「んじゃ、行こっか愛衣ちゃん」「あっ、はい。よろしくお願いします」 そう言って深々とお辞儀をする愛衣ちゃん。「それにしても良いんでしょうか? 私なんかがご一緒しても……」「シスターが良いって言ってんだから気にしなくって良いって」 俺はそう言うと、彼女の手を引き目的地へと向ってひた走る。 彼女も立派な魔法使いを目指す一人。 結構余裕で俺の脚について来る。 しかし何だな、賞金首の分際で観光地の近くに根城を張るってどうよ。 イザとなったら一般人を盾にするつもりだったんか? それとも普通に観光客に紛れ込もうとしただけか? まあ、お陰で可愛い女の子と温泉地で御宿泊なんだから、文句を言ったらバチが当るってモンだな。 そんなこんなで、山越え谷越え川を越え、やって来たのはスンゴク高級そうなホテル。 オドオドする愛衣ちゃんを促しながら中に入ると、カウンターのネーちゃんの訝しげな視線。 考えてみると、ボロボロな背広を着た不審者(俺)と、制服を着た美少女中学生(愛衣ちゃん)の組み合わせは非常に怪しい。 愛衣ちゃんときたらビクビク、オドオドしてるし…… でもそんな視線もジジイに渡されたチケットを見せたら、不審者を見る態度から上客を相手にするプロに早変わり。「近衛さまのご紹介ですね?」 と来たもんだ。 あのジジイ、どれだけ此処を使っていやがる。 しかも通された部屋がロイヤルなスイートなんだが? 途中にあるスイートルーム宿泊者限定のラウンジ&バー。 中に入るとやたらと広々とした和室。 ムービーシアターにカラオケルーム。 寝室にはキングサイズのダブルベッド。 最後にベランダにある露天風呂。 馬鹿だろ? あのジジイ馬鹿だろ? こんなスゲー部屋、生まれて初めて見たわっ! ああ、本当ならシャークティさんと一緒だったと言うのに…… いや、あの人ならこの部屋を見た瞬間に帰っちゃうかな? 何せやたらと豪華だし、ベットがでっかいって言っても一個しかねーし。 こりゃ、遠まわしなジジイの嫌がらせと見た! 幾等好感度が高いって言っても、流石にこんな部屋でご一泊出来る様になるのはマダマダ先の話だ。 しかもあの人はシスター、贅沢は禁止なんじゃねーの? まあ良い。結局、一緒に来たのはシャークティさんじゃなくって、愛衣ちゃんだ。 適当に映画でも見ながら夜を過ごして、和室に毛布でも敷いて寝ればいいさ。 そう思って彼女の方を見ると、ふわ~っと少し放心状態。「凄く立派なお部屋ですね~。こんなスゴイお部屋、見るの初めてです」 言いながら部屋中を歩き回り、色々と興味津々。 見れる映画のチェックをし、カラオケのマイクを弄繰り回し、備え付けの露天風呂に感嘆の声を零す。 最後にキングサイズのベッドのスプリングを使ってピョンピョン跳ねる。 実に楽しそうに遊んでる姿を見て、まだまだ子供やなぁ~っと思いつつも、捲くり上がるスカートの中身をチェックするのを怠らない。 残念ながら短パンを履いてるみたいで下着を覗き見る事は出来なかったが、コレはコレで健康的で良し! 一頻り楽しんだら我に返ったのか、顔を真っ赤にして恥かしがる。 俺は「プッ……」と軽く笑い、それを見た彼女はただでさえ赤かった顔を更に真っ赤に染め上げ、顔を俯かせてうな垂れた。「愛衣ちゃんゴメンな~。あんま可愛かったからさ」 そう言って誤魔化すと、クローゼットの中にある浴衣を取り出した。 それを彼女に渡し、取り敢えずは備え付けのではない大浴場で汗を流そうと言って部屋を出る。 男湯と女湯に分かれている入り口の前で彼女と別れると、俺は中に入るなり少しゲンナリ。 なんせジジイばっか…… アッチを向いてもジジイ、コッチを向いてもジジイ。 