誰も居ない戦術機格納庫の外、夕焼けに照らされたその場所に風流を楽しむ様には見えない感情が希薄そうな男が通信機を耳に当てていた。
「では報告を聞こうか」
通信機の向こうからは年を取った男の声が聞こえる。
その男の声はまるで父親のような優しさに包まれているようだ。だが確実に相手に有無を言わせない強さを持ち相手の心を読み取るしたたかさを持ち合わせた声だ。普通の人間ならば自分の中身がまさぐられるような恐怖を駆り立てられるような声だがこの男には優しさしか感じない、まるで父親のような安心感しか感じない。そう洗脳されている。男はまるでテストで好成績をとり親に褒めてほしい子供のように嬉々として報告する。
「ヤマトへの物資の搬入ですがここ一週間全くされていません。燃料はおろか食料すらもです。ここに着水してごく一部の装甲の張り替えを行った筈なのですが…。人の出入りも少ないです。装甲の張り替え、点検のペースもヘリたまに甲板に出てくるものが数人居るだけです。しかしこれでヤマト甲板に存在する扉は粗方確認できました。後ほどその扉の位置を送信します。」
通信の相手は一言「よくやった」と言って通信を切る。男は功績を認められたことに喜びを感じていた。その表情は恍惚としたものでまともな人間がするものとは思えなかった。大事そうに通信機を懐にしまうといつも通りの仮面の表情をかぶり持ち場に帰っていった。
トラックに中で殿下の前に沙霧と駒木がひざまずいて地面に穴を開ける勢いで土下座を続けていた。
トラック内部はすべてが鋼鉄製で底面は地雷対策として壁面よりも厚くなっているというのにがんがんと額をぶつけるためへこんできた気がする
帝都防衛軍の大尉が一生懸命土下座をするのは一見笑いを誘うような光景でもあるのだが殿下と紅蓮は沈痛な思いでみていた。
「…私がふがいないばかりに国民の、国の血が流されるのですね」
重く沈んだ殿下のお声に正気を取り戻した沙霧はすかさず否定する。
「いえ、殿下のせいではありません。すべては国民と共にあろうとする殿下の御心をないがしろにした政府にあります!」
沙霧がこのクーデターを起こした最大の理由は殿下のもとに統帥権を実質的な意味で戻しこの国を殿下の英断により改革すること。
つまり殿下がこの国を変えてくれるという前提の元に成立する。その崇高な御心を曇らせるわけには計画においても沙霧の忠誠心においても看過できることでは無かった。
「今の政策は殿下の御心をないがしろにし、殿下と国民を隔離し殿下の存在を象徴としてのものだけのものにし、その威光奪い国民を殿下の名の下に私利私欲のために誘導しております。さきの噴火においても住民を退去という言葉を用いて実際には部隊を出動させて排除しています。彼らは戦場へと赴いた家族や親類達のために家を守ろうとしていました…、生死も分からぬもの達のために。彼らにとってその地に残ると言うことで征ったものたちの生を信じようとした。この絶望的な戦況の中そうしなければ信じることができなかった、自分の命よりも大切なものを失うという絶望に抗っていた。もしもその支えが無くなれば彼らはどうなってしまうのでしょうか、生きてきた支えを無くしたら。生きる支えを、生きる理由を奪われた人間は死人に成り下がってしまう、心臓が脈打っても心に血が通わなくなってしまう。榊首相はその支えを無慈悲に、いともたやすく奪い去った。これは死ねと宣告したことと同じ」
沙霧は我を失うほどの熱弁をする。けっして目線は上げないが地面をにらみつけていることはその立ち振る舞いからもわかる。
殿下はその沙霧を見て眉をひそめる。このような人物は沙霧以外にもたくさん居るだろう、自分の支えであった戦友、上官、家族、恋人。支えを失った彼らは殿下という支えにすがった。そのようなもの達を責めることはできない。縋ってくるもの達を支えることだけでは無く正しい道を指し示すのも役目。
殿下はためらいがちにだがはっきりと自分の意見を震えそうになる唇から紡ぐ
「私は…榊首相のご指示を支持いたしています」
沙霧は先ほどまで高ぶっていた血流が一気に冷えた気がした。
そして頭が真っ白になった、パソコンがシャットダウンしたように。
震えそうになる唇を精神力で押さえ込みためらいがちに問う。
「それは…なにゆえに」
沙霧は殿下のお言葉を疑った。殿下のお言葉を疑るなんて不敬も甚だしい。だがなんとしても殿下から否定の言葉を聞きたかった。いや聞かねばならない。
