カーテンの隙間から光が差すのが見える。 朝だ、朝が来たのだ。 耳を澄ませば、遠くの山林から野鳥の鳴き声が確かに聞こえてくる。 そのさわやかな朝の訪れを知らせる鳴き声に、タラ~っとこめかみの辺りからイヤ~ンな汗が流れた。 これはひっじょーにマズイ。 一刻も早く家に帰らなければ、木乃香やネギが起き出してしまう。 寝る時は一緒だったのに、気づけば居ないで朝帰りなんて、子供達の教育に悪い事この上ない。 まあ、誰も横島に倫理的な意味での教育なんて期待はしていないのだが、横島自身はそう思っておらず、アレでも真面目に立派な大人であるつもりなのだ。 笑わせる事に。 なもんだから、さっさと帰れば良いものを、彼は自分の上で健やかに眠る二人の少女の柔肌に気をとられて帰るに帰れないでいる。 ホンの数時間前まで散々っぱらにヤリまくっていたくせに。 帰らねば。だが、このおっぱいの感触は実に惜しい。しかもだ、裕奈ちゃんのおっぱいの感触は、もう味わえないかもしれんのだ! こんな事を真面目な顔で、ウンウン唸りながら考えているおバカ、それがこの世界で唯一のゴーストスイーパーを自認している男、横島忠夫の真骨頂。 とは言え、いつまでもこうして居られる訳もなく、横島は心底残念そうな顔で2人を自分の身体の上から退けようと身を起こす。 そう! 起こそうとしたのだ。 でも、ビクッ! 恐怖で横島の身体が縮こまった。「な、なんやこの恐ろしいまでのプレッシャーはっ!」 ギギギィ~、玄関のドアが開く音が聞こえる。 これはとてもマズイ。さっさと逃げなければならない状況だ。 だが、横島の身体は蛇に睨まれた蛙の如く、ただ訳も解らぬ恐怖から身を震わせるのみ。 扉の隙間から、朝日を反射して眩しいばかりの金色の髪が見えた。 それは言うまでもなく、彼の第2使徒である雪広あやかの髪。 しかし、その表情は金色夜叉とでも言わんばかりの恐ろしいモノだ。「あ、あやかさん? なんでここに……?」「使徒としての力でしょうか、なぜだかここにアナタが居る気がしまして。案の定、居やがりましたわ」 夜叉面が一転、すごくさわやかな顔で「おーほほほほほ」と手で口元を隠しながらお嬢笑い。 横島も「ワハッ、ワハハハハハハ」とキョドりながら必死で笑って誤魔化す。 なんせ今の横島、女子寮に侵入した変質者である事に違いはない。 その上、アキラはともかく裕奈の姿。 いやらしい体液を全身で浴び、それが乾いてガビガビになっている。 何度も言うが、自分達の仲間であるアキラはともかく、『一般人』の裕奈が、だ!「なにを笑っていますのっ、アナタはぁっーーーーー!!」 当然この後、彼は正座での説教タイムとなるのだった。 朝立ちしているピーをそのままに…… アキラと裕奈が目を覚まして最初に見た光景は、何故か自分達の部屋にいるあやかと、そのあやかに怒られてヘコヘコ謝り倒す横島の姿だった。 余りにも情けない姿の横島。しかも局部丸出し、土下座姿。そんな横島を見て、裕奈が一言。「はぁ~、恋も愛も冷める姿だねぇ」「そう? カワイイと思うけど?」「そっかな~?」 なんて言ってる裕奈だったが、棒の様な涙をダクダク流す横島を見て、 確かにちょっと可愛いかも…… なんて思っちゃう辺り、かなり横島菌に毒されているようだ。「ね、アキラ。シャワー浴びない? 身体がガビガビだよぉ~」「うん、そうだね。いいんちょと横島さんも、どう?」 ネギま!のほほん記 第17巻 いろんなきもち 「はふぅ……」 昼食後、昼休みで賑わう校舎の中庭で、ボール遊びに耽る友人達を尻目に熱い溜息を吐いた。 思い起こすのは、昨夜から今朝方にかけての横島との初体験と、登校前のあやかを交えた情熱的なセックス。 