・そして過去の遺物に強い興味をもつ教会・・・はやてが巻き込まれているか・・・あるいは・・・」

「「まきこんだか」」

はぁ・・・と二人してため息を付く、ユーノと二人してあの子狸の尻拭いをどんだけしたか・・・特にユーノはフェイトのこともやってくれてるし、本当に15も下だが頭が下がるよ。

「なあ・・・はやてあたりは気が付いてると思うけどさ、そろそろちゃんとお前がどんだけ縁の下支えてるかちゃんと示したほうがいいんじゃないか?」

ああ、なのはは除外な、あいつも結構迷惑かけてるけど、惚れた弱みがあるからな、ユーノは。

・・・因みに言うと最近は恋っていうより憧れになってるらしくって『彼女の幸せを本気で願ってるんだ・・・』とか酔った勢いで告白されたときは思わず未成年なのに泡の出るお店に連れ込んだよ・・・あれ以来俺たちはタダシ、ユーノと名前で呼べる、年を越えた親友になった・・・

「いや、前にも言ったけどさ、僕は空気でいいんだよ」

そんなにたいしたこと出来ないしと呟くがそんなことはない。

目に映らないところでドンだけの人がエースオブエースを支えているか、任務前に資料を探し出し、移動ひとつでもクルーだけじゃなく、転送機器やレイジングハートのメンテだってそうだ、沢山の人が支えているんだ。

「いや、やっぱり僕は気にしてないし、恩に着せようと思っても無いしね、やりたいことをやってるだけなんだ」

「ふん・・・だからって司書長か?現場主義の考古学者のスクライアが?司書でいいのに権力背負って?」

「いやぁ、権力欲に目覚めたんだよ、『おい、ちょっとコーヒー』とか最高だね」


そんなこと言ったたためしがないくせによく言うよ、だがまあ本人がいいっていってるならいいさ、好きにしろ。



「まあ、幼馴染の六課のやつからすれば空気かもしれんがな、それはきっと、無ければ生きていけないって意味だと思うぜ」


「・・・ありがとう、タダシ」

「お礼は掃除にいくときに部屋においといてくれると助かるな、穀物のキツイやつな」

「判ってるよ、もし僕が来週までに帰れなかったら、サイドボードの二段目のもってっていいよ」

「へえ、用意しとくとは・・・さては何かのときの俺用の餌か?」

「ふふふ、だから一本だけだよ?忙しくなったら呼ぼうと思って買っておいたんだから」



ああもうユーノいいやつすぎるな・・・ちきしょう



「マジで女だったら嫁にしてるよ・・・マジで」

「女の子だったら吝かじゃないけど、無理無理、スーパーユーノタイムは終了したからね、フェイトがおっかなすぎる」

あははは、と二人して深夜、通信画面を挟んで笑う、ああ、また明日から頑張ろうって気になる、気にさせてくれる。

「んじゃな、ユーノ」

「うん、みんなによろしく、タダシ」



だから、半年振りだろうと、挨拶はこの程度でいい、友情は時なんて野暮なものに左右されないのだから。










[6957] ななかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:02


「で、エリオは射線をかわすように逃げる、ただしキャロの位置がこっちだった場合は・・・っとありゃ、そろそろ時間か?フェイト」

「うん、外回りは取り合えずすんだから、そろそろ食事だしいいかな、って」

「うし、エリオ、キャロ、とりあえず午前中に教えたことを思い出しつつ、昼からはフェイト執務官と実地と確認を含めて簡単な模擬戦だ、フェイト、そんときにバルディッシュに映像記録頼む、仮想敵からの視点での映像が欲しいから」

「あれ?タダシさんは参加しないんですか?」

「ああ、これからシャマルんとこで検査がな、昔の事故で神経質なんだよ、あいつ」

「そうですか・・・」

「ていうか、俺の戦いはあんまりいいもんじゃないからな、ちゃんと正規のものを覚えればいいさ、まあ・・・こんな戦い方をされるかも、って意味ではいいかもな」

「父さん、本気で容赦ないからね・・・」

「ああ、勝てるときは基本的になにやっても勝つ!てのが基本だもんな・・・ていうかキャロ、大丈夫か?」

「大丈夫です・・・ちょっと座ってたら筋肉がつり出してるだけです・・・」

「まあ・・・朝から訓練場をひたすら走らせたからな、全速力で・・・コンパスが違うしきついわな」

「大丈夫です・・・エリオ君は私が守ります!」

「・・・これはどう突っ込めばいいのか・・・おいフェイト、いいから婚姻届はしまいなさい、気が早い、ってか俺の名前書くなよ!」






----父と医者の憂鬱----




「ああだりぃ・・・もうおきていいか?シャマル」

「はい、いいですよ、この採血でおしまいです、あとはセンターで機器を使って調べるだけです」

「すまんな、本当なら送って終わりでいいのに、手間をかける」

「いいですよ・・・あの時何も出来なかったんですから」

ふ、と顔を曇らせるが、それは間違いのはずだ。

「いや、あれはそのままでもきっと直ったと思うよ、それに結局なのはの体に傷が残らなかったのはシャマルのおかげだし」

「でも・・・あなたがリンカーコアを、自らのリンカーコアを使用して治療したせいでもあります、コアが治れば治癒力にも影響がでますし・・・」


そう、俺のレアスキルは魔力、じゃなく正確には『リンカーコアに直接干渉できる』ものらしい、どうも魔力の変質はそれの副産物だろうと予想されているが、なにせコアの研究がすすんでないので正直どうなのか詳しくは判らないのだ。

・・・とゆうか、それが判ったのはなのはの事故のあとなんだ、もうレアスキルは変質で登録してたし・・・いやね?魔力に直接触れるのが俺的には普通だからさ。リンカーコア触れるのも普通だと思ってたのよ、目の前のシャマルはコア抉り出すし。


「まあ、それはいいんだけどさ、この後遺症、どうなんだ?」

「一応、薬の効果もあって、『若返り』はほぼ終わっています、でも原因が解明されてない現象ですし・・・」

「ああ・・・正直『出来そうだな?』って思ってぶっつけ本番でやったからなあ・・・何度も言うけど、シンクロ?させる感じで無理やり俺のを活性化させてみたんだけど・・・」

「もう一度やらせるわけにもいきませんし・・・とりあえず現状維持で、それと」

「判ってる、二度とやらんよ、副作用がでかすぎる『若返り』とか勘弁してくれ」

あのなのはの事故で、俺はせめてコアだけでも、と思い独自に治療をしてみたのだ、結果はまあ、成功、なのはのコアは落ち着きを取り戻したのだが、俺のほうは思わぬ事態になってしまった。

「ええ、若返るのも問題ではありますが・・・細胞に負担を恐ろしく掛けています、テロメアにも・・・」

「ああ、判ってる、寿命減少や癌になりやすい、だろ?無限書庫とかでも調べたけど、その辺りはしょうがないさ、むしろこの程度に抑えれたことが奇跡だな」




だからこその退院後の無限書庫勤務、このことを知っているのはシャマルと本人の俺だけ、シャマルが勤務するわけにも行かないので無理をいって入ったのだ。




てか、寿命とかぶっちゃけあんま気にしてないし・・・まぁ、お金持ちとかかなり余裕ある生活でもしてないと気にしないよなあ・・・60とかになって考え直すかもだが・・・

このまえ22の一般事務局員と話してたら『俺、40くらいで死んでいいッス』とかそれは流石に早くね?的なこといってたし。



「はぁ・・・あのときは本当に困りましたよ、出来るだけ規則正しい生活を、といっているのに睡眠不足で栄養はブロックフード、糖分ばかり補給してて・・・」

「いやまあ、仕事はちゃんとそれなりにこなさないとさぁ・・・あそこ2徹3徹が普通だぞ?それを横目に『定時ッス』とかいえないしさぁ・・・」

「まあ・・・隠す気持ちはわかりますが・・・管理局からも隠せ、と言われた時はどうしようかと・・・」

はぁ、とコーヒーメーカーのスイッチを入れると香ばしいかおりが漂ってくる。

「まあ若返り、だからね・・・管理局がどうとかっていうんじゃなく、組織が信用できないんだよね」

私たちやアルフにはちょっと判りにくい所ですね、といいながら慣れた手つきでコーヒーを俺の分まで入れてくれた。

「お、うまいなコレ、どこの?」

話しを変えるのにちょうどいいかな?と思ってたコーヒーが思いがけずに美味い、シャマルの味覚からするとこのレベルはおかしい・・・最近はまだマシになってるそうだが、間違いなくこれはもらい物だろう、前に飲んだのはモカがやたらきつくって酸っぱくてひどかった・・・どんなブレンドだったんだよ・・・

「ええ、12管理世界のカリムさんのところにいったときのはやてちゃんからのお土産です、もっともカリム自身は紅茶党らしいのですが」

へえ・・・お偉いさんだよな?カリムって人・・・カリムカリム・・・

「?どうしました?俯いて」

・・・カリム・グラシア少将じゃねえか・・・・!黒だよ!真っ黒だよ!多分その辺関連だよ!向こうに行ってお土産もらうような仲で、このコーヒーの残量からして貰ったのは最近だろう?このくそ忙しいときにはやてが12管理世界までわざわざいって?カリム少将が本局までくるのまてばいいのに?いくらなんでも時期が合いすぎてる・・・てか、紅茶党がコーヒー送るってことはよっぽどはやてが嫌いか、余り物送っても気分が害されないくらい親しい友人!そして彼女は・・・




機動六課最大の後見人・・・!




可笑しいんだよ・・・聖堂関係のロストギアねらいで六課設立するなら信仰がっちがちの、少なくとも管理局で少将なんかなってる場合じゃない奴が後見人になるのが流れだ、そして確か、彼女のレアスキルは・・・フロフェーティン・シュリフテン・・・予言だ!



「・・最悪・・・ああくそ、推測が当たっててもどうしようもできねえ・・・」



流石に予言の細かい内容やどう解釈して六課設立したかまでは機密だ、これ以上ははやてが話すのを待つか・・・ほかの推測をしてみるかだな・・・まあ、いいか、はやてのことだ、悪いようにはしないだろ・・・どっちにせよここまで、だな。


「?たしかにこのコーヒーはいまいちですが・・・もっと個性があっていいと思いますよね?はやてちゃんたらそれ聞いてすごくいやな顔するんですよ?」

「あー・・・いや俺も今度からコレ余ってたら淹れてくれ」

「ひどっ!私の味覚がおかしいとでも?!」

「そろそろ理解しないとザフィーラあたりがまた泣くぞ?」


シャマル料理での残飯整理とかにたまに呼びだされるらしいのだ、前に「かくまってくれ!」とウチのミッドの家にまできたザフィーラに泣きつかれたときはどうしようかと・・・理由きいてさらにどうしようかと。


「うう・・・最近は食堂で済ませるんで料理してないですけど・・・」

うん、それが正解だ、一生それでいてくれ頼む、とは喉までで止めれる俺って大人だな・・・

「あーあー、今度料理教えるから、簡単な奴、そゆことで帰りますよ?」

「あ、料理は嬉しいですけど、ほんとに教えてくださいね!はいいんですがわかってますよね?」

「ん?」



「・・・次は無い、と思ってください、現状で推測ですが身体年齢20歳前後、実際には35歳なのにです、乱暴にいえば15年若返ってる、ともいえます、年々徐々にしか変化してませんが・・・もし14歳から12歳以下まで戻るようなことがあれば・・・」



「エリオに身長で負けるか?」

「真面目に聞いてください、骨格は変わりません、逆に伸びるかもしれませんし、それもバランス的にはまずいですが・・・そこまで戻ると、脳に異常をきたすかもしれません」

「・・・そうか、脳が発達とかだっけ、か・・・」

「ええ、前例がないのでどうともいえませんが、その可能性は、あります・・・」

はぁ・・・まあ、もう二度とやる気はないけどさ・・・いやもうなのは治療してから死ぬほど胸がいたかったもんな・・・特になのはやフェイトの前で顔にだせねえし・・・

「あんなこと頼まれても二度とごめんだね、知らないだろうけど、死ぬほどいたいんだぜ?」

「頼まれないからするくせに・・・」

「なんかいった?」

「いえ、馬鹿につける薬はない、といっただけです」

「ああ、そんな新薬でたらまずはやてだもんな」

「ははははは・・・抉りますよ?」

「やめて!まじでデバイス起動しないで!?」


がたん!と音を立ててから医務室からでると、一息いれつつ一分程そこに佇む、いつものことだ、そしてゆっくりと歩き出す。

「ったく・・・いつまでなのはの主医師のつもりなんだか、今じゃ六課の、だろうが・・・知られてない・・・ってわけでもないんだろうけど、な」



多分、俺が知ってることを知っているだろう、彼女は騎士達を知略で支える参謀なのだから。

・・・そう、俺は知っている。




俺が出た後、俺の出た扉に向かって日本式に一分近く頭を下げていることを、あの時の医者としての自分の無力を救ってくれたと思って。





「・・・ったく・・・35のおっさんにそんなにひょいひょい弱み見せるなってんだ・・・ホテルにでも誘うぞコラ」


などとぼやきつつもふといいことを考え付いた。


ホテル目指すにしてもなんにしても、とりあえず今度飲みにでも誘うとしよう・・・あの味覚が笑える世界最高の六課の医師を、だ。







[6957] はっかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:03
「んん・・・あー・・・寝ちまったか・・・弱くなったなあ・・・2徹も出来ねえ・・・健康的な生活に慣れすぎたかなあ・・・っと、目覚ましかけといてよかt・・・」

「ん・・・」

「・・・まて、俺、今なんか声しなかったか?俺・・・え?なにこのどっきり?てかこんもりと・・・」

「・・・」

「・・・よし、おきてないな、そしてシーツの横から出てる毛は金色じゃない=ってことは・・・朝からザンバーなのかなあ・・・いや金色でもザンバーなんだろうけど、照れ隠しとかでというか潜り込むくらいで人に必殺技はないだろ・・・」

「ん・・・む」

「・・・やべえ・・・起きたか・・・てか昨日俺なにあったんだろ・・・ああ、なんか思い出しそう、たしか連携の話で確か・・・あれ?だとするとこれフェイト?毛染めたのか?・・・え?」

「む・・・ようやく起きたか、打ち合わせ中に寝るとは失礼なやつだな・・・」

「シグナムかよ!!!!」

そしてお前のほうが後に起きてるじゃねえかニートッ!




----父と侍の憂鬱----





「いやすまんな、朝食まで」

「ああこっちこそすまんな、打ち合わせの途中で寝るとは・・・年はとりたくないのぅ」

「鏡みてから言え」



ふむ・・・と、友人から送られてきたいつぞやのフィギュアを眺める、マヴでらぶなヒロインらしい・・・ミッドではそのへん疎いのでわからんが・・・



「俺がロリコンではないことが再確認された」

「?よくわからんが・・・かがみは洗面所じゃないのか?」

「ああ、そっちか」

どっちにせよ着替えせねばならん・・・洗面所っと俺は兎も角シグナムはどうすんだ?

「なあシグナム、服とかどうするよ?一応何故か常備されてる娘の服はあるが?」



つっかいつの間にか増えてるんだよな・・・なんでだ・・・いや娘だしとまるのはいいんだけどさ・・・いいんだけど・・・いや何かあってもCERO15程度ですよ?親子ですよ?ええ。




・・・15ってどれくらいだっけ・・・?




「いや、どちらにせよ主の家によるからな、気にするな、それよりヤマモトは大丈夫か?聞けば昨日は徹夜だったそうじゃないか、昨夜も遅かったし、張り切るのはいいが、程度を考えろよ」

「あいよ、あー・・・書類は片付けてくれてたのか、ちょっとテーブルから下ろしといてくれ、飯先にしちまおう・・・そういや良く覚えてないんだが、いつまで起きてた?」

「昨夜は10過ぎだったな」


うわ俺夜弱くなってるっていうか10時で遅いのかよ、8時には寝るのかよ、おばあちゃんかよっ!と口には出さない俺は大人だ。


「?なんだ」

「・・・いやなんでもないが、とりあえず新聞広げてないでテーブルの上片付けろっていうかなんでお前が父的な動きなんだよ!」


ああもう俺エプロンに合ってる!一人暮らし長いから似合ってるけどさ!普通は逆だろ?なんでめんどくさそうに片付けるんだよ!そして片付けたら拭けよ!雑巾そこなんだからああそんな所に資料おくなよ踏むだろうがいい加減に手の届く範囲以外にも動きなさい・・・ッ!






「ああ・・・なんかどっと疲れた・・・」

「ふむ、主には負けるが、まあ朝食でこれならよいだろう」

「なんで飯ひとつ作れないのにでかい顔するかなぁ・・・」

「失敬だな、最近は多少ではあるが、やることもある」

「ほお・・・レパートリーは?」

「目玉焼きとお好み焼きと・・・」

「もういい、判った、オチが読めた」


どうせはやてが用意してたのを焼くだけとか混ぜるだけで終わるようなのを料理といってるだけだけっぽいな・・・これは・・・


・・・しまいには適当に具を放り込んで、醤油ぶっ掛けただけのチャーハンとかで限界なんだろうなぁ・・・


「しかし・・・しばらくは手の込んだ料理は無理かなぁ・・・ユーノのとこに行く予定もあるし、休みも半日取れれば・・・ああ、そういや事務仕事が・・・」

キャロはともかく、エリオはベルカだからカードリッジの使用許可とか使用後の申請とか・・・ああくそそういえば昨日はフェイトも使ってるはず・・・許可書だしてるよな?な?

「・・・はぁ・・・アーチのほうにもお土産でももって書式とか聴きに行かないと・・・いっそのことはやてに投げたい・・・」

あ、カードリッジで思い出した、昔使用済みカードリッジと使用数が合わなくてなのは泣いてたってフェイトいってたな・・・なんでシステムをリボルバーとかにしとかないんだろ・・・まあなのは自分で事務するからいいけど・・・お願いだからフェイト、昨日の模擬戦の書類、作っといてくれよ・・・?

「どうした?書類など見つめて黄昏て・・・ああ、書類か、たしテスタロッサが書いていたぞ、模擬戦の許可書は」

「当たり前だ、その許可書はないと訓練施設つかえねぇじゃねえか・・・問題は使用後だよ・・・エリオやキャロが報告書をいつ出すかだな・・・それから書かないと」

「自分だけならいいがな、まあ私は昼前から主と外回りだ、多分帰ってこれないからリィンの持ち出し許可を一応提出しとかないといかんな」

「あ、そういやリィンは外出るのにも許可書いるのか?」

「いや、外で使用する可能性のあるときだけだな、一応デバイス扱いだから使用許可も含まれてる、まぁ、あれでも武器としても機能するからな、街中で許可なしは不味いのだ」

「市民にとってはデバイスは武器扱いだもんな、やむ終えない・・・ってそういや見てないな、リィンどうした?」

「またシャーリーに」

「もういい、わかった」

あいつめ・・・数少ないってか唯一に近いユニゾンデバイスだからって・・・まあ俺のデバイスも作ってもらったから強くいえないけど・・・

「デバイスでいえば、お前のラストオーダーは?」


カッコいい名前だが、『これからは事務メインでいく』『んじゃこれで打ち止めよ?予算降りないから』

で、ラストオーダー、我ながら惚れ惚れするセンスだ。



「ああ、メンテは局でやってもらってるよ、簡易メンテは市販のツールボックスでやってるから、ほぼ3年くらいシャーリーに見せてないな」

無限書庫でてからか?顔見見せに行って以来じゃないか?

「デバイスも日進月歩だ、ここらで本格的に改修とかしとかないのか?私のレヴァンティンの中身はほぼ新型だぞ?」

「パーツ新造してるの含めてだろ?てかアームドは損耗激しいからな、俺のもそういう意味だと変えてるけど」

訓練しかしてないけどな・・・108部隊とか・・・はやての紹介とかでくるんじゃねえよ・・・!



・・・あ、スバルってたしかナカジマ・・・マジか?


「なあ?スバルって、108のナカジマさんとこの?」

「ああ、親御さんだ、386からの引き抜きだがな、はぁ・・・主もなにも陸から引き抜かなくてもな・・・まあ能力は買うが」

「そうだなあ、多分はやてとしては陸とも知り合いを増やしたいってのもあったと思うがな、顔さえ覚えてもらえば子狸の愛嬌と策略で何とかするつもりなだろ」

「人徳だ、策略とかいうな、まったく・・・しかしそうか、主はそこまで考えて・・・そういえばレジアス中将との仲が悪くてな、前の会合の時も酷い物だったが、あれも何とかする気なのだろうか、主は」

「無理」

「無理?!・・・はっきり言い切ったな・・・」

「そら無理だろ、海出身だろ、はやて、それだけでアウトなのに海やカリム少将なんかとばっかつるんでるんだぞ?止めに386だっけ?から有能な人材引っこ抜きだぞ」


予算も六課ですげえ使ってるし、無理無理


「まあ・・・がちがちの陸だからな、現場ですら海と陸はひどいもんだ、いつだっけか、空港火災でフェイトやなのはとはやてが飛び入りしたのあったじゃん」

「ああ、スバルはそのときの救助者だったらしいぞ、昨日そんなことを本人から聞いた」

「ほう、奇縁だな、まあそれはともかく」

あれは笑った、フェイトもはやても殆ど報道されてないのだ、なのははなんか派手なことやったぽいのででかでかと出てたけど、あとでフェイトに聞いた話とえらい違う。

「なんていうか・・・歪んでいるな、聞いてはいるが陸はそんなにひどい扱いなのか?」

「いやそこまでじゃないが・・・いっとくけど俺ももともと海だから主観はいるけど、どうしても海は広いし、未知との遭遇線とかも多いからな、予算もかかる、それに新しく管理しだす時にその世界にも力を見せないとだめだしな、住民や統治組織に、とはいえ・・・」


まあ、陸の不遇は言うだけには酷い。


「たとえばデバイス、シグナムのだとな、とりあえずレヴァンティン、使用禁止な」

「はぁ?!」

「だってワンオフでしかも古代ベルカ?部品ドンだけすると思ってるんだ、ストレージで十分、やばめの部署とかはわからないけど、あのストライカーゼストですら特注とはいえインテリジェンスじゃないぞ?対テロの最前線でこれだ、ビンテージなシグナムのデバイスはかなり厳しいぞ」

まあ、彼の人も金かかる古代ベルカだったらしいし、そのへんもあるんだろうけど、あと個人の趣味とか。


「はぁ・・・海にいると一般の隊員でもインテリジェンス持ちはいるというのに・・・」

「まあ、ミッド式はあれだが・・・そういやスバルは?エリオはなんだかんだいってフェイトの過保護と適正の問題で金のかかる一品物で近代ベルカだけど」

「母親からだと書類にはあったな」

「あー・・・んじゃ親御さんは警護じゃなくてテロ関係の最前線じゃないかな?・・・そういやナカジマのおっさんの奥さんの話したことないな・・・どっちにせよ、じゃないとアレ詳しく見てないけどハイスペック過ぎる気がする」

いっとくけど、陸は基本的に配給のストレージ改造だぞ?一部の特殊なの以外、例えば周りを本人に代わって警戒したりするのに狙撃手がつかったりとか、指揮用に部隊長とか。



どっちにせよ、自腹切るのが普通だし、消耗激しいアームドは射撃以外はストレージですませてる・・・個人で改造しすぎたり持ち込みだと消耗品の配給が渋くて遅いんだよな・・・だから個人で製作したデバイス持ちはボロいのが多い、それは技術うんぬんというよりお金が掛かりすぎるのだ。



「はぁ・・・厳しいのだな」

「人員も笑える、9割が今のスバルとガチやって負けるんじゃないか?火力が低すぎる、まあこれは才能なんだけど、どっちにせよ海にもってかれてるしね」

とはいえ戦い方によっては別だけど、陸は集団戦や泥臭い戦いが得意だしな。

「そのくせ人数もたりてないし、だからまあいまだにクラガナンですらテロ横行してる、地球でいえばワシントンDCでテロとかだぞ?どんだけ・・・」

「しかし海は海で人が足りてないのも事実だしな」

「ぶっちゃけ、管理世界広げすぎなんだよな、あと管理世界で人員増やすと、どうしても海希望する人多いし・・・質量兵器もあそこまで規制きついとな」

「質量兵器はかまわんだろう、魔法がこれだけ普及していれば」


普及じゃねえよ、魔力至上主義が蔓延してるだけだよ。


「・・・あのな?火薬ってだけでどんだけ規制きついとおもってる?砕石場とかで発破掛けるのは魔法の才能あるやつだけになるんだぞ?しかもランクが馬鹿高い奴なんか頭数ねえし、人数集めるのも一苦労だから火薬の許可を申請するんだけどな」

なんていうかすごいぞ?資料室居たからみたけど『火薬仕様確認書』『購入許可』『保管許可』『使用計画書』『残数申請』・・・もちろんこれに監査がアホみたいに見に来る。

「・・・すごいな・・・とはいえ砕石くらいだろう?魔法でなんとかならんのか?」

「お前、トンネル一つとってもどんだけ火薬使うと・・・」

「すまん・・・」

「いやまあ、魔法と併用らしいけどさ、ちなみに花火は全部魔力だ、地球からすると笑えるけどなー」

市内部への持込はさらに厳しいのだ、出来る訳無いよな。だから成分的にでも火薬やそれに類似する薬品つかう製薬会社とかもミッドじゃなく、36無人世界とかにあるらしい・・・

「そういえば地球の夏祭りで主と見たな、あれは美しかった・・・」

「ミッドでもあるけど、やっぱ趣が違う気がするよなぁ、やっぱ職人芸でやって欲しい」



魔法は魔法で職人芸なんだろうが・・・術式だしなぁ・・・てかやっぱ花火は筒型デバイスで打つんだろうか?謎だ
 


「今日は俺も昼前からの重役出勤だし、まあゆっくりしてってくれ、はいお茶」

「甘くないだろうな?」

「だからあれは頭脳労働してたときだけだってば、嘘だとおもうならこれを食すがいい」

「シンプルなタルトだな・・・ほう、濃厚だが甘味が口にさわらないな」

「チーズタルトだ、詳しくはモドキだけど、ミッド製だから厳密には材料の名前違うしな」

「お茶とはいまいちだが・・・まあ商品になるな、これは」

「フェイトとかにはカロリー減らすのにチーズよりフルーツ使うタルトが好評だな、ただアレはあんまり日持ちしないしな」

使うフルーツ考えないと逆効果だけど、フルーツって結構カロリー高いんだよなぁ。

「こっちのお菓子は・・・?」

「常人には即死もののユーノ専用菓子だ、来週あいつに渡すつもりなんだが・・・まあ日持ちするものにしたよ、今はラップで巻いて寝かせてるんだが、ログっていうお菓子だよ、死ぬほど蜂蜜と、入れないはずの砂糖が入ってて甘いぞ」

外見に砂糖浮いてるログとかありえんよな、砂糖菓子じゃねえか。

「・・・またなにか暗躍しているのか、お前らは」

「いや、教導初めてだしな、資料頼んだんだよ」

「ふん、嘘をつけ、資料室で十分だろ?毎回いっておくが、お前らに迷惑を掛けるつもりは無い、いらない世話だぞ」

「はいはい、俺がチキンなだけだよ、あと巻き込まれないようにしてるだけ」

「まあいいが・・・なんだ、この箱」

「ああ、今までのデバイスだよ、破棄するのも勿体無いし、部品取りとか記念にとってある」

たしか・・・アースラで貰ったファーストの1、2、4,はまだ持ってる、3は目の前のポニーが粉砕したけど。

「なつかしいな・・・たしかファーストとセカンドだったか、しかし節操ないな貴様は」

「分割思考が得意だからなあ、引き出し増やさないと格上と戦えん、てかファーストはストレージなんだよな、アームじゃなく」

「私は説明うけるまでアームドデバイスだとばかり思っていたが・・・杖の柄を30センチくらいまで縮めて魔力刃をだして剣、とか・・・」

お陰で柄は脆くて一撃でぶっ壊れたけどな、アームドデバイスに比べて脆い脆い、まあその頃は詳しくなかったしな・・・

「しかも全部同じデザイン、左右に2本ずつぶら下げて・・・ぽいぽい放り投げて拾うとか・・・騎士として考えられんな」

「奇策だよ、相手が騎士だって知ってたしな、だから無理いってシャーリーに用意してもらったんだし」

「まあ、戦士としては正しいんだろうが・・・私には出来んな・・・セカンドは長物と剣だな、一番私とも戦ったから良く覚えている・・・まあファーストは別の意味で忘れられんが」

「あー3番壊されたし、もうちょっと汎用性ほしくてな、ぶっちゃけ火力が俺以外と差がありすぎるからさぁ、キャパの大きいハルバードと予備の片手剣二本だな、流石に両方同時には使用出来ないけど」


いや、俺の魔力的にもそうだけど、槍の親戚のハルバードと剣とか一緒に使えません、手は普通に二本です。



そして現在使っているラストオーダー・・・よく考えるとネーミング捻ってないな、いや・・・アインとかツヴァイとか何故かドイツ語にしようかとか周りにいわれたが、なんでドイツなのか・・・一号とかでいいっていってるのにせめてって英語にされた・・・ラストもサードでいんじゃね?っていったら却下されてラストオーダーになったし・・・


「これは私のデバイスもモチーフだったな」

「ああ、鞘と剣使うのを参考に、一つのデバイスで4つの剣が出せるんだ、そのうちのメインの一本は近代だけどベルカだし」

メインが実体剣、鍔の部分がなく、左右に一本ずつカードリッジのマガジンを付けれる、装備すると十字剣ぽい・・・書類面倒であんまり使用しないけど、そして残り3本はファーストと同じ魔力刃だせるタイプ、取り回しが楽でいいんでこれが殆どだけど、使うの。

「そういえば・・・なのはの物の原型だといっていたが、シャーリーが」

「ああ、数年前にレイハさんにつけた、ブラスタービットと同じように自分の周囲ならそこそこ自動で動かせるよ」

あくまでそこそこだけど、動かすシステムだけ使ってて収束とかの補助はできないが、てかあれつかった砲撃はもう・・線じゃなく面だよな、模擬戦の記録みたが。

「しかし・・・ラストオーダー使ったときは一度もそんな使い方をしなかったではないか」

「いやほんとにそこそこだもん、ちょっと離れたら動かないし」

「そのくせバインドを使用して投げた剣を固定して障害物にするじゃないか!」

いや・・・バインドってすごい利用価値あると思うんだが、接近戦で分割思考して複数ばら撒いといたらすげえ役に立つんだけど。

・・・フィールドやラウンドのシールド使用されると効きにくいけど、それでも接近戦で常時シールドはありえないから一瞬でも足止め出来るとかなり楽なんだよなぁ

ちなみにどうして多用しないのか聞いてみたこと有るんだけど。




「そんな余力あったら速度と火力上げて切るほうが多いかな?」

「ばら撒くと固定力が下がるから、砲撃する時間できないの」

「戦闘中そこまで細かく分割しながらの思考とか、自殺願望でもあるのか?君は」

「あほちゃうん?」




以上、誰がどの意見かは皆で推測してくれると嬉しい、うん、きっとそれが正解だ。





「・・・まあ、それぞれのスタイルあるしな・・・俺は分割思考で手数増やして、魔力の圧縮で貫通性能上げていく俺独自ものだしな」

ちなみに貫通できてもさ、威力は上がらないし、的に当たっても貫通しちゃうのよ、銃でいうとマンストッピングパワーだっけ?久々に思い出したから曖昧だけど、それが低いのだ。

世の中そんなに甘くないよな・・・



「いやらしい手を思いつくその馬鹿な頭が一番だと思うが・・・」

「褒めるなよ」

「照れるなよ」

・・・どうも相互理解に至ってない様だ、やたらと睨み付けられた。


まあいいさ、とりあえず今日も一日いきますか・・・ああ、そういえば。





「シグナム、俺はそのままいけるけど、お前はやてん家帰って着替えたりする時間、あるのか?」

「あ!」




いつものとおり、劣化の将っぷりを最後にみせてくれたしな。



本気で命掛けて戦った相手がこんだけ日常に溶け込んで、安心できる存在になれるんだし。

世界は思ったより優しい素材で出来ている様だな、などと具にも付かないことを考えつつ出て行く用意をし。


「おいシグナム、途中まで車だしてやるからお茶でも・・・いやそれじゃない、そっちのは昨日淹れたのだ、宵越しのお茶は飲むなって諺知らんのか」

「細かいな、おまえはおばあちゃんか」




うるせえ、縁側似合うお前にだけは言われたくないわッ!









[6957] きゅうかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/04/17 21:52
「あー…、んじゃあ恒例になりつつあるお昼からの模擬戦いきまーすぅ」

「父さん…あからさまにやる気ないね…」

「ねえよ!なんで昼から外のはずの副隊長がいるんだよ!ああもうただでさえエリオとキャロのコンビの仮想敵ってだけで疲れる予定なのに…くそう、彼奴め、はやくもアップ始めてやがる…ッ!」

「なんでもね?シグナムがはやてちゃんに今日の訓練計画伝えたらザフィーラと交代したらしいの」

「ぐあぁぁ…あの子狸…帰ってきたら泣かす…!いないと思ったから模擬戦に俺も参加することにしたのに…!」

「うん、それはいいんだけどね、父さん、一つ聞きたいんだけど」

「あ?なんだ?父さんは今拷m…いや相互理解の方法を考えるので忙しいんだが、子狸専用の」

「今ちょっと聞き逃せない単語が半分出掛かっててたように聞こえたけど、それはスルーして聞きたいんだけど」

「とりあえずヤツの飲み物にサッカリンぶち込んでやる…あとははやて家の体重計を2キロ増える細工…まて、そのまえに入隊のときの健康診断表を盗み出してスリーサイズをアングラに公表とかどうか…これはばれると命に関わるか…?」

「父さん、ちょっと真剣に聞きたいんだけど、あと女の子として言うけど最後のはやめてあげて?本気で泣くから」

「…ん?ああすまんな、ちょっと集中しすぎた。でなんだフェイト」

「うん、嘘だとおもうんだけど、昨日シグナムと一晩過ごしたりしてないよね?」








――――父は模擬戦で憂鬱――――







「「すいませんでした」」

「うん、お仕事で一緒になっただけだもんね、父さん昨日疲れてたし、仕事ならしょうがないよね?」

うん、でもお前のバリアジャケットの露出はしょうがなくないよね?エリキャロの教育に悪いから戻しなさい。

「あ…ああそうだぞテスタロッサ!やむ終えない事態でな?ヤマモトは途中から寝てしまったし、夜も遅かったから仕方なくだ!」

私は悪くない、悪くないと今まで体を温めていた我が隊の副隊長は必死で弁解していた、今では別の汗でびっしょりである…やなアップだな…

「で、本当に何もなかったのね?」

「イエスッサー!!」

「マムよ」

「イエスマムッ!!」

声が小さいわね聞こえないわよ腹の底から答えなさい額でタバコを吸うコツを教えてあげるわよこの雌猫など私には聞こえない、うんウチの娘は上品に育ってるはずだもんな。




あとエリオ、そろそろ慣れろーキャロはまだしもお前はもう慣れていいはずだ。てか慣れないと10台から胃薬手放せなくなるぞボーイ。




「まあ…真相も突き止めたことですし、父さん、模擬戦始めましょうか」

うう…やっと説得に応じてくれた…今なら名ネゴシエーターになれる気がする…世の中のネゴシアンには怒られるだろうけど。

「あァそウですネ」

いかん。普通に声裏返った、俺もまだ修行がたりぬな。







「うし、んじゃあエリオとキャロ、近接での戦いを想定するぞ。エリオはキャロを守りつつ俺にやられないように、勿論キャロも狙うから気をぬくなよ?」

「「はい」」

「うし、んじゃあとりあえず今日は『練習』だからそのつもりで、そっちもちゃんと隙があったら俺倒すようにー」

「「はい!」」


うんいい返事、まあ練習っていったからな、まあ余裕だとおもってるんだろうなあ…






ちなみにいうと、訓練風景は 俺 無 双 でした。…いやだって流石に負けたらかっこ悪いじゃん?結構本気ですよ?


んじゃまあ、ではここから二時間ダイジェストで説明すると。



突っ込んでくるエリオを下がりつつこっそりバインドあとキャロボコる

高機動に任せて飛び回るエリオをよけて、キャロがフリードと一緒にいるところに格闘戦に持ち込んでキャロと見せかけてフリードボコる

キャロと俺との斜線上にエリオを誘導してから魔力刃をエセブラスタービットモードまで使って砲撃。普通の直線砲撃の数多いだけだけど、次々絶え間なく打ち込めるんでエリオ動けず、そのままフルボッコ


ちなみになんで一人倒したら終わりかというと。倒したやつを人質にした!




   まさに 俺 無 双 !!




…あれ?なんか反応悪いな…






「さて、計画通りなわけですが、今回の反省会を行いたいと思いマース」


…あれ?まばらな拍手、てかフェイトしかしてねえし、よしあとで愛娘には頭なでなでしてやろう。


「撫でてくれるって本当ですか!父さん!」

「アイコンタクトでどんだけ読めるんだよ!」

「愛コンタクトですよ?どこまででも、です!」

「なにか違和感あるんだが相互理解って難しいよね?言語同じでもここまで違う、戦争は根絶しないはずだよ」

「やりきったか?二人とも」

「「やりきりました」」




…よし、山本家ショートコントはともかくとして。





「で、今回の反省点だけどーエリオ判るか?ちなみに『タダシさん本気だったじゃないですか』っていうのはなしな?技量以前の問題点な」


「あ…その…キャロと連携できてなかったことですか?」

「んーまあ70点、てとこだけど。基本的に模擬戦二日目で出来る訳無いじゃん、ぶっちゃけ」

「ぶっちゃけないでくださいよ、それじゃあなにが悪かったんですか?」

「今日の訓練はエリオたちの力を測ることと、『戦うのが上手いヤツとの戦闘』ってのを身をもって感じてもらおうと思ってな」

と言って地面に1.と書き出す。


エリオがやる気だしまくってたんで、押してると思わせて下がってバインド

「明らかに読まれてるよな?そしてエリオが足止めされたらキャロとフリードだけで持たせるのは無理だって言ったよな?現実にそうなったわけだが」

「で…でも、私のプロテクションを抜いたのはタダシさんのレアスキルで魔力を圧縮させて貫通させただけで…」

「普通はもう少し持つと?それは墓の中でいうつもりか?キャロ。いいか?相手が決まってないんだ、なにがあるかわからないんだ、あの時だって防御より回避を選んでたらもしかしたらエリオが復帰できたかもしれないんだぞ?まあ…ランニングを始めて二日目でそこまでは無理だが。片隅にでいいから考えておけ」



んで、二回戦目。


「これは混戦になったところを離れてブレス?火の玉?を吐いてたフリードを即効で落としたわけだが、キャロ。心細いかもしれんが、こういうときはもっとフリードを離して砲撃かさせるのが無難だ」

もしくはフリードをおとりにして離脱するか、だ。

「どちらにせよ突くのが。特にチャージが基本のエリオのは混戦が苦手だと判ったろ?バックスであるキャロもその辺を覚えろよ?」



最後、と


「これは判りやすいよな、昨日も座学で言ったと思うけど。射線はいつでも注意しとくこと、エリオは足を止めないように、最初の一発くらいならキャロは防ぐか避けれると信じろ」

「はい…」

「とはいえ、お互いを庇うのは悪くはないし、エリオはちゃんとキャロの位置を把握してた証明でもあるし。まあこの場合前にでてるエリオよりキャロが注意するように、できるだけ前の負担を減らすのが後衛だ」

かなり動き回るエリオ追いかけるのは難しいけど、キャロならできると思うぞ、俺が意識してエリオを誘導するまでちゃんと被らない様にしてたしな?



「ってわけで、残り時間はそれを意識しつつ、フェイトを仮想敵にして再開!俺は3時用にドリンクでも貰ってくるよ、シグナム、ちょっと飲み物持つの手伝ってくれ」

「…本気でやる気ないんだな…まあよかろう」

「当たり前だ、ちなみに3時休憩終わったら俺事務だからな?また事後報告頼むぞ。4時半な」

「「はい!」」





「で?感触としてはどうだ?あの二人は」

「馬鹿みてえに才能あるな」

なんだよあのエリオの飛び込みの速さと思い切り、馬鹿じゃねえの?何度ヒヤッとしたと思うんだ。

キャロはキャロでアホ見たいにスムーズなブースト、てか召喚できるだけで戦力倍じゃん。

本人の戦力が低いかもしれんが、フリードの火力は及第点だし、本人のシューティングレイだっけあの射撃魔法?あれも回転速くなれば一流っていえる、プロテクションだって及第点。

ぶっちゃけ六課の基準がおかしいだけで、普通に一人前だっちゅうねん。



…てか、3戦でまともにエリオ接近戦で落としてないあたりが俺素敵過ぎ。

そこ、卑怯とか思わない!凡人は少しでも有利なフィールドで戦うものなのだ、まだガチでも勝てるだろうけど…一皮剥ければわからんなぁ…それでもガチでしないのが俺だけど。

「まあ…やっぱり思ったとおり、戦い方教えるだけだなあー…基礎能力は後回しでもなんとかなりそう」

「なのは達とは逆だな、長期の教導の基本を抑えていっているようだぞ」

「そりゃあ…現場でそれなりにもまれた人材だからじゃね?基本的な連携もできてるっぽいし、てか4つも年上だぞ、スターズ」

詳しくは知らないけどな、もうライトニングだけで手一杯ですよ…

「しかし、若いうちから基本的なことを教えたほうが伸びるのではないか?いまからこじんまりとさせるのは…」

「…シグナム、ぶっちゃけるとな」

「うん?」

「んーーーなこといまさら言うならこんな部隊つくんじゃねえよ!ああ?なんだよこの部隊!はっきり言ってやりたいなら隊長たちだけでやりゃあいんだよ!エリキャロティアナスバルとの差がどんだけあると思ってんだ!?巻き込むなよ!んで挙句の果てに基礎からだと…!言うに事欠いてか!!そんなに基礎から伸ばしたいならちゃんと長期の訓練校入れろ!」

「…ッ!」

「あ?なんだよ、どうせ理由あんだろ?しょうがなかったんだろ?判るよ、判るからこうやって出来るだけ手は貸すさ、皆知り合いだし言い奴らだと思ってる、会ったばかりでもティアナもスバルのいいやつだと思ってるよ、だがな!」


ああくそ


「…ここは訓練校じゃねぇんだ、今この瞬間に出動要請が出て、殺意を持った敵と相対せにゃならんのだ!10やそこらのやつらがだぞ!」

「…それは…すまん、浅慮だった…」

「…いや、俺も言いすぎた…でもな、シグナム、現場出るのがいつかわからん以上、俺はこの方針を変えるつもりはない。これは覚えておいてくれ」

「理解した…私もまだ甘かったようだ」

「正直、俺程度の敵は腐るほどいる、今日の戦法を思いつくヤツだっているだろうよ。レアスキル、洞察力や技術は自分でもそこそこ高いとはおもっている、同じことをするのは他人には無理かもしれんが、相手が二人三人になる確率は間違いなくある」

エリオが誰かに飛び込んだときに他のヤツがバインドを使えば?キャロに他のヤツが絡まれることは?多数にライトニングのだれかが狙い打ちされるのは定石じゃないか?

そうなったら詰み、だ。今日のままではな。



「…私は本当に甘かったのだな。将失格だ」

「馬鹿、有能な騎士を纏めてるんだ、そういう考えになるのは当然なんだよ」

こんなのは凡人の思考なんだ、天才には要らない、逆境に落ちても才能でカバー出来るだろう,エリオ達もそうかもしれないが。




「ていうか、俺もかなり甘いよ?人質とったら降参したろ?あいつら、でも俺。それを叱ったか?」

「あ」

「…甘いけどさ、どんなことがあってもあいつ等を殺すわけには行かないんだ、こっちがなんとかフォローして生かして帰してやりたいし」

「ああ…判っている、あの年で平然と仲間を見捨てるような考えにはしたくない、それには賛同する」


本当はいけないことだが、な。まあ戦力偏りすぎてる分、多少は守ってやっても何とかなるだろう…非殺傷とかを犯罪者も使うのが普通だし…いや強盗でも、強盗殺人と強盗傷害は地球でもそうだけど、ミッドだと更に刑罰違うし…これまた甘い考えだけど。


「…たのむぜ、副隊長」

「ああ、騎士の誇りとこの剣にかけて」

「騎士なら切腹じゃなくなにやるんだよ。まあんなもんみたくもないが」




ま、エリオたちもろくでもない任地に飛ばされたが回りだけには恵まれてるよな。



…せめてそうでも思わないとやるせなさを感じる二人だった…










…あと地味に今日もシグナム戦を回避できて嬉しいおっさんだった。






[6957] じゅっかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/04/17 21:58
「うし…今日はこれでお終い、教導のほうはまあ大体方向掴めたし、また問題でるまでは大丈夫だな…やれやれ。初日に大体抑えておいてよかった…ユーノんとこいくの明日か明後日にしよう、いつ現場でるかわからんし」

「ぐ…ム…」

「さて、明日の申請はこれで…間違いないな、6時だけど、ちゃんと4時半にエリオたち来てくれたから助かる。ああ、カードリッジの申請…げ、フェイトと規格違う…?いや併用できるのか…?会社だけ違うのか?」

「…く…なぜできん…!」

「なあ…なんで一本指でキーボード押すのさ…てか、何時もの報告書とかどうしてたんだよ…」

「…主がやるか、紙媒体だ、おぉ…そういえば紙でだせばいいじゃないか」

「こんな申請書類をかさ張る紙なんかで毎回だせるかっ!てか本局書庫まで手で一々運ぶとかありえねぇ…」

「いやしかしやって見なければわからんだろう?よし、とりあえずヤマモト。プリントアウトしてくれ」

「殺しますよ?」






――――父の退社後は憂鬱――――







「ああ――――終わった…いやもうシグナムはほんとどんだけなんだか…」

現場主義といえばいいのか…後のことが抜けすぎ…それでも有能な指揮と戦闘力持ちじゃなかったらマジで小一時間説教ではすまさんとこだぞ
…いや説教はしたけど、そのあと二人がかりで終わらせたけど…

「アレはあれでいんだろうけど……っと独り言増えたなぁ…年だなぁ…」

あとは定期に企画してるスターズとの合同訓練の打ち合わせと明日の退社を早める理由作るとして、残りそうな書類作っといて明日はそれでシグナム絡んで来るのから逃げて。
今日は酒飲んで寝よう―――などと考えていたらまだ他の部屋に残っているヤツがロングアーチ以外でいた。
部隊設立直後でアーチはマジ死にそうな忙しさだからな…ちょっと誰残ってるか見てみるか。


「もう8時ですよー?って…なのは?」

「あ、ヤマモト陸士」

レイハさんと一緒にちまちまと書類作成しているエースオブエースがいた。

「何こんな夜遅くまでいるんだ?体力仕事だし、出動かかる可能性あるんだからちゃんと休めよ?まあまだ機能してないから他の課が基本的に出るだろうけど」

「う、うん今日の模擬戦での魔力放出の数値割り出してるのが終われば終わりだから」

…すげぇ…専用機器なしで割り出すのかよ…しかも隣の書類からすると一週間刻みの変動表…予測で?

「…すげぇな…なんていうか力入りすぎじゃないか…?」

「え?でも長期で初期からの教導は初めてだから。ヴィータちゃんと色々試してるとこだし、二人には強くなってもらいたいしね」

うわぁ…眩しいッ曇りなく輝くその顔を正面から見れない…ッ!こっちはいかにシグナムから模擬戦断るかとか考えてるのに…

「なんていうか、細かいなぁ。うわっこっちは技術書?格闘の」

「うん、ヴィータちゃんもそうだけど、私もシューティングアーツとか判らないし、ティアナの方も何か覚えてもらおうかと…」

「シューティングアーツねえ…また砲撃射撃全盛の時代に魔導師で格闘か…まあ見た目からしてっぽいけど…ああ、これがシューティングアーツの本と…戦闘記録か」

クイント模擬戦記録…中身見てないけど有名なシューティングアーツ使いなんだろう…こっちはナイフ術か、で…ガン・カt…?





実在したのか雷電ッ!




「どうしました?陸士」

「いや、目の錯覚だと思う、そういやふたりにはもう開始してるよな、新しいデバイス作るの」

「ええ、エリオのストラーダと同じくらいのインテリジェンスデバイスになるはずです、もっともストラーダはアームドに分類されるけど」

「辞令でてすぐ開発開始したんだって?シャーリーが目を光らせながら作ってたぞ」

特にブーツ型のは力入ってたな『違うッこうじゃないのッ!もっとこうエレガントにかつパワフル!どうしてこう術式が滑らかに走らないのッ!』って珍しく暴れてたな。




…うっかりその現場を見てしまってかなり気まずかったけど…




「でも二人ともデバイス自作と親御さんからもらったのあるんじゃない?それの後継機つくるなら本人にも開発に絡めたら?」

「ううん、現行機のほぼアップグレード版にするだけだし、機能はほぼ同じにするから」

だから消費魔力とか、形状は勿論。重量とかも推測される最適値を下回って現行機に合わせて作ってる、慣れたら変えていくつもりで、とのこと。

「んー俺だったらサプライズとか考えないでとっとと教えてさっさと組んで完熟訓練開始させるけどなぁ…」

「無理なの、どっちにせよスバルの方はまだ時間掛かるっていってたし、今は訓練に集中してほしいの」

「うわ懐かしいなその狙ってるかのようななのなの口調…俺が聖祥の先生だったころ以来か?あのころはなのなのいってたなぁ…」

「うう…ちょっと恥ずかしい…」

「やたらとそれが耳に残ってて、ナノマシンにやたら興味を惹かれたもんだ…」


昔、フェイトとアルフと三人で飯食ってて、テレビから聞こえてきてふいた思い出が…


「…それは正直どうかとおもうの」

「いやいや、もし量産の暁には全職員をなのマシンにしてだな」

真面目ななのはをモチーフにしてるんだし、戦力としてはばっちりだろう、テロリストとかも非殺傷あるし、まあ殺しはしないから理想的だよな…





『ちょっとお話するなの!』by取調室





…だめだ…全職員は駄目な気がする…



「ええっと…ヤマモト陸士の方はどうなっています?教導は」

「ん…?ああ手探りもいいとこだよ、そっちと違って心構えからだもの、基礎的なことを叩き込みたいけど俺じゃ無理だし。殆ど訓練学校でたてだもん、二人とも死なないようにするのが精一杯だねぇ、というか教導だとこっちが生徒だぞ?」

「でも、私にとってはいつまでも先生ですし…」

「一時期はタダシって呼んでたくせに」

「あ!あれは…」

「いや、タダシでいいぞ?あのときもいったけど、正直いってPT事件以降俺教職退いたしな」

うん、ただいまさらそんな呼び方するとフェイトが怖いかもしれんが、そういや二人また一緒に住んでるらしいけど…そんなに誤解されたいんだろうか…

「うんそうだな、陸士とか誰も使わないし、いい機会だ、呼び捨てでいこう」

「うえぇ?!い・いまさら無理ですよ…呼び捨てになんか…せめて先生で…」

「お前、教え子の前で部下に先生はまずいだろ…まあせめてさん付けで」

「え・う・その…あの…じゃあその…い、いいますよ!」

「うん、ドンとこい!」

「や・山本さんッ」



…なんだろ…この青臭さ香る感じ…高校生か?青春なのか!?いや俺もなのはも高校生活とか無縁だったけど…




なのはは中卒だし、俺高認とって大学入ったけど。




・・・よく考えるとエースオブエース、地球だと高校すらでてないんだよなぁ、フェイトもそうだが、ミッドの常識だが魔法から離れたら潰しきかんよなぁ…


「ああ、いいね山本さん、なにがいいって正さんになったらフェイトがまた金色夜叉にジョグレス進化するところだった」

「うん…最近特にひどいよ…写真がたくさんあるのはいいんだけど…抱き枕は流石に止めたよ…私が間違えて抱きついても悪いし…」


てかいまだに同じベットかよ…


「で、でも余計な力が抜けたっていうか、昔のフェイトちゃんだったらエリオやキャロを引き取っても今みたいに接してなかったとおもうよ!」

「あー…昔は酷かったよなあ…俺が言ったこと全部やろうとしてたもんなあ…プレシアに捨てられて、なんかこう…この世の終わりみたいな感じだった」

「うん…縋り付くみたいに山本さんと一緒だったもんね」

「ああ、あれは失敗だったと思っているよ、いまだにね。きっとほっとけばちゃんと自力で立ち直ったとおもうよ、なのはや皆もいたしね…」

「そんなことないよ、少なくともフェイトちゃんはずっとあの時のことを大切に思っているよ」

「ああまあ…そうだな、きっともう一度あの場面に戻れても、同じことすると思う」

それにしてもあの頃は…酷かったなぁ

「ああ…あのころは俺に捨てられるとか考えてたらしくて、それが怖くて怖くて本気で奴隷の如くだったよな…」

「あ…あはははは…おかげでありさちゃんにすごい怒られたよね、誤解されて」

「ああ、あのツンデレ大富豪な、あれは怒るとかいうレベルじゃねえよ、フルボッコだよ!しまいには金の力にものいわせて社会的に抹殺されるとこだったぞ」

「うん…でもすずかちゃんもきつかったらしいけど、なに言われたの?」

「笑い顔で一言だけいわれた」






『死ねばいいのに』





「…」

「…お前…あのもの静かな顔で言われるとしゃれにならんぞ、心臓止まるかと思った。てか現実で聞きたくない台詞ベスト5を吐かれるとはおもわなんだよ」

「…結構きついね…すずかちゃんも…」


ちなみに第一位は『できちゃった☆』だ。


「まあ類は友を呼ぶっていうし、納得してるんだが」

「地味に突っ込みきれないよ…」

「ああ、突っ込んだら他の例をいやになるくらい出すところだったよ」



フェイトとかシグナムとかはやてとかはやてとか。



「まあ…昔話はいいけど、帰るなら送っていくぞ?どうする?」

「え?近いからいいですよ、もう少しで終わりますから」

「あいよ、んじゃお先ー。だけどお前も早めに寝ろよ?体調管理も仕事だぞ?」

「先生だって…フェイトちゃんに聞きましたよ、ブラスタービット使ったんですって?」

「お前のとちがってリミットブレイクの機能ないからな、ありゃあ多数の魔法が撃てるのと、ファンネルビットごっこが出来るだけだ、お前こそつかうなよ?」

まあスターズはノータッチだけど、本気で初めての教導だから余裕ないしな。
…そういや俺資格ないけどどうなってるんだろとおもったら、書類上は戦技教官とか持ってるなのはが両方教えてることになってたな…ヴィータのは補佐で入ってたけど同じく両方だった。
ちなみにスターズ、ライトニング両方を纏めるのはシグナムだったっけ?はやての大隊指揮?中隊指揮持ってるのは一人だったけど。


んじゃ、と声かけて作業開始してるのを横目にしばらく廊下を歩いているとふと思い出した。
あの模擬戦のデータに書いてあったクイントって…

「あ、クイントってぜスト隊の人だ!昔雑誌でかいてあった…ってたしかクイント・ナカジマ…親御さんか?」

あー…そうかあ、対テロの…それのお下がりだからかスバルのは作りがいいのかぁ。
でもぜスト隊は…そうか、亡くなってるんだな…まああまり立ち入らないほうがいいか…


「…とはいえ、元教え子のやるきに触発されてシューティングアーツの記録をちょっと借りて見てみたくなったり」




べ・べつにスバルあたりに負けたらかっこ悪いからとか考えてないんだからねッ!




いや、珍しい武術っぽいから個人的にも興味わいただけなんだけどね、どっちにせよ2小隊での連携もあるし、知っといて邪魔にはなるまい。
アリサを久しぶりに思い出したせいでもないぞ?

さて、ちょっくら借りてくるか…






「…山本先生…」


うお!こっそり入ってびびらそうと思ったのに気づかれた?!

夜二十歳の女性の部屋に息を殺して入ろうとする35歳男性(独身)…




うん、死ねる。





って独り言…?セーフ、セーフだよね!?



ってレイハさんとおしゃべりか?びびった…


「いつもどおりだったね、レイジングハート」

「Yes,my master」(はい、マスター)

「あんなことあって…それでもあんなに声かけてくれて…許してくれてるのかな?考えすぎなのかな?」

「It`s so」(そうですね)

「うん、でも…考えすぎだと思うけど、いまだに思い出すんだ。あの事故から目を覚まして、皆から山本先生が治療してくれて、倒れて目を覚まさないって…」

「…背中からすごく冷たくなって、手ががたがた震えだして…フェイトちゃんの私を見る目がすごく怖くて…皆の目も冷たく感じて…」

「…」

「ねえ、レイジングハート、先生が目を覚ましたとき、本当に嬉しかったの、昔のフェイトちゃんの気持ちがちょっとだけ判るくらい、それくらい先生になにかしなきゃって思ったの」

「Yes」(はい)

「でもね、それって先生に謝りたかったんじゃないの。私ね、皆から嫌われたくなかっただけなの…」

「…だから必死だった、前みたいに皆に見て欲しかった、でも…結局何も出来なかった。フェイトちゃんと仲直りできたのも先生のお陰だし」

「Don`t worry」(気にしないで)

「そうだね…今おもうとそう思うよ、きっと自分で解決してたら、また繰り返してたと思う。それに先生って大人だし、頼るのが普通だよね」

「Yes,my master」(はい)

「うん、私もスバルたちあの年の子を教導してるとそう思うよ、きっとこれは正しいんだって。だから、そう信じていいよね?」

「I believe master」(私はマスターを信じています)

「ありがとう、レイジングハート…」





その声は微かに震えていた。

ずっとずっと、誰にも話せず。

12歳からずっと思い続けていた、いやいまだに問いかけ続けているんだろう。

なのはは昔から病的に友情や愛情に敏感だった気がする、正義感に隠れて見にくいが、それも二次的に出来たかもしれない。

「…いやマジになにやってんだよ管理局…ご自慢のエースオブエースが泣いてるぞ…」


ああくそ、どうせエースなんぞを悩みないとか馬鹿にしてるんだろう…これだからミッド嫌いなんだよ…






畜生、今日の酒はまた苦くなりそうだなぁ…







[6957] じゅういっかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:05
「はぁ…ヴィータ…どうしてもやるのか?」

「いまさら命乞いか?てめー」

「…今朝はシグナムの出勤予定に『外』って書いてあったからすっげえうきうきだったのに…」

「そこまで嫌わなくてもいいと思うよ…父さん…」

「ていうかな!教導してることになってるんだから、こっちにも顔だしとかなきゃいけねーんだよ!」

「あぁ…俺抜きでいいじゃん…てか模擬戦とかいらないじゃん…」

「駄目だ、フェイトとチェンジもゆるさねーからな、隊長だろうと一応教導はしなきゃいけねー」

「…どうして騎士はこうもバトルジャンキー多いかなあ…」

「いーから構えろ。一度くらいは格上の存在ってのを見せとくのはわるくねーぜ?」

「…まあしょうがないか…フェイト、ランニングしてるエリキャロよんできてくれ、なんていうかもぅ…ここの奴らって相手のこと考える気ないよな…」

「てか、お前が模擬戦嫌うのがいけねーんだよ…フェイトはちゃんと定期的にやるってのに…」

「ああ…教導だけなら手を抜けばいいと思ってた…そんな時代が私にもありました」

「どんだけ前だよ」

「20年位前?」

「アイゼンの染みにするぞおっさん!」








――――父と戦闘の憂鬱――――









ぶつぶつとぼやきつつバリアジャケットを纏う、俺は赤茶色のポロコートとスリーピースの変形だ

正直昔のなのはと同じで、身近なものをモチーフにして作った、どこまでも手抜きである

「いくぞ無気力親父ッ!」

自分の周りに鉄球を浮かべ、それを長柄のハンマー…グラーフアイゼンがぶん殴って打ち出すと、それを追いかけるように接近してくる。

「くるなよ!てかどんだけゲートーボール好きなんだよ!重っ!」

飛んできた4発のうち一発を左手の魔力製の刃で叩き落し、開いたスペースに体をねじ込みむりやり残りを避ける

「うるせえ!ゲートボールは最近の趣味だ!」

ヴィータはハンマーの槌部分で迎撃しようと早めに振り下ろしてくるが

「ソード・レイ」

「All righ」(了解)

俺の両手にもったビームサーベル?から魔力刃が打ち出され、朱い突進を阻む。

それを余裕を持って柄で防がれるが、狙い通り振り下ろすタイミングはずらせた

もう一度魔力刃を生成、左手に握ったラストオーダー・スリーを数メートルまで来ているヴィータに投げつける

「てめっ!また投げやがって!」

弾かれたスリーを空中でバインドしつつ、両手で右のツゥを保持し、鍔迫り合いに持ち込む…両者とも鍔ないけど

「武器なげんなつっうの!」

「デバイスは道具だっていってるじゃん」

4本で一組だし、俺のデバイス。

そのまま押し切られそうになるので体を入れ替えて左手でフォーを引き抜きカチあげるが即座に反応されて更に体を入れ替えようとしてくるので

「はい、どーん」

「Shoot」(打ちます)

バインドで固定していたスリーから魔力刃を打ち出す、とはいえ向きがヴィータの足元に向いていただけなので、ただびびらせるだけだが

「あめえよ!もう見切ってるってんだ!」

そのまま流れるように離脱し

「テートリヒシュラーク!」

ハンマーに魔力を付加して殴りかかってくる

「げ!ラスト!」

右のツゥを投げ捨て、4本のうち唯一の実体剣であるラスト・ワンを左腰から抜いてこちらも魔力を纏わせる

向かってくるハンマーに引き抜く勢いをも利用して打ちつけ、今度はこっちから離脱

「重てぇっ!相変わらずの馬鹿力め、ちみっこのくせに」

「子供!扱い!するんじゃねぇぇぇ!!」

離脱を利用してできた余裕で左手のフォーを腰に戻して、即飛び込みまたも両手持ちでワンを振り回し剣戟を繰り返し打ち合う、ヴィータのハンマーは取り回しがお世辞にも良い武器ではない

それを知っていて、接近戦での手数押しに持ち込んだのだ

…まあ、俺の魔力がもっとあれば、二刀流のまま更に押せたんだけどね…身体強化が違いすぎる…体格と体術で勝っててこれですよ…

「くっそう…うっとおしい…!」

蹴りをいれてまた距離を取ろうとするのを、左足を引いて体を開いて避けてさらに追撃

「くの…!」

しかしそれで崩れた姿勢さえ利用してヴィータはハンマーの柄で打ち上げ、即座に逆足でもう一度トゥーキック

が、甘い

「Flash move」

高速移動で離脱、先を読んで空へ飛ぶ準備開始を

「Flier fin」

開始したのを見たヴィータは当然空間が使いやすくなる空に戦場を移動しようとする、が。

「ソード・レイ、フォーで」

「All right」(わかりました)

投げ捨てたフォーからヴィータの頭上の辺りに向けて直射魔法が飛び、不意を付かれた形になった所に飛び上がり、直上から斬撃を打ち込む

無論、投げ捨てたフォーにこっそり弱いバインドを掛けておいたのだ。

これは自分から投げたんだから、大体の向きは決めれた

「相変わらず姑息だな!もっとぶちかましてこい!」

無理無理、ソード・レイだって、ぶっちゃけ直撃させても殆どヴィータにダメージいかねえっちゅうねん

頭抑えれたのだって、戦士の反応で反射的に避けようとしただけで、当たってたらそのまま空に逃げられてた

「スタイルちがうんだからしょうがないだろ…」

「うっせえ!ボケ!!」

唯でさえ短い堪忍袋がぷちっと切れたヴィータは、こっそり俺が回収して牽制に振ったフォーを肩に半分受けつつ

「アイゼンッ!」

ハンマーにブースターノズルを生やしたラケーテンフォルムに移行させて無理やり加速させて俺をぶっとばした



「どうだッ!」



し…死ぬほどいたいッス…

訓練場の廃ビルに叩き込まれた…うへえ、マジ背中が痛い…

「…ラスト・オーダー…ちょっとフォトンランサー、生成まかせる」

「All right」

ドゴォっと破片を撒き散らしながら飛び上がり、即座にフォトンランサーを3つ作り出し一つ打ち出す

「へん!やっと本気になったか?」

「おっさんはいつでも本気ですよ?」

残り2を片手づつ握りこむ

「圧縮」

「Compression」(圧縮)

そして打ち出す、ソフトボール大だったフォトンランサーはゴルフボール大でヴィータにむけて飛んでいく

即座にパンツァーシルトで一発目を防いだが圧縮をみて二発目以降はあわてて避けた

「次だ、ラスト」

即座にフォトンランサーがやはり3つ、俺の制御だと一度に出せるのはこんなものである、元祖のフェイトはすげえ数だせるんだけどね…

それを纏ったままもう一度ラスト・ワンを引き抜き胸からカードリッジのマガジンを取り出し鍔の様に装着する

「Relaod」

カードリッジ廃莢、ガン!と魔力が加速されているのが判る…よくこんなの連打できるよな…体にこれ悪いだろ…

「ラスト、テートリヒシュラーク」

「Yes master」(はい)

ヴィータに教えてもらった武器の強化を行う、近代ベルカの強化、カードリッジ使用時はほぼ俺の最大火力

「レアスキル起動」

「Compression」(圧縮)

刀身を握り締めてさらに圧縮、これで掛け値なしに出来る最大火力!


「最後にすんぞヴィータ!」

「きやがれ!ギガントハンマァァーーッ!」

「でかっ!」












「…ああつかれた…本気で死ぬかとと思った…なんだよヴィータ、微妙に不満そうじゃねえか」

「てめえ最後、本気じゃなかっただろ?」

「あ?引き分けなのがそんなに不満か?無理無理、あれ以上は無理だって」

ギガントを受けつつ剣の魔力を近距離でぶっぱなして無理やり引き分けになったのだ、空中戦だったのですごい勢いで両者おちてきて、エリキャロとフェイトがすげえ慌ててた

そんな3人も今の模擬戦を簡単に説明してからあっちで訓練をやっている…あ、エリオ殴られた…どうしても前衛は傷だらけになるよなぁ

「てめー…最後、フォトンランサーつかわなかったじゃねーか」

「真正面からで止めれねえよ、俺の威力じゃあ」

「普通はな」

レアスキル、使えばいいだろ

「…ああ!」

「ああじゃねえよ!ったく、…わかってて言ってるだろ?」

「んー?」

ごろりと横になる、この訓練場、海の上に出来てるんでこーやって建物の上だと結構いい風がくるのだ

「ったく…お前はいつでも他人を気にしすぎだ、新人二人を気にしてレアスキルをあんま使わなかっただろ?参考にしにくいからな」

横になった俺の髪を隣のヴィータがくしゃくしゃともて遊ぶ

やめて、35にもなると本気で髪の毛気になるの!ハゲたらどうする!

「いつもと戦い方違いすぎるってーの、得意なのは中距離での圧縮した射撃で、ちまちました戦いだろうが」

「圧縮してもね、火力自体低いから数当てないと倒せないんだよねー」

やり返そうとねころっがったままヴィータの頭を掴み、ぐじぐじといじくる

「…やっぱお前ランク受けなおして教導隊こいよ、なのはは遠慮していわねーけど、あそこいつでも人足りなくて困ってんだ」

「…疲れてんのか」

ヴィータは少女の姿だが、周りが思っているより成熟した神経を持っている、そんな彼女がいまさらな話題に触れる

「なのははここ来てすこし柔らかくなったけど、やっぱり無茶しやがるし。他の連中だってお前がいればやっぱり」

言葉を封じるようにぐっと顔を引き寄せる






「…なあ…挨拶だよな」

「ああ…挨拶さ」






だから優しく二つの影が重なって




緩やかに離れていった








「…タバコくせぇ、シャマルに止められてるだろ」

「うるせえ、ガキ。次は一生ねえかもしれねぇんだから味わっとけ」

「おめーこそ黙れ、いつかすんげぇいい男引っ掛けてやっからな」



俺の手を振り払うと、同じように空を見上げて転がった



「…戻ったか?」

「ショック療法にしては短絡的だったけどな」

「次は舌いれるぞコラ」

「フェイトにやれよ」

「許してください」



ゲラゲラと二人して笑いあう、プログラムで考えればヴォルケンリッターが教導に向いてるはずがない

それなのに入ったのはきっとなのはの為だろう、誰にもいわないがはやてが心配してるのでも感じたんじゃないだろうか?



だからたまにこうして不安が見える、主以外を背負う事に


騎士達じゃなく、友人でもない、心配かけても大丈夫だと判断された俺にだけ見せる




「あー…今のフェイト見てなかったよな?」

「俺はまだ死にたくない」

「お前は…まあ気が付いてんだろーけどよ」

「…んー空が青いねえ」

「…ああ、青いな…馬鹿みてーに」






だから、昼まで寝過ごしてフェイトに怒られたのは、きっと青すぎる空のせいだと思う















あとがき


初の戦闘描写、山本の魔法とかメモってみたんですが、見たいッスか?






[6957] じゅうにかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:06
「フェイト、大丈夫だな?なのは、悪いがフェイト連れて戻ってくれないか?ジャミング範囲からでたらアースラに連絡忘れるなよ?」

「で、でも!」

「先生を少しは信用しなさい、ほら急げよ?お前ならこの結界から出れるだろ」

「…話はすんだか?」

「ああ、悪いがダンスパートナー交代だ、娘に手を出してただで済むとおもうなよ…?」

「貴様…血?非殺傷設定じゃない?」

「どうした騎士様?まさか血を見たことがないとでも?俺はお前の血が赤くてびっくりしたよ」

「…!愚弄するか…!」

「うるせえ馬鹿が、武器向けといて死なないとか殺さないとか甘いんだよ!」

「ぐぁぁぁぁッ!」

「シグナムッ!」

「はっ、やっぱりもう一人いたか…騎士様らしい戦いですこと」

「貴様……!」

「シグナム!いったん引くわよ!クラールヴィント!」

「…ったく…一人ぶった切るのに左腕一本かよ…割りにあわねぇ…あぁ…血ぃたりねぇ」












――――父と今更な憂鬱――――











「ねえ、人の家に上がりこんで爆睡とかどうなのかな?しかも金髪美女と同衾?」

「…娘だよ…あれ?フェイトは?」


揺り動かされて眼を覚ましたらいきなり失礼なことぼやかれたので、寝ぼけたまま答る…ユーノ?


「僕が部屋に入ったら真っ赤な顔してキッチンに逃げたよ」

「ああ…そういや鰹節か?のにおいするな…」

がりがりと頭をかきつつむくりと起き上がる、ねみぃ

「つってもな、お前が帰れそうだから、できれば待ってて欲しいとかいわなきゃもう帰ってるんだよ…げ!三時かよ…」

「それより予定だと二日は早いよ?それになんだってフェイトまで…」



いうな、15時から仕事ヴィータとフェイトに押し付けて抜けようとしたら、気が付いたフェイトが5時にきっかり終わらせてここまで押しかけてきたんだよ



「まあ…おかげで洗濯が楽だったけどな」

「ごめん、助かるよ」

「いいさ、それよりあの酒いいのか?結構高いだろ」

「司書長だよ?休日にも出歩かないから余裕あるんだよ」

「いいねぇ…俺はいつでも金ねえよ」

おかげで自炊だ、味のことはともかく、外食のほうが時間掛けないですむんだけどなぁ

「いいじゃない、なのはとかにも好評だし。タダシの料理」

「今度焼肉パーティでも開くかな…ミッドの焼肉はアバウトですかんし」

「ああ…たしか地球でいうアメリカの料理に近いんだっけ?」

「多国籍な所はいいんだけど、店の落差はげしいよな。肉炙って塩だけとか…」

食えるけどね?ただ流石に豪快すぎる…

「でも日本料理っぽいのも最近多いよ?…あ、フェイト、改めてこんばんわ」

「こ…こんばんわ」

「料理ありがとう。これは煮物?ポトフ?」

「ううん、父さんの好きな日本風の煮物、家から持ってきて暖めただけだけど」

「おー煮崩れしてないし、いい色だな、娘も順調に育っててうれしい限りだ…」

「親ばかはいいよ、それより寝言で血がどうとかいってたけど?」

「え?父さんまたなにか無茶してるの?」

「またいうな。それはなのはあたりに言え…いや、シグナムとの初戦闘を夢で見てな」

「「あー…」」








「美味いぞ、フェイト」

「えへへ、野菜の種類ごとに別に煮込んで煮崩れしないようにしてるの」

「たしか…日本料理にそういうのあったね。…うん美味しい!そういえば、なんで今更あのときのことを思い出したの?」

「ん?夢のことか?」

「うん、昔のことだし、夢だからって言われたらお終いだけど。やっぱり今更思い出すには理由があるような気がしてね」

「父さん、こっちのお漬物も食べてみて」

「流石にぬか床持ち歩けないし、浅漬けか…お、この白菜っぽいのどこで買った?」

「執務官の仕事はあっちこっちいくし、毎朝混ぜるのは無理だから。エイミィにもらったのよ、だからモドキじゃないの」

「おー久々の故郷の味か、懐かしい…」

「…タダシ、誤魔化さないで。またシグナムにせまられたの?模擬戦」

ユーノ、しつこいな…誤魔化そうとおもったのに

「今回はヴィータ、このことばれたらまたシグナムがうるさそうだ…」

「『次はこの私とだ!』とか?」

「むしろ『ヴィータとして私とはもうしないのか!』とか微妙に誤解されそうなこと言われそうだ」

「「ありえる」」




「ご馳走様、ほんとに助かるよ。こんなに手のかかった料理はどれだけぶりか…」

「ブロックフードばっかりだと恋しくなるよな。時々無性に」

「ダメだよ、父さんもだけど。ユーノも皆が心配してたよ?」

あはははは、善処します。と答えていたが



知ってるぞ、フェレットフードをたまに齧ってること



「まあ、たまにはこっちに顔だせるように休みとれよ?俺らの中だとダントツで有給溜まってるだろ」

「んー出来るだけ個人的な調べ物のときは、休日扱いとかにして消費してるんだけどね」

「詐欺だろそれ」

「そうでもしないと組合から訴えられるしねぇ」

苦笑しながらユーノは笑うが、それでもダメだろ

「まあいいさ、あのラップの中身は薄めに切ってクッキーとかと一緒に食べるといい。かなり甘くしてあるから」

「わかった、少しは日持ちする?」

「一週間くらいは、だがまあ冷蔵庫にいれとけよ?お前なら一日とかで消費しそうだけど」

「まあ、最悪みんなで分けるよ、好評だしね。タダシのおやつ」

「くそ甘くしなきゃいけないけどな…おかげで何度スポンジケーキを焦がしたか」

砂糖多いと焦げやすいのだ、それが面倒で面倒で…

「そういわずまた頼むよ、甘くなくても女性には好評だし」

「私も父さんのケーキ好きだし、今度エリオたちにも作ってあげて。きっとキャロも喜ぶから」

「そうだな…まあそれはおいといてそろそろ帰ろう、もう5時過ぎてる」

「あ!シャワー浴びて着替えなきゃ…じゃあユーノ、またね!」

俺も帰ってデバイスのメンテしとくか…ヴィータめ…!

「うん、ごめんね、僕が帰るのおそくなっちゃったせいで」

「もう覚悟してるさ、元司書とその娘をなめるなよ?」

「ははは、それじゃあまた今度ね」

「またな」

「たまにはメールでいいから連絡してね」










「ねえ、父さん」

「ん?」

左腕を組んで、ゆっくりと朝の光が出だした中二人で歩いているとぽつり、とフェイトがつぶやいた

「あんなこと…二度と起こらない、よね?」

組んだ腕をゆっくりと撫でる、もう組んでいるというより、左腕に絡まれているといったほうが近い

「ん、ないさ」

シグナムに叩ききられたことの有る腕、それに触れる娘はひどく頼りなく。『閃光』などと呼ばれる姿は想像もできなかった
あのときのフェイトの取り乱し方は酷かった。きっと、それは


プレシアとは違う意味で深い傷をこの金色の魂に刻み込んだのだと思う


フェイトは限りなく優しく、頑固で、そして脆い


なにかあっても、きっと他者を優先するだろう


でもそれは酷く歪なこと


まず自己の安全が優先されなくては、個人ではなくなってしまうのだから


それは他者の付属物に成り下がってしまうのだから




そしてそうしてしまった一端は俺だ、だからできるだけ彼女を俺は守る


せめて俺のつけた傷が癒えるまで


せめてフェイトを優先してくれる誰かが出来るまで




「ね…とうさん」

くるりと向きを変えて俺の歩みを止める

「ん」

そしてじっと見つめてくる、だから何時もの様に優しく、飴細工でできた美しく脆い娘を引き寄せる






「…んん…舌、入れないよね」

「俺を変態にしたいのか、娘よ」






だから緩やかに重なり、離れ



でも組んだ腕で一つになったまま、二人は歩き出す







「いいじゃない、それくらい」

「だめだ、てかこの年で口にってのもぎりだぞ」

「いいじゃない、これくらい」



前を向きなおし歩調を合わせて歩き出す



「ん、お父さん分チャージ完了」

「なにそのファザコンパワー」

「私向きエコパワー」

「環境に優しいのか?」




あはははは、と二人は笑う、フェイトは本当に歪だ、父に愛情を向けるのも、他者に依存するのも本当に

でも、それが愛らしい

ああきっと、娘はやらんッ!とか親馬鹿丸出しになるんだろうな、などと考える、などと甘く考えていたのはここまでだった!




「もう恥ずかしいからやらんぞ」

「いいじゃない、キスくらい」

「また職場で針のむしろになる」

「だって、『挨拶」でしょ?」







…世界が凍るってこういうのをいうんだよな?






だが動揺をださないあたり俺素敵、30台なめるな、これくらいまだ修羅場ですらないわっ






「…なにが?」

「?キスって挨拶でしょ?」





…いや、真実は朝焼けの中。ということで、藪は突付かないことにしておこう、また一日が始まるんだし、ね













あとがき

反響が多かったので、二度ネタ

このSSは半分が感想で出来ています

作者の半分は赤マルソフトとコーラで出来ています






PS   あと、この作品とらは板に以降させたほうがいいですか?

PS2   あとXXX板バージョンは順調に…うわなにをするやめr









[6957] じゅうさんかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/04/17 22:04
「ういーっす、おはよー」

「あ、おはようございます、タダシさん」

「おはようキャロ、今日もはやいな。早朝練習もいいけど、朝からまたマラソンだぞ?」

「う…がんばります」

「うむ、そしておはようエリオ、朝から死んでるけど、どうした?」

「…フェイトさんが…」

「判った言うな、いいからいうな、あとでお菓子やるから」

「…内容は言いませんけど、多分タダシさんが原因なんです…」

「だからいうなって…フェイトは今日は外か」

「ええ、だから朝の訓練に乱入してきて…」

「…ヴィータお気に入りの特製バニラアイス、今日終わったらうちに来い。うまいぞ」

「…!がんばります!」

「いや、喜んでくれるのはうれしいが、アイスの情報、どこから聞いた?」

「え?朝からタダシさんを捜していた…」

「ヤマモト!ヴィータとやって私ともうしないとはどういうことだっ!!」

「…想定内デス」








――――父と息子の憂鬱――――






煩いシグナムを振り切って、今日のカリキュラムと午前中の座学を終えるとシグナムに頼んでエリオを、キャロはまたもや体力つくりに放り込んでまた事務

「ぐぬぬ…ヴィータめ…昨日の模擬戦の書類、こっちでつけてやがる…!」

地味に使ったカードリッジなんかの使用状況までつけて送ってきてるからタチわりぃ…!

このへんが劣化の将とアイスくれない?の鉄槌との違いだな、普通にあなどれねえ

「ラスト、昨日の冷蔵庫の中身に牛乳あるよな?」

「Yes」

どうよこのデバイス平和利用、ウチの消耗品の管理もばっちりだ!

「あーあーバニラビーンズはまだあった…でも古いし買うか…」

などとアイスの材料を考える、キャロも一緒に誘うとして…飯は宿舎で出るって言ったけどどうすっか…

しかしいいよな、分割思考。手は次々と書類を完成させていく

そういやこれ苦手な奴が陸士になるって話だけど、飛行魔法と一緒に唱えれないといけないから

…でも俺普通に最初から楽にできたけど…なのはもそうだったし…はやてもだな。

地球出身は適正あるのかなぁ…

…まあ、俺は誤魔化して陸士にしてるけど…ぶっちゃけ受けてないのですが、空士の!てか訓練校をなのはのと違う陸士学校にした!!

…考えてみてくれ、娘と(10歳)と一緒に学校にいく俺(25)…

へへへ…終わってるだろ…?

てなわけで、入ってみたら想定内でおこさまばっかりでした

ちなみにあだ名はまんま『おっさん』だった

俺はいいっていうのにフェイトが乱入してきて『せめてお兄さんでしょ!』…まあ想像できると思うけど

フ ェ イ ト 無 双 で し た

あれ以来同期はフェイトのことを聞くたびに『金色夜叉』と呼ぶ




これはフェイトを蹴り飛ばして振るフラグですか?




…なんか逆にザンバーで振られる俺のほうが想像しやすいけど…



などと頭の片隅で考えつつなぜか紛れ込んでいるシグナムの分も終わらせる

甘いのかなぁ…いつかちゃんと教えなきゃいけないんだが…

「っと終わり、エリオたちの報告は明日にして、ちょっと早いけど」

腕時計型のラストで時間を確認してから三時の差し入れして

…俺の時代だと、変身アイテムはベルトか腕時計、この思いは決して間違ってないんだから…!

