魔砲少女「あなたの胸に直撃よ!」
俺「いや、その魔砲さんは違う人だから」
凡人in凡人!
それって何てマトリョーシカ?オリ主です。
ただいま海の前でなのはさんとOHANASHIちふです。
「ティアナ・・・・・・何で正座なの?」
「これが私のOHANASHIを聞く姿勢です!Sir!」
「サ、サー?
えっと・・・・・・けど地面硬いし、足痛いんじゃないかな?」
「お心遣い感謝します!
ですが、どうぞ御気になさらないでください!Sir!」
もう俺の内心ビクビク。決して感じてしまってるわけじゃない。
・・・・・・死の気配は二人っきりになったときから感じているけどな!
「そ、そうなの・・・。えっとね・・・」
「無茶して危ない目にあって本当に申し訳ありませんでした!
この償いはこの腹掻っ捌いてでも・・・!」
土下座スタイルは俺のベーシックフォーム!
なのは様の言葉を聞くだけで冷や汗ダラダラな俺は地面に額を打ち付けた後、つい切腹しちゃうんだ♪
「ティ、ティアナ?!
駄目だよ!だ、誰かきてぇぇぇぇ!!」
「ティアだめぇぇぇ!」
「スバル?!
それに皆も!」
「駄目だよ!ついなのはさんと一緒にいると死にたくなっちゃうのは判るけど、命大事に恋せよ乙女だよ!」
「スバルっ、それどういう意味なの?!」
「お願いー!死ーなーせーてー!」
「一人で置いていかないでーーー!!」
※現在部隊総出でティアナを止めています。
しばらくお待ちください。
――二十分後。
息切れする魔王様。
フォワードメンバーも同じような感じだ。
もうなんか本当に申し訳ありません。
途中からスバルも俺に感化されたのかスーサイドり始めて、隊長陣も出動する事態となってしまった。
もうね、申し訳なくて頭を上げられないのよ。
ああ、また死にたくなってきた。・・・・・・て、落ち着け俺。
Be KooL Mint gumだ。
「・・・ハァハァ・・・あのね、ティアナは自分のこと凡人で射撃と幻術しか出来ないって言うけど、それ間違ってるからね。」
『嘘だっ!!』・・・・・・なんてお約束なセリフを期待してた人ごめんなさい。
俺もちょっと言いたい欲求はあったんだけど、皆の突き刺さる視線が痛くて、思わず海に飛び込みたくなっちゃいそうな俺の精神状況も察してください。
というか、ここって会話場所には不向きだよね。
下手なこと言ったら海に叩き込まれそうだもん。そう感じるのは俺だけか。さーせん。
そんなことを内心考えながらも魔王様のOHANASHIは続く。
「・・・命令してみて。モード2って。」
そう言われてクロスミラージュを渡される俺。
確か、ここで凡人の考えも間違ってなかったと慰められるんだよな。
・・・・・・けど、今の俺に出来るのか?
「・・・・・・モード2・・・・・・」
<>
変形の途中で動作不良を起こし煙を上げるクロスミラージュ。
俺は内心やっぱりなって感じだったけど周囲の面子は大慌て。
クロスミラージュに何度も呼びかけるが返ってくるのは<<ピーーーーーーガガガガガッ!グォグォングォグォン・・・・・・>>と何処か懐かしい電子音だけ。お前はどこのモデムの接続音だ?