彼女が、いいや、アキラもだけど、本当に横島の事が好きなんだと心から感じさせられた。 アキラの乱れる姿を思い出す。 そして……「ねー、あのネギ君が来てから5日経ったけど、みんなネギ君のコトどう思う?」「いーんじゃないかな」 不意にまき絵から尋ねられた問いかけとアキラの答えに、遠くに飛んでいた意識が現実に戻された。 件のアキラと、そしてまき絵と亜子。 その3人がボール遊びを中断して、芝生に座り込んでアンニュイな感じでボ~っとしている裕奈に声をかけたのだ。「そだね……」 裕奈は気の無い返事を適当に返すと、再び意識を遠くに飛ばす。 脳裏に描かれるのは、先程夢想したアキラの乱れる姿と、そして、狭い浴室で4人戯れた時に見た、あやかの柔らかく甘~いおっぱいだった。 シャワーを浴びて濡れた肌に貼り付くキレイな金色の髪。 白くしっとりとした肌に貼りつく濡れた金色の髪は、とても扇情的で興奮する。 その姿に、初めての性行為後でヒリつく股間の鈍痛も忘れ、再びジュンとアソコが濡れた。 あやかを貫く横島の肉棒は、裕奈が処女を散らした時よりも一回りは大きく見える。 その大きな肉棒が、浴槽に手をつき、彼にお尻を突き出す体勢でいるあやかの女陰を押し広げながら捻じ込まれる。 「ンァッ……ハアァン、忠夫さん、ダメ、ですわ……まだ準備が……痛っ、いきなり突かないでください!」 最奥を突きあげられて腰を浮かせ、そうしてすぐさま引き抜かれ、再び子宮を目指して腰が沈む。 一突きごとにあやかの開発されきっている膣肉が、ジュグジュグと愛液を滲み出し、潤滑油となって横島の腰の動きをスムーズにする。 その腰の動きに合わせ、あやかの胸が激しくプルンプルンと揺すぶられた。「ら、らめですわ、ひぁ……ああンッ、そ、そんなに激しくっ……ひぐ、ああん……ああ、いや、いやいやぁ……ああ……ンンゥッ!!」 痙攣し、上気した顔を快感に緩ませるあやかを見て、裕奈は本当にキレイだと思うのだ。 それは前にも思いはしたが、こうして目の前で乱れる彼女の姿を見ると、真実心からそう思う。 だからなのか、お嬢様然とした美貌を欲情で紅潮させ、夢中になって腰を振り、お湯と汗が交じり合ってぬめったあやかの美乳に、裕奈は思わずかぶりついてしまった。「ゆっ、裕奈さん……! ふぁ、い、いけませんっ!!」 ムニュッと柔らかい乳肉が口一杯に広がり、乳首がプルンと口中に入り込む。 裕奈は口の中の乳首を軽く食みながら、赤ん坊の様にちゅーちゅー吸った。 気のせいか、とても甘い何かが口の中に広がり、それがとても美味しく感じて夢中になって吸い続ける。 負けられないとでも思ったのか、アキラが残った乳房を裕奈と同じようにかぶりつく。 2人の赤ん坊を思わせる口撃に、あやかは声も絶え絶えに喘ぐ事しか出来ず、ガクガクと膝を震わせた。「ぁ、アアアアッ! これ以上はっ、あたまが……おかしくなります……っ! ゆるして、あぅっ!」 絶頂寸前のあやかが、濡れた髪を大きく振り乱す。 金色の髪と汗を散らして、キラキラ光を反射させる。「そろそろイキそうなんか?」「……ぁ、ん……も、もぅ……我慢っ、できませんわっ!」「ダ~メ」「そんなっ?! う、ぁ、あっ、ご、めんなさい、い、ぃ、いきます……わ……ひ、くぅっ!?」「仕方ないな、あやかは……、ほらイクぞ!」「は、い……どうぞ、私の中にぃ……っ……あ、あっ……」 ズンッ! 突き上げ、膣内奥深く突き刺さる肉棒。 次の瞬間、ドピュッ、ドビュルルルッ……! 深々と押し入った肉棒がブルルと震え、灼熱の白濁液があやかの胎内にぶちまけられた。「んはあぁああぁっ! 中に出てますわっ! 私の中に忠夫さんの熱いのがいっぱいでてるうぅうぅぅぅっ!!」 