「私は神道ですが仏教には輪廻転生というものがあるそうですね。人間には生老病死が付きまとい生きていること自体が苦しみである。ですがはたしてそうでしょうか?生きているからこそうれしく思い、楽しく、思いやりを、そして悲しみや苦しみを背負う。ですが死んだらどうにもならない。うれしさも楽しみも、誰かを大切に思う気持ちも感じられない。それと国連軍らしく私らしくない考えだと思いますが生きて一時の恥に耐えることで次の作戦につなげ、誰かを守ることができる。誇りのために死ぬか、戦友や大切な人々のために生き残るか、今の私なら後者を選びたいのです。」
殿下は脳裏に白銀と沖田艦長の顔が思い浮かぶ。
白銀から話を聞いた。それはとても正気とは思えない信じがたい体験の数々だった。香月博士と接していてどんな常識外のことでも信じられると自負していたがこれはその枠から大きく外れていた。しかしその話をする白銀の顔は嘘をついているようには見えなかった。楽しい思い出の時は子供のような笑顔を見せ誰かが死んだときは…今にもこの世から消滅してしまうのでは無いかという絶望を浮かべていた。
彼の話の中の恩師が言っていた。「臆病でも良い。勇敢だって言われなくても良い。それでも何十年生き残って、一人でも多くの人を守ってほしい…」口伝で聞いただけだがそれは私の胸に引っかかった。今まではずっと家柄のため、名誉のためと追われていた自分に対しての言葉にも感じた。けっしてその言葉だけで今までの人生をすべて変えることはできないが私の中の何かが大きく揺さぶられた。
沖田艦長とは殆ど言葉を交わしたことは無い。だが古代から、古代は徳川機関長から聞いたそうだが「明日のために、今日の屈辱に耐えるんだ。それが男だ!」と言い放ったことがあるらしい。その時にああそうか、その目か、と思った。初対面で見せた沖田艦長の目。過去の戦友達の想いを背負いながらも大局を見据えてじっと我慢して生き恥をさらしてでも生き延びる。その生き方にもの申したいこともあるがその生き方を実践してきてそれをまざまざと見せつけられてしまってはどうしようも無かった。
「彼らは…今も寒空の下粗末なテントでの苦しい生活を営んでいるのですよ!?」
沙霧はどうにか反論しようとしどろもどろになる。殿下の言葉を完全に否定できるだけの言葉を沙霧は持っていなかったからだ。
「あなたは国家予算の目録を拝見したことがありますか?榊首相はぎりぎりの国家予算のなかで実に良くやってくれています。あなたたちの軍備もその国家予算から出ています。このBETA大戦の緊迫状況の中で難民対策を増やせば軍備が滞る。光州であと一小隊戦術機があったなら、あと一機戦術機があったならとお思いになったことはありませぬか。そしてもし戦線が崩れて光州のようなことがおきれば難民は今の数十倍、数百倍に腫れ上がります。確実な答えがあるわけでも無い、暗中模索の状態で予算の絶妙なバランスを保ってくれています。衛士が前線で戦うと同じように難民の方々には国のためを思いじっと我慢すると言う戦いをしてほしいのです。」
しどろもどろになって発した沙霧の言葉が殿下の言葉に砕けていく。これが小人と大人の違いだろうか。
だが沙霧は今まで榊首相が悪であると信じてきたことが間違いであったこと認めたくないが故にどうにか言葉を重ねる。
「ですが今の役人には横領や天下り、賄賂など救いがたいほどに腐りきっています!」
「それは私も感じています。ですが政府というものには数々の人間が居ます。たとえ木が立派で美しく育っていても根が腐り始めることがある。そして根が腐ればその木は実をつけることも叶わず倒れてしまう。政府も同じ、どんなに首長が立派な人物であってもすばらしい人材がそろっていてもすべてのものが同じように立派な人物だとは思えない。いまの日本政府もこれと同じなのです。榊首相がどれほど腐った役人を是正しようとも完全に取り切ることはできない。悪人もどうにか寄生し続けよう必死に隠れるからです。あなたは今責任をすべて榊首相に押しつけて解決した気になろうとしている。ですがそれでは雑草の根を残すのと同じように解決策になっていません。勿論このまま放置してはならないと分かっています。だから時間をください。腐った根は土で、石で自分の身を守っています。それらを取り払い腐った根にたどり着くには時間を要します。だけれどもあと少しで血を流さずに取り除けるのです。それまで私に少しばかりの猶予を」
殿下はそう言うと沙霧に向かって頭を下げる。
これには沙霧も驚いて慌てて地面に額をこすりつけて何に対してかも分からぬ謝罪を繰り返す。
沙霧ほど殿下を妄信していない駒木もこれには驚いて沙霧と同じように額をこすりつける。
この季節の鉄板はさぞ冷たいだろう。
数分間ほど両者とも頭を下げるというおもしろい状況が続いたがさすがに紅蓮が止めに入り沙霧と駒木はやっと一息つくことができた。
「ですが…しかし…」
沙霧はいままで妄信してきた数々のことにたいして徹底的に反論されて真っ白になる頭で必死に言葉を考え出そうとする。