などと世代を考えつつ自宅からもってきた水出しのコーヒーを引っ張り出してゆっくりと向かうことにする





「おいしい!あんまり苦くない!」

「うん!お砂糖少しでも甘い!」

「ふふふふ…見たか!山本家最終兵器的コーヒー!」

「私はホットのほうがいいのだが」

「黙れ家事も出来ないニート侍!くやしかったら煮物の一つでも作ってみろ」



見事な体育すわりだ





このまま『主に上げ膳据え膳してもらうのはどうなのか?』『マイナスにならない分シャマルよりマシと思うなよ?』と追い込んでおいた





てなわけで

「うし、んじゃあ今日はちょっと早めに終わりにして!一人暮らしの家に突撃だ!」

「ええっと…それは…一応5時までは…」

「いいんだよ、お子様は少々は遊ばないと駄目になるぞ」

「エリオ君、多分何言っても無駄だとおもうよ…」

「判ってる…判ってるんだけど…」

「諦めろ!エリオ、ああなりたく無ければな」



俺の指差した先にはポニテの瘴気製造機が



「…いきます…ああフェイトさんにバレたらまた地味に叱られるのは僕なんだろうな…」

「がんばってエリオくん…」

「私を守ってね、エリオくん!」

「うわっすごいキャロの物まね似てるッ!」

「ふふふ、108の特技のうちの一つ、声帯模写だ」





「ってわけでライトニングマイナス2が俺んちまできたわけですがー」

「…ヤマモトさん、鍵は?」

「失くした、ゆえにこうする」

がちゃがちゃと細い針金2本を使って開ける

「…簡単にあくんですか…?」

「シリンダー錠はね、鍵の形にした針金と、真ん中を押す針金があれば…」



カチャリ



「余裕」

「…たまに思うんですけど、ヤマモトさんって尊敬していいんだか悪いんだか」

「ははは、遠慮せずに尊敬しなさい。あとよい子はマネしないように?」

「エリオ君がいってるのはそういうのとは違うのと思います」

相互理解というのは(以下略




「まあ気にするな、一応片付けておいたけど、男の一人暮らしだから…」



ガチャバタン



「…すまん、エリオ」

「…中見てなかったですけど、オチはわかりました、どうぞ」

「…半分あたりだ」

「半分?フェイトさんでしょ?」




がちゃり




「おう!はえーじゃねえか!とっととアイスつくれよー?」

「…ヴィータ副隊長…」

「おお、頼りになるヴィータ副隊長だ、とっととはいげふゥ!」

「Flash move」

「うふふふふふふ、お父さん、お帰りなさい、早かったのね?お風呂にする?お食事?それt」

「エリキャロいるんだ、フェイト自重、いいから自重…そしてヴィータの上から降りろ」






なんていうか、すっっっっげぇ疲れた…そしてバルディっシュ…止めろよ…魔法まで使うなよ…

いやもういいやどうでもああもう投げた投げたよもう…






「…なんていうか、中はいろうぜ…お隣に聞こえるし…」

「んーまあしょうがないかな?とりあえず中に入りましょう」

「お前もここが家じゃねえだろ」

「いいじゃないですか、お父さんの家ですよ?実家ですよ」

「地味に合ってて怖いが…もういいやエリオ、そこで固まってないで入るぞ」









「あー、死ぬかと思った…いきなり後ろから踏まれるとは思わなかった…マジでフェイトこぇぇ…」

「何を今更…ところでなんでヴィータが?」

「ん?あーシグナムが昼に、お前がアイス作るっていってたぜ」

「明日からシグシグと呼んでやる」



あと、ラストオーダーからシグシグに爆弾投下

今日の訓練報告作成書(未完成)である、くる途中、買い物しつつエリオとキャロから報告受けているのであとは纏めれば終わる

つまり後は作れ、と




そういやこいつら…地味に定時きっかりに終わらせてきたのか…?微妙に飛ばせば間に合う…?いやつっこままい、怖い答えが返ってきそうだ

「いいけど…フェイトはどうやって入ったんだ?二週間前は俺が入れたはずだが」


それ以降は俺が鍵失くして、呼ばなかったんだが


「実は鍵を拾って、二週間に」

「どこでだ」

「そこのリビングのジャケットの中で」

「なあエリオ、そろそろ訴えても普通に勝てると思うんだが、どうか?」

「ノーコメントで」

くそう…目もあわせねえ…エリオ、大人になったな…でも今度模擬戦で狙い打つ…!

「まあ、俺が鍵開けを特技で持ってるの知ってるからな…いいけど…」

「ヤマモトさん、なんだかんだいってフェイトさんに甘いですよね」

「キャロ、娘もった父とはこんなもんだ、っとそろそろそのパットに氷入れといてくれ」

「あ、はい」



少し深めのパットに氷をしきつめ、その上に丸い茶筒のようなものにアイスの材料を入れて氷に塩を入れて筒を回す。くるくる

「こんなのでアイスって出来るんですね…」

「氷に塩を入れると約0度まで下がるんだよ、それを利用してるんだ」

ちなみに温度はこれで下がるぎりぎりから、沸騰するところまでを100分割したものなんだぜ?などとどうでもいい豆知識を披露しつつ、くるくるくるくる

「へぇー…冷たくないんですか?手」

「なんのためにバリアジャケットあると思ってるんだ?」

「…少なくともアイス製造のためじゃないと思います」



くるくるくるくる




「おいしい!」

「すっごくやわらかくておいしいです!」

「だろ?」

「ヴィータ、おまえが作ったわけじゃねえのに威張るなよ」

「ふふふ、よかったね。エリオ、キャロ」

「「はい!フェイトさん」」

ちまちまと茶筒の中のアイスをこそぎ出して、次の材料を入れる

「ほら、フェイトも混じって食っとけ、次作っとくから」

「え?私やるよ?」

「いいから、たまには二人と楽しめ」

「え?う…うん、ありがとう!父さん」

「キッチン狭いんだから、とっとといけ」




二回目のアイスを振舞ってから、今度はフェイトが俺をキッチンから追い出しやがったんで、しょうがないからヴィータもいれて4人でゲーム大会

「ふはははは、見よ我様の連続技を!」

「ちょ!開放からどんだけ減ってんだよ!」

「8割?」

「ヤマモトさん。初心者に鬼ですね…」

「うわあ!なんかすごいカッコいい技ですね」

「それ聖杯必殺技、てか知らずにだしてんのかよキャロ…なにその潜在能力」


トリプルゲイザーとかか



あとエリオ、興奮して電撃だすな、壊れるから



…アースを先に付けといてよかった…





「さて、ご飯も食べたし、エリオもキャロも帰らないと寮母さんに怒られるぞ?」

「あ、そうですね、フェイトさんも一緒に帰りますか?」

「うん、ヴィータちゃんは…」

「…はやてに引き取りに来てもらうよ」

「くっそー!どーしてもつながんねー!!!」

「…そうしようか…」

「おい!どうやってもつながんねーぞ!どんなインチキしやがったんだ!」

「…おとうさん、絶対早めにヴィータちゃん返してあげてね…?」







…この前の『挨拶』…やっぱり見られてるんじゃないだろうか…






「ああ、判ってる」

でも動揺はしないさ!





…ちょっと冷や汗流れたけど






「んじゃあまた明日ね」

「「おじゃましました!」」

「おう、おつかれ」



ばたん




「…でヴィータ、はやてにメール入れたけど」

「あー?今いいとこなんだから、あとでなー」

『ラウンド ワン』

「いいけどさ、11時すぎたら帰れよ?はやてにもそう送っといたけど」

『鬼に会っては鬼を切る』

『一芸仕ろう』

「くそっ!なんかこいつ横に動く…!」

「もっとこう動きよみつつ行けよ」

「うるせえ!コツを教えろよ!」

いいけどさー…コイツまさか泊まる気じゃねえよな…?


『ぐるぐるぐるぐるぐるんぐる~ん』
 

「お!勝てそうだぜ!」

「ぶっぱかよ…聞けよ話」


『終わりだ』


「ぐあぁなんかすげえ連続でくらう!」

「投げだっつーの…避けろよ」

ってかまあ…ちっこいのががちゃがちゃゲームで遊んでるのみると、ほんとこれがベルカの騎士なのかねえ…



『はぁぁぁぁ!』



「ま、今日はなげえし、ゆっくりやるか…うし!勝った!」

「いや帰れよ」

「はん!てめーを倒すまで帰れるか!」


ちゃーらっちゃーらっちゃっちゃらーら


「ぜってー倒す!だからよくみてやがれ!」




『私にほれるなよ。べいびー』






「…勘弁してください…」







あとがき

ヴィータ大盛況につき再度出陣

PS  このゲームは実在しております

PS2 ええ、最後の言葉を言わせるために使用キャラ決めました

PS3 Hなのはお嫌いですk






[6957] じゅうよんかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/04/09 10:57
「ああ…昨日は酷い目にあった…」

「あ、ヤマモトさん、おはようございます!」

「お、キャロ、今日は朝錬なしか?」

「ええ、私だけだと効果的な練習が難しいので…」

「ああ、ブーストとかだしな、後衛の仕事って…あれ?エリオは?」

「死んでます」

「…えらい端的にいいきったな…」

「あの後フェイトさんが妙に…」

「いい、いわなくていい」

「いえ、機嫌がよくて」

「いや言わなくて…あれ?んじゃエリオはなんでまいってんだ?」

「…どうも深読みしすぎたそうで…おなかを押さえてずっとうずくまってました…」

「エリオの心情をたとえるなら?」

「…昔、某犯罪組織は、殺す相手に殺意を隠して花束を贈ったそうですね…」

「…エリオ、強く生きろよ…」











――――父は色々と憂鬱――――






「そういえばあのあとどうなったんです?」

「ん?ヴィータ?」

「ええ、正直微妙な空気が漂ってて…」

「…10歳、空気読めすぎ。まあいいや、あのあとはやてを呼んでな」

「ええ、そういってましたね」

「うん、帰らない気まんまんだったからな」

おもいっきり帰る気なかったよ、サバイバルで20人抜きとか止めて

「まあ、顛末をいえば一言でいえば『はやて合流』」

「…朝までですか?」

「オールナイトですよ?」

「…フェイトさんはこのことを?」

「ああ、朝ははやてと一緒らしいから、もう知ってるだろ」

なんでも送ってもらうらしかった、なので朝メシだけ食って帰っていった。




…気持ちはなんとなくわかるが、怯えすぎだ、キャロ


「いや、大丈夫だよ?流石にフェイトもへんな想像はしてないよ」

そのへんは心得ている、たまーに黒いけど、愛娘は大丈夫だ

「…おはようございます…」

「お、エリオ、もう大丈夫だぞ、てか昨日のフェイトは大丈夫なほうのフェイトだ」

「…!本当ですか?!」

「ああ、あーみえてもフェイトは一時期ほど俺に拘ってないって、正直昨日のはあれだ」

うん、アレ、誤解なんだろうけど

「『ついにお父さんにもいい人が』とか考えてたんだろうよ」



それはともかく、ヴィータ相手ってどないやねん



「「うぇぇぇ!?」」

「誤解なんだけどね…」

「いや逆じゃないですか?!なんていうか…『この泥棒猫めくきぃぃぃぃ』的な!」

うん、キャロ、いい演技だ





だがあとで山本家昼ドラ視聴禁止令を出そう




「いや、フェイトはまあ昔はそんなだったけどね…今はまだ違うよ」

大分まともになったよ?というと二人は信じられない顔をした

「私は逆だと思います…」

「僕は今より酷いのが想像できません…!」

「あはは、そう誤解されてもしょうがないかもね」





でもエリオ、今の愛娘をどう思っているかちょっとお話しようか?後で




しゃあない…ちょっと説明とかしよか

「んーまあ、フェイトって生まれとか、親。まあ俺も含めてだけどろくなモンでなくてな…」

ちょっとタバコいいか?と許可を取ってから窓際に移動して話をしだす

今日はライトニングの隊長らは午前中いないし、ちょうどいいか

「まあそりゃあ昔は酷かった、少しでも暇があったら俺んとこきてじっとしてるんだ。でも何も言わないでおどおどしててさ」

そりゃあすずかちゃんあたりに誤解されるさ

「そのくせ上目遣いでこっちの機嫌伺ってるんだ、ぶっちゃけ鬱陶しいくらいだった」

ふぅー、と煙を出す。苦いなぁ

「でも鬱陶しい顔したらさ、もう世界の終わりみたいな顔してなみだ目になるんだぜ?反則だよな?」

「それは…」

「でも、なんでそこまで」

「フェイトな、親に一度見捨てられてるんだ」

「「!」」

「そりゃあもうこてんぱんに見捨てられた、フェイトの生まれって、エリオは知ってるよな?キャロは?」

「あの…一応は…」

「プロジェクトF・A・T・E、人造魔導師を作る計画だ、わかりやすくいえばクローンだな」

「…」

「そう、ですよね」

「俺個人的には生まれはどうでもいいんだけどな、だってそうだろ?気に入るかどうかは別だろ?つっかクローンてことはさ、人間由来じゃん、それいったらヴォルケンズと組んで仕事できねえって」

「…そう…なんですよね」

「話それたけど、まあ子供ってのはそのへんを理解はできても納得は出来ないわけで、『俺に捨てられたらどうしよう』ってずっと悩んでたんだよ」

普通は『子を思わない親はいない』とか言えるんだけど、プレシアのことがあるからなぁ…てか俺昔もっと酷い扱いの子供とか見てるし

「でも…フェイトさんは立ち直ったんですよね?」

「いんにゃ、見てのとおりだ」

「「えええぇ!!」」

「いや依存してるってお前らも思うだろ?」

「それは…」

「その…」

「まあ、それでもフェイトの中ではなんとか折り合いつけたんだよ、勿論俺もちゃんと話し合ったし、ちゃんとフォローはしたつもりだけどね」

「なにが…フェイトさんが変えたんでしょう?」

「時間」

「それは…それでも色々したんでしょう?」

「そういったじゃん、でもさ」

でもさ、やっぱり自分を変えるのは自分だけなんだよ

「耳障りのいい言葉、かっこいい行動、そんなので心の真ん中からばっさり変わるってのはさ、駄目なんだよ」



個人的にいえばだけど、ね



「じゃあさ、昨日まで何いっても否定的な人がさ、今日からずっとポジティブになる、これってどうよ?」

「…いいことじゃないんですか?」

「いいとかじゃなくって、これってなにがあったか」

「…それは、世界観変わるくらいいいことじゃないですか?」

よくわからないですけどとエリオとキャロは答える





「そうか、んじゃエリオ、今日からどっかの新興宗教にはいれ、あっという間に変われるぞ」




「!それは…」

「そうだ、それは良かれ悪かれ『洗脳』だと思う、結果よくなったとしても、過去の悩んでた自分はどこにいったんだ?あの苦しみは全否定か?」

だまって二人は考え込んでしまった。ちょっと早かったかもしれない、でも、特にエリオには話しておかなければいけない

「いいか?世の中そんなに甘くないんだ、自分で考え、自分で変わっていけ、親である俺には見守ることしか出来ない」

そう、悩みは黙って自分で消化しろ、俺らに出来るのは手助けだけだ。道を示せても背中を押すわけにはいかない

「いいか?二人とも、『自分探し』なんて大吉出るまでおみくじ引くのとかわらない、でもそれを選んだならそれを歩け、間違えたら道を戻れ」

わかるか?

「助言を求められたらそのとき、俺たち大人は経験で『多分こうだろう』といえるだけだ、背中押された気になって進んでも全責任は」



取れない

時間は戻らない

それはその道を選んだお前を侮辱する行為だ



「悩んで悩んで悩みぬいて道を選べ、ミッドではどうか知らんが、お前らはフェイトが保護して、俺が責任を背負っている」

だから

「時間限定だが、それでも子供の間は出来るだけのことは絶対に、やる」

だから、お前が胸を張って歩ける道をいけ

俺は教えられることは教えれる、教えさせて欲しい。ろくでもない人生だが、二人よりも経験だけはある

「俺ら大人が付いている、多少は信用して欲しいし」

いつの間にか短くなったタバコを最後まですって。吐いた

「お前らが悩んで選んだ道なら、なにがあっても俺とフェイトは肯定してやる!間違ってたらひっぱたいてお仕置きしてやる!」

だから





「絶対にお前らを間違った道には進めない!絶対にだ!」






気が付いたら二人ともぽろぽろ涙を流していた


正直支離滅裂で、突き放した言い方だったと思う。それでも今のフェイトを見て、それなりに納得してくれたんだろう



「ヤヴァモトザン…」

どこのマスクドライダーだ、そんなことを片隅で思いながらキャロの鼻にハンカチをあててやる

「……」

エリオの涙を人差し指で拭ってやる、俺に今出来ることはこれくらいだ





「いいか、生まれや育ちは選べないし、変わらないけどさ」


うん、俺も色々あった、孤児院ではやんちゃだったし、黒歴史は多い、思い出してそのへん転がって悶えそうだ


「それでも、出来るだけのことはするよ。後で思い出して『楽しかったな』ってそう思えるくらいには」



だから泣くな、俺って子供の涙に弱いんだよ…












お昼にシグナムとフェイトが帰ってきて、真っ赤な目をした二人を見てまたひと悶着あったが。まぁそれは蛇足というものだろう












あとがき

大体一日に一作か二作くらいでもう数日はいけるかな?それ以上は原作見てないんでなんとも…なのですよ

そこまでで一度板移動するかなぁ

PS アダルトなバージョンを脳内で妄想してみたらフェイトとなのはがえらいことに!えらいことに!大事なことなので二度いいました!!

PS2 ちょっとシャレにならないエロ度なんですが【どうすればいいですか】























[6957] じゅうごかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/04/17 22:05
「あー…合同練習は楽だなあ…」

「ヤマモトさん…ちゃんと仕事しましょうよ…」

「それはAMF、近づくと自動で攻撃してくるよ」

「ほら、なのはに任せときゃいいんだよ」

「…おお、ティアナすげえな!ちゃんと役割判って指揮してる」

「ふふふ、ティアナには指揮能力高いと思ってたんだ…あ、フォアード逃げられた」

「なにも考えず突貫すりゃあ当然だろ…お、スーパーティアナタイムか?作戦立てだした」

「みんなの力でやるんだと思うよ?」

「馬鹿、失敗したら速攻なかった事に、成功したら俺のお蔭ってのが指揮官だぞ?」

「部下全否定じゃないですか…」

「んなもんだ、逆にそれが出来ないとダメだな…ティアナはそのへんがどうなんだか…射撃?AMF下でか」

「少なくとも失敗しても顔にだしちゃだめだよね…うん、やり方は、ある。AAの技術なんだけどね、アレ」

「AA?」

「減衰しないように魔力をコーティングしてんのか…すげえな」

「ヤマモトさんは圧縮で代用できますね」

「魔力自体が分解しにくい構造だから、殆ど効果へりませんしね」

「とはいえ生成自体はしにくいんだよなあ…お、全部撃破か」

「注目はティアナとキャロかな?無機物召喚と操作はすごいね」

「…問題はあの縛り方…どこで覚えたか、だな…」

「?きっとフェイトちゃんの本じゃない?勝手に見ると悪いからちらっとだけど、『緊縛』ってあったよ?」

「…帰ったら山本家家族会議だ…!!」








――――父と合同演習の憂鬱――――






『ヴィー!ヴィー!ヴィー!』



「ん?第一種警戒警報?」

赤いランプが出現して、警戒音が流れ出す、そういや初だな、出動…ちょっとお父さん心配

「たしか新人は新デバイスの説明…終わってるのか?今はやてもフェイトも出てるし…」

ちらっと出勤表をみると『カリムんとこいってきまーす☆』と書いてある


だから仕事はちゃんと区別しろと…!


…もう諦めてるけど


「あ!ヤマモト一等陸士!」

「おーリィン、今回の俺の位置は?」

ピコっと空間にでっかいリィンの姿が出る、こいつはちっこいの気にしてるのか、映像ででるときはアップ目にでるくせがあるのだ

「バックアップとしてロングアーチ部員と一緒にヘリに搭乗してもらいます」

「エリキャロのサポートかと思ったが…」

「ライトニングは現場の車両内に。一等陸士はへり待機がはやてマイスターの指示です」

「そうか、フェイトは?」

「フェイト執務官は到着しだいライトニングとは別になのは一等空尉と空です」

…はやてめ…やっぱりそういうことか

「わかった、ラスト持って屋上向かう」










「ふいぃぃ…どんだけギリなんだよ…」

何度飛び出そうとしたか、てか人員足りなさすぎ、まあ低ランクいくらいても効果はすくないか…AMFねぇ

というか、AMFあるのわかっててバリアジャケット着ないで飛び出すなのはの背中に『漢』の一文字が見えた気がした

いや、新人は止めたけど、ちゃんと着てから降ろしたけど、デバイスだけでも起動させとかないとね?




「はやて、はいるぞー」

事件終了後、即本部に戻ったはやてを探し出して部隊長室のドアを叩いた

「んー?あー山本やん、どないやった?六課の子ぉーは?」

「ん、まあそれはいいとして、人払い頼む」

「ヤマモト?われらがいてはまずいのか?」

「お父さん?」

「…ええよ、わるいけどシグナムとフェイトちゃん、ちょっとこの書類に目を通しておいて、カリムからの情報を纏めたモンや」

「…わかりました」








「…はやて、いいたいことはわかるな?」

「なんのこと?」

「ふざけるな、あのフォーメーションだ」

空に空戦の隊長を上げて、走っている列車に新人4人を送り込んだ

「アレ…新人が失敗しないかぎりほっとくつもりだったろ?」

エリキャロの相手は大型の無人ガジェット、スターズの二人は暴走する列車

「どちらもなのはが一瞬フリーになれば対処できたろ?」

そうだ、砲撃のスペシャリスト、なのはがいれば、ガジェットは座標送らせて一撃。列車だって制御部を壊せば大分楽になった

「なぜそういう指示を出さなかった?」

「…わかってるんやろ?」

「ああ、開始前から確定していたよ」

「…あのな?AMFに対抗するには、最悪AA程度の火力か、それに変わるものがなければ無力や。そやから」

「だから、隊長を自由にするために新人は捨て駒、か」

「まあ、そうやな」

「うそつきめ」



問い詰めたとたんに腕を組んだ。人間が心に壁を作るときには自然に足や手を組んでガードするっていう心理がある、ただでさせ動揺しててわかりやすいって言うの



「…わたしがそやっていってるんやから、それでええんちゃう?」

「よくねえよ」

くそったれ、タバコ吸うぞ?答えは聞いてないが


シュボっと赤いマルボロに火が灯る、ゆっくりと紫煙を吐き出し、ああまたヴォルケンズがうるさく言いそうだなどと感想を呟く


「…お前の覚悟はわかるさ、なんとなくだけどな」


はやてがなんでこんなとこに大抜擢されたか?

どうせ誰かがやらなきゃいけないから、それで特別捜査官からの部隊長へ。

馬鹿か?どんだけ軋轢があったかわかり易すぎるわ



「まあ、いつものしょーもない理由でやってんだろ?」

「まあ、そやけどな、そんな『判ってる』事いうためにこの忙しいタイミングいいだしたんか?」


ああ、今じゃねえとダメだ

 
「今回は新人の本番での能力をみたんだろ?それで悪ければ即交代、か」

「そやね…正直また反対あるんやろうけど、無能ならカリムのところの騎士とかえよとおもっとったんや」

「無能だからしょうがなく変えます、ダメなら他を用意してください、か?」

「…上がカリムやからなぁ…教会から呼びにくいんや」

「判るけどな、はやてだって教会側だろうし」

はぁ…とため息、だから組織って嫌いなんだよ

「それとランク制限もきついしな、正直4ランクダウンやで?私なんか」

「判るよ、だから俺呼んだんだろ?ランク誤魔化してるようなもんだし」


そんな馬鹿、ミッドでは数少ない、教会はそんなヤツもいるんだろうけど


「だからって…アレはねえだろ?もうちょっとちゃんと接してやれよ、隊長クラスとの違いがでかすぎる」

「…無理や」

「そうでもないだろ?なんだかんだいって面倒見いいじゃん」

捨て犬拾ってきて、里親探すくらい面倒見いいじゃん…例えだぞ?ザッフィー

「何とかなるもんだよ、最悪の事態ってのは結構起きないもんだぞ?」

まあ、起きた場合はさらに斜め上だけど

「……!あんたには!あんたにはいわれとうない!あんたにはわからんわ!」

ガタン!と椅子を蹴り飛ばしてはやてはこちらに詰め寄ってきた







「寝込んでたあんたにはな!私らなにも出来なかったヤツらのことなんかはな!」







「…なのはの時のことか」

ふと思い出される8年前、あれはなのはの体だけが傷ついただけじゃなかった、きっとあの時、知り合いが倒れる、居なくなるかも知れないって気が付いたんだろう

正直、管理局に入ってから気づくのかよ!とは思うが…10やそこらだったしな、入局したの。

アレ以来、ずっとずっと溜め込んでいたんだろう。ぶっちゃけ俺にそんなこと言っても八つ当たりなのわかってるだろうし

こいつら下手に頭いいからタチわりぃ…地球の大多数みたいにもっと自分を出せよ…

…だからここで問い詰められてついに爆発、か

「…そや…わからんやろ?親しい人が目の前で動かなくって、何かしてあげたくてもガラス越しに祈るしか祈ることしかできないんや…」

「…わかるさ、俺、中東でそんな目にあったよ。俺は両親だったけど」

「…え?」



ああ、俺の原体験だろうあの炎と臭いはいまだに忘れてねえ



「爆弾テロでな、バスごと吹っ飛ばされた、目の前で力なくぴくりとも動かない父親、這いずって俺に手を差し伸べる母親」

そして肉の焦げる臭い、いまだに思い出すと吐きそうだ




「ごめん…そないなこと思い出させて…」

「知らなかったんだし、しゃあねえよ、まあ俺が子供に甘いのもそんな幼児体験からかもな」

その後孤児院と親戚たらい回しだったからなぁ…ああ本気であの頃の俺を埋めたい…!なにあの謎行動の数々ッ!ああ死にたい!せめてあの頃のシスターに対するエロ行為だけでも…!あと謎小説の数々ッ!ミッド来る前に即効ノート焼き捨てたわっ!…思い出したら首つりてぇ…

「だけどそれは今、関係ないだろ?」

そうだろ?つらい過去もってるってだけでえらいか?

「んなもんいまさら思い出しても意味ねえ、『今度』につなげなきゃな」

「…それは理想や」

「ああ、俺だって十代はえらいやんちゃだったよ」

んなもん納得するのに俺だって時間かかってる




だがな、お前は選んだんだろう?

それにもう繋がりは出来ているぞ?




「少なくとも、フェイトとなのははもう無理だ、きっと切り捨てたら、反対する」

「…そうかもしれんね」

「いや、世の中理想でいけれねえけどさ、しょうがねえですむかどうかより」


すむかどうかじゃなく


「済ませる覚悟があるかどうか、だ」

「…そやね、これくらいで動揺しちゃああかんのやね」

「そうだな…この道を歩くなら、な」

「…わかってたはずなんやけどね」


あめえんだよ、19歳


「…でも、隊長クラスから新人を放しておこうって、どうしてわかったんや?」

「簡単だ、リィンがな『ライトニング』っていったんだエリオとキャロ『だけ』を指してね」

『ライトニングは列車の車両内に』

『ライトニングとは別に』

「新人だけ、『ライトニング』扱い、名前もそうだ、隊長のフェイトからとったんだろうが、やっぱり新人が入ってない」

無意識かもしれないが、隊長と分けている

どこか、切り捨てることを考えているのだろう





そしてそれに対して怯えているのだ、このはやては





「…そか、リィンは一番私に近かった、それでそうなってしもうたんやね」

「今にヴォルケンズもそういうようになるだろうよ」

ロングアーチもすぐなるだろう

「それは…わるいことなんやろか?」

「俺にとって悪いだけだ、お前はもう大人なんだろ、なら黙って進め」

「…そうやね…」

「だから俺はこの部屋から出たら、俺は勝手にやらしてもらう。抗わせてもらう」

「そう…反対なんやね」

「違う」

「え?」

馬鹿か…いやなのはにも言えるけど、まだガキなんだろうな

「世の中ははっきりと善と悪に別れてない、悪の組織が相手じゃないんだ。そんなの知ってるくせにな」



捜査官ならそんなの知ってんだろ?



「善だって一種類じゃないさ、お前はお前のやることをやれ」

きっと世界は厳しくて、それでも生きていこうとしている奴らの場所なのだから






「俺がフォローしてやる。お前のやることは正しい、俺がそう思ってそうするんだ、それだけのことさ」





そういって皆が仲良くなって、誰か死んで、また傷を作るかもしれない



それでも



「それでもお前は進んでけ、俺が出来るだけのことをする、失敗したら俺が悪い。それだけだ」




「…なぁ…この部屋でたら、私ら他の道進むんやろ?」

「そだな、まあフォローとはいえ方針かえんだろ?お前」

「そやな…だから挨拶、しよか?」









…殺すぞヴィータ…








…いや、その後『挨拶』しちゃった俺もどうかだけど…



どうせ特に考えなくしゃべっちゃったんだろうけど、あのお子様め…!









「んん!ええなあ!また減ってきたらたのもか」

「…勘弁してくれ…てか減るってなんだよ…」










「お父さんパワー、エコロジカルで環境にやさしいんや」













…娘よ…!!!!!






あとがき 

書き直してみた、それはいんだけどはやての口調がわからなさすぐる

これでももうちょい変更したいとこあるし、これからもさわって行きそう…

PS そろそろ腰を据えて書くことにしよう具体的には推敲の時間をもうちょっとかけて…書くの早い人って憧れるな…

PS2 しかし、カックリングも視野に入れてみようかな



[6957] じゅうろっかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/04/17 22:07
「…で、初出動の後始末で死んだ俺になに?」

「にゃはは…あのね?今度海鳴にいくことになったんですけど」

「ああ…そろそろ休暇?」

「いいえ、任務です。レリックの回収を…」

「…ちょっとレリックの定義を考え直したい…地球ってそんなに過去ひゃっほい!な歴史あったっけ…?」

「そ…そういえばかなり無理があるよね…」

「あれってすごい魔力の塊だろ?…この前のガジェットにも装着してたらしいけど」

「うん…本部の見解だと、次元震みたいなのでばら撒かれたか、その時代の時のだれかが隠匿したか」

「隠匿だろ?無人のとこにあるなら兎も角、地球だぞ?そりゃあ無人のとこで発見されることが多いけど、それでも世界見渡しても文明圏にある確率とか…」

「う…なんだか意図的なものを感じるよ…」

「まあいいさ、休暇じゃないけど親御さんにも挨拶しとけ」

「うん!久しぶりだからちゃんと…じゃなくて山本とさんもこないかな?とおもってなの」

「ああ…俺に書類に埋もれて溺死しろ、と」

「…手伝います…」










――――父と故郷の憂鬱――――










「うー…転送だからあんまりありがたみないなぁ…」

「ほな、時空艦で来る?一週間くらいかけて」

「その間仕事は?」

「ちゃんと残してあげる」

「許してください」

「あ、ここがなのはさんの故郷か…」

「なに感動してんのよ、ミッドの郊外と変わらないじゃない」

「ティア、情緒ないなあ」

「アンタにいわれたくないわ」

俺とはやてに続いてスバルとティアナが出てくる、どうでもいいがちゃんとバリアジャケットみたいな格好じゃなくてよかった…どんだけ薄着なんだよ

おじさんちょっと未来が心配だ





…フェイトの事は思い出したくない、ああ棚に上げるさ





「そういや翠屋いくんだろ?」

「はい、荷物置いたら先にいこうかと、サーチャーは飛ばしときますけど」

探索はほぼ自動でだしな、そのへんは特別捜査官のはやてと、執務官が得意だろう

「んじゃあ、俺とフェイト、はやての愉快な家族で荷物持ってくから、残りはついてけば?」

「え?なのはさんのご家族にあえるんですか?!ティア!ご挨拶はどうすればいいかな?!」

「お嬢さんを下さいとでもいうの?いいから落ち着きなさい」

「流石にそれはまだ早いよ!…ってノリ突っ込み大成功!」

「…ヤマモト一等陸士、声真似うまいですね…びっくりしました…」

「すごいですね、ヤマモトさん…キャロのときもびっくりしましたけど」

ティアナがつっこんでから驚き、スバルとエリキャロも口をあけている

「昔から父さん、よくこれで驚かせてたよね」

「ああ、そやなあ、私の声で『今日のご飯はシャマル特製やで!』って言ったときのウチの子らの顔といったら…笑えたわ」




いやはやて、だれが告げてもそれはびびる、ヴィータとか世界の終わりを覗いてる顔だった

あと、バレてないと思っているだろ、ヴォルケンリーダー?お前の膝が震えてたのを、家政婦並みにみてたわっ!



「え?でもそれは悪いし…」

「いいよ、あとで俺らもお邪魔するだろうし、ちみっこどもに本場のスイーツ食わせてやってくれ」

「あ、お菓子屋さんなんですか?」

「おお、すげえうまいぞ、まさに売り物だからな」

「でも私はお父さんのほうが好きだよ?」

「まあ…カロリーとか控えめだからなあ…」

「…ひ」

「ん?なんだティアナ?」

「ぜひそのお菓子教えてください!」

なにこの鬼気迫る顔…理由わかるけど

「あ、ああ…味は落ちるけど、カロリー控えめなのは間違いないから、ほれ」

ずいっと?を浮かべた俺お手製のお菓子で育ったフェイトを前に押し出す

じぃぃぃぃっと舐めるように、わが娘の特に腰を見つめると…




「…お願いしますッ!師匠と呼ばせてくださいッ!」






「面白かったね、ティアナすごい勢いで」

「まあ…年頃だからねえ…」

二部隊に分離、とりあえずアジト確保しとかないとな…後が面倒だし、なのはもゆっくりさせたいし

…いや、なんだかんだいって事務手伝ってくれたしな!

「わからないでもないけど…」

「ああ、ティアナな、よくスバルとでかけるんやけど、ほら、スバルすごい食べるやろ?」

「ああ…やっぱりデザートとかは釣られて食べるんだ…」

「武装隊とかはカロリー消費おおいゆうてもな」

「この前、更衣室で体重計の上で片足上げて計ってる姿みてこっそり腹を抱えてわらってもうたわ」

「…ひどいよ、はやて…」

「…その時自分のおなかの感触感じて…な…触ってみ…」




「…ひどいね、はやて…」




「最近は事務仕事ばっかりで…」

うちの六課はいろいろ大丈夫なのだろうか?ちょっと不安におもうがまあ、こんな自虐ギャグ飛ばして反応するくらいなら大丈夫か



…俺がはやてのとこにどなりこんでから微妙な空気がしばらくしたしな

うん、はやてはまだいいんだ、フェイトがな…あの時追い出したフェイトが…!




隊舎でもソニックフォームはやめろ、速度重視だってんでレオタードにブーツと肘までのグローブ、しかも黒

引くわぁ…

さらにマント

…さらに引くわぁ…なにそのマント、紳士服売り場にでもあるのかよ…外にはでなかったようだが、その格好でうろうろされると流石に…







しかも笑顔がこぇぇ…なにも言ってこないし…







『励ましただけだ』とはやてに説明させなかったら…







…いや、ロングアーチと連判ではやてに説明するように頼んだんだけど、胃に穴が開くって…





…まあ、まじめな話、なにかあったと思ったんだろ、出て来たはやてがなにか吹っ切れたような顔してたし

それを家族である自分にも内緒にするのが気に入らなかったんだろうけどー…

まあ、娘には出来るだけ裏側とか見せたくないんだよな…教えたくはあるんだけど、『こういうこともあるんだよ』とはね

そのへん汲んでくれて、逆に俺だけに重荷を乗っけたくないんだろうな、娘も大人になったし…まあしょうがないか、俺親なんだし

「そういや今回ははやてのとこ泊まるのか?」

「いや。アリサちゃんのとこに間借りすることになっとんで」

たのしみやなぁ、とはやて部隊長

だが俺は知っている、こっちでホテル借りる予算、一応確保していたことを…子狸め…!

「んじゃあアリサとすずかは合流するのか…まあじゃないとアリサがバーニングだろうけど…そしてしわ寄せは俺だな」

「しまった…それもアリやった…!」

「死ねばいいのに」






無論、すずかモードである





「うへえ…終わった終わった…」

「おつかれ、って山本先生殆ど食べてなかったけどよかったの?まあ私にはどうでもいいけど」

ツンデレか!

とつっこんで話を大きくしないくらいにはアリサ扱いに慣れた



「ツンデレか」

「なななななにいってるのよ!」

慣れてなかった



「ま、まあいいけど…あ、すずか」

「こんばんわ、山本先生」

「はいこんばんわ、でももう先生ってやめてくれない?二人とも」

「いいじゃない、私らにとっては先生って接点が最初一番なんだし」

「なのはも変わったしさ、一時期『正さん』って呼んでたくらいだぜ?」

「仕事仲間だからだとおもいます、それに一年くらいで戻っちゃったし」

「まあ、いいけどね、ほら、デザート配ってくれないか、女性向けにタルトにしたんだけど、なのはのお土産もあるけど、別腹だからいけるだろ?」

無理ならエリオとヴィータとスバルに食わせとけ、と指示をだして持っていかせる、タルトは切り分けるから量を個人で決めやすいかな?と思って選んだ

…やれやれ、やっとバーベキューも終わりか、なかなか面白かったが



シャマル包囲網とか

こっそりレアスキルの炎熱変換をしてるシグシグとか

ほろ酔いでソニックフォーム発動した愛娘とか

それで引くみんなとか

馬鹿みたいに食うスバルとエリオとか

結構大人なヴィータとか

少し困った顔のなのはとか

…ってなのはどこだろ?デザートを食ってないけど










「お、いたいた、魔法なしでこんなとこ登ったのか?」

「にゃはは…実はちょっと…内緒ですよ?」

「ま、登れないこともないしな、だまっときゃいいけど」

カラン、とグラスの中で氷を回す

「これは…?」

「もう0時過ぎた。お前オフだからな、これくらいの飲酒はいいだろ」

「えっと…どうやって屋根の上に?二個も」

「秘密だ」






「…だから!もっとティアナも自信もってね!」

「うんうんわかる、訓練付き合ったことないけど、スターズと」

「でしょ?だからもっと自信もって!間違いなく光るもの持ってるんだから」

「…絡み酒だったか…」

ちょっと失敗、てへ☆




…じゃなくて!




「まあいいけど…そろそろ寝ようぜ、一応いつ見つかるかわからんし」

「だいじょーぶ!もう夜だし!」


訳わからん


「…まあ、いいか…消音の結界張っておいたし、はやてに許可貰ったし」

はやても微妙になのはが張り詰めてるのがわかったのか二つ返事で許可だしてくれた

『落とすんなら、ユーノ君に報告かんがえとかなあかんよ』

…いらん世話である、それより翠屋さんのほうの報告んが問題だっつーの!




なにあのスーパー地球人的な戦闘部族、普段着に鋼線とかありえねぇ…




「はぁ…お前も溜まってるな…」

「ん…」

などと考えに没頭していると、眠くなったのかふらふらと頭をゆすり始めた

「…おい、なのは、寝るな。寝るならベットいけ」

この時間だと同室のフェイトの部屋に送らねばならん

それは許して欲しい、ぶっちゃけ送り羊になる




…意味はわかると思う。





「ん…ねえ、先生。私、いい子だよね」

「ああ、いい子だよ」

先生、か…懐かしいな、なのはに言われるのは

魔法少女ってやつになった頃と、なのはの事故のあとあたりだな、言われてたの

「だから…大丈夫だよね…」

なにが?

「私…嫌われたり、してないよ、ね」

「ん…」

酔っ払いに説教するのは俺の趣味じゃない、だから頷くだけにしておく

だがまあ、みんなには好かれてるんじゃないかな?

「嫌われてないかな…先生に…」

俺かよ!

「…先生に…私のせいで寝込ませちゃって…私が体調管理が…悪いのに…みんなには…いつも言ってるのに…」

体調管理いいだしたのは事故の後だろ、いい感じに意識が混じってるな

「ねえ…私怖いんだ…一番怖いんだ…みんなの真ん中の…先生に嫌われたら…」

「いい、いいから寝ろ」

寝ろ、そんな告白、起きて素面でしろ。じゃないと対処しきれねえよ、もうフェイトの蜘蛛の巣でも送ってくよ!

俺だって万能じゃねえ、無理な事だっていっぱいあるんだからさ

「ねえ、嫌いじゃないよね…そういって…私…怖い…」

くそったれ、なんでこう俺の前ではしおらしいんだよ!どっかの誰か!もうちょっとエースを労われよ!くっそう!ああもう…!ちくしょう!

ああもうなんていうか、いやなんていうか分かってるんだけど!



























「…酔い、醒めたか?」

「…うん…はい」

「そっか、なら戻ろうか」

「うん…戻ろ」





『戻る』…いろんな意味で、いつものみんなの寝ている日常に戻る





「…俺はお前を嫌ってなんかいないよ」

「…うん」

「わかったら、なのは一等空尉殿、降りるぞ」

「…今はオフでしょ、だから…もうちょっと…終わったら」

肩を寄せ合い、カラになったグラスが月光を反射している屋根の上でゆっくりと。唇を震わせて続きを紡いだ

「…終わったら、戻るから…もうちょっと、確かめさせて…」










今だけでいいから











「…タバコ、くさい…」

「バーボンの味しかしねえよ」










明日から空に『戻る』

そんな地に戻れない道を歩み続ける白いエースを、ほんのちょっと休める止まり木くらいには、俺だってなれると思う








「…だが、今回限りだぞ?」

「…わかってるの、んー…今度はグリフィス君あたりに頼むの、予定は未定だけど」

「地味にロックオンかよ!」

「私はこれがバレたらフェイトちゃんにロックオンだよ!」








ちなみになんて言うかは分かってるよね?


『毒を食らわば皿まで』







あとがき

期待通りなのはやってみた

PS ちょっと山本に殺意感じる作者がいる

PS2 XXX版を一話書いてみた、投下するまえに推敲…これはないわぁ…没

PS3 ちょっと山本とおはなししてくる、拳で男のやつを夕日の似合う川原で












[6957] じゅうななかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/04/17 22:09
「んー…これは…」

「無理…ですよね?」

「きびしいなあ…」

「?なにしてるの?おとうさん、なのは」

「ああ、この請求書をな…受理してくれなかったそうで」

「?それで?」

「んで俺経由で頼め直せないかって」

「それはわかるけど…なんで父さんが?」

「…書類と事務仕事が段々俺窓口になってきてて…」

「…父さんかわりに訓練からにげてるからじゃ…」

「いうな、てかこれが正しいんだよ、基本的に俺武装部隊に登録してないんだし」

「んー…でもエリオと、特にキャロがかなりしぶとく動けるようになって来てていい感じなんだけど…」

「フェイトだって俺が教えたじゃん、お前教えろよ」

「わ、わたしはほら、どっちかというと特殊だし!スピード重視で!」

「フェイトちゃん…教導してる身でそれはちょっと…それよりやっぱり無理ですよね…」

「そ、そういえば何買ったの?…うわあ…この金額…」

「安い軽自動車一台分はアリエナイだろ…いくら任務で使うからって『ドレス三着』で…」










――――父と少女達の憂鬱――――







「まあ、流石にやり過ぎだ、ドレス以外も入ってるとはいえちょっとなぁ、これは…」

たしかホテルでの警護だっけ…?詳しく知らないんだけど、仕事忙しくて

「うう…シャマルさんが張り切りすぎて…」

「吊るしだとはいえ…アクセも高そうだしなあ…制服にしろよ…」

なのはは思いっきり申し訳なさそうにしているが…どうすべえか

「ねえ、父さん、これ返品したほうが…」

「なんでも一度袖通したそうでな。ったくまた裏で子狸が糸引いてそうだ…」

もうあいつの金でいいじゃんか…

「うう…私がシャマルさんにまかせたばっかりに…私が選べば…」

「「それは止めたほうが」」

娘と二人で突っ込む、休みが殆どなくて。休日寝るとかばっかりのワーカホリックに任せるのは流石にきついだろ

「うう…フェイトちゃんまで…」

見事なorz

「いいかげんまともに休み取れ、趣味の一つもない青春時代ってどうなのか?」

「私は結構服とかには父さんから言われて気にしてるけど…」

こいつもなのはの同類だからな

「はぁ…しょうがない、ウチで引き取るよ。ただし、使った後俺が処分させてもらうぞ」

最悪六課でカンパだな

「…でもいいの?負担になるんじゃ…」

無限書庫時代の蓄えがまだあるしな、気にするな

「いいよ、どっかで買い取ってもらって帳消しにしとく、取っときとかったら自腹切るように」

「私はドレス着ないから…いいけど、フェイトちゃんはどうするの?」

「あ、私のもあるんだ」

「うん、私とはやてちゃんとフェイトちゃんのなの」

「んー…着てみてからかな?あと父さんサイズ直しをおねがいね」

「いいよ、フェイトのなら目をつぶっても直せるしな」

「え?そんなことしなくてもシャマルさんは身体データみて買ってるよ?」

それにドレスだからそんなにはサイズ気にしなくても、となのははいうが、甘いよ

「脇とかな、閉めると結構違うよ。ウェストだけじゃなくてバストとかも強調される」

「…!わ、私もお願いしてもいいかな!?」

…一応女の子だったんだ…などと地味に失礼なことを考えつつ請け負った





「さて…今日は…お?スバル?」

「あ!ヤマモトさんいた!」

とりあえずひと段落ついたんで飯にしようかとしていると、廊下でスバルにあった

「ん?ティアナは?ガチな間柄だから離れないと思っていたんだが?」

「?ガチって?」

「…すまん、意味わからなくていいから謝らせてくれ」

「?」

そのまま純粋なまま育ってくれ…

あと帰ってナカジマのおっさんに聞かないように、俺が殺される







「で?どうしたんだ?」

「あ!ヤマモトさんに聞きたいことがあって」

「んー?教導はライトニングだけだったし、なんだい?」

スターズまで手がまわらないっていうか、正規の教導員がいるのに口出ししたくないし

「えっとですね…このまえヴィータ隊長に聞いたんですけど、強いらしいですよね!」

疑問系と断定を一緒に使うなよ、てかヴィータか…

「この前も引き分けだったそうですし!」

…いや、それはいいんだが『挨拶』とか話してないだろうな?



最近俺…ガード低い気がするんですが…ああ…溜まってるのかなあ。またユーノとかと一緒にいくかなあ…



「それでちょっと私にも教えて貰おうかと!私も接近戦でもっと手数の多い相手とかとやってみたいですし」

「それならシグナム隊長がいいと思うよ。俺は我流だし、高速移動で離脱とかが多いし」

いやもう、ぶっちゃけシグシグには勝てないっす、足止めてやりあったら100に2回くらいじゃないだろうか?勝てるの

いや…俺のペースでも2割行けばいいとこだろうけど

「んー私の戦い方だと、その、高速離脱に弱くって…」

あの、シューティングアーツっていうんですけど、ガンガン動いてこう、ガ―――!ってやる戦法なのでっと説明するが


擬音で喋るなよ…本当にこれが陸士訓練学校主席か…?


「ならフェイトにたのめ、あれは本当に目で追えないくらいはやいぞ?」

「それが…最近ライトニングに掛かりきりですし…合同の模擬戦だとガジェットばっかりで…」

…まあ俺が訓練から離れたってのもあるんですが…あんだけはやてに啖呵きっておいて動いてないしなぁ…どうしよう

「それでちょっとお願いしようかと」

「まあ、一度くらいは…俺底浅いから一度だけでいいだろうし、俺の方が近接付いていけないと思うけど…でティアナは?」

「ティアナは自主訓練です、接近戦より射撃スタイルなので」

「…俺、元々射撃と近接の併用だけど?」

「そ…そうなんですか?副隊長曰く『あれと殴り合ってるとムカつく』っていってたんで…」



…いいけど…ヴィータ…どんな風に俺のこといってるんだ…あとで舌入れるぞ…!



「まあ、相棒の戦闘も見といていいだろうし、ティアナもよんどけば?」

「あ、はい!今デバイスでよんどきました!」

…今?

「…なあ、今からなの?」

「ええ!お昼から15時まで自主訓練なんです!午前中の座学の消化のために」

「…こいつ…人の都合かんがえてねぇ…!」

「え?だって今日は訓練もなくて暇なんじゃないですか?ライトニングはフェイトさんですし」

…本当に主席か?てか部隊にいたんだろ?事務とか面倒なのわかってる?

この前の事件の保障とか色々まだ残ってるっていうのに…列車とか保険がすごいんだぞ?

「いい…もういい…なんていうか、諦めた…あとで終わらせる…」

ああ、午後からの仕事の分は残業でなのは呼んじゃる…明日のしごきはヘルモードでやるようにいいつけちゃる…!

「あ、師匠いいんですか?こんなに急に呼んでしまって…」

ティアナ、なんていうかおじさん惚れるかも…スバルと違う意味でそのまま育って欲しい…






「ったぁぁぁぁ!」

「おせえ、っててことはないけどかわかりやすすぎ」

圧縮しといた魔力弾を、ひょいと避けた後ろにサイドスローで投げつける

「んのぉぉぉぉぉ!」

それを流石に繰り返しているから後ろも振り替えずに左右に振って避けるが

「…その程度の速度と旋回半径で誘導弾避けれるか」

「いたっ!」

フェイトとやってる俺だぞ?読めるってーの。あれは正に閃光だぞ、逆とかにすげえ速度で動く

まあ。スバルのバリアジャケットは抜けても一撃では倒せないんだけどな、俺では

「くのぉぉぉおおぉぉぉ!」

あー高速でぶんぶん動くからドップラー効果がすごいなぁ

「…師匠、飛ばないんですか?」

「あれ見てみろ。どう考えても3次元で戦ったほうが向いてる戦い方だぞ?付き合うヤツは馬鹿だ」

ちなみに後ろはビルだ、あっはっは。たまにビルに飛び込んで後ろからこようとするが、視界からスバルが消えたら即離脱、鬼である

ちなみにスバルの動きは…あれだ、戦闘機のドッグファイト、あれみたいな感じ

「なんていうか…陸士らしくないよなー。まあ有効ではあるが」

「師匠…犯罪者側の戦法っぽいですよ、もっとぶつからないと」

「だって無理無理、あんなブロークンなマグナムくらったら俺一撃で死ねる」

デバイスのギアが回転とかしながらすんげえ魔力集中させて、すんげえ速度でくるんだぞ?普通に死ねるって

…てか、非殺傷とかこれ意味あんのか?自動車とかレベルの速度で重さ50キロとかの物体がぶつかると内臓とか原型留めていられるんだろうか?

…軽く計算して㌧単位だと思うと避けるのにさらに集中できるよね☆

「…しかしタフだよなあ…ランク高い魔導師だとこんなもんだけど」

魔力削る戦いだからね、おおざっぱに言った非殺傷での戦いって。だからシグナムとの初戦では非殺傷を切ったわけで

「んーまあそろそろ終わろうか、スバル、終わるぞー?」

「まだです!まだ負けていません!」

「…どんだけ人の言うこときかないんだ…」

「すいません師匠…いつものことなんです…」

ああティアナ、君が悪いんじゃないから、うん、君は何も悪くない。マジその普通の感性を大事にしてほしい…!

「まあいいか、終わらせるのは楽だし、っと」

フラッシュムーブで避けた後、目の前にプログラム操作画面をだす

ここの午後からの訓練はなのはだったが、ステージ変更の為に俺の教導用のIDでここの設定を行った。つまり

「…AMF、全域作動」

「うああああウイングロードがぁぁぁぁ!!」

ちゅどぉーん

…ビルと熱いベーゼ…頑張れー?相手はお堅いぞ




「おー…生体反応あり,生きてるんだなあ」

「…師匠、鬼ですね」

馬鹿、俺が勝てるっていえばこういう方面ばっかりだぞ、模擬戦のときに『パンツ見えてる!』とか叫ぶのは基本だ

まあ、ここの訓練施設にAMFもどきを展開できる機能があってよかった…ガジェットとの戦闘想定だし、スバルもさすがにいきなりでしかも疲れてたしな

反応できまいて、くくく…


「本当に鬼ですね…まあ、相棒の弱点がわかったってのは勉強になりましたし」

「逆に言えばな、スバルみたいな機動型とティアナがやるときは出来るだけこういう戦い方すりゃあいんだけど」

「んー…でも私は師匠みたいにフラッシュムーブとかないですし、やっぱり厳しいですね」

そのあと限定空間での指揮とか、高速移動のコツとか有意義な話していると

「…ひどいよティア…」

「ああ、スバルお帰り」

「あーあー…またシャワー浴びないとだめねなにやってんの?」

「ううう…」





「ま、これで教導としては終わりだ、もう俺も仕事残ってるから帰るよー」

「あ、すいませんでした、急に呼び出したりして」

「いいよ、まあ気分転換になったし」

「ヤマモトさん!卑怯すぎです!決着つけましょう!」

「いいよ、今度はスイーツ作りでな」

「ひどっ!勝てませんよ!」

「んじゃあボタン付けかレース編み」

「ううう…35のおじさんに家事で完全に負けてるような…」


一人暮らし舐めるな、あと俺の特技は108式あるぞ


「…このまえフェイト執務官に聞いたんだけどね、普通に裁縫すごいらしいよ…制服とか詰めてもらうと腕とか動きやすいんだって…格段に」

「まあ、俺のは邪道だけどな、やっつけ仕事だし。あんまり誇れないレベルだよ」

お前らも洋裁くらいそこそこできるといいぞ、結構潰し利くスキルだし

嘱託魔導師の時に色々習ったのだよ、あと10台のころにも基礎してたし、孤児院出身なめるな

「まあ、スバル。シューティングアーツは火力を速度でチートする格闘技っぽいからな、フェイントよりも攻撃のバリエーションを増やすといいかもね」

結果的にそれがフェイントになるし

「なのはさんにもそういわれましたが…遠距離とか向いてないです」

「まあ…今はそうだろうが、色々ためすといいだろ?若いんだし」

「そりゃあ師匠からみれば若いですが…もう一人前ですよ」

ああ、ミッドの悪習慣がここにも…

正直、百歩譲って情緒とか育ってるとかいっても…二次性徴とかあるしさ、14つったら終わったばっかだろ?まだ出来上がってないじゃん、体

体できてないと心も出来上がらないって…

「まぁ…体制に反逆とかこの年で考えてないけど…まだ成長する余地は大きいんだ、試してみればいいよ」

はぁ、と、気のない返事を受けつつ納得してない二人を残して。残った雑務で俺の頭の中はいっぱいだった









だからまあ、あの事件は俺のせいでもあると、誰が言っても俺は思うわけだ







あとがき

んーまあ今回は糖分カットで。でもキスはした、スバルとビルだけど。

PS ティアナとかと相性良さそう、とこれ書いててふと思った。

落としていいですか?

PS2 そろそろ脳内ストック終了、更新速度は遅くなると思います


 







[6957] じゅうはっかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/03 20:26
「で、状況は?!」

「現在ホテル外でヴィータ隊長他、スバル、ティアナが交戦中、エリオ、キャロのライトニングも接敵!」

「俺の出動はどうなってる?グリフィス准陸尉!」

「…いまシグナム二等空尉からの連絡で、前線であたらしいガジェットに対応して欲しいと!」

「ポイント出してくれ、すぐ出る!」

「はい!…あ!それとAMFでの連絡がつきにくい場合がありますので、今のうちにコールサインを」

「あー…そういやないんだっけ…で、なに?」

「L0でお願いします、とりあえずで悪いですが」

「ライトニングゼロ了解、一応前線でてるシグナム空尉の位置…ああ、出来るだけ全員のマーカーも頼みます」

「了解、デバイスに送ります」

「くそったれ…大体にしてデバイスもたずに潜入護衛とかするなっていったのに…中大丈夫か…って愚問だな」

「…今、超余裕で敵を氷漬けにするはやて部隊長を幻視したんですけど…」

「グリフィス、お前もか、俺はなのは隊長のごんぶとビームだったが」

「ヴァイス、俺は黒い笑み浮かべた愛娘だった」

「……外部部隊の援護を!」

「「おう!」」











――――父と実戦での憂鬱――――









「…ま!あれだけ冗談言えれば大丈夫か…シグナム?F8に今向かっているが?」

「…ヤマモトか!すまん!D7へ行ってくれ…3型がそっちにもれた!」

「列車ででたでかいのか!…くそ!これ以上前線の負担を増やせんな…わかった!」

ち、やばいな。結構な数のガジェットだ…想定以上だな。これならザフィーラも呼べばよかった…

既に展開しているバリアジャケット姿で愚痴をもらしつつガジェットを一匹ずつ倒し、指定ポイントに向かう

強化したラストオーダー・ワンで叩ききるしかないな…AMFが結構きつい…

どうするかな…俺のカードリッジシステムは旧式で、威力でかいのだが、負担もでかい

って…見えた、あれか…

「っくそ!通信で見たときよりでかいじゃないか…!」













「…ヤマモト一等陸士!一等陸士!」

「あ…なんでしょう?」

やっとこ3型倒した…よくこれ二人とはいえエリキャロで倒せたな…カードリッジも使ったよ…

「現在シグナム副隊長以外は掃討戦も終わりました!それでどうもAMFの影響でそっちの通信が悪くて指示遅れましたが一度ホテル前まで撤退を」

「了解、それはいいがシグナム派二等空尉は?」

「一応マーカーは生きていますし、戻ってきています」

「了解、撤退します…つかれたぁ…」

圧縮したカードリッジ使用のラストをぶっ刺して内部から爆破したが…これは硬い…レリックのせいか?

たどり着いてからガジェットの1型も群がるし…俺のラスト・ワン以外は魔力剣だってーの…実用レベルで発動するのにカードリッジ使っちゃったよ

「それで…」

「ん?なにか問題でも?負傷ですか?」

「いえ、その…」

「歯切れ悪いですね…なにがおきました?」

まさか…だれか死傷?にしては言い方が違うような?

「実害はなかったんですが…ティアナ二等陸士がスバル二等陸士を撃つところでした」

はぁ?









「…で、俺になにせよと?」

「その…ティアが…」

「ああもう話すすまねえなあ!つまり!今!ティアナが落ち込んでるからなんとかしろと?」

人が一仕事して帰ってきて、スバルに捕まるなりこれである、俺だって疲れてるって考えて欲しい…

「…それはスバルかなのはの仕事だとは思うけど…」

「う…そうなんだけど…」

「てかな、あんな質量戦かけられて誤射の一つもないほうがおかしいんだけどな…」

いや、魔力だから殆どないけどね、デバイスで補正かけれるし。それでも誘導性のほぼない直射形だとありえるしな…だからあんま使われないんだけど

殆ど誘導…ほぼ近距離だったら直射あるけど。てか魔導師の戦いって少数で戦うことばっかだしな…リンカーコア無い人結構多いから、敵も少ないし

1VS1とかがばっかりだし、特にランク高いとそんなのばっかだし…お陰でAAAとかの魔導師の連携の悪さときたら…しかも態度でかいし

「…まあ、ぶっちゃけ落ち込むなよ?くらいしかいえんぞ…あんまりティアナに詳しくないしなあ…戦闘技術とか」

スバルはまだこの前やったから多少分かるが。とはいえ…ここでなのはじゃなく俺にくるあたり、隊長とかとの仲微妙なんだろうなぁ…なんとかせねば…はぁ

「わかった、とりあえず話ししてみる」

「!おねがいします!」

「とりあえず、ティアナどこ?」

「隊舎です!」

「帰っていいすか?」

「ひどっ!」

「普通に女子寮に呼ぶおまえんがひどいわっ!」

そんなに俺を陥れたいか!















「…ああ、ティアナ。いいところに」

お、隊舎前の空き地でティアナ発見、本当にいいところに…!

「…なんです、師匠も私を責めに来たんですか」

「この馬鹿力な馬鹿をなんとかしてくれ、女子寮に放り込まれそうだ」

「すいません!」

本当にこの馬鹿スバルだきゃあ…!人のいうことききゃあしねえ!

そしてなにこの腕力!腕とれそうだったよ!

ああ、全力で謝るティアナ可愛いよ…普通の感性って素敵。普通って最高!




そしてボコられるスバル、いいぞティアナもっとやれ!




「…はぁはぁ…師匠も前線でてたのよ?しかも一人で!Aランクの師匠が一人で寂しくがんばって疲れているだろうに!なに引きずり回しているのよ!!」

…そんなに人のランク強調しなくても…なあ?そんなに俺雑魚っぽいスか?そして寂しくっていうな

「そ…そういえば通信でそういってたね。ごめんなさいヤマモトさん、Aランクでもがんばってたのに」

「…一度本気でこいつらの教導をやりてぇ…血の小便が出るくらい、てか出なくなるまで…!」

いやもう…そこまでッスか?Aって結構すごいとおもうんスけど!…Sとかばっかりいるから認識間違ってね?

ああ…もういっぺん昇格試験うけるかなあ…なんていうかここまで言われると凹む

…AA試験は失格だったけど、まあ仮想敵の女性仕官にちょっとセクハラした俺が悪いんだろうけどー

いや、たいしたことしてないよ?『バリアジャケット破けたら…ちゃんといい下着つけてる?』っていっただけだよ?

そのあと手をわきわきしただけだ…すごいぞ?俺の手の動き、第一間接から左右に動く!生まれつきだけど!







そこ、キモいっていったやつ、地球の俺の実家に来なさい。ちょっとすごいこと、する







…んでまあ、とりあえず缶コーヒー奢って

スバル追いやって

とりあえず話しだけでも聞く雰囲気に持っていったわけですがー



「んー…大体しかきいてないんだけどさ、誤射で落ち込んでる、これでいいのか?」

「…」

…なんだよこの重さ…10台とかで出す陰気じゃねえよ…

「はぁ…ティアナ、さ」

「…」

「お前ガンナーだろ?」

「…はい」

「んで、指揮官なわけだ」

「…」

「なら、だ」

…なら、やることは決まってるだろ?と言いたい、言いたいが…


無理だよなあ…『今後に生かすと反省して笑って済ませろ』とは…


「…話変えるか。なあ、ティアナ、俺はお前の教導はしてないし、お前の技量とかはわからん。だからいえることは少ない」

「…そうですね」



『だからわかりませんよね、私の気持ちなんか』

ってところだろうな…



「…だから第三者として言えることは、今落ち込むよりもやることあるだろ?ってだけだ」

「…わかって、ます」

「ならいい、それ以上は言えないし、言わない」

「…」

「…そうですね。それ以上は私も言われたくないです」

「ん、そんなもんだよな。俺もぶっちゃけ、落ち込んだときに無責任な優しい台詞とかぬかされるとキレそうになる」


無責任にがんばれ、とか馬鹿にしてんのか?がんばってこうなったんだよ!これ以上やれってか?冗談にも程があるだろ!なにもしてねえとこから口つっこむんじゃねえ!ってな


「だからまあ、あとは自分で考えて、自分で決着つけろ。少なくとも、ティアナはそれくらい出来るだろ?そんくらいは知ってるぜ?」

「…そう、ですか?」

「ああ、弟子だからな」

師匠と慕ってくれてるんだ、カロリーの少ないクリームと野菜入りスポンジ位しかまだ教えてないけど

「…っ!…」

「そんだけだよ、あとスバルにも明日にでも謝っておけ、そんで怒っとけ」

「…怒る?」

「ああ、『私の射線に入るんじゃないわよ!この馬鹿!』ってな?」

「そ…それは…!」

馬鹿、あの加速とか半端じゃねえぞ?模擬戦では行動範囲を狭めてやったけど、俺空中だとヤバイぞ?

「どっちにせよ、アレに常識教えとけ?あいつ今はいいけどお前と離れてどっかの部隊はいったら絶対誤射される、断言してもいい」


いやもうあれは可笑しい速度だから、あれが普通と思われたら困るにも程があるんですが…まあ今回どんな場面で誤射起こしたかしらんけど

ああそういやヴィータにも感謝するよういっとかんとなぁ…誤射止めてくれたらしいし…まあそれは後でいいか、上に謝るのってアレだし


「それも相棒のお前の仕事だろ?」

「…はい…でも…」

「…ティアナ・ランスター二等陸士っ!」



…はぁ…もう、この方法でいこうか。フェイトに似てるし効くだろ




「は・はいっ!」

「お前は本日失態を犯した!ゆえに山本正一等陸士より罰を与える!」

「は・はい?」

「きをつけぇ!歯をくいしばれぇ!」

「うぇぇ!なんですこの超展開!?」

「とう」





ごちん





「拳骨一発の刑だ、今後このようなことがないように、以上だ」

「あ…」

「てわけで、終わりだ。俺からはな」

「…あ…あぁ…」

「効いたろ?またなにかやったら拳骨だからな?」

「あ…ううぅ…」

「そういうわけだ、そこでどっかいけっていったのに盗み見してたスバル、後は任せるぞ?」

なにその穏行?人を馬鹿にしてるの?俺はフェイトと一時期のなのはの尾行に気が付ける男だぞ?甘く見るな?

…いやまあ、フェイトのは黒いし、砲撃音聞こえたらなのはなんだけど



あとフェイトには『一時期』がついてないのとか気にするな

俺は慣れた





「あとは若い二人に任せるよ」





駆け寄った相棒に励まされながら殴るティアナ。まあ、こんなもんだろ?

あのタイプは責任感高いからね、目に見える形で罰とか有ったほうが切り替えやすいだろう




だから





…明日にはきっと元にもどってるさ、そうだろ?信じてるぞ?わが弟子よ















…いやマジにまともに戻ってね…ティアナ…最近なんだか回りが怖くて…普通が恋しくて堪らないんだよ…













あとがき

ぐぉぉ…どうやってもティアナルートが見える…!

PS そして修羅場ルートが透けてみえる不具合が

PS2 仕様じゃないですよね?回避可能ルートですよね?もうデッドエンド強制直行レイジングハート道場とか夢に見たくないッス




[6957] じゅうきゅうかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:10
「なあ?なんでなのはが落ち込んでんの?」

「うっせえ、声かけといたくせにこねぇお前が悪い」

「ヴィータ…おまえこの前のホテルアグスタの報告書…てか始末書とかすごいんだぞ…」

「うっせえ、そんなのいつでもいーだろ」

「…なにがあった?マジで話してくれねえか?遅れたのは謝る」

「…わーったよ、今日、なのはとスターズの模擬戦でな、新人が無茶したんだよ、それでなのはぶち切れて」

「?いやまあなのは切れるってのは分からんが…訓練なんだし、無茶はするだろ?」

「馬鹿!下手すっと怪我につながる無茶だぞ!ゆるせるわけねーだろ!」

「…?いや、それは…まあ事故に過敏になってるなのはだし、わからんでもない、かぁ」

「あんだよ?」

「んー…まあ取り合えずそん時の記録画像あるんだろ?見せてくれるか?あと本人たちは?」

「かまわねーけどよ…ティアナは医務室だ」

「…まぁ…まずは見てからだな…いいたいことはあるけど…」

「なんか不満そうだな?ちょっとはおめーもなのはに声かけてやれよ」

「ん…まあ見ないでも分かることいっていいか?」

「あん?」

「てめぇら、なのは育ててんのか?隊長全員こっちきてどうする、とりあえず部下見に行け」









――――父と悪循環の憂鬱――――









はぁ…参った…なんていうか、ここまでとは…

とりあえず記録を見るに



危ない機動

教えてないやり方

やっぱり無茶

なのはぶち切れ

どーん!

ティアナとりあえず死亡確認?





…なにこの子供の癇癪

とりあえずなのははアレだ、大事に育ててた部下が無茶してた頃の自分に重なったんだろう、正直あのころはあいつのトラウマになってるし

んでティアスバの二人は認めて欲しくって、届かないって分かってるから無茶をした、と

…なのはは教導で先にそのへん教えとけよ…てか訓練だぞ?『本番でこんなことするんだ』じゃねえよ!そこでダメだしをちゃんとすればいいだろ?何のための訓練だよ…なに感情爆発だよ…

とはいえ…20で初の新人の長期教導…ぶっちゃけ浮かれてても無理はないよな…

そのへんヴィータも注意しなきゃだし…てか俺含めて全員、つっか年長の俺の責任だよなぁ…

それに新人も悪い、あれは確定で無茶だと分かってやってる、きっと本番では同じこと出来ないって分かってる…きっともっと精度あげて使う気はあるんだろうけど

ああ…なのはの仕事だからって放置しすぎたのかなぁ、ぶっちゃけ全員悪い




けど




なにより隊長達がなのは寄りすぎなとこが悪いなぁ

分かり合ってれば、こんな無茶しなかったというか、しても笑ってお説教だろうに…

ヴィータには言ったけど、気が付いてくれたけど。遅いっつーの…

ありゃあ特にティアナにでかい傷になるぞ…

なんていうか、スバルのほうがそのへんの割り切りがうまい、正直指揮の能力はダントツティアナだけど、性格的にはスバルのほうが向いてるな。そのへん






まあ、スバルの指揮とか勘弁だけど、うん勘弁

馬鹿だし、突貫しかしなさそう…いや、向き不向きあるし、フォアードとしてはそういうやつが向いてるんだが。それにこれから伸びしろもでかいしな





どうするかなぁ…本気で迷うな…これで俺が手を出して今回の誤魔化してみろ

さらに隊長と亀裂が走る…


ああ…俺がもうちょっと今日の模擬戦早く来てれば…同じか、途中で俺が叱責しても、下手すれば亀裂か…

…とりあえずヴィータにはちょっと説明してなのはをとりあえず落ち着けるようにいったけど、俺はティアナ達のほう任されるわけにはいかんし、ヴィータかだれかに見に行かせるか?

べストはなのはとティアナが自分たちで和解するのが一番なんだが…

…しゃあない、賭けにでるか…

俺が目指すのはいつだってベターだったんだしな










「私をはずすってどういうことですか!」

急な第一種警報、そして空中戦での出動要請

そして『今日はティアナは外れておこうか』発言

下手に聞くとティアナいらない子発言である

そしてダウナー状態であるティアナには下手に聞こえるわな、その前に空中戦だっていってるの聞いてないし

ああ…まだ元に戻ってないのか…なのはもティアナも…




「言うこと聞けない人間はいらないってことですか」




うお…いつになく喧嘩ごしのティアナ嬢

あとはもう特筆することはない、

キレたティアナ、真顔を保つなのは

我慢し切れなくなって殴ってとりあえず沈静化させるシグナム

まあ、出動かかってるしな、妥当な判断だろう、正直出るの遅れて被害広がりましたーとか馬鹿にもほどがある





…さてさて…




「で、これか…シャマル」

「ええ…シャーリーに言われて用意したの」

ただいまなのは物語、墜落への道を絶賛放映中である


おお、血まみれのなのはサン、俺この場面みてないからなあ

そして若いなあ、うちの娘も、などと人事のように鑑賞


「…30…」

「なにが?」

「なんでもねえ、ヤニ吸ってくる、それと入院以降は写すな」

もう、いいや、もう好き勝手することに決めた、あとは野となれ山となれ

「え?あなたの」

「写すな」

「…ええ」








とりあえず隊長たちとの壁はこれで一枚は壊れただろう

少なくとも、どうしてあんだけ怒ったか。どうして基礎を重視して教え込んだか

ティアナを無能とは思っていない、と。彼女のデバイスに執務官を目指す彼女のために近接用のダガーモードだって用意して、先を考えていた、と

「…30点だな、やっぱり」

「どうしたの?父さん」

「おまえにも…いや隊長全員にいいたいことが有る、が」

はぁ、とため息をつく

「あとだ、てかお前ら大人はまず自分で考えろ」

「え?なにお父さん?」

「…俺は怒ってるんだ!とっとと皆に言ってこい!『山本がもう一度考えろといってた』と!わかったなフェイト・テスタロッサ!!」

「ひ!はい!!」














フェイト・テスタロッサを蹴っ飛ばす勢いで隊長達に伝えさせると、とりあえず新人組を廊下の自販機のとこに呼び集めた






さあ、スーパー説教タイム、だ






「ティアナ」

「はい…」

「スバル」

「はい」

「エリオとキャロ、お前らもだ」

「えっと…」

「なんですか?ヤマモトさん」

「お前ら、仕事なめてねえか?」

「「「「え?」」」」

え?じゃねえよ

「まずティアスバ」

「なんかすごい略され方ですけど…」

「うるせえ、あのな?お前ら勘違いしてるだろ?ここはもう陸士訓練学校じゃねえ、なに出動にむけてちゃんとコンディション整えねえ」

「!それは…」

「死にたいなら後で天井からひもたらしてやっから首吊れ、足手まといは邪魔だ」

「あ…」

「エリキャロ、お前らも同期でここ入ってんだし、年齢だってまだなのは達より近いんだ、なんか意見くらいしてもいいだろ。仲間として見てないなら地球に連れてってやる、勿論魔法も封印して学校にぶちこんでやっから仲間の作り方学んでこい」

「あ…う…」

「…」

「あんな?いままできついこと言わなかったけどな?それは『組織』に属すだけの精神は持ってると思ってたから、だ」

ああもうだからミッドなんか大ッ嫌いなんだよ!18にもなってない子供じゃなぐれもしねえよ!くそ!

「いいか?これは『仕事』だ、命かかった、な?それで足ひっぱる行動とか、戦友を仲間と思えないだと?挙句の果てに『言ってくれなかったから分かりませんでした』?社会なめてんだろ?」

「「「「…」」」」

「シャーリーの映像みて気が付くなよ。誰だって過去はあんだよ、エースだって躓いて今があるんだ、想像もできなかったとかぬかすなよ?」

こんなこといいたかねえんだよ!お前らはまだ親の金で学校いって人との付き合いとか、一生の友とかと会っててりゃあいいんだよ!

「それに目の前のことも把握してなかったろ…あの映像みたシグナムとかの顔、見たか?苦しそうだったの覚えてないだろ?」

「え…?」

「その…」

「友人が死ぬか生きるかの場面だ、周りだってアレは思い出したくはないんだよ、そんなのお前らみたいなわかってないやつのために抉り出して見せてくれたんだ。その重要さわかってるか?」

「あ…」




「スバル、今回はティアナ寝込んだだけだ、よかったな?本番だったらどうなってたかな?映像のなのはとティアナが被らないか?ティアナのときも回復するといいな」

「ティアナ、ケーキ作ってる時にこぼしてたよな?夢があるって、残念だが死んだら無理っぽいぞ?」

「エリオ、仲間はライトニングだけか、ライトニングだけで倍がんばれよ。俺は応援できないが」

「キャロ、模擬戦ではティアナに言われたことしかしなかったよな?でも本番では聞かないんだよな?誰が仲間ともおもってないやつのいうこと聞くもんか」

あぁ…なんていうか、お通夜だな、この感じ…やった本人が言うことじゃないが






「俺は、いったとおり、お前らは仲間だと思ってた、仕事で逃げてたけど、それでも最低限。そのへんの不文律は分かってると思ってたからな」

仕事を同じくしてるんだ、そんくらいは分かってるはずだ、普通の会社に勤めてても、ここまでじゃないけどやっぱり最低限は誰だってするだろ?




明日の仕事のために趣味を速めに切り上げて寝る

いやな同僚でも話くらいはして、上司にそいつが無茶いわれたら腹を立てるし。中のよい同僚なら抗議にだって行くだろう





誰でもやるよな




どこの社会人だってそんなもんだ、それを命のかかった戦場にでるお前らは…!





「…いうことはそれだけだ、分かったら辞表でも遺書でも書いて来い」

まあ、遺書だったらはったおすけどな、てめえら諦めるの早すぎだってな




「……」




「どうした?どっちもしたくないか?」









だったら









「てめえらの直属の上司に相談しろ、まだ仲間だと思ってるならな」











「あ…なのは隊長…」

「フェイトさん…」

「シグナムさん…それにヴィータ副隊長も…」
















なに、俺のラストはアームドデバイスだが、音声を他のデバイスに送るくらいは出来る。そんだけの簡単なネタである、手品ですらないな、その為にフェイトの周りに集まるように仕向けてもあるし。

とりあえずこいつらは何かこの話を聞いて考えてはくれたはずだし、助けに来てるはずだ









…あとは、なのはを筆頭にお説教タイムだ










あとがき

難産でした…てかなのははなのは側の言い分があると思うんですよ、そしてティアナ達、おとなしすぎません?ティアナが冷静になるのは難しいのは分かるんですが…それでももうちょっと…原作ってそのへんもうちょっとあってもいいと思うんですよね。あと、隊長に説教は続きます



PS ギャグ分が足らない…

PS2 次回もこんな感じかと思うと…欝だ。なんとかせねば

PS3 誤字など多いかも、カッとなって勢いで書いたんだ、てか勢いないとかけねえorz

PS3 眠い…あと寝癖で髪の毛がすごい…

PS4 なんていうか、朝スネーオになってた   Prz ←こんなかんじ。サンバイザーはいらんだろ











[6957] にじゅっかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/04/17 22:22
「父さん…私初めてだよ…それなのに…」

「おまえだって仮にも二児の母なんだし、経験くらいしとけ、これがその時だ」

「でも…私無理だよ…それに始めてがこんな機械で…」

「覚悟はしている、失敗しても気にするな」

「でも…」

「確かに古い機械だし、ウィンウィン五月蝿いが。それなりに信頼性はある」

「でも…せめてお父さんの…私の大好きな…」

「俺はやると言ったら、やる。判ってるだろ?ほら、汚れないようにマットの上でやるぞ」

「うう…ひどいよ…私への罰だって言っても…」

「罰は罰だ俺は緩めん」

「…それに皆の前でなんか…私何度も言うけど初めてだよ?恥ずかしいよ…」

「気にするな、あれだ、気分の持ちようだよ。むしろ見せ付けるつもりで」

「フェイトちゃん…がんばって!ちゃんと見てるから」

「それにおまえだって憧れてたろ?」

「それは…お父さんに優しくしてもらうのが夢だったの!それが…」

「いっとくけど、血が出ようがどうしようが止めないからな」

「うう…酷いよ父さん!」










――――父と後編の憂鬱――――


















「うへえ…昨日は恥ずかしかった…」

人生でもベスト5に入る恥ずかしさかも…死ねる…

しょうがなくとはいえ、あんなこととかしたくなかったのに…ああ…!穴があったら入りたい…!










「どうした?もう上司でもないから話もしたくないか?」

「ち…違います!」

「ならとっとと話せ」

「う…!その、なのは隊長!」

「申し訳…ありませんでした…」

一番早く謝ったのは、やっぱり切り替えの早いスバルだった

「私も…申し訳ありませんでした、隊長たちの気持ちも考えず先走って…」

「いいのよ…山本さんも本心から言ってるわけじゃないし」

…本心なんだがなあ…いい機会だからエリキャロにはマジで学校行かせようかと思ってたし…

「フェイトさん…フェイト隊長…ぼくらは…」

「ん、いいの…私たちがしっかりと教えてなかったのが悪いんだから、エリオのせいじゃない」

「…ヴェイトザン…」

「キャロもよ?ほら泣かないで?」

「そうだ、ヤマモトもお前らが大切だから叱ったのだ。それは覚えておけ」

「…シグナム隊長…申し訳ありません…思い出したくない出来事まで…」

「私が必要だから見せただけだ、気にするな」

「そうだぜ、教導してるわたしらに責任があるんだ、気にすんじゃねーよ」

「…すいません…」

まあ…いいけどね?こういう場面にも慣れてない面々だし、テンプレな慰め方でね?

…ってか、ヴィータくらいか?いやまあ、簡単に説明したけどさ…こうなったのはどうしてかって分かってねえか?まだ




「…とりあえず、夜も遅いし。辞表もかかないってんならそろそろ帰れ」

言ったよな?体調管理も仕事だ、と

泣いたり、感情が爆発すると思ったより体力使ってたりするんだ、いいからいうこと聞いて今日はじっくり寝て。明日から始めろ?と易しく言ってやると何とか納得したのか。はい、と新人の皆はしぶしぶながら帰っていった





「まあ…少々は分かってくれると良いんだけど…無理か、経験すくねえしな」

「大丈夫だよ、きっと。皆いい子だから…」







……



………



「その良い子をこんだけ追い込んでおいてその言い方はなんだぁぁぁぁぁぁ!!!!」

「は!ひゃい!」

「お、おい、なのはも落ち込んでいるんだぞ?そんな言い方もねえだろ?」

「ああ?ヴィータ。お前何言ってやがる、これはな?『教導している』俺とお前らの責任だろうが!」

「そ、そりゃあ…」

「手前で言っといてそれか?なあ、俺はフェイトに伝言頼んだよな?『もう一度考えろ』って!考えたのか?あ?」

「ヤマモト、そうは言うが。なのははよくやっていたと思うぞ、確かに足りなかった部分もあるだろうが…」

あ?シグナム、お前

「それで、気が付けなかったスバルやティアナが悪いってか?ああ、それでいいんならな」

そう、そう上が思うのなら

「出動の時、何で殴っただけにした?あんとき『除隊しろ』とちゃんと言え、いやそれが正しいんだ」

「そ…それは…いいすぎだろう」

「中隊長の資格持ってんだろ?部隊の、教導を任せてるなのはに合わなかったら異動かなんか対処する、そうしてたら逆に俺は怒らなかったんだよ!」

…ああ、くそ!やっぱりわかってねえじゃねえか

「あのな?前提を決めようぜ?『なのはは良くやってて正しい』いいな?これで。なら悪いのはティアナだよな?しかも出動前っていう時に絡んでくる致命的な事したんだ」

なあ、ちゃんと機動六課って分かってるか?犯罪者止めるのが仕事だぞ?それで出動に時間かかるって致命的じゃないか?

「お前ら全員そう思ってるんだろ?なら会社でいえば役員クラスだぞ?おまえら。殴るんじゃなくてちゃんと懲罰与えてくれよ?とりあえず殴って黙らせてから立ち直るの待つつもりか?」

ここは仲良しクラブじゃねえんだよ!

「お前らは上なんだ、お前らがお前らで進むんだったらちゃんと分かって覚悟して!処断しろよ!はったおすぞ!」

例えば会社にでいうならお前ら重役クラスだろ。入ったばっかの平社員が、使えないって思ったらどうすんだよ?いやまあ…最悪の『除隊』を持ち出したのは俺もどうかと思うが!それでもちゃんとその時にリアクションしろよ!

せめて『後で厳罰を決める、謹慎していろ』程度は言えよ!その場で思いつかなかったならな!

それをなんだ?なのはが正しいのは分かっている?でも新人たちもかわいいからなぁなぁでいいじゃん、とりあえず怒っとくだけ怒っとく?ぬるま湯最高?

荒事で飯食ってて、挙句に命かかったりするとこだぞ?普通の会社なんかよりシビアだろ?

「ほんっとにここ、遊び場にするならそう言ってくれ、悪いが俺は抜けさせてもらう。遊んで金貰う程人生舐めてねえし、俺の感性が腐る」

そんなとこに居てみろ。誰だって遊んで金欲しいよ、どれだけだって落ちていくってーの。

落ちるのは早いぞー?そんで元に戻るのは死ぬほどきついぞー?ぶっちゃけ戻れないから町のチンピラは消えないんだぞー?詐欺師とかに成るのはそんな楽覚えたやつらばっかりだぞー?

「なあシグナム、ヴィータ、なのは。そんな感じで行きたいのか?」

「いや…そういう意味でいってるんじゃねえよ…」

「ヴィータ、俺は心なんかわからん、だから見たこと聞いたことでしか判断できねぇ、で。シグナムの言葉聞いてそう思っておかしいか?」

「おかしくはねぇ、でもお前はシグナムの事だってわかってるだろ?」

「ああ、ただの誤解だったようだがな?いっとくけどヴィータ、その弁解ってな『分かってくれよ』って何も言わんで黙って説教食らってる子供の理屈だ、はっきり言え」

ヴィータの嫌いな子供扱いだ、こちとら怒ってるんだっつーんだ

「…ッ!」

「言いたいなら、ちゃんとあいつらに言うべきだった。こうなる前に、処断して懲罰与えてれば俺はこんな風に言わなかった」

シンプルに言うならばそれだけの事なのだ。きちんと大人の対処をしていれば、あいつらだって成長出来るし、無理と判断したなら対処しろ

人が集まって仕事してるなら、そこにはそこなりのルールがある。それをお前が教えればいいんだ、お前らは教えてやる立場だろ?あいつらまだまだひよっ子なんだぞ?

