xx月xx日の正午過ぎ。 麻帆良学園中等部校舎内学園長室で、麻帆良学園学園長である近衛近右衛門氏が、何者かに襲撃された模様です。 被害者である近右衛門氏は、普段から美人で巨乳な某先生にセクハラ行為を行っており、 犯人は近右衛門氏が妬ましい、もとい天誅が目的だったのでは? と捜査当局は睨んでいる模様です。 学園関係者の間では、自業自得、因果応報、良い薬等々と言う意見が大勢を占め、被害届の提出は考えていないとのこと。 では、被害者である近右衛門氏のコメントです。 『ワシは精一杯やった。後悔は無い』 このコメントを聞いた関係者は、 『この発言は、某巨乳で眼鏡美人教諭へ何らかのセクハラ行為を行った事に対する報復行為である証拠』 との見解を示し、逆にセクハラに対する告訴へと踏み切る為に、被害者である美人教諭へ説得に入った模様です。 尚、美人教諭はこの件に関してノーコメント、との事です。 報道部発行 まほら新聞より一部抜粋 まほらのほほん記 第8巻 真・日々彼是 その1 ○月×日 木乃香ちゃんをウチで住まわせる事になった。 正直なところ、断りたかったんだがな。 守ってやって欲しい、何て事を言われたって、俺自身が殆ど家にいない今、どうにも出来ない気がするから。 それに、何より俺は今、とても充実している。 雪広グループ系列で、短期の幹部教育実習を受けるのはとても楽しい。 自分の適性も分かったしな。 まあ、これは最初から有る程度は理解していたが。 俺は経営と営業の適正が高く、反面、事務系は適正ゼロみたいだ。 そんな訳で、今は営業中心で色々学ばせて貰っている。 当然、半端ねー位にストレスが溜まっている。 そんな俺を癒してくれているのが、アスナだ。 朝、朝食と昼の弁当を作り、俺を見送る。 昼、アスナが作ってくれた弁当を食べて元気100倍。 夜、帰宅すると一緒にお風呂。そして1日にあった事を楽しくお喋りしながら夕食。 就寝は一緒に抱き合って眠る。 美神除霊事務所でバイトを始めた頃に遡って、それ以降、初めて感じる平凡で幸せな日常。 そんな平凡で平和な日常生活を崩す存在になりうるのが彼女、近衛木乃香だ。 しかも、しかもだ、手を出したら間違いなく切り落とされる。 何をって? ナニに決まってんじゃねーかっ!! 詠春を始めとする神鳴流のヤバサを俺は良く理解している。 あの娘に手を出す=詠春+神鳴流門下一派で俺フルボッコ。 くぅっ、どうするよ、俺? 横島が木乃香を連れて来た次の日。 ギスギスしているアスナに恐れ戦いた横島は、電話であやか達を呼び出した。 名目上は木乃香の引っ越し祝い。 実際の所は、何とかアスナを宥める算段をつけたいと言った所だ。 そんな横島の思いを知ってか知らずか、木乃香は朝から掃除、洗濯、料理と大忙し。 さらさらの黒く長い髪をなびかせて、大和撫子の鏡みたいな少女が、その可愛らしい顔に満面の笑みを浮かべながら頑張る。「ふんふ~ん♪」って実に楽しそうに。 一方、ツインテールの髪を風も無いのにゴワゴワ波立たせるアスナ。 最近は吊り目がちな両目を、幸せ一杯に垂れさせていた彼女が、今は能面のように無表情だ。 その上、背後からは黒い何かが出ている。 アスナは頑張って掃除する木乃香の近くに行くと、部屋の隅を指でススゥーっとなぞり、「汚れてるじゃないっ!」 と、そのまま巻くしたてようとする。 が、ちょうど来たあやかに、ハリセンでバシーン! と叩かれた。「何処の姑ですか、アナタはっ!!」 あやかにハリセンで叩かれ、頭を俯かせる状態になったアスナは、そのままプルプルと震え、「ふえぇぇぇ~~~~ん! 