最近は可愛い女の子と一緒に入るのが普通になっていた所為か、ここで湯に浸かる事自体が苦痛に感じてならん。 だだっ広い風呂でのんびりしようと思っていたんだが、こりゃアカン。 自分の中からエナジーが失われていく。1分1秒が拷問だぜ。 そんな訳で、カラスの行水の如くぱっぱと身体と頭を洗って湯船に浸かるや否や、さっさと上がる。 時間にして5分程しか居なかったのではなかろうか? それ以上ソコにいたら、ワイのガラスの心にヒビ割れができるわ! 何が悲しゅうて、ジジイの股座拝まなアカンのや!! そんな事を考えながら、男湯と女湯に分かれている入り口前のベンチに座り、愛衣ちゃんを待つ事に。 5分が過ぎ、10分が過ぎ、20分が過ぎ、30分が過ぎた。「な、何でなんや……どうして!」 何せここで彼女を待っていたら、美人の姉ちゃんの湯上りで色っぽい浴衣姿を拝めるもんだと思っていたんだから。 ジジイの裸体を見て精神がヤバクなっている俺の脳内を正常に戻すためにも必要な行為。 だが俺は何も分かっちゃいなかった。 男湯がジジイばかりだと言う事が如何言う意味なのか。 そうさ! 出てくるのは賞味期限が一世紀は前と思われる過去の遺物、ミイラだったんだ!! ちくしょー! ワイの観光地での淡い恋物語がぁーっ!!「あうう、お待たせしました」 柱に頭をガンガン叩きつけていたら、申し訳無さそうに背後から声を掛けて来る。 俺は素早く額から流れ落ちる血を拭うと、満面の笑顔で振り返った。「いや、全然待って……ない……よ?」 少しのぼせているのか全身がうっすら桜色。 湿気を少し染み込ませ、その桜色の肌に貼り付いている浴衣。 チラリと覗く淡く膨らんだ乳房。 湯上り補正なのか、それともジジババばかり見ていた所為なのか…… 思わず、ゴクリッ……、と咽を鳴らす。 そんな俺を見て恥ずかしそうにモジモジ。 何度も、襟元や裾を直す。「あの、早く部屋に戻りませんか……?」「あ? ああ、別にいいけど、土産物とか見てかなくってええんか?」 この手の場所に来たら定番的な行動だ。 普段ならイランもんでも、妙に魅力的に見えるから困る。 それにちょっとしたデートっぽい雰囲気を味わえるし。 そう思っていたんだが。「その、ですね……。き、きがえ……」 あ、ああ、そういや着の身着のままだったっけ。 着替えはクリーニングにでも出したのだろう。 って事はだ、あの下は…… じっとりと粘りつく視線で、愛衣ちゃんの全身を舐め回すように見る。 確かに浴衣に下着のラインが一切見えん。 お尻の曲線がとても滑らかで、開いてはいけない官能の扉を開いてしまいそうになる。 そんな愛衣ちゃんに、ジジイどもがイヤらしい視線を向け始め…… それは許せん! この娘はワイんや!! 俺は彼女の腰を掴んで自分に引き寄せると、エレベーターの方へと急ぎ駆ける。「きゃっ!?」 可愛い悲鳴を上げながら、俺の胸にしがみ付く。 そんな彼女をエレベーターに押し込み、そのまま一気にスイートな部屋へと向った。 ウィーンと音を上げ、上階へと上がり始めるエレベーター。 2人っきりの狭い空間。 モジモジと裾や襟元を弄り、落ち着かない青い若葉の少女。 このまま、襲ってしまいたくなる。 いやいや、イカン、それはイカンぞぉーーー! 貴重な俺のファン。こんな事で失いたくは無い。 でも、目の前の獲物はとても美味しそうで…… チーン、とエレベーターの動きが止まり、何故か愛衣ちゃんは再び俺の胸にしがみつく。 ああ、そう言う事かと、俺はさっきみたいに彼女の腰を掴み、今度はゆっくりと部屋へと向った。 ニコニコとしている彼女を見ると、コレが正解だったのだろう。 