とりあえず俺はフォワードメンバーから一時的に外されましたよ、ヒャッホー♪
◆
――エリオ 演習場森林区
「おう、今朝の訓練と模擬戦は終了だ。お前ら、休んでいいぞ。」
ヴィータ副隊長は息一つ乱れずにそういいました。
僕らはこんなに息が上がっているのに。やはり凄い人なんだなと実感します。
「お疲れ、皆。フォワードメンバーはお話しがあるから座ってね。
ティアナもね。」
「サー!イエッサー!」
別な場所で訓練をしていたティアナさんとなのはさんも合流しました。
まるで映画の軍人のように直立不動で敬礼をすると僕たちの横に並びます。
なのはさんはいつものように何とも言えない表情を浮かべました。
ティアナさんが魔法を使えなくなってしまってから二週間が過ぎました。
シャマル先生や本局の魔導医が徹底的に調べても原因は判らず、ただティアナさんの頭の中から魔法に関する知識やスキルがまっさらと無くなっていることだけが判明しただけです。
チームはティアナさんを除き三人で運営していくことになり、訓練内容も大きく変わりました。
このことにはスバルさんが猛反発して、なのはさんにも食い付いたりもしたのですが、当のティアナさんの「すぐに追い付くから待っていなさい。合流したときにそのままだったら承知しないからね」という言葉で納得したようです。
こういうときにやはり二人はいいパートナーなのだと感じます。僕もいずれキャロと二人みたいな信頼関係を築けたらと思いました。
ティアナさんは魔法の基礎から勉強を始めました。
それも基礎理論やリンカーコアの魔力を感知する所からです。
以前スバルさんが「ティアは天才なんだよ。すっごい頭がいいんだから」と言った言葉どおりなのか、最初の一週間で訓練校で習う二か月分を終了させたと言います。
一度「どうしてそこまで頑張れるんですか?」と聞いてみました。
帰ってきたのは
「時間は待ってくれないからね。
こちらの都合なんてお構いなしで事態は進んでいく。
この先近いうちに絶対死ぬような場面が出てくる。
誰だって死ぬような思いをするのは怖いでしょ?」
という言葉でした。
身が引き締まる思いです。
ティアナさんはあれからやはり少し変わったと思います。それはたまに情緒不安定になったり、渇いた笑いを浮かべたりすることもありますが、戦うということに関してストイックになったように感じます。
それは二日に一度四人で行う机上演習にも表れています。
ティアナさんが設定した敵に、僕たち三人が挑むという内容なのですが、同程度の強さのはずなのに僕たちは中々目標を達成できません。
時には味方を犠牲にしてでも目標を達成しようとする境地には僕たちが中々至れないのが原因のようです。
スバルさんは最初そんなティアナさんに違和感を感じると言っていましたが、今では今度こそティアナさんに勝ってやるとよく意気込んでいます。
なのはさんは・・・・・・やはりあの件を責任に感じているのか、ティアナさんのマンツーマンの指導官を願い出ました。
朝から晩まで付きっ切りで魔法に関するあらゆる講義を受けたティアナさんは「逃げる暇が無い」と冗談めかして言っています。
・・・・・・あの出来事は機動六課に色々な傷跡を残しました。
ですが、あのことがあったからこそ僕らの距離は縮まりお互いを深く理解出来るようになったのだと思います。
「おら、エリオ!ボケっとすんな!」
「ご、ごめんなさい!」
考え事に夢中になりすぎたようです。
ヴィータ副隊長に怖い顔で怒られました。
「お前、話を聞いていたか?」
「・・・・・・すいません。」
「・・・キャロ説明してやれ。」
「はい。
えっとね、エリオ君。
私たちのデバイスのリミッタが一段階解除されるんだって!」
「え、本当ですか?!」
ストラーダがもっと強くなるんだ。
「おう。今日の模擬戦が試験だったんだ。
三人とも自分のデバイスは使いこなせてるようだしな。
・・・・・・と言いたい所だが、エリオはボケッとしてるようだから一人だけ合格取り消しだな。」
「そ、そんなぁ・・・。」
なんでこんな日に限って、訓練中に考え事なんかしたんだろう・・・。
「・・・ヴィータ副隊長、それはちょっと・・・」
「わぁってるよ。
取り消しって言うのは冗談だが、2ndモードはこれまで以上に制御が難しいんだ!
仕事中は絶対気抜くんじゃないぞ!」
「ハイッ!!」
そんな僕たちのやり取りを、最初はフェイトさんとなのはさんが。続いて、プッと噴出すようにスバルさんとティアナさん。ヴィータ副隊長も怖い顔をしてたのを綻ばせて。最後にキャロが釣られるように笑い出した。
僕はとても恥ずかしかったけれど身から出た錆であったし、何より湧き上がってくる喜びのせいで一緒になって笑いあった。
訓練場からの帰り道。
僕たち四人は、急遽休日となった今日一日の話題となった。
「どうしようかエリオ君。」
「うん、お休みなんて始めてだからね。スバルさん達はどうするんですか?」
「うーん、久しぶりに街まで行って遊ぼうか。ね、ティア?」
そう話をふられたティアナさんは言いずらそうに眉を寄せた。
「あー・・・・・・私は午後から座学が入ってる。なのはさんも忙しい時間縫って講義してくれるから抜け出せないの・・・。」
「あ・・・そか、ごめんティア。・・・・・・お休み、私たちだけだったんだね。」
「ばーか。
何暗い顔してるんだ?
