―――『計画(ぷろじぇくと)』―――
リインフォースが消えて、暫く経ったある日
「そうか… やっぱりこの時がきたか…」
ユーノは、はやてからの連絡にそう呟いた。
『やっぱり? やっぱりって何や?』
「…いや、なんでもないよ、気にしないで」
『そう? でも、ユーノ君が嫌ならやめとくけど?』
「いや、やるよ。 やってやるさ…」
『細かい事はまた後で連絡するわ。 ほなな!』
通信が切れる
前回も、このくらいの時期に模擬戦があり… これが原因で地獄を見ることになったのだ。
『クロノ&フェイト&アルフ 対 シグナム&ヴィータ&ザフィーラ』
無限図書に就職が決まっていたので、結界魔導師としての実力を隠してもいいよね? と思って手を抜いたら…
結界壊されて、訓練場もぼろぼろに
お偉いさんに反省文書かされて、いや、それは事務で鍛えた書類処理能力で楽勝だったけど…
何かある度にその話をネタに馬鹿にされることになった。 それだけでなく、僕が司書長になった時は司書達まで馬鹿にされることに…
おかげで無限書庫で一番偉いはずなのにずっと肩身が狭かった。 …空港火災で人命救助して、『英雄』と呼ばれるまでずっと辛かった。
あの地獄の日々を避けるために…
「新型結界の研究のため、ジュエルシードを借り出ししたく…」
準備を整えるのだ!
・・・
模擬戦当日
「《強化三種八重結界》」
がぎぎぃいいいいん!
構成を練りに練ったうえに、ジュエルシードでブーストした結界で模擬戦場を囲った!
「ほぉ… 流石はユーノ、素晴らしい結界だ。 これならば安心して全力を出せる。」
「ジュエルシードを利用していますからね… この結界を壊すには次元震を起こせるくらいの力が必要ですよ。」
「ユーノ、今度の研究会でこの結界の構成を教えてくれないか?」
「いいですよ。」
「私も参加していいかい?」
「ええ、なんなら、アルフさんも研究会に入ります?」
「時間が合うときでいいなら参加したいね」
『ユーノ君、こっちの準備はできたわ』
『録画もばっちりだよ』
・・・
一回戦、『クロノ&フェイト&アルフ 対 シグナム&ヴィータ&ザフィーラ』が引き分けで終わった後
「《フェレットにくきゅうアタック》」
レイジングハートまでノリノリな声を出し、僕ははやてさんを『ぽむ』と叩く。 すると叩いた所に肉球のマークが付く。
二回戦、『ユーノ 対 はやて』はそれで幕を閉じた。
そう! これが僕の無限書庫天国化計画!
今回の模擬戦は全て記録されている。 一回戦の激しい戦いでも壊れない結界を張り、それだけでなく八神はやてに勝ったと言う箔も付ける!
これで僕の無限書庫での生活はハッピーさ!
そんな風に思っていた時もありました。
・・・
その後、無限書庫
「だから、僕は忙しいんだってば!」
「でも、こんなに来ているんです!」
それは、ユーノ・スクライアに結界を張ってほしいと言う施設整備を担当する部署からの嘆願書だった。
おかげで、「司書長のせいで無限書庫とは関係の無い仕事が…」などと言われる始末…
・・・
①地獄の日々
手を抜いても抜かなくても地獄が来た。 しかし、『フェレットの恐怖』は伝説として残った。
②司書達
ユーノは知らないが…
③アルフも研究会に?
これが原因で原作よりもラブラブになった。
090807/初投稿
090818/誤字脱字など修正