ビクビクビクッと激しく痙攣し、乳房を咥える裕奈達にまで、絶頂の衝撃が伝わってくる。 上目遣いであやかの顔を覗きこむと、まるで淫蕩な女神の表情。 横島が長い射精を終え、蜜壷深くまで食い込ませていた肉棒をズルンと引き抜く。 糸が切れた人形みたいにカクンと倒れこむあやか。「っ……くふぁ……ただお、さん……、んんぅ……」 だけど裕奈はそれでもあやかの乳首を吸うのを止めず、いつまでも、いつまでも、夢中になってあやかの乳首を吸い続けた。 おいしい……すきぃ……すきだよぉ……いんちょ……「…………れが、私たち黒百合……」「だれが百合だぁーーーーーっ!!」 足元に転がっていたボールを、裕奈は迷わず百合発言した見知らぬ女の顔面目掛けて投げた。 「ぶっ!?」 ボールをまともに喰らって仰向けに倒れる女を見ながら、裕奈は荒く激しい呼吸を「はぁはぁはぁはぁはぁ……」と繰り返す。 違う、そうじゃない、そんな訳ない、私は横島さんに抱かれて気持ちよかったし、胸もドキドキ高鳴ったんだから…… なんて、ぶつぶつ独り言を言いながら、周りの喧騒に一切の意識を傾けないで、思考の海に溺れだす裕奈。 確かにいんちょに見惚れはした。 彼女の様になりたいと思ったし、憧れもした。 でも私は決して百合じゃなく、大体において、百合なら相手はアキラか亜子の方が…… って違うわっ! 横島さんに抱かれて、お腹の奥の疼きがキレイになくなった。 それは自分がレズ……、もとい百合ではなく、真っ当な性癖の証拠。 横島さんに抱きしめられ……、ってそう言えば背後からガンガン突かれただけだったような。 考えてみたらキスもしてもらっていない。 アキラも、いんちょも、涎で顔がべちょべちょになるまでキスをして貰っていたのに。 そう言えば、キスしてた時のアキラといいんちょ、幸せそうだったにゃ~。 「……奈っ、裕奈っ、大丈夫っ!?」「はえっ?」 トロンとした眼を、心配そうに声をかけてきた亜子に向ける。 裕奈は何だかさっきまでと景色が違う気がした。 確か中庭に居たはずなのに、なぜか屋上のコートに変わっているのだ。「あれれ、いつのまに……?」 ボケた事を抜かす裕奈を尻目に、見知らぬ高校生のお姉様方が、「おぼえてらっしゃーいっ!!」 などと伝説の捨て台詞を吐いて逃げ出していた。 途端に、「ワァーッ!!」と周囲から歓声があがった。 いつのまに居たのか、クラスメイト達が裕奈を囲み、褒め称えていた。「やったーっ!!」「高等部に勝ったーーーーっ!」「ゆーな、すっごーい!」 ……訳が解らなかった。 裕奈はなすがままに身体を持ち上げられ、そのまま「胴上げだぁーっ」の言葉と共に、空を舞った。 一頻り胴上げが終わると、アキラの傍へと急いで逃げ出す。 途中、身代わりとばかりにネギを差し出し、彼の少年が空を舞うのを横目で見ながら。「なに? なんだったの? ねえっ、アキラぁっ!!」「やっと帰ってきたの?」「へ?」「さっきまでポヤ~っと上の空だったから」「あ? あーあー、えと……」「まあ、わかるけどね」「へへ……」 後で裕奈がアキラと亜子に何があったのか聞くと、昼休みの時に高校生のお姉さま方に絡まれ、 それはアキラが軽く追い払ったみたいなのだが、その時の仕返しに来た彼女達とドッジボールで勝負となり……「はぁ~」と呆れた溜息を吐く裕奈。 子供かっ!? と彼女達に声を大にして言ってやりたい。 目の端に正真正銘、子供であるネギが、胴上げから解放されている姿が見えた。 フラフラしてはいるものの、嬉しそうにまき絵や双子達と戯れる様に、何だか自分だけ遠くに行ってしまったみたい。 何せ、みんなが健全にスポーツに精を出していた中で、自分はいやらしいことばかり考えていたのだから。 