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[289] 機動戦艦ナデシコ 時をめぐる
Name: アガミ
Date: 2005/06/30 15:03
    
   燃え盛りながらもジャンプしようとしている戦艦があった。

   その中に黒い復讐者はいる。

   愛する者を救出し、憎むべき敵を討ち、復讐に付き合って

   くれた少女を預け、1人まだ残党を狩っている。

   限界だった。戦艦も愛機も・・・復讐者も。

   傷つきながらも、戦って、戦って、戦って。

   そして今、果てようとしているか。逃げようとしているか。

   わずかな一筋の光を求めようとしているか。

   どこに跳ぶかわからない。

   ならばせめてこれぐらいはいいだろう。

   復讐者は願う。


   --まだ純粋だったあの頃へ--



[289] :機動戦艦ナデシコ 時をめぐる 1話
Name: アガミ
Date: 2005/06/30 16:13
   
   「ここは・・・・・・?」
    
   目を開ける。周りの景色が見える。
   目覚めたところは何気ない部屋。
   昔、はまっていたゲキガンガーのプラモがある。
   学校へ行くための用具。
   整頓されてない机。
   そして、今自分が寝ているベッド。

   寝ぼけていた頭が起きる。

   「あれ・・・ここは・・・オレの部屋?」

   「・・・・・・!!!!?目が見える!!」

   「臭いも感じる!!触覚もある!!声も聞こえる!!」

   「味覚は・・・・・・まだ分からんか。」
   と、体の感触を確かめていたアキトだが、ふとあることに気付く。
   「なぜこんなに天井が高いんだ?」

   天井がとても高く感じられる。なぜ??と思いつつも目が覚めたので、洗面所に行くことにした。
   
   「子供の頃の・・・・・・オレ?」

   そう、アキトは子供の頃の体になっていた。
   まだあまり伸びていない身長。大人になっても細身だった体。大きな黒い瞳。ぼさぼさの黒い髪。
   「俺はまさか・・・子供の頃にジャンプしたのか・・・」
   「・・・とりあえず顔でも洗うか。」

   顔を洗ったあと、アキトは朝食をとっていた。
   両親は仕事にいったらしくいないので、1人で食べていた。
   朝食といっても食パンを二切れほどだが。
   
   「味が・・・・・・わかるっ!!!?」

   アキトは思わず泣いてしまった。
          「味を感じない」
   それがアキトをどんなに苦しめたか。
   どんなに悲しんだか。
   「味を感じる」という嬉しさをかみ締めながら、朝食を終えた。
   
   しばらくして、玄関のチャイムが鳴った。

   「ピンポーン。」
   
   アキトは窓から誰が来たか見てみることにした。
   
   「やはりあいつか・・・。」
  
   と苦笑しながらため息をついた。
   聞こえてくる玄関のチャイムとドアを叩く音を聞いて、「せっかく戻って来たんなら他の女性と恋したいな。」と思うアキトであった。
      



[289] Re::機動戦艦ナデシコ 時をめぐる 2話
Name: アガミ
Date: 2005/07/27 15:45
アキトが戻ってきたときにはIFSはもう持っていた。

なので、後は来るべき時に備えるために体を鍛えていた。

はっきり言ってしまうとユリカとの戦い(?)はこの体ではかなりきつい。

「(よく生きていたな、俺・・・。)」

戻ってきてからの生活はやはりハードだった・・・。

今度は経験を生かし、気配を消したり、罠を仕掛けたりするものの、気配を消しても匂いで見つけられ、罠を仕掛けても仕掛けてある場所を回避するのだ。

結果的にはちょっと複雑になった鬼ごっこみたいな感じになってしまった。


「(これじゃあ前回とたいして変わらないじゃないかっ!!!!)」
いや、だいぶ変わってると思うぞ・・・(汗
とまあこんな感じに時が過ぎ、ユリカが地球へ行ってしまう日。

一応、「見送りにきてね!!」と言われているので、飛行機が飛び立つ時間に見送りに行くアキトと両親。

ユリカとは話せずにただ見送るだけのアキト。

その心のなかは・・・?