殿下はその様子を優しげなまなざしで見ると戸惑う子供を諭す母親のような声色でしゃべり出す。
「あなたが国を憂いて行動を起こそうとしたのは重々分かります。しかしあと少しだけ、ほんの少しの猶予を私にください。今この瞬間でこの国を変えることは難しいですがあと数年でBETAに負けぬ国を作って見せましょう。きっと誰も血を流さずに。」
沙霧は勅令を受けたかのように殿下の言葉をかみしめる。その顔はクーデターの失敗の悲しみか、今まで信じてきたことが消えたことへの寂しさか、それとも天命を授かった予言者のような晴れやかな顔か。色は混ざり合うと汚い色になると暗い色になると言うが、様々な感情がいりみだれながらもその顔は今までよりもいい顔になった。
沙霧は万感の思いを持って拝命した。
殿下はその顔を、いや頭しか見えないが、見て安心した。そしてこれならば大丈夫だろうと確信を持って口を開く。
「今から言うのは私の独り言です。紅蓮も口出し無用です。」
殿下は紅蓮に目配せをする。
紅蓮も殿下が何をおっしゃるか分かったようで何も言わずただ御意、殿下の発言に口を出さないことを確約する。
「近々BETAに対する大規模作戦が決行されます。それは今までのどの作戦よりも大きな意味を持ち今後の人類の行く末とこの星の存続かけて行われます。そこに投入される秘密兵器は文字通り極秘事項、この国の威信とこの星の未来を担ったものです。あなた方にはただのハイブ攻略作戦としか知らされていませんがそれほどの重大なものなのです。それが失敗すれば…。その前に流さなくてもいい血を流すわけにはいかないのです。その先に見える未来を多くのもの達をともに。」
まだ沙霧には言葉の全容はつかめない。今までも数度のハイブ攻略作戦は失敗を重ねたしそれらも人類の行く末を左右するものだった。だからその作戦だけが特別に重大なものなのか実感はできない。
だが言葉の重みは伝わった。
もともと殿下のためにこの身を捧げると決意していた、ならば殿下のお言葉を疑うことなどあろう事か。
沙霧は顔を上げずにうなずいた。極秘であるものの話だけでも殿下が正直に打ち明けてくれたこと、わざわざ出向いてまで道を指し示してくれたことに涙を浮かべながら。
殿下はうなずいたことを確認すると息をつく。
「はぁ、これであのものと顔を合わせることができましょう」
殿下はため息と共に言葉を吐き出した。
いったん交渉というか説得は終わったようだ。
紅蓮も安心したようで自分の頭を撫でる。
「そうですな、白銀も一安心でしょう。では報告を兼ねて呼び寄せましょう」
「それは良い考えですね。早速香月副司令に連絡をいれましょう」
沙霧は殿下と紅蓮の話に出てくる白銀という人物が少しだけ気になった。
沙霧の脳内でもの凄い速さで人名のライブラリーが開かれて検索するも該当は無い。
知的好奇心から聞いてみようという気持ちもなきにしもあらずだが殿下に直接尋ねるなど言語道断。
あとからじっくりと調べてみようと脳内のメモ帳に白銀の名前を書き留める。
「そういえば駒木中尉。少しお話をよろしいですか」
突然名前を呼ばれた今まで影を失っていた駒木は驚いて肩をびくりと震わせる。
直接呼ばれるなんて何をされるかと背筋に冷や汗をかく。
「どうぞこちらへ、わたくし個人の話ですからそう肩を張らず」
そんなことを言ってもお相手は雲の上のお方。緊張で右手と右足が同時に出ているがやっとこさで殿下の前に出る。
片足座りをして決して顔は上げない。
殿下はもうこれ以上ラフな態度を求めることがかわいそうになり及第点をとる。
殿下は沙霧に聞かれないように駒木の耳元に顔を近づける。
「駒木中尉は沙霧大尉に好意を寄せているとお聞きしましたが是非その件についてお話を聞きたいのです。」
駒木はぴしりと氷のように固まる。
そしてロボットのような動きで唇と動かして言葉を絞り出す。
「な、なぜその件を…?」
駒木にしてみれば完全に隠蔽したと思っていたので殿下にそんなことを言われるとは思っていなかった。いやそんなことよりも殿下に伝わっていると言うことはどれほど広まっているのか。もしかしたら仲間達は皆知っていて必死に隠そうとしていた私を影から笑っていたのでは無いか。駒木の脳内に爆発的に嫌な想像が広がる。
駒木のために言うがこの件は殆ど広がっていない。事前調査として鎧衣課長を沙霧の元に派遣したがその時も駒木の好意についての情報を得ることはできなかった。鎧衣課長をもってしても知らないと言うことは全く広まっていないと言っていい。
ではどうして殿下の耳に入っていたのか。それは白銀というチートによるものである。しかしこれも確かな情報では無かったので殿下はカマをかけたのだがそれがビンゴしたわけだ。まさかこんな緊張状態で殿下に嘘をつけるわけが無い。