近衛さんが私の仕事を奪ったぁーーーーーーーーーーっ!!」 泣きながら家を飛び出してしまう。 アスナのその行動に酷く既視感を感じる横島。 記憶には無いのだが、かつて自分も同じ事をした様な気が……、さっぱり思い出せんが。 横島は頭を振って既視感を振り払うと、飛び出したアスナを追おうとする。 が、木乃香がとても悲しそうにポツリ。「ウチ、迷惑だったん?」 彼女が横島宅に住むのは、祖父である学園長に言われたからだ。 だからと言って、嫌な訳ではない。むしろ喜んで此処に来た。 幼い頃、この麻帆良学園都市に来て以来、初めて一人ぽっちじゃなくなる。 見知らぬ男性と住む事に不安もあったが、それより遥かに期待が勝った。 同じく一緒に住むアスナの存在もあったし、祖父が信頼し、何より彼が父の友人でもあった事が、彼女に横島を信頼させる一助となったのだ。 むろん、それは大きな間違いではあるのだが、しっかりと父である詠春が横島に釘を刺した事もあり、当面は貞操の危険は無いだろう、当面は。 木乃香は横島を信頼した。信頼し、そしてこれから一緒に生活する事になる、アスナと友達になる事を望んだ。 そんな訳で、役に立ちたい一心で張り切って家事に勤しんだのだが、少し頑張り過ぎた様だ。「気にする事ありませんわ、このかさん。アスナさんの事ですから、しばらくしたら帰ってきますわ」 もちろんあやかと夏美と千鶴は、アスナの気持ちが痛い程良く分かる。 木乃香が居る事で夜の生活もままならないだろう。 それに、横島が表の世界でサラリーマン何かやっているのだ。 社会的立場もあって、大手を振ってイチャつく事は出来まい。 なのに家の中でも出来ないのだ。 彼女は、自分達の事を何も知らないのだから。 まあ、横島にとってソレは、大した障害にはならないだろうけど。 そして、あやかはアスナの気持ちが解ると同時に、木乃香の気持ちも解ってしまう。 彼女はあやかにとって、小学生の頃からの付き合いだからだ。 一応だが学園長と暮らしては居た様だが、学園長は何かと忙しかったのだろう。 家ではいつも一人ぽっち。 中学に入った後も、何故か彼女だけが一人部屋。 特別扱いだと思った事はなかったけれど、今ならはっきりと分かる。 彼女は異常だ、と。 木乃香が駄々漏れさせている力。 魔力 しかも、それはとても強大で。 知らず知らずに背中から嫌な汗が吹き出るのが分かる。 あやかは新学期始まって早々、彼女の力に飲まれかかったからだ。 だからこそ不思議でならない。 なぜ? と。 なぜ、この世界の魔法使い達は、この魔力を隠すなり何なりしないのかと。 一般人でいさせたいのなら、なんで封印するなり何なりしないのかと。 これでは狙われても仕方ないでは無いのだろうか。 そんな疑問を持っていると、アスナが、「この世界の人達はその手の感応力が低いんじゃない? 私達は霊力を使う分、その手のモノに反応しやすいのかもね」 そう言われて、何となく分かった。 彼女が何故一人部屋だったのか。 魔力を封印したり、隠したりする考え自体が薄いこの世界で、不貞の輩に彼女が襲われた時の巻き沿えを減らす為だったのだと。 万が一、彼女が襲われても一般人から被害者を出さない為だったのだと。 彼女の護衛とやらが一緒に住めば良いと思うのだけど、何故だかそれは出来ないらしく。 あやかが知る限り、護衛と言うのはその字の如く、盾となって護り衛る者。 そこまでは出来ないと言う事なのだろうか? その護衛とやらが誰なのかは知らないけれど。 だからあやかは木乃香を拒めない。 彼女が少しだけ孤独で、そして家族に飢えているのを知っていたから。 