随分とまあ、大胆な事で。 一度経験しちまえば、それが普通だとでも思っているのか。 それとも、俺と言う人間をそこまで信頼しているのか。 顔を合わすたびに尻を撫で回すこの俺を。 ……よーく考えてみると、良くもまー、今まで嫌われなかったモンだ。 俺は自分の理性が何処まで保つか不安になりながら、べったりと引っ付く彼女の尻を撫でつつ部屋に入った。 まほらのほほん記 第22巻 真・日々彼是 その6 結果論で言うなら、当然のように理性は持たなかった。 愛衣ちゃんは俺の眼前で浴衣の前を肌蹴させ、股間から流れ落ちる2人の愛の体液が処女血と混ざり合い、白桃色となって浴衣や床を汚していた。 上気させた頬と、洗ったばかりの筈のサラサラヘアを、汗でじっとりさせ冷たい床に張りつける。 そして、トロンと潤んだ瞳を俺に向けた。「お兄様ぁ……」 上体を起して小さな胸をプルッと揺らし、甘えた声で俺を呼んだ。 まただ! 俺の理性が『お兄様』と言う素敵ワードに侵食されて行く…… イカン、イカンぞ!! ただでさえ、折角の俺の大切な『ファン』を、俺の『女』にしちまったんだ。 これ以上の狼藉を働く訳には…… だと言うのに、ぐちゃぐちゃに汚れた浴衣をスルリと脱ぎ、そのまま俺の胸にしな垂れかかる。 「はふぅ~……」 幸せそうな溜息を吐きながら、スリスリと頬を擦り付け、そのまま…… 気づけば眠っていた。 俺はホッと息を吐く。 だが少し残念でもある。 とは言え、このまま酔いが冷めるまでは寝かせておいた方が無難か。 そう彼女は酔っ払っていたのだ。 夕食時に出てきたワインをジュースと間違えて飲むなんてベタな事をやらかして。 それでも最初は何でもなかったんだ。 笑い上戸なのか、ケラケラ笑いが止まらなくなる位なモンで。 俺は彼女に酔い覚ましにと冷たい水を飲ませると、見たがっていた映画をシアタールームで鑑賞させ酔いが冷めるのを待つ事に。 映画の内容は甘い甘いラブストーリー。正直、眠気と戦っていて、内容はさっぱり覚えていない。 彼女はかぶりつく様に映画にのめり込み、ハリウッド映画にありがちなベッドシーンで女優の胸の大きさに目がいき……、俺に絡んできた。 とっくの間に酔いは冷めたモンだと思っていたのにだ。 彼女は追加でワインをガフガフ飲んでいたんだ。 コレは俺が悪かったのだろう。 なんせ、ココに置いてある酒類はドレも高級品で、普段気軽に飲める酒じゃねー。 どうせジジイの支払いだと調子こいた俺は、高そうな酒類を選んでチビチビ飲んでいたんだから。 チビチビなのは俺が酔っ払う訳にはいかなく、それなら飲むなよ! って思うかも知れんが、それじゃ勿体ねーだろうが! で、俺が眠気と戦っている時に、こっそりと飲んだんだろう。 色んな意味で酔った彼女は、座った目つきで俺を睨むと「私のおっぱいを揉んでおっきくして下さい」そうのたまった。 それぐらいならオッケーだ! 喜び勇んで浴衣の上からモミモミモミモミ…… 気づけば浴衣の前を肌蹴させ、直でモミモミモミモミ…… 更に興が乗った俺は、中指と人差し指の間に乳首を挟んでモミモミコリコリモミモミコリコリ…… 秒間16連射でモモモモモモモモモモモモモモ…… 上擦った声を上げる愛衣ちゃんは、最初は「あ……あん……うう、うん……」 それが次第に「ひぁっ……ひゃんっ……くぅ……んんぁっ……いあ……」 最後は「アンッ! アンッ! アンッ! アンッ! アンッ! アンッ! アンッ! アンッ!」 太腿をスリスリさせ、熱い吐息を吐きながら俺の事を、お兄様……なんて言い始めたのがこの頃だ。 理性がぶっ飛んでも仕方あるまい。 結果どうなったかは、見ての通りって訳さ。 