―――『仇』―――
時の庭園
侵入者を知らせる警報が鳴り響く
広場に駆けつけると、そこには
「あんた達、いっt」
侵入者4人組、その1人に不意を打たれて吹き飛ぶアルフ
「アルフ!」
私は壁にぶつかるアルフを見ながらバルディッシュをセットアップする。
「管理局の目の届かぬこんな場所に、これほどの魔力を持つ者がいるとは、幸運だな」
「そうね、かなり稼げそうだわ」
「ちゃっちゃと終わらそうぜ」
「そうしよう」
2人はデバイスを構え、1人はアルフのように狼型に変わる。
「バルディッシュ、行くよ」
《準備はできています。》
バルディッシュを構える
「この者の相手は私が」
「それじゃ、私達は奥にいr」
その言葉に私は思わず
「母さんの所に、行かせるかぁああ!!」
《ブリッツアクション》
叫びながら高速で切りかかる しかし
ガシィッ
「ほう、なかなかやるな」
「なっ!」
剣型デバイスの女はそれを簡単に受け止めた!
「紫電一閃」
ドガガアアアアアアア
私は吹き飛ばされ、
「がぁっ」
壁に叩きつけられる。
「今だシャマル!」
「ええ!」
おそらくは、シャマルと呼ばれていた女の魔法によって、私のリンカーコアが剥き出しにされる
「ああああああああああああっっ」
私は気を失い…
「あああああああ!!」
大事な人の悲鳴で目を覚ました。
「か、母さん…」
時の庭園は気を失う前とは比べるのも馬鹿らしいほどに破壊されていた。
侵入者4人もかなりの重傷を負っており、ハンマー型のデバイスを持っていた少女は倒れていた。
「ぁあっ!」
シャマルと呼ばれていた女が、突然両手でその顔を覆う
「シャマル?」
「ぁぁぁ」
「どうしたのだ?」
「こ、この人…」
青い狼が母さんの顔に鼻を近づける。
「む? ! まさか!」
「ザフィーラ?」
シャマルが震える声で
「こ、この人、は、しゅ、蒐集に耐え、られるような…」
・・・
隠れ家 フェイトの部屋
「フェイト!」
「はっ! はぁ、はぁ… アルフ、起こしてくれてありがとう」
また、あの時の夢…
「フェイト、本当にやるのかい?」
「…やる!」
「でも、ろくに眠れないせいで、体も弱ってるのに…」
「それでも、やらなきゃ」
時の庭園に残されていたデータベースから、闇の書のことを、あの4人のことを知った。
「私達を介抱してくれた、あの、母さんの知り合いの人には悪いけど、でも、絶対にやり遂げる。」
「…わかったよ。 私はフェイトの行くとこなら、どこにだって付いていくよ!」
おそらく、闇の書の主である八神はやて
そしてその周辺をうろつく謎の2人
「アルフ、私だけだったら、八神はやてを見つけることはできなかった… ありがとう」
「フェイト…」
隠れ家の窓から見える病院に、八神はやては入院している。
あの謎の2人が何者かわからない、もしかしたら守護騎士というのは4人ではなく6人なのかもしれない、それでも…
八神はやてが1人になった、その時に…
決戦の日は近い。
・・・
①守護騎士にあっさり負けている
原作でも最初は負けているが、それよりもあっさり負けたのは、原作より戦闘経験がないから。
②<私達を介抱してくれた、あの、母さんの知り合いの人>
ユーノのことである。もちろん、プレシアの知り合いではない。
フェイトの戸籍などをどうにかしようと、いろいろと裏で頑張っていたのだが…
③どうやって八神はやてをみつけたの?
時の庭園には様々な機能があるという作者の独自設定。
例えば原作で、タイミングよく攻撃をし、ジュエルシードを奪った時などを考えてみる。
プレシアの魔法で監視していたなら、結界の中を見ることはできるのか? できたとして気付かれないのか?
少なくともそういう機能、またはそういう系統の魔法を補助する機能があるのでは? という考えから。
090729/初投稿
090815/誤字脱字など修正