幼馴染と言っていいあやかには、彼女が此処に来るのを喜んだであろう事が分かるから。 「そういえば、何でいいんちょに那波さんに村上さんがここにいるん? 横島さんと知り合いだったん?」「あっ、夏美でいいよ。私もこのかって呼んでいい?」「うん、ええよ」「だったら私も千鶴でいいわ、このか。これから私達、棒姉妹になるんだし」「「ブフゥーーッ!?」」 あやかと夏美が吹き出す。 何言ってんのこの人! 2人は千鶴に抗議しようとするも、「棒姉妹ってなんなん?」 無垢な表情で木乃香が聞き返し、2人は言葉に詰まってしまった。 木乃香にとって初めて耳にする言葉だったから。 そんな無垢な少女を見て、自分達がとても汚れている様に思えて。 横島はそんな無垢な少女の頭を数回撫でると、「木乃香ちゃんは知らんでええ。それより俺は、アスナを迎えに行って来るから、後は頼むな」 苦笑を浮かべながらあやかに後を託した。「任されましたわ、横島さん」 胸に手を当て、軽くお辞儀をするあやか。 そして横島の傍に行くと、「いってらっしゃいまし」チュッとホッペにキス。 負けじと夏美も反対側の頬にキス。夏美の精一杯のあやかへの対抗心。 横島への想いがたっぷりと詰まったキッス。 2人のキスを頬に受けた横島は、顔をだらしなくニヤケさせながら家を出た。 肉体関係はあっても、これはまた別で嬉しいようだ。 横島を見送りながら、木乃香はチラッ、チラッと何度もあやかの方を見る。「あんなぁいんちょー、その、横島さんのこと……好きなん?」 顔を真っ赤にしてボソボソと言う木乃香。 何せ木乃香の目の前には、普段の立ち振る舞いからは考えられない程に『乙女』なあやか。 てっきりショタコンだと思っていた彼女が、横島にホッペにチュッなんて驚天動地。 やっぱり恋人同士なのだろうか? でも、夏美もしていたし、さっぱり訳が解らない。「ええ、好きですわ」 さらりと答えるあやか。 どこか誇らしげなあやかが、木乃香の目にはとても綺麗に見えた。「恋しとるんやね、いいんちょ」「……恋と言うよりは、愛ですわね」 少し考えてから、慎重にそう答えたあやか。 まあ、恋する以前に色々有ったせいなんだろう。 何となく恋人というよりは、誰かが傍に居てあげなくてはダメな人。 彼女の中の横島の印象はそんな感じ。 もちろん、好きな人である事には違いはない。「2人とも、そんな事よりもさっさとお掃除、お洗濯を終わらせるわよ」 千鶴の声に、あやかと夏美はそれぞれ掃除や洗濯に取り掛かった。 和気藹々とした雰囲気を醸し出しながら、彼女達は実に楽しそうだ。 そんな彼女達を見て、木乃香はチクンと胸が痛んだ。 疎外感。やっぱり自分は一人だったのだ。 自分がした事は唯の迷惑でしかなく、アスナの仕事を奪ってしまった余所者なんだと。 しゅん……、と落ち込んでしまう木乃香。 そんな木乃香にあやかは、「このかさんも手伝って下さいませ。アナタも、家族なんですから」「……ホンマ? ウチも、一緒でええんの?」「アスナさんの事でしたら先ほども申しましたが、気にしないでも大丈夫ですわよ」「そうそう、スグに機嫌直して帰ってくるよ。多分、あと1時間ぐらいしたら……」「そうね、横島さんに任せておけば大丈夫よ。それにね、さっきも言ったけど、私達は姉妹になるんだから」 千鶴は口元を手で隠しながらそう言うと、「ウフフフフフフフフフフ……」と笑いながら脱衣場の方へと消えていった。 恐らく洗濯でもするのだろう。「千鶴さんっ!?」 あやかが怒りながら後を追う。 夏美は、ホントにそうなりそう、って思い少し苦笑。 そして、木乃香に笑いかけながら、「さっさと掃除終わらしちゃお?」