「…それを…もういい、上司としての立場考えろって事がいいたいだけだ。これ以上は愚痴だ、それで教導してたなのは」

「…はい」

「怯えるなよ、言っとくが、お前の教導自体は悪くない」

「…え?」

だってそうだろ?シューティングアーツだって、完成はしてないらしいけど、それを教えるなんて無理だろ?なのはは砲撃特化だぞ?

ティアナだって砲撃じゃなくて射撃っぽいし、この事件起こした模擬戦見た感じ射撃だろ?てかお前が教えれるのはそんなに無いだろ?

連携だってあいつらどんだけバディ組んでるんだ?ほぼ息の合わせ方は完璧だろ?あとは戦術と基礎だけだろ?

体調崩したのだって、あいつらの自主訓練だろ?

これ以上は、体育教師に数学教えてくれって言うようなもんだろ?そりゃあ基礎に寄りすぎかもしれんし、体調に気が付かなかったのは駄目だが、あいつら隠してるし、スバルは体力馬鹿だし。満点ではないが、こんなもんだろ?

人間、何でもできるわけじゃない。上出来じゃないか?

俺なんか大学とかでひどい先生とかにも当たってるし。教えてもらおうとしたらとりあえず鼻で笑われてから会話だったぞ?そう考えればかなり理想的な先生じゃねえか?少なくても最初だけ教導の俺よかよっぽどいい

「な?別に方針はおかしくないんだよ」

「あ…ええっと…」

「まあ、お前も上司としては駄目だが、ティアナを外す時ちゃんと『指示を聞かないと危なくて使えない、謹慎でもしてなさい』と誤解を恐れずお前がきちんと言うべきだし、やっぱり処罰しなきゃな」

正直、空戦だから要らなかっただけだけど、それも説明はするべきだとは思うが

「…俺だって何だかんだ言ってお前らと付き合い長い、だからティアナよりお前のほうを擁護してしまうが」

「はい…」

「だからなんだけど…次回からは、もっと座学で心得を教え込め。特にあの年頃は強くなりたい!って願望が強いし、教導まじめなヤツは間違いなくその傾向が強いのは分かるだろ?」

お前だって似たようなモンだったんだぞ?と頭をくしゃりと撫でてやると、ちょっと目じりに涙ためていた

ああ…昔はこれ位で泣いてたもんだが、成長したもんだなぁ

「…シグナム、ヴィータも、ちゃんと大人に成ってくれよ?怒りたいから怒った、じゃもういけない立場なんだから。それくらいは弁えてくれ」

「…そうだな、今までは主やヴォルケンリッターだけだったが、これからはそうもいかないのだな」

「ああ、お前も航空部隊にいたなら分かるだろ?あっちには大人ばっかりだったかもしれんが」

どっちにせよ完成した部隊にはいったらしいしな

「…すまんな、どうもカッとなったらその場で動く性質でな…もう少し配慮しよう」

「すまねぇ…なのはの教導見てて、なのはばっかり気にしてた」

「ヴィータ、俺だってスターズをまともに見てなかった、変わらんよ。ただ流石に社会人、てか何度も言うが、仕事する上でのルールは知ってるか教えてると思い込んでた俺も悪い」

「だけど…おまえらより長く経験してる分、気が付く時も有ったはずなんだ」

「まあ、騎士ってのはぶっちゃけ兵器扱いだからな、上司とかの適正はある意味別だしな」

下手に戦力になる分、周りもそのへんは考慮してたんだろ。てか、組織の上ってのはそういうの敏感だし

てか、仕事うまいやつより立ち回りとか要領いいやつが上に上がるもんだしなぁ

…ここの上は下っ端変えるの上等!な方針だしなぁ…言わないけど、それはそれで悪くないんだし。良くも悪くも組織ってのはそういうもんだ




「で、フェイト・テスタロッサ」




「…はい」

ビクッと身を縮ませていた彼女は、それでもなんとか返事をした

うんよし、分かっているな?お前へ言いたいことは

「前に言ったよな?俺」

「…はい」

「うん、んじゃあ今日からお前はただのフェイト・テスタロッサだ、前に誘われてたリンディさんとこ行ってハラオウンにでもなれ」

今日から親子じゃない、と簡単に俺は告げた







「「「…えーーーー!!!」」」








「ま、待ってよ!山本さん!それは酷いよ!」

「そ、そうだぜ!フェイトはお前にどんだけ…」

「それに我等には特にお咎めなしでテスタロッサだけにそれは!」

「黙れ、そういうのとは違うんだ。これはエリオとキャロを保護した時に決めたことだ」

「…うん、決めてたことなの、お…ヤマモトさんと」

「フェイト…おめぇヤマモトって…」

「…決めてたの、あの二人を保護するの、反対されてた。でも…私は引き取った」

「犬猫じゃないんだからな、ひょいひょい拾うもんじゃないってな」

それに、フェイトは自立してる方じゃない。向いていないと思ってた

「…うん、だから交換条件を出された」

それでもフェイトが思ったより頑固だったし、エリオのときなんか決めてから話しやがったし

「ああ、『その子供が間違ってたら、絶対に怒ること』って…」

「…それは…」

「でも、私、エリオも、キャロにも…叱れ、なかった…今回」

「…」

「…でも、一度くらい…」

「桃子さんなら、叱ってた。士郎さんでもだ。そうだろ?なのは」

少なくとも、俺が怒ったとき、不機嫌な時、それに気が付いて先に怒ろうとするもんだ

「…」

「親ってのはさ、叱れないと駄目だろ?嫌われようとどうしようと。やっぱり其れなりに」

子供が大きくなって、それで友達みたいになるとかはいい。いや、最初から友達付き合いでもいいや

でもさ

「やっぱり叱ってやるってのは、親が一番の義務だろ?」

それが出来ないなら、保護するべきじゃない。それが俺の持論だ

…叱ってくれる親を覚えてない。俺の幻想かもしれないけどな?

つっか、もう俺なんか親でなくていいだろ?

リンディさんの方が向いてるんじゃないか?

だろ?シグナムもヴィータもなのはもそう思うだろ?





「だが、それはお前が親であることを放棄してしまうということだろ?」

シグナム





「それでも…フェイトにはお前が必要だろ?」

ヴィータ





「…もう、止めて。フェイトちゃんは反省してるの」

なのは






「…ぶっちゃけ、親って疲れるんだよ、もういいころだと思うんだが」

「嘘付け、楽しそうにフェイトの休日に合わせて休みとってたじゃねーか」

「…そういうこと言わないように、てかいいだろ、そんくらい子煩悩だったんだ」

「…まあまて、ヤマモト、ここは一つ、フェイトには他の罰で今回は償わせるということで」

「いいや、決めていたことだ」












…なんていうか、フェイトもそろそろ大人だし、ちょっと早いかなー?とは思うけど、荒治療だとは思うけど、親離れはしなきゃいけないと思ってたんだよ

…てか、いい機会だと思ったんだよ…フェイトだっていい男を見つけて。本当のお母さんってのをしてもいいと思うし

まあ…名残惜しいってのは思うし、もっといい方法があるとは思う。だけど俺にはこれくらいが精一杯なんだよ

勿論これからも親子じゃなくてもサポートはする気だし、ちょっと前提が変わるくらいでいいと思う

職場も今は同じだし、元の。とはいかないけど。それでもそれなりの仲に戻って、それぞれの新しい生活を作る。それがベター

もう、いい加減、俺の呪縛から抜けて良いだろ?

そう思っていたら








「だが、お前も過ちを犯している、そうだろ?」

「は?」








え?いやシグシグ?何そのにやりとした笑い、あんだけ俺に言われても反撃のチャンスを探っていたとか…?

「お前がまず、エリオとキャロを教導しているフェイトに叱っていない、そうだろう?」

「はっ!そりゃそうだ、お前も親だもんな?気が付かなかったって言うのは無しだぜ?」

「ヴィータ、そう言ってやるな、これだけ我等を叱責したのだ、無論言いはすまい?ああ、勿論約束してないとかいうなよ?お前も親だろ?」

…いや、そう言われてもな?フェイトにもいいかと…

「…グス。…ほら、フェイトちゃん…山本さんも言ってたでしょ?ちゃんと言わなきゃ…分からないって…」

あのな?別に今生の別れってつもりじゃないし。てかガチの噂でる娘が不憫でな?男の一人でもって思ってだな?

「おどグざぁァぁン!」

…毒って…そして血がつながって無くてもお前はキャロの母親だ…なんていうか…そっくりだ…

…くそう、シリアスに終わりたかったっていうのに…







「…ああこんちくしょう!分かったよ!変えりゃあいいんだろ!変えりゃあ!くっそう人が我慢して色々考えてるっていうのにだな!」

ああ…本当にまいる…フェイトの為だって言うのに…ああもう泣くなフェイト、一張羅のジャケットがべとべとだぞ!ああもうほら、ハンカチ…ああもう鼻かんでいいから!いいって!

てか何この包囲網、なのはですらじんわりと無意識かどうかしらんが範囲狭めて来てる…ッ!






…というわけで、本来の目的を俺は達成出来なかったわけですがー

…しまらねぇ…

…まあ、それは兎も角。俺、子供にでかい顔して『ルール守れ』つっちゃったわけで

俺も守らにゃいかんわけですよ、ええ…

それでまあ、冒頭に戻るわけですがー











「ぶわっはっはっははははははははげほげほげふぉ…ガ…ゲ…」

「おい、窒息しそうなほど笑うなよ…」

「無…理…ひ…げふ!ヒィ!」

「会話しろよ、こうして上官侮辱罪で部隊長室に出頭してんだし」

「……ケフ」

「…顔が真っ赤だぞ…ちょ!ヴォルケンズ!主の命がライブでピンチだ!息してねぇ!」










…まあ、丸一日がかりで出張してたはやてが帰ってくると、俺丸坊主でした

で。現在爆笑中…どんな上司だよ…

フェイトが好きだと言ってた俺の肩まであった髪をばっさり角刈りくらいまで反省を込めて切るのを罰にした

本人初めてなので怯えてたが…エリオやキャロの親なんだし、それくらい経験あると思ってたんだが…ミッドではしないのか?俺の偏見なのか?

てか、バリカン初めて見るって…ああ、美容院ってか、あの髪の長さだとハサミなのか?

でもフェイトはやってみたいって言っていたから、もう子供にしたと思ってたが良く聞くと

『お父さんにお天気な日に庭で、髪をゆっくりとチョキチョキしてもらうのが夢だった』そうだ

…あんな長髪、どうしていいかわからねえよ!

ちなみにあれの次の日の朝にはやて以外の前で、後片付け楽なようにマットひいてやりました

髪の毛巻き込んで血くらい出るもんだと思ってたら、最近のは性能良いらしくてそうでもなかった

角刈りはフェイトと俺と、皆との妥協案だ、俺は五厘くらいにばっさりが希望だったんだが…

丸坊主が反省とか古いと言うヤツ、思いつくのが特になかったんだ…俺もまともに学校とかいってないしなぁ…




「…ゲフ…ああ、とりあえずの顛末は通信で聞いとった…で、部隊長のわたしになにせぇと…あ、顔ちかづけんといてな?…ぷ」

「…顔背けるなよ…いいけど…まあ、処罰を、とな」


ほら、水のめ、水。今、普通にすごいことにになってたぞ?お前の顔


「ふぅ…ああ大分慣れたわ…まあおとがめなしでいいんちゃう?誰も被害受けてないし」

「だからそれがまずいんだって…お前だってこのままの部隊で最後までいければベストだろ?懲罰ってのをちゃんと見せないと幼年組はわかりにくいしさぁ」

「んー…それはそうやけど…カリムの人間借りるのも予備の策であることは確かやし、皆良ぇ子やしな」

才能もカリムのとこがどうだか知らんが、かなりだしな、そうやねぇ、等といいつつ、はやてがやる気ないんで、まあ

「規律に合わせると結構重かったりするんだけどなぁ…」

一応、ガチ戦闘する武装部隊だし、規律はあるんだよ?…守られること少ないけど、現場では特に

「それやと他の人間が納得せんやろ?…まぁ謹慎3日くらいでどうや?」

「短っ!せめて一週間だろ?!」

「まけれまへんなぁ四日でどないでっしゃろ?」

上司上司!なんでエセ大阪弁?!

「いや一週間は最低だって!規約にもあるし!」

「そこをまけて、あんさんもなかなかやな?ほな三日で」

「減ってるぅ!」











…てなわけで、最後には「うるさいわ!山本さんいないとこっちに雑務くるんや!部隊長命令で四日で決まりや!」と本音が混じった強権発動で闘争は幕を閉じた














…それにしても六課のほかのヤツには思ったより好評だったんだけどなぁ…ワイルドだとかで









あとがき

超難産でした、しかしこの出来は…大幅変更があるかも…この回は!てか、書き換える代用品が無いんでしばらくこのままだろうけど…誰かボスケテ…羞恥プレイだよ…

PS ウチの目の前の自販機、コーラ切れてた。超ショック!

PS2 ジョージアマックスが普通にのめる…!

PS3 冒頭で貴方は何を思いましたか?



[6957] にじゅういっかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/03 20:22
「…ということがあってな、パパさん大激怒だったわけだ…」

「まぁ…地球から来てるとそう考えるのかもな」

「どうなんだろ?なのはやはやては特に気にしてなかったが」

「まあ、自分たちの歩いてきた道だ、彼女達は幼いころから自立心が高かった分、他も同じと思っているんだろう」

「…教導官とか執務官とか、あまつさえ部隊長がそれでいいのか?」

「問題は無い、とは言わないが。それでもミッドは成り立っている、大体君が手を出さなくてもいつかは気が付いていたはずだ」

「それじゃ遅いだろ?なにかあってからでは遅いんだぞ」

「新人たちも優秀と聞いている、気にしすぎだろう?」

「…まあ、ここだとそうなるんだろうな。つっか普通に十代前半とかが先生とか俺いやだけどなあ…」

「そのへんも割り切って考えるんだな、君が主張したように仕事なんだからな」

「ぶっちゃけると、魔力とかの才能だけだろ?」

「そうでもないさ、現にコアがなくても上に上りあがった人は多い」

「そうかな?あれは…逆…まあいいか、それよりも、だ」

「なんだ?」

「どうしてお前がここにいるんだ、袋にされたいのか?クロノ」
















――――父と友人達の憂鬱――――

















「あ、タダシ!…なんでいるんだよ、クロノ」

「扱いが随分じゃないか?ユーノ。ヤマモトとの違いが大きいぞ」
 
「当たり前だろ?君のせいでどれだけ苦労したか、というかされているか…」

「そういうな、それも仕事だ」

「…ちなみにいうと、クロノ、お前の殺し方がこのまえこの無限書庫で532まで行ってる」

「最新だと550超えたそうだよ、流石無限書庫だね」

「…ちょっとリストアップしてくれないか?提案者の名前入りで」

「気にするな、誰かの仕事のせいで洗濯も出来ない生活での僅かな潤いじゃないか」

ああ、クロノの名前と呪詛がタッグでそこらから聞こえたりするぞ、無限書庫

「ちなみに初期で122個作った提案者がそこのタダシだけど?」

「…本気で友達を選ぶべきだったと後悔している…過去に戻るロストギアが発見されたら取り合えず使いたくなるな…」

「あはははは殺されたくないから断固阻止するけど」

「付き合うよ、タダシ」

ああ、ユーノ頼もしい…性転換するロストロギアあったらこいつに使いたい…!

「しかし550か…よく思いつくものだな」

「うん、まあ分かりやすいところでいうと『大型遠心分離機にかける』とかだね」

「まて、最初から難易度高くないか?最初は刺し殺すとかだろ?」

「ああ。そういや大気圏外から東京タワーむけて落として刺し殺すってのがあったな」

「でもトウキョウタワーって分からないから無効になったんだよね」

「「懐かしいなあ…」」

「…それは刺殺以外ですでに死んでいると思うが」

とゆうか刺さらないと思うが

「まあ、くだらない話は止めておこう」

「下らない?下らないと申したか!」

「…ヤマモト、なんだその口調は」

「クロノ、その発言を撤回しないと、無限書庫全所員を司書長権限で呼び出すよ?そしてタダシ、書庫内でゴザル!書庫内でゴザル!!」

「…口調は突っ込まないのか…」














等といいつつ、とりあえず無限書庫の殆ど使わない応接室に。お茶セットあるしな

「うん、やはりお茶は砂糖が似合わないな」

「まあ、普通入れないからな…ああユーノすまない」

「いいよ、座ってて。お茶請けはワガシ無いからクッキーでいい?」

「うん、マジで嫁に来ないか?」

「六課とその他をすっきりさせてからいうように、僕はそんなに軽くないよ?」

「…たまに思うんだが、君ら出来るんじゃないか?」

むしろ頻繁だが、と真顔でいうが

「…二人で泡のでるお風呂行く仲だぞ?」

「あぁ、懐かしいなあ…いきなり連れて行かれて困ったよ?あの時は」

「そういや行ってみるか?久々に」

「んー…僕はいいよ。どうも僕、あんまりそういうの溜まらないらしいから。それよりタダシ」

「ん?」

ん、クッキーうまいな…どこのだろ?バター多いからフェイト向けではないが…対スバルとお子様コンビ用に欲しいな

レシピ

「それより無限書庫のサーニャさん、寂しがってたよ?そっちにいったら?」

「…結婚するからって別れたんだけど…俺にマダムキラーの称号を?」

まあ、俺がだらだらしてたから付き合うっていう感じじゃなかったけど

「んーどうも旦那との夜のほうが、ね」

「まあ…大学は入る前、バイトでホストしてたプロを基準にしたら旦那かわいそうだろ?」

「そんなものなの?僕行ったこと無いけど」

「あるわけないだろうが、お前は」

ああ、懐かしいなあ…佐々木さんの奥さんとかに可愛がってもらったなぁ…

…バイトで入ったころは結構キツかったけど。思うほど楽な仕事じゃなかったなぁ…睡眠時間3時間とかだし

店の名前はいったチラシとか、名刺とか配りまくったよなー朝のラッシュ中に!…いつ寝るんだろうか?って最初は思ったもんだ

「ふふふ…これでもNo2までいった男ですよ…?そういえば今日はユーノの休日は知ってたが、クロノはどうして…ってかどうした?」

「……昔、二十歳になった記念に、かあさんに連れて行かれてね…流石に女の子とかはまずいからホストクラブってどういう方向なんだ…」

「「すまん」」

流石にトラウマはすまん、謝っとく、大体どうなるか分かるし









てか、いつも黒な服ばっかりなのも悪いと思うんだが、どうか?








「まあ…ここにきた理由は、ヤマモト、君がユーノに会いに行ったと聞いたからだ」

謹慎中だろ?というが。だって

部屋は…安全地帯じゃないんだ…

…カギもった金色夜叉が…寂しいとかごめんとか言ってメールがすごい長さで送られてきた…アレ見たとき夕方の来襲を予感して逃げたね

…でも一応そのメールに律儀に返事する俺も大概なんだが…あぁ地味に更に甘くなってる気がする…


…親離れの前に子離れ考えよう…他の方法で…


「…で?俺に何の様だ?」

「まあ、はやてからメールが届いてな」

「…ああ、大体わかった」

「うむ、君の頭を見に来てる」

「ああ…僕も通信きたとき、着信相手間違ってないか確認したよ」

「別にもう気にならないけどねぇ、涼しいし頭軽いし、ずっとこれでいいかな?とも思うよ」

「ちなみにかあさんの好みはホストクラブで知ったんだが、髪は短いワイルドな」

「伸ばします」

「頼む、はやてのメールの添付写真は即消した」

「俺、クロノに惚れるかも」

「残念だが売約済みだ」

「まあ気の迷いだが」

「…これは怒っていいところだろうか?ユーノ」

「あはははは、僕の分もよろしく」

「まて、ユーノ、君への思いは本物だ!」

「いい加減目を開けながら寝るのは止めようよ…たまにフェイトの目が怖いんだから」


「すまん!」


いやすまん!思わず土下座である!しかも無限書庫の応接室って結構いいカーペット使ってるからバク転使用のジャンピングである

…いや、魔法習得してれば楽勝デスヨ?

「…なんていうか、毎回すごくなってるね、最初は前転ドゲザだったのに」

「いやもう娘の話が他所から聞こえるたびに土下座だからな」

「フェイトはそこまで酷くないと思うが」

「アングラの『【金色】俺は金色の地獄を見た【夜叉】』スレとか見てみろ?分かるから」

「………あるのか」

「今22スレだった筈」

「ああ、そういえば」

「ん?ユーノどうした?」

「あれ立てたの、タダシ?」

「いや、俺の陸士訓練学校時代の同期」

失礼な、娘のだぞ?しないよ?

「でも、妙に日常とかが詳しく乗ってたりするから」

「IDが×××××××××××だったら俺」

「参加してるじゃないか!」

いやだって、同期が立てたやつだぞ?なんとなく応援したいじゃないか!ぶっちゃけ友人だし!

「まあまあ、あれって、実態はフェイトファンクラブみたいなものだし」

「あとMな人が多い気がするがな」

「そこはスルーだよ、タダシ」

「…ユーノ…たまに思うが君も友達選んだほうがいいぞ?」




失敬な、親友だぞ?




…だよな?ユーノ





そして酒がのみたい!と俺が言ったのでちょうどいいとユーノの家に突撃!

「お、この酒ってうまい?」

「もらい物だからね、よく分からないよ」

「結構あるな、ユーノ。これは…カルナログの物か…結構する物の筈だが?」

「ああ、クロノはそのへん詳しくないのかな?僕って考古学もしてるからね、それで結構顔も広いから」

「なるほど、それでこうも無節操にあるのか…」

「いいなぁ…そんなに酒とかもらえて」

「正直、場所とるだけなんだけどね。僕としては」

「まあ…この部屋みれば分かるか」

ずらっと並んだ棚に陳列されたわけわからない古代の出土品

題名も読めない書籍の数々

「…そろそろ床抜けるんじゃないか?」

「うん…そろそろ考えないとね、また頼むよ、タダシ」

「いいよ、暇なときに一緒に見に行くか…とりあえず部屋広くないとなぁ」

「うん、無限書庫から近くて、キッチン周りは任せるよ」

「そういやユーノはユニットバス嫌いなんだっけか…」

「鳴海ではまってね…それ以来あっちのほうが好きになっちゃって」

「…君ら本当に出来てないのか?」



クロノ、失礼な



「あー飲んだ!すまんな、酒たかってしまって」

「あはは、久しぶりにタダシの作った食事も食べれたし」

「それはいいんだが…キッチンにあるのが調味料だけってすごいな?」

「う…フェイトみたいなこと言うね」

あとブロックフードとインスタントだけ、牛乳すらない…

「まあ、ユーノの家で食べる時は俺が食材かって来るしなぁ」

俺が食いたいから作る!って感じだけど

「んで、ただ飯食ったクロノは俺の送り迎え、と」

「…本当に友達を考えるって大事だよな」

「まあいいじゃん、うまいメシ食えたんだしな」

「はぁ…もういい、ユーの。騒がせたな」

「ああ、んじゃまたな。ユーノ」










「で…六課どうだった?」

「変わらないよ、君がいない今の方が纏っている」

「そりゃあよかった」

「…変わってるな、馬鹿にしてるんだぞ?」

「お前な…嘘とか誤魔化す時、どっちかの瞼が震えるんだ」

「嘘付け」

「…即ばれるな…おかしい・フェイトは7回もこれで騙したのに」

「…本気で言っているのか?」

「俺はいつだって全力だぞ?」





はぁ、と肩を落とすとクロノは立ち止まってこっちを鋭い目で睨んできた




「…なんだ?キスはしないぞ?あとエコパワーもやらん」

「なんでそう言うこと考え付くんだ!いらん!」

もう一度、今度は体ごと落としそうにため息を吐くと







「落ち込んでるからって、無理しなくていいだろ?」










「…俺、いつの間にクロノフラグを?」

「本気で殴るぞ?」

「やるか?クロスケ」

「その呼び方は止めろ、あとやるなら少し待て、エイミィを呼ぶ」

「…くっ!フェイトが呼べない今確実に勝ちに来てる!」

無論だ、僕は勝てるときにしか戦わない。等とほざいているが

「んじゃあ、なのは呼ぼう」

「止めてくれ!今フェイトは呼べないと踏んだが…なのははアリなのか?!」

ああ、メールから見るに微妙にフェイトは情緒不安定だが、なのはは立ち直ったらしいぞ、ちゃんと

「芯が強いからな」

「その分、脆ぇーよ。いつポッキリいくか不安で不安で…」

「…それがなのはに対する、君の負い目だな…いい加減君も30過ぎているんだ。なのはの様な事を言わないでくれ」

「言ってないぞ?」

「あのなのはの事故、君が放置してなのはが直れば勿論なのはは一回り強く成れただろう。だがそれは判らないことなんだぞ?」

君は不甲斐無い僕たちに出来なかったことをしたんだ

「そうかね…まあどう考えてもいいが。たまーに思うんだよ」









フェイトが誘われたままフェイト・T・ハラオンで


なのはの事故も自分でちゃんと治せた世界を








「…きっと、今まで以上にあの三人はガチの噂が流れているだけだろ?」

「慣れない冗談は下手だな、クロノ」

「それはそうだ、本気だからな」

「…このちびっこ提督は本気でいっているのかね?」

「ちびちびいうな!もう身長も伸びた!」

そうかい?まだまだだと思うがね?

「…まあいい、その分なら明日からちゃんと謹慎してそうだな」

いいだろ、別に

「一応部隊長には外出許可貰ったぞ?」

「地味に規則に拘るよな、君は」

「言い返せる材料は逃さない人なんだ」

規則もちゃんと読んでるぞ?

だからボーナスの増え方がおかしいと上司に怒りにいけたわけだし…あの頃は若かった…

「はっきりいいたまえ、からかえるネタは必ず拾うと」

「ぼかすのが粋ってもんだ」

「ミッドでだれが分かるんだか…ああそうだ」

「あ?なんだクロノ?」

「エイミィからの伝言を忘れていた」

…なにその含み笑い











「いわれて少し調べたんだがな、エイミィ曰く君は『ツンデレ』らしいぞ?」
















「どう…突っ込めと?」

「いやなに、確かにわかりやすいな、と『ツンデレ』…ああこの響きは君に相応しい」

「殺すぞこの万年クロスケ!具体的には無限書庫秘伝【黒い提督殺害方法115番】で!」

「くっくっく…『ツンデレ』は少し前が旬だったがそうだが何、気にするな。いまだに需要があるらしいぞ?今のうちにフェイトとくっ付け子煩悩」

「うるせえ!光源氏計画とかシャーリーに言われて凹んだ事ある俺に…!せめてシグナムかシャマル辺りに変更を要求する!」

「彼女らは入局時のメンタルテストで恋愛に興味がかなり薄いらしい、まだヴィータの方がヴォルケンリッターでは目があるそうだ。彼女はどうだ?」

「…お前は今、俺に永遠のロリコンと呼ばれろと言ったのと同じだぞ!殺す気か!」

社会的に!

「なに、まだネタはある。例えば司書室のアインさんとかっと!…今、殺意が見えたんだが?」

くそう!避けやがった!明日の朝まで道路に転がしてやろうと思ったのに…!

「そうか…君でも世間体は気にするか、いくら爛れた女性遍歴の持ち主でも」

「全員合意の上だっつうの!これ以上言うなら覚悟しろ…」

「いいだろう、ならば提督殺害未遂の現行犯逮捕といくか…!」


ごん!



「ならば!なのははどうだ!」


ごき!


「ユーノの顔見れねえじゃん!いくら本人が納得してても!」


ゴス!


「それでもユーノは付き合いを変えまいよ!」


メキ!


「はぁ…はぁ…君も強情なヤツだな、今なら殺害未遂を障害未遂にしてやるから投降したまえ」

「いてて…顔はやめろ、顔は…つっか一般人に対する暴行はどうすんだよ!」

俺俺、一般人だよ?

「なにを言ってるんだ?君はもう武装隊員だぞ?コールサインまで貰ってなにを今更、いいじゃないか、ライトニングゼロ、カッコいいぞゼロ」

「今…この感情が殺意っていうんだな…!」

「それはともかく…エイミィが是非とも知りたいと言っていてな、ふむ…それでははやては?」

「無理」













「…理由もなしにコンマ以下で断定か。いまならうまく行けば4人ほど付いてきそうだぞ?」

「お前、今そこにザフィーラ入れなかった?」

「気のせいだ、はやていれて4人だ」

「4人て…無理だろ…考えてみろ?










結婚したらはやてのやつ、嬉々としてどっかに一軒家立てて皆で住むんだぜ?








「…僕が近所に住んでたら、君のあだ名は『ハーレム』か『鬼畜』だな」

「普通におもて歩けねえよ!」

社会的抹殺だよ!ロリとか色々と付いてきそうだよ!

…あ、そういや10くらいのときにはやても仲悪くないし、光源z…









「…一気に萎えた…」

「分かる気がするが、自業自得だ…いッッ!…脇が…」

「あいたたた…顔やめろっての。またフェイトが五月蝿いだろ」

「明日には僕は出航だ。大丈夫、大丈夫だ…それより無限書庫で会った時よりはいい顔になってるぞ?」

…お前も普通にフェイト怖がってるじゃねえか、あのスレのこと悪くいえねぇぞ

「うるせえ、お前こそ日頃のストレスはどうだ?」

「ああ、アバラが痛くてもう分からんな」

「ああそうか必要ならまたやってやるよ」

くそ、クロノと会うたびにこれだ、10も違うやつ殴るのは面倒なんだっつーの

「それは間に合っている、そっちこそ今度はやてから呼ばれたら、顔を三倍に大きくしてやる」

「…嫁さんと子供に顔忘れられんように精々気を付けろ」

ああ、はやてめ、いらん気を回しやがる

「五月蝿いな、結構笑えないんだからやめてくれ」

「ざまぁみろって言っとく、んじゃあ俺こっちから帰るぞ」

「ああ、きちんと勤務をこなせよ」

「分かった分かった、てかお前もちゃんと帰れよ?家に」

















ああ…ったく顔いてぇ…

目の周りの熱を持った顔を触りながら、とりあえず

…これ、どこの階段で打った事にしようか。などとフェイトへの言い訳を考えていたりした

クロノ?ユーノ?あいつらの事なんかもうこれっぽっちも考えないよ。親友のことを考えるのは、そいつが困ってるだけ時だろ?

ただの友達じゃあるまいし、な?
















あとがき

主人公は受け体質じゃないと駄目じゃないかと思います


PS 現在日曜の朝4時…推敲は寝てからだな…作成時間3時間?最長だな

PS2 最近男分が足りないので、やってみた

PS3 そんなスレは実在しません

PS4 もう…寝かせて…



[6957] にじゅうにかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/03 20:15
「で。はやて、どう言う訳だ」

「ん?かまへんやろ?一応仕事はしとるんやし」

「そうじゃねえ、いつの間に予定変更してんだよ」

「んー…昨日の朝?」

「殺しますよ?」

「あははははは」

「昨日の朝っておま!どう考えても速攻だろ!…そういや侮辱罪で昨日の朝出頭したわけだけどさ」

「うん?なんや?」

「その日は俺、どうなってんの?」

「謹慎や」

「…出勤したよね?」

「仕事せずに帰ったやろ?」

「そういう問題か?」

「…正直。今日にでも戻ってきて欲しいんやで?」

「なんでさ?」

「…大説教の後、あんたが皆に謝られてないからや!特に新人組は二言目には『ヤマモトさんは?』やで?」

「…部隊長なんとかしろよ」

「…この前のホテルアグスタでも結局ロストギア盗られた訳やしな、各所に弁明が…」

「……」

「…初出動でも列車が…知っとる?列車事故ってすんごい損害でるんよ?」

「…半分くらい俺が書類書いた」

「後半分書かずに逃げとる罰や!いい加減に責任とるとええよ?」

「…父さん…私、そんなに邪魔だったかな?」

「ああフェイト、そうじゃない、そうじゃないんだ。だからブラックホールを作るのをやめて欲しい」

あと毎回言ってるが、ソニックフォームは止めろ。その魅惑のボディでレオタードは年とかをだな?






――――父と愛娘の憂鬱――――








「…つっか、朝起きたら横で寝てるのはどうなのか?」

「ん、父さんよく寝てたから、寝顔見てたら眠くなって」

「そうか、悪いことしたな。昨日は結構飲んでてな…で、いつから来てたんだ?」

「朝の4時」

…俺悪くないじゃん!悪くないよね?!

「何故にそんな時間に…」

「うん、はやてに溜まってた休暇を許可してもらって、昨日届いたメールの返信見てたらいてもたってもいられなくて…」

「で、朝4時前に起きてここに?」

「ううん、返信見てたらいつの間にか朝3時だったんで、父さん起きてるかな?ってメール送ったら返信こなくて」

…寝てないじゃん…

…そしてその返信は普通こないだろう…フェイト…何処に行く…

「それできちゃった!」

「…謎空間に生息されるかもしれないアリシアちゃん…ごめん、君のお姉さんだか妹さんは君より遠い星に住んでいるようだ…」

「?なに明後日のほう見て呟いてるの?よく聞こえなかったけど?」

「ちょっと信仰する神を持たない父さんの懺悔だ、気にするな」

ああもう…お父さんは娘の教育間違えた…!






「…ああ、父さんったら、調味料はすごいのにまた食材が」

「んー基本的に面倒くさがりだからな、気に入った料理があったら拘るけど」

「もう…卵とパンくらいじゃない、今朝はどうするつもりだったの?」

「パンにマヨネーズを土手状にかけて、卵乗っけてオーブンで焼くとか?」

男の料理ってのは基本そんなもんだ、朝とか特に

あとチャーハンとかだよね?

「もう…せめてサラダとか付けてよ」

「お父さんは芋虫さんとかヤスデ君を親戚に持ったつもりはない」

「私もないけど…栄養が偏るよ?」

サラダか…誰か一緒でないと食卓にのぼらないよな

ドレッシングとかに拘ると結構面白いんだけど

「しょうがないなぁ…まあ、お昼は野菜を多くして…」

「まて、おまえ昼まで居るつもりなのか?」

「え?今日は一日休暇だよ?」

「…教導は?あと捜査とか事務」

「教導は、父さんに怒られてから合同でなのはがやるって。あと事務と捜査ははやてが快く買って出てくれたよ?」

「…通信でははやて、死にそうな顔で仕事してたが…」

「快く買って出てくれたよ?」

…すまんはやて…仕事忙しいのに休暇だすとは何事かと思っていたが…すまんはやて…

「?どうしたの父さん」

「うん、ちょっといいからフェイト正座」










大一時間説教

「うう…酷いよ父さん…」

「うるさい、俺程度だけど人いないんだし。教導が難しいのが分かった直後で休暇とか…」

「うう…」

「泣いても喚いても許さぬ」

とりあえずフェイトスレに燃料投下してやる、ガチの噂とかのネタを

「でもでも…エリオやキャロにもちゃんとお話したし」

「…どんな?」

「なのは式」

…すまん!本当にすまん!…エリキャロ…強く…強く生きてぇ!!

「冗談だよ?ちゃんとお部屋でお話して、社会人の一人に成ったんだからちゃんとしなさいって」

「そ…そうか」

危ない…思わず謹慎中なのに六課いってジャンピング三回転半捻り土下座して謝る所だった

10歳児でも容赦なく土下座出来る35歳

プライド?謝る時は謝れる男に、俺はなりたい

「…カッコいい言葉だが、微妙だよな…」

「え?当然のことだよ…」

「照れるな、そしてお前じゃない、もう一度いう、顔を赤らめるな」

二度言ってないけどな

あと地味に初めての親友けなすのはどうなのか?









「しかしなのはは…どうだ?」

ハイパー説教タイムで時間がかかりすぎてお昼過ぎたので、外食にする為に二人で出たのだが

…ああ、娘の健康の為に規則正しい食生活をさせたいんだよ!悪いかっ!

…マジ子離れしないと…

だからフェイトもこうなるんだろうなぁ…

「んー…色々と思うことがあったんで、教導とかを考え直してた、ヴィータと一緒に」

「そうか…ヴィータと一緒ならマシだな」

なのははちょっとやりすぎる所があるからなあ

…外見10歳程度にストッパー頼むとか。六課、ッパねえ所だよな

「とりあえず、合宿とか企画してた」

「もしもし?はやてか?」

通常営業してる六課で全員出れるわけねエだろ…!考えろよおまえら…!

「まあ、一段落付いてからだって言ってたけど」

「ああ、仕事がんばってな?」

ガチャリ

「…オチは早めに言え、フェイト」

血走ってたぞ?はやての目…悪い事したな…こんどトラヤの羊羹もって行こう…ああ、謹慎中に転送は無理か…

「?」

ああ…どんだけ天然なんだ…!そしてそこがかわいいとか思ってる俺ももうダメだが…!

「…なんていうか、お前といるとうっかりっていうかアレが目立つが…捜査のほうはどうだ?」

「ん、あんまり良くないけど…とりあえず内通者の疑いが上がってる」

「ほう?」

「列車の時とか、アグスタはまだそれらしいレリックやロストギア情報が出てたけど…それにしても的確すぎる配置だったと思うし」

「そうだな…シグナムも後でそういってた…それに」

「…色々と謎の人物が見え隠れしてるし」

執務官のカンだけど、これはまずい方向に向かってると思う、との事

「つまり…踊らされてる?」

「うん、なんていうか…『誰かの手のひら』で…誰かどころか、何の為にすら分かってないけど」

「…狙われてるのは主にレリック」

「そして、ガジェット…余りにも危ない兵器」

「…正直、質量兵器あれば楽勝なんだけどね…それは言えないんだよな」

正直、強化してるとはいえ殴って壊せるからなぁ…地球の兵器持ってくれば楽勝である、数いるけど。多分歩兵携帯装備でいける

「父さん…それは危険思考だよ…」

「地球人に何を今更…」

「でも…魔法が主流になってからは死亡者が減ってるわけだし」

「事件自体は増えてるけどな、死に難いもんだから気軽にやりやがる」

まぁ魔導師の暴走が酷い

何せ自衛の武器が魔力なしの人は0である、いやナイフとかはあるけど。それがバリアジャケットの前で何しろと?

「それはそうだけど…でも殺人が減ってるのはいいことだよ?」

「気軽に人が殴れるのがいい事とは思わんけどな?厳罰で罰せられるとはいえ、更生プログラムがまた凶悪だし」

少々なら局に所属すればほぼ無罪になったりする

重い刑を受けてても、魔力ランクが高くてそれなりに真面目にしてたら実質無罪である

目の前のフェイトとかがいい例だよな…まあリンディさんとかが色々やってせいもあるが

命じられてたとか、精神的に…とか理由はあるが…次元震起こすかもしれない事件の実行犯の一人である

…銀河系とか宇宙規模で消失の危険があるとはあの頃よく分かってなかったけど、よく考えるとすげえ

「んー…やり直せるのはいいことだよ、事情がある人もいるわけだし」

「まあ、ミッドに地球の感覚持ってくるのは反則だけどな」

ぶっちゃけ文化の蹂躙だ、ここは良くも悪くもその法律でやってきたんだしな

「まぁ俺の周りが平和ならそれでいいけどな」

「ん、父さんはそういう人だもんね」

「出来る範囲でやればいいのさ、最低限の範囲は守らなきゃいけないけど」

「うふふ…そういう父さんだから、私は執務官を目指せたんだよ」

「んー?」

「だって、私が皆を助けようと思ったのも、父さんが私の周りを守ってくれるからだもん」

「…しまった、手を抜けば執務官なんてヤクザな職に就かせなかったのか」

「…ヤクザって…」

「逮捕権と刑罰を決めれる権利を同時に持つとか…酷くないか?」

三権分立を考えろ

「…同僚の人たちも真面目な人多いよ?」

「居なかったら山本一家はミッドになんかこさせねえ」

「変なとこで信用してる?」

「ミッドでの管理局への信用はただ『長いこと基本的に平穏だ』ってだけだけどね」

…管理外世界とか、新しい世界とか、新しい目標なぞがあるうちは平穏だろうよ、中に目が向きにくいもん

内敵を無くすにはどうすれば言いか

外敵を作ればいい、全部とは言わないが外に注意を向けさせれば中には向きにくい

ま、次元世界は広い

「当分はこのまま管理局の天下だろ」

「そうだね」

そんなことを話しながら、二人で新しく見つけた店でちょっと遅めのランチを楽しんだ



















「…で、なんで帰ったら増えてるかな」

食事のあとウィンドーショッピングして帰ったら、家の前になのはさん登場

…定時で終わってるなのはって…六課きてから初じゃないか…?

「え…山本さん、謹慎だから六課来れないじゃないですか」

「厳密には違うが、まあそうだな」

「だから会いに」

「何故そこに繋がる…!」

あれか?ファザコンくさいエコパワー充電とかか?

…フェイトは大丈夫だが、はやてあたりは危ない…面白くするために話してそうだ…死ねる

「…なのは、今日は私と父さんの日」

「フェイトちゃん、私だってちゃんと謝りたいの」

何この修羅場っぽい空気…










のまま、俺は普通に夕飯のパスタを茹でるのだった















35歳舐めるな?


























あとがき

あっるぇー?そろそろ砂糖分を補給しようとしてたら…なぞだ

PS 前回で砂糖補給してるだろ?と思った貴方、ちょっと作者と体育館裏

PS2 ひゃっほい!修羅場だ!と思った貴方、ちょっと山本先生と生徒指導質

PS3 なあ?マジで訴えたらフェイトに勝てるんじゃね?と思った貴方、金色の(ry







[6957] にじゅうさんかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/03 20:23
「フェイトちゃん…おいしいね、このパスタ」

「当然だよなのは、私が選んだ材料で父さんが作ったんだから」

「そう、じゃあ今度私にも材料の選び方教えてくれない?」

「え?なのはって料理殆どしないじゃない?」

「うん、帰宅時間が不定期だからね、調理時間がおしいの」

「ならどうして?」

「また山本さんに料理頼もうかな、と思って。ほら、材料もなしで頼むのも悪いし」

「おかしいな?またなのはって父さんの所に来るつもりなのかな?」

「おかしいかな?だって…私…山本さん…いや正さんのことが…」

「キシャアァァァァ!」












――――父と修羅場の憂鬱?――――
















「という夢を見まして」

「キャロ、今何時だ?寝てないだろ?」

「ええ、なのは隊長がヤマモトさんの所に行くと聞いたのは今朝ですから」

夕方18時だぞ?あれか?お昼に仮眠とかか?

「お昼ですか…?前日のドラマの録画をケリュケイオンで見てただけですけど?」

だからドラマ視聴禁止令をだしただろうが…!

「午前中になのは隊長がちょっと力入れすぎて私と、手加減しらないシグナム副隊長がエリオ君をノしたせいで、午後からライトニングは休養を言われてたので…その時です」

「そうか、なのはの砲撃は手加減一発星を砕くからな…ちょっと殴っとこうか?」

「な、なのは隊長は悪くないです!実戦の厳しさを教えて貰っただけですし」

それにそういう攻撃をすると開始前に訓示がありましたし、との事

ああ、そうか、厳しさを教え込むためか。まあどうしても子供に教えるには実体験しないと分かってくれないときもあるよな、てか俺もそうだったけど

「でも、エリオ君のはちょっと…」

人って結構落ちてこないものなのですね?とキャロは遠い目で語ってくれた

…ちょっとシグシグ、ウチの長男に何してる…ッ!









「それはいいんですが…ど、どうですか?」

不安になって、とキャロ

だがその目は期待とかで光っている

「残念だが、普通だ。黒い金色とか、星とかふっ飛ばしそうな桜色とか発生してない」

普通に俺のペペロンチーノとカルパッチョ、それとトマトを使ったサラダの似非イタリアンを仲良く食ったとこだ

「そうですか…それは」

よかったというのか、残念と続けるとこだったのか…小一時間問い詰めたいが、まあいいけどー

「それはともかく、エリオは大丈夫か?結構やられたっぽいけど?」

「大丈夫です、お昼にはいつもどおり4人前を食べてましたし」

「それが普通って時点でどうかとは思うが」

「スバルさんも食べてますよ?」

「ナカジマさんとこの末っ子は基準にしてはいかん」

ちなみに長女もダメだ、食に関してだけだが、あのギンガは

…人が折角腕を振るったというのに

『もう、(食事が)出ないんですか?』

等と味より量だけ感想をいうとは何事かッ!

…あれさえなければなあ…完璧超人くさいのに

ちなみに二人とも完璧超人の場合は合体必殺技がラリアットと予想される、超危険

…あれ?あの二人のデバイス考えると結構…?

「はぁ…私もエリオ君の食事はおかしいと思ってますが」

「まあ…多いよな」

「でも、あれもエリオ君の個性ですし、悪いとは思ってませんけど」

うんうん、いい子に育っているな、フェイトは結構母親として優秀なのかもな

「父さん?」

でもフェイト、思考で褒められたからって反応するな、そしてどうやって読んだ?

















「あれ?キャロ?」

「ああ、今ちょっと話してた」

何かいってた?と言うフェイトと、地味に申し訳ない顔のなのは。仲いいなあ

「聞いたぞ?朝の以来。自分の魔法の色みるたびにトラウマだと」

キャロとなのは、魔法の色、桜色なんだよな。似てる

「うぇぇぇ!?」

「嘘だが、本人もちゃんと納得してるっていってたよ」

「うう…山本さん、たまにひどいの…」

くっくっく…角刈りにしてさらに増した眼力をなのはの顔に向けて照射しておこう

…ユーノに言われて鏡みてちょっとショックだった…

『大丈夫だよ、タダシはタダシだし。気にしないで』と言われた時は惚れそうでした

「ううううう」

「父さん…あんまりなのはいじめちゃダメだよ?」

むう、娘に言われると弱いな…止めとくか

「まあ、実戦形式はやっておいて損は無いしな。気分が引き締まるし」

一転、ぱぁっと笑顔が広がるなのは

「うう…初めて山本さんに褒められた気がする…」

え?10年で?マジ?

「そうか?結構褒めてた気がするが…」

『すごいぞなのは!視覚外からの手加減なしの全力砲撃!そこに痺れる憧れるぅ!』

とか

「…父さん、それはちょっと…」

いや、褒めてるんですよ?

「しくしく…」

褒めてるんだってば!









てなこともあったが、とりあえず。なのはは教導で心構えとか、基本的なことが抜けていていた、と謝ってきた

「いや、俺も確認しなかったし、すくなくともエリオやキャロにだけでも叩き込んどく事だったし」

「でも、そのせいで山本さんだけ懲罰を…」

「いいんだよ、丁度いい休暇とれたようなもんだし」

「でも…」

「ユーノと飲んだり出来たしな、いい骨休めさ」

「あ!そういえばアグスタでユーノに会ったよ」

「お?マジか、ユーノ一言も言ってなかったが」

フェイト、ナイス涙回避。正直涙とか止めて欲しいのだ、俺酒はいりだしたし

「うん、私たちの姿見てびっくりしてた、それに先生って」

「ユーノって結構有名な考古学の先生だぞ?」

しかもロストロギア関係って目立つのでも結構な権威だ

「そうなんだ…そんなそぶり全然見せないから…ユーノ君、昔から歴史とかに興味あったし」

お、なのはも食いついてきた

「ああ見えてお偉いさんとかにも顔がきくぞ?なにか有ったら頼み込むといい」

特になのはだが…本人からすると要らないお世話だろうが、二人にはくっついて欲しい

ユーノいいやつだし、なんとかしてやりたい

「うん、今度お話してみるよ!」

「そうか」

…お話…いや考えすぎだろう、ウン

「でもまずは身近だし、山本さんかな?相談するのは」

…ごめんユーノ…敵は…いや!まだだ、親友に報いる為にもまだ諦めれないッ!

「とりあえず。教導の本とか、新しく頼んでみたら?」

「あ、それなら私からアルフに頼んでおいたよ。昨日」

…フェイトッ!

いつもの以心伝心レベルを超えた親子愛コンタクトはどうしたっ!落としたのか!?

「それに、本より山本さんの考え聞きたいし」

一応教本は揃えて在るんだよ?と胸をはるなのは

…すまんユーノ…敵は固すぎる…てかどうなってるんだお前らの仲は…友人とはいえ10の頃からの付き合いだろ…!

…ああ、俺もだからか…10年来の知り合いって…

「?父さん?なに明後日のほうに頭下げてるの?」

「神を信じない俺の現人神に懺悔してるんだ…」

「「?」」


















「まあ、とりあえず今日はそろそろ帰れ」

いいから帰れ

成人組でちょっとした酒盛りしたり、ヴィータがはまった格闘ゲーしたりしてたらそろそろ日が変わる時刻だ

流石に軽くとはいえ、酔っ払った二人を放り出すのは悪いので送らねばならない

それを考えるともうかなり遅いだろう、二人は明日もあるんだし

「んーもう遅いし、止まっていこうかと思ってるんだけど」

「フェイト…またか…」

「あ、なら私もそうしたいの」

「なのは、そろそろ年齢を考えろ」

男は狼だぞ?

娘もいるけど、そして俺は紳士だからいいけど

「なのはも泊まる?私のでよければ服も貸すけど?」

「いいの?」

「うん、サイズがちょっと違うかもだけど」

「ありがとう!じゃあちょっとシャワーはいってくるなの!」

…おい、よく見ると結構酔ってないか?なのは

「大丈夫、ちょっと胸が緩くて腰周りがきついだけだと思うよ」

…いかん、娘も地味に酔ってる…こいつ顔に出ないから分かりにくいが、酔ってくると地味に言動が危なくなるんだよな

「…帰れよ…」

「あ、フェイトちゃんも入る?」

「うん、入るー」

なにこのキャッキャウフフ…じゃなくて聞く耳持たずな空気!

泣くよ?寂しいと泣くよ?

「…もういい…寮母さんには俺が連絡しとく…もう門限とっくにぶっちだけど」

いいよいいよ、寮母さんに連絡ついでに慰めてもらうから!地味に!



















「…ねえ、フェイトちゃん、私…」

「うん、分かってるよ。でも…負けない」

「またライバルだね、でも今度も…負けないよ」

「…うん!」

















…?なに競い合ってるんだ?あれか?教導とかか?管理局の地位とかか?…両方とも分野違うけど

「おーい、服ここにおいとくぞー?」

「「ひゃい!」」

…いや、そんなに俺に驚くくらいなら泊まるとかどうなのよ?








































あとがき

フラグと砂糖が欲しいのなら、全弾持ってけ!ってなわけで書いてみた、でも具体的には書いてないって逃げ口は作っとく俺チキン

あとフラグは全部じゃないとかは受け付けない…すいませんorz

まあ、次回あたりでまた回収するかなぁ…


PS 更新速度が下がってるのは仕事のせい、あと夢のお告げ様の出現がないせいです

PS2 マジ夢に出てきたときは、ライトセーバー(ラストオーダーだと思われる)でジェダイの騎士ごっこしてる夢でした

PS3 ちなみに作者はビームサーベル(GのMK-2のやつ、角ばったの)

PS4 せりふを覚えてないのが残念です、夢とはいえ…デ゙ンパジャナイヨ?ユメダヨ?






[6957] にじゅうよんかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:15
「…目が覚めるとこれか…また」

「…」

「…なんていうか、昨日の段階で分かってたけどさ」

「……」

「うん、いいんだ、問題はそこじゃないって言いたいのは、でも家主としてまず言わせてくれ」

「………」

「そんなにも六課の人間は夜討ち朝駆けが大好きか!てか朝は何時だこのお子様ッ!」

「…………」

「…子供発言に反応なし…そんなにショックだったのか…?」

「……………な」

「な?なのはか?」

「…なんなんだよ、これは…」

「んー。説明は具体的と抽象的、どっち?」

「…衝撃を考えて抽象的…」

「ファーザー的な宇宙意思」

「…具体的には?」

「両腕もがれる夢を見た、感覚ないっす、腕枕って死ねる。無理はいかんね」

「それがなのはとフェイトが一緒に寝てる感想かぁーーーー!」

「てか、具体的には説明してないよな。俺」










――――父と思春期?の憂鬱――――












「うぉぉぉぉ…マジでうごかねえ…ちょっとヴィータ、マッサージ…」

慌てて飛び起きた娘とその親友をたたき出したあと、外見だけ小学生が愛想悪いんですが

「死ね」

ほら

「…いや、この服装見ても分かるが、おまえの考えてるようなことは無かったんだが」

ちゃんと服着て寝た、俺って紳士だしな、娘の成長とエースの大胆な寝相は堪能したがー

てか、娘とかいるとこでしないって

「どーだか…この鬼畜、ハーレム」

「死ねる…見た目小学生に言われると普通に死ねる…ッ!」

ああ!山本は9999のダメージ!

「てか、分かっていってるだろ?」

「あたりめーだ、そんな甲斐性おめーにはねー」

なにを今更言ってんだ?等と言われた

…え?なに俺ってヘタレ?キングオブチキン?某ゲームでいう誠エンド選んじゃう人的な?

「…まあ、流石にゲーム程じゃーねーけどな」

そりゃそうだ、アレは仮想もいいところだろ?あれが身の回りに居ると思うか?

…いたら俺は完全犯罪を行うけど

…そのターゲットがフェイトじゃなかったらしないかもだが

「いい加減そのぶっとんだフェイト溺愛っぷりなんとかしろよー?」

「無理」

「速いな!」

「無理だろ、一日3回メールが来なかったら俺、連絡取るよ?」

禁断症状でるよ?

出ないけど、でも心配にはなるのだ。てか3回て多いよな…俺、返信は一日一回くらいだけど

…ミッドで離れて暮らし始めたときなんか凄かったけど…『犬を見ました』とかでもメール来るし100くらい毎日きてたよーな?

「地味に怖いくらい愛されてるよなー」

「ヴィータ、地味になのか?」

「すいませんでした」

「分かればいい」

ああ、分かってるのは本当に悪いと思っているが、分かればいい













「で…だいたいオチは読めてるが、どうしてこんな朝早くから俺んとこに?」

明日からは六課出なきゃダメなんだし、一日くらい速く顔見せにこられても困る

「んー実は、今日はあたしらを代表してまずシグナムが来る予定だったんだ」

ほう、フェイトと交代でか、まあ分かる

「あの場にいなかったザフィーラやシャマルも話聞いて反省してたしな」

「あれは俺含めてだし…ザフィーラとかは特に関係ないっていえば悪いが、薄くないか?」

「いや、ザフィーラ、犬モードばっかだろ?はやての護衛のとき以外よー」

ああ、そういえばよく食堂で犬してるよな

…狼の誇りは無いんだろうか?

ドッグフードがそんなに気に入ったのか?

「それで、一昨日、おめーが謹慎食らった日な、新人どもに一応謝罪してたんだけどよ」

うんまあ、教導関係ないけど、一応六課在住だからな、在籍じゃないけど

「そん時あたしも見てたんだが、ザフィーラ喋ったら皆驚いててな」

…ザフィラァァァァァァ!おま!ちょ!そろそろ一月過ぎてんぞ?それで話したことないとか…ちょ!?

「…マジスか?」

「おおマジ」

「…仲間だとか色々なのぶっとんで存在してないじゃん、犬じゃん、普通に犬じゃんそれ…」

「ちょっと笑えたぜ?」

ほら、そんときの画像、とアイゼンから見せてくれた映像はびびったあとひたすら謝る新人達とザフィーラ

「…いつも犬扱いしてたからなぁ…」

「ああ、『お手』とかは日常茶飯事だったからな」

…明日、帰ってきたスーパー説教タイム2か?









「で、話もどすとだな」

「あーなんだっけ?シグナムか」

「そうそう、なんで変わりになったかって話」

「昨日の夜な、なのはが早引けしただろ?」

「定時だからいいけどな、てかそれで早引けって…まぁ珍しいけど」

「それであたしらが教導のデータ纏めてたんだ」

「そりゃそうか、てか定時に終わらせろよ」

「終わるわけねーだろ!なのは式だぞ!」

…うんまあ、分かる

なんていうか、あれはすごいぞ?うん、すごい。例えてみよう

教師が担当の生徒のノートの書き込み具合を自己判断で放課後纏めてる、見たいな?

あ、全生徒な?勿論生徒のノート見ないで推測で

…有りえんだろ?

いくらデバイスでデータ取っとけるとはいえ…あとで解析するのどんだけー…

「…一応、なのは曰く、最低限のとこまではやった」

「やったのか」

「ああ、残りは自分で補正するからいいそーだ」

「…あいつ馬鹿じゃね?」

「てめーのせいでもあるんだぞ?ふっかけたようなモンじゃねーか」

「そうだけど…その前からやってたしなあ」

「資料庫がすごかったな、『なのは教導資料』って書かれた棚が複数あるんだぜ?」

ファイルじゃなくって棚なとこがすごいよな

…あれ?一月ちょいでそれ?

「いい加減止めないと『なのは教導資料保管室』が出来る罠が六課を襲うな」

「しゃれになんねぇ…」

「いやまた話それた、んでどうしてヴィータが?」

「あーそれがな?18時ごろ、シグナムが呼び出されてな?」

「あー…普通の館内放送?それとも番長とか関係?」

「前者だっつーの、連絡あったらしくてな、受付に」

まあそのころ皆デバイス全力稼動中だったんで個別に受けれなかったらしい、緊急以外受け付けないようにってしてて

「で?」

「…今日の訓練でエリオをぶっ飛ばしたのがばれたらしくてな…誰にとはいわねーが」



…そろそろウチの愛娘をオチに使うのは止めて欲しい



「今日は朝からライトニング小隊は隊長同士の模擬戦だそうだ」

「…これでフェイト、シグナムとの勝率勝ち越すな」

「確定だろ?ちなみに一分以内が掛け率1,3だってよ」

「なにその倍率…まあ、誰でもそこに賭けるわな。1,1でも賭けそう」

ハイパーフェイトソンタイムか…あれ?

「そう考えると賭け率高いな?」

「二番人気が一時間以上だ」

…じっくり~ことこと~煮込んだス~プッ!








…シグシグにげてぇ!にげてぇぇ!!








「…つーかまあ、流石にあれはやりすぎだろうからな、シグナムも半分罰と思って受けるだろーから、勝ちはフェイトだろーな」

「まあ、シグナムってつねに本気だからなぁ。エリオにはいい刺激になったかもだが」

「あーそれはいいんだけどよー」

「ん?」

「…見取り稽古してる新人どものトラウマにならなきゃいーんだが」

「…マズいかもしれん、黒い時のあの目とか」

赤く光ってる気がする、もしくは前髪で見えない

「なんてーか、魔力光は金なのに闇な魔力とかな」

何故、人は目でみたものをそのまま感じれないんだろう…あんなに金色なのに

A 本能です





orz





「まあ、一度くらいはみといてもいーだろ」

「エリオは結構見てるみたいだけどなぁ…」

今に自分のレアスキルとか使えなくなりそう…トラウマで

…そういや雷とか大丈夫なんだろうか?エリオ

「長男、強く育てよ…」

「末っ子はいいのかよ」

「ちょっとウチ来る前に自然保護隊でワイルドに育ちすぎてた模様、ぶっちゃけ手遅れ」

魚は勿論、鳥だって捌ける、ネコ科は煮物にするとアクがすごいっていってた…

「…そうかぁ?結構人見知りするが」

「人見知りはするんだけど…知り合いには普通にすごいぞ?」

ある意味、フェイトと俺を足して2で割ってユーノあたりをコーティングした感じ

「わかりにきーよ」

「まあ、親に似ると思え」

「そりゃあ…すげぇな」

「ああ、精神的には魔王の素質を感じる」






――――知らないのか?魔王からは逃げられない――――

――――ゲェッ!フリード?!―――










「…ふむ、案外容易に想像できるな」

「…そうかぁ?」

「ううむ…このままバックスで育てば孔明…無理か」

「誰だよ」















まあそれはいいや、と三度話を戻す、まあそれでシグシグ来れなかったのは分かったけど

「まーそれはいーんだけどよ、てめーだけ懲罰ってのが納得いかなくてよー」

「そういわれてもなあ…」

あれで懲罰くらうのは…俺といいとこティアナと…ぎりスバル?

上官に反抗したのはそれくらいだし

エリキャロは巻き込んだだけだし、いい機会だったからやったんだし

「でもはやてに謹慎っていったら却下されたし」

「そらそうだ、ヴォルケンズだけで半数近いぞ?戦力でいえばそんなの一度に謹慎とかできねえよ、対外的にも」

「まーな、それでもシグナムは髪きろーとしてやがったが」

…ちょっと見てみたい気もするが、やめとこう

あれでシグシグ。人気あるし

…正直、シグシグのヌードのアイコラ見たときは笑えたが、アングラで。ていうか

『やつのバスト的破壊力はそんなもんじゃない!ヤツはブラなしであれだぞ!重力すら凌駕しているのだっ』

…おや、電波だ

嘘だけど、生乳は見たこと有るけど、正直拝みたくなったけど

…きっと先祖はEz-8あたりだな

すげえぞ?あの胸部装甲、一度ぶった切ったけど、俺が








「…なに空中揉んでるんだ?」

「神への供物だ」

乳神様だ

「…わけわかんねーがとりあえず殴っとく」

「部屋でデバイス起動させようとすんな?唯でさえ大家さんに注意されまくってんだから」

愛娘のせいだけど

「最近警邏の人も魔力反応感知しても連絡してこないくらい理解が深まって泣きそうなんだぞ?マジ止めてくれ」

「…泣くな、ゲームやろうぜ…」

「…うん…」














「で、まあ罰ってわけじゃあねえが…ああくそなんでそんなん繋がるんだよ!」

「だから罰はいいだろと…我様だけと思うなよ?メインはこのチェリーさんだぞ、俺」

「ぐ…一言もいわなかったじゃねえか…!」

「ふふふふふ…なんとなくこのキャラに親近感を感じてな」

うん、何がとは分からないけど、なんとなく。誰か理由を教えてくれ

…おかしい、触手キャラに知り合い居ないはずなんだが

…本当になんでなんだろ…?

「それで、あたしが来たわけだ」

「話が見えない…だが見るがいい!ガー不起き攻め!」

「ぐ!」

「起き攻め!」

「ぐあ!」

「起き攻め!」

「ちょ!ちょっと待て!」

「起き攻め!」

「待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇ…」


















「まあ、はやてに何か出来ることは無いか?って提案してな?」

キャラ変更させられました

「ほほう、まあ主の言うことだしな…先に言っとくが、『だが断る』」

「おまえの意見は聞いてねー、てかそのキャラ、ゲーセンで見なかったやつだな」

「お前のもそうだろ?…まあいやな予感するが…」

「なんだー?槍か、ちまちましてめんどくせー感じする」

そういや青いのにふるぼっこだったな、やったの俺だけど…あれもキャラバランスおかしいよな

「二本か!…で、はやての案でな、とりあえずあたしからだ」

「…続編ありかよ…」

「次がたしかシグナムかシャマル、で。ザフィーラだった」

「泣けるな…騎士の誇りはどこだよ」

「騎士ってのは受けた恩はかえさねーといけねーんだよ!って開放で逃げれねー!」

「くくく…自分のゲージみてからやれよ?」

「ああ?!ゲージ一本ねー!」

それが我が能力…!

「卑怯だ!反則くせぇ!」

「ああ、勝負のあとの美酒はイイネ」

「く…!ってまた話そらそーとしてやがんな!」

流石にそろそろバレるか

「ゲームはあとだ!まずは!」

「…なあ、とりあえず脱ぐってドウユウコト?」

「ん?ああとりあえず脱げってはやてが」

「…ラストオーダー、部隊長を」

「んでエプロンだっけか、おい、どこだよ」

「…つながらねえ…」

はやてさん!はやくでてぇ!ハヤテサァァン!!

「おい!きいてんのか?」

「聞いてる、だが見ない」

…もういい、諦めた。何が起ころうと超紳士でいればいいだけだ、もうなんていうか…仙人とかそういうレベルで悟っちゃったよ…

娘よ、父は崑崙とかに移り住むかもしれぬ、住所は聞いとくので葉書で連絡頼む…

「馬鹿!見えたらまずいじゃねーか!」

ならするな!

「…一つ聞いていいか?」

「あ?エプロンの場所教えてからだ」

「…右の衣装ダンスの一番上」

「ああ、この『水陸両用』って書いてるのか?」

「それはフェイト、隣の『人畜無害』が俺の」

座右の銘だ、いいだろ?













…ユーノの座右の銘だけど…十代で悟るとか…涙無しには…

「フェイトの金色じゃねーのな」

「黒でもないだろ?字以外」

「まあ、黒のフリル付きエプロンってのもあってもいーんじゃねーか?」

「やだよそんなの俺つくりたくねぇよ!」

どこまでアリスな趣味だと思われるんだよ!ソレ作ったのフェイトが10歳程度んときだぞ?白とか黒とかでゴシックロリータしたくねえよ!

希望聞いてしょうがなくフリルつけたけど、その『水陸両用』入れたのはささやかな俺の抵抗だぞ?

…ルイス・キャロルなんかだいっきらいだ…

「これでよし、と」

「で…ヴィータ…質問なんだが、はやての提案…いやもうはっきり言おう…!馬鹿発言は何だったんだ?」

「はだかでエプロン付けて一緒に居ろって、…たしかにこれは恥ずかしーな…」






…まあ、あっちへの罰としては罰なんだろうが…

…ぶっちゃけ俺への怨みだろッ!

そしてヴィータ、そろそろ子供じゃないっていうなら世間をもうちょっとだな?









てなわけで一日ヴィータは、はだエプだったわけですが

ふ…それでも下着は着せたッ!俺の超紳士パワーを舐めるな…ッ!










「…そういやあいつ…すくなくとも10年近くはこの世の中に住んでて、あそこまでモノ知らないってありえるのか…?」

流石に外には出なかったしお隣の来客の気配ごとに慌ててたが…等とちょっと疑問が浮かんだが、まあそれは過ごし方だしなぁ…いいか?いやいいとしよう、ウン

あと恥らうヴィータにちょっと萌えたのは内緒だ…フェイトも昔は…てかなのはももうちょっと…

ちなみに何しても顔を赤らめるヴィータとか超カワイイよ?その趣味のおにーさんとかはお持ち帰り確定だ、その場でご試食も辞さないだろう

…だがこのギガカワユスなヴィータは俺んだッ!って父性本能刺激されたくらい良いものだった…ちょっとフェイトから浮気しそうだったのも内緒だ

てか、それはともかく現在はそんな事考えてる余力はない
















「…シグナムとシャマルは明日絶対阻止だ…!」

新しい敵に対する計画を寝ないで考えるつもりだからだ…ッ!




















だって、その次はザッフィーだぞ?あの二人には思わず押しかかりそうだからってだけじゃない…みなぎる大胸筋とかありえねぇ…死ねる

















あとがき

ヴィータフラグ分かりにくく回収、これまたチキン。テラモエスなヴィータは脳内で。あなたのヴィータはそれはもう凄い破壊力で恥らうこと請け合い、ギガモエス

PS てか、更新速度って私早いって実感ないんだが…あっという間に下に下に下がってるしなぁ…

PS2 しかし…マジ最後どうなるんだろ?この話、最終戦は大体浮かぶんだけど…ルートは本気で考えてないなぁ。どなたかいい知恵を…

PS3 個人的には皆幸せになって欲しいんですが…どうやっても刺されると思うんだ…

PS4 山本のメインキャラ判明、お気に入りの理由は募集中だそうです。ええ、そういうことです。判ってあげて…





[6957] にじゅうごかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:15
「ああ、三日ぶり?ということになってる六課か、懐かしい…か?」

「あ!ヤマモトさん!」

「おーエリオ、久しぶり」

「はい!その…申し訳ありませんでした!何にも分かってなかったのに一人前のように…」

「いやいや、ついでっぽく怒って悪かった、いいタイミングだと思ってな。元々親代わりの俺やフェイトが先に教えとくものだったし」

「いえ…僕は分かってなかっただけです」

「9歳とは思えない分別…いい子だなあ…」

「いえ…ミッドではこんなもんですよ?」

「…すごいといえばすごいが、何というか釈然としないなぁ…もっと子供らしく居て欲しいが」

「すごくないですよ、少なくともヤマモトさんよりは」

「んー?大人ってこんなもんだよ?」

「そ!そうなんですか…!うわぁ…世の中ってすごいんですね!」

「そうかあ?まあ俺もミッドで普通の会社とか入ったことないけど」

「会社とかじゃなくて、あのシグナム副隊長にエプロンを着させるとか。大人ってすごいですね」

「…忘れてたぁ!シグナム!シャマル!今いく!ってか動くなよてめぇらッ!」












――――父と日常って何?ああ憂鬱――――














取り合えず入り口に近いので多分いるだろうと医務室へ向かうと

…鏡の前でくるくる回っているシャマルがいた

まあ、ちゃんと水着の上からピンクのフリルっていうある意味王道なエプロンで、だ

…水着が残念とか思ってはいない、ええ思ってませんとも

とりあえず正座させてその頭にひざを落とすという暴挙じゃない暴挙を行い沈黙させて即シグシグの副隊長室へ





「…いや!そのだな?!」

「いい、いわなくていい」

「違うのだ!その…試着とかではない!」

「…うん、分かってる、分かってるから」

いそいそと脱ぐところだった…セーフ…セーフだ…





ところで新発見、シグシグ、最後にソックスなんだな!脱ぐの!!





「…うん、俺も情けも容赦も時々ある男、後ろ見てる間に着替えなさい…一応言っとくが、服だぞ?」

「………分かっている」

その沈黙がちょっと怖かったが、シグシグ…思いつめると一直線だしなぁ















「さて…復帰して第一回の講義でーす」

「「「「はい!」」」」

うむ、新人たち4人、いい返事だ、正直きついこと言ったし、嫌われてるかと思ったが…

今日の予定はどうなっているか、シグシグとシャマルを説教してから聞いてみると。とりあえず新人に心得を教えて欲しいとの事

ほかの隊長はとりあえず隊長同士で訓練だそうだ、まあ必要だよな

「で、とりあえず心得なんだけど、自分の力を過信しない、下に見ない。それに納得出来なくて無理するんじゃなくて、訓練して明日成れるように努力する」

無理だけど、まあ建前だよな

「え、でもそんなに実力って把握出来る物なんですか?」

「無理だけどね、その為にも模擬戦がある、出来たことは出来たで覚えるように」

「あ…でもなのは隊長には無理しないようにって…」

「ちゃんとやること話してサポート頼むとか、意見聞くのが先だぞ?模擬戦で相手に計画話すとかは馬鹿だが…もしおまえらが怪我したら責任はそのときの教官にあるんだ」

おまえらだって親とか親戚とかに向かってなのは隊長が頭下げるのは、いやだろ?

あの場合は経験のある…ヴィータあたりと検討してもよかったんじゃないのか?事前に危ないと感じてたら

下手すると死ぬ事だってあり得るんだ、勝手をして迷惑するのは大抵周りだぞ?

「はい…そうですよね…」

「ティアナ、そこで落ち込まない。前から言いたがったがおまえがこの新人グループのまとめ役なんだ、おまえが動揺すると残りも動揺する」

「う…でも私は…」

「ああ、そういや凡人だとかいってたな…」

「…はい…吹っ切れたつもりですが、才能ないのは間違いないわけですし」

まあ、気分で才能が沸いてくるとかじゃないしなあ

「あると思うけど、才能」

「…なのは隊長も、指揮能力とかを高く買ってくれますけど…」

「…ぶっちゃけそれで十分だと思うが…そういやティアナは執務官になるのが夢だっけ?」

「そうです…」

あーあと確か…なのはの過去話んときたしか…

「お兄さんとかの話もしてたな」

「…ランスターの魔法は通用する、と証明したかったんです」

「家は止めとけ、魔法の資質は生まれが絶対じゃないんだし」

「…それでも!証明出来るのは私だけです」

正直…俺って血筋とかどうでもいいんだが…

おかげでいまいち気持ちがわからん。まあ…それはおいとくか

「んじゃこうしよう、才能あるらしいスバルが指揮官で今後いくとか」

「殺したいんですか?私を」

「酷いよ!?ティア!」

「あんた、シュミレータでやるのはうまいくせに実戦だとぼろぼろじゃない」

「うう…ティアが本番につよすぎるんだよぅ」

「ま、そのへんは置いといて、だ。ティアのはぶっちゃけ『隣の芝生は青い』ってやつさ」

同じ芝生でも、隣のほうが青いってひがむ。まあ嫉妬がなけりゃあ人類発展しないんだけど

「そうでしょうか?明確に差があると思っているのですが」

今はそれほど気にしなくなりましたが、といっているが…まあねぇ

「まぁ、力は確かにない、ティアナはね?なら頭で工夫すれば勝てるさ」

「そう…実戦はうまくいきません」

「甘いって言いたいかい?」

「はい」

まあ、俺が甘く考えるな、って言ったんだしな…それにしてもあんなに怒ったのにティアナもスバルも目を見てちゃんと喋れるとは…若いのにすごいなあ

「俺に言わせれば、ティアナの方が甘いよ?敵がSオーバーだから勝てません、って出動かかったら言うの?」

「う…それは…」

あとね、ぶっちゃけなんだけど

「なのはとスバルのタイプ、つまり才能っていうか地力で勝てる奴ってね、それより高い能力持ってたら手も足もでない事が多いんだよ?」

数少ないSランク魔導師とかAAとかそんな感じ、力押しでがーっといくね。まあそれが一番なんだけど…なんせ少々の搦め手とかふっとばすからなぁ

いやもう笑えるくらい強いぞ?まさに王者の歩みですな!

でも、人質とか取られて。狙撃とか封じられるとそこでアウト、力技で無理だと思考が止まることがあるんだ

「無論、全員じゃないし、Sランクじゃない魔導師だって止まるやつも居るけどさ」




それでも、低ランクはいつも力技が封じられてる分、それ以外で戦う方法が慣れているのは確かなんだ



「まあ、戦闘でいうなら集団戦とかが筆頭だよな?高ランクのやつとは合せにくいってのは有るが。そういうのはやっぱ慣れてる」

例えに出した人質でいえば、犯人の過去を調べだしたり、中にはネゴの得意なやつとかもいるね

実社会でいうと、現場の機械が壊れて、金持ちは買い換える方向にいくが、金ない中小企業はなんとか直すようにする、とか。まあ大企業でも直すけど、例えだしな

「ま、極端だけどね」

ただ、力に対抗するのは、思ったより無理じゃない。てお話さ

「半分は詐欺みたいな方法で戦わなきゃダメだけど」

「はぁ…」

「ちなみに底辺の六課での代名詞、山本さんとしては模擬戦で『パンツ見えてるぞシグナム!』って叫んでスキを作った経験すらある!」

「…胸を張らないでください…」

「本当に詐欺みたいな方法ですね…」

「ヤマモトさん…僕には無理です…」

「フェイトさんにもその作戦効いたんですか?」

上からティアナ、スバル、エリオ、キャロの感想である

…エリオ…お前は俺みたいにならずに育って欲しい…

そしてキャロ、フェイトにやれるわけないだろ!娘のパンツとか…!













「…なんて言う笑い話もあってな?片方の状況を連絡するためにも基本的にツーマンセルが最小単位であるが、高ランクとの機動力、防御力等の差から、単独行動も…ってもう昼か」

お、デバイスにセットしといた55分だ

「あ、もうそんな時間ですか」

「ヤマモトさん、話面白くって分かりやすいね」

まあ、大学時代の面白教授の真似なんだが…興味の引き方とか、コツ掴むと誰でも出来るぞ?

「そういうものなんですかぁー」

「お前らだって、新人とか育てるときなのはとかを意識するようになるよ。っと、そろそろメシにいかないと昼からは訓練施設での戦闘訓練だっけか」

「はい!今度こそヤマモトさんには負けません!」

「よし、エリオ。今日はデザートもって来たぞー?バナナを使った地球のものだがー」

「聞いてないっ?!そして私のはありますか!」

「くくく…午後の戦闘で負けると約束してくれれば…一番大きいのをあげよう」

「くっ!卑怯な…!…はっ!これがヤマモトさんの言ってた力以外で戦う方法ですね!」

「ちがうわよ、スバル」

「その通りだっ!スバルッ!」

「師匠…スバルが真似すると私が困るんですが?」




被害を考えてください

すまぬ

とりあえずそのケーキで手を打ちましょう




「…スバル、これが真の力以外で戦う方法よ?」

「ティア…裏切ったんだ!お父さんにも裏切られたことないのに裏切ったんだッ!」

自分だけケーキないとかな勘違いで…まあ洒落だけど

「いやそこまで熱くならんでも…ちゃんとあるから、バナナで作ったカップケーキくらいは」

ああ、ティアナが地味に気が合うなぁ…あとスバルがからかって楽しい…おぉ、ケーキ渡したらすんごい勢いで振られるシッポを幻視できる…








「そういえば、師匠ってお弁当なんですね」

「ん?つっかこのとおりおにぎりとか買ってきてるだけだけど?」

「食堂で食べたほうが安いですよ?」

「食堂で食べたほうがおいしいですよ?」

「食堂で食べないと足りないですよ?」

上記はエリオ以外の発言なんだが…それはともかく長男、もうちょっとゆっくり食べろ、ああもうほら水!口にケチャップ!皆と一緒のときはスパゲッティとかは止めときなさい

口の周りに付いて汚く感じるでしょ?デートの時とか特に注意するように。な?

「…本当に師匠って落ち着いてますね…」

「んー?フェイト拾ってきたあたりから人生経験をつんできたからなあ…」

逆にいえば、あのころはこんなに慣れてなかったわけで

「そりゃあもう、フェイトって昔はおとなしくてな、何考えてるか分からなくてさぁ。学校の教授とか、教育実習先の先生とかに聞きにいったものさ」

へぇ~と4人は驚いているが、誰だってそんなもんだぞ?お父さん一年生でしたから

赤ちゃんの頃から育てていれば多少は分かるかもだけど…

…そういや、児童虐待とか放置された子供の世話って考えると…俺、しょっぱなから難易度高い子供預かってるな…

「まあ、人間なんとかなるもんだよ…まあ失敗は多かったけどね…」

「ふぇえ?ほんなのひぇふか?」

「スバル、口に物を入れたまま喋らない、ほらこぼした…ちゃんとして、年下もいるんだからちゃんと…んん、そうだなあ」

娘の失敗談は…本人居ないときにするのは止めとくか…上司なんだし

死ぬほどあるけどな!









「今はそうでもないけどさ、フェイトって小食でなぁ…もしかしたら口に合わないのかといろんな国の料理作ったことあってさ」

「すごいですね」

「本見れば結構いけるよ?調味料とかも誤魔化せるし」

唐辛子あれば、あとは味噌とか醤油とかと混ぜて韓国料理モドキは結構いける。ジャムとかも混ぜて変化つけるのがポイント

「んでさぁ、フェイトに食べさせてたんだけど…沖縄の料理で『ミミガー』ってのがあってな、オカズっていうより箸休めに作ったんだが」

知ってる人は知ってるが、あれ、豚の耳なんだよな

「で、なんでかそれだけ結構食べてたんだよ、んでしばらくそれが毎回食卓に乗せてたんだけど」

「まあ、分かりますね」

しかし師匠ってほんとマメですよねっていいじゃん、初だったんだから張り切ったんだよ。子育てなんか

「で、あとで聞いたらさ、その理由が『他のオカズがあぶらっこくて…』ちょっとなきそうだったなぁ…」

「あははははは!どんなもの作ってたんですか?」

「カツとか揚げ物とかが多かったよな、まあ男の料理ってそんなんばっかだよ?」

そんなもんである、あとチャーハンとかも油が多かったよ…あれカロリーとかすごいよ?

「考えるとさ、環境変わって。親も変わったばっかだから食欲とか以前の問題なのに気が付かなくてさぁ…」

おかげでいまだに誰かに作る料理はカロリー控えめだ、クセってすげえよな

「結構苦労してるんですねー」

まあなあ、あのころは大学生で…お金勿体無くて、自分で体のためにサラダとか作って食べるんだけど…ドレッシング多いぞ?ドバドバかけてた!

一人暮らしの時はカロリーとかどうでもよかったしなぁ

「アルフもあのころはいたしな、結局フェイトが執務官やるって言い出すまでだから…三人で俺主婦だったな」

アルフは結構付いてきたりこなかったり自由で。家事とかもなんだかんだいって覚えたなぁ…そういやアルフ、ユーノのとこだそうだけど会ってないな

「執務官まではさ、嘱託魔導師だったから、両方。一緒に仕事してたんだよ」

だから当然いつも一緒だったんだよな、なつかしい

「あ、そういえばヤマモトさんって、フェイト執務官のことどう思ってるんですか?」

「娘」

…今、俺が最速で答えたのにもかかわらず、答えが出る前一瞬世界が凍った気がする…てかスバル怖いもんないんだろうか…?

「じゃあじゃあ。なのは教官は?」

「まあ、古い付き合いだしなあ、あれもどっちかといえば…娘?かな?ああ、最近は同僚ってのもあるな」

…本当にスバルすげぇな…ティアナティアナ、胃薬ならエリオに貰え。いいのもってるぞ

そしてキャロ、目が光ってる

「んー…んじゃあヴィータ副隊長は?」

「同僚、てか質問の意味がわからん」

ああ、でも最近は妹っぽいな。あいつ

「それじゃあ今フリーなんですか?」

「ああ…そういう意味できてたのか、まあフリーだな」

仕事場も変わったし、しばらくはナンパもしないだろうなあ

「じゃあ私とかどうですか!」

「…チミは男の価値をケーキのおいしさで決めてないか?」

「だってすごくおいしいです!」

「師匠!これレシピ教えてください!中のカスタードがすごいんですけど!」

まあ、普段よりはちょいとカロリー高めになってるけどな、勤務中だからいいかと思って













「うし、今日の訓練はおしまいー」

「「「おつかれさまでしたー」」」

「…おつかれさまでした…」

「はい、各自レポートに纏めとくのと、明日朝一でいいから消耗品の報告提出なー」

ってティアナ…まだひこずってるのか?