私のことはいいから三人で楽しんできなさい♪」
何でも無いかのようにずんずんと道を進んでいくティアナさん。
思わず歩みが遅くなってしまった僕たち三人でしたが、お互いの顔を見合わせ、僕らの考えが一致していることを確認しました。
「あ、そうだ!
お土産ぐらい買ってきなさいよ!」
「やーだよ♪
私たちもなのはさんの講義受けることにしたんだから!」
「あ、ちょっとこら!重い!」
後ろからスバルさんに抱きつかれたティアナさんは抗議の声をあげます。
「僕らも2ndモードになるということなので、理論の復習をしておきたいんです。」
「それに私たちはチームじゃないですか。
今は訓練は別々ですけど、こんなときこそ一緒に居たいんですよ!」
「・・・・・・ッ」
「・・・ティアナさん?」
「心の友と書いて【心友】よぉ~~~~~~っ!!!」
「キャッ!」
ティアナさんは突然僕たち三人をまとめて抱きしめた。
頬に当たる胸に少しドキドキして、窮屈で暑くて凄く混乱してたけど、何故か悪い気はしませんでした。
◆
――チンク JSラボ。またの名を秘密基地
数日前から我が家ではギスギスとした空気に包まれている。
ノーヴェはその空気のせいか振る舞いが乱暴になり壁などを壊し、陽気なウェンディやセインもぐったりとしている。
皆が皆、多少の差はあれどこの鬱屈とした空気に辟易としている。
「うっふふのふ~♪」
いや、一人だけ水を得た魚のように生き生きとしているのも居たな。
しかし、さすがにもう皆限界だろう。
わたしは直言するために、この空気の発生源となっている部屋へと向かった。
「だから何度も言ってるじゃないか!
これは虐げられてきた科学者達の悲願なんだ。君も納得済みだったじゃないか!」
「ええ、今ではどうしてそんなことに同意したのかと後悔しています。
もう少し現実を見てください。」
「見ているさぁ!
このまま奴隷のように使役される様をね。
君はこのままでいいと思ってるのかい?」
「ドクター!
あなたはただ復讐したいだけです!それに姉妹やあの娘を巻き込むだなんて、いい大人が恥ずかしいと思わないんですか!」
「思わないね。
もしそうなら私はこの世に生まれてはいなかっただろう。
君たちだって自分が生まれた意味が判らない訳じゃないだろう?」
・・・・・・むう、白熱しているな。
これでは入る隙間が無い。
私は、ドクターとウーノの口喧嘩を覗き見ながらため息をついた。
「・・・チンク、パパとママまた喧嘩してるの?」
いつから居たのか・・・そこにはまだ幼い金髪の少女が不安げな面持ちで立っていた。
「ヴィヴィオ、私のことは姉と呼べと言っていただろう?
・・・・・・セッテはどうした?一緒に遊んでいたんじゃないのか?」
「・・・チン姉って呼びにくいの。
セッテは考え込んじゃった。
ねぇ、それよりパパとママ・・・・・・。」
見ると、セッテは目の前に置かれたオセ・・・リバーシ板の前で腕を組んで首を捻っている。
・・・・・・四つ角を取られ場の九割を制圧されていてはもう勝ち目はないと思うが、それもまた経験だろう。大いに悩むがいい。
「ああ、ヴィヴィオが気に病むことではない。」
左右の瞳の色が違う少女の頭を撫でる。
一体我々はいつから道を見失ってしまったのだろう?