ハッハッハッハッハァー! やっちまったよ…… いい加減俺の下半身の突起も自重する事を覚えて欲しい気がするぜ。 俺は少し反省しながら、眠る彼女の身体を濡れた手拭でキレイにしていく。 彼女をお姫様抱っこし、寝室まで運ぶとキングサイズのベッドの中央に静かに寝かせる。 そのままムニャムニャ言いながら、幸せそうに微笑みながら眠る彼女の頭を数回撫でると、俺はロイヤルスイートを堪能する為に寝室を出た。 高級な酒とツマミを大量に持って、さっきまで居たシアタールームの大画面で、温泉地にアリがちな有料エロ番組を見て心を弾ませる。 この手のモノは、いくつになっても胸がトキメク。 しかもだ、寝室には可愛い女の子が居て、それに隠れてコッソリってのがマタ良い! 女の子とセクロスするのとは少し趣が違う、とても充実した時間。 ふと気づけば日付が変わる30分前になっていた。 夕食の時間が6時だった事から考えて、どれ位の時間、こうしていたんだか。 そろそろ寝ようか? そう思いながらふと外を見ると、備え付けの露天風呂から湯気が立ち昇るのが見えた。 そういやこれに入っとらんかったな。 根が貧乏性な俺は、折角あるモノを使わずにはいられん。 ほろ酔い加減で良い気分なのも手伝い、その場で浴衣を脱ぎ捨て「ヒャッホー!」と言いながら外に飛び出した。 傍から見たら変質者だ。 ドボーンと勢い良く飛び込み、湯柱が盛大に上がる。 そのまま湯船に浸かりながら、遠く星空を見上げた。 満点の星空を見上げながら、少し真面目に近頃続出している事件の事を考える。 人心の荒廃から来る凶悪事件の続発、魑魅魍魎、下級魔族の大量発生。 一度に起こる事件としては、不自然極まりない。 人心の荒廃については専門家じゃねーから解らない。 だが、魑魅魍魎や下級魔族の方については、自分は専門的な知識が有ると自負していた。 だからこそ思う。これは人為的なモノでは無いかと。 だが同時に、不自然では有るものの、人為的なモノによる事件といった感触が一切ない。 だったらどこかに魔界へと通じる穴でも開いたか? そう思ってみても、そんな情報は何処からも入らず、何よりそんな物が開いているなら今以上に酷い事になっているだろう。 ならばこう言う事なのか? ヤツラは何処からともなくやって来たのではなく、この世界で生まれ育った化け物なのだと。 人心の荒廃から来る負の想念を大量に吸い上げ産まれた……、いんや、それだと世紀末覇者世界程度の荒廃が必要か。 だったら……、って俺はなに考えてんだ? こんなん俺のキャラじゃねーな。 そう自嘲しながら、両手でお湯をすくうと顔にぱしゃぱしゃと掛ける。 そして湯船に浸かりながら、ボソッと呟く。「あーあ、愛衣ちゃんが一緒に入ってくれたらなー」 俺の心からの声が夜の闇に吸い込まれていく。 聞こえてくるのは風の音や、湯が流れる音、それに梟の鳴き声。 本当にこれで可愛い女の子が一人でも居れば…… いつもならアスナが、最近ならば木乃香ちゃんと一緒に入ってた。 こんな実に良いロケーションで、あの子等とゆっくり風呂に入るのもええよな~。 ピシャン 水を弾く音。 視線を向けると、ソコには身体にビシッとバスタオルを巻いて大切な所を隠し、ソワソワしながらこちらを伺う愛衣ちゃんが。「起きたんか」 囁くように語り掛ける。「は、はい……。あの、さっきは、その、すみませんでした……」 やっぱ覚えていたか。 もしかしたら酔いで記憶が無いかもって思ったんだが、都合良くはイカンか…… そう思っていると、寒そうにブルっと震える愛衣ちゃん。 春はまだまだ先で、冬の真っ只中。 バスタオル一枚ではそりゃー寒いだろう。