「…でも…私だけ失敗しましたし」

訓練で、各々の得意なものを見せてもらったのだが、ティアナのスフィアを多角的に打ち抜く演技だけ失敗したのだ

「数少ない自慢できるとこだったのに…」

「ティア、ずっと練習してたもんね」

「まあ、本番に強いらしいからな、それに見た感じかなり出来よかったし、十分だろ」

うん、あの精度と速度は誇っていいだろ

「でも…なのは教官はもっと早いですし」

「アホか、教官を目指すのはいいが、並べられるのは侮辱だぞ?」

「はい…」

「まあ俺なんかならともかく、なのはは別格だな」

なんていうか、ティアナの前ではいわないが、才能の塊でさらに努力を怠らないっていう真の手に負えない天才タイプだし

「それにな」

「はい…」

「そんなにうまかったら俺が教えることないからなぁ…てかな?」

お前らおかしすぎ!なにあのスバルの曲芸三次元機動、エリオの突進力と反応、キャロの超レアな召還スキル

「あげくに単独で普通に戦える射撃能力と高い指揮適正持ち?」

謝れッ!その年でそんだけ出来といて才能無いとか世の中の凡人に謝れッ!

「…つっかなぁ…この4人の中で、俺が個人的に一番評価してるのはティアナだぞ?」

「…は?…いえ、下手な慰めはいりません、少なくともスバルに負けるのは分かってますし」

「馬鹿、前提が違うんだよ」

隣の芝生のほうが青いって言ったろ?

「『お前が』欲しいのは火力と機動力とか持ってる『フォアード』だろ?」

だけどな?世間ではな

「『世の中の現場の人』は、まず『高い指揮能力』が大事なんだよ、例えばスバル、4人で総当りしたらお前が勝つと思うよ」

「え…はぁ、ありがとうございます」

「単独での戦闘評価は…まあだいたいだけど、スバル一番で、僅差でエリオ、ティアナ、でキャロの順だろうな」

召喚は一発芸な側面があるし、今のキャロでは効果的に動かすのは難しいだろうな、特に複数相手とかだと

「じゃあ、タッグで考えてみよう、一番と4番、二番と三番で組む、戦力的にはバランスが一番取れると思うが…」

正直、片方が後衛だけだから厳しいだろうが

「それでもティアナとキャロが勝つと思うよ」

特に先読みと指揮能力が必要な召喚と組ませたら厄介だろう、なにせスバルとエリオには突っ込むしか出来ん

「ティアナ、お前ならいくらでも幻影なりなんなりでやれるだろ?」

しかも前衛もどきも出来るって万能すぎ!ぶっちゃけ火力不足だけ何とかすれば大抵のヤツに勝てるんだよ、お前の能力ってのは

「それは…でもスバルのクセとか知ってる部分が大きいかと」

「スバルだってお前と同じ時間一緒じゃないか」

そこから使えるように組み立てれるかどうかが違いだ

「ま、ティアナをこうやって持ち上げてみたが。他の面子ももっと考えろよ?技術じゃなくって戦術もちょっとは知っとけ?」

若いうちは技術とか分かりやすい方向にいきたがるしな

「あ…ありがとうございます!考えがちょっと広がった思いがします!」

「仕事だしなー…まあ何言いたいかというと。現場は万能型で指揮能力高い人とか、引く手あまただぞ?ってこと…じゃあ明日ー」

まあまだまだ育つんだしな、諦めるのもはやいだろーけどよ…さて、それでは謹慎中の書類かたしてくるか!


















「…で、なぜにティアナここにいるか」

「師匠って、なんだかんだで世話焼くのスキですよね」

「ん?まあそうかもな…あ、その書類こっち」

「あ、はい、これ終わってます…で、私。執務官目指しているんです」

「聞いたよ、おし、列車のほうはこれで…あとはアグスタの方か」

「ですね、それにしても保障とか現地の被害報告とか…すごいんですね」

「まあ、俺らレベルではこんだけだけど、はやてとかはさらにすごいぞ」

俺らじゃ決裁出来ない書類とかも多いしな

「そういうものですか…あ、これミスです」

「う。すまん…で?執務官がどうしたって?」

一桁間違えてる…また怒られるとこだった…

「それでフェイト執務官を育てたヤマモトさんにくっついておけば色々教えてくれるかな?と思って」

「無茶な考えだな…まあこうやって事務とかも覚えとけば楽かもしれないけど」

「ふふ…だからこうやって計算とか易しいところから手伝わせてるんでしょ?」

「計算俺ダメな人なんだよ!…ちくしょうなのはとかフェイトとか…魔導師はどうして理系が得意なのか」

文系大学でてるんだっつーの!こっちは!

「…まあどう考えてもいいけどさ、助かるし、勝手な勘違いでもね」

「ええ、勝手にさせてもらいます、別に手伝わないとヤマモトさん今日帰れそうになかったとか思ってませんし」

「ああ、勝手に手伝われただけなんだから、美味しいコーヒー出すのは助かったと思ってじゃないぞ」

「でも私は常識あるんでありがとうって言いますけど」

「…ちくしょう、おっさんいじめるなよ?」

ああちくしょう!普通に惚れそうだぞこんちくしょう!
















あとがき

男おとすにゃ刃物はいらぬ、残業こっそりてつだやいいの巻?かもしれない。さて、地味にレースが混迷を極めてまいりました、うふふ


PS たまに思うんですが、こういうところで手を出さないウチのフェイトってやっぱりうっかり執務官だと思う

PS2 最近睡眠いつとってるんだ?作者

PS3 ナポレオン式睡眠法、美味しいです










[6957] にじゅうろっかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:16
「で…なのは、俺は仕事なんだが…」

「明日の担当は五課と三課なので…一日ですが、明日は隊長達も一応休みになっているんです」

「いや…見ろよこのアグスタの始末書…てか思うんだが、六課って失策続きだからさ…突き上げが地味にきついんだよ?」

「オークションでは結局盗られましたし…列車もあの被害ですしね…」

「列車は保険がきいてるけどな、まあ保険会社のオプがうるさいの何の…」

「うう…」

「まあ、世の中そんなもんだ」

「で…でも敵の姿は分かってきましたし!」

「…敵の目的はレリックじゃない、『レリックを使った何か』を使って何かをしようとしてる」

「そう…ですよね、レリック自体では」

「ああ、ガジェットにぽんぽん使うあたり、相手はかなりのガジェットを保有してて、有る意味捨て駒…いや、試験的かな?で、戦場にだしている」

「まだ先がある、と?」

「…何に使うかはわからん、しかも動力としてだろうから使い道は広すぎる」

「ガジェットに搭載してたものはそういう使い方でしたし」

「…これで敵の姿とか見えたと?」

「…うう」

「とはいえどっちにせよ俺も休みなんだけどー部隊長命令だしうはは」

「私いじめられてます?!」













――――父と休暇の憂鬱――――
















「ああ…俺も押しに弱いよな…」

てなわけで、六課の殆どが休暇である、特に新人は三日ほど予定しているそうだが、なのはに休暇を取られてしまった

「まあそういわないで下さい、久々の休暇なのですることが思いつかなくって…」

「…おまえハタチでそれか…?」

で、振って沸いた休日なので、なのはのお誘いでちょっと市内までショッピングとしゃれこんだのだ

…本人はそう思っているが、これは前々から計画されていた休暇なのだ

いやだって!なのはを筆頭にすごいぞ!一月以上休暇なしとか!キャロですらそうなんだぞ?

…労務局のほうから言われる前になんとか休暇を取らせたいってはやてが相談してきたとき、マジでミッドの常識を疑った…10歳でこの連続勤務はありえへんやろ…

「まあ、服くらい付き合うよ、ってかとりあえず着替えような?」

「…そんなに似合ってないですか…?」

「変装としては…」

「…うう…」

そういえば久しぶりのなのはの私服だな、と思って待ち合わせて合ったらすごい格好だった

ジミーな緑のワンピ…上のベストっぽいのも緑、濃さは違うけど…せめてベストは黒とか…しかも古そうなデザイン…

「まあ…はのは有名人だしな、まさかこんだけ地味な格好とは思えないだろう」

「…そんなに地味って連呼しないでください…」

うるさい、つっかどっからその服持ってきた

「…ミッドですごしてて普段も制服じゃだめだから…このワンピースを…」

普段着かい、それで外でるなよ

「…上着は似たような色のをフェイトちゃんが持ってたの知ってたから借りたの」

ああ、見たことあるような気がしてたんだ。…ってか似た色で纏めるのは女性の場合は当たり外れ多いと思うんだが…

…つかフェイト、この格好見てたら止めろよ…親友だよね?

「まあ、とりあえず服って分かったからいいけど」

「すいません…」

「どっちにせよ、髪はおろしとくか?本気でなのは有名人だからな」

「そうですね…あと眼鏡とか付けときますか?」

「んーそうだな、今日だけなんだし、そこらの安いのかっとくか」

はい、と答えたのでとりあえず雑貨屋で買おうとしたんだが

「…サングラスは止めろよ…」

「え?変装といえばサングラスじゃないですか?」

ナイスお約束お疲れー














「うわぁ…ヤマモトさん、おごりってこの服高いんじゃないですか?」

「いいって。ちょっと副収入があってな」

「ふええ…すごいですね、何で儲けたんですか?」

「ネットオークションで」

「すごい…でも私お金ありますよ?」

そりゃあのワーカホリックっぷりみれば分かるけど。つか稀な休暇は寝てるとか溜まるよそれは

「まあまあ、俺にも思うことがあってな」

「?」





…言えない…副収入ってなのはのあのアグスタでのホテルで使ったドレスを写真つきで売ったお金だとか…!




…いや、自分でもびっくりする額だった…お金ってあるところにはあるもんあんだな…

「あの額でおじさんもちょっと罪悪感がだな」

「??」







「うむ、よし!よくなった」

髪の毛に合わせて淡い色を中心に纏めてみた、淡い青のワンピース、ベスト付き

…別に朝の格好との対比の為にこれにしたわけじゃないんだが…

いや、あれは流石に酷かったからな…あと眼鏡も特徴のないものにした。まだ服決めてなかったからね、眼鏡買ったときは

髪もストレートに、これで結構分からなくなったな

「に…似合ってるかな?」

「うむ、いいね。特に清純な感じに見える」

「そ…そうかな?」

ああ、まさかこれがあの砲撃をぶっぱなすとは思いもしない…!

等という考えは表に出さない、ええ、そりゃあもう!大人だもん!!








「…で、これからどうする?」

「え?えぇっと…」

服買ったしなぁ…予定ないなら家で残った書類でも書くか?

「あ…その…もうちょっと服とか教えてもらえないかなー…と」

「まぁ…なんていうか、あのセンスは無いよなあ…」

聞いたら5~6年くらいまともに服かってないそうである

「おまえはおばさん以下か」

「ひどっ!」

うるせえ、おっさんおばさんでも年単位なら外出着くらいかうわっ!

「…まあ、ついでだ、コスメもちょっと見とくか…先生心配になってきたし…」

「お化粧くらい出来ます!」

「…今年のリップ、新色をどうぞ」

「…」

「…季節で全部出せとはいわんが…今はやりのくらい即でろよ…」

今年はピンク系らしいぞ?それ以外に濃い感じが流行ってるらしい

…いや、俺に女装趣味はない。フェイトも結構自分のこと忘れる性格だから、何かに付け化粧品とか服とか送らないといかんのだよ

まあ、娘は基本が黒だから選びやすいけど、服はな。金髪が映えるしいいチョイスだな

…服の種類だよ?間違っちゃダメだよ?黒が基本色じゃないよ?












「あ、これいいかも」

「…なぜに地味な色を好むか…」

「う…地味ですか?茶色とか」

「もっと赤とか入ってればなぁ…別だけど」

俺も茶色よく着てるけど、今日Tシャツは茶色だけど

「まあ、全部固めるには渋い色だよ、アクセントくらいにしとくといい。とくに女性は考えてコーディネートしないと地味さが出るね、難しい色だよ」

つか、ハタチとかだともっと派手にしてかないと

「なのはも素材いいからな、地味な服は食われちゃうんだよ」

ほら、スーパーとかのチラシの写真、スーパーモデルとか起用すると主婦の服装が似合わないだろ?想像してみ?

「…って聞けよ」

顔赤らめてモデル?とか言わない一人の世界に入らない、ほらみろ。店員さんが『初々しいですね』的な顔で生暖かく見守ろうとしてるだろ!

「…なぜに俺の周りの女性はこんなんばっかりなんだ…」

フェイトとかフェイトとかはやてとかヴィータとかフェイトとかっ!
















まあ…それでとりあえず昼からも色々回ってみようかってことでうろついてたら…

「…不審者発見」

「山本さん、山本さんあの人って…」

「いいか?なのは、俺らは今休暇、つまり一般人だ。分かるな?」

「でもいきなり通報準備はやはいと思うの」

「通報しなかったらどうしろと?」

「声かけてあげれば?」

…この陽気にトレンチコートとサングラスにボルサリーノ被った不審者にか?

「無理、その難易度は無理」

「え?でもあれはフェイトちゃ」

「なのは、あれは知らない不審者だ」

「でもフェイト」

「知らない不審者だ」

「フェイ」

「不審者」









「…そうですね…」

「ああ、きっと今日ウチの娘は休暇を利用して遠い星にいったんだと思うよ」

うん、前人未到の星とか

「…じゃあ、周りの人と同じで、見ない振りして回避しよう!」

「は、はぁ…」













「あ、父さん!」

















…だから、知らない人だってば…




















あとがき

とりあえずデートイベント、フェイトでもいいかと思ったんだけど…実は私、人物の設定をちょろっと書いてるんですがなのはのとこに…

『正統派熱血主人公』…ヒロイン扱いしてねぇ…ちょっとはいい目見せてやらないと…と愚考して書いてみた



PS タフ〇ンとか用意して寝ないで書いてみた、そろそろゴールしてもいいと思う

PS2 でもディスガ〇アもレベル上げないとなぁ…

PS3 まあ明日は投稿休むかな…?ゲームもしないと…







[6957] にじゅうななかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:16
「父さん…何かいい匂いがすると思ったら父さんだったんだ」

「嘘だよね?!風下で50メートルは離れてたよね?」

「冗談だよ?私犬じゃないもん」

「…ああ。まだ娘は人類と判断している…」

「山本さん、それは胸を撫で下ろしてるの?それとも何か胸に秘めているの?」

「なのは、そこは突っ込んで欲しくない、てかその格好なにしてるんだ…フェイト?」

「え?エリオとキャロが始めてのデートだから心配で…」

「そうかそうか…とりあえず小一時間説教か」

「え?!父さんだって心配でしょ?」

「とりあえず10歳でデートとか考えるのもどうなのか」

「そうだよフェイトちゃん、ちょっと早いと思うよ?」

「そうかな?…ところでなのはと父さん…なのは。おめかししてるね」

「うん、山本さんに選んでもらったの、どうかな?かな?」

「うん…すごく良いとおもうよ。流石父さん、いつもセンスいいよね」

「…なぜだ、なぜ回りの人が距離を取るんだ…」














――――父と休日は…超憂鬱――――













「まあ、なのはに誘われてね、流石にあそこまでセンス壊滅だと泣けるんでなぁ」

「…そんなに酷かったの?」

「あれ?フェイトちゃん昨日みせなかったかな?」

「そういえば…なのはが服借りていったのは覚えてるけど…」

「うん、そのあと見せたはずだけど?」

「エリオとキャロのデートコースを推測するのにいっぱいだったから」

…やめてやれよ娘…なんていうか、過保護で済ますのもどうかと思えるんだが、そろそろ

ちなみに、あとで聞くとシャーリーにこのプラン決めてもらったらしい、エリキャロは

…どうりでためらい無く移動するはずだ…だがデートっぽすぎるよなぁ

「それでもいけどさぁ…で、エリオとキャロは?」

「あ、そこでアイス買ってます」

「そうか、あとはがんばれよ?」

「うん!って父さん心配にならないの?!」

心配になるか!ってか今のお前と知り合いと呼ばれたくないんだよ!

「ねえ、山本さん。そろそろフェイトちゃんの衣装、突っ込んでもいいと思うんだけど」

なのはさん!、ここはスルーだって分かれよ!色々と現実見たいくないんだよ!!












「で、拉致っすか…まあいいけど」

ええ、フェイトに拉致られました、いいけど。一応コートとかはは脱がしたし

…無理だろ?一緒に歩けとかどんな羞恥プレイかっ!

「あ、キャロのワンピ」

「私が選んだの、最近の流行なんだ」

「みろ、なのは。同じようなシルエットでもああいう風にコーディネートするんだよ」

「…ううぅ」

「?」

「で…そろそろ監視はいんじゃないか?」

言外にかえろーぜーめんどくせーし。とぼやく

「ううん、もしかしたら二人が大人の階段登るかもしれないんだし!」

「帰れ、星に帰れ」

愛娘、帰れ

「フェイトちゃん…それはちょっと早いと思うよ…」

うん、てかフェイト、お前まさか娘に先越されそうだから見張ってるとかいうなよ?お父さん泣くぞ?

「でも間違いがあったら困るしね、もうちょっと見守ろうか」

…なあ、なのはも先越されたくないとか考えてないよな?な?













「ん?」

「父さんどうしたの?」

「エリオが妙だ」

何かに気がついたように周りを見渡し始めた…エリオ、最近敏感になったよなぁ…

…怯えてとかじゃないよな?

「山本さん、なんだかんだいってちゃんと見てるよね」

あたぼうだ、山本一家の数少ないオアシスだぞ?

…てか、周りの女性があれすぎるだけなんだが。何故にこうなったんだろう…不思議だ…あぁ…

「エリオ…環境はちょっと…かなり…地獄だが、強く生きろ…」

将来もなんとなく見えてるあたりが涙をそそる…

「あ!路地に入った」

「ついに大人への!?はやいよエリオ!路地だなんて最初からレベル高いよ?」

ああ…だれかこの愛娘に常識というかピンクっぽい部分以外を…

「あるか!んなこと!」

一応つっこんどこう、うん。一応だよ?

「父さん、冗談だよ?昨日地球の赤い絨毯って放送をエイミィさんに貰ったんで、ノリ突っ込みっていうのを試してみたんだけど」

いやどうかな?じゃねえよ!寿命が縮むわ!

「そうなんだ?今度私にも見せてくれない?」

「うん、いいよ。他にもいくつか貰ったから、帰って一緒に見よう?」

「…できれば止めたい…が!…ん?全員への緊急通信?」

路地に消えたキャロから…?








「あれ?山本さん早かったですね?」

「ん?ああなのはに呼ばれてな、なんだかんだいって六課に近いとこで服とか買うのはここが楽なんで」

で、この子は?と先を促す

「はい、この地下道から這い出たと思われます。レリックのケースを所持しているところから…」

「こちら六課ロングアーチです」

「はやて部隊長!」

「まずはそのレリックと少女の確保を、こちらからヘリを出すから収容をたのむわ」

「バイタルチェック完了、衰弱かな?これ以上は専門機器が必要だ…が、とりあえず安静にしとけばいいと判断できる」

「了解や。今、ティアナとスバルにも集合かけとる。集合したら地下道に」

「調査?はやてちゃん」

「いや、ガジェットの反応ありや、どうもレリックの反応につられてきとるやしいんやけど」

さらに上空にも多数でてるらしい、ヴィータも向かってるらしいがフェイトとなのはもそっちか

んで、俺はとりあえずレリックと少女の確保の為に単身でヘリの着陸できる場所で移動と提案しといた

「で…はやて、この子だけどな?」

「なんや?」

「…太もも確認したんだが」

「えっち、ろりこん」

「薬物を注射された形跡がある、うっすらとだけどな…」

「…なんやて?」

過去に数度打たれたあとがある、まあ時間立ってるようだから結構前だろうけど薄っすらと有る

「ただ、多分だけどオーバーバードースじゃないと思う、その可能性も考えて瞳孔も確認したが」

ヤバイ薬でも決めてたらまずいからな、目の収縮とかは調べても無かったんだが

「…オッドアイだ、これは薬付けどころじゃない、生まれからしてマズいぞ」

「…たしか、自然界では人間には生まれない、劣勢遺伝子やったっけ?」

「ああ、ほぼ産まれないはずだ…多分これは…プロジェクトFか、それに近いものからだな」

確率的に、だがまず間違いないだろう。レリックなんかに巻き込まれた子供が遺伝的にレア…ならそっちも関係してるはずだ

「…」

くっそ、フェイトもエリオもやっと普通に過ごせるようになってきたのに…

「…しゃあない、それにまだそうと決まったわけなやない、まずは保護をせえへんとな」

「ああ、そう願ってるよ」















「…空からのガジェット増援?」

「はい、数が多すぎます、解析によると幻影が混じってると」

「こっちに来ますか?それに見分け方とかは?」

「精巧に出来ていて、物理接触など以外では判別はまだです、ただはやて部隊長が限定解除を申請しましたのでこっちは大丈夫でしょう」

…これでしばらくははやての限定解除はなしだな…やむおえないとはいえ…

「スターズワンとライトニングワンは第一陣着弾を確認後、此方に来るそうです」

「ヴィータ…スターズツーは?」

「スターズ、ライトニングの応援に向かっています」

…とりあえず戦力的に穴は無い…か、ただなにか…いやな予感が…

「…!市街地に高エネルギー反応!」

市街地?!空のはやてに?…違う!

「こちらにくる!ヴァイス!」

「くっ!にげれねぇぞ!」

「マズいっ…?いや!!」


















「…助かったよ…なのは」

限定解除、なのはもしたのか…おかげで間に合った…俺だと即死を間逃れるくらいだぞ、あの威力に防御しても

視界の端になのは映ってなかったら、飛び出して俺が受けるとこだったよ

「ううん、間に合ってよかったよ」

「…フェイトは?」

「…うん、『父さんにっ!』って叫んで狙撃地点に」



………



「…これは同情するべきなんだろうか…悩むな。どう思う?」

「…とりあえず山本さんはそのまま六課に、万が一また狙撃されたらヘリから皆を離脱させてあげて」

コメント控えるなよ

「じゃあ私もいくね!」

放置かよ!そしてヘリの外からとはいえ目を合わせてくれよ!あ、やっとこっち見た

「…私も心配したんだから、山本さんも装甲薄いんだから注意してね」

「あいよ、まあ凡人らしくあがくから大丈夫だ、なあヴァイス?」

「まあな、次は狙撃なんかさせないさ」

「と、頼もしいセリフがでた所で、いってこい!」

「はい!」











そのあとヴァイスが小声で

「管理局のエースは二度落ちる、か」

とか言ったのはキコエテナイデスヨ?

ええ、聞こえないったら聞こえない

そしてうまい事言った顔しない、ヴァイス!








そしてその後もなんだかんだあって犯人には逃げられたわけだが…とはいえ

「…まあ、任務完了、かなぁ」

「ええ、ティアナの機転でなんとかレリックは確保できましたし」

「やっぱ頼りになる司令官がいると助かるだろ?」

「「「はい!」」」

「いえその…この程度しかできないですから…」

「そうか、この程度か…」

なんとか事が終わって六課で事件後の説明会であるが、その言葉を聞いて俺はくるっと後ろに振り向いて







「この程度が出来ないやつって指揮官とかありえねぇってさ、ヴィータ」

「…うううううぅぅぅぅ…」

「そ!そんな事言ってないです!」

「いい部下もって幸せだなぁ…いろんな意味で、なあヴィータ」

「うあああああ!」

聞いたところ、どうも一度は確保してた犯人を、姿みせてなかった他のヤツに動揺してるスキに逃がしてしまったらしい、レリックのケースごと

それをティアナの独断で幻術を使い隠して、犯人とケースだけの被害で止めたって話だ

まあ、よくやってるよ。正直皆の目の色が前と変わっていたんで、俺は地下の戦闘に参加しなかったんだがよい方向にいってくれたようだ

「これで出来ることと出来ないことは大体わかってきたんじゃないか?」

「はい!最悪の事態を想定して予防策を張るのは分かってきました」

うん、いい方向だティアナ。まぁ…前にもいったけどヴィータみたいな高ランクはどうしてもそういう小手先の技を疎かにする傾向があるからな

本気でガチ戦闘だったら勝てるからなぁ…

しかし、それは置いといて

「しかし、敵は強敵だな…数といい戦力といい…Sは確定だろうな…」

「というか本気で逃げ足だけでもしゃれにならんわぁ」

「ああ…俺もまさかと思ったよ」

「うちもや、報告間違ってるかとききなおしたわ」












「「あのフェイトから逃げれるとは」」














「でも、聞いたとこやとあのヴィータたちが追い詰めたグループと合流して、集団転移するのがちょっと遅れればやれてたはずなんやって」

「だが、少なくとも六課であのフェイトから逃げれるやつはいないぞ…?」

「そやな…ちょっと敵の戦力上方修正しとこか」

「たのむ」















ちなみにそのあとの隊長と俺だけの討論会で

「…ライダー?」

「ああ、まさしく…これはちびライダーと命名するよりないな?」

「こっちはなんやったっけ…エトナ?」

「ちびエトナと呼称するか?」

などという馬鹿な会話が流れた














あとがき

それでも一日一作品は出してしまう…それが私クオリティ、コーラが美味しい…


PS でも休日だし昼まで寝る

PS2 さて、ヴィヴィオ登場、だが会話どころか名前さえ…!あ、ヴィヴィオルートはないですよ?ええ

PS3 しかしレジアス(秘書)も語ってるけど、六課って奇形だよね…










[6957] にじゅうはっかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:17
「…で、なんで俺が…」

「え?その山本さんってほら、子供の扱いがうまいじゃないですか」

「ああまあ、フェイトとかエリキャロとか…クロノのとこの子供も世話したなぁ…リンディさんが忙しいからって」

「それでちょっとたのめないかなぁ、と」

「それで呼ぶなよ…なのはも子供に好かれるじゃないか」

「う…でもそれはエースとかそういうので…」

「まあ…クロノのとこの子供に慣れてもらうのえらいかかったよな…」

「なのでちょっと…」

「しかしまあ、あんときは想定外だったよな、俺って子供の世話とかしてたからまだ分かるけど…」

「ええ…確か」

「孤児院出だからな、まあ慣れてるけど…娘がなぁ」

「それも…正直ちょっとショックでした…」

「だろうなぁ…俺も逆だと思ってたよ。いやフェイトには悪いが…」

「ええ…」

「まさか、なのはより先に懐かれるとは…!」











――――父と子供の憂鬱――――













いやまあ、別に馬鹿にしてるわけじゃないんだが

「右往左往すると思ってたんだけどなぁ…」

初めての子育てとかそんなもんだよ?他人の子供だし

「え?そっちで?」

え?それ以外で?…ああ…

「…なのは、愛娘が子供に懐かれない理由を10文字以内で説明せよ」

「ノーコメントですよ?」


黒とか色々考えたろ?本能とか色々考えたろ?


「まあ、いいけど…で、シャッハさん?」

うんまあ、いいけど、流すけどー…。この部屋かな?

「はい、この部屋です」

って、あれ?

「…いない?」

「ベットだけですよ?」

「あれ?」









で、病院内探索である

「…シャッハさん、ここからの出口は?」

「閉鎖しています、少なくとも魔力反応もありませんし」

「少なくとも中にいるはず、と」

そうか…でもどうしてでたんだろう?ベットにはナースコールもあったけど

…ナースコールの知識を知らない?

「あ」

ん?中庭…あ、なのはとあの子供だ

「あ、いましたね、って!」

ってかいきなり飛び出そうとスンナよシャッハさぁん?!ここからでもガードできるだろう!

「う…すいません、なのはさんになにかあってはいけませんので…」

「分かります、が。なのは自体も強いですし、子供ですからまだでなくていいですよ」

検査で特に魔力量もおかしくないし、危険物も内蔵していない、まずはなのはに対応させよう

…別になのはに任せて、子供泣くとこ見ようとかおもってないですよ?

って、あれ?あれれ?











不思議だ…想定外だな

「おーおー懐かれてるね」

「あ、山本さん」

「こんにちわ、ヴィヴィオちゃん?」

「おじさん…だれ?」

「だめよ?ヴィヴィオ。山本お兄さんだよ?」

「う…ヤマモトお兄さん」

よく出来ました、となのはが褒めているが…何かおかしいような…まあいいか

「うむ、よく出来たな、まあおっさんでもいいが」

「おっさん?」

「こら、お兄さんだよ?」

お兄さんにやけに拘るな…35なんだしいいだろ

「…で、どうするよ?ヴィヴィオ」

ぎゅっとなのはにしがみつく幼女。これは…どうすっかなぁ。思った以上に懐いてる…危険ないなら子供泣かせるのは苦手だし

「…とりあえず、親とかを探してますけど…私が預かろうかと」

「…犬猫じゃないんだけど…まあ病院に預けとくわけにもいかんし」

もう傷もなにもないのに入院させとくわけにもいかんしなぁ…フォアードとかに任せるか…アイナさんに頼むか


…アイナさんいいよなぁ…母性愛とかすげえいいよなぁ…


「…山本さん…?」

「お兄ちゃん?」

「お?まあ帰るとすっか?」

うん帰ろう、帰ろう。昼からはやてに呼ばれてるんだろ?なのは

「…何考えてました?」

…やけに追求長いな…何この地味に修羅場って感じの空気。シャッハさんが離れていくんですが…

「ヴィヴィオをなのは付きっ切りで世話出来ないからどうしようかとね」

句読点なしでワンブレスである、びびってはいないゾ?

「ああ…そうですね、フェイトちゃんにも頼もうかと」

「ふーん…まあそれでいんじゃね?先どうなるか分からないんだし」

「?」

「ああ、ヴィヴィオはきにしなくて良いぞ…ほら!なのは好きか?」

話に置いてけぼりのヴィヴィオが首傾げているので、思いっきり高く抱き上げてあげた

「どうだ!高いか!」

「うん!高い!大好き!」

「そうかそうか、なのはがな。ヴィヴィオが大好きだからもうちょっと一緒に居させてくれってさ。いいかな?」

「うん!」

そうかそうか、となのはに押し付けると抱きついた。ふむ、結構絵になるな

「そっか。ありがとう、ヴィヴィオ」












「…で、フェイトに説得されてフォアードとあそんでるんじゃないのか?」

「すいません…」

んで、午後から懐いて離れないなのはとヴィヴィオの二人と離れて、報告書をあげようとしてたらエリオに呼び出された…

なんていうか、本気でどうするんだよ…なのは…

「エリオ、キャロに押し付けるとは…年近いからって思いやがったな…スターズ…」

「お兄ちゃん!」

「おーヴィヴィオ、ちょっとぶりだな?」

しゃがみ込んで頭をなでてやる、病院で見たときより大分人見知りしなくなってるな…

「ちょっとぶり!」

「よしよし、元気のいい子は好きだぞ?とりあえず飴あげよう!」

「わぁい!」

「慣れてますね…フェイトさんの時も思いましたけど」

「お前らも世話したろうが」

ってか、キャロは風呂の使い方もしらんし、エリオは来た直ぐはカミナリ小僧で…

「「うう…」」

「お?積み木あるな、よしヴィヴィオ勝負だ!カッコいい方が勝ちな!」

「ヴィヴィオ、負けないもん!」

「よし、長男いけ!軽くひねって来い!」

「…って僕ですか?!」











という風にエリオとキャロをヴィヴィオでいじってたらフェイトが通信してきた、珍しく真面目な顔…?

「で、フェイト…その話ははなしていいのか?」

「うん、本当はだめだけど…はやてが『この話を周りには話さんようにな?まあ家族とかに詰問されたらしゃあないけど?』って」

私のほう見ながら言ってたの。って…わかりやすいなぁ

「まぁそういうことならしょうがないな…しかし、予想道理とはいえ、予言か…」

「父さん、気がついてたの?」

そりゃあな?といいつつ会議室に備え付けのコーヒーメーカーからコーヒーを二つ出すと娘に差し出した

「フェイトもうすうす…だろ?」

「うん、後見人にカリムがいたから…それに新人以外が出向扱いなのも…試験的に作られた部隊でもおかしいよ」

「だろうな、クロノには聞いてないけど、ユーノも同じ見解だったな」

元々後見人のクロノは必要でなければ絶対話さないだろうしな

「そう…どちらにせよ4人には言えないし…」

「まあ、誤魔化せとしかいえん」

「そう、だね…それしかないよね」

…いいたいことは分かるが、家族でも隠し事はしろよ?特にこんな仕事してるんだしな

「で、陸はその予言に否定的、か」

「うん、陸の実質の頂点が…」

「ああ、あの人ってレアスキルとか嫌ってるからな…」

そのくせ配下には欲しいくせにな、Sランクとかだって…まあ、質量兵器賛同派だしな…

ちなみに俺は質量兵器には賛同していないけどー

…だって、現状でとりあえず平和だし。ってかさ、簡単に武器とか手に入ってみろ?

フェイトとかなのはとかはやてだってそうだ、どんだけ恨まれてるか…犯罪者に

正直、魔力っていう才能だけで落差激しい世界ってのは差別社会だとは思うが、現状がよければそれでいいのだ

…まあ、それでも就業年齢はあげるべきだと思うが…馬鹿が多すぎだ














「ま、正直読みが当たってたな、程度だなぁ…対策とかたてれねえし」

どうするか…予言の内容…本部が落ちるっぽい話だが…

どうするかなぁ…

「ん?」

「しなだれるな、そして胸とかなぞるな」

まだ仕事中だ…ヴィヴィオのせいで今日は残業なんだよ!

「ん…父さんパワーじゅうでんちゅー…」

「…まあいいけど」

まあいいけど。はぁ…

「…ねぇ父さん?」

「ん?」

「…この前の敵、なんだけど、それにヴィヴィオ」

敵とヴィヴィオ?ああ

「ああ、そうだろうな」

べったりくっ付いたフェイトをそのままに。デバイスで出来る仕事を小まめにやっていると、フェイトがぽつりともらし始めた

「エリオも…大丈夫かな?」

…人造魔導師計画…詳しくは知らないが…あの頑強さを考えるとスバルも怪しいよな…俺の権限では詳しく閲覧できなかったが…

「それはお前の責任だ」

にべもなく断る、冷たいようだがエリオとキャロは

「お前が責任取ると言ったんだ」

かわいそう、だけで抱き込むもんじゃないはずだ、他人の人生ってのは

「…俺は無理だ」

うん、無理。てかこんな平凡なおっさんに何人も背負わせるな

「…俺は、娘一人で精一杯だ」

「…うん!」

だからまあ…そろそろお前もちゃんと子供ら見とけよ?二人はお前を見て育つんだからな?















…いやマジで!マジで見て育つんだよ?だから挨拶とかねだるなよ!今の会話のどこにそんなスイッチ入れる単語があったよ!
























…ああ、でもしちゃう俺ってだめかもしれぬ…子離れって難しい…!












あとがき

なんていうか、ラスボス愛娘が猛攻撃!なのはには負けない!でも微妙にはのはもフラグ祭りだぞ!がんばれフェイt…ごめん、あんまりがんばらないで!




PS2 さて、そろそろ陳述会ですがーどうするか…

PS3 てか、最終戦を引っ張りすぎだと思うんだ、原作。何話使ってるかと小一時間…











[6957] にじゅうきゅうかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:18
「おい!ロングアーチ!非戦闘員のほうはどうなってる?」

「…ヴァイス曹長がなんとか止めていますが…まだ終わっていません、それに此方を狙っているように戦線が…」

「くそ!ザフィーラのほうは?こっちはジャミングとAMFがきつくて通話できん!」

「いまだ正面で…戦闘中です!」

「くっそ…俺みたいなへっぽこはすぐに助けに行ってやるってほざいてたくせに」

「それよりそちらは?」

「1型が馬鹿みたいにきてる…っとう!キルスコア数えてないがすごいぞ?」

「へ…そりゃあすげえ。やっぱ賭けなんぞやるんじゃなかったぜ…」

「ヴァイス!…てめえが俺みたいにやる気ださねえからしたんだよ!」

「…元陸のエーススナイパーとかうまく乗せられたぜ…くそ!」

「黙ってお仕事してろ…!こっちは未分類のレリック守るので精一杯なんだ!てめえが守れ!」

「むちゃいいや…」

「ヴァイス曹長!?先輩!」

「ち…通信系どっかやられたか…ザフィーラの方はまだ通信いけるか?」

「ヴァイス!ヴァイス曹長が!」

「うるせえ!ヴァイスは仕事してんだ!てめえもてめえの仕事しやがれ!」

「う…あ…」

「六課の一員だろう?ヴァイスの自慢できる後輩だったらしゃきっとしろ!」










――――父と長い一日の憂鬱――――













アルトには厳しく言ったが…俺も折れそうだよ…

「圧縮!」

「Compression」

何度目か忘れたレアスキル起動、強化した剣でぶった切りつつその残骸を足場に速度を稼いで次に

「きりがねえ…!」

ロングアーチにキルスコアを誇ったが、なのは、フェイト、特にはやてなら10秒で出せるスコアだろう

「ってか、広域攻撃にまともなのないんだよ!くっそう!」

特にAMFがきついここでは目くらまし程度だろうなあ…

「っつか、とうとう俺無視して中は入ろうとしやがるしっ!」

幸いというか、あの幻影で水増しとかされてないが…俺に取っては楽かもしれない、と淡い期待をかけてたんだが

「…俺なら見抜ける可能性があるからな…」

レアスキルの為である

俺のレアスキルは通常でもリンカーコアが見えるほど魔力に敏感なのだ

まあ、普通の魔導師でも魔力の保有量は推測出来ているし、リンカーコアの有無も見えてるからこれが普通だろうと思っていたのだが

昔、幻覚をつかう犯罪者と戦ったとき悉く見破ったことがあり、シャマルと調べて分かったのだが

「…魔力そのものが見える、とはなぁ…」

ゆえに『魔力で』隠しているものはぶれて見える、フェイクのものはガランドウに見えた

「だからここ受け持ったってのもあるんだが…くっそう」

くそ!公開陳述会の面子とは連絡がやっと取れたがあっちも酷いらしいしな…年長者が投げ出すわけにもいかん…!

ああ、やっぱデバイス持てれないならはやてやフェイト、なのはを会議室内に入れるのは反対だったんだよ!

…とはいえ入れてないと色々面倒だからな…六課の隊長も来てないのか。とか色々と…

「ああもう…世界はもうちょい優しくても良いだろうに…!」

せっかく圧縮してたラスト・ワンを1型ガジェットに突き刺して爆破、その衝撃を食らう事を分かりながら勢いを利用して抜けていこうとするガジェットを左手の剣でぶったぎる

「てめえら…俺にも雑魚なりの矜持がある…モブ扱いすると怪我させっぞコラァ!」


















「…ヤマモト」

「あ?なんだザフィーラ、こっちは雑魚っぽく戦ってるぞ?とっとと助けに来い!てか今来てくれたら裸エプロ」

「すまない…」

「…ッ?!ザフィーラ!おいザフィーラ!シャマル!そこにいるんだろ?答えろ!」

急に繋がった通信、なんとかまだロングアーチとは繋がっていたが。六課襲撃されてから暫く繋がらなかったザフィーラの苦悶の声

「…おい!ロングアーチ!」

「…はい…」

「あっちはどうなってる?」

「…陳述会のほうは」

「違う!ザフィーラとシャマルだ!」

「…反応微弱、二名とも危険な状態だと推測されます…」

「…ッ!くそ!どういうつもりだ!そうなる前にこっちに連絡…ッ!…そういうことか…!」

くそ!くそ!なんで気がつかなかった!久しぶりの魔力の大量消耗で気持ちに余裕がなかった?長期戦で?ふざけるな俺!

…おかしいんだよ!なんで『あのザフィーラとシャマル』がこんなに梃子摺るなんて!

普通ならこっちにシャマルあたりがとっくに応援に来てくれておかしくない!

「…あいつらの所きたヤツ、この前の戦闘機人か?」

「推測ですが、映像からして…」

「…3つ聞きたい、俺がザフィーラのほうに行くことは?」

「…そちらへの増援は確認されていませんが、後方に戦力が待機していません」

これ倒しきるまで動けない、か

「二つ目、この通信を制限したのは?」

AMFなどのせいと思っていたが…

「…それは」

「ルキノ、シャマルだろ?」

「…」

やっぱりか…あの医者め!オカンじゃねんだぞ!そこまで心配される必要はねぇってんだ…!

ああもうなんで俺の周りは馬鹿ばっかりなんだ…!

強敵だからって分かってて『すぐ手伝いにいってやろう、ありがたく思えよ?』だ!ザフィーラ!

こうなることを予測して通信制限かけやがったシャマル。出撃する前の『無理するのは駄目ですよ?またフェイトちゃんに泣かれますから』だ!俺がはやてに殺されるっての!

「…申し訳ありません」

「…良い判断だ立ったと思う、俺って結構感情で動いちゃうからな…で、最後だ」

「…はい」










「ルキノ、アルトはどこに行った?…非戦闘員はどうなってる?」

「…ッ!」













「…いい、ルキノ。もう遅いんだろ?俺は冷静だ…教えてくれ」

「…アルトはヴァイス曹長からの連絡が途切れてから、非戦闘員の脱出に向かいましたが…負傷、ヴィヴィオちゃんが攫われました」

「…そうか」

そうか…ザフィーラが落ちたと聞いたとき薄々気がついてた

俺の後ろにレリック

ザフィーラの後ろに非戦闘員

そして俺には散発的にガジェットだけ、あっちには真打の戦闘機人

…それなら狙いは?

「最初っから狙いはヴィヴィオか…!」

してやられた。だが今から思うとおかしかった

戦力の殆どいない今の六課襲撃、戦力を削るため?馬鹿な、ぶっちゃけ陳述会にいってるメンバーがいれば六課は再起できる

ここを更地にしても、極論戦力はさほど減らない、ならあっちはともかく此方への襲撃は?

陳述会に出た戦力からして、いつでも…かは分からないが、なのは達がいるときも攻めれないことはないはずだ…ならなぜ今?もっと前と違うところは?

…ヴィヴィオがいるかどうか、だ…!

どちらかといえば六課と陳述会、両方とも狙いではあるんだろうが…

「…それと、先ほどジェイル・スカリエッティと名乗る人物から宣戦布告らしきものを…」

「…スカリエッティ…」

プロジェクト・フェイトの前身に深く関わる…狂った科学者…フェイトの生まれから調べたが…いきているのかよ…!

「…ガジェットの撤退が始まっている…機影が見えなくなるまではここで待機してるよ…」

「…すいません、後ほど詳しい報告を」

「ああ、お互いな」




















「…してやられたな、はやて」

あのあと聞くと陳述会襲撃のほうもかなりの被害だったそうだ

「そやな…」

「六課のメンバーもスバルを筆頭にぼこぼこか」

スバルは左手が重症、残りもリィンが意識不明。ヴィータ他新人入れても重軽傷

「そやね…」

「…で、終わるか?」

「…それでええか?」

「好きにしろ」

「そうか…好きにか…」

「ああ、そうしろ。ここまできたら海も手を出す、お前じゃなくても何とかなる」

陸は猛反対するだろうが、広域次元犯罪者が関わってるんだ。海の出番はある

「取っ掛かりは作ったんだ、もういいだろ?」

ぼろぼろの六課、急いで帰ってきたはやてと共に現場検証しつつの、二人にとっては世間話

「…好きに、させてもらうわ…」

「そうしろ」

「…じゃあ、好きにさせてもらうわ!」

ゴツン。

焼けかけた壁をぐーで凹ませやがった、ぐーで

「そっか、まあ分かっていたがな」

分かっていたさ、この家族馬鹿がこんだけ家族ボコにされて黙っているわけがない

「家族馬鹿だからな…」

「ちゃうねん」

「あ?」

なんだかんだ言って、仲良くなってきてる新人どももボコボコだからか?あとから見たが、あのスカリエッティの放送みて頭にきたか?

「なあ?その左手みせてぇな?」

「ん?」

「アンタ、左利きやろ?ずっと右しか使ってへんけど」

「…使ってないのに左利きとかいうなよ」

「シグナムが教えてくれたんや、昔模擬戦で気がついたって」

どっちかといえば両手ききが近いけど、生まれつきなのは左だろう、じゃないとあの太刀筋はおかしいって

「…で?」

「見せてくれへんの?ずっとぽっけにいれっぱなしやけど?」

「…フェイトには内緒だぞ?」

「…思ってたより重症やね?」

何言ってやがる、前腕部の骨折くらい。一緒に六課にいたザフィーラとヴァイスのやつはいまだ意識不明だそうだぞ?

「あははは、倍にふくれあがっとる!」

「骨折とかはこんなもんだ、落ち着いてから医者にみてもらうよ」

「…いとうないの?」

「別に、慣れてるし。俺のようなやつはいつもこんなもんだよ」

模擬戦とかすっとどっか怪我するよ、骨折とかは珍しいがな

「ちゃんと治療しいや?」

「あたりまえだ、俺はMじゃない。それに」

「それに?」

「…それに、あいつらにちょっと現実みせてやらねえとな?」

「そやね…どこの誰に喧嘩うったか教えてやらんとね」

はやてだぞ?なのはだぞ?あのフェイトだぞ?

「馬鹿がいるもんだ、世の中分かってないヤツ多いよな?」

「そうやな?私ちょっとばかり…」














「久しぶりに ア タ マ にきたわぁ…」


















いい笑顔だなォィ















…てか、六課のやつらってなんでこうも笑顔が頼もしいんだろうか?







このあといかにヴィータとリィンがひどい目にあったか、スバルや新人の決死の戦闘、フェイトやなのはの空中戦などをえんえんと語って、真っ黒いオーラを終始纏って去っていった







…ええ、その間誰も近づきませんでした、現場検証だってぇーのにデス












あとがき

さあ、クライマックス!山本の一人称なんで話早い早い…



PS さようなら数の子、君らの事は忘れない。きっと3秒くらい

PS2 さぁ、黒くなってまいりました!

PS3 …なんだろう?数の子まともに出てこない…まぁ、こんなものか、他のオリ主と違って山本って目立たないしな。外から見ると



[6957] さんじゅっかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/02/28 18:19
「で、お前は何をしているんだ?」

「いや、現場検証、俺がここ担当してたし。お前もだろ?シグナム」

「そうではない、お前はなのはやテスタロッサを励ますのではなかったのか?」

「知るか、隊長だぞ?そんくらい出来なくてどうするよ?」

「…お前、甘いときと厳しいときのギャップが激しいな」

「馬鹿、普段はちょっとガード甘いだけだ。こういうときに厳しくしとかないと育たないよ」

「…そのくせ立ち直ったらただ甘のくせに…」

「親ってのはそんなもんでいいだろ?まぁ、頼ってこられたら答えるが」

「よくわからんが…そういうものか?」

「そんくらいでいいのよ、で。ティアナは?」

「気もそぞろだったのでな、病院のほうに行かせた」

「まぁ…対面だけでも繕えないとなぁ…」

「そういう意味で言ってないのだが…ああ、あと主は発破をかけてくれたそうだな」

「ん?やる気は元からあったし、ただのきっかけだよ」

「まあ、それはありがたいのだが…ちょっと行き過ぎたようだ」

「…まあ、分かるよ…」

「…いきなりクロノに通信してアースラを引き取るって言い出したときはもう正気を疑ったよ…そりゃあ手に入れやすいし、拠点は必要だが…」

「処分寸前と言う事は破棄寸前だからな…少なくとも戦闘は避けよう…」

「…知ってるか?はやて、宇宙戦艦ヤ〇トのファンなんだぜ?」

「…単身のこって突撃とか…悪夢だな…」













――――父と事後の憂鬱――――















「で、シグナム。そっちのほうは?」

「うむ、ザフィーラは峠を越えた。シャマル、ヴィータももう復帰している。あとは細かい検査すれば現場に戻ること自体は出来る」

「んじゃ、リィンは?」

「ヴィータを庇って今は調整中だ、だが…大事はない」

「ザフィーラもシャマルを庇ったらしいな」

「ああ、だが…戦闘機人か…強敵なようだな」

「それに…死んだはずのストライカーゼスト、か」

「ああ、私もヴィータから聞いたときは聞きなおしたが…」

「そうか…それではやてはアースラを拠点にしたのか」

「?どういうことだ」

分からないか?管理局で死亡認定でてる、過去の雑誌でしか見たことないが陸でエース中のエース、ゼストのだ。調査はしっかりしてるだろうよ?

それで…でてくるってことはクローン?馬鹿な、身体能力はともかく、技術の全てが聞いていた騎士ゼストの物だったってヴィータいっててか?

少なくとも、そんな技術あったらフェイトはアリシアになっていたはずだ。技術的に進歩して出来るようになった?ありえるが分からないし、それより可能性が高いのは?

「ならば…拉致してスカリエッティが洗脳したか、死体かなにかを蘇生したかだろ?」

クローンにしても過去のデータはあったほうが良いだろう、やっぱり局が関わっていると思っていいしな

「なるほど…ありえそうだな、戦闘機人のことがある、蘇生もありえるか」

「さっぱり技術的なことは分からんからな、どうともいえんがどっちにせよ…管理局が関わっている可能性が高い」

「そうか…たしかに行方不明扱いになっていない。拉致も蘇生も死体が確認できないはずなのに」

「まぁ、考えすぎかもしれんしが、どっちにせよはやては管理局を疑っているな…それ故の移動出来るアースラを持ち出した、か」

たぶん、ほぼ確定で管理局を疑える情報を持ってるだろうな…どんなのか知らんし、一介の陸士とかに話すもんじゃないんだろうが

「こっちの情報が漏れにくい上に管理しやすくなる、か。たしかに人間の移動や情報の出先を判別しやすいだろうな」

そう考えるとアースラを使うのはやむなく、か?

「どちらにせよ…次がある、だろうな」

ああ、ここまで姿を出してきたんだ。いくら陸が人手不足で協力的じゃないとはいえ…アジトが見つかるのも時間の問題だろう。ならば

…次が最終戦だな…












「お?」

シグナムと別れて隊舎内をちょっと気になったことがあるので回っていたら、誰かが廊下に座り込んでいた

「…なのは?」

「!…山本…さん?」

その手にはヴィヴィオがお気に入りだった小さなウサギの人形が…焼け焦げた人形があった

「…なのは…」

「…山本さん…私…私…」

守れなかった…と涙を浮かべながらぽつりと呟いた

「そうだ、な」

「…私はいつも…魔法がちょっとうまいだけの…ただの人だから…」

「そうだ、な」

多少じゃないけどな、空気読めるから言わないけど

「いつもいつも…失敗ばっかりしてる…フェイトちゃんの時も、最後に心を救ったのは山本さん。はやてちゃんの時だってそう」

いつだって、私は最後に救えなかった

「…そうか」

「ヴィヴィオも…やっぱり救えなかった…懐かれたから…いい気になって母親代わりになんか名乗りでて…」

やっぱり…やっぱり…

「最初、ヴィヴィオに面会に行く前に思ってた通り。山本さんに、預ければよかった、な…」

「んじゃそれ、ヴィヴィオの前でいえるか」

ああ…コイツの悪いとこが…なのはって見えないとこで落ち込むんだよよな…なんでかそういう場面によく会うから分かるけど

「フェイトやはやての前で言えるか?『私なんかいなくていい、いないほうが良い』って」

「…」

反論するだけの元気もないか、重症だな

「なあ、PT事件だって、闇の書事件だって、お前がいなくちゃ始まりさえしてなかったさ。俺なんか闇の書の時なんていってたか知ってるか?」

「え…?」

「フェイトに聞いても良い『面倒くさそうなんで、逃げていい?』だぞ?なのははやられてたけど、後遺症とか出ないって聞いてさ」

だって、それなら休ませるだけでいいじゃん、次元世界で有名な事件とか誰が進んで関わりたいかよ!フェイトだってまだギクシャクしてて大変な時に

「それは…」

「いつもいつも…解決しようとしたのは…なのはなんだ、俺やフェイトは『お前』がいるから手伝っただけなんだ」

分かってるか?

「PT事件だって、お前が教え子で。フェイトを知りたい、友達になりたいって言うから手を貸したんだ」

俺みたいな面倒くさがりがそんなでかい事件で好き好んで前にでるかよ…まあ、闇の書の時はあとから地球にアルカンシェル撃つとこだったって聞いて冷や汗かいたが…

「でも…私は…」

「なあ?今さ、ギンガとヴィヴィオがさ、攫われてるんだ」

「…はい」

「殺さず攫った、公開陳述会の方でも死人は少数でもでてる、なのに殺さずに、だ」

なら、その手間をかける理由は?六課は特にヴィヴィオ以外に目的ないようにすら見えたその理由は?

「…!生きているんですよね、まだヴィヴィオもギンガさんも!」

「可能性は極めて高いな」

間違いないだろうよ、あの火力と戦力あればもっと六課を楽に倒せたはずだ、遠距離からぶち抜くとか。しなかったのはヴィヴィオを探すためだろうしな

「どうする?俺にまかせてなのはママはお留守番か?…言ったよな?大人なら責任持て、って」

エリオ達にも言葉を変えて言い続けてきた、管理局に正式に入る時だって、自分で決めたなら最後まで責任もて、と。社会人になったら大人なんだぞ、と

「…エースとかSランクとかSSとかどうでもいい、高町なのは。お前はどうしたい?言っとくが、返事しだいでは考えがあるぞ」

ああ、そりゃあもう、全部ぶちまけて魔力封印して20歳だろうと高校からいかせて、地球で普通に過ごさせる!

…士郎さんとか桃子さんとかにぶちまけてな!

「…私、ヴィヴィオを救いにいきたい。こんな、拉致なんか許したくない!きっと泣いてるヴィヴィオを笑顔にしたい!」

「そうか、そうだよな。それがなのはだよな」

ああ、これがいつも俺に、ちっこいのにがんばって背中見せてたあのなのはだよな…

「んじゃあ、いこうか。はやて達にも聞いて方針決めようぜ」

「…はい!」














で、一日終わればいいのにその日の深夜、いきなり自宅をなのはが襲撃してきた

「で…これか」

「う…すいません…」

「…おまえ裁縫くらいできろよ…」

あの焼けてしまったウサギの人形を新しく作りたいと挑戦したのはいいんだが…

「…指を刺すってのは想定内だったが…なにこのエイリアン…」

半分出来上がった人形はなんていうか…まあとりあえずそれは耳じゃないと思うぞなのは、それは頭部に付いてはいるが、もはや腕だ

「…白いアリ?いやヴィヴィオがこれ見たら泣くんじゃないか…?」

「…うう…」

「いいよ…現物見たことあるから、俺作っとくよ…」

「すいません…新しいのかってあげようとしたら。売り切れてて…」

はぁ…またもやエースオブエースの伝説が増えそうだ…

あと、『山本さんって、子供の扱い凄く得意ですよね?』って凄いいい笑顔で言われた。






…裏がないと俺は信じている












あとがき

六課襲撃の後日談、フェイト、はやてときたんでなのはって見ました!

PS さて、ノルマ達成。ディスなガイア2をやろう…とりあえずレベル500までは…

PS2 最終戦以降はやっぱ外伝で書いたほうがいいですかね?

PS3 間違って全消去してしまいました、ご感想下さってた方々申し訳ないです



[6957] さんじゅういっかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/01 19:46
「あ、スバル」

「ヤマモトさん?珍しいですね。こんな朝早くからなにを?」

「ああ、一応な、本人の口からもきいとこうかと」

「陳述会の事ですか?」

「いや違う…エリオとキャロは退院したよな」

「うん、ヤマモトさんも聞いてるでしょ?」

「ああ、フェイトから聞いた、今日の晩はご飯作ってくれないかなっていってたな」

「いいなぁ…ここのご飯おいしくないんですよぅ」

「病院になに期待してんだよ、ほらチョコムースケーキ。皆には内緒だぞ?こんだけしかないから」

「うわあ…!おいしそう!私一度でいいからホールで食べたかったんですよ!」

「…俺のは無しか。まあいいけど」

「いい匂い…チョコだ!」

「カカオ分が多いからな、まあ期待してくれ…ってもう食べてる!?」

「おいし――――!」

「…いいけどさ…で。聞きたいことなんだけど」

「ふぁい?」

「お前の体のことだ」














――――父と機人の憂鬱――――













「報告書みて分かったんだけどな、申請書に機械が入ってれば誰だって気が付く」

「…そう、ですね」

そういうと今までずっと動かさなかった左手をゆっくりと動かす、微かなモーター音がして機械だと分かる

「気にするな、とは言わないし俺も今まで知らなかったし。あぁ、かまわんぞ、誰だって隠しておきたい事くらいはあるだろ?」

はやては今まで隠してきたのに今おれの所に書類がある、これ以降は公開していくつもりなんだろう

「でも…」

「いいんだ、てか仲間とはいえ個人だからな、どうしたって隠し事くらいはな」

俺なんか一杯である、古いのでは『フェイト女の子になるの巻』とか…アルフは当てにならんし、薬局で何買えばいいか…いやもう恥ずかしかった…最近の事は…うん、いいよな

「すいません…でもヤマモトさんは知ってると思ってました」

「いや、そのへんの書類とかははやてが出さなかったからな…まあギンガの事とか、お前の事故で隠せる範疇から出ちゃったし」

あの怪我で、腕の中に機械があるの映像ででちゃったし。流石に隠せないよな…

「で、一応この書類で確認をして欲しいんだよ、担当のマリエルさんは忙しいし…」

「あ、はい…」

「まあ、ここ来る前に連絡したら数日で直るって言ってたし、休暇だと思ってゆっくりな。書類はそんときでいいよ」

「…ヤマモトさんは…何も思わないんですか?」

「あー…体のことか…」

ああまあ、想定内だなぁ…子供のころってそういうの結構気にするし、大人になると正直諦めるっていうか…そこそこなれるけど

「思わない、ってかいいとこ…『あのタフさと馬鹿ちからはそういうことか』って思っただけだな」

「そ…の程度ですか?」

「おまえら子供は客観的に見れないのが悪いとこだよな。じゃあ聞くけどさ、実は俺。サイボーグなんだ」

「えぇ!」

「まあ、左腕だけだけど」

しかも骨の一部だけだけど、まあ嘘じゃないよな?サイボーグとかって体に無機質いれることだよな?…よくしらないんだけど

「それは…でも私は生まれつき壊すために作られたんですよ」

「んじゃあ、デバイスと同じだなぁ…おや?ヴォルケンリッターはお前以下か、なにせ生命として誕生すらしてない」

「あ…でも隊長達は人間ですよ!」

わけわからん、矛盾してるってわからんのか?デバイスに相棒って言ってる時点で答えでてるだろ?

「それならお前も同じだろ?…まあいいとこ…そうだな、お前と付き合った男が困るくらいか?」

「え?」

「そりゃあもう恋人とかになったら色々と体は気になるだろ?」

げっへっへ、と笑いながらいうとシーツを即たくし上げて胸を隠しやがった



ちょっとショック



「…まあ、その程度だよ」

だから俺は関係ないさ、と続ける

「…そう、ですか?」

「ぶっちゃけな?お前が少々強いっていっても脅威とか感じないんだよ。街中で暴れられたら怖いとかも思わん」

「それも…ちょっとショックかも…」

馬鹿、なにいってやがる

「フェイトとなのはが暴れてみろ?お前ぐらいで勝てるもんか」

「…なんだろう…いきなり戦闘機人な危険性が薄れていくような…」

ぶっちゃけ、せめてあのクラスで強くないと戦闘機人だけを危険視できねえって

「それでも!私はお母さんから生まれてない!人じゃないんです」

「…デザインベイビーね…まあこれからは例えとして聞いて欲しいんだが」

そしてゆっくりと話し出した。愛娘の事、勿論名前は出さないが分かるとおもう。本人に承諾とってないからこれくらいだろう。ま、笑って許してくれるだろうがな


















「…そう、だったんですか…」

「一応いっとくけど、フェイトじゃないかもだぞ?俺の娘とはいってないからな?『俺の知ってる娘』だぞ?」

「…嘘、思ったより下手ですよね。ヤマモトさん」

なんでか皆に言われる。やっぱり体が若いからかなあ…?反応しやすい気がする

「まあ、それでもあいつは頑張ってる」

「そうですね…もう乗り越えたんですね」

「いや?色々といまだに不安は多いよ?」

いいたくないが、お前も死ぬまで不安は残ると思う

「え?でもフェイトさんそんな風に見えませんよ?」

だからフェイトじゃないかもって…いいけど

「んー…まあそろそろいいか、スバル、お前さ。子供とか…欲しいか?」

「え?!ちょ!ちょっとヤマモトさん!いきなりすぎですよぅ!そんな…フェイトさんとかなのはさんとかティアに悪い…でもあのその」

「…何を動揺しとるか、そうじゃない。体のことだ」

「で…出来ますよ!ちゃんと調べてもらいましたし!マリエルさんとかティアに!」




…マリエルさんは兎も角、ティアナに何を調べてもらったか具体的に聞きたい



「まあ…できるとかじゃなくてな…あー…妊娠出来るか、って話さ」

「あ…それは…マリエルさんは出来るようにはなってるって言ってました、ちゃんと機能してるって」

「だな、まあ例えでだした娘もな、機能はしてるんだよ。でもさ」



不安に、ならないか?


「受精までは出来るだろう、でもそのあと育つかどうか、それに生まれても奇形児かもしれない…そんな不安がずっとあいつには付きまとっている」

少なくとも、フェイトはそのことでずっと悩んでいる。夜なんか泣いてたときもあった、普通の体に生まれたかったって

「…」

「あいつはクローンだからな、色々と不具合が出るかもしれない、でもさ」

だからこそ

「お前達は精一杯生きろ、好きな男が出来ても、そんな不安はついて回る。それでも生きていくんだろ?ってかな」

それくらいのハンデ、世の中にはいっぱいいる

でもその分、お前たちを守ってくれる人とのつながりはでっかいだろ?

「ハンデあっても変わらなく付き合ってくれてる人々をお前は捨てるのか?そのままのスバルを支えてくれてるんだぞ?」

お前はな、なんだかんだいって恵まれてるんだぞ?体のこと知ってもちゃんと付き合ってくれてるだろ?

「…私、恵まれてるんですか?」

「ああ、少なくとも。そんな体だから出来た絆もあるだろ?いいじゃんか、普通の生活は望めなくても、スバルの生活が待ってる」

誰だってそうだ、コンプレックスくらいある。それがちょっとでかいだけって考えろ

「…そうなんですか?」

「そうだ、じゃなかったらギンガとだって姉妹じゃないだろ?」

「…うん…ギンねえ…」

「ギンガのことは皆で当たることになってる、それにむけてゆっくり休んで飯くっとけ」

ほら、ケーキ、と渡すともぐもぐと食べ始める



癒されるなあ…こう…上目かちにこっち見ながらもきゅもきゅ…ああ、いつもこうだったら…小動物っぽくていいのに



「ねえ…ヤマモトさん。私、普通の女の子になれるのかな?」

流石に食べるところをじろじろと無遠慮に見られるのには羞恥があるのか、顔を赤らめて聞いてくるスバル

「知るか、俺なんかが調べれないっつーの、マリエルさんに聞け」

「…少しでいいから、しらべてくれないかなぁ?」
















…いやまあ、14とかの少女の興味とかって侮れないよね?












ベットがあるからって、事に及んでたりはしないゾ?ええ、あくまで触り程度だよ?触り触り、さすりさすり。その程度ですよ?

まあ、励ますより不安にさせてたから…少々挨拶の次を見せてしまった…まあいいけど、俺基本フリーだし。










「ヤマモトさん…」

「こっから先はもっと好きな人が出来たら調べてもらえ」

「…うん、もっと好きになったら勇気だす」

「んじゃあ帰るぞ?ちゃんと寝ろよ?あとこれは内緒だからな?今回だけのサービスだぞ?」

「!うん……」

「ま、数日したら会えるんだし、そんな顔すんな」

「……うん!」















…本気でガードが最近低い気がする…なんとかしないと…ああユーノにでも癒されてくるかなぁ…なんていうか男に頼る時点でだめかもしれぬが…










あとがき

誰も思っていなかったスバルフラグ回収、いやぁこうでもしないと数の子との接点とか出来ないし…どうせ絡むの決戦後だから、山本の性格からして自分から会いに行かないし


PS だが、数の子ENDは書くかどうか未定ですが、まあモブではでるか?

PS2 いやまあ、勢いで書いた。ついに程度でいくとフェイトと並んだ気がする…いやフェイトとそんなことしたこと有るかどうかは皆様にゆだねるけど




[6957] さんじゅうにかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/02 01:22
「ふう…久しぶりに走ると結構くるなぁ…」

「…死にます…フェイトさん…今までありがとう御座いました…」

「エリオ、それくらいで倒れるな?…ああキャロ、悪いけど水もってきてかけてくれ」

「…でき…れば…動きたく…ない…です」

「そっちも死にそうだな…まあ周回遅れとはいえ、結構はしったもんなあ」

「…ああフェイトさん…違います…助けてシグナムさん!」

「…走馬灯だな…でも最近ぽいからもうちょっと大丈夫か」

「…でも…ヤマモトさん…早いですね…」

「あ?そりゃあもう、魔力で勝てないからな。こういうので勝てないと同じステージにすらたてん!」

「そうなんです…か…」

「うむ、っとそろそろエリオが走馬灯戻りきりそうだから起こしてやるか…なんか過去とこの前みた録画が混じってるけど」

「う…やめろショッカー!ぶっとばすぞぅ!!」













――――父と検査の憂鬱――――














「ヴィータ。どうよ?フェイトは」

「あー、いつも通り」

「そうか…なのはもなんかかんばってるし…」

ええ、ウサギ縫って渡したら買ったのかって疑われたけど

…いやあれくらい誰でも造れるとおもうんだが…シャマルでもできるぞ

「はやてはすげえ頑張ってるぜ」

…まあいいけどよ、やりすぎるなよ…?またユーノと右往左往しなきゃならんだろ…

「そっか…まあいいけどさ、んでどうなってるの?捜査状況」

「アコーズが出張ってくる予定だ」

「…そりゃまた、教会の虎の子だろ。ついに本腰入れだしたか」

他人の思考を読むことができる執務官クラスの戦闘すら可能な個人、出鱈目である

「あの色男、やっと出てきたか…どうせめんどくさいとか言って来なかったんだろ?」

「…査察官もお前にだけは言われたくないとおもーぜ」

「うるせえ、あいつはライバルだからな…」

「あーあー…わからなくはねーなあいつもケーキ作るの美味いし」

「ああ、しかもそれを愛しのユーノにも渡すからな…!」

「…たまに思うんだが、お前とユーノ、できてねえか?」

失礼な、クロノと同じ事を


















「んじゃあ、捜査は任せて…アースラの操縦とかは?」

あとヴァイス入院してるし、ヘリとかもだけど

「アースラはルキノ、ヘリはアルトが担当するらしーぞ」

「へえ…んじゃあ補充はなしか?」

「だろうな」

ふむ、どっちにせよ、アースラでの戦闘は無理だろうし、ルキノでも大丈夫だろう。ってかどっちにせよあの船、もう大気圏外にも出れないらしいしな…

「…本気で落ちないだろうなぁ…」

「ああ、まあ移動拠点としての機能は大丈夫だそーだ、流石に首都の上飛ばすから兵装はつかえねーけど」

「そりゃそうだ…てかアルカンシェル以外に有効な装備って時空船にはほとんどないしなぁ」

「ま、質量兵器がアウトだからなー」

「てか、アルカンシェルはどう考えても質量兵器だと思うんだが…」

「…魔法つかやーいいってもんじゃねーよな…」

「火薬が魔法に変わってるだけだよなぁ…」

ま、その分規制がすごいけど。ヴィータは思い出したくないだろうが闇の書のときも結構すごかったらしいし、申請書類。まあ事前にグレアムのおっさんが用意してたらしいけど

「んじゃあとりあえず入院中のやつ帰ってきたら完全復帰、か」

六課は蘇るわけか

「ま、スバルのデバイスも直さなきゃいけねーけどな…」

「どっちだっけ?ブリッツ?マッハ?」

「マッハキャリバーだ、おめーちゃんと覚えとけよ!」

「…いやぁ、ギンガの方が先だったし、まあナカジマのおっさんから聞いてただけなんだが」

ああ、そういや話にでてたよなぁ…六課に出向してきて、名前言われてそんときやっと思い出したけど




『どうだ?いい娘だろう?嫁に取るのはどうだ?』

『ちょ!おっさん年考えろ!俺35だぞ?』

『はっ!見た目20台じゃねえか…まぁあいつも色々あってよ。お前なら背負えるんじゃねえかと思ってな』

『無理、俺は平凡なおっさんだからな』

『うちの若いのをあっさり落としといて平凡か?…まあいい、それならスバルはどうだ?十ちょいだが』

『おっさん自重、超自重しろ、そして酔ってるだろ貴様』





…あれぇ?スバルの話もしてる…ああ、それでいつぞや思い出したのか

「酔ってるおっさんとか無敵だよなぁ…」

「ふん、おめーは酒飲むくせによわねーよな」

当たり前だ、酔っ払うと…あとが怖いじゃないか!

「ま、酒は嗜みみたいなもんだからな」

「そっか…んじゃあ酒、教えてくれよ」

「…お前、苦い苦いって前いってたじゃん」

「うるせー、お前らが旨そうに飲むから悪いんだ」

「何そのヴィータイズム。まあとりあえずビールからかなぁ…飲み易いし、汗かいた後とかは炭酸と似たような感じで飲めるし」

「そうかぁ?あれにげーぞ」

「慣れだからなぁ…んでマッハの修理って?」

「ああ、マッハキャリバーで提案してきて、本来予定してた装甲や性能に戻る感じらしいから、スバルの許可でたらすぐらしい」

「インテリジェンスデバイスかぁ…俺苦手なんだよなぁ」

「そういやおめーもアームドだよな?なんか意味あんのか?」

「少しでも容量残して置きたいのと、頑丈さがぜんぜんちがうもの」

「あー分かる、そうだよなーやっぱインテリジェンスは脆いよなー」

現状で最高峰の一角であろうなのはのレイジングハート様は超高級品である。基礎フレームから全部シャーリーがワンオフで作りこんだせいで、内部は殆ど原型を留めていないが

それでもシグナムやヴィータは勿論、俺のラストオーダーですら傷つける事が可能な強度しかない。まあその分色々と容量とかがでかいし、サポートもしてくれるんだけど

「…正直、戦闘だけならアームドんがいいよなぁ…まあ世の中砲撃が主流だからかわらんか」

「マッハキャリバーはそれでも強度は高いほうだけどな、それでもやっぱガチンコはきびしーぜ」

用途がちがうもんなぁ…それにシャーリーも戦闘機人フルパワー用で最初っから組んでないだろうし、その力見てないだろうからなぁ…無茶すりゃ壊れるか

「で、今日はなにしてんだ?俺はやっとこさ暇が出来たんで飯いこうかと思ってうろついてんだが」

「飯か?…そういや忘れてたな」

「おいおい、大丈夫かよ、てか仕事溜まってるだろ?ヴィータ」

この前の戦闘での報告がまだ残ってる筈だ、てかリィンもやられたせいで更に被害報告が増えている

組織ってのは、なにかあったら上が納得しないと報告は終わらないのだよ?


『虎の子の六課の副隊長がユニゾンまでしたのに過去の亡霊にやられましたー、ユニゾンデバイスは修復中』


…これに納得する理由を付けねばならんのだ…もう泣きそう。

死んだはずのゼスト、やられるはずない戦力。このへんを納得してもらうように書く

へこむよなぁ…納得してもらったら今度は対策とかだし…


「ああ…まあちょっとな。考えることがあったんだよ」

「ふーん…」

「まあいいや、飯いこーぜ」

「あ、待ってくれ、俺部屋にラストオーダー忘れてる」

あれって身分証の代わりになるから食堂とかで使えるんだよ

「んじゃあ、付き合うぜ」

ほいほい










ってわけで今んとこはやてが忙しいのせいで、機密書類もこっち回され始めたのでくれた自室に向かうと

何故か、瘴気を撒き散らす少女がいた







「…で、ティアナ、何?」

「んー?どうしたティアナ、おめーもメシか?」

「…ご自分の胸に聞かれてはどうでしょう?」

「…なんか、フェイトっぽい空気が出てるんだけど」

「なんかすげーいやな空気だな…」

そのツインテールが逆立ってる気がする、あと白目と黒目が逆転してないですか?

「大丈夫…私はKool、Koolです」

「間違ってる気がする…何か分からないけど」

例えるならキャロの『お義父さん』発言。なにかのフラグっぽくて即やめさせたけど

ほんと何?この空気

「…分かりませんか?ではヒントを…昨日、どこにいかれました?」

「?どこって…アースラと、病院と本局と…自宅?」

「二つ目…お昼には?」

「病院だけど?」

「…私、定時で終わってからスバルのところに行ったんですよ…」

「あ?ああ!スバルか!ってうぇぇ?!」

あいつ…喋っちゃった?あんだけ言うなっていったのに?!マジデ?

「…いやその、あれはスバルが調べろっていうから、で…」

「ええ、それは分かります。私もスバルが気にしすぎてたんで調べたことありますし」

…まて、ランスター家のお子さん。そのへんもちょっと詳しくおっさんに語ってくれないか?ミッドの常識とかよく分からないんだけど

「?ヤマモト。ティアナは何怒ってるんだ?」

「うん、きっとガチでなんとか様は見てる!的な嫉妬じゃないといいんだけど」

だったら俺は二人との付き合い方を考えねばならん…ああ数少ない常識人だと思ってたのに…

「なんですかガチって!わわわ私はノーマルです!」

「…?ガチとかノーマルってなんだ?」

ヴィータ…お前はそのまま育って欲しい…

「なんか、子ども扱いされたきがすっぞ」

「気のせいだ…飴いるか?」

「いるか!そうやっていつも子供扱いしやがって!」

「そうか、俺特製キャラメルなんだが…ティアナいるか?」

「え?あ、はい師匠」

「ああ!ずっりーぞティアナ!」

どうしろというんだこのお子様め


















「…で、ちょっとおっさんがやりすぎたんで怒ってる、そういうことか?」

「まあ、そう…でしょうね、なんだか冷静に考えたら私怒るところないんですよね…」

スバルに無理やりってわけでもないし、師匠も一応フリーだ、って聞いてますし、一応

…一応を強調するなよ…一応

「まあ、じゃなきゃやんないけどさ…俺チキンだからな、相方いたら刺されるとか怖いし」

うん、そうだね、自由意志だし。別にそんなに悪いってわけじゃないよね、あれだって15とかの好奇心での暴走だろうし、俺ちゃんと途中で止めたし

なのに

「てめぇ…なにやってやがんだ!人が検査とかして色々と仕事してるってのによ!」

なんでヴィータ怒るかなぁ…

「あの…師匠、この話。副隊長にしちゃだめでしたか…?」

「むしろ誰にも喋るなよ?墓まで持ってってくれると助かる」

つか普通喋っちゃ駄目だろ…!いやいろいろてんぱってたんだろうけど

「…あの…じゃあ午後の現場検証が残っていますんで…」

すっげぇ申し訳なさそうに去っていくティアナ。いいよいいよ、相棒のことでテンパッてたんだろうし

「きーてんのかよ!このエロ親父!」

どうせ居ても同じだからなぁ…

でも屍は拾ってくれ、と目で送っておいた

「…なんていうか、名目は身体検査ってことでやったんだし、いいだろ?」

「うっせぇ!おめーは乙女の肌をなんだと思ってやがる!」

「…触ったら柔らかくていい匂いのするもの?」

「…このエロ親父がーーー!」


で、まあなんか終わりそうもなかったんで、話をそらす意味でちょっとヴィータの悩み事を聞いてみた、自慢じゃないが話を逸らすのはのは得意だ、最近エリオも上手くなってる気がする

…ファイトだ、エリオ








「…ずっとさ、プログラムの劣化が進んでんだよ。わりーと思わねーけどさ」

色々と悩むこともあるんだそうだ

ほう、こちらも体のことか、ってわけで












…ここで調べたほうがいいのかなぁ…なんか藪を突付いてしまった予感が…ヴィータ…いやなにそのいいこと思いついたって笑顔!いらないから!















…調べたかって?そりゃあ…まあ、なあ?……あ!でも最後はちゃんとやらなかったぞ?うん、俺チキンだからな!







…てか、ヴィータ色々と意味分かってないだろ…まあマッサージみたいなものだけどさぁ…

だからってまた頼むとかいうなよ!あと誰にもこのこというなよ?お前ってば前科あるんだから!










あとがき

休みはSSだけですか?いいえガイアしてますよ?…まあ、ヴィータフラグは回収、と…ってか地味にティアナフラグは放置してるなぁ


PS 寝よう、色々と脳が疲れてる

PS2 いつ決戦にはいるかなぁ…一話で終わらせるつもりなんですが、最終戦wだって山本視点だとそれくらいしか…






[6957] さんじゅうさんかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/03 20:12
「うへえ…流石にアースラ使用申請は死ねる…何この書類の束…」

「しょうがないですよ…データで残すと改竄の可能性がありますから、どうしても紙媒体になるのは」

「ぐあぁ…ペーストして貼り付けたい…!」

「まあ…私も手伝いますので…あとスバルが退院したら参加させますし」

「うう…ティアナいい子だ…飴をあげよう」

「あ、どうも…いえ、この前のヴィータ副隊長との事とか…迷惑かけてますし…」

「あれか…まあ機嫌直してくれたからいいけど…」

「最強ですね…あの機嫌の悪さを直せるとか…尊敬します。師匠ってやっぱりすごい」

「いやちょっと『身体検査』したら直ったよ」

「最低ですね…あの状態からそこにいくとか…軽蔑します。師匠ってやっぱりひどい」











――――父とフラグの憂鬱――――











「つってもな…個人責任だろ?特にミッドでは全体的に年齢制限低いし」

就業だけじゃなく、全体が低い。じゃなけりゃ10歳で鉄火場に出たりは出来ない

「まぁ…そうなんですが…実年齢は高いヴィータ副隊長はともかくスバルはちょっと早いかと…精神的に」

同期にももう付き合ってる友人は多いですが…スバルの場合ちょっと体のことに付け込んでません?って言われてもなぁ

「最低だろうけど…別に恋愛感情とか無いしな」

「…なら手を出さないでくださいよ…スバルって単細胞なんですから。今はギンガさんの事で紛れてるかもしれませんが、終わったら大変ですよ?きっと」

「んー…まあそんときはそんときだな、どっちにせよ15じゃあ付き合うわけにもいかんし。20も離れているとなぁ…まあスバルも馬鹿じゃないし、気が付くだろ」

恋とか憧れとかそのへんの違いに

「それは…でもそこから始まる恋愛とかもありますし、スバルは年齢とかきにしないと思います」

「俺が気にするんだけどな…そういやスバルって障害があったら燃える方?」

「は?まあ…そうですね、訓練学校でもそうでしたし。おかげで主席で出てますよ、スバル」

「そっか…」

「そっかって…あ」

…あ、ティアナ気が付いた、障害ってなんだか気が付いた。年じゃないって気が付いた

「…師匠、怒らないし黙ってますから。ちょっと今現在の六課での状況を教えてもらえないでしょうか?ええ、フラグ的な方です」





…だんだんフェイトに似てきてるぞ…?




「…はぁ…まあヴィータ副隊長とフェイトさんはどうしようもないと思ってましたが…なのは隊長とはやて部隊長にまで…」

「まあ、はやてはからかってるってのが大きいと思うよ、本気じゃないね」

「そうなんですか?」

「本気だったら俺の名前は八神 正に今頃なってる」

あの子狸の策略の酷さはすごいぞ…?ヤツならこの前のホテルアグスタで俺も内部警備させて、そのまま招待客の前で結婚式くらいする、ヤツはそういう子狸だ

「…なんというか…部隊長すごいですね…」

「ヤツを敵に回すとえらいことになる、とだけは覚えとけ。少なくとも管理局にいるならな…」

六課の部隊編成といいアースラの使用といい…我侭を押し通せる力があるのがすげぇ…



まぁ。いまんとこ悪い方向に使ってないだけまだ上の人間なんかよりよっぽどマシだが



「でも…なのは隊長はどうなんです?」

ちまちまと書類を整理しつつティアナがまだ聞いてくる、やっぱ女の子はこの手の話すきだなぁ…

「んーどうなんだろ?『頼れるお兄さん』的なとこじゃないか?」

多分そのへん、あいつ嘘とか隠し事苦手だから…俺が好きならもっと分かりやすいと思うんだけど…ああでも最近地味にそんな雰囲気出してる?

「んー私的にはヤマモトさんのこと結構好きだと思うんですが」

「かなあ?やっぱ付き合い長いから、微妙に分からんのだよなぁ…逆に」

「そんなもんですか?」

「そんなもんだよ、『なのははこういうヤツ』って先入観が働くしね、チェックが甘くなるんだ」

うし、こっちの書類終わり、ティアナに一枚計算を頼んで次に取り掛かる

「まあ、なのはは置いといて。フェイトは、だな」

「すいません、そこは聞きたくないです」

「…一応、俺の娘なんだが」

愛娘なんだが

「…なんていうか、見ただけで…溺愛っていうか…なんといか…」

「あー…まあ溺愛っていえばそうだけど…恋愛感情で考えるとそうでもないよ?」

「は?いえいえ!正直にいってなのは隊長とか付き合いの古い人はともかく、スバルのこの話が耳に入ったら少なくとも入院伸びるのは間違いないと!」

…愛娘なんだが

「そうか…まあそう見えるよなぁ…でもそうじゃないんだよ、フェイトはぶっちゃけ子供なんだよ、恋愛とかはね」

「は…あ」

「俺に構ってるのも、『自分の絶対的な味方』って思ってるからなんだ」

「は?いやそんなことないでしょう?いえ味方なのは間違いないですが…それならなのは隊長も」

「んーどう言えばいいのか…昔あいつが落ち込んでたときにな、なのはもユーノも慰めたけど、一番目立って慰めたのが俺でな」

まあ、それが原体験なんだろうよ、つっかトラウマかもしれんが

「分かってはいるんだと思うよ、なのはやユーノ、アルフとか。最近はエリオとか…更に人数増えてるけど味方だとは思ってるけど」

「…でも、どうしてもその時の印象が大きすぎる」

「そうだな、スバルもそういうとこあるだろ?なのは見るときの目とか」

小さいころの影響って結構残るモンだよね

「そう…ですね」

「まあ、俺と結婚したいとか言ってるけど、そろそろ親離れとかさせようとしてる俺から離れたくないってのが大きいと思うよ」

「色々複雑なんですね」

そうだなあ…まあ複雑な家族関係だしなあ

「まあ…正直恋愛とかで迫られたら俺も、もうちょっと真剣に対処はするけどね…どいつも本気で恋愛って考えては無いと思うよ?」

いいとこなのは位か?いまだに墜落事故のこと気にしてか、本気で前に出てこないけど…

フェイトは言ったとおり恋愛ってわけじゃないし

ヴィータやスバルは好奇心から…てのがまだまだ先にでてるしなぁ。正直もっと考えてないとな

「んー…でもフェイトさんは結構本気っぽいんですけど…」

「そうでもないよ?前に職場の女性と付き合ってるのバレたけど、『ちゃんと相手のことも見てあげてね』って逆に諭されたよ」

「うぇ!?…本当ですか?闇討ちとかは…?」



……愛娘なんだってば…



「無ぇよ!?ってか執務官がんなこと簡単にできねぇ!」

「はぁ…そうなんですか…」

「まあ、お母さんってよばなきゃ駄目かな?とかやたら気の早い話してたけど」

「…で、その女性とは?」

「いや、両方とも遊びだったからね。今は結婚してるよ、あっちは」

「そう…なんですか」

まあ、仕事が忙しくって自然消滅ってのもあるけどね

つかまあ、その頃もフェイトの事とか俺の体の事で忙しくて…余裕なかったんだよなぁ








だからまあ






「今のところフリーってのは嘘じゃないのさ、スバルを応援する気だったら…あと5年くらい辛抱できるなら考えてやるけど」

そんくらい我慢して考えるなら…芽はあるんじゃないだろうか?精神的にも成熟するだろうし…そのころ40のおっさんの俺に幻滅してるかもだし

「まあ、この話は内緒だぞ?言ったら五年ただ我慢するだけになっちまう」

あれこれ考えて、不安になったり、リスクとリターンや、人生設計を考えてからの話だ

「…色々考えてるんですね」

「年とるとなぁ…こんなもんだよ?ミッドっていう新しい世界とかにも住んで、経験だけは人並み以上にしてるからねぇ」




まあ、見た目は若いが、二十歳程度の娘もいるのだ。勢いだけで結婚とか出来る立場ではない




「家族かぁ…いろいろと大変なんですね」

「ああ…俺って一応家長だしな…名前だけ」

ええ、名前だけです。稼ぎは娘んが倍です

…ああ、スバルでもこのまま局勤めていると…5年で抜かれるかもしれん…

「…師匠も武装隊はいればいいんですよ、結構強いんでしょ?すぐに高給取りになれますよ」

「馬鹿、家族が帰って来る所残しとくのも家長の務めなんだよ」

若いお前らと違ってな、そういうリスクも考えてるんだよ

「それでも…だれかがやらなくちゃいけない仕事ですし…」

「なら誰かにやらせりゃいいだろ?その代わり俺は娘と家族を守る、そんだけだ」

好きなやつがすればいいじゃん。世の中には家族より他人のほうが大事なやつもいるかもしれんし、俺は死なない!とか謎の自信があるやつとかさ

「いや、そういうやつがいるから世の中回ってるのは分かるし、いいことだと思うが。俺にとっては家族の方が大事だったんだ」

そんだけだ

「…本当に師匠は厳しくて優しいですね…」

「大人が本心で話せばこんなもんだよ、まあ話し方とか考えは違うからさ」

俺は気楽に話してるだけだからな

「その自然体の所が好かれてるのかもしれませんね」

「んー…かなぁ?俺は思ったことぶっちゃけるやつって嫌いだけど」

そんなの子供だろ…?どこが好かれるんだろ?