私はこの少女がここに来た経緯を思い出していた。
聖王の器が輸送中に脱走し、途中管理局の襲撃があったものの妹達が保護に成功した。
ガジェットを何機か失いはしたようだが、姉妹たちも器も無事に帰還することが出来た。しかし問題は、基地で器が目を覚ましてから起こった。
ウーノをママと呼んだのだ。
それだけではなく、ドクターもパパと認識された。
最初は姉妹たちは笑っていたし、私も不覚にもツボに入ってしまったのだが、今思うにあの時点でウーノの中で何かが芽生えてしまったのだろう。
それから、ウーノはヴィヴィオに構い始めた。
それだけではなく、私たち姉妹に対しても母親として振舞いだした。
そんな行動に至った動機も判らないでもない。
私達、人造生命体に母としての存在は居らずたった一人で生まれて来る。
それだけに、人一倍【家族】というモノを求めるのだ。
ウーノは【母】としての役割を求められそれに答えたのだろう。
同様に、私達には【姉】としての役割が与えられ、そのことを皆嬉しく思った。
ドクターも【父】となることは吝かではなかったように見える。
ここまではよかった。
だが、【母】は【父】よりも【娘】を優先するものだということが最近になって判って来たのだ。
最初はゆりかごの接続キーであった。
聖王の器が鍵となるのだが、その際ヴィヴィオに大変な苦痛を与えることが判明したのだ。
当然ウーノはそこを改めさせた。
他にもある。
小さい頃からインスタントでは味覚が鈍くなると自炊当番が始まり、夜寝る前に本を読むのはこの姉の役割だし、風呂に入れるのはセインとウェンディの役割だ。
いつしか私たちは戦闘機人としての役割を忘れ、家庭を営み始めた。
だが、一人その暖かな空間に耐え切れない人間が居た。
それがドクターだ。
我々の創造主である、ドクターは管理局や最高評議会への恨みをはらすことを生きがいに生きてきた。
そこには我々若輩では理解できないほどの深い黒海が横たわっているのだろう。
ドクターはこのまま暖かな空間で、かつての恨み辛みをいつしか忘れてしまうことを恐れたのだ。・・・・・・と私は思う。
計画を前倒しし、決起までの時間を早めた。
そしてそこに反発したのは【母】となったウーノであった。
バタンッ!
「もう話になりません!
私たちは実家に帰らせていただきます!」
「ああ、好きにするといい!
二度と帰って来ないでくれ!」
突然扉が開いたかと思うと、涙で目を腫らしたウーノが飛び出して来た。
いや、実家ってどこなのだ・・・・・・?
「ああ、チンク。ちょうど良かったわ。
皆に声をかけてちょうだい。私とヴィヴィオはここを出て行くから、ついてきたい人は急いで来るようにって。」
「・・・本気なのか?」
「ええ、もうほとほと愛想が付きました!
あんな人だとは思ってなかったのにっ!」
ハンカチをかみ締める。
ああこういう仕草はこういうときにするのだな。
「ああ、ヴィヴィオ。ごめんなさいね。ママ達を許して・・・」
「ママ・・・苦しいよぉ」
ウーノは自己陶酔してるようで話にならなさそうだ。
私はドクターの方に希望をかける。
「ああ、チンクか。
君も好きにするといい。
ここに残るか、ウーノ達と出て行くか!」
ドクター、普段の腹が立つほど愉悦に浸るあなたはどこに行ったのですか?
今のあなたはふて腐れる子どもそのものです・・・。
もしかしたら、我々最大の敵はこの幼い少女だったのでは?と思えてきた。
◆
――スバル スバルとティアナの自室
「マイダイース マイダイース
クリティカル値は7希望ー♪」
机上演習に使う道具を取りに部屋に戻って来た。
やはり自分が使い慣れたものじゃないと結果には納得しづらいからね。
机の中から袋と筆記具を取り出したところで、ティアナの机の上に一枚の紙片が置いてあることに気付いた。
なんだろう?昨日はあんなの無かったよね?
ま、いっか!
そう思ったとき窓から風が入り込み、その紙が宙を舞う。
「ブベッ?!」
そして私の顔に覆いかぶさった。
もー、ちゃんと重り置いとかないと飛んじゃうよ、ティア。
文鎮、文鎮・・・・・・インクの瓶でいいよね。
「あれ、これ・・・・・・読めないね?」
つい目に入ったその紙に書かれていた文字列。
それは私には読めない言語で書かれていた。
すごいなーティア。
こんな文字も練習しているんだ。私も頑張らないと。
まずは今日こそ、ティアナに勝って生き残る!