駒木中尉あわれなり。
だが殿下もただの戯れで駒木を呼び寄せたわけでは無い。
「ではわたくしの先人として好意を持った男性へのアプローチの仕方を教えてくださいな」
「へっ!?」
どんな恐ろしいことが待ち受けているのかと身構えていた駒木は思わず素っ頓狂な声を上げてしまう。
その後ろでは沙霧がどんなことが起きているのか分からずそわそわとしている。
「えっと…え…その…」
駒木はどうにか殿下のご期待に応えようとするもうまく頭が回ってこない。
どんな熟練衛士でも色恋に関しては人並みの娘のだということだ。
「あまり考えて答えなくても結構ですよ。日常での些細なことを教えていただければ。」
「つまりですね…殿下にそのようなお方が?」
殿下はその問いにゆっくりと首を縦に振って答える。
駒木はまたしても驚くで息をのむ。殿下にはいままでそのような噂すら無かった。将軍という肩書きを取り払えばただの年頃の少女である殿下であるため五摂家の中の斑鳩家の御曹司と結びつけようとする動きがあったが今のところ不発だったと聞いていたが。
「今はまだ一部のものしか知りませんがあのものは私の力を得ずともいずれ誰もが知る人物となり得ます。あえて名前は挙げませんがいずれはあなたも知ることになりましょう。」
駒木は脳内で殿下が発した一言一言から情報を読み取る。
まず「一部のものしか知らない」だ。これで斑鳩の御曹司だという線は消滅した。
「いずれは誰もが知る」つまり作戦を立案する立場にあると言うこと。大きな発明で、という線は殿下と技術部との接点が少ないと言うことから除外。前線での功績で、と言う線は戦績が殆ど運によるもので決まり誰もが知る戦績を上げると確信を持っていえるものでは無いという線で除外。
駒木の中ではたくさんの人物像が行ったり来たりを繰り返す。
これが女子の恋に関係するととんでもない頭の回転になるという特殊能力である。
男にとってはなんとも恐ろしい能力である。
「えっとですね、たとえば………」
「ふむふむ、そういうことが…」
沙霧は駒木が一生懸命話をしてそれを殿下が一生懸命聞くという上下関係が逆転した不思議な光景を呆然と見るしか無かった。
駒木中尉の顔を見る限りクーデターのことではなさそうだが沙霧にとっては想像だにできない。
「沙霧よぅ、おぬしも苦労人よのう」
紅蓮から同情めいた目で見られるが沙霧はなんでそんな目で見られるのか想像できず頭に疑問符が浮かんでいた。
ヤマト艦内の食堂、ここの一角に大型モニターがいくつか設置された。そしてそのモニターでは戦術機がせわしなく動き回りその戦術機のコックピットの様子も映し出されている。その下に数十の整備員やパイロットなどの様々な船員がたむろって居る。みな興奮気味にモニターを指さしている。
「あの動きは凄いな。まるで人間のそれじゃないか」
目の前にうつされている速瀬機の不知火を指さしながら興奮気味に隣の男に話す。
隣の男はめがねをかけた冷徹そうな見た目をしているが興奮しているが冷静に戦術機の動きを観察する。
「いや人間よりも可動域が広いのかあんな動き人間じゃできないだろう。」
速瀬機の腕の動きを自分の腕で再現してみるが人間では可動域が足らず完全には再現できない。
男はまじまじと興味深そうに自分の腕を眺めてみる。冷徹そうな顔に露骨な知識欲が現れて口元がつり上がる。
「アナライザーの拡張パックにでかい二足歩行のロボットがあったろ。あれにロケットエンジンを…」
短絡そうな見た目に似合わない神妙な面持ちをしながら生徒に理論を説明する教授のごとく自信を持ってしゃべる。
「たぶんあれはロケットだけじゃ無いな、たぶんジェットとの複合かな」
冷徹そうな見た目に似合った無表情で深く考えを巡らせている。さながら考える人の彫像か、このままどこかの芸術家にたのんで彫像を作ってほしいほど形になっている。となりの男が何も考えていないかが見た目にも現れている。
「何じゃそりゃ?」
「ジェットエンジンとかロケットエンジンを知らないのか。教科書で習ったろう。」
男は呆れたように額に手を当てて頭が痛いのか顔を振る。
「そんな教科書に載ってるような前時代的なもの知らない方が普通だろ。むしろ知っているほうが不思議だね」
対してこの男、自信満々に知識が無いことを言い張る。
「無知の知」ととある哲学者言ったがこの男には適応できかねるだろうて。
古代は遠巻きながらそのモニターがうまく動作しているかと言うことと皆がどのような反応を見せているかと言うことを観察していた。
今のところ結果は上々、大成功ともいえる結果だ。
古代は自然に顔がほころぶのを感じた。
「どうしたの古代君」
古代の後ろから現れたのは雪だった。