「風邪ひくぞ、さっさと風呂に入れって」 手招きして彼女を自分の傍へと呼び寄せた。 オズオズとしながらソレに従い、でも俺から少しだけ離れた場所に、右の爪先からチャポンと音を立てて身体を湯に沈めていく。 何度もチラッ、チラッと恥ずかしそうにコッチを見ては、すぐに目を背ける。「何かあったんか、愛衣ちゃん?」 すっとぼけた調子で言葉を掛ける俺。 漸く意を決したのか、キツく閉じていた口を開いた。「よ、横島さん! あ、あのですね、その……、なんて言えばいいんだろう……」 言葉に迷いアワアワしている彼女の気を解そうと、俺は両足を伸ばして彼女の太腿の上に乗せる。 そしてバスタオルよ剥ぎ取れろ! と言わんばかりに足の裏で器用に撫で上げた。 初めは呆然と成すがままだった彼女だったが、徐々にバスタオルが捲り上げられ、可愛らしいワレメが露出していくのに気づくと必死に両手で俺の脚を押さえる。「ひゃあっ! なにするんですか、横島さん!」「もうお兄様って呼んでくれんのか?」「あ、あれは、その酔っていて、だから……」「ん?」「その……、お兄様」 ボソッと聞こえるかどうか分からない位に小さな声で囁いた。 だが、俺は耳に手をやって、もう一度「ん? 聞こえんなぁ~」と意地悪な口調で聞き返した。 愛衣ちゃんは顔を真っ赤にして湯船から立ち上がると「お、お兄様っ!!」と大声で叫んだ。 と同時に、勢い良く立ち上がった所為か、それとも俺が悪戯した所為なのか、ハラリとバスタオルが彼女の身体から滑り落ちる。「キャア!」 悲鳴を上げて両手で身体を隠し、そのまま湯船に身を沈めようとする彼女の腕を素早く掴むと俺の胸元へと引き寄せた。 そして驚き、目を見開かせる彼女の唇を、俺の唇で塞ぐ。 軽く抵抗する彼女を、自分の膝の上に乗せ湯船に沈めていく。 大人しく静かになるまで彼女の口中を舌で存分に嬲り、両手で身体中を弄っていった。 抵抗が無くなったのを見計らい、唇から離れて彼女の首筋に吸い付く。「あ、あん……お兄様、ダメ……ですよ……」「ホントに?」「あう……、キス……」「なーんやってぇ?」「もう一度キス、してくれたらいいですよ……」 相変わらず意地悪な口調の俺に、官能が刺激されているのか、愛衣ちゃんは肢体をブルルっと震わせ、遂には俺を受け入れた。 俺が舌を突き出すと、それを見た彼女が舌で絡み合わせる。 ぴちゅ、ぴちゃ、くちゅ、くちゅ、ぴちゅ…… 少しづつ俺の舌先が彼女の口中に吸い込まれていき、うっとり陶然とする愛衣ちゃん。 よーく考えてみっと、もしかしてさっきのキスが彼女にとってのファーストキスだったんじゃねーだろうか? だとしたら、ちょいと可哀想な事をしたな。 そう思いながら、俺は処女を散らしたばかりの、痛々しく真っ赤に腫れ上がる彼女のワレメに自分の肉棒を押し当てる。 ギチッ、グチチッチッ…… 痛みで身体を跳ね上げるも、俺はきっちり腰を掴んで彼女の逃げを許さず、そのまま膣壁を割り膣内の奥を目指して沈めていく。 すると、先ほど彼女の中に出した俺の精液が潤滑油になり、半ばほどから一気にグプンっと奥まで飲み込まれていった。「あ、んぐっ……ひぃああああああああああああッッ!!」 子宮を押し上げる強烈な一撃に、愛衣ちゃんは俺の唇から離れ、弓なりに背筋を反らせると嬌声を高々と上げた。 痛みと快感の衝撃で、潤んだ瞳から涙が零れ落ちる。 まだ硬いが、それでいてむっちりと柔らかい感触が俺の肉棒を包み込み、痺れる様な快感を送り込んでくれる。「くっ、いいぞ、愛衣ちゃん……!」「お、お兄様、わ、わたし、ぁ……んんぅっ!」 小さく喘ぐような声を出しながら、愛衣ちゃんが俺の首の後ろに手を回し、泣きながら微笑む。 