私はそう決心して部屋をあとにした。
◆
――??? 紙片
初めまして、という言い方もおかしいですが、こうして自分から貴方に言葉を伝えるのは初めてですね。
この文章は、貴方の記憶から言語を抜き出して書いてみましたが上手く書けているでしょうか?万が一、スバル達に読まれる可能性を考慮しました。
私はあの日からずっと貴方を後ろから見てきました。
いきなり異世界に放り込まれた貴方にとってはひどい話だとは思います。ですが、当時の私はそのことを考える力さえありませんでした。
ですが、この世界で必死に生き抜こうとする貴方を眺め続けて、やっとこんな形ではありますが意思を伝えることが出来るようになりました。
私は貴方に感謝しています。
確かにそれは私の身体ですがもう私にその資格はありません。一度生を捨てた私、その身体に戻る権利はありません。
勝手な言い分だとは思いますが、その身体を通してティアナ=ランスターを見る瞳は、もはや私ではなく貴方を見ています。スバル達が貴方を受け入れたのがその証拠です。
例え、魔法を失っても諦めない私になることは私には出来そうもありません。
貴方は私に元の鞘に戻って欲しいと願いましたが、流れた時間は戻らないのです。
今更、私が戻ったところでやはり貴方の築いたティアナ=ランスターは死んでしまうでしょう。
その身体はもう貴方のものです。どうぞご自由にお使いください。
ただ、元の持ち主として一つだけ願うとすれば、スバルやエリオやキャロ。・・・・・・そしてなのはさん達。私の大切な人たちを、ティアナ=ランスターは悲しませないで欲しいということです。
どうかよろしくおねがいします。
つい先ごろ、私の記憶とスキルをあなたへフィードバックさせ始めました。早ければ数日で馴染み、問題なく魔法を運用できることとなるでしょう。
・・・・・・そしてそのときにはもう私は居なくなっています。
ありがとう。そして、さようなら。
名を失った私から ティアナ=ランスター へ向けて。
「・・・・・・あの、馬鹿女・・・・・・っ」
◆
ミッドチルダ西部 エルセア地方
ポートフォール・メモリアルガーデン
ナカジマ家やランスター家の墓も存在するその墓地の片隅に、その簡素な墓標はあるという。
T=Lanster
0059 ~ 0075
[馬鹿女。さっさと帰って来い]
その墓標には毎月必ず同じ日に、花が添えられていたと言う。
END5「郭公(カッコウ)」
あとがき
おまけを待て!
おまけ①(判る人にしか判らないネタでごめんなさい)
――ある日の机上演習
ティアナ「じゃあ皆振り終わったわね?
一番行動が早いのは誰?」
エリオ「はい。
怪人インセクターと同じフロアに入り攻撃します。」
ティアナ「じゃあダイス振って。」
エリオ「てぃっ!・・・・・・やった、ダイスの目は12だから・・・」
キャロ「・・・・・・エリオ君のファンブル値って12だよね。」
ティアナ「魔剣使いが不運っていう都市伝説。あながち迷信じゃないかもね・・・・・・。」
スバル「エリオは確か幸運の宝石ももう使っちゃってたよね・・・。」
エリオ「あぅぅぅぅ。仕方ありません、最後の幻想舞踏を使います!
これでサトリが発動するから絶対命中ですよね?」
ティアナ「怪人に絶対回避は・・・無いわね。ダメージ頂戴。」
エリオ「56発です。一回廻ったからおかげです。」
ティアナ「ううーん、そこそこ痛いわね。
じゃあ次、敵の⑨ね。
こいつは執拗にスバルを追いかけてくるから・・・・・・
エア・ダンスを使用して移動力を挙げて、レゾナンス・フィストで攻撃!」
スバル「え、それって?!」
キャロ「スバルさんと同じ戦法・・・・・・?」
ティアナ「そう。⑨はスバルと見た目も使っている武器も瓜二つよ。
当たったわね、じゃあここから何を使うでしょうか?」
スバル「・・・・・・憤怒?」
ティアナ「さすがいつも自分が使ってると理解が早いわね。今までGMのバランス散々ぶち壊してくれた恨みを味わいなさい!