にこにこしながらネギを見ているあやかが居る。 同じようにしているアキラが居る。 そんな2人の傍にソソッと近寄ると、裕奈はちょっと顔を赤くしてこう言うのだ。「あのさ……、機会があったら、また私もいれて欲しいかな~、なんて」 裕奈は思うのだ。 自分は確かにいんちょやアキラにお腹がキュンとなる。 でも、それは決して百合的な意味ではなく、きっと、みんなで一緒なのが好きなんだ。 横島に恋愛的な感情がまったく無いとは言わないけれど、まだまだ彼女達みたいにはそんな気持ちになれなくって。 恋愛的な感情よりも肉欲的な、そして2人きりでエッチよりも、アキラやあやか……そして…… 2人の傍に居るアスナ、千鶴、夏美、のどか、夕映、木乃香。 彼女達の乱れる姿も見てみたい。 それを考えただけで、熱く、切なく、瞳が、アソコが、ジュンと潤んで濡れるのだから。 慌しく時間が過ぎ去り、時は夕暮れ、2人の少女が沈んだ声色で話していた。「はぅ~、憂鬱です……、問題起きない様に気をつけろとか、シスターシャークティは私達に多くを求め過ぎだと思うのですよ」「私達じゃ抑えきれないよねー」 今度のネギの試練についてもそうだし、その時に共に行動するだろう桜咲刹那に対しても憂鬱の源だ。 彼女は、下手を打ったらあっと言う間に敵に回る危険なカード。 その上、今の彼女達にとってみたら、手も足も出ない程の強者である。 こうして魔法を学ぶ前には分からなかった刹那の強さ、それがここ最近分かるようになったのだ。 例えばクラスメイトだけでも、龍宮真名、長瀬楓、桜咲刹那、そして自分たちの仲間である神楽坂明日菜はいっそ別格である。 彼女達を前にして、戦う選択肢を出す自体が間違いだと言わんばかり。 それに続いてガイノイドである絡繰茶々丸、大格闘大会ウルティマホラのチャンピオン古菲、万能の天才、超鈴音を含めた3人の強さにも遠く及びはしない。 そして、最後に闇の福音エヴァンジェリン・A・K・マグダウェル。 封印されている身とは言っても、600年生きた真祖には到底及ぶ訳などなく。「強く、なりたいですね……」「っ!……うん、そう……だね、ゆえー」 夕映の言葉に、更に落ち込みながら返事をした。 のどかは、夕映に比べると実力が明らかに落ちる。 いっそ魔法の才能が無いと言ってもいいぐらい。 だからと言って気の才能がある訳でもなく、霊力の才能がある訳でもなかった。 10年死ぬ気で頑張って、ようやく2流に手が届く。 それがのどかの自分に対する自己評価。 逆に夕映はと言えば、『今』のネギならば魔法戦闘で勝てる。それぐらいの実力を身に付けつつあった。「どうしたですか、のどか……?」「ううん、なんでもないよー」 チラリと鎌首を擡げる嫉妬。汚い感情が心の暗い部分から湧き上がり、それを必死で否定する。 こんな時は、何も考えられなくなるまであの人に犯されたい。 頭がおかしくなって、あの人しか見えなくなるくらいに。 でも、もうしばらくすれば、ネギの試練に付き合うために、数日間は図書館島にて拘束を余儀なくされるのだ。 そうなったら彼に抱きしめられるどころか、犯される何て贅沢、当然出来っこない。 でも、ネギの試練に付き添うのは自分達に課せられた修行の一つ。 立派な魔法使いになるための修行なのだ。 のどかは、いや夕映もだが、そんなモノには本当に興味がなくって、彼女達がなりたいのは彼の永遠の従者。 でも、このままでは自分だけ置いて行かれる。 アスナが、あやかが、アキラが、夕映が、そして誰よりも横島が自分を置いて行くのだ。 いつか遠い未来、彼は出会った時のまま若い姿で、老いさばらえた自分など見向きもされない。 それは目の前が真っ暗になるくらいの恐怖。 