「そのへんが難しいのかもしれませんね、あこれ終わりです」

「ありがとーっと、次これな」

「えーっと…この申請書類の束見てると、ベルカ式外したくなりますね…」

「消耗品が増えるわけだしな…しかも結構するし」

つか申請書類が面倒臭い、だってこれって見た目質量兵器に近いから色々と制約があってさぁ。あと反動で体に悪いし

「ま、さっさと終わらせましょう、六課の検分も終わりますし、スバルも明日の検査しだいで退院だそうですよ」

「んじゃあ、明日は朝一で病院かなぁ」

「ああ、そうですね…私も隊長に連絡して着いていかせてください」











「「スバルの口封じに」」













「…頼むぞ、わが弟子」

「お任せください、師匠」


















あとがき

見よ!東方は赤く燃えている。そんな感じデス

PS ちょっとリアル忙しいので明日は更新なしかな

PS2 ってか、そろそろ本気でとらハ板に移動しとくかなぁ…30越えてるとか…









[6957] さんじゅうよんかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/04 18:19
「…で、なんでこうなるか…」

「ふ、油断したな?」

「いや…この六課引越しとか事後処理とか…くそ忙しいときにシグナムの手が空いてるとはおもわなんだ」

「甘いな、私はこれでも隙は無いほうでな?」

「…ぶっちゃけろ、書類整理苦手だから逃げてきた、と」

「なんのことだか…わからんな」

「この!開き直りやがったな!」

「まあいいではないか、それよりこの施設が使えるのも暫くは無理だそうだ」

「そりゃあ…こんだけ壊れたしなぁ…まあ教導だけはまだここでするだろうけど」

「アースラでするのも限度があるしな」

「そこで、最後というわけなのか?」

「そういうことだ」

「…もう泣きそう…なんでこの忙しい時に模擬戦なんか…」

「ふふふ、ヴィータとだけなど、ゆるさぬぞ」

「死ねばいいのに、シグシグ」















――――父と未来への憂鬱――――
















「いでで…」

「大丈夫?父さん」

「ん、ああ、ちょっと胸が痛むだけだ」

「本当?父さんったらすぐ無理するから」

「それはなのはに言え」

砂糖に酢を入れてよくかき混ぜる、ちょっと調味料をいれてすし酢の出来上がり

「エリオ、飯冷めたー?」

「もうちょっとです」

「ん、ちゃんと切るように混ぜろよ?潰れちまう」

今日はスバルも退院したので快気祝いだ、山本家総出で食事を作っている

「ふぁぁ…いい匂い、久しぶりです!御寿司とか!」

「まあ…ミッドはあんましないよな…ちなみにいうとこれバラ寿司だからな」

「薔薇?ですか?」

いやティアナ違う、花じゃない

「ま、みてれば分かるよ。キャロ、卵剥いてくれ」

「はい!」

キャロは手馴れた手つきで水につけて殻を剥いていく。さすが自然児、慣れてる

「…これで味付けが大雑把じゃ無ければなあ…っとフェイト、お澄ましのほう見といてくれ」

なんでイギリス風に大雑把なんだろ?まあ…味とか二の次な生活だったのかもだけど

ってか、これくらい総出でかからなくてもいいんだが…本来は

「たっのしみ!たっのしみ!」

この万年欠食児童がいるからな、まあエリオで慣れてるけど

「ちょっとスバル、遠慮しなさいよ?」

「だってぇ病院のご飯おいしくなかったんだもん」

「美味いとまた来ようとか思われるからじゃね?あの味はそうとしかいえないよな」

まあ、塩分少な目だし、バランス考えるとそうなるのかなぁ?

でっかい桶の中にご飯を入れてすし酢を流し込み手早く混ぜていく

「いい匂いですね…」

「だろ?昔よく作ったもんだ」

本当にフェイトって食が細くてさぁ…お酢とかつかって少しでも食べてもらおうと考えたもんだ

「それにしても…シグナム副隊長との模擬戦、どうなったんですか?」

「んー、まあ久々に本気でやったら俺死にそうになった」

なんていうか、すごかったぞ?俺嘔吐してた!あはははは

「…ちょっと隊長間の話し合いに行ってくる」

「フェイト?いや合意の上だからな?てか食事なんだから黒くなるな?」

いや本気で止めて!見ろ!スバルなんか一気に沈んだぞ!?

「…父さんがそういうなら…」

「まあ、たまには真面目にやろうかなあ、と思ってなぁ…」

まあ、色々と思うことあるしな














「美味しい!すごい!海老とかぷりぷりだし!」

「コツは乗っける具材にもちゃんと味つけとくことだな」

バラ寿司だと具だけ食べるときもあるし、な

「へぇ。サラダみたいですね、これが主食になるなんて」

「地球でも日本とか以外は米ってサラダ感覚だぞ?野菜扱いだよね」

「懐かしいなあ、うちのおばあちゃんが作ってくれたことあるんですよ」

「そうかぁ…ナカジマっていうから日本からきてるのか」

「らしいですよ」

「そういえばヤマモトさん所だとナカジマって苗字多いんですか?」

「まあ、ポピュラーかな?」

「うん、おかわり!」

「…本気で10合近く炊いたのに…空になるな」

お前は相撲取りか

「あ、ヤマモトさん、僕も…」

エリオ…お前はよく食べろ、うん。お父さんが許すぞ

「なんか差別されてませんか?」

「してないよ?ほらティアナ、もっと食べろ」

うんしてないよ?ちょっと癒しが欲しいとか思ってないよ?

「…父さん…私も」

「フェイトも構わずお皿出しなさい、よそってあげるから」

だがスバル、てめーは3杯で終わりだ、てかお客でどんぶり三杯ってどういう了見だ

「えー今日は私主役じゃないんですか?」

黙れ、退院明けで食いすぎだ、もっとそっと出しなさい…ああもうおかわりしてあげるから、なんか涙目で見上げない!しゅんとしない!






…おれってやっぱりあまいのかなぁ?








「しかし…このオハシってすごいですね…切ったり出来ますし」

「あれ?ティアナってお箸初体験?」

「ええ…見た事は結構多いんですが、使うことなかったですね」

一人だけ、スプーンで食べてたティアナ、途中から興味ありそうだったんで食後ちょっと渡してみたら、結構器用に使ってる

「うまいもんだな、フェイトとかも最初はぎこちなかったんだがなあ」

「う…言わないでよ父さん」

まあ、10歳くらいのときだしなあ…こう握り締めてさ…ご飯を無理やりかっこんでたなぁ

「うう…いわないでってば…」

「フェイトさんもそんな時があったんですね」

「最初からなんでも出来たように思ってましたけど…」

んなわけあるか

「そうか…それでは仕方ない…お待たせいたしました!皆様!これより山本家の過去を一つ」

「ちょ!父さん!?」

「ふふふ…フェイトよ、愛娘よ。ここは一つ、上司のありのままの姿をだな」

「やーめーてー!」

うふふ、私は時にしか情け容赦しない男、さて、取りいだしたるは一冊の変哲のないアルバム

「やーーーめーーーーてーーー!!」

おや?こんなところに半裸でアルフに抱きついてる愛娘の写真が

「うわああああん!」













「お騒がせしましたー!」

「すいません、色々と…」

「いいっていいって、まあ寮じゃあこんな馬鹿騒ぎしにくいし、たまにはいいだろ」

「すっごく美味しかったです!あのデザートのぜんざいとかも…」

「うむ、昔に京都でアルバイトしてた時に教えてもらった味だからな、プロの味だぞ」

大量に煮込むのがコツだそうだ、まあ今回も余ったが…のこりは愛しのユーノにおすそ分けしとこう。あそこって飢えたヤツ多いからな

「うう…お嫁にいけない…」

「いや何言ってるんだフェイト…ただの成長記録じゃないか」

うん、可愛い娘の記録をみて愛でてただけだぞー?

「…最後のおねしょの話までしなくてもいいと思うの…」

うふふ、とことんやる男なのだよ、俺は

「まあ、フェイトもそろそろ帰れよ?」

「…泊めて?」

「…いいけど…おーい、エリオ、お前俺とソファーな」

「あ、はい、いいですよ」

「エリオとキャロくらいならベットで一緒に寝れるよ?」

「…お前はそろそろ俺と寝るのはやめなさい、てか女の子はベット、俺らはソファーだ」

これは決まりだ、反論は聞かない

「ぶーぶー」

「いいからさっさとお風呂に入ってきなさい、キャロー!」

「はい、それじゃあ一緒に入りましょう、フェイトさん」

「ん、じゃあエリオも入ろうか」

「うええ?!」

止めろってば、フェイト









「ん…父さん?」

「あ?なんだ…」

「お酒?だめじゃない、あんまりご飯食べなかったのに」

「ああ、まあそのせいでお腹へってな、まあつまみはあるしね」

サラミの薄切りに塩を乗せてレモン汁をかける、そんだけだけなんだけど、これが旨い

「また…そんなの食べて」

下着にシャツだけの格好で出てくる娘、どうでもいいけど黒かよ?…いいけどさぁ

「まあ、明日は仕事だし寝なさい」

「父さんもそうでしょ?もう寝ないと…」

「そういうなよ、エリオが起きちまう」

リクライニングしたソファーで毛布を纏ったエリオをちらりと見る、熟睡してるな。ウチに来たすぐの頃は結構緊張してて物音一つで起きたもんだが

「…うん…ねえ、私もいいかな?」

「ん?少しだけだぞ?」

ちょっとまってろ、ワインあるから

フェイトはワインのような軽めで香りっていうか味わいを楽しむものが好きだったよな…たしかあったはず

「ほら、あとチーズは自分で切れよ」

「うん、父さんもそんな塩分多いのじゃなくてこっち」

「ん…」

バーボンには合わないんだけどなぁ…味薄いと…まあいいか

「…ねえ、父さん」

「ん?」

薄暗くした照明の中で、妖艶な香りを出しながらフェイトはぽつりと呟く

「今日の模擬戦…無理した?」

ちびり、とワインを傾ける

「ん…いつでも無理しないとシグナムとかに追いつけもしないよ」

レアスキルでなんとかダメージを出してるだけの俺では、どこを取っても勝てない相手だ、無理しないとそりゃねえ?

「しなくてもいいよ?今度は私がいるから」

「あーまあ、それなりに親の意地ってのがあってな」

「…あのね?また倒れられたり…う…腕とか取れたりしたときは…」

思い出したのか、酒が入っているのに青くなるフェイト、まあグロいよなあ…

ああ…そういやあれ以降心許してくれた気がするよな、フェイトって。やっぱ行動で見せないと分かってもらえないもんだよな

「…本当に、本当に心配したんだよ?なのはの時だって…」

ん、まああれはなぁ…実際失敗したなぁ…正直寝込むとは思わなかったし

「まあ、もう無理しないって…」

「嘘、しなきゃいけなさそうだから、模擬戦したんでしょ」

断定かよ…まぁ、なぁ

「…ヴィヴィオな、なのはと約束しちまったし。フェイトママも心配だろ?」

「それは…そうだけど。でも父さんが無理しなくても」

「しなくていいなら、しないさ」

でも、きっとしなきゃ駄目だろうな。陸の動きが鈍すぎる、このままだと六課が前面にでないと対応できないだろう

「…もう、無理しちゃだめだから、ね?」

「はいはい」

くしゅりと金色の頭をなでて、そのまま指通りを楽しむ。まるで蜂蜜を流したかのような、官能的でさえある感触が楽しくて、ついついやってしまう俺の癖だ

「ん…」

ゆっくりとフェイトの体が揺れてこちらに倒れてくるのを肩で止めて、ぼんやりとこの空気から幸せを感じる

エリオがなんの疑問も持たずに熟睡して、フェイトはゆっくりと睡魔に身をゆだねている

…そうだなあ

「これが、幸せっていうものなのかもなあ」













そう、なのかもしれないな。そんなどうでもいいことを考えて。俺もゆっくりと酔いに身を任せることにした




























「…で、朝おきると何故に俺脱がされてるんだろ?」









下だけだけど…いや下着は無事だけど…







フェイト…微妙に怖いな!いいから起きろ!ってそろそろ朝だってば!








「おふぁよう…父さん」



ああ!股間あたりで息かけるな!朝はお父さん微妙に危ないんだから!男なんだからっ!エリオ微妙な顔しない!またキャロがぶっ飛んだ間違いするだろうが!












あとがき

フェイトにめろめろか?ぱぱん危機一髪の巻でした!!



PS いや、やっちゃってはないですよ?くるぶしあたりまでズボン脱がされてましたが

PS2 それをセーフというかどうかは別ですが…うちのフェイトは天然だから作者もわからん

PS3 さて、とりあえずフラグはほぼ回収かな?

PS4 まだあいつが残ってる!って人は感想下さい、考えてみまするよ?

PS5 心の師匠、BIN様が一日一話とかスゲェペースなのが…私もがんばるか?でももうすぐ終わるけど…w




[6957] さんじゅうごかいめ
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/04 21:03
「はぁ?地上基地が襲われてる?」

「ええ、アインヘリアルっていうんだけど」

「…んー…たしかレジアス中将の押してたやつか…」

「それで防衛に当たってた地上部隊が壊滅だって」

「…兵器守って壊滅ってどうなのか?…しかしこっちの地上本部狙うと思ってたが…」

「そうだね…郊外にあって狙いやすいっていうのもあるんだろうけど」

「でも全部同時に?」

「スペックしかしらないけど…多分、強力な兵器だったのかな?」

「だろうな、あれのスペックは一部公開だけだから…航空兵器がメインなのかなぁ。スカリエッティ側は」

「あぁ…美しくないなぁ…」

「シャーリー…その美的感覚はどうなのか…それより頼んでたのはやってくれた?」

「あんなの簡単ですよ?それにしても…まあいいですけど約束ですよ?」

「あいよ、今度メシ奢るよ」

「ちゃんと美味しいところじゃないと駄目ですよ?」

「はいはい、分かってますって…しかし…」

「なんです?」

「…なんでこう六課は男っ気ないのか…」

「あはははは………はアぁぁぁぁ!」

「いやちょ!なんか変な気合とかためないで!?せめてデバイス使えよデバイスマスター…へぶしっ!」













――――父と戦闘準備の憂鬱――――
















「いでで…いい腰の入りだった…」

『全六課の怒りです!』とかいわれてもなぁ…地味にアルトあたりは芽が出てきてるっぽいしな

「お前らの問題だろうが…って…ありゃ、はやて?」

動きがあったらしいのでブリッジにいくと、はやてがもう座って待っていた

「あ、査察官からの報告でな、スカリエッティのアジトが判明したそうや」

「そうか…このタイミング、わざとか?それとも隠し通すのがそろそろ無理と分かってか?」

「わからへん…ただ」

「…ただ?」

「…これで、戦力は確実に分散せにゃいかへんようになった」

「…わざとと考えておいたほうが良いな」

「そやね…今みんなに召集かけとる、戦力的にフェイトちゃんがいくことになるやろな」

「アジトにか、執務官だしな。だが…単独だな?」

「…残りは…みてみぃ、あれを」

「なんだありゃ…戦艦?」

「わからへん、とりあえずユーノくんに聞いて見たんやけど」

なんでもゆりかごって言うらしい…ゆりかご?どんだけでかいやつが使うのか…てか痛そうなんだが

「ならすぐ答えが出るだろう…あっちに残りを?」

それだけの戦力が?あの船にか?

「それだけやあらへん。きっとこのままライフラインや市街地への進行が始まるはずや」

「…だろうな、スカリエッティはしないような事いってたが…やるな」

そりゃやるだろ、示威行為としても、こちらの戦力をそぐためにも。前にちみっこに語ったが、負傷者などがでるとすごい勢いで戦力が減らされる

「編成は?」

「…突入部隊をどうするか、やけど」

「フェイトが駄目ならスバルとなのは、それに数名か?」

「…私は最悪を考えとる、多分市街戦に戦闘機人の殆どがでるはずや」

「…そうなると…突入を2~3名に抑えるしかないか」

「空戦部隊におったシグナムが局方面、スターズとライトニングの4名を市街地の応援」

「…ヴィータとなのはか…共に破壊力重視の二人だな」

「あの手のでかいもんには頭と機動部を狙うのがセオリーや、最少人数やな」

きびしい、な…AMFもきついだろうし…消耗を考えるとぎりか?

「…できればわたしもいきたいんやけど…」

「このタイミングだ、指揮官がたりんだろ?空戦で、しかも応援の海ともスムーズに連携できるのは地位的にもおまえがベストだ」

「…そやね。そうやろね」

「…集まってきたな、とりあえず会議室に集まるか」

きついことになりそうやな…とぼやくはやて

まぁ…いいけどさ、言いたい事あるんだろ?いいよ、俺から言うよ

「…わかった、言いたいことはわかったからボヤくな、はやて」

「んー?なんのこと?」

「俺、なのはに付いてくよ」

「…勘弁なぁ」

こっちの顔もみやしねえ、まあ分かるけど

「フェイトは多分大丈夫だろ、手は打ってあるし。下手するともぬけの殻の可能性もあるしな」

本拠地はあの船だろうし、市街地制圧に人員をさくはずだ

「市街戦は…一応陸との連携やしな、最悪は考えてるんやけど…」

それでも応援の可能性は高い、バディでいける予定だしな

「…またフェイトちゃんに怒られそうやわ」

「俺が言い出したんじゃないか、何言ってやがる」

「…また、無理たのむことになるんやなぁ」

「ちっとは大人を頼れよ、おまえら全員引きすぎなんだよ」

「ん…社会人やしな、なのはちゃんみたいに怒られてまうわ」

「限度があんだろ?さっさといくぜ、まあ…やれるだけやるしな」

まあ、おまえはそこで黙って戦力分析してろ。俺は誰がなんと言おうとも王道で、山あり谷ありでも最後は皆でハッピーエンドがすきなんだよ








なんたって俺は古い人間だからな、水戸黄門なんか大好きだぜ?










「そういうわけや、皆、これが最後になるとおもう」

「私達は3部隊に分かれて戦うことになる」

「別の部隊になっちゃったね、エリオ、キャロ」

簡単なミーティング、俺が参加することはちょっと驚かれたがまぁ…俺みたいなのは本来頭数にはいらんしなぁ

まぁ、皆それぞれ励ましたりしてるが…俺はもういいだろう

「父さん…」

と思ったらフェイトが無茶振りしてきた、え?なにその新人芸人殺しの振り。

「…いや、俺に何言えと?」

だってスターズなんか訓練に殆ど参加してないし、ライトニングだって心構えくらいで…

「んー?まああれだ…」

うん、まあしいて言えば。あれだ

「やばくなったら逃げろ」

「うぇぇ!?」

ってか、もう言うことないんだよ!訓辞とかしたことねぇよ!

「おまえらも、『守られる人間』であることは忘れるなよ?まず自分を守れ、相手を倒す以上、自分も倒されるのは覚悟しろ」

無理するな、無茶するな、そんなのはお前等がやっていいことじゃないんだ、英雄なんか他のやつに譲ってしまえ

「「「「はい!」」」」











「…でていっちまったな…アースラはこのまま近づくのか?」

「いえ、戦闘能力がほぼないですし、いい的になってしまいますから」

コツコツ、と4人でタラップを降りていく。降下ポイントが近い

「そうか…んじゃあなのは、いくか?」

「はい、今日は頼みますね」

「おい、こっちもわすれんじゃねーよ」

「すまん、視線になくて忘れてた」

「てめー…!ちっこいっていうな!」

「いつものことだろ?まあ今日は守ってもらわなくちゃな…飴いるか?」

「…この前のキャラメルなら、いる」

「気に入ったか、こんど生キャラメル作ってやるよ。ちゃんと守ってくれたらな」

「本当だな!?」

「ああ、約束しよう」

まぁ…二時間くらいコンデンスミルクを煮たら出来るんだけど、湯煎で

「あ、父さん私も!」

「ああ、いいよ。んじゃあ帰ったら皆に食わせてやるよ」

そうだな、そういうのもいいよな

「私も…いいですか?戦った後って甘いものが欲しくなって…」

「いいぞ、まあ本職の菓子職人の娘に食わせるのは怖いがな」

あはははは、と笑っとく…これは…湯煎だけとかはじゃ駄目だろうなぁ…くっそう…











そして毎回の如くバリアジャケット展開せずに飛び出していく三人、陣頭指揮のためにもはやても出るそうだ

「…父さん?」

いや、俺チキンだから展開して飛び出すけど、なんでそんなに変な顔されるかなぁ!これ普通!こっちが普通だから!!

「お?」

っていってたらいきなり魔力がグンと増えて三人はさらに加速

「…ちょっと追いつくのが厳しくなるなぁ…いや弱音は吐きたくないけど…」

制限解除か…久々に見たけどやっぱケタ違うよな…いやもうお父さん帰りたい…

「…父さん?」

いや帰らないよ?帰らないってばフェイト!

「ま、とりあえずここでお別れだな、またなフェイト」

「うん、父さんも無理しないでね?」

「ああ、バルディッシュも頼んだぞ?」

「Yes sir」

「バルディッシュ?」

さて、ちょっくら場違いな戦いに手を出すとするか…見てろよスカリエッティ…戦闘機人とか使いやがって、一般人をなめるんじゃねえよ。世間動かしてるのは俺ら名もないモブだってんだよ!勝手に訳分からん世界を作ろうとすんじゃねえよ…!!

てめえら…








「現実、舐めるな」










あとがき

まあ、山本は予備戦力とはいえ最終戦にはでないといけないわけで、すさまじきは宮仕えかな…泣きそうかも


PS まあ、次で終わるはずなんですが…外伝はどうするか…各自のIFストーリーかなぁ…

PS2 ああ、結構あるなぁ…どうしよう…

PS2 だがリィンエンドは神が許しても山本が許さない。

PS3 いや、神(作者)は許してるんですがね?



[6957] さんじゅうろっかいめ(最終戦)
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/05 02:53
「中はさらにAMFがすげーな」

「ちょ!うお!落ちる!」

「きゃあ!先生やめてー!足!足とか触らないで!」

「いや無理ちょっと待て、展開しなおすからって蹴るな!イタイイタイ!」

「見えちゃう!見えちゃうから!」

「ちょ!待てってば!お…おお…なんとかできた…三倍くらい力つかうな…」

「うう…汚されちゃった…見ないでって言ったのに見上げられた…」

「蹴っといていうかな、なのは…バリアジャケットなかったら頭陥没するくらい蹴りやがって」

「でもでも!急に足に!…エクシードでまだよかった。スカート追加してて…」

「空戦だろ、いつもしとけよ…まぁ、いいけどよー…こっち来なかったし…まあこっち来たらアイゼンのしみにしてやるところだったけどなー」

「すまんヴィータ、とても残念なお話がある」

「あ?なんだ」

「ちっこすぎて気が付かなかった、あと気が付いても手が届かない、ちっこくて」

「…!…!死なす…!」
















――――父と最終戦での憂鬱――――














「うへえ…広いな、先行した部隊の20名は?」

「途中でここの構造調査をしてるって、どこに向かうのかわからないと」

「そうか。まあしょうがないな…後続は?」

「あと一時間弱かな?まだ集まってないし…」

「つべこべいわずにいくぞ!さっさと終わらせんだからな」

「あいよヴィータ、んじゃあいくか…」

しかし、AMFがきつい。これで機械式のガジェットが相手か…

『ヴィータ、聞こえてるか?』

『あ?なんだよいきなり念話しやがって』

『これからはなのはを温存していくぞ、悪いがこの環境だと破壊力はなのはが一番だ』

『…わかってんよ、最初からそーするつもりだ』

『んじゃあ俺とおまえでフロントだな』

『何言ってやがる、てめーみてーな雑魚はさがってりゃいーんだよ、このあたしとアイゼンに任せときな』

『…ヴィータ』

『うるせー!フェイトからも頼まれてんだ、だまって上司の言うことききやがれ!』

…くっそう、ちっこいくせに

「どうしたの?二人とも」

「いや、俺がこっそりとちっこいよなぁ、って思ってたら気が付かれたっぽくて」

「アイゼンッ!ギガントフェオォームッ!!」

「ちょ!ヴィータさん?!あっち!あっちだからね?あのガジェットの群れだよね?それうつのぉーー!」

ちょっとやりすぎたかもしれん、俺自重、自重しろ俺










…って本気で広いな…

「ヴィータ、大丈夫か?」

「うるせえ、バックスやセンターの消耗守るのも前衛の仕事だろ?」

「まあ…俺の火力だと三倍くらい違うしな…どうしてもヴィータに負担がいくけど…すこしは下がれよ?」

「てめーみたいにへっぽこにはまかせられねー」

「…いいけどよ」

「突入隊、聞こえますか?」

うお!びっくりした!いきなり通信ウィンド開けるなよ!

「駆動炉と玉座の間、詳細ルートが判明しました」

「…うへぇ…艦首と後部?こりゃあ…」

「突入隊はどうなってやがる?」

「緊急招集をかけていますが、まだ40分は…」

「…それぞれも下手すると戦ってるだろうしな、ここに来るのも一苦労だろうし…」

しかもこのAMFで戦えるヤツ…40分か、それでも無理してやがるな

「しかたねー…スターズワンとツーは別行動を取る、ライトニングゼロはスターズワンとだ」

「ヴィータちゃん?せめて山本さんは…」

「うるせえ、知ってんだろ?このあたしとアイゼンの得意分野」

ゲートボールだろ

「破壊と粉砕、消耗の分。動力のほうをやらせてもらうぜ」

「…ヴィータちゃん…」

「さあ、とっとと足手まといも連れてヴィヴィオを連れ帰って来いよ」

「…ヴィータ」

「少しは役にたてよな?山本」

…くそ、お前みたいにちっこいのはゲートボールが得意分野でいいだろ?なぁ

「うっせえ、Aランクになに期待してやがる、さっさと終わらせてメシ奢れよ」

「てめー…それはこっちの台詞だろ!いーからとっとといきやがれ!」

「まあ今度は本物の湯葉食わせてやるよ」

だから、お前も気をつけろよ?

「あの濡れたティッシュみたいなのか…うまいか?あれ」

「ってんめぇぇぇぇぇ!全京都の人に謝れっ!」

日本の文化舐めるなよ!














「…ねえ、山本さん、ヴィータちゃん、大丈夫かな?」

「きついだろ?別れるときみてなかったか?」

「え?」

「あいつ、歩いてたろ?もう飛ぶと魔力が持たないかもしれないんだ」

「っ!」

くるっと振り返って元を戻ろうとするのをラリアット決めて押しとどめる

「…イダイ」

「いいから、いくぞ…戻ったとこで好転しねえよ」

「でも!でも!せめて山本さんだけでも!」

「…どうかな?これがヴィヴィオをキーにして動いてるなら、そしてこれが古代ベルカで実用されてたなら…少なくとも予備動力はある」

つまり、優先度はこっちだ

「…!それじゃあ!ヴィータちゃんは捨て駒なの?」

「違う、少なくとも浮上速度は下がるはずだ。それにヴィヴィオだって二人でも止めれるかどうかわからんのだぞ」

「それは…」

「きたぞ、ガジェットだ、うだうだ迷うならヴィータの方にいってもいいぞ」

レアスキル発動、圧縮開始。次々と浮かべた魔力の玉を加工して投げて、誘爆させて突破する

「どうした?いかないのか?まあ俺じゃあヴィヴィオは取り戻せないけどな」

想定されるシュチュエーションは…聖王としてのヴィヴィオ、どんなのかはわからないが…仮にも王と名乗るだけの力はあるはず

「止める、しか俺には出来ないぞ」

止める、殺してでも。いやはっきり言おう、殺して止める

「…!それは…」

「俺はな、ヴィヴィオが可愛いよ、それでも」

フェイトや、家族を優先する。現実に無理なら、ためらい無くそうする

「俺は何度も言うけど英雄とか言われる人間にはなれない、そりゃ十代のころとか憧れたさ」

なんか謎の力とか前世とかに目覚めないかなあ、とか空想したもんだけどさ

「もうこの年になるとな、優先順位が浮かぶんだよ」

「そんなこと…出来ない…させたくない…」

なのはも負けずに後続のガジェットに誘導弾を打ち込む、すげえな。このAMFの中あんだけの火力

「そうか、んじゃあやっぱりお前がやれ」

誰でもない、お前が。お前の願いのために

「…お前は俺が認めた『英雄』だ、何も心配しないで思うとおりにやれ」

「そんな…私はそんないいものじゃないの」

そうかぁ?前にもいったろ?

「いつでもお前が一番先にいた、いつでもお前の思いを形にするために俺たちがいた」

そうだ、お前が前だった、いつも俺もフェイトもはやても…後ろから付いていっただけだ

「お前が望むように、やれ。俺はいつでもお前の味方だ」

「……っ!はいっ!先生!ACS展開、いくよ!レイジングハート!!」

「All right Strike Flame」 (ストライクフォーム了解)

「うん!」

「Charge」 (突撃)

おいおい、やる気だすのはいいんだけどさ、ちょっとおじさんも気にして欲しい。ついてくの精一杯だぞおい!

「…先行したらパンツ見えるだろうってのに…聞こえてないよな?」

ちょっといいタイミングでレイハさんが光ったのが怖いが…まあそんなの後にしないとな…?








「…ッ!」

「どうしたなの?先生」

「…なのは、口調が戻ってる」

「あ!その…すいませんな…です」

「いやいいよ、それより急ごう、もう少しのはずだ」

今、ヴィータの魔力が…揺れた?なんだ?俺は他より魔力を視覚化できるからぼんやりと見えたってか残滓を感じただけだけど…何があった?

「そこの角を曲がればすぐのはずです!」

ちっ!念話もつうじねえ…ここでなのはを動揺させるわけにも…

「そうか…なのは、待ち伏せだ、高魔力反応!」

「っ!レイジングハート!」

くそ!タイミング悪すぎる…

「エクセリオォォン・バスタァーーー!」

頼むぞヴィータ…!旨いもん奢ってやるからな…!

目の前、てか全面を覆いつくす桜色の輝き、それでも相手のオレンジの光は負けずに押し付けてくる

「互角か…?くそ」

こっちには余裕ねえっつーのに…これは俺が間をぬって突っ込んで抑えるか?

「…ブラスターシステムリミットワン…リリィース!」

レイジングハートのブラスターセットを告げる声と共に更に桜色は勢いを増す

そして貫かれる扉、その奥には…

「…10?たしか…他のやつらの言い方からすると、ディエチ?」

砲撃の先にはもうなのはのバインドで拘束された戦闘機人の姿があった

「…この火力…本当に人間か…?」

「奇遇だな、俺もそう思うよ?」

「先生…」

「褒めてるんだってば」

「…後続の突入隊が確保してくれる、それまで大人しくしていなさい…この船は。私たちが、止める…!」

「悪いが子供が待ってるんでな、先に行かせて貰うよ」

…これが戦闘機人か…人とかわらんな…くそったれスカリエッティ!…こんなガキ洗脳して無事にすむと思うなよ?













「それよりなのは」

「なんです?」

「左手、だせ」

「…大丈夫ですよ」

「リミット切れとは言わん、見せろ」

飛びながらしぶしぶと手をだすなのは、バリアジャケットで見えないけど…

「…破裂、か?魔力の威力に体が付いてきてないな」

「平気ですよ、これくらい」

「おまえ左利きだろ?…この出血だと表皮だけか…だが内部はどうなってるんだか」

「…大丈夫、です」

ああ、変な方向にたきつけちまったかな?こりゃあ

「…ヴィヴィオのところで戦闘あったら、前衛は任せろ。いいな?」

「…はい」

流石に利き腕やられて杖振り回すのに不安があるのか、納得してくれたが…こいつ、なんかあったら出る気なんだろうな

「…いきます、山本さん、レイジングハート」

そういって桜色の玉を数個だしてから俺たちの英雄はさらに加速していく

「…フェイトにも頼まれてるんだから、無茶するなよ?」



そして、たどり着いた王の間



叫ぶヴィヴィオ、弾ける七色の魔力


「っ!ラスト!なのはしがみつけ!」

魔力の剣を地面にぶっさしてなのはを引き寄せる、まずい…この魔力はなのはに匹敵するぞ…!

「…ヴィヴィオ!」

「…ママーーーッ!」

「…で、この親子の会話に割り込みかけるKYなメガネ、てめーはだれだ?」

ヴィヴィオの変調中。えんえんとどうでもいい事を話し続けてる空気読めないメガネ、言いたいことなんぞ聞いてやるか。

「メ…メガネ!?」

「うるせえ、メガネで十分だ、知りたいことはわかったから黙ってろメガネ!」

ああ、わかった、もう話すな、てか顔みせんな

「くッ…これを見てもそういえて?」

いつのまにか繭のように七色の光を集めていたヴィヴィオがそれを砕いて出てくるこれは…

「…うわぁ…何食ったらここまで急成長…」

「山本さん?!そういう問題じゃないですよ?」

いや、そういう問題だとおもうが…なにせ

「…この成長に使った魔力、肉体になるほどの魔力、どこからきた?」

「ふふふ…わかってるのでしょう?この」

「黙れメガネ、わかっていってんの空気よめ」

「…ッ!この…!陛下!いとしのママを消し去ったのはこいつらですよ、さぁ!その力を!!」

「はいはい、下っ端くさい台詞ありがとう、ってか言ってるだろ?空気よめ」

きぃぃぃ!とまるでハンカチあったら噛み破りそうに悔しがってるが

「…なのは、俺が前、おまえが決めろ」

こうやって注意を引ければ、心配なヴィータの方にも少しは援護になるはずだ

「山本さん…」

「ママ、がんばれよ?」

そういってラストにカードリッジをつかって魔力を通す。今日だけでもう10発を超える勢いだ、毎回毎回からんでくるシグナムやヴィータとの模擬戦で慣れてなかったら倒れこんだかもしれんな

「邪魔っ!するなぁぁぁぁ!」

「うるせえヴィヴィオ、ちったあ親のいうこときけや」

がいんがいんと俺の魔力刃をはじき飛ばす



「はん、それで?」

そのまま半円を描くように、はじかれた勢いのまま下腹部を切り裂くように跳ね上げる!

「っのぉぉぉぉぉ!」

それを身にまとった魔力で受け止め、下がるのをわざと見逃して右手のラストワンの魔力を

「Compression」(圧縮)

「ちょっと痛いかもだぞ?お仕置きだヴィヴィオ」

「その名をっ!よぶなぁぁぁ!」

がきっ!っとまたはじかれる剣、くそ…これでも効果なしか…なら

「ラスト、サポートプログラム頼むぞ」

長年の相棒に頼んでから左手でヴィヴィオの顔を狙う、当然のように防御すらされずに魔力で止められるが

「馬鹿。顔にこんなの押し付けられてどうすんだよ?」

魔力刃を活性化、眩しく輝いて左が見えなくなるのをついて蹴り

「っにげるなぁ!」

「紳士にも準備ってのがあるんだよ…圧縮、全域掌握開始」

剣を投げ捨てた左手で胸を押さえて圧縮開始、そう、俺のレアスキルは魔力じゃない、『リンカーコア』の変質だ

「ぎ…がぁぁぁぁ!」

二度目の試みは成功、ちょっとふら付くが…シグナムに見てもらったときはこんなに早く圧縮できなかったが…慣れた?それとも

「…先生?なんですこの…胸を締め付けられる感じ、それに先生の魔力光が…」

ブルーだった魔力は濃く、藍と呼ばれる色となる…このスムーズさはきっと

「準備いいぜ、はったおしてやるからきな、ヴィヴィオ」

「はぁぁ!」

七色の光が玉になって襲い掛かってくる、だが

「あめえよ」

まるでガラスのように、ラストワンと触れると真っ二つになる

「先生…?どうやったんですか…?」

「ああ。俺の奥の手、ネタばらすとな…なのは、お前のお陰だ」

そう、一度シンクロしたなのは、彼女が今はブラスターシステム使用で活性化しているせいだろう、やたらと楽に行えた。これはうれしい誤算だろう

…最悪、片手でちゃんばらしながら圧縮かなぁ?とか思ってたんだが…ヴィヴィオにヒーロー物とか見せときゃよかった…そうすりゃ変身中は攻撃されなかったかも?

「なのは!」

「バインド!」

なのはのチェーンバインド、だが数秒もすれば千切られてしまう。どんだけの魔力なんだよ

「っちい!」

「はぁぁぁ!」

そして突き、死ぬほど重くて一撃でもくらったら俺死ねる。だが

「あたらなきゃなんとでもなるぜ?ヴィヴィオ…もういっちょなのは!」

「はい!」

ブラスタービットを使用してのチェーンバインドからのクリスタルゲージ、

「これは…もうおぼえたぁ!」

「…あっそ、最近の子供は飽きるのが早いよな、なのは」

「はぁはぁ…そう、ですね」

なのは…消耗が早すぎる。ブラスター2のせいか?1からかぞえてかなりの稼働時間だ…いや、俺のせいか?シンクロしている分、あっちにも負荷がかかるはずだ

「…見つけた…」

そういうといきなり壁の方を向き、一歩を踏み出す

「…やっとか、結構遠い?」

ここに入る前にばら撒いたサーチャー、あれはブリッジを探す為に出した。その間を持たせるってのが最初の作戦

「はい、でも任せてください…ブラスター3ッ!」

そしてやたらと男らしく意気込むと、最大火力をだす3をためらい無く選択そして




「ディバイィィィィン!!」




数発カードリッジを廃莢!しかもそれで飽き足らずさらにマガジンを使用する男っぷり!

「ちょっと惚れそう…っと、ヴィヴィオ、お前のママはパパかもしれんぞ?」

そう軽口を叩きながらラストワンをヴィヴィオに叩きつけ、後ろに打ち出した魔力球をラスト・スリーを投げて落とす

「っはぁぁぁぁ!」

「いいから黙ってみとけ?ママの全力全壊ってやつを」

うん、誤字じゃなくそう思う、本気で外から砲撃で終わったような気もする火力

…まあ、無理だけど、外装硬いし。

でも直径だけで何メートルだよ?…すげえなこれ





「バスタァァァァァァァ!!!!」




轟音と共に大穴が空く、破片すら残らず、その先は遠すぎて暗闇の中、どこまでも続いているような錯覚すら感じる

そして、しゅうしゅうと焼け焦げたように全身から煙をだすなのは。けっこう…いやかなりの負担だったはずだ、シンクロしてる俺にもその負荷が多少きてるが…正直いって

「…元々気にならん位だしな」

死ぬ…いやなんていうか。肺とか心臓とか肋骨とか、胸の全部を深海一万メートルくらいに放り込んだような圧迫感と激痛、ちなみに頭痛もしてきてる

「これで…終わるかな?」

息を吐こうとしてぐっと詰まる、解除しないとため息も出来ないか…

「ヴィヴィオ!」

「だめ…近づかないで!」

近づいたなのはに向かって拳を振りぬくヴィヴィオ、なんとか左手を差し込んで防いだが…まだ、駄目なのか?

「ヴィヴィオ!今助けるからっ!」

「駄目なの!もう戻れないの!!」

ゆりかごの自動防衛モードが発動し、揺れが出始めている。これは…脱出が…くそ!

「くそ!このガキはええし…!なのは!」

なんとか真っ青な軌道を描いて追いついているが…打ち出されたヴィヴィオの砲撃をなのはに相殺してもらって即切りあいに持ち込む、これの繰り返しだ

「もう…来ないで!………分かったの…私…ずっと昔の人のコピーで…もう、ママは死んじゃってて…フェイトマ…フェイトさんも、なのはさんも…守ってくれて、魔力のデータ収集が出来る人を探してただけなの…」

私は、この船を動かすだけの兵器…そう、悲しそうに、色違いの瞳から涙すら流して少女の姿のヴィヴィオは告げていく…




「で」




だが、そんなもん知るか。我等の英雄なのは様がご所望なのだ、とっととけりつけて帰りたいのだ。それ以外はアウトオブ眼中なのだ

「うるせえ!んなもんどーでもいいんだよ!ああもうめんどくさい!こちとら無理してんだからさっさとやんぞ!つれて帰る!以上だ!」

答えは聞いてない!…ってか、マジで痛みがきついんだよ!なんか頭も割れるみたいにズキズキするし、体動かすとヘンな軋みがするし!

「山本さん…それは…」

「てめえも諦めないだろうが!ああ?この破片すら残さない悪魔だか魔王だかな火力ぶっぱなしといて『ヴィヴィオ諦めました』で帰るのか?フェイトになんて言い訳すりゃあいいんだよ!」

「魔…魔王って…」

褒めてるんだよ…ってかそろそろ何言ってるかわからなくなってまいりましたっ!ああ…このままいると新しい世界みえそう…

「…でも…でも…」

「いくぞ!なのは!砲撃用意っ!魔力でレリックぶっ壊すぞ!…ヴィヴィオ、ママんとこに戻ってからいろんな事みんなで考えろ。お前はまだ…親が必要なんだ」

「…いいの?戻ってもいいの?」

「…戻っていいよ、ママだもん、私もちょっと不安だったし、迷ったけど…ママになったんだもん」

「…たすけて…ママ…なのはママァ!!」

「…助けるよ、いつだって、どんな時だって!」

がきり、と親子の間に入り込んで血まみれの左手をぶつける、なのはを守ったときにはもう、骨は崩れていた。もうどうでもいいや、なんか痛みわかんなくなってるしー

そのまま右のラスト手放してヴィヴィオの髪を掴んで後ろに回る、痛そうだけど知ったことか!俺は情け容赦が時にしかない男っ!ああもうなんかテンション変だし!

「いけ!なのは!」

そのまま自分ごとリングバインド。いつものバインドと違い、こっちの方がなぜか俺は拘束力が強い。それでも次々砕かれるが次々とさらに掛けて時間を稼ぐ




「私は迷わない、魔王でも、悪魔でもいい。この思いは!絶対届ける!」




そうだ、迷うな。やりたいことがあるなら、何を犠牲にしてだって、その覚悟を持って突き進め!お前もう大人だろ?自分で突き進んだ道だろ?





「スタァァァライトォォォォ!!」





…だけど、ああ。今なら土下座して謝る犯罪者の気持ちが分かるな。これは…逃げろとかそういう生存本能すら働かん…いやもう痛みで脳とかおかしくなってるからかもしれないが

…だって、なんかヴィヴィオの髪からいい匂いとかするんだもん








…ああ…俺結構疲れてる









「ブレイカァァァァァァァァ!!!!!!」




そこで最後まで締まらない俺の、この事件は終わった










「ブレイクゥゥゥゥゥ……シュゥゥゥゥゥゥット!!!!」









…なんか、思ったより威力ある光に、全方位でヴィヴィオと共に飲み込まれ、それ以降は覚えていない


















…ってか、俺生きてるよな?














あとがき

死んだかもしれん

PS 「帰ったらなんか旨いもんくわせちゃる」的言葉は死亡フラグだとおもうんだけど、どうだろう?

PS2 …これは…もうアフターとか書かなくていいって事ですか?

PS3 あ、そろそろとらハ板に移行しようと思っております。正直長く書くならあっちにあったほうが他の練習されてる方に悪いですし…



[6957] さんじゅうななかいめ(改
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/06 01:24
「父さん…こんな…こんなことって…」

「…すまねー…あたしが駆けつけていたら…いや、せめて山本と変わってたら…こんな結末にはならなかった」

「ううん、ヴィータのせいやない、私がもっと…もっと早くたどり着いてれば…」

「やむ負えない…これはある意味、決められた結果だ」

「…っ!シグナム!そんな…なのは!なのはは?!」

「…なのはちゃんな。今、法務局のほういっとるんや…どうして…一緒に食らったヴィヴィオは大丈夫だったのに…」

「…あとで聞いたのですが。レアスキルによるリンカーコアそのものを変調させて、一時的な出力アップを行ったせいで…」

「そんな!無茶な!」

「あの…なのはの時の治療でも父さんは寝込んだのに…」

「すまん…ここまでだとは思っていなかったのだ…そうだと分かっていれば止めれたのだが…」

「っ!フェイトちゃん!どこいくん?!」

「なのはのとこ!こんな…こんなのって酷いよ!」

「フェイトちゃん!またあの時みたいに繰り返すつもりなん?!」

「…っ!でも…」

「フェイトちゃん、もうええやん…これは、みんな覚悟してたことなんやから…」

「…父さん…」

「…お前ら…人が激痛でつっこみ入れれないと分かっての小芝居か…っ!」

「あ、おきてるやん」

「不思議そうにするな!この子狸が!」




















――――父と死ねる闘病?生活との憂鬱――――



















「はぁ…分かりきった結果とはいえ…ぼろぼろだな」

まあ、あのSの数でしか表せない戦闘に紛れ込んでしまえば、いっぱんぴーぽーな俺だとこんなもんか

「あれ?そういえばなのはとヴィータは?」

「なのはちゃんはあの事件の最終的な事を法務局ではなしとる」

「まあ、ヴィヴィオに話させるわけにもいかんしな、いくらミッドとはいえ責任の所在がなぁ…」

保護者でもあるなのはが呼ばれてもしょうがないだろうし…

「ヴィータは…重症やけど、もう峠は越えたし、大丈夫や」

「そうか…ってやっぱなんかあったのかよ?!」

「やっぱって…どうしてしっとん?」

「え?いや分かれたあと魔力が揺らいでたっていうか…一応注意してたから気が付いたんだけど」

「へーふーんほー…?今まで私らの誰にもそこまで気がつけへんかった朴念仁が?へぇーーーー」

なんだよ?朴念仁って、そこは関係ないだろ?

ナニいっとるん、それ本気で?

すいません許してください

「流石に異世界にいってるヤツまでトレース出来ねえよ、それに広いっつったって一つの船の中だったから出来たようなもんだし」

まあ、使い道の少ないスキルだよな。基本見えるとこいりゃ分かるし、念話が普通通じるし

「まあ…そのへんはヴィータが起きたら聞いてみるわ」

きししし、と意地が悪そうに笑う子狸、くっそう!いつか舌いれちゃる!

「父さん!父さん!父さん!!」

「ああフェイト、心配かけたな」

「うん!うん…もう三日も起きてこないから…私本当に…」

「8年前みたいなこと言ってんじゃねえよ、もう娘も息子もいるんだぞ?しゃっきりしろ」

「…無理…」

無理?!無理といいなすったか愛娘!?

「…育て方、どこで間違ったんだろう…?」

「最初からだろう」

「うるせえシグシグ、お前にだけは言われたくない」

ああもう…

「はぁ…いでで…麻酔切れてきた…もしかして俺、重傷?」

「もしかしなくても、重傷だよ…」

聞いたところによると



左手、前腕部亀裂骨折、手のひらなんかは複雑骨折、とうぜんギブスである

頭部、てか脳はすげぇ酷使されたらしくって、まあ後遺症が無いのは奇跡に近いってさ…後々でるかもだけど

あとはまあ…全身?数箇所神経がおかしかったらしい、もし外科手術だったら元には戻らなかったって、あと数えられないくらい筋肉破損



「…よく生きてるな、俺」

「普通に死んどるよ?地球なら」

出血が少なかったのと、直に局のブラックジャック(仮)先生とかいなかったら死んでたそうだ

あのシャマルが驚くほどだったらしい、名前知らないからBJと呼んどこう

「まぁ…近年稀な事件やったからなぁ…その功績者にやもん、それなりに設備も人員も割いたわ」

じゃなかったらマズかったのか…あれ封印、もう絶対しねえぞ

…ちょっと心残りだけど、帰ったらシャーリーと進める計画が…



『ファイナルベントォ』

ギューンギューンギューン

『ララララストォ』

とか言わせたかったのに…うちのデバイスに

儚い夢でしたか…









そのあとはまあ、フェイトをなだめて。遅れてやってきた死ぬ気で謝るなのはに、なんでもないって痛みでまた気を失いそうな中話し合って。車椅子でやってきたヴィータとお互いを指差しあって笑って。それを見てから忙しそうにはやては帰っていった…てか、よくここ居れたな?忙しくねぇ?

「…まあ、いいけどさ」

「あ?なんだよ」

「…なんです?」

「父さん?」

「なぜに此処を溜まり場にするかな?」

こっちは指動かすのもちょっと覚悟完了しないと無理なのに…

「いいだろ?どうせ暇なんだし」

「うん、私たちもりミッター解除した後遺症で、暫くは安静にって言われてるし」

流石に書類とか出頭は少しはあるが、それでも病院住まいで暫くはいないと駄目らしい

「…そういや、フェイトの方はどうだった?」

「うん…ちょっと我を忘れちゃって、ソニックでリミッター外して押し切っちゃった」

ほら、これ。とバルディっシュで映像を見せてくれた

「…お、押されてる」

ザンバーごと、何か赤い糸で押さえ込まれるフェイト

「ここでスカリエッティが、ちょっと一言多かったから」

いきなりソニック…まて、音声ないからわからんが、何があった?

ソニックはいい…しかしAMF下だよな?









…なにその5メートルくらいあるザンバー…









…ああ3?トーレか?すげえな、野球のバット振りで何メートル飛んだ?ワンバウンドで暗闇に消えていったんですが?…死んでないよな?




…セッテだっけ?これも…一撃でブーメラン粉砕されて…まて、壁にめり込んで姿みえないんですけど…?死んじゃった?破片も残らずブーメランと運命を共に?!







「…何があったんだ?てか何言われた?てかこれはやりすぎてないか?」

「え?だってスカリエッティに『言うなれば、私は君のお父さんといえる存在だよ』って」

あ、スカリエッティ、おもいっきりザンバー振り下ろされて…すげえな、漫画以外で始めてみたよ。頭以外全身が埋まるって…死んでないよな?

「?非殺傷だもん、当たり前だよ?皆今は更生施設にいるんだって」

これ…非殺傷とか関係あるのか?

「でも…そのせいで父さんの応援にいけなくて」

「そのあと崩落を止めてたんだろ?よい処置だ」

うん、うちの娘は良い子に育ってる。仕事中は市民や被害者の命を優先する、当たり前だけど…

「何人かはポットの中の人も生還出来るって」

「そりゃよかった。…体のほうは?」

りミッターカットは体への負担もでかい、俺も今回似たようなことしたしな

「うん、私は使用時間も少なかったし、ちょっとだるさが残ってる程度」

「そうか…」

くしゃくしゃと痛みに耐えて頭を撫でてやる。まるで猫のように目を細めて嬉しそうにしてくれると、この痛みもなんのそのだ

そんな話をフェイトとしてると呼び出しがかかり、執務官レベルでの話しがあるそうで出て行った



ヴィータ?医者がやってきてぼこぼこに叱られながら帰っていったよ、あいつ絶対安静って意味分かってんのか?



「…後遺症もほぼないフェイト…無理いってここに居れる様にしてないか?」

「にゃはは…」

どう考えても執務官って、今忙しいよな?まあ休めるようにはして欲しいし。…まだ疲労は残ってるはずだからな

「…で、なのは、ちょっとこい」

そらはともかく。やっと二人っきりになれた、このチャンスを逃さず、生かすとするか

「?なんなの?」

そしてぐいっっと痛むが、我慢して右手でなのはの右手を握り締め、引き寄せ。俺の上に引き倒す

「あ…」

驚く元教え子の顔が数センチ前にある、年相応のぷりっとした桜色の唇は、今が食べごろだと主張していて。最近妙に色気を感じさせる

「なのは…」

そして、その驚きに答えを出すために。俺は圧し掛かられた衝撃の痛みなんか無視して、ゆっくりと口を動かす

「先生…」

潤んだ瞳、最近妙にいい匂いをさせる死闘を共に戦った戦友。その時を思い出し…











「お前、無理してっだろ?いいから寝ろ」














「…そうですよね、ええ、そうですよね」

のろのろと身を起こして、なんだかやさぐれた感じにジョグレス進化してるはのはさん

「…お前、今の俺の握力にも抵抗出来なかったろ?」

「…そりゃあ、まぁ…でもですね、今のはちょっと」

「いいから、ちゃんとシャマルあたりに連絡して完全休養取れ」

「…なんだろう…言われてることは正しいのに。目茶目茶怒りが沸くんですけど…!」

しるか、いやまあ引き寄せるつもりはなかったんだよ!ただ思ったよりお前が抵抗しなかったからだな?そっちに動いた反作用で引き寄せちゃったんだよ!

てか、ちったあ抵抗しろよ、ヴィヴィオでも抵抗できるくらいしか力入ってなかったよ!

「いいか?ってかもう俺がする、ラスト。シャマルに連絡…あれ?ラスト?」

あれれ?ない?気が付いて半日してから気が付く俺もあれだが、無い?

「…ラストオーダーは手術の邪魔なので、シャーリーが持っていきました」

「あー…そりゃそうか」

ギブスだもんな、俺の左手。そりゃ外されるわ…ってなんでそれから三日もたって戻ってきてない!

「…レイハさん?ちょっとシャーリーまで連絡頼める?」

「No」

「簡潔かつあっさり反対された!」

「とうぜんです、レイジングハートは私のパートナーですから!」

…意味わかんねえ…

「くそ…こうなったら最終手段…!」

いきなり最終手段かよ?とかいうな。いやもう『それよりあの時何したんですか山本さん』ってエースが五月蝿いんだよ

「ナースコールはどこだ…」

なんで左にあるんだよ…ギブスでうごかねえっつーのに…!

「逃げないで下さい、ちゃんとお話をしましょう!」

無理、てか今『お話』とかマジ勘弁、あの全力全壊は俺にトラウマを作ったんだ

「いいから離せ…!とりあえずラストを…取り戻すんだ…!」

ああ、無口なあいつが今はやたら恋しい…アームドデバイス最高!

「Set up」

「レイハさん!?ここ病院!」

なんでか臨戦態勢のデバイスを押しとどめつつ、ナースコール争奪戦が始まったわけでー

「いいから…上からどけ…!てかマジ潰れる…」

胸じゃないけど胸のリンカーコアが痛いっつーのになに馬乗りだ…

「重いってなんですか!?」

「いってねえよ…!」

この…デバイスもない今勝ちに来てるなこいつ…!体力お互い少ないからって…!!

もうやっちまうぞこのやろう!と拳を固めて必殺ギブスアタック(期間限定)を構える、普通に殴ってもカウンターなところが難点だが…ままよ!












「…お邪魔、でしたか…?」












「いやあ、シャーリーありがとう!ああラストオーダー、久しぶり!」

「そんなに喜んでもらえるとデバイスマスター冥利に尽きますが…ヒィ!」

「…ナノハサン?なに威嚇してるんですか?あとレイハさんもセットアップを提案しない」

とくにレイジングハート、お前のメンテ見てもらってる恩人だろうが

「…なんでもないです」

「むくれるなよ…ああ、シャーリー悪いけどシャマルあたりにいってなのはの完全休養を提案しといてくれ」

「は?何かあったんですか?」

「こいつ、今握力数キロだと思うぞ」

そしてこまごまと説明して、その場ではやてまで連絡がいき、なのはの猛反対を押し切って数日の入院を納得させたわけだが

「…急に暇になったな」

連行されるエース…この映像とかアングラにながしてぇ…そんくらい暇になった












…まあ、暫くはこのまま休養しようか?暫くはもう戦闘とかおなかいっぱいですよ…











そこ、元々戦闘とかしないじゃねえかって言ったやつ、アースラのフェイトの部屋に行きなさい。連絡はしとく










あとがき

生きてたか…せっかくもう新作でもと考えてたのに…(鬼)



PS 次も後日談、外伝は早くてその次ですねぇ

PS2 そのころにとらハ板に移動しまする

PS3 だから過去話は…書いても、しぐしぐサンバーされるの巻!位だと思いますよ?戦闘描写を覚えたいし

PS4 ちょっとはやてイリュージョンを回避





[6957] さんじゅうはっかいめ(最終話)ここよりIFへ…
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/06 19:57
「…誰もいない…しょうがない…ラストに頼んでアングラでも見るか…」

「…あれ?父さん?」

「あ、どうした?お前仕事だろ?」

「うん、書類整理をしようかと思って」

「それがなぜおれんとこにくる理由になるか」

「邪魔だった?」

「…いいよもう…好きにしなさい」

「ん、ありがとう…あれ?父さんその映像」

「ああ、暇だったんで、ちょっとあの事件のアングラでの騒ぎをな」

「…それはいいんだけど…」

「ん?どうした?」

「…これ、私?」

「ああ、そうだな」

「…なんで、脱げてるの?」

「ああ、今回のフェイトタンの戦闘終了時の服装推測だそうだ」

「…ソックスと下着だけじゃない!父さん!!」

















――――父とネットの憂鬱?――――

















「…流石にこれは無いと思うの」

「まあそんなもんだよ、なのは」

「…ソックスと下着…ソックスと下着…合成とはいえソックスと…」

いきなりなのはまで巻き込んでアングラ徘徊である

「ま…まあフェイトちゃんは軽装で速度重視だし…」

「そうだな、もしも砲撃重視だとこうなる」

そして画面を今回の最終戦終了時のなのは推測図をだす

「うええええぇぇぇぇぇぇ!わたわたわた…私角はえてるぅぅぅぅぅ!」

うむ、正に魔王だ…いやまあ…あの砲撃跡みればそう思えるかもだけど…

「…うう…私、なんで男性から声かからないか分かった気がする…」

そうだよな、それなりに、ってかかなり男比率多い職場でこんだけ浮いた話ないっておかしいよな

…まあ、見せてないが…これより酷いのが過去あったけど…せめて人類にしてあげようよ?

「まあ、こんなの有名税だとおもえよ?ちなみに俺はこんなのだ」

「…これ…山本さん?」

「うん、まあ」

まあ、なんていうか…そのある意味魔改造とかレベルじゃないけど。なのはよりさらにすごいけど

「…女性ですよね?」

「ああ、なんていうか…シグナム?いや…一部ヴィータ?」

うん、何処とはいわないけど、ヴィータ分が含まれてるシグナムが近い?

「…どうでしょう…私はリインが近い気がします」

「ああ…そうだな」

となりに立ってる本家リインと同サイズだよな…

「…きりっとしてて…サイズは融合機…」

そして融合機は例外なく胸がないのが伝統なのかなぁ…

「…というか、なんです?この予想図」

「いや俺ってノーマークだったからさ。突入隊が3名だったってんで」

「…謎の新人…?」

「…なんていうか、欲望が見え隠れするよな…」

そんなにリイン好きですか?信者がいるんですか?いるんですね?

「…一応ちょっと調べれば出るはずなんだけど。俺のプロフィールなんか」

「武装隊に入ってないですから、山本さん。あ!こっちのはカッコいい人は?」

「ヴィヴィオ(笑)だな…男だけど」

(?)とかでもいいけど

「…(笑)…流石に聖王のゆりかごって名称は漏れてますから…王の推測ですか」

そりゃあ無難に男だろ?あ、でもまて、ここに勇者がいる…すげえな!

「…こっちはヴィヴィオに近いですね…なんでしょうか?胸が騒ぐんですが…」

そこには立派な幼女が…近い、近いけど…なぜにビキニ、そして黒、どうしてガーターベルト、必然性を答えよその媚売ってるポージング!

そんなに幼女好きですか?信者がいるんですか?いるんですね?

「…すごいカオスですね…」

そうだけどここで怒るなよママン。その瘴気はちょっと重傷者には厳しい

「まあ…正直市街地だけだったしな。一部のとこ以外は今、普通に過ごせるわけだしこんなもんだろ?喉もと過ぎれば…ってやつだ」

とはいえ…こいつら守って戦ったかと思うと…ちょっとまああれだけどなぁ

「あ、ヴィータちゃんは…脱げて…破れてる?…」

まあ被弾とかで破けてるから…重傷っていう情報からか?

「…ソックスと…」

いいから愛娘よ、かえって来い









「それにしても…すごいですね、こんなこと書いてる人いるんだ」

「まあそうだな…たまには正鵠突いたやつもいるぞ?」

そういって過去の事件のスレを見せる

「すごい…闇の書事件の完全分析?」

まあ、表面だけだけど。アルカンシェル使用や、その後有名になったなのはとフェイト、そしてそのもののはやて

「殆ど真相を当ててますね」

「まあ、時期的に前回の闇の書事件がきっかけで、隠遁したグレアム提督の責任問題になってるからな…あとは各自の専門分野からの情報提供でやってる」

これはすごいな…あれって色々と犯罪が発生しないようにリンディさんと工作したけど…軽減だけど。その調書より真相にちかいね

「…これも山本さんは入ってないですね」

「ネットは野郎の住んでいいとこじゃないんだ」

てかまあ、ここ。元は『エースオブエースの過去で萌え上がるスレ』だもん、いるわけねえよ

…いわないけど

「あ、またフェイトちゃん」

「うちの愛娘も人気あるからなぁ…でも俺は殆ど出ないけど」

出ないようにしてるんだけど!頼んでるんだけど!

「?頼むって何方にです?」

「ああ、ここのスレ主にな、同期なんだ」

例の『【金色】俺は金色の地獄を見た【夜叉】』スレを見せてやった

「…ああ…確かに同期の方なの…あの時は…すごかったなの…」

ちょっと口調戻ってる…そういやあんとき俺と一緒に止めたもんなぁ…あれはすごかった。どこの戦場、てか爆心地かと…降り注ぐプラズマ、恐ろしい速度、一撃必殺、阿鼻叫喚

「…まぁそのせいでな。色々とな」

そんかわりフェイトの日常とか差しさわりない程度にリークしてるけど。おかげでやつのHPが『フェイト 金色』で検索すると1番目とかに出るぞ

「…なんていうか…ずるいですね」

「そんなもんだ、お前らは無理だぞ?きっと引退してもついてまわるなぁ」

地球に戻ったら『元エースオブエース観察ツアー』とか組まれそうだ

「うう…フェイトちゃん…強く、強く生きようね…」

「…ソックs…なのは……!うん!そうだね」

うん、がんばれ、お父さんは生暖かく見ててやる

















などと馬鹿な話していると、事件の顛末を詳しく聞いてない部分が気になった

「なあ?新人たちは?」

「あ、前言ったとおり大丈夫でしたよ」

「それは聞いたけど、詳しいとこは?」

「んー…スバルはエクセリオンモードを発動させて、ギンガさんを確保、ティアナは3名の戦闘機人を確保しました、最後ちょっとヴァイス曹長にたすけて貰いましたけど」

そういってその周辺の映像を出す、きっとティアナのデバイスからの映像だろう

「…おお、さすがティアナ…よく教えを守ってるな」

「…私はちょっと…」

「馬鹿、凡人はこんなもんだ」

そこには最後の戦闘機人に銃を突きつけ、降伏勧告をするティアナ

ただまあ、その銃口が…

「…管理局職員が…人質っていうのはちょっと…」

「馬鹿、避けられたらどうする、ティアナはもう動けないんだぞ?」

倒れたウェンディか?に合わせているわけで

「結果オーライだって、てかこのノーヴェか。こいつスバルと似たやつだろ?あの機動で回されたら間違いなく苦戦するぞ」

まあ、どっちにせよスターズは問題ないか

ちなみにギンガのドリルアームは正直心躍った。なんか二号のドリルみたいに回るし、零式みたいに伸びるし…いいよな?


…古いとかいうな?


「で、ライトニングのほうは…怪獣大決戦?」

これは…これはもはや…

「…これ、質量兵器だろ…?この巨体、いや生き物だけどさぁ…あからさまにマズくね?」

「魔法で召喚してますし、大丈夫ですよ」

…そうなのか?なんかミッドの常識が分からない…!押しつぶしたりとかしてるような気がするけど…?踏んでないか?

「まあいいや…おお、エリオいい動きだな…キャロも的確に弾幕打ち消してる、すげえ」

急成長である、もうそろそろ俺抜かれそうだなぁ…いいけど。別にこだわりないし、勝てと言われたら凄い奇策を用意しとくし

…あの二人のあられもない寝姿とか、どうか?もう用意してるがっ!…いや、成長記録なだけなんだが…

「そうか…とりあえず完遂してるな…よかった」

ってなにか忘れてる…ああ!

「ヴィヴィオ!あのサイバイマンでも無理っぽい成長したヴィヴィオは!?」

いやいきなり同世代の娘持ったなのはさん!どうなのそこんとこ!

「?ヴィヴィオは検査入院ですよ?ああ…あのあとレリックは砕けて、ちゃんと元に戻りましたから」

「…よかった…地味に助かった…」

なんていうか、ここんところ禁欲生活が長い上に挨拶とか挨拶とか挨拶とかキスとか身体検査とか身体検査とかあって結構崖っぷちだったところに!

…あのボディに密着ですよ…後ろから羽交い絞めですよ…狙ってないけど胸とかの感触がスーツの上からでも分かったり、汗をかいたうなじとかからいい匂いとか…

「…あのヴィヴィオと会ったらちょっと気まずい…」

まあ…痛みとか色々でテンションハイだったからなあ…折れんばかりに抱きしめましたからな!ふはは

「?フェイトちゃん?」

「…父さん、ちょっとお話しようか?」

「…まて、フェイト。なんでお前は目を見ただけで考えを読む」

「愛コンタクトだもん」

「?アイコンタクト?サッカーの?」

うん、俺もそれだと思うが微妙に発音が違う気がする、キャロのお義父さん発言的に…エリオ、お前は狙われてるかもしれん。ヤツは天然のラプターだ、注意しろよ?俺はここまでだが

「まて、どこまで読んだかしらんが…てかそれって本当に読めてる?いやもう突っ込みどころは多いが…」

「突っ込む?…父さん?それはちょっと無理だよ?」

「何がだ!父さんすっごく萎えたぞコラァ!!ああナニとか言わない!退院したらお前の部屋ガサ入れしてレディースコミック没収だ!」

「私もう二十歳だよ?普通だよ?」

五月蝿い!父とは娘に永遠の幻想を抱くものなのだ!娘が欲しくば俺を倒していけ!的な言葉に憧れるとか!…ちょっと違うけど

実際ボーイフレンド連れて来たらきっとやるけど!

「ねえ山本さん、フェイトちゃん、なんなのこの超展開は?」

「黙ってて、なのは。流石にそれだけは許せないことなの」

「まて、許すもなにも何もないって…」

「父さん…今の父さんなら活殺自在だよ?」

「普通に怖いんですが…偉大な父を舐めるな…!ゆくぞラストオーダー!」

「っ!でバイスなんか使っても!」

「ねえフェイトちゃん山本さん?ここ病院だよ?」

甘いぞフェイト…!この程度で危機だと?俺をはめたかったらこの三倍は持って来い!…あとなのははスルーな

そして起動するデバイス、俺の必殺の!














「これが11歳、最後のおねしょの実物の写真。こいつアルフのせいにしようとしやがってな?」

「うわぁぁぁぁぁぁぁん!」

よし、降伏が早かったのでアングラ流出は許してやろう



















こうして、本当にあの事件。忌々しい、そして色々と俺と周りの方向を決めた事件は終わった…





















うん、無理に綺麗に纏めようとしてる。分かってる。でもまあ…このあとあんな展開になるんだぜ?まだましだろ?
























あとがき

まあ、これから各自エンドとか色々な単品で出そうかと、そんな引き。期待のあの人は出るんでしょうか?



PS まあ、過去は…どうしよう?

PS2 だからザッフィーとかは無理ぃ!w

PS3 いやキャロとかもやめようね?25差とかどこの芸能人かと小一時間正座で(略

PS4 作中の二種類の信者の方、感想のほうで挙手をおねがいしまs



[6957] 本編よんでからの登場人物紹介(駄目じゃん)
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/26 20:42
ここからは大いにネタバレが含まれます、『旦那と~』シリーズ等の外伝以外の本編を読んでからお読みください

なお、基本的に『本編製作時』の設定なので、作品中にそれぞれ成長や変化を緒起こして行きます

それを比べるのも一興かもしれませんが、まあ基本的に設定程度なので斜め読み程度でどうぞ









































山本 正

勢いでフェイトの親になる、最初から幼いなのはの登用や、クロノが執務官とかなのをみて心配で…

フェイトの保護観察中は嘱託魔道士として一緒に罪を償う、正直これも気に食わなかった模様で、できるだけ親である自分がしたかった

レアスキルはリンカーコアへの侵食、本人他者をとわず行えるが、実際他人に出来るのは自分のコアを介してのシンクロ程度、直接攻撃は出来ない

魔法の圧縮などはこれの副産物

魔力の圧縮、一部を歪めて暴発、物質化、他者とのリンカーコアを接触させてシンクロが出来る

魔力量はA+となっているが、回復速度は尋常じゃないので、瞬間的に全力をだしても戦闘続行できる。まあ限度はあるが、他人よりはマシなだけ

また、瞬間的に出せる魔力もニアS程度まで出せるんじゃないだろうか?ただ本人曰く「なんかやばそうなんで、しない」(最終戦で自己のコア圧縮という形で使用した)

瞬間魔力の増加は、なのはの治療以降の話、どうもシンクロしたときの影響のようだ

ちなみに一応ディバインバスターは、撃てる。スバルと同じく予備動作が要るけど、しかも一分近く舞わないといけないけど

なんで舞うのかというと、10台のころ近くの古武術してたおっさんの教え、なんでかこれやると魔力を練れる。空手の息吹みたいなもん

ちなみにそのおっさん曰く「ワシ等は昔虫のようなのを使役してた」そうだ、風だか嵐だかの舞も完成形は数秒で出来るそうだ。コツは螺旋に練ること

謎おおいおっさんだが、出てくることはないだろう。

あとそのせいで山本強くなったかというと…いいとこセミプロ程度?習った時間も少なし、流派がすごければ強く成れるわけでもなし

フェイトには娘として、また性格を矯正できなかったことから出来るだけ助けようとしてしまう

つまり親馬鹿

10台入るくらいから中東でテロに巻き込まれて両親死亡、以来日本に送り返されて施設を転々とした

おかげで暴力に対して独特の感性を持っている

理不尽な暴力を嫌い、自分も強くなろうとした

通信教育で中学は出たが、高校はいってない

正直10台は自分でも言っているが黒歴史、いまだに地元に帰ると「山本先輩!おつかれっす!」と『知らない若い人』に言われるのが笑える

高校卒業認定をうけて地方の大学に入り、教育実習でなのはたちに会う




「現実、なめんな?」




フェイト・テスタロッサ・ヤマモト

プレシアの独白で落ち込んだとき,うっかり慰めてしまったため懐かれた。親子でうっかりか、貴様ら

懐かれたのと、この年で親いないのもあれだろうと山本親権をゲット

なのはの事故でなのはを糾弾するくらい父が大事

でもヤマモトに凹まされて仲直りした、主体性ねえな執務官

現在結婚しようとかはべつに本気で思ってはない、少なくともとうさんにふさわしい人が現れたら祝福する

でも許してくれたら結婚したい、優しいし。本気じゃん!

ぶっちゃけると、そろそろ保護される対象って年でもないし新しい絆が欲しいのだと思う

だから重度のファザコン

あと本作品で一番怒らせたら怖い人

あだ名は「閃光」「雷神」

でも仲間内のあだ名は「隠れたラスボス」「うっかり執務官」

ラスボスの名は二段階変形するとこからきてるらしい『ソニックフェーム!』『ゲェッ!レオタード?!』

うっかりは…作品見ると分かるけど、いればいいときにいない、どうでもいい時に居るとういう…

ソニックフォームは速度重視の姿、山本との模擬戦などで速度を重視し、火力を捨てたフォームを作った、バルディっシュは長剣の姿になる、もしくは二刀流

姿はかつてのザンバー風、レオタードでブーツとひじまであるグローブしかもオール黒

エロい。フェイトはこの姿でよく父にせまる。ビザール好きですか?私は引きます(山本談

マニアックなヒロイン的立場

あと思うんだけど、なのはよりフェイトの方が先に紹介されるって珍しい?





「父さん!父さん!父さん!!」




高町 なのは


高町さんとこの娘、両親の若さは異常、おかげで海鳴市では山本目立たなくてラッキー、あとリンディさんリスペクトしたい

やまもとへの呼び方は

山本先生か先生(最初)>山本さん(As時)>正さん(As後)>山本先生(事故後)>山本一等陸士(本作開始)>山本さん(現在)と変わり続けている

事故があった時までは特に年齢とか関係なく仲間だったのに、事故以降はやっぱり大人なんだな。と思うようになったし、本人も成長したからだろう

山本へは憧れが強い、本人は気が付いてないが、自分を犠牲にして他人を救いたい、と無意識に思っている節がある、どこのエミヤさんとこの坊主だ

そういうの周りが困るとかだれか諭してやれよ、と山本は思っているが、それははやてやフェイトがやることだと思って口は出さない

ぶっちゃけ恋もしたいけど仕事のほうがまだ大事だと思っている、それでもあえて恋人にしたい人を上げると山本さん

ユーノ涙目

最近は教導が面白いらしくていろんな部隊に出回ってたらしい

だが、なのはの固定砲台のどこをまねすればいいんだろう…?無理じゃね?仮想敵くらいだろうか?まあ、そのへんは逆に基本のすごさとかを教えてくれるんだと思うけど

原作考えても重度のワーカホリック、ユーノと双璧である、そりゃ仲が進展しないわ

それでもフェイトや山本の進言で少しは休むようになった、正直あの事故は二度と…

あだ名は『エースオブエース』

仲間内では『悪魔』(ヴィータ)『模擬戦崩し』(シグナム他)等、正直騎士とは相性悪すぎなのが原因

ちなみに六課内ではボスクラスといわれているのが病んだフェイト、診察記録をみたシャマル(主になのはの)、乳を揉もうとしているはやて等である為、魔王とは呼ばれていない

戦闘スタイルはとりあえず砲撃、その潤沢な魔力と資質で力押しなのはいまだに変わらない、そして正道なので安定性も高い

それでも接近戦もかなり腕を上げたが、やはりテクニカルな接近戦派のシグナムや速度のフェイト相手だと厳しい

でも勝つけど!

ぶっちゃけそれでも資質で押し切れるけど!!

山本さんとの戦い?模擬戦から逃げてばっかりで…

正統派熱血主人公(鬱属性を新たに装着)

つまりヒロインじゃないt(スターライトブレーカー)





「私は迷わない、魔王でも、悪魔でもいい。この思いは!絶対届ける!」





八神 はやて

子狸、以上(なんやて!)

As以降はベルカに詳しい教会に出没してリィンフォースⅡを作り出すとともにキャリア試験を一発合格、特別捜査官としてさらに実績を積んでいた

現在は六課の部隊長、この上の上司はカリム

はやてもリィンをふくめ3つのデバイスを持つ、複数デバイス使い。とはいえ役割分担を行うことで負担を減らしているようなものだが

山本とは年の離れた友人関係、良くも悪くも大人びていて、有る意味世の中を達観している

だからこそ友人と違い、暗い部分の多い特別捜査官などを始めたのかもしれない

現在は知ってのとおり六課部隊長

縁の下の力持ちを地でいく少女で、その自分をさらに支えてくれた山本には正直頭が上がらないと本心では思っている

だが山本にも頭は上げさせないとも思い、色々画策している

山本が資料室に勤務できたのもなんだかんだいってはやてのお陰が大きい、懇意のカリム等からの進言があったせいだ

正直また長期入院とかどっかであったら、今が壊れることが誰よりも判っていたからだろう

恋心とかは暫くはいらないと思っている、山本は…どっちかといえば父として家族になって欲しい

それでも一緒に居たくは在るので、付き合いたいなあ、とは感じている

一緒にいて肩の凝らない相手って、貴重ですよ?

が、親友の思いも考えると下がる。正直娘さんこわいわぁ

そのへんから見え隠れするが、なにより家族をフェイトと別の方向で大事にしている

戦闘技術自体は遠くから広域攻撃!

一番山本と相性がわるい、遠くから開始で確定で勝てるのはなのはくらいだろう、あと速度でつっこんでいけるフェイトか?

ヴィータや他はほぼ勝てないだろうが、逆に接近戦は新人にも負けるかも

ヴォルケンリッターとは仲良しで、プログラムであろうと大事に思っているし、闇の書関連で侮蔑されても受け流せる強さがある

だが、やっぱり20であるからか、性急なところがそこかしこに出ている

新人を入れたのは部隊の形を最悪でも作るため。だから有る意味犠牲にしているが、それだからこそ教導に力をいれ、危険な場所は隊長クラスを送る

有る意味ツンデレヒロイン、落とすにはヴォルケンズが鍵だ!




「それでも…守りたいものがあるんや!」



八神 ヴィータ

10歳前後な容姿に大人な経験、つまりコナンですねわかります

As以降はなのはと一緒にいることが多かった、理由はただ単に前線に行くことが多かったから

ヴォルケンズとか他の仲間のいるはやてよりなのはやフェイトを心配してはいるが、フェイトよりなのはを選んだのはやっぱり戦闘の多さだろう

だが、近くに居たなのはが怪我をしてからは「あれはあたしのせいだ」という思いが強く、色々世話を焼くようになる

もともとの性格はツンデレっぽい姉御肌、教導隊でも中距離から接近戦とヴォルケンの中ではもっともオールマイティ、シグナムの中遠距離は独特だしね?

ヤマモトへの思いは、なのはへの治療に対する負い目などがある

てかまあ、恋愛感情が設定年齢のせいもあって育ってないので、時々大胆な行動に出るが別に深い思いはない

おおざっぱにいえば、戦友がちかいか?今後の恋愛感情の発育が望まれる

なによりもはやてが大事、自分のプログラムの劣化が確認されているが、それによる死は望むところだ、と語っている

有る意味、一番人になりたいと思っているのかも

戦術は中距離からの牽制、そして接近しての一撃必殺、ひかりになれぇぇ!

デバイスはグラーフアイゼン、ハンマーである

ゲートボールが趣味、でもミッドではしてる人いないんで、現在募集中。とりあえずヤマモト入れようやめて俺忙しいの!

頭使うのが苦手、だが戦術は結構考える。だから戦略ができるはやてとやまもとは結構尊敬している

たまにはユーノも思い出して下さい、知識だけはあるんだし。てか勉強しろよヴィータも

あ、しぐしぐも居たな(中隊指揮持ち

正統派ヒロイン候補

でもヤマモトはロリ属性はまったくない

残念!





「このアイゼンに貫けねぇものはねぇ!」





八神 シグナム

シグシグ

とりあえずヘタレ属性が注目されるが、実際は責任感が強く。こと戦闘だけでいえば、情緒を考えると山本が一番頼りにしている

でも事務は許してください

いや紙媒体だと早いんですが…しかも達筆

てかプログラムの分際でなんでキーボ苦手なのか小一時間(以下略

そのへんは作者の脳内に説教を

ライバルはフェイト、実際よくやっている、戦力は非常に高い

ヤマモトとの噂の初戦は今のところ

 ヤマモトのデバイス1/4破壊できた

 ヤマモトの左腕ぶったぎってやったぜ!

 でも袈裟懸けに殺傷指定で切りつけられた、多分そのままいけば殺されていた

 シャマルに助けてもらった

あとは脳内補完ですよ、ええ

ヤマモトには有る意味一番複雑な感情を持っている

一度は自分を倒した相手であるが、再戦を逃げ惑っているチキンでもあり、なのはを身を挺して治療したすごいヤツ

正直チキン扱いで固定してくれねえかなぁ?と山本は思っている

戦術は結構独特、遠距離は威力ある弓だが、アレ数打てるわけじゃないし、誘導もそんなにない、幅も狭いんで動かれるとキツい

中距離はヘビみたいに剣をびろびろ伸ばして行うが、自分動けない、逃げられたら当たらない弓か、接近するしかない。なら最初から接近したほうがいいし

接近戦もどっしり腰を落として手数で勝負するタイプ、山本は中近距離を動き回りつつ手数なので、微妙にタイプがちがう

ポンコツ属性付ヒロイン候補、山本はポニテ好きですよ?

実際恋に落ちたら容姿もいいし、落ちるかもしれない

問題は山本が総受け体質な事だな…積極的にシグシグならないだろうしなぁ





「私は二度と主の約束を破らないッ!…わが剣にかけてだ!」





ティアナ・ランスター

ダークホース的に恋愛フラグ立っちゃった人

いや、作者もここまで相性いいとはおもわなんだ、SSって生きてるよね!

いいからプロット書いとけやって言う人とは友達になりたくない。いやすいません、友達欲しいッス!