プラーナもありったけ乗せて・・・一回転・・・二回転・・・三回転・・・!」
エリオ「な、何回クリティカルしてるんですか?!」
ティアナ「ふっふっふ~♪五回廻って、ざっと177発よ!」
スバル「ゲッ、ひどいよーティアー?!」
ティアナ「ふん、いつもボス相手にあんたがしていたことじゃない。
ほらさっさと防御しなさい。」
スバル「ふぇ~~ん、キャロ~。防御魔法頂戴~。」
キャロ「あの、それがですね・・・。防御魔法の射程外なんですけど・・・・。」
スバル「ええ?!」
ティアナ「いつも馬鹿みたいに突出してるからよ。
ほら、さっさと防御しなさい。死んだ?死んだわね?」
スバル「・・・死にました。70点もオーバーキルしといて生きてるわけ無いじゃん!
この、鬼!悪魔!なのはさん!」
ティアナ「ぐっ!それを言うんじゃないわよ!
・・・・・・ほら、どうせラウンド終了時にクローン使ってギンガさん来るんでしょ?
スバルはダイス目悪いからまだいいけど、ギンガさんになってから走り出すんだから、私の方が可哀想よ・・・・・・。」
キャンペーンラスボス「・・・・・・勤務中に遊んでいる部下を持つ上司の方が可哀想なの。」
脱兎!・・・・・・が、駄目っ!
四人でOHANASHIされました。
おまけ② 実家?
今日は長らく顔を合わせていなかった姉が突然やってきました。
けれど、その妹達や娘まで連れてきたからもう大変です。
②「・・・・・・で、姉さん。これは一体何事?」
①「それがね、ドゥーエ、話を聞いて頂戴!ドクターったらね(以下延々と愚痴り続ける)」
②「うん、うん、大変だったわねー(我が姉ながらうざっ!)」
⑪「わー、ふかふかベッドっすよー!でっかーいっ!」
⑦「枕下に紙製の直方体を発見。記憶データに該当なし。展開を始めます。」
聖王陛下「・・・風船かな。膨らませれる?」
⑦「お任せください。」
⑨「こ、コラ!何で遊んでるんだ!
セッテ、そんなものに口をつけるな!この馬鹿!!」
⑦「馬鹿・・・。馬鹿って言った奴が馬鹿。そうウェンディに教わりました。」
⑨「だぁぁぁぁ、そういう意味じゃねぇ!こ、これはだな、ひ、ひひひひひひに・・・。」
⑪「むっふ~♪どうしたんすかノーヴェぇ?
そんな真っ赤になっちゃって♪」
⑨「ウェンディッ、てめぇっ知ってやがんなっ?!」
⑥「じゃじゃーん!
下着の棚に隠し箱、発見!
何が出るかな?何が出るかな?」
⑫「・・・これは、なんでしょうか?」
⑩「・・・マッサージ機って書いてあるね。他のカラフルなコードがついたのはドゥーエ姉のオプショナルパーツかな?」
⑧「ドクターの趣味とは違うよ。恐らく市販品。
今回線に繋いでメーカー会社に検索を・・・・・・」
バンッ!!!
②「・・・・・・お前ら、死にたい奴だけしゃべれ・・・・・・っ」
⑥~⑫『ごめんなさいドゥーエお姉さま』
ピーンポーーン
②(てめぇら、絶対しゃべんなよ)
⑥~⑫コクコク
聖王陛下「はーい♪」
ガチャ
②「あーらすいません、騒がしくしちゃって。
ええ、今妹達が来ているんです。はい♪
本当に申し訳ありません。よく言って聞かせておきます。
まあ♪そう言って頂けると助かりますわ~お優しいのですね♪
それでは少しの間だけですがご迷惑をおかけします。
はい、それでは・・・
え?・・・・・・今度お食事をですか?
ええ、お気持ちはありがたいのですけど・・・何分時間が不規則な仕事ですので・・・。
では次の機会にということで・・・はい、それでは失礼致します~~~♪」
ガチャ・・・パタリ
②「・・・・・・ふぅ」
①「相変わらず、あしらいがうまいのね。
私にはとても真似できそうに無いわ。」
②「・・・姉さんじゃなかったらぶち殺してるセリフよねそれって。
私としては一人の男にどうしてそこまで尽くせるのかの方が疑問だわ。」
⑥(よし、話題が変わった。お前たち、静かに『遊ぼう』な)
⑦~⑫(コクンコクン)
①「だって、ドクターはすばらしい人ですもの。
私に生きる意味を与えてくれた人よ?」
②「でも、今は喧嘩中なんでしょ?」
①「・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・。
・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・でも、好きなの。」
②「やっぱあんたら出て行け!」
おまけ②のおまけ
聖王陛下「ママー、このオバちゃんだれー?」
②「お、オバッ?!」
お約束すぎて没にしました。
おまけ③ 一方その頃地球・・・・・・じゃなくてラボでは
④「ドクター、次の開発が待っていますよ~♪
ほら、元気を出して・・・」
Dr.「あ、ああ、そうだね。
私は研究さえ出来ていればそれで満足な人間のはずだ!