さっきとは違って、酒分が抜け切った正常な思考で、本当に俺を受け入れたんだろう。 この様子なら、俺の女になってもまだ、俺のファンで居てくれるかも知れない。 そう期待しながらゆっくりと腰をグラインドし、軽く突き上げ、愛衣ちゃんの唇からくぐもった声を漏らさせた。 俺に抱きつく力を強くし、その膨らみかけの胸を押し付けてくる。 柔らかい彼女の胸の感触が伝わり、俺の肉棒の硬度が増していく。「うぐ、気持ちいいぞ!」「ああぁ、わたし……の膣内(なか)……お兄様ので……いっぱいです……んんっ!」 可愛い言葉に一瞬理性が弾け飛びそうになるもグッと堪え、子宮をゴリゴリ擦っていた肉棒を一旦入り口近くまで引き戻す。 背筋をゾクゾクとさせ、甲高い絶叫めいた喘ぎ声を出しながら、愛衣ちゃんは俺の唇を求めてくる。 唇を合わせ、互いの熱を確かめ合いながら舌を絡める。 熱く荒い息が俺の口元にかかり、どれだけ彼女が興奮しているのかが良く分かった。 引き抜きかけの肉棒を完全に彼女の膣内から引き抜き、何で? とでも言いたげな彼女の視線を無視すると、クルリと体勢を入れ替え彼女の後ろに回る。 手を風呂の縁につかせると、お尻を高々と上げさせ、パンっと尻を叩くように一気に奥まで突き込んだ。「きゃぅううううっ」 短く悲鳴を上げ、陶然とする愛衣ちゃん。 快感で口元からポタポタと唾液を湯船に零す。「激しくするからね、愛衣ちゃん」 宣言と同時にピストンを開始する。「あぁあぁあぁっ……くんんんんんっ……ひぃあぁぁああっ」 ここが一応屋外だと言う事も忘れ、周囲一帯に響くような悲鳴。 俺の激しい腰の動きに、湯がバシャバシャと跳ね辺りを濡らす。 愛衣ちゃんも俺に合わせて一心不乱に乱れて腰を振る。 とても興奮するいやらしい光景。 首を左右に振りながら、夢中で腰を振って俺の名を叫ぶ。「お兄様っ! お兄様っ! わたしっ、わたしぃっ!!」 俺は煽られる様に抜き差しする速度を上げ、激しく乱れる彼女の細い腰をキツク掴む。 本当に興奮する。 小さい胸がプルプル震えるのが見える度に、青い果実を熟させているのだと、そんな背徳感が俺を支配する。 更に乱暴に腰を振り、角度を変え彼女がもっとも嬌声を上げた部分を狙い撃つ。「ひぃあぁあぁぁぁっ……!! そこはぁ、お兄様ぁっ! わたし、もう……くぅぅっ……」 身体をビクビク震わせ、愛衣ちゃんが叫ぶ。 まだだ! まだ俺は満足しちゃいねえっ!! もっともっと、乱れたお前の姿を俺に見せろ!! 彼女の耳元で囁きながら、乱暴に腰を打ちつける。「はいっ! 見てっ……くださぃっ! んんんんぅっ……きゃぁぁぁあああああっ!!」 愛衣ちゃんが一心不乱に腰を動かし俺に応える。 首を何度も何度も左右に振って、髪を振り乱す。 膣内はグチュグチュと粘りつく水音がして、彼女の愛液が股をつたって湯船に流れていく。 彼女の背中に舌を這わせ、唇で強く吸い付き跡をつけていく。 桜の花びらの様な跡を次々に量産していき、コレは俺のモノなのだと主張する。「くぅうううっ……ん、ん、ん、ん……あぁぁぁっ! お、お兄様! わたし、わたし、もうっ!!」 限界が近いのか、切羽詰った声で懇願する。 ならばと激しく深く短く間断なく子宮を突き上げる。 尻肉を震わせるほど身体をよじりながら、目の焦点が合わず虚空を見ながら遂に、「わたし、もう、イッちゃい、ますぅっ……! ああああああーーーーーーーーっ!!」 愛衣ちゃんは全身を激しく震わせながら絶頂に到った。 秘肉を振動させ、精液を搾り取ろうとキュッと締め付ける。 肉棒の先端に愛のシャワーが降り注ぎ、俺は彼女の背中に覆いかぶさると、熱いたぎりを解き放った。