訓練学校時代からスバルとは知り合い、スバルの生まれのことも知ってる

SSでは微妙だが、実際はスバルに依存しているところがある、スバルなら愚痴ってもいいや、とか無理言ったりしてもいいかな?とか

現在は段々その矛先が先生に、つまり同性から異性への正しい…違いますよ?

山本にはどっちかというと尊敬っていうより、同類っぽく感じている。レアスキルがあるとはいえAランクであの隊長達の中にいるのは厳しいだろうに、と

実際はランクとか山本無視してるだけなんだけどー

暇な時は訓練してたり、最近は料理の勉強とかしてる

家事は世話焼きな性格からほぼ完璧、常識的な感性の持ち主

…よく考えなくてもこのSS内では、一番嫁にして間違いない人だよなぁ…あと年齢が20…いや10年早く生まれていれば…!

戦法は射撃での典型的な万能型、接近戦は避けるのは当たり前だが、どっちかというと数で押すタイプ

ティアナに勝てるかどうかは防御力が高いかどうか?だろう、正直貫通さえすればあの戦術眼と幻影でどうにかして当てれる

…戦い方も山本好みとか、どんだけ…ああ、相性もいいしな、多分各々の能力を一番引き出せるタッグだと思う

ぶっちゃけなのはとかと組んだ時のほうが強いが、全能力を発揮する前になのはが終わらせるしね

基本動かないでそこから戦っていくタイプなので、山本の射撃スタイルとも違うが、山本の動きながら貫通できる射撃打つヤツって少ないしね

純粋ヒロインタイプ(きっと幼馴染っぽい感じで)ああ癒される…

難点は年だけ、本気で15年生まれが違っていたらマジ山本から告白してたかも!




「誰にも負けない、夢があるから…ッ!」




スバル・ナカジマ

勇者王、てかあのうぃんうぃん回るギアって意味あるの?ラリアット専用?それはギン姉とのタッグマッチで披露して下さい。ボンバー!

ティアナの相棒、正直いって作者それくらいしか考えてなかった

でもいきなり最深部ってかギリまで突っ込まれた、てか突っ込んだ?

いやいやしてませんよ?

原作ではどっちかというとティアナを頼ってる感じだが、実はそんなに頼ってない

どっちかというとギン姉に頼ってる感じかな?ティアナは尊敬できる相棒って感じ

戦闘機人で唯一の製作者不明、振動拳がISで、接触さえすればかなりの強さ、実際チンクは一撃食らったせいで最終戦に治療が間に合わなくなる程の重症を負った

正直、作者はSTS原作の主人公はコイツだと思っている

だってデバイスのかっこよさとか段々強くなってくとかラスボスが洗脳された身内とか…

あげくにエクシードモードまで使用ですよ?普通にすごいよね?なのは救出するしさ

山本に対する気持ちは最初は若すぎるおっさん、それから面白いお兄さん、んで気になる人にジョグレス進化

正直、体のことがコンプレックスなので、それを気にしない異性って山本が始めてだったので気になってる

恋とかは正直よく分かってない、ヴィータと変わらないと思うが、気が付いたら一直線だろうなぁ…

戦術はウイングロードで三次元移動を行い、インラインスケートのようなデバイスで加速してぶつかるっていう漢っぷり溢れる代物、勇者王だなぁ

正直、50キロ程度の体重でも、50キロで走ってれば何トンの衝撃があの拳に乗るのかおまいら分かってるのか?振り抜くんだぞ?身体強化かかってるんだぞ?

いや考えても見てください、あなたがバイクで普通に走りながらその速度で歩行者を殴って、笑って許してくれると思いますか?そしてそこの何処に魔法の入り込む余地が?

非殺傷指定がないとスプラッタな気がする…

基本的に殴り合いだが、一応ショートレンジでのディバインバスターが決め技。左手で魔力球を作り、右手で打ち出す

魔力もあって防御力も高く、ウィングロードで機動力が高く、戦闘機人で攻撃力も高い。しかも二~三日は寝ないで動けるらしい…完璧超人現る?

ただ、基本的に戦術とかが苦手、相棒にまかせっきりでとりあえず突貫!

突発的ヒロインに立候補、正直想定外だ




「相棒、いくよ!」




アインス・ナイトウィンド

みんなの予想を裏切って登場したびっくりどっきりエネミー!

流石にこれを予想した人はいまい

正直作者が色々と妄想した結果生まれた存在

原作にはまったくかかれていないので注意

見た目はAs最後のリインフォースのさらに髪の長いバージョンかな?これは作者の欲望で伸ばしました。頬とかの刺青はないですが、そりゃそうだよな、普通はないよな。本来あるとしてもあれは日常生活であったら引くもんな、てかあれって防御プログラムのことを表してるとかいってたような…本来はあるのかも?でも消してる

原作組ではユーノだけ知り合いだけど、ユーノは流石にリインフォースに似てるねとかは言わない。ミッドではあれは悪いほうで有名だからね、例えるのに適さないよ?

そして『何故か』ユーノは面向かってないとその存在を薄れさせてしまうらしい。ほかの局員もそうらしい、例外は山本だけ

そのせいなのかよく書庫勤務時代は山本にべったりだったのでうっかりと山本が手を出した。でも逢瀬は無限書庫だけだったのでフェイトも知らない存在に、だって所員は『何故か』その存在を忘れちゃうからフェイトも聞き出せなかったようだ

山本が書庫勤務をやめると同時にその関係は自然消滅。原因はお互いにマメじゃなかったからかな?山本は結構ドライだし

最初はナイトウィンドと名乗っていたが、暫くするとアインス、アイさんと呼ばれるように

死ねるほど怪しい人。だが実態は絶対に見せない

山本に惚れているかといわれると…どうだろう?ここまで個人に興味を持ったことがないので恋愛すらも想像でしかないから…ヴィータとかと同じでそういう感情が大きくなれば?

ちなみに書庫から外出も出来るらしい。『何故か』誰にも気づかれずに山本をストーキングした過去もある。外出時は『なんでか』藍色の本を小脇に持っているらしい

魔力ランクとかは謎。局への登録もあやふやで、少なくとも武装隊とか勤務経験はないらしいけど…強い気がするのはなんでだろう?こう…ディバイんバスターとか片手ではじけるくらい

山本も一時期ちょっと調べたことがあるが…あやふやなデータばかりで役に立たなかったらしい、知ってるデータは自分で調べたことが主だけど…大したことは知らないかな?

アレの時に声がか細く震えるのがイイ!とかスリーサイズくらい?ああ、なんでか殺意が…!!!

いまだに山本との関係がなんだったのか自分でもわかってない模様、無垢なんだなぁ…かーわいー!

ちなみに山本と会うたびにはやてやヴォルケンリッター、リインツヴァイのことを詳しく聞きたがっていた。個人的に興味はあるらしい

そのせいか古代ベルカや特にユニゾンデバイスなどに詳しい

うん、何故かね

その知識は現代で1,2を争うくらい詳しいはずのはやてすらもすくなくとも一部分では上回るそうだ。全部に詳しいかどうかはやっぱり謎

外伝で最後に渡していた手書きの指導書はカリムすらも巻き込んですっごい波紋を広げたらしい。入手先をアコーズが調べようとすらしていたが山本は断固として話さなかった

そしてあのあとよりを戻したかは内緒

幸せな新婚生活とかかかないんだからねっ!(ツンデレ?そして結論言ってないか?)

性格は冷静沈着、機械のようにはっきりと意見を言うが、空気を読んで発言を控える事くらいは出来る。それくらいはもう慣れているらしい

ああ、結婚したあと皆に紹介したら驚かれるだろうなぁ…あっはっはっはっは!

ええ、顔が知り合いに似てるからってだけですよ?ええ特にはやて、お経とか唱えない事、ツヴァイもお母さんとか呼ばないように、山本さんちの子供じゃないでしょ

ああ、シグシグ他が「イエスマムッ!」とか何言われても答える姿が脳裏に…

何故だろうね?

作者的かくし玉ヒロインキャラクター!ここに爆誕!推して参らせて頂きます…

ええ。オリキャラですよそうですよ?そういうことにしとくのが大人ってものですよ?粋とかね?















[6957] 旦那と過去の憂鬱
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/07 00:24
ふと、半年前を思い出す。いや、ふとじゃないな。

「なあ、はやて?」

「なんや?正さん」

「その言い方ももう終わりだな」

「…そやな、そうゆう事になっとるな」

はぁ、と白い息が出る。真っ黒なコートからもう一本マルボロを出して、思うことをそのまま出さないように、口に栓をした

「…はい」

カキン、と音を立ててジッポーで火が灯され、緩やかに紫煙がため息と共に吐き出される

「…慣れたなぁ。お前吸わないのに」

「んーまあこういうのって憧れてたんや」

なんか、夫婦っぽいやろ?まあ私はもう親のことなんかまともに覚えてへんのやけど、と陰りなく返してくる姿が逆に痛々しい

「そういやあそう言ってたな」

だから愛用のジッポーを渡したんだっけか。健気なそんな所にうたれて

「おかげで休憩の度にお前探さなきゃいけないけどな…」

でも、それを不思議と面倒と思わなかった。まあ本数減っちまったけどな

「でも、これも返さんといかへんね」

そういって銀色の塊を差し出してくる、そこには躊躇いもなく。動揺も感じさせない

「そうだな…フェイト達は?」

「気ぃきかせてけえへんよ…それにしても最後までデリカシーないなぁ」

こんなときに他の女性の名前だすのはどうなん?って言われてもな

「そりゃ分かってたことだろ?」

「この半年で更に痛感したんやけどな」

「そりゃすまん」

ふぅぅ。更に白くなった息を虚空に吐き出す

「短い間だけど、茶番につき合わせてすまんな、減刑のためとは言え」

「もう…それは私がやりたいからやったんや。何度もいったやろ?」

「そうだっけ?」

「そうや」

ふぅぅ…

そして二人は黙り込み、流れる白い息の中、深夜を告げる時計だけを見つめ続けていた

「…3,2,1,0…これで約束は果たしたんやな」

「すまないな、元山本夫人」

「ええんよ、元旦那」













―――――旦那と過去の憂鬱――――はやてルート













「山本さん」

「んー?ああ…なんだはやて」

だた苗字で呼ばれるだけで走る違和感、夫婦ではまず使わない。今では違和感を感じるようになった呼び方

「何度もいったんやけど…こうなったのは私のせいや、あの時護衛を頼んだのは私、最善を果たしたのが山本さん」

「違う、何度もいったけど、あれは俺のミスだ、あいつがそこまで加速するとは読めなかった俺が悪い」

ああ、俺みたいなのが読み違う。それは致命的なミス、そんなの何度も話し合ったろ?

「違うんや、それでも…それでも。今だからもう一度言うんやけどそこは譲れへん」

「だが、それでも俺の罪だったはずだ。緊急時とはいえ」

そうだ、法務局もそう判断したじゃないか。傷害罪、殺人未遂。どっちでもだ

「それに、それを俺は受け入れた。当然だ、分かっててやったんだ。俺にはそれ以外はなかった」

いまだに思い出せるあの瞬間、あの

「テロリストを血祭りにあげた時には」

「…でも!」

ミッドでは魔導師には厳重な法がある、障害や殺人に対する、だ。当たり前だがクリーンを売ってる魔法でそれを厳刑で縛らないわけが無い。そのせいでテロリストでさえ非殺傷が基本なのだから

「あの時、俺が止めれない。そう判断したから殺傷指定で魔法を殺す気で頭部に放った、そうしなければ任務が達成出来ないと判断したから」

「…それは」

そこに在るのは明確な殺意だ

「相手は高ランク魔導師、俺では圧縮して貫通出来ても一撃で止めれない」

俺のレアスキルで圧縮すると相手の魔法防御を貫通しやすくなるが、威力自体は減る。当然だ、バットで殴れば相手は死かもしれない、それがピックのような鋭いものなら?

貫通はする、当たり所が悪ければ致命傷だるう、だが血や外傷に強ければそのまま戦闘できるのは当たり前だし、ライフル銃のスナイパーが頭部を狙うのはそういうことだ

そして非殺傷だとダメージは与えられてもそれが致命傷になるかは相手次第。そして何度も言うが、相手は事前調査に上らなかった違法高ランク魔導師

俺と接敵して即座に転進し、はやての目の前に飛び出たそんなやつを一撃で止める。俺にはそうする以外手はなかった

「…もう、変わらへんのやね」

「この話はもう平行線だって決着ついてるだろ?」

もう一本、口に咥える

「そうやったね…それでも、調査を鵜呑みにして。休暇中だった山本さんに付いてきてもらったのは私や」

「それも事実だがな」

そして火が点かないことに疑問を感じる

「だからって、減刑の為に結婚とはな、しかも反則の」

そして半年振りに自分の手に火を点ける道具が渡ったことを思い出し、しばし点けるかどうか迷ってからマルボロを戻した。なんとなく味気なく感じたからだ

「そういうたって、他に方法がなかったんやからな、リンディ提督なんかも手をかしてくれはったし」

この傷害事件の場合、かばった相手が近親者だった場合、かなりの罪が減る。まぁミッドでは当然なのだそうだが…地球にも近いものがあるんだっけか?

「…管理外とはいえ、いやだからか、婚姻届を出した日を遡らせるとはね」

管理外とはいえまったく管理局が放置しているわけではない。でないとエイミィは海鳴市に住めないし、フェイトたちはそれを利用してアパートを借りていた

「…まあ、そのせいで半年の観察処分、甘いよな」

「山本さん。高ランクやないけど、それが普通やからね。元々フェイトちゃんやヴォルケンリッターが無事なのもそのせいやし」

司法取引もあった。この半年ははやてとともに身を粉にして戦いまくった、それが管理局への奉仕だそうだ

「まぁ…それ以前にテロリストに対して甘すぎるとは思うけどな。声高に歌いすぎなんだよ、クリーンって」

馬鹿馬鹿しい、そんなんだからテロリストが後を絶たないんだよ

「お陰でお互いバツイチだ、俺はいいが…お前は20そこそこだってのに」

「大丈夫やって、最悪アコーズ査察官とかが貰ってくれるっていいてたし」

「モテモテだな」

「モテモテやで」

もう一度、少し湿ったタバコを咥える。口から一度戻したこいつは今どう思っているんだろう?無性にそれが聞きたくなった、だがこいつは職人気質らしく黙して語らない

「まあ、あの牢で『結婚したから、口裏あわせ頼むで?』って言ったときのあの顔、それ見れただけでバツイチになった価値はあるわぁ」

「そうかよそうかよ、二度としねぇから良く思い出しとけ」

「うん、この半年。一度もせぇへんかったしな」

「まあ、長かったような」

短かったような

「色々あったからね」

フェイトとなのはなんかの元六課は先に説明してたけど、なんとなく距離を置いてしまったし。保護監督をしてたナンバーズには死ぬほど暴れられた

「…いいさ、いい思い出だ」

「ん…なのはちゃん達はこの後で会いたいってウチに集まっとるよ」

そうか…ここ数ヶ月殆ど話しもしてないが…

「だろうと思ったよ、お前の考えなんかこの半年で分かりきった」

「ふふふ…じゃあ、これで言いたいことわかるん?」

そう言って片手を、指を揃えて突き出した

「簡単すぎるな…それよりフェイト達の方を当てる方が意味があって楽しいぜ」

そういって離婚届を受理させた。との報告を空間ウィンドウで出して見せる

「そう」

「これだろ?」

そういってキン、と金属音を響かせて手の中のものを跳ね上げて、純銀をちっこいはやての手に投げ渡す

「…やっぱりリングやないんやね」

「当たり前だ、だいたい離婚したろうが」

そういってそれをすぐにそれを使ってくれる








「…銀なんだから、それで我慢しろ」

「はいはい、甲斐性ないなぁ」









ゆっくりと純銀の、すっかりはやての手垢の付いたジッポーでタバコを味わう、ああそうだ、この味だよな

「なあ、正さん。賭けにせえへん?」

「いいぜ。だが賭けにならんだろ」

「それが問題やな、じゃあ横断幕があるかどうかできめへん?」

「くっくっく…いいね?俺はフェイトが絡んでるしな。せっかくだから有るに賭けるぜ」

「なのはちゃんが止めたに今晩のメインディっシュや」

「いいだろう、んじゃあ確かめにいくか?」

「そやね」

そういって微妙に離れて歩き出す、この半年の暗黙のルール。近づく為にはタバコを咥える







           『再婚おめでとうの幕を確かめに』








「まったく…最低半年は無理だっていうのに、馬鹿かあいつらは」







そういって俺はきっちし半年後。離婚してからの金を貯めて、ジッポーじゃない結婚を示す印を薬指宛てに送った。直になんか渡してやるもんかよ、相棒になんかな












あとがき

はやて分が足りなかったのでカットなってやった、作者の脳内のはやてはこんな感じ。結婚してから分かる相手の価値とかあると思うんだ


PS だれも望んでない感じの初外伝。

PS2 だが後悔はしていない、短いが渾身の力を込めた力作である

PS3 だが思っていたのから見ると半分もあらわせてないな…このへんが限界なのか



[6957] 旦那?と一般人?の憂鬱
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/07 22:14
「あぁ~疲れた…また検査かよ…だりぃ…」

「父さん!!!」

「あ?どうしたフェイト?」

「父さん…シャマルさんの話、本当なの…?」

「ん?ああ本当だと思うが。てかいつも言ってるだろうが。主語と言うか、何なのか喋らないとわからんと!」

「…父さんのリンカーコアが…」

「それなら本当だが」

「…!そんな」

「いやそういわれても…別に困らんが。むしろ楽になったくらいだけど」

「でもでも…」

「コアの変調で魔法が大幅ランクダウンってだけだろ?いやぁ、これで武装隊とかに五月蝿くいわれなくてラッキー!としか思えんのだが」

「…でも…」

「まあよく考えろフェイト…俺って魔法使えないと困るか?」

「…でも、私たちを助けてくれたのはいつだって…」

「そんなの過去だろ、よく考えろ…俺がこれから使う必要性ってどうよ?普通にスバルとかでいんじゃね?」

「そ…それは…」

「つか、むしろ俺が鉄火場いって欲しいのか?そう考えるならそれなりに要望に従って、リハビリプログラム組んで一年くらい山に篭るが。その間会えなくなるけど」

「駄目無理」

「無理って…いいけど駄目はともかく…0,1秒以下で無理って言い切ったような…」















――――父と一般人?の憂鬱――――なのはルート















「山本さんっ!」

「おまえもか」

ブルータス、じゃないなのはよ

「そんな…魔法が使えなくなるって…本当ですか!?」

「EとかDランクってだけだよ、まあよくて飛行とか?バリアジャケットはギリらしいぞ?」

そんだけ出来れば十分だろ?俺地球人、地球人には元々イラン力だし

「それは…そうかもですけど」

「お前もミッドに染まりすぎ、てかミッドでも殆どがこんなもんだろ?」

いやもうこれでもいいほうだぞ?ミッドの全員がこのランクが最低だったらだな…装飾関係が軒並み死ぬ

バリアジャケットで済ませれるからなぁ…いいとこデザインだけ?あとはデバイスマスターになるしかねぇな

あと飛行制限もなくなるんじゃね?全員飛べるんだし、歩くのと同じだろ?だからまあ…ましなほうだよ

「でも…どうされるんです?六課があるうちは兎も角、資料室でも復職難しいはずですし…」

まあ…検索魔法とかが使いにくくなるしなぁ…だがな

「伝説の3提督って人がな、便宜はかってくれてさ。ミッドに店でも出そうかと」

うん、飯屋でも作ろうかとな。フェイトに作ってて楽しかったし、いいんじゃねえかと。3提督のバックアップあればなんとかなるし、正直手切れ金ともいうが

「フェイトも来るって言ってたんだけど、流石にしがらみがあるしな。丁重に断ったけど」

うん、やめて欲しい。なんかそこで『詰みです、正さん』フラグ立ちそうで怖いし

…フラグってなんだよ、重傷で頭まだ疲れてるのか?

「そういうわけで、何も困ってない」

うん、ある意味ついに俺フリー!すげえフリー!フリーダム!って気分

「…なんか今までで一番輝いてますね…」

そりゃあもう!俺魔法とか大嫌いな人だもん!つっか平凡な生活大好き!

「…でも…従業員とかは?」

「なんか責任感じて六課の面子が交代で手伝ってくれるんだって、軌道に乗るまでだけど」

まあ、従業員とか入ったらこさせないけどな、おまいら仕事しろよ。いや心遣いは嬉しいが。素直に貰っとくが

「…私に…なんの相談もない…」

「そりゃそうだろ?お前忙しいじゃん」

だってお前、いまだにあの『なのは式』資料作ってるじゃん。無理だろ暇とか作るの、暇があったら寝るかちょっとは年頃の楽しみ覚えなさい

そう延々と語った。そりゃあもう語ったさ、口紅のことをグロスって言ったら『そんなに買うんですか?』とかいうんだぞ?

なんていうか…フェイトとは違った保護欲とか感じるよな。うん



で、廊下で小一時間説教した



そしたら

「…いい。私、辞める」

「だからお前はいつまでも魔法少女の気分でいるかとか、いったい歳というものを…何?」

「私!管理局辞める!」

「はぁ?」

いきなり切れられても困るんだが、これが噂の切れやすい十代?…ちょっとサバ読んだけど




そこ、古いとか言わない




「いや無理だろ?!おまえエースオブエースだろうが!六課だって出向なんだし元の部署でも」

「いい!私だって!私だって!」

それからなのは様の独白が始まった

「私だって女の子らしくしたんだけど休暇だって海だと知らない場所だったり船の中だけだったりするし半舷上陸とかも教導とかの資料読んで終わるけどそれでもやっぱり女の子なんだからおしゃれだって興味あるしそれよりそろそろお兄ちゃんに子供生まれそうでこの歳でおばさんになるかもしれないとか色々危機感は持ってるけどどうしようもなくてエイミィさんとかの子供とかあやしてるのとかすごい憧れてああもう女の子の幸せってこれなのかな?とか思うけど次の日には男の人をノックアウトする日常でそんなの思い出しても悲しいだけだし教導初日とかは輝いた目で見てくれてた人とかがだんだん怯えとか混じった目になってその比率が増えていくの見てるともう私は」(以下略させてもらいます、ええ)

…なんなんだ

なんなんだよこの展開

いや色々フラストレーション溜まってるのは知ってたがこれほどか

「だから山本さん!」

「はいぃぃぃぃ!」

「私を雇ってください!」

「イエス!マムッ!」





あれ?





「八番様ランチ2ですー」

「はいよぉ」

…おかしい、俺のワンダフルいっぱんぴーぽー生活はどこに?

「…ずるいずるいなのはだけずるい」

「娘よ、営業妨害するんなら食後のデザートは無しだぞ、あと帰れ」

稀に…てか結構な割合だと思うんだが、今日はお客のフェイトも手伝ってくれている我が新しい城はわりと繁盛している。まあ味は普通だと思うんだが

「…あれがエースオブエース…」

「俺、ジェイル事件の砲撃跡見たぜ、人じゃねえよ」

「もう伝説だよな…あの壁抜き砲撃」

「絶頂期で辞めたからな…少なくとも彼女に勝てる逸材は100年はでないんじゃないか?」

「しかも可愛い…」

「すいません、サインいいですか?」

「ちょっとここで砲撃してもらえませんか?」

…お客様、ここは食事するところです、ウェイトレスを眺めるとこじゃないです。そういうのしたかったら秋葉原あたりにいけっ!

あと最後のやつ、ツラァ覚えたからな?夜道に気をつけろ。世の中桜色の砲撃だけじゃないことを教えてやる

最近知り合いになったディエチの連絡先を思い浮かべる、問題はイノーメスカノンの使用許可だな

「なのはぁ!フェイトがまたフォースの不味いほうのに目覚めそうなんで砲撃よろしく」

「はぁーい」

うん、早めに手を打たないと仮面つけてザンバーされる可能性あるしな。コォーフォー

黒だし

白いけどマントだし

わりと似てるかも知れん、問題はそのときエリオが立ち向かえるかだが無理だな。もう一秒以内にわかる未来予想図

そんな事考えながらもう3ヶ月もしてればアホでも出来るってんだ!とばかりに慣れた手つきでパスタにオリーブオイルを絡めていく

「はいランチ、あと3番の客には気をつけろ、夜偶然あったりしたら俺に連絡しろよ?即座にオレンジ色の天罰が下る手はずは整えとく」

3提督に頼み込んどく、なんだかんだで頻繁に発生するあの老人会ども。仕事しろよ、毎回SPとか連れてくるから雰囲気悪くなるだろうが

「あはははは、そんなこといつものことですよ」

明るく笑って返してくるなのは、流石に元が良いので、ここでちゃんとした規則正しい生活と健康的なご飯を食べてるのと。俺監督の元、おしゃれに目覚めたこいつの破壊力はすごいぞ?

「はい、ランチセットです、飲み物は食後にお出ししますのでお待ちくださいね」

「「はい!」」

うん、衛生的にアップに纏められた髪のせいで見えるうなじがいい感じ、うちのユニフォームはシンプルな物だが、それだけに素材をある意味選び、選び出されたやつは輝きを増す

「うん、俺って時々すごいな」

そりゃあもう俺が縫いましたよ。ボタンホール以外は全部手縫いですよ?

ちなみに一番に縫ったのはフェイトのである

訳は聴くな

いやもうなのはだけえこひいきだと散々愚痴られてだな…三日くらい口聞いてくれなかったのだよ…





…そこ、弱いとか甘いとか三日かよとかいうな




「で、あの若いシェフは?」

「あ、あの…その」

「まさか…!」

「ちちち違います!小指とか立てないでください!」

なのは、そこは親指が正しい気がする。お前女に見られてなくないか?

そしてお前。ツラァ覚え…無理か、そろそろ4桁だともう流石に…ラストの持ち出し許可でてないし。局辞めると思わぬ弊害があったなぁ…たまにシャーリーのとこに会いに行くけど、コアのリハビリのときに使ったりもするから結構会ってるけど

「…エースの元同僚ですよ、お客さん」

はい、コーヒーです、とやっと余裕が出たので店に顔を出す。喫茶店に近い席数だからこその芸当だな、まあ俺の趣味が出てるんだけど、最悪コーヒーとかだけでほそぼそやってく計画だったとは言えないけど

「へぇ…じゃあ武装隊?いや同僚なら教導隊ですか?」

「いえ、六課です。末席でして、戦闘に巻き込まれてやっとナンバー貰った半端物ですが」

「…あの六課の…!もう伝説ですよ」

「そうですよ!戦術と圧倒的なキルスコア、そして理不尽な戦力ヴォルケンリッターの保有を誇るはやて部隊長」

「知ってますよ?あそこの黒いけど金髪の人、雷神と呼ばれている現役執務官フェイトさんでしょ?」

「そしてエースオブエース、なのは教導官!すごいですよね」

「それにそこから巣立っていった4人も大活躍だそうじゃないですか!」

スバルの海難救助やティアナの最近の活躍、エリキャロの密猟者の取り締まりの凄さなどを聞かされる

「まあ、たまに彼らも来てくれるんで。運がよければ会えますよ?」

そういってリップサービスをする、こうやってリピーターを地味に増やす俺。姑息とか言わない、商売って厳しいのだ。などと普通に接客していると

「そういえば…一時話題になったらLゼロってどなたなんです?」

噴いた

「ああ、あの突入隊の一人の、あれって実在なんです?」

まあ、俺が局辞めて一般人になるんで当然情報規制がかかったのだ。テロリストの標的にされても困るし、まあなのはとかはもう手遅れだけど

だから自衛って名目でいまだにレイハさんも持ってる、ほぼ詐欺である。素手でも熊とか殺せるくせに!

「たしか…フロントアタッカーでなのはさんをあのまさに『伝説』の聖王に指一本触らせなかったとかいう」

うん、嘘ではないな。ただなのはは砲撃主体なんだ、指一本掠る戦いだとこいつ負けてると思う

あと、お前らの脳内の聖王はきっと世紀末覇者だろ?それ違うからな?そろそろ学校から帰ってるちっこいのが本物だ

「え?俺はミスぺネレイションって言われる貫通射撃の使い手で、六課の全てに土をつけてるとか」

なんだミスって…いいけど、こっちは更に間違ってる、てかどこを突っ込んでいいやら…

「さぁ?私はそんな人は寡聞に知りませんが…どちらにしても機密ですので」

うん、俺そんな人しらないな。筋肉ムキムキの世紀末っぽい人と戦ったこともそんな二つ名も貰ったことないし

「そうですかぁ…失礼、私も局の陸に勤めているのに守秘義務を忘れるところでした」

うん、誠実に謝ってくれる好感の持てる人物だな。ぜひフェイトにでもくっついて欲しい



まぁ…付き合いたいなら、このミスぺネレイションを倒してからにしてもらうが…!



そして食事所にしては早めに店をしまう。もう結構たつがやはり本調子でないなのはと俺の負担を考えた末の策だ。暫くはこのままだろう

まあフェイト忙しいから、なんだかんだいってなのはがヴィヴィオ見ないといけないしな。暫くがかなり長期に及びそうだが仕方ない

「あ!なのはママ!」

「うん、今日もちゃんとしてた?ヴィヴィオ」

「うん!」

「そう、今日は学校でどんなことを学んだのかな?」

「歴史ー!」

そうかそうか、お前の前世っぽいのを習ったのか。などと思いつつ夕食の支度をする。基本的に俺が主夫で、なのははヴィヴィオ担当って感じである

それにしてもなのはの家ってでかいよな…まあ金使わないであの激務してるエースならこれくらい現金で買えるか

「山本さん、今日も泊まっていきます?」

「んー…ユーノから呼び出しあったから辞めとく」

ん、まあ部屋余ってるからって俺やフェイトの部屋まであるけど。流石にそろそろ部屋をかたずけないとな、ここって店にも近いからよく泊まるけど

それにしてもユーノ…なに気合はいって呼び出したんだ?なんか決意とかあったのか?

「ねえ?帰っちゃうの?」

「すまんな。俺にも用事があるんだ」

にしても、だ。なんというか…だんだん外堀から埋められていくこの感じ。どうなんだろうか?




「じゃあじゃあ!明日はちゃんと『帰ってくる』よね『パパ』!」




「…うん、お兄さんがんばる」

…うん、お兄さん色々がんばる












そのあとユーノに延々と説教された、そりゃあもうすごい勢いで、途中からクロノが混じってスマッシュブラザーズな展開になったが

アルフとリンディさんが更に混じって沈静化してやっぱり説教大会になったが















ちなみに、給料三か月分を持って告白されたのだけは俺の黒歴史である




















あとがき

だからなのはは主人公だといったじゃないか?


PS ああ、やっぱりギャグはテンションあがるなぁ!たーのしぃ!

PS2 しかし…これはファンに喧嘩うってないか心配になる。いやなのはは大好きなんですが、本気で

PS3 無印、As見るとどう考えても主人公なんですよね、そこがこのリリカルの人気の一因だと思ってます、熱いですよ!

PS4 月曜にでも板移動をします!










[6957] 旦那と娘?の憂鬱
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/09 18:14
「ねえ、父さん。今度の休み、どこいくつもり?」

「んー?いやどうすっかなぁ…一日あるしなぁ…」

「久しぶりのデートなんだから、もっとやる気出して欲しいな」

「親子でデートとか…それにエリオとキャロの休暇はまだ決まってないのか?」

「うん、今忙しいんだって」

「そうか…んじゃあ二人だなぁ…六課解散してからなのはは元の…いやまあ少しは遊びに来てくれるようになったか」

「うん、はやては昔と同じだけど、ヴィータちゃんもちょっとは来るようになったかな?」

「そうか…まあフェイトと二人で出るのも久しぶりだし、ミッドの新しい水族館とかどうだ?」

「!いい」

「そうかそうか、目玉は全長160メートルの水槽で、特殊クリスタルでまるで海の中みたいだそうだ」

「へえ…父さんはなにかみたい魚とかは?」

「そうだなあ…まあなんでも、かなぁ?でっかい魚とか泳いでそうだからそれみたいかなぁ?フェイトは?」

「私はイソギンチャクかな?」

「フェイト、それは魚類じゃない。そしてその意味深なチョイスはなんなんだ、なんなんだよ」

「?色とか綺麗なだけだけど?あ!仕事いそがなきゃ、ティアナ待ってるし。それじゃあ父さん、帰ったら決めよう?」

「あいよ、気をつけてな」


















――――旦那と娘?の憂鬱――――フェイトルート















「フェイト!フェイト!」

連絡を貰って即飛び出した、用意したのは車のキーだけ、サイフは辛うじて持っていて助かったと思ったのは、駐車場の『有料』の文字を見てからだった

「すいません、親族の方ですか?」

「父です!」

「…いまは冗談を言ってる場合じゃないんですが」

「父です!まぁ養女ですが、フェイトは」

「そう…ですか」

「それで先生、フェイトの具合は?」

担当医だと紹介された、俺より一回りは上に見える医者に問いかける

「…今のところ、危険な状態としかいえません」

「症状は?リンカーコア関係なら俺も少しは手が出せるかもしれません」

「いえ、問題は出血が多すぎたこと。それと外傷が大きすぎてそのショック症状です」

「具体的には?」

担当医は後ろの空間パネルを操作すると、色々なカルテを出してくれた。殆どが医学用の言語なので分かりにくいが

「…左手が…」

「ええ、前腕部から撃たれ、切り落されています」

「…殺傷指定ですか?」

でなければ、ここまでの外傷はない、くそ!何言ってやがる!『外傷によるショック』と言われただろうが!冷静になれ、俺!

「はい、捜査中に指名手配のテロリストと遭遇戦があったと聞いています」

「…そうですか…他の傷は?」

「空戦だったので、墜落の衝撃で頚椎と背骨に傷があり、それも危険な物です」

「…具体的に、命の助かる確率と後遺症を教えてもらえますか?」

「命については全力を尽くします、どうも管理局からも人手が出されるようなので」

「その連絡をしてきた人の名前は?」

「ヤガミ…とか仰られたそうです」

そうか…流石だはやて

「それで…後遺症については手術が終わらないとどうとも言えませんが」

「はい」

ごくり、と喉が鳴る。素人の俺が見てもそうだろうな、とやな推測しか浮かばない



「左手はある程度諦めて下さい、それと…頚椎と脊椎の方で障害が出た場合、下半身不随などの可能性が…」



あとはよく覚えていない、気が付いたら泣いているヴィータとシグナムがいて。手術中の赤ランプが消える寸前には元六課のフォワードやはやて達が勢ぞろいしてた

「…山本さん」

「あ?」

「元気…出してください」

「ああ」

「…ずっとそればっかりですよ」

「ああ」

正直、もう口を動かすのもきついくらい参っていた。あのスカリエッティ事件最終戦での痛みですら、ここまで俺を打ちのめさなかった

「あ…先生!フェイトちゃん!フェイトちゃんは!?」

ぼうっと。気が付けば12時間は経っていたらしい手術は終わったらしい

「手術は成功です、もう大丈夫ですよ」

「…!よかった…山本さん!よかったですね!」

なのは、まだだ

「…?ヤマモトさん?どうしたんです、成功ですよ!」

エリオ、ちょっとまってろ

「…先生、それで後遺症のほうは?」

「…術後暫くしてでないと判断はつきませんが」

「大体でいいです」

そういって逃げを潰す、自分でも悪趣味だとは思う。この人はよくやってくれてる、疲れている今無理をいうもんじゃないとは分かるけど

「私はフェイトの父です、出来ることは出来るだけしたい。其の為には早めに心の準備をしておきたい」

「…リハビリによっては分かりませんが、右手は動かない可能性があります」

「…!そんな…」

ヴィータか?そうか…下半身じゃなく右にきたか

「左手はどうなりました?」

「縫合はしてあります、リハビリによっては…」

「分かりました、疲れているところ申し訳ない」

「…そんな…フェイトさんはなにも悪くないのに…」

「私が…私が今回もちゃんと補佐に付いていれば…別行動なんかしなければ…」

キャロ、世の中そんなもんだ。ティアナ、それはフェイトの指示だったんだろ?もう気にするな

「そうか…皆、うちの娘の為に集まってくれてありがとう。でも今日はここまでで帰ってくれ、それぞれの生活があるだろうし。またなにか進展があったら連絡させてもらう」

「…山本さん…わかった、それじゃあ私らはこれで帰らしてもらうわ。どっちにしてもここで出来ることはもうないしな」

すまんな、はやて。暫くはフェイトも麻酔で起きないだろうし、また連絡はさせてもらうよ














「…とう、さん?」

「おはよう、フェイト」

手術が終わって8時間、この病院にきてからもう一日以上たっている

「とうさん…?」

どこか、夢を見ているような目でぼんやりと呟く

「ん?どうした?」








「…私、腕ある?」










「…あるよ」

ぐっと我慢してそう答える

「でも、ぜんぜん、感覚、ないの」

「そうか、左手はちゃんと繋げて貰ったよ」

「左…そうだ、私狙撃から…女の子を守って…」

「そうらしいな、市街地でのテロだっけ?」

「うん…あれ?私、それで…落ちて…」

「フェイト、眠いんじゃないか?」

「うん…きっと眠い…」

「じゃあ、寝なさい。父さんはここに居てやるから」

「ん…ありがとう父さん…」

そういってフェイトはまた、夢の中に帰っていった

「…ラスト、秘匿通話開け。通話先は八神はやて二等陸佐」

そして、俺は目が覚めた事を告げ、それを皆に伝える事などを頼んでから、ゆっくりとフェイトの寝顔を見続けた










「…ごめんね、いつも…重いでしょ?父さん」

途中数日空けてしまったが、それ以外は毎日ここで付きっ切りだ。いつもといわれても困るが

「リハビリだぞ?これくらい当然だろ?」

あれから3ヶ月、術後がよかったので始めたリハビリは、左手が中心になっている。



それは、やはり頚椎の傷で右は殆ど絶望的だと診断されたからだ



それでも左がそこそこになったら、また右もリハビリの量を増やすつもりではあるが、効果は薄いだろう

「…あ」

左で握っていたボールを落として、それを拾おうとしてバランスを崩してしまう。いまさっきみたいに俺に寄りかかったりしてはしていないが、ボールまでは手が届かない

「ほら、フェイト」

「うん…父さん…」

現在ほぼ両手が使えないフェイト、それでも。少なくても俺の前では泣き言も、恨み言も一切漏らさない。ただ『ごめん』が口癖になってしまったが

「ん…んん…ふぅ!」

体中から汗をかき、小さなボールを握り締めるが、その手のひらを逆さにしてしまったら落ちてしまうほどの握力、いや。0は無いといったほうが正しいか

「はぁはぁはぁ…」

「ほら、水。ちょっと休憩しよう、オーバーワークはよくないしな」

「ん…でももうちょっと…」

「いいから、父さんの言うこと聞きなさい。そんなに無理にやるもんじゃないよ、なのはじゃあるまいし」

ゆっくりと体を拭いてやる、いまのフェイトは一人では何も出来ない。基本的に看護士さんがやってくれるが、俺も出来るだけするようにしてる

どちらにせよ、数ヶ月したら通院生活になるだろう、その時に慌てても駄目だしな

「今日はなのはは…?」

「ああ、ヴィヴィオの世話と部屋の掃除」

俺は勿論、ヴィヴィオの事もありなのはも長期の休暇を申請した。俺は親族の怪我なことと、六課関係からの圧力ですんなりと取れたが…

「…なのはのやつ、一年以上休暇とか楽に取れるってどういう生活してたんだ…」

遊休溜まりすぎである、半年とか馬鹿みたいな申請して怒られるどころか、事務局が泣いて『ありがとう!ついにですか!』って…労働組合にどんだけ怒られてたんだろう?

「…父さん」

「ん?どっか痒いところでもあるか?」

「…ごめん、父さん」

「気にするな、ほら林檎いるか?俺食うけど」

ひょいと果物籠から取り出して、ぺティナイフでするすると皮を伸ばしていく

しかしまあ、この差し入れの減らないこと減らないこと。もう見舞い客が一日10人以上とかくるから受付で特定の人以外は『リハビリ中なので』と断って貰うのだが、これだけは押し付けられるので減らないんだよな

「…しかし、伝説の三提督まで来るとはな…出来たぞ、ほら、あーん」

「…あーん」

小さく、一口大にした林檎を口にいれてやる。いつもはうっすら顔を赤らめるのに今日はその気配がない

「どうした?フェイト」

「…私ね、この動かない両手」

こくり、と喉を可愛らしく鳴らして飲み込むとぽつり、と呟いた





「凄く、嬉しかったの」





「…え?」

「…ごめんね、だって、こうなってしまったら。父さん、独り占め出来るから…」

そういってこっちを見たその目は。俺の、昔よく知っていて、今知らない眼だった

「フェイト…お前…」

「前にね、なのはと約束したの。父さんと、どっちが付き合っても恨みっこなしだって」

「え」

そりゃあなのはもそうなんじゃないかな、とは思っていたけど。いつの間に?

「それでね、いま、なのはが父さんのお嫁さんみたいになってるじゃない」

うん…そう見えるかもな、病院にもよく来てくれるし。俺が帰るとヴィヴィオと待っていてくれる

「でもね、でもそれでいいと思ってるの。私こんなに父さんに迷惑かけて、嬉しくなってる悪い子だから」

違う、フェイト。これは俺が好きでやってることだ

「だからね、父さん、ごめんね」






私、もう無理だとおもう







「無理…?」

「うん…もし手が動けるようになって、家に帰って、なのはが迎えてくれて、私の居場所が無くなってるの見たら」








私、きっと壊れちゃう

そう、顔を伏せることなくそう呟いた







「…もう、無理なんだよ。こんなに優しくしてくれて、それを覚えちゃったから。こんなの忘れられないよ」

「なにが…無理なんだ?こんなの普通だろ」

「ううん、父さんはきっと悪くないんだよ」

「?」

そういって華やかに、長い病院生活で解れた髪の毛を揺らしながら微笑んだ







「私、フェイト・テスタロッサ・山本は、山本正が男性として好きです」







「…フェイト…」

凄く眩しくて、窓の外の光のせいか、まるでフェイトの放つ光と、太陽の光が合わさって。消えてしまうような儚さがあって

「はっきり言って、駄目なら駄目って。そうなら私の事は忘れて、二度と私の前に出てこないで」

「…それで、お前はどうするんだ?忘れられないんだろ?」

「…分からない、嘘じゃないけど。忘れる努力する、でもやっぱり無理だったら」











…ずるいと思うけど、死んじゃうと思う。きっと









「…本当にずるいな、これで断れないじゃないか」

「そう?父さんはそれでも断れる人だとおもうよ」

「お前地味に酷いな」

そういって苦笑する、でもさらにフェイトには苦笑させられた



「ううん、父さんも私と同じだから。重いと思ったらどんな物でも切り捨てられる人だから」



………はっ……そうか、お前は見えるのか。俺が歪んでるのに気が付いたのか

「そうか、やっぱりばれるか。10年も過ごせばそんなもんか」

「ううん、アルフは気が付かなかったみたい」

ああ、そうか。そういえばフェイトが今みたいになった時にアルフはなにも感じなかったな

「そういえばそうかもな、俺はフェイトが今みたいになった時が一番危なっかしく感じてたけどな、お前は俺に似たのか」

「違うよ、元々私はこうだった。ただそれを隠すのを父さんに習っただけ」

「同じだよ」

そうだっけか、フェイトは俺と同じか。なんでお前を拾ったのか分からなかったけど、十年来の謎が解けたよ

「だから、父さんに今聞きたいの。私の命なんか天秤に乗りもしないならすぐに忘れてくれると思うから、代わりになのはが居てくれる今聞きたいの」

「…そうか、そうだな。俺はそういうやつだった」

フェイトやなのはに会う前の十代、他人の命なんかどうでもよかった。どうせ何秒かに一人生まれる命なんかどうでもいい、最後に頼れるのは自分身を守れるだけの暴力だけだ、そう信じてた。そしてそれを狡猾に隠して生きていた

分からないように、バレないように。人当たりのいい人を演じて、敵を作らないように敵を消した

父さんや母さんは理不尽な暴力に巻き込まれて死んだ。アレを目の前で見れば、言い訳じゃないが誰だって多少は歪むだろうさ

「そうだ…父さん、断るのなら、お願いがあるの」

「返事聞く前にか?」



「うん、今思いついたの。断るならそのナイフ。私に頂戴」



「…ああ、そうだな。そうなったら記念にやるよ」

「ちゃんと指紋は拭いとくから」

「やな心使いだな」

こいつは両手が使えなくてどうやって使うのだろう?冷静な頭で考えるとすぐに6通りほど考え付いた



口に咥えて床に顔面ダイブとか。確実性を増やすなら口と、麻痺は左手の前腕からだから、左肘もつかってガムテープでもナイフに巻いて固定して首でも掻っ切るか?



「…フェイト、お前が治るまでは言わないつもりだったんだけどな。俺って背負うの基本的にいやなんだよ」

だから、俺は返事をしようと思う、ここで悩むことじゃない。俺は即座に切り落とせるやつだったじゃないか

「うん、私もそう。必要なものの為に私も背負うものは減らしたい、でもそれじゃあ生きていけないから、父さんみたいに仮面を被って背負った振りをしてる」

今回はちょっとそれが過ぎちゃったみたいだけど、と変わらない顔ではっきりと言い切る

そうだな、俺もそうだ。どうしても譲れないものはある、それを守る為にはそれ以外を捨てるのが当たり前だとおもっちまう。それでもうっかりいい人の仮面でうごいちまうけどな

「それでな、はやてにな。ちょっと頼みごとしたんだ」

「父さん、答えは」

「急ぐな、まあ、依頼はお前が目を覚ました時にしたんだ、通信記録がこれだ」

そういって履歴ウィンドウを見せた。そこには三ヶ月前に秘匿回線を使った、と記録されている。それを見せると裏ソフトでログから完全に消した

「それで、これだ」

「これ…?」

茶色い染みのついたプレート。三分の一ほどが割れて欠けているが、カードくらいの大きさだろう。それをポケットから出して見せた

「お前の左手の仇だ」

そう短く言ってポケットに仕舞った。これは重要な証拠だ、フェイトに見せた以上。これはどこかで処分しよう、パーツごとにバラして粉砕かな

「父さん…?」



「仇は、俺が取った。お前はの事はもう俺が背負っているんだ。まあ直接いうとそういうことだな」



「…!父さん!」

「正さんと呼べ、夫婦で父さんはちょっと早いな」

苦笑してそう訂正すると、もう一言いわなきゃいけないな、これは男としての譲れないところだろ?
















「そうしようと思ったのは三ヶ月前。お前に言ってないとはいえ、先に決めてたのは俺だぞ?」

ああそうだ、元娘になんかプロポーズされてたまるか。俺が先だって教えてやらないとな

















「…父さん!父さん!父さん!!」

「呼び方変えたくないならそれでもいいけどさ」


















昔から変わってなかったらしい俺とそっくりな最愛の女性に、俺はゆっくりと影を重ねて行った。

何、今相手は抵抗出来ないだろうしな?かまわないだろ?

















あとがき

地味に病んでみたんですが、ここにくるまでのボツが3個

1、全員で六課解散の日に山本取り合い、病んだフェイト無双で糸冬

ボツ理由:わかり易すぎ

2、なのは刺される!犯人は!?いち早く気が付いたはやては騎士達に情報が行かないように奔走、そしてティアナと久しぶりに再会した山本の前で惨劇が…!

ボツ理由:火サスの見すぎだ。あとこれだと普通に最後いいとことってくのはやてじゃん!w

3、「父さん、エリオとキャロが仕事先で片親だって言われたらしいの」「んじゃ結婚するか」

ボツ理由:3秒じゃん…!



PS 次は誰だろ?ヴィータ?スバル?数の子か?

PS2 まぁ、山本がフェイト拾った理由とか、どこかおかしい奴だってのを暴露

PS3 これら「旦那~」シリーズはそれぞれのIFなので、混ぜると危険

PS4 混ぜると殺意とか色々沸きます















[6957] 旦那と少女?の憂鬱
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/10 21:16






突然だが、ヴィータと結婚した



……え?


うん、理由とかそのへんは聞いて欲しくない、あえて言うなら…

『酒』

うん、そこ最低とかいわない。いや分かってる、分かってるんだけどさ!なんていうか…酒の飲み方教えて欲しいとか言われてて、『こうだ!こう!』とかいいつつお互い呑んでたら






朝、二人とも裸で同じベットで寝てた







なんていうか…スタンドとかの可能性を本気で考えそうな事態が…いや、六課が解散してもなんでかフェイトとなのはが今まで以上に付きまとうので、溜まってたのは間違いないんだが…よく思い出すと

『てめー…この体に欲情とかしねーのかよ!』

『普通はしない、てか呑め』

『あんだとぉーー!見ろこのすべすべの肌を!…うぃっぷ』

『いきなり立つなよ、いいから座って呑め』

『うっせえ!これからどんだけイイ女なのか見せてやる』

『ああもう…大人ってのがどんだけか見せてやるから納得しろよ?そして呑め』

…そのまま全力でやってしまった…

なんていうか、焼酎とブランデーとスコッチはカクテルにして呑むもんじゃない。そんなトラウマを作った一夜だったわけだが…あとはあれだ。まあ放置はどうかと、ヴィータと話し合った結果





『どうするよ…まあ勢いだけだったしなーわたしはいーけど』

『ぐむむ…正直俺らは兎も角、周りが怖いんだけど』

『…フェイトとなのはが…』

『俺は大魔王はやてだな』

『…無かったことにするか?』

『ぶっちゃけお互い社会的に大人だし、それもありっちゃありなんだけど』

『…ばれたときが怖いか?』

『まあ、なのはは分からないけど、フェイトは俺の女性遍歴知ってるしな。大丈夫だと思うんだけど…』

『…とりあえず、婚約とかで手ぇ打っとくか』

『…お前、地味に積極的だな?』

『う、うるせえ!やっちまった責任を少しは取りやがれ!初めてだったんだぞ!…あんまり痛くなかったけど』




で、はやてとフェイトが全面プロデュースし始めてあれよあれよというまに…こうなった、と

















―――――旦那と少女?の憂鬱――――ヴィータルート


















「うええ…あるきにきぃ…」

「黙って笑顔振りまいてろ、流石にここまで来ると…なんていうか、諦めしかでん」

目の前には妻らしい、ウェディングドレス姿のヴィータ。正直まだ実感がない

「なんだってこう裾とかなげーんだ?面倒くせー」

端はエリオとキャロが持つことになってるんだよ。本人たち、俺らより緊張してたけど…無理はない

「なんだってこんなに人数あつまったのか…」

俺は質素にしたかったっつーのに…いや、人数はまだいい。数十人とかだし

「…提督のじーちゃんばーちゃんまで来てくれたしな」

「頭に『伝説の』がつく提督とか呼ぶなよ」

「しょうがねーだろ!『式はいつ?』とか会うたびにいわれんだぞ!」

ああもう欝だ…管理局の誇るエースオブエース。もはや雷神とか二つ名のついた若き執務官。つか元六課のやつら全員立派なもんだから…人が集まる事

「これでもかなーり減らしたんだぜ?もう諦めろ、こっちはもう覚悟完了してんだ」

「死ねる…てかアリサとかがなんでいるんだよ…管理外だろうが。しかもカリムが教会用意とかするし…」

ああもうアリサとか『なのは!よかったわね…成長してて、あ。キャロちゃん?触ると妊娠するわよ?』とか

あからさまに見下す眼のすずか。いやもうほぼ10年ぶりに聞いたよ『死ねばいいのに』って…












「で、地球式か」

「まーはやての希望だったんだけどな」

「旦那の希望とかぜんぜんないけどな」

「そろそろ諦めろよ。おめー」

ああ、なんていうか。今この瞬間にも逃げ出したい…ああ、でも外には管理局、それもはやてと伝説らしい三提督の子飼いの武装隊員とか待機してるしなぁ…

「なんていうか、色々と…世の旦那の気持ちが分かるな」

「ああ…まーわからねーでもねえけどよー」

そういいながら胸を直している我妻、らしいヴィータ。パットの具合が悪いのだろうか?こいつこうなってからは更に胸の小ささを気にしてるんだが…やっと女っぽくなったんだろうか?

「…はぁ…いくか」

シンプルなウェディングドレス、ほっそりとした姿を魅せるのに俺が選んだのだが…皆には最初不評だったが、他を試した後これに決まった

ちなみに髪は解いてストレートセミロング、ちょっとシャギー入ってどことなく大人っぽくてちょっとびっくりするかも、ドレスは髪の毛に対抗してちょっとブルーの入った物をチョイス。身長を少しでも誤魔化す意味だけじゃなく履いたピンハイヒールは、大人っぽさをさらにちょっと増やしてる…どうでもいいけど、地球の式とはちょっと違ってる気がするけどまぁいいか、本人納得してるし

ちなみに初期の姿は…ティアラとか王冠みたいなので、ドレスはきらきらで…まあ想像するといい…どうみても服に着られてる感じが…すごいぞ?鏡みてぐったりしたヴィータがちょっと可愛くて萌えたけど

「そうだな…おいエリオ、キャロ!後たのんだぜー」

こっちは完全に服に着られてる二人。こっちはそれでいいけど、初々しくて…てか、凄い緊張してるなぁ

「「はイィ!」」

裏返ってる、裏返ってるぞ









「汝、健やかなる時も病める時も…」

『思うんだけど、聖王教会で、しかもカリムとかに地球の一神教とかやらせていいのか?』

『いきなり念話とかすんなよ!びびっちまったじゃねえか!』

うん、肩がびくっとしたね

『いやまあ、ここで声だせるほど空気読めないわけじゃないし』

『てか、黙ってろ!台無しだろうが』

『うるせえ!こっちは色々と大変なんだよ!』

『あー?今はだまってりゃいいだろーが』

『…アコーズの査察とか、見えないと思って今仕掛けてきてだな』

『…ちょっとまて、今はやてに念話送った』

式場入ったときはこっち見ながらなんでか涙流していたはやて、お前はお母さんか?と思っていたんだが…たしかとなりがアコーズだったはず、教会関係で固まってたはずだし





ガッ!




『『ナイスはやて』』






痛そうな音が後ろから聞こえた。

うん、尻にひかれそうだな、てかあの二人付き合ってるんだろうか?そういう噂が流れたけど…

そういやなのはが教導官を続けてる部隊に査察いったときも、コナかけてたらしいけど?…うん、ちょっと念話してみても…ああ、今は無理か。シャッハが査察官を凄い勢いで睨んでる気配が…





アコーズ、女に溺れて溺死しろ






「では、指輪の交換を」

「はい」

そんなこと考えていても式は進む。

ゆっくりと薬指にアレを嵌めていく、これも三か月分だとか四ヶ月だとか言われて行き成り貯めさせられた、もう貯金とかつかえばいいじゃんって言ったらガチの砲撃とかザンバーとかデミッションな闇とか飛んできた。ヴィータはどーでもいい顔だったが、止めなかったからこれでいいんだろうか?

『やっぱり婚約してから貯めるのが王道やろ!』とかもう…お陰で酒なんかユーノに奢って貰わないと呑めないし…そのくせヴィータは周りに押されたらしくって休日ごとに来るから金かかるし。タバコもやめちまったしな…

『色々世話かけちまうな、すまねぇ』

『あ?今更何言ってやがる』

『この金貯めるとき、苦労してたじゃねーか』

『分かってて遊びにくるんだから確信犯だろ?』

どうせはやてあたりに焚きつけられたんだろ?まあ想定内だよな

『フェイトに』

…愛娘ぇ!?

目を向けると凄い速度で顔を背けるフェイト。アイコンタクはいまだに健在らしい、畜生…泣きそうだ…包囲網は家族にまで…

『それでもお母さんと呼ばれるとはなー』

『色々と考えるものがあるよな…あとで元山本家で家族会議だが』

ああ。ヴィータ入れると色々と避けられそうだしな

そうやって交換が終わると大きなトラブルもなく粛々と式は進み、ライスシャワーとブーケを投げるっていう所までいったんだけど…

「…なにあの本気の人たち」

「そろそろマズいってわかってきてんじゃねーか?」

「てか、ヴィータが結婚の時点で考えないとなぁ」




うん、はやて。ザッフィーの上に待機はどうなのか?それは反則っぽいぞ

なのは、ここでは飛行許可が出てないはずだ、セットアップはやめなさい

キャロ、お前はまだ早い、だからバッシュとか履いてくるな

そしてフェイト…ソニックフォームになろうとして鎮圧されるな。色々と突っ込みどころはあるが泣ける




そして投げられるブーケ、誰が取ったかは言わぬが花だろう。そして約束された勝利への暴動





ただ後で聞くと半分はこの事態を危惧して武装隊を配備したらしい。うんはやて、その慧眼は凄いと思う、だけど参加するなよ貴様













「まあ…色々と有ったな」

ぱたり、と送られてきた結婚式のアルバムを閉める。もう指定席になってしまった俺の胡坐の上から一緒に見ていたヴィータがむずがる

「なんだよ?もう終わったみてーな顔して」

「いやまあ、そういうわけじゃないけどさ」

アルバムをわきに置いてちょうど良い大きさのヴィータを抱きしめると、分かってるように体を預けてくる

「んーそうだなぁ…見てると思うんだよ、結婚前とかとどっかちがったのかなぁ?とか」

「わかんねーでもねーな、で。どっか変わったとこあったか?」

ふむ…改めて聞かれると…

フェイトはちゃんと執務官を大過なく行ってるし、休日の度に遊びに来てお母さんとかもじもじしながら言って顔赤らめてるし

エリオとキャロは相変わらずルーテシアとも良好な関係で、お父さんはエリオが三角関係に悩まないか心配な位だし

なのははなんか吹っ切ったように仕事に精出しててちょっと怖いけど、まあ前と同じような感じで連絡くれるし

はやてはあんまり顔見せないけど…新婚だからかな?まあ今に我慢できなくなってくるだろう。シグナム情報だともうすこしで決壊するらしいし、我慢

「どうかな?周りはあんまり変わってないか」

「そうじゃねー、おめーはどうかってきいてるんだ」

腕の中でじたばたと動くので、ごろりと抱きしめたままカーペットに転がる

「うーん…変わってない…いや変わったか?」

まあ、どっちにせよ微小だろうよ、俺はあんまり変わらないと思うよ

そう答えるとまあ、そうかもな。といって暴れるのを止めてくれた

「…あたしは変わったぜ」

「ああ、そうだな」

それは分かるよ、俺みたいに鈍いやつでもな

ぐるりと体を反転させて、こっちを真面目な目で見てくる

「…変わったぜ」

「そうだな」

そういって熱い息を唇に感じながら顔を二人で重ねる。そしてゆっくりと、時間なんか無粋なモンを忘れさせる、長い一瞬が流れる











「…これは挨拶じゃねー」

「そうだな」

「だから、これはあたしのモンだ」

「そうだな、嫁さん」











そういってもう一度をせがむヴィータを。いつの間にかちっこいじゃなく、丁度いい大きさだと感じる俺ももう、結構変わったのかもしれないな…

そう思いつつ、再度あの暖かい一瞬の為に顔を近づけていった




















あとがき

どうやってくっ付くか考えるのが厳しいので、その後をメインにしてみた。観想くださった方々、助かります。多少ですが後日談を望まれた方、お気に召されましたか?


PS 残りは本気で考えますね…どうしよう?

PS2 何とか最低もう一名は書かないと…区切りがつかないな

PS3 だからリインは無いと…!w

PS4 ここまでで一番楽しかったのはなのはルート、意気込んで書いたのがはやて、方向性を悩んだのがフェイト、ストーリー自体が思いつかなかったのがこのヴィータですねぇ

PS5 二三日お待たせせずに公開できました!











[6957] 父と平行世界の憂鬱(超外伝)
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/12 19:18
「で…これなに?」

「うん、解析を頼まれたロストロギアなんだけど」

「ロストロギア?そんなのぽんぽん持ち出していいのか?」

「これって本来どうやっても動かないものだからね、それに僕以外は使用目的も分かってない代物だし」

「…いや、存在自体がまずい気がするけど…んでそんなもんをなんでおれんところに?」

「これは対象の平行世界が観測できるロストロギアなんだけど…足りないものがあるんだ」

「足りないもの?」

「うん、簡単に言えばこのロストロギアを対象とシンクロ調整させる機械と、平行世界を観測するプローブが」

「…なんとなく読めてきた、リンカーコア関係だろそれ、んで俺が手動で合わせて起動させてみたいんだな?でもプローブは?」

「それなら簡単だよ、平行世界は広く、変わったところも多いけど…同じところも多い。君のデバイス、ラストオーダーを通信のみで使用するんだ」

「へぇ…『俺』がいればラストオーダーはある可能性が高いもんな。そっか、空間的には繋げるほど『穴』が開かないけど、情報のやり取りだけはできるのか」

「まあその程度しかできないんだけどね、しかしタダシがコアの変質とか出来るとは思わなかったよ」

「俺もよった勢いで話すとはおもわなんだ…まあユーノならいいけど。んでこのクリスタルの中のコアっぽいのに軽くシンクロすればいいのか?ってか深くは無理だぞ?詳しくは言えないけど、色々副作用があって出来ないからな?」

「そうなんだ…とりあえずそれでやってみて、動かなかったらまた考えてみるよ。本来はロストロギアのコアの方を調整するものなんだしね」

「いいけど。それと俺がやったのは内緒だぞ?…まぁ興味あるし、やってみるか…軽く。3…2…1…シンクロスタート」

「かまわないよ、見えるのは対象。つまりタダシの平行世界なんだから」

「ちょ!?」




















――――父と平行世界の憂鬱――――注)主人公の山本はいまだ六課在住のフリーです。




















「ん…ユーノ、通信入ってこないか?」

「んー声とか映像でないね…あ、でもこれだと?」

「あん?…そうか、文字だけか…まあ確かにデータ量は少ないよな」

「でも…文字化けしてるね…ああそうかプラットフォームが違うのかな?」

「なんていうか、プログラムとかも多少違うのかな?…まあプラットフォームだけでも合わせておこう…これでよし」





1 名前:名無しの平管理局員
⌒*(・∀・)*⌒ <みんな自由にかきこんでね、なの!
※管理局員からの局員の皆さんへのお願い。
1:皆、紳士淑女たる振る舞いを忘れないでほしいなの
2:気に入らないレスはスルーなの
3:それじゃあ全力全壊なの



「よし」

「よしって正?!」




2 名前:名無しの闇嫁管理官
>>1



3 名前:名無しの一般人
>>1
テンプレ乙
しかしこれはいったいなんなんだ?まあ大体分かってるけど


4 名前:名無しの鉄槌のおまけ
>>3
まあ分かってるんだろ?
>>1
>>2
>>3
よお俺





「おお、通じてる通じてる。流石俺…どうしたユーノ?」

「…いやもうタダシの発想に驚くべきか…その性格なのか…」

なんだよ、その見事なぐったりっぷりは。この山本先生の見事な発想の転換に驚いたか?




5 名前:名無しの捜査官補佐
>>1
乙!流石俺、隣で嫁も発想に驚いている
>>4
だよなーラスト…デバイスのID同じとかありえねーもん




「…まて、嫁いるのか?俺…一名以外そんなハンドルだったから薄々気がついてたけど」

「そりゃあまあ…平行世界だし、居ると思うけど…質問してみる?とりあえず誰に…って個人的に聞いてみたいのは…いや確認だけど」

「そうだな、俺も確認はしておきたい、うん」




6 名前:名無しの平管理局員
所でおまいら、嫁とかいんの?俺フリーなんすけど
特に闇嫁、てめーはきりきりしゃべれ


7 名前:名無しの闇嫁管理官
>>6
はっ!愚問だな
そうさ、フェイト・T・山本が嫁だ!悪いかこんちくしょう!
ああ…アリサとかすずかとかシャーリーとかすずかとか以外に…まさか俺にまで突っ込まれるとは…もう光源氏でいいよ、ローラースケートとか履いて走るよ。ガラスの30代だよ


8 名前:名無しの平管理局員
>>7
すまん、悪かった


9 名前:名無しの捜査補佐官
>>7
俺もちょっと思ってた、すまん。
色々あったんだよな…分かるぞ


10 名前:名無しの鉄槌のおまけ
>>8
禿同







「…ファイト、俺」

「…がんばれタダシ、超がんばれ」






11 名前:名無しの鉄槌のおまけ
んで、ハンドルから分かると思うけど、俺は妻がヴィータな
んで、他はどうなんだ?まあ大体分かるけど一般人だけはわからんなぁ。フリーか?


12 名前:名無しの一般人
>>11
ああ、俺か。まあわからんだろうな。
俺今管理局を体、てかコアが不調でな辞めてな。飯屋してんだよ、喫茶店っていったほうがいいが
つっかてめぇ!どんだけロリコンなのか!鉄槌のおまけ!
…いやすまん、口が滑った。お前も苦労してるんだろ?

どうでもいいけど、>>ってやめね?雑談でいいだろ?


13 名前:名無しの闇嫁管理官
どうでもいいけど、>>ってやめね?雑談でいいだろ?
↑同意
ちょ!おま!一般人!勝ち組かよ!…ギガウラヤマシス
そして鉄槌のおまけ…名前からして泣ける
ファイト俺


14 名前:名無しの捜査官補佐
そうかそうか…ちなみにいっとくが、俺の嫁は捜査官に戻ったはやてだ
まあ、ましなのか…?




あといっとくけど就業中だから、隣で嫁が見てるんだけどー?(笑)
あ、嫁がアップし始めた





「…なにこのカオス…ユーノ、貴様この絶望の未来を予測してたのか…?だとしたら親友の付き合いを考えねばならん」

「いや…可能性は考えてたけど、ここまでとは…こんど地球からいいバーボンを持ってくるよ」

「いや親友を一瞬でも疑ってすまなかった。ちなみに俺はフォアローゼスが好きだ」

愛してるよユーノ。フォアローゼスの12年ものの方がちょっと上だけど






15 名前:名無しの平管理局員
俺本気でフリーなんだが…てかまだ六課だしな、時系列もばらばらっぽいなぁ
てか一般人、貴様まだ嫁について話してないぞ


16 名前:名無しの捜査官補佐
そうだな、ちょっと捜査させてもらおうか
…魔法捜査官はやて出陣!!


17 名前:名無しの鉄槌のおまけ
いいぞいいぞもっとやれ!
…ところで山本先生、その捜査の魔の手はここまできませんよね?


18 名前:名無しの一般人
お前も山本先生だろうが!元だけど!w
いや、いたって普通になのはだよ。だいたいオチ読めてたんじゃね?
まあ今はうちの看板ウェイトレスだけど





「ちょーーーー!おま!あのなのはが管理局やめてるぅぅぅぅぅぅ!?」

「あれ?ごめんタダシ、僕ちょっと疲れてるみたい。雪も降ってきたし、寝るよ」

「今は真夏だ!正気にもどれユーノっ!そして雪でなんで寝るとかいいだすんだ!熊か!」

「タダシ…今度の眠りは…深く…なりそう…」

「なぜにアーサー王!?ていうか地球の、ブリテンの危機でもありそうだから起きて!むしろ次元世界全体が崩壊しちゃうんだよ!?」





19 名前:名無しの捜査官補佐
それは思いつかへんかったなぁ…お陰で旦那がトリップしたやないの


20 名前:名無しの一般人
ああ…もうちょっとオブラートに包むべきだったか、しかしはやてか?そっちはなのはとかヴィータとかフェイトとかどうなってるんだ?


21 名前:名無しの闇嫁管理官
フェイトと聞いて俺復活、そこんとこどうなんだ?



「…タダシ…」

「いや、ここまで俺ドウターコンプレックスじゃねえよ…ああ、この場合嫁なのか?」



22 名前:名無しの一般人
ここは変態の巣窟ですねwww
ちなみに俺んとこは変わらず、かな?フェイトもヴィータも飯食いによく来るしな
…だが伝説の三提督、てめーらだけは呼んだおぼえはねえ


22 名前:名無しの捜査官補佐
そっちも色々大変なんやなぁ…こっちも相変わらずやで、まあこっち独特なのは…たぶんやけど旦那が前科一犯なことくらいやろw


23 名前:名無しの鉄槌のおまけ
ここは変態と罪人の流刑地ですねwww
俺も変態でいいよ…永遠のロリでいいよ
orz
こっちはそんな事件もなくヴィータと教導やってるよ。フェイトがお母さんって呼んで喜んでるくらいだ


24 名前:名無しの平管理局員
ああ、フェイトは母親に飢えてるとこあるよな。うちは現在進行形でそれになろうとしてるけどー!





「…自覚あったんだ、タダシ」

「俺はどこぞのエロゲーの主人公か!気づくよ普通!!」




25 名前:名無しの闇嫁管理官
俺んとこは…六課が解散して約半年後にフェイトが怪我してな、右手麻痺、左手は切断されて繋ぎなおした
まあ、そのせいもあって結婚したんだが


26 名前:名無しの一般人
6ヶ月…俺んとこはとっくに過ぎてるな


27 名前:名無しの鉄槌のおまけ
俺ももう一年以上経ってるからな


28 名前:名無しの捜査官補佐
俺復活!俺んとこもそうだな、はやてと一度目の結婚したときくらいか


29 名前:名無しの平管理局員
俺は気をつけないとな…ただ分岐してるだろうから、ないとは思うが…フェイトに誤魔化して伝えとく
そして捜査官補佐。いまてめーはうっかりした!
離婚してんのか?そのへんkwsk



30 名前:名無しの一般人
kwsk


31 名前:名無しの鉄槌のおまけ
wktk


32 名前:名無しの捜査官補佐
まあ、減刑で一度形だけ籍いれたんだよ。そんでこいつの良さがわかって改めて、ってとこだな
って感じでマジレスしとく
皆、忘れてないか?俺の横には嫁がいるんだ…
今、嫁のフリッカージャブのシャドー、すごく切れがいいんですy





「…ファイト、俺」

「超がんばれ、激がんばれタダシ」
 


33 名前:名無しの闇嫁管理官
しかし…よく考えると俺も捜査官補佐も一般人もまだましだろ?
ヴィータは…アウトっぽいんだが…想定外デス


34 名前:名無しの鉄槌のおまけ
んーまあぶっちゃけると酒の勢いでやっちゃってな。責任とろうかと…
いっとくが、キャロとかにはなんも感じんぞ?てか実年齢でいうと百年単位だしもう気にならなくなったな


35 名前:名無しの一般人
そういやそうか、まああいつとは気が合うとこもあったし、戦友って感じだったけどな
てか、流石に実年齢一桁はない…か、つか20以下はちょっとなあ…そっちがどうなってるかしらんが、年齢差は大体同じっぽいな
俺んとこはなのはとフェイト、はやてがほぼ十五歳差、ティアスバが20歳、エリキャロが大体25歳差かな?


36 名前:名無しの捜査補佐官
皆同じくらいっぽいな。まあヴィータは除いていいとこ15歳差かぁ…限界だろうな


37 名前:名無しの平管理局員
んだな、平行世界でも変わらないか。そのへんは




「まあ、現実みると厳しいよな…俺見た目若いけど」

「まあ、ありだとは思うけどね。特にミッドではそれなりにあるよ?就業が早いから」

「地球人なんでな…てかこのもうチャット…でいいか、チャットいつ終わらせればいいんだ?」

そろそろきついんだけど。胸のリンカーコアが

「んーそうだね、とりあえず使い道は今のところタダシ専用になっちゃうし、本来の『未来に近い平行世界を観測して、擬似未来視を行う』は無理だとわかったし…そろそろいいよ」

「そっか、それじゃあそろそろ名残おしいが切るとするか。未来とか見えるのは俺的には面白くないし」

面白いのは賭け事の未来見えるとかだけだな





38 名前:名無しの平管理局員
んじゃあ、ユーノもそろそろいいっていってるんで切ることにしようか


39 名前:名無しの闇嫁管理官
まて、お前まさか…


40 名前:名無しの鉄槌のおまけ
まさか…結婚してないって…


41 名前:名無しの捜査官補佐
kwsk
いや…俺は聞きたくないんだが…嫁がすんごい笑顔で指示を…
ちょ!シャマル!どこから沸いてきた!







「…俺って…」

「…僕って…」

二人ともノックアウトされてた…

てか、どこでもユーノはちゃんと男なんだな…ああそうか、そうじゃなきゃ嫁は決まってる気がする…

ああ、俺疲れてるな…これ終わったらちょっと寝るよ…うん、一人で

…あれ?もう一人書き込みが…?























42 名前:名無しの勇者王は俺の物
遅くなってすまん。ゲンヤ義父さんとギンガが昨日新居にとまりに来てな
新婚だと色々と大変なんだよ




























「「「「お前が勇者王だーーーーー!」」」」


























あとがき

次回作の予測をつけるために書いてみた。決してストーリーが決まらない事に対しての時間稼ぎではない


PS つっか、ペーストが面倒で面倒で…思いついたときは結構いけるとおもったんだけどなぁ

PS2 スバルどうするか…大体きまってるんだけど、王道しかかけないしさ☆

PS3 そんな文才のなさが大ッ嫌いさ★

PS4 だれかこれの続きを書いてください…本気で面倒で…






[6957] 旦那と勇者王!の憂鬱
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/12 19:20
「はい、あ~ん」

「…なあ、スバル」

「なんです?ヤマモトさん」

「なぜにこうなったんだか、言ってくれないか?」

「ええっと…模擬戦でがんばったんですよ!私!だから」

「…ティアナ、翻訳プリーズ」

「はぁ…今日、スターズは午前中だけのシフトなんですよ」

「知ってる、だからお前らいるんじゃん」

「ですから…午前中のひさびさの模擬戦でなのは隊長が『今日は特にいい動きだったよ、昼からは好きにしていいから』って」

「それ、別に普通の会話だろ?元々昼から休暇扱いなんだし」

「はぁ、六課は前半で休暇を貯めまくりましたから…解散までに出来るだけ消費しないといけないらしくって」

「文句はなのはにいえ、俺はちゃんと休んでた…おかげでロングアーチから羨ましそうな目で見られ続けたが」

「まあ、あの実質スカリエッティ事件までが勝負でしたから。それはいいんですけど…その隊長の言葉を勘違いしてるようで」

「好きにしていいって…自分以外を巻き込んだらだめだろ!?」

「そう言ったんですけど…」

「止めろよ相棒を…」

「師匠は金色の本気眼で『いくよ!ティア!』って言われて止めれますか?その後答えは聞いてないとばかりに引き回されて…手が痛いんですが…」

「…ああ、それでずっと右手を揉んでたのか…よかったな、左手でホールドされてて。右手でされてたらその手、スクラップだぞ?」



























――――旦那と勇者王!の憂鬱――――スバルルート




























「それでですね!ヤマモトさん!」

「うん、いいからデバイスだけでも待機状態に戻せ。日常生活にそんなウィンウィン回るものは右手に必要ない」

「えーでもお陰でヤマモトさん捜すの早かったんですよ?」

「マッハキャリバーだけ使えよ。てか施設内とはいえデバイスをそんなに一般区域で使うな」

「リボルバーナックルだけ出してあげないのは悪いかと思って…」

「…ティアナ、あいつ主席卒業だよな?頭いいんだよな?法令とか読んでるよな?」

「ええ…ただ…ここのところ一週間ほど寝てないようなので、流石のスバルもちょっとネジが…」

こそこそとまた、ティアナを引き寄せて耳打ち

「スバルだと悪いけど本気でネジとか探してしまいそうだが…てかそれ死なないか?」

「元々五日ほど徹夜したことあるんですけど、平気だったので大丈夫だろうと思ってたんですが…」

「…てか、なにしてたんだ?」

「もう二週間で六課解散ですから、それまでになのは隊長に勝っておきたかったそうで、無限書庫に戦術を」

「…今更か」

訓練校で習ったろ?

「それとは別に、習いなおしたかったそうで。それにまあ…卒業生から言わせて貰えば、あれは本当に基礎の基礎だけですし」

「そりゃあそうだけど…」

じゃなきゃ俺なんかの生兵法が通用しなくなってるだろうし…ミッド全体が…

「…魔力至上主義ですから…いかに効率よく使うか、魔力量を増やすかがメインでしたし」

まあなぁ…だからSランクとかがあんなにでかい顔するんだよな…てか訓練校もランク別で作るべきだよな…一緒にいてみろ?諦めしかでんぞ。そんなのに少々戦術を使っても勝てない現実を最初っからみせてどうすんだか

「まあ、私は諦めも悪いほうでしたから、戦術は自分で調べてましたけど」

「ねえねえ?ティア、なに話してるの?」

「え?ええっと…」

「ああ、スバルと午後はどうしようかってな」

うん、ティアナ顔が青いぞ?まぁあの金色の眼が怖いのは分かるが…なまじっか頭がいいからスバルのISの凶悪さが分かるんだよな…俺も『そういやあ戦闘機人が一人いなかったな、最終戦?』って聞いたら『ええ、スバルのISが接触してないのにかかわらずメインフレームまでダメージが出てたので、参戦出来ませんでした』ってギンガに聞いて恐怖したよ…

「そうなんですか?大丈夫だよ、ティア!ちゃんと考えてあるから」

「そうかそうか、んじゃあとりあえずこのあほとしか思えない量の食事を減らしてから考えるか」

「はい!」

…うん、今のお前が考えたコースなんか怖くて参加出来るかっ!あとこの量…その丸見えのおなかのどこに入るんだろう?…エリオで慣れてなかったら胸焼けしてるぞ












「で、やってまいりました水族館!」

「おっきいですね!ヤマモトさん」

「ああ、ミッド最大をうたってるからな。それにしても…ティアナめ、遅いな…」

逃げたか?だとしたら俺は師弟の縁を切るのも辞さない覚悟だ!

「あ、ティアからだ」

「あ?どれ…?」

『フェイト執務官に執務官補佐の勉強を教えてもらえるそうなのでにg…参加できませんってヤマモトさんに伝えといて』




…ティアナ・ランスタァァァァァァ!!!!




「うう…なんていうか…最後の障壁が消えた気がする…」

しかも相手がスターライトブレーカーとかそんな感じの絶望感、自分で味わったから間違いないよ?

「しょうがないですね、ともかくいきましょう!ヤマモトさん!」

「…死にてぇ…」

特に組んだ腕のせいでやんわりあたる某一部の柔らかさとか…死にたい…

「これ!どうですか!?」

そして最初ッからテンション超爆のスバルは入り口ではやくもお土産コーナーに突入

「ああ、水族館の定番だよな。魚とかの帽子、でもカニは正直チョイスした人の正気を疑う」

となりのイソギンチャクもそうだが…魚じゃない気がする。てか地味ぃぃぃぃ!

「じゃあ私これ買いますね!」

「販売員の前で分かりにくいように止めてるのに気がつけよ!」

思わず怒鳴ってしまった…でも販売員さんは優しく『私もちょっと…』と言ってくれた。

うん優しい、おもわず嫁に来ないか?と言いそうになったくらいである

「じゃあヤマモトさんはこのイソギンチャクで!」

「ぶるあぁぁぁぁぁあぁ!」

結構本気で大人気なく殴ってみた俺は悪くないはず

体罰じゃない、由緒正しいロシア式修理法である。コツは斜め45度からこう…!












「あーお魚だ!」

「うん、いい加減見たものをそのままいうのは止めなさい、本気で寝ないとそろそろ幼児退行してないか?」

「美味しそう!」

「うん、思ったことをそのままも駄目だからね?」

なんていうか、たまに目が金色になるのは興奮してるのかと思ってたのだが、どうもそろそろ体力的に戦闘機人の方に移行しないと動けないんじゃないんだろうか?なんて憶測してしまう

だって、なんか点滅が電池切れ寸前っぽいんですけどーーー!

「…本気でなんていうか…俺って生まれとか気にしないっていうか、気がつけない鈍い人だけどさ。お前の将来の相手がこれ見たら引くだろうなぁ」

「なんです?」

「いや独り言」

「もう、私いるのに。もっとムード考えてくださいよ!」

「すまんすまん、それより目がとろんとしてきたぞ?」

「え?大丈夫ですよ、これくらい訓練学校で慣れてます!」

そう見えないから言ってるんだが…しょうがない、最終から二番目の策で終わらせるか

「あ、係員さん。すいませんが…」

「ヤマモトさん?」

「ああ、ちょっとトイレを借りようかとな」

「もう…待ってますからね」

はいはい、と答えてトイレで通信を六課に入れる。相手が六課にいるのは分かってるし…なんとかなるだろ?











「ふあぁ…次は…イルカショーに行きましょう!」

「眠そうだぞ、そろそろ戻らないか?」

「大丈夫ですよ!」

そういいつつも目はかなりショボショボしてきている。無理もない、訓練校時代とは比べ物にならないなのはの教導と、今日は本気でやったはずの模擬戦、そしてこの水族館で興奮もしている。意識自体はその興奮で誤魔化してるんだろうけど…体がついてきてないのかな?

「そうか…そこまで意地を張るなら…フェイト」

「え?フェイトさん?」

ばちっという音とともにスバルの首筋に白魚のような手が伸びると、魔力変換によって雷撃となった魔力が打ち込まれ、こちらにがくんともたれ掛かって来る

「すまんな、フェイト」

「もう…いくら模擬戦で慣れてるとはいえ、スバルに電撃は怖いんだからね?」

「すまんすまん、それにしても早かったな」

「うん、ティアナに聞いてから近くで待機してたの」

…うん、本気でそろそろストーカー法とかミッドでどうなってるか聞いとくべきなんだろうか?

「そういえばティアナは?」

「車で待ってるって、凄く怯えてたけど?」

「そうか…己の末路を感じているか…」

うむ、まあ逃げようとしても無駄だがな…

「フェイト、ティアナにメール頼む」

「いいけど…父さんがすればいいのに。それで文面は?」





『ふぇいと に みすてられたこと つげぐち しとく』





「?何見捨てられたの?」

うん娘よ、良く聞きなさい。そして外からこの世の終わりっぽい声が聞こえたが、空耳だと思う







「あ…ヤマモトさん?」

「山本さんですよー」

フェイトは半狂乱のティアナを引き連れて先に帰ってしまったので、俺たちは歩いてバス停まで行くことになったのが…スバルは当然起きてないので背負っていくことにしたんだが…起きるの早いな。戦闘機人て便利でいいなぁ…まあそれなりに悩みとかあるんだろうけど。俺はその程度の感想である、鈍いしな

…黒かったなぁ…久々にあそこまで黒いの見た。ちなみに魔力光の金との比率はまるで…タバコのジョンプレイヤースペシャル?あのJPSのパッケージみたいなー…つまりほぼ黒だ

「うん、進路がフェイトの補佐官つってたが…大丈夫だろうか?」

なんか一人の有能な少女の未来を決定付けてしまった気がするが…情け容赦は時々なのでまあ、帰ったらフォローくらいはするか…トラウマとかはもう無理としてだが!