目尻に涙が溜まる。 突然泣き出しそうになったのどかは、それを心配そうに見る夕映の視線に、何でもないよ、と首を横に力なく振った。 そうすると落ち込み気味な気分が一層強くなり、死んでしまいたくなる。 でも、その時、「よっ!」 目の前に彼が居た。 今日は学校が終わればすぐに寮での勉強会。 だから会える筈の無い彼が、なぜか寮へと続く道に、ひょっこり居る。「「横島さんっ!!」」 のどかと夕映の嬉しそうな声が重なる。 そのまま脇目も振らず彼の下へと駆けた。 走る、走る、走る。 のどかは最近になって感じ始めていた夕映へのコンプレックスから、ゆえに負けたくない! そんな気持ちで。 そして夕映も、後発的な意味で感じていたのどかへのコンプレックスから、負けたくない! のどかと何も変わらぬ想いで。 2人、ほぼ同時に横島の胸に飛び込んだ。 そうしたら、憂いも、嫉妬も、コンプレックスも、何もかも、キレイに吹っ飛んだ。 彼の手の平で、頭を覆い隠すように撫でられながら、うっとりと目を細める。「どうしてこんな所に居るですか?」「あー、気づいたら寝ててな……」「「…………?」」「うわははははははっ」 汗を流して誤魔化し笑いをする横島に、ほんわか暖かくなる心。 夕日に照らされる彼の3枚目な顔が、とても愛おしく想える。 鼻の下を伸ばして、だらしなく緩んでいる顔でも、おふざけばっかりして、笑って誤魔化す今の顔も、全部、全部、ぜーんぶ。 のどかの顔が笑みの形に緩んでくる。それはのどかの目の端に見えた夕映もおんなじ。 だから、「ごめんね、ゆえー」素直な気持ちが口から出た。「あのねー、ゆえに嫉妬しちゃった。だって私、魔法の才能ぜんぜんないんだもんー。 このままじゃ、みんなに……、ううん、横島さんに置いて行かれちゃうかもって……」「はあ!? い、いいえ、私こそ……、ずっとのどかに嫉妬してるです。 それこそのどかだけでないです。アスナさんにも、いいんちょさんにも、みんなに! 知ってますか、のどか。私が横島さんに抱かれたのは、片手の数よりも少ないのですよ?」 しかもだ、抱かれるのはいつものどかと一緒で、2人っきりの甘い時間を過ごしたことすら無いのである。 ただ、分かってもいるのだ。自分の身体が幼いせいだと言う事は。 横島が行為の後に、「ワイはロリやない、ましてやペドでも……」などとブツブツ呟いている姿を見ているのだ。 それから始めたバストアップの努力は未だ報われず、自分のろりぃなボディーをこれほど恨んだ事はない。「あ、あー、その、なんだ……」 期待と不安から、夕映は横島にしがみ付く手の力をギュッと強める。 のどかも同じように手の力を強めた。 ぶっちゃけて言えば、2人の悩みなんて横島がしっかりしていれば、それこそあっさり解決するものだ。 だから2人は期待する。この後に続く言葉を。だから2人は不安になる、この後に続く言葉に。 2人共に、自分の努力だけではどうにもならない悩み。 その横島は、2人から発するプレッシャーに手の平から出る嫌な汗が止まらない。 何か言い訳しようと口を開いたが、言葉が詰まって後に続かない。 胃がキリキリと軋む。 横島自身、彼女達がそんな悩みを持っているなど露とも思っていなかった。 第一、のどかの悩みなんて横島にとってみたら、へ?って感じだ。 魔法の才能に限らず、戦い関係の才能なんて、横島はのどかに限らず誰にも求めてなんかいやしない。 むしろ横島はのどかを高く評価している。 彼の無尽とも言える煩悩とフェチ魂を、何も言わずに受け止めてくれるのだ、彼女は! 発展途上の身体に、猫耳と尻尾を付けて甘えられた日にゃー、精根尽き果てるまでハッスルしても仕方あるまい。 あれは実に好いモノだった。