古代が笑っていることがお気に召したようで雪もうれしそうだった。
「ほらあれ、みんな楽しそうに見ているじゃ無いか。皆鬱憤がたまってぴりぴりしていたのに」
古代に眼下には楽しげに話をしている船員達の様子が広がる。
少し前までのぴりぴりした様子はもはや感じられない。
「確かにそうね、最近出撃できないしヤマトからの外出も許可されていないからね。でもあれは何なの?」
モニターは今日導入したものでしかもすべての船員にまで設置の通達がとおっていないようだった。
「あれは横浜基地に所属している生え抜きの部隊の訓練映像だよ。やっぱり男ってやつはロボットにあこがれるんだ」
古代は目を輝かせて話す。機動戦士〇ンダムやマ〇ロス、ゲッ〇ーなど二足歩行ロボットは男の夢なのだ。アナライザーは置いておいて。
この古代も幼少期に見た〇ンダムは今でもあこがれる。巨大な二足歩行ロボットに乗り戦場を縦横無尽に暴れる。言葉にならないかっこよさを感じる。しかし古代達が居た世界ではその夢が叶うことが無かった。航空機で十分なのにそこに手足をつけて意味があるのか、ただ被弾面積と機動性を欠落しただけじゃないのか。
しかしこの世界では実用化された。航空機が無効化されたため低空での機動性、武器携帯能力、汎用性などこの世界だからこその戦術機。これを見て心躍らない男がいるものか。
「ふーんそうなんだ」
雪にはそんな熱い古代の想いは伝わらなかったらしい。とくに興味なさげな様子。
古代はそれを女だからしょうが無いと片付けようとした。
「でもどうしてコックピットの様子まであんな大画面で映しているのかしら。」
古代はぎくりと固まる。
「あのロボット、戦術機?がどういうものなのか分かれば良いんでしょ?なんであんな大画面で綺麗な人たちの様子を映しているのかしら。服もきわどい格好をしているし」
きわどい格好なら君もじゃないかと心の中で突っ込む。
強化衛士服と女性の艦内着、どっちがきわどいかと言われればどっこいどっこいだろう。
「だ、だってな、やっぱり操縦する人が居てこそのロボットだろ?〇ンダムだってコックピットの様子も書いていたし。あの部隊はそれが偶然女の人ばかりで綺麗な人ばかりだったんだよ。あの服は男も女もみんなあんな感じだそうだ」
古代はうまく心にも思っていなかったことを発する。このとっさの判断能力が古代が艦長代理に選ばれた大きな要因だろう。
古代のとっさの判断能力とひらめきによって何とか弁明は形になったのだが。
「綺麗なのは認めるんだ」
古代は内心どうすりゃ良かったんだと叫ぶ。
男がどんなに身体能力に優れていても言葉では女には勝てないと古代は悟った。
だがあきらめず頭の中で一瞬のうちに弁明を構築し始める。
「古代君」
だが雪に手を握られて必死に構築していた弁明はどこかへと飛んでいった。
雪は自分の手で古代の手を握り自分の前まで持ちあげる。
「こっちに来てから忙しくてかまってくれなかったじゃない。私たち恋人になったのよ?確かにヤマトのこと、ヤマト皆のことで忙しいのは分かるけどもう少しだけ私のことにかまってくれてもいいじゃない」
雪は艦長代理という重大な役職につきこの世界の住人との交渉を行うなど日々激務にさらされている古代を想い伝えられなかった本心を寂しそうに吐露する。
このような場所では雰囲気もくそったれも無いが雪の想いは確かに古代の胸には伝わった。
「すまない、雪。確かにヤマトのことで頭がいっぱいになってた。最近雪と話をする機会も少なかったし…。こんな情勢の中じゃ皆から笑われるかもしれないけどもっと会って話をする機会を増やせるようにするよ。」
古代は雪の腰に手を回して抱きしめる。
誰もが祝福する二人、こんな世界においても幸せそうだ。
だがそこに雑音が混じる。
「速瀬中尉、凜々しくて格好いいな~ああいう上官なら今の二倍がんばれるぜ」
人混みのどこから出た言葉かは人が多すぎてつかめない。
「いや伊隅大尉だろう、あの年齢で皆をまとめて信頼も厚い。しかも好みだ!」
興奮して我を忘れたような声だ。
「そこ断言しなくて良いよでも俺は御剣少尉かな。武人の心意気というのが伝わってくるし高貴さがにじみでている」
「ばっか彩峰少尉の不思議っ娘キャラがたまらん」
これはもう単純に男の欲望をさらけ出している。
雪の古代を抱きしめる力が強くなり古代の体を締め上げ鍛え抜かれた体が悲鳴を上げ始める。
古代は不穏な空気を感じてできるだけ平然を装う。
「やっぱり…こういう目的なのね」
古代には雪の顔は見えないが声色から分かってしまう。これはやばい奴だ。
できる限り沈静化させなければ命が無い。
「雪さん?なにか勘違いをしているんじゃ?」
男の人なら分かるだろう。これはもうどうしようも無いことが。