「?」

「気にするな…いや同室だし、気にしてないとだめかもしれん」



そんなことを言いつつ中央道を歩いていると、いきなり背中のスバルが俺をぶっとばしてくれた



「な!!」

「うぉぉぉぉおおおぉぉぉ!!!」

いきなりの咆哮、そして水色の魔力光を全開にしながら車道に飛び出すスバル、それを見て俺は理解した

「…!逆走!?」

2車線の道路をふらふらと逆走するトラック、そこに子供!

飛び出したスバルは道を渡ろうとした子供を掴み、飛び出した勢いを体をひねることで投擲のエネルギーに変えてこちらに投げてくる。それをいささか乱暴に受け取りながら

「馬鹿!それじゃあお前逃げれないだろうが!」

今のこいつは俺が無理やりデバイスを手放させたままだ、つまり即時にバリアジャケットすら張れない、そしてスバルのような実戦経験のまだ少ないやつはデバイス無しで瞬時にプロテクションを張ることなんか慣れていない!

「スバル!ISだ!」

スバルにトラックが接触する瞬間、目が生命の危険を感じてか金色になるのを見てのアドバイス、振動を発するISなら衝撃をそれなりに緩和できるはずだ。だが

テンプレートが出現することなく。どご!と硬いものが当たる音がすると人間大の塊が吹っ飛ばされる、トラックは慌てていまさらブレーキを踏んで止まったが十数メートルは吹っ飛んだ

「スバル!!」

子供を降ろす時間も省略して魔力で能力ブースト、十数メートルを道路を砕きながらジャンプで打ち消し。血まみれで、まるでコワレた人形のようになったスバルに駆け寄る

「…大丈夫…です…」

「…いいから動くな、今応急処置と救急に連絡とる」

流石戦闘機人…人だったら即死だろうに…血まみれのスバルを見ながらラストの中のヒーリングプログラムを出し、同時に各所への連絡。頭部へのダメージが不安だが、とりあえず歩道に非難させるべきだろう。そう思って子供を抱いていた手を離し、スバルを持ち上げようとした

「…あは…大丈夫、だった…?」

そういってスバルは霞むだろう意識の中。自らが助けた子供に手を伸ばした

「ひぃっ!!」







その金色の、発光した眼で

ケーブルののぞく、傷だらけの手で

わきからは金属部品がこぼれた体で







「…いやぁぁぁぁぁ!」

「…あ」

「やめて!触らないで!」

ぱしっとその手を跳ね除け、俺の後ろに隠れようとする子供。トラックの運転手も最後まで、こちらに近づこうとはしなかった

「…あ…」

「いいから、ちょっと動かすぞ、車道だと二次災害がある」

そういってすがる子供をはらい、俺はこの喜劇を見ないことにした。そりゃあもう

笑うしか、ねぇだろ?











「よう、元気か?」

「…あ」

あれから数日、交換したパーツも大分なじんだというわけで今日はケーキを持参したわけだが

「…まだ落ち込んでるのかよ」

「いえ…」

「んー?そうか?落ち込んでるようにしか見えんが」

「もう大丈夫です…マリエルさんもそろそろ通院に切り替えてもいいって言われてましたし」

それは体のほうだろ?

「いいんです…問題はありません」

「そうか?お前がなんでこんなに落ち込んでるかティアナにも言ってないんだって?」

お陰で弟子が俺から聞き出そうと五月蝿くってかなわんのだが

「それは…その、なんでもない、ですから」

「…相棒だろ?もうちょっと話してやれよ。俺はお前が話さないのに言うわけにもいかんかと思ってるんだが、俺から言おうか?」

「…いえ、もう終わったことですし」

これは…重傷だな…正直どうすればいいか迷うんだが。

「なぁ、お前、あの子供さ。助けなかったほうがよかった?」

「…!それは…でもそれは関係ないですよ…」

「そうかもな、お前の考えって当ててみようか?『私の体がこんなのじゃなかったら、皆からもっと普通にしてもらえるのかな?』ってとこだろ?」

「…」

「でもさ、お前、そのせいで助かったんだぞ?普通なら即死しててもおかしくない状態だったんだ」

「…違うんです」

「ん?」

そういってスバルはぽつりぽつりと、自分の悩みを語り始めた。それは思いの断片の…寄せ集めだったけど

「つまり、『私は褒められたくてこんな事したのかな』ってのが悩みか」

「そう、です…それに…私、勇気ってなんだろうって…助けた時はきっとあったはずなんです、でも…この体を拒否された時に…」

「分からなくなった?」

「ええ…もしかしたら、この体だから、大丈夫だと思って飛び出したのかもしれませんし…そのくせ見られたらきえちゃって…私みたいな戦闘機人にはないのかな、って」

そうか、そういうのはなのは辺りの担当なんだが…一番近くにいた俺が話すべきか…そう思って「俺の考えだけどさ」と前置きしてから

「それはな、関係ないと思うよ」

そう断言した

「うん、関係ないな。それってさ、考えて答えでないだろ?…例えば」



スバル、こうなる未来を知ってたとしたら。お前はあの子を助けなかったか?



「…え?」

「後悔してないか?現実を見せ付けられて、トラウマを抉られて。そうなるの分かっててお前はどうする?」

「!それは……」

「もし、もうしないっていうなら、このまま悩み続けろ、答えが出るまでな。将来にかかわることだしな、でももし、もし懲りずにやるんだとしたら」



それはもう、褒められる事とか。関係ないだろ?



「あ…」

「お前がもし悩むなら、そこを悩め。ついでに言っとく、報酬目当てだとか、名声が欲しくてやってるのを偽善っていうけどさ。そんなこというやつは安全なとこから見下ろしてるやつだけだよ」

そりゃそうだ、偽善でもなんでも助けられたらそれで本人は助かってるのだから。どう言われ様と、どうなろうと、『助けた』のが前提ならそこは覆らない

「本当の偽善ってのはな、助けた振りすることを言うんだよ」

そして、報酬や名声はあとからついてくるもんだろ?少なくとも、お前はあの瞬間それを願ってやったのか?

「でも…それをちょっとでも望んでなかったとは…」

「馬鹿、そんなこと考えてるやつはな。あの瞬間、『ドライバーの事考えて振動拳を放てない』ようなあまちゃんじゃ無理だとおもうぜ」

「…それは…」

あの瞬間無理だったとはいわせない。模擬戦でも使えるほどに己の手足にしてるんだ、それでも使わなかったのは…そういうことだろ?トラックにお前のISぶちこんだらどうなるか分かってるもんな?きっとずぶずぶとトラック貫いて、ドライバーがどうなってたか、それでしなかったんだろ?

「…お前は俺が認めてやるよ、きっと同じ選択をしちまうお前は、間違いなく『勇気』あるやつだと。勇気ってのはさ、体じゃなく、心に宿るものなんだぜ?」

「…体、じゃ…ない…?」

そんなの小学生でも知ってるぞ?ああ、そうだ。お前は俺たちの中でも一際輝く勇気を持ってる

「心配するな、もう一度言ってやる、俺が信用できないなら六課の面子だれに聞いてもいい。お前は勇気あるやつなんだ」

そう断言すると、こっちを見開いた目で見つめながらつぅっと涙を流して

「あ…ああ……ヤヴァモドザーン!!」

俺の名を叫んで飛びついてきたのはいいんだが…なんでライダー風か

ああもう…これ高いんだぞ?いいけどさ、ほらハンカチ…いいからいいから、鼻かんでもいいから、ああもうほらケーキ!ほーら甘いぞ?だから泣くなって…俺は昔から泣かれるのが苦手なんだってばよ!

などと半日かけてだが、なんとか情緒と取り戻して、ティアナにも謝るメールをやっと送らせた







ちなみに。後日、あの助けた子供からの見舞いがあった

あの時はパニックになってて、機械とかが見えてるのに吃驚した為跳ね除けてしまってごめんなさい。と親御さんと謝ってきてくれた

そりゃまあ、恩人が血まみれで機械とか抉れた部分から見えたらそうなるわな、とあとで二人して笑ったもんである。それくらいにはスバルも持ち直したようだ










そして退院の日

「ヤマモトさん、ありがとうございました!」

「いや、何度も言ってるが。あの時俺が気づいてればよかったし、デバイスを取りあげてたのも俺だしな」

「いいえ、そうじゃないです」

「ん?差し入れか?」

「んもう!分かってていってません?」

「さあな?」

どうでもいいことだしな…俺にとっては。それにそんな暇、今日はないだろ?

「んでどうすんだよ?病み上がりで参加するのか?」

「はい!勿論です!」

今日は六課解散の日、なのはからの連絡だとデバイスを持って来いって言ってたんで詳しく聞くと、どうも六課最後の全力模擬戦らしい

「元気だねぇ…まあ俺はまだ体調悪いし不参加だけど」

まあ、一応リンカーコアのほうの大事をとって…と名目立つからな、正直治ってるけど。お陰でスバルの見舞いがしやすかったけど、なにせ検査のたびにここ来れるし

「それでですね…ヤマモトさん」

「あん?」





「私、今日なのは隊長たちに勝てたら、ヤマモトさんに結婚を前提に告白します!」





「ブファァァ!」

噴いた、なんていうか、噴いたよ!

「え?ちょ…ええ?!」

「いいんです、分かってます。私がまだ子供だっていうんでしょ?」

「う…まあそうだな。せめてあと5年かな…」

ゲホゲホ、今思いっきりコーヒー噴いたぞ、スバル正面居なくてよかったな…今のだったらその胸とか抉れたかもしれん勢いだったぞ?サンドスプレーみたいに

「でも!この思いは本物ですから!だから待ったりしません、正面から」

ぶん!と病み上がりじゃないキレで俺の鼻の前に拳を突きつけるその姿は眩しくて、真正面から俺を射抜いていた





「貫き、通します!!」




「…そうかいそうかい、それじゃあ俺は守りを固めて待っとくよ。貫けるなら、やってみろ」

残りのコーヒーを飲み干すとクシャリと缶を握りつぶす、もうため息しかでねえよ

「敵は強大だ、まあ俺にたどり着くまでに息絶えると思うがね」

「ええ。でも私は何度でも、なにがあっても…同じ選択をします!だってそれが」
















私の勇気なんだって、教えてくれたのはあなただから!


















あとがき

だからSTSの主人公はスバルなんだってば!まあのなのはの主人公属性の強さには正直負けるけど


PS いいかげん、キャラすら尽きてきた…ティアナとかで御しまいかな?

PS2 つっか、告白されるパターンも尽きてるな…私王道しか書けないし

PS3 せめてキャラだけでも捻るか…?ビックリドッキリエネミーとか出してみるとか?今更ww

PS4 一応、補完して欲しいキャラ、もしくは落として欲しいキャラとかありましたらご要望をどうぞ!作者では無理なものもありますが

PS5 だからリインは無理だとあれほd






[6957] 旦那ぁ?と補佐官の憂鬱
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/14 22:24
「ねぇ…ティアナ執務官補佐」

「なんです?フェイトさん…あらたまって」

「ねえ…父さんのこと…どう思う?」

「?いい師匠だと思いますけど」

「…それだけ?」

「それだけって…この三ヶ月で3キロ減ですよ?!心から尊敬してます!」

「…ねぇ…この三ヶ月で…それだけ?いえ、父さんに会ってからでいいけど」

「そういわれましても…師匠関係では三ヶ月前からフェイトさんのお宅に泊めてもらっている事くらいですよ?それで一緒に住んでますが…フェイトさんも一緒ですし」

「…本気で?」

「はぁ…それがなにか?」

「…いい…でも…でも…」

「…?」

「…もう一度…ここ三ヶ月を振り返って見て…答えはまた今度でいいから、ね?」

「はぁ?…わかりました」


























――――旦那ぁ?と補佐官の憂鬱――――ティアナルート























「なんだったんだろう…フェイトさん…」

「どうした?ティアナ」

「ええ、ここ三ヶ月を振り返ってみろって…主に師匠関係で」

「?って…ティアナが寮追い出されてここに来たくらいだろ?」

ですよねえ?って弟子が答えるが…なんだろ?

「いえまぁ、フェイトさんに誘われたとはいえ、ほいほい付いてきちゃった私もどうかとは思いますが」

まあ…寮の改築だろ?んで執務官はどうしても出張が多いから、新しく借りるのが勿体無いから来てるだけだし

「言い出したのフェイトだし、なんか問題あるんだろうか?」

そういって二人はリビングでお茶を啜る…腕を上げたな、ティアナ

「ふむ」

「ありがとうございます」

そういって俺の前の今日の試作品を食べる、自分でもいい出来だったらしくて頬がわずかに緩むのが分かった

「ん…」

しかし、お茶と違ってこちらはまだまだ甘いな。みたらし団子のキモは触感だと個人的には思うのだが、わずかに不ぞろいだ。そのせいで少しだが違いがでている

「はい」

そういってティアナはこちらに、俺の作ったみたらしを差し出して口直しを進めてくる

「やはり、な」

この十年で俺はフェイトやアルフに数限りないお菓子を作ってきた、そのせいでわずかな違いが分かるようになったが…まだそこまで弟子はいたってないか

「そうだな…」

一口食った団子をティアナに差し出す

「…むぅ」

いわずとも味に拘り過ぎて、個々の分量をないがしろにしたことに気がついてくれたようだ。この弟子は向上心が高く、自分に厳しいので教えるのが楽でいい

そして完食するとお茶を俺の湯呑を満たしてくれた

うむ、食後に熱めのお茶とは…好みが分かっているな。しかも最後の一滴を俺の湯のみに入れるとは、中々だ。最近はお茶の係りがフェイトからティアナに自然移行したが…このままでいいな

そしてそのまま二人でゆっくりと余韻を楽しむ。ミッドの風習ではないが、やはり日本のお菓子を習う以上譲れないところだろう

そしていつの間にか空になった湯呑を持って、ティアナはキッチンに消え、その背中ををぼんやりと眺めていると…

「…父さん」

「ん?帰ってたのかフェイト」

「…30分くらい前に」

「そうか、ゆっくりしすぎてたか…まあこっちに座れば?」

そういうとしぶしぶとフェイトは俺の横に座ると同時に、フェイトの前に水滴のついたグラスが差し出された

「どうぞ、フェイトさん」

「…どうも…」

なにか納得してない顔のフェイト。だが何が気に障ったのだろう?ティアナを見ると同じように首をちょっとかしげて分からない、と答えてくれた

「…」

なんなんだろう…?この雰囲気…そっと手を伸ばすと俺の分のグラス。フェイトのと色が違うことを考えるに…

「…まぁいいけど、ここお前の家なんだから、もっと気分を落ち着けなさい」

うむ、やはり昨日からの水出し紅茶か。フェイトには好物のコーヒー、何故か喉の渇きを感じた俺には飲みやすい紅茶とは…地味に筋いいなぁティアナ

そしてここは本気でお前の買った家なんだから遠慮はいらんだろ?同居をねだられた時はちょっと考えたが…まあティアナが来てくれて助かった感もあるな

そして選択の正しかったことをちらりとティアナを見ることで告げてあげる

「…」

「はい」

そう目で褒めてやるとちょっと嬉しそうに微笑んで簡潔に返事が返ってきた

「ううううう…」

「いや、俺も金だしたけど、基本お前の家なのは間違いないんだし。なんでさらに不機嫌になるかなぁ…」

ううむ…なんでなんだ…さらに二口ほど紅茶を飲み、喉の渇きが直ったらまたティアナが少し残っている俺のグラスを下げてくれた

「フェイトさん、もう一杯どうです?」

「…紅茶を、喉渇いてるから」

「ええっと…そうでしたか…すいません」

「ううん…いいの」

まあ、普通分からないよなぁ…だからティアナに『気にしなくていいよ』と、強情な弟子は顔色を変えずに後悔してるのを目で慰めると、目で『修行が足りませんね』と返してきた

「…ううう…」

「いや、本気でどうした?段々機嫌悪くなってるけど…」

「はぁ…なんでもない…」

さらにぐったりとする娘、仕事は…ティアナに聞いてるしなぁ。問題ないらしいし

なんだろう…もう一度ティアナに目で問いかけると思いつかない顔をされたが…基本的にフェイトは単純だし…あとは…まさか恋愛関係か?!

「まさかフェイト。なにか恋愛で…?」

「そ・そうなの父さん!」

…うぇぇぇぇぇえええぇぇぇ?!まさか…ティアナは『私知らないですよ?!』と首を激しく振っていたがまぁ…フェイトも年頃だし、彼氏の一人や二人は…



…許さんけど



「…けどまぁ…娘とはいえフェイトの人生だけどな…だが一度俺の前につれて来いよ?」

うん、ここで物分りのいい父とか演じとこう…

そのときの為にラストオーダーの完全メンテナンスをシャーリーに頼んどこう。うん、ティアナも一緒にメンテ出してくれるそうだ。雰囲気で分かった

「…その…私のじゃないけど」

「あん?」

あれ?…いやそうか、そうだよな、フェイトにはまだ早いか!ふはははははは

なんか気分よくなったのでおもむろに立ち上がり、ティアナから俺のエプロンを手渡してもらうとキッチンに入る

「うん、なんか気分いいし。今日はいいもん食わせてやるよ、ティアナ、あれ」

「はいはい」

そういてフェイトとティアナが出張中に買ってた酒粕と、値段のわりに程度がかなりよかった鮭を出してくれる

「で、師匠これで何を?」

「…ティアナったら分からずに出すって…しかもあの酒粕。私も知らない…」

まあ、ティアナはお前と二人で料理する以外にも俺とお菓子作ってるしな。置き方で俺がこれを大事にしてるの分かったんだろう

「わ・私も手伝うよ!」

「いいから座っとけって、お前も帰ってきたばっかりだし」

「…ティアナだって、私と二時間も帰宅変わらなかったのに…私だけ気遣い…」

「なんかいったか?」

「…ううん…書類の最後の判子は私の責任だけど…毎回後から帰るのは…」

ぶつぶついうフェイトの視線を背中に感じながら調理を始める

「ん」

「はい」

包丁を使い野菜を切る、それと同時にティアナに出汁を取ってもらう

「頼む」

「濃い目でいいですね」

くるくるとキッチンでの位置を変えて担当を目まぐるしく変わるがもう二人とも慣れたものだ、合図もなく動いても体に触れることもない

まあ、今回はティアナの知らない料理だからな、どうしても下準備しかさせれないし。そうしていると



「あ、違うぞ」



「え?あっ!」

蒟蒻を包丁で一口大に切ろうとしていたティアナが、いきなり注意されたせいで指をちょっと切ってしまっていた。この料理の蒟蒻は手で千切って沁み込み易くするのだが

「大丈夫か?」

「あ…」

指を掴んで血を吸い出してやる、もし何か傷口から入っていたら困るしな、ティアナはちょっと驚いていたがそんなの無視して水でさらに洗う

「すまないな、俺が注意したせいで…」

二人ともこれくらいのアクシデントは慣れている。お互い顔も赤らめないよ?

「いいえ、私の怪我ですし…気にしないで下さい」

「いやそうもいかんだろ、絆創膏を貼って座ってろ」

「いえ、これくらい大丈夫ですよ」

「いいから俺の言うこと聞けよ?」

「駄目です、師匠の技を盗みたいですし」

初めての料理なんですから、と譲る気配が無い

「…しかし、預かってる子なんだから怪我とかにはだな」

「いやです」

ぷう、と頬を少し膨らませて断固拒否の構え。この家に寝泊りするようになってから気がついた癖だったな

「…じゃあ、こっちで鍋見てろ。ったく…頑固な所は執務官の適正としてどうなんだよ」

「きっと必要だと思いますよ」

しょうがない、俺の方が譲歩して場所を確保してやる。『つん』とおでこを付いてから一つ苦笑い

そして材料を鍋に入れてことこと…二人で肩を寄り添って鍋を穏やかに見詰め合う


















「…ぶるあぁぁぁぁぁあぁ!」














フェイトが何故か謎の奇声を上げるまでは…

「「どうした(んですか)フェイト(さん)」」



「ぶるあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



いやだから、理由を述べよ我が愛娘…ほら、ティアナも小首をかしげてこちらに目で聞いてきてるだろうが

とはいえまあ・・・無言ではあるがフェイトも俺の料理を気に入ってくれたようだし。まあいいか、と二人でもくもくと口も聞かないで鮭と野菜を食べる娘を、優しく見守りつつ食べ、ちょっと笑いあった













「…うん…もう無理かもしれない…てか無理!ごめんなのは…何日か泊めてくれない?…うん…うん…でももうなんか…熟年の息というか域なの!?」













その夜、なぜかいきなりフェイトはなのはに電話をかけ、『ちょっと泊まってくる』と理由も述べずに出て行った

どう考えても一日二日じゃない量の衣服とかと共に

「…師匠、フェイトさんはどうして?」

「しらん…しかしかなり切羽詰っていたが…ん」

「あ、みかんですね」









ふむ…予期せず二人きりになってしまったが…まあいつか帰るだろうし、フェイトもしばらくはなのはの所で羽を伸ばすのもいいか。切羽詰ってるようだったし

「…しかし、キャロ、特にエリオが顔も出さなくなったのはどうしてでしょうね?」

「思春期かなぁ?」

「そうですねぇ…あ、すいません」

そういって剥いたみかんを半分、お礼に渡す





「「なにがあったんだろう?」」














最近何故か重なるようになったティアナと呟き、もくもくと揃ってみかんを食べながら揃って首をかしげてしまった














あとがき

うん、ティアナとの関係はこんな感じ。ここからどうなるかは脳内で。



PS たばこで指怪我しましたよ…まあ軽いやけどですから冷やせば良いけど…しかし中指と薬指でたばこ挟む人って私だけなのか…?

PS2 ちょっと皆様の協力を求む!詳しくは感想に…どうしてもキャラ掴みやすい常連さんが選びやすいけど。奇特な人カマン!

PS3 あ。私の事情でカリムはIFエンド無くなりました、理由?…うんまあ、あれだ…うん、察してくれると助かる…w

PS4 いや。これ以上文章を伸ばすのは無理…本気で文才が欲しい…




[6957] 旦那と平行世界の憂鬱(超外伝大吟醸)
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/16 19:36
「で、やっぱり在ったのか…」

「そやねぇ、比較的近い平行世界のはずやからあるとは思ってたんやけど」

「…まぁいいけどさ。で、検査の結果は?」

「思ったよりシンクロ?は浅くていいようやね、それより前回の人達ともっと話してみたいんやけどなぁ…できるんかな?」

「んー…一度繋がったところは繋がりやすいんじゃないか?ただ通信できる状態なのかどうか…仕事中とか寝てるとかで無理だとかあるかも」

「そやねぇ…前回は『集まれた人』で構成してたんやから…偶然を起こすのは難しいかもしれへんね」

「んーそうだ、ラストを媒介にネットにつなげばいいんじゃね?そうすりゃ俺のIDでサーチして呼び出せないか?」

「ああ!多分個人IDとかメルアドとかも同じやとおもうしな、ほなそれでいってみよか!」

「まあそうすりゃ自宅だろうが端末くらいは持ってるだろうから…呼び出せそうだな」

「問題はやっぱりそれに対応してくれるかどうかやね…デバイスの側にいなくてもいいだけなんやし。これでも」

「まあそこまではね、それよりもなんで前回のメンバーに拘るんだ?あんまり話せなかった例の勇者王そのままだろ!から聞いてみたいことでも?」

「いやそうやない、鉄槌のおまけからヴィータのことをkwsk」

「鬼だな我が嫁」

「本人も知らない性癖とか知りたいともわへん?我が旦那」

「wktk」

「kwsk」















――――旦那と平行世界の憂鬱2――――注)主人公の山本ははやてルート




















「どうよ?これで作動した?」

「んー作動してるー」

「思ったより負荷少ないな…まあ前回はユーノと二人でやってたぽいしな。専用機械とかで計測とかはしてなかったのかな」

「そやねぇ…こっちのユーノ君も『なんで知ってるの?!僕しかまだ知らないはずなのに!』って借りたときいってはったし」

「そうかぁ…まあ用途不明のロストロギアだし、これから調べるところだったんだろうな…そしてそのまま忙しくて…か」

「ありえる話やな…っと、さてスレたてとこか」




1 名前:名無しの捜査官補佐
⌒*(・∀・)*⌒ <みんな自由にかきこんでね、なの!
※管理局員から局員の皆さんへのお願い。
1:皆、紳士淑女たる振る舞いを忘れないでほしいなの
2:気に入らないレスはスルーなの
3:それじゃあ全力全壊なの
4:⌒*(・_・)*⌒ 年齢制限はないなの


「…最後の、小学生のなのはか?」

「似てるやろ?渾身の作やで」

「まあ…いいけどさ…そういやなのはのスレでみたなぁ…」

「え?私が発案じゃないのん?というかなのはちゃんリアルに有名やからね…」

「まあしゃあないだろ。お、きたっぽいな」



2 名前:名無しの闇嫁管理官
>>1

久しぶりだな

3 名前:名無しの一般人
>>1

しかしこれは…目の前に空間ウィンド出たときはびびったぞ


4 名前:名無しの鉄槌のおまけ
流石俺、そこに痺れる憧れる


…わけねえよ!いきなり目の前にでて俺事故るとこだったぞ!?





「…そういやその可能性もあるんやったね…」

「…これは禁じ手にしようぜ、本人のIDで悪さするのは」

「そやね…とくに闇嫁管理官に何かあったら…ここまで来そうなきがするわ」

「ああ、復讐の闇嫁か…止めてくれないかなぁ…」

「あんたは止めれそうに感じるんやろうけど…私らからすると絶対無理やで?」





5 名前:名無しのRabbit
冒頭のAAから呼ばれました!私!参上!

…ところでこれってなんのスレです?




「…なんか、一般の人も沸いた気がするんだけど」

「あちゃぁ…一般回線やからね…次回は専用回線にしたいなぁ」

「軍用回線をチャットに使うなよ…まあいいか、てかどこの世界の人かもわからんし…しかしどうやって誤魔化すか」




6 名前:名無しの一般人
ここは謎の山本(仮)になりきって六課のメンバーを嫁にするスレですよ^^
ちなみに⌒*(・∀・)*⌒ に惹かれてこられたんですね?


…今からてめーは俺の敵だっ!
なのはは俺の嫁


「おお、流石俺、よく誤魔化した」

「ちょっと惚れ直すわ…これって浮気?」



7 名前:名無しの闇嫁管理官
そしてフェイトは俺の嫁


8 名前:名無しのスマイル殲滅
取られた?!

んじゃあカリムは俺の嫁
きっとあの顔で夜は…


9 名前:名無しの捜査補佐官
騎士カリムって…神をも恐れぬ所業…
だがそこに男を感じた。いいぞもっとやれ
だがはやては譲れない…と言っておく

…まあ嫁がいるんですy


10 名前:名無しの鉄槌のおまけ
ヴィータは俺の嫁
だがキャロはノーセンキューだ!

ロリじゃないにょ?


11 名前:名無しのRabbit
失敬な!別に私はエースオブエースに興味はないですよ?
それでは私はクロノで、できれば最近噂の無限書庫の司書長がいいんですが六課じゃないorz



山本って男ですよね?


12 名前:名無しの一般人
腐女子キター!
そして許してください…だから男は無理だt


13 名前:名無しの闇嫁管理官
嫁がアップを始めた件
口でデバイスを固定してどこかに行こうとしてるんですが…嫁はどこの三刀流ですか?




「男に嫉妬…?」

「いやはやて、その図を想像して許せなくなっただけだと思うが…」




14 名前:名無しの名無しの鉄槌のおまけ
まあ想像は自由だけどね…

…あとで体育館裏に来なさい、先生とスーパー説教タイムだ


15 名前:名無しの荒和
それでは私はランスターさんところの娘さんを
強気で健気っぽいと最高ですね。
映像くらいしか見てないので詳しくはしりませんが^^;


16 名前:名無しのairi
取られた!?
私はどうすれば…?


17 名前:名無しの鉄槌のおまけ
いいぞいいぞもっとやれ!つっかティアナは居ないだろうな?スバルはいたけど…?
いや。荒和さんのことじゃなくてね…


18 名前:名無しの勇者王は俺の嫁
また遅れた…どうしてこう人が家族団らんしてるとこに…
そしてスバルは俺の嫁
いや、あの猛攻を5年我慢した俺を褒めるがいい



…すいません、もう無理だったんです…orz






「スバルか…まあ猛攻を仕掛けそうだよな…」

「ストレートやからねぇ。しかしこれやとヴィータとかなのはとかフェイトちゃんの事迂闊にきかれへんね」

「んだな…ってどんな事聞くつもりだったのか10行以内で述べよ。我が妻」

「んー…性感帯?」

「…なぜに疑問系…そしてその場合は貴様のも暴露する流れだぞ?」

「私は別にかまわへんよ?別に恥ずかしくないんやから」

「左耳」

「許してください」





19 名前:名無しの妻はアスナ(偽)
ぐ…遅れた…だがあえて言おう、
ティアナは俺の嫁だっ!
…いや、いつの間にかだったけど
あと荒和さん、あなたの読みは当たってるよ?素直ッス
…すくなくとも俺んとこのは


20 名前:名無しの一般人
お、新顔増えたな…しかしスバルで免疫出来たのか驚けない


21 名前:名無しの闇嫁管理官
それより…
…想定内だが、フェイト希望者いないとそれなりに寂しいんすけど…

しかし、フェイトの噂ってどんなのだろう?見た目はいいからそれなりに人気ありそうだと思ってたけど



22 名前:名無しのairi
ああ…ネットに詳しい人はあの見かけに騙されてないだけですよ
なんでも10歳とかで陸士訓練学校に殴りこんで一日で〆たって有名ですから


22 名前:名無しのスマイル殲滅
しかもネットではその理由が不明なので…
噂では『同期のヤツはとりあえず〆る』って理由で色々な訓練校に殴りこみいったとかwww



23 名前:名無しのRabbit
そんな噂が広がってましたね、しかも情報源がやられた訓練校の人だったとかで信憑性が高くて…
それを知らない一般の人には人気高いですよね、私たちは例外かと^^;
だがクロノは譲りません


24 名前:名無しの荒和
そうそう、でもそんなの関係なく私はティアナは譲りませんよ?ツンデレは俺のものさん
お兄さんを亡くなされて失意のティアナさんを慰めるのは私っ!


25 名前:名無しの妻はアスナ(偽)
その程度の情報で満足だとは…甘いな
ティアナの背中には4つ黒子があるぞ?くくく
ちなみにティアナ19歳の春に発覚した事実!


26 名前:名無しの一般人
…あまりにも赤裸々過ぎる件
だが流れは切らない!なのははアップにするとうなじがめがっさキュート!
…いかん、うちの常連には知れ渡ったことだった


27 名前:名無しの鉄槌のおまけ
あまいな、ヴィータは実は前より…
うわなにをするくぁwせdrftgyふじこ


28 名前:名無しの勇者王は俺の嫁
…ティアナそうだったのか…明日あったらからかってやろう
そして鉄槌のおまけ、となりのヴィータを忘れたか…てかいたのかよ!w
ちなみにスバルは…特にないかなぁ?


うんごめん、うちも横に嫁いるんだ。うぃんうぃん回ってるんだ



「ふむ、右耳が…」

「らめぇ!?」




29 名前:名無しのスマイル殲滅
ここまでキャラを作るとは…あなたたちはHENTAIですね?!w
しかし更に知りたい…!
kwsk

んじゃあカリムは隠された欲求で夜はもうすごいMな感じd…
シャッハさん許してwww


30 名前:名無しの暇人
遅れて参上!しかしなんかの詐欺かと思って黙って見ていたら…貴様らどこまで…!
まあこれから俺訓練だからどっちにせよちょっとしか参加出来ないけど…
スマイル殲滅さん、きっとカリムはそんな感じだよ。うん


31 名前:名無しの鉄槌のおまけ
wktk


32 名前:名無しの捜査官補佐
てか、暇人の嫁って誰だろう…?


33 名前:名無しの勇者王は俺の嫁
カリムか…?世界は広いな…


34 名前:名無しの鉄槌のおまけ
かなぁ?まあ忙しいっぽいしいいけど


35 名前:名無しの一般人
つっか俺も忙しいんですが…料理しながらだぞ


36 名前:名無しの捜査補佐官
でも気になるな、カリムと付き合うと暇人ってネームはどうかとは思うし


37 名前:名無しの暇人
嫁?いないけど?
それと代わりに言っとくとはやては右耳だな、んでフェイトはどっちかというと攻められることか?
弱いところwww




「ぎにゃーーーー!」

「おいぃぃぃぃぃぃ!?まさかのハーレムルートか貴様?!」



38 名前:名無しの一般人
…流石にちょっと引くわぁ…


39 名前:名無しの闇嫁管理官
ありえないこと無いところが山本クオリティ?
…いかん、自分なのに…


40 名前:名無しの鉄槌のおまけ
もちつけ、俺はもうロリの称号を受けているから気にならんが
てか鬼畜仲間だな…


41 名前:名無しの勇者王は俺のもの
年齢差とかは俺もいえないけどな…
しかし勇者の称号は貴様に譲ろう
…いや元々要らないけど



42 名前:名無しの捜査官補佐
ではちょっくら捜査官補佐としてはさぐりは入れとこう
…ぶっちゃけ、何人よ?



43 名前:名無しの暇人
んーとな…
いち、にぃ、さん、よん、…、…、…?

いっぱい?




44 名前:名無しのairi
それ普通に4以上知らないだけ…?w


45 名前:名無しのRabbit
もちろんクロノは入ってますよね?


46 名前:名無しのRabbit
もちろんクロノは入ってますよね?


45 名前:名無しの荒和
大事なことなので二回いいましたね?


46 名前:名無しの妻はアスナ(偽)
どうしてそこまで茨の道を…!
そして貴様ら、あとで体育館裏に来なさい。スーパー折檻タイムだ






「…そろそろ切ろうか…収集がつかん…」

「うう…そやね…もうお婿にいけへんわ…」

「嫁だろ、そしてもう一回かよ」



46 名前:名無しの捜査官補佐
それじゃあ名残惜しいけどまたなー

次回はなんか対策考えとくわ
…死人とかだしたくなし
いや俺前科2犯になりたくねぇし





「よし切るか…ん?」

「あれ?」



















47 名前:名無しのスマイル殲滅
罪人キターーーーてか罪人とかハーレムとかロリコン…



     皆 『死ねばいいのに』


挨拶ですよ?ww
















「「「「「「…すずかじゃないよな?」」」」」」

















あとがき

そんなに改造はしてない…かな?希望どうり腐女子とかは入れてみた。しかし最後を持っていくとは思わなかっただろう…!


PS ノリノリで書いたけど、出す数とか結構気になるなぁ…出番少ない人ゆるしてくだされ

PS2 4名ほどだったので動かしやすくてよかった…

PS3 しかし…もうちょっと練りこめれば…オチが増やせそうだったけどな

PS4 暇人が誰かって?…聞かないで…!w

PS5 実は最後のオチは「山本並行世界全部ですずかに言われてるのかよ?!」ってとこw






[6957] 父と元恋人の憂鬱
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/18 17:59
「んー…久しぶりだな」

「タダシ!」

「おお、ユーノ」

「久しぶりだね、タダシ。それにしても行き成り無限書庫に来るだなんて…どうしたの?」

「いやぁ。十年来の疑問をそろそろ解消しようかと」

「?ああ…まあ調べ物ならここは最適だけどね」

「そういうことだな、んじゃあゲストアカウントの発行頼むよ」

「はいはい、それにしても直接ここで調べるなんて…いつもは僕に頼るのに」

「クロノを馬鹿に出来なくなるからな、たまには自力で調べるさ。それに個人的な疑問だしね」

「そう…あ、それ差し入れ?」

「ああ、ホールで持ってきた。アイさんあたり呼んで切ってもらおうか」

「アイ…ああわかったよ。それじゃあ伝えとくよ」

「ああそれと俺はこのまま調べ物するから、俺の分はアイさんに持ってきてもらえる?」

「…地味にアイさんに頼るよね…」

「元恋人だぞ?かまうまい」

「サーニャさんは?」

「だから俺を鬼畜と思ってないか?人妻には手をださんって」


















――――父と元恋人との憂鬱――――????ルート















「ここに居られましたか」

「アイさん久しぶり」

腰まである銀髪を揺らしながらこちらに現れる元恋人、どうでもいいけど管理局の制服よりメイド服の方が似合うと思うんだが…いや、それで来られても困るけど

「ふふ…相変わらずケーキ、美味しかったですよ」

「ありがとう、そこに置いといてくれるかな?」

「私が淹れたお茶は飲めませんか?」

その手に持ったお盆には俺のケーキと湯気の立つ紅茶。本当は飲食物持込禁止だけど誰も守らない、まあ激務だしね

「そうだね、熱いうちに頂こうか」

そういって二つあるカップの一つを持ち上げて、ゆっくりと飲み干す

「…砂糖多いね」

「そうでしたか?」

「ああ…そうか、ここで働いてた時はこれで良かったんだけどね。普通は5杯も6杯も入れないんだよ」

「そう…でしたか」

そういいながら自分も口にして香りを確かめる、淹れ方は完璧なんだけどねえ…

「それより調べ物とは…転生?ですか、なにかそれが必要な事が?前は若返りなどを調べておられましたが」

そういって俺の周りを浮いている本を見てくる、俺は口の中のケーキを咀嚼してから

「闇の書だよ。今更かもしれないけどね…いや今だからか、あの時はやては10歳前後だったからね。万が一転生されてるとしたらそろそろだろ?」

その単語を聞くとアイさんは細い眉を歪めて、「もう、転生はないのでは?」そう聞いてくるけど

「どうかな?たしかに管制人格のリインフォースは消えたけど…ねぇアイさん。それって毎回のことじゃないの?前回アルカシェエルでぶっ飛ばされても消えなかったのかな?そしてそこまで強固なプログラムだとしたら…どうして闇の書本体だけは耐え切れなかったんだろうね?そしてプログラムはいうなれば波だよ、絶対に媒介となるものが必要だ。海で言えば波を伝えるのは海水だよね?」

なのに、その波を追跡出来なくてはやての元に転生?管理局はアルカンシェルを打つときにそれなりに観測機器を用意してたはずだよ、なのに…つまり木っ端微塵になっても転生できるってことだ。それって可笑しくない?いや観測しにくい方法で移動したとしても…書自体は物質だよね?どこからそれが送られてきたんだろう?木っ端微塵なのに

「…それでお調べに?」

「いや?まあ再確認かな、どうせ魂とか見えもしないものが原因って思考停止が結論だし」

魂が何かとかかいてねえし、つっか転生のシステムに天国とか謎の宗教を入れられてもね…まぁあるかもしれないけど、科学で出来ているはずのものを考えると…

「俺は、バックアップがあったと考えるよ。それがきっと一番推測しやすい、端末である闇の書は収集するたびに本体になんらかの方法でデータを送り、破壊された場合本体から端末のコピーを送る。これならいくつかの疑問が解ける」

一つ、今回収集してないデアボリックエミッションをはやてが使えること、リインも調べたらいくつか被害者の使用出来ない魔法を使えた。まぁ魔獣が持ってたとかも考えれるけど…過去の魔法を使えると考えるべきだろう、つまり数百年の蓄積があるということ。それのどこがおかしいのかというと

『なら、なぜ魔法を収集出来るのか?』ということが浮かばないか?ぶっちゃけいくら集めても古い魔法とかぶるんじゃね?それになのはやフェイトから行うとかなりページが稼げたらしい。おかしいよな?フェイトはともかくなのはは魔法初心者だぜ?やっぱり魔法自体を覚えるのじゃなく、リンカーコアを収集してるんじゃない?それなら次の疑問が浮かぶ

「そう、ですね。ならば『何故コアの収集をしていたか』目的がわかりません」

「うん、今の正式な主のはやても持っている魔法が使えるだけだよな。コア関連のことは出来ない、レアスキルの広域攻撃は…はやての物だし」

そう、『持ち主』が使えない物を集めるのはおかしい。ならば『別の持ち主』がいて、それが利用するんじゃないか?たとえば『作ったやつ』が。勿論死んでるだろうけど、その最初の目的があってそれにそって動いているんじゃないか?

「んでその疑問も考えた、きっとリンカーコアを複製かなにかして利用するつもりなんだ、と。戦闘機人とかみたいな兵器でもいいし、ただ種の保存…例えば最終戦争とか起こって生物が消え去った後でもいくらか残らせるため、とか…もしくは研究かね?俺にはそれくらいしか思いつかないけど」

そして、保存ならば人目に付かないところに本体を置くんじゃないか?研究なら研究者の手の届くところに置くよな?ならばやっぱり本体は別じゃないか?

「それともう一つ、過去にプログラムを改竄されて強制的に暴走するようになったって聞いたけどさ。主になったはやてもやっぱりプログラムを決定的に書きかえれなかったよ、まぁはやての未熟もあったろうけど…でもそこまで深いところまで書きかえれる存在って誰なんだ?馬鹿みたいに長生きじゃなかったら作った本人じゃないとおもうが…このへんはわからん。ただ出来た当初はそんな機能無かったのは間違いないらしい」

だから、だれかが。書き換えた誰かが存在するのは間違いないはずだ。でもそれなら…そんなに闇の書に明るい人が同世代にいたなら名前出てもおかしくないよな?考古学か魔法かロストロギアか分からないけどそこまでの専門家なら…後世に残っててもいいと思う。だけど無限書庫で調べても一度も出ない、まぁ資料が散逸してる可能性もあるけど

「だから、こっちは強引だけど『本体』か『作ったやつかそれに準ずるやつ』が変えたと思うんだ」

それならあの暴走は暴走じゃなくなる。毎回ぶっとばされれば新しい主がまた集めれるわけだし効率いいよね?暴走しないなら主はずっと所持してるはずだもん、666ページ書き込まれた書を

「…すこし強引ですが、大体筋は通ってますね」

そういって銀の目を妖しく光らせて見つめてくるのを軽く避けながら、俺は最後の疑問を告げる

「そして本体はどこか?それが問題だけど…俺は無限書庫、ここだと思う。木を隠すなら森って諺あるけどさ、無限に等しいとまで言われるここはぴったりだろうね」

そういやここっていつ出来たかも分ってないらしいけど、もしかしたら闇の書とかを作ったやつの資料室とかだったりして?あんだけのロストロギアを作れるんだからありえない話じゃないよな、つか他にもロストロギアを残してる可能性が高いなぁ

「…それで、ここを調べるおつもりで?」

「しないね、そんなおっかないこと。俺は闇の書の事件が起きなければ良いなと思ってるだけだよ、被害者には悪いけどこれからが良ければそれでいい。もうちょっと詳しくいえば俺の周りが平穏ならそれでね」

そういって左手を胸に、右手で見ていた本を戻す。やれやれ、面倒だけどしょうがないか

「そういや関係ないけど。俺って暗示とか魔法的な物効かないんだ」

レアスキルのコア変質のせいでね、だから

「まぁ…少なくとも俺より長く一緒に居るやつとかに一瞬忘れられるくらい存在を薄れさせる魔法とかは…効かない」

8年近く前から居たのに司書長のユーノが…その人の印象が一瞬思い出せない、とかね

「そうですね…それについては『何故か』私も知っています」

「そう、そういやあ『操作出来ないやつ』にはどうすればいいと思う?」

「近くで監視するしかないでしょう。事を荒らげたくなければ」

「そうだよなー」

あー目が冷たいなぁ…銀色で綺麗なのになぁ…

「それで、アイさんはどう思う?また転生してると思う?」

「どうでしょう?あそこまで…防御プログラムを壊されて、管制人格に拒否されれば次回も巧くいくとは思えませんし。勿論コピーがあるとしても…今度は発動する前に葬られそうですし、本体が悟られるまで捜査されるのを恐れて、暫くは大人しくしていると思います」

「そっか…そういえばアイさんって俺来た時って名前違ってたよね?」

「ええ、『何故か』それを覚えている人は少ないですが」

「ナイさんだっけ?ナイトウィンドだから」

「ええ、フルネームは『アインス・ナイトウィンド』ですよ?元恋人の名前もお忘れですか?」

「すまんすまん…アインスを名乗りだしたのはたしか…リインフォースツヴァイが出来た後だっけ、丁度」

「ええ、丁度。それくらいから親しくさせてもらいだしましたし、苗字なのはおかしいかと」

「もしかして、ナイトウィンドってウィンドゥじゃないか?夜の窓って感じ」

「そうですね、切り取られた夜を示す窓。書物に書き表せる世界も丁度その程度でしょうね」

「そう、夜天の書みたいだね」

「そうですね」

そういって俺は最後の用事を口にだす

「そういや前から興味あったはやてとツヴァイ、元気にしてるよ」

「そうですか…歩くロストロギア…失礼。はやてさんにはここで働く者としては興味が尽きませんし、現代に蘇ったユニゾンデバイスにも…それとヴォルケンリッターの方々は?」

「ん、あっちはプログラムの劣化が始まってるな。魔力の供給とか、今のとこまだ不具合は出てないけど」

「そうですか…それも当然でしょうね。ここまで長い間動くように出来てないでしょうし…ではこれを。プログラミングされた人格を保護するための指導書です、私の手書きですが」

「アイさんそんなことも出来るの?助かるけど」

「いえ、暇なときに個人的趣味で書き写しただけです。元の本もどこに行ったのか…それに少々保護できる程度なので期待なさらないで下さい」

「いや助かるよ、少なくともはやては喜ぶと思うよ」

「そう、ですか…ですがこれは厳密にですが法にひっかかる研究です、私の名前は出さないようにお願いしますね」

「わかってるよ、人格を保存出来るとかは永遠の命に抵触するからね…それじゃあまた」

「はい、また外の事を教えてくださいね」

「ああ、勿論。俺はしつこい男だからね。振られてもアイさんみたいにいい女には嫌われてもお話するよ?」

「ふふふ…大変な人に好きになられてしまいましたね」

「ははは…んじゃまたね?」

そういって俺は元の古巣を後にした。名残惜しいがまた今度ってことで

まぁ…ただの世間話…みたいなものだし、思いがけずヴィータ達の延命の可能性が貰えたのは行幸だけど…しかし…















「…しかし…俺の周りのやつって…どうしてこうも…」












女運か?女難の相なのか?一度お払いとかしてもらったほうがいいのか?…まぁいいけどさ…諦めてるけど…

そんなことを考えながらやたらと流麗な文字を読んでいく、アイさんの字はいつも機械で書いたかのように綺麗だ、しかし…

「…プログラム部分が古代ベルカ…?カリムにどうやって誤魔化して聞くかなぁ…」

はぁ…解析に厄介ごとが増えたことを考えながら、これってアイさんの意地悪なんだろうか?と脳裏であの生真面目な顔を思い出すと、珍しくちょっと舌をだしてとぼけるアイさんを思い浮かべてどうでもいい事を考えていた









「…おちゃめなアイさんもちょっと惚れるなぁ…」

本当にどうでもいいことだった













あとがき

ビックリドッキリエネミー爆誕!いやぁオリジナル解釈なのでまあ許して!つっかなんでも魔法とかロストロギアで済ませるのは思考停止だと思うんですよ




PS このあとよりを戻したかどうかは内緒

PS2 そしてアイさんが何者かも内緒

PS3 サーニャさんは出ませんけど!そこ、人妻イイとか言わない

PS4 これで暫くはお休みかな?つか前回あたりで終わってもよかったんですが…





[6957] 旦那と侍の憂鬱
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/03/30 01:14
「なあ、お見合いせえへん?」

「…春だな。はやて」

「地味に馬鹿にしてへんか?!いや真面目な話、そういう話あるんやって!」

「そういわれても…俺35だぞ?見た目若いけど、ただでさえミッドでは20とかで結婚してるのに…相手はどんな行き後れだよ」

「いやいや、ぴっちぴちやで?」

「いやいや、体とかじゃなくてね?分かるか狸」

「そういわへんと承諾してぇな。いっとくけどちゃんとしたお見合いなんよ?」

「いや…お前の目が光ってる時は要注意なんだよ」

「う…ほなこれでどうや?!」

「ハイライト!ハイライト忘れてる!なんか中の人とか探されそうな目だよ?!」

「これでも駄目なんか…頑張って修行したのに」

「どんな修行だよ…」

「マナマナルートを一週間見続けた」

「普通に尊敬できるぞそれ?!」

「冗談やけど。でもお見合いは本気なんや、一度騙されたと思って…」

「いやそういわれてもなぁ…」

「フェイトちゃんにも了承とっとるんや、お母さん欲しいっていってたし。ええんやない?本気で身を固めて家庭を築くっていうのも?」

「んー…まぁそろそろフェイトもプレシアの呪縛から逃れてもいいけど…まぁ、受けるだけだぞ?なんだかんだいってお前には借りもあるしな、で、相手は」

「ありがとう!いやぁ一応フェイトちゃんには了承とったとはいえ、どうなるかわからへんかったからなぁ」

「うんうん、まあ受けるだけだからな?…で、相手は?」

「それじゃあ日時決まったら連絡するわ。ほならよろしゅうー!」

「…相手はだれやねん」

「山本さん…あんたも修行を…目が見事なレイプ目なっとるよ?!」

















――――旦那と侍の憂鬱――――シグナムルート
















「…で…これですか…」

それから二日後、紋付はかまで超和室に放りこまれました

うんまあ相手を聞いたときからこうかと思ってたんだが…いやそれの斜め上を行かれるとは思わなかったよ

「うむ、今回は無理をいってすまないな、山本」

「いやはやて関連なだけで無理を言われるのはもう基本になってるけどさ…お前、その格好だれに聞いたよ?てかはやてに見せた?」

「いや、これは店で『私に似合う和服を』と頼んだだけだが…似合わないか?私は気に入ってるのだが」

「…恐ろしいくらい似合ってるけどな…はやて止めれなかったのか…」

「?主は似合ってるとしか言わなかったが…」

「…そうか…」

うん、いや本気で似合ってるけど。似合ってるんだけど…

お前も紋付はかまってどういうことだ!?

しかも俺より似合ってるじゃん?!あれか?俺が帯しめてこないといけないわけか?!俺が間違ってるのか?誰か教えてくれ!

「…なにこのファーストアタック…もう倒れそうなんですが…」

「い、いや…そんなに私は魅力的か?」

「違うから!似合ってるけどそういう意味じゃないから!?」

どこまで常識ないのん?!てか若武者みたくて凛々しいけどさ!止めろよ誰か、ここだけ時代劇なんすけど!

カコーンという鹿威しの音がなんか間抜けに響き渡ってる…どうしようこれ…新人芸人の出オチ失敗を見た心境ってこんなのか?

「むぅ、どこかおかしいのか?和装といえば私はこの服なのだが」

分かってないのは貴様だけだと思う…そしてどこの和服の集まりにいったか聞かせてくれ、出席者にちょっと小一時間説教だ

「いや…まあいいや…うん、あとではやてと一緒に説明するよ…それよりはやては?」

普通、こういう場にはもう一人場を進める人がいるもんじゃないんだろうか…仲人だっけ?俺知らないけど

「あ、主か?いやそれはおいといてだな…それでこれからどうすればいいか…知らないんだが」

「そういわれてもな、俺も初体験だから…テレビとかだと趣味とか話すらしいけど…今更感が…」

「そ、そういうものか。では…趣味は模擬戦です」

「人の話聞けよ!てかその趣味もどうなん?!少なくとも見合いで言う言葉か?!せめて将棋とかそのへんだろ?!」

「む、そうなのか…で、では将棋で」

こいつ…こいつここまで駄目駄目なのか…?てかなに緊張してんのよ…微妙に顔赤いんですけど…てか緊張してんのか?え?まさかマジで見合いしてるのコイツ?!どうせ『そろそろ身を固めるとかも考えてな』とかいつも人間扱いしてるシグナムに忠告でもして、それを受けてとりあえずやってみよう!とか思ってきてるんじゃないの?

…いや、本気でいまさらだからさ…相手聞いてから全然そういう方向に考え回らなかったんですけど…なんていうか、幼馴染とかと見合い的な感じ?

「なんていうか…いいけど、お前、本気で俺と結婚したいと思ってここ来てるの?」

「え?いやその…それは…そ、そうだ…が…」

顔赤い赤い、耳まで烈火の如く赤いよ。すごいぞおぃ

「…そうか…うん、まあいいや。結婚しようか」

なんか、もうこの顔みただけでいい気がする…てかそれでいいんじゃね?フェイトも応援してくれてるなら、一時期結構本気であいつに母親とか必要か考えたし…プレシアへの思いも吹っ切れてきてるだろうし。

「うぇ?!え、それは…ほほほほほ本気か?」

「うん、まあ俺でよければ」

「武士に二言はないぞ!?」

「武士じゃねえし、お前騎士だし」

「些細な違いだ!もう引っ込みはつかんのだぞ?!」

引っ込みってなんだよ…てか些細なのかよ、武士と騎士って

「ああ、まあ俺別に結婚とかしたくないとか言ってないし、フェイトとかとは流石に年とか考えると頷けないけど」

しかも娘とか勘弁である上に15違うしなぁ…シグナムは…こいつは年とか考えなくてもいい気がするし

「そそそそ…そうか…それでは…う”ん、あぁ…」

「どうした?いきなり喉の調子なんか見だして…」

「…すぅ…主はやてぇぇぇぇ!!!!結婚の言質をとりましたぁぁぁぁぁぁ!!!」

「山本さんげっとだぜぇぇぇぇぇぇ!!!シャマル!ヴィータ!ザフィーラ!被疑者確保ぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

「「「イエスマム!!!」」」

突如奇声をあげて、障子を突き破り飛び込んだ4人、いやまあ…どうなるか分かってた気がするけど…さらに気分萎えるんすけど…てかもうお見合いじゃないと思うんだ…なにこの感じ

「ふははははは!苦節10年!ついにげっとぉ!これでフェイトちゃんも家族や!ふはははははは」

なんで10年前から狙ってたとかいうか、嘘つけ

「よう山本、てめーも年貢の納め時だ、これから私がてめーに八神家のルールを教えてやるぜ」

ヴィータ、なんでお前も嬉しそうなのか

「ふふふ、やっぱりシグナムの胸には適わなかったのね、山本さん」

違う違う、なんで胸なんだよ、せめてポニテにしてくれ

「そうか…山本もついに我らの家族か…実際はテスタロッサの相手が少し怖いが…」

うん、ザッフィー、なんでお前はそう現実的なのか!…わかるけど

てか、本当にこれでいいのだろうか…?基準がフェイトの母に向いてるかどうかなんだけど…一応フェイトもシグナムのことを好敵手としては尊敬してるし…なんかお試し気分で了承しちゃったけど。とかちょっと早まったかなぁと思ってたら




「そこまでよ!山本さんは渡さないわ!」




ずばーん!って感じで飛び込んでくるエースオブエース。まさに真打登場である







「…はやてもだけど…障子と窓枠、弁償な」



「そんなことはどうでもいいことなの!山本さんはわたわた…私と付き合ってもらうの!」

いや…勢いで告白ッスか?てかなにその給料三ヶ月分っぽい指輪。なんで女の子にプロポーズされにゃならんのだ、それよりこの和室、修繕費すごそうなんだが…俺出さないからな




「そういうことなら私も参戦!父さん…もとい。た…た…タダシさんは渡さない!」



そして出てくる謎のマスクマン…うん謎にしといて、あんなの娘とおもいたくないんだ

「…フェイトちゃん、納得しとったんやないか?」


「ちちちちがうもん!私はフェイト・T・山本じゃないもん!謎の魔法少女りりかるフェイトだもん!」


娘よ、名前言ってる、丸々言ってる。そしてそろそろ少女はどうなのか?見ろ、なのは以外はドン引きだぞ…そしてなのは、何故に悔しそうなのだ

「…あのね、フェイトちゃん、マスクだけじゃあ正体分かっちゃうと思うの」

そして何故少女の部分に突っ込まない、自分も同じ年だからか?まさかどっかで魔法少女とか名乗ってないよな?全国ネットとかでやってたら俺お前の見方変えるよ?

「ええ?!プリ○ュアとかだとマスクすらしてないのにばれてないじゃない!魔力光でばれちゃった?」

娘よ…本当にお前は執務官なのか?ミッドの未来が怖いのだが…

そんな俺の思いを裏切ってびしっと指を突きつけるなのは、まるで名探偵だけど

「そのソニックフォームで私はすぐにわかったの!」

「うう…流石親友のなのは…バルディッシュ、やっぱりマスクだけじゃなくて服も変えるほうがよかったんじゃあ」

そのマスク、バリアジャケットかよ!なんでSMっぽい蝶な仮面を登録するか!そしてバルディッシュよくやった、このノリでコスチュームを変えられてたらヘタすると裸よりエロくなってたかもしれん…!…せめて武器が鞭とかじゃないだけマシか…?




「むぅ…正体がわかっちゃったら…ここは力ずくでも…!いくよバルディッシュ!シグナムのシュランゲフォルムからヒントを得た新しい形態を…」









止めました。

限界でした。









ええそりゃあもう止めるよこんちきしょう!なんで娘がどう考えても歌舞伎町風味に変形するところをスルーせにゃならんのか!止めましたよ!!

ああもう…なんでこんなことに…いやはやて関連ってだけでありえるかと思っていたけど…なのはとフェイトは想定外だ

「…シグナム…どうでもいいけどさ…なんでまた…こんな馬鹿騒ぎに参加したんだ?いやどうせはやてに押されたんだろうけど…お前らしくも無い」

はぁ、とため息一つついて愚痴る。だがそれには以外な答えが待っていた

「何を言う、お前が好きだからに決まっているだろうが」

座り込んだ俺の前で、三人娘が口論しているのを遮るように立っているシグナムからは顔が見えないが、そんな乙女ちっくな答えが落ちてきた

「私はいつでも本気だ、最近はからかうことも覚えて丸くなったと主も言ってくれるが…それでも今回の見合いは、言い出したのは私だ。見損なわないで貰おう、冗談でこんなことをしたりはしない」

はっきりと、いつもと同じ冷静な声ではっきりと言い切った

「お前はいつでも我らより先を見ている。その背中に、その行動にいつの間にか惹かれていた。それを主が指摘してくれたに過ぎん」

は、ははは。そうかいそうかい、俺なんかにそんな気持ちを持ってたのか。闇の書事件の頃とはえらい違いだな、あのころは先なんか全然考えてなかったもんな

「そっか…俺はまた、一度お前に土付けてるからそれでだと思ってたよ」

「ふん、私とて女だ。強さで伴侶を決めたりはしない。一生を共に過ごす相手には尊敬できる者でなければ、こんな可愛げのない性格とはいえ安売りはせん」

「へぇ…可愛げないと思ってるんだ」

「自覚は、ある」

「そうか、んじゃあさ。シグナム」

「なんだ」




「こっち、向いてくれないか?」




「ッッッ!?」

「話するときは顔みてするもんだろ?なぁ」

「…う、五月蝿い。今は主から目を逸らしたくないのだ、あの三人の中では一番非力なのだからな」

「あれぇ?旦那のいうこときけないのかなぁ?」

「ううう五月蝿い!」

くっくっく…自分の顔がまた真っ赤になってるの、自覚あるんじゃねえか、それなら自分のとこちょっとは可愛げあると思っていいんじゃね?なあ、耳まで真っ赤なんだぜ?

「く…まあいいさ、よろしくな、嫁さん。飯は俺が作ってやるから、三つ指ついて俺の帰りを待つくらいはしてくれよ?」

「ぐ…ど、努力は、する…」

そんな約束を最後まで目を合わせずに、ピンクと金の光が飛び交う氷結した枯山水の前で誓い合った











ちなみに結婚までは三ヶ月かかった、いやまあ、外野がすごくてな…途中からヴィータとかスバル他まで参戦するし…












そして結婚してやっと一年したいまでも、重婚可能な所への移籍を企む団体が存在することを俺は容認してないわけですよ、ええ…
















あとがき

ハーレム未遂の巻。どうでもいいけどシグナムって難しい…二度と書きたくない…!4度書き直しましたよ!模擬戦からとか得意の怪我からとか、でも全然想像できないんだよなぁ…


PS いやもう出来は一番悪いかもしれない…でもこれが精一杯。4日くらいかかってないですか?出来るまで、おかげでエロい方が書けない…

PS2 しかし、そろそろ完結しとくか。とはいえ完結しても暇を見てはなにか書くかな?ちなみに他に書いてほしいルートあります?あと書いた人の後日談とか

PS3 次の超外伝で一応の完結にしとこうか…それ以降は要望を見てで

PS4 だがユーノルートとかザッフィーとかは無理ですよ?無論キャロもですがエリオもですy



[6957] 旦那と平行世界の憂鬱(超外伝大吟醸ダッシュ)
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/04/09 10:59
「パパ、借りてきたよー」

「なのは…なんでテンション高いのか。てかパパは止めてくれって言ってるだろ。ヴィヴィオが言うのまでだぞ…」

「そんなことより!ほら、ラストオーダーとロストロギア。約束どおり今度は参加させてくださいね」

「なんで会えもしない人に興味もつかなぁ…それにどんな奴と合うか…」

「前回は基本的に同じ人だったそうじゃないですか」

「推測だけど…本来『比較的近い』平行世界で、一度繋がればまた繋がりやすいんじゃないかな?とは考えれるけど」

「そう、なんですか…あ、でも前回はネット回線で呼び出したそうですけど?」

「まあ、今回もそうしようと思ってる。パスワード決めてれば乱入はもうないだろうし…まあメールでパスとアドレス送っとくけど…時間経過も多分あっちとこっちでは違うからその時に来れるかどうかがネックかな…」

「時間の流れもですか?普通にレス返してましたけど」

「んーまあ観測者がいれば確定する未来とか…そんな感じだろうと思うよ?てかぶっちゃけさっぱし判らん物で判らんところを見てるわけだから…なんともなぁ」

「そうなんですか…こっちで夜だから皆時間取れるかと思ったんですが…」

「どうなんだろ?本当にどういう風に繋がるか…分からないしな」

「うーん…ちょっと期待してたんですけど…」

「前回二回のログは見せたろ?あれじゃ駄目か?」

「逆に聞きたいことが…」

「何?」

「…浮気の可能性とか、そのへんを」

「…この場合、ファイト俺なのか、ファイトなのはなのか迷うよな」

「レイジングハート、久しぶりだけど」

「Clear to go」 (いけます)

「いきなりブラスター3を?!」

















――――旦那と平行世界の憂鬱3――――注)主人公の山本はなのはルート




















「結構手抜きで作動するなぁ…」

「手抜きって…やる気ないなぁ正さん」

「正直ないよ。これだってお前のわがままなんだし…ほら、プログラム組んだのよこせ、圧縮して送るから…ラストが」

いやもう本当にやりたくないなぁ…どう考えても藪蛇だろこれ?てか送るメール多いな!もしかして全部違うのか?送る方法一種類だから一個でいいだろ?!

「それぞれロック掛かっていて。夫にでもなってないと分からないキーであけるようにしてるの」

「うへぇ…でもそれってどんなのだ?特にフェイトのなら殆ど分かるけど」

うん、全身の黒子の数まで知ってるけど…いや、昔風呂とかに叩き込んでたからだぞ?疚しいことはしていない!

「例えばティアナのお兄さんの命日とか。スバルのマッハキャリバーの制作ナンバーとか」

「あーその辺は知らないかな?調べれば分かるけど…題名が「スバルの旦那様へ」とか「ティアナの旦那様へ」になってるのか…送る先がラストオーダーだけだからこれで分かるか」

まあ、問題はメールに気が付くかどうかだけど…多分分かるか。ラストオーダーに同一ナンバーから送られてくれば警告音くらいするだろうし。マズ目のウィルスかもしれんしとか思って

「で、まあこれでいいか…あとはお前やれよ?」




1 名前:名無しの元エース
みんな自由に書き込んでください
※一般人から局員他の皆さんへのお願い。
1:出来れば山本さんじゃなく、お嫁さんが来て欲しいです
2:日ごろの不平不満はここで晴らしましょう!
3:でもやりすぎはスルーの方向で



「遊び心ねぇーーーー!」

「え?こんな感じじゃだめなの?!」

「…なんていうか、いまだに店ないときはヴィヴィオと散歩しかしてない嫁に不安を感じる…そろそろ趣味見つけろよ」

「正さん失礼ですね…私にだって趣味はありますよ!散歩以外」

「パッティングセンターと、ばれてないつもりの模擬戦以外だろ」

「ばれてたんですか?!話したのはやっぱりフェイトちゃん?!」

「…月に一度くらい、やったらツヤツヤな嫁を見たら誰だって気になるだろ…フェイトに聞いたら一発だった。というかそこらで悪党見つけて砲撃とかしないだろうな?」

てか、本気で浮気とか考えましたよ?そして理由を聞いて別の方向に不安になりました…今にストレス溜まって…もしかしたら覆面とかして正義の味方とかやるやもしれん…

「……………………しませんよ?」

「なんだその長い沈黙は、そんときはヴィヴィオのママを犯罪者にするわけにはいかんのでフェイトとチェンジだ」

「冗談でも怖いですよ!というかそこまで信用ないんですか?!あぁフェイトちゃんがこの話を聞いたらすっごい笑顔になりそう…」

「まあ、それでも直接手を出さないあたりが親友思いというかへたれというか…その程度だろうけど」

「…でもでも会う度に『なのは、覆面用意したよ?』とか真顔で言われると思う…悪気なく。別に正義の味方になるつもりないんですけど…」

「誰がどう見ても悪気あるようにしか見えないけど…本人は全然ないんだよな…あれもうっかりに数えるべきか…あ。誰か入ってきた」



2 名前:名無しの闇嫁
>>1

久しぶり、そして嫁がタイプできんから俺がやることになるが、参加いいか?


「あ、そういえばあっちのフェイトちゃんって手が…?」

「聞いてみるか?」


3 名前:名無しの元エース
始めまして
それでフェイトちゃんの手ってそんなに悪いんですか?


4 名前:名無しの元雷神
なのは?
久しぶり?始めましてかな


5 名前:名無しの闇嫁
うん、ちょっと右手が脳への衝撃で動かなくて、左手が一度千切れただけだよ。
今は左で食事も出来るし、右も握力が5になったし、大丈夫


「全然大丈夫じゃないよ?!」

「…いやまあお前って地味に地雷踏むよな。そしてナチュラルに気にしないフェイト…10年経っても変わらな過ぎだろ、いや十年以上経ってる可能性もあるけど」

そしてレスを二個使う意味がわからんが…フェイトもこういうのに慣れてないのか…そういやこっちのフェイトも慣れてなかったぽかったしなぁ…タイプは早かったけど


6 名前:名無しの現執務官
あの…入ろうとしたら行き成り尊敬する上司が大怪我してるんですけど…
あ、ヤマモトさんに今聞きました。私ティアナです、ティアナ・ランスター
結婚しても一応家名を残しておきたかったので夫婦別姓にさせて貰いまして。
…あと特に思いつかないのですが…皆さんに言えるようなこと…

すいません





「…ティアナったら…ふふふふふ」

「なのは、だから前回言ったろ?スバルもいたしそんなに目くじら立てるなよ…『IF』の世界なんだし」

フェイトよりこういう所はなのはの方が面倒だよな…フェイトはさっぱりしてるんだけど…いやさっぱりしすぎてるんだけど!

そう考えるとなのはが普通でフェイトが変なのか…がんばれ闇嫁管理官





7 名前:名無しの元部隊長
面白いことしとるな!
そろそろ臨月で狸といわれてもきにならへんようになった私が通るで!

8 名前:名無しのスケーター
あ、ティアナもいるんだ!
私もいるよ!スバル!


9 名前:名無しのスケーター
うわ、部隊長お久しぶりです!
あ、始めましてだった





「…となりで俺が抑えてるんだろうな…いやまあ目に浮かぶよ」

「臨月って…そういえば皆さんいくつなんだろう?」

そういや前回はそんな話してなかったけど…まあスバルのとこは5年経ってるとかいってたしなぁ

「てか、皆あんまり変わってないな。スバルは暴走気味ではやてはテンションたけぇし、ティアナは…」

「…地味っていいたいの?」

「…元教官は言っちゃ駄目だろ?」





10 名前:名無しの鉄槌
お、はやてもいるのか
すまん、実名は避けるのか
とりあえず妊娠おめでとう






「…ヴィータも慣れてねぇー!」

「みんなそんなものじゃない?それにしても妊娠かぁ…ねぇ正さん、本気でそろそろ考えない?ヴィヴィオのこともあるから避けてきたけど」

「まあ、ヴィヴィオが拗ねるかもしれんしな、どうしても赤ちゃん中心の生活になっちゃうし。まあ焦らなくても…いや俺の年もあるし焦らないと駄目か」

「お店は好評だし、ヴィヴィオにも相談して…」

「するなよ!てかなんて相談するんだよ小学生に!…なのはってたまにすんごいボケするよな…」






11 名前:名無しの侍
嫁がタイプ遅すぎるので代打させてもらうが…
「御懐妊おめでとう御座います」
といっている




…ウチのニート侍が






「シグナム…」

「仕事してないの…?」

「きっと妻は家にいるもんだとか思ってるんだろ、そんで家事も出来なくて、縁側とかで日長一日一人詰め将棋とかしてるんだよ」

「それは流石に酷…でも明確に浮かぶこのビジョンはなんでしょう…なの」






12 名前:名無しの元部隊長
お、シグナムもおるんか?
凄いな旦那、あと二人で八神家コンプリート…

ごめん旦那、ザフィーラは私も無理というかゆるさへんわ


13 名前:名無しの闇嫁
はやておめでとう
それよりはやて今いくつ?

14 名前:名無しのスケーター
そういえば!私20でまだなんだけど!他に当たった人っています?


15 名前:名無しの現執務官
スバルあんた、当たったとかいわないの!もうちょっと慎みなさい!
まったく20にもなって…あ、私より一個上なんだ


16 名前:名無しの侍
いてて…あいつデバイスまで持ち出して怒りやがる。畳が燃えるだろうが
うちのは元から年齢不詳だけど…知り合ってから12年だな、俺37
ちなみにおめでたはまだだ。同じヴォルケンリッターはどうよ?


17 名前:名無しの鉄槌
あー私も出会ってからなら13年だな
でもあたってねーよ、まあ新婚だしなー


18 名前:名無しの司書
申し訳ありません、少しこの状況を整理していたもので参加が遅れました


19 名前:名無しの元エース
え?司書さんって…六課の人?


20 名前:名無しの司書
いえ、違います 


21 名前:名無しの闇嫁
サーニャさんかな?確か他の人と結婚してたけど
他に司書って名前で出る可能性があるのは…あ
ユーノ?






「…ヤヴァモドザン?」

「うん、すっげぇいい笑顔なんだけどこええよ!?なんでバリアジャケット展開時にスカート追加されてんの?!待て!いくら仲いいからってユーノはねぇだろ?!…あ」

「あってなんですか?一応民主主義なので発言は認めますが」

「どうせ裁判官も検事も弁護士もなのはだろ、その裁判。それより並行世界だからユーノ女とかって可能性あるんじゃね?それならまだ許せないか?」

「…他人の夫の時点で…まあ他の山本さんだからいいけど…そう考えると男でも…いえ、万が一にも男に寝取られるとか…!」







22 名前:名無しの元部隊長
え?そうなん?え?女やろ?

女といってバーニィ!


22 名前:名無しの司書
?私は女ですが…ああ、司書長と勘違い為されているのですね
ところでバーニィさんとはどなたですか?


23 名前:名無しの現執務官
ああ…よかった、おもむろにヤマモトさんに問い詰めるところでしたよ…確かにユーノさんとは仲いいですから


24 名前:名無しのスケーター
びっくりしたぁ。ユーノさん優しいけど、ちょっと違うよね
それではやて部隊長、バーニィさんって?



25 名前:名無しの現執務官
だから出来るだけ実名はぼかしておきなさいよ
それとバーニィはヤマモトさんに聞くといいわ。私も今きいたところだからきっと知ってるわよ
まぁ、正直ピンとこないけど。アニメ見てみましょうか、後で


26 名前:名無しの元エース
ああ、昔のアニメに出てるらしいよ?私も詳しくないけど
それよりユーノくんの事知っててその名前、無限書庫の人ですよね?
どこで知り合ったんです?


27 名前:名無しの司書
こういう場所では出来るだけ現実と離すものでしょう?エースオブエース
あまり私の事は話したくないのですが、そうですね…もしかしたら私と知り合わなかった並行世界の方が多いのかもしれませんね



「…そうなの?」

「そりゃあお前、お前以外と結婚してる時点で過去変わってるんだから、そういうこともあるよ。ヘタするとお前が居ない世界だってありえる」

そういいながらお茶を飲む、うん、我ながら良い出来。しかしアイさんには勝てんな…精進せねば、店の店長としては面子があるしな



28 名前:名無しの侍
そうか、ところでウチのシグシグが
「何か、詳しく聞かないほうがいい気がする。いやネットのマナーでもあるそうだし」
と言っているのだが


29 名前:名無しの鉄槌
まーそうだな、あんま詳しく詮索するのもわりーし
いいじゃねえか、どうせ会えるのもここだけだろーしよ
そんな予感が私もするぜ


30 名前:名無しの元部隊長
なんやなんや、ヴォルケンリッターともあろうものがおじけづいとんの?
私はなんや詳しく聞きたいんやけど…特別捜査官としてもきになるし


31 名前:名無しの闇嫁
うん、私も気になる。確か無限書庫ではサーニャさん以外付き合ってなかったし
アルフからも聞いてないんだけど


32 名前:名無しの元エース
うーん悪いけど気になる…でも話さないのならしょうがないよね
じゃあ始めまして司書さん


33 名前:名無しのスケーター
始めまして!


34 名前:名無しの侍
山本シグナムです


35 名前:名無しの鉄槌
ヴィータ・ヤマモトだ、今回だけだろーけどよろしくな


36 名前:名無しの元部隊長
だから実名はぼかしたほうがええんやって…まぁいうなれば身内ばっかやし、ええか
山本はやてや、よろしゅう


37 名前:名無しの闇嫁
フェイト・T・山本です
私だけ変わってないね、きっと


38 名前:名無しの現執務官
私は言ったからいいわよね、そういえばスバルはスバル・ヤマモト?


39 名前:名無しのスケーター
ううん、お母さんとギン姉とかとの事もあるしスバル・N・ヤマモトにしてもらったー


40 名前:名無しの元エース
私は普通に山本 なのはだね、それにしても微妙に地球で籍入れたかどうか分かるね
それにしてもミドルネームにナカジマを残すって…そうか、思い入れ大きいもんね、スバルは


41 名前:名無しのスケーター
はい!


42 名前:名無しの元部隊長
それにしても今日は結構集まったもんやな、謎の司書さんとかは隠しだまやし
まぁええか、それにしてもぶっちゃけ浮気とかどないなっとん?うちは…知らへんのやけど


43 名前:名無しの司書
気になりますか?元部隊長。しかし妊娠までしているのですし、その可能性は少ないでしょう
具体的には4%以下です。
ご安心を


44 名前:名無しの闇嫁
具体的だね、私は別に何人いてもいいけど
私に構ってくれるなら


45 名前:名無しの鉄槌
あーフェイトならいいそうだなー
でも私はゆるさねーぞ?やりやがったらアイゼンの汚れにしてやる


46 名前:名無しの侍
妙にシグシグがあわあわしてるんだが、あれか、流石にニートで俺が外で何してるか分からんからか
…だがその姿は萌える!これだけでご飯3杯はいけるね!
みんな想像してみるといい

『冷静そうな表情をしつつ体はそわそわと動く姿』を!

てかばれてないと思ってたのか、いい加減その性格直さないと…

死ぬぞ?俺が萌えすぎて
…しかもこうやって現在進行形でからかうと、さらに顔がまさに烈火の将になるよ?かーわいー!

…あ、畳が焦げた


45 名前:名無しの元部隊長
あかん…旦那ちょっとティッシュとってんか
それとちょっと添付ファイルをヨロシクな


46 名前:名無しの現執務官
うわぁ…元だけど副隊長ってそんなに可愛い一面があったんだ…
私もファイル欲しいです


46 名前:名無しのスケーター
私も!でも真っ赤なシグナム副隊長って想像できないなぁ


47 名前:名無しの闇嫁
そう?結構感情出してるよ、分かりにくいらしいけど


48 名前:名無しの鉄槌
あー私らの前だとリーダーっぽくしようとしてるのかもなー
しかしシグナムがなぁ…所帯持つ時点で想像できねえ
あ、私にも送ってくれ。これで弱み握って今度こそゲートボール部に入部させてやる!
ヤマモトもなんだかんだ言っても入ってくれたってのに…まー球技苦手だって言ってたけど


49 名前:名無しの侍
あぁ球技な、そこそこ出来るぞ?うちの嫁
多分興味ないからだろ?こっちだとそういうの参加してるらしいけど、町内会とかで
あ、今嫁情報来た。結構巧いらしいぞ。なんでもタッチ主体のチームで4番だそうだ、
4番って…野球か?


50 名前:名無しの鉄槌
ちげーよ!まあでも似てるか
最近の4番は結構重要な打順だからなー
これは楽しみだぜ


51 名前:名無しの元エース
それにしても結構皆楽しそうなんだね、よかった


52 名前:名無しの闇嫁
うん、そうみたい。でも私が一番幸せかも?
入院中はなんでもしてもらったし。いまだにそうかも?
お風呂とかもトイレまで…赤ちゃんになったみたいでちょっと恥ずかしいけど嬉しかった


53 名前:名無しの現執務官
うわぁ…想定していたとはいえ…べったりですね


54 名前:名無しのスケーター
そういえばティアナはどうなの?ヤマモトさんと仲いいのは知ってたけど、そうなるところ思いつかないよ


55 名前:名無しの現執務官
んー私はなんとなく?フェイトさんのお宅に居候してて、いつの間にかヤマモトさんと二人でいるのが普通になって
気が付いたら籍入れてないのが変だって周りにいわれて…それでかな?だからプロポーズの言葉、笑えるわよ?

「あ、保険とかあるから籍やっぱり入れときますか?」
「あ、頼む」


だとはいえ後日式は挙げたけど、やっぱり知り合い10人くらいで済ませちゃったし







「…ティアナ…これは強敵現ると言えるけど…それより先に…」

「元担当教官、地味とかいうなよ?」







56 名前:名無しの元部隊長
あーそういえば式はどないしたん?
私はカリムのところで聖王系にしたんやけど。規模もすごかったんやけどなぁ…
途中の立食パーティでお酒のんで六課で暴れて…お陰でこのメールの招待状、私二つ分かったわ
…フェイトちゃんって意外と…


57 名前:名無しのスケーター
え!あれ分かったんですか?ということは…すごい会場だったんでしょうね…
私も二つです、ティアナのと私宛の
それと式はまだです、籍だけ入れて。私もギン姉も今忙しいから来年かなぁ?


58 名前:名無しの鉄槌
私は籍いれた次の日だったな、式。まーはやてプロデュースだったからなー
しっかし何やらかしたんだ、まーめでたい時だしいいけどよ
ちなみに私の時は数十人で地球式だったぜ。伝説の3提督とか来てくれてよー
いやちょっと照れるな、これ!
あと私は一個かな。私宛があってよかったぜ


59 名前:名無しの侍
俺の嫁はヴィータので入れたよ、ちょっと入るか迷ったらしいけど
…こいつ基本的にニートだからうわちょっとマジ止めろ!狭いんだから!
でもちょっと真っ赤な嫁に萌える俺がいる

…染まったなぁ


60 名前:名無しの闇嫁
私は3つかな?私となのはとはやての
でも世界変わってもこのへんは変わらないんだね






「…あ」

「あじゃねえよ、なのは…もうちょっと考えて行動しろよ…そのへん変わってたらアウトだったぞ」






61 名前:名無しの現執務官
あ、私も3つですね、私とスバルとその…フェイトさんの…
いえその、お風呂とか親子になったので入りますし!元々チームでしたから!
…それよりお母さんと呼ばれるのにいまだなれていませんけど


62 名前:名無しの司書
私は全てですが。メディカルデータを見れば分かるのでは?


63 名前:名無しの元部隊長
…人それをハッキングというんや…
本気でちょっと正体しりたいんやけど…犯罪者やないんよね?
あ、もしくは高い地位の人…?


64 名前:名無の司書
地位はただの局員です。だた、このメールが不審過ぎたのでちょっと本気で調べてみただけです
しかしそこまで興味がおありなら…添付ファイルで私の顔をお送りしましょうか?ただ其方には私がいないと思いますが


65 名前:名無しの元エース
あ、私も送ってくれませんか?やっぱり興味があるので






「うん、知らないっていってるけど。正さんって怪しいしね…」

「…信用ないなあ…んじゃあちょっと愛の深さをちょっと体で…」

「ちょ!止めて止めて!夜はどうやっても勝てないの知ってて…あ、そんな…そこ駄目…!」







66 名前:名無しの司書
では一応、元部隊長様と侍様と鉄槌様、それに元エース様にはお送りしておきます
他の方は次回があれば、と言う事に。
御了承を



68 名前:名無しのスケーター
う、ちょっと私も欲しいけど…ヤマモトさんが止めるし、止めときます
でも次は下さいね!


65 名前:名無しの現執務官
うーん、私はそんなに欲しいほどでも…まぁこっちも止められてるし
無理言うなって



65 名前:名無しの元部隊長
あ、来た。添付ファイル…ってこれパスかかってるやん
…あ、このヒント




65 名前:名無しの侍
あー…うん、なんていうか…


65 名前:名無しの鉄槌
あけるぞ?こんなの簡単だろ





「…送っちゃったか、アイさん…って『闇の書の名称を述べよ』って…これがパスかよ…おちゃめだなぁ…」

「あ、やめ…駄目なの、もうヴィヴィオが帰ってきちゃう…もう止まれなくなっちゃう!」

「…まあ、こっちに送られてきたのは後日見せるとして…しかしやりすぎだろ、次元違うし構わないと判断したのか?それともそろそろ姿を現すつもりなのか…あ、そうか。俺と結婚してるならあっちでは表に出てるんだ、それなりに。なら分からないでもないかぁ?」

「あ、正さん…来て…」

まあそれはともかく…盛り上がってまいりました!一部!!







66 名前:名無しの元部隊長
…ちょっと旦那しめあげなあかん用ができたんで、ちょっと落ちさせてもらうわ




67 名前:名無しの侍
…どうでもいいけど…シグシグがすんごい勢いで聞いてきてウザいんですが
知らないって言ってるのに、いや顔は知ってるけど。10年ほど前に見てるし、俺も一発ぶちこんだし、ディパインを!
ってわけで俺も落ちるわ。それにそろそろホスト役のヤマモトもコアきついだろ?
特にお前コアが弱体してるんだろ?そろそろ切ろうぜ




67 名前:名無しの鉄槌
…これはちょっとみのがせねーな…
おい!ちょっと旦那逃げたんで追いかけてくる!
切るなら勝手にしといてくれ!じゃーな!特に司書…さん?