HAHAHA、何を落ち込む必要があるのか?」
④「その意気ですわ、ドクター!
ウーノ姉さまなんて居なくても、ドクターのサポートは私がしっかりしますから大丈夫ですわ~。」
Dr.「・・・ウーノのサポートか・・・。
・・・・・・最近、ウーノが作ってくれた味噌汁を飲んでいないなぁ・・・・・・」
④「ドクタァァ?!」
③「おい」
⑤「なんだ?」
③「何故私がここにいる?」
⑤「暴走したクアットロを止められるのは、ドクターやウーノそれにドゥーエを除けばトーレだけだからな。
私もそれに付き合っているのだ。そうぼやかないでくれ。」
③「ぼやきたくもなる。
こんな茶番に付き合わされればな。」
⑤「茶番?
それはどういう意味だ?」
③「そのままの意味だ。
ドクターも実のところ家庭という物に飢えている。ただ、そんなことを認められないのだろう。
・・・いや、順番が逆か。
ドクターが求めだしたからこそ、我々姉妹もそれに続いたのだな。
・・・・・・もっとも、ウーノは少々毛色が違うようだが。」
⑤「ふむ・・・例え、ドクターと言えど自分の意思が他人の操作されていると言うのは気持ちのいい話ではないな。」
③「別に珍しい話では無いだろう。
天然の人間でさえ、親の教育という名の洗脳を施されるのだ。
他人に影響されない人間はいない。
要はそれとどう付き合っていくかという話だ。」
⑤「ふむ・・・・・・。」
③「おそらくお前が持て余している感情はドクターのものと同じだろうな。
植えつけられた欲望。
ただ、それの為だけに生きていたドクターが新たな欲望を見つけてしまった。
相反する二つの欲望の中でどちらを優先すべきか?
ドクターは今葛藤中なのだ。」
⑤「話は理解できたが、茶番と言うことは姉にはこの葛藤の行く末が見えているのか?」
③「ああ。」
⑤「お聞かせ願おう。」
③「簡単な話だ。
我等姉妹のほとんど家庭を求め、ウーノに付き従った。
我々とてここにいるとは言え、実質向こうだろう。
ドゥーエがどう考えているかは判らないが、反対しているのはクアットロ一人だ。
これでは結果は見えている。」
⑤「・・・我々はドクターの内面を表すバロメイターと言う訳か。
少なくともクアットロ側で無かった事に感謝すべきだな。」
③「我等最初の四人はドクターの因子を深く受け継いでいるからな。
クアットロはドクターの稚気が色濃く出たのだろう。
そう考えると哀れな話だ。
あいつには貧乏くじを引かせてしまったな。」
⑤「われらは、大人になり損ねた男の物語か・・・」
それから数ヵ月後。
突如としてミッドチルダに出現した巨大な戦艦型のロストロギアはあっという間に衛星軌道上に到達する。
そして、管理局が対応策を取る暇も無く次元世界へ消えたと言う。
以後、この通称「ゆりかご」が歴史の表舞台に表れる事はなかった。
その一連の事件の関係者は、管理局の目が届かぬ管理外世界で少々大きめの家庭を営み始めただとかなんとか。
おわっちゃれ
あとがき その②
もうネタ尽きてきましたよ。
というわけでネタ探しの一環も兼ねて、読者からの質問や謎に答えるコーナーとかやったら皆怒るでしょうか?
寒いし駄作になるから却下だとか、どうせ元々駄作だからやっちまえだとか、御意見募集します。
とりあえず、今回は賛成か反対かだけでお答えください。
何を語り、何を語らないかを選択することが進化だとかこの間やったゲームで言ってた気がします。
まあそういうこと。