「何が勘違いかしら?じゃあ私は電算室に用があるからじゃあね」
雪は古代をぱっと離すと早歩きで歩き去ってしまう。
古代は雪を追いかけて走って行く。
その様子をちらちらを見ていたモニターを見ていたはずの数人の船員達。
「うまくいったな」
「おうよ、成功だ。古代さんは森船務長を独占してるんだ。おちょくるぐらいさせてももらってもかまわないだろう。」
男達は森ファンクラブ(仮)の男達。
そりゃヤマトの心のオアシスたる森を独占されたら怒りたくなるものだ。
所変わって艦長室。今ここには沖田艦長と真田がいた。
「いま食堂で実験的に行っていますがなかなか好評のようです。」
真田は戦術機の訓練映像についての報告をしているようだ。
沖田は神妙な顔をしてその報告を聞いている。
「ではその対価を聞こうか。香月副司令が何も要求してこないとは考えづらい」
沖田艦長はベットに寝ているがその威厳は決して損なわれては居ないし判断能力も健在。
人を見る目は経験からかなり確実なものでその見立てによると香月博士は狡猾で計算高い人物である。
情で動くことは滅多に無く自分の目的のためには自分の周りのことをすべて利用する。そういう人物だ。
「勿論対価を要求されました。それは船舶用の原子炉の建造です」
沖田はその対価に驚きもしない。
だがその顔は決して晴れやかなものでは無い。
それがヤマトの技術を奪う目的のものならば看過することはできない。
たとえばこの世界では未だに実験段階の域を脱していない核融合炉の建造など。
「その原子炉は艦船用の加圧重水炉です。設計図、資材はあちらから提供されるため建造するだけです。設計図を確認しましたがこの世界では標準的なものでした。これならば問題ないと私が判断しました。」
沖田艦長はやっとほっとした表情を見せた。
「そうかでは資材の搬入などはいつからだ」
真田は持ってきた紙を見て日程を確認する。
「建造自体が急ぎのものらしくて明日からにでも搬入して作業に入ってほしいようです。搬入に関わるものは全員NEED to KNOWをわきまえ身元がはっきりしている香月博士お抱えのもの達が行う予定になっております。」
「わかった。一応全船員に火器を配って武装させ一部のものには監視させておけ。何が起こるか分からん」
真田はその仏頂面をいちども崩すこと無く了解と言って部屋を後にする。
こちらの世界の人間と良好な関係を気づいている真田は武装しておくことに多少なりとも不快感を抱いたはずだが真田はけっしてその様子を見せなかった。やはりあのような男もこのヤマトに必要だと沖田は再確認した。
「そういえば武はヤマトのことを知っておるのでは無いか」
こんな話を持ち出してきたのは冥夜だった。
白銀はクーデターの一件のことを想定して対人戦闘を重視した訓練を多くこなさせるようにしていた。もちろんクーデター自体は抑止する予定だがどうなるかはその時が来ないと何ともいえない。
今は食堂で訓練が一段落して小休止を取っている。
「ああ、機密が多くてあまりしゃべれないがその船員と親友だしな」
ヤマトのことは基地のものに殆ど知らされていない。まあヤマトが違う世界から来たなんていえないし香月博士自体もヤマトのことを殆ど知らないのだから当然だ。
「たけるさんヤマトの船員さんと親友なんですか?」
たまは訓練の疲れから机に突っ伏している。
「おまえも知ってる奴だぞ。訓練中におまえのことが好きな奴と言って紹介した二人。」
いままで微睡みかけていたたまは一気に覚醒してネズミ取りのように跳ね起きる。
「ええっ!?あの人たちですか!?」
「珠瀬はその人達と面識があるのかしら」
「ああそうだ。一回視察や何やらで基地に来てな。その時に一回珠瀬と築地は顔を合わせてるんだ」
たまははうわうわ~と顔を赤くして顔を覆ってうなだれてしまう。
他の四人ははてなにかあったのか、と小首をかしげる。
武は笑みを浮かべながらたまに顔を近づける。
「今度あの三人とゆっくり話し合える時間を作ってやるからな」
武がこんなことを言うもんだからたまは顔から湯気が出そうだ。これで当分は行動不能だろう。
古代と真田の名誉のために言うが二人とも決してそんなことを行ったことは無い。すべては武のいたずらである。
恋人が居ない真田ならまだしも森というすばらしい恋人が居ると言うのに新しい恋人を探すほど古代は不誠実では無い。
「白銀…あの装甲って戦術機には転用できないの?」
こんな疑問を呈したのは珍しく彩峰だった。
彩峰の戦闘スタイルは敵陣に潜り込みかき回して混乱させるというもの。冥夜も相当の接近戦好きだが彩峰はそれを上回る。最近はBETA戦には無用なはずの戦術機を用いてのプロレス技なんてものをシミュレーターの時に練習しているから恐ろしい。まだうまくいかないようだがもし対人戦で使われたらと思うと背筋が凍る。