「うんっ! 頑張ろなっ!!」 それから1時間程経ち、横島がアスナを連れて帰ってきた。 アスナは頬を上気させ、ニコニコしながら横島の腕に絡みついた状態で。 そして木乃香の方を見ると、ちょっとだけバツが悪そうな顔をして、「アスナで良いわよ、このか」 近衛さん、神楽坂さん。そう呼び合っていた2人。 木乃香は明日菜との距離がグンと近づいたようで、凄く凄く嬉しかった。「ほなよろしくな、アスナ。それに、横島さんも」 ひまわりが咲いたような笑みを浮かべる木乃香。 横島はそんな木乃香を見て、ほっと胸をなでおろした。 彼女は今、アスナと楽しそうにしている。 そんな2人に混ざり合うあやかと夏美。 そして、千鶴。「お疲れさまです、横島さん。お風呂、沸いてますわ。一緒に入りません?」 そんな千鶴に手を引っ張られながら、さっきまで外で隠れてアスナといたしてた横島は思った。 コソコソ隠れながらするんも、刺激があって中々良いモンだ。 千鶴とエッチな入浴した後は、明日、ここから直接学校へ行くと言う3人がウチに泊っていき、リビングに布団を敷いて5人仲良く雑魚寝する。 たまたま端っこで寝ていた夏美をお持ち帰りにして、横島は確信した。 マジで刺激があってええわ、と…… 自分から誘って来たくせに、終始ソワソワして外を気にする千鶴。 必死で声を出さないようにする夏美。 2人共に最近は、隠すよりも他の娘に見せ付ける様になっていただけあって、この反応はとても良い。 ただ、行為が終わるとスグにそそくさと帰るのは頂けないが。 今も行為が終わって、そのまま夏美を抱き枕にして眠ろうとすると、「じゃ、みんなの所に戻るね。おやすみ、横島さん」 そう言ってさっさと部屋から出て行ってしまった。 まあ、いいさ。横島は一人ゴチる。 そう、明日からの3人での生活。 いかに木乃香に見つからずにアスナと事に及ぶか。 それを考えると、胸が高鳴って仕方ない。 美神を覗いていた、アノ頃の情熱が再び戻ったかの様に…… 少し考察。(10/29 AM1:45バージョン)修正2度目です。 寮の部屋割りについて。 原作ではっきりと解っているのは、アスナ&木乃香、あやか&千鶴&夏美。そしてエヴァ&茶々丸。 多分そうだろうと思われる、のどか&夕映&ハルナ。 他2次創作で良く使われる、ちう&ザジ こんな所でしょうかね? で、ここから修正入ります。 確定に、楓&双子、まき絵&亜子、千雨オンリー、刹那&龍宮。 取り合えず多分と他2次の抜いて考えると、修学旅行の班割りにぶち当ります。 ぶち当らなかったようですwwが、消すのも何なんで、そのまま。 1班、双子&チア3人娘 2班、超&葉加瀬&さっちゃん&楓&くー&美空 3班、あやか&千鶴&夏美&ちう&朝倉 4班、まき絵&裕奈&亜子&アキラ&龍宮 5班、アスナ&このか&ゆえ&のどか&ハルナ 6班、刹那&ザジ&エヴァ&茶々丸&さよ そんな訳で、コレを元に部屋割り第2案です。。 1、チア3人娘 2、葉加瀬&さっちゃん 3、超&くー&ザジ 4、アキラ&裕奈 5、ゆえ&のどか&ハルナ 6、朝倉&美空 ザジが何処に入れても浮くわ~。 取り合えず、超がいなくなったら一人になるくーの部屋に入れます。 更に更に確定情報を加えられる方は突っ込んでやって下さい。 もしくは他の説得力がある答えを出せる方、どんどんご指摘下さい。 もっとも、この部屋割りがヨコアスRの話の展開に影響するかどうかは不明ですが。 寮侵入、夜這いイベントwwが発生した場合、同室の子も一緒に喰われる程度ですw このイベントが有るとしたら、Pスペシャルイベントでしょうね、たぶん。