機会があったら何度でもお願いしよう、そう常々思っている。 そして夕映。こちらは本当に困ったことに、彼女が思っていることまんま。 この子を抱くたびに感じるイケナイ感じは、癖になりそうで本当に怖い。 開いてはいけないペドへの道がマジ開きそう。 だから2人っきりでスルなんて怖くて出来やしないのだ。 あのちっちゃなボディーにキツキツおまんこ。 膣口を無理やり押し広げ入り込んだ凶悪な肉杭が、ズリッズリッと膣肉を分け入り最奥をゴツンと突くたびに、彼女のぷにっとしたお腹が肉杭の形にぽっこり膨らむ。 釣り目気味の目をウルルッと潤ませ、小さな口を限界まで開けて嬌声を上げる。 一見平坦な、だが微妙に膨らんだ胸に屹立するちっちゃな桜色の乳首を弄くり倒すと、可愛く頬を染めてキスをねだるのだ。 その余りにエロな姿に、未だ僅かに残されている正義の自尊心がガリガリ削られ消えていく。 …………正直な話、横島は彼女を相手に理性を保ち続ける自信がない。 いつか間違った道、例えばココネ辺りと平然とイタすようになりそうで、本気で怖い。 だから常に夕映の親友であるのどかに傍にいてもらい、そのロリと女の狭間にある肢体を存分に嬲ることで、暴走しそうなロリ魂を鎮めていたのだ。 だけど、このままじゃイカンよな…… そう思い、今度こそ何か言わねばと口を開こうとしたその時、夕映が横島よりも先に言葉を紡いだ。「どうすれば私達はアナタに認めて貰えるのでしょうか?」 のどかの夕映への嫉妬も、夕映ののどか達への嫉妬も、全て横島から認められたい気持ちから来るもの。 逆に言えば、横島から認めてさえ貰えれば、こんな汚らしい感情から逃れられるかもしれない。 夕映はそう思い、またのどかもそう思った。「認めるって、俺はそんな偉い人間じゃねーぞ」 戸惑いながらの言葉。 だが夕映とのどか……特に夕映にとって横島と言う存在は信仰の域に達するほど。 彼の言葉は絶対で、彼の行動もまた絶対。彼女は狂信者一歩手前に近づきつつあるのだ。 例えば絶対にありえないことだが、横島が夕映に対し、他の男に抱かれて魔力を収拾して来い、そう命じれば、泣き喚きながらも最後はその通りにするのだろう。 始まりの出会いの印象は、悲しい瞳の優しい青年。 その後、命と貞操を化け物に狙われ奪われる寸前、颯爽と現れた絶対のヒーロー。 大いなる神秘の力、霊力を用いて化け物どもを殲滅するその姿は、物語の中にしかいないはずの勇者さま。 そんな彼に心から憧れて慕う心が止まらない。 魔法の修行や性魔術の研究に余念がないのは、いつか必ずその力が彼の為に必要になる時が来る、そう固く信じているから。 危険な兆候があるとは誰も気づけず、静かに夕映は横島への信仰心に似た何かを日々捧げているのだ。「少なくても、私やのどかを含む女の子達にとって、アナタはかけがえのない大切な人ですよ。 だから認めて貰いたいのです。アスナさんや、いいんちょさんみたいになりたいのです、私……たちは……」「もしかして使徒のことか?」 そういや初めての時にも言ってたっけな、と横島は思い出す。 そして横島のその言葉に、夕映だけでなく、のどかも激しく首を上下した。 自分に抱きつきながら、必死にコクコク頷く少女達を見て、昨夜アキラに言った言葉を思い出す。 使徒になって、ずーっと一緒に生きていこう。 思わず同じ言葉が口から出そうになる。 だが、横島は寸前でその言葉を堪えた。 決して2人が使徒に相応しく無いと言うのではない。 ここでいつか使徒として迎えると言ってしまえば、使徒で無い者は横島が認めていない者になってしまう危険性があったからだ。 だけども夕映にとって、使徒とは理想の具現。 そもそも使徒と言う存在そのものが、神に仕える僕の総称。 