「ふあぁぁ、お兄様が、入ってくるっ……、くうんっ、どぴゅどぴゅって……んあっ……」 彼女は涙を流し、官能の中で陶然とする。 激しい絶頂の中、最後にもう一度背骨が折れんばかりに反り上げると、パクパクと擦れた喘ぎを漏らした。 悦楽の洪水に溺れ、恍惚感に包まれた表情を浮かべると、大きくお尻をくねらせた。 彼女の胎内が俺の子種で一杯に満たされる感覚。 白濁液が逆流し、鈍い音を立てながら接合部から溢れ出す。 「お兄様……わたし……お兄様……ああ……」 うわ言を繰り返し、そのまま湯船にトプンと身体を沈めていった。 溺れないように彼女を抱き上げ、キツク抱きしめる。 甘えた子猫の様に目を細め俺にしな垂れる愛衣ちゃん。「よーく暖まったら、身体をキレイにして上がるとするか」「はい、お兄様……」 その後、俺は彼女を全身泡々マッサージで何度も昇天させながらキレイに磨くと、風呂から上がりバスローブを身に纏う。 そしてキングサイズのベッドで2人抱き合いながら眠りについた。 翌朝、もう一度一緒に露天風呂に入り、軽くエッチな行為をしてからチェックアウト。 帰りは彼女の箒の後ろに乗り、腰ではなく彼女の胸に掴まるようにして麻帆良までひとっ飛び。 胸を揉まれて恥ずかしそうにする愛衣ちゃんの様子に、俺のリビドーが反応して麻帆良までの道のりの間、色々と悪戯をする事に。 途中何度か墜落しそうになり、死の恐怖をたっぷり味わう事になるが、この程度の恐怖など何のその。 むしろ愛衣ちゃんが涙目になるのを見て、俺の悪戯ッ気がアップし、耳たぶをはむはむしたり、直で胸をモミモミしたりやりたい放題。「あっ、ダメッ、お兄様ダメです! あっ、ああっ……ひゃんっ!」 今なら解る。俺はこの時、調子に乗っていたんだと。 何せ俺はこの後、真の恐怖で戦慄する事になる。 学園長室前で愛衣ちゃんと名残惜しく別れて中に入ると、ソコには冷や汗を流す男共が。 最初は気持ち悪いヤツラだ、そう思っていたんだが、話を聞いて納得した。 ウチの、ウチのアスナが……やりやがった。 セクハラされて切れたのか、相手の男の股間を…… ギャァーーーーーーーッ!! ダメだ! これ以上考えたらアカン!! それにしてもだ。もしも、アスナに昨日の事がバレたら、俺も同じ目に……? 俺の、俺のシンボルがピンチだ! どうする、どうするよ、オレ!? 毅然と学園長に報告をするアスナを見て、俺の顔は青ざめ、恐怖で身体がガタガタ震えて止まらない。 甘えてくるアスナに対しても、ふざけた事しでかしたら同じ目に遭わせるわよ? そう言われている気がして、恐ろしくて仕方無い。 風呂でアスナの求めるままに身体を重ねたが、何をどうしたのかさっぱりと思い出せん。 ただ一つ覚えているのは、アスナがその男に触られて気持ち悪かったという場所を、丹念に撫で上げ舐めまくった事ぐらい。 とりあえず、後日その男には更なる報復をしようかとも思ったが、これ以上の罰は必要あるまい。 そいつはもう、男として死んでしまったんだから。 今、俺の部屋には疲れて眠りこける裸Yシャツのアスナ。 そして困った様に佇む俺と、なぜか同じく裸Yシャツの木乃香ちゃん。 と言うか、なんで彼女がココに居るのか思い出せない。 それもこんな大胆な格好で。 いつものオレなら木乃香ちゃんにちょっかいをかけるんだが、コレ事態がアスナの罠かも知れんと思うと、俺の愚息も役に立たん。 情けない、本当に情けない。 だが、昨日散々に愛衣ちゃんとやったんだから、少しは休ませないとな。 なんて言い訳をしながら、木乃香ちゃんとアスナを抱きしめて眠る事にした。 当分、余所の女に手出しするのは控えよう。 そう思いながら。