「んじゃあ切るか…てか本気で胸いたくなってきたし。まあ魔力じゃなくて、コアのシンクロだけだから負担は多分他と変わらないんだろうけど」

「…ッあー…ッ!……はぁはぁはぁ…」

ミッションコンプリート!うし、さっさとフェイトとヴィヴィオが戻ってこないうちにあと片付け…ティッシュティッシュ…換気換気…





ピンポーン





「…ギリだったか、開いてるぞフェイト、ヴィヴィオのお守りすまんな」

そういって何食わぬ顔で今日頼んでいたことをねぎらうと

「…雌猫の匂いがする!」

「いや夫婦だから!てかなんでそんな生々しい表現を使うかな!そしてどこでそんな言葉覚えたフェイトォォオォォォォ!!!」

「うん?言ってみただけだよ、あとレディスコミックとかにも普通に載ってるし。それよりなのはは?」

「…お前のギャグは本気で疲れる…あー流石に見せるわけにもいかんし、寝室だ」

「え…?寝室なの?!」

何そんなに驚くか、あ。そういやぁヴィヴィオは…?まさか!







「雌猫の匂いがする!」






「…フェイト、お前正座。ちょっと本気で寝室から聞こえるヴィヴィオの叫びの内容について、ちょっとお父さんに説明しなさい。そのあと山本家家族裁判だ」

「…えっと…弁護士は?」

「裁判官俺、検事俺、弁護士も俺だ…だがいつもと違い死刑執行人はなのはだからそのつもりで」

「父さん?!でもキャロもこれくらいは普通だって言ってたし!」

「…あ、エリオか?いや仕事中いきなり連絡してすまん、そこにキャロいないか?…うん、うん…いるなら伝言頼む。いやそんな顔するな…いいか?『ちょっとお話しよう』とだけ…おい後ろにいるだろ?ちょっと呼べ、お父さんは結構本気で怒っているぞ!」







とっつかまえてお尻ぺんぺんだ…!てかなんでヴィヴィオがあんなことを…もしかして…俺狙われてますか?小学生に?!








あとがき

これで一応完結、うへぇ…長かった…しかしこのシステム使うと他の作品の主人公とクロスとかも比較的楽に可能だな。いつかやってみたい…オリーシュとかとの掛け合いとか!作者が見たい!www

PS あとは感想でリクエストが多ければ後日談を書くかな?過去は…やるなら別作品『りりかるぱぱん物語As』とか立ち上げないといけないかな?…正直面倒だけd

PS2 ちなみに皆さんが一番好きな外伝に出たキャラは誰です?私は…フェイトですかね?心理的に深く出来るし。次点か同率でなのはかなぁ?使いやすいのはダントツはやてなんですが方言が…

PS3 さて、ぱぱんstsで新たなる可能性を見たいならエロい人に聞くといいです。どっちにせよ暫くはあっちだけに絞りますし!ではまた!







[6957] 父と補佐官の幻影
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/04/28 01:02
「…で、なんでたまの休みに町に呼び出されたんだ…?」

「はぁ…私もよく分からないんですが…」

うん、フェイト。どういうことよ?しかもその場面をサーチャーを使って録画とか…街中でよく許可でたな

「うん、はやてに頼んだ」

「よし、ちょっとここで待ってろ。地上が平和になる為には、狸が居てはいけないと神からの啓示があったんだ」

詳しくは地上というか、俺の平穏の為なんだが

「訓練の一環としてしたんだって、それは兎も角…父さんは気がついてたじゃない」

「いや…俺は魔力に敏感だからなぁ…それにしてもなんでまたその時の映像を見せられるんだ?あの時って何もなかったよな?ティアナ」

「はい…ああ、そういえば」

「卵か」

「卵です」

「なんでそれだけで帰りに寄った特売で卵がすごく安かったことを思い出せるの?!二人して!!」

「だって…なぁ?」

「ええ…でもフェイトさん凄いんですよ?Sサイズでお一人当たり…」

「いいから!もうちょっと二人が周りからどう見えるか分かって欲しいの!!」

…なんだ?今日のフェイトはやたらとテンション高いんだけど…久しぶりに家に顔を出したと思ったら、なんで?

そう思いつつティアナの顔を見ると『さぁ?仕事では変わりなかったんですが、まぁ最近はどうもテンションが高めでしたし。そういえばなのはさんは矢鱈と鬱ってましたけど?』と目で返してくる

「ふむ…二人とも変なのか…」

「だからなんでそこまでアイコンタクトが出来るのよ!現実を見なきゃ!父さん!!」

いや、少なくともお前にはその台詞を言われたくなかったぞ、父は




















――――父と補佐官の幻影――――(ティアナルート番外編)














「いいから…一昨日、AV機器に詳しいなのはとダイエットしながら編集した録画があるから…」

「そういえば…痩せたか?具体的には750グラムくらい」

「…父さん…もうちょっとデリカシーを…」

「むしろ師匠、その目はどんなスカウターなんですか…」

「すかうたー?」

「知らないんですか?地球のアニメです、名作だそうなので見てみたんですが…私は途中の強さインフレで見るの止めましたけど」

馬鹿だなぁ、そのへんが面白いんだけど。やっぱり女の子には向かないのだろうか?でもはやては大好きだったけど

特にヴィータとかは凄い喜んで











『スーパーベルカ人!』とか叫びながらユニゾンしてたけど、リインもすっげぇノリノリだったけど













それを見て俺もちょっと羨ましくなったけど…いやぁ、やっぱ男の子としては変身とかには憧れるよね!









「そういえば小さい頃再放送で見たような…」

「まぁそれはいいけど、とりあえずこれ見ればいいのか?」

「うん。そしてちゃんと現実と向き合ってね!」

…お前のテンションこそ現実を見ろ。などと喉まで出掛かったが止めれる俺って大人だな

「じゃあ…スタート!」












『あ』

『ん』

雑踏の中、この前の休みに呼び出された俺とティアナの二人が写っていた。確かこのときは…

「父さん…一応聞くんだけど、このとき何してるの?」

「いつもの服装チェック」

うん、流石に口にだして人前で注意はしたくないし、気になったところを手で直してるところだが?

まず髪型、いつも通りだけど服装とちょっとミスマッチ。フェイトのセンスだろうけど黒が多いのにツインサイドテールは子供過ぎるから、即座に解いて手櫛で軽く撫で付けて大人っぽさを増やす。このとき万が一にも引っかからないようにあくまで優しく、そして髪のクセに逆らわないように頭皮まで指を沈めて緩やかに行う、いつものことなんだけど衆目の中で手直しされるのが恥ずかしいらしいティアナは、顔を赤らめつつ下を向いてしまったが…これはフェイトのせいなんだし、気にするな。と軽くぽんと頭を叩いて慰めてやる

そして服装本体、これは言ったとおり黒で、レディースのジャケットとタイトスカート。多分普段の執務官補佐の時のイメージなんだろうけど、たて襟でカジュアルを出しているのに全体的に硬い感じなので首のボタンを一つ外して軽く、ノータイなのを強調。これも普段のきっちりした服を好むティアナは恥ずかしがるんだが…『こっちのほうが似合ってるよ』と気負わず言うと納得してくれた、フェイトと同じくこの子もおしゃれのセンスは俺に丸投げだからなぁ

「ふむ…こんなもんかな?服自体が結構いいものだかし、ティアナの素材もいいからいいね。うん、いつもより大人っぽくて綺麗だよ、ティアナ」

「もう…からかわないで下さいよ」

「ははは、すまんな」


















「…フェイト、どうした?」

なにやら堪えるように床につっぷした愛娘。どうした?

「フェイトさん?」

「ぶ…ぐ…う…ううん…なんでもない…」

「…いやなんでもあるだろ…口とか押さえて…病気か?」

「…今は口を開きたくないの…次を…」

「いや…まぁ見るけど…」

「あ、師匠、次はデパートですよ」

おー時間飛ぶな。確かここは

「軽い食事でも、と食べ物を探してたときですよ」

そっか、そういえば…お、ああそうだクレープだ






















「ティアナ、クレープ食べるか?」

「あ、はい…いいですよ、私が払いますよ」

「いや、男女で出かけてる時は男が払えってのが山本家家訓でな」

「もう…いつもそれなんですから…でもフェイトさんやなのはさんと一緒の時は払わせてるそうじゃないですか」

「そうだっけ?んじゃあティアナ専用家訓かもな」

「何言ってるんですか、それじゃあ家訓になってないですよ?」

そうか…ふむ、それじゃあ

「いつも頑張っている未来の執務官への賄賂ということで」

「はぁ…私はそんなもので買収されるほど安い女じゃないです」

「それはそれは…じゃああのストロベリースペシャルでどうだ?」

サンプル食品の上部に鎮座されている日本の円で1000円以上もするそれを指差すと

「う…そ、それは」

うん、やっぱり女の子はこうでなきゃな。俺は予想通りの反応を見せてくれたティアナの額をこつんと突付いてから、こっちをなぜか生暖かい目で見ていた店員さんにオーダーを出すことにした





「…美味しいですね。でも師匠はそんなプレーンでいいんですか?」

「いいよ、ちょっとここの生クリームの味を盗みたかったんだ。テカリといい、柔らかさといい…気になってな」

「ふふ…また二人で作ってみましょう。私もこの柔らかさには興味ありますし」

「ああ、また作ろう…あ、ティアナ落ち…」

流石スペシャル、具が大きすぎて上からイチゴがぽろりと落っこちてしまったので、手のひらで地面に落ちる前に受け止めるとそれを顔で追っていたティアナの鼻の頭にクリームが…

「あ…」

ぺろり。

「うん、ストロベリーソースも旨いな…っとすまんなティアナ、この通り両手がクレープとイチゴで塞がっててな」

そう咄嗟にしてしまったことに弁解の言葉をかけると、ティアナは流石に恥ずかしかったのか体を縮めながら

「い…いいです…けど…人前でやるのは止めてくださいね。こっち食べたかったら交換しますから」

「ん、ソースの味分かったからもういいよ、ってティアナ」

ティアナはいきなり空いていた片手で、風呂上り以外まずなっていない長髪の自分の髪をかき上げながら、俺の手の中にあるイチゴをちょっと犬っぽく啄ばんで食べた

「ん…勿体無いじゃないですか。ほら師匠、食べたかったら変えますよ?それに私もちょっとそのプレーンに興味があるんです」

むう…そう言われると変えざるをえないな、と問いかけると、はいと目で返してきたのでお互いのクレープを取り替える。ふむ、だけどやっぱりプレーンの方がクリームの味が分かるな

「そうですね」

ふむ、同意してくれたので少しここで何が違うのか考えてみるか…

「ああ、グラニュー糖?」

「卵白?」

「あれか?」

「いえあれですよ」

「あー…そういえば」

そういえば言われた通り、この前のフェイトへのケーキ作った時使った卵がそうだったような…確かこのコクはこんな感じだったかも?

「んん…いいな、これは」

「はい、あどうぞ」

「ああ、はい」

流石に値段的に数倍のものを俺の金で買ったとはいえ、食べきるのはちょっと悪い気がしてたので元の通りに取り替えて戻すと、ふとティアナを見るとこの味がかなり気に入ったみたいで、まるで小動物みたいに、仕事中なんかでは絶対見せない、目を細めた笑顔でクレープにかぶりついてた

「ん…なんですか?」

「いや、なんでもないよ」

「?」

「ああ、やっぱり高いだけあって旨いな」

「ええ…まぁそうですけど…へんな師匠」

















「…おいフェイト、フェイト、大丈夫か?」

「フェイトさん?!吐く?吐くんですか?!顔真っ赤で何か悪いものでも食べたんですか?!」

「…イッツラブ…」

「え?なんだって?声が小さいけど?」

「…なんでもないの…うん…それより父さん、この映像を見て何か…ティアナも何か感じない?こう…客観的に見て」

いや客観的といわれても…なぁ?本人だし、無理だろ?

「師匠の言うとおりですよ、本人が客観的に見れるわけないじゃないですか、この前のことなんですし」

「ねぇティアナ。今父さん声出してなかったよね?」

「そうでしたっけ…?」

「うん、確か声だしてなかったけど。ティアナの言うとおりこの後見ても感想は同じだぞ?どうしても主観が入るから」

「父さん、ティアナは『そうでしたっけ』としか言ってないよ?この後とか何も」

あれ?そうだっけ?まぁいいけど

「…ねぇ。この映像みても何も感じない?こう…甘いというか、しつこいというか、いっそ殴ってしまいたい的な」

「わけが分からん、てか殴るなよ?お前が本気になったら俺なんか一撃なんだから」

「…本当に分からない?この編集するのに、なのはと一緒にカロリーというかぶっちゃけ砂糖を吐きまくって作ったのに!」

「…何故砂糖だけを吐けるのか」

「器用ですね…」

「…言うことはそれだけなの…?」













「「うん」」

























「「…ぶるあぁぁぁぁぁあぁ!」」


















「おいどこから出てきたなのはっ!」

「お久しぶりですなのは教導官!ですからレイジングハートをこちらに向けるのは止めてください!!」

「つっかいきなりマガジン部が金色なんですけど!そしてビットは止めろよ!泣くよ?」

「それよりフェイトさん!それ以上脱ぐのは不味いですよ?!それもう紐!紐ですから!せめてライオットのレオタードで我慢してください!あぁさらに魔力が…脱ぐんですか?!最終手段までいっちゃうんですか?!それでもブーツとグローブは脱がないのはどうしてですか?!」























こうして第21回フェイト企画の『父さん、現実を見なきゃ!』作戦はどうも失敗したらしい。いやさっぱり訳がわからんけどな…?
















あ。ちなみにこれから一年後にティアナと籍を入れました、うんまぁ年の差とかあっけど。なんていうか世間体とか…あれ?なんでみんな石を…?



















あとがき

ゲリラ第一弾、これを読んでからティアナルートを見直すと、フェイト視点から考察できるかも、そしたらどんだけ甘いか…!


PS  いやぁギャグ楽しいなぁ!らっくだーーーー!

PS2 しかしフェイトは兎も角なのはも使いやすいな、裏とは違う!そしてついに叫ぶ本家。いや本家って…

PS3 さて、もうちょっとあっちも進めないとな。しかし黒と白、どっちかにぶっちぎると楽しい!コレ、一時間かかってないですよ?楽すぎwwww





[6957] 父と数の子との遭遇
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/05/14 18:52
「ひゃっほー!んじゃあ19番!山本正、歌います!曲名はエアーマンが倒せない!」

やんややんやの拍手、いや、お前ら絶対この歌知らないだろ?

「おい山本、もっとミッドで分かりやすいの歌えー!」

ふむ、まだ一番が終ったとこなのだが…よし。ヴィータのリクエストではやむ終えまい、『ミッド』で『分かりやすく』しよう











「…なっのはさんが~♪」









『ぶふぁぁぁぁぁ』

なんだ、替え歌位で皆そんなに吹かなくてもいいだろうに。ちょっと倒せない程度だぞ?…まぁ


ティアナがちょっとPTSD再発したり

なのはがブラスター3発動したり

総員避難するくらいいいじゃな――――光がみえるぅぅぅぅ!!!























――――父と数の子との遭遇――――(ナンバーズ編?)

















「あー死ぬかと思った」

「…あれで死なないって大概だな、お前も」

「ザフィーラか、いやまあ流石に本気では撃たないからなぁ…見た目だけだよ、今のは。それくらいの冷静さはあるぞ?後の事もあるしな」




問題は、それをした冷静な人ってのがレイハさんな所だが…エースの名誉の為に黙っておこう




「それにしても結構あつまったなぁ…」

そういってぐるりと周りを見渡すと数十人くらいが、桜のとビルの下でなんていうか…騒いでいる

うん、なんでビルと桜の下かは…集まったメンツから考えて欲しい。ぶっちゃけ廃墟だよ…この訓練場の風景…

「ふむ、私もここまでとは思わなかったが」

「シグナムか、まぁ元から六課の実戦部隊だけで10人近いし」

スターズとライトニングだけで4,5で9人?んでシャマルやザフィーラとかとロングアーチ入れればこうなるよ。あ、グリフィスが脱がされてる

「しかし主も懐が大きいというか…あそこまで許可するとは」

「それがはやてのいーとこだろー?…ヒック」

ヴィータ、そろそろビールも止めとけ。お前弱いんだから…またリバースして『ゲボ子』とか言われるぞ?あ、ヴァイスが脱いだ

「まぁ保護観察ではあるが…逆に我らと一緒なら、それなりに監視で済ませれるところもある」

うん、だからゲンヤさんを特別に呼んで、こいつらも参加させたわけだが

「そりゃそうか、それにしても俺、殆ど知らないんだけど…顔と名前。いや、だって直に顔見たの…ディチエとメガネだけだし」

「メガ…ああ、クアットロか?彼女は捜査協力を拒否しているからな、ここにはいない」

「後で聞いたんだけど、あの砲撃で死んでないんだね…俺心の中で『グッバイ!』って力いっぱい叫んでたけど」

「…あの砲撃を見たらそうだろうが…お前、非殺傷を軽んじてないか?基本的にダメージだけで、傷も付くことがないぞ?」

「でもあれは別格かと…正直『死んだ!』って本人も思ったと思う」

うん、ちなみに後で一緒にブラスター3を受けたヴィヴィオと話し合ったんだが…


『ヴィヴィオ…あの時ぶっちゃけ死んだと思ったか?』

『?ううん、痛かったけどママだもん!死なないよ!』

『…そっか、そうだよな』

『それにね!その時、川の向こうに綺麗なお花畑が見えたの!綺麗だったなぁ』

『………………………………………………………………そっかぁ…そうだよなぁ…』


「どうした?山本、遠い目をして」

「なんでもない…ただ。事実を知らせない優しさって、存在するよな?」

「いきなり重いな…まぁあると思うが」

うん、ヴィヴィオ、強く生きろ…なのはママとフェイトママの側にいれば、確定で強くなれるけど…

「それにしても誰がだれやら…あの時は首輪に番号振ってたからまぁ分かったけど」

「あっはっは、首輪か!そりゃ言いえて妙だな!おいノーヴェ!お前らのこと,コイツが犬みたいだってよ!」

「なんだとぉ――――!」

そういって黄色い魔力光?を出しながらどっかスバルに似たのが飛んでくる

「いや、そうは言ってないのだが…うぉ!!」

流石にデバイスは持ってないが戦闘機人。アホみたいな肉体強化で振り回される手足は普通に凶器だ

「ぬぉ!ちょ!まて!てかヴィータ止めろよ!お前のせいだぞ!」

「まぁてめーが一発殴られたらとめてやんよ」

「くっそう!いい感じに酔ってやがる…!」

とはいえ、魔力弾でもぶっぱなさない限り、リーチは違うし、大体こうやって体一つな戦闘なら、俺だってそこそこ自信が…いってぇ!ちょ!速ッ!なにこのパワーの暴力!プロレスラーかよ!









「…あー助かった…ゲンヤさんが止めてくれなかったら俺の首、無かったかもしれん」

普通止めてくれる面子が軒並みダウンだしなぁ…なのはは俺の替え歌で怒ったまま呑んでるし、はやてはよっぽど替え歌がツボだったのか、ゲラゲラ笑うだけの置物だし。フェイトは桜の木に説教してるし…エリオはそれを必死に何とかしようとしてザンバーだし、キャロは慣れた感じで救急箱とヒーリングプログラム立ち上げてるし。そしてやりやがったヴィータは

「うぇぇぇ…ぜってーもう酒は呑まねぇ……」

「うるせぇゲボ子、毎回そういってるだろゲボ子、いい加減慣れろゲボ子」

やっと吐いて帰ってきたゲボ子は大説教中である、小一時間で済むと思うなよ?てめぇ!

まぁしかし…『第一回 元六課同窓会』はナンバーズ他の乱入もあったが…それなりにまだマシなのかな…

「…やっぱ、普通のカラオケ屋では無理だけどな…」

「主もそれは仰っておられた、ゆえにここ、元六課訓練場を使っているのだがな」

「…いいけどさ」

そういって振り返ると、俺の後ろは焼け野原っていうかクレーターである

「ブラスター3もそうだけど…俺が歌とか言い出さなかったら…全員かくし芸が打撃技てどないやねん」

うん、ちなみに一番穏便だったのが『六番!セイン潜ります!』だった…うんいいよセイン惚れるかもセイン。何も喋らず意識あるんだか分からない子とか、俺の首取ろうとするのよりよっぽど普通だ!

…いや、初顔合わせでだんまりとか、どうなんだよ?

「あ、あー…確か山…山本山さん?だったッスか?」

「楽しげな名前に改名せんでくれ。山本だよ、どうした、えーっと…ピーターパン?」

「どこも掠ってすら無いッス!ウェンディッスよ!」

「惜しい」

「惜しくないッス!!!」

ミッドでは知らないか、そんなことはともかく…なんでまた俺のところに?

「あっちで姉妹と喋ってなかったか?なんで俺なんかに?」

そういやスバルやティアナもそっちだったな。なんか魔力無し模擬戦みたいなことしてるけど…大丈夫か?あ、ティアナがその怪力にドン引きしてる

「いやー姉妹とはいつでも喋れるんで、レアキャラを狙ってみようと思ったっス」

「…そうか、プリニーはそんな事を考えて俺のところに」

「ウェンディッス!」

「すまんすまん。ついうっかりな?」

うん、うっかりだからしょうがないよな?

「にしても…結構皆楽しんでるなぁ。なんだっけ…あのボクッ子」

「ボクッ子…って…オットーの事ですか?え?でも…ああ、資料で女って知ってるんスね」

「いやさっぱし見てないけど、女だろ?どうみても」

いや、骨盤が開いてるじゃん。喉仏もないし、骨の間隔も違うよね。

「…一目見て分かるんスか?スゲェッス…おーいチンク姉!こいつ凄いッスよー!」

「なんだ?姉は忙しいのだが」

「そういいつつも来てくれるからチンク姉好きっスよ!こいつ、一目でオットーを女って見抜いたッスよ!」

「ほぉ…」

そういってこっちを値踏みするようにこっちを見るが…その…なんだ

「…ヴィータ、突っ込んでいいか?アレ」

「あーいいぜ、説教終らせてくれるならな、それと私も一度突っ込んだ」

そうか…いやまあそうだろうな、こんな小さい女の子だもんな。突っ込むよな…でも俺はヴィータと違って大人だからな、オブラートに包んで聞くことにしよう。こう…回り道しながらな













「パイレーツ・オブ・カリビアンは2までだと思うんだが、どう思う?」













しこたま怒られました

余計なことに、横にいたヴィータがいきなり吹いて、その後丁寧に説明しやがって…!

ちなみにどう怒られたかというと。具体的には『伊達や酔狂でこんな眼帯してるんじゃねぇよ!ビ――――ム!!』的に…


ウソだけど、別にビームは出なかったけど、でもいきなりフォークが俺の耳を掠めて飛んでいったんですよ旦那!


「別に海賊が好きでしているわけではない、これは過去の失敗を戒めるものだ」

「うん分かった、でもいきなりサイコキネシスで驚かせなくてもいいと思う」

「なに、ただのISだ、気にするな」

「…つっか、かくし芸で確か、フォークが凄い勢いで爆発する技使ってたよね?」

確か…セ、せ、せ…セイン?がせがんでやってた筈、姉だか妹だか分からんが優しいなぁ…って思ってたら演習場のビルふっ飛ばしたからよく覚えてるよ!!確かにびっくりしたよ!

「種も仕掛けもないこのフォークが」

「いや、やり直さないでもいいから、直撃したら死ぬから」

普通に死ぬから!てか一応ISとか使用するのって許可いるんちゃうのん?!…思わず方言出てるけど

「今日は特別だ、そうでなければ施設外で全員集まれるなど無理な話だろう?」

「そりゃそうか、前代未聞級のテロリストだもんな。元だけど」

「…そう言ってくれるな。それなりに分かってはいるつもりだ」

ふーん、それにしても・・・なんだろ?この感じ、なんというか…どっかで同じような話を同じように話したような…?

「ふむ、ところでアギトが言っていたのだが…」

「お前と被ってるのか!シグナム!」

なにか酒のつまみを持って接近してきた、シグナムの声で思いついた

「なんの話だ?」

「いや、ちょっとヴィータ、こっちこい。んでシグナム、チンクと話あるんだろ?」

「あ、あぁ」

そういってヴィータを引っ張り込んで二人と背中を向け、ヴィータに囁く

「なぁ、後ろの二人の会話、聞いてみろ」

「あー?まぁいいけどよ…」




「ふむ、そうか、アギトはそんなことを」

「ああ、良かれと思ってやっていても、そうはいかないものだな」

「そうだな、我らも似たような経験がある、なかなかに難しいものだ」

「それにしてもそちらの仲間は、かなりやるようだな?」

「それなりに、な」

「ふふ、謙遜はいい、それは戦士としての美徳ではあるまい」

「そうではない、そうだな…最初はどこか、生まれからか、兵器のような目で見ることもあったが…今では大事な家族なのだ」

「そうか…そうだったな、失礼した」

「これから長い付き合いになりそうだ…お互いよりよい未来が築けるといいのだが」

「そうだな…このような催を、また誰も欠けること無くやりたい物だ…」

「ああ…先ずはそれを目標にするのも悪くないな」




「…どうよ?文字に起こしてみたんだけど…」

「……どっちがどっちかわからねー…」

さて、どっちがどっちなんだろう?文字だけ見ると俺もわからん!まぁそんなのはいいとして

「そういえばヴィータ、お前ってナンバーズと知り合いなのか?」

「あん?そりゃあそうだろ?一度戦ってるスバル達がいくんだぜ?私らも一応顔ださねーとな、それにゲンヤのおっさんやカリムとも繋がり深いしよー、それなりに見に行ってたぜ?」

「…そういやそっか。俺は興味ないから行ってないけど。てかなんとか資料室に戻れたわけだしな…」

あぁ、資料室って閑職だから楽でいいよな…資料そろえるだけでいいし、それ以外の仕事は部下にさせてるし!これでも副室長ですよ?部下三人しかいないけど

「正直、もうドンパチは避けたい…てか、資料室でもすっげぇ聞かれて困ったんだぞ!『あの六課の話聞かせろ』って!…まぁ、俺が突入部隊にいたとはバレなかったけど」

「あー…たしか提督に『名前伏せてください! じゃないと今すぐ地球に戻ります。正直目立つの駄目な人なんで!』って脅迫してたよなー」

「だって目の前で伝説の三提督が『ありがとう。私たちに何かできる事があれば…』とか病院で言ってくれたんだぞ?無理でも言うもんだ」

いや、本気でそんなのばれてたら俺地球に戻ってたと思う、というかなのは達ってよくあの名声で町歩けるよな…俺には無理である

「いいけどよー…そろそろ手、はなさねーか?」

「んー?」

ああ、そういえばこっちに引っ張ったときに抱きしめてたっけ…横向きだけど!ちっこいからな!

「いや、私がまだ調子悪いってーのも判ってるけどよー…流石に…なぁ?」

うんまぁ、経験者からいうと、やっぱ横向きになってたほうが楽だしなぁ。酔ったときは

「まぁ、もうちょっとヴィータが後ろにずれたら膝枕だしな…よいしょっと。どうだ?もし不味いならシャマル辺りに頼むけど?」

「あー…そこまでじゃねーよ。それになんか…酒に酔ったくらいで頼んだら、すんげぇ痛い目に会いそうな気がするしなー」

「あーシャマルって体調管理とか五月蝿いもんなぁ」

うん、俺も無限書庫時代はすっごい怒られたよ?どうやっても時間通りに食事しない俺に怒って、最後には時間が来たら、食事を送り付けるようになったけど




…いや、でも人前では胸からカレー出すとか止めて欲しい。俺はどこのびっくりインド人か、というかクラールヴィントで遊んでないか?



「ま、色々あったよなぁ…色々と」

あっちではやっと酒が抜けてきたのか、フェイトがマイクを持って歌いだした

「おー…我が娘ながら巧いな」

具体的にはオリコンで二位が取れそうなくらい

まぁミッドの歌っぽいのでよく分からないけど…信じることを信じればいいとか…なんか、分かりやすい曲だよな。有名なのだろうか?

「あー…そういやー私も歌っときゃー良かったか」

「ゲボ子はぴぴるぴるぴる言ってろ」

「なんだよ!そのわけ分からない呪文は!」

「まぁ…まさに呪いの言葉?撲殺用の」

「…それならしょうがないか」

納得するのかよ!















「そういえば、フェイトは良いけど、はやてはあんまり呑みなれて無かったよな?」

「でも大丈夫だとおもうぜ?シャマルも付いてっしよ」

「そっか…それならいいんだが…ん?だれだ…あいつ?ほら、カチューチャつけてる奴」

「あー…見えねーけど。茶色の髪のか?それならディードだな」

まあ、俺の膝枕だからな、そりゃあ空しか見えないか。でもあの子も会話なかったよな…どうすんだろ?まともに生活出来るんだろうか?

「それなりによろしくやってるようだぜ?なんか一部ではゲンヤのおっさんのこと『ぱぱりん』とか呼ばせてるとか」

「…その話は本当なら、俺はゲンヤさんに対して色々と考えを改めねばならん」

うん、とりあえず師匠と呼ぼう











「…あれ?」

「どうした?えーっと…ディエチ。だよな」

「ああ、そういえばゆりかごの中で一度会ってるはずだが」

「ああ、お陰で何とか名前がでたよ。そういえお前もあのなのはにやられた口だよなぁ」

「まぁ、そうだな…それよりソレは?」

「?ヴィータと…スバルだ」

うん、ゲンヤさんの目を盗んで飲みやがったので、ダウンして俺の膝枕に一名追加されたのだ。まぁ体がアレなので、ちょっとすればすぐ治るらしいけど、てかもう寝てるし

「というか…何故スバルがここまでお前に懐いているのか…」

「付き合い長いからな。まぁ…第二のお父さん的なものだけど」

「そうか…そうか」

そういってやけに優しい顔をしてディエチは微笑んだ。正直、男の子っぽい短髪だけど、そういう顔したら…ちょっと可愛いな

「…おい、なんかそこの二人が黒いのをだしているんだが、大丈夫か?」

「しるか、ちなみにこいつらが寝た振りとかで、俺を拘束してるとかだったら…おしりぺんぺんだ!…フェイトに頼んで」

「あ、黒いのが消えた」

ああ、フェイトのはきついからな…レアスキルとかでぴりぴりするしな…うん

「まぁ、これくらい対処できる付き合いなのさ…お前らも、急がなくてもこうなれるさ」

「…そうか」

「そうさ」

…いいなぁ、なんか地味に優しくて。きっと結婚とかしたらいいお嫁さんになりそうだなぁ…



はっ!いかん。これが噂のニコポというやつか…?!



…というか、男がされてどうする俺















「…で、今回俺にあんだけ根回しして呼んだ理由はなんだよ?」

「ああ、スバルにも相談したんやけどね…ちょっと頼みごとがあってな」

「うん、その…今回参加してなかったナンバーズの子、いるじゃないですか」

あーそういえば…メガネいなかったしなぁ

「メガ…いいですけど、その子達が協力してくれないので、ちょっと残りの子も立場が悪いんですよ。せめて捜査協力だけでもしてくれないと」

「一応私たちも訴えてはいるんだけどね、それで最終手段として父さんにも頼んでみようかと」

「…どんだけSランクミッションを投げかけるか。無理だろ?!ナンバーズ同士でも説得してるんだろう?」

「うん…だから最終手段なんだよ。一縷の不安もあるけど」

「そやね…一縷の不安が」

「そうだね…一縷の不安が」

…なんだよ、何期待か不安か分からない不安を持たれるんだよ、俺ってそんなに天然じゃねえよ?

「…いいよ、一応顔だけ見せてくるよ…それで捜査だけでも参加させればいいんだな?」

まぁ…聞いた話によると、リーダークラスばっかり非協力的だから全体を掴むのにえらい苦労してるらしいし

「しゃあない…いっとくけど、期待するなよ?それとナンバーズの何人かを借りると思う。やっぱし取っ掛かり無いと無理だし」

俺がひょっこりいっても話しもしないだろうし、てか何とか話できそうなのは…メガネだけか?罵倒とかが会話といえればだけど

「それと、最初にいくのはスカリエッティな。頭から聞いていくことにするよ」

「あーそやね、それがいいかもしれへんね。それについては私のほうから申請しとくわ」

そういやぁすんごい管理状態だろうしなぁ。というかどうすればいいのか…どう考えても俺の手に余ると思う、気分はレクター博士に会いに行く感じ?クラリス助けて?!

…いいけどね

「はぁ…また資料室から怒られるな…正直面倒だし。今度なんかで貸し返せよ?」

「んじゃあ体でええか?」

「いいけど」

「父さん?!」

「山本さん?!」

なんだよフェイト、なのは…なんで赤い顔で迫るか

「…なんか手伝い頼もうかと思ってるだけなんだけど」

こいつに頼むと、もれなく騎士が付いてくるので何かと楽なのだ

「そやで?今までもあったし。…ははぁーん、なにかんがえとったんかな?二人とも」

いやいいからいじるなはやて、後が面倒だから…しかし…おれがネゴかよ…なのはをあの時なだめた経緯からいってるんだろうけど…











「…正直、荷が重いなぁ…」











あとがき

さて、ナンバーズ編突入、あれから一年。それなりにみんな頑張ってるわけですが…ちなみにこれはナンバーズルートなので、だれともくっついてないですよ?

PS 他のメンツは原作通り、ティアナは補佐官、スバルは救命のほうに行ってます。フェイトもなのはも原作準拠で

PS2 そうだなぁ…そういえばスカリエッティとかどうやって説得しよう…てかソフトライディングできるポイントが思いつかないなぁ

PS3 ま、無理だと思ったら無理で済ませますが!w

PS4 色々と遊んでみた、元ねたとか全部分かったらすげぇ!オリコン二位とか、そのへんも分かる人いるんだろうか…?裏でも四期は戦記だよな、とかネタにしてるけどw

PS5 ちなみにこれは皆さんの要望から出来ております、ほぼ完全に。まぁ今まで励ましていただいた分、もうちょっと頑張ってみようかと。ただ不定期で更新はすっごく遅いと思いますんで、よろしく!

PS6 ヴィータ編に見えたあなた、わからんでもない。作者もなんでこうなったかわからんけど、こうなったのだよ



ネタ集

エアーマンが倒せない :名曲ですね、ニコ動とかでどうぞ!おっくせんまん!も作者は大好きです

なのはさんが倒せない :上記の替え歌、笑える

「でもあれは別格かと…正直『死んだ!』って本人も思ったと思う」 :少なくとも、全方位でくらった山本はそう思った。普通あれはそう思うだろう

『それにね!その時、川の向こうに綺麗なお花畑が見えたの!綺麗だったなぁ』 :ヴィヴィオ、強く生きろ。それは臨死体験だ

首輪に番号振ってたから :あれは酷い扱いだと思う。スカ山本気で使い捨て扱いだったんだろうな…ナンバーズ

うるせぇゲボ子 :本当はちっこいのにゲートボールが好きだという話から呼ばれている。他でゲボ子いわれてもリバース!とか叫んじゃ駄目、絶対

ピーターパン? :分かりやすいネタその壱。誰もが思ったと思う、ただ言わないと思うけど

プリニーはそんな事を考えて :ディスガイアネタ。ディスガイアシリーズとかに出てくるプリニーってキャラがこんな話し方をするために書いてみた。弟者から想起

パイレーツ・オブ・カリビアンは2までだと思うんだが、どう思う? :有名な海賊映画。海賊チックなチンクの眼帯のことを聞こうとして選んだらしい、馬鹿か山本

『伊達や酔狂でこんな眼帯してるんじゃねぇよ!ビ――――ム!!』 :男塾からのネタ。卍丸先輩の名言です。ビームは出ないけどね☆

具体的にはオリコンで二位が取れそうなくらい :本当にオリコン二位取ってる、フェイトの声優さんがだけど。声優さんでこれは快挙らしいよ?

ぴぴるぴるぴる :撲殺天使どくろちゃんの魔法?の呪文?これを唱えると撲殺した相手が蘇ったりする。すげぇ!デバイs…武器はエスカリボルグ。名前もすごそうだ

『ぱぱりん』とか呼ばせてるとか :正気を疑う






[6957] 父と数の子との遭遇(セカンドインパクト)
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/07/30 01:59
「で、今回は私が呼ばれたわけか」

「まぁその…説得役に向いてそうなのでね…分かりやすく」

「何度か私自体説得にいっているのでな、無駄だろうが…」

「そういうなよ、とりあえず話のきっかけにでもなってもらわんと、なんもできん」

「それはそうだが…ふむ、そろそろ三回目の身体検査のようだな」

「面倒だけどしょうがないか…超Sランクの監獄だしなぁ」

「存在自体が機密らしいぞ。ここにあるというのさえ、部外秘だそうだ。まぁそういいつつも公然の…と言う物だそうだが」

「誓約書にあったなぁ…んじゃすまんがいくとしようか」

「こっちから頼んでいるのだ、こちらこそ」

はぁ…それはともかく、なんであのメンツの中で、一番話ししやすいのがこのロリっ子だったんだろう…聞いた話によると、かなり初期から動いていたそうで、それもあって知識や常識があるんじゃないかっていってたけど






…んじゃあなんでこんなロリボディなのか、小一時間問いただしたい…!






あれか?永遠のロリなのか?というか戦闘を考えたらどう考えてもこの矮躯では不利だろ常考!

…俺には天才科学者の考えがわからんよ…

「どうした?」

「なんでもない…そんじゃチンク、いこうか」

「ああ、リミッターも正常だし、もうよかろう」

「デバイスは預けてるし…いっとくけど、多分俺程度じゃあ説得は無理だぞ?」

「わかっているが…可能性があれば縋りたくなるものだ、出来るだけでいいので、たのむ」

「はいはい…」

さて、それにしても天才中の天才らしいしなぁ…まぁそういうのはある意味なのはとかで慣れてるけど…別種らしいし

とりあえずの問題は…なんとか興味を引くことかな?そして最終的に『取引』出来る材料を見つけること

ああ、正直説得とか無理だろうって思ってる。いやだって…なぁ?どう考えても無理だろ…ナンバーズだって説得しといて箸にも棒にもかからないんだろ?無理だってーの

『No34番。面会の時間です』

「…一日でコレくらい面会の人いるんだなぁ…」

「もっと上での面会もあるだろうしな。さて、ではドクターに会うとしよう」

「うわぁ、でかい扉…てか何枚あるんだよこれ」

「厳重という意味ではこれ以上の牢獄はないからな…グリューエン軌道拘置所。無人惑星の軌道の第一牢獄…無理はないだろうな」

「そういうものか…」

「さぁいくか、まぁまともに会話が成り立たないこともあるが…」

「というか避けられてるだけだと思うが…まぁそうならないように祈るとしようか」






















「で、俺が大学…まぁ学府なんだが、そこのサークルで旅行いったんだけどさ、初めての海外旅行でさぁ、いやまぁちっこい頃はノーカンで。んで機内食で内容聞かれるんだけど…まぁ普通は『チキン オア ビーフ?』とか聞かれるんだよ」

「ほぉ、やはりどこでもそういうサービスは変わらないものだね」

「んでまぁ俺って英語とかだめでさぁ。思わず『バード』って答えてさ…いやテンパっててあれは恥ずかしかった…」

「あははは、普通に聞かれたことを返せばいいものを!馬鹿かね君は」

「そういうもんだって!いやでもなんというか…そういう馬鹿っぽさが思い出なんだけどな」

「ふむ…そういうものかね?つまり非現実を感じさせるエピソードが脳内に残りやすい、と」

「あとは共感しやすいってのもあるな、なんというか…『あるある!』的な。思い出しやすい事が思い出しやすしなぁ」

「身近な事柄のほうが思い出しやすく、覚えていやすいわけだね、両立していそうでしていない。なかなか難しいのもだね」

「…なぁ、山本」

「どうしたチンク、トイレなら我慢しろ」

「違う!」

いや、どうして怒るのか、まぁデリカシーはないけど

「…なんでそこまでドクターと親しげに話せるのだ!まるで旧知のもののようだぞ!」

「いや、それなりに趣味趣向は調べてきてるし」

具体的には、未知のものにひかれることと、自分の研究に使えそうなことしか興味がないとことか?

「ふふふ…チンク、なかなか楽しい人物をつれてきてくれたようだね。いやいやここで雑談をする人間など初めてだよ、実に興味深い」

「それでさ、俺は行かなかったんだけど、近所にでかい高校があってな。すげぇ女の子のレベル高いとこがあってさぁ、んで一度悪友に誘われて忍び込んでみたけど…なんか、凄いフラグ立てまくりなやつがいてさ、見てて笑えたぞスカっち」

「しかも私に愛称をつけるなど想像も出来なかった!いやいや世の中はまだまだ神秘に溢れている」

だが、どうも俺自身に興味がわいているようだがまぁ…いいか。同じだろ

「くっくっく…その学園にも是非行ってみたいものだが…それより今日は何か用があったのではないかね?」

「ああ、まぁあったけどね…やめとくわ」

「はぁ?ちょ、ちょっとまて山本!」

「だってスカっち…分かってるだろ?」

「くくく…聡明な人物は嫌いではないよ?」

というか、チンクとかつれてきてる時点で確定っていうかなんというか

「とはいえそうだな…今回の話の『報酬』をくれるなら、ってとこか?」

「おやおや、押し売りかね?」

「さぁ?しかし『次回』が欲しくば…ってのはあるかもね」

「脅迫までかい?本当に君は管理局からかけ離れているね」

「六課でも記録に載らない程度の小物だからね」

「…だが、私が歩み寄るには少し足りない…そうだ、君はあのフェイト・テスタロッサ・ヤマモトの親だと聞いているが?」

「ああ、まぁ養父ではあるね。それが?」

「彼女のデータを教えてくれれば…協力するにやぶさかでない、といえばどうする?」

ふむ、なるほど、そう来るとは思わなかったが…さて、この場合どう答えればよいのかね?椅子に深く座りかけ、考え込む顔をしつつ…考えてはいるんだけど、選択を思い浮かべる

断る:まぁこれが普通だろう、そしてどう考えても交渉…いやこんなの交渉じゃないけど。というかこんなトンがった学者一人言いくるめない管理局員ならノータイムでこう答えるだろうね

受け入れる:まぁ正直、フェイトのデータとかは渡してもいいんだけど。いや程度によるけど…てか俺が得られるデータなんぞこいつが六課を標的にした時点で大体頭に入ってるとは思うけど。ということは?

「馬鹿馬鹿しい、天才学者もこんなもんか。いくぞチンク、悪いが捜査協力は無理だけどいらんだろ?こんな底浅いんなら別に裏とかねぇよ」

「ほう、そうきたかね、だがその程度では挑発出来ると思われているのだったら甘いが」

「違うよ、その要求があまりにも想定内でがっかりしたってだけさ、素直にね」

「ふふ…悪手だったかね?」

「指し手としては最悪だろうね?せめてここは棒銀くらいかと思ったが?」

「それは君が盤上を見誤っているだけではないかね?」

「そうかい?まあいいさ、それより次回はないんだが…そこは考えているのかい?それと、一名かね?」

「なるほど、それが君の強気の一因か。ならばそう取られていてもやむおえない、か…まぁ今回はそれを重視出来なかったとしておこうか?」

「勝てればなんでもいいけどね、じゃあそういうことで。中はそっちに任せようか」

「はっはっは、面白い、実に面白い!いいだろう、報酬は間違いなく頼むよ?」

「ああ、それじゃあな」

「くっくっく…ではまた」



















「…どうなったのだ?」

やっとデバイスを返してもらい、帰りの用意をしていると、黙り込んでいたチンクがやっと話しかけてきた。いやまぁさっぱりだったのによくここまで黙っていたものだ

「なに…予想外だったけど、俺に興味がでたようなんでな、また来るってことで、多少協力するようにしてもらったってだけさ」

「そこまではなんとなく分かる、だが…」

「いうけどな、あそこに具体的なデータ持ち込めない時点で殆どの取引は成立しないんだよ。デバイスも預けてるんだぞ?つまりフェイトのデータも口頭くらい、まぁ紙媒体で多少なら…?程度なんだし」

「だが、一人に興味が沸いた程度で…」

「はやて経由で一週間スカリエッティへ面会を全面禁止しといた」

「は?」

うーん、わからんか?

「あのな、ああいうのは刺激が欲しいんだよ、それなのに外部からなにもなければ、無意識でも意識が次回にいくだろ?つまり俺に」

はっきりいってスカリエッティにはあんまり効いていないだろうけど、それでも手は打っておいた。ほんの少しだろうが

「そしてフェイトのことを言い出したろ?あれは俺をはかってたんだよ、あれはイエスといってもノーといっても駄目なんだ、何故ならそれくらいの裏を読めないと興味はない、ってことになっちまう」

「…そういうものか?」

「そして棒銀つったろ?あれは俺のいた地球の将棋っていう遊びの戦法なんだよ。『対策を練られまくられた』ね」

つまり、『これは決められたやり取りだろう?』と言い切ったのさ

「…そういう意味なのか、いやなんのことかと」

「それともう一つ、将棋を知ってるかどうか、って意味もある」

知っているなら…多分、地球にも詳しいわけだ、『なんだねそれは』といわれれば地球に興味がなかったというわけだから

「地球出身のやつらにも詳しくない可能性もあるってわけだ。つまりなのは、はやてにも、だ」

かなり荒いけどね、でも六課のシグナムのデータには『趣味:将棋』とある。ならばそれなりに調べている可能性はあるし…ミッドでもナカジマ家のように地球からの人もいるように、ちょっと調べれば将棋のことはわからないでもないしな。ああいうのは知的ゲームに興味が引かれる可能性は高いし、地球でもチェスとか趣味の犯罪者は多い。やはり首謀者…『指し手』には特に

「まぁそのへんは賭けでもあったがね、それでもアジトのデータみれば将棋のデータもあったし…まぁ他の奴の趣味の可能性もあったからやっぱり賭けだったが」

どこまで詳しいかどうかもあるけどー

「だからまぁ、一名でいいかと聞いたのさ」

「…そういうことか」

コレくらいは普通だよなぁ。負けた一因が目の前のフェイトの能力だけだとかは思わないだろうし、つまり六課…全部だろう、そして特にいうならあの三人。

「直に見ているフェイト、無敵と思っていたヴィヴィオを倒したなのは、それを率いるはやて」

最低それくらいは聞きたいだろうしなぁ…まぁ最低だけど

「しかし、それでドクターはどこまで譲歩してくれるか…」

「こっちもそれを見てから考えるべきだろうが…」

「しかし、交渉が成功するとは…八神はやてから聞いていたがなかなかの交渉人だな」

「は?いや失敗だぞこれ」

「何?!」

いや…だってさぁ…

「…譲歩とはいえ、これは『取引』だろ?つまり『好意的になって』いないんだからな、事件の概要を調べるには役に立つけど…お前らの立場がよくなるかどうかはまた別だし…」

というか、どーせ高飛車に説明とかして『もう少し考えたまえ』とか『そんな事も分からないのかね?』などと挑発しまくりだろうし…どう考えても…なぁ?

「…それはそうか…だがそれでも前進はしている、十分だ」

「そう言ってもらえると嬉しいが、このへんが俺の限界だなぁ」

「正直ドクターが話してくれるだけでも助かる、色々と管理局の内部の話もあるらしくてな…癒着等が」

そう切り出して、今回の裏話を少しだがしてくれた。どうもスカリエッティ一味と繋がりがある上層部を一掃とまではいかないでも駆逐したいのだが、いかんせんまったく話さないスカ山に切れて、色々とこっちにも弊害が出そうだった。というのが真相らしい、というか話にしか聞いてないけど、評議会以外にも繋がりあったのかと聞くと

「ドゥーエという内部工作をしていた姉がいてな、そこから色々と」

とのこと、実際繋がってはいないところも把握だけはしていたとかもあって結構なものだそうだが…暴露されてもロッキード事件みたいになるんじゃねーかなぁ…色んな意味で

「まぁ今回はそれなりに効果は出たということになるんだろうが…」

それにしても、そういう裏があったのか…いやまぁ今回のことで膿を出し切りたいという正義の味方っぽいのとか、新しい体制を見せて威信を取り戻したいとかそういうのが絡んでるんだろうが…あーあー考えたくないなぁ。正直いって面倒なことになる予感しかしねぇ…

とりあえずミッドに帰って空港でチンクと別れ、そのままフェイトの迎えで家に戻る。途中いくつかフェイトと雑談をしながらふと、何か引っかかっている気がした

「…そういえばフェイト、最近のはやてはなにやってるんだっけ?」

「?捜査官に戻ったよ?」

…それで俺まで引っ張り出されたのか…?いやなんというかはやてとどっかの査察官が嬉しそうに笑ってる顔が浮かんだ

「…今度あいつらに飯おごらせよう…」

「?」

「なんでもないよ、それよりなのははどうしてる?最近仕事のほうで」

いや、高町家に色々と報告しとく義務があるんだよ。なんというかなのははすぐに誤魔化して無理するからなぁ

「んー私も忙しいからあんまり知らないけど…一応シャーリーが知ってると思うよ?ティアナが入って暇が出来たから、みんなのデバイスの改造計画とかを暇つぶしに作ってるらしいから」

またか、あのマッドめ

「…いい加減程度を考えるべきだと思うんだが…ブラスター3とか明らかにおかしい性能だし」

いやまぁ使用者の能力を限界まで上げるのはすごいけど…あれ使ったなのはがどれだけ療養したか…というか

「次回はシャマルを止めれんといっとけよ?」

「…ええっと…あれはなのはの意向もあったわけで…」

「それをあの魔王シャマルの前で言えるか?」

「無理。スーパーマリオをスペランカーの主人公でクリアするくらい無理」

いやまぁ…あの決戦のあと、なんでここまで体を酷使出来るかと、ブラスター3の仕様みたシャマルの恐かったこと恐かったこと…

『ぶるわぁぁぁぁぁぁぁぁ!』と叫びながら、旅の扉だかなんだかでわっかからシャーリーを引っ張り出してもう一回『ぶるわぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ!』


至近距離からである。


むなぐら掴んでである。


なんというか…一瞬にして失神したシャーリーは悪くないよな。なんというか異界の神とか見たほうがマシな衝撃だったろうし

…お世話になってるし、色々体液垂れ流しだったことは内緒にしておくけど




うん、涙涙。そう涙なんだよ、うん




「まぁ一応自重するように伝えとけよ?死ぬぞ?次回は」

うんまぁ…ショックで。というか割と本気で心配だ

「…心臓止まっても、直に心臓マッサージとかで生き返らせると思うけど。シャマルさんなら」

「それはそれで地獄だな」

知らなかったのか?魔王からは逃げられない…的な。というか死も逃避にならんとかマジ魔王

「まぁ流石にあれだけ長いことブラスター3使用するとか想定してなかったろうしね…シャーリーも」

「正直、あれはシャーリーよりなのはとかレイジングハートが悪いけどな…とはいえふらふらのなのはに説教するわけにもいかんかったし…最終的にはしたけど」

したけど、俺もしたけど

「…もうちょっと後先考えるようになってほしいよなぁ」

「頑固だからね」

「今後はヴィヴィオもいるし、大丈夫…だよな?」

だよな?なのは。今度は大丈夫だよな?しないよな?

「…多分」

「…不安だ…」

まぁ、もう大人だしとやかくいわないけどね…自己責任だし

だが、高町家には報告する!地球のなのは的最終兵器どもが説教してくれるだろう。凄い勢いで!

ちなみに今年の帰省では高町家に告げ口したことですっごい文句いわれたが…


『オンドゥルルギッタンディスカー!』


いやなんかてんぱってて、呂律が凄いことになってたけど…そんなに凄かったのだろうか?あとで聞いたら凄かったらしいけど、まぁだが自業自得だしな

だがあの涙目でチワワのように震えていたなのははちょっと萌えた。ちゃんとラストのデータにも取っておいたけど

…なんかあったらあの映像ネットに流してみるかなぁとか思う俺って鬼畜だろうか?他にも何もないところで転ぶ教導官(10歳)とか初めての飲酒で男らしい脱ぎっぷりをみせる教導漢(十代後半)とかもあるが…

「父さん?」

「なんでもないよ、さて次回はトーレだっけ…えーっと…オーバーS?…mjd?」

「アルファベットでいわれても…そうだよ?」

「え?フェイトさんそんなのを一蹴?」

「そそそそんなことないよ?かなり本気だったし!」

「でも一蹴ッスか…これは愛娘への態度を考えねばいかんかもしれん。具体的には午後ティーでいいッスかフェイト様っぽく」

「なんで父さんが使いっぱしリぽく!?」

「ミッド最強伝説が発動しそうなフェイトにちょっとビビってるだけだが」

「でもそれならいつも互角のシグナムとか、なのはもだと思うけど…」

「まぁ最強はそっちかもね…シグナムは最近アギトでパワーアップしたし」

「そうだねー…なんか凄い理不尽にパワーアップしてたね…」

してましたな、まぁ元々前線でバリバリの武闘派だったけど…あれはないなぁ

「まぁいいけどね、おれなんかもうシグナムと模擬戦しねぇ!って宣言してるし」

「シグナム普通に落ち込んでたけどね…それ聞いた時。というかヴィータにもそう言われたらしいけど…流石にあれはちょっと…」

「ちょっとなぁ…」

アギトユニゾン中は遠隔も範囲もばっちりとか…元々の近接の強さと相まってあれに勝てとかそれどんな無理ゲー?って感じだよなぁ

「私だと速度でかき回して…なのはなら、元々の火力で押し切ればいけないこともないけどね」

「俺は無理。いや全部アリアリならかてないでもないけど」

「父さんのアリアリは酷いから駄目。というか一度シグナムとそれやって絶対禁止になったじゃない」

うん、まぁ流石にあれは外道だったかもしれんが

「…いきなりはやてを人質とかは駄目だよ…」

「ですよねー」

でもそんなんじゃねーとかてねぇよ!つか俺はいいとこAの人なの!どんだけお前ら上のランクなんだよ!!AAAよりAんが凄いのはバストだけだろ!


…いやまぁ、あんまり変わらないけど、正直


「まぁとりあえず資料みなおして今日は寝るか…ああ、はやてに伝えとかなきゃいけないな。一応スカリエッティの協力はつけれたって」

そんで向こうからの資料提供があるといっとかないとな…ああ、そういえば六課のやつらのデータどこまで話していいかもだな。まぁ俺が知ってるっていうか理解できる範囲なんて高が知れてるけど

「でも大きな一歩だよ!これで他の人達からも協力を取り付けれたらナンバーズの地位というか扱いも変わると思うし」

「はぁ…しかしトーレかぁ…どうすっべぇか…」


正直手なんか思い浮かばないんですけど…はぁ…


俺、こういう腹芸とかいやなんだけどなぁ…逃げてぇ…

























あとがき

スカリエッティはこういう方向で軟着陸!というか作中でいってますが全然協力とりつけてねぇ!wあれは取引じゃんw


PS つっか、獄中で暇だろうなぁ…仕事は振られるんだろうけど、というわけで興味を引いて…ということにしました。まぁこのへんまででしょうね、あいつら価値観違うし。というかある意味読みやすいですよね、自分が良ければ良い、そんだけだもん

PS2 そういえば管理局の中ってどうなってるんだろ…三権分立はしてないっぽいけど…地球の常識は当てはまらないしねぇ。昔聞いたことがあるけど『民主主義でも共産主義でも、完璧な人間だけでないなら、完璧な世界はありえない』ってあったなぁ…つまり考えの違うミッドではあれが常識なんでしょうね、きっと『三権分立?なんでそんな古臭い体制なの?』的な…いやさっぱり想像できないけど…w

PS3 正直どうなんだろうか?権力を一点集中させて、素早い動きを重視しているのか、実は監視部署があるとか、管理局っていうのは総称で(政府の一言で纏めるのと同じ感じで)実は色々分かれてる可能性もありますよね…とはいえ現場ではかなりな権限を無条件に行使してますが(一応武力なんだけど、威嚇もなにもなしに戦闘に入ったりとか。あれって先に許可とってるのだろうか?そうは見えないけど)平均年齢が作中で低いのにあんまり高い権限を持たせてるのもいいイメージはないですけど…どうなのかなぁ。フェイトとかかなり権限をもってそうな執務官に十代もいいとこでなってるし…やりすぎたらペナルティとかあるのかなぁ…更生制度とか見ると緩いとしかいえない気がするが…まぁそれがミッドの常識といえば終わりなんですがwどっちにせよ、『局員が足りない』『管理する世界は広がる可能性が高い』というのがいい方向に働いてる気がします。目の前のことを処理するだけで精一杯、内部の派閥を広げるより新しい世界での影響力を広げたい、とかそういう思考で腐りにくいんじゃないかな?内部を纏めたいなら外敵を作れ、ってのはわかりやすいですよね。特に幼い頃からそういう風に育てば尚更…

PS4 でもそれが洗脳かといえばそうじゃない気がします。『人をどんな理由でも基本殺してはいけない』というタブーは私たちの常識ですけど、そうじゃない…カニパリズムが現存するとこだと違うでしょうし。戦場で育てば違う考えに育つ可能性も高いですし…そういうのがいいか悪いかは別にして、それが慣れでしょうしね。きっとミッドからみると地球は野蛮に見えるんじゃないかなぁ?まぁ魔法って前提がないし、色々違うんで同じような文化にはならないと思うから、古臭いとか野蛮とも違うきはしますけどー





[6957] 父と数の子との遭遇(サードストライク)
Name: 黒雪◆3da6ab01 ID:1fed4932
Date: 2009/12/12 00:15
「で、説得ミッション完遂の御褒美の休日に、なんでこんなに元職場の知り合いが回りにいるのか…」

「しっかし日本中の電力を!とか…なんか燃えるな!」

「聞けよ、騎士様よ」

まぁ、昔見たアニメが劇場版になるというので久しぶりに映画館に来たわけだが…映画館がアメリカナイズされててビビッた…いやそれはいいけど。

「騎士としては期待とかやっぱあったほうが燃えるか。俺なんか謹んでご辞退させてもらうが」

両手にパンフとキャラメルのかかったポップコーン(最近は塩だけじゃないんだなぁ)。という実に堪能された感じの騎士様と、執拗に、執拗に腕を絡めて胸部装甲を当ててくる娘と歩いているわけですが

「でも実際にあったら、なのは一人でも出来そうな気がするけどね」

だから挟むなフェイト、もはやおまえ真横に歩いてるぞ

「フェイト、それをいっちゃお仕舞いだ。てか魔法であのフェイールドを超えれるのか?」

「なのはなら…なのはならやってくれるよ!」



キャーナノハサーン!



うわ、勇気と根性でやれそうだ…というかあの砲撃食らった身としては確定で出来るといいきれる…気がする

「…それより敵のほうがなのはに見えちまったんだけどよー…」



魔砲少女ラミエルなのは、始まります!なの!!












…初号機勝てるのかなぁ…



「…色々怖いな、色々」

「とりあえず父さん、そろそろ少女はどうなのかなぁ…」

「というか、ぜーいんなのはが使徒でも違和感かんじてねーのな…」

うん、というかこのメンツでいうと全員模擬戦でSLBくらってるしな…あれは死ねる。蒸発するんじゃねーかと思ったぜ?気がついた時、目の前にアリシアお姉ちゃんが居ないのが不思議でしょうがなかったよ?と言う両脇からの感想を聞きながら帰ったわけですが







「あれ?連絡入ってる?はやて…じゃない、チンクか」

「父さん何時の間にアドレス教えたの?」

「成功報酬でドーマンセーマン歌わせた時。ナンバーズ全員で」

ナイス琴姫だったぞ、チンク

「?」

「いやまぁとりあえずここでは見れんな…車にいこう」

「あー空間ディスプレイはマズいよな」

地球ではなぁ…そういえばこの前思わず魔法つかっちまってヤバかったな…


いやまぁ地球で久々の飲み会。知り合いの結婚式だったのだが、朝まで痛飲というのは久々だったのでちょっとハメを外しすぎた気がする帰り道





「お…おい、大丈夫か?」

「いや大丈夫だ」

「ちょ、救急車呼ぼうぜ!思いっきり頭からいったろ!?」

まぁ、酔っ払ってる友人にちょっと押されて橋から落ちて、俺が頭を打っただけなのだが(6m位落下したけど)

「いや本当に大丈夫だって」

「そういう問題じゃない距離おちたろうが!酔いが一発で醒めたわ!いいから医者だ!」

…思わず地球とはいえ一瞬バリアジャケット使った俺は悪くない…と思うんだが、どうか?いや見られては無かったけど

「大丈夫だって、ほら俺ってG属性の人だから、な?」

「Gってなんだよ?!」

「ジャイアント・○ボ属性」

「そこはギャグ属性だろう?!」

「その属性はむしろ地味に死にやすくなってるー?!」

どう考えても少年が勝てる要素ないよな、あのアニメ…敵に孔明とか。どうでもいいけど

そのまま誤魔化し続けた地球での一幕でした







…凄く苦労したけどね…

「複数の文化に触れてるからなぁ…出来るだけミッドでも地球の風習は出したくないし」

「そーいいつつ年齢とかにうるせーじゃねーか」

「若いやつらを守るのが大人だろ?これはどの世界に行っても常識だと思ってるからな」

「…たまーにかっこいい事言うよな」

「父さんは何時もかっこいいよ?」

やれやれ、我が娘の目にはどんなフィルターがかかってるんだか?とりあえず自分の軽四に乗り込んでこっそりとデバイスからメールの内容を確認する

「はいはい…で、なんだろ…緊急じゃない感じだけど…お。証言を引き出せたらしいな、これはお礼の文か」

どうもあのあとチンクと回ったウーノも証言をしてくれるようになったらしい、とある。やっぱりメガネとトーレ、セッテは無理か…あいつ等はもうスカリエッティに盲従じゃないしな、ある意味『自分だけの理由』が出来てきたのかもしれんが…厄介かもしれないなぁ

「ふむ…ウーノには司法取引の可能性もあり…か。まぁスカリエッティが許可すればどうでもいいんだろうなぁ、そんな感じだったし」

一番自己が薄い感じだったもんな、戦闘や姉妹との接触も少なかったようだし、そういうのが成型されにくかったか?もしくはオットーに近い作られ方をしてる…のか?精神的に

「まぁとりあえず証言はある程度引き出せたし、お役御免でいいだろ。残りはしらん」

「父さん切り捨てるの早いね…もうちょっとその…残りの人もなんとかならない?」

スバルも心配してたし、私もその…ちょっと人事じゃないし、と言われてもなぁ

「まぁ人工的に…という部分ではヴィータも同じ考えかもしれんが、逆に同情するのも失礼だろう?なぁヴィータ」

「あ?当たり前だ、そりゃ生まれが悪かったってのはあるけどよー…それでもあいつ等がやったんだから、それなりに罪は償わなきゃいけねーし、自分で決めたんなら好きにするのが当然だろ?その責任までは他人がやるこっちゃねーよ」

「まぁ、フェイトのもヴィータのもある意味同じだけどな、エゴと言う意味では…ようは『自分が納得する』かどうかなんだけど。とりあえずあいつらは馬鹿じゃないんだし、不都合とかもまぁ許容出来るんだろうよ。わからんけど」

牢の中とか俺嫌だけど、そっちのほうがいいんだろうな…というかまぁ各自の理由もふるってるからなぁ…つっか更生プログラム食らったお前がいうと重みがあると言うか、無いというか…いいけど

ちなみにその理由は、トーレとセッテは『敗者の矜持がある』…お前ら生まれる時代と場所間違えてるだろ…暴れん坊将軍のDVD送ると喜ぶかもしれんな

メガネ…クァットロは『どうして貴方たちに便宜をはかる必要があるんです?』と真顔で言われた…なんというか、ここまでくると凄いとしか言えないよな…似たようなスカリエッティは『自分の欲を満たせそうだから』と言う理由で釣れたが、アイツにはそういうのもないしな…というかアイツの今したいことってなんだろ?謎だ…

「まぁとりあえずこれで終わりかな?後日はない…だろう」

なにせ二名からの証言だし、信憑性は高い。捜査的には十分だろうしな、コレ以降はもう心情的な話になるから、はやてとかも手を引くだろうし…やっぱコレで終了というところだろう

「まぁ今日は仕事の話はなしでいこーぜ?久しぶりに集まれたんだしよ」

「そうだね、お父さんも資料課で忙しいし」

「週一で休みがあるし、普通なんだけど。つっかお前らが不規則すぎ」

「しょーがねーだろ?どっちも海で、特にフェイトは執務官だしな」

むすっとした顔でばりばりポップコーンを食いながらヴィータはぼやくが…キーを回し、ココッとギアを入れ駐車場から車をゆっくり発進させる。軽には珍しいチェンジだけど、ディーラーに無理いって取り寄せてもらった一品だ。

というか、この車種でミッションは初とか言われたよ…いいけど…

「んじゃこの後どうするよ?家でごろごろするか?」

「あーそーだな、G級手伝ってくれねーか?フェイトでもいーけどよ」

「いいよ?でも久しぶりだから腕鈍ってるかも」

「なのはがいりゃー楽勝なんだけどなー…最近山本がしねーし」

「つっか俺弱いし、片手剣は火力ないしなぁ…他も使えるけどやっぱ弱いし」

ぐりぐりと頭を押さえてくるヴィータをどこ吹く風と無視しつつ、車を軽やかに走らせつつ

「あれ?もう一通メール来てるな」

「あ、本当だ。運転中だし私見ておこうか?」

「頼む、外から見えないようにな?」

乗る前のジャンケンで勝ったフェイトが腰をかがめながら、メールを確認するというかその格好だとうなじとか、腕につぶされる胸とかがエロイなぁ、我が娘ながら良い成長をしている…などと横目でみつつ

「あ、シャーリーからだ。過去の父さんの戦闘記録を見せてもいいかって」

「んー?知り合いにならいいけど。つっか知り合いは殆ど見てるだろうけどなぁ」

知り合いだよ?というフェイトの言葉を聴きながらどの戦闘記録か思い出すが…まぁ数えれるくらいだし。なんせ俺はまともな戦闘記録がないからな!げはは!…うんもうちょっと真面目にするようにするわ…

「んーんじゃフェイトとヴィータは家にいるんなら、ウチこれれば俺説明しようか?どの戦闘記録かしらないけど」

「あ!それはいいかも。というか父さんの戦いって説明ないとちょっと…」

「すんごく独特だからなー…山本の」

うん、人と同じ普通の思考で動くと普通に負けるからね!

…と言うか周りが高レベル過ぎるって誰か気がついて!そろそろ!…つっかゲンヤさんとこでも間違いなくランク上か複数とか…ありえない!

「あーでもいいのかなぁ。呼んでも。あ、大丈夫っぽい」

「ん?呼ぶの誰?」

「父さんお気に入りのチンクさん」

…別に知らないうちにアドレス教えたくらいで、地味に毒をこめなくてもいいと思うのだが…






















「おいおい、守護騎士ってのはこの程度でなれるのか?あーやっぱその胸でなったのかよ?雌牛。主には大層気に入ってもらえたようだな?」

「違う!私は騎士として存在している!そのような雑言を主に向けるなッ!」

ぐるりと砂だけが広がる知らない惑星。その上で俺は目の前の『敵』とへらへらと会話を続ける

「何言ってやがる、お前にいってんだよ、まぁ俺は頼まれてもお前らみたいな化け物となんかやりたくねぇがな!守護騎士プログラム?寄生虫ってルビ振れよこの無能」

「貴様…!その口を閉じろッ!」

円を描くように二本のデバイス、ファーストをかざし僅かにシグナムの太刀を逸らす。そう、僅かに

「あ?馬鹿か?敵になに命令してんの?あーそっか、命令出来る雑魚しか相手してないからか。そりゃあ『ベルカの騎士』は負けないとかどーとかぬかせるわけだ」

実際は『一対一なら』と付くらしいがね、どっちにせよ俺には妄言にしか聞こえないが

「…っ!騎士を愚弄するか!」

「殺し合いに騎士も聖者もあるかよ。ばーか」

恐ろしい程の勢いで真っ直ぐ打ち込まれるシグナムの太刀。その速度は明らかにフェイトと戦っていた時より速い。だが

…その分どこに来るか、馬鹿でも分かるぜ?

確かに早い。だが狙いはシグナムの目が声高に叫び、打ち込まれる瞬間は、数瞬前から肩の強張りがべらべら喋る。はっきり言ってこんなのケンカやったことあれば誰でも防げるぜ?まぁ

「どうした騎士様?こんな砂漠は苦手かい?ああ、お座敷以外は無理ですかー?」

「ッ!黙れと言っているだろうがッ!」

あの形相に恐怖せず、この威力を受け流せるだけの肝があれば、だけど

チッ

「惜しい惜しい、俺の首はここだけど、まぁ毛くらいは騎士様でも切れるんだ?床屋が似合うかもな?くっくっく…」

額の先ぎりぎり、それを表にまったく出さずに更に火に油を注ぐ。ここまで頭にくればシグナムの仲間が来ても撤退しないんじゃね?まぁそれも狙いだが。とはいえ…

「うぉぉぉぉぉっ!」

そして『毛が切られた』。これはついに目の前の騎士も『殺傷指定』に、つまり俺と同じ土俵に上がったことを示している

「おいおい、牛じゃねぇんなら唸ってないで当ててくださいねー?おー惜しい、でも意味無し」

ついにバリアジャケットも切り裂かれ、胸に一筋の赤い傷が現れる。だがこんなのかみそりでも出来る程度の傷だ、こんなものでシグナムの怒りが収まるわけもない

ガシュン!

またもやベルカ式独特のカードリッジリロード。常時全力で振り回していたせいで落ちてきていたプレッシャー、つまり魔力が甦るのが分かる。だがそれは諸刃の剣だと分かっているか?繰り返し使うたびに次のリロードまでの時間が減っていることを、そして残弾をその茹った頭で覚えているか?

プログラムの存在だからといって、いやプログラムだからこそ、確実に短時間で過剰な魔力のブーストは負荷がかかるのは当然だ。なぜなら、負荷がかからないなら、『常時その魔力に設定していればいい』のだから。それが出来ないから、一時的に増やしているんだろう?

ここまでは俺の計算通り。だが仕上げをするにはまだ相手に余力がありすぎる、出来るならもっと時間をかけるか、負荷が大きければいいのだが…そろそろ俺の体力が厳しい、想定していたよりこっちの消耗が激しいようだ。そりゃあ馬鹿にしながらというのは思うより消耗が激しかったが…まぁこんなあからさまな格上となんだから当然とはいえるが


…だが、次にまわすという選択肢は無い


これがはったおされた新顔の娘、今さっき倒されたフェイトの敵討ちというのもある、だがそれでも怒りで沸騰しそうな氷の頭がそれだけじゃない、と呟く

まず、シグナムがフェイトからの連戦で疲労があること、そしてクロノのお陰であの予想外の戦力、仮面の男から引き離せたこと、そしてここが見渡しやすい砂漠であること

以外かもしれないが、接近戦では障害物というのは防御側にも不利に働くことが多い。そりゃあ当然だ。特に今、俺は剣、相手は太刀と微妙に違っても似た武器なのだから、相手が邪魔ならこっちも邪魔だ。しかも木の根っことかは下がってる時に引っかかるかもしれないわけで、押されていて下がる場合も多い防御側がきついのは当然だしな

「は、偉大なるベルカの騎士様の腕前はこの程度、ね。そりゃあ滅びるわな」

「騎士の、誇りを…愚弄するなぁぁぁぁぁ!」

まぁ、俺は防御オンリーで、しかもシグナムは頭に血が上ってて連戦で、それでも俺は相手に一太刀も与えてないのにこっちはかすり傷とはいえ受けている。実際の腕の差はこんなに大きいわけですがね

しかし、そろそろ本気で限界だ、これで俺が息を切らせたらそれで冷静になられるかもしれない。喋りながらそれでも息を整えるってのはかなり厳しい、しかもこっちは模擬戦じゃない初めての魔法での殺し合い。これが限度か…

そう最終判断をつけ、ベストよりベターよりワーストに近い作戦に切り替える。しかしこの腕の差は思っていた以上だな、よくフェイトもあんだけもったものだよ、いやほんと

「誇り誇りうるせぇなぁ…馬鹿じゃねえの?なぁ騎士様、一つ聞くんだけどさ」

そろそろ受けすぎて危うい点滅をしだしたデバイスを放り投げ、同じ規格、同じ形状のファーストを腰から抜き、二刀を維持しつつ最後の策に出る

渾身の、首を狙った一撃をまさに首の皮一枚で避けると同時に



「殺人者の従者を持つ主って、どうよ?」



その言葉が口から出るのに前後して、返すシグナムの太刀に左手を差し出す。そう、白刃に、だ

それなりに剣を振るえば分かるけど、振りかぶる時、返す時、いくらか力は抜ける。いくら怒りが全身を染め上げていてもそれを忘れるようなシグナムではない、そして『当たらないはず』の攻撃が当たった衝撃。

普通に手を振りかざせばなんの感情も湧かず手ごと真っ二つだろう、だが『返し』の途中にあたるなど、そして左手を『切り落とせる』など…想定外にも程があるだろう。そして止めの『主』の一言、今まで騎士。つまり自分のことしか考えていなかったシグナムの頭により大きな存在が復権する。どうしてもプログラムである以上、主第一であるのは間違いないと聞いているそこを突いた一言

思わぬ行動と結果、吹き出る血、手に残る肉の感触、主。

それらが一瞬、戦士たるシグナムの思考を一瞬だけ白く染める

これだけの好条件で左腕を犠牲にして、それでも一瞬だけの隙間。それだけの完成度を誇る戦士なのだ、この目の前の女性。シグナムという存在は


…そして、振り下ろされる、唯一残った俺の右からの一撃。値千金のこの一瞬を逃さずに打ち出された、俺の唯一の攻撃は

「カハッ!」

「ぐっ…浅い…ッ!」

残った二本のストレージデバイスが、揃ってバイタルチェックから治癒の必要性を訴えるが無視。そんな暇は後だ、後。馬鹿か、今しかこいつを殺すチャンスはないんだぞ!

確かに殺すには浅かった。だがそれでも人間ならショックで死んでもおかしくない一撃だった、それが証拠にあの烈火の如くせめて来ていたシグナムは今、俺の足元で恨めしげに見つめながら小鹿のように立とうと震えている

どくどくと流れる両者の血。だがそれは乾いた沙漠に吸い込まれ、どこか違和感を感じるほどに大地に吸い込まれていく

「…死ね」

今まで侮辱し、蔑み、思いつく限りを吐いてきた口は最後の最後でそんな簡単な一言しか出なかった

だがそういうものかもしれない。人を殺すというのとは少し違うかもしれないが、それなりに命を懸けた戦いの終局を飾るには、何もかも足りない一言しか出なかった

「シグナムッ!」

それでも状況が変われば、そのまま雑言がでるがね

「はっ、やっぱりもう一人いたか…騎士様らしい戦いですなぁ」

「貴様……!」

「シグナム!いったん引くわよ!クラールヴィント!」

とどめを重力というアトラス神の助力で加速された再びの一撃は、どこかで『居るだろう』と思っていたもう一人によって防がれた

つまり、シグナムの後ろに現れた緑の輪の中に、シグナムは吸い込まれ、俺の一撃はからぶった、というわけなのだが…

賭けには負けたか…正直あの瞬間に殺せなかっただけで、仲間がいる可能性の中では唯一に近いチャンスだったんだがな…やっぱり左手の激痛のせいで力が入りきらなかった、か…てか

「…そろそろ仲間が来てもおかしくはないと思ってはいたが…切られるまで見ていたか…思ったより冷静なやつがいるようだな」

あの罵詈雑言を当然聞いていたはずだ。それでも参戦してこなかった、それは戦闘向けじゃないのか、それとも参謀的な性格なのか、もしくは両方なのか…

ぐるりと回りを見渡す、だがそこには俺とシグナムの血と激闘の跡しかない

「…多分、両方だな。かなりの遠隔地からやってやがる…」

多分、サポート向けの能力と性格なんだろうな。激しく動き回っていた俺達に干渉するのをさけたんだろう

「…ったく…一人ぶった切るのに左腕一本かよ…割りにあわねぇ…あぁ…血ぃたりねぇ」

脳裏に浮かぶのはフェイトとの約束


『待ってろ、父さんが仇は取る。絶対にだ』


…嘘吐きになっちまったな…こりゃ帰ったらアースラで正座して謝るしかないか?

慣れてきたマルチタクスで警戒しながら、砂だらけの左手を右手で拾う

「…繋がるかな?これは」

くらりとした眩暈に従ってどすん、と自然に尻餅をつく。ああ、こりゃだめだ、本気で限界。目が霞む…

それでも閉じそうな目に必死に抵抗しながら、打ち合わせ通りにクロノへ通信を送る

『すまん、逃がした』

ただ、それだけを









「父さん!!」

「うぉ?!…おやフェイト、いつのまにヴィヴィオ並みの成長を…?レリックは胸に二つ?」

「何言ってるの?父さんほら、寝ぼけてないで」

「ん、あぁ…寝てたのか…」

気が付くと砂漠ではなく、自宅のソファー。目の前には殺意を叩きつけたシグナムではなく、現実のフェイトがいた。

…おお、あれがこう成長するのか…すげぇな!胸とか色々と!…いや全体的に凄いけど

「どうしたの?汗かいてるよ…?」

「ああ、どうも昔のやんちゃを思い出して冷や汗をな」

「さっきまでチンクさんに過去の戦闘説明してたから?」

「だろうなぁ…ふぁ…よく寝たっと。お、そろそろ夕飯作るか」

外を見ると薄暗い、そういえば晩御飯はなんだっけか、などととぼけたことを言うとフェイトは困ったような顔をして私が作るからこのまま寝てて、とソファーに再び寝かされる。そしてフェイトはぱたぱたとキッチンに向かって行った。ついでに聞こえるテレビの音からヴィータはリビングか、とあたりを付ける。いやまぁ死神が出るアニメとかアイツか俺くらいしか見ないしな

「しかしなんでフェイトは俺を…うお!顔色悪いな」

ガラステーブルの上の手鏡を覗き込んで自分でびっくり。あぁ…夢見が悪かったからか。そりゃ人生最大級の怪我だったしな、血の気が引くのもしょうがないか…

「フェイトには心配かけてるからなぁ…」

なのはの治療の後も、しばらくは寝たり起きたりだったし、そのあと無限書庫でも結構無理してたし…いや本当に悪い父親だな…などとちょっと感傷に浸るというか、ブルー入ってたら

「おい山本!」

「ん?G級終ったか?」

「…お前…」

ヴィータが入ってくるなり、難しい顔でこちらを見るが

「いや、夢見が悪かっただけだよ。すぐ直るし」

「…本当か?お前すぐに誤魔化しやがるからな…」

「信用ないね、どした?俺の寝顔でも見に来たか?」

「違う、フェイトが見て来いってさ」

あー、大丈夫だろうとは思っても誰か側に置いておきたかったのか。マジ親離れできてないなぁ…フェイト

「なんでもないって、よし。アニメ見に行こうぜ?久々に俺も見たいし」

そういって立ち上がり、がしがしとヴィータの頭を撫でると凄い勢いでその手を払われた

ガッデム、俺にはナデポの才能はやはりないようだ…残念!

「乱れるだろーが!この頭をいじくっていーのははやてだけだ!」

「悪い悪い、んじゃまリビングにいこうぜ?飯ももうすぐだろ?…あぁそういやアニメどうなってる?」

「刀がヒトガタになる不具合が」

「どこの二次小説か」

この世界でいうなら、いまにレイハさんが歩き出しそうな展開にちょっと驚く、そんなよくある日常だった



















あとがき

うん、らっちさんが読んでみたい!とおっしゃられたのでちょっとだけ過去を入れてみた。いやマジで構想がねぇ…おもいつかぬ。他の作品ならまだね、終った作品の終った後とか厳しいなぁ。大体のことは原作部で書いてるしなぁ…難しい。

PS さて、とりあえずここで二回目の完結と相成りましたが!まぁこれ以上書くのは野暮かと思いますしこっちはこれで終了かな?これ以上はもっと大人の領域、つまり政治とかそのへんくらいしかかけませんし、そうなると明るくしようと思っても多少黒くなるから多分裏になるだろうしなぁ。まぁこの先はご想像に任せます

PS2 こっちは別にハーレムというよりその前段階。キャラによっては自覚がイマイチなヤツまでいますから、これからどうなるかは不明です。特になのはあたりは普通に忘れ去る可能性も…フェイトに気兼ねもするしね!そしてフェイトも父親に似た人とかみっけて幸せになるかもしれません。というか年齢離れすぎで、しかも十代とかだから移り気でしょうしね!つっか原作男性陣もっとがんばれよ…!w

PS3 まぁどっちにせよこっちは恋愛要素は皆様が思っているより薄め(外伝除く)と思っていただければ正解かと。ぶっちゃけあんまり原作キャラとオリキャラが結ばれるのって…個人的には違和感があったり…書いたけど!裏とか凄いことになってるけど!w嫌いじゃないんですが違和感が、とういう感じがどうしてもね。まぁ必要ならかかねばならないので、よい練習になりましたが!本当に皆さんのお陰です…いやまじ本当に

PS4 次あるとしたらなに書くかなぁ…りりかるなのはを選んだのは面白いのと、突っ込み要素が多いのと皆さんの目に止まりやすいジャンルだった、というのがあるのですが(どういう風に書けばいいか助言が欲しかったんですよ)まぁ読みきり的なネタでいくか、気に入った作品をつらつら書くかぐらいですねぇ。とはいえどうしても原作再構成とか私ではムリですし、どっちにせよオリキャラは入るんでしょうが!(どこかに何かの要素を入れてそこからドミノ倒しに原作改造、というのは先まで読む技量と、あまり突っ込めないということで難しい)そして最強系は…書いてみたんですよ、他の作品で、そしたら何故かギャグキャラになる不具合が!!…誰かいい脳外科の紹介を…orz そして短編のネタも書いてみるとこれまたギャグに…orz 意図せずこれは死ねる。というか私はギャグ系作家なんだろうなぁ…替え歌とか好きだし。一撃必殺 二千回抹殺 チ・ャ・ー・ジ・す・る~♪とか色々自作するのも好きですし

PS5 でもまぁ、なのはの魔導師というのは使いやすい設定ですね。細かい設定がない分想像が膨らみますし、結構ムリなキャラもだせるし、もしかしたら御大もそういう自由度を求めてあえて詳しくしてないのかも?まぁどちらにせよ二次作家としては嬉しいですね、逆に大好きなfateはもう…方程式を解く如く綿密でないといけませんからムリはさせれないんですよねー…一度トライして、キャラの強さ設定でムリと悟りましたw

PS6 とりあえず、現段階では終了です、今まで見てくださった方々、感想を下さった読者の方々、特に添削、意見を出して下さった人に感謝させて貰います。



    ありがとうございました!




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