「(よっっっっっしゃあーーーーーーーーー!!!!!!ユリカとお別れだぁーーーーーーーー!!!!!あぁ長かった~~~もうストレスで死ぬかと思ったもんな~。これでひとまず安息の日々が返ってくるな~。うっれしいなぁ~~~~~~~!!!)」

こんなことをアキトが思ってるとも知らず、ユリカは窓から見ている。
そして・・・・・・・


何かが爆発する音がした。

「(来たっ!!)」

爆発と同時に黒服の男達が現れる。


「母さんたちに見つかる前にあいつらを処理しないとな・・・。」
ザシュッ    パァァン!  ドン!ドン!ドン!
「これで父さんたちは無事なはずだ・・・!」


少し早歩きで両親のもとに戻ったアキトだが、


その瞳に映るものは・・・・・・・・


両親の切り裂かれた死体と血が滴り落ちてる刀を持つ笠をかぶっている男だった。


笠をかぶっている男の片方の目は血のように赤く染まっていた。


「(北辰だとっ!!!!)」

そのまま笠をかぶっている男------北辰はいつのまにか周りにいる6人の男たちと一緒に立ち去って行った。


---ナ・ゼ・ア・イ・ツ・ガ・コ・コ・ニ・イ・ル・ン・ダ---


---ナ・ゼ・オ・レ・ノ・オ・ヤ・ヲ・コ・ロ・シ・テ・イ・ル・ン・ダ---
アキトは目の前の出来事が理解できず、ただ呆然と座りつくしていた・・・・・・。



[289] Re::機動戦艦ナデシコ 時をめぐる 3話
Name: アガミ
Date: 2005/08/19 14:28
「とにかく、ここから離れよう。」

そう自分に言い聞かせて、体を動かす。

走りながらも、頭の中では、思考の渦をめぐらせている。

「(なぜだ!!なぜあいつが俺の両親を殺している!!!ひょっとすると前のときは、あいつが来る前に死んでいたから姿が見えなかったのか?それとも・・・)」

考えているうちに、どこかの通りにでたみたいだ。

「とにかく、家に帰ってどうするか考えなければ・・・。」

「どうしたの?」

と、後ろから声が聞こえたので振り返ってみると、同じくらいの歳の髪の長いかわいい女の子がいた。

「いや、別に。君こそどうしたの?親御さんはみえないけど?」

「お母さんとはぐれちゃったの?あなたこそお父さんとお母さんはどうしたの?」

「まあ、ちょっとあって・・・。」

と言った途端、「いっちゃーん!どこー!」という大きな声が聞こえた。

「あっ!おかーさぁーん!!」

「もう、やっと見つけたんだから。あら、こっちのかっこいい男の子は誰なの?」

こうストレートにほめられるとちょっと恥ずかしい。

「あっ、そういえばお名前はなんて言うの?」

「俺の名前はテンカワアキトです。君の名前は?」

「私はカザマイツキっていうの!お母さんはカザマユウキっていうの!」

「アキト君はお父さんかお母さんと一緒に来たの?」

「いえ、ひとりで来ましたけど・・・」

「じゃあお父さんとお母さんはどうしたの?」

「まあ、ちょっと訳ありでいないんです。」

「じゃあちょっとウチに寄ってかない?イツキのボーイフレンドなんだからなんでしょ?」

いまさっき会ったばっかでボーイフレンドはないって。

「いえ、そういうわけじゃ・・・」

「私と友達になってくれないの?アキト?」

上目遣いでこっち見ないで・・・(泣 しかももう呼び捨て・・・

「いや、そういうわけじゃないけど・・・」

「じゃあいいじゃない。さあ、行きましょう!」

と、二人にひっぱられてイツキちゃんの家に行く俺は、その瞬間売られていく子牛の気持ちがわかったような気がする。


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