しかし対人戦闘ならまだしもBETA戦において敵陣に潜り込むときに一番恐ろしいには光線級である。正確には潜り込むまでだ。
BETAの一番槍である突撃級に正面から戦うと言うことはできないためどうしてもいったん突撃級を飛び越える必要がある。突撃級を飛び越えるため高度をとる、部隊の一番先頭となる。これほど良い条件で光線級が狙わないわけが無い。
今はXM3の力もあるがそれで絶対に当たらないことは無い。いままでも訓練でひやりとしたことは幾たびもあった。
だからあれほどの耐久力は必要ないとしても一度耐えられれば敵陣に乗り込む時の光線級の危険性がぐっと下がる。
「あの装甲に使われいる合金はコストが凄いらしい。あれを戦術機に使うと不知火が武御雷を遙かに超えるコストになるし比重が極端に重いから海神並の機動性になるんだってな」
白銀も彩峰と同じ発想をしたことがある。
しかし技術漏洩を恐れるヤマトがそんなことを許す筈がない。だから真田に直接聞いたことは無い。
コストだとか比重だとかは彩峰をごまかすために白銀がいま考えたでっち上げ。
彩峰はあまり期待を持って質問した訳ではなさそうであまり落胆した様子も無かった。
「でもあの装甲があればドリル戦車とかできるんじゃない?」
ドリル…!それは男の夢!
白銀の頭の中にゲッター2が出てきたかどうかは誰も知らない。
「いいなドリル戦車!」
白銀は脳内で巨大なドリルと携えた戦車が突撃級の壁に大きな穴を作りそこからハイブに一直線で向かう雄志が浮かんだ。
これはただの白銀の妄想です。
「鎧衣、良いセンスだ!」
白銀は白い歯を輝かせて親指を立てる。
どこぞの傭兵のようなセルフだがそれを鎧衣がしる所では無い。
「あれを一人で作るとは…香月副司令は底が知れぬお方だ」
「そうね…少し怖いわ」
榊は寒そうに自分の二の腕を撫でる。
変化を望まない故の未知のものに対する恐怖心、人間誰しもが持っているものだ。
しかしそれはたいていマイナスに働いてしまう。
榊同様に冥夜の心のどこかでは思って居るようで榊の言葉を否定することは無かった。
白銀は香月博士が一部のもの達からこの用に思われていたのか、と少し不憫に思った。香月博士にとってはそのような他人からの感情はそこらにおちている小石と変わらないだろう。だが、それでも白銀は香月博士が勘違いされるのが嫌だった。
「何言ってんだ。香月先生が怖いなら榊や冥夜の方がよっぽど怖いな。いままでどんだけ痛い思いをさせられてきたか…」
「何をしているあと数分で訓練を再会するぞ」
榊と冥夜と白銀の言い合いが始まろうとしていたときに丁度伊隅大尉が現れた。
少しタイミングが良すぎる様な気がする、たぶん少し前から様子を見計らって居たのだろう。
こういうとこの気遣いが人望を集めるゆえんだろう。
「何をしていらっしゃるのですかね?」
だができればもう少し早く呼んでほしかった。そうすればこのお方と会わなかっただろうに。
「まりも軍曹!?」
伊隅が驚いて敬礼をする。白銀達も驚いて敬礼をする。
まりもはため息をついてうんざりとした顔をしている。
「だから私はあなた方よりも下の人間ですから敬礼なんていらないと言っているでしょうが」
これももはや形式美になりつつある。まりもに毎度毎度言われているが白銀や伊隅に変えるつもりはさらさら無い。
それほどまりもちゃんが尊敬されているということの裏返しである。
「いえ、これは「軍曹」に対してでは無く「恩師」にたいしてですから軍の風紀を乱したりはしませんよ」
「白銀大尉、あなたに何かを教えたつもりはありませんが?」
「精神的な面で数え切れないほど学びましたから」
白銀とまりもちゃんは笑い会う。
冥夜達にとっては元教官同士こういう光景を多々見たことあるし特に驚くことでは無いが伊隅にとっては驚くべきことだった。
伊隅は昔に教えを受け、いまでは大尉という軍曹よりも遙かに高い地位に就いたが白銀のようになれなれしく話をすることはできない。それは訓練兵時代に植え付けられた恐怖心とまりもを恩師としてあがめている気持ちからである。
「狂犬」の異名を持つまりもとこのように話をする人物は上官といえども香月副司令しかしらなかった。
伊隅は改めて白銀の異質さを感じた。
横浜基地の演習場では三機の白い武御雷と一機の赤い武御雷が相対していた。
四機とも突撃砲を構えて臨戦態勢を取っている。
時刻を知らせる電子時計を搭乗者の心臓だけがせわしなく動いていた。
時計の一番右の数字が7,8,9と時を刻み遂にゼロをなる。
四機の武御雷はまるで時限式の爆発したかのようい動き出した。