夕映が求めている真実の自分の姿なのだ。 だから、「わかってるですよ。今の私達が使徒に相応しくないと言うことは。 ですから、今度のネギ先生の試験が終わった後で結構です。 仮契約を私とのどかに結んでくれないでしょうか?」 夕映は絶対に諦めない。 確実に一歩、また一歩、かの存在になる為の道を進んでいく。 だけど横島の次の言葉は、そんな夕映の頑なで凝り固まった想念を、ホンの少しだけど解すのだ。 横島は優しく頭を撫でていた手を止めると、真剣な顔でこちらを見ている2人をふんわり抱きしめた。「あんな、認めて欲しいんは俺だよ。スケベでいい加減な男の代名詞みたいな俺が……」「そんなことないよー!」「そんなことないです!」 横島の言葉を遮る2人。横島は2人を抱きしめる腕、その力をギュッと強めた。「エッチでいつもおちゃらけてる横島さんですけど、私達は知ってますー。優しくて、優しくて、優しすぎる寂しがり屋さんだってー」「アナタはいい加減でチャライ男なんかでは決してないです! 私は、私達は知ってるです! アナタが、アナタがっ……!!」 必死な様相の2人に、昨日から続く性交で枯れ果てた筈の性欲が、ひょっこり顔を出した。 それは不謹慎なのかもしれない。 だって、こんなにも自分の事を想ってくれているのだから。 いいや、だからこそ、ここで暴れん棒が暴走するのも已む無し! なのだ!! 横島は無言で2人を抱きかかえ、そのまま公園の暗がりへと連れ込み、2人仲良く並べて下着を剥ぎ取ると、お尻を自分に向けさせた。 硬くなった暴れん棒を彼女達の股間のスリットに捻り込み、交互に堪能するのだった。 その日、公園を通って帰る人達の耳に、ガサガサあんあんガサあんあん。 そんな摩訶不思議な音が聞こえたとか何とか。 夕映とのどかは、あやか達の部屋で行われる勉強会に、とてもすっきり爽やかな気分で顔を出した。 髪や制服のあちこちに枯れ草や枯れ葉をつける2人。 それを見て苦笑いする他の少女達は、ナニがあったのか聞かずとも解ったらしい。 横島の想いの塊(精子)を、文字通り(子宮に)叩き込まれた夕映とのどか。 何気に仮契約の約束までゲットした2人は、それまで憂鬱だったネギの試験が逆に待ち遠しいみたいだ。「がんばろーね、ゆえー!」「ええ! 頑張るですよ!!」 楓、くーふぇ、まき絵を噂をダシに誘い出し、ハルナを協力者としてネギを呼び出し、不確定要素の刹那を宥め。 ネギの試験のサポートであり、実は彼女達自身の試験は、夕映とのどかの計画通りに進み期末試験の日を迎える。 満足そうに笑う2人の手の中には、自らの姿写しのカード。 この日、新しい力を手に入れたのどかと夕映は、確かに一歩、使徒への道を進んだのだ。 横島のヒロイン認識表 使徒……アスナ、あやか 家族……千鶴、夏美 愛人・恋人……愛衣、アキラ、のどか、夕映、 愛人・恋人未満……茶々丸、木乃香 セフレ……シャークティ、美空、裕奈 友人・知り合い・顔見知り……亜子、千雨、高音 友人・知り合い・顔見知り(非攻略対象)……エヴァンジェリン、しずな、ハルナ、まき絵 左上にいくほど、横島にとって好感度・恋愛度・親密度・重要度が高い順です。 ヒロインの横島認識表 アスナ 一番大切な人 あやか 主さま 千鶴 可愛い人 夏美 愛する人 アキラ 恋人 のどか 大好き 夕映 信仰の対象 愛衣 愛 高音 自爆混乱中 木乃香 すきすきすきすき~ 茶々丸 どきどきどき(アスナにはどきどきどきどき) シャークティ 気になる異性で少し困った人 美空 おもろい人 ココネ やさしいおとこのひと 裕奈 ちょっと好き 亜子 女ったらし 刹那 要監視対象 千雨 ネギ達の保護者