白い武御雷が短距離ランナーのようにスタートダッシュを決めるかのように36ミリ弾をシャワーのように撃ちながら前進したのに対して赤い武御雷は散発的に36ミリ弾を撃ちながら上下左右、流れるように回避運動をしながら後退する。
白と赤の出力に差があるというども白三機は一挺の銃撃、赤は三挺の銃撃を回避しながらなので距離がどんどん詰まっていく。
すると赤はひょいと廃墟ビルに潜り込む。
一機は予想する通路に回り込み、一機は上空に、一機は正面から突撃して間髪入れず初動で120ミリ榴弾を放ちそのあと36ミリ弾をたたき込む。
激しく立ちこめる砂煙を目の前にして白の三人は赤はこれでは倒せないと思い突撃砲を左手に持ち替えて長刀に手をかける。
だが反応するよりも早く予想した通路に回り込んだ白に赤が襲いかかる。
銃撃地点よりも一番遠くに居たため赤は十分な滑走距離がとれたようで飛行しながら白に必殺の120ミリを二発打ち込む。
一発は肩を、一発はコックピットに受けて問答無用で行動不能に陥る。
三機の白にはどうやって赤が銃撃から逃げ延びたかは知らない、だが赤が動いているならば二機でどうにかしなくてはならないと再度追撃を開始。
だがもはや赤の姿は確認できずレーダーの赤い点も消え失せていた。
「よもや私が地べたに這いつくばって銃撃を回避したとは夢にも思うまい」
赤の搭乗者、月詠真那はコックピットで一人ほくそ笑んでいた。
角を曲がった瞬間赤の武御雷は両手を地面につき這いつくばる体勢になった。這いつくばったため後ろから来た白と回り込んできた白の二機からの銃撃を回避、更に上空に来た白の予想より進んでいなかったため的外れな所を撃っていた。
これは跳ね起きていきなり全力の噴射をしたり突撃砲を片手に持ちながら受け身をとるなどXM3が無ければ行うことができない動きだった。
「あいつらはまだ頭が固いな、私も人のことをいえないが」
少し前の月詠であるならこのような奇策を思いつかなかったに違いない。しかも天下の武御雷が地面に伏せるなど屈辱とすら思っていた。
三バカもそれが当然だと思っていた。
最近は帝都城に召還されていち早くXM3にふれた斯衛軍衛士として教練を執り行うことがありXM3の可能性を広げようとしなかったことの原因である。
「さあ形勢は一対二、自己鍛錬を行わなかったツケをどう精算してやろうか」
人間であれば眼球が入っている部分のセンサーが全身の赤い塗装と呼応して赤く光った気がした。
この後二人は嬲るように仕留められて三人は三日三晩ヴォールクデータに三機で挑むという鬼畜メニューを課せられた。
三人は涙ながらに「慢心ダメ、ゼッタイ」と言っていた。
ヤマトでの原子炉の建造が決定して数日後、予定通り資材の搬入が開始された。
「では私は予定通り潜入を開始します。なので数時間通信が途絶します」
搬入を行う作業員の服装をした男は建物の影で通信機を耳に入れていた。
通信機の向こうからあの声が聞こえる。
「はいもう一度任務を復唱します。戦艦ヤマトに潜入しできる限りの艦内の構造を手に入れること。戦艦ヤマトの装甲の修理に用いていた工具を手に入れること。ヤマトに使用されている技術を可能な限り収拾すること。以上です。」
男は相手の返信が来て通信が切れたことを確認するとヤマト船員に偽装するための服と自決用の拳銃がはいった肩掛けのバックをもち搬入を行う車両に近づいていった。
後書き
どうも皆様明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
毎回話を書くときはこの章ではこういう話を書く、と決めてから書き始めるのですが今回は予想以上にボリュームが多くなってしまいました。なので今回は前と後に分けました。なんで二話にしないのかというとあまり決めていたものを変えたくないので。更新が少し遅くなったのも予想以上に長話になったからです。主要キャラが多すぎて皆のことを取り上げるとどうしても。
更新が遅くなった理由にはもう一つありましてそれは悠陽殿下の短編恋愛もの構想を始めたからです。一般人のオリキャラを殿下のなんてこの無い日常恋愛ものを体が欲していたので。まあ上げるかどうかは未定なのですが。
そういえば宇宙戦艦ヤマト~星巡る方舟~を見に行きましたよ。もう最初の数分のダイジェストで泣きました。感無量という奴です。途中に戦艦大和を出したり、ヤマトがガミラスと共闘したり凄く感動しましたねえ。結構若い人たちも多くていろいろな年齢の方々がいてよく広まって良かったです。完結編では劇場に三人しかいないという過疎を経験しましたから…。こんな駄文でも宇宙戦艦ヤマトについて興味を持ってくれる人が増えれば幸いなのですが。
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